説明

積み重ね弁当箱

【課題】螺子による積み重ね式の弁当箱において、螺子のかかり高さを規制することで全体の美観を損なわず、連結部の強度を向上させる。
【解決手段】中段の容器3の雄螺子筒21における螺合高さをHoとし、下段の容器2及び中段の容器3の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成する。螺合部高さHoと、積み重ね状態の中段の容器3と上段の容器4と被せ容器5を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12に形成する。外径Wと、積み重ね高さ(全体の高さ)Htに対する螺合部高さHoの比率をある一定以上にすることで、十分な嵌合強度を得ることができる。さらに、螺子のかかり高さを規制することで全体の美観を損なわず、連結部の強度を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積み重ね弁当箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
重箱のように弁当箱を積み重ねただけでは、安定性が悪く、持ち運びときに弁当箱が倒れ、内容物がこぼれたり、偏ったりする問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−328005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の問題を解決する手段として、螺合により積み重ねた弁当箱同士を一体化させることで、安定性を増し倒れたりすることを防ぐことができる。
【0005】
しかし、螺子による弁当箱の一体化を行ったときに、弁当箱外径と積み重ね高さに対する螺合高さの比率を一定以下では十分な連結強度を得ることができなかった。
【0006】
解決しようとする問題点は、容器を螺合により積み重ねる積み重ね弁当箱において、螺子のかかり高さを規制することで全体の美観を損なわず、連結部の強度を向上させる点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、第一の容器と、該第一の容器の上部に略同一外径となって積み重ねる第二の容器からなり、前記第一の容器の上部に雄螺子、雌螺子の一方を設けると共に、前記第二の容器の下部に雄螺子、雌螺子の他方を設けて、互いに螺合により着脱自在に一体化される積み重ね式弁当箱において、
前記第一の容器の本体上部の螺合高さをHoとし、前記第一及び第二の容器の本体の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成され、
かつ、前記第一の容器の本体上部の螺合部高さHoと前記第一と第二の容器を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12であることを特徴とする積み重ね弁当箱である。
【0008】
請求項2の発明は、前記容器が2段以上積み重なることを特徴とする請求項1記載の積み重ね弁当箱である。
【0009】
請求項3の発明は、前記第一の容器の上部開口部に蓋が設けられ、該蓋の外周に前記容器の内周面に密着する止水用の蓋パッキンが設けられ、かつ該蓋に前記第二の容器との押し込み用の押圧受け部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の積み重ね弁当箱である。
【0010】
請求項4の発明は、最上部にある前記容器に、下方に向かって開口して前記最上部の容器を覆うカップ状の被せ容器を着脱自在に嵌合し、前記最上部にある前記容器と前記被せ容器の間に空気断熱層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積み重ね弁当箱である。
【0011】
請求項5の発明は、前記第一の容器と前記第二の容器は、略同一外径となって積み重ねられ、前記被せ容器の外径は、前記第一の容器の外径と同一であることを特徴とする請求項4記載の積み重ね弁当箱である。
【0012】
