説明

空缶の処理方法及び空缶処理装置

【課題】非酸化性雰囲気内でスチール缶の加熱処理をしても、二次廃棄物として発生する炭素粉の発生を防ぐことができる空缶の処理方法及び空缶処理装置を提供すること。
【解決手段】加熱炉2に窒素ガスを導入して非酸化性雰囲気とし、スチール缶を非酸化性雰囲気で550〜600℃に加熱する。加熱終了後に、加熱炉2に空気を導入して酸化性雰囲気に変え、350〜600℃の雰囲気温度にてスチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空缶から塗料やコーティング樹脂を除去し、スチール材又はアルミニウム材として再利用可能にする空缶の処理方法および空缶処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな飲料水の容器としてスチール缶が用いられている。使用済みのスチール缶(空缶)は、分別回収されてその一部がリサイクルされる。ところで、スチール缶は、その飲み口部のある蓋部がアルミニウム製であったり、また缶表面に各種の塗料が塗付され、さらに缶内面にコーティング樹脂が塗布されたりしている。このため、回収したスチール缶をプレスするだけでは、樹脂やアルミニウム(重量比で約10%)を含む粗鉄材としてしか利用できない。
【0003】
そこで、従来は、スチール缶を非酸化性雰囲気で550〜700℃の温度範囲で加熱処理することが提案されている(特許文献1参照)。また、酸素濃度を1〜10%の酸化性雰囲気としてスチール缶を350〜450℃で低温加熱処理すること(特許文献2参照)、あるいはスチール缶を300〜650℃で加熱処理すること(特許文献3参照)など、さまざまな温度、雰囲気でスチール缶を加熱することが提案されている。
【0004】
上記のようにスチール缶を加熱処理することにより、樹脂やスチール製の筒部(缶体)に用いられているコーティング塗料を酸化分解あるいは炭化させて缶体から除去することができる。また、スチール製の缶体とアルミニウム製の蓋部とを容易に分離できる状態にすることができる。缶体と蓋部とは、接着剤を用いた巻締めによるフランジ加工が施されているが、加熱により缶体と蓋部との接合に用いられた接着剤が分解して脱離する効果が期待でき、さらにスチールとアルミニウムの熱膨張性の違いから缶体と蓋部の巻締めが緩み、缶体と蓋部が分離する効果が期待できる。分離した缶体からはスチール製のペレットが、また蓋部からはアルミニウム製のペレットが、それぞれ最終製品として得られる。
【0005】
また、スチール缶を加熱する雰囲気に関しては、上述した通りに酸化雰囲気(空気などの酸素存在下)と非酸化性雰囲気(窒素、二酸化炭素など)の2通りが提案されている。空気などの酸化雰囲気を利用する場合、酸素を含む外気の混入を防止する必要がないため、比較的装置の構造がシンプルで安価に出来る利点がある。その反面、塗料や樹脂を空気中で加熱するので、これらに含まれる窒素、硫黄、塩素などと反応して、有害な窒素酸化物、硫黄酸化物、DXNなどが発生することとなり、排ガス処理設備が必要になるといったデメリットがある。また、空気中でアルミニウムを融点である650℃程度に加熱するのは、酸化によるロスが懸念される。
【0006】
一方、窒素や二酸化炭素などの非酸化性雰囲気を利用する場合、有害な窒素酸化物、硫黄酸化物、DXNなどの発生が微量であることから、酸化雰囲気の装置と比較すると排ガス処理設備をシンプルにできる利点がある。また、何度まで加熱してもアルミニウムが酸化、粉末化する現象が起きないことから、スチール製ペレットへのアルミニウム粉末の混入が少なく、また高品質のアルミニウム製ペレットも多量に得られる。その反面、酸素を含む外気の混入を防止する必要があるため、密閉形式の反応容器(燃焼炉)が必要となる。また、窒素や二酸化炭素などのガスを常に供給する必要があるため、装置の構造が複雑となり、運転コストも必然的に高くならざるを得ないというデメリットもある。
【0007】
最終製品たるペレットが高品質になるという点で、後者の非酸化性雰囲気での加熱処理が主流となりつつある。また、上記特許文献1では、そのための加熱炉として、密閉した容器内において、スチール缶を短時間でわずかな温度誤差で加熱できる誘導加熱炉の使用が提案されている。
【0008】
図2を参照して、従来の非酸化性雰囲気での加熱処理による空缶処理方法について説明する。必要に応じて、プレス機1でスチール缶のかさ密度を調整してから加熱炉2に投入する。加熱炉2は、加熱開始前に予め液体窒素タンク3から窒素ガスを充填しておくことで、非酸化性雰囲気としておく。そして、加熱炉2を用いてスチール缶の加熱処理を行い、スチール製たる缶体とアルミニウム製である蓋部とを分離する。分離した缶体と蓋部を破砕ペレット化装置6により、粉砕処理し、ペレット状のスチール材およびアルミニウム材を得る。磁選装置7により、ペレット状のスチール材およびアルミニウム材を分離する。磁選装置7は、磁力を利用してスチール材とアルミニウム材を分離するものであるが、方法の詳細については、特許文献1および特許文献2に詳しく記述されているので、省略する。このようにして、非酸化性雰囲気における加熱という方法により、スチール缶に付着した塗料や樹脂を分解し、スチール缶を再利用できるように処理する。
