説明

空気圧レギュレータ

【課題】簡単な構成を有し、小型化が容易であり、二次圧の設定を容易に行うことができる、空気圧レギュレータを提供する。
【解決手段】空気圧レギュレータ1は、二次側の設定圧を変更するとき、ハンドル部材4とアダプタ部材3の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、二次側の設定圧の変更が完了するように、ハンドル部材4とアダプタ部材3の間の螺合部11を構成するネジのピッチとリードを設定した。ピッチとリードの関係は、ピッチとリードが等しい場合と、リードがピッチの整数倍の場合とを含む。いずれの場合も、ハンドル部材4とアダプタ部材3を相対的に回転させると、ハンドル部材4とアダプタ部材3は軸方向に相対的に変位し、圧力調整バネ26の圧縮量を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネイラーやインパクト・レンチ等の空気圧工具に圧縮空気を供給するための空気圧レギュレータに関するものであり、更に詳細には、空気圧工具に供給する空気圧を適宜変更することができる空気圧レギュレータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気圧工具は、その種類によって使用される空気圧が異なるばかりでなく、例えば、空気圧工具に装填されるネイルやネジ等の種類や寸法を考慮し、また、空気圧工具によって加工される建材等の寸法や材質に合わせて、最適の空気圧で駆動される必要がある。そこで、空気圧縮機と空気圧工具の間に介装される減圧弁の二次圧を変更可能にした空気圧レギュレータが開発されている。例えば、特許第3528591号公報は、バルブケーシングの外周に回転自在にねじ込まれたプリセットノブを、バルブケーシングの外周に回転自在にねじ込まれた圧力調整ノブに係合させることにより、圧力調整ノブが減圧方向に移動する距離を規制し、これにより、二次圧を高低二段階に切り替えるときの設定の容易化と安定化を図り、作業性を向上させることができる空気圧レギュレータを開示する。また、特開2005−316988号公報は、同公報の図20及び21に示すように、圧力調整ハンドルの端面と恊働して圧力調整ハンドルの位置を示す指標をハウジングの外周面に形成し、この指標と圧力調整ハンドルの端面とを整合させることによって、二次側ポートから流出する流体の圧力(二次圧)を所望の圧力に設定することができる圧力制御弁を開示する。
【特許文献1】特許第3528591号公報
【特許文献2】特開2005−316988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示された空気圧レギュレータは、二次圧を高低二段階に切り替えるときの設定の容易化と安定化を図り、作業性を向上させることを目的とするから、設定された高低二段階の圧力値以外の圧力値に二次圧を切り替えるときには、予めプリセットノブを回転させて所定の位置に設定し直さなければならない。したがって、特許文献1の空気圧レギュレータは、二次圧を三段階以上の圧力値に切替えて使用する場合には、二次圧の設定作業が繁雑になり、作業性を向上させることは困難である。
【0004】
特許文献2に開示された圧力制御弁は、圧力調整ハンドルを回転させることによって、圧力調整ハンドルの端面をハウジングの外周に描かれた指標線の一つに一致させ、これによって、圧力制御弁が当該指標線の表わす二次圧を出力するように構成されているから、この指標線を複数本形成することにより、二次圧を三段階以上の圧力値に切替えて使用することができる。しかしながら、これらの指標線は比較的近接して位置するから、例えば、手暗がりの作業現場においては、これらの指標線のうちの一本に圧力調整ハンドルの端面を一致させることが困難な場合がある。また、これらの指標線の間隔を増大させると、圧力調整ハンドルの端面を指標線に一致させるための圧力調整ハンドルの回転数も増大するから、二次圧を切替えるときの作業性が低下する。
【0005】
