説明

空間磁界可視化装置

【課題】空間磁界を簡便な方法で明瞭に視覚化すること。
【解決手段】平面(または立体的)マトリックス状に分離配置された独立セル内に棒状磁性部材マグロッドを各1個(または複数個)封入することにより、その移動範囲をセル内に限定して磁性部材の凝集を防ぎ、さらに、各セル中にマグロッドの平均密度とほぼ等しい密度の透明液体を封入することによりマグロッドが大きな抵抗を受けることなく、弱い磁界中でもマグロッドが一斉に磁界方向に配向する。このマグロッドの配列パターンを観察することで、観察対象の空間(平面)磁界を容易かつ明瞭に可視化できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空間磁界を可視化するための用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空間磁界を可視化することは、教育的には磁界の性質を学習・理解するために必要であり、また工業的には磁界の可視化を利用する機器を作製するために重要である。公知の空間磁界可視化装置には例えば次のものがある。
非特許文献1は、小・中学校用の磁界観察用実験教材の商品カタログであるが、薄型透明プラスチック板またはアクリル板の中にマトリックス状に仕切られた円柱形のセルを配し、その中に鉄線を1個ずつ封入して、2次元的な磁力線の様子を観察できるようにしたものが販売されている。
【0003】
特許文献1には板状強磁性体粒子を水などの極性溶媒中に分散させた分散体を、非磁性容器中に封入し、前記極性溶媒中に分散された板状強磁性体粒子によって磁気潜像を可視化及び固定化する発明が開示されている。
【0004】
特許文献2には、上面側に内部を透視可能にする透明板が設けられた非磁性体素材からなる所定形状の容器に、透明な液体に磁性体微粒子を混合した状態で封入してなる液室が設けられており、外部から侵入した磁力線に沿って磁性体粒子が泳動し配列・集積して所定の形状となることで磁場を可視化し、観察者に視認させるための磁場視認器があり、
また、液室の底面と透明板下面との間隔が、観察者が上面側から見て液室内を立体的に認識できる大きさを有しており、立体的に集積した磁性体粒子塊により磁場の状態を三次元的に視認可能としたた発明が開示されている。
【0005】
非特許文献1は、本発明の原型となるものであるが、セル内の雰囲気が大気であり、またセルおよび鉄線の形状が大きいため、鉄線とセルの間の摩擦により弱い磁界や微小部分の詳細な磁界の様子を高感度に観察することができない。特許文献1、2については、何れも磁気カードなどに記録された情報を読み取るには適するが、磁界強度や磁界の向きが場所によって大きく異なる空間における詳細で明瞭な磁界分布を可視化するには適さない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】NaRiKa(ナリカ)総合カタログ Vol.51 p.370(磁界観察器 FJ-128N)
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−253734号
【特許文献2】実用新案登録3121331号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術による磁性粉を用いる可視化装置では、磁性粉が特に磁極付近に凝集し易く、観察したい空間全体の磁界を詳細、且つ明確に視覚化することが困難であった。また,小・中学校用の磁界観察用実験教材では、セルの大きさとセル間の間隔、およびセル中の鉄線の長さが6〜8mmと長く,詳細な磁場分布の観察はもとより,鉄線とセルとの摩擦により鉄線がひっかかり,正しい磁場方向に配列しない場合が多くみられる。本発明ではより細かいサイズのマトリックス状に分離配置された独立セルを用い,且つ各セル中に密度の大きな液体およびそれと同程度の平均密度を有する1個の棒状磁性部材を封入することにより前述の困難を克服し,空間全体の磁界の様子を詳細かつ明瞭に視覚化するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の空間磁界可視化装置の発明は、平面マトリックス状に分離配置された独立セル内に棒状磁性部材を各1個封入することにより、その移動範囲をセル内に限定して、空間磁界を可視化できる構成を基本とする。