積載防止電子機器
【課題】簡易な構造でより確実に電子機器の積載を防止することが可能な積載防止電子機器を提供する。
【解決手段】水平な載置台上に縦置きにする場合に、本体200を安定的に支持する平板状の基台100と、基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部110aと、横置き状態において本体を支持するように、本体に設けられた第二横置き支持部210とを備え、水平な載置台上に横置きにする場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とで、本体が不安定になるように支持する積載防止電子機器とする。
【解決手段】水平な載置台上に縦置きにする場合に、本体200を安定的に支持する平板状の基台100と、基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部110aと、横置き状態において本体を支持するように、本体に設けられた第二横置き支持部210とを備え、水平な載置台上に横置きにする場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とで、本体が不安定になるように支持する積載防止電子機器とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横置き状態での装置の上積みを防止できる積載防止電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
光加入者線終端端末(ONU)を代表とするネットワーク機器を含む電子機器は、一般に薄型箱形状をしており、それを横置き又は縦置きして卓上等に設置する。このような電子機器を横置きする場合には、一般に、本体の底面に突設されたフットにより本体が直接接地しないように設置される。
【0003】
一方、電子機器を縦置きする場合には、本体が転倒しないように、一般に縦置き用スタンドを電子機器に嵌めて利用する場合が多い。図9は、従来の縦置き用スタンドの例を示す図である。
【0004】
図9には、縦置き用スタンド820と、この縦置き用スタンド820によって縦置きにされている電子機器811とが示されている。図9において、2つの縦置き用スタンド820を1組として、これらを電子機器811に嵌め込んで使用している。
【0005】
また、図9に示すように、縦置き用スタンド820は、基台821に立設されるとともにフット812と対向するのスタンド板822を備える。スタンド板822には、フット812と嵌合する係止穴823が配設されている。係止穴823とフット812とを嵌合させることによって、電子機器811から縦置き用スタンド820が離脱することを防止できる。
【0006】
すなわち、係止穴823は、縦置き用スタンド820の電子機器811からの脱落防止機能を有する。また、基台821とスタンド板822との素材(典型的にはプラスチック等合成樹脂)が持つ弾性力による撓みによって、縦置き用スタンド820から電子機器811を挿抜できる。
【0007】
また、図10は、ゲーム機やパソコン等の電子機器9200を縦置きにするための縦置き用スタンド9120と、壁掛け用具9300とを説明する図である。図10に示すように、縦置き用スタンド9120は、基台9100と、基台9100に立設された一対の垂直板9110とから構成される。
【0008】
一対の垂直板9110は、底面側から電子機器9200の側面を挟持して、電子機器9200を安定的に基台9100に固定する。また、電子機器9200を壁に設置する場合には、壁掛け用具9300を壁にネジ止め等で固定し、電子機器9200を壁掛け用具9300に係止する。この場合に、電子機器9200は、壁掛け用具9300にフック等で係止してもよい。
【0009】
上述した従来の電子機器とそのスタンド等は、例えば下記特許文献1乃至特許文献3等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−124778号公報
【特許文献2】特開2002−232156号公報
【特許文献3】特開2005−157993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
光加入者線終端端末(ONU)を代表とするネットワーク機器やゲーム機やパソコン等の電子機器が高機能化されるのに伴い、電子機器にはより多くの電子部品が高密度実装される傾向にある。高密度実装の傾向は近年益々顕著になっており、各種電子機器からの発熱量が増大しているので、電子機器の放熱対策が近年さらに重要性を増している。
【0012】
特に電子機器を横置きにした場合には、従来、縦置き状態における電子機器の側面に対応して、一定の安定した平面が電子機器の上面に形成されることになるので、その上面に容易に他の電子機器等が積載される懸念があった。
【0013】
電子機器が複数段に積載されることにより、各電子機器の放熱特性が悪化するので、各電子機器が所望の機能を発揮できず、熱障害が生じる懸念があった。また、より少ない別付け部材で、必要に応じて適宜自在に壁掛けや縦置きや横置きに対応できる電子機器の実現が望まれていた。また、縦置きした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな電子機器が望まれていた。
【0014】
本発明は、上述の問題点に鑑み為されたものであり、簡易な構造でより確実に電子機器の積載を防止することが可能な積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、必要に応じて縦置きと横置きと壁掛けとを適宜選択できるスタンド壁掛け具一体型の積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、縦置きにした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明にかかる積載防止電子機器は、水平な机上に縦置きにする場合に、本体を安定的に支持する平板状の基台と、基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部と、横置き状態において本体を支持するように、本体に設けられた第二横置き支持部とを備え、水平な机上に横置きにする場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とで、本体が不安定になるように支持することを特徴とする。
【0018】
本発明にかかる積載防止電子機器は、好ましくは水平な机上に横置きにする場合に、机上と接触する第一横置き支持部と、机上と接触する第二横置き支持部とが一直線上に位置し、本体は、一直線を軸として、シーソー状に容易に揺動することを特徴とする。
【0019】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは基台が長方形であって、第一横置き支持部は、長方形の長辺略中央に設けられた突起の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0020】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは第二横置き支持部が、本体を縦置きした状態で、本体の上面略中央に、本体の両側面から辺縁部が突出して設けられた略円形の支持部材であることを特徴とする。
【0021】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは第二横置き支持部が、本体の両側面の少なくとも一部に設けられた凸状形状の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0022】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは本体の両側面が、凸状に湾曲した形状であって、第二横置き支持部は、本体の両側面の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0023】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは縦置きした場合に、本体の高さ調整が可能なように、本体が、高さ調整機構を介して基台に固定されることを特徴とする。
【0024】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは高さ調整機構が、本体の側面に配設されたスライドレールと、スライドレールに嵌め込まれて長手方向に摺動可能な、基台に突設されたスライド軸とを含み、スライド軸をスライドレールに対して摺動させて任意の位置で係止することにより、本体が任意の高さで固定されることを特徴とする。
