説明

移植機

【課題】苗に均一且つ確実に施薬することが可能で、構造が簡略化され、植付作業前に苗の施薬状況を確認することができる移植機を提供する。
【解決手段】走行機体3の前方から植付作業機6に予備苗Yを搬送供給する搬送装置7と、前記搬送装置7の搬送経路における予備苗Yの位置を検出する位置検出手段A,B,C,Dと、前記搬送経路の待機位置P1に予備苗Yを待機させる待機手段36とを設け、前記搬送経路における前記待機位置P1の下流側に施薬作業を行う作業位置P2が形成されるように施薬装置27を配置し、制御部48が位置検出手段A,B,C,Dによる位置検出に基づいて施薬制御を行うとともに、施薬装置27による予備苗Yの施薬作業中は予備苗Yを待機位置P1に待機させ、施薬装置27による施薬作業が完了して予備苗Yが前記作業位置P2の下流側に搬送可能な状態になると待機位置P1にある次の予備苗Yを前記作業位置P2に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、苗に施薬する施薬装置を備えた移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
走行機体と、走行機体の後方に連結される植付作業機と、苗に施薬する施薬装置と、施薬装置の施薬制御を行う制御部とを備えた特許文献1に示す移植機が公知となっている。上記構成の移植機は、移植機による作業中に施薬装置によって苗の施薬作業を自動的に行うことができるため、利便性が高い。
【特許文献1】特開2005−185229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記文献の移植機は、植付作業機の苗載せ台上を下方にスライド移動する苗に対して施薬作業を行うものであり、苗に均一且つ確実に施薬することが困難であるという課題がある。
【0004】
また、上記文献の移植機は、植付作業機の苗載せ台に横方向に並設された苗に対して施薬装置が横方向に移動して施薬作業を行うため、構造が複雑になり、製造コストが高くなるという課題もある。
【0005】
さらに、上記文献の移植機は、苗が圃場に植付けられる直前で施薬されるため、植付作業を行う前に苗の施薬状況を確認することが困難であり、課題が残る。
本発明は上記課題を解決し、苗に均一且つ確実に施薬することが可能で、構造が簡略化され、植付作業前に苗の施薬状況を確認することができる移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明の移植機は、第1に走行機体3と、走行機体3の後方に連結される植付作業機6と、苗に施薬する施薬装置27と、施薬装置27の施薬制御を行う制御部48とを備えた移植機において、走行機体3の前方から植付作業機6に予備苗Yを搬送供給する搬送装置7と、前記搬送装置7の搬送経路における予備苗Yの位置を検出する位置検出手段A,B,C,Dと、前記搬送経路の待機位置P1に予備苗Yを待機させる待機手段36とを設け、前記搬送経路における前記待機位置P1の下流側に施薬作業を行う作業位置P2が形成されるように施薬装置27を配置し、制御部48が位置検出手段A,B,C,Dによる位置検出に基づいて施薬制御を行うとともに、施薬装置27による予備苗Yの施薬作業中は予備苗Yを待機位置P1に待機させ、施薬装置27による施薬作業が完了して予備苗Yが前記作業位置P2の下流側に搬送可能な状態になると待機位置P1にある次の予備苗Yを前記作業位置P2に供給することを特徴としている。
【0007】
第2に、待機手段が搬送経路を塞ぐように突出して予備苗Yを受け止めるストッパ36であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
以上のように構成される本発明の移植機によれば、搬送装置の搬送経路上の作業位置にある予備苗に対して施薬作業が行われている間は、次の予備苗が上記作業位置に供給されないため、施薬装置によって苗に均一且つ確実に施薬せしめることが可能になる。
【0009】
また、植付作業機の苗載せ台に横方向に並設された苗に対して施薬装置が横方向に移動して施薬作業を行うものと比較して、構造が簡略化できる。