セル中に封入する棒状磁性部材は、棒状ポリカーボネート内部に円柱形の空隙を有し、その外部表面を磁性体材料でコーティングした外径1mm、長さ2.5〜3mmの両端を封じた円筒状の棒である(以下この円筒棒状磁性部材を「マグロッド」と呼ぶ)。さらに、各セルには、マグロッドの平均密度とほぼ等しい密度の透明液体が封入されている。上記のようなセル構造のため、磁界中におけるマグロッドの凝集は起こり得ず、しかも磁界中ではセル内の全てのマグロッドは浮遊状態にあるので、壁面との摩擦など大きな抵抗を受けることなく、すなわち、弱い磁界中でも高感度で一斉に磁界方向に配向する。このマグロッドの向き(配列パターン)を観察することで、観察対象の空間(平面)磁界を容易に可視化できる。本装置は軽量な平板形状であり、その位置や向きを自由に変化させることが可能である。学習教材用途では、本装置を用いて、様々な形状の磁石や、電流周りの磁界の向きや強度を簡便、且つ明瞭に観察することができる。なお、マグロッドの構造としては、上記の円筒棒状構造以外に、比重の小さなポリエチレン棒の表面を磁性体材料でコーティングした構造を有する棒状磁性部材を使用することも可能である。
【0010】
請求項2に記載の空間磁界可視化装置の発明は、円柱形貫通孔を碁盤の目状に設けた非磁性平板の両側に、非磁性平板を重ねることで、中央の非磁性平板に形成された碁盤目状の貫通孔が、それぞれ独立した円柱形密閉セルになるようにしている。この空間磁界可視化装置を構成する3枚の非磁性平板の内両側に配置される非磁性平板の一方は透明であることを要するが、何れか2枚、或いは3枚全てが透明であってもよい。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載した円柱形独立セルの形状を球形とし、この球形セルを三次元的に密に配置することにより、立体的な空間磁界を観察可能にした空間磁界可視化装置である。なお、球形セルの立体配置は、以下のようにして作製可能である。
A)透明非磁性平板の片面に半球形の窪みを碁盤目状に配列させて設けた平板を2枚作成する。2枚の平板を窪みが内側になるよう、また2枚の半球形が重なることにより、球形になるよう2枚の透明非磁性平板を向かい合わせて一体化する。
B)上記Aを単位として、Aを複数枚重ね合わせて一体化することにより、球形セルを3次元的に配列して構成する空間磁界の3次元的可視化装置。
【0012】
請求項4に記載の発明は、空間磁界の強さと向きを可視化できるセルの形状、および封入マグロッドを有する空間磁界可視化装置の発明である。請求項1および2に記載の独立セルの形状を直方体とし、且つ各セル中に複数個のマグロッドを封入する。セル内のマグロッドは、磁界の強い場所では凝集して磁界方向に配向するが、磁界が弱くなるにつれてマグロッドの磁化の大きさが減少し、ロッド間の磁気的な反発力の効果が無視できなくなる。このため、磁界の弱い場所では、各セル内のマグロッドは磁界の強さに反比例して分散して磁界方向に配列する。さらに、磁界が弱くなるにつれてセル内のマグロッドの向きは、ランダムな配列となる。以上の現象を利用して、各セル内のマグロッドの凝集の様子(パターン)を観察することにより、空間(平面)磁界の強さと向きを可視化することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1若しくは請求項4に記載の空間磁界観察装置の各部の大きさを全体的に縮小した装置を作製し、これを光ファイバースコープのような周知の拡大装置の観察部に取り付け、拡大されたマグロッドの配列パターンをモニターなどで観察する装置である。本発明の空間磁界観察装置により、複雑な形状をした狭い空間の空間磁界をより容易に且つ明瞭に可視化することができる。
【発明の効果】
【0014】