前述の特許文献1及び2に開示された空気圧レギュレータ及び圧力制御弁の他に、二次圧を表示する圧力計を弁ハウジングの外面に設置し、この圧力計で二次圧を確認しながら二次圧の設定を行う減圧弁も提案されている。しかしながら、この減圧弁は、圧力計の存在により構造が複雑化し、また、小型化が困難である。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構成を有し、小型化が容易であり、二次圧の設定を容易に行うことができる、空気圧レギュレータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の空気圧レギュレータは、ハンドル部材と、ハンドル部材に螺合するアダプタ部材と、減圧弁機構とを備え、ハンドル部材とアダプタ部材を相対的に回転させることによって、減圧弁機構の圧力調整バネの圧縮量を変化させて、二次側の設定圧を変更するように構成された、空気圧レギュレータにおいて、二次側の設定圧を変更するとき、ハンドル部材とアダプタ部材の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、設定圧の変更が完了するように、ハンドル部材とアダプタ部材の間の螺合部を構成するネジのピッチとリードを設定したことを特徴とする。
【0008】
ここにいう減圧弁機構とは、圧力調整バネのバネ力と二次圧とのバランスによりピストンが往復動し、これにより、二次圧が圧力調整バネによる二次側の設定圧に等しくなるように制御される機構をいう。
【0009】
本発明の空気圧レギュレータにおいて、ハンドル部材とアダプタ部材の間の螺合部を構成するネジのピッチとリードの関係は、ピッチとリードが等しい場合と、リードがピッチの整数倍の場合の双方を含む。ピッチとリードが等しい場合は通常のネジを構成し、リードがピッチの整数倍の場合は多条ネジを構成する。いずれの場合も、ハンドル部材とアダプタ部材を相対的に回転させると、ハンドル部材とアダプタ部材は軸方向に相対的に変位し、圧力調整バネの圧縮量を変化させる。
【0010】
本発明の空気圧レギュレータは、更に、前記ハンドル部材の外周面に二次側の複数の設定圧を示す目盛りを標記し、前記アダプタ部材の外面に前記目盛りを合わせるための基準点を標記したことを特徴とする。
【0011】
本発明の空気圧レギュレータは、前記ハンドル部材は全体として円筒形を成し、前記ハンドル部材に高圧プラグを取り付け、前記アダプタ部材に前記ハンドル部材の中央軸線を中心軸とする貫通孔を形成し、前記減圧弁機構は、前記中央軸線を中心軸として前記ハンドル部材の内部に形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部と前記貫通孔に摺動自在に嵌合するピストンと、前記ピストンと前記アダプタ部材の間に介装された前記圧力調整バネと、前記ピストンと前記シリンダ部によって画成される圧力室と、前記圧力室から前記高圧プラグの内部に延在する一次側流体通路と、前記ピストンの内部を前記圧力室から前記貫通孔まで延在する二次側流体通路と、前記ピストンに連動して前記一次側流体通路を開閉する弁体とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の空気圧レギュレータによれば、二次側の設定圧を変更するとき、ハンドル部材とアダプタ部材の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、前記設定圧の変更が完了するように、ハンドル部材とアダプタ部材の間の螺合部を構成するネジのピッチとリードを設定したから、二次圧を設定するためにハンドル部材を何回も回転させる必要はない。すなわち、ハンドル部材とアダプタ部材の間の螺合部を構成するネジのピッチとリードは、ハンドル部材の回転によって圧力調整バネの圧縮量を十分に変更できるように設定されている。また、二次側の設定圧力の変更は、ハンドル部材がアダプタ部材に関して一回転するまでに完了するから、二次圧を設定するための作業性を著しく向上させることができる。更に、の空気圧レギュレータは、圧力計を使用することなく二次圧を設定することができるから、構成が簡単になり、小型化を図ることができる。
【0013】
本発明の空気圧レギュレータには、また、ハンドル部材の外周面に二次側の複数の設定圧を示す目盛りを標記し、アダプタ部材の外面にこれらの目盛りを合わせるための基準点を標記することができる。これにより、アダプタ部材の外面に標記された基準点をハンドル部材の目盛りの一つに合わせることにより、二次圧の設定が完了するから、例えば、手暗がりの作業現場においても、二次圧を容易に設定することができる。
【0014】
