説明

立体視用眼鏡及び立体視映像表示システム

【課題】観賞位置に応じて立体視映像と平面視映像とを切り替えて表示すること。
【解決手段】左眼の視界を開放または遮蔽するための第1遮蔽手段と、右眼の視界を開放または遮蔽するための第2遮蔽手段と、左眼用の映像信号及び右眼用の映像信号の表示タイミングに同期して当該映像信号の表示を行う表示装置から送信された前記第1遮蔽手段を開閉させるための第1制御信号と、前記第2遮蔽手段を開閉させるための第2制御信号とを受信する受信手段と、前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記表示装置と自己の装置との間の距離に応じて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、立体視用眼鏡、立体視映像表示装置及び立体視映像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、両眼の間隔に対応した視差を有する2種類の映像を用いることで、立体感のある映像をユーザに提供可能なテレビジョン放送受信装置等の立体視映像表示装置が存在している。係る立体視映像表示装置では、例えば、右眼用映像と左眼用映像とを交互に表示させ、この表示タイミングに基づいて、立体視用眼鏡に設けられた左眼のシャッタ及び右眼のシャッタの開閉を制御することで、立体視用眼鏡を装着したユーザに立体視映像を認識させている。
【0003】
また、従来、立体視映像を良好に立体視させるため、表示画面に対するユーザの現在位置(表示画面からの距離)に応じて、立体視映像を2D変換した平面視(二次元)映像を表示する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−296118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の従来技術では、表示装置側で立体視映像を平面視映像に切り替えて表示しているため、立体視用眼鏡を装着した複数のユーザが同一の表示装置を視聴している場合、全てのユーザが同じ映像を観賞することになる。しかしながら、この場合、適正な位置に存在するユーザも平面視映像を観賞することになるため、ユーザの利便性に関し更なる改善が望まれている。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、立体視映像の観賞位置に応じて、立体視映像と平面視映像とを切り替えて表示することが可能な立体視用眼鏡、立体視映像表示装置及び立体視映像表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の立体視用眼鏡は、第1遮蔽手段と、第2遮蔽手段と、受信手段と、制御手段とを備えている。第1遮蔽手段は、左眼の視界を開放または遮蔽する。第2遮蔽手段は、右眼の視界を開放または遮蔽する。受信手段は、左眼用の映像信号及び右眼用の映像信号の表示タイミングに同期して当該映像信号の表示を行う表示装置から送信された第1遮蔽手段を開閉させるための第1制御信号と、第2遮蔽手段を開閉させるための第2制御信号とを受信する。制御手段は、第1制御信号及び前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を制御する。更に、制御手段は、表示装置と自己の装置との間の距離に応じて、第1遮蔽手段及び第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、図1に示した合成処理部の構成を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に係る立体視用眼鏡の構成を示す図である。
【図4】図4は、デジタルテレビジョン放送受信装置に表示される映像フレームと、液晶シャッタ眼鏡との関係を説明するための図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係る立体視用眼鏡が実行するシャッタ制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、第2の実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置の構成を示す図である。
【図7】図7は、第2の実施形態に係る立体視用眼鏡の外観構成を模式的に示す図である。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る立体視用眼鏡の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置(立体視映像表示装置)の構成を示す図である。なお、デジタルテレビジョン放送受信装置10は、通常の平面視(二次元)表示用の映像信号に基づく映像表示、及び、立体視(三次元)表示用の映像信号に基づく映像表示を行うことが可能な映像表示装置である。
【0010】
アンテナ11で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子10aを介してチューナ部12に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。そして、このチューナ部12で選局された放送信号は、復調復号部13に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号等に復元された後、信号処理部14に出力される。
【0011】