【0010】
さらに、苗を圃場に植え付ける直前に施薬するものではないため、植付作業を行う前に苗の施薬状況を確認することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1及び2は、本発明の移植機を適用した乗用田植機の平面図及び側面図である。本乗用田植機は、前後輪1,2を備えた走行機体3と、該走行機体3に昇降リンク4を介して昇降自在に連結された植付作業機6と、苗箱Bにマット苗Mを収容してなる予備苗Yを走行機体3の前方から走行機体3の後端部に搬送する前後方向の予備苗載せ台7(搬送装置)とを備えている。
【0012】
上記走行機体3は前側にボンネット8を備え、ボンネット8の両側方には左右一対のフロントステップ9が、ボンネット8の後方には座席11及び各種操作具からなる運転席12が、それぞれ設けられている。そして、運転席12の床面にはステップ13が、運転席12の後方左右両側には上記ステップ13より一段高く苗供給用のリヤステップ14がそれぞれ形成されている。
【0013】
上記植付作業機6には前高後低の苗載せ台16が後面全体に形成されている。該苗載せ台16には、マット苗Mが横方向に並設される。苗載せ台16上の苗は、苗載せ台16の傾斜及び縦送り機構17の作用により苗載せ台16下端部まで移送され、苗載せ台16の下方に設置された植付部18によって掻き取られ、圃場に植付けられる。
【0014】
上記予備苗載せ台7は、走行機体3の両側方にそれぞれ設けられている。各予備苗載せ台7は、走行機体3の対応する側部から上方に突設された前後一対の支柱19,19を介して、後方に向かって下方に傾斜するように走行機体3に支持されている。この傾斜によって、走行機体3前方から走行機体3後端部に予備苗Yをスライド供給することが容易になる。走行機体3後端部の予備苗Yのマット苗Mは、作業者によって、植付作業機の苗載せ台16に順次載置されていく。
【0015】
次に、図2及び3に基づいて、予備苗載せ台7の構成を詳述する。
図3は、予備苗載せ台の平面図である。予備苗載せ台7は前苗台21F(可動苗台)、中央苗台21C(固定苗台)、後苗台21R(可動苗台)の3つの苗台に分割形成されている。各苗台21F,21C,21Rは前後方向に延びる左右の側板22,22が左右方向の連結杆23によって連結され、平面視略長方形の形状に形成されている。左右の側板22,22の間にはローラ軸24が左右方向に回転自在に軸支されている。ローラ軸24の左右両端にはローラ26が設けられており、該ローラ26は前後方向に複数並べて設けられ、搬送面(搬送経路)を形成している。
【0016】
中央苗台21Cは、前後の支柱19,19を介して、走行機体2に対して固定されている。前苗台21Fの後端部は中央苗台21Cの前端部に上下回動可能に支持され、後苗台21Rの前端部は中央苗台21Cの後端部に上下回動可能に支持されている。
【0017】
上記支持構造によって、前苗台21F及び後苗台21Rは、それぞれ中央苗台21Cと略一直線状に展開される展開姿勢と、中央苗台21Cの上方に折り畳まれる格納姿勢とに姿勢切換可能に構成される。前苗台21Fと後苗台21Fとが同時に格納姿勢に姿勢切換される場合には、後苗台21Rが先に中央苗台21C上方に折り畳まれ、次に前苗台21Fが後苗台21Rの上方に重ねて折り畳まれる。
【0018】
左右の各予備苗載せ台7には、スライド供給過程で予備苗Yの苗に施薬する施薬装置27が設置されている。該施薬装置27は、中央苗台21Cの左右の側板22,22からそれぞれ上方に向かって突設された左右のブラケット28,28に前後回動可能に支持されている。上記支持構造によって、施薬装置27が後方に倒伏する倒伏姿勢と、上方に起立する起立姿勢とに姿勢切換可能に構成される。起立姿勢時の施薬装置27は中央苗台21Cの搬送面上にある予備苗Yに薬剤を散布する。一方、前苗台21F又は後苗台21Rが展開姿勢から収納姿勢に姿勢変更されると、それに伴って施薬装置27を倒伏姿勢に姿勢変更し、施薬装置27と前苗台21F又は後苗台21Rとの接触を防止する。
