説明

端末装置、情報提示方法および情報提示プログラム

【課題】テレビ会議を行う場合に、接続先候補に関する情報を適切に提示することが可能な端末装置、情報提示方法および情報提示プログラムを提供する。
【解決手段】端末装置におけるテレビ会議への参加者候補の映像がカメラで取得され(S4)、その映像を基に参加者候補の顔認識処理が行われ、登録ユーザと未登録候補者数が特定される(S10)。特定された登録ユーザと未登録候補者数を含むプレゼンス情報が生成され(S21)、接続制御装置に送信される(S22)。接続制御装置から、接続先候補の他の端末装置のプレゼンス情報が取得される(S23)。プレゼンス情報と過去のセッションの会議情報に基づき、他の端末装置が順位付けされ(S24)、決定された順位に従ってそのプレゼンス情報が表示される(S25)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ会議を行う場合に会議に関する情報を提示することが可能な端末装置、情報提示方法および情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して相互に接続された複数の端末装置の間で画像と音声のデータを送受信するテレビ会議システムが普及している。テレビ会議システムでは、会議開始時に端末装置間の接続を確立するために、ある端末装置が他の端末装置に対して、相互接続を要求する。この場合、多数の接続可能な端末の中から所望の接続要求先を特定するのには煩雑な操作が必要な場合がある。そこで、過去の会議に使用された会議端末と会議の参加者に関する情報を履歴情報として記録しておき、履歴情報を参照して、接続先候補の会議端末を提示するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−267968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1のシステムでは、履歴情報を参照して、新たな会議への参加希望者と過去の会議参加者との一致度合いが高い会議を抽出し、その会議で接続されていた会議端末が接続先候補として提示される。しかしながら、過去の会議参加者は、過去の会議で使用した端末で常に会議に参加するとは限らない。例えば、個々のユーザが通常個人的に利用する端末同士を接続して会議が行われる場合に、近くの別ユーザの席に移動して、一緒にその別ユーザの端末で会議に参加することもありうる。その場合、過去の会議でユーザが利用した自己の端末とは異なる端末で会議に参加することになるので、特許文献1のシステムが利用する履歴情報からでは、適切な接続先候補を提示することができない。
【0005】
本発明は、テレビ会議を行う場合に、接続先候補に関する情報を適切に提示することが可能な端末装置、情報提示方法および情報提示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一の態様に係る端末装置は、複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置であって、参加者候補情報取得手段と、登録候補特定手段と、未登録候補特定手段と、候補情報送信手段と、他端末情報取得手段と、提示手段とを備えている。前記参加者候補情報取得手段は、入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する。前記登録候補特定手段は、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得手段によって取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する。前記未登録候補特定手段は、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する。前記候補情報送信手段は、前記登録候補特定手段によって特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定手段によって特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する。前記他端末情報取得手段は、前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する。前記提示手段は、前記他端末情報取得手段によって取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する。
【0007】
端末装置を使用して会議に参加しようとするユーザは、提示手段によって提示された複数の他端末装置の各々に対応する登録候補と未登録候補の人数とを把握することができる。よって、例えば、登録候補が過去に使用したのとは異なる他端末装置を使用して会議に参加しようとする場合でも、その登録候補が今回はどの他端末装置で会議に参加するのかを正しく把握することができる。さらに、他端末装置における登録候補に加え、未登録候補の人数も認識できる。したがって、端末装置を使用して会議を開始しようとするユーザは、複数の他端末装置の現在の参加者候補の多様な情報から、適切な接続先を決定することができる。
【0008】
前記端末装置は、会議履歴記憶手段と、順位付け手段とを更に備えていてもよい。前記会議履歴記憶手段は、過去の接続セッションにおいて前記端末装置を使用して会議に参加した登録ユーザおよび非登録ユーザの人数と、接続先の他の端末装置を使用して会議に参加した登録ユーザおよび非登録ユーザの人数とを、それぞれ自己履歴情報と他履歴情報として記憶する。前記順位付け手段は、前記候補情報および前記他端末候補情報と、前記会議履歴記憶手段に記憶された前記自己履歴情報および前記他履歴情報との一致度合いに基づき、前記複数の他端末装置に順位を付ける。前記提示手段は、前記順位付け手段によって付けられた前記順位に従って、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示してもよい。
【0009】
この場合、複数の他端末装置の各々に対応する登録候補と未登録候補の人数とを示す情報が、現在の状況(端末装置の候補情報および他端末装置の他端末候補情報)と、過去の接続セッションにおける履歴情報との一致度合いに従って順位付けられて提示される。過去に同様の参加者で会議が行われていた場合、その参加者で再度会議を行う可能性はより高い。したがって、順位が高い方から複数の他端末装置を確認することで、ユーザがより迅速に適切な接続先を決定できる可能性が高くなる。
【0010】
前記端末装置において、前記順位付け手段は、前記候補情報と前記自己履歴情報との一致度合いを、前記他端末候補情報と前記他履歴情報との一致度合いよりも優先して前記順位を付けてもよい。
【0011】
端末装置の候補情報の自己履歴情報との一致度合いが高いほど、その会議で接続先とされた他の端末装置が今回も接続先とされる可能性が高い。したがって、候補情報の自己履歴情報との一致度合いを他端末候補情報と他履歴情報との一致度合いよりも優先して順位付けすることでより効果的な順位付けができ、ユーザがより迅速に適切な接続先を決定できる可能性が高くなる。
【0012】
前記端末装置において、前記提示手段は、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補とを区別可能な方法で表示手段に表示させてもよい。
【0013】
この場合、登録候補と未登録候補とが、区別可能な方法で表示手段に表示されるので、ユーザは、複数の他端末装置のうち適切な接続先をより容易に視覚的に判別できる。
【0014】
前記端末装置は、前記複数の登録ユーザのうち前記端末装置を用いて前記接続制御装置にログインした登録ユーザを、ログインユーザとして特定するログインユーザ特定手段をさらに備えていてもよい。前記端末装置において、前記提示手段は、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記ログインユーザと、前記ログインユーザではない前記登録候補と、前記未登録候補とを区別可能な方法で前記表示手段に表示させてもよい。