従来技術による磁性粉を用いる可視化装置では、磁性粉が凝集し易く、観察したい空間全体を一様に観測することが困難であった。しかし、請求項1、2、3、5に記載の本発明は、棒状マグロッドがマトリックス状に分離配置された独立セルに各1個封入されるので、マグロッドの移動範囲はセル内に限定され、凝集することはあり得ない。しかもマグロッドはマグロッドの平均密度とほぼ等しい密度の透明液体中に浮遊しているので、弱い磁界に対しても鋭敏に反応して変位するので、観察対象の空間磁界を容易に可視化できる。学習教材用途では、様々な形状の磁石や電流周りの磁界の向きや強度を簡便、且つ明瞭に観察できる。
また、図7の球体セルの可視化装置では、3次元方向の磁界を可視化できる。図8の直方体セルの可視化装置では、磁界強度を容易に可視化できる。図9の拡大装置付空間磁界可視化装置は、工業用途で用いられる場合、狭い空間での弱い磁界の可視化を可能とする。これにより、磁気遮蔽を必要とされる機器に於ける、磁気遮蔽部材の端部における磁束漏れの磁界方向や強さなどを簡易に調査できる。また、磁性材料に残留する残留磁気の強さや磁化方向も簡便に計測できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】空間磁界可視化装置の外観図。
【図2】独立な円柱形貫通孔を有する透明非磁性平板の平面図。
【図3】図1のA−B 断面図。
【図4】独立セル内の構成図。
【図5】マグロッドの長手方向の断面図。
【図6】マグロッドの長手方向に垂直な断面図。
【図7】3次元空間磁界可視化装置の部分概略図。
【図8】直方体独立セルを有する空間磁界強度可視化装置の概略図。
【図9】拡大装置付微小部空間磁界可視化装置の外観図。
【図10】拡大装置付微小部空間磁界可視化装置による磁界の観察例。
【発明を実施するための形態】
【0016】
磁石や電流の周りの任意の位置に板状、立体状および極小板状の本装置を配置し、装置内マグロッドの配列パターンを視認または拡大視認することによって、任意の位置の空間磁界を容易且つ明瞭に可視化する空間磁界可視化装置を考案した。
【実施例1】
【0017】
図1〜図6を用いて、本発明に係る空間磁界可視化装置の第1の構成について説明する。
図1は空間磁界可視化装置100の外観図であり、図2は独立な円柱形貫通孔を有する透明非磁性平板102の平面図である。密接した独立な円柱形セル104が碁盤目状に設けられている。これら円柱セルは碁盤目状に円柱孔が形成された板厚2mmの透明アクリル板102の両面に、板厚1mmの透明なアクリル板101と103を重ねて一体化することにより形成される。図3は図1のA−B 断面の一部であり、円柱形セル104が隣接孔との壁105で隔てられ、略等間隔に隣接して配置されている。この円柱形セルの大きさはφ4.0mm×2.0mm程度であり、隣接した円柱形セルとの中心間距離は5.0mmである。図4は上記円柱形セル中に、マグロッド(200)1個とマグロッドの平均密度とほぼ等しい密度の透明液体107を、セル体積のほぼ半分の量だけ封入した場合の図(セル内の一部は空気108が封入された状態)であり、マグロッドの平均密度が液体の密度より小さくマグロッドが液体表面に浮いた状態が示してある。透明液体には密度の大きなグリセリンまたはポリエチレングリコールなどを使用する。マグロッドの平均密度をコントロールすることにより、円柱形セル内に透明液体を満たして封入することで、セル内の透明液体中にマグロッドを浮遊させることも可能である。
【0018】
前記の空間磁界可視化装置100を磁石や電流の周り等に置き、磁界の向きに配向したマグロッドの配列パターンを観察することにより、非常に容易に且つ明瞭に任意の位置の平面磁界の様子を可視化することができる。
【0019】
図5はマグロッド200の長手方向の断面図であり、ポリカーボネート樹脂を射出成型して作成した円筒棒状ポリカーボネート樹脂の両端を封止して空隙302を形成している。また、円筒棒状ポリカーボネート樹脂301の外部表面にはニッケル化学メッキを施している。
マグロッド200の外径寸法は1.0mm、メッキ層の厚さは27μm、であり、長さ2.5〜3.0mmの棒状磁性部材である。
なお、マグロッド表面にコーティングする磁性材料はニッケル以外の鉄、コバルトであってもよい。
【0020】
