端末装置とこの端末装置を用いる通信システム
【課題】所望の外部装置との間の無線接続を容易に確立し得る端末装置を含む通信システムを提供する。
【解決手段】外部装置との間で無線接続により情報を送受信する通信手段と、複数の外部装置を特定する情報とこれら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、データベースに登録された外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報をデータベースから読み出して設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作により第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを端末装置は具備し、通信接続手段は接続指定手段で切断することを指定された場合には、第1の外部装置との接続を切断した後、接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行う。
【解決手段】外部装置との間で無線接続により情報を送受信する通信手段と、複数の外部装置を特定する情報とこれら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、データベースに登録された外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報をデータベースから読み出して設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作により第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを端末装置は具備し、通信接続手段は接続指定手段で切断することを指定された場合には、第1の外部装置との接続を切断した後、接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、端末装置とこの端末装置を用いる通信システム、詳しくは複数の外部装置との間で無線接続による通信が可能な端末装置とこの端末装置を用いる通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、無線によるデータ通信を行うための無線通信機能を具備する種々の端末装置が一般に普及している。そして、このような端末装置を用いて、他の端末装置や複数の外部装置(ホスト装置)との間で無線接続を確立して所望のデータ通信を行うことができるようにした通信システムについては、例えば特開2001−197150号公報等によって従来、種々の提案が開示されている。
【0003】
上記特開2001−197150号公報によって開示されている端末装置は、通信相手となる外部装置(ホスト装置)に関する一覧情報(リスト)を有しており、所望の外部装置との無線接続を確立する際には、通信圏内の接続可能な複数の外部装置を認知し、認知した外部装置から識別情報を受信して、この識別情報を接続可能な外部装置のリストとして表示手段に表示し、使用者がそのリストから接続を所望する外部装置を選択指定すると、その選択指示信号に応じて選択された所望の外部装置との間で無線接続を確立するようにしている。
【特許文献1】特開2001−197150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特開2001−197150号公報によって開示されている端末装置において表示手段に表示されるリスト、即ち接続可能な外部装置の識別情報のリストは、例えば複数の外部装置の機種名や品名等を用いて表示されるものであるので、使用者は所望の外部装置を明確に判別することが困難であり、所望の外部装置を確実に選択指示することが難しいという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、使用者が無線接続を所望する外部装置をより簡単な方法で選択指示することによって、使用者が当該所望の外部装置との間の無線接続を容易に確立することができるようにした端末装置とこの端末装置を用いる通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明による端末装置は、複数の外部装置と通信可能な端末装置であって、上記外部装置と無線接続により情報を送受信する通信手段と、上記複数の外部装置を特定する情報と、これら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報を上記データベースから読み出して、上記設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に上記通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作により上記第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段と、を具備し、上記通信接続手段は、上記接続指定手段で切断することを指定された場合には、上記第1の外部装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明による通信システムは、複数のホスト装置と、これらのホスト装置と無線接続により通信可能な端末装置とで構成される通信システムであって、上記端末装置は、上記各ホスト装置と無線接続により情報を送受信する第1の通信手段と、通信可能な上記各ホスト装置を特定する情報と上記各ホスト装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記ホスト装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に上記ホスト装置の設定情報を上記データベースから読み出して当該設定情報に基いてその設定情報に対応する第1のホスト装置に上記第1の通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作を受けて上記第1のホスト装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを具備し、上記ホスト装置は、上記端末装置と無線接続により情報を送受信する第2の通信手段と、情報を表示するディスプレーと、上記ディスプレーに情報を表示するための表示制御を行う表示制御手段とを具備し、上記ホスト装置は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、上記表示制御手段は、上記ディスプレー上の表示を変化させ、上記端末装置は、上記接続指定手段で切断が指定された場合には、上記接続指定手段は接続中の上記第1のホスト装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2のホスト装置と接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用者が無線接続を所望する外部装置をより簡単な方法で選択指示することによって、使用者が当該所望の外部装置との間の無線接続を容易に確立することができるようにした端末装置とこの端末装置を用いる通信システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0010】
図1は、本発明の第1の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図2,図3は、図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す図であって、このうち図2は正面図であり、図3は背面図である。図4,図5は、図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置を示し、このうち図4は概略構成を示すブロック構成図であり、図5は外観図である。図6は、本実施形態の通信システムにおいて、端末装置と複数の外部装置との間で無線接続により通信を行う際の概念を示す図である。図7は、本発明の第1の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。そして、図8〜図11は、本実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)及び外部装置の各表示手段の表示例を示す図であって、このうち、図8は、図7(A)のステップS3Aの処理ステップにおける表示例を、図9は、図7(A)のステップS4Aの処理ステップにおける表示例を、図10は、図7(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例を、図11は、図7(A)のステップS6Aの処理ステップにおける表示例を、それぞれ示している。
【0011】
本実施形態の通信システムは、複数の外部装置でありホスト装置と、これら外部装置と無線接続により通信可能な端末装置でありデバイス装置とによって構成される。
【0012】
本実施形態の通信システムに適用されるデバイス装置である端末装置は、例えば光学レンズ等によって形成される被写体像を受光して、これを撮像素子等によって光電変換して電気的な画像信号を取得する手段であって被写体を撮影する撮影手段と、この撮影手段により所得した画像信号を画像データとして記憶媒体等に記憶する記憶手段とを具備し、さらに、外部装置(例えばパーソナルコンピュータや外部ストレージ装置,デジタルカメラ等の他の通信端末装置)との間で無線通信を行う無線通信機能を具備するデジタルカメラを例示する(図1,図2,図3によって詳述する)。
【0013】
また、このデジタルカメラの通信相手先でありホスト装置である外部装置としては、無線通信機能を有する小型コンピュータを例示する(図4,図5にて詳述する)。
【0014】
まず、本実施形態の通信システムにおける端末装置(デバイス装置)としてのデジタルカメラの構成を図1,図2,図3を用いて以下に説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の通信システムに用いられる端末装置であるデジタルカメラ100は、レンズ1と、撮像素子2と、撮像回路3と、A/D変換器(図1では単に「A/D」と表記)4と、信号処理回路5と、フレームメモリ6と、FIFOメモリ7と、TFT液晶駆動回路9と、TFTパネル10と、バックライトユニット11と、ビデオ出力回路12と、ビデオ出力端子13と、記憶バッファ14と、記憶媒体インターフェース(I/F)15と、画像メモリである記憶媒体16と、アクチュエータ17と、アクチュエータ駆動回路18と、外部有線データインターフェース(I/F)22と、キーマトリクス23と、LCD表示回路24と、LCDパネル25と、電池26と、電源回路27と、バックアップ電源28と、電池状態検出回路29と、第1CPU31と、第2CPU32と、EEPROM19と、外部無線データインターフェース(I/F)20と、無線アンテナ21等によって主に構成されている。
【0016】
レンズ1は、光学的な被写体像を形成し、これを撮像素子2の受光面上に結像させるために設けられるものである。
【0017】
撮像素子2は、レンズ1によって形成される光学的な被写体像を受けて光電変換処理を行って、電気的な画像信号を出力する素子である。この撮像素子2としては、高速読み出しを行うことができるタイプの固体撮像素子であって、例えばCCD(電荷結合素子),CMOS(相補型金属酸化膜半導体)あるいはその他の各種のタイプの撮像素子が適用され得る。
【0018】
撮像回路3は、撮像素子2からの出力信号を受けて、その画像信号に対して各種のアナログ信号処理を行う電子回路である。
【0019】
A/D変換器4は、撮像回路3から出力されるアナログ形式の画像信号を受けて、デジタル形式の画像信号に変換するための回路である。
【0020】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100においては、上述のレンズ1,撮像素子2,撮像回路3,A/D変換器4等によって、被写体を撮影する撮影手段の主要部が構成される。
【0021】
信号処理回路5は、A/D変換器4から出力されたデジタル形式の画像信号を受けて、各種のデジタル的な信号処理を行う回路である。
【0022】
フレームメモリ6は、信号処理回路5によって処理された画像信号を受けて、処理済の画像信号や、この画像信号に関する各種データ等を一時的に記憶する一時記憶手段である。このフレームメモリ6としては、例えばSDRAM等の半導体記憶素子等が適用される。
【0023】
FIFOメモリ7は、画像信号を各種の表示装置へ向けて出力する際に、当該画像信号の一時的な記憶を行うために設けられるメモリである。
【0024】
TFT液晶駆動回路9は、FIFOメモリ7から出力される画像信号を受けてTFTパネル10を制御する回路である。
【0025】
TFTパネル10は、TFT液晶駆動回路9の制御によって画像信号に基づく画像や当該デジタルカメラ100における各種の情報等を表示するための表示部であり、カラー表示可能なものが用いられる。
【0026】
バックライトユニット11は、TFTパネル10の背面側に設けられ、当該TFTパネル10を背面側から照明するためのものである。
【0027】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100においては、上述のTFT液晶駆動回路9,TFTパネル10,バックライトユニット11等によって、上記撮影手段により撮影された被写体像を電子的な画像として表示する表示手段の主要部が構成される。
【0028】
ビデオ出力回路12は、FIFOメモリ7からの画像信号を受けて、例えばNTSC形式のビデオ信号に変換し、ビデオ出力端子13を介して、当該ビデオ出力端子13に接続される外部表示装置等へ出力するための回路である。
【0029】
ビデオ出力端子13は、本デジタルカメラ100と外部表示装置等との間を電気的に接続するビデオケーブル等の信号線を接続するための接続端子である。
【0030】
記憶バッファ14は、フレームメモリ6に一時的に記憶されている画像信号等を記憶媒体16に画像データとして記憶するとき、若しくは記憶媒体16から画像データを読み出してフレームメモリ6に一時的に記憶するとき等に用いられるバッファ(一時保存領域)である。
【0031】
記憶媒体I/F15は、記憶媒体16への画像データ等の記憶処理や、記憶媒体16からの画像データ等の読み出し処理等を制御するためのものである。
【0032】
記憶媒体16は、画像データやその他の各種データを記憶するための不揮発性の記憶媒体、例えば薄板形状,カード形状からなるメモリカード等である。この記憶媒体16としては、例えばデジタルカメラ100等の機器に対して着脱自在とする形態のものや、デジタルカメラ100等の機器内部の電気回路に固設されている形態のもの等、様々な形態のものがあり、いずれの形態のものでも、本実施形態のデジタルカメラ100に適用し得る。
【0033】
上述の記憶バッファ14,記憶媒体I/F15等によって、上記撮影手段で撮影された画像に関する画像信号及びその付随データ等を所定の形態のデータとして記憶媒体16に記憶する画像記憶手段の主要部が構成される。
【0034】
