説明

空気清浄機の発光表示装置

【課題】本発明は空気清浄機の発光表示部に関するもので、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、空気清浄フィルター5と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部8とを本体ケース4に設け、この発光表示部8は、導光体部9と、複数の第1の発光部10と、複数の第2の発光部11とから形成し、第1の発光部は、導光体部9に対向すると共に、隣り合う第1の発光部10は、導光体部の長手方向において第1の発光部間距離12を有して配設し、第2の発光部11は、導光体部に対向すると共に、隣り合う第2の発光部11は、導光体部の長手方向において第2の発光部間距離13を有して配設し、第1の発光部10より発光する可視光の波長は、第2の発光部11より発光する可視光の波長より長く、第1の発光部間距離12は、第2の発光部間距離13より短い構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発行表示部を備えた空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の空気清浄機の構成は以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、空気清浄手段と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部とを本体に設け、この発光表示部は、略横長平板形状の導光体部と、複数の発光部から形成し、本体は、箱形の形状で、導光体部は、略横長四角平板形状で本体における前面側面部に位置し、発光部は、導光体部に対向すると共に、隣り合う発光部は、導光体部の長手方向において発光部間距離を有して配設し、発光部は、赤色を発光する発光表示装置を設けた空気清浄機。(例えば、これに類似する先行文献は下記特許文献1に記載されている)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−1490098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来例における課題は、空気清浄機の発光表示部の視認性が悪いということであった。
【0006】
すなわち、従来の物においては、略横長四角平板形状導光体部に対して、複数の同一色発光表示部を対向すると共に、隣り合う発光部は導光体部の長手方向において等間隔の発光部距離を有して配設し、発光するものである。ここで、例えば同様の構成で異なる色をもう一色、同じ導光体部で発光させると、2色の発光状態に差が発生する。つまり、2色の発光状態を比較すると一方は他方に比べ、連続の線状にならず、発光部の単一発光形状をそのまま表示し、発光表示部の視認性が悪いものであった。
【0007】
そこで本発明は、空気清浄機の視認性向上を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そしてこの目的を達成するために本発明は、空気清浄手段と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部とを本体に設け、この発光表示部は、略横長平板形状の導光体部と、複数の第1の発光部と、複数の第2の発光部とから形成し、前記本体は、箱形の形状で、前記導光体部は、略横長四角平板形状で前記本体における前面側面部に位置し、前記第1の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第1の発光部は、前記導光体部の長手方向において第1の発光部間距離を有して配設し、前記第2の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第2の発光部は、前記導光体部の長手方向において第2の発光部間距離を有して配設し、前記第1の発光部より発光する可視光の波長は、前記第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、前記第1の発光部間距離は、前記第2の発光部間距離より短い構成としたものである。
【0009】
これにより、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、空気清浄手段と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部とを本体に設け、この発光表示部は、略横長平板形状の導光体部と、複数の第1の発光部と、複数の第2の発光部とから形成し、前記本体は、箱形の形状で、前記導光体部は、略横長四角平板形状で前記本体における前面側面部に位置し、前記第1の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第1の発光部は、前記導光体部の長手方向において第1の発光部間距離を有して配設し、前記第2の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第2の発光部は、前記導光体部の長手方向において第2の発光部間距離を有して配設し、前記第1の発光部より発光する可視光の波長は、前記第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、前記第1の発光部間距離は、前記第2の発光部間距離より短い構成とした空気清浄機の発光表示装置を備えたものであり、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【0011】
すなわち、第1の発光部より発光する可視光の波長は、第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、第1の発光部間距離は、第2の発光部間距離より短い構成とすることにより、波長の長い可視光は、直進性が強く、広角度が狭く、波長の短い可視光は、直進性が弱く、広角度は広いので、波長の異なる可視光で導光体部に発光した場合に、導光体部での発光が同程度に連続的に発光することができる。
【0012】
これらの結果により、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1の空気清浄機の概略図
【図2】同空気清浄機の概略断面を示す図
【図3】同空気清浄機の発光表示部を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0015】
(実施の形態1)
本実施形態の空気清浄装置1は、図1、2に示すように、吸気口2と排気口3を有する縦長箱型の本体ケース4と、この本体ケース4内に空気清浄手段と送風手段6とを備えている。本体ケース4の側面には吸気口2を設け、本体ケース4の天面には排気口3を設けている。