図6はマグロッド200の長手方向に垂直な方向の断面図であり、ポリカーボネート円筒棒の外部表面に化学ニッケルメッキ層300を施してある。メッキされるニッケルは、耐食性に富むので長期間安定した状態での使用が可能である。マグロッドはニッケルの銀色を示すが、この表面に非磁性の着色塗料を薄くコーティングすることにより、視認しやすい他の色に着色して使用することも可能である。
ポリカーボネート樹脂円筒部301の内半径を0.400mm、外半径を0.473mmとし、ニッケルメッキ円筒部300の内半径を0.473mm、外半径を0.500mmとすると、空気、ポリカーボネート、ニッケル部分の断面積はそれぞれ0.502mm、0.201mm、0.082mmであり、また空気、ポリカーボネート、ニッケルの密度[g/cm]はそれぞれ0.000、1.200、8.902であるから、これらの値からマグロッドの平均密度を計算すると1.236g/cmとなり、グリセリンの密度1.261g/cmとほぼ等しくなる。空気、ポリカーボネート、ニッケル部分の断面積を調整することにより、マグロッドの平均密度とグリセリンの密度を一致させることが可能である。
【実施例2】
【0021】
図7を用いて本発明に係る空間磁界可視化装置の第2の構成および使用方法について説明する。図7はそれぞれ独立した球形の独立セル401を3次元碁盤目状に密接して配列して一体に形成した立体的空間磁界可視化装置400の概略図である。各球形セル内には、前記のマグロッド(200)1個と透明液体107が封入されており、マグロッドは外部磁界の向きに自由に向きを変えることができる。
球形の独立セル401は、次のようにして作成した。
厚さ3.0mmの透明アクリル板2枚について、NC工作機を用い、半球面の窪みをX−Y方向に間隔5.0mm、直径4.0mmで碁盤目状に形成する。一方の平板の各窪みにマグロッドを1個ずつ投入する。次いで、これら2枚のアクリル板をマグロッドがこぼれ落ちないようにグリセリン液中に浸漬し、2枚のアクリル平板の窪みが内側になるよう、また2枚の半球形が重ねられて、球形になるよう2枚の透明アクリル板を向かい合わせて一体化し、アクリル板の端面からグリセリンが漏れないよう、シリコンゴム接着剤で封止し、更にその外層をテーピングする。
以上により立体的空間磁界可視化装置の1層分が作成されるので、これらを複数個重ねて立体的空間磁界可視化装置を作成する。
本装置を磁界中に置き、磁界の向きに配向したマグロッドの立体的配列パターンを観察することにより、立体的空間磁界の様子を可視化することができる。また、本装置を内部に空間を有する構造に成形し、その空間位置に磁性体を配置してその周りの空間磁界を観察することも可能である。
【実施例3】
【0022】
図8を用いて本発明に係る空間磁界可視化装置の第3の構成および使用方法について説明する。図8はそれぞれ独立した直方体の独立セル501を碁盤目状に密接して配列して一体に形成した空間磁界強度可視化装置500の概略図である。
本空間磁界可視化装置は次の手順で作成される。
厚さ2mmの透明アクリル板にNC工作機械を用い、碁盤目状に方形の貫通孔を設ける。このアクリル板の片面に厚さ1mmの透明アクリル板101を接着剤で接着する。
次いで、各セルに複数個のマグロッド200を投入し、各セルをグリセリンで満たす。
次いで、厚さ1mmの透明アクリル板103で蓋をするように重ね合わせ、溢れたグリセリンをふき取り、重ねあわせた端面からグリセリンが漏れないよう、シリコンゴム接着で封止する。更に、その外層を粘着テープにてシールする。
この場合、必ずしもセル内にグリセリンを充填する必要はなく、空間としてもよい。
本装置は、磁界510中に配置することにより、磁界の強い位置ではセル内のマグロッドが凝集して磁界の向きに配向し、磁界の弱い位置ではマグロッドの凝集は少ない状態で磁界方向に配列する。このような、マグロッドの凝集と配向のパターンを視認することにより、磁界の強度と向きを定性的に観察することができる。
【実施例4】
【0023】
図9、図10を用いて本発明に係る空間磁界可視化装置の第4の構成および使用方法について説明する。図9は微小部の磁界を観察するための微小部磁界観察装置600の概略図である。