【0015】
この場合、複数の他端末装置のうちいずれかに対応するログインユーザと、ログインユーザではない登録候補も区別することができる。ログインユーザは、他端末装置の参加者候補のうち主要人物である場合が多い。したがって、端末装置のユーザは、さらに容易に適切な接続先を決定することができる。
【0016】
前記入力手段は、顔画像データを取得する撮像手段であってもよい。前記参加者候補情報取得手段は、前記撮像手段によって取得された前記顔画像データから顔特徴データを抽出することによって参加者候補情報を取得してもよい。前記端末装置は、前記参加者候補情報取得手段によって前記参加者候補情報として取得された前記顔特徴データと、前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として記憶されている前記複数の登録ユーザの顔特徴データと照合することにより、前記参加者候補が前記複数の登録ユーザに含まれるか否かを判断する判断手段をさらに備えていてもよい。そして、前記登録候補特定手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記登録候補を特定し、前記未登録候補特定手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記未登録候補の前記人数を特定してもよい。
【0017】
この場合、撮像手段により取得された顔画像データに基づき自動的に照合が行われるので、参加者候補は、わざわざ自己の情報を入力手段に入力する煩わしさがない。また、端末装置が映像と音声のデータを送受信する機能を備えたテレビ会議用の端末装置である場合、元々撮像手段を備えているため、新たに参加者候補に関する情報の入力手段を設ける必要がない。
【0018】
本発明の第二の態様に係る情報提示方法は、複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置において行われる情報提示方法である。前記情報提示方法は、入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する参加者候補情報取得ステップと、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得ステップで取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する登録候補特定ステップと、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する未登録候補特定ステップと、前記登録候補特定ステップで特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定ステップで特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する候補情報送信ステップと、前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する他端末情報取得ステップと、前記他端末情報取得ステップで取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する提示ステップとを備えている。
【0019】
端末装置を使用して会議に参加しようとするユーザは、提示ステップで提示された複数の他端末装置の各々に対応する登録候補と未登録候補の人数とを把握することができる。よって、例えば、登録候補が過去に使用したのとは異なる他端末装置を使用して会議に参加しようとする場合でも、その登録候補が今回はどの他端末装置で会議に参加するのかを正しく把握することができる。さらに、他端末装置における登録候補に加え、未登録候補の人数も認識できる。したがって、端末装置を使用して会議を開始しようとするユーザは、複数の他端末装置の現在の参加者候補の多様な情報から、適切な接続先を決定することができる。
【0020】
本発明の第三の態様に係る情報提示プログラムは、複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置用の情報提示プログラムである。前記情報提示プログラムは、入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する参加者候補情報取得ステップと、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得ステップで取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する登録候補特定ステップと、前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する未登録候補特定ステップと、前記登録候補特定ステップで特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定ステップで特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する候補情報送信ステップと、前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する他端末情報取得ステップと、前記他端末情報取得ステップで取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する提示ステップとを前記端末装置のコントローラに実行させるための指示を含む。
【0021】
情報提示プログラムの指示に従って、端末装置のコントローラにより各ステップが実行されると、端末装置で会議に参加しようとするユーザは、提示ステップで提示された複数の他端末装置の各々に対応する登録候補と未登録候補の人数とを把握することができる。よって、例えば、登録候補が過去に使用したのとは異なる他端末装置を使用して会議に参加しようとする場合でも、その登録候補が今回はどの他端末装置で会議に参加するのかを正しく把握することができる。さらに、他端末装置における登録候補に加え、未登録候補の人数も認識できる。したがって、端末装置を使用して会議を開始しようとするユーザは、複数の他端末装置の現在の参加者候補の多様な情報から、適切な接続先を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】テレビ会議システム1の構成図である。
【図2】端末装置30の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】登録者データベース311の説明図である。
【図4】会議履歴データベース312の説明図である。
【図5】接続制御装置20の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】プレゼンス情報テーブル241の説明図である。
【図7】端末装置30の接続先候補提示処理のフローチャートである。
【図8】接続先候補提示処理で行われる参加者候補特定処理のフローチャートである。
【図9】他の端末装置の順位付けの過程で並べ替えられた会議情報の説明図である。
【図10】接続先候補表示画面10の説明図である。
【図11】接続制御装置20のメイン処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態であるテレビ会議システム1について、図面を参照して説明する。なお、参照される図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0024】
まず、図1を参照して、テレビ会議システム1の概略構成について説明する。テレビ会議システム1は、接続制御装置20と、複数の端末装置30を含み、これらの装置はすべてネットワーク2(例えば、インターネット)に接続している。なお、図1では、複数の端末装置30として、端末装置31、32、33、34の4つの端末装置が図示されているが、端末装置30の数は4に限られない。以下では、複数の端末装置30を総称する場合、および複数の端末装置30のうちいずれかを特定せずに指す場合には、「端末装置30」という。