信号処理部14は、復調復号部13から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、それぞれ所定のデジタル信号処理を施している。この信号処理部14が行う所定のデジタル信号処理には、通常の平面視表示用の映像信号を立体視表示用の映像信号に変換する処理や、立体視表示用の映像信号を平面視表示用の映像信号に変換する処理等も含まれている。そして、信号処理部14は、デジタルの映像信号を合成処理部15に出力し、デジタルの音声信号を音声処理部16に出力している。
【0012】
このうち、合成処理部15は、信号処理部14から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(On Screen Display)信号生成部17で生成されるOSD信号を重畳して出力している。この場合、合成処理部15は、信号処理部14から供給される映像信号が通常の平面視表示用の映像信号であれば、その映像信号にOSD信号生成部17から供給されたOSD信号をそのまま重畳して出力している。
【0013】
また、この合成処理部15は、信号処理部14から供給される映像信号が立体視表示用の映像信号である場合、詳細は後述するが、OSD信号生成部17から供給されたOSD信号に対して、入力された立体視表示用の映像信号に対応した立体視表示用の信号処理を施した後、そのOSD信号を入力映像信号に重畳して出力している。
【0014】
そして、合成処理部15から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部18に供給される。映像処理部18は、入力されたデジタルの映像信号を、後段の、例えば液晶表示パネル等を有する平面型の映像表示部19で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換している。そして、この映像処理部18から出力されたアナログ映像信号が、映像表示部19に供給されて映像表示に供される。
【0015】
本体側通信部20は、合成処理部15に接続され、後述する眼鏡制御部159から出力された左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号を各立体視用眼鏡30に送信する。なお、本体側通信部20の通信方式は、特に問わず、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信方式、DLP−LINK(登録商標)方式等を用いることができる。
【0016】
ここで、図2は、合成処理部15の構成を示す図である。信号処理部14から出力されるデジタルの映像信号は、入力端子15aを介して映像変換部151に供給される。映像変換部151は、入力された映像信号が立体視(三次元)表示用の映像信号である場合、その映像信号を特定の映像フォーマットに変換して、画質制御部152及び視差量抽出部153に出力している。
【0017】
立体視表示用の映像信号には、1フレーム同期期間内で左眼用映像フレーム後に右眼用映像フレームを送出するフレームパッキング方式や、1水平期間内で左眼用映像ライン後に右眼用映像ラインを送出するサイドバイサイド方式等、様々な映像フォーマットが存在する。さらに、各映像フォーマットの中でも、映像のサイズや走査方式(インタレース/プログレッシブ)等が種々存在する。
【0018】
このため、本実施形態では、映像変換部151が、入力された立体視表示用の映像信号に対して、スケーリング処理やIP(Interlace/Progressive)変換処理等の処理を施すことにより、所定の映像サイズ(例えば、水平方向1920画素×垂直方向1080ライン)のフレームパッキング方式の映像フォーマットに変換し、垂直同期信号に同期させて画質制御部152及び視差量抽出部153に出力するものとする。
【0019】
このうち、画質制御部152は、入力された映像信号に対して、制御部22の制御に基づいた明るさ調整、コントラスト調整及び色相調整等の画質調整処理を施し、垂直同期信号に同期させて合成部154に出力している。
【0020】
また、上記視差量抽出部153は、映像変換部151により、フレームパッキング方式の映像フォーマットに変換された立体視表示用の映像信号に対して、その左眼用映像フレームと右眼用映像フレームとの間の映像の比較を行ない、視差量を抽出している。
【0021】
この視差量抽出部153による視差量の抽出処理は、左眼用映像フレームに表示されている物体の位置を基準として、右眼用映像フレームに表示されている同じ物体の左右方向の位置ずれを、画素数で示すことによって行なわれる。この視差量抽出処理は、連続するフレームで表示される同じ物体の動き位置を検出するための動きベクトルの技術を利用することで容易に実現することができる。具体的には、画面上で水平方向に配列された画素に、左側から右側に向けて番号を振り、左眼用映像フレームに表示されている或る物体の所定位置の画素の番号から、右眼用映像フレームに表示されているその物体の同じ所定位置の画素の番号を減算することにより、視差量を画素数で示すことができる。
【0022】
この場合、視差量が負値のときは、左眼用映像より右眼用映像が右側に存在することになり、その物体は画面よりも奥側で結像される映像となる。また、視差量が正値のときは、左眼用映像より右眼用映像が左側に存在することになり、その物体は画面よりも手前で結像される映像となる。
【0023】
また、視差量抽出部153は、入力端子15bを介して入力される制御部22からの制御信号に応じて、上述した視差量の値をゼロ値に切り換える。ここで、視差量がゼロ値の状態は、左眼用映像及び右眼用映像はともに同位置となり、画面上に結像される映像、即ち平面視(二次元)映像となる。