アクチュエータ17は、レンズ1を駆動して、オートフォーカス動作を行ったりあるいはズーミング動作を行ったりするための駆動源である。
【0035】
アクチュエータ駆動回路18は、第1CPU31の制御に基づいてアクチュエータ17を制御し駆動する回路である。
【0036】
外部有線データI/F22は、本デジタルカメラ100と外部装置との間においてデータ等の送受信を接続ケーブル等を介して行うための接続部分(インターフェース)であって、例えばUSB((Universal Serial Bus))規格やIEEE1394等に準拠したものが適用される。
【0037】
この外部有線データI/F22及び接続ケーブル(図示せず)によって、外部装置との間で有線接続によりデータ通信を行う有線通信手段の主要部が構成される。
【0038】
キーマトリクス23は、本実施形態のデジタルカメラ100に設けられる各種の操作スイッチや操作ボタン等を含む操作入力手段の総称として用いている。即ち、キーマトリクス23の具体的な例としては、図2,図3に示すように、例えば当該デジタルカメラ100の電源状態をオン又はオフ状態に切り換える電源ボタン23pや、撮影動作を開始させるシャッターボタン23a、撮影動作時には変倍操作を行い再生動作時には再生画像の拡大縮小を行うズームボタン23b、再生動作モードに切り換える再生モード切換ボタン23d、メニューモードに切り換えてメニュー画面を呼び出すメニューボタン23e、メニュー画面の各設定項目や再生画像の選択切り換えを行う四方向選択キー(十字キーともいう)23f、十字キー23fにより選択した項目又は画像についての決定指示を行うOKボタン23g等等、各種の操作部材と、これらの操作部材のそれぞれに連動し所定の指示信号を発生させる図示しないスイッチ部材及び各スイッチ部材からの指示信号を伝達する電気回路(図示せず)等である。このキーマトリクス23の各操作部材が操作されることによって発生した信号は、第1CPU31に向けて出力されるようになっている。
【0039】
LCD表示回路24は、第1CPU31の制御に基づいてLCDパネル25を制御し、これに各種の情報表示を行わせる回路である。
【0040】
LCDパネル25は、例えばモノクロLCD等によって構成され、当該デジタルカメラ100において設定済みの各種設定情報、例えば撮影モード等の動作モード情報や、記憶媒体16に記憶可能な画像の枚数情報,撮影時のシャッタ速度や絞り値等の露出に関する情報等を表示する情報表示部材である。
【0041】
電池26は、当該デジタルカメラ100における主(メイン)電源である。
【0042】
バックアップ電源28は、当該デジタルカメラ100の内部メモリや内部時計等に対して常に電力を供給するために設けられ、例えば本デジタルカメラ100における各種の設定値等の情報や日時情報等を保持したり、日付表示を上記LCDパネル25等を用いて常時行い得るようにするための副(サブ)電源である。
【0043】
電源回路27は、第1CPU31の指令に基づいて上記電池26及び上記バックアップ電源28からの電源を受けて、本デジタルカメラ100の内部の各電気回路へと適宜供給する制御を行う回路である。
【0044】
電池状態検出回路29は、電池26における電圧等、当該電池26の状態を検出して、同電池26の電池残量等を算出し、その結果を第1CPU31へと出力する回路である。
【0045】
第1CPU31は、主(メイン)CPUとして配設されているものである。この第1CPU31は、本実施形態のデジタルカメラ100における各回路を統括的に制御するための制御手段である。そのために、本デジタルカメラ100の第1CPU31は、同デジタルカメラ100におけるシステム全体を適宜制御(コントロール)するためのシステムコントロール部31aを備えている。
【0046】
このシステムコントロール部31aの内部には、各種の電気回路等、即ちホスト認知要求機能部31d,無線通信制御機能部31b,USB通信制御機能部31c等、例えば外部装置と無線通信又は有線通信を行うための機能部を始めとして各種の機能を実現する制御回路が構成されている。
【0047】
上記第1CPU31は、上述のように主に動作制御を行う制御回路となっている。一方、第2CPU32は、主に画像データを扱う各種の処理制御を行う制御回路である。
【0048】
即ち、第2CPU32は、フレームメモリ6に記憶されている画像データを受けて、各種の信号処理を施す回路である。この第2CPU32は、画像圧縮伸張部32a,記憶媒体アクセス部32b等を有して構成されている。
【0049】
画像圧縮伸張部32aは、フレームメモリ6に記憶されている画像データ等を読み出して、例えばJPEG圧縮処理等を行ったり、記憶媒体16から読み出された圧縮画像データ等の伸張処理等を行うものである。
【0050】
記憶媒体アクセス部32bは、記憶媒体インターフェース15による記憶媒体16へのアクセスを制御するための回路部である。
【0051】
EEPROM19は、第1CPU31,第2CPU32により実行される処理プログラム(アプリケーションソフトウエア)や、本デジタルカメラ100における各種の設定データや固有データ等、詳しくは例えば複数の外部装置を特定する情報やこれら複数の外部装置に接続するための各種の通信設定情報等が登録されたデータベースや、このデータベースに登録された複数の外部装置の接続順番を指定する接続リストである無線通信ホストリスト19a等を記憶し保持するリストメモリである。このEEPROM19としては、例えばフラッシュロム(FlashROM)等の不揮発性記憶媒体が適用される。
【0052】
無線アンテナ21は、本デジタルカメラ100と外部装置との間で無線によるデータ通信等を行うのに際して、外部装置から発信される所定の形態の電磁波等の無線信号を受信すると共に、本デジタルカメラ100から発信する所定の形態の電磁波等の無線信号を送信する無線信号の入出力部である。無線アンテナ21は、外部無線データI/F20に接続されていて、送受信した無線信号を当該外部無線データI/F20へと入出力するようになっている。
【0053】
外部無線データI/F20は、無線アンテナ21と第1CPU31との間に介在し、上記無線アンテナ21により入力された無線信号を所定の形態の電気信号に変換して、第1CPU31へ出力したり、第1CPU31の信号を無線信号に変換して無線アンテナ21へ出力する無線通信接続部(インターフェース)である。
【0054】
上記無線アンテナ21,外部無線データインターフェース(I/F)20等及び第1CPU31のシステムコントロール部31aの無線通信制御機能部31b,ホスト認知要求機能部31d等等によって、外部装置との間で無線接続によるデータ通信を行って情報の送受信を実行する無線通信手段の主要部が構成される。
【0055】
なお、第1CPU31のシステムコントロール部31aのホスト認知要求機能部31dは、通信相手先としての外部装置(ホスト装置)への認知要求の指示信号を発生させる等の回路部である。
【0056】
また、端末装置であるデジタルカメラ100側の無線通信手段は、複数の各ホスト装置との間で無線接続により情報を送受信する第1の通信手段でもある。
【0057】
その他、本発明に関連しない部分の構成については、通常一般のデジタルカメラと同様の構成となっているものとして、その詳細は、図示及び説明を省略する。
【0058】
次に、本実施形態の通信システムにおける外部装置(ホスト装置)の一例としての小型コンピュータの構成を図4,図4を用いて以下に説明する。
【0059】
図4,図5に示すように、外部装置101は、通常一般に実用化され広く普及している小型コンピュータである。
【0060】
この外部装置101は、CPU41と、周辺機能IC42と、メモリ43と、無線通信機能及び有線通信機能を実現する第2の通信手段である通信機能部44と、CRT又は液晶表示装置等からなるディスプレーである表示手段及びこの表示手段に情報を表示する表示制御を行う表示制御手段等とからなる表示機能部45と、キーボードやマウス等からなる入力機能部46と、ラインアウト出力部やスピーカ等からなり音声を発音する発音手段である音声出力部47等を有して構成されている。
【0061】
なお、図4,図5においては、外部装置101の一例として可搬型のノートブックタイプのものを示しているが、同様の機能を有し据置型のデスクトップタイプのものを適用してもよい。
【0062】
このように構成された本実施形態のデジタルカメラ100は、本発明の通信システムにおける端末装置として適用されることで、上記外部装置101等の複数の外部装置(ホスト装置)との間で個別選択的に無線接続によるデータ通信を行うことができるようになっている。
【0063】
即ち、上記デジタルカメラ100は、図6に示すように、各種タイプの複数の外部装置101a,10b,101c,……,101dとの間で個別選択的に無線接続を確立することができるようになっていて、使用者が選択した所望の通信相手先の外部装置との間で1対1のデータ通信を行うことができるようになっている。
【0064】
次に、本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、複数の外部装置101a〜100xのうちのいずれか一つを通信相手先として選択する際の作用を、図7,図8〜図11を用いて以下に説明する。
【0065】
なお、図7において、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0066】
デジタルカメラ100(デバイス)と外部装置との間でデータ通信を行うのに際して、通信相手先となる外部装置が複数ある場合、本実施形態におけるデジタルカメラ100は、EEPROM19に予め登録されている外部装置についてのホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19a等を参照し、同リスト19aで指定される接続順番に基いて、順次無線接続を行う。この過程において、使用者が選択操作することによって、所望の外部装置との無線接続が確立されるようになっている。
【0067】
即ち、図7(A)のステップS1Aにおいて、デジタルカメラ100の第1CPU31は、EEPROM19に記憶されている各種情報、即ちのホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19aを参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。
【0068】
これを受けて、デジタルカメラ100の通信可能範囲内にあるホストは、図7(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。その後、ステップS2Bの処理に進む。
【0069】
ステップS2Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100からの接続要求信号を受信したか否かの確認を行う。ここで、デジタルカメラ100からの接続要求信号が受信されない場合には、上述のステップS1Bの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。即ち、ホストは、デバイスからの接続要求信号の受信待機状態となる。
【0070】
一方、上述のステップS2Bの処理において、ホスト側は、デジタルカメラ100からの接続要求信号を受信したことが確認された場合には、上述のステップS3Bの処理に進む。
【0071】
ステップS3Bにおいて、ホスト側のCPU41は、上述のステップS1Bの処理で受信した接続要求の発信したデジタルカメラ100との無線接続を確立するための処理の実行を開始する。その後、ステップS4Bの処理に進む。
【0072】
ステップS4Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受信したか否かの確認を行う。ここで、ホスト側のCPU41は、デバイスからのホスト認知要求の指示信号を受信するまで待機し、同認知要求指示信号を受信したら、ステップS5Bの処理に進む。
【0073】
一方、デジタルカメラ100の側では、上述のようにしてステップS1Aの処理にて接続ホストの選択処理が開始されると、次のステップS2Aにおいて、第1CPU31は、ホスト情報が存在するか否かの確認を行う。ここで、ホスト情報が存在しないことが確認された場合には、上述のステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0074】
他方、ここで、ホスト情報の存在が確認された場合には、次のステップS3Aの処理に進む。
【0075】
ステップS3Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して選択したホスト、ここでは、無線通信ホストリスト19aにおける接続順番の最も高い第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続処理の実行を開始する。
【0076】
つまり、ここで第1CPU31は、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)で指定された順番に外部装置の設定情報をデータベースから読み出し、こうして読み出した設定情報に基いて、その設定情報に対応する第1の外部装置との間で無線通信手段により接続する通信接続手段としての役目をしている。なお、このステップS3Aの処理は、上述のホスト側におけるステップS3Bの処理と連繋して行われる処理である。
【0077】
さらに、この場合において、第1CPU31は、デジタルカメラ100の表示手段を制御して、TFTパネル10の表示画面上に、例えば図8に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図8に示す例では、表示画面上に、文字による所定の情報、即ち「接続したいホストの画面に「DSCxxと接続中です」と表示されたら、OKボタンを押して下さい。」等を表示させる。この表示画面を見ながら使用者は、所定の操作部材を操作して所望の操作指示を行うことになる。その後、ステップS4Aの処理に進む。
【0078】
ステップS4Aにおいて、第1CPU31は、システムコントロール部31aのホスト認知要求機能部31dを制御して接続処理中のホストに対してホスト認知要求を指示する処理を実行する。さらに、第1CPU31は、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図9に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図9に示す例では、表示画面上に文字による所定の情報、即ち「ホストPCxxと接続中です。このホストと接続してよろしいでしょうか。」等の表示と共に、使用者に操作指示を促す表示「OK:接続 ←:前のホストと接続 →:次のホストと接続」等を表示させる。この表示画面を見ながら使用者は、所定の操作部材を操作して所望の操作指示を行うことになる。その後、ステップS5Aの処理に進む。
【0079】
