説明

端末手段の映像信号処理能力に連動する映像データの精密度調整方法および調整システム

本発明は、端末手段の映像信号処理能力によって柔軟に映像データのフレーム当りのレンダリング時間などを調整することで、映像データに対する動的チューニング(Dynamic Tuning)によって低仕様の端末手段でも映像データ提供サービスを保障することができる映像データの精密度調整方法および調整システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像データの精密度調整方法および調整システムに関し、より詳細には、端末手段の映像信号処理能力によって柔軟に映像データのフレーム当りのレンダリング時間などを調整することで、映像データに対する動的チューニング(Dynamic Tuning)によって低仕様の端末手段でも映像データ提供サービスを保障することができる映像データの精密度調整方法および調整システムに関する。
【背景技術】
【0002】
映像具現に対するより事実的かつ詳細化された描写の要求によって映像データの高画質および高容量が持続化されており、これを映像信号処理しなければならない端末機の性能仕様においても不可避的なアップグレードが要求されてきた。このような端末機仕様の増加は、端末機のアップグレードに対する費用発生を伴うようになり、低仕様の端末機では正常な映像サービスの提供が不可能であるという不利益を甘受しなければならないという問題点が常在している。すなわち、従来の映像提供サービスは、映像データの具現が可能な端末機の仕様に大きな影響を受けるようになり、具現される映像の切断現象や不自然な画面転換が発生しないようにするためには、一定レベル水準の端末機仕様を満たさなければならないという問題点がある。
【0003】
このような低仕様の端末機における映像データ具現のために、映像データのフレーム数を強制的に減らして低仕様専用の映像データを再構成することで、低い仕様でも映像提供サービスを可能にする一部映像提供サービスが運営されている。
【0004】
しかし、フレーム数を制限する映像提供サービス方式は、全体的な映像のフレームレートを一律的に減少させる方法であって、ユーザの立場においては映像自体の画質低下を痛感するようになり、更には、映像識別自体が不可能になるという恐れも内在している。これにより、映像サービスの提供を受けるユーザの興味および集中度を下げることで、映像提供サービスの底辺拡大を阻害する要素として作用する可能性があるという問題点がある。
【0005】
従って、映像を具現する端末手段の仕様によって映像データのフレーム当りのレンダリング時間を柔軟に調整することができ、映像画質低下や映像識別劣化を伴わず、低仕様の端末機でも本格的な映像サービスの提供を可能にする新しい概念の映像データの精密度調整方法および調整システムの出現が切実に要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであって、映像データを受信する端末手段の映像信号処理能力によって映像データのフレーム当りのレンダリング時間を柔軟に調整することで、動的チューニングによる自然な映像具現を可能にする映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、端末手段の仕様による映像データの動的チューニングにおいて、レンダリング(rendering)主要度に基づいた選別的な映像因子の詳細程度(Level Of Detail;LOD)調整を遂行するようにすることで、フレーム当りのレンダリング時間が具現される映像データでありながらも、映像識別能力を高く維持することができる映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、端末手段のレンダリング作業時間が該当端末手段の仕様によって動的に変更されるようにすることで、端末手段の仕様に係わらず多数のユーザに所定の品質を担保する映像サービスを提供することができるようにする映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することを更に他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した従来技術の問題点を解決するために、本発明の好ましい一実施形態による映像データの精密度調整方法は、前記映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための周期管理データベースを維持する段階と、ユーザの端末手段に送信された第1映像データに対する前記端末手段の具現処理周期を測定する段階と、前記測定された具現処理周期と前記周期管理データベースに格納された前記許容周期情報を比較する段階と、前記具現処理周期が前記許容周期より長いと判断される場合、前記第1映像データ以後に送信される第2映像データの具現処理周期が減少するように制御する段階とを含み、前記第2映像データの具現処理周期が減少するように制御する前記段階は、前記第2映像データを構成する映像因子に対するLOD(level of detail)を調整することを特徴とする。
【0010】
また、前記目的を達成するための技術的構成として、映像データの精密度を調整するシステムは、前記映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための周期管理データベースと、ユーザの端末手段に送信された第1映像データに対する前記端末手段の具現処理周期を測定する周期算出手段と、前記測定された具現処理周期が前記許容周期より長い場合、前記第1映像データ以後に送信される第2映像データの前記具現処理周期が減少するように制御する動作制御手段とを含み、前記動作制御手段は、前記映像データを構成する映像因子に対するLOD調整率を前記映像データのレンダリング主要度と連関して決定するように動作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明において知ることができるように、本発明によると、映像データを受信する端末手段の映像信号処理能力によって映像データのフレーム当りのレンダリング時間を柔軟に調整することで、動的チューニングによる自然な映像具現を可能にする映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することができる。