【0025】
接続制御装置20は、ネットワーク2を介して接続制御装置20に接続された複数の端末装置30同士を相互に接続する制御(以下、単に接続制御という)を行う装置である。本実施形態の接続制御装置20は、Session Initiation Protocol(SIP)に則って、複数の端末装置30の間のセッションを確立するSIPサーバとして機能する。セッションが確立されると、複数の端末装置30間では、接続制御装置20を介さない通信が可能となる。詳細は後述するが、本実施形態の端末装置30は、カメラ352、ディスプレイ322、マイク331およびスピーカ332を備えており(図2参照)、他の端末装置30との間で音声データおよび映像データを送受信することで、テレビ会議を実施することができる。
【0026】
複数の端末装置30間でテレビ会議を行う場合、いずれかの端末装置30のユーザが、接続制御装置20を介して他のどの端末装置30に接続要求を行うかを指定する必要がある。このため、接続制御装置20に接続した各端末装置30は、その端末装置30を使用してテレビ会議に参加可能なユーザ(以下、参加者候補という)に関する情報を特定し、接続制御装置20に送信する。また、各端末装置30は、他の端末装置30の各々で特定された情報を接続制御装置20から取得し、接続先候補に関する情報を表示する。したがって、端末装置30のユーザは、接続先候補に関する情報を確認して、他のどの端末装置30に接続要求を行うかを容易に決定することができる。端末装置30および接続制御装置20による処理の詳細は後述する。
【0027】
図2〜図4を参照して、端末装置30の構成について説明する。本実施形態では、端末装置30の一例として、汎用のノート型パーソナルコンピュータが採用されている。図2に示すように、端末装置30は、CPU300、ROM301、RAM302、入出力(I/O)インタフェイス304、外部通信インタフェイス(I/F)305、ハードディスク装置(HDD)310、ビデオコントローラ321、ディスプレイ322、キーコントローラ323、キーボード324、マイク331、スピーカ332、CD−ROMドライブ340、およびUSBインタフェイス350を備えている。
【0028】
ROM301、RAM302、およびI/Oインタフェイス304は、CPU300に接続されている。外部通信I/F305、HDD310、ビデオコントローラ321、キーコントローラ323、CD−ROMドライブ340、およびUSBインタフェイス350は、I/Oインタフェイス304に接続されている。ディスプレイ322は、ビデオコントローラ321に接続されている。キーボード324は、キーコントローラ323に接続されている。
【0029】
USBインタフェイス350は、外部機器とユニバーサル・シリアル・バスで接続するコントローラである。USBインタフェイス350には、マウス351およびカメラ352がそれぞれUSBケーブルで接続されている。本実施形態では、カメラ352として、撮像した映像データをネットワーク2へリアルタイムで出力可能な小型・軽量の汎用カメラ(いわゆる、WEBカメラ)が採用されている。外部通信I/F305は、ネットワーク2を介してデータ送受信を行うコントローラである。本実施形態では、外部通信I/F305は、テレビ会議の実行時に、他の端末装置30との間で音声データおよび映像データの送受信を行う。後述するプレゼンス情報も、外部通信I/F305を介して接続制御装置20との間で送受信される。
【0030】
CPU300は、ROM301およびHDD310に記憶された各種プログラムを実行することにより、端末装置30の動作を制御する。ROM301は、端末装置30を動作させるためのプログラムと初期値等を記憶している。RAM302は、CPU300が各種処理を実行する際、演算結果等のデータを一時的に記憶する。HDD310は、大容量の記憶装置である。HDD310には、後述する接続先候補提示処理用のプログラム等、CPU300によって実行される各種処理用のプログラムと、各種処理で使用されるデータベース(詳細は後述)が記憶されている。また、HDD310には、他の端末装置30との間で送受信される各種データ(例えば、カメラ352およびマイク331から取得された映像データおよび音声データ、他の端末装置30から受信された映像データ・音声データ)等も記憶される。
【0031】
CD−ROMドライブ340には、CPU300によって実行される各種処理用のプログラムを記憶したCD−ROM341が挿入可能である。端末装置30では、CD−ROMドライブ340からこれらのプログラムが読み込まれ、HDD310にセットアップされる。なお、プログラムは、ネットワーク2経由で外部機器からダウンロードされたものがHDD310にセットアップされてもよい。
【0032】
図3を参照して、HDD310に記憶されているデータベースの一例である登録者データベース311について説明する。登録者データベース311には、テレビ会議システム1のユーザとして登録された複数の登録ユーザに関する情報が、登録ユーザ毎に格納されている。各登録ユーザに関する情報(以下、登録ユーザ情報という)は、例えば、登録者ID、氏名、および顔特徴データを含む。登録者IDは、登録ユーザを識別する固有の番号である。氏名は、登録ユーザの氏名である。顔特徴データは、後述する顔認識処理で使用可能なデータであればよく、例えば、登録ユーザの目、鼻、口等の顔の特徴点の位置を示すデータ等である。なお、図3では、登録ユーザ7名分の登録ユーザ情報のみが格納された登録者データベース311を例示したが、格納される登録ユーザ情報の数は、7件に限らないことは勿論である。
【0033】
登録者データベース311への登録ユーザ情報の登録方法は特に限定されないが、例えば、次の方法で行われる。テレビ会議システム1を利用するために、ユーザは、登録ユーザとなるための手続を行う。具体的には、氏名等の個人情報と、カメラ352で撮像された自己の顔画像データを接続制御装置20に送信し、接続制御装置20から登録者IDを発行してもらう。接続制御装置20では、登録者ID、各端末装置30から送信された個人情報、および顔画像データから抽出された顔特徴データが対応付けられ、図3の登録者データベース311と同様の登録者管理データベース(図示略)に登録される。
【0034】
なお、顔特徴データは、任意の公知の方法で抽出されればよい。例えば、画像中の肌色領域を検出することにより顔領域が検出され、顔領域から、目、鼻、口等の顔の特徴点が抽出され、その位置情報等が顔特徴データとされる。そして、例えば、接続制御装置20で登録者管理データベースが更新された場合に、複数の端末装置30の各々に更新された情報が送信され、各端末装置30で送信された情報が登録されることで、図3に示すような登録者データベース311が構築される。
【0035】
図4を参照して、HDD310に記憶されているデータベースの別の例である会議履歴データベース312について説明する。会議履歴データベース312には、端末装置30を使用して過去に行われた複数のテレビ会議のセッションに関する情報が、セッション毎に格納されている。各セッションに関する情報(以下、会議情報という)は、例えば、日時、ログインID、その他参加者ID、未登録参加者数、接続先ログインID、接続先その他参加者ID、および接続先未登録参加者数を含む。
【0036】
日時は、テレビ会議が行われた日時を示す。例えば、端末装置30と他の端末装置30とのセッションが確立された時刻とそのセッションが切断された時刻とが使用される。ログインIDは、そのセッションにおいて端末装置30にログインした登録ユーザ(以下、ログインユーザという)の登録者IDである。その他参加者IDは、そのセッションにおいて端末装置30を使用してテレビ会議に参加した登録ユーザのうち、ログインユーザ以外の登録ユーザの登録者IDである。未登録参加者数は、そのセッションにおいて端末装置30を使用してテレビ会議に参加した、登録ユーザ以外の参加者(以下、未登録参加者という)の数である。