ここで、ホスト側のCPU41は、上述のステップS4Aの処理におけるデジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受けて、ステップS5Bにおいて、表示機能部45(表示手段)を制御してデジタルカメラ100との間で無線接続が確立した旨を表示する処理を実行する。この場合における表示形態は、例えば図10に示すように、外部装置101の表示手段の表示画面に「DSCxxと接続中です。」等の文字情報等の表示がなされる。なお、図10に示す表示において、「DSCxx」は、接続中のデジタルカメラ100における固有の符号である。図10では便宜的に「xx」と示す部分には、当該デジタルカメラ100を特定するための符号,数字等が附される。その後、ステップS6Bの処理に進む。
【0080】
つまり、この場合において、ホスト側の通信機能部44(第2の通信手段)が、デジタルカメラ100(端末装置)との間で無線接続を確立したときには、ホスト側のCPU41は、表示機能部45を制御して、表示制御手段による表示手段(ディスプレー)の表示画面上の表示を適宜変化させるようになっている。
【0081】
また、ホスト装置において、表示画面を用いた接続情報の表示に代えて、若しくは同接続情報表示と共に、スピーカ等の発音手段を用いて、第2の通信手段が端末装置との無線接続を確立したときに、当該無線接続が確立した旨の接続情報を音声を発音することによって使用者に知らせるように構成してもよい。
【0082】
ステップS6Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100が現在接続中の無線接続が切断されたか否かの確認を行う。ここで、デジタルカメラ100との無線接続が切断されたことが確認された場合には、上述のステップS1Bの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。一方、ここで、デジタルカメラ100との無線接続が切断されていないことが確認された場合には、ステップS7Bの処理に進む。
【0083】
そして、ステップS7Bにおいて、CPU41は、通信機能部44による無線機能を制御してデジタルカメラ100との間の無線接続状態を保持し、次のデータ通信処理のシーケンスへと移行する。
【0084】
他方、デジタルカメラ100の側では、ステップS5Aにおいて、第1CPU31は、キーマトリクス23からの信号を監視して、使用者(ユーザ)がホストを選択したか否かの確認を行う。ここで、キーマトリクス23からの所定の信号を受けて、使用者がホストを選択したことが確認された場合には、次のステップS6Aの処理に進む。
【0085】
また、上述のステップS5Aにおいて、デジタルカメラ100の側の第1CPU31は、使用者がホストを選択しなかったことを確認すると、ステップS7Aの処理に進む。
【0086】
そして、ステップS7Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して現在接続中のホストとの間の無線接続状態を切断する処理を実行する。その後、ステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0087】
一方、ステップS6Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して選択されたホストとの間の無線接続状態を保持し、次のデータ通信処理のシーケンスへと移行する。ここで、第1CPU31は、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図11に示すような形態の表示を行う処理を実行する。
【0088】
図11に示す例では、表示画面上に文字による所定の情報、即ち接続が確立した旨を示す表示である「ホストPCxxと接続しました。」等の表示と共に、使用者に操作指示を促す表示「←:接続準備へ戻る。」等を表示させる。したがって、使用者は、この表示画面の表示中(即ち接続中)においても、所定の操作部材による操作指示を行えば、実行中の接続処理をキャンセルすることもできるようになっている。なお、使用者の指示による接続キャンセルの場合の処理シーケンスについては、本発明と関連しない部分であるので、説明を省略する。
【0089】
つまり、上述のステップS5Aの処理において、第1CPU31は、使用者の選択操作による指示信号を受けて、接続中の第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続を維持するか、若しくは接続を切断するかを指定する接続指定手段としての役目をする。
【0090】
そして、第1CPU31は、接続中の第1の外部装置との接続を切断する指示があったときには、第1の外部装置との接続を切断した後、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)の次の順番の第2の外部装置との接続を行う処理を実行すべく、ステップS2Aの処理に戻って同様の処理を繰り返すことになる。
【0091】
なお、デジタルカメラ100側におけるステップS6Aの処理後に実行されるデータ通信処理のシーケンスとは、第1CPU31の制御下で通信手段(ここでは主に無線通信手段)により行われる処理である。つまり、使用者の選択操作され、接続指定手段として機能する第1CPU31の制御によって(無線)接続が維持されている外部装置に向けて、撮影手段により撮影して得られた画像データ等を送信する処理である。
【0092】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、デジタルカメラ100の通信相手先となる外部装置が通信可能範囲内に複数有る場合、デジタルカメラ100は、複数の外部装置との間で順次無線接続を行い、使用者が選択した外部装置を相手先として無線接続を確立した後、選択された外部装置との間で所望のデータ通信を実行するようにしている。
【0093】
これによれば、デジタルカメラ100と複数の外部装置との間で順次自動的に無線接続が確立されるようにしているので、使用者は、所望の外部装置との無線接続が確立されたときに選択操作を行うのみで、所望する外部装置(ホスト装置)との間で無線接続によるデータ通信処理の実行を開始させることができる。
【0094】
次に、本発明の第2の実施形態の端末装置と、この端末装置を用いる通信システムについて、以下に説明する。
【0095】
本実施形態の端末装置の構成は、基本的には上述の第1の実施形態の端末装置と同様であって、外部装置(ホスト装置)との間で無線接続によるデータ通信を開始するのに際して、通信相手先とする所望の外部装置(ホスト)を複数の外部装置から選択指示する際の作用が異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して詳細説明は省略する。また、本実施形態の通信システムにてデータ通信を行う際の作用についても、上述の第1の実施形態と同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付して、異なる処理ステップについてのみ詳述する。
【0096】
図12は、本発明の第2の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図13は、本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。そして、図14,図15は、本実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)及び外部装置の各表示手段の表示例を示す図であって、このうち、図14は、図13(A)のステップS11Aの処理ステップにおける表示例を、図15は、図13(B)のステップS3Bの処理ステップにおける表示例を、図16は、図13(B)のステップS5Bの処理ステップにおける別の表示例を、それぞれ示している。
【0097】
本実施形態の端末装置であるデジタルカメラ100における第2CPU32は、上述の第1の実施形態と同様に、主に画像データを扱う各種の処理制御を行う制御回路であって、画像圧縮伸張部32a,記憶媒体アクセス部32b等を有して構成されている。これに加えて、本実施形態の第2CPU32は、撮像手段により取得された画像データに基づく画像を認識する画像認識処理等を行う画像認識手段である画像認識機能部32cと、この画像認識機能部32cによる画像認識結果に基いて特定のホストを識別する処理を行うホスト識別機能部32d等をさらに具備して構成されている。
【0098】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100におけるEEPROM19に記憶されているデータベースは、複数の外部装置(ホスト装置)を特定する情報として、例えば外部装置(ホスト装置)の外観を撮影した画像データ等を含んで構成されている。
【0099】
その他の構成は、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0100】
このように構成される本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、通信相手先の外部装置を自動的に識別し決定する際の作用を、図13〜図16及び図9〜図11を用いて以下に説明する(図7も参照のこと)。
【0101】
なお、図13においては、上述の第1の実施形態における図7と同様に、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0102】
まず、デジタルカメラ100の第1CPU31は、図13(A)のステップS1Aにおいて、EEPROM19に記憶されている各種情報、即ちホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19aを参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。
【0103】
これを受けて、ホスト側では、図13(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。その後、ステップS2Bの処理に進む。以降、ステップS2Bの処理からステップS7Bの処理まで、フローチャート(B)で示されるホスト側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(B))と同様である。
【0104】
一方、デジタルカメラ100の側では、上述のようにしてステップS1Aの処理にて接続ホストの選択処理が開始されると、次のステップS2Aにおいて、第1CPU31は、ホスト情報が存在するか否かの確認を行う。ここで、ホスト情報が存在しないことが確認された場合には、上述のステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0105】
他方、ここで、ホスト情報の存在が確認された場合には、次のステップS11Aの処理に進む。
【0106】
ステップS11Aにおいて、第1CPU31は、デジタルカメラ100の表示手段を制御して、TFTパネル10の表示画面上に、例えば図14に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図14に示す例では、表示画面上に、文字による所定の情報、即ち「接続したいホストの画面にレンズを向け、シャッタボタンを押して下さい。」等を表示させる。この表示画面を受けて使用者(ユーザ)は、所定の指示操作、つまり接続したいホストの画面にレンズを向けてシャッターボタン23aを押す操作を行うことで、所望の通信相手先となる外部装置(ホスト)の選択指示を行う。その後、ステップS12Aの処理に進む。
【0107】
ステップS12Aにおいて、第1CPU31は、上述の第1の実施形態におけるステップS3Aと同様に、無線通信手段を制御して選択したホスト、即ち、無線通信ホストリスト19aにおける接続順番の最も高い第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続処理の実行を開始する。このステップS12Aの接続処理は、ホスト側における図13(B)のステップS3Bの接続処理と連繋して行われる処理である。その後、ステップS4Aの処理に進む。
【0108】
ここで、ホスト側においては、図13(B)のステップS3Bにおいて、表示手段の表示画面上に図15に示すような形態の表示がなされる。この場合における表示形態は、図15の表示例では、外部装置101の表示手段の表示画面に「ホスト選択中です。」等の文字情報等の表示がなされる。
【0109】
次に、デジタルカメラ100側では、ステップS4Aにおいて、第1CPU31は、上述の第1の実施形態と同様に、ホスト認知要求機能部31dを制御して接続処理中のホストに対してホスト認知要求を指示する処理を実行すると共に、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図9に示すような形態の表示を行う処理を実行する。使用者は、この表示画面を見て所望の操作指示を行う。その後、ステップS13Aの処理に進む。
【0110】
ここで、ホスト側のCPU41は、上述のステップS4Aの処理におけるデジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受けて、ステップS5Bにおいて、表示機能部45(表示手段)を制御してデジタルカメラ100との間で無線接続が確立した旨を表示する処理を実行する。この場合における表示形態は、例えば上述の第1の実施形態における図10に示す表示がなされる。
【0111】
また、図16に示す別の表示例として、外部装置101の表示手段の表示画面に例えば幾何学的形状等の表示45aがなされる。さらに、図示は省略するがこれ以外にも、例えばホスト装置のディスプレーの表示の色を赤,青等によって他から識別可能な表示としてもよい。
【0112】
続いて、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ステップS13Aにおいて、撮像手段を制御して撮影動作を行ってホスト画像のデータの取り込みを行うと共に、第2CPU32の画像認識機能部32cを制御して取得した画像データに基く画像認識処理を実行する。ここで、撮影される取り込まれるホスト装置に関する画像データは、上述のステップS5Bの処理で表示される表示画面(図10,図16等)が含まれる。
【0113】
つまり、デジタルカメラ100(端末装置)の画像認識機能部32c(画像認識手段)は、ホスト装置を撮影した画像を認識することになる。そのためには、ホスト装置のディスプレーの認識処理をしやすいように、明確な表示色や幾何学的形状等を表示画面に表示させるのが望ましい。その後、ステップS13Aの処理に進む。
【0114】
上述のステップS13Aの画像認識処理で得られた認識結果を受けて、第1CPU31は、ステップS14Aにおいて、第2CPU32のホスト識別機能部32dを制御して、接続中のホストが使用者(ユーザ)により選択されたホストであるか否かの確認を行うホスト識別処理を実行する。ここで、接続中のホストが使用者の選択したホストであると識別された場合には、ステップS6Aの処理に進む。以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0115】
また、上述のステップS14Aの処理において、使用者が選択したホストではないと識別された場合には、ステップS7Aの処理に進む。