【0009】
ところで、加熱炉2において加熱処理されたスチール缶には、樹脂や塗料が炭化したために生じた炭素粉が大量に付着している。これらの炭素粉は、破砕ペレット化装置6により粉砕処理する段階で、容易に脱離する。さらに、離脱した炭素粉は、非常に重量が軽いため作業現場中に飛散する。よって、粉砕ペレット化装置6によりスチール缶を粉砕処理する際に、ファン、集塵機、フィルター等からなる排ガス処理設備の一種である炭素粉回収装置8を用いて、スチール缶に付着していた炭素粉を除去する必要がある。
【特許文献1】特開平11−309441号公報
【特許文献2】特開2001−29918号公報
【特許文献3】特開平8−311569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の非酸化性雰囲気における加熱処理による空缶処理方法は、空気清浄の観点から、排ガス処理設備の一種である炭素粉回収装置8が必要となるという問題がある。また、炭素粉回収装置8により回収された炭素粉は、現状では活性炭、土壌改良剤、燃料などの再資源化の目処がたっていない。このため、最終的には、炭素粉を二次廃棄物として処理せざるをえず、そのコストもスチール缶の処理コストに上積みされる結果となる。スチール缶当たりの樹脂量は、一般的にはおよそ2wt%である。したがって、仮に5t/hのスチール缶処理プラントを設計した場合、炭素粉の発生量は100kg/hである。この発生量は、容易に無視できない量と考えられる。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、非酸化性雰囲気内でスチール缶を加熱処理した際にスチール缶表面に付着する炭素粉を、炭素粉回収装置等の特別の設備を設けることなく破砕処理前に容易に除去でき、排ガス処理設備の設置コストを低減できる空缶の処理方法及び空缶処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の空缶の処理方法は、加熱炉に投入されたスチール缶を非酸化性雰囲気下にて550〜600℃で加熱処理する工程と、加熱終了後に前記加熱炉内を酸化性雰囲気に切替えて前記スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去する工程と、酸化分解により炭素粉が除去された前記スチール缶を破砕する工程とを具備したことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、非酸化性雰囲気下にて550〜600℃で加熱処理した後、酸化性雰囲気に切替えることで、有害なガスの発生を防止できると共に、スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去でき、破砕処理の過程で炭素粉を回収する炭素粉回収装置が不要で、炭素粉の処理コスト、排ガス処理設備の設置コストの低減を図ることができる。
【0014】
また、本発明は、上記空缶の処理方法において、加熱終了後に前記加熱炉内へ空気を吹き込んで酸化性雰囲気に切替え、350〜600℃の雰囲気温度にて炭素粉を酸化分解させることを特徴とする。
【0015】
この構成により、350〜600℃の雰囲気温度にて炭素粉を酸化分解するので、加熱によって生じた余熱を利用して炭素粉を酸化分解することができ、空気吹き込み以外のエネルギー投入が不要であり、高いエネルギー効率を実現できる。また、雰囲気温度の下限を350℃とすることで、確実に炭素粉の酸化分解を進行させることができる。
【0016】
また、本発明の空缶処理装置は、スチール缶が投入される加熱炉と、前記加熱炉内に窒素又は二酸化炭素を供給する第1のガス供給手段と、前記加熱炉内に空気を供給する第2のガス供給手段とを備え、前記加熱炉に前記第1のガス供給手段から窒素又は二酸化炭素を充填して非酸化性雰囲気とした上で、当該加熱炉に投入されているスチール缶を550〜600℃で加熱し、加熱終了後に前記加熱炉に前記第2のガス供給手段から空気を吹き込んで酸化性雰囲気に切替えて前記スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、非酸化性雰囲気内でスチール缶を加熱処理した際にスチール缶表面に付着する炭素粉を、炭素粉回収装置等の特別の設備を設けることなく破砕処理前に容易に除去でき、排ガス処理設備の設置コストを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明者等は、スチール缶の加熱方法について鋭意研究を進めた結果、非酸化性雰囲気において550〜600℃まで加熱して塗料や樹脂を炭化させたスチール缶は、雰囲気を酸化性雰囲気に変える(空気に曝露)ことで、スチール缶に付着した炭素粉が酸化分解されて除去されることを確認できた。このような炭素粉の酸化分解が可能な温度範囲は、350〜600℃であり、350℃以下の温度では炭素粉の分解は確認できなかった。