【0024】
そして、視差量抽出部153によって抽出された視差量は、OSD位置算出部155に供給される。このOSD位置算出部155は、入力された視差量に基づいて、OSDを立体視表示させる際の表示位置を補正する計算を行ない、その計算結果を示す視差制御信号を出力している。
【0025】
具体的に、OSD位置算出部155は、視差量抽出部153で抽出された視差量が時間軸方向の変動がない状態、または、視差量が時間軸方向に緩やかに変動している映像表示状態のときに、OSDを立体視表示させる際の表示位置を補正する計算を実行する。すなわち、視差量が時間軸方向に激しく変動している場合は、映像が奥行き方向に激しく動いている状態であり、この状態ではユーザは映像に意識が向いているため、重畳するOSDも奥行き方向に激しく動くと見苦しくなるからである。このため、OSD位置算出部155は、視差量が激しく変動している状態では、視差量の変動がすくないときに算出した結果を示す視差制御信号を出力している。なお、視差量がゼロ値の状態では、表示位置の補正は行わないものとする。
【0026】
そして、このOSD位置算出部155から出力される視差制御信号は、OSD立体変換部156に供給される。このOSD立体変換部156には、上記OSD信号生成部17から出力されるOSD信号が、入力端子15cを介して供給されている。このOSD立体変換部156は、視差制御信号に基づいて、入力されたOSD信号から、左眼用映像フレームに重畳する左眼用OSD信号と、右眼用映像フレームに重畳する右眼用OSD信号とを生成し、OSDバッファ157に出力し記憶させている。
【0027】
そして、合成部154で合成された映像信号は、フレーム変換部158に供給され、垂直同期周波数が2倍に変換されて、つまり、フレーム周波数が倍速化された後、出力端子15dから上記映像処理部18を介して映像表示部19に出力される。これにより、映像表示部19では、左眼用映像フレームと右眼用映像フレームとが交互に表示される。
【0028】
また、上記フレーム変換部158で生成されるフレーム同期信号は、眼鏡制御部159に供給される。眼鏡制御部159は、フレーム変換部158から供給されたフレーム同期信号に同期して左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号を生成し、出力端子15eから本体側通信部20を介して立体視用眼鏡30に出力する。
【0029】
図1に戻り、音声処理部16は、信号処理部14から入力されたデジタルの音声信号を、後段のスピーカ21で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換する。そして、この音声処理部16から出力されたアナログ音声信号が、スピーカ21に供給されることにより音声再生に供される。
【0030】
ここで、デジタルテレビジョン放送受信装置10では、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作が制御部22によって統括的に制御されている。この制御部22は、CPU(Central Processing Unit)22aを内蔵しており、デジタルテレビジョン放送受信装置10の本体に設置された操作部23からの操作情報を受けて、または、リモートコントローラ40から送出され受信部24で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0031】
この場合、制御部22は、メモリ部22bを利用している。このメモリ部22bは、主として、CPU22aが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、該CPU22aに作業エリアを提供するためのRAM(Random Access Memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0032】
また、制御部22には、ディスクドライブ部25が接続されている。このディスクドライブ部25は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクMを着脱自在とするもので、装着された光ディスクMに対してデジタルデータの記録再生を行なう機能を有している。
【0033】
そして、制御部22は、ユーザによる操作部23やリモートコントローラ40の操作に基づいて、上記復調復号部13から得られるデジタルの映像信号及び音声信号を、記録再生処理部26によって暗号化し所定の記録フォーマットに変換した後、ディスクドライブ部25に供給して光ディスクMに記録させるように制御することができる。
【0034】
また、制御部22は、ユーザによる操作部23やリモートコントローラ40の操作に基づいて、ディスクドライブ部25により光ディスクMからデジタルの映像信号及び音声信号を読み出させ、上記記録再生処理部26によって復号化した後、信号処理部14に供給することによって、以後、上記した映像表示及び音声再生に供させるように制御することができる。
【0035】
さらに、制御部22には、HDD(Hard Disk Drive)27が接続されている。制御部22は、ユーザによる操作部23やリモートコントローラ40の操作に基づいて、上記復調復号部13から得られるデジタルの映像信号及び音声信号を、記録再生処理部26によって暗号化し所定の記録フォーマットに変換した後、HDD27に記録させるように制御することができる。