【0116】
そして、ステップS7Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して現在接続中のホストとの間の無線接続状態を切断する処理を実行する。その後、ステップS2Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0117】
その他の処理ステップは、上述の第1の実施形態と略同様である。
【0118】
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、接続を所望するホストの画像データを取得して、この取得した画像データに基づく画像の画像認識処理を行い、その処理結果と無線通信ホストリスト19aのデータとに基いて、使用者が選択したホストが接続中のホストであるか否かを識別して、無線接続を自動的に確立させることができる。
【0119】
次に、本発明の第3の実施形態の端末装置と、この端末装置を用いる通信システムについて、以下に説明する。
【0120】
本実施形態の端末装置の構成は、基本的には上述の第1の実施形態の端末装置と略同様である。したがって、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して詳細説明は省略する。また、本実施形態の通信システムにてデータ通信を行う際の作用についても、上述の第1の実施形態と略同様であり、同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付して、異なる処理ステップについてのみ詳述する。
【0121】
図17は、本発明の第3の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図18は、本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。
【0122】
本実施形態の端末装置であるデジタルカメラ100における第1CPU31は、上述の第1の実施形態と同様に、デジタルカメラ100における各回路を統括的に制御するための主(メイン)CPUであり制御手段である。
【0123】
第1CPU31のシステムコントロール部31aの内部には、ホスト認知要求機能部31d,無線通信制御機能部31b,USB通信制御機能部31c等を有しているほか、本実施形態では、さらにホストリスト更新機能部31eを具備している。
【0124】
ホストリスト更新機能部31eは、無線接続処理を行う都度、適宜無線通信ホストリスト19aを修正して、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)の更新処理を行うリスト更新手段としての機能を有する制御回路である。
【0125】
その他の構成は、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0126】
このように構成される本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、通信相手先を選択指示する際の作用を、図18を用いて以下に説明する(図7も参照のこと)。
【0127】
なお、図18においても、上述の第1の実施形態における図7,第2の実施形態における図13と同様に、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0128】
まず、デジタルカメラ100第1CPU31は、図18(A)のステップS1Aにおいて、EEPROM19に記憶されている各種情報(ホスト情報等のデータベース,無線通信ホストリスト19a)を参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。以降、ステップS2Aの処理からステップS5Aの処理まで、フローチャート(A)で示されるデバイス側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(A))と略同様である。
【0129】
一方、ホスト側では、図18(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。以降、ステップS2Bの処理からステップS7Bの処理まで、フローチャート(B)で示されるホスト側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(B))と略同様である。
【0130】
そして、デジタルカメラ100の第1CPU31は、図18(A)のステップS5Aの処理において、使用者(ユーザ)によりホストが選択されたか否かの確認が行われる。ここで、使用者によってホストが選択されたことが確認されると、ステップS21Aの処理に進む。
【0131】
ステップS21Aにおいて、第1CPU31は、ホストリスト更新機能部31eを制御して、EEPROM19に記憶されている無線通信ホストリスト19aを修正し更新するリスト修正更新処理を実行する。このリスト修正更新処理は、次回の無線接続を行うときのために、今回使用者により選択されたホストの接続優先順位を最優先順位に設定する処理である。その後、ステップS7Aの処理に進む。以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0132】
つまり、リスト更新手段であるホストリスト更新機能部31eは、使用者の操作によって選択されたことが確認されて(ステップS5A)、その後のステップS6Aの処理にて無線接続を維持されるように指定された外部装置を接続リストである無線通信ホストリスト19aの先頭順位に設定するように当該リストを修正し更新する手段として機能するものである。
【0133】
なお、ホストリスト更新機能部31eによる修正更新処理としては、上述の例に限らず、例えば、所定の期間の間に無線接続操作が行なわれることになるが、その期間内において各外部装置が選択された回数を記憶しておき、その選択回数の多いホストほど高い優先順位となるように、つまり接続回数順に接続リスト中における複数の外部装置の順位を並べ換える(ソートする)ようにしてもよい。
【0134】
その他の処理ステップは、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0135】
以上説明したように上記第3の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、使用者により選択されたホストとの間で無線接続を行う際に、使用者に選択されて無線接続が維持されるべき外部装置(ホスト)の無線通信ホストリスト19a上における優先順位を高位に設定するように当該ホストリスト19aの更新修正処理を行うようにしたので、無線接続の使用頻度に応じてリスト上における優先順位が高位になるようにしている。したがって、次回の無線接続を実行する際には、使用頻度の高いホストがリストの上位に現われることになるので、選択操作の迅速化に寄与することができる。
【0136】
ところで、上述の各実施形態においては、通信相手先を選択指示する等の処理の実行中に、表示手段を用いてその表示画面上に適宜各種の表示を行うようにしているが、これに限ることはなく、例えばホスト装置に具備されるスピーカ等の発音手段を用いて所定のときに発音させる動作を、上記表示に代えて、若しくは上記表示と同時に行うようにしてもよい。
【0137】
具体的には、例えばデジタルカメラ100(端末装置)と外部装置101との間の無線接続が確立したときに、接続が確立した旨を知らせる音声を発音させるようにしてもよい。また、発音させる音声の種類、例えば音の高低や長さ等を変更すれば、各種の事項を告知する手段として適用することも可能である。
【0138】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の第1の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図2】図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す正面図。
【図3】図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す背面図。
【図4】図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置の概略構成を示すブロック構成図。
【図5】図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置の概略構成を示す外観図。
【図6】本発明の第1の実施形態の通信システムにおいて、端末装置と複数の外部装置との間で無線接続により通信を行う際の概念図。
【図7】本発明の第1の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【図8】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS3Aの処理ステップにおける表示例。
【図9】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS4Aの処理ステップにおける表示例。
【図10】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の外部装置の表示手段の表示例であって、図7(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例。
【図11】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS6Aの処理ステップにおける表示例。
【図12】本発明の第2の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図13】本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【図14】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図13(A)のステップS11Aの処理ステップにおける表示例。
【図15】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における外部装置の表示手段の表示例であって、図13(B)のステップS3Bの処理ステップにおける表示例。
【図16】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における外部装置の表示手段の表示例であって、図13(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例。
【図17】本発明の第3の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図18】本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【符号の説明】
【0140】
1……レンズ
2……撮像素子
3……撮像回路
9……TFT液晶駆動回路
10……TFTパネル
16……記憶媒体
19……EEPROM
19a……無線通信ホストリスト
20……外部無線データインターフェース
21……無線アンテナ
22……外部有線データインターフェース
23……キーマトリクス
31a……システムコントロール部
31b……無線通信制御機能部
31c……USB通信制御機能部
31d……ホスト認知要求機能部
31e……ホストリスト更新機能部
32……第2CPU
32c……画像認識機能部
32d……ホスト識別機能部
44……通信機能部
45……表示機能部
47……音声出力部
100……デジタルカメラ
101……外部装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、端末装置とこの端末装置を用いる通信システム、詳しくは複数の外部装置との間で無線接続による通信が可能な端末装置とこの端末装置を用いる通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、無線によるデータ通信を行うための無線通信機能を具備する種々の端末装置が一般に普及している。そして、このような端末装置を用いて、他の端末装置や複数の外部装置(ホスト装置)との間で無線接続を確立して所望のデータ通信を行うことができるようにした通信システムについては、例えば特開2001−197150号公報等によって従来、種々の提案が開示されている。
【0003】
上記特開2001−197150号公報によって開示されている端末装置は、通信相手となる外部装置(ホスト装置)に関する一覧情報(リスト)を有しており、所望の外部装置との無線接続を確立する際には、通信圏内の接続可能な複数の外部装置を認知し、認知した外部装置から識別情報を受信して、この識別情報を接続可能な外部装置のリストとして表示手段に表示し、使用者がそのリストから接続を所望する外部装置を選択指定すると、その選択指示信号に応じて選択された所望の外部装置との間で無線接続を確立するようにしている。
【特許文献1】特開2001−197150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特開2001−197150号公報によって開示されている端末装置において表示手段に表示されるリスト、即ち接続可能な外部装置の識別情報のリストは、例えば複数の外部装置の機種名や品名等を用いて表示されるものであるので、使用者は所望の外部装置を明確に判別することが困難であり、所望の外部装置を確実に選択指示することが難しいという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、使用者が無線接続を所望する外部装置をより簡単な方法で選択指示することによって、使用者が当該所望の外部装置との間の無線接続を容易に確立することができるようにした端末装置とこの端末装置を用いる通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明による端末装置は、複数の外部装置と通信可能な端末装置であって、上記外部装置と無線接続により情報を送受信する通信手段と、上記複数の外部装置を特定する情報と、これら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報を上記データベースから読み出して、上記設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に上記通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作により上記第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段と、を具備し、上記通信接続手段は、上記接続指定手段で切断することを指定された場合には、上記第1の外部装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明による通信システムは、複数のホスト装置と、これらのホスト装置と無線接続により通信可能な端末装置とで構成される通信システムであって、上記端末装置は、上記各ホスト装置と無線接続により情報を送受信する第1の通信手段と、通信可能な上記各ホスト装置を特定する情報と上記各ホスト装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記ホスト装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に上記ホスト装置の設定情報を上記データベースから読み出して当該設定情報に基いてその設定情報に対応する第1のホスト装置に上記第1の通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作を受けて上記第1のホスト装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを具備し、上記ホスト装置は、上記端末装置と無線接続により情報を送受信する第2の通信手段と、情報を表示するディスプレーと、上記ディスプレーに情報を表示するための表示制御を行う表示制御手段とを具備し、上記ホスト装置は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、上記表示制御手段は、上記ディスプレー上の表示を変化させ、上記端末装置は、上記接続指定手段で切断が指定された場合には、上記接続指定手段は接続中の上記第1のホスト装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2のホスト装置と接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用者が無線接続を所望する外部装置をより簡単な方法で選択指示することによって、使用者が当該所望の外部装置との間の無線接続を容易に確立することができるようにした端末装置とこの端末装置を用いる通信システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0010】