【0012】
また、本発明によると、端末手段の仕様による映像データの動的チューニングにおいて、レンダリング(rendering)主要度に基づいて選別的な映像因子の詳細程度(Level Of Detail;LOD)調整を遂行するようにすることで、フレーム当りのレンダリング時間が具現される映像データであっても映像識別能力を高く維持することができる映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することができる。
【0013】
また、本発明によると、端末手段のレンダリング作業時間を該当端末手段の仕様によって動的に変更されるようにすることで、端末手段の仕様に係わらず多数のユーザに所定の品質を担保する映像サービスの提供を可能にする映像データの精密度調整方法および精密度調整システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して、端末手段の映像信号処理能力に連動して柔軟に映像データの精密度が自動制御されるようにする本発明の精密度調整方法および精密度調整システムに対して説明する。
【0015】
本明細書において、持続的に記載される動的チューニング(Dynamic Tuning)とは、端末手段上で映像データの具現処理が自然に成されるように映像データのフレーム当りのレンダリング時間を、端末手段の仕様(specification)によって適正水準で調節することで一定時間内で具現処理される映像データのフレーム数を増加させ、これにより柔軟な画面具現および画面転換が成されるように制御する具現技術を意味することができる。また、LOD(Level Of Detail)とは、映像データを構成する映像因子に対するレンダリング水準を意味するものであり、LODが高い映像因子はポリゴン(Polygon)またはテクスチャ(Texture)が多く含まれ、より詳細な映像表現を可能にする。
【0016】
図1は、本発明による映像データの精密度調整システムの概略的な動作を説明するための図である。
【0017】
本発明による精密度調整システム(100)は、映像提供手段(110)から映像データの入力を受け、入力された映像データのフレーム当りのレンダリング時間を適正に調整した後、ユーザ(120)の端末手段(130)に提供されるように制御する。ここで、映像データとは、ゲーム映像や停止映像/動画など、ユーザ(120)に視覚的な情報を提供する連続または不連続形態の映像/イメージ情報を意味することができ、多様なイメージレンダリング方式(例:2次元イメージ、3次元イメージなど)によって端末手段(130)のディスプレイ手段に具現される。
【0018】
まず、映像提供手段(110)は、ユーザ(120)からの映像データに対する送信要請に応答して所定の映像データをユーザ(120)の端末手段(130)に提供する役割を遂行する。例えば、3Dオンラインゲームサーバ、停止映像/動画提供サーバ、または停止映像/動画を含む格納媒体などを例として挙げることができる。すなわち、映像提供手段(110)は、ユーザ(120)との所定契約関係によって保有中である映像データを所定のアルゴリズム信号によってユーザ(120)の端末手段(130)に提供されるようにするものである。例えば、ユーザ(120)が所定の3Dオンラインゲームサーバと“ゲームサービス提供”という契約状態下にあるものと仮定する。万一、映像提供手段(110)の形態が記録媒体である場合、ユーザ(120)は、前記3Dオンラインゲームサーバ側から提供されるコンパクトディスク(所定のゲームプログラムを格納している)を端末手段(130)で駆動させて映像データの提供を受けることができる。一方、映像提供手段(110)の形態が所定の通信網(140)を経由する端末手段(130)と接続状態を維持するネットワークサーバである場合、ユーザ(120)は、前記ネットワークサーバ(3Dオンラインゲームサーバ)から所定のゲームプログラムの提供を直接受けたり、端末手段(130)に既設置されているゲームプログラムに対するアップグレード用パッチファイルの送信を受けることで映像データの提供を受けることができる。同様に、映像提供手段(110)が3次元映像データを記録しているコンパクトディスクである場合には、例えば、端末手段(130)に具備されているODD(Optical Disc Drive)で前記コンパクトディスクの映像データを直接ローディング(loading)して端末手段(130)に送信されるようにすることができる。
【0019】
以下の実施形態では、本発明の目的具現および説明の便宜のため、前記映像提供手段(110)がオンライン状態を維持してリアルタイムでゲーム進行を支援する3Dオンラインゲームサーバであることを例示して説明する。但し、これは説明対象を限定するだけであって、技術思想の限定ではないことは当業者にとっては自明であるだろう。
【0020】
ユーザ(120)とは、所定契約関係にある映像提供手段(110)、すなわち3Dオンラインゲームサーバから入力される映像データによって具現されるオンラインゲームサービスの提供を受けるインターネット利用者を意味することができる。
【0021】
端末手段(130)は、通信網(140)を介して精密度調整システム(100)と接続状態を維持する装置であって、入力される映像データに対する映像信号処理によって備えられる所定のディスプレイ手段(未図示)に映像を具現する役割を遂行する。すなわち、端末手段(130)とは、所定のメモリー手段を備えて所定のマイクロプロセッサを搭載することで、映像データを所定のディスプレイ手段に提供するための演算能力を備えた端末機を通称する概念である。例えば、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルド(handheld)コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、MP3プレーヤ、電子辞典、携帯電話、スマートフォンなどを例として挙げることができる。また、端末手段(130)は、入力される映像データの具現処理周期に対する情報を生成して本発明による精密度調整システム(100)に送信されるようにすることで、精密度調整システム(100)による端末手段(130)の仕様(映像データ処理速度)に適合した映像データのフレーム当りのレンダリング時間の判断および第1映像データ以後、第2映像データのLOD調整率を決定する動的チューニングを可能にするように動作することができる。