【0025】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは基台の辺縁部に、水平な机上に縦置きした状態で略垂直な面を有する壁掛け部を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは壁掛け部が、本体と略垂直な面との間隔を調整可能なように、基台にスライド収納される基台に平行なスライド収納面を備え、スライド収納面が基台にスライド収納された場合に、第一横置き支持部が壁掛け部の略垂直な面よりも外側に突出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明により、簡易な構造でより確実に電子機器の積載を防止することが可能な積載防止電子機器を提供できる。
【0028】
また、本発明により、必要に応じて縦置きと横置きと壁掛けとを適宜選択できるスタンド壁掛け具一体型の積載防止電子機器を提供できる。
【0029】
また、本発明により、縦置きにした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな積載防止電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第一の実施形態にかかる積載防止電子機器の構成概要を説明する斜視図である。
【図2】積載防止電子機器を縦置きした状態で壁掛け部のスライド収納について説明する概念図である。
【図3】横置きした積載防止電子機器を基台側から観察した状態を説明する概念図である。
【図4】壁掛け部を上側にして横置きした積載防止電子機器について底面側から説明する概念図である。
【図5】第二の実施形態にかかる積載防止電子機器について説明する斜視図である。
【図6】積載防止電子機器の壁掛け部のスライド収納について説明する概念図である。
【図7】積載防止電子機器について壁掛け部を底面側として横置きした状態を説明する図である。
【図8】第三の実施形態にかかる積載防止電子機器を説明する斜視図である。
【図9】従来の縦置き用スタンドの例を示す図である。
【図10】ゲーム機やパソコン等の電子機器を縦置きにするための縦置き用スタンドと壁掛け用具とを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施形態で説明する積載防止電子機器は、本体とスタンドとが一体化されており、横置きにされた場合に、典型的には本体の一点とスタンドの基台の一点とが机等の載置台上に接地する。
【0032】
このため、基台には例えば凸状に形成された第一横置き支持部が設けられ、本体にも例えば凸状に形成された第二横置き支持部が設けられる。積載防止電子機器は、横置きにされた場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とにおいて、載置台上における一直線上で接地し、この直線を軸としてシーソー状態で揺動可能となる。
【0033】
このため、横置きされた積載防止電子機器の上に、複数段となるようにさらに他の電子機器等を積載することは実質的に不可能となる。すなわち、実施形態で説明する積載防止電子機器は、縦置きする場合には一体化されたスタンドにより安定的に載置台上に配置される。
【0034】
その一方で、実施形態で説明する積載防止電子機器は、横置きする場合には第一横置き支持部と第二横置き支持部とにより例えば2点で支持されるため、揺動して不安定となり、積載防止電子機器の上面に他の電子機器を搭載できる程度に安定した平面を形成しない。
【0035】
積載防止電子機器の第一横置き支持部と第二横置き支持部とを結ぶ机上表面における仮想直線は、典型的には積載防止電子機器の比較的重心付近を通る支軸であり、この支軸を中心として積載防止電子機器がシーソー状態となる。また、積載防止電子機器は、横置きした場合に、載置台に対して、典型的には支軸となる一直線上に位置しない支持点を有さない。これは、例えば支軸上の離間した2点と、支軸外の1点との計3点で、積載防止電子機器が載置台上に支持されれば、比較的安定した載置が実現されてしまうからである。
【0036】
また、積載防止電子機器は、本体との距離を調整可能な壁掛け部を備える。壁掛け部は、基台に平行なスライド収納面を基台内にスライド収納可能なように構成されている。従って、スライド収納面を基台内にスライド収納することにより、本体との距離を適宜調整できる。また、壁掛け部をスライド収納することにより、壁掛け部が位置する側を底面として積載防止電子機器を横置きした場合でも、基台に設けられた第一横置き支持部が、壁掛け部よりも突出し、載置台に接地することとなり、これにより不安定な支持が実現される。以下、図面に基づいて各実施形態について説明する。
【0037】
(第一の実施形態)
図1乃至図4を参照して、第一の実施形態の積載防止電子機器1000について説明する。図1は、第一の実施形態にかかる積載防止電子機器1000の構成概要を説明する斜視図である。
【0038】
図1に示すように、積載防止電子機器1000は、本体200と、縦置き時に安定的に本体200を支える基台100と、壁掛け部330とを備える。
【0039】
図1において、基台100は全体としては略矩形状であって、二つの長辺から突出した半円板状の第一横置き支持部110(a),110(b)(以下、適宜第一横置き支持部110と総称する)を備える。第一横置き支持部110(a),110(b)は、横置きする場合に、積載防止電子機器1000を載置面に対して支持する。
【0040】
また、本体200の上面には円形で平板状の第二横置き支持部210が、本体200の辺縁部から両側面に突出して設けられている。第二横置き支持部210は、円形や楕円形のフレーム状であってもよい。
【0041】
第一横置き支持部110(a),110(b)と第二横置き支持部210とは、積載防止電子機器1000を横置きした場合に、載置台と接地して積載防止電子機器1000を不安定に支持する。
【0042】
また、基台100には、四本のスライド軸400(a),400(b),400(c),400(d)(以下、適宜スライド軸400と称する)が立設されている。四本のスライド軸400(a),400(b),400(c),400(d)は、本体200に配設された四本のスライドレール220(a),220(b),220(c),220(d)(以下、適宜スライドレール220と称する)に各々嵌合する。なお、図1においては、スライドレール220(c),220(d)は、本体200の紙面裏面側に位置するので記載を省略する。
【0043】
スライドレール220(a),220(b)等に各々設けられた係止孔221(a),221(b)等と、スライド軸400(a),400(b)等に各々設けられた係止孔410(a),410(b)等とを、同軸上に一致させてピン挿入やネジ止めすることにより、任意の高さ位置で本体200を固定配置することができる。
【0044】
これにより、積載防止電子機器1000は、基台100と本体200との間に、電源タップや配線等を配置することができる空間を確保することができる。従って、積載防止電子機器1000は、載置台上に電源タップや配線等の配置スペースを別途確保する必要性が低減されるので、空間の有効活用が可能であり省スペースな機器とできる。
【0045】
また、壁掛け部330は、基台100に垂直な面300と、基台100内にスライド収納される基台100に平行なスライド収納面320とを有する。基台100に垂直な面300は、壁掛け配置する場合に、安定するように壁に面一に接合するようにしてもよい。また、基台100に垂直な面300には、壁にネジ止め等するためのネジ孔310等を設けてもよい。
【0046】
図1から理解されるように、スライド収納面320と基台100に垂直な面300とは、第一横置き支持部110(b)に対応する箇所において、貫通した切り欠き孔状の窓部340を備える。貫通した切り欠き孔状の窓部340があることにより、第一横置き支持部110(b)と壁掛け部330とが、基台100の同一辺縁部において、互いに阻害されることなく配置される。
【0047】
また、スライド収納面320が、基台100内にスライド収納されることにより、壁掛け部330は本体200に、より近接配置されることとなるので、第一横置き支持部110(b)が、基台100に垂直な面300よりも側面外側に突出する。なお、スライド収納面320は、例えばスライド伸縮レール等を用いて構成してもよい。
【0048】
図2は、積載防止電子機器1000を縦置きした状態で、壁掛け部330のスライド収納について説明する概念図である。
【0049】
図2においては、図1と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。図2から理解されるように、スライド収納面320が基台100内にスライド収納されることにより、第一横置き支持部110(b)が、基台100に垂直な面300よりも図2における左方向に突出する。
【0050】
