説明

窓サッシ

【課題】コストの上昇を抑えて、すっきりとした外観を付与できるとともに、雨水等の侵入を防止できる窓サッシを提供すること。
【解決手段】窓サッシ1は、上枠11および左右の上窓側縦枠12を有する上窓10と、下枠21および左右の下窓側縦枠22を有する下窓20とを備える。上窓10および下窓20は、上窓側縦枠12の下端部と下窓側縦枠22の上端部とが、左右のそれぞれにおいて互いに突き合わされるように配置される。上窓側縦枠12および下窓側縦枠22の突合部分Aの間には、無目部材30が掛け渡される。無目部材30は、その上側に上窓10の下枠となる上窓部32が形成され、その下側に下窓20の上枠となる下窓部33が形成される。突合部分Aの窓外側には、上窓側縦枠12および下窓側縦枠22の接合を補強する補強板50が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓サッシに関し、特に、コストの上昇を抑えて、すっきりとした外観を付与できるとともに、雨水等の侵入を防止できる窓サッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆるサンルーム等の窓サッシには、例えば、特許文献1に示すように、上下左右枠を枠組した上窓と、上下左右枠を枠組みした下窓とを横中骨で連結したものが用いられる場合がある。このような窓サッシによれば、例えば、上窓を引き違い窓とするとともに、下窓をFix窓等として、上下窓を異なる形態とすることができ、窓のバリエーションを高めることができる。
【特許文献1】特公昭63−47874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記窓サッシでは、上窓と下窓との間に、上窓の下枠と、横中骨と、下窓の上枠との合計3本の横架材が配置されることになるため、部材点数が多くなってコスト高につながるとともに、窓開口部の面積が小さくなって外観をすっきりさせることができない。また、これらの横架材の間に生じた隙間を介して内部に雨水等が侵入する場合がある。
【0004】
本発明の目的は、コストの上昇を抑えて、すっきりとした外観を付与できるとともに、雨水等の侵入を防止できる窓サッシを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上下複数段の窓を有する段窓用の窓サッシであって、各段の窓に対応して設けられた左右の縦枠と、最上段の窓の上枠と、最下段の窓の下枠と、を備え、上下に隣接する窓のうち上段側の窓の左右の縦枠の下端部と、下段側の窓の左右の縦枠の上端部とがそれぞれ互いに突き合わされるように配置され、左側の縦枠が突き合された部分と、右側の縦枠が突き合わされた部分との間に掛渡された無目部材を更に備え、前記無目部材が前記上段側の窓の下枠を構成するとともに、前記下段側の窓の上枠を構成することを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、無目部材が、上段側の窓の下枠を構成するとともに、下段側の窓の上枠を構成するため、各窓ごとに上枠や下枠を設ける場合に比べて、部材点数を減少させて、無目部材の断面寸法を小さくできる。このため、コストを抑えることができるとともに、窓サッシの開口面積を大きくでき、窓サッシの外観をすっきりさせることができる。また、複数の横架材を接合しなくてよいため、隙間等が生じず雨水等の侵入も防止できる。
【0007】
また、前記縦枠が突き合された窓内側の部分には、前記無目部材の端部が嵌合する凹部が形成されていてもよい。このような構成によれば、凹部に無目部材の端部を嵌合することにより、無目部材の位置決めが容易となる。
【0008】
以上の窓サッシにおいて、前記縦枠が突き合わされた窓外側の部分には、前記上段側の窓の縦枠と前記下段側の窓の縦枠との接合を補強するための補強部材が設けられ、この補強部材は、両縦枠と前記無目部材とに固定されていてもよい。このような構成によれば、上段側の窓の縦枠と下段側の窓の縦枠とを強固に接合することができ、窓サッシの強度を高めることができる。
【0009】
ここで、前記補強部材と、前記上段側の窓の縦枠および前記下段側の窓の縦枠とを固定するための第1ねじ部材と、前記補強部材と前記無目部材とを前記縦枠を貫通して固定するための第2ねじ部材とを備える構成としてもよい。
【0010】