請求項6の発明は、前記被せ容器の外周に持ち手が設けられ、該被せ容器及び積み重ねられた前記容器は、これらを遊挿する弁当箱ケースに収容され、かつ該弁当箱ケース内の前記持ち手真下と前記弁当箱ケースの内底部との間に箸収容空間を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の積み重ね弁当箱である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、積み重ね高さに対する螺合部高さの比率をある一定範囲にすることで、十分な嵌合強度を得ることができ、さらに、螺子のかかり高さを規制することで全体の美観を損なわず、連結部の強度を向上させることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、好みにより段数、すなわち弁当箱の数を決めることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、押圧受け部を設けたことによって、第二の容器の底が第一の容器の蓋に当接することで押し込まれて蓋パッキンにより止水できる。
【0016】
請求項4の発明によれば、外部への熱伝導を抑え、保温効果を増すことができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、積み重ね時に円柱形となって周面に凹凸はなくコンパクト化を図ることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、空洞部におしぼりや小分けされたふりかけ、調味料などを一体的に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1を示す縦断面図である。
【図2】同容器、蓋及び被せ容器の分解斜視図ある。
【図3】同積み重ね状態の容器、弁当箱ケースの分解斜視図である。
【図4】本発明の実施例2を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0021】
図1〜3は実施例1を示しており、実施例の場合は、上下方向の中心軸線1に沿って下側から積み重ねられる下段の容器2、第一の容器たる中段の容器3、最上部で第二の容器となる上段の容器4及びこの上段の容器4に上方から被さる被せ容器5を備え、これらは積み重なった状態で弁当箱収容ケース6に収容されている。
【0022】
下段の容器2の下段の上部開口7に下段の蓋8が着脱自在に設けられている。同様に、中段の容器3の中段の上部開口9、上段の容器4の上段の上部開口10に、中段の蓋11、上段の蓋12が着脱自在に設けられている。
【0023】
前記下段の容器2の容器本体2Aは、中心軸線1を中心とした外径W、内径X、深さDを有する有底円筒形であって、下段の上部開口7は、内径Xを保ったまま外径Wより僅かに小径に形成され外周に下段の雄螺子部13が形成された短円筒状の下段雄螺子筒14が中心軸線1に沿って設けられている。そして下段の上部開口7に着脱自在に設けられる下段の蓋8は、下段の上部開口7の上端面に下面の縁側が当接する円板部15と、この円板部15の下面において下段の上部開口7に嵌合するように側壁16が下方に延び、その外周状に溝16Aをなし、この溝16Aに蓋パッキン17を備えている。そして、この下段の蓋8の上面は円錐状に形成されて中心軸線1上にある中心部とその縁側が、それら中心部と縁側との中間箇所よりも僅かに高く配置されて、これら上面の中心部と縁側によって押し込み用の押圧受け部18,19が形成されるようになっている。
【0024】
前記中段の容器3も、下段の容器2と同様に外径W、内径X、深さE(不等号記号で示す E<D)を有する有底円筒形の容器本体3Aを有し、その中段の上部開口9の外周に中段の雄螺子部20が形成された中段の雄螺子筒21が設けられている。中段の上部開口9に下段の蓋8と同様な中段の蓋11が設けられている。さらに、中段の容器3の下部に、外径Wを保ったまま内周に中段の雌螺子部22を形成した短円筒状の中段の雌螺子筒部23を設ける。中段の雌螺子部22に下段の雄螺子部13が螺合して、下段の容器2と中段の容器3は着脱自在に設けられている。
【0025】
前記上段の容器4の有底円筒形の本体4Aは、外径Y、内径X、深さEを有するものであって、外径Yは、被せ容器5が外径Wとなるために、外径Wより小径に形成されている(W>Y)ものであって、本体4Aの外周の下部側に上段の雄螺子部24が設けられる。さらに、本体4Aの下部に段部25を介して外径Wを有し内周に上段の雌螺子部26が形成された上段雌螺子筒27が設けられている。そして、上段の雌螺子部26に中段の雄螺子部20が螺合して、中段の容器3と上段の容器4は着脱自在になっている。また、上段の上部開口10に下段の蓋8と同様な上段の蓋12が設けられている。