【0036】
また、制御部22は、ユーザによる操作部23やリモートコントローラ40の操作に基づいて、HDD27からデジタルの映像信号及び音声信号を読み出させ、上記記録再生処理部26によって復号化した後、信号処理部14に供給することによって、以後、上記した映像表示及び音声再生に供させるように制御することができる。
【0037】
さらに、上記デジタルテレビジョン放送受信装置10には、入力端子10bが接続されている。この入力端子10bは、デジタルテレビジョン放送受信装置10の外部からデジタルの映像信号及び音声信号を直接入力するためのものである。この入力端子10bを介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部22の制御に基づいて、記録再生処理部26を介した後、信号処理部14に供給されて、以後、上記した映像表示及び音声再生に供される。
【0038】
また、この入力端子10bを介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部22の制御に基づいて、記録再生処理部26を介した後、ディスクドライブ部25による光ディスクMに対しての記録再生や、HDD27に対しての記録再生に供される。
【0039】
なお、制御部22は、ユーザによる操作部23やリモートコントローラ40の操作に基づいて、ディスクドライブ部25とHDD27との間で、光ディスクMに記録されているデジタルの映像信号及び音声信号をHDD27に記録したり、HDD27に記録されているデジタルの映像信号及び音声信号を光ディスクMに記録したりすることも制御している。
【0040】
また、制御部22には、ネットワークインタフェース28が接続されている。このネットワークインタフェース28は、外部のネットワークNに接続されている。そして、ネットワークインタフェース28はネットワークNを介し、図示しない外部装置との間で通信を行う。このため、制御部22は、ネットワークインタフェース28を介し、ネットワークNに接続された外部装置にアクセスして情報通信を行なうことにより、そこで提供しているサービスを利用することができるようになっている。
【0041】
次に、図3を参照して、立体視用眼鏡30について説明する。図3は、本実施形態に係る立体視用眼鏡30の構成を示す図である。同図に示すように、立体視用眼鏡30は、液晶シャッタ眼鏡31と、眼鏡側通信部32と、測定部33と、シャッタ駆動部34とを備えている。
【0042】
液晶シャッタ眼鏡31は、左眼の視界を開放又は遮蔽するための左眼液晶シャッタ(Lシャッタ)311と、右眼の視界を開放又は遮蔽するための右眼液晶シャッタ(Rシャッタ)312とを有している。視聴者は、この液晶シャッタ眼鏡31を装着して、交互に表示される左眼用の画像と右眼用の画像とを左眼と右眼とで交互に鑑賞することにより、立体視を体感する。
【0043】
眼鏡側通信部32は、本体側通信部20の送信方式に対応した受信装置であって、デジタルテレビジョン放送受信装置10の本体側通信部20から送信された左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号を受信する。
【0044】
測定部33は、立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10(映像表示部19)との間の距離を測定し、この距離を表した距離信号をシャッタ制御部35に出力する。ここで、立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離の測定方法は、特に問わず、公知公用の技術を用いることが可能である。例えば、シャッタ制御信号が赤外線通信により送信される場合には、眼鏡側通信部32がシャッタ制御信号を受信する受信感度の強弱(強度)に基づいて、立体視用眼鏡30からデジタルテレビジョン放送受信装置10までの距離を測定してもよい。また、光パルスをデジタルテレビジョン放送受信装置10に向けて照射し、その反射光の受信までの時間を計測するTOF方式を実現する構成を測定部33が具備する形態としてもよい。
【0045】
シャッタ駆動部34は、シャッタ制御部35から入力される制御信号に従い、Lシャッタ311及びRシャッタ312を開閉することで、デジタルテレビジョン放送受信装置10に表示される映像(光)の透過状態と不透過状態を実現する。
【0046】
シャッタ制御部35は、CPU35aを内蔵し、眼鏡側通信部32から入力される左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号に基づいて、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開閉を制御する。また、シャッタ制御部35は、測定部33から入力される距離信号に応じて、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御する。この場合、シャッタ制御部35は、メモリ部35bを利用している。このメモリ部35bは、主として、CPU35aが実行する制御プログラムを格納したROMと、CPU35aに作業エリアを提供するためのRAMと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0047】