これにより、壁掛け部330の側を底面側として積載防止電子機器1000を横置きした場合においても、壁掛け部330に阻害されることなく、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部210とが、良好に載置台と接地して、積載防止電子機器1000を不安定に維持することができる。
【0051】
ここで、積載防止電子機器1000を横置きした場合に不安定に維持される状態とは、自然状態で必ずしもやじろべえのようなシーソー運動をする必要はない。すなわち、横置き状態の積載防止電子機器1000の上面に、他の電子機器等の積載を躊躇して複数段の段積みを断念する程度の不安定さであればよい。好ましくは、横置き状態の積載防止電子機器1000の上において、積載しようとする電子機器等の配置の少し(典型的には、数ミリ〜1センチメートル程度以内)の位置ずれが生じた場合に、シーソーの傾き状態が反対側へ変化する程度であればよい。
【0052】
図3は、横置きした積載防止電子機器1000を、基台100側から観察した状態を説明する概念図である。図3においては、図1と図2と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図3において、積載防止電子機器1000は、壁掛け部330が底面側すなわち載置台側となるように横置きされている。図3から理解されるように、破線で示されたスライド収納面320を基台100に収納することで、第一横置き支持部110(b)が載置台1300に対して点または線で接地し、接地箇所を支点または支軸としていわばやじろべえや天秤のように揺動可能となる。
【0054】
また、図4は、壁掛け部330を上側にして横置きした積載防止電子機器1000について、底面側から説明する概念図である。図4においても、図1乃至図3と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0055】
図4において、横置きされた積載防止電子機器1000がシーソー状態で揺動する場合に、第一横置き支持部110(a)のうち現実に載置台と接地する部分を、第一接地部111(a)としてハッチングで示す。また、同様に、横置きされた積載防止電子機器1000がシーソー状態で揺動する場合に、第二横置き支持部210のうち現実に載置台と接地する部分を、第二接地部211としてハッチングで示す。
【0056】
図4から理解されるように、第一接地部111(a)は、第一横置き支持部110(a)の厚さと揺動時の接地線の位置変動とに対応する一定の面積を有する。また、同様に第二接地部211は、第二横置き支持部210の厚さと揺動時の接地線の位置変動とに対応する一定の面積を有する。第一横置き支持部110(a)と第二横置き支持部210との厚さが実質的に無視できる程度である場合には、載置台に対して共に点接触することとなる。
【0057】
また、ある任意の時点においては、横置きされた積載防止電子機器1000は、第一接地部111(a)と第二接地部211とを通る一つの仮想直線を支軸Aとして載置台上に、支持されている。また、この支軸Aは、図4に示すように、本体200の最も面積が大きな一側面が水平な状態において、典型的には積載防止電子機器1000の重心Gの載置台上への投影点を通ることが好ましい。
【0058】
図4から理解されるように、ある任意の時点において、横置きされた積載防止電子機器1000は、載置台との間に、支軸A上において他の接地点や接地線を有していてもよい。しかし、ある任意の時点において、他の接地点等が、仮に支軸A上以外の箇所にあると、支軸A上の第一接地部111(a)と支軸A上の第二接地部211と他の接地点との間で多角形が形成されることとなるので、その状態で横置きされた積載防止電子機器1000が安定することとなり好ましくない。
【0059】
すなわち、ある任意の時点において、横置きされた積載防止電子機器1000は、載置面における仮想的な少なくとも同一直線上に位置する複数の支持点または支持線により、その一直線を支軸としてシーソー状に不安定に、載置台上に支持されることが好ましい。
【0060】
また、上述したように積載防止電子機器1000は、縦置きされる場合には、基台100とスライドレール400とからなるスタンドにより安定して載置されることとなる。また、本体200の基台100に対する高さ調整により、本体200の下部の空間を有効に活用することができる。
【0061】
さらに、積載防止電子機器1000は、スライド収納可能な壁掛け部330を一体的に備えるので、別付けの部品等を低減しつつ壁掛け配置も可能となる。また、積載防止電子機器1000は、横置きする場合に、シーソー状に不安定に載置されるので、他の電子機器等を複数段に上に積載される畏れが低減されて、積載により生じる蓄熱等による熱障害が生じる懸念を払拭できる。
【0062】
また、積載防止電子機器1000は、機器使用者等の配慮を要することなく、横置きする場合には、必然的に不安定に載置され積載を防止する構造を有するので、使用者等の判断ミス等に拘泥されないフールプルーフかつフェイルセーフな電子機器となる。
【0063】
また、積載防止電子機器1000は横置きする場合に、壁掛け部330が不安定に載置することを阻害しないように、基台100にスライド収納されるので、より確実かつ安全に、段積み積載を防止することができる。
【0064】
なお、上述の説明においては、積載防止電子機器1000が、スライドレール400を四本備えるものとして説明したが、任意の本数としてもよく、また他の公知の高さ調整機構を採用してもよい。
【0065】
また、積載防止電子機器1000は、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とが円形または半円形の板状であるものとして説明したが、楕円形状でもよく、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とのいずれか一方または両方を、載置面と点接触可能な突起状としてもよい。
【0066】
また、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210との突出程度は、積載防止電子機器1000の本体200の大きさや重量に対応して、所望の不安定さを実現できるように適宜調整してもよい。
【0067】
第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とを過度に突出させると、横置き時の傾きが過度に大きくなるだけではなく、シーソー状態で反対側に傾き変動した場合の衝撃が大きくなる懸念をも生じる。このような場合には、フット等の緩衝材を適宜配置することができる。
【0068】
一方、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210との突出が過小であれば、横置きした場合に、積載を防止する程度の有効な傾きとシーソー状の不安定状態とを生じないこととなる。このため、例えば横置きした場合の積載防止電子機器1000のシーソー方向での傾きが±10°〜±30°程度となるとともに、他の電子機器を積載しようとする場合程度の比較的小さな付勢で、シーソー状に積載防止電子機器1000の傾きが変動する程度とすることが好ましい。
【0069】
(第二の実施形態)
第二の実施形態にかかる積載防止電子機器2000について、図5乃至図7を用いて説明する。図5乃至図7においては、第一の実施形態において既に説明した図1乃至図4と対応する箇所には同一の符号を付して、説明の重複を避けるためにここでは説明を省略する。
【0070】
図5は、第二の実施形態にかかる積載防止電子機器2000について説明する斜視図である。図5に示すように、積載防止電子機器2000は、横置き時に底面側または上面側となる本体200の一対の側面が、全体として凸状に湾曲している。
【0071】
このため、積載防止電子機器2000を横置きする場合には、図5における本体200の上方辺縁部である第二横置き支持部2210(a),2210(b)のいずれか一方が、載置台と接地する。また、積載防止電子機器2000は、横置きした場合に、第二横置き支持部2210(a),2210(b)の底面側となるいずれか一方と、第一横置き支持部110(a),110(b)の底面側となるいずれか一方とで、載置台上に不安定に支持される。
【0072】
また、図6は、積載防止電子機器2000の壁掛け部330のスライド収納について説明する概念図である。図6(a)は、壁掛け部330が延伸された状態を説明する図であり、この状態で壁にフックやネジ等で配置される。また、図6(b)は、壁掛け部330のスライド収納面320が基台100にスライド収納された状態を説明する図である。
【0073】
壁掛け部330の構造や機構は第一の実施形態と何ら変わるものではなく、壁掛け部330は、スライド伸縮レール等公知のスライド収納機構を適宜用いてもよく、収納と延伸とが自在な他の公知の機構を採用してもよい。