【0019】
上記施薬装置27は、上記左右のブラケット28,28の上端部に支持され、左右のブラケット28,28及び施薬装置27の下端部によって、正面視略逆U字形状のゲート29を形成している。前苗台21Fから中央苗台21Cにスライド供給される予備苗Yは、上記ゲート29を潜り抜けて、下流側に搬送されていく。
【0020】
上記施薬装置27は、薬剤を収容するホッパー31(収容部)と、先端に散布口が形成された散布部32(施薬部)と、ホッパー31内の薬剤を散布部32に送り出すための施薬アクチュエータである散布モータ33と、正面視略U字形状の分草体34とを備えている。分草体34は、上記ゲート29を潜り抜け下流側に搬送される予備苗Yの苗を前方に倒伏分草し、マット苗Mの土部分を露出させる。散布部32は後方斜め下方に延設されて散布口が下方に向いた状態になっており、上記分草体34によって露出したマット苗Mの土部分に薬剤を散布することにより、苗への施薬作業を行う。すなわち、散布部32の下方に薬剤散布作業(施薬作業)を行う作業位置P2が形成される。
【0021】
中央苗台21Cの前端部且つ上記作業位置P2の上流側(前方,搬送上流側)には、予備苗Yを待機させておく待機手段として左右一対の苗ストッパ36,36が設けられている。左右の苗ストッパ36,36は、単一の左右方向のストッパ軸37を介して中央苗台21Cの左右の側板22,22間に上下回動自在に支持されており、常時同一姿勢で一体回動するように構成されている。上記支持構造によって、左右の苗ストッパ36,36は、上昇姿勢と、下降姿勢とに姿勢変更可能になる。なお、左右の苗ストッパ36,36の姿勢切換は、一方の苗ストッパ36の基端部に取付けられ且つ伸縮作動によって該苗ストッパ36を上下回動駆動させる待機アクチュエータ38によって行われる。
【0022】
上昇姿勢時の各苗ストッパ36は、搬送面から突出して予備苗Yを受け止めるため、作業位置P2の上流側位置(待機位置P1)で予備苗Yが待機した状態になる。一方、下降姿勢時の各苗ストッパ36は搬送面の下方に収納されるため、予備苗Yが待機位置P1を通過して、作業機位置P2に導入される。
【0023】
予備苗Yの前後長は各苗台21F,21C,21Rの前後長よりも若干短めに形成されており、予備苗Yが作業位置P2を通過中は、搬送体であるコンベア39によって等速で後方に搬送される。上記コンベア39は、予備苗Yに対して滑りにくい左右一対の樹脂製搬送ベルト41,41を備え、上記ストッパ36の下流側直後に設置されている。
【0024】
中央苗台21Cの左右の側板22,22間には、左右方向の従動軸42及び駆動軸43が前後に並べて支持されており、該従動軸42には左右一対の従動プーリ44,44が、該駆動軸43には左右一対の駆動プーリ46,46が、それぞれ一体的に取付固定されている。左側の上記搬送ベルト41が左側の駆動プーリ46及び従動プーリ44に、右側の上記搬送ベルト41が右側の駆動プーリ46及び従動プーリ44にそれぞれ掛け回され、コンベア39を構成している。そして、搬送アクチュエータであるコンベア駆動モータ47によって左右の搬送ベルト41,41を同一スピードで駆動させる。
【0025】
上記構成のコンベア39は、予備苗Yの苗箱Bの一端が搬送ベルト41の最上流側に達すると、予備苗Yの苗箱Bの他端が搬送ベルト41の最下流側に達するまで、予備苗Yを等速で下流側に搬送する。これによって、薬剤散布作業中は予備苗Yが等速で搬送されるため、苗の薬剤散布作業を均一且つ確実に行うことが可能になる。
【0026】
本乗用田植機は、前述した散布モータ33、待機アクチュエータ38及びコンベア駆動モータ47の駆動制御(施薬制御,薬剤散布制御)を自動で行うため、予備苗Yの予備苗載せ台7における位置を検出する位置検出手段と、マイコン等で構成される制御部48(図4参照)とを備えている。
【0027】
