説明

穿刺防止システム

【課題】 新規で改良された穿刺防止システムを提供する。
【解決手段】 当該システムは、収容容器アセンブリは本体部からなり、本体部は遠位部を有し、遠位部は第1開口部を備え、本体部は遠位部及び近位部を有し、本体部は略円筒形状延伸体であり、本体部は、半円筒形状の上面部及び下面部を有し、遠位部は第1の開口部を、近位部は第2の開口部を有し、上面部は、下方部エッジを有し、下面部は上方部エッジを有し、一対の可橈性ヒンジ部が設けられ、ヒンジ部の上端部は上面部に結合されており、ヒンジ部の下端部は下面部に結合されており、ヒンジ部は、閉じた配置と解放した配置間の動作を許容するように構成され、操作用部材は本体部について形成され、上方延伸フランジ突起を含む。上方延伸フランジ突起は、遠位部と同一平面内にある上面部上に設けられ、システムを片手で取り扱いやすくするよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穿刺防止システムに関し、より具体的には患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽でき、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われる穿刺防止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のデザインと構成の穿刺針アセンブシステムの使用は、先行技術において知られている。より具体的に述べると、穿刺針を公知の方法及び装置により遮蔽する目的で考案され利用されている既知の設計と構成による穿刺針システムは公知であり、基本的に親しみがあり、望まれ、及び自明の構造上の構成からなるものである。これらは、多数の課題や要求を充足するため開発された数多くの先行技術に含まれる多種多様のデザインがあるにかかわらずなされたものである。
【0003】
一例として、1993年11月30日にUtterbergに対して発行された米国特許第5,266,072号(特許文献1)は、保護された翼付き針アセンブリに関するものである。
【0004】
この特許されたデバイスは、特定の目的と要請を充足しているが、上記した特許は、患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽する穿刺防止システムであり、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われるものを開示してはいない。
【0005】
かかる観点からみて、本発明の穿刺防止システムは、公知技術における従来の着想やデザインとは本質的に逸脱するものである。すなわち、本発明により患者から抜き取った穿刺針を速やかに、安全、利便、経済的な態様で遮蔽することを主たる目的として開発された、装置が提供される。
【0006】
患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽でき、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われる新規で、かつ、改良された穿刺防止システムに対する要求は、従来よりずっと継続して存在していることは、認識されるべきである。この点において、本発明は実質的にかかる必要性を充足できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,266,072号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように本発明は、従来知られたデザイン及び構成の公知の穿刺針システムに特有の先行技術の欠点を考慮してなされたものであり、改良された穿刺防止システムを提供するものである。すなわち、後に詳細に説明するが、本発明の一般的な目的は、先行技術の全ての利点を保持しつつ、かつ、先行技術のどの欠点をも有さない、新規かつ改良された穿刺防止システム及び方法を提供することである。
【0009】
したがって、本発明の一つの目的は、公知のデザインと構成を有する先行技術の全ての利点を保持し、かつ、先行技術のどの欠点をも有さない、新規かつ改良された穿刺防止システム及び方法を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、容易、かつ、効率的に製造できる、新規かつ改良された穿刺防止システム及び方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、耐久性と信頼性を有する、新規かつ改良された穿刺防止システム及び方法を提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、低製造コスト(材料費及び労務費)で生産しうるため、低価格にて一般需要者に販売でき、これら一般購買者が、経済的に入手可能であるような、新規かつ改良された穿刺防止システムを提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽する穿刺防止システムであって、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われるものを提供することである。
最後に、本発明の目的は、以下のような新規、かつ、改良された穿刺防止システムを提供することである。すなわち、
【0013】