【0074】
図7は、積載防止電子機器2000について、壁掛け部330を底面側として横置きした状態を説明する図である。
【0075】
図7から理解されるように、積載防止電子機器2000は、第一の実施形態で説明した積載防止電子機器1000と同様に、基台100に垂直な面300に阻害されることなく、第一横置き支持部110(b)が、第一接地部111(a)において載置台1300と接地することができる。
【0076】
また、図7から理解されるように、積載防止電子機器2000は、第二横置き支持部2210(b)において、載置台1300と接地する。
【0077】
これにより、積載防止電子機器2000は、横置きされた場合に、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部2210(b)とで、不安定に支持されることとなる。この場合に、上述したように、積載防止電子機器2000は、仮想的な載置面上の一直線を支軸として、シーソー状に不安定に揺動可能となる。そして、積載防止電子機器2000は、ある時点における支軸上に位置しない他の支持点を有さない。
【0078】
図7においては、積載防止電子機器2000が横置きされた場合に、本体200が紙面右側に向けて下方に傾いている状態を説明している。しかし、図7に示す状態に限られず、積載防止電子機器2000が横置きされた場合に、本体200が紙面右側に向けて上方に傾いていてもよく、水平であってもよい。これは、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部2210(b)との突出程度の相対関係を適宜調整することで、容易に調整可能である。
【0079】
すなわち、積載防止電子機器2000は、図7に示す状態において、紙面左右方向においてシーソー状に揺動するものではなく、紙面手前側と紙面奥行き側とにおいてシーソー状に揺動するものとする。
【0080】
積載防止電子機器2000は、第一の実施形態で説明した積載防止電子機器1000に対して第二横置き支持部2210(b)が異なるだけであり、不安定に支持される仕組みやその程度、及びその作用効果は同じであるので、説明の重複を避けるためにここでは説明を省略する。
【0081】
(第三の実施形態)
図8は、第三の実施形態にかかる積載防止電子機器3000を説明する斜視図である。図8においては、図1乃至図7で説明した積載防止電子機器1000,2000と対応する箇所には、同一の符号を付して説明の重複を避けるためにここではその説明を省略する。
【0082】
図8から理解されるように、積載防止電子機器3000は、本体200の側面の一部分に、凸状に湾曲隆起した第二横置き支持部3210(a),3210(b)を備える。図8において、第二横置き支持部3210(a),3210(b)は、各々半円柱状であるものとして示したが、これに限定されることはなく、横置きされた積載防止電子機器3000を不安定に支持するものであれば、各々半球状や突起状等であってもよい。
【0083】
また、積載防止電子機器3000が横置きされた場合に、第二横置き支持部3210(a),3210(b)における載置台に対する接地は直線状または点状となるが、直線状である場合にその延長線上に第一横置き支持部110(a),110(b)のいずれか一方における載置台との接地点または接地線が位置する。すなわち、当該直線が、支軸となるのであって、横置きされてシーソー状に不安定である場合のある任意の時点において、積載防止電子機器3000は、載置面における仮想的な直線状の支軸上に位置しない他の支持箇所を有さない。
【0084】
これにより、積載防止電子機器3000が横置きされた場合に、この直線を支軸として積載防止電子機器3000が載置台上に支持されて、容易にシーソー状に揺動するように不安定な状態に維持することができる。
【0085】
また、各実施形態で説明した積載防止電子機器1000,2000,3000においては、スタンドや壁掛け具が別添えとならず本体一体型であるので、これらの部材を紛失する虞がない。また、本体を基台から浮かせて配置することで、本体下部の空間を有効活用することができる。
【0086】
また、実施形態で示した平板状の基台100は、積載防止電子機器1000等を載置台に安定して縦置きできるように、載置台との間で一定の支持面を確保できる形状であればよく、具体的にはメッシュ状やフレーム状等であってもよく、またフット等緩衝部材をその底面に備えていてもよい。また、基台100それ自体を円形板状または楕円板状等に形成することで、基台100の辺縁部のいずれかの箇所が、第一横置き支持部110(a),110(b)となるように形成してもよい。
【0087】
また、実施形態にかかる積載防止電子機器1000,2000,3000は、横置きした場合の段積みを効果的に防ぐことができるので、放熱が阻害されることを回避して熱障害の発生を回避できる。また、実施形態にかかる積載防止電子機器1000,2000,3000は、光加入者線終端端末やゲーム機、パソコン等に限定されることはなく、電気を消費して発熱する電子機器全般に適用することが可能である。
【0088】
また、上述した各実施形態における積載防止電子機器1000,2000,3000の構造と載置状態等とは、各実施形態での説明に限定されることはなく、自明な範囲で構成を適宜変更してもよく、また自明な範囲で形状や構造やそれらの組み合わせ及び材料等を適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、光加入者線終端端末やゲーム機、パソコン等の電子機器一般に幅広く適用できる。
【符号の説明】
【0090】
100・・基台、200・・本体、330・・壁掛け部、1000・・積載防止電子機器。
【技術分野】
【0001】
本発明は、横置き状態での装置の上積みを防止できる積載防止電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
光加入者線終端端末(ONU)を代表とするネットワーク機器を含む電子機器は、一般に薄型箱形状をしており、それを横置き又は縦置きして卓上等に設置する。このような電子機器を横置きする場合には、一般に、本体の底面に突設されたフットにより本体が直接接地しないように設置される。
【0003】
一方、電子機器を縦置きする場合には、本体が転倒しないように、一般に縦置き用スタンドを電子機器に嵌めて利用する場合が多い。図9は、従来の縦置き用スタンドの例を示す図である。
【0004】
図9には、縦置き用スタンド820と、この縦置き用スタンド820によって縦置きにされている電子機器811とが示されている。図9において、2つの縦置き用スタンド820を1組として、これらを電子機器811に嵌め込んで使用している。
【0005】
また、図9に示すように、縦置き用スタンド820は、基台821に立設されるとともにフット812と対向するのスタンド板822を備える。スタンド板822には、フット812と嵌合する係止穴823が配設されている。係止穴823とフット812とを嵌合させることによって、電子機器811から縦置き用スタンド820が離脱することを防止できる。
【0006】
すなわち、係止穴823は、縦置き用スタンド820の電子機器811からの脱落防止機能を有する。また、基台821とスタンド板822との素材(典型的にはプラスチック等合成樹脂)が持つ弾性力による撓みによって、縦置き用スタンド820から電子機器811を挿抜できる。
【0007】
また、図10は、ゲーム機やパソコン等の電子機器9200を縦置きにするための縦置き用スタンド9120と、壁掛け用具9300とを説明する図である。図10に示すように、縦置き用スタンド9120は、基台9100と、基台9100に立設された一対の垂直板9110とから構成される。
【0008】
一対の垂直板9110は、底面側から電子機器9200の側面を挟持して、電子機器9200を安定的に基台9100に固定する。また、電子機器9200を壁に設置する場合には、壁掛け用具9300を壁にネジ止め等で固定し、電子機器9200を壁掛け用具9300に係止する。この場合に、電子機器9200は、壁掛け用具9300にフック等で係止してもよい。
【0009】
上述した従来の電子機器とそのスタンド等は、例えば下記特許文献1乃至特許文献3等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−124778号公報
【特許文献2】特開2002−232156号公報
【特許文献3】特開2005−157993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
光加入者線終端端末(ONU)を代表とするネットワーク機器やゲーム機やパソコン等の電子機器が高機能化されるのに伴い、電子機器にはより多くの電子部品が高密度実装される傾向にある。高密度実装の傾向は近年益々顕著になっており、各種電子機器からの発熱量が増大しているので、電子機器の放熱対策が近年さらに重要性を増している。