図1は、本発明の第1の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図2,図3は、図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す図であって、このうち図2は正面図であり、図3は背面図である。図4,図5は、図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置を示し、このうち図4は概略構成を示すブロック構成図であり、図5は外観図である。図6は、本実施形態の通信システムにおいて、端末装置と複数の外部装置との間で無線接続により通信を行う際の概念を示す図である。図7は、本発明の第1の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。そして、図8〜図11は、本実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)及び外部装置の各表示手段の表示例を示す図であって、このうち、図8は、図7(A)のステップS3Aの処理ステップにおける表示例を、図9は、図7(A)のステップS4Aの処理ステップにおける表示例を、図10は、図7(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例を、図11は、図7(A)のステップS6Aの処理ステップにおける表示例を、それぞれ示している。
【0011】
本実施形態の通信システムは、複数の外部装置でありホスト装置と、これら外部装置と無線接続により通信可能な端末装置でありデバイス装置とによって構成される。
【0012】
本実施形態の通信システムに適用されるデバイス装置である端末装置は、例えば光学レンズ等によって形成される被写体像を受光して、これを撮像素子等によって光電変換して電気的な画像信号を取得する手段であって被写体を撮影する撮影手段と、この撮影手段により所得した画像信号を画像データとして記憶媒体等に記憶する記憶手段とを具備し、さらに、外部装置(例えばパーソナルコンピュータや外部ストレージ装置,デジタルカメラ等の他の通信端末装置)との間で無線通信を行う無線通信機能を具備するデジタルカメラを例示する(図1,図2,図3によって詳述する)。
【0013】
また、このデジタルカメラの通信相手先でありホスト装置である外部装置としては、無線通信機能を有する小型コンピュータを例示する(図4,図5にて詳述する)。
【0014】
まず、本実施形態の通信システムにおける端末装置(デバイス装置)としてのデジタルカメラの構成を図1,図2,図3を用いて以下に説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の通信システムに用いられる端末装置であるデジタルカメラ100は、レンズ1と、撮像素子2と、撮像回路3と、A/D変換器(図1では単に「A/D」と表記)4と、信号処理回路5と、フレームメモリ6と、FIFOメモリ7と、TFT液晶駆動回路9と、TFTパネル10と、バックライトユニット11と、ビデオ出力回路12と、ビデオ出力端子13と、記憶バッファ14と、記憶媒体インターフェース(I/F)15と、画像メモリである記憶媒体16と、アクチュエータ17と、アクチュエータ駆動回路18と、外部有線データインターフェース(I/F)22と、キーマトリクス23と、LCD表示回路24と、LCDパネル25と、電池26と、電源回路27と、バックアップ電源28と、電池状態検出回路29と、第1CPU31と、第2CPU32と、EEPROM19と、外部無線データインターフェース(I/F)20と、無線アンテナ21等によって主に構成されている。
【0016】
レンズ1は、光学的な被写体像を形成し、これを撮像素子2の受光面上に結像させるために設けられるものである。
【0017】
撮像素子2は、レンズ1によって形成される光学的な被写体像を受けて光電変換処理を行って、電気的な画像信号を出力する素子である。この撮像素子2としては、高速読み出しを行うことができるタイプの固体撮像素子であって、例えばCCD(電荷結合素子),CMOS(相補型金属酸化膜半導体)あるいはその他の各種のタイプの撮像素子が適用され得る。
【0018】
撮像回路3は、撮像素子2からの出力信号を受けて、その画像信号に対して各種のアナログ信号処理を行う電子回路である。
【0019】
A/D変換器4は、撮像回路3から出力されるアナログ形式の画像信号を受けて、デジタル形式の画像信号に変換するための回路である。
【0020】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100においては、上述のレンズ1,撮像素子2,撮像回路3,A/D変換器4等によって、被写体を撮影する撮影手段の主要部が構成される。
【0021】
信号処理回路5は、A/D変換器4から出力されたデジタル形式の画像信号を受けて、各種のデジタル的な信号処理を行う回路である。
【0022】
フレームメモリ6は、信号処理回路5によって処理された画像信号を受けて、処理済の画像信号や、この画像信号に関する各種データ等を一時的に記憶する一時記憶手段である。このフレームメモリ6としては、例えばSDRAM等の半導体記憶素子等が適用される。
【0023】
FIFOメモリ7は、画像信号を各種の表示装置へ向けて出力する際に、当該画像信号の一時的な記憶を行うために設けられるメモリである。
【0024】
TFT液晶駆動回路9は、FIFOメモリ7から出力される画像信号を受けてTFTパネル10を制御する回路である。
【0025】
TFTパネル10は、TFT液晶駆動回路9の制御によって画像信号に基づく画像や当該デジタルカメラ100における各種の情報等を表示するための表示部であり、カラー表示可能なものが用いられる。
【0026】
バックライトユニット11は、TFTパネル10の背面側に設けられ、当該TFTパネル10を背面側から照明するためのものである。
【0027】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100においては、上述のTFT液晶駆動回路9,TFTパネル10,バックライトユニット11等によって、上記撮影手段により撮影された被写体像を電子的な画像として表示する表示手段の主要部が構成される。
【0028】
ビデオ出力回路12は、FIFOメモリ7からの画像信号を受けて、例えばNTSC形式のビデオ信号に変換し、ビデオ出力端子13を介して、当該ビデオ出力端子13に接続される外部表示装置等へ出力するための回路である。
【0029】
ビデオ出力端子13は、本デジタルカメラ100と外部表示装置等との間を電気的に接続するビデオケーブル等の信号線を接続するための接続端子である。
【0030】
記憶バッファ14は、フレームメモリ6に一時的に記憶されている画像信号等を記憶媒体16に画像データとして記憶するとき、若しくは記憶媒体16から画像データを読み出してフレームメモリ6に一時的に記憶するとき等に用いられるバッファ(一時保存領域)である。
【0031】
記憶媒体I/F15は、記憶媒体16への画像データ等の記憶処理や、記憶媒体16からの画像データ等の読み出し処理等を制御するためのものである。
【0032】
記憶媒体16は、画像データやその他の各種データを記憶するための不揮発性の記憶媒体、例えば薄板形状,カード形状からなるメモリカード等である。この記憶媒体16としては、例えばデジタルカメラ100等の機器に対して着脱自在とする形態のものや、デジタルカメラ100等の機器内部の電気回路に固設されている形態のもの等、様々な形態のものがあり、いずれの形態のものでも、本実施形態のデジタルカメラ100に適用し得る。
【0033】
上述の記憶バッファ14,記憶媒体I/F15等によって、上記撮影手段で撮影された画像に関する画像信号及びその付随データ等を所定の形態のデータとして記憶媒体16に記憶する画像記憶手段の主要部が構成される。
【0034】
アクチュエータ17は、レンズ1を駆動して、オートフォーカス動作を行ったりあるいはズーミング動作を行ったりするための駆動源である。
【0035】
アクチュエータ駆動回路18は、第1CPU31の制御に基づいてアクチュエータ17を制御し駆動する回路である。
【0036】
外部有線データI/F22は、本デジタルカメラ100と外部装置との間においてデータ等の送受信を接続ケーブル等を介して行うための接続部分(インターフェース)であって、例えばUSB((Universal Serial Bus))規格やIEEE1394等に準拠したものが適用される。
【0037】
この外部有線データI/F22及び接続ケーブル(図示せず)によって、外部装置との間で有線接続によりデータ通信を行う有線通信手段の主要部が構成される。
【0038】
キーマトリクス23は、本実施形態のデジタルカメラ100に設けられる各種の操作スイッチや操作ボタン等を含む操作入力手段の総称として用いている。即ち、キーマトリクス23の具体的な例としては、図2,図3に示すように、例えば当該デジタルカメラ100の電源状態をオン又はオフ状態に切り換える電源ボタン23pや、撮影動作を開始させるシャッターボタン23a、撮影動作時には変倍操作を行い再生動作時には再生画像の拡大縮小を行うズームボタン23b、再生動作モードに切り換える再生モード切換ボタン23d、メニューモードに切り換えてメニュー画面を呼び出すメニューボタン23e、メニュー画面の各設定項目や再生画像の選択切り換えを行う四方向選択キー(十字キーともいう)23f、十字キー23fにより選択した項目又は画像についての決定指示を行うOKボタン23g等等、各種の操作部材と、これらの操作部材のそれぞれに連動し所定の指示信号を発生させる図示しないスイッチ部材及び各スイッチ部材からの指示信号を伝達する電気回路(図示せず)等である。このキーマトリクス23の各操作部材が操作されることによって発生した信号は、第1CPU31に向けて出力されるようになっている。
【0039】
LCD表示回路24は、第1CPU31の制御に基づいてLCDパネル25を制御し、これに各種の情報表示を行わせる回路である。
【0040】
LCDパネル25は、例えばモノクロLCD等によって構成され、当該デジタルカメラ100において設定済みの各種設定情報、例えば撮影モード等の動作モード情報や、記憶媒体16に記憶可能な画像の枚数情報,撮影時のシャッタ速度や絞り値等の露出に関する情報等を表示する情報表示部材である。
【0041】
電池26は、当該デジタルカメラ100における主(メイン)電源である。
【0042】
バックアップ電源28は、当該デジタルカメラ100の内部メモリや内部時計等に対して常に電力を供給するために設けられ、例えば本デジタルカメラ100における各種の設定値等の情報や日時情報等を保持したり、日付表示を上記LCDパネル25等を用いて常時行い得るようにするための副(サブ)電源である。
【0043】
電源回路27は、第1CPU31の指令に基づいて上記電池26及び上記バックアップ電源28からの電源を受けて、本デジタルカメラ100の内部の各電気回路へと適宜供給する制御を行う回路である。
【0044】
電池状態検出回路29は、電池26における電圧等、当該電池26の状態を検出して、同電池26の電池残量等を算出し、その結果を第1CPU31へと出力する回路である。
【0045】
第1CPU31は、主(メイン)CPUとして配設されているものである。この第1CPU31は、本実施形態のデジタルカメラ100における各回路を統括的に制御するための制御手段である。そのために、本デジタルカメラ100の第1CPU31は、同デジタルカメラ100におけるシステム全体を適宜制御(コントロール)するためのシステムコントロール部31aを備えている。
【0046】
このシステムコントロール部31aの内部には、各種の電気回路等、即ちホスト認知要求機能部31d,無線通信制御機能部31b,USB通信制御機能部31c等、例えば外部装置と無線通信又は有線通信を行うための機能部を始めとして各種の機能を実現する制御回路が構成されている。
【0047】
上記第1CPU31は、上述のように主に動作制御を行う制御回路となっている。一方、第2CPU32は、主に画像データを扱う各種の処理制御を行う制御回路である。
【0048】
即ち、第2CPU32は、フレームメモリ6に記憶されている画像データを受けて、各種の信号処理を施す回路である。この第2CPU32は、画像圧縮伸張部32a,記憶媒体アクセス部32b等を有して構成されている。
【0049】
画像圧縮伸張部32aは、フレームメモリ6に記憶されている画像データ等を読み出して、例えばJPEG圧縮処理等を行ったり、記憶媒体16から読み出された圧縮画像データ等の伸張処理等を行うものである。
【0050】
記憶媒体アクセス部32bは、記憶媒体インターフェース15による記憶媒体16へのアクセスを制御するための回路部である。
【0051】
EEPROM19は、第1CPU31,第2CPU32により実行される処理プログラム(アプリケーションソフトウエア)や、本デジタルカメラ100における各種の設定データや固有データ等、詳しくは例えば複数の外部装置を特定する情報やこれら複数の外部装置に接続するための各種の通信設定情報等が登録されたデータベースや、このデータベースに登録された複数の外部装置の接続順番を指定する接続リストである無線通信ホストリスト19a等を記憶し保持するリストメモリである。このEEPROM19としては、例えばフラッシュロム(FlashROM)等の不揮発性記憶媒体が適用される。