上記位置検出手段としては、4つの苗検知スイッチA,B,C,Dが設けられている。苗検知スイッチAは予備苗Yが待機位置P1を通過中であることを検出し、苗検知スイッチBは予備苗Yが作業位置P2を通過中であることを検出し、苗検知スイッチCは予備苗Yが作業位置P2を通過して後苗台21Rの前端部にまで達し薬剤散布作業が終了したことを検出し、苗検知スイッチDは予備苗Yが後苗台21Rの後端部(予備苗載せ台7の最下流位置)に達したことを検出するためのものである。
【0028】
図4は、本乗用田植機の制御ブロック図である。制御部48の入力側には、電源を入切するメインスイッチ49と、散布量調節ダイヤル51と、上記4つの苗検知スイッチA,B,C,Dとが接続されている。一方、制御部48の出力側には、散布モータ33と、待機アクチュエータ38と、コンベア駆動モータ47とが接続されている。そして、入力側に接続した各種機器の入力信号に応じて、制御部48の出力側に接続された各種機器の駆動制御行う。
【0029】
上記散布量調節ダイヤル51はダイヤル操作によってコンベア38の駆動スピードの調節し、これによって苗への薬剤散布量の調節を行う。ちなみに、コンベア38の駆動スピードを速くすると苗への薬剤散布量が減少し、駆動スピードを遅くすると苗への薬剤散布量が増加する。
【0030】
図5は、本乗用田植機の施薬制御の処理フロー図である。施薬作業の制御が開始されると、制御部48は、まずステップS1の処理に進む。ステップS1では、苗検知スイッチAのON/OFFの検出を行い、ONであれば(予備苗Yが待機位置P1を通過中であれば)、ステップS2に進む。ステップS2では、コンベア39を駆動させ、苗ストッパ36の下降姿勢への切換を行い、予備苗Yを作業位置P2に導入可能な状態にしてステップS3に進む。ステップS1において、苗検知スイッチAがOFFであれば、待機位置P1に待機している予備苗Yが無いため、ステップS2の処理を行わずにステップS3に進む。
【0031】
ステップS3では、苗検知スイッチBのON/OFFの検出を行い、ONであれば(予備苗Yが作業位置P2を通過中であれば)、ステップS4に進む。ステップS4では、作業位置P2を通過中の予備苗Yの苗に対して等速搬送しながら施薬装置27による施薬作業を行うため、散布装置27を散布モータ33によって駆動させるとともに、コンベア39を駆動させる。くわえて、予備苗Yへの施薬作業中に次の予備苗Yが作業位置P2に導入されないように、苗ストッパ36の上昇姿勢への切換を行い、次の予備苗Yを待機位置P1で待機させるようにする。そして、ステップS5に進む。ステップS3において、苗検知スイッチBがOFFであれば、施薬作業等を行う必要がないため、ステップS4の処理を行わずにステップS5に進む。
【0032】
ステップS5では、苗検知スイッチCのON/OFFの検出を行い、ONであれば(予備苗Yが作業位置P2を通過して後苗台21Rの前端部にまで達していれば)、ステップS6に進む。ステップS6では、苗検知スイッチDのON/OFFの検出を行い、ONであれば(予備苗Yが後苗台21Rの後端部に達していれば)、ステップS7に進む。
【0033】
ステップS5→ステップS6→ステップS7の順に処理が進む場合は、予備苗載せ台7の下流側に予備苗Y(本実施例では、2個の予備苗Y)が溜まって、コンベア38による下流側への搬送ができない状態になっている。このため、ステップS7では、コンベア38の駆動及び施薬装置27の施薬作業を停止するとともに、ストッパ36の上昇姿勢への姿勢切換を行い、作業位置P2に次の予備苗Yが導入されないようにする。そして、ステップS1に処理を戻す。
【0034】
なお、ステップS5において苗検知スイッチCがOFFである場合又はステップS6において苗検知スイッチDがOFFである場合には、ステップS7による処理を行わずに、ステップS1に処理を戻す。
【0035】
次に、上記構成の本乗用田植機の作用について、図2,6及び7に基づいて説明する。
図2に示すように、待機位置P1よりも下流側に待機位置P1通過中の予備苗Yのみがある場合、4つの苗検知スイッチA,B,C,Dのうち、苗検知スイッチAのみがON状態となるため、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS1→・・・のように処理が実行され、作業位置P2に予備苗Yが導入される。