本発明の空気圧レギュレータのハンドル部材を全体として円筒形に形成し、このハンドル部材に高圧プラグを取り付け、アダプタ部材に前記ハンドル部材の中央軸線を中心軸とする貫通孔を形成し、そして、この空気圧レギュレータの減圧弁機構が、前記中央軸線を中心軸として前記ハンドル部材の内部に形成されたシリンダ部と、このシリンダ部と前記貫通孔に摺動自在に嵌合するピストンと、このピストンと前記アダプタ部材の間に介装された圧力調整バネと、前記ピストンと前記シリンダ部によって画成される圧力室と、この圧力室から前記高圧プラグの内部に延在する一次側流体通路と、前記ピストンの内部を前記圧力室から前記貫通孔まで延在する二次側流体通路と、前記ピストンに連動して前記一次側流体通路を開閉する弁体とを有するように構成すれば、空気圧レギュレータの主要な構成部材をハンドル部材の中央軸線を中心に配置することができる。これにより、空気圧レギュレータの横断方向の寸法を小さくし、操作性を向上させることができる。
【0015】
本発明のその他の特徴は、図を参照して記述された、以下の実施例の説明から明らかになる。
【実施例1】
【0016】
図1乃至6は、本発明の空気圧レギュレータの第一実施例を示す。
この空気圧レギュレータ1の圧力調整範囲は、例えば、空気圧レギュレータ1の高圧プラグ2に供給される圧縮空気の圧力(一次側圧力)が2.26MPaのとき、アジャスタ部材3から吐出される圧縮空気の圧力(二次側圧力)は、その最高圧力が0.82±0.04MPaであり、その最低圧力が0.48±0.04MPaであるように設定することができる。
また、空気圧レギュレータ1のリリーフ圧力は、例えば、一次側圧力が2.26MPaに設定され、かつ、二次側圧力が0.82MPaに設定されているとき、二次側圧力が1.27MPa以下でリリーフし、二次側圧力が0.93MPa以下でリリーフしないように設定することができる。
【0017】
さて、空気圧レギュレータ1の高圧プラグ2とアジャスタ部材3の間には、ハンドル部材4が介装される。ハンドル部材4は全体として円筒形の中空体で構成され、ハンドル部材4の内部には、ハンドル部材4の中央軸線CXを中心軸として、シリンダ部5が形成されている。シリンダ部5には、ピストン6の大径部7が摺動自在に嵌合し、この大径部7の高圧プラグ2の側の前端面8とシリンダ部5の間には、圧力室9が形成される。参照番号10は、ピストン6の大径部7の周面に装着されたシールリングを示し、シールリング10は、ピストン6の大径部7の周面とハンドル部材4のシリンダ部5の間を摺動可能に密封する。
【0018】
ハンドル部材4の中空部には、また、アダプタ部材3が螺合する。アダプタ部材3は、ハンドル部材4の中央軸線CXに中心軸を一致させ、多条ネジ11を介して、ハンドル部材4の中空部に螺合する。アダプタ部材3とハンドル部材4を中央軸線CXの周りに相対的に回転させると、アダプタ部材3とハンドル部材4は、多条ネジ11のリードの大きさに従って、中央軸線CXが伸びる方向に往復動する。アダプタ部材3の外周面にはシールリング12が装着され、シールリング12は、ハンドル部材4の中空部に形成された摺動部13に摺接する。摺動部13は、段差部14と回り止め部材15の間に画成され、摺動部13は、アダプタ部材3とハンドル部材4の往復動可能範囲を規制する。アダプタ部材3の外周面には多条ネジ11の雄ネジ部が形成され、ハンドル部材4の中空部の内周面には多条ネジ11の雌ネジ部が形成される。多条ネジ11は二条ネジによって構成することができる。
【0019】
アダプタ部材3には、その中心軸に沿って、貫通孔16が形成され、貫通孔16にはピストン6の小径部17が摺動可能に嵌合する。貫通孔16の周面にはシールリング18が装着され、シールリング18はピストン6の小径部17の外周面に摺接する。参照番号19は、アダプタ部材3の外周部に形成された雄ネジ部を示す。
【0020】
ピストン6の内部には二次側流体通路20が形成され、二次側流体通路20の一端は大径部7の前端面8に開口し、その他端は小径部17の端面21に開口する。二次側流体通路20は、圧力室9をアダプタ部材3の貫通孔16に連通させる。ピストン6の大径部7の前端面8には、ハンドル部材4の中央軸線CXに沿って延在する突起部22が形成される。突起部22の端面とピストン6の小径部17の側面の間にはリリーフ通路23が形成され、リリーフ通路23は、ハンドル部材4に形成された大気開放孔24を介してハンドル部材4の外部に連通している。ピストン6の大径部7の後端面24にはワッシャ25が装着され、ワッシャ25とアダプタ部材3の間には、圧縮コイルスプリングからなる圧力調整バネ26が介装される。圧力調整バネ26の中心軸も、また、ハンドル部材4の中央軸線CXに一致する。
【0021】
