説明

立体画像表示装置

【課題】小型化が可能でありながらも、「メガネ式」と「裸眼式」の両装置の利点を享受することができる立体画像表示装置を提供する。
【解決手段】右眼用画像が表示される際には、中心線の左側に遮光領域BR1が形成され、左眼用画像が表示される際には、中心線の右側に遮光領域BR2が形成される。この位置に観察者が位置すると、観察者の右眼ERでは右眼用画像だけが観察され、観察者の左眼ELでは左眼用画像だけが観察されることになる。その結果、遮光領域BR1,BR2の位置においては、観察者が裸眼で立体表示装置1に対面しても、立体画像を観察できる。また、遮光領域BR1,BR2を除く領域においては、右眼用画像と左眼用画像とが混在した状態となっているが、観察用メガネを観察者が着用することにより、複数の観察者で同じ立体画像を同時に観察できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両眼視差のある画像を時分割で表示させて、観察者に立体画像として認識させる立体画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、いわゆる「メガネ式」の立体画像表示装置がある。具体的には、例えば、表示面が観察者に正対した第1の画像表示部と、この第1の画像表示部の表示面に直交する姿勢で配置された第2の画像表示部とからなる一対の画像表示部をLの字状に配置してなる画像表示ユニットと、この画像表示ユニットの角部から傾斜姿勢で配置されたハーフミラーとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この「メガネ式」の立体画像表示装置では、例えば、第1の画像表示部には左眼用画像が表示され、第2の画像表示部には右眼用画像が表示される。第1の画像表示部から出射された光は、一部がハーフミラーで反射されるが、残りの光がハーフミラーを透過して観察者へ向かう。第2の画像表示部から出射された光は、一部が透過するものの、残りが反射されて観察者へ向かう。ハーフミラーで反射された光は、透過した光と偏光状態が異なるようにされるので、左右で偏光特性が異なるメガネを観察者がかけることにより、左右の眼で異なる画像を観察することができ、立体画像を観察することができるようになっている。
【0004】
また、その他の装置として、いわゆる「裸眼式」の立体画像表示装置がある。具体的には、例えば、表示面が観察者に正対した第1の画像表示部及び視野角を限定する第1の視野選択ガラスと、この第1の画像表示部の表示面に直交する姿勢で配置された第2の画像表示部及び視野角を限定する第2の視野選択ガラスとからなる一対の画像表示部をLの字状に配置してなる画像表示ユニットと、この画像表示ユニットの角部から傾斜姿勢で配置されたハーフミラーとを備えて構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
この「裸眼式」の装置では、視野角が制限されているので、上述した「メガネ式」の装置のように観察者がメガネをかけることなく立体視が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−338449号公報
【特許文献2】特開平09−90276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、「メガネ式」と「裸眼式」の両方式ともに、画像表示部がLの字状に配置されているので、立体画像表示装置が大きくかさばるという問題がある。また、「メガネ式」と「裸眼式」の両利点を享受することができないという別異の問題がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、小型化が可能でありながらも、「メガネ式」と「裸眼式」の両装置の利点を享受することができる立体画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、立体画像を表示する立体画像表示装置において、
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側に有し、第1の焦点と第2の焦点とを結ぶ直線が観察者の両眼の間に位置する集光手段と、
前記集光手段に向けられ、平面視で前記第1の焦点を挟んで第1の光源と第2の光源とを備え、前記第1の光源と前記第2の光源とが右眼用画像と左眼用画像に応じて第1の焦点側を消灯した非対称の発光を時分割で交互に行う光源ユニットと、
を備え、
観察者側にて、前記透過型の表示パネルの右眼用画像と左眼用画像が両方届く混在領域と、前記透過型の表示パネルの右眼用画像のみが届く第1の領域と、前記透過型の表示パネルの左眼用画像のみが届く第2の領域とを形成することを特徴とするものである。