【0019】
そこで、本発明では、スチール缶を非酸化性雰囲気で550〜600℃にて加熱を行い、塗料や樹脂を完全に分解、炭化させた後、酸化性雰囲気にて550〜600℃から350℃の雰囲気温度で炭素粉の酸化分解によりスチール缶から炭素粉を除去するものとした。空気吹き込み以外のエネルギー投入は不要であり、加熱によって生じた熱の余熱を利用して、炭素粉を分解できることから、非常にエネルギー効率の高い方法である。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施の形態にかかる空缶処理装置の概略的な構成図である。
本実施の形態の空缶処理装置100は、スチール缶のかさ密度を調整するプレス機1、かさ密度を調整されたスチール缶を加熱する加熱炉2、加熱炉2に窒素ガスを供給する第1のガス供給手段としての液体窒素タンク3、加熱炉2に空気を供給する第2のガス供給手段としてのエアーポンプ4、加熱炉2を酸化性雰囲気と非酸化性雰囲気に切り替える流路切り替えバルブ5を備える。また、空缶処理装置100は、加熱炉2から取り出されたスチール缶を粉砕処理する粉砕ペレット化装置6、ペレット化されたスチール材とアルミニウム材を分離する磁選装置7を備えている。
【0021】
加熱炉2は、スチール缶自体に電磁誘導で熱を発生させる方式の誘導加熱炉を用いる。但し、加熱炉内の非酸化性雰囲気を維持したまま、所定の温度まで加熱できるタイプであれば、その種類は問わない。例えば、炉内に発熱体を設置した電気抵抗加熱炉、化石燃料やガスを燃焼させて加熱炉外部から加熱する炉などを適用しても良い。
【0022】
流路切り替えバルブ5は、一方端が加熱炉2に繋がれており、他方端が液体窒素タンク3とエアーポンプ4に繋がれている。流路切り替えバルブ5を切り替えることにより、加熱炉2に導入される気体を、窒素ガス、もしくは、空気に切り替えることができる。すなわち、流路切り替えバルブ5を切り替えることにより、加熱炉2を酸化性雰囲気と非酸化性雰囲気に切り替えることができる。液体窒素タンク3の代わりに二酸化炭素を供給するタンクを用いても良い。
【0023】
次に、以上のように構成された空缶処理装置100を用いた空缶の処理方法について説明する。
小売店、コンビニエンスストア、自販機、廃棄物回収業者などにより分別回収されたスチール缶を処理するものとする。これらのスチール缶は、本体はスチールであるが、飲み口部のある蓋部はアルミニウム製である。また、缶の表面には各種の塗料が、また缶の内面にはコーティング樹脂が塗布されている。
【0024】
回収したスチール缶を必要に応じてプレス機1でかさ密度を調整した後、加熱炉2に投入する。加熱炉2による加熱開始前に、流路切り替えバルブ5を操作して加熱炉2に液体窒素タンク3から窒素ガスを導入し、加熱炉2内に窒素ガスを充填させることで加熱炉2内を非酸化性雰囲気とする。
【0025】
次に、加熱炉2の加熱温度を550〜600℃に設定して、加熱炉2内に投入されているスチール缶を非酸化性雰囲気中で加熱する。ここで、スチールとアルミニウムの熱膨張性の違いを利用して、空缶の本体(スチール材)と蓋部(アルミニウム材)とを分離するには、550℃以上の加熱が不可欠である。また、スチール缶を550℃で加熱することにより、スチール缶に塗付されている塗料やコーティング樹脂が完全に炭化することが確認されている。したがって、加熱温度の下限を550℃としている。一方、スチール缶の加熱温度が600℃以上になると、アルミニウムが軟化をはじめる。アルミニウムが軟化すると、エネルギー消費の無駄につながるばかりでなく、軟化したアルミニウムに金属片や金属粉が巻き込まれることによって、最終製品であるアルミニウムペレットの品質劣化が懸念される。したがって、加熱温度の上限を600℃に設定している。
【0026】
上記加熱条件下において加熱炉2におけるスチール缶の加熱が完了した段階で、加熱炉2の電源をオフすることで冷却を開始する。続いて流路切り替えバルブ5を操作して、加熱炉2内にエアーポンプ4から空気を吹き込み、加熱炉2内を酸化性雰囲気に変えた状態で加熱炉2内温度が350℃以下にならにようにして余熱を利用して炭素粉を酸化分解する。加熱炉2内雰囲気を酸化性雰囲気に変えてスチール缶を空気に曝露することで、スチール缶に付着した炭素粉が酸化分解されて除去される。
【0027】
ここで、スチール缶の蓋部(アルミニウム材)を350〜600℃という温度で空気に曝露した場合、アルミニウム材料の表面が酸化されるのではないかという懸念がある。そこで蓋部を各種条件で加熱、冷却した後、肉厚と酸化膜厚を測定した。この測定結果を表1に示す。
【表1】

【0028】
表1から判るように、スチール缶の蓋部を空気中で融点以上の665℃まで加熱しても、酸化膜の厚さは測定限界以下(10nm以下)であり、加熱を行なわなかった場合と変わらなかった。したがって、スチール缶の蓋部を350〜600℃という温度で空気に曝露しても、アルミニウム材料の表面が酸化して実質的に問題となることはないと考えられる。