【0037】
接続先ログインIDは、そのセッションで接続先であった他の端末装置30(以下、接続先端末装置30という)のログインユーザの登録者IDである。接続先その他参加者IDは、そのセッションにおいて接続先端末装置30を使用してテレビ会議に参加した登録ユーザのうち、接続先端末装置30のログインユーザ以外の登録ユーザの登録者IDである。接続先未登録参加者数は、そのセッションにおいて接続先端末装置30を使用してテレビ会議に参加した、未登録参加者の数である。
【0038】
会議履歴データベース312への会議情報の登録方法は特に限定されない。例えば、セッションが切断された時点で、日時と、セッション確立前に取得されるプレゼンス情報(詳細は後述)とを基に、新たな会議情報が生成され、登録されればよい。また、図4では、セッション7回分の7件の会議情報のみが格納された会議履歴データベース312が例示されているが、格納される会議情報の数は、7件に限らないことは勿論である。
【0039】
図5および図6を参照して、接続制御装置20の構成について説明する。図5に示すように、接続制御装置20は、バスを介して相互に接続されたCPU21、ROM22、RAM23、HDD24、入力ドライバ25、表示ドライバ26、CD−ROMドライブ28、および外部通信I/F27を備えている。入力ドライバ25には、キーボード等の入力部251が接続されている。表示ドライバ26には、ディスプレイ261が接続されている。
【0040】
CPU21は、ROM22およびHDD24に記憶された各種プログラムを実行することにより、接続制御装置20の動作を制御する。ROM22は、接続制御装置20を動作させるためのプログラムと初期値等を記憶している。RAM23は、CPU21が各種処理を実行する際、演算結果等のデータを一時的に記憶する。HDD24は、大容量の記憶装置である。HDD24には、後述するメイン処理用のプログラム等、CPU22によって実行される各種処理用のプログラムと、各種処理で使用されるデータ等が記憶されている。CD−ROMドライブ28には、CPU21によって実行される各種処理用のプログラムを記憶したCD−ROM281が挿入可能である。接続制御装置20では、CD−ROMドライブ281からこれらのプログラムが読み込まれ、HDD24にセットアップされる。なお、プログラムは、ネットワーク2経由で外部機器からダウンロードされたものがHDD24にセットアップされてもよい。
【0041】
HDD24に記憶されるデータについて説明する。図示は省略するが、HDD24には、前述したように、図3の登録者データベース311と同様の登録者管理データベースが記憶される。なお、登録者管理データベースには、登録ユーザのパスワード等、前述の登録ユーザ情報に含まれない情報が追加されていてもよい。また、図示は省略するが、SIPサーバとして機能するために、接続制御装置20は、ネットワーク2を介して接続制御装置20に接続中の端末装置30のすべてについて、各々のSIP URI、IPアドレスおよびログインユーザの登録者IDの対応情報を、HDD24に用意された管理テーブルに記憶する。
【0042】
さらに、HDD24には、図6に例示するプレゼンス情報テーブル241が記憶される。プレゼンス情報テーブル241は、ネットワーク2を介して接続制御装置20に接続中の端末装置30のすべてについて、各々の端末装置30における参加者候補に関する情報(以下、プレゼンス情報という)とその取得日時とを格納するテーブルである。各プレゼンス情報は、例えば、ログインID、その他登録者ID、および未登録参加者候補数を含む。
【0043】
ログインIDは、端末装置30におけるログインIDである。その他登録者IDは、端末装置30における参加者候補のうち、ログインユーザ以外の登録ユーザの登録者IDである。未登録参加者候補数は、端末装置30における参加者候補のうち、登録ユーザ以外の参加者候補の数である。取得日時は、接続制御装置20が端末装置30から送信されたプレゼンス情報を取得(受信)した日時である。
【0044】
処理の詳細は後述するが、プレゼンス情報は、端末装置30がネットワーク2を介して接続制御装置20に接続し、ログイン処理が成功した後、各端末装置30で取得されて接続制御装置20に送信され、その受信日時とともにプレゼンス情報テーブル241に記憶される。そして、端末装置30が接続制御装置20からログアウトすると、プレゼンス情報とその取得日時は、プレゼンス情報テーブル241から削除される。なお、図6では、4件のプレゼンス情報のみを含むプレゼンス情報テーブル241を例示したが、格納されるプレゼンス情報の数は、4件に限らないことは勿論である。
【0045】
以下に、図7〜図10を参照して、端末装置30で行われる接続先候補提示処理について説明する。接続先候補提示処理は、端末装置30においてHDD310に記憶されている接続先候補提示プログラムが起動されると開始され、CPU300がこのプログラムを実行することにより行われる。なお、以下では、便宜上、図1に示す端末装置31において接続先候補提示処理が行われるものとし、接続制御装置20にはすでに他の端末装置32、33、34が接続中であるものとして説明する。
【0046】
図7に示すように、接続先候補提示処理が開始されると、初期化処理が行われる(S1)。初期化処理では、例えば、RAM302に記憶されている人数カウンタの値nをゼロにし、ワークエリアをクリアする等の処理が行われる。人数カウンタは、未登録参加者候補数をカウントするためのカウンタである。
【0047】
続いて、接続制御装置20に対するログイン要求が行われる(S2)。端末装置31から接続制御装置20には、少なくとも、ユーザが端末装置31でキーボード324から入力した自己のIDと、端末装置31のSIP URIおよびIPアドレスとが送信される。なお、送信された情報は、端末装置31のRAM302にも記憶される。接続制御装置20では、端末装置31から送信されたユーザのIDに基づき、ユーザが登録ユーザであるか否かを判定する認証処理が行われる。
【0048】
接続制御装置20から送信された認証結果に基づき、ユーザが登録ユーザとして認証されたか否かが判断される(S3)。認証されなかった場合には(S3:NO)、接続先候補提示処理は終了する。ユーザが登録ユーザであると認証された場合(S3:YES)、カメラ352が起動され、撮像が開始される(S4)。取得された映像を用いて、参加者候補特定処理が行われる(S10および図8)。
【0049】
図8を参照して、参加者候補特定処理について説明する。本実施形態では、参加者候補の特定には、顔認識処理が用いられる。参加者候補特定処理では、別途、HDD310に記憶された顔認識エンジンが起動されて使用される。図8に示すように、まず、取得された映像中の顔領域が検出され、検出された顔領域から特徴点が抽出されて、顔特徴データが生成される(S11)。なお、映像中に複数の顔領域が検出された場合には、そのうちの1つの顔領域が選択され、処理される。複数の顔領域が検出される場合とは、複数のユーザが端末装置31を使用してテレビ会議に参加するために集まり、撮像された場合である。
【0050】
作成された顔特徴データが、ログインユーザのものか否かが判断される(S12)。具体的には、ステップS2でRAM302に記憶されたIDに対応付けて登録者データベース311に記憶されている顔特徴データが取得され、処理対象の顔特徴データと比較されて両者の類似度が求められる。類似度が所定の閾値以上の場合、二つの顔特徴データは同一人物のものである、すなわち、映像中の処理対象の人物は、ログインユーザであると判断される(S12:YES)。この場合、ステップS2でRAM302に記憶されたユーザのIDがログインIDとして特定され、RAM302に記憶される(S13)。処理はステップS17に進む。
【0051】
