説明

空圧式施療機

【課題】
空気給排装置によりエアホースを介して膨縮する膨縮袋を施療部に設けた空圧式施療機において、可動する施療部のためにエアホースに弛み部を設けても、該施療部の可動の際に生じるエアホース内部の閉塞を可及的に防止する事が可能な空圧式施療機を提供する。
【解決手段】
座部11aと足載せ部13aとからなる施療機1aであって、足載せ部13aは施療部の足載せ後部フレーム51aと、該足載せ後部フレーム51a上を移動可能に設けた施療部の足載せ前部フレーム52aとから可動する施療部を構成し、足載せ後部フレーム51aと足載せ前部フレーム52aとの間に中継エアホース部42aを弛み部422aを有して設け、該弛み部422aに閉塞防止のための可撓性を有する保護部材6aを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気給排装置による空気の給排気によりエアホースを介して膨縮する膨縮袋を使用して、空圧施療を実施する事が可能な空圧式施療機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、空気給排装置による空気の給排気により膨縮する袋状の膨縮袋を、平坦または凹状の施療部に設けて施療者に対して空圧施療を行うように構成した空圧式施療機は良く知られており、身体の全域を施療する椅子型やベッド型、それに小さくて持ち運びし易い携帯型など、多様な形態のものが存在している。
【0003】
最近では、施療者の体形の違いや所望する施療部位に応じて、施療機における施療部が可動する構成のものも開示されている。
【0004】
例えば図8に示すように、足用マッサージユニット(空圧式施療機)100は、被施療者の足先、具体的には、くるぶしよりも下の部分をマッサージする足先用マッサージユニット(足先施療部)10と、足先用マッサージユニット10の基端に連結機構90を介して傾動可能且つスライド可能に連繋され、被施療者のふくらはぎをマッサージするふくらはぎ用マッサージユニット(脛施療部)80とを具えている。
【0005】
前記足先用マッサージユニット10は、樹脂製カバー12に、被施療者の足先を挿入する断面コ字状の左右一対の凹状受部が形成されている。該凹状受部の両側面には側面エアバックが取り付けられており、側面エアバックは、連結ホースによって連通しており、連結ホースは、エア供給ホース(エアホース)によって、電磁弁及びポンプに接続されている。
【0006】
前記ふくらはぎ用マッサージユニット80は、樹脂製カバー82に、被施療者のふくらはぎを挿入する断面コ字状の左右一対の脚受部が形成され、脚受部の両側面には側面エアバックが取り付けられており、側面エアバックは、蛇腹状連結ホースによって連結されて、共通のエア供給ホース85aに接続されている。エア供給ホース85aは、樹脂製カバー82の下端を貫通するホース連結具85b、足先用マッサージユニット10の後面に設けられたホース連結具85c及び電磁弁を介して、側面エアバックを足先用マッサージユニット10に配備されたポンプに接続している。
【0007】
また、樹脂製カバー12の後端面には、ふくらはぎ用マッサージユニット80のエアバックに圧縮空気を供給するエア供給ホース85aのホース連結具85cが設けられている。ホース連結具85cは、接続口が樹脂製カバー12から後ろ向きに突出して、下向きに屈曲している。このような形状とすることにより、エア供給ホース85aを大きい円弧を描いた状態で接続でき、ふくらはぎ用マッサージユニット80が傾動したりスライド(移動)しても、エア供給ホース85aは折れ曲がりや伸び縮みすることがないよう構成する事ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−245803号公報(第11頁、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、前記のような施療部であるマッサージユニットなどを可動構成する空圧式施療機において設けられるエアホースは、該可動のために大きい円弧を描いた状態(弛ませた状態)で設けられているのだが、例えば施療部の前記足先用マッサージユニットに対し施療部の前記ふくらはぎ用マッサージユニットが移動すると、エアホースは常時同じ形状を保つのではなく、エアホースの弛ませた部分である弛み部が該エアホース上に沿って変位しながら、形状を変化させる事になる。
【0010】
エアホースの前記弛み部は、その内部において常に応力がかかっているため、前述のように該弛み部がエアホース上を変位する時、エアホース内部が閉塞し易い状態となり、それによって故障が生じたり、また膨縮袋の内圧が不安定となって、常時安定した施療を実施する点で課題となっていた。