【0022】
精密度調整システム(100)は、前記映像提供手段(110)および端末手段(130)の間に位置し、端末手段(130)によって収集される具現処理周期に対する情報を分析して該当端末手段(130)における円滑な映像データ処理のために必要な映像データのフレーム当りのレンダリング時間の判断および映像因子のLOD調整率決定を遂行するようになる。すなわち、精密度調整システム(100)は、映像提供手段(110)から入力される映像データに対する動的チューニングを遂行した後、動的チューニングされた映像データを端末手段(130)に提供するようになる。
【0023】
図1には、精密度調整システム(100)が通信網(140)を介して端末手段(130)と連結したものとして示されているが、本発明の一実施形態による精密度調整システム(100)は、使用者端、すなわち端末手段(130)の内部または外部に位置することがある。また、精密度調整システム(100)が端末手段(130)の内部に位置する場合には、本発明による精密度調整方法が記録されたファームウェア(firm ware)形態で端末手段(130)に提供されたり、その他のプログラム形態で配布されて端末手段(130)の格納手段(未図示)に記録されるようにすることができる。
【0024】
以下、図2を参照して、本発明の精密度調整システム(100)の具体的な構成を説明する。
【0025】
図2は、本発明の好ましい実施形態による精密度調整システムを示す構成図である。
【0026】
まず、本発明の精密度調整システム(200)は、周期管理データベース(210)、インターフェイス手段(220)、周期算出手段(230)、動作制御手段(240)、およびLOD管理データベース(250)を含む。
【0027】
まず、周期管理データベース(210)は、映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための装置であって、所定時間にディスプレイ手段に具現処理される映像データのフレーム数と、一つのフレームを具現処理するのに要される基準時間との連関情報を記録維持する。前記許容周期は、所定時間、好ましくは秒当り具現処理される映像データのフレーム数を考慮し、一つのフレームに要される具現処理経過時間の限界値として定義することができる。すなわち、許容周期とは、映像データを所定のディスプレイ手段に具現することにおいて、具現処理された映像データで画面切断(切れること)が発生しなかったり、非正常的な速度で具現されない限界時間情報を意味するようになる。このような許容周期は、秒当り具現処理される映像データのフレーム数に対応し、映像データを構成する映像因子の数、映像因子のLOD、具現される視野距離などを考慮し、例えば、本発明の発明者によって選定されたりする。以下、図3を参照して、周期管理データベース(210)に格納される情報に対して詳しく説明する。
【0028】
図3は、本発明の周期管理データベースに格納される特定フレーム数に対応する許容周期情報の一例を示す図である。
【0029】
図3に示したように、周期管理データベース(210)は、許容周期の周期時間(Cycle time)に関する情報および映像データのフレーム数、好ましくは秒当り具現されなければならない映像データのFPS(Frame Per Second)に対する情報を含む。
【0030】
通常、FPSの数値が高い場合、秒当り具現される映像データのイメージ数の増加によってディスプレイ手段におけるレンダリング(描写)が繊細に遂行され、連続する映像の画面転換が円滑になる。例えば、3次元映像データにおいて立体的な映像を表現するために用いられるポリゴンまたはテクスチャ・マッピング(Texture Mapping)などは、その数が多いほど映像の精密感やリアリティが優れるようになるが、このために必要な映像データのフレーム数が増加したり、レンダリング作業を介して処理しなければならない映像データのフレーム数増加によって具現処理周期の周期時間が長くなる。
【0031】
このようなフレーム数と具現処理周期の周期時間の関係を考慮し、周期管理データベース(210)は、秒当り具現されなければならないフレーム数を設定し、これを柔軟に具現処理する端末手段(130)の映像信号処理速度、すなわち周期時間の限界標準(許容周期)を設定して格納するようになる。これにより、本発明の精密度調整システム(200)は、端末手段(130)の具現処理周期に関する情報を分析し、分析された具現処理周期を許容周期と比較分析することで、端末手段(130)が保有している映像データに対する映像信号処理能力を判断することができるようになる。
【0032】
例えば、一つの映像データを具現するのに要されるレンダリング時間が“25ms”である端末手段(130)を考慮する。このような映像信号処理能力を保有した端末手段(130)で1秒ごとに具現される映像データのフレーム数FPSは、図3でのように“40”(=1000/25)であり、これによって精密度調整システム(200)は、該当端末手段(130)の映像信号処理能力を許容仕様であると判断するようになる。
【0033】