本発明のシステムにおいては、収容容器アセンブリは、本体部を有する。本体部は遠位部を有する。遠位部は第1開口部を備える。本体部は遠位部及び近位部を有する。本体部は略円筒形状延伸体である。本体部は、半円筒形状の上面部及び下面部を有する。遠位部は第1の開口部を有する。近位部は第2の開口部を有する。上面部は、下方部エッジを有する。下面部は上方部エッジを有する。一対の可橈性ヒンジ部が設けられる。ヒンジ部の上端部は上面部に結合されている。ヒンジ部の下端部は下面部に結合されている。ヒンジ部は、閉じた配置(密閉配置)と解放した配置間の動作を許容するように構成されている。操作用部材は本体部について形成される。操作用部材は、上方延伸フランジ突起を含む。上方延伸フランジ突起は、遠位部と同一平面内にある上面部上に設けられ、片手で取り扱いやすく構成されているものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上の課題を解決するために、本発明は、実質的に穿刺防止システムからなるものである。
最初に収容容器アセンブリが構成される。
収容容器アセンブリは本体部を有する。本体部は遠位部を有する。遠位部は第1開口部を備える。本体部は近位部を有する。近位部は第2の開口部を有する。本体部は略円筒形状延伸体である。略円筒形状延伸体は、遠位部から近位部の大部分の長さに渡って、外面が略矩形断面の形状を有している。本体部は、半円筒形状の上面部を有する。上面部は、下方部エッジを有する。半円筒形状上面部は、半円筒形状下面部と組み合わされている。半円筒形状下面部は上方部エッジを有する。
【0015】
本体部は、一対の可橈性ヒンジ部を有する。ヒンジ部の上端部は、遠位部の上方部に結合されている。ヒンジ部の下方部は、遠位部の下方部に結合されている。ヒンジ部は、半割部(halves)が、作動時の密閉配置(closed operative orientation)と不作動時の解放配置(open inoperative orientation)間で動きうるように構成されている。
【0016】
作動時の密閉配置(closed operative orientation)においては、上方部エッジと下方部エッジは水平面において接触するように設けられる。このような態様で、本体部は、略環状断面の円筒状に形成される。不作動時の解放配置(open inoperative orientation)においては、上方部エッジと下方部エッジは接触から解放され、互いに離隔して配置するように構成される。ヒンジ部は、第1開口部の対向する側面に位置し、作動しうるヒンジを形成する。
【0017】
操作用部材(handling elements)が設けられる。操作用部材は本体部について形成される。操作用部材は、上方延伸フランジ突起を含む。
上方延伸フランジ突起は、遠位部と同一平面内にある上面部上に設けられている。操作用部材、水平方向に延伸する、複数の滑り止め用凹部(non-slip recesses)を含む。水平方向延伸滑り止め用凹部は上方延伸フランジ突起近くの上面部上に設けられる。
【0018】
操作用部材は、また外方延伸メス型突起部を含む。外方延伸メス型突起部は、近位部に隣接した上面部上に設けられる。操作用部材は、オス型突起部を含む。オス型突起部は、下面部から上方へ延伸する。オス型突起部は、メス型突起部と同一平面内にあるように設けられる。このような態様をとることにより、当該突起部は、密閉配置時において、互いに確実に、かつ、解除可能に固定される。
【0019】
次に穿刺針アセンブリが構成される。穿刺針アセンブリは、円筒形状の中空ハブを有する。ハブは、遠位部を有する。ハブは、近位部を有する。ハブは、収容容器アセンブリ中にスライド可能に配置される。ハブは、平板状で水平に延伸する一組の翼部を有する。収容容器針アセンブリは、穿刺針を備える。穿刺針は、ハブの遠位部に固定されている。穿刺針は、第1開口部にスライド可能に収容される。穿刺針アセンブリは、柔軟なチューブを含む。この柔軟性を有するチューブは、ハブの近位部に接続されている。またこの柔軟なチューブは、第2開口部にスライド可能に収容される。穿刺針アセンブリは、カバーを有する。当該カバーは、当該穿刺針が延伸した位置(extended orientation)にあるとき、針を取り外し可能な態様で被覆するようにして配置される。
【0020】
最後にガイド(guides)が構成される。これらのガイドは、断面部のエッジ中に形成される。ガイドは、主要陥凹部(primary recess)を含む。この主要陥凹部は、上方延伸フランジ突起の近位部の前方端と、オス型及びメス型突起部の遠位部の後方端の間において、半円筒形状下面部の上方部エッジ中に形成される。ガイドは、前方陥凹部を含む。前方陥凹部は、主要陥凹部の前方端に近位して、半円筒形状上面部の下方エッジ中に形成される。
【0021】
ガイドは、支台表面部(abutment surface)を含む。支台表面部は、主要陥凹部の後方端の上面部下方部エッジ中に形成される。翼部は、延伸した位置(extended orientation)において、主要陥凹部を通ってハブから水平方向に延伸するように構成されている。穿刺針の大部分は、本体部の遠位部を水平に延伸する。前方陥凹部は、針が、延伸した位置(extended orientation)に保持されるように補助する働きをする。翼部は、後退した位置(retracted orientation)において、主要陥凹部を通ってハブから水平方向に延伸するように構成されている。後退位置において、穿刺針の全長部が本体部中に収容されるように構成されている。支台表面部は、針が後退した位置(retracted orientation(RO))に保持されるように補助する働きをする。穿刺針アセンブリは、穿刺針を備える。
