説明

空気圧縮機

【課題】メンテナンス等における作業性を良くすると共に騒音等の低下を図った空気圧縮機の提供。
【解決手段】駆動部3と、駆動部3により回転駆動され空気を圧縮するピストン部6を駆動するクランク部5と、クランク部5に付設されたバランスウェイト54と、を備え、クランク部5は、駆動部3に接続されるクランクシャフト51と、クランクシャフト51と一体回転しピストン部6に接続される第一クランクアーム52とを有し、バランスウェイト54は、クランクシャフト51に装着されると共に第一クランクアーム52に接続され、バランスウェイト54と第一クランクアーム52との間にはバランスウェイト54をクランクシャフト51に対して付勢する付勢機構が介在している空気圧縮機を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮空気を動力源とする工具等に圧縮空気を供給するための空気圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場などでは、圧縮空気の圧力で釘やネジを木材などに打ち込む空気工具が広く使用されており、この空気工具に供給される圧縮空気を生成するのに空気圧縮機が用いられている。空気圧縮機は、モータ等によりシリンダ内のピストンを駆動して空気を圧縮すると共に圧縮した空気をタンクに貯留し、このタンクから空気工具に圧縮空気を供給している。
【0003】
また圧縮空気の圧力を高圧にするために、例えば特許文献1に示されるように、複数のピストンで段階的に圧縮を行う多段式往復圧縮機が公知になっている。またピストンを駆動する機構として、例えば特許文献2に示されるように、モータの出力軸に接続されるクランク軸にクランク部材を偏心状態で固定し、このクランク部材でピストンを駆動するクランク軸を構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−185648号公報
【特許文献2】特開2011−027063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クランク軸とクランク部材とは、一般にキーにより一体回転するように構成されるが、クランク軸とキーとの間、及びキーとクランク部材との間に隙間があると、空気圧縮機稼働中にガタツキによる振動や騒音の原因となる。上記隙間を無くして圧入すると、部品組立や、メンテナンスの際の作業性が悪化する。よって本発明は、メンテナンス等における作業性を良くすると共に隙間に起因する騒音等の低下を図った空気圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、回転力を出力する駆動部と、該駆動部により回転駆動されるクランク部と、該クランク部に駆動される圧縮部と、該クランク部に付設されたバランスウェイトと、を備え、該クランク部は、該駆動部に接続されるクランクシャフトと、該クランクシャフトと一体回転し該圧縮部に接続されるクランクアームとを有し、該バランスウェイトは、該クランクシャフトに装着されると共に該クランクアームに接続され、該バランスウェイトと該クランクアームとの間には該バランスウェイトを該クランクシャフトに対して押圧する押圧部が介在している空気圧縮機を提供する。
【0007】
このような構成によると、クランクシャフトにバランスウェイトが押圧されるため、クランクシャフトとバランスウェイトとの間でのガタツキの発生が抑制されて騒音等を低減することができる。またバランスウェイトはクランクシャフトに装着されたクランクアームに反力を取って押圧するため、クランクアームもクランクシャフトを押圧することになり、故にクランクアームとクランクシャフトとの間でのガタの発生が抑制されて騒音等を低減することができる。
【0008】
上記構成の空気圧縮機において、該クランクシャフトは、該クランクアームと係合して該クランクアームと該クランクシャフトとを同軸一体回転させるキーを有し、該キーは、該バランスウェイトと該クランクシャフトとの間であって該クランクシャフトが該バランスウェイトの押圧力を受ける位置にも配置されていることが好ましい。
【0009】
このような構成によると、バランスウェイトでキーがクランクシャフトに押圧されるため、バランスウェイトとキーとの間、及びキーとクランクシャフトとの間でのガタツキの発生が抑制されて騒音等を低減することができる。
【0010】
また該押圧部は、該バランスウェイトを該クランクアームに対して移動させ該バランスウェイトを該クランクアームに締結する締結部と、該締結部によって該バランスウェイトが該クランクアームに対して移動した際に該バランスウェイトを該クランシャフトの軸方向と交差する方向に移動させ該バランスウェイトを該クランクシャフトに対して押圧する押圧力発生部と、から構成されていることが好ましい。
【0011】
また該押圧力発生部は、該バランスウエイトに設けられた当接部と、該クランクアームに設けられ該バランスウェイトが該クランクアームに接続された状態で該当接部が当接する被当接部とから構成され、該当接部と該被当接部との少なくとも一方には、該バランスウエイトが該クランクアームに対して移動した際に、該当接部を該バランスウェイトが該クランクシャフトを押圧する方向へと導く斜面が設けられていることが好ましい。
【0012】