一方、レンダリング時間“60ms”である端末手段(130)では、具現される映像データのフレーム数が許容値を超過するようになり、フレーム数の不足による画面切断現象などが発生する可能性がある。すなわち、算術的にレンダリング時間が“60ms”である端末手段(130)で1秒当り具現される映像データのフレーム数は“16.67”(=1000/60)となり、許容されたフレーム数“20”未満となって非正常的な映像データの具現を招来するようになる。これにより、精密度調整システム(200)は、該当端末手段(130)の映像信号処理能力を非許容仕様であると判断し、前記レンダリング時間“60ms”が減少して最大許容値である“50ms”になるようにする動的チューニング作業を遂行するようになる。すなわち、本実施形態における動的チューニングは、一つの映像データを具現処理するのに要されるレンダリング時間が許容周期を超過する場合、超過された分のレンダリング時間を強制縮小させる信号処理として定義することができる。このような動的チューニングによるレンダリング時間の縮小は、映像データを構成する映像因子(factor)のLODを減少調整することで成すことができ、これによって低い仕様でも無理なく具現されるフレーム数の映像データを提供するようになる。但し、本実施形態において採択している映像因子のLOD調整は、映像データを構成するすべての映像因子に対する一律的なLODの減少調整を意味するものではなく、映像識別や映像データを用いたゲーム進行転換に大きな影響がないように映像因子に対する選択的なLOD調整によるレンダリング時間の縮小を意味することができる。
【0034】
上述した実施形態においては、レンダリング時間を強制減少させて秒当り具現される映像データのフレーム数(FPS)が高くなるようにする動的チューニング法(Down Tuning)を例示して説明しているが、本発明の他の実施形態として、レンダリング時間を強制増加させてFPSが低くなるようにする動的チューニング法(Up Tuning)を容易に類推することができる。例えば、レンダリング時間が“25ms”である端末手段(130)のFPSは“40”として許容値内にあり、前記FPSが“20”になるまで(FPSの下限許容値、図3参照)レンダリング時間を長く調整するようになる。すなわち、端末手段(130)のレンダリング時間を“50ms”に延長することで一つのフレームを具現するのに要される時間をより長く確保することができ、延長された時間(“25ms”)内で各映像因子に対して高いLODレベルでレンダリングが遂行されるようにすることができる。この場合、ユーザの画面にディスプレイされる背景画面がより詳細に表現されるようにすることができる。これにより、端末手段(130)の映像信号処理能力によるFPSを許容範囲内で維持されるようにすると同時に、各映像因子に対するLODを高く調整し、より繊細かつ精密な映像データの具現を可能にすることができる。
【0035】
インターフェイス手段(220)は、端末手段(130)の映像信号処理能力によって動的チューニングされた映像データをユーザ(120)に送信するための装置であって、端末手段(130)への送信過程において映像データのデータ歪曲や変形、損失が発生しないように通信網(140)に最適なプロトコル変更処理を並行遂行することができる。同時に、インターフェイス手段(220)は、映像信号処理能力が優秀であると判断された端末手段(130)への映像データ送信において、映像提供手段(110)から入力される映像データを映像因子に対するLOD調節なくそのまま端末手段(130)に提供されるようにする。特に、インターフェイス手段(220)は、映像データ(第1映像データ)を受信した端末手段(130)の具現処理周期に対する情報の受信を受けることができ、受信された具現処理周期を動的チューニングに対する情報として活用するようになる。
【0036】
周期算出手段(230)は、第1映像データに対する端末手段(130)の映像信号処理能力によって算出される端末手段(130)の具現処理周期を測定するための装置であって、一つのフレームを映像信号処理するのに要される所定のレンダリング時間を算出するようになる。ここで、具現処理周期は、映像データ入力、映像データローディング、映像データレンダリングまでの端末手段(130)で遂行される映像信号処理に対する一連作業の所要時間データを意味することができる。すなわち、周期算出手段(230)は、所定のディスプレイ上で映像データを転換させるための制御信号の入力が確認される時点(S時点)で該当映像データが端末手段(130)の所定ディスプレイ手段にレンダリングを完了する時点(F時点)までの作業経過時間を測定し、これを該当端末手段(230)の具現処理周期として入力を受けるようになる。ここで、S時点は、ディスプレイ手段内の映像転換のための制御信号、例えば、ユーザキー入力またはオンラインゲームサーバからのパッケージ送信(他ユーザのキー入力など)が遂行される時点を意味することができ、F時点は、前記映像転換に対するレンダリング作業が完了する時点を意味することができる。
【0037】
動作制御手段(240)は、入力された端末手段(230)の具現処理周期が許容周期より長い場合、該当端末手段(130)の映像信号処理能力が現在の映像データを具現するのに最適状態ではないと判断し、第2映像データに対する映像因子のLOD減少調整を遂行するようになる。すなわち、動作制御手段(240)は、端末手段(130)の映像信号処理能力として所定時間内に適切な具現処理が不可能な映像データを認知して該当映像データを構成する、例えば、対象物のポリゴン数やテクスチャ・マッピング水準を下げて端末手段(230)の具現処理周期が許容周期内で算出されるようにする。
【0038】
例えば、送信が成された映像データに対する端末手段(130)の具現処理周期が“55ms”である場合を考慮する。動作制御手段(240)は、入力された具現処理周期が周期管理データベース(210)に格納される許容周期の範囲を超過することを認知するようになり、該当端末手段(130)の映像信号処理能力として現在選定される映像因子のLODを適切に具現することができないことを判断する。すなわち、端末手段(130)で秒当り具現処理されるフレーム数FPSは“18.18”(=1000/55)であり、許容されたフレーム数“20”未満となって適正フレーム数の不足による画面切断現象が発生するようになる。これにより、動作制御手段(240)は、映像因子のLODを減少調整し、好ましくは、秒当りフレーム数が“20”以上、すなわち、端末手段(130)の具現処理周期が“50ms”以下となるように動的チューニングを遂行するようになる。上述したように、各映像因子に対するLOD調整は、選定された条件によって差等がつくようにするものの、映像データに対する識別能力を維持することができるように所定のレンダリング主要度を考慮して遂行する。動的チューニング後に送信される映像データは、端末手段(130)の映像信号処理能力によって所定のLOD調整率が適用されることで、映像データに対する円滑な処理を可能にする。