【0022】
穿刺針は、延伸した位置(extended orientation)から後退した位置(retracted orientation)まで、翼部を主要陥凹部内でスライドされることにより、移動するように構成される。
【0023】
以上のごとく、本発明の重要な特徴事項を広く概括的に述べたが、これは後述する発明の詳細な説明がよりよく理解されるためであり、従来技術に対する本発明の貢献がより深く認識されるためである。もちろん、追加的な発明の特徴事項についても述べるが、この内容は請求項に記載される発明の主題(発明特定事項)を構成することになる。
【0024】
この観点から、本発明の少なくとも一つの具体例について述べる前に、本発明が、その実際の適用において、この事例の図面に記載、例示された部品の構成、配置の詳細事項に限定される意図でないことを理解しなければならない。
本発明は他の具体化例が可能であり、種々の態様で実施しうる。さらに、ここで使用しているフレーズや用語は発明を記述するために採用されたもので限定的なものと解してはならない。
【0025】
以上のごとくであるから、当業者は、本開示の基礎となっている本発明の着想(conception)が、本発明の幾つかの目的を遂行するための、他の構造、方法、及びシステムを設計するための基礎として利用しうるものであることを、必ず認識(will appreciate)するであろう。したがって、すべての請求項は、それが本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、均等の構成(constructions)を含むものと解釈しなければならない。
【0026】
これらは、本発明の他の目的とともに、本発明を特徴づける新規性の種々の特性に従って、添付した特許請求の範囲(また開示の一部を構成している。)において特に指摘されている。本発明、その操作上の利点、及びその使用により達成される本発明の特定の目的をよりよく理解するためには、本発明の好ましい具体化例が記載されている添付図面及びその説明内容を参照すべきである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、容易かつ効率的に製造され市場性ある、新規かつ改良された穿刺防止システムが提供される。
本発明によれば、耐久性及び信頼性がある構造を有する、新規かつ改良された穿刺防止システムが提供される。
本発明によれば、低製造コスト(材料費及び労務費)で生産可能であり、従って一般需要者に経済的に購入できる、新規かつ改良された穿刺防止システムが提供される。
本発明によれば、患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽でき、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われる穿刺防止システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の技術思想に従って構成される穿刺防止システムの平面図である。
【図2】図2は、図1のライン2−2に沿って見た側面図である。
【図3】図3は、図1に類似した図であるが、穿刺防止アセンブリが後退した位置にある場合を示す。
【図4】図4は、上記図に示されたシステムの斜視図である。
【図5】図5は、図2のライン5−5に沿って見た断面図である。
【図6】図6は、図2のライン6−6に沿って見た正面図である。
【図7】図7は、上記図に示されたシステムの分解斜視図である。
【図8】図8は、密閉配置における穿刺防止システムを構成する収容容器アセンブリの6面図による説明図である。ここで、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
【図9】図9は、密閉配置における穿刺防止システムを構成する収容容器アセンブリの側面図である。図(b)−(d)は、図9(a)のラインA−A、B−B、及びC−Cに沿って、それぞれ見た場合の断面図である。
【図10】図10は、穿刺防止システムが組み立てられる工程を示す説明斜視図である。ここで、(a)は、収容容器アセンブリが平面上にあるとき、すなわち完全に開いたときの上面の図、(b)は同じく底面から見た図である。
【図11】図11は、穿刺防止システムが組み立てられる工程を示す斜視図である。ここで、(a)は、収容容器アセンブリが半分開いた配置にあるときの説明斜視図、 (b)は、収容容器アセンブリが閉じた配置にあるときの上面の斜視図、(c)は収容容器アセンブリが閉じた配置にあるときの底面の斜視図である。
【図12】図12は、穿刺防止システムが組み立てられる工程を示す説明図である。ここで、(a)は、収容容器アセンブリの側面図であり、上面部Iと下面部IIが開いて同一平面内にある配置にある状態を示す。 (b)は、収容容器アセンブリの側面図であり、上面部Iと下面部IIが半分開いた配置にあり、互いに接近しつつある状態を示す。 (c)は、収容容器アセンブリの側面図であり、上面部Iと下面部IIが互いに固定された配置にあり、完全に密閉された配置にある状態を示す。