【0012】
特に電子機器を横置きにした場合には、従来、縦置き状態における電子機器の側面に対応して、一定の安定した平面が電子機器の上面に形成されることになるので、その上面に容易に他の電子機器等が積載される懸念があった。
【0013】
電子機器が複数段に積載されることにより、各電子機器の放熱特性が悪化するので、各電子機器が所望の機能を発揮できず、熱障害が生じる懸念があった。また、より少ない別付け部材で、必要に応じて適宜自在に壁掛けや縦置きや横置きに対応できる電子機器の実現が望まれていた。また、縦置きした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな電子機器が望まれていた。
【0014】
本発明は、上述の問題点に鑑み為されたものであり、簡易な構造でより確実に電子機器の積載を防止することが可能な積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、必要に応じて縦置きと横置きと壁掛けとを適宜選択できるスタンド壁掛け具一体型の積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、縦置きにした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな積載防止電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明にかかる積載防止電子機器は、水平な机上に縦置きにする場合に、本体を安定的に支持する平板状の基台と、基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部と、横置き状態において本体を支持するように、本体に設けられた第二横置き支持部とを備え、水平な机上に横置きにする場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とで、本体が不安定になるように支持することを特徴とする。
【0018】
本発明にかかる積載防止電子機器は、好ましくは水平な机上に横置きにする場合に、机上と接触する第一横置き支持部と、机上と接触する第二横置き支持部とが一直線上に位置し、本体は、一直線を軸として、シーソー状に容易に揺動することを特徴とする。
【0019】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは基台が長方形であって、第一横置き支持部は、長方形の長辺略中央に設けられた突起の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0020】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは第二横置き支持部が、本体を縦置きした状態で、本体の上面略中央に、本体の両側面から辺縁部が突出して設けられた略円形の支持部材であることを特徴とする。
【0021】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは第二横置き支持部が、本体の両側面の少なくとも一部に設けられた凸状形状の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0022】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは本体の両側面が、凸状に湾曲した形状であって、第二横置き支持部は、本体の両側面の少なくとも一部であることを特徴とする。
【0023】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは縦置きした場合に、本体の高さ調整が可能なように、本体が、高さ調整機構を介して基台に固定されることを特徴とする。
【0024】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは高さ調整機構が、本体の側面に配設されたスライドレールと、スライドレールに嵌め込まれて長手方向に摺動可能な、基台に突設されたスライド軸とを含み、スライド軸をスライドレールに対して摺動させて任意の位置で係止することにより、本体が任意の高さで固定されることを特徴とする。
【0025】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは基台の辺縁部に、水平な机上に縦置きした状態で略垂直な面を有する壁掛け部を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明にかかる積載防止電子機器は、さらに好ましくは壁掛け部が、本体と略垂直な面との間隔を調整可能なように、基台にスライド収納される基台に平行なスライド収納面を備え、スライド収納面が基台にスライド収納された場合に、第一横置き支持部が壁掛け部の略垂直な面よりも外側に突出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明により、簡易な構造でより確実に電子機器の積載を防止することが可能な積載防止電子機器を提供できる。
【0028】
また、本発明により、必要に応じて縦置きと横置きと壁掛けとを適宜選択できるスタンド壁掛け具一体型の積載防止電子機器を提供できる。
【0029】
また、本発明により、縦置きにした場合でも、電源タップやケーブル等の配設スペースを載置台上に別途設ける必要が少ない、省スペースな積載防止電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第一の実施形態にかかる積載防止電子機器の構成概要を説明する斜視図である。
【図2】積載防止電子機器を縦置きした状態で壁掛け部のスライド収納について説明する概念図である。
【図3】横置きした積載防止電子機器を基台側から観察した状態を説明する概念図である。
【図4】壁掛け部を上側にして横置きした積載防止電子機器について底面側から説明する概念図である。
【図5】第二の実施形態にかかる積載防止電子機器について説明する斜視図である。
【図6】積載防止電子機器の壁掛け部のスライド収納について説明する概念図である。
【図7】積載防止電子機器について壁掛け部を底面側として横置きした状態を説明する図である。
【図8】第三の実施形態にかかる積載防止電子機器を説明する斜視図である。
【図9】従来の縦置き用スタンドの例を示す図である。
【図10】ゲーム機やパソコン等の電子機器を縦置きにするための縦置き用スタンドと壁掛け用具とを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施形態で説明する積載防止電子機器は、本体とスタンドとが一体化されており、横置きにされた場合に、典型的には本体の一点とスタンドの基台の一点とが机等の載置台上に接地する。
【0032】
このため、基台には例えば凸状に形成された第一横置き支持部が設けられ、本体にも例えば凸状に形成された第二横置き支持部が設けられる。積載防止電子機器は、横置きにされた場合に、第一横置き支持部と第二横置き支持部とにおいて、載置台上における一直線上で接地し、この直線を軸としてシーソー状態で揺動可能となる。
【0033】
このため、横置きされた積載防止電子機器の上に、複数段となるようにさらに他の電子機器等を積載することは実質的に不可能となる。すなわち、実施形態で説明する積載防止電子機器は、縦置きする場合には一体化されたスタンドにより安定的に載置台上に配置される。
【0034】
その一方で、実施形態で説明する積載防止電子機器は、横置きする場合には第一横置き支持部と第二横置き支持部とにより例えば2点で支持されるため、揺動して不安定となり、積載防止電子機器の上面に他の電子機器を搭載できる程度に安定した平面を形成しない。
【0035】
積載防止電子機器の第一横置き支持部と第二横置き支持部とを結ぶ机上表面における仮想直線は、典型的には積載防止電子機器の比較的重心付近を通る支軸であり、この支軸を中心として積載防止電子機器がシーソー状態となる。また、積載防止電子機器は、横置きした場合に、載置台に対して、典型的には支軸となる一直線上に位置しない支持点を有さない。これは、例えば支軸上の離間した2点と、支軸外の1点との計3点で、積載防止電子機器が載置台上に支持されれば、比較的安定した載置が実現されてしまうからである。
【0036】
また、積載防止電子機器は、本体との距離を調整可能な壁掛け部を備える。壁掛け部は、基台に平行なスライド収納面を基台内にスライド収納可能なように構成されている。従って、スライド収納面を基台内にスライド収納することにより、本体との距離を適宜調整できる。また、壁掛け部をスライド収納することにより、壁掛け部が位置する側を底面として積載防止電子機器を横置きした場合でも、基台に設けられた第一横置き支持部が、壁掛け部よりも突出し、載置台に接地することとなり、これにより不安定な支持が実現される。以下、図面に基づいて各実施形態について説明する。