【0039】
本実施形態において、映像データを端末手段(130)上に最適に具現する方式として、映像データのフレーム当りのレンダリング時間を減少することを例示して説明しているが、これは説明の便宜のためであり、例えば、該当端末手段(130)の映像信号処理能力に適合した映像データを選別し、選別された映像データのみが送信されるようにして自然な映像データの具現を保障するなどの多様な方式があり得ることは勿論である。以下、図4Aおよび図4Bを参照して、レンダリング時間の減少処理のための前記動作制御手段(240)の映像因子LOD調整に対して説明する。
【0040】
図4Aおよび図4Bは、本発明による映像データのフレーム当りのレンダリング時間の縮小のために各映像因子のLODを調整する一例を示す図である。
【0041】
図4Aは、動的チューニングが遂行されていない状態で映像データを具現した映像画面を現わしており、すべての映像因子に対する標準LOD(最上の映像データ具現を可能にする理想的なLODレベル)を適用してレンダリングが成された状態を示している。このような最上状態の映像データを具現するのに適切な映像信号処理能力を備えることができない端末手段(130)は、映像データ具現の切断現象または具現時間の過度な所要を伴うようになる。これにより、映像具現上の問題点を解決するため、動作制御手段(130)は、映像因子それぞれに対してレンダリング主要度を付与し、レンダリング主要度によってLOD調整率を差等をつけて決定するようになる。すなわち、動作制御手段(240)は、映像データを構成する映像因子それぞれに対するLOD調整率を映像データのレンダリング主要度に連関して決定するようになる。映像因子は、映像データの具現において、端末手段(130)によるレンダリング作業の対象になるもの、例えば、映像データの画面背景、画面背景内に位置する動的または静的な被写体であるキャラクタ(character)、静的な物体(object)、ユーザキャラクタ、補助キャラクタ(NPC)などの対象物、対象物のシャドウ、映像データ内で発生するエフェクト(effect)などがある可能性がある。このような映像因子はそれぞれの標準LOD情報を有しており、この標準LODによる端末手段(130)のレンダリング作業によって映像データ具現において詳細程度の差を発生させるようになる。レンダリング主要度は、具現される映像データの識別に関係する加重値によって映像因子それぞれに付与されるものであり、図4Aおよび図4Bのように、例えば、3次元オンラインゲームと関連する映像データの場合には、ユーザ(120)がプレイするキャラクタ、キャラクタと対敵する敵キャラクタ、キャラクタが保有するアイテム、対戦する場所などには比較的高いレンダリング主要度が付与される。一方、ゲーム進行に直接的な影響を与えない遠距離の画面背景または補助キャラクタ(NPC)、画面背景の木の数などには比較的低いレンダリング主要度が付与される。これにより、動作制御手段(240)は、映像データに対して自然な具現処理が困難である端末手段(130)に対し、図4Bのようにレンダリング主要度が低い映像因子のLODを減少調整されるように制御することで端 末手段(130)のレンダリング時間を減少する映像データを提供するようになる。
【0042】
図4Bでは、ゲーム進行に直接的な影響を与える主要キャラクタ(例:識別子“プハルハ”)を中心としてレンダリング作業が遂行されるようにすることで、ゲーム画面が全体的な精密度縮小および各映像因子のLODが減少調整された映像が具現されることを示している。すなわち、レンダリング主要度が低い遠距離画面背景の木を所定数省略したり、建物の外形形状を単純化してLODが減少されるようにすることでレンダリング時間減少のためのポリゴンまたはテクスチャ数が縮小されるようにする。これにより、ゲーム進行のための映像データの具現には全く問題を起こさないと同時に、自然なイメージ転換および映像切断現象を抑制して映像データの具現を最適にする。このような映像因子のLOD調整において、上述したポリゴン数またはテクスチャ数に対するLODレベル設定の一例として、キャラクタまたは物体の形態の具現時に用いられるポリゴン数またはテクスチャ数を減少させ、既存のものよりも精密度を下げて表現されるようにしたり、該当対象物のレンダリングを省略するようにするなどがある可能性があり、このようなLODレベル設定は、本発明の発明者によって柔軟に変更設定することができる。従って、端末手段(130)の映像信号処理能力に適切な映像データのフレーム当りのレンダリング時間が柔軟に調整されることで、映像信号処理速度の低下によって本格的な映像データのサービス提供が不可能であった低仕様の端末手段(130)においても、無難なサービス提供を可能にする本発明の目的を忠実に移行する効果を得ることができる。
【0043】
本実施形態においては、最適な映像データ提供方式として、動作制御手段(240)による端末手段(130)の具現処理周期の入力を受け、これを分析して端末手段(130)の映像信号処理能力に適切なレンダリング時間で動的チューニングさせることを例示して説明しているが、ユーザ(120)から映像データを受信する端末手段(130)の仕様に対する情報の入力を直接受け、入力された仕様情報を分析して映像データのフレーム当りのレンダリング時間が調整されるようにするなどの多様な動的チューニングの映像データ提供方式があり得ることは勿論である。
【0044】
LOD管理データベース(250)は、上述したように、映像データの各映像因子に対する標準LODを格納するための装置である。LOD管理データベース(250)に格納される標準LODに対する情報は、例えば、映像データの製作者から随時情報入力され、本発明の発明者によって更新処理されるようにすることで最上の映像としての具現を可能にする。
【0045】
このような構成を有する本発明による映像データの精密度調整システム(200)の作業流れを詳しく説明する。
【0046】
図5は、本発明の好ましい実施形態による映像データの精密度調整方法を具体的に示した作業流れ図である。
【0047】
本発明の映像データの精密度調整方法は、上述した映像データの精密度調整システム(200)によって遂行される。