具体的に、シャッタ制御部35は、距離信号が表す距離、即ち立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離が所定の範囲(以下、立体視可能範囲という)に含まれる場合に、眼鏡側通信部32から入力される左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号と同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を交互に開閉させる駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する。以下、この駆動信号の出力動作を立体視用モードという。
【0048】
そして、シャッタ制御部35は、上記した立体視用モードで駆動信号を出力することにより、左眼用映像フレームがデジタルテレビジョン放送受信装置10に表示されているときに、Lシャッタ311の開状態とRシャッタ312の閉状態とを実現し、右眼用映像フレームがデジタルテレビジョン放送受信装置10に表示されているときに、Lシャッタ311の閉状態とRシャッタ312の開状態とを実現する。
【0049】
また、シャッタ制御部35は、距離信号が表す距離、即ち立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離が上述した立体視可能範囲外(以下、立体視不可範囲という)の場合に、眼鏡側通信部32から入力される左眼用又は右眼用のシャッタ制御信号と同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を同時に開閉させる駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する。以下、この駆動信号の出力動作を平面視用モードという。
【0050】
そして、シャッタ制御部35は、上記した平面視用モードで駆動信号を出力することにより、左眼用映像フレーム(又は右眼用映像フレーム)がデジタルテレビジョン放送受信装置10に表示されているときに、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開状態を実現し、右眼用映像フレーム(又は左眼用映像フレーム)がデジタルテレビジョン放送受信装置10に表示されているときに、Lシャッタ311及びRシャッタ312の閉状態を実現する。
【0051】
ここで、図4を参照して、シャッタ制御部35の動作について説明する。図4は、デジタルテレビジョン放送受信装置10に表示される映像信号(フレーム)と、液晶シャッタ眼鏡31との関係を説明するための図である。
【0052】
図4において、映像信号Pは、デジタルテレビジョン放送受信装置10の映像表示部19に表示されるものである。ここで、左眼用映像Lは左眼用の映像信号Pを右眼用映像Rは右眼用の映像信号Pを表している。同図に示すように、左眼用映像L及び右眼用映像Rは、1フレーム毎に交互に表示される。同図では、図中左方から右方にかけて(1)〜(8)の順に8個の映像フレームが表示された例を示している。
【0053】
液晶シャッタ眼鏡31のLシャッタ311及びRシャッタ312に示す記号L及びRは、Lシャッタ311及び/又はRシャッタ312の開放により見ることが可能となった左眼用映像L及び右眼用映像Rを意味している。また、液晶シャッタ眼鏡31の上部に示す(1)〜(8)は、左眼用映像L及び右眼用映像Rに付した(1)〜(8)に対応しており、同一番号の映像が映像表示部19に表示された際の、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開閉状態を表している。
【0054】
また、図4において、距離はデジタルテレビジョン放送受信装置10と本体側通信部20との間の距離を示している。ここで、距離D0がデジタルテレビジョン放送受信装置10での表示位置(表示面)に対応し、D0<D1<D2の順に離間距離が増大している。なお、同図では、距離D0〜D1の範囲を上述した立体視不可範囲に、距離D1〜D2の範囲を立体視可能範囲に設定した例を示している。なお、立体視不可範囲は、立体視映像を鑑賞する上で眼に負担がかかるような視聴距離に基づいて定められているとし、立体視可能範囲は、立体視映像を鑑賞する上で眼に負担のかからない適正な視聴距離に基づいて定められているとする。
【0055】
シャッタ制御部35は、距離信号が表す距離が立体視可能範囲(距離D1〜D2)に含まれる場合に、立体視用モードに切り替えて駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する。これにより、左眼用映像Lが表示されているときに、Lシャッタ311は開状態となり、Rシャッタ312は閉状態となる。また、右眼用映像Rが表示されているときに、Lシャッタ311は閉状態となり、Rシャッタ312は開状態となる。そのため、立体視用眼鏡30を装着したユーザは、左眼用映像Lを左眼で右眼用映像Rを右眼で見ることになり、結果として、ユーザは左眼用映像L及び右眼用映像Rが表す立体視映像を認識することになる。
【0056】
また、シャッタ制御部35は、距離信号が表す距離が立体視不可範囲(距離D0〜D1)に含まれる場合に、平面視用モードに切り替えて駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する。これにより、左眼用映像Lが表示されているときに、Lシャッタ311及びRシャッタ312が開状態となり、右眼用映像Rが表示されているときに、Lシャッタ311及びRシャッタ312が閉状態となる。そのため、立体視用眼鏡30を装着したユーザは、左眼用映像Lのみを両眼で見ることになり、結果として、左眼用映像Lが表す平面視映像を認識することになる。
【0057】