【0037】
(第一の実施形態)
図1乃至図4を参照して、第一の実施形態の積載防止電子機器1000について説明する。図1は、第一の実施形態にかかる積載防止電子機器1000の構成概要を説明する斜視図である。
【0038】
図1に示すように、積載防止電子機器1000は、本体200と、縦置き時に安定的に本体200を支える基台100と、壁掛け部330とを備える。
【0039】
図1において、基台100は全体としては略矩形状であって、二つの長辺から突出した半円板状の第一横置き支持部110(a),110(b)(以下、適宜第一横置き支持部110と総称する)を備える。第一横置き支持部110(a),110(b)は、横置きする場合に、積載防止電子機器1000を載置面に対して支持する。
【0040】
また、本体200の上面には円形で平板状の第二横置き支持部210が、本体200の辺縁部から両側面に突出して設けられている。第二横置き支持部210は、円形や楕円形のフレーム状であってもよい。
【0041】
第一横置き支持部110(a),110(b)と第二横置き支持部210とは、積載防止電子機器1000を横置きした場合に、載置台と接地して積載防止電子機器1000を不安定に支持する。
【0042】
また、基台100には、四本のスライド軸400(a),400(b),400(c),400(d)(以下、適宜スライド軸400と称する)が立設されている。四本のスライド軸400(a),400(b),400(c),400(d)は、本体200に配設された四本のスライドレール220(a),220(b),220(c),220(d)(以下、適宜スライドレール220と称する)に各々嵌合する。なお、図1においては、スライドレール220(c),220(d)は、本体200の紙面裏面側に位置するので記載を省略する。
【0043】
スライドレール220(a),220(b)等に各々設けられた係止孔221(a),221(b)等と、スライド軸400(a),400(b)等に各々設けられた係止孔410(a),410(b)等とを、同軸上に一致させてピン挿入やネジ止めすることにより、任意の高さ位置で本体200を固定配置することができる。
【0044】
これにより、積載防止電子機器1000は、基台100と本体200との間に、電源タップや配線等を配置することができる空間を確保することができる。従って、積載防止電子機器1000は、載置台上に電源タップや配線等の配置スペースを別途確保する必要性が低減されるので、空間の有効活用が可能であり省スペースな機器とできる。
【0045】
また、壁掛け部330は、基台100に垂直な面300と、基台100内にスライド収納される基台100に平行なスライド収納面320とを有する。基台100に垂直な面300は、壁掛け配置する場合に、安定するように壁に面一に接合するようにしてもよい。また、基台100に垂直な面300には、壁にネジ止め等するためのネジ孔310等を設けてもよい。
【0046】
図1から理解されるように、スライド収納面320と基台100に垂直な面300とは、第一横置き支持部110(b)に対応する箇所において、貫通した切り欠き孔状の窓部340を備える。貫通した切り欠き孔状の窓部340があることにより、第一横置き支持部110(b)と壁掛け部330とが、基台100の同一辺縁部において、互いに阻害されることなく配置される。
【0047】
また、スライド収納面320が、基台100内にスライド収納されることにより、壁掛け部330は本体200に、より近接配置されることとなるので、第一横置き支持部110(b)が、基台100に垂直な面300よりも側面外側に突出する。なお、スライド収納面320は、例えばスライド伸縮レール等を用いて構成してもよい。
【0048】
図2は、積載防止電子機器1000を縦置きした状態で、壁掛け部330のスライド収納について説明する概念図である。
【0049】
図2においては、図1と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。図2から理解されるように、スライド収納面320が基台100内にスライド収納されることにより、第一横置き支持部110(b)が、基台100に垂直な面300よりも図2における左方向に突出する。
【0050】
これにより、壁掛け部330の側を底面側として積載防止電子機器1000を横置きした場合においても、壁掛け部330に阻害されることなく、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部210とが、良好に載置台と接地して、積載防止電子機器1000を不安定に維持することができる。
【0051】
ここで、積載防止電子機器1000を横置きした場合に不安定に維持される状態とは、自然状態で必ずしもやじろべえのようなシーソー運動をする必要はない。すなわち、横置き状態の積載防止電子機器1000の上面に、他の電子機器等の積載を躊躇して複数段の段積みを断念する程度の不安定さであればよい。好ましくは、横置き状態の積載防止電子機器1000の上において、積載しようとする電子機器等の配置の少し(典型的には、数ミリ〜1センチメートル程度以内)の位置ずれが生じた場合に、シーソーの傾き状態が反対側へ変化する程度であればよい。
【0052】
図3は、横置きした積載防止電子機器1000を、基台100側から観察した状態を説明する概念図である。図3においては、図1と図2と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図3において、積載防止電子機器1000は、壁掛け部330が底面側すなわち載置台側となるように横置きされている。図3から理解されるように、破線で示されたスライド収納面320を基台100に収納することで、第一横置き支持部110(b)が載置台1300に対して点または線で接地し、接地箇所を支点または支軸としていわばやじろべえや天秤のように揺動可能となる。
【0054】
また、図4は、壁掛け部330を上側にして横置きした積載防止電子機器1000について、底面側から説明する概念図である。図4においても、図1乃至図3と同一の箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0055】
図4において、横置きされた積載防止電子機器1000がシーソー状態で揺動する場合に、第一横置き支持部110(a)のうち現実に載置台と接地する部分を、第一接地部111(a)としてハッチングで示す。また、同様に、横置きされた積載防止電子機器1000がシーソー状態で揺動する場合に、第二横置き支持部210のうち現実に載置台と接地する部分を、第二接地部211としてハッチングで示す。
【0056】
図4から理解されるように、第一接地部111(a)は、第一横置き支持部110(a)の厚さと揺動時の接地線の位置変動とに対応する一定の面積を有する。また、同様に第二接地部211は、第二横置き支持部210の厚さと揺動時の接地線の位置変動とに対応する一定の面積を有する。第一横置き支持部110(a)と第二横置き支持部210との厚さが実質的に無視できる程度である場合には、載置台に対して共に点接触することとなる。
【0057】
また、ある任意の時点においては、横置きされた積載防止電子機器1000は、第一接地部111(a)と第二接地部211とを通る一つの仮想直線を支軸Aとして載置台上に、支持されている。また、この支軸Aは、図4に示すように、本体200の最も面積が大きな一側面が水平な状態において、典型的には積載防止電子機器1000の重心Gの載置台上への投影点を通ることが好ましい。
【0058】
図4から理解されるように、ある任意の時点において、横置きされた積載防止電子機器1000は、載置台との間に、支軸A上において他の接地点や接地線を有していてもよい。しかし、ある任意の時点において、他の接地点等が、仮に支軸A上以外の箇所にあると、支軸A上の第一接地部111(a)と支軸A上の第二接地部211と他の接地点との間で多角形が形成されることとなるので、その状態で横置きされた積載防止電子機器1000が安定することとなり好ましくない。
【0059】
すなわち、ある任意の時点において、横置きされた積載防止電子機器1000は、載置面における仮想的な少なくとも同一直線上に位置する複数の支持点または支持線により、その一直線を支軸としてシーソー状に不安定に、載置台上に支持されることが好ましい。
【0060】
また、上述したように積載防止電子機器1000は、縦置きされる場合には、基台100とスライドレール400とからなるスタンドにより安定して載置されることとなる。また、本体200の基台100に対する高さ調整により、本体200の下部の空間を有効に活用することができる。
【0061】