【0048】
まず、精密度調整システム(200)は、映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための周期管理データベース(210)を維持する(S510)。本段階(S510)は、一定期間内で具現処理されなければならない映像データのフレーム数を維持するための理想的なレンダリングの作業経過時間に関する情報を許容周期として格納する過程であり、前記許容周期は、映像データが所定ディスプレイ手段に自然に具現される最小仕様の端末手段(130)における限界作業時間を意味することができる。これにより、特定映像データに対する映像信号処理に要される端末手段(130)の具現処理周期が許容周期以内であるかを判断して端末手段(130)の映像信号処理能力を予測することができるようになる。これに関する説明は上述したものとする(図3参照)。
【0049】
次に、精密度調整システム(200)は、ユーザ(120)の端末手段(130)に送信された第1映像データに対する端末手段(130)の具現処理周期を測定する(S520)。本段階(S520)は、例えば、所定期間内に最初に送信された第1映像データを具現処理する端末手段(130)における映像信号処理に対する作業経過時間を算出する過程であって、映像データ入力、映像データローディング、映像データレンダリングを順に遂行する端末手段(130)の映像データ具現による作業時間経過を認知するためのものである。上述したように、具現される映像データの映像因子に対するLODレベルが高いほど、一つのフレームを映像信号処理するための端末手段(130)のレンダリング時間は増加するようになる。同時に、レンダリング時間の増加幅は、端末手段(130)の仕様に大きい影響を受けるようになり、例えば、端末手段(130)の仕様が低いと、前記レンダリング時間の増加幅はLODレベル上昇と共に更に大きくなる。
【0050】
以後、精密度調整システム(200)は、測定された具現処理周期と周期管理データベース(210)に格納される許容周期を比較する(S530)。本段階(S530)は、第1映像データを受信した該当端末手段(130)の映像信号処理能力を判断するためのものであり、例えば、動作制御手段(240)によって前記具現処理周期が許容周期を時間的に経過するかを判断するようになる。
【0051】
続いて、精密度調整システム(200)は、具現処理周期が許容周期より長いものと判断される場合、第2映像データのフレーム当りのレンダリング時間を減少するようにし、端末手段(130)の具現処理周期が減少されるように制御する(S540)。本段階(S540)は、映像データを構成する映像因子それぞれに対するLODを調整して映像データに対する動的チューニングを遂行する過程であって、レンダリング主要度に基づいて優先してLOD調整が成されなければならない映像因子を選定するようになる。また、本段階(S540)は、選定された映像因子に対するLOD減少調整により、映像データのレンダリングと連関した端末手段(130)のレンダリング作業時間が減少するようにする過程を更に含む。すなわち、フレーム当りのレンダリング減少調整によって端末手段(130)の映像信号処理と関連する作業時間が縮小変更されるようにすることで端末手段(130)の具現処理周期が前記許容周期以下で維持されるようにし、柔軟な映像具現を可能にするという効果を得ることができる。以下、図6を参照して、映像因子に対するLOD調整の遂行に対してより詳しく説明する。
【0052】
図6は、本発明による映像因子に対するLOD調整の一例を示す図である。
【0053】
第2映像データに対する動的チューニングにおいて、まず、精密度調整システム(200)は、図6に示したように、映像因子に対するLOD調整率を映像データのレンダリング主要度に連関して決定する(S610)。本段階(S610)は、映像データの識別に関係する所定の加重値によって各映像因子に付与されるレンダリング主要度と、該当映像因子のLOD調整率を連関させる過程であって、レンダリング主要度が高く設定された映像因子のLOD調整率は、好ましくは、LOD管理データベース(250)に格納される標準LODがそのまま維持されるように決定することができる。一方、レンダリング主要度が低く設定された映像因子のLOD調整率は、標準LODより下向調整されるようにし、映像データに対するレンダリング時間の減少効果が発生するようにする。すなわち、本段階(S610)において、精密度調整システム(200)は、映像データの識別能力が低下しない状態が維持されるようにすると同時に、実質的な映像データの構成にそれほど重要ではない映像因子のLODが減少するようにする方向でLOD調整率を決定するようになる。以下、図7を参照して、映像因子それぞれに対するLOD調整率を決定する過程を説明する。
【0054】
図7は、本発明による映像因子のLOD調整率を決定する方法の一例を示す図である。
【0055】
上述したように、レンダリング主要度は、映像データを認知するにおいて識別判断基準となる映像因子に比較的高い等級が付与されるようにするものであり、本実施形態においては、相対的にレンダリング主要度が低い映像因子に対してはレンダリング作業を省略したり、既存のLODより低くレンダリング作業が遂行されても全体的な映像データの識別には大きな支障はないという考慮下でLOD調整率を決定する。
【0056】
まず、精密度調整システム(200)は、映像データの各映像因子に対する標準LODを格納するためのLOD管理データベース(250)を維持する(S710)。本段階(S710)は、映像データの具現において特定映像因子が最上で具現される最上のLODに対する情報を格納する過程であって、標準LODは所定の映像データ製作者によってあらかじめ選定されて入力を受けることができる。但し、このような標準LODは、理想的な映像の具現のための各映像因子のLODとして定義することが可能であり、一定したレベルの仕様を保有することができない端末手段(130)においては、最上状態の映像具現が不可能であって切断現状や相当なレンダリング時間を要求するようになり、動的チューニングによるLOD調整を必要とするようになる。
【0057】
