説明

端子部材及び電子機器

【課題】接続コードの抜き差しによる基板割れやハンダ剥がれを抑制し、確実な電気的接続を長期に亘って維持する。
【解決手段】端子部材30の本体部31には、接続コードを接続するための金属コンタクト部39を有したコネクタ部38が設けられ、金属コンタクト部39は後方に延出する。本体部31の上面には、サブ基板12の端子穴16に挿入されるための3つの端子突起部37が突設される。本体部31からは、上ケース20に対して締結されるための2枚のフランジ部32がそれぞれ一体に延出形成される。フランジ部32は、金属コンタクト部39の延出方向に垂直な方向であって、本体部31から互いに離反する方向に対となって延設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の筐体に取り付けられるための端子部材及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接続コードを接続するための端子部材が電子機器に配設される。端子部材を電子機器の筐体に取り付けるには、端子部材を基板に固定してハンダ付けすると共に、その基板を電子機器の筐体に固定し、端子部材の金属コンタクト部を有したコネクタ部が外部に露出するように配設する手法が知られている。
【0003】
しかし、筐体から露出した端子部材に対して接続コードを抜き差しすることで、端子部材を介して基板が力を受ける。そしてそれが繰り返されると、端子取付ハンダの剥がれや基板自体の割れ等の損傷が生じるおそれがある。
【0004】
一方、端子部材を電子機器の筐体に直接固定する場合は、ネジが外部から見えることになる。また、特許文献1で示されるように、端子部材を保持金具で外側から覆ってネジ止めする場合は、保持金具が外部から見えることになる。
【0005】
接続コードを抜き差しによる外力に耐えるようにするために、特許文献2のコネクタは、基板に嵌合溝を設け、端子部材のハウジングに設けた誘導部を誘導して装着されるようにすると共に、ハウジングの誘導部と突起部とで基板を挟むように構成される。また、特許文献3では、基板と端子部材とを共通支持板で筐体に強固に固定するようにしている。
【0006】
一方、基板割れの対策をしたものとして、特許文献4は、メイン基板とサブ基板との境界に可断部を設けると共に、両基板の相対向する配線パターン部に補修用線材接続用の一対のランドを設けている。そして、基板が割れる場合は可断部で割れるようにし、予め設けた一対のランドをジャンパ線で接続して簡単に補修ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−250493号公報
【特許文献2】特開2005−141942号公報
【特許文献3】特許第3399084号公報
【特許文献4】特許第2734822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2、3では、構成が複雑でスペースも要する。また、特許文献4では、補修作業でサブ基板を筐体にネジ止めすることから、補修後において接続コードの抜き差しによりハンダ付け部に力がかかり、ハンダ剥がれのおそれが解消できない。そのため、基板割れ及びハンダ剥がれを生じさせず、確実な電気的接続を長期に亘って維持することが困難であるという問題があった。
【0009】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、接続コードの抜き差しによる基板割れやハンダ剥がれを抑制し、確実な電気的接続を長期に亘って維持することができる端子部材及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の端子部材は、電子機器(100)に取り付けられるための端子部材(30)であって、本体部(31)と、前記本体部に設けられ、接続コードを接続するための金属コンタクト部(39)を有したコネクタ部(38)と、前記本体部から突設され、前記電子機器の基板の端子穴(16)に挿入されるための端子突起部(37)と、前記本体部から延設され、前記電子機器の筐体(20)に対して締結されるための締結部(33)を有したフランジ部(32)とを有することを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記フランジ部は、前記本体部から互いに離反する方向に対となって延設されている。
【0012】