また該押圧力発生部は、該バランスウェイトを該クランクシャフトに押圧する押圧方向が、該クランクシャフトの軸心と直交する半径方向と平行となるように構成され、該押圧力発生部は、該軸心を通り半径方向に延びる軸に関して該クランクシャフトの周方向一方側と他方側とに位置していてもよい。
【0013】
これらのような構成によると簡単な構成で押圧力発生部を構成することができる。
【0014】
また該クランクシャフトにおいて該バランスウエイトが装着された箇所の軸方向と直交する断面は、非真円形状を成し、該バランスウェイトには、該クランクシャフトが挿入され該クランクシャフトの該非真円形状と一致する内周形状を成す穿孔が形成され、該押圧力発生部は、該バランスウェイトを該クランクシャフトに押圧する押圧方向が、該クランクシャフトの軸心回りの周方向となるように構成されていてもよい。
【0015】
また上記課題を解決するために本発明は、回転力を出力する駆動部と、該駆動部により回転駆動され空気を圧縮する圧縮部を駆動するクランク部と、を備え、該圧縮部は、第一圧縮部と第二圧縮部とを、有し、該クランク部は、該駆動部に接続されるクランクシャフトと、該クランクシャフトに接続されて該クランクシャフトと一体回転し該第一圧縮部に接続される第一クランクアームと、該クランクシャフトに接続されて該クランクシャフトと一体回転し該第二圧縮部に接続される第二クランクアームとを有し、該第一クランクアームと該第二クランクアームとの間には、該第一クランクアームと該第二クランクアームとを互いに押圧する押圧部が介在している空気圧縮機を提供する。
【0016】
このような構成によると、第一クランクアームと第二クランクアームとが互いに異なる方向へと移動するため、第一貫通孔及び第二貫通孔に挿入されたクランクシャフトが、第一クランクアームと第二クランクアームとによって剪断されるように締結される。よって、第一クランクアーム及び第二クランクアームとクランクシャフトとの間でのガタツキの発生が抑制されて騒音等を低減することができる。
【0017】
上記構成の空気圧縮機において、該押圧部は、該第一クランクアームと該第二クランクアームとを該クランクシャフトの軸方向において相対的に近接するように近接移動させ該第一クランクアームと該第二クランクアームとを一体に締結する締結部と、該第一クランクアームと該第二クランクアームとが該近接移動した際に該第一クランクアームと該第二クランクアームとを該軸方向と交差する交差方向の一方向側と他方向側とにそれぞれ押圧する押圧力発生部と、から構成されていることが好ましい。
【0018】
また該押圧力発生部は、該第一クランクアームと該第二クランクアームとのいずれか一方に設けられた当接部と、該第一クランクアームと該第二クランクアームとのいずれか他方に設けられ該第一クランクアームと該第二クランクアームとが接続された状態で該当接部が当接する被当接部とから構成され、該当接部と該被当接部との少なくとも一方には、該第一クランクアームと該第二クランクアームとが互いに該軸方向に近接移動した際に、該当接部を該非当接部に対して該一方向側若しくは該他方向側へと導く斜面が設けられていることが好ましい。
【0019】
これらのような構成によると簡単な構成で押圧力発生部を構成することができる。
【0020】
また該第一クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第一貫通孔が形成され、該第二クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第二貫通孔が形成され、該押圧力発生部は、該交差方向が、該クランクシャフトの軸心と直交する半径方向と平行となるように構成され、該押圧力発生部は、該軸心を通り半径方向に延びる軸に関して該クランクシャフトの周方向一方側と他方側とに位置していてもよい。
【0021】
また該第一クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第一貫通孔が形成され、該第二クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第二貫通孔が形成され、該クランクシャフトにおいて該第一クランクアームと該第二クランクアームとが装着された箇所の該軸方向と直交する断面は、非真円形状を成し、該押圧力発生部は、該交差方向が、該クランクシャフトの軸心回りの周方向となるように構成されていてもよい。
【0022】
また該クランクシャフトは、該第一クランクアームと該第二クランクアームとにそれぞれ係合して該第一クランクアーム及び該第二クランクアームと該クランクシャフトとを同軸一体回転させるキーを有していることが好ましい。
【0023】
このような構成によると、キーも該第一クランクアーム及び該第二クランクアームで締結されるため、該第一クランクアーム及び該第二クランクアームとキーとの間、及びキーとクランクシャフトとの間でのガタツキの発生が抑制されて騒音等を低減することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の空気圧縮機によれば、メンテナンス等における作業性が良くなると共に隙間に起因する騒音等の低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機の正面斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機のカバーを外した状態での正面斜視図。