この際、前記補強部材には、前記第1ねじ部材を挿通するための第1ねじ孔と、前記第2ねじ部材を挿通するための第2ねじ孔とが形成され、前記第1ねじ孔および第2ねじ孔は、それぞれ複数種類の前記縦枠に対応して複数形成されていてもよい。このような構成によれば、1つの補強部材で複数種類の縦枠に対応でき、汎用性を向上できる。
【0011】
前記窓サッシにおいて、前記第2ねじ部材は、皿ねじであり、前記第2ねじ孔は、前記皿ねじの頭部形状に対応したテーパ面を有していてもよい。このような構成によれば、第2ねじ孔にテーパ面を形成したので、このテーパ面に沿って皿ねじの頭部が納まることにより皿ねじの位置が固定されるため、窓サッシを組み立て際のがたつきや位置ずれ等を抑えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の窓サッシによれば、コストの上昇を抑えて、すっきりとした外観を付与できるとともに、雨水等の侵入を防止できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る窓サッシについて図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る窓サッシ1を示す正面図である。図1に示すように、窓サッシ1は、最上段の窓に対応する上窓10と、最下段の窓に対応する下窓20との2段の窓からなる段窓であり、例えばサンルーム等に適用されている。上窓10は、例えばFix窓として構成され、上枠11および左右の上窓側縦枠12が三方枠組みされた枠体13と、枠体13内に設置されるガラス等の面材14とを備えている。下窓20は、例えば引き違い窓として構成され、下枠21および左右の下窓側縦枠22が三方枠組みされた枠体23と、枠体23内に設置される例えば2枚の障子24とを備えている。なお、左右の上窓側縦枠12は、本発明の左右の上段側の窓の縦枠に対応し、左右の下窓側縦枠22は、本発明の左右の下段側の窓の縦枠に対応している。
【0014】
枠体13,23は、上窓側縦枠12の下端部と下窓側縦枠22の上端部とが互いに突き合わされるように配置されている。また、左側の上窓側縦枠12および下窓側縦枠22が突き合わされた部分である突合部分A(AL)と、右側の上窓側縦枠12および下窓側縦枠22が突き合わされた部分である突合部分A(AR)との間には、上枠11や下枠21と略平行な無目部材30が掛け渡されている。
【0015】
図2は、上窓側縦枠12を示す横断面図であり、左側の上窓側縦枠12のみを示している。図2に示すように、上窓側縦枠12は、縦枠本体15と、縦枠本体15から窓外側(面内外側:図中左側)へ突出し、柱2に当接する複数の当接ヒレ部16とを備えている。最も室外側(図中上側)となる当接ヒレ部16には、柱2のコーナー部2Aを覆う被覆部16Aが形成され、柱2と上窓側縦枠12との隙間から光漏れがしないようになっている。他の当接ヒレ部16は、突出寸法が互いに等しくなるように形成され、すべての当接ヒレ部16の先端が柱2の表面に当接する。また、上窓側縦枠12は、縦枠本体15から窓内側(面内内側:図中右側)へ膨出し、面材14(図1)を挟持するための一対の膨出部17を備えている。
【0016】
図3は、下窓側縦枠22を示す横断面図であり、左側の下窓側縦枠22のみを示している。図3に示すように、下窓側縦枠22は、縦枠本体25と、縦枠本体25から窓外側(図中左側)へ突出し、柱2に当接する複数の当接ヒレ部26とを備えている。前記当接ヒレ部16と同様に、最も室外側の当接ヒレ部26には、光漏れを防ぐための被覆部26Aが形成されている。また、他の当接ヒレ部26は、前記当接ヒレ部16の突出寸法と略同じ寸法で形成されている。このため、上窓側縦枠12の縦枠本体15と下窓側縦枠22の縦枠本体25とが上下方向に揃うように配置され、縦枠12,22の外観がすっきりとする。また、下窓側縦枠22は、縦枠本体25から、窓内側(図中右側)へ突出し、2枚の障子24(図1)に対応した形状のヒレ部27を備えている。
【0017】
図4は、上窓側縦枠12の下端部と下窓側縦枠22の上端部とが突き合わされた突合部分A(AL)を窓内側から見た分解斜視図であり、図5は、この突合部分Aを窓外側から見た分解斜視図である。図4,図5に示すように、無目部材30は、中空状の無目部材本体31と、無目部材本体31の上側に形成され、上窓10の下枠となる上窓部32と、無目部材本体31の下側に形成され、下窓20の上枠となる下窓部33とを備えている。つまり、1つの無目部材30が、上窓10の下枠としての機能と、下窓20の上枠としての機能とを兼用している。このように1つの無目部材30に両機能を兼用させたので、従来のように段窓を構成する窓ごとに上枠や下枠を設ける場合に比べて、部材点数が減少しコストを抑えることができる。