処理対象の人物がログインユーザでないと判断された場合(S12:NO)、ログインユーザ以外の登録ユーザの顔特徴データが順に取得され、処理対象の顔特徴データと比較される。類似度が所定の閾値以上となる登録ユーザの顔特徴データがある場合、映像中の処理対象の人物は、登録ユーザの一人であると判断される(S14:YES)。この場合、その顔特徴データに対応づけて登録者データベース311に記憶されている登録者IDが、その他登録者IDとして特定され、RAM302に記憶される(S15)。処理はステップS17に進む。
【0052】
一方、処理対象の顔特徴データとログインユーザ以外の登録ユーザの顔特徴データとの類似度が、いずれも所定の閾値未満の場合、映像中の人物は、登録ユーザではなく未登録参加者候補であると判断される(S14:NO)。この場合、RAM302に記憶されている人数カウンタの値nに1が加算される(S16)。処理はステップS17に進む。映像中に含まれるすべての人物の顔認識処理が完了したか否かが判断される(S17)。完了していない場合には(S17:NO)、処理はステップS11に戻り、未処理の顔領域が新たに選択され、前述と同様の処理が行われる(S11〜S16)。映像中に含まれるすべての人物の顔認識処理が完了すると(S17:YES)、CPU301は、図8に示す参加者候補特定処理を終了し、図7に示す接続先候補提示処理に戻る。
【0053】
図7に示すように、参加者候補特定処理の後、端末装置31のプレゼンス情報が生成される(S21)。具体的には、ステップS13でRAM302に記憶されたログインIDと、ステップS15でRAM302に記憶されたその他登録者IDと、人数カウンタの値n、すなわち未登録参加者候補数とから、プレゼンス情報が生成され、RAM302に記憶される。生成されたプレゼンス情報は、接続制御装置20に送信される(S22)。接続制御装置20にログイン中の他の端末装置32〜34でもそれぞれ同様の処理が行われているので、接続制御装置20のプレゼンス情報テーブル241には、接続中の複数の端末装置31〜34のプレゼンス情報が記憶された状態となる(図6参照)。
【0054】
接続制御装置20から、接続制御装置20に接続中の他の端末装置32〜34のプレゼンス情報が、それぞれの取得日時と共に取得される(S23)。具体的には、端末装置31から接続制御装置20に対して、ログインIDとともに他の端末装置30のプレゼンス情報の送信を要求するリクエストが送信される。それに応じて接続制御装置20から送信された他の端末装置32〜34のプレゼンス情報とその取得日時が、端末装置30で受信され、RAM302に記憶される。他の端末装置32〜34は、端末装置31の接続先候補である。
【0055】
会議履歴データベース312の会議情報と、ステップS21で生成された端末装置31のプレゼンス情報と、ステップS23で取得された他の端末装置32〜34のプレゼンス情報とに基づき、他の端末装置32〜34の順位付けが行われる(S24)。端末装置32〜34の順位は、現在の状況(端末装置31の参加者候補および他の端末装置32〜34の参加者候補)と、過去のセッションの履歴である会議情報との一致度合いに従って決定される。
【0056】
以下に、図4に示す7件の会議情報が会議履歴データベース312に登録されており、且つ端末装置31〜34のプレゼンス情報に含まれるログインID、その他登録者ID、および未登録参加者候補数が、それぞれ「10999」、「なし」、「1」と、「10735」、「なし」、「1」と、「11100」、「13152」、「3」と、「13152」、「なし」、「0」の場合の順位付け方法の一例について説明する。この場合、端末装置31については、登録者IDが「10999」の登録ユーザがログインユーザであり、他の登録ユーザはおらず、未登録参加者候補が1名いる状態である。まず、会議履歴データベース312の会議情報が、ログインID、その他参加者ID、未登録参加者数の優先順位で、端末装置31のプレゼンス情報に近い順にソートされる。ログインID、その他参加者ID、未登録参加者数が同一の会議情報が複数ある場合、これらの会議情報は、日時が新しい順にソートされる。
【0057】
前述の条件でソートが行われると、図4に示す7件の会議情報は、図9に示す順序に並べ替えられた状態となる。なお、表中、上に位置する会議情報ほど、端末装置31のプレゼンス情報に近い会議情報であることを示している。具体的には、ログインID(10999)が一致する6件の会議情報のうち、その他参加者IDがなく、登録者IDが「10999」の登録ユーザのみが参加したセッションの会議情報2件が上位に並ぶ。これら2件の会議情報のうち、未登録参加者数(1、3)と端末装置31の未登録参加者候補数(1)との差がより小さい2010年6月18日のセッションの会議情報が上位となる。次に、ログインIDが一致するが、その他参加者IDがそれぞれ1名分含まれる会議情報3件が、未登録参加者数(1、2、4)と未登録参加者候補数(1)との差が小さいものから順に上から並べられる。次に、ログインIDが一致するが、その他参加者IDが2名分含まれる会議情報が並べられ、最後に、ログインIDが一致しない会議情報が並べられる。
【0058】
会議情報が図9に示すように並べ替えられた後、より上位にある会議情報に近い順に、接続先候補である端末装置32〜34のプレゼンス情報が順位付けられる。まず、並べ替えられた最上位の会議情報と完全にまたは一部が一致するプレゼンス情報が検索される。具体的には、会議情報の接続先ログインID、接続先その他参加者ID、および接続先未登録参加者数が、それぞれプレゼンス情報のログインID、その他登録者ID、および未登録参加者候補数と比較される。3項目のすべてが一致する場合は「完全一致」、3項目のうち1項目または2項目のみ一致する場合は「一部一致」、1項目も一致しない場合は「不一致」と判断される。最上位の会議情報とは、端末装置32〜34のプレゼンス情報はいずれも不一致である。2番目の会議情報とも、同様に、端末装置32〜34のプレゼンス情報はいずれも不一致である。
【0059】
3番目の会議情報の接続先ログインID、接続先その他参加者ID、および接続先未登録参加者数は、それぞれ「11100」、「13152」、「3」であるから、端末装置33のログインID、その他登録者ID、および未登録参加者候補数と完全一致する。したがって、端末装置33が、最上位の接続先候補として順位付けられる。同様にして、会議情報が順にプレゼンス情報と比較される。5番目の会議情報の接続先ログインID、接続先その他参加者ID、および接続先未登録参加者数は、それぞれ「10735」、「なし」、「2」であり、端末装置32のログインID、その他登録者ID、および未登録参加者候補数は、それぞれ「10735」、「なし」、「1」であるから、一部(2項目)が一致している。よって、端末装置32が、2番目の接続先候補として順位付けられ、端末装置34が3番目の接続先候補として順位付けられる。
【0060】
なお、この順位付け方法では、端末装置31のプレゼンス情報に近い順に会議情報が並べられ、他の端末装置32〜34のうち、上位にある会議情報との一致度が高いプレゼンス情報に対応するものほど、上位の順位が付けられる。つまり、他の端末装置32〜34のプレゼンス情報と会議情報中の接続先の情報との一致度合いよりも、端末装置31のプレゼンス情報と会議情報中の端末装置31の情報との一致度合いを優先して順位付けが行われている。端末装置31のプレゼンス情報と会議情報中の端末装置31の情報との一致度合いが高いほど、その会議で接続先とされた他の端末装置30が今回も接続先とされる可能性が高い。したがって、このように順位付けすることで、より効果的な順位付けができ、端末装置31のユーザがより迅速に適切な接続先を決定できる可能性が高くなる。
【0061】