好ましくは、前記フランジ部の前記締結部は、前記フランジ部のうち前記電子機器の筐体のボス(23)に対向する面から掘り込まれ前記ボスに当接するための凹部(34)と、該凹部に貫通して形成された締結用穴(35)とを有し、前記凹部には、前記金属コンタクト部の延出方向と同じ側に開口する開口部(36)が連接形成されている。好ましくは、前記開口部は、前記ボスに対向する面からの掘り込みが前記凹部よりも浅い。
【0013】
上記目的を達成するために本発明の請求項5の電子機器は、筐体(20)と、前記筐体に取り付けられたメイン基板(11)と、前記メイン基板とは独立して構成されたサブ基板(12)と、接続コードを接続するための金属コンタクト部(39)を有したコネクタ部(38)を備えると共に前記サブ基板に実装され、前記メイン基板とは独立して前記筐体に取り付けられた端子部材(30)と、前記メイン基板と前記サブ基板とを電気的に接続する可撓性配線材(40)とを有することを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記端子部材は、前記サブ基板と平行に延出形成されたフランジ部(32)を有し、前記フランジ部が前記筐体に取り付けられる。
【0015】
なお、上記括弧内の符号は例示である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1によれば、簡素な構成にて端子部材の電子機器への取り付け剛性を高めて、接続コードの抜き差しによる基板割れやハンダ剥がれを抑制し、確実な電気的接続を長期に亘って維持することができる。
【0017】
請求項2によれば、本体部の支持が安定し、取り付け剛性が高まる。
【0018】
請求項3によれば、締結部をボスに対して適切に位置させる際、コネクタ部を筐体の対応する穴に差し込む作業が容易となる。
【0019】
請求項4によれば、締結部のボスに対する位置決め状態を安定させることができる。
【0020】
本発明の請求項5によれば、簡素な構成にて、接続コードの抜き差しによる基板割れやハンダ剥がれを抑制し、確実な電気的接続を長期に亘って維持することができる。
【0021】
請求項6によれば、端子部材の取り付け剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る端子部材が備えられる電子機器の外観斜視図(図(a))、基板が配設された上ケースの裏面図(図(b))である。
【図2】原基板における端子部材が配設された部分の上面図(基板でいう裏面図)(図(a))、背面図(図(b))、下面図(基板でいう表面図)(図(c))である。
【図3】端子部材の斜視図(図(a))、上面図(図(b))、サブ基板に実装された状態の端子部材の上面図(図(c))、背面図(図(d))、下面図(図(e))である。
【図4】図1(b)のA−A線に沿う断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る端子部材、及び端子部材が配設された電子機器の筐体部分の斜視図(図(a)、(b))、縦断面図(図(c))である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る端子部材が備えられる電子機器の外観斜視図である。
【0025】
本実施の形態では、電子機器として楽器、特に鍵盤楽器100を例示する。ただし、端子部材に接続コードを接続することで電源供給を受けたり、外部機器と電気的に接続したりする電子機器であればよく、適用対象は楽器に限られない。鍵盤楽器100は上ケース20及び下ケース29でなる筐体を備える。以降、鍵盤楽器100及びその内部構成要素について、上下、前後の方向については、演奏可能なように載置面に載置された鍵盤楽器100を基準として呼称する。前後方向については、鍵の延出方向が前側である。
【0026】
図1(b)は、基板が配設された上ケース20の裏面図である。鍵盤楽器100には、メイン基板11とサブ基板12とが同じ平面視で異なる位置に配設される。上ケース20の後部22の付近において、サブ基板12と共に端子部材30が配設される。端子部材30は、電源供給用、あるいは信号授受用のコネクタである。
【0027】
図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ、原基板における端子部材30が配設された部分の上面図(基板でいう裏面図)、背面図、下面図(基板でいう表面図)である。
【0028】