【0011】
また、施療部の可動のために生じるエアホースの変形により、該エアホースが外部に擦れたり引っ掛かったりするなどによる故障や障害も懸念されていた。
【0012】
そこで、本発明は、上記問題点を解消する為に成されたものであり、可動する施療部のためにエアホースに弛み部を設けても、該施療部の可動の際に生じるエアホース内部の閉塞や、またエアホースの変形によって生じる故障や障害などを可及的に防止する事ができ、常時安定した空圧施療を実施する事が可能な空圧式施療機を提供する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
すなわち、本発明の空圧式施療機は、座部と足載せ部とを有し、該足載せ部に、空気給排装置による空気の給排気によりエアホースを介して膨縮する膨縮袋を設けて人体脚部を施療する事ができるようにした空圧式施療機であって、前記足載せ部は該座部の前端において前後へ出没可能に連結した足載せ後部フレームと、該足載せ後部フレーム上を移動可能に設けた足載せ前部フレームとから構成し、前記足載せ後部フレームと前記足載せ前部フレームとの間に、前記エアホースの中継部となる中継エアホース部が弛み部を有して設けており、該弛み部にホース内部における閉塞防止のための可撓性を有する線状またはコイル状、或いは管状の保護部材を設けた事を特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の空圧式施療機は、前記保護部材が、前記中継エアホース部に内嵌または外嵌されているものである事を特徴とするものである。
【0015】
更に、本発明の空圧式施療機は、前記保護部材が、前記中継エアホース部の両端付近が前記弛み部よりも可撓性が低くなるよう形成されているものである事を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
よって、本発明の空圧式施療機は、座部と足載せ部とを有し、該足載せ部に、空気給排装置による空気の給排気によりエアホースを介して膨縮する膨縮袋を設けて人体脚部を施療する事ができるようにした空圧式施療機であって、前記足載せ部は該座部の前端において前後へ出没可能に連結した足載せ後部フレームと、該足載せ後部フレーム上を移動可能に設けた足載せ前部フレームとから構成し、前記足載せ後部フレームと前記足載せ前部フレームとの間に、前記エアホースの中継部となる中継エアホース部が弛み部を有して設けており、該弛み部にホース内部における閉塞防止のための可撓性を有する線状またはコイル状、或いは管状の保護部材を設けた構成であるため、施療者は任意に前記座部に対する前記足載せ部の位置を調節する際の、前記足載せ後部フレームに対する前記足載せ前部フレームの移動に伴って、前記中継エアホース部上の位置を前記弛み部が変位する事によって生じるホース内部における閉塞を前記保護部材により効果的に防止する事ができる。すなわち、ホース内部を閉塞する外力が加わらないように、保護部材は中継エアホース部を保護する事ができる。
【0017】
また、本発明の空圧式施療機は、前記保護部材が、中継エアホース部に内嵌または外嵌する構成にしているため、保護部材を中継エアホース部に内嵌する場合、ホース内部が閉塞しないよう、確実に該ホース内部空間を保護する事ができ、外嵌する場合は、中継エアホース部に対して保護部材を取り付け易くなる。
【0018】
更に、本発明の空圧式施療機は、前記保護部材が、前記中継エアホース部の両端付近が前記弛み部よりも可撓性が低くなるよう形成された構成にしているため、中継エアホース部の両端付近の変形を弛み部よりも少なくする事ができるので、中継エアホース部上を弛み部が柔軟に変位すると共に、全体的な型崩れを最小限に抑制する事ができるので、中継エアホース部が外部に擦れたり引っ掛かったりするなどによる不具合を可及的に解消する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の空圧式施療機における椅子型の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の空圧式施療機における椅子型の一実施形態を示す使用状態図である。
【図3】本発明の空圧式施療機における足載せ部の一実施形態を示す右側面構成説明図である。
【図4】本発明の空圧式施療機における足載せ部の一実施形態を示す右側面構成説明図である。
【図5】本発明の空圧式施療機における足載せ部の一実施形態を示す右側面構成説明図である。
【図6】本発明の空圧式施療機におけるエアホースに保護部材を内嵌した一実施形態を示す構成説明図である。
【図7】本発明の空圧式施療機におけるエアホースに保護部材を外嵌した一実施形態を示す構成説明図である。