ところで、上記の順位付け方法では、接続先候補の端末装置32〜34のいずれかのプレゼンス情報が、並べ替え後の順序においてより上位にある会議情報と一部一致し、別のいずれかのプレゼンス情報が、より下位にある会議情報と完全一致する場合も生じうる。したがって、上記の順位付け方法に代えて、例えば、次のように順位を決定してもよい。まず、端末装置31のプレゼンス情報に基づき並べ替えられた会議情報の順位をそのまま点数とする。完全一致、一部一致、不一致の順で、端末装置32〜34のプレゼンス情報が順位付けされ、上位から順に1点、2点、3点が付与される。なお、一部一致のプレゼンス情報が複数ある場合、ログインIDの一致、その他登録者IDの一致、未登録参加者候補数の一致、の順で優先される。会議情報の点数とプレゼンス情報の点数の合計点が低いほど、より上位の順位を付ける。
【0062】
例えば、前述のように、3番目の会議情報と端末装置33のプレゼンス情報が完全一致し、5番目の会議情報と端末装置32のプレゼンス情報が一部一致(2項目が一致)し、さらに、1番目の会議情報の接続先ログインIDと、端末装置34のログインIDとが一部一致(1項目が一致)したとする。この場合、端末装置32と34では、優先順位の1位と2位の2項目が一致している端末装置32が、端末装置34より上位となる。よって、合計点は、端末装置32が7点(=5点+2点)、端末装置33が4点(=3点+1点)、端末装置34が4点(=1点+3点)となる。端末装置33と34は同点であるが、この場合は、端末装置31のプレゼンス情報により近い会議情報に対応する端末装置34を優先すればよい。したがって、端末装置34が最上位、端末装置33が2番、端末装置32が3番として順位付けられる。
【0063】
図7に示すように、接続先候補の端末装置32〜34に順位付けが行われた後(S24)、端末装置31〜34のそれぞれに対応する参加者候補の情報を提示する画面が、ディスプレイ322に表示される(S25)。図10を参照して、このときの表示画面の一例である接続先候補表示画面10について説明する。図10に示すように、接続先候補表示画面10には、端末装置31および端末装置31に接続可能な複数の端末装置30に関する情報が、接続制御装置20にログイン中のオンラインの端末装置30と、オフラインの端末装置30とに分けて表示される。なお、オフラインの端末装置30は接続制御装置20に接続していないため、接続要求をすることはできず、接続先候補とはならない。よって、オフラインの端末装置30は表示されなくてもよい。
【0064】
接続先候補表示画面10では、オンラインの端末装置31〜34のうち、接続先候補である端末装置32〜34については、ステップS24で決定された順位に従った表示が行われる。例えば、端末装置33、32、34の順に上位から順位が付けられた場合、接続先候補表示画面10の左側から順に、端末装置33、32、34の参加者候補の情報が表示される。前述したように、端末装置32〜34の順位は、現在の状況(端末装置31の参加者候補および他の端末装置32〜34の参加者候補)と、過去のセッションの履歴である会議情報との一致度合いに従って決定されている。過去に同様の参加者で会議が行われていた場合、その参加者で再度会議を行う可能性はより高い。したがって、順位が高い方から端末装置32〜34の参加者候補を確認することで、端末装置31のユーザは、より迅速に適切な接続先を決定できる可能性が高くなる。なお、本実施形態では、接続先候補の情報の右側に、端末装置31の参加者候補の情報も表示されるが、端末装置31の情報は表示されなくてもよい。
【0065】
前述したように、参加者候補には、ログインユーザ、その他の登録ユーザ、および未登録参加者候補の3種類が存在する。そこで、本実施形態では、ログインユーザ、その他の登録ユーザ、および未登録参加者候補の情報は、ステップS23で取得された他の端末装置32〜34のプレゼンス情報に基づき、以下に説明するように互いに区別可能な態様で表示される。
【0066】
すべての参加者候補は人物アイコンで表示されるが、ログインユーザおよびその他の登録ユーザは、未登録参加者候補よりも大きい人物アイコンで表示される。ログインユーザおよびその他の登録ユーザの人物アイコンの右側には、登録者データベース311(図3参照)に登録者IDに対応付けて記憶された氏名があわせて表示される。人物アイコンおよび氏名は、ログインユーザとその他の登録ユーザとで、例えば、異なる色彩で表示されることによって区別される。図10に示すように、ログインユーザの氏名のみに下線を付す等の方法で区別されてもよい。ログインユーザは、各端末装置32〜34の参加者候補のうち主要人物である場合が多いので、このような区別を行うことで、端末装置31のユーザが適切な接続先を容易に決定することができる。
【0067】
参加者候補中、ログインユーザは最も上方に配置され、その下方にその他の登録ユーザ、さらに下方に未登録参加者候補が配置される。未登録候補者が複数存在する場合は、登録ユーザよりも小さい人物アイコンが横並びに人数分配置される。未登録参加者候補の氏名は不明であるため、表示されない。このように、接続先候補表示画面10では、登録ユーザと未登録参加者候補とが、区別可能な方法で表示されるので、ユーザは、接続先候補の端末装置32〜34のうち適切な接続先を、より容易に視覚的に判別できる。
【0068】
ところで、本実施形態のテレビ会議システム1では、登録ユーザが通常使用する端末装置30は大体決まっており、その端末装置30を使用して自己の登録者IDで接続制御装置20にログインすることが想定されている。しかし、例えば、登録者IDが「13152」である登録ユーザ「FFF」が、端末装置34でログイン処理をした後、端末装置33を使用して、端末装置33のログインユーザ「CCC」と未登録参加者候補3名とともにテレビ会議に参加しようとしたとする。この場合、端末装置34ではログイン直後に顔認識処理によって登録ユーザ「FFF」がログインユーザとして特定され、その登録者ID「13152」をログインIDとして含むプレゼンス情報が接続制御装置20に送信される。さらに、端末装置33からも、同様の処理により、登録ユーザ「FFF」の登録者ID「13152」をその他登録者IDとして含むプレゼンス情報が接続制御装置20に送信される。
【0069】
よって、その後、端末装置31で接続先候補提示処理が行われると、端末装置31には、端末装置33および34の両方のプレゼンス情報に、同じ登録ユーザ「FFF」の情報が含まれることになる。この場合は、「FFF」は、異なる端末装置33と34とで、それぞれ、その他登録ユーザとログインユーザとして表示されることとなる(図10の左端と左から3番目の参加者候補の情報の人物アイコン参照)。この場合、ステップS23でプレゼンス情報とともに取得された取得日時が比較される。登録ユーザ「FFF」は、端末装置33および34のうち、より新しいプレゼンス情報に対応する方で会議に参加するものと考えられる。よって、例えば、より古い方のプレゼンス情報に対応する人物アイコンを薄く表示する、点滅表示する等の方法で、実際に登録ユーザ「FFF」が使用すると考えられる端末装置33を容易に認識可能に表示することもできる。
【0070】
このように、端末装置31〜34のそれぞれに対応する参加者候補の情報を提示する画面が、ディスプレイ322に表示された後(S25)、図7に示す接続先候補提示処理は終了する。なお、詳細な説明は省略するが、接続先候補提示処理の後、端末装置32〜34の参加者候補の情報を参考にして、端末装置31の参加者候補により接続先が決定され、接続制御装置20に対して接続先への接続要求が送信される。そして、セッションが確立されると、端末装置31と接続先の他の端末装置30との間で音声データおよび映像データの送受信が行われることにより、テレビ会議が実施される。これらの処理は、別途HDD310に記憶されたプログラムをCPU300が実行することによって行われる。
【0071】
次に、図11を参照して、接続制御装置20のメイン処理について簡単に説明する。メイン処理は、接続制御装置20の電源がONになると開始され、電源がONである間中、CPU21がこのプログラムを実行することにより行われる。ネットワーク2を介していずれかの端末装置30からのログイン要求があったか否かが判断される(S31)。ログイン要求があった場合(S31:YES)、前述したように、登録者管理データベース(図示略)が参照され、ログイン要求とともに受信されたIDが登録者IDであるか否かを判定する認証処理が行われ、認証結果が端末装置30に送信される(S32)。受信されたIDが登録者IDであれば、その端末装置30のSIP URI、IPアドレスおよびログインユーザの登録者IDの対応情報が、HDD24の管理テーブルに新たに記憶される。処理はステップS31に戻る。