端子部材30は、ハード基板である原基板10に事前に配設される。原基板10は、メイン基板11、サブ基板12及び2つのフランジ対応部13からなり、一枚の板状に構成される。フランジ対応部13は、メイン基板11や端子部材30が上ケース20に配設される前段階で除去される部位である。
【0029】
原基板10において、メイン基板11とサブ基板12との間には、切り欠き溝g1が設けられる。メイン基板11とフランジ対応部13との間には、一部が可断部15として繋がった切り欠き溝g2が設けられる。フランジ対応部13とサブ基板12との間には、一部が可断部14として繋がった切り欠き溝g3が設けられる。可断部14、15は、手作業で生じる程度の所定以上の力が加わったときに分断される。これにより、作業者は、メイン基板11から、サブ基板12、2つのフランジ対応部13を折り取るように分離することが可能である。なお、これらの要素を容易に折り取り可能に接続すればよく、ミシン目のような接続であってもよい。
【0030】
メイン基板11には各種の電子部品(図示せず)が実装される。端子部材30は、メイン基板11ではなくサブ基板12に実装される。メイン基板11とサブ基板12とは、フレキシブルケーブル40で電気的に接続される。
【0031】
図2(a)に示すように、サブ基板12には、スリット型の端子穴16が3箇所に形成され、サブ基板12の上面において端子穴16の周りにはランド部17が設けられる。端子穴16の幅は上記切り欠き溝の幅と同一であるが異なっていてもよい。
【0032】
図3(a)、(b)は、端子部材30の斜視図、上面図である。図3(c)、(d)、(e)は、サブ基板12に実装された状態の端子部材30の上面図、背面図、下面図である。図4は、図1(b)のA−A線に沿う断面図である。
【0033】
端子部材30は、金属部を除き樹脂で一体に形成される。図3、図4に示すように、端子部材30は、本体部31を有し、本体部31には、接続コードを接続するための金属コンタクト部39を有したコネクタ部38が設けられる(図3(a)、(d))。金属コンタクト部39は後方に延出する。上ケース20への取り付け状態における本体部31の上面には、サブ基板12の端子穴16に挿入されるための3つの端子突起部37が突設されている。
【0034】
本体部31からは、2枚のフランジ部32(32A、32B)がそれぞれ一体に延出形成されている。フランジ部32は厚み方向を上下方向とし、金属コンタクト部39の延出方向に垂直な方向であって、本体部31から互いに離反(背向)する方向に対となって延設されている。一対のフランジ部32は対称であるので、まずはフランジ部32Aについて説明する。
【0035】
フランジ部32Aは、上ケース20に対して締結されるための締結部33Aを有する。締結部33Aには、フランジ部32Aのうち上ケース20のボス23(図4)の先端面に対向する面(すなわち上ケース20への取り付け状態における上面)から掘り込まれボス23に当接するための凹部34Aが形成される。凹部34Aには締結用穴35Aが貫通して形成される(図3(a)〜(c)、(e))。
【0036】
凹部34Aは水平方向の四方を壁部で囲まれているが、金属コンタクト部39の延出方向の壁部だけは他より高さが低くなっている。すなわち、凹部34Aには、金属コンタクト部39の延出方向と同じ側に開口する開口部36Aが連接形成され、開口部36Aは、フランジ部32Aの上面からの掘り込みが凹部34Aよりも浅くなっている(図3(a)、(d))。
【0037】
フランジ部32Bについてもフランジ部32Aと対称に同様に構成され、締結部33Bは、凹部34B、締結用穴35B、開口部36Bを有する。
【0038】
端子部材30が上ケース20に配設される前段階で、図3(c)〜図3(e)に示されるように、サブ基板12の端子穴16に端子突起部37が挿入される。フランジ部32とサブ基板12とは平行になる。
【0039】
図4に示すように、完成後の鍵盤楽器100においては、メイン基板11は、上ケース20の上部21に突設された複数のボス24にネジ26で、上ケース20のパネル面と平行に固定されている。一方、端子部材30は、サブ基板12と一体化した状態で、フランジ部32の締結部33がボス23にネジ25で固定される。サブ基板12自体は、端子部材30を介して上ケース20に固定されることになり、直接に上ケース20に固定されるわけではない。端子突起部37のうちサブ基板12の端子穴16から上側に貫通した部分には、ハンダ45が施されている。
【0040】