【図8】従来技術を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の空圧式施療機を、図面に示す一実施形態に基づきこれを詳細に説明する。図1は本発明の空圧式施療機における椅子型の一実施形態を示す斜視図であり、図2は本発明の空圧式施療機における椅子型の一実施形態を示す使用状態図であり、図3は本発明の空圧式施療機における足載せ部の一実施形態を示す右側面構成説明図であり、図4及び図5は本発明の空圧式施療機における足載せ部の一実施形態を示す構造説明図であり、図6は本発明の空圧式施療機におけるエアホースに保護部材を内嵌した一実施形態を示す構成説明図であり、図7は本発明の空圧式施療機におけるエアホースに保護部材を外嵌した一実施形態を示す構成説明図であり、図8は従来技術を示す参考図である。
【0021】
すなわち、本発明の空圧式施療機は図1及び図2の実施例で示したように、座部11aと共に、該座部11aの後側にリクライニング可能に連結する背凭れ部12aと、座部11aの前端において前後へ出没可能に連結した足載せ部13aとから構成した空圧式施療機1aである。
【0022】
更に、前記座部11aの両側に肘掛け部14aを立設すると共に、前記背凭れ部12aの左右両側に前方に向かって突出した側壁部2aを夫々配設している。
【0023】
図1に示すように、前記背凭れ部12aには、その中央部に左右一対の施療子31aを備えた昇降自在の施療子空圧式施療機構3aを設けている。該施療子空圧式施療機構3aは、背凭れ部12aの内部左右に設けた左右一対のガイドレール32aに沿って背凭れ部12aの上端から下端にかけて昇降するようにしている。
【0024】
前記左右一対の施療子31aは、モータ等を駆動源とした機械式の空圧式施療機構であり、前記背凭れ部12aに凭れた施療者の首部、背部、腰部、臀部等の背面全域を、たたき、揉み、ローリング、振動、指圧などの多様な形態で施療するようにしたものである。
【0025】
また、前記空圧式施療機1aの各所定の位置には、空気の給排気により膨縮を繰り返す事が可能な膨縮袋4aを夫々埋設している。該膨縮袋4aは、エアーコンプレッサー及び各膨縮袋4aに空気を分配するための分配器等からなる空気給排装置41aによる給排気により膨縮動作を行うようにしており、該空気給排装置41aは前記座部11aの下部空間に配備している。
【0026】
前記空気給排装置41aによる各前記膨縮袋4aの膨縮動作によって、施療者の所定の施療部位を押圧、指圧等を実施する事ができ、一定間隔を存して対向するよう複数の膨縮袋4aを対設させるならば、挟圧等の施療も行う事ができる。また膨縮袋4aを膨張状態に保つ場合は、施療者の所定の部位を一定の時間保持する事も可能としている。
【0027】
また、前記空圧式施療機1aは、前記背凭れ部12aの左右側において、上部及び下部に夫々膨縮袋4aを設けており、施療者の背中及び腰部を押圧、または左右両側から挟圧するような施療を行うよう構成している。
【0028】
また、前記座部11aには、後部側に臀下部用、また腿部用の膨縮袋4aを夫々埋設して、主に下方から上方に押圧する施療を行うようにしている。
【0029】
前記足載せ部13aは、人体の脚部である脛部または足先部を夫々嵌入させる左右一対の凹部を夫々形成したものであり、各凹部に膨縮袋4aを左右一対として対設するよう設けて、凹部内部で人体の脛部及び足先部に対する挟圧施療を実施するようにしている。該足載せ部13aの構成については後に詳しく説明する。
【0030】
前記左右の肘掛け部14aの上部には、必要に応じて人体の手や前腕を嵌入保持して施療するための凹部を形成する腕保持部15aを設ける事ができる。図1の場合、該腕保持部15aの内部において、上下に各膨縮袋4aを夫々対設するよう設けて、凹部内部で人体の手や前腕に対する挟圧施療を実施するようにしている。
【0031】
前記左右の側壁部2aは、座部11aに着座した施療者の肩または上腕側方となる位置に配設しており、該左右の側壁部2aの内側面には夫々左右方向に重合した膨縮袋4aを並列状態に埋設している。これら重合した膨縮袋4a・4aはその基端部のみを側壁部2aの基端部に取り付けているため、膨張時には重合した膨縮袋4a・4aが扇状に広がって施療者の身体側部を挟圧しつつ、身体前方まで覆うようになる。
【0032】
よって、前記左右側壁部2aの前記膨縮袋4aは、膨縮動作により身体側部を施療する事ができるだけでなく、一定の時間において膨張状態を保つならば、施療者の身体が前記背凭れ部12aから離れないようにしっかりと保持する事ができ、施療者の身体を固定したままの状態で前記施療子空圧式施療機構3aの前記施療子31aによる背部からの施療を効果的に受ける事が可能となるのである。