【図3】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機のカバーを外した状態での正面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図。
【図5】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機の第一クランクアームを示す(a)後面図、(b)(a)のV-V線に沿った断面図。
【図6】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機の第二クランクアームを示す(a)前面図、(b)(a)のVI-VI線に沿った断面図。
【図7】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機のクランク部の前面図。
【図8】本発明の実施の形態に係る空気圧縮機のクランク部からバランスウェイトを取り去った状態での前面図。
【図9】図7のIX−IX線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態に係る空気圧縮機を図1乃至図9に基づき説明する。図1に示される空気圧縮機1は、エア式の釘打ち機等の工具へ圧縮空気を供給するハンディタイプの空気圧縮機であり、図2に示されるように、タンク部2と、駆動部3と、圧縮空気生成部4と、制御回路部8とから主に構成されており、駆動部3、圧縮空気生成部4、制御回路部8は、図1に示されるようにハウジング1Aで覆われている。
【0027】
タンク部2は、図2に示されるように二本のタンク21、22とから主に構成されており、圧縮空気生成部4から供給される圧縮空気を最高圧力4.2MPa程度で貯留している。二本のタンク21、22は、それぞれ同形状であって両端部が閉塞された略円筒形状をなしており、その円筒の軸心が平行になるように並列配置され、軸方向一端側と他端側とにおいてそれぞれフレーム23(図3)で連結されていると共に、図示せぬ連結管により内部が連通している。以下の説明においては、円筒の軸方向を空気圧縮機1の前後方向とし、この前後方向と直交する方向であって二本のタンク21、22が並ぶ方向を左右方向とする。また前後方向及び左右方向と直交する方向を上下方向とする。タンク部2は、上下方向において空気圧縮機1の最下部に位置している。
【0028】
二本のタンク21、22それぞれの前端位置及び後端位置であって下側には、空気圧縮機1における載置部分となる防振支持用ゴム足21A、22Aが設けられており、軸方向一端及び他端(前端及び後端)に位置するフレーム23からは、上方に向けてハンドル23A、23Aがそれぞれ延出されている。
【0029】
タンク部2において、タンク21には、高圧側と低圧側とに対応した圧縮空気取り出し口であるカプラ24A、24Bが設けられており、これらカプラ24A、24Bにはホースを介して釘打機等の圧縮空気を動力として駆動される工具が接続される。カプラ24A、24Bのタンク21側には、減圧弁25A、25Bがそれぞれ設けられている。減圧弁25A、25Bにより、カプラ24A、24Bから吐出される圧縮空気の圧力が、上記最高圧力以下となる。カプラ24A、24Bの近傍には、圧力計26が設けられてタンク21内の圧縮空気の圧力をモニタしている。またタンク21には、後述の高圧側ピストン部6Bに接続されて圧縮空気が送気されるパイプ21Bが接続されている。またタンク21、22には、内部圧力が異常に高くなった場合に圧縮空気を大気中に吐出する図示せぬ安全弁が設けられている。
【0030】
駆動部3は、直流モータから構成され、図4に示されるようにステータ31と、ロータ32と、ロータ32と一体回転する出力軸部33とを備えており、出力軸部33の軸方向が前後方向と一致し、出力軸部33が前方に突出するようにタンク部2上であって、前後方向の略中心位置に配置されている。
【0031】
圧縮空気生成部4は、アルミ等の金属製のクランクケース41を枠体とし、主にクランク部5と、圧縮部であるピストン部6とを有している。クランク部5は、クランクケース41内のクランク室41a内に配置され、クランクシャフト51と、クランクシャフト51に一体回転するように装着される第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53とを備え、バランスウェイト54が付設されると共に第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、バランスウェイト54を一体に固定するネジ55が設けられている。
【0032】
クランクシャフト51は、軸方向が前後方向と一致するように配置されて出力軸部33に一体回転するように接続されており、その前端近傍位置でクランクケース41に回転可能に軸支されている。クランクシャフト51の最前端は、クランクケース41から突出しており、この最前端位置にクランクケース41や駆動部3に冷却風を送風するファン42が同軸一体回転するように装着されている。また図5に示されるようにクランクシャフト51において、第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、及びバランスウェイト54が装着される箇所には、前後方向に延びる溝51a(図5)が穿設されており、この溝51a内にキー51Aが挿入されている。よってクランクシャフト51の第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、及びバランスウェイト54が装着される箇所における断面形状は、図7に示されるように、非真円形状になる。具体的には、キー51Aを除外した状態でのクランクシャフト51の断面形状は、クランクシャフト51の外周において溝51a部分が凹形状を成しており、キー51Aを含んだ状態でのクランクシャフト51の断面形状は、クランクシャフト51の外周においてキー51Aが凸形状を成している。