配設後のメイン基板11とサブ基板12とは平面視で異なる位置に位置する。分割式の基板構成としたので、基板11、12を同一平面に配置することも可能で、機種によっては段差を設けて配置することも可能である。フレキシブルケーブル40の一方の端子部41がメイン基板11の端子穴18(図2)に挿入され、フレキシブルケーブル40の他方の端子部42がサブ基板12の端子穴19(図2、図3(c))に挿入されている。端子部41、42の基板11、12の上側(裏側)に貫通した部分には、ハンダ43、44が施されている。これにより、メイン基板11とサブ基板12とは分離して配設されながら、フレキシブルケーブル40によって電気的に接続されることになる。
【0041】
上ケース20の後部22には、コネクタ部38の外郭部が嵌め込まれる穴27が形成されている。穴27にコネクタ部38が挿入されて、金属コンタクト部39が後部22において後方に露出する。
【0042】
基板の配設工程は次のようになる。
【0043】
まず、原基板に、端子部材30、フレキシブルケーブル40、不図示の電子部品を載置し、ディップ層に通して一斉にハンダ付けする。次に、原基板を可断部14、15で切断し、フランジ対応部13については取り去る。フランジ対応部13を取り去ると、端子部材30において、フランジ部32が開放される。このようにして、サブ基板12及び端子部材30が一体になったものとメイン基板11とが、物理的にはフレキシブルケーブル40だけで接続された状態となる。これを、裏返した上ケース20の上部21に載置し、ボス24に対してメイン基板11を締結すると共に、ボス23に対して端子部材30を締結する(図4)。端子部材30は、メイン基板11とは独立して上ケース20に取り付けられた状態となる。
【0044】
ここで、端子部材30の上ケース20への配設時には、上ケース20の後部22の穴27にコネクタ部38の外郭部を嵌め込むことになる。その際、フランジ部32において、開口部36によって凹部34が金属コンタクト部39の延出方向と同じ側(後方)に開放されているので、端子部材30の全体を後方にスライドさせるように移動させれば、凹部34を自然にボス23の先端面に対して適切に位置させることができる。従って、端子部材30の位置決め及びコネクタ部38を穴27に差し込む作業が容易となる。
【0045】
完成後の鍵盤楽器100において、後方に露出したコネクタ部38に不図示の接続コードを接続する。接続コードの抜き差しによる外力が端子部材30にかかるが、端子部材30は、直接に上ケース20に固定されているので、その力がハンダ45に大きくかかることがなく、ハンダ45の剥がれが防止される。
【0046】
また、フレキシブルケーブル40は柔軟であるので、接続コードの抜き差しにより仮にサブ基板12が変位したとしても、それがメイン基板11に大きな力としてかかることがない。従って、ハンダ43、44に負荷が大きくかかることがないため、ハンダ43、44の剥がれが防止される。また、もともとメイン基板11とサブ基板12とは分離しているので、両者間での割れを心配する必要もない。また、メイン基板11とサブ基板12を締結するネジ26、25は外部から見えないので、外観向上に寄与する。
【0047】
本実施の形態によれば、簡素な構成にて端子部材30の鍵盤楽器100への取り付け剛性を高めることができる。これにより、接続コードの抜き差しによる基板割れやハンダ剥がれを抑制し、確実な電気的接続を長期に亘って維持することができる。
【0048】
特に、端子部材30において、フランジ部32は本体部31から互いに離反する方向に対となって延設されるので、本体部31の上ケース20への支持が安定し、取り付け剛性が高まる。
【0049】
また、フランジ部32の凹部34には金属コンタクト部39の延出方向に開口部36が形成されるので、締結部33をボス23に対して適切に位置させる際、コネクタ部38を上ケース20の穴27に差し込む作業が容易となる。しかも、開口部36は、フランジ部32のうちボス23に対向する面からの掘り込みが凹部34よりも浅いので、締結部33のボス23に対する位置決め状態を安定させることができる。
【0050】
なお、フレキシブルケーブル40は変形可能な柔軟性を有し電気的な接続を可能とする可撓性配線材であればよい。フラットケーブルでもよい。
【0051】
なお、3つの端子突起部37については、途中を屈曲形成し、自由状態において見かけ上の厚みが端子穴16の幅より若干大きくなるように形成してもよい。そうすれば、端子穴16に挿入した仮配設状態において端子突起部37がバネ作用を発揮して端子穴16から容易に抜けないようにでき、作業性が向上する。