【0029】
蓋部の肉厚については、加熱なし〜550℃ではほぼ変わらないが(表1中のNo.1〜3)、加熱温度を630℃、665℃にした場合には膜厚の差が非常に大きくなっている(表1のNo.4〜5)。この理由は、溶融、再凝固によって肉厚の薄いところと厚いところが生じたためであると考えられる。蓋部は600℃を越えた当たりから軟化を始めることを確認している。
【0030】
次に、加熱炉2内のスチール缶の温度が200℃まで冷えたことを確認したうえで、粉砕ペレット化装置6にスチール缶を移送する。粉砕ペレット化装置6は、その種類によって異なるが、おおよそ200℃以上のスチール缶を導入すると故障の原因となるので、スチール缶温度が200℃まで冷えたことを確認している。粉砕ペレット化装置6において、スチール缶を粉砕処理し、ペレット状のスチール材およびアルミニウム材を得る。
【0031】
ここで、破砕ペレット化装置6にスチール缶が導入された段階では、既にスチール缶に付着した炭素粉が酸化分解されて除去されている。このため、破砕ペレット化装置6には従来方法では必要とされた炭素粉回収装置8を設置する必要はない。
【0032】
破砕ペレット化装置6でスチール缶を粉砕処理して得られたペレット状のスチール材およびアルミニウム材は磁選装置7へ導入される。磁選装置7において、ペレット状のスチール材とアルミニウム材を磁力により分離する。
【0033】
このようにして、使用済みのスチール缶(空缶)から、塗料やコーティング樹脂を除去し、さらに、スチール材とアルミニウム材を分離して、再利用可能となる。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態によれば、スチール缶を非酸化性雰囲気で550〜600℃に加熱した後、酸化性雰囲気に変えて空気で冷却しながら、スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去するので、破砕ペレット化装置6で粉砕処理を行う段階では既に炭素粉が除去された状態となっており、破砕ペレット化装置6に炭素粉回収装置8を設置する必要はない。したがって、二次廃棄物たる炭素粉の処理コストや、排ガス処理設備の設置コストの低減が図れる。しかも、はじめにスチール缶を非酸化性雰囲気において加熱するので、有害なガスは一切発生せず、排ガス処理施設の必要もない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、スチール缶を非酸化性雰囲気で加熱処理してスチール材を回収する空缶処理装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の空缶処理装置の概略的な構成図
【図2】従来の空缶処理装置の概略的な構成図
【符号の説明】
【0037】
1…プレス機
2…加熱炉
3…液体窒素タンク
4…エアーポンプ
5…流路切り替えバルブ
6…粉砕ペレット化装置
7…磁選装置
100…空缶処理装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱炉に投入されたスチール缶を非酸化性雰囲気下にて高温加熱処理する工程と、
加熱終了後に前記加熱炉内を酸化性雰囲気に切替えて前記スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去する工程と、
酸化分解により炭素粉が除去された前記スチール缶を破砕する工程と、
を具備したことを特徴とする空缶の処理方法。
【請求項2】
前記高温加熱処理する工程が、550〜600℃の雰囲気温度であることを特徴とする請求項1記載の空缶の処理方法。
【請求項3】
加熱終了後に前記加熱炉内へ空気を吹き込んで酸化性雰囲気に切替え、350〜600℃の雰囲気温度にて炭素粉を酸化分解させることを特徴とする請求項1ないし2に記載の空缶の処理方法。
【請求項4】
スチール缶が投入される加熱炉と、前記加熱炉内に窒素又は二酸化炭素を供給する第1のガス供給手段と、前記加熱炉内に空気を供給する第2のガス供給手段とを備え、
前記加熱炉に前記第1のガス供給手段から窒素又は二酸化炭素を充填して非酸化性雰囲気とした上で、当該加熱炉に投入されているスチール缶を高温に加熱する手段と、加熱終了後に前記加熱炉に前記第2のガス供給手段から空気を吹き込んで酸化性雰囲気に切替えて前記スチール缶に付着している炭素粉を酸化分解して除去する手段とを有することを特徴とする空缶処理装置。



【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−84661(P2009−84661A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258852(P2007−258852)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】