【0033】
図5(a)に示されるように、第一クランクアーム52は、円板状のカムであり、円板の軸心Gから外れた位置に、円板の中心とは異なる軸心G’を有しキー51Aを含んだクランクシャフト51の外周形状と僅かな隙間を空けて一致する第一貫通孔52aが形成されている。第一貫通孔52aにおいて、キー51Aが挿入される箇所は、軸心G’から軸心Gを結ぶ線上に位置しており、第一貫通孔52a内にクランクシャフト51及びキー51Aが挿入されて、軸心Gの軸方向がクランクシャフト51の軸方向と平行になるように第一クランクアーム52がクランクシャフト51に装着されている。第一クランクアーム52において軸心Gに関して軸心G’の反対側には、ネジ55が貫通する孔52bが形成されている。この孔52bは、後述するように第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とが相対移動した際に、ネジ55と孔52b内周とが当接しない程度の孔径に形成されている。また第一クランクアーム52の後面には、後方へと向かって突出する台形状の当接部52Aが設けられており、図5(b)に示されるように、当接部52Aには、第一斜面52Bが設けられている。第一斜面52Bは、前後方向と直交する断面において、その向きが半径方向及び接線方向と交差するように配置されている。また図8及び図9に示されるように、第一クランクアーム52の前面において、軸心Gから軸心G’を結び孔52bに延びる直線の両隣となる第一クランクアーム52の周方向一方側と他方側に、それぞれ同一形状を成す被当接部である凹部52c、52cが形成されている。それぞれの凹部52c、52cには、半径方向と直交する方向に延び、軸心G’側を向く第三斜面52C、52Cが設けられている。
【0034】
図6(a)に示されるように、第二クランクアーム53は、第一クランクアーム52と同径の円板状に構成されたカムであり、第一クランクアーム52とほぼ同位相となる位置に第一貫通孔52aと同形状の第二貫通孔53aが形成されており、第二貫通孔53aにクランクシャフト51及びキー51Aが挿入されてクランクシャフト51に装着されている。また第二クランクアーム53において軸心Gに関して軸心G’の反対側には、ネジ55が螺合するネジ孔53bが形成されている。このネジ孔53bは、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とを第一貫通孔52aと第二貫通孔53aとが同軸上に位置するように重ね合わせた状態で、孔52bと一致する位置に配置されている。また第二クランクアーム53の前面には、図6(b)に示されるように後方へと向かって穿設され当接部52Aを挿入可能な凹状の被当接部53cが形成されている。被当接部53c内には、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とが重ねられた状態で第一斜面52Bが向く方向に対して反対方向を向く第二斜面53Bが設けられている。
【0035】
この被当接部53cは、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とを第一貫通孔52aと第二貫通孔53aとが同軸上に位置するように重ね合わせた状態で、当接部52Aと完全には一致しないが、ほぼ一致する位置に配置されている。ここで「完全には一致しない」とは、上述のように第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とを重ねた状態で、当接部52Aが被当接部53c内に挿入されるが、第一斜面52Bと第二斜面53Bのみが当接する状態をいう。
【0036】
バランスウェイト54は、図7に示されるように、装着部54Aと、ウエイト部54Bとから構成されており、第一クランクアーム52の前面に当接するように装着されている。装着部54Aには、第一貫通孔52a、第二貫通孔53aと同形状を成しクランクシャフト51及びキー51Aが挿入される穿孔54aと、孔52bと連通してネジ55が貫通する孔54b(図9)が形成されている。孔54bは、半径方向を長径とする長孔状に形成されている。また装着部54Aにおいて第一クランクアーム52の前面と当接する後面には、一対の凹部52c、52cと対向する位置に当接部であり互いに同形状を成す一対の凸部54C、54Cが設けられており、一対の凸部54C、54Cにはそれぞれ第四斜面54D、54Dが設けられている。第四斜面54D、54Dは、装着部54Aが第一クランクアーム52に装着された状態で、第三斜面52C、52Cが向く方向に対して反対方向を向き、第三斜面52C、52Cに対向するように構成されている。
【0037】
この凸部54C、54Cは、第一クランクアーム52と装着部54Aとを第一貫通孔52aと穿孔54aとが同軸上に位置するように重ね合わせた状態で、凹部52c、52cと完全には一致しないが、ほぼ一致する位置に配置されている。ここで「完全には一致しない」とは、上述のように第一クランクアーム52と装着部54Aとを重ねた状態で、凸部54C、54Cが凹部52c、52c内に挿入されるが、第三斜面52Cと第四斜面54Dのみが当接する状態をいう。