【0010】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、光源ユニットから出射された光は、第1の焦点から集光手段を介して透過型の表示パネルを透過し、観察者側の第2の焦点に集光する。光源ユニットの第1の光源と第2の光源とは、右眼用画像と左眼用画像とに応じて第1の焦点側を消灯した非対称の発光を時分割で交互に行うので、観察者側には、右眼用画像と左眼用画像が両方届く混在領域と、右眼用画像のみが届く第1の領域と、左眼用画像のみが届く第2の領域とが形成される。第1の領域に右眼が、かつ、第2の領域に左眼が位置するように観察者が立体画像表示装置に対面すると、観察者は右眼で右眼用画像だけを観察し、左眼で左眼用画像だけを観察することができるので、裸眼で立体視が可能である。また、混在領域では、画像の切り替わりに連動する観察用メガネを観察者が着用することで、複数の観察者が同時に立体視を行うことができる。したがって、立体画像表示装置側での切り換え等の操作を行うことなく、裸眼式とメガネ式の両装置の利点を享受することができる。また、一つの透過型の表示パネルに左眼用画像と右眼用画像とを切り換えて表示するので、二つの表示パネルをLの字状に組み合わせた装置に比較して小型化を図ることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、立体画像を表示する立体画像表示装置において、
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、楕円の円弧の一部であって、平面視で中心線を挟んで対称形状の反射面を備え、楕円の第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側であって前記反射面側に有し、楕円の第2の焦点が観察者側に設定されている楕円ミラーを備えた反射ユニットと、
前記反射ユニットの第1の焦点側であって、前記反射面に光を照射する姿勢で前記透過型の表示パネルの背面側に付設され、平面視で前記反射ユニットの第1の焦点を挟み、前記楕円の円弧の一部と前記表示パネルとの間に備えられた第1の光源及び第2の光源を備え、前記第1の光源及び前記第2の光源は、観察者側から見て、前記第1の焦点側から離れた外側と前記第1の焦点側に相当する内側との発光が個別に制御可能である光源ユニットと、
前記光源ユニットを操作し、前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、前記第1の光源の全面を発光させるとともに、前記第2の光源の外側のみを発光させ、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、前記第2の光源の全面を発光させるとともに、前記第1の光源の外側のみを発光させる光源制御部と、
前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、右眼への入光を許容するとともに左眼への入光を禁止し、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、左眼への入光を許容するとともに右眼への入光を禁止する観察用メガネと、
を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、光源ユニットから出射された光は、反射ユニットの楕円ミラーにより反射され、透過型の表示パネルを透過して観察者側へ向かう。光源ユニットの第1の光源と第2の光源は、光源制御部により、右眼用画像が表示されている場合には、第1の光源の全面発光と第2の光源の外側のみの発光とされ、左眼用画像が表示されている場合には、第2の光源の全面発光と第1の光源の外側のみの発光とされる。つまり、右眼用画像と左眼用画像とで光源ユニットの発光する部分が非対称とされるので、観察者の左眼側に右眼用画像が観察できない領域と、観察者の右眼側に左眼用画像が観察できない領域とが時分割で交互に生じる。その位置に観察者が位置すると、左眼で右眼用画像を観察できず右眼で右眼用画像だけを観察でき、右眼で左眼用画像を観察することができず左眼で左眼用画像だけを観察することができるので、裸眼で立体視が可能である。また、観察者の左眼側に生じる右眼用画像が観察できない領域と、観察者の右眼側に生じる左眼用画像が観察できない領域とを除く領域では両画像が混在しているが、画像の切り替わりに連動して片眼への入光だけを許容する観察用メガネを観察者が着用することで、複数の観察者が同時に立体視を行うことができる。したがって、立体画像表示装置側での切り換え等の操作を行うことなく、裸眼式とメガネ式の両装置の利点を享受することができる。また、一つの透過型の表示パネルに左眼用画像と右眼用画像とを切り換え表示するので、二つの表示パネルをLの字状に組み合わせた装置に比較して小型化を図ることができる。
【0013】
なお、観察用メガネとしては、例えば、表示画像に連動して左右の視界を遮る液晶シャッターメガネが挙げられる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、立体画像を表示する立体画像表示装置において、
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側に有し、第2の焦点が観察者側に設定されているシリンドリカル凸レンズと、
前記シリンドリカル凸レンズに光を照射する姿勢で前記シリンドリカル凸レンズの背面側に配置され、平面視で前記シリンドリカル凸レンズの第1の焦点を挟んで配置された第1の光源及び第2の光源を備え、前記第1の光源及び前記第2の光源は、観察者側から見て、前記第1の焦点側から離れた外側と前記第1の焦点側に相当する内側との発光が個別に制御可能である光源ユニットと、
前記光源ユニットを操作し、前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、前記第1の光源の全面を発光させるとともに、前記第2の光源の外側のみを発光させ、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、前記第2の光源の全面を発光させるとともに、前記第1の光源の外側のみを発光させる光源制御部と、