【0072】
ログイン要求がされていない場合(S31:NO)、いずれかの端末装置30からのプレゼンス情報が受信されたか否かが判断される(S33)。プレゼンス情報が受信された場合(S33:YES)、プレゼンス情報とその取得(受信)日時が、HDD24のプレゼンス情報テーブル241(図6参照)に新たに記憶される(S34)。処理はステップS31に戻る。プレゼンス情報は受信されず(S33:NO)、いずれかの端末装置30からプレゼンス情報の送信が要求された場合は(S35:YES)、要求元の端末装置30に対して、その他の接続中のすべての端末装置30のプレゼンス情報がその取得日時とともに送信される(S36)。具体的には、要求元の端末装置30のログインIDに基づき、プレゼンス情報テーブル241に記憶された情報のうち、その他の接続中の端末装置30の情報が特定され、送信される。処理はステップS31に戻る。
【0073】
プレゼンス情報の送信が要求されていない場合(S35:NO)、受信された情報に応じたその他の処理が行われる(S37)。例えば、いずれかの端末装置30から他の端末装置30への接続要求を受信した場合には、SIPに則って他の端末装置30を呼び出し、セッションを確立する制御を行う。また、いずれかの端末装置30からログアウトの要求があった場合には、セッションを切断し、接続が切断された端末装置30に関する情報を管理テーブルおよびプレゼンス情報テーブルから削除する等の処理を行う。その他の処理が行われた後、処理はステップS31に戻る。
【0074】
以上に説明した通り、本実施形態の端末装置30は、登録ユーザが自己の登録者IDを用いて接続制御装置20にログインすると、端末装置30を使用してテレビ会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補の顔をカメラ352で撮像する。そして、得られた映像から顔特徴データを取得し、その顔特徴データを登録者データベース311に登録された登録ユーザの顔特徴データと照合することによって顔認識処理を行い、少なくとも1名の参加者候補のうち、登録ユーザ(ログインユーザおよびその他の登録ユーザ)と、未登録参加者候補の数とを特定する。特定された登録ユーザの登録者ID(ログインIDおよびその他登録者ID)と未登録参加者数とを含むプレゼンス情報を、接続制御装置20に送信する。
【0075】
さらに、端末装置30は、他の端末装置30から同様にして接続制御装置20に送信され記憶されたプレゼンス情報を、接続制御装置20から取得する。そして、取得した他の端末装置30のプレゼンス情報に基づき、他の端末装置30の参加者候補中の登録ユーザ(ログインユーザおよびその他の登録ユーザ)と、未登録参加者候補の数とを示す情報(人物アイコンおよび氏名)を、接続先候補の情報として、ディスプレイ322に表示させる。
【0076】
したがって、端末装置30を使用して会議を開始しようとするユーザは、ディスプレイ322に表示された他の端末装置30の各々に対応する登録ユーザと未登録参加者候補の人数とを容易に把握することができる。よって、例えば、他の登録ユーザが、通常使用する端末装置30や過去に使用したのとは異なる他の端末装置30を使用して会議に参加しようとする場合でも、その登録ユーザが今回はどの端末装置30で会議に参加するつもりなのかを正しく把握することができる。さらに、他の端末装置30の参加者候補のうち、登録ユーザに加え、未登録参加者候補の人数も認識できる。したがって、端末装置30を使用して会議を開始しようとするユーザは、複数の他の端末装置30の現在の参加者候補の多様な情報から、適切な接続先を決定することができる。
【0077】
上記実施形態では、カメラ352が、本発明の「入力手段」および「撮像手段」に相当する。図8のステップS11で顔特徴データを生成するCPU300が、「参加者候補情報取得手段」に相当する。登録者データベース311を記憶するHDD310が、「ユーザ情報記憶手段」に相当する。ステップ12およびS14で参加者候補が登録ユーザか否かを判断するCPU300が、「判断手段」に相当する。ステップS13およびS15でログインIDとその他登録者IDを特定するCPU300が、「登録候補特定手段」に相当する。ステップS13でログインIDを特定するCPU300が、「ログインユーザ特定手段」に相当する。ステップS16で未登録参加者候補の数を特定するCPU300が、「未登録候補特定手段」に相当する。
【0078】
図7のステップS22で接続制御装置20にプレゼンス情報を送信するCPU300が、「候補情報送信手段」に相当する。ステップS23で他の端末装置30のプレゼンス情報を接続制御装置20から取得するCPU300が、「他端末情報取得手段」に相当する。ステップS25で接続先候補表示画面10を「表示手段」であるディスプレイ322に表示させるCPU300が、「提示手段」に相当する。会議履歴データベース312を記憶するHDD310が、「会議履歴記憶手段」に相当する。ステップS24で、他の端末装置30の順位付けを行うCPU300が、「順位付け手段」に相当する。
【0079】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、端末装置30と接続制御装置20がそれぞれ汎用のパーソナルコンピュータとSIPサーバである例を挙げたが、端末装置30と接続制御装置20は、例えば、H.323の機能をサポートする専用のテレビ会議用端末と多地点接続制御装置であってもよい。
【0080】
実施形態では、参加者候補特定処理は、顔認識処理を用いて行われている。この場合、カメラ352によって取得された画像データに基づき自動的に顔特徴データが生成され、照合が行われるので、参加者候補は、わざわざ自己の情報を何らかの入力手段に入力する煩わしさがない。また、端末装置30はテレビ会議に用いることが前提とされているので、元々カメラ352を備えている。よって、新たに参加者候補に関する情報の入力手段を設ける必要がない。しかし、参加者候補に関する情報を取得して、登録ユーザと未登録参加者候補数の特定ができれば、顔認識処理以外の方法が用いられてもよい。例えば、顔特徴データの代わりに他の生体情報(指紋、虹彩)を用いた認識処理を行ってもよい。IDカードに記憶された各参加者候補の識別コードをカードリーダで読み取って、登録ユーザとの照合処理を行ってもよい。
【0081】
登録者データベース311は端末装置30には記憶されていなくてもよい。前述のIDカードを使用する照合処理の場合なら、接続制御装置20の登録者管理データベースに、登録者IDと氏名と識別コードが対応付けて記憶されていればよい。そして、端末装置30は取得された識別コードを接続制御装置20に送信し、接続制御装置20で登録ユーザの識別コードとの照合処理を行う。端末装置30は、その結果を接続制御装置20から取得することで、登録ユーザと、未登録参加者候補数を特定することができる。
【0082】
実施形態では、接続先候補の端末装置32〜34が順位付けされ、決定された順位に従って登録ユーザと未登録候補者数が表示される例を示したが、接続先候補の端末装置32〜34の各々の登録ユーザと未登録候補者数が提示されるのであれば、順位付けは行われなくてもよい。また、ログインユーザとその他登録ユーザとは区別しなくてもよい。実施形態で示した人物アイコンの表示態様は例示であり、その他の態様であってもよい。人物アイコンは使用せず、登録ユーザの氏名と未登録参加者候補の数がテキスト表示されてもよい。表示ではなく音声によって登録ユーザの氏名と未登録参加者候補の数が提示されてもよい。
【符号の説明】
【0083】
20 接続制御装置
30 端末装置
300 CPU
310 HDD
322 ディスプレイ