【図13】図13は、穿刺防止システムが組み立てられる工程を示す説明斜視図である。ここで、(a)は、収容容器アセンブリの側面図であり、穿刺針が延伸した位置にある状態を示す。 (b)は、カバー62が穿刺針58から除かれる状態を示す収容容器アセンブリの斜視図であり、(c)は、収容容器アセンブリの斜視図であり、穿刺針が後退した位置にある上面部Iと下面部IIが互いに固定された配置にあり、完全に密閉された配置にあり、システムが閉じた配置にある状態を示す。
【図14】図14は、延伸位置と後退位置にあるシステムの説明斜視図であり、ここで、(a)は、システムが延伸位置にある場合の底面から見た斜視図であり(b)は、システムが後退位置にある場合の底面から見た斜視図である。
【図15】図15は、延伸位置と後退位置にあるシステムの平面図であり、ここで、(a)は、システムが延伸位置にある場合の平面図であり、(b)は、システムが後退位置にある場合の平面図である。
【図16】図16は、上方延伸フランジ突起の説明斜視図であり、 (a)は、システムの斜視図であり、 (b)は、システムの側面図であり、 (c)は、図16(b)においてEとして示された箇所の一部拡大側面図で、角度θ1及びθ2を示す。
【図17】図17は、水平延伸スリップ防止用凹部40を示す説明斜視図であり、 (a)は、システムの斜視図であり、 (b)は、図17(a)においてEとして示された箇所の一部拡大斜視図である。
【図18】図18は、システムの底部床面75の構成を示す説明平面図であり、(a)は、当該底部床面75は、床面のラインL(穿刺針58に平行なライン)に対する角度θを有するシステムの側面図を示す。(b)は患者の皮膚のような平面L’上に置かれたときのシステムの側面図であり、(c)は、図18(b)の一部拡大側面図である。
【図19】図19は、ヒンジ部18の説明斜視図であり、(a)は、システムの底面部の斜視図であり、(b)は、図19(a)の箇所Eの拡大斜視図である。
【図20】図20は、本発明のシステムが面取りされた構成を有することを示す説明斜視図であって、大部分のエッジ(端部)及び隅部が面取りされ、R面取り(r1、r2、r3、r4、r5、r6、r7、・・・)仕上げされていることを示す。
【符号の説明】
【0029】
10 穿刺防止システム
14 収容容器アセンブリ
16 本体部
18 遠位部
20 第1開口部
20’第2開口部
22 近位部
24 略円筒形状延伸体
26 半円筒形状上面部
28 下方部エッジ
30 半円筒形状下面部
32 上方部エッジ
34 ヒンジ部
38 上方延伸フランジ突起
40 水平延伸スリップ防止用凹部
42 外方延伸メス型突起部
44 オス型突起部
48 穿刺針アセンブリ
50 円筒形状中空ハブ
52 遠位部
54 近位部
56 翼部
58 穿刺針(ニードル)
60 可橈性(軟質性)チューブ
62 カバー
66 主要陥凹部(primary recess)
68 前方陥凹部(forward recess)
70 支台表面部(abutment surface)
75 底部床面
I 半円筒形状上面部
II 半円筒形状下面部
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の内容は、以下に詳述する説明を考慮することにより、より理解することができ、上記した目的以外の更なる目的も明らかになるであろう。この説明は添付図面を参照しながら行う。図面、特に図1を参照しながら、本発明の基本的発明思想や概念を具現化している好ましい穿刺防止システムの態様(概括的に参照符号10で付与されている。) を説明する。
【0031】
本発明の穿刺防止システム10は、複数の構成部品(components)から構成される。これらの構成部品は、最広義にとらえれば、収容容器アセンブリ(housing assembly)14と穿刺針アセンブリ(needle assembly)48からなる。これらの構成部品は、所望の目的を達成するように、それぞれが構成され、さらに互いに関係付けられている。
【0032】
(収容容器アセンブリ)
最初に収容容器アセンブリ14(また針カバーとも呼ばれる。)が構成される。
収容容器アセンブリ14は本体部16を有する。本体部16は遠位部18を有する。遠位部18は第1開口部20を備える。本体部16は近位部22を有する。近位部22は第2の開口部20’を有する。本体部16は略円筒形状延伸体24を有する。略円筒形状延伸体24は、遠位部から近位部の大部分の長さに渡って、外観(外面)が略矩形断面の形状を有している。本体部16は、半円筒形状の上面部26(又はI)を有する。上面部26は、下方部エッジ28を有する。半円筒形状上面部26は、半円筒形状下面部30(又はII)と組み合わされている。半円筒形状下面部30は上方部エッジ32を有する。
【0033】
(ヒンジ部の閉じた状態及び開いた状態における配置)
本体部16は、一対の可橈性ヒンジ部34を有する。ヒンジ部34の上端部は、遠位部18の上方部に結合されている。ヒンジ部34の下方部は、遠位部18の下方部に結合されている。ヒンジ部は、半割部(halves)が、作動時の密閉配置(closed operative orientation(COO))と不作動時の解放配置(open inoperative orientation(OIO))間で動きうるように構成されている。作動時の密閉配置(closed operative orientation(COO))においては、上方部エッジ32と下方部エッジ28は水平面において接触するように設けられる。このような態様で、本体部16は、略環状断面を有する円筒形状に形成される。不作動時の解放配置(open inoperative orientation(OIO))においては、上方部エッジ32と下方部エッジ28は接触から解放され、互いに離隔して配置するように構成される。ヒンジ部34は、第1開口部20の対向する側面に位置し、作動しうるヒンジを形成する。