【0033】
本発明である前記空圧式施療機1aの前記足載せ部13aは、図1の実施形態で示したように、上部に人体脛部を施療するための凹部を幅方向左右に夫々設けた脛施療部131aと、該脛施療部131aの下部に位置する人体足先を施療するための凹部を幅方向左右に夫々設けた足先施療部132aとから構成しており、脛施療部131aと足先施療部132aの各凹部内部に、前述のような膨縮袋4aを左右に対設させている。尚、適宜各凹部底部にも膨縮袋4aを設ける事ができる。
【0034】
また、図3及び図5に示す支持部材5aは、前記足載せ部13aを支持するためのものであり、図面の形態は、該支持部材5aと前記座部11aの下部にある座部下フレーム111aの前端とが、足載せ回動部133aによって回動可能に連結している。これにより、前述したように前記足載せ部13aが座部11aに対して上下回動可能となる。その上下回動は手動及び自動を問わないが、自動とするならば電動モータを動力源とするアクチュエータ(図示せず)を適用する事ができる。
【0035】
前記支持部材5aは、前記左右の足載せ回動部133aから垂下したフレーム部材からなる足載せ後部フレーム51aと、該足載せ後部フレーム51a上を上下に移動可能に設けたフレーム部材からなる足載せ前部フレーム52aとから前記足載せ部13aにおける可動する施療部を構成している。
【0036】
すなわち、前記足載せ前部フレーム52aに対する前記足載せ後部フレーム51aの上下移動になるよう、足載せ後部フレーム51aの下部左右に滑動筒部511aを夫々設けており、該滑動筒部511a内部を前記足載せ前部フレーム52aの左右両側のフレーム部材が貫通滑動するようにしている。
【0037】
また、前記足載せ後部フレーム51aの左右上端は、前記座部下フレーム111aの前端に設けた前記足載せ回動部133aに回動可能に連結している。
【0038】
更に、前記足載せ前部フレーム52aに、前記脛施療部131a及び前記足先施療部132aが固設されている。
【0039】
前記足載せ後部フレーム51aと前記足載せ前部フレーム52aとの間には、駆動源のモータ531aを備えた進退機構53aを設けており、該モータ531aの回転により、足載せ後部フレーム51aに対して足載せ前部フレーム52aは上下に移動する事ができる。尚、進退機構53aの形式として、例えばモータ531aにより回転する螺軸と、該螺軸に外嵌して螺軸の回転により移動するナットの組み合わせによるものであってもよい。
【0040】
前記進退機構53aの作動により、施療者は任意に前記座部11aに対する前記足載せ部13aの上下または前後位置を調節する事ができ、施療者の身長差に対応するよう構成している。
【0041】
前述したように、前記足載せ部13aの前記脛施療部131a及び前記足先施療部132aに夫々形成した前記凹部内に、前記各膨縮袋4aを設けているが、前記空気給排装置41aから離れた各膨縮袋4aに空気を給排気するための流路としてエアホースを適用している。
【0042】
図4に示すように、前記足載せ後部フレーム51aと前記足載せ前部フレーム52aとの間に、前記エアホースの中継部となる中継エアホース部42aを設けている。尚、該中継エアホース部42aと共に、前記進退機構53aと接続する配線コード532aも併設している。
【0043】
前記中継エアホース部42aは、その基端を前記足載せ後部フレーム51aの前記接続部421aに、至端を足載せ前部フレーム52aの前記接続部421aに夫々接続して前記エアホースの中継部をなすが、足載せ後部フレーム51aに対して足載せ前部フレーム52aが移動すると、中継エアホース部42aの基端及び至端の各接続部421aの間隔は変化する。
【0044】
よって、前記中継エアホース部42aは、両端の前記各接続部421aの最大間隔に対応する適した長さとなるようにすると共に、中継エアホース部42aの長さ方向に張力が極力かからないようにするため、中間を弛ませて垂下させた弛み部422aを有するようにして設けている。
【0045】
図4の前記足載せ後部フレーム51aの上方に前記足載せ前部フレーム52aが位置する状態から、図5の足載せ後部フレーム51aの下方に足載せ前部フレーム52aが位置する状態になるまでの変化に伴って、前記中継エアホース部42aの前記弛み部422aも、中継エアホース部42a上の位置を変位する事になる。
【0046】
前記弛み部422aには常に応力が生じるため、前記中継エアホース部42a上の該弛み部422aの変位に伴って、該中継エアホース部42a内部を閉塞する恐れがあるが、本発明の前記空圧式施療機1aは、中継エアホース部42aに可撓性を有する保護部材6aを設ける事により、そのような中継エアホース部42aのホース内部における閉塞を防止している。