【0026】
前記被せ容器5は持ち手付きカップ状であって、外径W、深さEよりも僅かに深い本体5Aは、上段の容器4に被せた状態では天面となり使用時には飲料を溜めるための底面部材28と、この底面部材28より立設する周面部材29とを備え、周面部材29の外側に持ち手30が設けられ、被せ容器5を上段の容器4に被せたときに周面部材29の先端部29Aが段部25に係止されるようになっている。持ち手30は正面がコ字型であって上下端が周面部材29の上下に配置されている。そして、周面部材29の内周面に被せ容器5の雌螺子部31が形成されており、この雌螺子部31は上段の雄螺子部24に螺合して、被せ容器5は上段の容器4に着脱自在に設けられている。そして、被せ容器5を上段の容器4に被せた状態で周面部材29と上段の容器4の周面に空気断熱層32が形成されるように、被せ容器5の内周面の内径Zは、上段の容器4の外径Yに空気断熱層32の厚みFを加えた大きさになっている(W>Z=Y+2F>Y>X)。
【0027】
さらに、中段の容器3における中段の雄螺子筒21の全高、すなわち螺合高さをHoとし、中段の容器3の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成される。さらに、螺合部高さHoと積み重ね状態の中段の容器3、上段の容器4及び被せ容器5を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12に形成されている。
【0028】
また、下段の容器2における下段の雄螺子筒14の全高、すなわち螺合高さをHo´とし、下段の容器2、中段の容器3の外径をWとしたとき、W/3>Ho´>W/8に形成される。さらに、螺合部高さHo´と積み重ね状態の下段の容器2、中段の容器3を合わせた全体の高さをHt´としたとき、Ht´/5>Ho´>Ht´/12に形成されている。
【0029】
そして、一体的に積み重ねた下段の容器2、中段の容器3、上段の容器4及び上段の容器4に被せる被せ容器5を収容する布製の弁当箱収容ケース6は、平面が楕円形であって有底でケース上部開口33を有するケース本体34と、ケース上部開口33をファスナー35を介して着脱自在に覆うケース蓋36とを備え、ケース蓋36には持ち手バンド37が設けられている。そして、弁当箱収容ケース6内における持ち手30の下方には縦長な空洞部38が形成されており、この空洞部38の脇には、実施例では箸39を収容した箸ケース40が縦向きに収容され、空洞部38には、布や紙製nおしぼり41や、ふりかけ、或いは小分けした調味料容器などを収容してもよい。
【0030】
次に前記構成についてその作用を説明する。下段の容器2、中段の容器3、上段の容器4にそれぞれ内容物を収容した後、それぞれ下段の蓋8、中段の蓋11、上段の蓋12により下段の上部開口7、中段の上部開口9、上段の上部開口10を閉じる。次に下段の雄螺子部13と中段の雌螺子部22を螺合することで、下段の容器2と中段の容器3を連結する。この際、中段の容器3の底部が下段の蓋8の上面の中心部と縁側によって形成される押し込み用の押圧受け部18,19を下方に押圧して、下段の上部開口7の上端に下段の蓋8の縁側の下面が係止するまで、下段の蓋8は下段の上部開口7に落とし込まれる。尚、他の蓋11,12も同様となる。そして、中段の雄螺子部20と上段の雌螺子部26を螺合することで、中段の容器3と上段の容器4を連結する。
【0031】
さらに、上段の雄螺子部24と雌螺子部31を螺合することで、上段の容器4と被せ容器5を連結する。この際、被せ容器5の底面部材28が上段の蓋12の上面の中心部と縁側によって形成される押し込み用の押圧受け部18,19を下方に押圧して、上段の蓋12は上段の上部開口10に落とし込まれる。
【0032】
次に、一体的に連結された下段の容器2、中段の容器3、上段の容器4及び被せ容器5を、ケース上部開口33を通してケース本体34に挿入する。この際、空洞部38の脇に箸ケース40、空洞部38におしぼり41などを収容する。そして、ケース蓋36を閉じて、持ち手バンド37を握って持ち運びする。この持ち運びの際、上段の容器4の外側には被せ容器5によって空気断熱層32が配置されているので、上段の容器4に収容された内容物を保温することができる。
【0033】