【0034】
(操作用部材)
つぎに操作用部材(handling elements)Hが設けられる。操作用部材は本体部16について形成される。操作用部材Hは、上方延伸フランジ突起38を含む。
【0035】
上方延伸フランジ突起38は、遠位部18と同一平面内にある上面部上に設けられている。操作用部材Hは、水平方向に延伸する、複数の滑り止め用凹部(non-slip recesses)40を含む。水平方向延伸滑り止め用凹部40は上方延伸フランジ突起38近くの上面部上に設けられる。水平方向延伸滑り止め用凹部40の詳細な構造は、図17(b)に示されている。滑り止め用凹部40は、医療従事者が当該アセンブリを取り扱う際に、偶発的な指の滑りを防止するもので、その取り扱い易さや操作性を、フランジ突起38と同様な態様で向上させる。フランジ突起38については、以下において詳述する。
【0036】
操作用部材Hは、また外方延伸メス型突起部42を含む。外方延伸メス型突起部42は、近位部に隣接した上面部上に設けられる。操作用部材Hは、オス型突起部44を含む。オス型突起部44は、下面部から上方へ延伸する。オス型突起部44は、メス型突起部42と同一平面内にあるように設けられる。このような態様をとることにより、当該突起部は、密閉配置時において、互いに確実に、かつ、解除可能に固定される
【0037】
図16を参照しながら、上方延伸フランジ突起38の機能について詳細に説明する。フランジ突起38を設ける主たる目的は、医療従事者に、より向上した取り扱い易さや操作性を付与することである。すなわち、医療従事者は、彼又は彼女の親指又は人差し指をフランジ突起38に押しつけ又は引っかけて、これを取手として針やチューブの収容容器アセンブリへの引き込み操作のような処理を行うことにより、不測の穿刺を伴うことなく、安全に操作を行うことができる。本発明においては、フランジ突起38は直角(90°)を超える角度で立ち上がることが好ましく、非常に改良された指の密着感覚を付与することができ、操作性を向上させることができる。フランジ突起38の面と床面のラインLがなす角度θ1は、図16(c)に示すように、好ましくは90°<θ1<120°である。(ラインLとは針に平行なラインをいう。)
【0038】
このように上方延伸フランジ突起の角度θ1を直角を超えるようにすることによりこの収容容器アセンブリを射出成形により製造する場合の離型性が向上するという追加的な効果も得られる。射出成型時に角度のついたフランジ突起(またはテーパーのついたフランジ突起)は「抜け」(draft)として働く。収容容器アセンブリは、硬質または半硬質の材料、例えば硬質ポリ塩化ビニルやポリプロピレン樹脂等を使用して射出成形技術により通常製造される。
【0039】
収容容器アセンブリの末端部(又は壁部)39は、図16(c)に示すように、その床面のラインLに対する角度θ2が直角を超えるように構成することが好ましく、さらに好ましくは90°<θ2<120°となるようにすることである。これにより、有効針長さ(これは収容容器アセンブリから露出できる最大長さである。)を確保することができる。その末端部の中央にヒンジ部18を有するような収容容器のごとき物品を射出成形する場合は、その末端部の角度θ2を直角を超えるように構成することにより、上記したのと同様な理由により、高い射出成形時の離型性を確保することができる。ポリマーの射出成形工程において、角度を付けた末端部(又はテーパーを付けた末端部)を存在させることにより、良好な樹脂の流動が促進され、樹脂の充填不足(short-shot)の発生が防止される。
【0040】
(穿刺針アセンブリ)
次に穿刺針アセンブリ48が構成される。穿刺針アセンブリ48は、円筒形状の中空ハブ50を有する。ハブ50は、遠位部52を有する。ハブ50は、近位部54を有する。ハブ50は、収容容器アセンブリ14中にスライド可能に配置される。ハブ50は、平板状で水平に延伸する一組の翼部56を有する。収容容器針アセンブリ14は、穿刺針58を備える。穿刺針58は、ハブ50の遠位部52に固定されている。穿刺針58は、第1開口部20にスライド可能に収容される。穿刺針アセンブリ48は、可橈性又は柔軟なチューブ60を含む。この可橈性を有するチューブ60は、ハブ50の近位部54に接続されている。またこの柔軟なチューブ60は、第2開口部20’にスライド可能に収容される。穿刺針アセンブリ48は、カバー62を有する。当該カバー62は、当該穿刺針が延伸した位置(extended orientation(EO))にあるとき、針を、取り外し可能な態様で被覆するようにして配置される。
【0041】
(ガイド)
最後にガイド(guides)Gが構成される。これらのガイドGは、断面部のエッジ中に形成される。ガイドGは、主要陥凹部(primary recess)を含む。この主要陥凹部は、上方延伸フランジ突起38の近位部の前方端と、オス型及びメス型突起部44、42の遠位部の後方端の間において、半円筒形状下面部30(又はII)の上方部エッジ中に形成される。ガイドGは、前方陥凹部68を含む。前方陥凹部68は、主要陥凹部66の前方端に近位して、半円筒形状上面部26(又はI)の下方部エッジ中に形成される。ガイドGは、支台表面部(abutment surface)70を含む。支台表面部70は、主要陥凹部66の後方端の上面部下方部エッジ中に形成される。