351 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置であって、
入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する参加者候補情報取得手段と、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得手段によって取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する登録候補特定手段と、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する未登録候補特定手段と、
前記登録候補特定手段によって特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定手段によって特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する候補情報送信手段と、
前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する他端末情報取得手段と、
前記他端末情報取得手段によって取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する提示手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
過去の接続セッションにおいて前記端末装置を使用して会議に参加した登録ユーザおよび非登録ユーザの人数と、接続先の他の端末装置を使用して会議に参加した登録ユーザおよび非登録ユーザの人数とを、それぞれ自己履歴情報と他履歴情報として記憶する会議履歴記憶手段と、
前記候補情報および前記他端末候補情報と、前記会議履歴記憶手段に記憶された前記自己履歴情報および前記他履歴情報との一致度合いに基づき、前記複数の他端末装置に順位を付ける順位付け手段とを更に備え、
前記提示手段は、前記順位付け手段によって付けられた前記順位に従って、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記順位付け手段は、前記候補情報と前記自己履歴情報との一致度合いを、前記他端末候補情報と前記他履歴情報との一致度合いよりも優先して前記順位を付けることを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記提示手段は、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補とを区別可能な方法で表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項5】
前記複数の登録ユーザのうち前記端末装置を用いて前記接続制御装置にログインした登録ユーザを、ログインユーザとして特定するログインユーザ特定手段をさらに備え、
前記提示手段は、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記ログインユーザと、前記ログインユーザではない前記登録候補と、前記未登録候補とを区別可能な方法で前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記入力手段は、顔画像データを取得する撮像手段であり、
前記参加者候補情報取得手段は、前記撮像手段によって取得された前記顔画像データから顔特徴データを抽出することによって前記参加者候補情報を取得し、
前記参加者候補情報取得手段によって前記参加者候補情報として取得された前記顔特徴データと、前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として記憶されている前記複数の登録ユーザの顔特徴データと照合することにより、前記参加者候補が前記複数の登録ユーザに含まれるか否かを判断する判断手段をさらに備え、
前記登録候補特定手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記登録候補を特定し、
前記未登録候補特定手段は、前記判断手段の判断結果に基づき、前記未登録候補の前記人数を特定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項7】
複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置において行われる情報提示方法であって、
入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する参加者候補情報取得ステップと、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得ステップで取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する登録候補特定ステップと、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する未登録候補特定ステップと、
前記登録候補特定ステップで特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定ステップで特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する候補情報送信ステップと、
前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する他端末情報取得ステップと、
前記他端末情報取得ステップで取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する提示ステップとを備えたことを特徴とする情報提示方法。
【請求項8】
複数の端末装置の接続を制御する接続制御装置を介して他の端末装置と接続を確立することが可能な端末装置用の情報提示プログラムであって、
入力手段から入力された情報に基づき、前記端末装置を使用して会議に参加可能な少なくとも1名の参加者候補に関する情報である参加者候補情報を取得する参加者候補情報取得ステップと、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報取得ステップで取得された前記参加者候補情報が、複数の登録ユーザの識別情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されている参加候補者を、登録候補として特定する登録候補特定ステップと、
前記少なくとも1名の参加者候補のうち、前記参加者候補情報が前記ユーザ情報記憶手段に前記ユーザ情報として登録されていない参加者候補の人数を、未登録候補の人数として特定する未登録候補特定ステップと、
前記登録候補特定ステップで特定された前記登録候補と、前記未登録候補特定ステップで特定された前記未登録候補の前記人数とを示す情報を、候補情報として前記接続制御装置に送信する候補情報送信ステップと、
前記接続制御装置に接続中の前記複数の端末装置のうち、前記端末装置以外の複数の他端末装置の各々で特定され、前記接続制御装置に対して送信された前記候補情報を、他端末候補情報として前記接続制御装置から取得する他端末情報取得ステップと、
前記他端末情報取得ステップで取得された前記他端末候補情報に基づいて、接続先候補に関する情報として、前記複数の他端末装置の各々に対応する前記登録候補と前記未登録候補の前記人数とを示す情報を提示する提示ステップとを前記端末装置のコントローラに実行させるための指示を含むことを特徴とする情報提示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−54646(P2012−54646A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−193494(P2010−193494)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】