【0052】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、端子部材30において、フランジ部32は2つであって、それらの延設方向は金属コンタクト部39の延出方向に垂直であった。しかしこれに限るものではない。上ケース20に直接締結されるためのフランジ部を少なくとも1つ有すればよく、延出方向も限定されない。そのような構成例を本発明の第2の実施の形態として説明する。
【0053】
図5(a)、(b)は、第2の実施の形態に係る端子部材、及び端子部材が配設された電子機器の筐体部分の斜視図である。図5(c)は、端子部材が配設された電子機器の筐体部分の縦断面図である。
【0054】
図5に示す端子部材30においては、フランジ部32が、金属コンタクト部39の延出方向の反対方向に1つ延出している。凹部34等、端子部材30のその他の構成は第1の実施の形態のものと同じである。また、第2の実施の形態では、フランジ部32とボス23の先端面との間にサブ基板12を挟み込む形でフランジ部32がボス23にネジ25で締結される。ただし、第1の実施の形態と同様に、サブ基板12を介在させることなくフランジ部32がボス23に直接固定されてもよい。
【0055】
フランジ部32をネジ25で締結して図5(c)に示す状態になったとき、図5(c)でいうコネクタ部38の図5(c)における上部が下部よりも穴27に対して強く当接するように設定するのがよい。なお、受け部28のサブ基板12を受ける先端面を、穴27に近い側よりも遠い側が低くなるようテーパ状に設定しておき、ネジ25を締めることでコネクタ部38が浮き上がり、それによりコネクタ部38の上部が穴27に対して強く当接するようにしてもよい。
【0056】
なお、端子部材30は下ケース29に固定されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
11 メイン基板、 12 サブ基板、 16 端子穴、 20 上ケース(筐体)、 23 ボス、 30 端子部材、 31 本体部、 32 フランジ部、 33 締結部、 34 凹部、 35 締結用穴、 36 開口部、 37 端子突起部、 38 コネクタ部、 39 金属コンタクト部、 40 フレキシブルケーブル(可撓性配線材)、 100 鍵盤楽器(電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に取り付けられるための端子部材であって、
本体部と、
前記本体部に設けられ、接続コードを接続するための金属コンタクト部を有したコネクタ部と、
前記本体部から突設され、前記電子機器の基板の端子穴に挿入されるための端子突起部と、
前記本体部から延設され、前記電子機器の筐体に対して締結されるための締結部を有したフランジ部とを有することを特徴とする端子部材。
【請求項2】
前記フランジ部は、前記本体部から互いに離反する方向に対となって延設されていることを特徴とする請求項1記載の端子部材。
【請求項3】
前記フランジ部の前記締結部は、前記フランジ部のうち前記電子機器の筐体のボスに対向する面から掘り込まれ前記ボスに当接するための凹部と、該凹部に貫通して形成された締結用穴とを有し、前記凹部には、前記金属コンタクト部の延出方向と同じ側に開口する開口部が連接形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の端子部材。
【請求項4】
前記開口部は、前記ボスに対向する面からの掘り込みが前記凹部よりも浅いことを特徴とする請求項3記載の端子部材。
【請求項5】
筐体と、
前記筐体に取り付けられたメイン基板と、
前記メイン基板とは独立して構成されたサブ基板と、
接続コードを接続するための金属コンタクト部を有したコネクタ部を備えると共に前記サブ基板に実装され、前記メイン基板とは独立して前記筐体に取り付けられた端子部材と、
前記メイン基板と前記サブ基板とを電気的に接続する可撓性配線材とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項6】
前記端子部材は、前記サブ基板と平行に延出形成されたフランジ部を有し、前記フランジ部が前記筐体に取り付けられたことを特徴とする請求項5記載の電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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