【0042】
翼部56は、延伸した位置(extended orientation(EO))において、主要陥凹部66を通ってハブ50から水平方向に延伸するように構成されている。穿刺針58の大部分は、本体部16の遠位部から水平に延伸する。前方陥凹部68は、針が延伸した位置(extended orientation(EO))に保持されるように補助する働きをする。翼部56は、後退した位置(retracted orientation(RO))において、主要陥凹部66を通ってハブ50から水平方向に延伸するように構成されている。後退位置(RO)において、穿刺針58の全長部が本体部16中に収容されるように構成されている。支台表面部70は、針が後退した位置(retracted orientation(RO))に保持されるように補助する働きをする。穿刺針アセンブリ48は、穿刺針58を備える。穿刺針58は、延伸した位置(extended orientation(EO))から後退した位置(retracted orientation(RO))まで、翼部を主要陥凹部内でスライドされることにより、移動するように構成される。
【0043】
(底部床面の構成)
本発明においては、図18に示したように、収容容器アセンブリの底部床面又は底部表面75は、その床面のラインL、すなわち穿刺針58に平行な(又は患者の皮膚L’に対して平行な)ライン、に対する角度θが、ゼロ(0°)超であるように構成することが好ましく、さらに好ましくは、図18(a)に示したように、0°<θ<10°となるようにすることである。
【0044】
このように、角度をつけた底部床面ライン(angled bottom floor line)(ABFL)を設けることにより、本発明の主たる二つの目的を達成することができる。すなわち、第1は、穿刺針の先端を下方に向かうように保持することにより、治療のため針が患者の皮膚に穿刺されている間、本発明の穿刺防止システムを安定な位置に固定することである。第2は、収容容器アセンブリの有効高さ又は有効側面高を減少せしめることにより、本アセンブリを可能な限りコンパクトに形成することであり、かくして、本アセンブリを治療のために患者の皮膚に装着、固定している間、患者が心地よさ及び安心感を感ずる助けになる。
【0045】
図20に示したように、本発明の穿刺防止システムは、面取りした構成を有しており、具体的には、ほとんどのエッジ(端部)や隅部が面取りされ、R面取り仕上げr1、r2、r3、r4、r5、r6、r7、・・・が施されているものである。通常、医療従事者や看護婦は穿刺防止デバイスを、接触感染を防止するため、手袋をした手で取り扱う。そして上記のように全面的に面取りを施した構成を有することにより、手袋した指が装置に引っかかる確率を大幅に減少させることができる。またこのように全面的に面取りした構成とすることにより、穿刺防止デバイスを使用中、デバイスの底部が直接に患者の皮膚に接触することによる不快感を、大幅に改善・除去することに大きく寄与する。
【0046】
(本システムの使用方法)
本発明のシステムの構成部品(components)、特に上方延伸フランジ突起38は、システムを片手で取り扱うことを可能ならしめるように働くものである。上方延伸フランジ突起38は、実質的に、収容容器14の遠位部18と同一平面内にあるので、本システムの使用者は、人差し指を当該突起に押しつける一方、同じ手の親指と中指を使って穿刺針を患者から引き抜くことができる。使用者の他方の手はこのようにして自由となるので、穿刺部分にガーゼや綿布を加圧しながら、穿刺部分に適用することができる。さらに、本体部16は、矩形断面を有するものであり、患者の皮膚と平面部において接触しているので穿刺針を引き抜くときの揺動を緩和することができる。
【0047】
本発明の使用方法と操作に関しては、上記説明より明らかであると思われるので、更なる使用方法と操作に関してはこれ以上論じない。
上記説明に関して、本発明の構成部品または部位について最適な寸法関係について、更に、大きさ、構成材料、形状、形、機能および作用、組立部品、用途については、当業者に直ちに明確かつ自明なものを含むものであり、さらに図面に表示され、また明細書に記載されたものと均等物の関係のものは、本発明の範囲に包含されるものである。
【0048】
以上のごとく、前記したものは、本発明の本質的部分を例示的に示したものにすぎないことを認識すべきである。さらに、当業者にとって、無数の修正や変更が可能なことは直ちに認識されることであるから、上記した構成や作用と厳密に同一なものに本発明を限定することを意図するものではなく、従って好ましい修正や均等物は本発明の範囲に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、新規かつ改良された穿刺防止システムに関し、容易かつ効率的に製造可能であり及び市場性を有するものであるから、医療及びヘルスケア分野に好ましく適用可能である。
本発明は、新規かつ改良された穿刺防止システムに関し、耐久性及び信頼性ある構造を有するものであるから、医療及びヘルスケア分野に好ましく適用可能である。
【0050】
本発明は、新規かつ改良された穿刺防止システムに関し、低製造コスト(材料費及び労務費)で生産しうるものであり、かかる穿刺防止システムを一般需要者に経済的に購入できるものであるから、医療及びヘルスケア分野に好ましく適用可能である。