前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、右眼への入光を許容するとともに左眼への入光を禁止し、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、左眼への入光を許容するとともに右眼への入光を禁止する観察用メガネと、
を備えていることを特徴とするものである。
【0015】
[作用・効果]請求項3に記載の発明によれば、光源ユニットから出射された光は、シリンドリカル凸レンズにより屈折され、透過型の表示パネルを透過して観察者側へ向かう。光源ユニットの第1の光源と第2の光源は、光源制御部により、右眼用画像が表示されている場合には、第1の光源の全面発光と第2の光源の外側のみの発光とされ、左眼用画像が表示されている場合には、第2の光源の全面発光と第1の光源の外側のみの発光とされる。つまり、右眼用画像と左眼用画像とで光源ユニットの発光する部分が非対称とされるので、観察者の左眼側に右眼用画像が観察できない領域と、観察者の右眼側に左眼用画像が観察できない領域とが時分割で交互に生じる。その位置に観察者が位置すると、左眼で右眼用画像を観察できず右眼で右眼用画像だけを観察でき、右眼で左眼用画像を観察することができず左眼で左眼用画像だけを観察することができるので、裸眼で立体視が可能である。また、観察者の左眼側に生じる右眼用画像が観察できない領域と、観察者の右眼側に生じる左眼用画像が観察できない領域とを除く領域では両画像が混在しているが、画像の切り替わりに連動して片眼への入光だけを許容する観察用メガネを観察者が着用することで、複数の観察者が同時に立体視を行うことができる。したがって、立体画像表示装置側での切り換え等の操作を行うことなく、裸眼式とメガネ式の両装置の利点を享受することができる。また、一つの透過型の表示パネルに左眼用画像と右眼用画像とを切り換え表示するので、二つの表示パネルをLの字状に組み合わせた装置に比較して小型化を図ることができる。
【0016】
なお、観察用メガネとしては、例えば、表示画像に連動して左右の視界を遮る液晶シャッターメガネが挙げられる。
【0017】
また、本発明において、前記透過型の表示パネルに付設され、右眼用画像と左眼用画像とで異なる偏光状態にする偏光状態変換パネルをさらに備え、
前記観察用メガネの右眼側レンズは、右眼用画像を透過し、左眼用画像を遮蔽する偏光状態とされ、左眼側レンズは、左眼用画像を透過し、右眼用画像を遮蔽する偏光状態とされることが好ましい(請求項4)。右眼用画像と左眼用画像とは偏光状態変換パネルにより異なる偏光状態とされているので、右眼用画像のみを透過する偏光状態の右眼側レンズと左眼用画像のみを透過する偏光状態の左眼側レンズを備えた観察用メガネを観察者が着用することで、複数の観察者が同時に立体視を行うことができる。また、この観察用メガネは、シャッター式メガネのように時分割で交互に視界を遮るものではないので、シャッター式メガネに比較して観察者の眼の負担を軽減することができる。
【0018】
また、本発明において、前記光源ユニットの第1の光源及び第2の光源は、前記第1の焦点側から離れた外側の外側光源と、前記第1の焦点側に相当する内側の内側光源との別体の光源で構成されていることが好ましい(請求項5)。外側光源と内側光源の点灯または消灯だけを制御すればよいので、光源制御部による制御を簡易化することができる。
【0019】
また、本発明において、前記光源ユニットの第1の光源及び第2の光源は、複数個の小型光源を備え、前記第1の焦点側から離れた外側と、前記第1の焦点側に相当する内側とが個別に制御可能な一体的な光源で構成されていることが好ましい(請求項6)。任意の位置で内側と外側を発光させることができるので、第1の領域と第2の領域の大きさや位置をある程度調整することができる。したがって、裸眼による観察位置の微調整が可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る立体画像表示装置によれば、光源ユニットから出射された光は、集光手段を介して透過型の表示パネルを透過して観察者側の第2の焦点に集光する。光源ユニットの第1の光源と第2の光源とは、右眼用画像と左眼用画像とに応じて第1の焦点側を消灯した非対称の発光を時分割で交互に行うので、観察者側には、右眼用画像と左眼用画像が両方届く混在領域と、右眼用画像のみが届く第1の領域と、左眼用画像のみが届く第2の領域とが形成される。第1の領域と第2の領域とに眼が位置するように観察者が立体画像表示装置に対面すると、右眼で右眼用画像だけを観察し、左眼で左眼用画像だけを観察することができるので、裸眼で立体視が可能である。混在領域では、画像の切り替わりに連動する観察用メガネを観察者が着用することで、複数の観察者が同時に立体視を行うことができる。したがって、立体画像表示装置側での切り換え等の操作を行うことなく、裸眼式とメガネ式の両装置の利点を享受することができる。また、一つの透過型の表示パネルに左眼用画像と右眼用画像とを切り換え表示するので、二つの表示パネルをLの字状に組み合わせた装置に比較して小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図である。