【0016】
空気清浄手段は蛇腹状に折られた濾材を額縁状の枠に固定された空気清浄フィルター5であり、吸気口2の近傍に設けられている。送風手段6は、空気清浄フィルター5と排気口3との間の風路に設けている。
【0017】
本体ケース4の吸気口2と空気清浄フィルター5との間の風路に汚れ度合いを検知する汚れセンサー7を搭載している。送風手段6によって本体の吸気口2から吸い込まれた空気は、まず汚れセンサー7に流れ込むことになる。この汚れセンサー7によって検知した汚れ度合を色表示する発光表示部8を本体ケース4の前面側面部の上部に設けている。
【0018】
この発光表示部8は、図3に示すように、略横長平板形状の導光体部9と、複数の第1の発光部10と、複数の第2の発光部11とから形成している。
【0019】
これら複数の第1の発光部10と、複数の第2の発光部11とは、回路基板14に固定されたLEDである。ここで、導光体部9は、略横長平板形状、つまり厚みのある長方形状であり、この厚み方向にLEDの光が進むように、複数の第1の発光部10と、複数の第2の発光部11と導光体部9とは対向している。
【0020】
ここで、表示動作について説明する。吸気口2から吸い込まれた空気が、風路中にある汚れセンサー7によって検知され、所定の閾値よりも高い値が検出されると発光表示部8の第1の発光部10が点灯し、吸気口2から吸い込まれた空気が、風路中にある汚れセンサー7によって検知され、所定の閾値よりも低い値が検出されると発光表示部の第2の発光部が点灯するものである。
【0021】
本実施形態における特徴は、第1の発光部10、第2の発光部11と、これらの位置関係にある。具体的には、第1の発光部10は、導光体部9に対向すると共に、隣り合う第1の発光部10は、導光体部9の長手方向において第1の発光部間距離12を有して配設し、第2の発光部11は、導光体部9に対向すると共に、隣り合う第2の発光部11は、導光体部9の長手方向において第2の発光部間距離13を有して配設している。そして、第1の発光部10より発光する可視光の波長は、第2の発光部11より発光する可視光の波長より長く、第1の発光部間距離12は、第2の発光部間距離13より短い構成としたものである。
【0022】
すなわち、第1の発光部より発光する可視光の波長は、第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、第1の発光部間距離は、第2の発光部間距離より短い構成とすることにより、波長の長い可視光は、直進性が強く、広角度が狭く、波長の短い可視光は、直進性が弱く、広角度は広いので、波長の異なる可視光で導光体部に発光した場合に、導光体部での発光が同程度に連続的に発光することができる。
【0023】
これらの結果により、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【0024】
また、第1の発光部10は、赤色のLEDで、第2の発光部11は、青色のLEDで構成したものである。
【0025】
すなわち、吸気口2から吸い込まれた空気が、風路中にある汚れセンサー7によって検知され、所定の閾値よりも高い値が検出されると発光表示部8の第1の発光部10が赤色に点灯し、吸気口2から吸い込まれた空気が、風路中にある汚れセンサー7によって検知され、所定の閾値よりも低い値が検出されると発光表示部の第2の発光部が青色に点灯するので、室内の汚れ度合いが、色によって確認できるので、視認性が向上する。
【0026】
また、第1の発光部10と導光体部9との距離は、第2の発光部11と導光体部9との距離より長い構成としたものである。具体的には、第1の発光部10であるLEDの先端と導光体部9との距離は、第2の発光部11であるLEDの先端と導光体部9との距離より長いものである。
【0027】
すなわち、第1の発光部10は可視光の波長の長い光は広角度が狭いため、導光体部9との距離を確保することにより、光の広角焦点距離が確保され、第2の発光部11の可視光の波長の短かく広角度が広い虚像に近い発光表示することができる。つまり、波長の異なる可視光で導光体部に発光した場合に、導光体部での発光が同程度に連続的に発光することができる。また、第1の発光部10と第2の発光部11とを交互に並べ、第2の発光部11の数は、第1の発光部10の数より少なくすることができる。
【0028】
これらの結果により、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【0029】
また、導光体部9の周縁部を囲む横長四角筒形状の枠部15を設けたものである。これにより、導光体部9の周縁部を横長四角筒形状の枠部15で囲むことにより、本体外のみに発光させることができ、視認性向上ができるものである。
【0030】
また、導光体部9は、上方向に傾斜した構成としたものである。具体的には、本体ケース4における前面側から見ると、導光体部9の長方形の面が上方向に傾斜したものである。
【0031】
すなわち、導光体部9が、上方向に傾斜した構成をとることにより、本体正面と本体正面斜め上方から可視することができ、可視広角度を向上できる。
【0032】
また、導光体部9の周縁部を囲む横長四角筒形状の枠部15を設け、この枠部15は、導光体部9の周縁部の上部を囲む、横長四角平板形状の上部枠部16と、導光体部9の周縁部の下部を囲む、横長四角平板形状の下部枠部17と、導光体部9の周縁部の側面部を囲む、台形形状の側面部枠部18とから形成し、本体ケース4での前面側側面から後面側側面の方向における下部枠部17の長さは、本体ケース4での前面側側面から後面側側面の方向における上部枠部16の長さより長い構成としたものである。
【0033】
すなわち、横長四角平板形状の下部枠部17を横長四角平板形状の上部枠部16より本体ケース4における前後方向を長くすることによって、横長四角平板形状の下部枠部17からの反射光が多くなり、本体ケース4の正面上部に光源を集中することができ、光源を上下の規制をすることによって光源の水平広角度が大きくなることが可能となり、正面と斜め前からの視認性向上することができる。
【0034】
また、導光体部9の本体ケース4での前面側に、凹凸形状を設けたものである。すなわち、凸凹形状を形成することにより、光源からの入射角を増加させることができ視認角度が広がり視認性向上することができる。
【0035】
また、導光体部9は、本体ケース4での天面側から底面側への方向において、本体ケース4での前面側へ凸形状の円弧形状で構成したものである。すなわち、凸形状を設けることにより光源からの入射角を増加させることができ視認角度が広がり視認性向上することができる。
【0036】