【0036】
図6に示すように、待機位置P1よりも下流側に施薬作業を完了し且つ予備苗載せ台7の最下流位置までは達していない予備苗Yと、待機位置P1及び作業位置P2を通過中で施薬作業中の予備苗Yとがある場合、4つの苗検知スイッチA,B,C,Dのうち、苗検知スイッチA、苗検知スイッチB及び苗検知スイッチCがON状態となるため、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS1→・・・のように処理が実行され、作業位置P2への次の予備苗Yの導入が禁止される一方で、施薬装置27による施薬作業が続行される。
【0037】
図7に示すように、待機位置P1よりも下流側に施薬作業を完了し且つ予備苗載せ台7の最下流位置まで達した予備苗Yと、待機位置P1よりも下流側に施薬作業を完了し且つ予備苗載せ台7の最下流位置までは達していない予備苗Yとがある場合、4つの苗検知スイッチA,B,C,Dのうち、苗検知スイッチC及び苗検知スイッチDがON状態となるため、ステップS1→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS1→・・・のように処理が実行され、作業位置P2への次の予備苗Yの導入が禁止されるとともに、施薬装置27による施薬作業も停止される。
以上のようにして、状況に応じた施薬制御が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の移植機を適用した乗用田植機の平面図である。
【図2】本発明の移植機を適用した乗用田植機の側面図である。
【図3】予備苗載せ台の平面図である。
【図4】本乗用田植機の制御ブロック図である。
【図5】本乗用田植機の施薬制御の処理フロー図である。
【図6】他の状態を示す本移植機の側面図である。
【図7】他の状態を示す本移植機の側面図である。
【符号の説明】
【0039】
3 走行機体
6 植付作業機
7 予備苗載せ台(搬送装置)
27 施薬装置
36 苗ストッパ(待機手段,ストッパ)
48 制御部
A 苗検知スイッチ(位置検出手段)
B 苗検知スイッチ(位置検出手段)
C 苗検知スイッチ(位置検出手段)
D 苗検知スイッチ(位置検出手段)
P1 待機位置
P2 作業位置
Y 予備苗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体(3)と、走行機体(3)の後方に連結される植付作業機(6)と、苗に施薬する施薬装置(27)と、施薬装置(27)の施薬制御を行う制御部(48)とを備えた移植機において、走行機体(3)の前方から植付作業機(6)に予備苗(Y)を搬送供給する搬送装置(7)と、前記搬送装置(7)の搬送経路における予備苗(Y)の位置を検出する位置検出手段(A),(B),(C),(D)と、前記搬送経路の待機位置(P1)に予備苗(Y)を待機させる待機手段(36)とを設け、前記搬送経路における前記待機位置(P1)の下流側に施薬作業を行う作業位置(P2)が形成されるように施薬装置(27)を配置し、制御部(48)が位置検出手段(A),(B),(C),(D)による位置検出に基づいて施薬制御を行うとともに、施薬装置(27)による予備苗(Y)の施薬作業中は予備苗(Y)を待機位置(P1)に待機させ、施薬装置(27)による施薬作業が完了して予備苗(Y)が前記作業位置(P2)の下流側に搬送可能な状態になると待機位置(P1)にある次の予備苗(Y)を前記作業位置(P2)に供給する移植機。
【請求項2】
待機手段が搬送経路を塞ぐように突出して予備苗(Y)を受け止めるストッパ(36)である請求項1の移植機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−65941(P2009−65941A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240072(P2007−240072)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】