【図2】楕円ミラーを構成する楕円を説明するための模式図である。
【図3】実施例1に係る立体画像表示装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図4】制御系に係るブロック図である。
【図5】左眼用光源による光路を示す模式図である。
【図6】外側右眼用光源による光路を示す模式図である。
【図7】左眼用画像を表示している際の光源ユニットによる光路を示す模式図である。
【図8】立体視の観察状態の説明に供する図である。
【図9】実施例2に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図である。
【図10】実施例3に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図である。
【図11】制御系に係るブロック図である。
【図12】光源の変形例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る立体画像表示装置の実施例について、以下に説明する。
【実施例1】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
図1は実施例に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図であり、図2は楕円ミラーを構成する楕円を説明するための模式図であり、図3は実施例に係る立体画像表示装置の概略構成を示す縦断面図であり、図4は制御系に係るブロック図である。なお、図4中の立体画像表示装置は、楕円ミラー側から見た図である。また、図2及び図3では、説明の都合上、筐体の図示を省略してある。
【0024】
本実施例1に係る立体画像表示装置1は、横断面がコの字状を呈する筐体3を備えている。筐体3の前面(図1で言うと上面)には、透過型の表示パネル5が支持枠7を介して取り付けられている。この支持枠7は、フロントベゼルを含む。透過型の液晶表示パネル5の奥側(図1で言うと下面)には、スペーサ9を介して拡散部材11が取り付けられている。この拡散部材11は、光を縦方向(図1の紙面方向)に拡散させる機能を備えている。スペーサ9の奥側に位置する支持枠7の上下には、それぞれ取り付け枠13が取り付けられている。
【0025】
上記の拡散部材11を備えているので、後述する楕円ミラー15と上側反射板23及び下側反射板25の接合部付近に存在する横方向の境目などが透過型の液晶表示パネル5に映るのを抑制することができる。
【0026】
取り付け枠13の後方(図1で言うと下方)には、楕円ミラー15を備えた反射ユニット17が取り付けられている。楕円ミラー15は、凹状面が反射面19とされている。この楕円ミラー15について図2を参照する。
【0027】
楕円ミラー15は、楕円21の円弧の一部で構成されている。楕円21は、中心cと、長軸aと短軸bとからなる。また、長軸aと中心線とは一致しているので、楕円ミラー15は中心線を挟んで左右対称の形状となる。楕円21の第1の焦点f1は、反射面19側、換言すると、楕円ミラー15を構成する楕円21の一部の弦付近に設定されている。楕円21の第2の焦点f2は、観察者の右眼ERと左眼ELとの間(眉間付近)に設定されている。換言すると、第1の焦点f1と第2の焦点f2とを結ぶ直線が観察者の右眼ELと左眼ELとの間に設定されている。なお、第2の焦点f2は、その直線上のどの位置に設定されていてもよい。また、第1の焦点f1及び第2の焦点f2は、唯一の一点のみを示すものではなく、光学的にある程度の広がりを有することは言うまでもない。
【0028】
反射ユニット17は、楕円ミラー15の上縁側に上側反射板23を備え、楕円ミラー15の下縁側に下側反射板25を備えている(図3)。上側反射板23及び下側反射板25は、ともに楕円ミラー15の反射面19から、楕円ミラー15の楕円21の円弧の一部における弦に相当する位置までを覆う板状を呈している。なお、図1及び図2では、図示の関係上、上側反射板23を省略してある。これらにより囲われている光路空間27には、光学材料等は充填されておらず空気中となっている。なお、光路空間27を光学材料で充填してもよい。これにより反射面19の劣化を抑制することができる。
【0029】
反射ユニット17の第1の焦点f1側にある上側の取り付け枠13には上部光源ユニット29が取り付けられ、下側の取り付け枠13には下部光源ユニット31が取り付けられている(図3)。上部光源ユニット29は、平面視で第1の焦点f1を挟んで配置された右眼用光源33と左眼用光源35を備えている(図1)。右眼用光源33は、外側右眼用光源37と、内側右眼用光源39との二つの光源から構成されている。外側右眼用光源37は、第1の焦点f1から離れた外側に位置し、内側右眼用光源39は、第1の焦点f1に近い内側に位置する。本実施例1においては、外側右眼用光源37と内側右眼用光源39とは、例えば、右眼用光源33の長さをほぼ二分する長さの別体の光源で構成されている。また、左眼用光源35は、同様に、外側左眼用光源41と内側左眼用光源43とを備えている。
【0030】
下部光源ユニット31は、平面視で第1の焦点f1を挟んで配置された右眼用光源45と左眼用光源47とを備えている。右眼用光源45は、上述した上部光源ユニット29と同様に、外側右眼用光源49と内側右眼用光源51とを備え、左眼用光源47は、外側左眼用光源53と内側左眼用光源55とを備えている。