外径10mm、厚さ1mmの透明アクリル板に碁盤目状に直径1mmの円柱貫通孔を形成する。外径10mm、厚さ1mmの透明アクリル円板を、前記円柱孔を有するアクリル板の片側に接着する。ついで、長さ0.8mm、直径0.2mmの高純度鉄線を各セルに1個ずつ投入する。各セルにグリセリンを満たし、外径10mm、厚さ1mmの透明アクリル円板で蓋をして、セル内にマグチップとグリセリンを封入する。蓋に用いた透明アクリル円板はシリコンゴム接着剤で封止し、更に粘着テープでシールする。
空間磁界観察装置601はファイバースコープの先端に取付けられて用いる場合と、空間磁界観察装置601を被測定箇所に設置して、ファイバースコープでこの空間磁界観察装置601を観察するやり方の2通りがある。何れにしても、複雑な形状をした狭い空間の空間磁界を明瞭に可視化するために、ファイバースコープ等の周知の拡大観察装置602の観察(対物)部分に前記の空間磁界可視化装置100のサイズを微小化した装置601を取り付け、マグロッドの配列パターンを拡大装置603によって拡大し、これをモニター604等の画面605上に表示することにより任意の位置の微小部空間磁界を拡大して可視化することができる。図10はマグロッド配列パターンの拡大像の例を示す。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明にかかる空間磁界観察装置は、教育現場における簡便で取り扱いやすい教材として普及することが期待される。更に、請求項5にかかる装置は、磁気シール部材の端部における磁束漏れの磁界方向や強さなどを簡易に調査できる。また、磁性材料に残留する残留磁気の強さや磁化方向も簡便に計測できる。

【符号の説明】
【0025】
100 空間磁界可視化装置
101,103 透明非磁性平板
102 碁盤目状円柱形セルを有する透明非磁性平板
200 棒状磁性部材「マグロッド」
300 ニッケルメッキ
400 立体的空間磁界可視化装置
500 空間磁界強度可視化装置
510 磁界
600 微小部磁界観察装置
602 光ファイバー
604 拡大表示装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間磁界中に載置して、該空間磁界を可視化する装置であって、少なくとも一方の側から内部を視認できる非磁性部材からなる複数のセルが平面状に配列されており、前記各セルに、長手方向に着磁された棒状磁性部材が1個以上収納され、前記棒状磁性部材は両端が封止された中空プラスチックの表面に磁性体材料がコーティングされたもの、又は軽量プラスチック棒の表面に磁性体材料がコーティングされたものであって、前記各セルに透明液体が充填されていることを特徴とする空間磁界可視化装置。
【請求項2】
前記セルが、独立した円形孔が碁盤目状に開けられた非磁性平板の両側に、非磁性平板を重ねて一体化して作製され、前記非磁性平板の両面(または少なくとも一方)が透明であることを特徴とする請求項1に記載の空間磁界可視化装置。
【請求項3】
前記セルが、中空の透明球体であって、該透明球体が碁盤目状に配列され、一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の空間磁界可視化装置。
【請求項4】
前記セルが、独立した長方形孔が碁盤目状に開けられた非磁性平板の両側に、非磁性平板を重ねて一体化して作製され、前記非磁性平板の両面(少なくとも一方)が透明であって、前記棒状磁性部材が前記各セルに複数個収納されることを特徴とする請求項1に記載の空間磁界可視化装置。
【請求項5】
前記空間磁界可視化装置が周知の拡大手段と一体に構成されることを特徴とする請求項1若しくは請求項3の何れか一項に記載の空間磁界可視化装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−36873(P2013−36873A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173693(P2011−173693)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(304026696)国立大学法人三重大学 (270)
【Fターム(参考)】