次に、精密度調整システム(200)は、標準LODまたはレンダリング主要度に基づいて映像因子それぞれに対するLODを決定する(S720)。本段階(S710)は、映像データを構成する各映像因子に対するレンダリング主要度によって、映像因子別にLODレベルが選定されるようにする過程であって、例えば、レンダリング主要度が高い映像因子に対しては所定の標準LODが維持されるように決定し、レンダリング主要度が低い映像因子に対しては、標準LODより低いLODが決定されるようにすることができる。これにより、映像データの識別能力を低下させないと同時に、端末手段(130)の仕様に最適化されるフレーム当りのレンダリング時間で制御されるようにする映像データに対する動的チューニングを可能にする。
【0058】
再度、図6を詳察すると、精密度調整システム(200)は、レンダリング主要度による映像因子に対する所定のレンダリング作業が、決定されたLOD調整率に基づいて遂行されるように制御する(S620)。本段階(S620)は、例えば、動作制御手段(240)による端末手段(130)のレンダリング作業を制御する過程であって、各映像因子ごとに決定される標準LODまたはLOD調整率に基づいて端末手段(130)の所定ディスプレイ手段に映像データが具現されるようにする。これにより、映像データの識別能力はそのまま維持することができるだけでなく、フレーム当りのレンダリング時間の縮小による端末手段(130)の具現処理周期を軽減することで、映像データの具現が無理なく進行されるようにすることができる。
【0059】
従って、本発明の精密度調整方法は、同一映像データであってもこれを具現する端末手段(130)の映像信号処理能力によって柔軟に端末手段(130)のレンダリング時間が調整されるようにすることで、端末手段(130)の仕様に係わらず映像データ提供サービスを受けることができるユーザ(120)をより広く確保することができるという効果を得ることができる。
【0060】
本発明の実施形態は、多様なコンピュータに具現される動作を遂行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体を含む。前記コンピュータ読み取り可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むことができる。前記媒体は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであったり、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであったりする。コンピュータ読み取り可能記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピィディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびロム、ラム、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。前記媒体は、プログラム命令、データ構造などを指定する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体であったりする。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0061】
図8は、本発明による精密度調整方法を遂行するのに採用される汎用コンピュータ装置の内部ブロック図である。
【0062】
コンピュータ装置(800)は、ラム(RAM:Random Access Memory)(820)とロム(ROM:Read Only Memory)(830)を含む主記憶装置と連結する一つ以上のプロセッサ(810)を含む。プロセッサ(810)は、中央処理装置(CPU)と呼ばれたりもする。本技術分野において広く知られているように、ロム(830)は、データ(data)と命令(instruction)を単方向性でCPUに送信する役割をし、ラム(820)は通常、データと命令を両方向性で送信するのに用いられる。ラム(820)およびロム(830)は、コンピュータ読み取り可能媒体のあらゆる適切な形態を含むことができる。大容量記憶装置(Mass Storage)(840)は、両方向性でプロセッサ(810)と連結して追加的なデータ格納能力を提供し、上記したコンピュータ読み取り可能記録媒体の中のいずれかのものであることがある。大容量記憶装置(840)は、プログラム、データなどを格納するのに用いられ、通常、主記憶装置より速度が遅いハードディスクのような補助記憶装置である。CDロム(860)のような特定大容量記憶装置が用いられることもある。プロセッサ(810)は、ビデオモニタ、トラックボール、マウス、キーボード、マイクロフォン、タッチスクリーン型ディスプレイ、カード読み取り機、磁気または紙テープ読み取り機、音声または筆記認識機、ジョイ・スティック、またはその他の公知されたコンピュータ入出力装置のような一つ以上の入出力インターフェイス(850)と連結する。最後に、プロセッサ(810)は、ネットワークインターフェイス(870)を通じて有線または無線通信ネットワークに連結される。このようなネットワーク連結を介して上記した方法の手順を遂行することができる。上記した装置および道具は、コンピュータハードウェアおよびソフトウェア技術分野の当業者に周知されている。
【0063】
上記したハードウェア装置は、本発明の動作を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成される。
【0064】
これまで、本発明による具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限度内においては、様々な変形が可能であることは勿論である。
【0065】
よって、本発明の範囲は、説明された実施形態に局限されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
【0066】