このように、シャッタ制御部35は、立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離に応じて、立体視映像と平面視映像との表示を切り替える。これにより、立体視用眼鏡30を装着したユーザが、立体視映像を鑑賞する上で眼に負担がかかるような距離(立体視不可距離)に位置した場合に、平面視映像をユーザに提供することができるため、ユーザの眼に係る負荷を軽減することができる。
【0058】
なお、図4の例では立体視不可範囲(距離D0〜D1)において、左眼用映像Lを両眼で観賞させる形態としたが、これに限らず、右眼用映像Rを両眼で観賞させる形態としてもよい。
【0059】
以下、図5を参照し、本実施形態の立体視用眼鏡30の動作について説明する。ここで、図5は、立体視用眼鏡30のシャッタ制御部35が実行するシャッタ制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、デジタルテレビジョン放送受信装置10の映像表示部19には立体視映像が表示されているものとする。
【0060】
まず、立体視用眼鏡30のシャッタ制御部35は、測定部33で測定されたデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離が、立体視可能範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS11)。
【0061】
ここで、立体視可能範囲に含まれると判定した場合(ステップS11;Yes)、シャッタ制御部35は、立体使用モードで動作することで、眼鏡側通信部32から入力される左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号に同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を交互に開閉させる立体視用の駆動信号をシャッタ駆動部34に出力し(ステップS12)、ステップS11に再び戻る。
【0062】
一方、ステップS11において、測定部33で測定されたデジタルテレビジョン放送受信装置10までの距離が立体視不可範囲に含まれると判定した場合(ステップS11;No)、シャッタ制御部35は、平面視用モードで動作することで、眼鏡側通信部32から入力される左眼用又は右眼用のシャッタ制御信号に同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を同時に開閉させる平面視用の駆動信号をシャッタ駆動部34に出力し(ステップS13)、ステップS11に再び戻る。
【0063】
そして、シャッタ制御部35は、デジタルテレビジョン放送受信装置10で立体視映像が表示されている間、上記したステップS11〜S13の処理を繰り返し実行し、自己の装置の存在位置、即ち立体視映像の観賞位置に応じて立体視用モードと平面視用モードとを切り替える。
【0064】
以上のように、本実施形態によれば、立体視用眼鏡30の各々で、自己の装置(立体視用眼鏡30)とデジタルテレビジョン放送受信装置10(映像表示部19)との間の距離を測定し、この測定した距離に応じて液晶シャッタ眼鏡31の開閉方法を変化させ、観賞可能な映像の表示形態を立体視用と平面視用とに切り替える。これにより、立体視映像の観賞位置、即ち各立体視用眼鏡30の存在位置に応じて、その存在位置に適した表示形態の映像をユーザに観賞させることが可能となる。また、複数のユーザが同一の立体視用映像を視聴している場合であっても、表示画面に接近しているユーザのみ平面視映像に切り替えることができるため、他のユーザに影響を与えることなく、表示画面に接近したユーザの眼に係る負荷を軽減することができる。
【0065】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信装置10と各立体視用眼鏡30との間の距離を、当該立体視用眼鏡30の測定部33が測定する形態を説明した。第2の実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信装置10と各立体視用眼鏡30との間の距離を、デジタルテレビジョン放送受信装置10が測定し、測定した距離を各立体視用眼鏡30に提供する形態について説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付与し説明を省略する。
【0066】
図6は、第2の実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置の構成を示す図である。図6に示すように、デジタルテレビジョン放送受信装置50は、上述した図1の構成に加え、撮像部51と測定部52とを備えている。なお、本実施形態の本体側通信部20は、各立体視用眼鏡30と個別に通信可能な、Bluetooth(登録商標)等の通信方式を用いて通信を行うものとする。
【0067】
撮像部51は、映像表示部19の近傍に設けられたCCDやCMOS等のイメージセンサであって、デジタルテレビジョン放送受信装置50に対向するユーザを撮像し、この撮像画像を測定部52に出力する。
【0068】
測定部52は、撮像部51が撮像した撮像画像から、ユーザが装着する立体視用眼鏡30に付された後述する指標60aを検出し、この指標60aの大きさから立体視用眼鏡30迄の距離を測定する。具体的に、測定部52は、各立体視用眼鏡30に付された各指標60aの大きさと、映像表示部19に対する離間距離とを対応付けたテーブルに基づき、撮影画像中に検出した指標60aの大きさから、その指標60aが付された立体視用眼鏡30の映像表示部19までの距離を特定する。