さらに、積載防止電子機器1000は、スライド収納可能な壁掛け部330を一体的に備えるので、別付けの部品等を低減しつつ壁掛け配置も可能となる。また、積載防止電子機器1000は、横置きする場合に、シーソー状に不安定に載置されるので、他の電子機器等を複数段に上に積載される畏れが低減されて、積載により生じる蓄熱等による熱障害が生じる懸念を払拭できる。
【0062】
また、積載防止電子機器1000は、機器使用者等の配慮を要することなく、横置きする場合には、必然的に不安定に載置され積載を防止する構造を有するので、使用者等の判断ミス等に拘泥されないフールプルーフかつフェイルセーフな電子機器となる。
【0063】
また、積載防止電子機器1000は横置きする場合に、壁掛け部330が不安定に載置することを阻害しないように、基台100にスライド収納されるので、より確実かつ安全に、段積み積載を防止することができる。
【0064】
なお、上述の説明においては、積載防止電子機器1000が、スライドレール400を四本備えるものとして説明したが、任意の本数としてもよく、また他の公知の高さ調整機構を採用してもよい。
【0065】
また、積載防止電子機器1000は、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とが円形または半円形の板状であるものとして説明したが、楕円形状でもよく、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とのいずれか一方または両方を、載置面と点接触可能な突起状としてもよい。
【0066】
また、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210との突出程度は、積載防止電子機器1000の本体200の大きさや重量に対応して、所望の不安定さを実現できるように適宜調整してもよい。
【0067】
第一横置き支持部110と第二横置き支持部210とを過度に突出させると、横置き時の傾きが過度に大きくなるだけではなく、シーソー状態で反対側に傾き変動した場合の衝撃が大きくなる懸念をも生じる。このような場合には、フット等の緩衝材を適宜配置することができる。
【0068】
一方、第一横置き支持部110と第二横置き支持部210との突出が過小であれば、横置きした場合に、積載を防止する程度の有効な傾きとシーソー状の不安定状態とを生じないこととなる。このため、例えば横置きした場合の積載防止電子機器1000のシーソー方向での傾きが±10°〜±30°程度となるとともに、他の電子機器を積載しようとする場合程度の比較的小さな付勢で、シーソー状に積載防止電子機器1000の傾きが変動する程度とすることが好ましい。
【0069】
(第二の実施形態)
第二の実施形態にかかる積載防止電子機器2000について、図5乃至図7を用いて説明する。図5乃至図7においては、第一の実施形態において既に説明した図1乃至図4と対応する箇所には同一の符号を付して、説明の重複を避けるためにここでは説明を省略する。
【0070】
図5は、第二の実施形態にかかる積載防止電子機器2000について説明する斜視図である。図5に示すように、積載防止電子機器2000は、横置き時に底面側または上面側となる本体200の一対の側面が、全体として凸状に湾曲している。
【0071】
このため、積載防止電子機器2000を横置きする場合には、図5における本体200の上方辺縁部である第二横置き支持部2210(a),2210(b)のいずれか一方が、載置台と接地する。また、積載防止電子機器2000は、横置きした場合に、第二横置き支持部2210(a),2210(b)の底面側となるいずれか一方と、第一横置き支持部110(a),110(b)の底面側となるいずれか一方とで、載置台上に不安定に支持される。
【0072】
また、図6は、積載防止電子機器2000の壁掛け部330のスライド収納について説明する概念図である。図6(a)は、壁掛け部330が延伸された状態を説明する図であり、この状態で壁にフックやネジ等で配置される。また、図6(b)は、壁掛け部330のスライド収納面320が基台100にスライド収納された状態を説明する図である。
【0073】
壁掛け部330の構造や機構は第一の実施形態と何ら変わるものではなく、壁掛け部330は、スライド伸縮レール等公知のスライド収納機構を適宜用いてもよく、収納と延伸とが自在な他の公知の機構を採用してもよい。
【0074】
図7は、積載防止電子機器2000について、壁掛け部330を底面側として横置きした状態を説明する図である。
【0075】
図7から理解されるように、積載防止電子機器2000は、第一の実施形態で説明した積載防止電子機器1000と同様に、基台100に垂直な面300に阻害されることなく、第一横置き支持部110(b)が、第一接地部111(a)において載置台1300と接地することができる。
【0076】
また、図7から理解されるように、積載防止電子機器2000は、第二横置き支持部2210(b)において、載置台1300と接地する。
【0077】
これにより、積載防止電子機器2000は、横置きされた場合に、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部2210(b)とで、不安定に支持されることとなる。この場合に、上述したように、積載防止電子機器2000は、仮想的な載置面上の一直線を支軸として、シーソー状に不安定に揺動可能となる。そして、積載防止電子機器2000は、ある時点における支軸上に位置しない他の支持点を有さない。
【0078】
図7においては、積載防止電子機器2000が横置きされた場合に、本体200が紙面右側に向けて下方に傾いている状態を説明している。しかし、図7に示す状態に限られず、積載防止電子機器2000が横置きされた場合に、本体200が紙面右側に向けて上方に傾いていてもよく、水平であってもよい。これは、第一横置き支持部110(b)と第二横置き支持部2210(b)との突出程度の相対関係を適宜調整することで、容易に調整可能である。
【0079】
すなわち、積載防止電子機器2000は、図7に示す状態において、紙面左右方向においてシーソー状に揺動するものではなく、紙面手前側と紙面奥行き側とにおいてシーソー状に揺動するものとする。
【0080】
積載防止電子機器2000は、第一の実施形態で説明した積載防止電子機器1000に対して第二横置き支持部2210(b)が異なるだけであり、不安定に支持される仕組みやその程度、及びその作用効果は同じであるので、説明の重複を避けるためにここでは説明を省略する。
【0081】
(第三の実施形態)
図8は、第三の実施形態にかかる積載防止電子機器3000を説明する斜視図である。図8においては、図1乃至図7で説明した積載防止電子機器1000,2000と対応する箇所には、同一の符号を付して説明の重複を避けるためにここではその説明を省略する。
【0082】
図8から理解されるように、積載防止電子機器3000は、本体200の側面の一部分に、凸状に湾曲隆起した第二横置き支持部3210(a),3210(b)を備える。図8において、第二横置き支持部3210(a),3210(b)は、各々半円柱状であるものとして示したが、これに限定されることはなく、横置きされた積載防止電子機器3000を不安定に支持するものであれば、各々半球状や突起状等であってもよい。
【0083】
また、積載防止電子機器3000が横置きされた場合に、第二横置き支持部3210(a),3210(b)における載置台に対する接地は直線状または点状となるが、直線状である場合にその延長線上に第一横置き支持部110(a),110(b)のいずれか一方における載置台との接地点または接地線が位置する。すなわち、当該直線が、支軸となるのであって、横置きされてシーソー状に不安定である場合のある任意の時点において、積載防止電子機器3000は、載置面における仮想的な直線状の支軸上に位置しない他の支持箇所を有さない。
【0084】
これにより、積載防止電子機器3000が横置きされた場合に、この直線を支軸として積載防止電子機器3000が載置台上に支持されて、容易にシーソー状に揺動するように不安定な状態に維持することができる。
【0085】
また、各実施形態で説明した積載防止電子機器1000,2000,3000においては、スタンドや壁掛け具が別添えとならず本体一体型であるので、これらの部材を紛失する虞がない。また、本体を基台から浮かせて配置することで、本体下部の空間を有効活用することができる。
【0086】
また、実施形態で示した平板状の基台100は、積載防止電子機器1000等を載置台に安定して縦置きできるように、載置台との間で一定の支持面を確保できる形状であればよく、具体的にはメッシュ状やフレーム状等であってもよく、またフット等緩衝部材をその底面に備えていてもよい。また、基台100それ自体を円形板状または楕円板状等に形成することで、基台100の辺縁部のいずれかの箇所が、第一横置き支持部110(a),110(b)となるように形成してもよい。
【0087】