ピストン6の突起部22は、圧力室9を通って高圧プラグ2の内部に延在し、弁体27に圧着する。弁体27は、高圧プラグ2の内部に形成された一次側流体通路28に配置され、バルブスプリング29によって、弁座30に着座する方向に常時付勢されている。弁体27が弁座30に着座すると、圧力室9及び二次側流体通路20は一次側流体通路28から遮断される。すなわち、空気圧レギュレータ1の減圧弁機構は、中央軸線CXを中心軸としてハンドル部材4の内部に形成されたシリンダ部5と、このシリンダ部5とアダプタ部材3の貫通孔16に摺動自在に嵌合するピストン6と、このピストン6とアダプタ部材3の間に介装された圧力調整バネ26と、ピストン6とシリンダ部5によって画成される圧力室9と、この圧力室9から高圧プラグ2の内部に延在する一次側流体通路28と、ピストン6の内部を圧力室9から貫通孔16まで延在する二次側流体通路20と、ピストン6に連動して一次側流体通路28を開閉する弁体27と、弁座30に着座する方向に弁体27を常時付勢するバルブスプリング29とによって構成することができる。なお、弁体27が弁座30に着材した状態から、更に、ピストン6がアダプタ部材3の方向に移動すると、圧力室9及び二次側流体通路20がリリーフ通路23に連通し、大気開放孔24を介して、二次側の流体圧を大気中に解放することができる。
【0022】
ハンドル部材4の外周面には、空気圧レギュレータ1の二次側の複数の設定圧を示す目盛り数字及び記号を標記したテープ部材31が接着剤などの手段により固定される。図6は、テープ部材31の一例を示し、テープ部材31に標記された数値は、この空気圧レギュレータ1が約0.5MPaから0.8MPaの圧力範囲で二次圧を変更できることを示している。一方、アダプタ部材3の外周面には、テープ部材31に標記された目盛り数字を合わせるための基準点32が形成される。基準点32はレーザー光線等によって平面33、34の間に形成される。平面33、34は、アダプタ部材3をハンドル部材4に装着するためのスパナかけ面である。ここで、ハンドル部材4に固定されたテープ部材31の目盛り数字及び記号が、ハンドル部材4の外周面に一周以上にわたって延在しないことは重要である。ハンドル部材4に固定されたテープ部材31の目盛り数字及び記号をアダプタ部材3の基準点32に合わせるとき、ハンドル部材4が一回転(360度)する間に、全ての二次圧の設定を完了できるようにすることにより、空気圧レギュレータ1の操作性が飛躍的に向上するからである。
【0023】
そこで、空気圧レギュレータ1は、ハンドル部材4とアダプタ部材3を相対的に回転させたとき、ハンドル部材4とアダプタ部材3が十分なリードを以て中央軸線CX方向に相対的に変位するように、ハンドル部材4とアダプタ部材3を多条ネジ11を介して螺合し、かつ、二次側の設定圧を変更するとき、ハンドル部材4とアダプタ部材3の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、二次側の設定圧力の変更が完了するように構成することが必要である。また、空気圧レギュレータ1の操作性を向上させるために、ハンドル部材4とアダプタ部材3を二条ネジを介して螺合し、かつ、二次側の設定圧を変更するとき、ハンドル部材4とアダプタ部材3の相対的な回転角度が0乃至330度の範囲内で、二次側の設定圧力の変更が完了するように構成することができる。このように、ハンドル部材4とアダプタ部材3を多条ネジ11を介して螺合すれば、十分なリードを得ることができる。
【0024】
しかしながら、空気圧レギュレータ1によって変更される二次圧の圧力値によっては、あえて、多条ネジ11を使用するまでもなく、適切なピッチとリードを有する通常のネジを使用することにより、ハンドル部材4とアダプタ部材3の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、或いは、0乃至330度の範囲内で、二次側の設定圧力の変更が完了するように構成することができる。例えば、二次圧の設定範囲が0.6乃至0.8MPaの範囲にある場合には、多条ネジ11を使用するまでもなく、ピッチとリードが等しい通常のネジを使用し、ハンドル部材4が一回転する範囲内で二次圧の設定を変更するように構成することができる。
【実施例2】
【0025】