【0047】
前記保護部材6aとして、例えば可撓性を有する線状の線材を使用する事ができ、または該線材をコイル状に形成したものであってもよく、或いは管状のものであってもよい。尚、前記保護部材6aの材質は、耐久性のある軟質樹脂や金属類などが適当と考えられる。
【0048】
図6に示すように前記保護部材6aとして、前記中継エアホース部42aの内部に可撓性のあるコイル状の線材を内嵌する事ができる。
【0049】
または、図7に示すように前記中継エアホース部42aの外部に外嵌するコイル状の線材を前記保護部材6aとして適用する事も可能である。
【0050】
或いは図示しないが、前記保護部材6aを前記中継エアホース部42aに沿って同じように弛む形状をした線材であってもよく、該線材に中継エアホース部42aが常時沿設するよう構成できる。
【0051】
更に、図4に示すように複数本の前記中継エアホース部42aが設けられている場合は、図示しないがそれら複数の中継エアホース部42aを束ねた状態に、前記保護部材6aをコイル状または管状として外嵌するようにしてもよい。
【0052】
前記中継エアホース部42aの両端である前記至端及び前記基端付近を、前記弛み部422aよりも、可撓性が低くなるよう前記保護部材6aを形成する事も可能である。例えば、保護部材6aの線材の太さや強度、または材質などの違いによって、可撓性を高めたりまたは低めたりする事ができる。更に保護部材6aがコイル状の場合、コイルの巻き数または巻き幅の違いによるものとする事も可能である。
【0053】
この場合、中継エアホース部42aの至端及び基端付近の変形を弛み部422aよりも少なくする事ができるので、中継エアホース部42a上を弛み部422aが柔軟に変位すると共に、全体的な型崩れを最小限に抑制する事ができる。
【0054】
尚、前記保護部材6aは中継エアホース部42aにおいて全体的に設けてもよく、または部分的になるようにしてもよい。例えば前記弛み部422a付近にのみ設けてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1a 空圧式施療機
11a 座部
111a 座部下フレーム
12a 背凭れ部
13a 足載せ部
131a 脛施療部
132a 足先施療部
133a 足載せ回動部
14a 肘掛け部
15a 腕保持部
2a 側壁部
3a 施療子空圧式施療機構
31a 施療子
32a ガイドレール
4a 膨縮袋
41a 空気給排装置
42a 中継エアホース部
421a 接続部
422a 弛み部
5a 支持部材
51a 足載せ後部フレーム
511a 滑動筒部
52a 足載せ前部フレーム
53a 進退機構
531a モータ
532a 配線コード
6a 保護部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部と足載せ部とを有し、該足載せ部に、空気給排装置による空気の給排気によりエアホースを介して膨縮する膨縮袋を設けて人体脚部を施療する事ができるようにした空圧式施療機であって、
前記足載せ部は、前記座部の前端において前後へ出没可能に連結した足載せ後部フレームと、該足載せ後部フレーム上を移動可能に設けた足載せ前部フレームとから構成し、
前記足載せ後部フレームと前記足載せ前部フレームとの間に、前記エアホースの中継部となる中継エアホース部が弛み部を有して設けられており、
前記中継エアホース部の一方側は、前記足載せ前部フレームの上下方向の上側部分近傍に配置され、
前記中継エアホース部の他方側は、前記足載せ後部フレームの上下方向の中央部分近傍に配置された事を特徴とする空圧式施療機。
【請求項2】
前記足載せ前部フレームを前記足載せ後部フレームに対して移動させるための駆動源と、
前記駆動源と接続する前記中継エアホース部と併設する配線コードとをさらに備える、請求項1記載の空圧式施療機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−139947(P2011−139947A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96655(P2011−96655)
【出願日】平成23年4月24日(2011.4.24)
【分割の表示】特願2006−162911(P2006−162911)の分割
【原出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【出願人】(000136491)株式会社フジ医療器 (137)
【Fターム(参考)】