また、実施形態にかかる積載防止電子機器1000,2000,3000は、横置きした場合の段積みを効果的に防ぐことができるので、放熱が阻害されることを回避して熱障害の発生を回避できる。また、実施形態にかかる積載防止電子機器1000,2000,3000は、光加入者線終端端末やゲーム機、パソコン等に限定されることはなく、電気を消費して発熱する電子機器全般に適用することが可能である。
【0088】
また、上述した各実施形態における積載防止電子機器1000,2000,3000の構造と載置状態等とは、各実施形態での説明に限定されることはなく、自明な範囲で構成を適宜変更してもよく、また自明な範囲で形状や構造やそれらの組み合わせ及び材料等を適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、光加入者線終端端末やゲーム機、パソコン等の電子機器一般に幅広く適用できる。
【符号の説明】
【0090】
100・・基台、200・・本体、330・・壁掛け部、1000・・積載防止電子機器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平な載置台上に縦置きにする場合に、本体を安定的に支持する基台と、
横置き状態において前記載置台上に接地する、前記基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部と、
横置き状態において前記本体を支持するように前記載置台上に接地する、前記本体に設けられた第二横置き支持部と、を備え、
前記水平な載置台上に横置きにする場合に、前記第一横置き支持部と前記第二横置き支持部とで、前記本体が不安定になるように支持する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の積載防止電子機器において、
前記水平な載置台上に横置きにする場合に、前記載置台上と接触する前記第一横置き支持部と、前記載置台上と接触する前記第二横置き支持部とが一直線上に位置し、前記本体は、前記一直線を軸として、シーソー状に容易に揺動する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の積載防止電子機器において、
前記基台は長方形であって、前記第一横置き支持部は、前記長方形の長辺略中央に設けられた突起の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記第二横置き支持部は、前記本体を縦置きした状態で、前記本体の上面略中央に、前記本体の両側面から辺縁部が突出して設けられた略円形の支持部材である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記第二横置き支持部は、前記本体の両側面の少なくとも一部に設けられた凸状形状の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の積載防止電子機器において、
前記本体の両側面は、凸状に湾曲した形状であって、
前記第二横置き支持部は、前記本体の両側面の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記縦置きした場合に、前記本体の高さ調整が可能なように、前記本体は、高さ調整機構を介して前記基台に固定される
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の積載防止電子機器において、
前記高さ調整機構は、
前記本体の側面に配設されたスライドレールと、
前記スライドレールに嵌め込まれて長手方向に摺動可能な、前記基台に突設されたスライド軸とを含み、
前記スライド軸を前記スライドレールに対して摺動させて任意の位置で係止することにより、前記本体が任意の高さで固定される
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記基台の辺縁部に、前記水平な載置台上に縦置きした状態で略垂直な面を有する壁掛け部を備える
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項10】
請求項9に記載の積載防止電子機器において、
前記壁掛け部は、前記本体と前記略垂直な面との間隔を調整可能なように、前記基台にスライド収納される前記基台に平行なスライド収納面を備え、
前記スライド収納面が前記基台にスライド収納された場合に、前記第一横置き支持部が前記壁掛け部の前記略垂直な面よりも外側に突出する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項1】
水平な載置台上に縦置きにする場合に、本体を安定的に支持する基台と、
横置き状態において前記載置台上に接地する、前記基台の辺縁部の少なくとも一部に設けられた第一横置き支持部と、
横置き状態において前記本体を支持するように前記載置台上に接地する、前記本体に設けられた第二横置き支持部と、を備え、
前記水平な載置台上に横置きにする場合に、前記第一横置き支持部と前記第二横置き支持部とで、前記本体が不安定になるように支持する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の積載防止電子機器において、
前記水平な載置台上に横置きにする場合に、前記載置台上と接触する前記第一横置き支持部と、前記載置台上と接触する前記第二横置き支持部とが一直線上に位置し、前記本体は、前記一直線を軸として、シーソー状に容易に揺動する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の積載防止電子機器において、
前記基台は長方形であって、前記第一横置き支持部は、前記長方形の長辺略中央に設けられた突起の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記第二横置き支持部は、前記本体を縦置きした状態で、前記本体の上面略中央に、前記本体の両側面から辺縁部が突出して設けられた略円形の支持部材である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記第二横置き支持部は、前記本体の両側面の少なくとも一部に設けられた凸状形状の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の積載防止電子機器において、
前記本体の両側面は、凸状に湾曲した形状であって、
前記第二横置き支持部は、前記本体の両側面の少なくとも一部である
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記縦置きした場合に、前記本体の高さ調整が可能なように、前記本体は、高さ調整機構を介して前記基台に固定される
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の積載防止電子機器において、
前記高さ調整機構は、
前記本体の側面に配設されたスライドレールと、
前記スライドレールに嵌め込まれて長手方向に摺動可能な、前記基台に突設されたスライド軸とを含み、
前記スライド軸を前記スライドレールに対して摺動させて任意の位置で係止することにより、前記本体が任意の高さで固定される
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の積載防止電子機器において、
前記基台の辺縁部に、前記水平な載置台上に縦置きした状態で略垂直な面を有する壁掛け部を備える
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【請求項10】
請求項9に記載の積載防止電子機器において、
前記壁掛け部は、前記本体と前記略垂直な面との間隔を調整可能なように、前記基台にスライド収納される前記基台に平行なスライド収納面を備え、
前記スライド収納面が前記基台にスライド収納された場合に、前記第一横置き支持部が前記壁掛け部の前記略垂直な面よりも外側に突出する
ことを特徴とする積載防止電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−171326(P2011−171326A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30892(P2010−30892)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000237662)富士通テレコムネットワークス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000237662)富士通テレコムネットワークス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】
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