【0069】
ここで、図7は、第2の実施形態に係る立体視用眼鏡の外観構成を模式的に示す図である。同図に示すように、本実施形態で用いる立体視用眼鏡60には指標60aが付されている。ここで、指標60aは、立体視用眼鏡60毎に固有の形状や記号が割り当てられており、この指標60aに基づき各立体視用眼鏡60を識別することが可能となっている。なお、図7では、立体視用眼鏡60の四隅に指標60aを付した例を示したが、指標60aを配置する位置や個数はこれに限らないものとする。また、本実施形態では、指標60aを用いて各立体視用眼鏡60との間の距離を測定する形態としたが、これに限らず、第1の実施形態と同様に各立体視用眼鏡60との通信の際の受信感度の強弱(強度)に基づいて測定を行う形態としてもよいし、他の公知の方法により測定する形態としてもよい。
【0070】
また、測定部52は、測定した距離を表す距離信号を、眼鏡制御部159が出力するシャッタ制御信号とあわせて本体側通信部20から送信させる。なお、測定部52は、指標60aの種別から特定した立体視用眼鏡30宛に、この立体視用眼鏡30に対応する距離信号を本体側通信部20から送信させるものとする。これにより、デジタルテレビジョン放送受信装置50との間の距離が、各立体視用眼鏡30に個別に通知されることになる。
【0071】
図8は、第2の実施形態に係る立体視用眼鏡の構成を示すブロック図である。同図に示すように、立体視用眼鏡60は、液晶シャッタ眼鏡31と、眼鏡側通信部32と、シャッタ駆動部34と、シャッタ制御部61とを備えている。
【0072】
立体視用眼鏡60のシャッタ制御部61は、第1の実施形態のシャッタ制御部35と同様、CPU35aとメモリ部35bとを有している。シャッタ制御部61は、眼鏡側通信部32から入力される左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号に基づいて、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開閉を制御する。また、シャッタ制御部61は、眼鏡側通信部32から入力される距離信号に応じて、Lシャッタ311及びRシャッタ312の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御する。
【0073】
具体的に、シャッタ制御部61は、距離信号が表す距離、即ち立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置50との間の距離が立体視可能範囲の場合に、眼鏡側通信部32から入力される左眼用及び右眼用のシャッタ制御信号と同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を交互に開閉させる駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する(立体視用モード)。
【0074】
また、シャッタ制御部61は、距離信号が表す距離、即ち立体視用眼鏡30とデジタルテレビジョン放送受信装置10との間の距離が立体視不可範囲に含まれる場合に、眼鏡側通信部32から入力される左眼用又は右眼用のシャッタ制御信号と同期して、Lシャッタ311及びRシャッタ312を同時に開閉させる駆動信号をシャッタ駆動部34に出力する(平面視用モード)。なお、シャッタ制御に係るシャッタ制御部61の動作は、図5で説明したシャッタ制御部35と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
以上のように、本実施形態によれば、デジタルテレビジョン放送受信装置50側で、立体視用眼鏡60(映像表示部19)と各立体視用眼鏡60との間の距離を測定し、この測定した距離を各立体視用眼鏡60に送信する。また、立体視用眼鏡60では、デジタルテレビジョン放送受信装置50から送信された自己の装置(立体視用眼鏡60)とデジタルテレビジョン放送受信装置50(映像表示部19)との間の距離に応じて、液晶シャッタ眼鏡31の開閉方法を変化させ、観賞可能な映像の表示形態を立体視用と平面視用とに切り替える。
【0076】
これにより、立体視映像の観賞位置、即ち各立体視用眼鏡60の存在位置に応じて、その存在位置に適した表示形態の映像をユーザに観賞させることが可能となる。また、複数のユーザが同一の立体視用映像を視聴している場合であっても、表示画面に接近しているユーザのみ平面視映像に切り替えることができるため、他のユーザに影響を与えることなく、表示画面に接近したユーザの眼に係る負荷を軽減することができる。また、上述した立体視用眼鏡30の構成と比較し、測定部33を取り除くことができるため、立体視用眼鏡の構成を簡略化することができる。
【0077】
以上、第1及び第2の実施形態を説明したが、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0078】
例えば、上記実施形態では、本発明を液晶シャッタ方式の立体視映像表示装置及び立体視用眼鏡に適用した例について説明したが、これに限らず、ユーザの左眼及び右眼の視界を、個別に開放又は遮蔽することが可能な方式であれば、他の方式の立体視映像表示装置及び立体視用眼鏡に適用してもよい。
【符号の説明】
【0079】
10 デジタルテレビジョン放送受信装置
11 アンテナ
12 チューナ部
13 復調復号部
14 信号処理部
15 合成処理部
151 映像変換部
152 画質制御部
153 視差量抽出部
154 合成部