図7乃至9は、本発明の空気圧レギュレータの他の使用態様を示し、この空気圧レギュレータ40は、前述の実施例のアダプタ部材4の代わりに、二次側にプラグ41を有する。空気圧レギュレータ40のその余の構成は、空気圧レギュレータ1と同様である。図7乃至9において、図1乃至6に使用した参照番号と同一の番号は同一の構成部品を示す。空気圧レギュレータ40の高圧プラグ2には高圧ホース42が連結され、二次側のプラグ41には低圧ホース43が連結される。空気圧レギュレータ40は、高圧ホース42が貫通する上部カップラー44と、低圧ホース43が貫通する下部カップラー45の間に配置され、図8及び9に示すように、上部カップラー44と下部カップラー45を嵌合させることにより、これらのカップラー44、45の内部に収容される。空気圧レギュレータ40をカップラー44、45によって覆うことにより、空気圧レギュレータ40を保護すると共に、空気圧レギュレータ40が製品に衝突して製品が損傷することを防止することができる。空気圧レギュレータ40の設定圧を変更するときには、図7に示すように、カップラー44、45を分離し、空気圧レギュレータ40を露出させる。空気圧レギュレータ40の設定圧の変更は、ハンドル部材4に固定されたテープ部材31の目盛り数字及び記号をアダプタ部材3の基準点32に合わせることによって行われる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の空気圧レギュレータは、空気圧レギュレータの横断方向の寸法を減少させ、かつ、ハンドル部材を一回転させる範囲で二次圧の設定を変更することができるから、小型で操作性の優れた空気圧レギュレータとして、汎用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の空気圧レギュレータの縦断面図である。(第一実施例)
【図2】図1の空気圧レギュレータの側面図である。(第一実施例)
【図3】図1の空気圧レギュレータの平面図である。(第一実施例)
【図4】図3のアダプタ部材の全体側面図である。(第一実施例)
【図5】図4のアダプタ部材の端面図である。(第一実施例)
【図6】空気圧レギュレータの二次側の複数の設定圧を示す目盛りを標記したテープ部材の平面図である。(第一実施例)
【図7】本発明の空気圧レギュレータの他の使用態様を示す側面図である。(第二実施例)
【図8】図7の実施例の空気圧レギュレータを一対のカップラーに収容した状態の側面図である。(第二実施例)
【図9】図8のカップラーの内部の縦断面図である。(第二実施例)
【符号の説明】
【0028】
1 空気圧レギュレータ
2 高圧プラグ
3 アダプタ部材
4 ハンドル部材
5 シリンダ部
6 ピストン
11 多条ネジ
26 圧力調節バネ
31 二次側の複数の設定圧を示す目盛り数字及び記号を標記したテープ部材
32 テープ部材の目盛り数字及び記号を合わせるための基準点
CX 中央軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル部材と、前記ハンドル部材に螺合するアダプタ部材と、減圧弁機構とを備え、前記ハンドル部材と前記アダプタ部材を相対的に回転させることによって、前記減圧弁機構の圧力調整バネの圧縮量を変化させて、二次側の設定圧を変更するように構成された、空気圧レギュレータにおいて、前記二次側の設定圧を変更するとき、前記ハンドル部材と前記アダプタ部材の相対的な回転角度が0乃至360度の範囲内で、前記設定圧の変更が完了するように、前記ハンドル部材と前記アダプタ部材の間の螺合部を構成するネジのピッチとリードを設定したことを特徴とする、空気圧レギュレータ。
【請求項2】
請求項1に記載した空気圧レギュレータにおいて、前記ハンドル部材の外周面に二次側の複数の設定圧を示す目盛りを標記し、前記アダプタ部材の外面に前記目盛りを合わせるための基準点を標記したことを特徴とする、前記空気圧レギュレータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した空気圧レギュレータにおいて、前記ハンドル部材は全体として円筒形を成し、前記ハンドル部材に高圧プラグを取り付け、前記アダプタ部材に前記ハンドル部材の中央軸線を中心軸とする貫通孔を形成し、前記減圧弁機構は、前記中央軸線を中心軸として前記ハンドル部材の内部に形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部と前記貫通孔に摺動自在に嵌合するピストンと、前記ピストンと前記アダプタ部材の間に介装された前記圧力調整バネと、前記ピストンと前記シリンダ部によって画成される圧力室と、前記圧力室から前記高圧プラグの内部に延在する一次側流体通路と、前記ピストンの内部を前記圧力室から前記貫通孔まで延在する二次側流体通路と、前記ピストンに連動して前記一次側流体通路を開閉する弁体とを有することを特徴とする、前記空気圧レギュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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