そして、この持ち運びの際に、下段の容器2上部の螺合高さをHoとし、中段の容器3及び被せ容器5の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成される。さらに、中段の容器3の上部の螺合部高さHoと、積み重ね状態の中段の容器3と上段の容器4と被せ容器5を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12に形成されていることで、螺合のための長さを確保でき、内容物を収容して積み重ねた状態での連結状態を向上することができる。尚、螺合高さHoが、W/3より大きい場合は高さHoが無用に大きくなり、一方W/8より小さい場合には、強度が低下する。さらに、螺合高さHoが、Ht/5より大きい場合は高さHoが無用に大きくなり、一方Ht/12より小さい場合には、強度が低下する。尚、下段の容器2と中段の容器3の場合を同様である。
【0034】
そして、食するときは、一体化された下段の容器2などを弁当箱収容ケース6より抜き取り、それぞれの螺合状態を解除して、被せ容器5を取り外してカップとして使用し、下段の容器2、中段の容器3、上段の容器4を取り外し、さらに下段の蓋8、中段の蓋11、上段の蓋12を取り外すものである。この際、弁当箱収容ケース6より箸ケース40やおしぼり41を引き出すと共に、箸ケース40を開いて箸39を取り出して使用するものである。
【0035】
以上のように、前記実施例では、下段の容器2、中段の容器3と、該中段の容器3の上部に略同一外径Wとなって積み重ねる上段の容器4からなる積み重ね式なので、コンパクト化が可能になると共に、好みにより段数、すなわち弁当箱の数を決めることができる。また、下段の容器2に下段の雄螺子部13、中段の容器3に中段の雄螺子部20、中段の雌螺子部22、上段の容器4に上段の雌螺子部26を設けて、互いに螺合により着脱自在に一体化されることで、弁当箱の容器を積み重ねただけでは安定性が悪く、持ち運び時に弁当箱が倒れ、内容物がこぼれたり、偏ったりする問題があったが、螺合により下段の容器2、中段の容器3、上段の容器4を一体化させることで安定性を増し、倒れたりすることを防ぐことができる。
【0036】
しかも、中段の容器3の雄螺子筒21における螺合高さをHoとし、下段の容器2及び中段の容器3の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成され、かつ、中段の容器3の雄螺子筒21における螺合部高さHoと、積み重ね状態の中段の容器3と上段の容器4と被せ容器5を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12であることによって、螺子による弁当箱の一体化を行ったときに、積み重ねによる落下等の衝撃に対する強度が不足するおそれがあったが、上述のように外径Wと、積み重ね高さ(全体の高さ)Htに対する螺合部高さHoの比率をある一定以上にすることで、十分な嵌合強度を得ることができる。さらに、螺子のかかり高さを規制することで全体の美観を損なわず、連結部の強度を向上させることができる。尚、下段の容器2と中段の容器3の場合も同様である。
【0037】
また、下段の容器2、中段の容器3及び上段の容器4を3段に積み重ねるように複数段積み重ねることによって、複数種類の内容物を分けて収容することができると共に、好みにより段数、すなわち弁当箱の数を決めることができる。
【0038】
さらに、中段の容器3の上部開口9に中段の蓋11が設けられ、該中段の蓋11の外周の側壁16に止水用の蓋パッキン17が設けられ、かつ該中段の蓋11には押し込み用の押圧受け部18,19が設けられているので、中段の蓋11をしっかり嵌めないと内容物が漏れ出るおそれがあったが、押圧受け部18,19を設けたことによって、螺合による中段の容器3と上段の容器4との一体化を行う際に、上段の容器4の底で中段の蓋11に当接することで、略水平に矯正しながら押し込み蓋パッキン17により止水を実現させることができる。
【0039】
また、上段の容器4に、下方に向かって開口して上段の容器4を覆うカップ状の被せ容器5を着脱自在に嵌合し、上段の容器4と被せ容器5の間に空気断熱層32を有することによって、上段の容器4の本体4Aは薄肉(厚み(Y−X)/2)に形成されているにもかかわらず、肉厚(厚み(W―X)/2)に形成されている下段の容器2の本体2A、中段の容器3の本体3A(厚み(W−X)/2)と同様に外部への熱伝導を抑え、保温効果を増すことができる。
【0040】