155 OSD位置算出部
156 OSD立体変換部
157 OSDバッファ
158 フレーム変換部
159 眼鏡制御部
16 音声処理部
17 OSD信号生成部
18 映像処理部
19 映像表示部
20 本体側通信部
21 スピーカ
22 制御部
23 操作部
24 受信部
25 ディスクドライブ部
26 記録再生処理部
27 HDD
28 ネットワークインタフェース
30 立体視用眼鏡
31 液晶シャッタ眼鏡
311 Lシャッタ
312 Rシャッタ
32 眼鏡側通信部
33 測定部
34 シャッタ駆動部
35 シャッタ制御部
40 リモートコントローラ
50 デジタルテレビジョン放送受信装置
51 撮像部
52 測定部
60 立体視用眼鏡
61 シャッタ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左眼の視界を開放または遮蔽するための第1遮蔽手段と、
右眼の視界を開放または遮蔽するための第2遮蔽手段と、
左眼用の映像信号及び右眼用の映像信号の表示タイミングに同期して当該映像信号の表示を行う表示装置から送信された前記第1遮蔽手段を開閉させるための第1制御信号と、前記第2遮蔽手段を開閉させるための第2制御信号とを受信する受信手段と、
前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記表示装置と自己の装置との間の距離に応じて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御することを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記表示装置と自己の装置との間の距離が、所定の立体視可能範囲に含まれる場合に、前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段を交互に開閉させる立体視用に切り換え、
前記表示装置と自己の装置との間の距離が、前記立体視可能範囲外の場合に、前記第1制御信号又は前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段を同時に開閉させる平面視用に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の立体視用眼鏡。
【請求項3】
前記表示装置と自己の装置との間の距離を測定する測定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記測定手段が測定した距離に応じて、前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づく前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体視用眼鏡。
【請求項4】
前記測定手段は、前記受信手段が受信した前記第1制御信号及び前記第2制御信号の強度に基づいて、前記表示装置と自己の装置との間の距離を測定することを特徴とする請求項3に記載の立体視用眼鏡。
【請求項5】
前記制御手段は、前記表示装置から提供される当該表示装置と自己の装置との間の距離に応じて、前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づく前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体視用眼鏡。
【請求項6】
左眼用の映像信号及び右眼用の映像信号を表示装置に交互に表示させる表示制御手段と、
前記表示装置と当該表示装置の観察用に設けられた各立体視用眼鏡との間の距離を測定する測定手段と、
前記左眼用の映像信号及び前記右眼用の映像信号の表示タイミングに同期して、前記立体視用眼鏡の右眼及び左眼の視界を交互に開閉させるための制御信号を、前記測定手段が測定した各立体視眼鏡の距離を表す距離信号とともに、前記立体視用眼鏡の各々に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする立体視映像表示装置。
【請求項7】
立体視映像表示装置と立体視用眼鏡とを有した立体視映像表示システムであって、
前記立体視映像表示装置は、
左眼用の映像信号及び右眼用の映像信号を表示装置に交互に表示させる表示制御手段と、
前記左眼用の映像信号の表示タイミングに同期して第1制御信号を前記立体視用眼鏡に送信するとともに、前記右眼用の映像信号の表示タイミングに同期して第2制御信号を前記立体視用眼鏡に送信する送信手段と、
を備え、
前記立体視用眼鏡は、
左眼の視界を開放または遮蔽するための第1遮蔽手段と、
右眼の視界を開放または遮蔽するための第2遮蔽手段と、
前記第1制御信号と前記第2制御信号とを受信する受信手段と、
前記第1制御信号及び前記第2制御信号に基づいて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記表示装置と自己の立体視用眼鏡との間の距離に応じて、前記第1遮蔽手段及び前記第2遮蔽手段の開閉を、立体視用と平面視用とに切り換えて制御することを特徴とする立体視映像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−49987(P2012−49987A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192495(P2010−192495)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】