【0031】
また、全ての光源、つまり、右眼用光源33と、左眼用光源35と、右眼用光源45と、左眼用光源47とは、反射面19に向けて光を照射可能な姿勢で取り付け枠13に取り付けられている。具体的には、各光源33,35,45,47の出光面が反射面19に向けられている。
【0032】
上部光源ユニット29は、右眼用光源33と左眼用光源35との間に上部遮光部材57が取り付けられている。同様に、下部光源ユニット31は、右眼用光源45と左眼用光源47との間に下部遮光部材59が取り付けられている。上部遮光部材57及び下部遮光部材59は、光を透過しない部材で構成されている。
【0033】
なお、上述した透過型の液晶表示パネル5が本発明における「透過型の表示パネル」に相当し、楕円ミラー15が「集光手段」に相当する。また、上述した上部光源ユニット29と下部光源ユニット31とが本発明における「光源ユニット」に相当する。また、右眼用光源33,45が本発明における「第1の光源」に相当し、左眼用光源35,47が本発明における「第2の光源」に相当する。また、外側右眼用光源37,49及び外側左眼用光源41,53が本発明における「外側光源」に相当し、内側右眼用光源39,51及び内側左眼用光源43,55が本発明における「内側光源」に相当する。
【0034】
<制御系>
次に、図4〜図8を参照する。なお、図4は、制御系に係るブロック図である。また、図5は、左眼用光源による光路を示す模式図であり、図6は、外側右眼用光源による光路を示す模式図であり、図7は、左眼用画像を表示している際の光源ユニットによる光路を示す模式図であり、図8は、立体視の観察状態の説明に供する図である。
【0035】
制御部63は、画像信号出力部65と、光源制御部67と、シャッター切り換え制御部69とを備えている。画像信号出力部65は、映像信号VDを受け取るとともに、両眼視差を有する右眼用画像と左眼用画像とを透過型の液晶表示パネル5に対して時分割で交互に出力する。光源制御部67は、画像信号出力部65が右眼用画像と左眼用画像とを順次に切り換える際に、垂直同期信号VSに応じて上部光源ユニット29と下部光源ユニット31の点灯を制御する。シャッター切り換え制御部69は、画像信号出力部65が右眼用画像と左眼用画像とを切り換えるのに合わせて、観察用メガネ71の右眼と左眼の視界を時分割で交互に遮るようにシャッターを駆動するシャッター切り換え信号SSを出力する。観察用メガネ71は、例えば、液晶シャッターを備えており、右眼と左眼の視界を確保したり遮断したりできる。シャッター切り換え信号SSは、右眼用画像が表示されている際には観察用メガネ71の右眼側レンズの視界を確保するとともに左眼側レンズの視界を遮断し、左眼用画像が表示されている際には観察用メガネ71の左眼側レンズの視界を確保するとともに、右眼側レンズの視界を遮断する情報を含む。換言すると、シャッター切り換え信号SSは、右眼用画像が表示されている際には右眼への入光を許容するとともに左眼への入光を禁止し、左眼用画像が表示されている際には左眼への入光を許容するとともに、右眼への入光を禁止するように、観察用メガネ71を制御する情報である。
【0036】
光源制御部67は、画像信号出力部65が右眼用画像と左眼用画像とを透過型の液晶表示パネル5に出力する際に、上部光源ユニット29及び下部光源ユニット31における右眼用光源33,45と左眼用光源35,47との点灯を制御する。さらに、外側右眼用光源37,49及び内側右眼用光源39,51と、外側左眼用光源41,53及び内側左眼用光源43,55とを個別に制御する。
【0037】
ここで、左眼用画像が表示されている状態における光源制御部67による点灯制御の具体例について説明する。なお、上部光源ユニット29と下部光源ユニット31は同じ動作であるので、ここでは上部光源ユニット29を例にとって説明する。
【0038】
図5は、左眼用光源35だけを点灯させた場合の光路を示す。左眼用光源35の外側左眼用光源41と内側左眼用光源43から照射された光は、反射面19で反射されて、透過型の液晶表示パネル5を透過し、観察者(図示省略)側へと向かう。但し、左眼用光源35は、向かって右側に設けられているので、その光は中心線から左側へと偏る。
【0039】
図6は、外側右眼用光源37だけを点灯させた場合の光路を示す。外側右眼用光源37から照射された光は、反射面19で反射されて、透過型の液晶表示パネル5を透過し、観察者(図示省略)側へ向かう。但し、右眼用光源33は、向かって左側に設けられているので、その光は中心線から右側へ偏る。その上、右眼用光源33のうち外側右眼用光源37だけが点灯されている。つまり、右眼用光源33は、向かって右側にあたる、第1の焦点f1から遠い外側だけが発光するので、観察者側において、中心線よりも右側(観察者の右眼ER側)に光が届かない遮光領域BR2(第2の領域)が生じる。
【0040】
したがって、左眼用画像が表示されている際に、光源制御部67によって左眼用光源35と外側右眼用光源37とが点灯されると、これらが中心線を挟んで非対称で発光する関係上、光路が図5と図6とを重ね合わせたようになる。つまり、図7に示すように、左眼用画像が観察者へ向かうことになる。その結果、遮光領域BR2に観察者の右眼ERが位置するように、観察者が立体画像表示装置1に対面すると、観察者には透過型の液晶表示パネル5に表示された左眼用画像だけが左眼ELで視認され、右眼ERでは視認されないことになる。