【0052】
無線アンテナ21は、本デジタルカメラ100と外部装置との間で無線によるデータ通信等を行うのに際して、外部装置から発信される所定の形態の電磁波等の無線信号を受信すると共に、本デジタルカメラ100から発信する所定の形態の電磁波等の無線信号を送信する無線信号の入出力部である。無線アンテナ21は、外部無線データI/F20に接続されていて、送受信した無線信号を当該外部無線データI/F20へと入出力するようになっている。
【0053】
外部無線データI/F20は、無線アンテナ21と第1CPU31との間に介在し、上記無線アンテナ21により入力された無線信号を所定の形態の電気信号に変換して、第1CPU31へ出力したり、第1CPU31の信号を無線信号に変換して無線アンテナ21へ出力する無線通信接続部(インターフェース)である。
【0054】
上記無線アンテナ21,外部無線データインターフェース(I/F)20等及び第1CPU31のシステムコントロール部31aの無線通信制御機能部31b,ホスト認知要求機能部31d等等によって、外部装置との間で無線接続によるデータ通信を行って情報の送受信を実行する無線通信手段の主要部が構成される。
【0055】
なお、第1CPU31のシステムコントロール部31aのホスト認知要求機能部31dは、通信相手先としての外部装置(ホスト装置)への認知要求の指示信号を発生させる等の回路部である。
【0056】
また、端末装置であるデジタルカメラ100側の無線通信手段は、複数の各ホスト装置との間で無線接続により情報を送受信する第1の通信手段でもある。
【0057】
その他、本発明に関連しない部分の構成については、通常一般のデジタルカメラと同様の構成となっているものとして、その詳細は、図示及び説明を省略する。
【0058】
次に、本実施形態の通信システムにおける外部装置(ホスト装置)の一例としての小型コンピュータの構成を図4,図4を用いて以下に説明する。
【0059】
図4,図5に示すように、外部装置101は、通常一般に実用化され広く普及している小型コンピュータである。
【0060】
この外部装置101は、CPU41と、周辺機能IC42と、メモリ43と、無線通信機能及び有線通信機能を実現する第2の通信手段である通信機能部44と、CRT又は液晶表示装置等からなるディスプレーである表示手段及びこの表示手段に情報を表示する表示制御を行う表示制御手段等とからなる表示機能部45と、キーボードやマウス等からなる入力機能部46と、ラインアウト出力部やスピーカ等からなり音声を発音する発音手段である音声出力部47等を有して構成されている。
【0061】
なお、図4,図5においては、外部装置101の一例として可搬型のノートブックタイプのものを示しているが、同様の機能を有し据置型のデスクトップタイプのものを適用してもよい。
【0062】
このように構成された本実施形態のデジタルカメラ100は、本発明の通信システムにおける端末装置として適用されることで、上記外部装置101等の複数の外部装置(ホスト装置)との間で個別選択的に無線接続によるデータ通信を行うことができるようになっている。
【0063】
即ち、上記デジタルカメラ100は、図6に示すように、各種タイプの複数の外部装置101a,10b,101c,……,101dとの間で個別選択的に無線接続を確立することができるようになっていて、使用者が選択した所望の通信相手先の外部装置との間で1対1のデータ通信を行うことができるようになっている。
【0064】
次に、本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、複数の外部装置101a〜100xのうちのいずれか一つを通信相手先として選択する際の作用を、図7,図8〜図11を用いて以下に説明する。
【0065】
なお、図7において、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0066】
デジタルカメラ100(デバイス)と外部装置との間でデータ通信を行うのに際して、通信相手先となる外部装置が複数ある場合、本実施形態におけるデジタルカメラ100は、EEPROM19に予め登録されている外部装置についてのホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19a等を参照し、同リスト19aで指定される接続順番に基いて、順次無線接続を行う。この過程において、使用者が選択操作することによって、所望の外部装置との無線接続が確立されるようになっている。
【0067】
即ち、図7(A)のステップS1Aにおいて、デジタルカメラ100の第1CPU31は、EEPROM19に記憶されている各種情報、即ちのホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19aを参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。
【0068】
これを受けて、デジタルカメラ100の通信可能範囲内にあるホストは、図7(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。その後、ステップS2Bの処理に進む。
【0069】
ステップS2Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100からの接続要求信号を受信したか否かの確認を行う。ここで、デジタルカメラ100からの接続要求信号が受信されない場合には、上述のステップS1Bの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。即ち、ホストは、デバイスからの接続要求信号の受信待機状態となる。
【0070】
一方、上述のステップS2Bの処理において、ホスト側は、デジタルカメラ100からの接続要求信号を受信したことが確認された場合には、上述のステップS3Bの処理に進む。
【0071】
ステップS3Bにおいて、ホスト側のCPU41は、上述のステップS1Bの処理で受信した接続要求の発信したデジタルカメラ100との無線接続を確立するための処理の実行を開始する。その後、ステップS4Bの処理に進む。
【0072】
ステップS4Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受信したか否かの確認を行う。ここで、ホスト側のCPU41は、デバイスからのホスト認知要求の指示信号を受信するまで待機し、同認知要求指示信号を受信したら、ステップS5Bの処理に進む。
【0073】
一方、デジタルカメラ100の側では、上述のようにしてステップS1Aの処理にて接続ホストの選択処理が開始されると、次のステップS2Aにおいて、第1CPU31は、ホスト情報が存在するか否かの確認を行う。ここで、ホスト情報が存在しないことが確認された場合には、上述のステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0074】
他方、ここで、ホスト情報の存在が確認された場合には、次のステップS3Aの処理に進む。
【0075】
ステップS3Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して選択したホスト、ここでは、無線通信ホストリスト19aにおける接続順番の最も高い第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続処理の実行を開始する。
【0076】
つまり、ここで第1CPU31は、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)で指定された順番に外部装置の設定情報をデータベースから読み出し、こうして読み出した設定情報に基いて、その設定情報に対応する第1の外部装置との間で無線通信手段により接続する通信接続手段としての役目をしている。なお、このステップS3Aの処理は、上述のホスト側におけるステップS3Bの処理と連繋して行われる処理である。
【0077】
さらに、この場合において、第1CPU31は、デジタルカメラ100の表示手段を制御して、TFTパネル10の表示画面上に、例えば図8に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図8に示す例では、表示画面上に、文字による所定の情報、即ち「接続したいホストの画面に「DSCxxと接続中です」と表示されたら、OKボタンを押して下さい。」等を表示させる。この表示画面を見ながら使用者は、所定の操作部材を操作して所望の操作指示を行うことになる。その後、ステップS4Aの処理に進む。
【0078】
ステップS4Aにおいて、第1CPU31は、システムコントロール部31aのホスト認知要求機能部31dを制御して接続処理中のホストに対してホスト認知要求を指示する処理を実行する。さらに、第1CPU31は、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図9に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図9に示す例では、表示画面上に文字による所定の情報、即ち「ホストPCxxと接続中です。このホストと接続してよろしいでしょうか。」等の表示と共に、使用者に操作指示を促す表示「OK:接続 ←:前のホストと接続 →:次のホストと接続」等を表示させる。この表示画面を見ながら使用者は、所定の操作部材を操作して所望の操作指示を行うことになる。その後、ステップS5Aの処理に進む。
【0079】
ここで、ホスト側のCPU41は、上述のステップS4Aの処理におけるデジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受けて、ステップS5Bにおいて、表示機能部45(表示手段)を制御してデジタルカメラ100との間で無線接続が確立した旨を表示する処理を実行する。この場合における表示形態は、例えば図10に示すように、外部装置101の表示手段の表示画面に「DSCxxと接続中です。」等の文字情報等の表示がなされる。なお、図10に示す表示において、「DSCxx」は、接続中のデジタルカメラ100における固有の符号である。図10では便宜的に「xx」と示す部分には、当該デジタルカメラ100を特定するための符号,数字等が附される。その後、ステップS6Bの処理に進む。
【0080】
つまり、この場合において、ホスト側の通信機能部44(第2の通信手段)が、デジタルカメラ100(端末装置)との間で無線接続を確立したときには、ホスト側のCPU41は、表示機能部45を制御して、表示制御手段による表示手段(ディスプレー)の表示画面上の表示を適宜変化させるようになっている。
【0081】
また、ホスト装置において、表示画面を用いた接続情報の表示に代えて、若しくは同接続情報表示と共に、スピーカ等の発音手段を用いて、第2の通信手段が端末装置との無線接続を確立したときに、当該無線接続が確立した旨の接続情報を音声を発音することによって使用者に知らせるように構成してもよい。
【0082】
ステップS6Bにおいて、ホスト側のCPU41は、デジタルカメラ100が現在接続中の無線接続が切断されたか否かの確認を行う。ここで、デジタルカメラ100との無線接続が切断されたことが確認された場合には、上述のステップS1Bの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。一方、ここで、デジタルカメラ100との無線接続が切断されていないことが確認された場合には、ステップS7Bの処理に進む。
【0083】
そして、ステップS7Bにおいて、CPU41は、通信機能部44による無線機能を制御してデジタルカメラ100との間の無線接続状態を保持し、次のデータ通信処理のシーケンスへと移行する。
【0084】
他方、デジタルカメラ100の側では、ステップS5Aにおいて、第1CPU31は、キーマトリクス23からの信号を監視して、使用者(ユーザ)がホストを選択したか否かの確認を行う。ここで、キーマトリクス23からの所定の信号を受けて、使用者がホストを選択したことが確認された場合には、次のステップS6Aの処理に進む。
【0085】
また、上述のステップS5Aにおいて、デジタルカメラ100の側の第1CPU31は、使用者がホストを選択しなかったことを確認すると、ステップS7Aの処理に進む。
【0086】
そして、ステップS7Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して現在接続中のホストとの間の無線接続状態を切断する処理を実行する。その後、ステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0087】
一方、ステップS6Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して選択されたホストとの間の無線接続状態を保持し、次のデータ通信処理のシーケンスへと移行する。ここで、第1CPU31は、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図11に示すような形態の表示を行う処理を実行する。
【0088】
図11に示す例では、表示画面上に文字による所定の情報、即ち接続が確立した旨を示す表示である「ホストPCxxと接続しました。」等の表示と共に、使用者に操作指示を促す表示「←:接続準備へ戻る。」等を表示させる。したがって、使用者は、この表示画面の表示中(即ち接続中)においても、所定の操作部材による操作指示を行えば、実行中の接続処理をキャンセルすることもできるようになっている。なお、使用者の指示による接続キャンセルの場合の処理シーケンスについては、本発明と関連しない部分であるので、説明を省略する。
【0089】
つまり、上述のステップS5Aの処理において、第1CPU31は、使用者の選択操作による指示信号を受けて、接続中の第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続を維持するか、若しくは接続を切断するかを指定する接続指定手段としての役目をする。
【0090】
そして、第1CPU31は、接続中の第1の外部装置との接続を切断する指示があったときには、第1の外部装置との接続を切断した後、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)の次の順番の第2の外部装置との接続を行う処理を実行すべく、ステップS2Aの処理に戻って同様の処理を繰り返すことになる。
【0091】
なお、デジタルカメラ100側におけるステップS6Aの処理後に実行されるデータ通信処理のシーケンスとは、第1CPU31の制御下で通信手段(ここでは主に無線通信手段)により行われる処理である。つまり、使用者の選択操作され、接続指定手段として機能する第1CPU31の制御によって(無線)接続が維持されている外部装置に向けて、撮影手段により撮影して得られた画像データ等を送信する処理である。
【0092】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、デジタルカメラ100の通信相手先となる外部装置が通信可能範囲内に複数有る場合、デジタルカメラ100は、複数の外部装置との間で順次無線接続を行い、使用者が選択した外部装置を相手先として無線接続を確立した後、選択された外部装置との間で所望のデータ通信を実行するようにしている。