以上のように、本発明は限定された実施形態と図面によって説明されたが、本発明は前記の実施形態に限定されるのではなく、これは本発明が属する分野において通常の知識を有する者にとっては、このような記載から多様な修正および変形が可能である。従って、本発明思想は、後述する特許請求の範囲によってのみ把握されなければならず、この均等または等価的変形すべては本発明思想の範疇に属するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明による映像データの精密度調整システムの概略的な動作を説明するための図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態による精密度調整システムを示す構成図である。
【図3】本発明の周期管理データベースに格納される特定フレーム数に対応する許容周期情報の一例を示す図である。
【図4A】本発明による映像データのフレーム当りのレンダリング時間の縮小のために各映像因子のLODを調整する一例を示す図である。
【図4B】本発明による映像データのフレーム当りのレンダリング時間の縮小のために各映像因子のLODを調整する一例を示す図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態による映像データの精密度調整方法を具体的に示した作業流れ図である。
【図6】本発明による映像因子に対するLOD調整の一例を示す図である。
【図7】本発明による映像因子のLOD調整率を決定する方法の一例を示す図である。
【図8】本発明による精密度調整方法を遂行するのに採用される汎用コンピュータ装置の内部ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データの精密度を調整する方法において、
前記映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための周期管理データベースを維持する段階と、
ユーザの端末手段に送信された第1映像データに対する前記端末手段の具現処理周期を測定する段階と、
前記測定された具現処理周期と前記周期管理データベースに格納された前記許容周期情報を比較する段階と、
前記具現処理周期が前記許容周期より長いものと判断される場合、前記第1映像データ以後に送信される第2映像データの具現処理周期が減少するように制御する段階とを含み、
前記第2映像データの前記具現処理周期が減少するように制御する前記段階は、
前記第2映像データを構成する映像因子に対するLODを調整することを特徴とする映像データの精密度調整方法。
【請求項2】
前記第2映像データの前記具現処理周期が減少するように制御する前記段階は、
前記映像因子に対するLOD調整率を所定のレンダリング主要度と連関して決定する段階と、
前記決定されたLOD調整率に基づいて前記映像因子に対するレンダリング作業が前記端末手段上で遂行されるように制御する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像データの精密度調整方法。
【請求項3】
前記レンダリング主要度は、前記映像データの識別に係わった所定の加重値によって前記映像因子それぞれに付与され、
前記映像因子に対するLOD調整率を所定のレンダリング主要度と連関して決定する前記段階は、
前記第2映像データの前記映像因子に対する標準LODを格納するためのLOD管理データベースを維持する段階と、
前記標準LODまたは前記レンダリング主要度に基づいて前記映像因子に対するLODを決定する段階とを含み、
前記標準LODまたは前記レンダリング主要度に基づいて前記映像因子に対する前記LODを決定する前記段階は、
前記レンダリング主要度が高い前記映像因子のLODは、前記標準LODがそのまま維持されるようにし、前記レンダリング主要度が低い前記映像因子のLODは、前記標準LODより低く決定することを特徴とする請求項2に記載の映像データの精密度調整方法。
【請求項4】
前記映像因子は、前記第2映像データの画面背景、前記画面背景に所定位置する対象物(前記対象物は、動的または静的な被写体を含む)、前記対象物のシャドウ/エフェクト中の一つ以上であることを特徴とする請求項3に記載の映像データの精密度調整方法。
【請求項5】
前記映像因子の前記LOD調整率は、前記画面背景/対象物の視野距離または前記画面背景/対象物のポリゴン/テクスチャ数に対するレベルを設定することであることを特徴とする請求項4に記載の映像データの精密度調整方法。
【請求項6】
前記具現処理周期は、前記端末手段で前記映像データの入力、前記映像データのローディング、前記映像データのレンダリングを順に遂行するのに要される時間データであり、
前記第2映像データの前記具現処理周期が減少するように制御する前記段階は、
前記第2映像データのレンダリングと連関したレンダリング時間を減少させることを特徴とする請求項1に記載の映像データの精密度調整方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
映像データの精密度を調整するシステムにおいて、
前記映像データの具現時間と連関した許容周期情報を格納するための周期管理データベースと、
ユーザの端末手段に送信された第1映像データに対する前記端末手段の具現処理周期を測定する周期算出手段と、
前記測定された具現処理周期が前記許容周期より長い場合、前記第1映像データ以後に送信される第2映像データの前記具現処理周期が減少されるように制御する動作制御手段とを含み、
前記動作制御手段は、前記映像データを構成する映像因子に対するLOD調整率を前記映像データのレンダリング主要度と連関して決定するように動作することを特徴とする映像データの精密度調整システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2007−520925(P2007−520925A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545237(P2006−545237)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【国際出願番号】PCT/KR2004/003318
【国際公開番号】WO2005/059829
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】