【0041】
右眼用画像が透過型の液晶表示パネル5に表示されている際には、上述した場合と逆の点灯制御を光源制御部67が行う。つまり、中心線を挟んで非対称になるように右眼用光源33と外側左眼用光源41が点灯されると、図7を中心線で左右に折り返したように光路が形成されるので、中心線の左側に遮光領域BR1(第1の領域)が形成される。したがって、図8に示すように、右眼用画像が表示される際には、中心線の左側に遮光領域BR1が形成され、左眼用画像が表示される際には、中心線の右側に遮光領域BR2が形成される。この位置に観察者が位置すると、観察者の右眼ERでは右眼用画像だけが観察され、観察者の左眼ELでは左眼用画像だけが観察されることになる。その結果、遮光領域BR1,BR2の位置においては、観察者が裸眼で立体表示装置1に対面しても、立体画像を観察することができる。
【0042】
その一方、遮光領域BR1,BR2を除く領域(混在領域)においては、右眼用画像と左眼用画像とが混在した状態となっている。しかし、観察用メガネ71を観察者が着用することにより、複数の観察者で同じ立体画像を同時に観察することができる。
【0043】
その結果、立体画像表示装置1側で裸眼式またはメガネ式の切り換え等の操作を一切行わなくても、裸眼式とメガネ式の両装置の利点を享受することができる。また、一つの透過型の液晶表示パネル5に左眼用画像と右眼用画像とを切り換えて表示するので、二つの表示パネルをLの字状に組み合わせた装置に比較して小型化を図ることができる。
【実施例2】
【0044】
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。
図9は、実施例2に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図である。
【0045】
本実施例2に係る立体画像表示装置1Aは、楕円ミラー等の反射系の構成を備えていない点において上述した実施例1とは相違する。なお、上述した実施例1と共通する構成については同符号を付して詳細な説明については省略する。
【0046】
この立体画像表示装置1Aは、透過型の液晶表示パネル5と、バックライト取り付け部81と、シリンドリカル凸レンズ83とを備えている。バックライト取り付け部81は、透過型の液晶表示パネル5と離間して配置され、その透過型の液晶表示パネル5側に上部光源ユニット29Aと下部光源ユニット31Aとを備えている。なお、下部光源ユニット31Aについては、図示の関係上、省略している。以下の説明においては、上部光源ユニット29Aについてのみ説明するが、下部光源ユニット31Aも構成は同じである。シリンドリカル凸レンズ83は、紙面方向と直交する方向に長さを有するとともに、第1の焦点f1を透過型の液晶表示パネル5の背面側であって、シリンドリカル凸レンズ83の背面側に有する。また、第1の焦点f1と第2の焦点f2とを結んだ直線が観察者の両眼の間に位置するように設定されている。第2の焦点f2は、その直線上のどの位置にあってもよい。
【0047】
上部光源ユニット29Aは、右眼用光源33Aと左眼用光源35Aを備えている。右眼用光源33Aは、外側右眼用光源37Aと内側右眼用光源39Aを備え、左眼用光源35Aは、外側左眼用光源41Aと内側右眼用光源43Aとを備えている。本実施例の場合、外側右眼用光源37Aは、シリンドリカル凸レンズ83の光学系の関係上、内側右眼用光源39Aよりも長く、外側左眼用光源41Aは、内側左眼用光源43Aよりも長く構成されている。但し、これらは、光学系によっては右側用光源33Aと左眼用光源35Aのそれぞれを二分する長さとしてもよく、また内側左眼用光源43Aを外側左眼用光源41Aより長く構成してもよい。換言すると、所望する遮光領域BR1,BR2の位置や大きさに応じてそれらを構成すればよい。
【0048】
なお、上述したシリンドリカル凸レンズ83が本発明における「集光手段」に相当する。また、上述した上部光源ユニット29Aと下部光源ユニット31Aとが本発明における「光源ユニット」に相当する。また、右眼用光源33Aが本発明における「第1の光源」に相当し、左眼用光源35Aが本発明における「第2の光源」に相当する。また、外側右眼用光源37A及び外側左眼用光源41Aが本発明における「外側光源」に相当し、内側右眼用光源39A及び内側左眼用光源43Aが本発明における「内側光源」に相当する。
【0049】
上記のように構成されている右眼用光源33Aと左眼用光源35Aは、上述した実施例1と同様の光源制御部67により、透過型の液晶表示パネル5に表示される画像に応じて時分割で交互に非対称の点灯が制御される。したがって、図9中に示すように、遮光領域BR1と遮光領域BR2とが形成されるので、上述した実施例1と同様の効果を奏する。また、実施例1よりも比較的光学系を簡易な構成にすることができる。
【実施例3】
【0050】
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。
図10は、実施例3に係る立体画像表示装置の概略構成を示す横断面図である。
【0051】
本実施例3は、上述した実施例1にアクティブポラライザ91を付加したものである。具体的には、アクティブポラライザ91は、透過型の液晶表示パネル5の前面(出光面)に取り付けられている。なお、実施例1と共通する構成については、同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0052】