【0018】
図4に示すように、上窓部32は、無目部材本体31の室外側(図4中の右側)から上方に膨出した膨出部32Aと、室内側(図4中の左側)から上方に突出した突出部32Bとを備えている。これらの膨出部32Aおよび突出部32Bは、前記Fix窓用の一対の膨出部17に対応した形状で形成されている。下窓部33は、前記引き違い窓用のヒレ部27と略同様のヒレ部として構成されている。また、無目部材本体31の上側で突出部32Bの下側の側面には、長手方向に沿って延びる溝部31Aが形成されている。なお、溝部31Aの機能については後述する。
【0019】
上窓側縦枠12の表側面(窓内側の面)には、一対の膨出部17の下端側を切り欠いたような凹部18が形成されている。図5に示すように、凹部18の上側部分には、水平方向に並んだ複数のねじ孔18Aが形成されている。また、図4に示すように、下窓側縦枠22の表面側には、ヒレ部27の上端側を切り欠いたような凹部28が形成されている。図5に示すように、凹部28の上側部分の左右側端部には、それぞれねじ孔28Aが形成され、下側部分には、中央にねじ孔28Bが形成されている。
【0020】
図4に示すように、上窓側縦枠12および下窓側縦枠22を上下に突き合わせると、両凹部18,28の表側面は面一となる。このような面一となった凹部18,28の表側面には、止水板40を介して無目部材30の端部が嵌合するように配置される。止水板40は、無目部材30の断面形状に応じた例えば正面視H字状に形成されている。このため、面材14(図1)の表面に沿って無目部材本体31の上部に溜まった雨水等が、縦枠12,22側へ入り込まないようになっている。また、止水板40の四隅部分には、ねじ孔41がそれぞれ形成されている。
【0021】
図5に示すように、凹部18の裏側面(窓外側の面)には、当接ヒレ部16を切り欠いた切欠部19が形成され、同様に、凹部28の裏側面にも、当接ヒレ部26を切り欠いた切欠部29が形成されている。これらの切欠部19,29には、上窓側縦枠12および下窓側縦枠22に亘って補強板50が嵌合するように取り付けられている。補強板50は、無目部材本体31の上下方向の見付寸法よりも、大きな長さ寸法で形成されている。補強板50には、左右側の端縁に上下方向に並んだ第2ねじ孔としての複数の皿ねじ孔51がそれぞれ形成され、皿ねじ孔51には、テーパ面が形成されている。また、補強板50の上端縁および下端縁の中央には、水平方向に並んだ第1ねじ孔としての複数のねじ孔52がそれぞれ形成されている。これらのねじ孔51,52は、外形等の異なる複数種類の縦枠12,22のねじ孔18A,28A,28Bの位置に対応した位置にそれぞれ形成されている。
【0022】
このような無目部材30は、以下のようにして組み立てられる。
まず、上窓側縦枠12と下窓側縦枠22とを上下に突き合わせた状態で、凹部18,28の裏側面の切欠部19,29に補強板50をあてがう。次に、凹部18に形成されたねじ孔18Aのうちの中央のねじ孔18Aと、補強板50に形成された上端縁のねじ孔52とに窓内側から第1ねじ部材であるねじ61を挿通して、上窓側縦枠12と補強板50とを固定する。また、凹部28の下側部分に形成されたねじ孔28Bと、補強板50のねじ孔52とに窓内側から第1ねじ部材であるねじ61を挿通して、下窓側縦枠22と補強板50とを固定する。このようにして、補強板50で上窓側縦枠12と下窓側縦枠22とを連結する。
【0023】
次に、凹部18,28に、止水板40を介して無目部材30を当接させ嵌合させる。この状態で、補強板50の窓外側から、補強板50の上側の2つの各皿ねじ孔51と、凹部18のねじ孔18Aと、止水板40の上側のねじ孔41とに第2ねじ部材である皿ねじ71を挿通して無目部材30を接合する。また、補強板50の下側の2つの各皿ねじ孔51と、凹部28のねじ孔28Aと、止水板40の下側のねじ孔41とに、窓外側から第2ねじ部材である皿ねじ71を挿通して無目部材30を接合する。皿ねじ孔51にはテーパ面が形成されているため、皿ねじ孔51に皿ねじ71を挿通すると、テーパ面に沿って皿ねじ71の頭部が皿ねじ孔51内に納まって皿ねじ71の位置が固定される。このため、組み立て時の位置ずれ等を抑えることができる。以上のようにして、上窓側縦枠12と下窓側縦枠22と突合部分A(AL,AR)に無目部材30を取り付けると、図6に示すような窓サッシ1として組み立てられた状態となる。
【0024】
次に、窓サッシ1の排水構造について説明する。