【0038】
ウエイト部54Bは、前後方向と直交する断面において、軸心Gから軸心G’に向かう方向に装着部54Aから延出されて設けられており、クランクシャフト51の軸心軸心G’回りにおいて、第一クランクアーム52、第二クランクアーム53との重量バランスを取っている。
【0039】
ネジ55は、図9に示されるように、バランスウェイト54の前面にフランジが当接して、孔54b、孔52bを貫通してネジ孔53bに螺合している。このようにネジ55が螺合することにより、バランスウェイト54と第一クランクアーム52とを前後方向で密着させると共に、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53を密着させる。
【0040】
このように第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とを互いに近接させることにより、第一斜面52Bに沿って第二斜面53Bが移動する。この移動に伴い、第一クランクアーム52は、第二クランクアーム53に対して、軸心G’回り周方向かつ半径方向に移動する。即ち、第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53は、第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53はクランクシャフト51に対して周方向の一方側と他方側、かつ半径方向の一方側と他方側とに移動する。よってクランクシャフト51において第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53に装着されている箇所は、上述の第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53の移動により、第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53によって剪断力及び捩り力を受ける。この剪断力及び捩り力により、第一貫通孔52a及び第二貫通孔53aとクランクシャフト51及びキー51Aとの間の隙間が無くなり、クランクシャフト51及びキー51Aが第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53によって締結される。この締結により、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53とを互いに該クランクシャフト51に押圧することができ、第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53とクランクシャフト51との間にガタツキが発生することが抑制される。
【0041】
バランスウェイト54と第一クランクアーム52とを互いに近接させることにより、第三斜面52Cに沿って第四斜面54Dが移動する。この移動に伴い、バランスウェイト54は、第一クランクアーム52に対して、軸心Gから軸心G’に向かう方向に移動する。バランスウェイト54及び第一クランクアーム52は、それぞれクランクシャフト51に穿孔54a及び第一貫通孔52aで装着されているため、上述のバランスウェイト54及び第一クランクアーム52の移動により、バランスウェイト54及び第一クランクアーム52によってクランクシャフト51が剪断力を受ける。この剪断力により、穿孔54a及び第一貫通孔52aとクランクシャフト51及びキー51Aとの間の隙間が無くなり、クランクシャフト51及びキー51Aがバランスウェイト54及び第一クランクアーム52によって締結される。これにより、バランスウェイト54及び第一クランクアーム52とクランクシャフト51との間にガタツキが発生することが抑制される。またクランクシャフト51において剪断力を受ける箇所には、キー51Aが配置されているため、キー51Aとクランクシャフト51との間、及びキー51Aとバランスウェイト54との間でもガタツキが抑えられる。尚、当接部52A、被当接部53cから第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53間における押圧力発生部が規定され、主にこの押圧力発生部とネジ55とから第一クランクアーム52及び第二クランクアーム53間における押圧部が規定される。また凸部54C、凹部52cからバランスウェイト54及び第一クランクアーム52間における押圧力発生部が規定され、主にこの押圧力発生部とネジ55とからバランスウェイト54及び第一クランクアーム52間における押圧部が規定される。
【0042】
ピストン部6は圧縮部であり、図4に示されるように、第一クランクアーム52で駆動される低圧側ピストン部6Aと第二クランクアーム53で駆動される高圧側ピストン部6Bとから構成されており、低圧側ピストン部6Aで大気中より取り込んだ空気を圧縮すると共に圧縮した空気をパイプ6C(図3)を介して高圧側ピストン部6Bに吐出し、高圧側ピストン部6Bで吐出された空気を更に圧縮して圧縮空気を作成しタンク部2に圧縮空気を吐出している。
【0043】