このアクティブポラライザ91は、外部信号に応じて透過する光の偏光軸を変換する機能を備えている。例えば、外部信号により機能がオンにされると、入射した光の偏光角を90度偏光として出力し、外部信号により機能がオフされると、入射した光の偏光角を0度として出力する。したがって、アクティブポラライザ91は、透過型の液晶表示パネル5から観察者に向かう光の偏光状態を所望のタイミングで変えることができる。
【0053】
ここで、図11を参照する。なお、図11は、制御系に係るブロック図である。
アクティブポラライザ91は、偏光状態切り換え制御部93により偏光状態が切り換えられる。偏光状態切り換え制御部93は、偏光切り換え信号PSを出力する。この偏光切り換え信号PSに応じて、アクティブポラライザ91は、例えば、右眼用画像と左眼用画像とで異なる二種類の偏光状態に時分割で交互に切り換えられる。観察用メガネ95の右眼側レンズは、右眼用画像を透過し、左眼用画像を遮蔽する偏光状態になっており、また、観察用メガネ95の左眼側レンズは、左眼用画像を透過し、右眼用画像を遮蔽する偏光状態になっている。
【0054】
詳細には、例えば、観察用メガネ95の右眼側レンズが90度偏光の状態、また、観察用メガネ95の左眼側レンズが0度偏光の状態にされている場合は、アクティブポラライザ91により右眼用画像が90度偏光とされる場合に右眼用画像が右眼だけで観察でき、また、アクティブポラライザ91により左眼用画像が0度偏光とされる場合に左眼用画像を左眼だけで観察できる。
【0055】
このような構成によると、遮光領域BR1,BR2以外の領域において、上述した実施例1と同様の立体視が可能である。また、観察用メガネ95は、シャッター式の観察用メガネ71のように時分割で交互に視界を遮るものではないので、観察用メガネ71に比較して、観察者の眼の負担を軽減することができる。
【0056】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0057】
(1)上述した各実施例では、右眼用光源33,45と左眼用光源35,47が別体型であるとして説明した。しかしながら、本発明は、そのような構成に限定されるものではなく、例えば、図12に示すような構成であってもよい。なお、図12は、光源の変形例を示す概略構成図である。
【0058】
右眼用光源33B,45Bと左眼用光源35B,47Bは全て同じ構成でよいので、ここでは右眼用光源33Bを例にとって説明する。右眼用光源33Bは、複数個の小型光源97(例えば、発光ダイオード)を発光面に埋設して構成されている。どの小型光源97を発光させるかは、光源制御部67が決定する。このような構成によると、例えば、内側光源と外側光源を任意の位置で決めることができるので、遮光領域BR1,BR2の大きさや位置をある程度調整することができる。したがって、裸眼による立体画像の観察位置を微妙に調整することができる。
【0059】
(2)上述した各実施例では、光源ユニットとして上部光源ユニット29と下部光源ユニット31とを備えているが、上部光源ユニット29だけを備える構成としてもよい。これにより、消費電力を抑制しつつ画像を表示させることができる。また、下部光源ユニット31だけを備える構成としても同様の効果を奏する。
【0060】
(3)上述した各実施例では、透過型の表示パネルとして透過型の液晶表示パネル5を例示したが、本発明は液晶表示型に限定されるものではなく、透過型の表示パネルであれば本発明を適用することができる。例えば、透過型のMEMS(microelectro mechanical systems)が挙げられる。
【0061】
(4)上述した実施例3は、実施例1にアクティブポラライザ91を付加した構成であるが、実施例2にアクティブポラライザ91を付加する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1,1A,1B … 立体画像表示装置
3 … 筐体
5 … 透過型の液晶表示パネル
15 … 楕円ミラー
17 … 反射ユニット
19 … 反射面
21 … 楕円
f1 … 第1の焦点
f2 … 第2の焦点
ER … 右眼
EL … 左眼
27 … 光路空間
29 … 上部光源ユニット
31 … 下部光源ユニット
33,45 … 右眼用光源
35,47 … 左眼用光源
37,49 … 外側右眼用光源
39,51 … 内側右眼用光源
41,53 … 外側左眼用光源
43,55 … 内側左眼用光源
63 … 制御部
65 … 画像信号出力部
67 … 光源制御部
69 … シャッター切り換え制御部
VD … 映像信号
VS … 垂直同期信号
71 … 観察用メガネ
SS … シャッター切り換え信号
BR1,BR2 … 遮光領域
83 … シリンドリカル凸レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体画像を表示する立体画像表示装置において
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側に有し、第1の焦点と第2の焦点とを結ぶ直線が観察者の両眼の間に位置する集光手段と、
前記集光手段に向けられ、平面視で前記第1の焦点を挟んで第1の光源と第2の光源とを備え、前記第1の光源と前記第2の光源とが右眼用画像と左眼用画像に応じて第1の焦点側を消灯した非対称の発光を時分割で交互に行う光源ユニットと、