【0093】
これによれば、デジタルカメラ100と複数の外部装置との間で順次自動的に無線接続が確立されるようにしているので、使用者は、所望の外部装置との無線接続が確立されたときに選択操作を行うのみで、所望する外部装置(ホスト装置)との間で無線接続によるデータ通信処理の実行を開始させることができる。
【0094】
次に、本発明の第2の実施形態の端末装置と、この端末装置を用いる通信システムについて、以下に説明する。
【0095】
本実施形態の端末装置の構成は、基本的には上述の第1の実施形態の端末装置と同様であって、外部装置(ホスト装置)との間で無線接続によるデータ通信を開始するのに際して、通信相手先とする所望の外部装置(ホスト)を複数の外部装置から選択指示する際の作用が異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して詳細説明は省略する。また、本実施形態の通信システムにてデータ通信を行う際の作用についても、上述の第1の実施形態と同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付して、異なる処理ステップについてのみ詳述する。
【0096】
図12は、本発明の第2の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図13は、本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。そして、図14,図15は、本実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)及び外部装置の各表示手段の表示例を示す図であって、このうち、図14は、図13(A)のステップS11Aの処理ステップにおける表示例を、図15は、図13(B)のステップS3Bの処理ステップにおける表示例を、図16は、図13(B)のステップS5Bの処理ステップにおける別の表示例を、それぞれ示している。
【0097】
本実施形態の端末装置であるデジタルカメラ100における第2CPU32は、上述の第1の実施形態と同様に、主に画像データを扱う各種の処理制御を行う制御回路であって、画像圧縮伸張部32a,記憶媒体アクセス部32b等を有して構成されている。これに加えて、本実施形態の第2CPU32は、撮像手段により取得された画像データに基づく画像を認識する画像認識処理等を行う画像認識手段である画像認識機能部32cと、この画像認識機能部32cによる画像認識結果に基いて特定のホストを識別する処理を行うホスト識別機能部32d等をさらに具備して構成されている。
【0098】
なお、本実施形態のデジタルカメラ100におけるEEPROM19に記憶されているデータベースは、複数の外部装置(ホスト装置)を特定する情報として、例えば外部装置(ホスト装置)の外観を撮影した画像データ等を含んで構成されている。
【0099】
その他の構成は、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0100】
このように構成される本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、通信相手先の外部装置を自動的に識別し決定する際の作用を、図13〜図16及び図9〜図11を用いて以下に説明する(図7も参照のこと)。
【0101】
なお、図13においては、上述の第1の実施形態における図7と同様に、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0102】
まず、デジタルカメラ100の第1CPU31は、図13(A)のステップS1Aにおいて、EEPROM19に記憶されている各種情報、即ちホスト情報等を含むデータベース及び無線通信ホストリスト19aを参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。
【0103】
これを受けて、ホスト側では、図13(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。その後、ステップS2Bの処理に進む。以降、ステップS2Bの処理からステップS7Bの処理まで、フローチャート(B)で示されるホスト側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(B))と同様である。
【0104】
一方、デジタルカメラ100の側では、上述のようにしてステップS1Aの処理にて接続ホストの選択処理が開始されると、次のステップS2Aにおいて、第1CPU31は、ホスト情報が存在するか否かの確認を行う。ここで、ホスト情報が存在しないことが確認された場合には、上述のステップS1Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0105】
他方、ここで、ホスト情報の存在が確認された場合には、次のステップS11Aの処理に進む。
【0106】
ステップS11Aにおいて、第1CPU31は、デジタルカメラ100の表示手段を制御して、TFTパネル10の表示画面上に、例えば図14に示すような形態の表示を行う処理を実行する。図14に示す例では、表示画面上に、文字による所定の情報、即ち「接続したいホストの画面にレンズを向け、シャッタボタンを押して下さい。」等を表示させる。この表示画面を受けて使用者(ユーザ)は、所定の指示操作、つまり接続したいホストの画面にレンズを向けてシャッターボタン23aを押す操作を行うことで、所望の通信相手先となる外部装置(ホスト)の選択指示を行う。その後、ステップS12Aの処理に進む。
【0107】
ステップS12Aにおいて、第1CPU31は、上述の第1の実施形態におけるステップS3Aと同様に、無線通信手段を制御して選択したホスト、即ち、無線通信ホストリスト19aにおける接続順番の最も高い第1の外部装置(第1のホスト装置)との接続処理の実行を開始する。このステップS12Aの接続処理は、ホスト側における図13(B)のステップS3Bの接続処理と連繋して行われる処理である。その後、ステップS4Aの処理に進む。
【0108】
ここで、ホスト側においては、図13(B)のステップS3Bにおいて、表示手段の表示画面上に図15に示すような形態の表示がなされる。この場合における表示形態は、図15の表示例では、外部装置101の表示手段の表示画面に「ホスト選択中です。」等の文字情報等の表示がなされる。
【0109】
次に、デジタルカメラ100側では、ステップS4Aにおいて、第1CPU31は、上述の第1の実施形態と同様に、ホスト認知要求機能部31dを制御して接続処理中のホストに対してホスト認知要求を指示する処理を実行すると共に、表示手段を制御してTFTパネル10の表示画面上に、例えば図9に示すような形態の表示を行う処理を実行する。使用者は、この表示画面を見て所望の操作指示を行う。その後、ステップS13Aの処理に進む。
【0110】
ここで、ホスト側のCPU41は、上述のステップS4Aの処理におけるデジタルカメラ100からのホスト認知要求の指示信号を受けて、ステップS5Bにおいて、表示機能部45(表示手段)を制御してデジタルカメラ100との間で無線接続が確立した旨を表示する処理を実行する。この場合における表示形態は、例えば上述の第1の実施形態における図10に示す表示がなされる。
【0111】
また、図16に示す別の表示例として、外部装置101の表示手段の表示画面に例えば幾何学的形状等の表示45aがなされる。さらに、図示は省略するがこれ以外にも、例えばホスト装置のディスプレーの表示の色を赤,青等によって他から識別可能な表示としてもよい。
【0112】
続いて、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ステップS13Aにおいて、撮像手段を制御して撮影動作を行ってホスト画像のデータの取り込みを行うと共に、第2CPU32の画像認識機能部32cを制御して取得した画像データに基く画像認識処理を実行する。ここで、撮影される取り込まれるホスト装置に関する画像データは、上述のステップS5Bの処理で表示される表示画面(図10,図16等)が含まれる。
【0113】
つまり、デジタルカメラ100(端末装置)の画像認識機能部32c(画像認識手段)は、ホスト装置を撮影した画像を認識することになる。そのためには、ホスト装置のディスプレーの認識処理をしやすいように、明確な表示色や幾何学的形状等を表示画面に表示させるのが望ましい。その後、ステップS13Aの処理に進む。
【0114】
上述のステップS13Aの画像認識処理で得られた認識結果を受けて、第1CPU31は、ステップS14Aにおいて、第2CPU32のホスト識別機能部32dを制御して、接続中のホストが使用者(ユーザ)により選択されたホストであるか否かの確認を行うホスト識別処理を実行する。ここで、接続中のホストが使用者の選択したホストであると識別された場合には、ステップS6Aの処理に進む。以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0115】
また、上述のステップS14Aの処理において、使用者が選択したホストではないと識別された場合には、ステップS7Aの処理に進む。
【0116】
そして、ステップS7Aにおいて、第1CPU31は、無線通信手段を制御して現在接続中のホストとの間の無線接続状態を切断する処理を実行する。その後、ステップS2Aの処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0117】
その他の処理ステップは、上述の第1の実施形態と略同様である。
【0118】
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、接続を所望するホストの画像データを取得して、この取得した画像データに基づく画像の画像認識処理を行い、その処理結果と無線通信ホストリスト19aのデータとに基いて、使用者が選択したホストが接続中のホストであるか否かを識別して、無線接続を自動的に確立させることができる。
【0119】
次に、本発明の第3の実施形態の端末装置と、この端末装置を用いる通信システムについて、以下に説明する。
【0120】
本実施形態の端末装置の構成は、基本的には上述の第1の実施形態の端末装置と略同様である。したがって、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して詳細説明は省略する。また、本実施形態の通信システムにてデータ通信を行う際の作用についても、上述の第1の実施形態と略同様であり、同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付して、異なる処理ステップについてのみ詳述する。
【0121】
図17は、本発明の第3の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図である。図18は、本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ)であるデバイス側の処理フローを、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フローをそれぞれ示している。
【0122】
本実施形態の端末装置であるデジタルカメラ100における第1CPU31は、上述の第1の実施形態と同様に、デジタルカメラ100における各回路を統括的に制御するための主(メイン)CPUであり制御手段である。
【0123】
第1CPU31のシステムコントロール部31aの内部には、ホスト認知要求機能部31d,無線通信制御機能部31b,USB通信制御機能部31c等を有しているほか、本実施形態では、さらにホストリスト更新機能部31eを具備している。
【0124】
ホストリスト更新機能部31eは、無線接続処理を行う都度、適宜無線通信ホストリスト19aを修正して、無線通信ホストリスト19a(接続リスト)の更新処理を行うリスト更新手段としての機能を有する制御回路である。
【0125】
その他の構成は、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0126】
このように構成される本実施形態の通信システムの作用のうちデジタルカメラ100(デバイス装置)と外部装置との間でデータ通信を行うのに先立って、通信相手先を選択指示する際の作用を、図18を用いて以下に説明する(図7も参照のこと)。
【0127】
なお、図18においても、上述の第1の実施形態における図7,第2の実施形態における図13と同様に、端末装置であるデジタルカメラ100の側をデバイスと表記し、このデバイス側の処理の流れをフローチャート(A)で示し、その通信相手先となる外部装置の側をホストと表記し、このホスト側の処理の流れをフローチャート(B)で示している。
【0128】
まず、デジタルカメラ100第1CPU31は、図18(A)のステップS1Aにおいて、EEPROM19に記憶されている各種情報(ホスト情報等のデータベース,無線通信ホストリスト19a)を参照し、順番に接続ホストの選択をするための処理の実行を開始する。ここで、デジタルカメラ100の第1CPU31は、ホストに対して接続要求を指示する接続要求信号を送信する。以降、ステップS2Aの処理からステップS5Aの処理まで、フローチャート(A)で示されるデバイス側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(A))と略同様である。
【0129】
一方、ホスト側では、図18(B)のステップS1Bにおいて、CPU41の制御によりデジタルカメラ100からの接続要求信号の受信処理を実行する。以降、ステップS2Bの処理からステップS7Bの処理まで、フローチャート(B)で示されるホスト側の処理ステップは、上述の第1の実施形態(図7(B))と略同様である。
【0130】
そして、デジタルカメラ100の第1CPU31は、図18(A)のステップS5Aの処理において、使用者(ユーザ)によりホストが選択されたか否かの確認が行われる。ここで、使用者によってホストが選択されたことが確認されると、ステップS21Aの処理に進む。
【0131】
ステップS21Aにおいて、第1CPU31は、ホストリスト更新機能部31eを制御して、EEPROM19に記憶されている無線通信ホストリスト19aを修正し更新するリスト修正更新処理を実行する。このリスト修正更新処理は、次回の無線接続を行うときのために、今回使用者により選択されたホストの接続優先順位を最優先順位に設定する処理である。その後、ステップS7Aの処理に進む。以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0132】
つまり、リスト更新手段であるホストリスト更新機能部31eは、使用者の操作によって選択されたことが確認されて(ステップS5A)、その後のステップS6Aの処理にて無線接続を維持されるように指定された外部装置を接続リストである無線通信ホストリスト19aの先頭順位に設定するように当該リストを修正し更新する手段として機能するものである。
【0133】