【0051】
本発明は、患者から抜き取った穿刺針を速やかに遮蔽する穿刺防止システムに関し、この遮蔽が安全、利便、経済的な態様で行われるものであるから、医療及びヘルスケア分野に好ましく適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のものからなる穿刺防止システム(10)であって:
第1開口部(20)が形成された遠位部(18)と、
第2開口部(20’)が形成された近位部(22)を有し、
その長さ方向の大部分にわたる円筒形状延伸体の本体部(16)を有する収容容器アセンブリ(14)からなり、
当該本体部(16)は、下方部エッジ(28)を有する上面部(I)と、上方部エッジ(32)を有する下面部(II)とを有し、さらに柔軟性ある一対のヒンジ部(34)を備え、当該ヒンジ部はその上端部が遠位部(18)における上方部に結合し、下端部が遠位部(18)における下面部に結合しており、当該ヒンジ部(34)は、半割部が密閉配置と解放配置の間を移動することを許容するものであり;そして
本体部に設けられる操作用部材(H)を有し、この操作用部材は、上面部遠位部と実質的に同一平面上に設けられる上方延伸フランジ突起(38)を含み、このシステムの片手による操作性を向上させることを特徴とする上記システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、さらに以下のものを含むものであり:
遠位部と近位部(52,54)を有する中空ハブ(50)を含む穿刺針アセンブリ(48)と、
当該中空ハブは収容容器アセンブリ(14)内をスライド可能に配置され、当該ハブ(50)は本体部(16)のエッジの間で延伸する平板状の水平方向延伸翼部(56)を有するものであり、スライド可能に第1開口部(20)に収容され、ハブの遠位部(52)に固定されている穿刺針(58)と、
及びスライド可能に第2開口部(20’)に収容されるハブ(50)の近位部(54)に接続されている可橈性チューブ(60)をさらに含む前記システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、さらに以下のものを含むものであり:
下面部(II)の前方端と後方端の間において、上方部エッジ(32)中に形成される主要陥凹部(66)を含むエッジ部分に形成される当該ガイド(G)と、
上面部(I)の下方エッジ中に、主要陥凹部(66)の前方端に近位して形成される前方陥凹部(68)と、
主要陥凹部(66)の後方端における、上面部(I)の下方部エッジ中に形成される支台表面部(abutment surface)(70)を有し、
翼部(56)は、延伸した位置(extended orientation(EO))において、主要陥凹部(66)を通ってハブ(50)から水平方向に延伸するように構成され、穿刺針(58)の大部分は、本体部(16)の遠位部を水平に延伸し、前方陥凹部(68)は、針が延伸した位置(extended orientation(EO))に保持されるように補助する働きをし、
翼部(56)は、後退した位置(retracted orientation(RO))において、主要陥凹部(66)を通ってハブ(50)から水平方向に延伸するように構成され、後退位置(RO)において、穿刺針(58)の全長部が本体部(16)中に収容されるように構成され、
また支台表面部(70)は、針が後退した位置(retracted orientation(RO ))に保持されるように補助する働きをし、さらに穿刺針アセンブリ(48)は、穿刺針(58)を備え、当該穿刺針(58)は、延伸した位置(extended orientation(EO))から後退した位置(retracted orientation(RO ))まで、翼部を、使用者により主要陥凹部内でスライドさせることにより、移動するように構成されている前記システム。
【請求項4】
請求項2に記載のシステムにおいて、さらに以下のものを含むものであり:
本体部(16)について形成される追加操作用部材(additional handling elements)(H’)を含み、当該追加操作用部材は、上方延伸フランジ突起(38)近くの上面部上に設けられ、水平方向に延伸する複数の凹部(40)を含み、また追加操作用部材は、オス型突起(44)の近位部に隣接した上面部上に設けられた外方延伸メス型突起部(42)を含み、当該オス型突起は、下面部からメス型突起(42)と同一平面内になるように、水平方向に延伸し、密閉配置時(closed orientation(co))において、上面部と下面部を互いに解除可能に固定する前記システム。
【請求項5】
請求項2に記載のシステムにおいて、さらにカバー(62)を含むものであり、当該カバーは、延伸位置(extended orientation(EO))において、取り外し可能に、穿刺針(58)を被覆する前記システム。
【請求項6】
請求項2に記載のシステムにおいて、容器収容アセンブリ(14)外面が略矩形断面形状を有している前記システム。
【請求項7】
患者から抜き出された穿刺針を直ちに安全、便利、かつ経済的な態様で遮蔽するための穿刺防止システム(10)であって、収容容器アセンブリ、操作用部材(H)、穿刺針アセンブリ(48)、カバー(62)、及びガイド(G)の下記のコンビネーションからなるものであり:
収容容器アセンブリ(14)は、