を備え、
観察者側にて、前記透過型の表示パネルの右眼用画像と左眼用画像が両方届く混在領域と、前記透過型の表示パネルの右眼用画像のみが届く第1の領域と、前記透過型の表示パネルの左眼用画像のみが届く第2の領域とを形成することを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項2】
立体画像を表示する立体画像表示装置において、
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、楕円の円弧の一部であって、平面視で中心線を挟んで対称形状の反射面を備え、楕円の第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側であって前記反射面側に有し、楕円の第2の焦点が観察者側に設定されている楕円ミラーを備えた反射ユニットと、
前記反射ユニットの第1の焦点側であって、前記反射面に光を照射する姿勢で前記透過型の表示パネルの背面側に付設され、平面視で前記反射ユニットの第1の焦点を挟み、前記楕円の円弧の一部と前記表示パネルとの間に備えられた第1の光源及び第2の光源を備え、前記第1の光源及び前記第2の光源は、観察者側から見て、前記第1の焦点側から離れた外側と前記第1の焦点側に相当する内側との発光が個別に制御可能である光源ユニットと、
前記光源ユニットを操作し、前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、前記第1の光源の全面を発光させるとともに、前記第2の光源の外側のみを発光させ、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、前記第2の光源の全面を発光させるとともに、前記第1の光源の外側のみを発光させる光源制御部と、
前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、右眼への入光を許容するとともに左眼への入光を禁止し、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、左眼への入光を許容するとともに右眼への入光を禁止する観察用メガネと、
を備えていることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項3】
立体画像を表示する立体画像表示装置において、
右眼用画像と左眼用画像とを時分割で交互に表示する透過型の表示パネルと、
前記透過型の表示パネルの背面側に配置され、第1の焦点を前記透過型の表示パネルの背面側に有し、第2の焦点が観察者側に設定されているシリンドリカル凸レンズと、
前記シリンドリカル凸レンズに光を照射する姿勢で前記シリンドリカル凸レンズの背面側に配置され、平面視で前記シリンドリカル凸レンズの第1の焦点を挟んで配置された第1の光源及び第2の光源を備え、前記第1の光源及び前記第2の光源は、観察者側から見て、前記第1の焦点側から離れた外側と前記第1の焦点側に相当する内側との発光が個別に制御可能である光源ユニットと、
前記光源ユニットを操作し、前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、前記第1の光源の全面を発光させるとともに、前記第2の光源の外側のみを発光させ、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、前記第2の光源の全面を発光させるとともに、前記第1の光源の外側のみを発光させる光源制御部と、
前記透過型の表示パネルに右眼用画像が表示される際には、右眼への入光を許容するとともに左眼への入光を禁止し、前記透過型の表示パネルに左眼用画像が表示される際には、左眼への入光を許容するとともに右眼への入光を禁止する観察用メガネと、
を備えていることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の立体画像表示装置において、
前記透過型の表示パネルに付設され、右眼用画像と左眼用画像とで異なる偏光状態にする偏光状態変換パネルをさらに備え、
前記観察用メガネの右眼側レンズは、右眼用画像を透過し、左眼用画像を遮蔽する偏光状態とされ、左眼側レンズは、左眼用画像を透過し、右眼用画像を遮蔽する偏光状態とされることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載の立体画像表示装置において、
前記光源ユニットの第1の光源及び第2の光源は、前記第1の焦点側から離れた外側の外側光源と、前記第1の焦点側に相当する内側の内側光源との別体の光源で構成されていることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項6】
請求項2から4のいずれかに記載の立体画像表示装置において、
前記光源ユニットの第1の光源及び第2の光源は、複数個の小型光源を備え、前記第1の焦点側から離れた外側と、前記第1の焦点側に相当する内側とが個別に制御可能な一体的な光源で構成されていることを特徴とする立体画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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