低圧側ピストン部6Aは、主に低圧側シリンダ61Aと低圧側コンロッド62Aと低圧側ピストン63Aとから構成されている。低圧側シリンダ61Aは、クランクケース41から図4紙面上において左方向に突出するようにクランクケース41に接続されており、クランク室41aに連通する低圧側圧縮室61aを画成している。また低圧側シリンダ61Aの先端には、大気中の空気を低圧側圧縮室61a内に取り入れる図示せぬ弁及びパイプ6C(図3)に接続されて圧縮した空気を後述の高圧側圧縮室61bに送気するバルブ61が接続されている。
【0044】
低圧側ピストン63Aは、低圧側圧縮室61a内径より小径に構成されて低圧側圧縮室61a内に配置され、クランク室41a側に向かって低圧側リップリング64A及び低圧側下部ピストン65Aが接続されている。低圧側リップリング64Aは、低圧側下部ピストン65Aを介してネジ66Aで低圧側ピストン63Aに固定されており、その外周が低圧側圧縮室61a内面と当接するように構成されて、低圧側圧縮室61a内の空気がクランク室41a及び外気に漏れることを抑制している。また、低圧側リップリング64Aは、低圧側ピストン63Aと低圧側圧縮室61a内面が直接接触して互いに損傷することを防止している。
【0045】
低圧側コンロッド62Aは、一端がベアリング67Aを介して第一クランクアーム52の外周に接続されると共に、他端が低圧側下部ピストン65Aに接続されており、第一クランクアーム52と共にクランクシャフト51の回転運動を低圧側ピストン63Aの往復運動に変換している
【0046】
高圧側ピストン部6Bは、主に高圧側シリンダ61Bと高圧側コンロッド62Bと高圧側ピストン63Bとから構成されている。高圧側シリンダ61Bは、クランクケース41から図4紙面上において右方向に突出するようにクランクケース41に接続されており、クランク室41aに連通する高圧側圧縮室61bを画成している。また高圧側シリンダ61Bの先端には、パイプ6Cに接続されて低圧側圧縮室61aから吐出された空気を高圧側圧縮室61b内に取り入れるバルブ61D、及びパイプ21B(図2)に接続されて高圧側圧縮室61bで圧縮された圧縮空気をタンク部2に向けて吐出するバルブ61Eが接続されている。
【0047】
高圧側ピストン63Bは、高圧側圧縮室61b内径より小径に構成されて高圧側圧縮室61b内に配置され、クランク室41a側に向かって高圧側リップリング64B及び高圧側下部ピストン65Bが接続されている。高圧側リップリング64Bは、高圧側下部ピストン65Bを介してネジ66Bで高圧側ピストン63Bに固定されており、その外周が高圧側圧縮室61b内面と当接するように構成されて、高圧側圧縮室61b内の空気がクランク室41a及び外気に漏れることを抑制している。さらに、該高圧側リップリング64Bのクランクシャフト51側には、高圧側ピストン63Bと高圧側下部ピストン65Bで構成する空間に、耐摩耗性が優れた弾性材で構成されたサポートリング64Cが配設されている。サポートリング64Cの高圧側リップリング64B側の面は、半径方向外側が高圧側リップリング64B側にせり出した形状となっている。またサポートリング64Cは、高圧側コンロッド62Bが傾いたときに、高圧側リップリング64Bと高圧側ピストン63Bの外周面との問にはわずかな隙間が形成されるように構成されている。このような構成により、サポートリング64C、高圧側リップリング64Bの外周部が高圧側圧縮室61bの内周部を摺動するように接触し、高圧側リップリング64Bは、高圧側圧縮室61b内の圧縮中の空気がクランク室41a及び外気へ抜けることを防止するように、高圧側圧縮室61bを気密にシーリングすることができる。また、高圧側リップリング64Bおよび、サポートリング64Cは、高圧側ピストン63B及び高圧側下部ピストン47cと高圧側圧縮室61b内面とが直接接触して互いに損傷することを防止している。
【0048】
高圧側コンロッド62Bは、一端がベアリング67Bを介して第二クランクアーム53の外周に接続されると共に、他端が高圧側下部ピストン65Bに接続されており、第二クランクアーム53と共にクランクシャフト51の回転運動を高圧側ピストン63Bの往復運動に変換している。
【0049】
図2に示されるように制御回路部8は、駆動部3の後方に配置され、駆動部3のオン・オフの制御を行っている。また制御回路部8には、主電源スイッチ8Aが設けられている。
【0050】
上記構成の空気圧縮機1において、圧縮空気を生成するには、主電源スイッチ8Aをオンにして駆動部3を駆動してクランクシャフト51を回転し、低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bを往復動させる。この往復動に係る工程のうち、低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bが低圧側圧縮室61a、高圧側圧縮室61b内の上死点から下死点へ下降運動する吸い込み工程において、外部空気が低圧側圧縮室61aに吸い込まれると共に、低圧側圧縮室61a内で圧縮された空気が高圧側圧縮室61b内に吸い込まれる。一方、低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bが低圧側圧縮室61a、高圧側圧縮室61b内の下死点から上死点へ上昇運動する圧縮工程においては、低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bが低圧側圧縮室61a、高圧側圧縮室61b内の吸い込み空気を圧縮し、圧縮空気を生成する。さらに、低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bが低圧側圧縮室61a、高圧側圧縮室61bの上死点へ達する吐出工程において生成された圧縮空気は、高圧側圧縮室61bに向けて吐出されると共に、タンク部2に向けて吐出される。