図7は、上窓側縦枠12の下端部と下窓側縦枠22の上端部との突合部分A(AL)を窓内側から見た斜視図である。図7に示すように、無目部材30を構成する上窓部32の突出部32Bには、溝部31Aに連通する開口部80が形成されている。このため、例えば、矢印Xに示すように、面材14(図1)の表面に雨水等が降りかかって、この面材14の表面を伝って流れ落ちた雨水等は、止水板40(図4)によって縦枠12,22側への浸水が跳ね返され、開口部80から溝部31Aへと排水される。また、矢印Yに示すように、上枠11(図1)に降りかかった雨水等は、当接ヒレ部16に形成された被覆部16Aと柱2との隙間81に入り込み、この隙間81を排水経路として利用して、縦枠12,22に沿って下枠21(図1)側まで流れ落ちる。この流れ落ちてきた雨水等は、被覆部16Aの下端を切り欠く等により形成された排水口82から外部へと排水される。また、上窓側縦枠12のガラス溝に入り込んだ雨水等も開口部80から外部へと排出される。以上により、窓サッシ1に降りかかった雨水等を確実に排水できる。
【0025】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)1つの無目部材30に、上窓10の下枠としての機能と下窓20の上枠としての機能とを兼用させる構成としたので、各窓ごとに枠体を用意する場合に比べて、部材点数が減少し、また、断面寸法が小さくなる。このため、コストを抑えることができるとともに、窓サッシ1の開口面積を大きくでき、窓サッシ1の外観をすっきりさせることができる。さらに、従来のような複数の横架材を接合することにより生じる隙間等が存在しないから、雨水等が侵入することを防ぐことができる。
【0026】
(2)上窓側縦枠12の当接ヒレ部16と、下窓側縦枠22の当接ヒレ部26との突出寸法を同じ寸法としたので、上窓側縦枠12および下窓側縦枠22の位置が上下方向に揃うこととなり、窓サッシ1の意匠性をより一層向上させることができる。
【0027】
(3)外形の異なる各種の縦枠12,22に対応して、補強板50には、各ねじ孔51,52をそれぞれ複数個形成したので、1つの補強板50で各種類の縦枠12,22に対応でき、補強板50の汎用性を向上できる。また、皿ねじ71を挿通する場合には、切欠部19,29に補強板50をあてがうと、補強板50に形成された複数の皿ねじ孔51のうちのいくつか(本実施形態では4つ)が、上窓側縦枠ねじ孔18Aのねじ孔と、止水板40のねじ孔41と、無目部材30のビス孔とに連通することとなるため、目視でどのねじ孔を使用するかが簡単に分かる。このため、この連通した皿ねじ孔51を選んで、その皿ねじ孔51に皿ねじ71を挿通することにより、簡単に取り付け作業を行うことができる。また、補強板50に形成されたねじ孔52にねじ61を挿通する場合についても、皿ねじ71の場合と同様にして、簡単に取り付け作業を行うことができる。
【0028】
(4)皿ねじ孔51にテーパ面を形成したので、このテーパ面に沿って皿ねじ71の頭部が納まることにより皿ねじ71の位置が固定されるため、窓サッシ1を組み立て際のがたつきや位置ずれ等を抑えることができる。
【0029】
(5)無目部材30の端部に止水板40を設置するとともに、無目部材30に開口部80および溝部31Aを含む排水構造を設けたので、面材14を伝って流れてきた雨水を確実に外部へ排出できる。このため、縦枠12,22内に雨水が入り込んで、縦枠12,22内の汚損することを防止できる。
【0030】
(6)柱2と縦枠12,22との間に当接ヒレ部16,26分の隙間を設け、さらに、下窓側縦枠22の下端に排水口82を形成したので、上枠11の上面に降りかかった雨水を、両縦枠12,22に亘って延びる前記隙間を通して排水口82から外部へと排出できる。このため、室内側等に雨水が入り込むことを防止できる。
【0031】
なお、本発明は、前記実施形態には限定されない。前記実施形態では、上窓10をFix窓とするとともに、下窓20を引き違い窓としたが、各窓10,20の構成は特に限定されず、例えば、上窓10や下窓20を、開き窓や辷り出し窓としてもよい。また、窓の段数も2段には限定されず、3段以上の複数段であってもよい。また、前記実施形態では、窓サッシを例えばサンルームに適用したが、サンルーム以外に適用してもよい。
【0032】
前記実施形態では、補強板50と縦枠12,22とをねじ61で接合し、皿ねじ71で補強板50と無目部材30とを接合する構成としたが、1つのねじ部材で、補強板50と縦枠12,22と無目部材30とを接合する構成としてもよい。また、補強板50と無目部材30とを皿ねじ71で接合したが、ねじの形状は皿ねじに限定されない。