第1開口部(20)が形成された遠位部(18)と、第2開口部(20’)が形成された近位部(22)とを有する本体部(16)を有し、当該遠位部(18)と近位部(22)の間に、その長さ方向の大部分にわたって延伸する外面が略矩形の断面積のものであり、
当該本体部(16)は、下方部エッジを有する半円筒形状の上面部(I)と、上方部エッジを有する半円筒形状の下面部(II)とを有し、さらに柔軟性ある一対のヒンジ部(34)を備え、当該ヒンジ部はその上端部が遠位部(18)における上面部(I)に結合し、下端部が遠位部(18)における下面部(II)に結合しており、当該ヒンジ部(34)は、半割部が、密閉活動配置(closed operative orientation)と解放非活動配置(open inoperative orientation)の間を移動することを許容するものであり、そして密閉活動配置においては、上方部エッジと下方部エッジが水平面で接触し、それにより本体部は環状断面積を有する円筒形状となり、解放非活動配置においては、上方部エッジと下方部エッジが接触を解除され、互いに離隔して配置され、ヒンジ部(34)は、第1開口部の対向する側部に位置しており;
操作用部材(H)は、
本体部(16)に設けられ、この操作用部材は、上面部遠位部(18)と実質的に同一平面上に設けられる上方延伸フランジ突起(38)を含み、当該操作用部材(H)は、上方延伸フランジ突起(38)近くの上面部上に設けられ、水平方向延伸する複数のスリップ防止用凹部(40)を含み、
当該操作用部材(H)は、さらに、オス型突起(44)の近位部に隣接した上面部上に設けられた外方延伸メス型突起部(42)を含み、当該オス型突起は、下面部からメス型突起(42)と同一平面内になるように、水平方向に延伸し、密閉配置時(closed orientation(co))において、上面部と下面部を互いに解除可能に固定するものであり;
穿刺針アセンブリ(48)は、
遠位部(52)と近位部(54)を有する円筒形状中空ハブ(50)を含み当該中空ハブは収容容器アセンブリ(14)内をスライド可能に配置され、当該ハブ(50)は本体部(16)のエッジの間で延伸する平板状の水平方向延伸翼部(56)を有するものであり、スライド可能に第1開口部(20)に収容されるハブの 遠位部(52)に固定されている穿刺針(58)と、
及びスライド可能に第2開口部(20’)に収容されるハブ(50)の近位部に接続されている可橈性チューブ(60)と、さらにカバー(62)を含むものであり、当該カバーは、延伸位置(extended orientation(EO))において、取り外し可能に、穿刺針(58)を被覆するものであり;
ガイド(G)は、
下面部(II)の上方延伸フランジ突起の近位前方端とメス型及びオス型突起(42,44)の遠位後方端の間において、下面部の上方部エッジ(32)中に形成される主要陥凹部(66)を含む上面部と下面部におけるエッジ部分に形成されるものであり、
上面部(I)の下方エッジ中に、主要陥凹部(66)の前方端に近位して形成される前方陥凹部(68)と、
主要陥凹部(66)の後方端における、上面部(I)の下方部エッジ中に形成される支台表面部(abutment surface)(70)を有し、
翼部(56)は、延伸した位置(extended orientation(EO))において、主要陥凹部(66)を通ってハブ(50)から水平方向に延伸するように構成され、穿刺針(58)の大部分は、本体部(16)の遠位部を水平に延伸し、前方陥凹部(68)は、針が延伸した位置(extended orientation(EO))に保持されるように補助する働きをし、
翼部(56)は、後退した位置(retracted orientation(RO))において、主要陥凹部(66)を通ってハブ(50)から水平方向に延伸するように構成され、後退位置(RO)において、穿刺針(58)の全長部が本体部(16)中に収容されるように構成され、
また支台表面部(70)は、針が後退した位置(retracted orientation(RO))に保持されるように補助する働きをし、
さらに穿刺針アセンブリ(48)は、穿刺針(58)を備え、当該穿刺針(58)は、延伸した位置(extended orientation(EO))から後退した位置(retracted orientation(RO))まで、翼部を、使用者により主要陥凹部内でスライドさせることにより、移動するように構成されている前記システム。
【請求項8】
請求項1−7のいずれかに記載のシステムにおいて、当該システムが大部分のエッジ(端部)及び隅部が面取りされ、R面取り(r1、r2、r3、r4、r5、r6、r7、・・・)仕上げされている前記システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2012−504428(P2012−504428A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513801(P2011−513801)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【国際出願番号】PCT/JP2009/067204
【国際公開番号】WO2010/038844
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000200035)川澄化学工業株式会社 (103)
【Fターム(参考)】