【0051】
以上の吸い込み工程、圧縮工程および吐出工程を低圧側ピストン63A、高圧側ピストン63Bの往復運動により繰り返すことによって、圧縮空気生成部4よりタンク部2に許容最高圧力の圧縮空気を供給することができる。
【0052】
この圧縮空気を製造する過程で、クランクシャフト51、キー51A、第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、バランスウェイト54の相互間にガタツキが発生する隙間があると、部品同士の衝突により衝撃荷重が発生し、振動や騒音が発生する。しかし、本発明による空気圧縮機1では、上述のように隙間を無くしてガタツキの発生を防止しているので、作動中の騒音や振動の発生を抑えることが可能となる。またネジ55で締結していない状態では、第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、バランスウェイト54と、クランクシャフト51、キー51Aとの間に僅かな隙間が形成されるため、クランクシャフト51、キー51Aに第一クランクアーム52、第二クランクアーム53、バランスウェイト54を容易に装着することができ、メンテナンス等における作業性が良くなる。
【0053】
本実施の形態では、第一クランクアーム52と第二クランクアーム53との間で主にクランクシャフト51の軸周り周方向の相対移動を生じさせてクランクシャフト51等のガタツキを抑制すると共に、第一クランクアーム52とバランスウェイト54との間でクランクシャフト51の半径方向の相対移動を生じさせてクランクシャフト51等のガタツキを抑制している。しかし、これに限らず、例えば第一クランクアーム52と第二クランクアーム53との間でクランクシャフト51の半径方向への相対移動を生じさせるように当接部と被当接部とを構成しても良く、また第一クランクアーム52とバランスウェイト54との間でクランクシャフト51の軸周り周方向の相対移動を生じさせるように当接部と被当接部とを構成しても良い。
【符号の説明】
【0054】
1:空気圧縮機 1A:ハウジング 2:タンク部 3:駆動部 4:圧縮空気生成部
5:クランク部 6:ピストン部 6A:低圧側ピストン部 6B:高圧側ピストン部
8:制御回路部 8A:主電源スイッチ 21:タンク 21A:防振支持用ゴム足
23:フレーム 23A:ハンドル 24A:カプラ 25A:減圧弁 26:圧力計
31:ステータ 32:ロータ 33:出力軸部 41:クランクケース
41a:クランク室 42:ファン 51:クランクシャフト 51A:キー
51a:溝 52:第一クランクアーム 52A:当接部 52B:第一斜面
52C:第三斜面 52a:第一貫通孔 52b:孔 52c:凹部
53:第二クランクアーム 53B:第二斜面 53a:第二貫通孔 53b:ネジ孔
53c:被当接部 54:バランスウェイト 54A:装着部 54B:ウエイト部
54C:凸部 54D:第四斜面 54a:穿孔 54b:孔 55:ネジ
61A:低圧側シリンダ 61B:高圧側シリンダ 61C:バルブ 61D:バルブ
61E:バルブ 61a:低圧側圧縮室 61b:高圧側圧縮室
62A:低圧側コンロッド 62B:高圧側コンロッド 63A:低圧側ピストン
63B:高圧側ピストン 64A:低圧側リップリング 64B:高圧側リップリング
64C:サポートリング 65A:低圧側下部ピストン 65B:高圧側下部ピストン
66A:ネジ 66B:ネジ 67A:ベアリング 67B:ベアリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転力を出力する駆動部と、
該駆動部により回転駆動されるクランク部と、
該クランク部に駆動される圧縮部と、
該クランク部に付設されたバランスウェイトと、を備え、
該クランク部は、該駆動部に接続されるクランクシャフトと、該クランクシャフトと一体回転し該圧縮部に接続されるクランクアームとを有し、
該バランスウェイトは、該クランクシャフトに装着されると共に該クランクアームに接続され、
該バランスウェイトと該クランクアームとの間には該バランスウェイトを該クランクシャフトに対して押圧する押圧部が介在していることを特徴とする空気圧縮機。
【請求項2】
該クランクシャフトは、該クランクアームと係合して該クランクアームと該クランクシャフトとを同軸一体回転させるキーを有し、
該キーは、該バランスウェイトと該クランクシャフトとの間であって該クランクシャフトが該バランスウェイトの押圧力を受ける位置にも配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項3】
該押圧部は、該バランスウェイトを該クランクアームに対して移動させ該バランスウェイトを該クランクアームに締結する締結部と、該締結部によって該バランスウェイトが該クランクアームに対して移動した際に該バランスウェイトを該クランシャフトの軸方向と交差する方向に移動させ該バランスウェイトを該クランクシャフトに対して押圧する押圧力発生部と、から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の空気圧縮機。
【請求項4】