さらに、下段の容器2の本体2Aと中段の容器3の本体3Aは、同一外径Wとなって積み重ねられ、被せ容器5の外径は、下段の容器2の本体2A、中段の容器3の本体3Aのいずれの外径とも略同一であることによって、円柱形となった積み重ね時に周面に凹凸はなくコンパクト化を図ることができる。
【0041】
しかも、被せ容器5の外周に持ち手30が設けられることで、被せ容器5をカップとして利用できる。被せ容器5及び積み重ねられた前記容器2,3,4は、これらを遊挿する弁当箱収容ケース6に収容され、かつ該弁当箱収容ケース6内の持ち手30真下と弁当箱収容ケース6の内底部との間に空洞部38を設けたことにより、この空洞部38におしぼり41や小分けされたふりかけ、調味料などを収納することができる。
【実施例2】
【0042】
図4は実施例2を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例2は、下段の容器3´に上段の容器4を重ねた二段式のものであり、このような二段式の弁当箱であっても、上述のように螺合高さをHo´´は、W´´/3>Ho´´>W´´/8、かつHt´´/5>Ho´´>Ht´´/12に形成されている。
【0043】
このような2段重ねのものであっても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上のように本発明に係る積み重ね弁当箱は、各種の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0045】
3 中段の容器(第一の容器)
4 上段の容器(第二の容器)
5 被せ容器
6 弁当箱収容ケース
11 蓋
17 蓋パッキン
18,19 押圧受け部
20 中段の雄螺子部
21 雄螺子筒
26 上段の雌螺子部
30 持ち手
32 空気断熱層
38 空洞部
Ho 螺合高さ
Ht 高さ
W 外径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の容器と、該第一の容器の上部に略同一外径となって積み重ねる第二の容器からなり、前記第一の容器の上部に雄螺子、雌螺子の一方を設けると共に、前記第二の容器の下部に雄螺子、雌螺子の他方を設けて、互いに螺合により着脱自在に一体化される積み重ね式弁当箱において、
前記第一の容器の本体上部の螺合高さをHoとし、前記第一及び第二の容器の本体の外径をWとしたとき、W/3>Ho>W/8に形成され、
かつ、前記第一の容器の本体上部の螺合部高さHoと前記第一と第二の容器を合わせた全体の高さをHtとしたとき、Ht/5>Ho>Ht/12であることを特徴とする積み重ね弁当箱。
【請求項2】
前記容器が2段以上積み重なることを特徴とする請求項1記載の積み重ね弁当箱。
【請求項3】
前記第一の容器の上部開口部に蓋が設けられ、該蓋の外周に前記容器の内周面に密着する止水用の蓋パッキンが設けられ、かつ該蓋に前記第二の容器との押し込み用の押圧受け部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の積み重ね弁当箱。
【請求項4】
最上部にある前記容器に、下方に向かって開口して前記最上部の容器を覆うカップ状の被せ容器を着脱自在に嵌合し、前記最上部にある前記容器と前記被せ容器の間に空気断熱層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積み重ね弁当箱。
【請求項5】
前記第一の容器と前記第二の容器は、略同一外径となって積み重ねられ、前記被せ容器の外径は、前記第一の容器の外径と同一であることを特徴とする請求項4記載の積み重ね弁当箱。
【請求項6】
前記被せ容器の外周に持ち手が設けられ、該被せ容器及び積み重ねられた前記容器は、これらを遊挿する弁当箱ケースに収容され、かつ該弁当箱ケース内の前記持ち手真下と前記弁当箱ケースの内底部との間に箸収容空間を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の積み重ね弁当箱。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−70927(P2012−70927A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217785(P2010−217785)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(591261602)サーモス株式会社 (76)
【Fターム(参考)】