また、枠部15の内面は、白色系の色で構成されたものである。すなわち、白色系で構成することにより光源からの光の通過減衰を低減、つまり反射光を増やすことができることにより視認性向上することができる。
【0037】
また、枠部15の内面は、鏡面状で構成されたものである。すなわち、枠部15を鏡面状にすることにより、光源からの光が、本体内部での拡散を防止することで、本体から照射される光量が減衰しない、つまり反射光を増やすことができるため視認性向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように本発明は、空気清浄手段と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部とを本体に設け、この発光表示部は、略横長平板形状の導光体部と、複数の第1の発光部と、複数の第2の発光部とから形成し、前記本体は、箱形の形状で、前記導光体部は、略横長四角平板形状で前記本体における前面側面部に位置し、前記第1の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第1の発光部は、前記導光体部の長手方向において第1の発光部間距離を有して配設し、前記第2の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第2の発光部は、前記導光体部の長手方向において第2の発光部間距離を有して配設し、前記第1の発光部より発光する可視光の波長は、前記第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、前記第1の発光部間距離は、前記第2の発光部間距離より短い構成とした空気清浄機の発光表示装置を備えたものであり、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【0039】
すなわち、第1の発光部より発光する可視光の波長は、第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、第1の発光部間距離は、第2の発光部間距離より短い構成とすることにより、波長の長い可視光は、直進性が強く、広角度が狭く、波長の短い可視光は、直進性が弱く、広角度は広いので、波長の異なる可視光で導光体部に発光した場合に、導光体部での発光が同程度に連続的に発光することができる。
【0040】
これらの結果により、空気清浄機の発光表示部の視認性向上ができるものである。
【0041】
従って、家庭用や事務所用などの、空気清浄機の発光表示装置として活用が期待されるものである。
【符号の説明】
【0042】
1 空気清浄装置
2 吸気口
3 排気口
4 本体ケース
6 送風手段
5 空気清浄フィルター
7 汚れセンサー
8 発光表示部
9 導光体部
10 第1の発光部
11 第2の発光部
12 第1の発光部間距離
13 第2の発光部間距離
14 回路基板
15 枠部
16 上部枠部
17 下部枠部
18 側面部枠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気清浄手段と空気の汚れ度合を色表示する発光表示部とを本体ケースに設け、この発光表示部は、略横長平板形状の導光体部と、複数の第1の発光部と、複数の第2の発光部とから形成し、前記本体ケースは、箱形の形状で、前記導光体部は、略横長四角平板形状で前記本体ケースにおける前面側面部に位置し、前記第1の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第1の発光部は、前記導光体部の長手方向において第1の発光部間距離を有して配設し、前記第2の発光部は、前記導光体部に対向すると共に、隣り合う前記第2の発光部は、前記導光体部の長手方向において第2の発光部間距離を有して配設し、前記第1の発光部より発光する可視光の波長は、前記第2の発光部より発光する可視光の波長より長く、前記第1の発光部間距離は、前記第2の発光部間距離より短い構成とした空気清浄機の発光表示装置。
【請求項2】
前記第1の発光部は、赤色のLEDで、前記第2の発光部は、青色のLEDで構成した請求項1に記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項3】
前記第1の発光部と前記導光体部との距離は、前記第2の発光部と前記導光体部との距離より長い構成とした請求項1または2に記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項4】
前記導光体部の周縁部を囲む横長四角筒形状の枠部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項5】
前記導光体部は、上方向に傾斜した構成とした請求項1〜3のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項6】
前記導光体部の周縁部を囲む横長四角筒形状の前記枠部を設け、この前記枠部は、前記導光体部の周縁部の上部を囲む、横長四角平板形状の上部枠部と、前記導光体部の周縁部の下部を囲む、横長四角平板形状の下部枠部と、前記導光体部の周縁部の側面部を囲む、台形形状の側面部枠部とから形成し、前記本体ケースでの前面側側面から後面側側面の方向における前記下部枠部の長さは、前記本体ケースでの前面側側面から後面側側面の方向における前記上部枠部の長さより長い構成とした請求項5に記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項7】
前記導光体部の前記本体ケースでの前面側に、凹凸形状を設けた請求項1〜6のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項8】
前記導光体部は、前記本体ケースでの天面側から底面側への方向において、前記本体ケースでの前面側へ凸形状の円弧形状で構成した請求項1〜7のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項9】
前記枠部の内面は、白色系の色で構成された請求項1〜8のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。
【請求項10】
前記枠部の内面は、鏡面状で構成された請求項1〜9のいずれかに記載の空気清浄機の発光表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−32586(P2012−32586A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171647(P2010−171647)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】