該押圧力発生部は、該バランスウェイトに設けられた当接部と、該クランクアームに設けられ該バランスウェイトが該クランクアームに接続された状態で該当接部が当接する被当接部とから構成され、該当接部と該被当接部との少なくとも一方には、該バランスウェイトが該クランクアームに対して移動した際に、該当接部を該バランスウェイトが該クランクシャフトを押圧する方向へと導く斜面が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の空気圧縮機。
【請求項5】
該押圧力発生部は、該バランスウェイトを該クランクシャフトに押圧する押圧方向が、該クランクシャフトの軸心と直交する半径方向と平行となるように構成され、
該押圧力発生部は、該軸心を通り半径方向に延びる軸に関して該クランクシャフトの周方向一方側と他方側とに位置していることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の空気圧縮機。
【請求項6】
該クランクシャフトにおいて該バランスウェイトが装着された箇所の軸方向と直交する断面は、非真円形状を成し、
該バランスウェイトには、該クランクシャフトが挿入され該クランクシャフトの該非真円形状と一致する内周形状を成す穿孔が形成され、
該押圧力発生部は、該バランスウェイトを該クランクシャフトに押圧する押圧方向が、該クランクシャフトの軸心回りの周方向となるように構成されていることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の空気圧縮機。
【請求項7】
回転力を出力する駆動部と、
該駆動部により回転駆動され空気を圧縮する圧縮部を駆動するクランク部と、を備え、
該圧縮部は、第一圧縮部と第二圧縮部とを、有し、
該クランク部は、該駆動部に接続されるクランクシャフトと、該クランクシャフトに接続されて該クランクシャフトと一体回転し該第一圧縮部に接続される第一クランクアームと、該クランクシャフトに接続されて該クランクシャフトと一体回転し該第二圧縮部に接続される第二クランクアームとを有し、
該第一クランクアームと該第二クランクアームとの間には、該第一クランクアームと該第二クランクアームとを互いに押圧する押圧部が介在していることを特徴とする空気圧縮機。
【請求項8】
該押圧部は、該第一クランクアームと該第二クランクアームとを該クランクシャフトの軸方向において相対的に近接するように近接移動させ該第一クランクアームと該第二クランクアームとを一体に締結する締結部と、該第一クランクアームと該第二クランクアームとが該近接移動した際に該第一クランクアームと該第二クランクアームとを該軸方向と交差する交差方向の一方向側と他方向側とにそれぞれ押圧する押圧力発生部と、から構成されていることを特徴とする請求項7に記載の空気圧縮機。
【請求項9】
該押圧力発生部は、該第一クランクアームと該第二クランクアームとのいずれか一方に設けられた当接部と、該第一クランクアームと該第二クランクアームとのいずれか他方に設けられ該第一クランクアームと該第二クランクアームとが接続された状態で該当接部が当接する被当接部とから構成され、該当接部と該被当接部との少なくとも一方には、該第一クランクアームと該第二クランクアームとが互いに該軸方向に近接移動した際に、該当接部を該非当接部に対して該一方向側若しくは該他方向側へと導く斜面が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の空気圧縮機。
【請求項10】
該第一クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第一貫通孔が形成され、該第二クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第二貫通孔が形成され、
該押圧力発生部は、該交差方向が、該クランクシャフトの軸心と直交する半径方向と平行となるように構成され、
該押圧力発生部は、該軸心を通り半径方向に延びる軸に関して該クランクシャフトの周方向一方側と他方側とに位置していることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の空気圧縮機。
【請求項11】
該第一クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第一貫通孔が形成され、該第二クランクアームには該クランクシャフトが貫通する第二貫通孔が形成され、
該クランクシャフトにおいて該第一クランクアームと該第二クランクアームとが装着された箇所の該軸方向と直交する断面は、非真円形状を成し、
該押圧力発生部は、該交差方向が、該クランクシャフトの軸心回りの周方向となるように構成されていることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の空気圧縮機。
【請求項12】
該クランクシャフトは、該第一クランクアームと該第二クランクアームとにそれぞれ係合して該第一クランクアーム及び該第二クランクアームと該クランクシャフトとを同軸一体回転させるキーを有していることを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか一に記載の空気圧縮機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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