【0033】
前記実施形態では、上窓側縦枠12の下端部および下窓側縦枠22の上端部を切り欠いたような凹部18,28を設け、この凹部18,28に無目部材30の端部が嵌合する構成としたが、上窓側縦枠12と下窓側縦枠22との突合部分Aに無目部材30を当接させることができれば、特に凹部18,28を設けなくてもよい。
【0034】
前記実施形態では、縦枠12,22の窓外側に補強板50を取り付けたが、縦枠12,22の窓内側に取り付ける構成としてもよい。この場合、止水板40が補強板50を兼用するような構成としてもよい。また、補強板50を板状に形成したが、その形状は特に限定されない。さらに、補強板50の長さ寸法も特に前記実施形態の寸法には限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る窓サッシを示す正面図である。
【図2】前記窓サッシを構成する上窓側縦枠を示す横断面図である。
【図3】前記窓サッシを構成する下窓側縦枠を示す横断面図である。
【図4】前記上窓側縦枠の下端部と前記下窓側縦枠の上端部とが突き合わされた突合部分を窓内側から見た分解斜視図である。
【図5】前記突合部分を窓外側から見た分解斜視図である。
【図6】前記突合部分を窓外側から見た斜視図である。
【図7】前記突合部分を窓内側から見た斜視図であり、排水構造を説明するための図である。
【符号の説明】
【0036】
1 窓サッシ
2 柱
10 上窓(上段側の窓)
11 上枠
12 上窓側縦枠(左右の縦枠)
18,28 凹部
19,29 切欠部
20 下窓(下段側の窓)
21 下枠
22 下窓側縦枠(左右の縦枠)
30 無目部材
31 無目部材本体
50 補強板(補強部材)
51 皿ねじ孔(第2ねじ孔)
52 ねじ孔(第1ねじ孔)
61 ねじ(第1ねじ部材)
71 皿ねじ(第2ねじ部材)
A 突合部分(突き合わされた部分)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下複数段の窓を有する段窓用の窓サッシであって、
各段の窓に対応して設けられた左右の縦枠と、最上段の窓の上枠と、最下段の窓の下枠と、を備え、
上下に隣接する窓のうち上段側の窓の左右の縦枠の下端部と、下段側の窓の左右の縦枠の上端部とがそれぞれ互いに突き合わされるように配置され、
左側の縦枠が突き合された部分と、右側の縦枠が突き合わされた部分との間に掛渡された無目部材を更に備え、
前記無目部材が前記上段側の窓の下枠を構成するとともに、前記下段側の窓の上枠を構成することを特徴とする窓サッシ。
【請求項2】
前記縦枠が突き合された窓内側の部分には、前記無目部材の端部が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窓サッシ。
【請求項3】
前記縦枠が突き合わされた窓外側の部分には、前記上段側の窓の縦枠と前記下段側の窓の縦枠との接合を補強するための補強部材が設けられ、この補強部材は、両縦枠と前記無目部材とに固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の窓サッシ。
【請求項4】
前記補強部材と、前記上段側の窓の縦枠および前記下段側の窓の縦枠とを固定するための第1ねじ部材と、
前記補強部材と前記無目部材とを前記縦枠を貫通して固定するための第2ねじ部材とを備えることを特徴とする請求項3に記載の窓サッシ。
【請求項5】
前記補強部材には、前記第1ねじ部材を挿通するための第1ねじ孔と、前記第2ねじ部材を挿通するための第2ねじ孔とが形成され、
前記第1ねじ孔および第2ねじ孔は、それぞれ複数種類の前記縦枠に対応して複数形成されていることを特徴とする請求項4に記載の窓サッシ。
【請求項6】
前記第2ねじ部材は、皿ねじであり、
前記第2ねじ孔は、前記皿ねじの頭部形状に対応したテーパ面を有することを特徴とする請求項5に記載の窓サッシ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−219831(P2006−219831A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−31735(P2005−31735)
【出願日】平成17年2月8日(2005.2.8)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】