なお、ホストリスト更新機能部31eによる修正更新処理としては、上述の例に限らず、例えば、所定の期間の間に無線接続操作が行なわれることになるが、その期間内において各外部装置が選択された回数を記憶しておき、その選択回数の多いホストほど高い優先順位となるように、つまり接続回数順に接続リスト中における複数の外部装置の順位を並べ換える(ソートする)ようにしてもよい。
【0134】
その他の処理ステップは、上述の第1の実施形態の端末装置の構成と略同様である。
【0135】
以上説明したように上記第3の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態においては、使用者により選択されたホストとの間で無線接続を行う際に、使用者に選択されて無線接続が維持されるべき外部装置(ホスト)の無線通信ホストリスト19a上における優先順位を高位に設定するように当該ホストリスト19aの更新修正処理を行うようにしたので、無線接続の使用頻度に応じてリスト上における優先順位が高位になるようにしている。したがって、次回の無線接続を実行する際には、使用頻度の高いホストがリストの上位に現われることになるので、選択操作の迅速化に寄与することができる。
【0136】
ところで、上述の各実施形態においては、通信相手先を選択指示する等の処理の実行中に、表示手段を用いてその表示画面上に適宜各種の表示を行うようにしているが、これに限ることはなく、例えばホスト装置に具備されるスピーカ等の発音手段を用いて所定のときに発音させる動作を、上記表示に代えて、若しくは上記表示と同時に行うようにしてもよい。
【0137】
具体的には、例えばデジタルカメラ100(端末装置)と外部装置101との間の無線接続が確立したときに、接続が確立した旨を知らせる音声を発音させるようにしてもよい。また、発音させる音声の種類、例えば音の高低や長さ等を変更すれば、各種の事項を告知する手段として適用することも可能である。
【0138】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の第1の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図2】図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す正面図。
【図3】図1の端末装置(デジタルカメラ)の外観を示す背面図。
【図4】図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置の概略構成を示すブロック構成図。
【図5】図1の端末装置(デジタルカメラ)の通信相手先である外部装置の概略構成を示す外観図。
【図6】本発明の第1の実施形態の通信システムにおいて、端末装置と複数の外部装置との間で無線接続により通信を行う際の概念図。
【図7】本発明の第1の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【図8】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS3Aの処理ステップにおける表示例。
【図9】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS4Aの処理ステップにおける表示例。
【図10】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の外部装置の表示手段の表示例であって、図7(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例。
【図11】本発明の第1の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中の端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図7(A)のステップS6Aの処理ステップにおける表示例。
【図12】本発明の第2の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図13】本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【図14】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における端末装置(デジタルカメラ)の表示手段の表示例であって、図13(A)のステップS11Aの処理ステップにおける表示例。
【図15】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における外部装置の表示手段の表示例であって、図13(B)のステップS3Bの処理ステップにおける表示例。
【図16】本発明の第2の実施形態の通信システムによる無線接続データ通信処理の実行中における外部装置の表示手段の表示例であって、図13(B)のステップS5Bの処理ステップにおける表示例。
【図17】本発明の第3の実施形態の端末装置(デジタルカメラ)の概略構成を示すブロック構成図。
【図18】本発明の第2の実施形態の通信システムによって無線接続によるデータ通信を行う際の作用を示すフローチャートであって、(A)は端末装置(デジタルカメラ;デバイス)側の処理フロー、(B)は外部装置(ホスト)側の処理フロー。
【符号の説明】
【0140】
1……レンズ
2……撮像素子
3……撮像回路
9……TFT液晶駆動回路
10……TFTパネル
16……記憶媒体
19……EEPROM
19a……無線通信ホストリスト
20……外部無線データインターフェース
21……無線アンテナ
22……外部有線データインターフェース
23……キーマトリクス
31a……システムコントロール部
31b……無線通信制御機能部
31c……USB通信制御機能部
31d……ホスト認知要求機能部
31e……ホストリスト更新機能部
32……第2CPU
32c……画像認識機能部
32d……ホスト識別機能部
44……通信機能部
45……表示機能部
47……音声出力部
100……デジタルカメラ
101……外部装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の外部装置と通信可能な端末装置であって、
上記外部装置と無線接続により情報を送受信する通信手段と、
上記複数の外部装置を特定する情報と、これら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、
上記データベースに登録された上記外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、
上記接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報を上記データベースから読み出して、上記設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に上記通信手段により接続する通信接続手段と、
使用者の操作により上記第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段と、
を具備し、
上記通信接続手段は、上記接続指定手段で切断することを指定された場合には、上記第1の外部装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行うことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
上記接続リストを更新するリスト更新手段を、さらに有し、
上記接続指定手段で使用者の操作により接続を維持することが指定された場合には、上記リスト更新手段は、上記接続リストを更新することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
上記リスト更新手段は、上記接続を維持した上記外部装置を上記接続リストの先頭になるように更新するか、又は所定期間内の接続回数順に接続リスト中における複数の外部装置の順位を並べ換えることを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
被写体を撮影する撮影手段を、さらに有し、
上記通信手段は、上記撮影手段で撮影した画像を上記接続指定手段で使用者の操作により接続を維持した外部装置に送信することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の端末装置。
【請求項5】
複数のホスト装置と、これらのホスト装置と無線接続により通信可能な端末装置とで構成される通信システムであって、
上記端末装置は、上記各ホスト装置と無線接続により情報を送受信する第1の通信手段と、通信可能な上記各ホスト装置を特定する情報と上記各ホスト装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記ホスト装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に上記ホスト装置の設定情報を上記データベースから読み出して当該設定情報に基いてその設定情報に対応する第1のホスト装置に上記第1の通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作を受けて上記第1のホスト装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを具備し、
上記ホスト装置は、上記端末装置と無線接続により情報を送受信する第2の通信手段と、情報を表示するディスプレーと、上記ディスプレーに情報を表示するための表示制御を行う表示制御手段とを具備し、
上記ホスト装置は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、上記表示制御手段は、上記ディスプレー上の表示を変化させ、
上記端末装置は、上記接続指定手段で切断が指定された場合には、上記接続指定手段は接続中の上記第1のホスト装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2のホスト装置と接続することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
上記ホスト装置は、音声を発生する発音手段を、さらに有し、
上記発音手段は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、接続が確立した旨を知らせる音声を発音することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
上記端末装置は、被写体を撮影する撮影手段と、上記撮影手段で撮影された画像を認識する画像認識手段とを、さらに具備し、
上記通信制御手段は、接続リストに従って上記第1の通信手段により上記複数のホスト装置に接続要求を送信し、送信が確立した後、所定の時間の経過後に、その接続を切断し、
上記各ホスト装置は、上記第2の通信手段により上記端末装置からの接続要請に応じて端末装置との接続を確立し、上記表示手段は、その接続が確立されている期間は、上記ディスプレーを所定の表示時に変更し、
上記端末装置は、当該端末装置の使用者の操作を受けて上記撮影手段により上記ホスト装置のディスプレーを撮影し、上記画像認識手段がディスプレーの表示を接続中のホスト装置のものであると認識した場合には、そのホスト装置との接続を維持することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項8】
上記端末装置は、上記画像認識手段が上記ホスト装置のディスプレーの表示の色又は幾何学的形状を認識することを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
【請求項1】
複数の外部装置と通信可能な端末装置であって、
上記外部装置と無線接続により情報を送受信する通信手段と、
上記複数の外部装置を特定する情報と、これら複数の外部装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、
上記データベースに登録された上記外部装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、
上記接続リストで指定された順番に外部装置の設定情報を上記データベースから読み出して、上記設定情報に基いてその設定情報に対応する第1の外部装置に上記通信手段により接続する通信接続手段と、
使用者の操作により上記第1の外部装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段と、
を具備し、
上記通信接続手段は、上記接続指定手段で切断することを指定された場合には、上記第1の外部装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2の外部装置との接続を行うことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
上記接続リストを更新するリスト更新手段を、さらに有し、
上記接続指定手段で使用者の操作により接続を維持することが指定された場合には、上記リスト更新手段は、上記接続リストを更新することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
上記リスト更新手段は、上記接続を維持した上記外部装置を上記接続リストの先頭になるように更新するか、又は所定期間内の接続回数順に接続リスト中における複数の外部装置の順位を並べ換えることを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
被写体を撮影する撮影手段を、さらに有し、
上記通信手段は、上記撮影手段で撮影した画像を上記接続指定手段で使用者の操作により接続を維持した外部装置に送信することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の端末装置。
【請求項5】
複数のホスト装置と、これらのホスト装置と無線接続により通信可能な端末装置とで構成される通信システムであって、
上記端末装置は、上記各ホスト装置と無線接続により情報を送受信する第1の通信手段と、通信可能な上記各ホスト装置を特定する情報と上記各ホスト装置に接続するための設定情報とが登録されたデータベースと、上記データベースに登録された上記ホスト装置の接続順番を指定する接続リストを記憶するリストメモリと、上記接続リストで指定された順番に上記ホスト装置の設定情報を上記データベースから読み出して当該設定情報に基いてその設定情報に対応する第1のホスト装置に上記第1の通信手段により接続する通信接続手段と、使用者の操作を受けて上記第1のホスト装置との接続を維持するか又は切断するかを指定する接続指定手段とを具備し、
上記ホスト装置は、上記端末装置と無線接続により情報を送受信する第2の通信手段と、情報を表示するディスプレーと、上記ディスプレーに情報を表示するための表示制御を行う表示制御手段とを具備し、
上記ホスト装置は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、上記表示制御手段は、上記ディスプレー上の表示を変化させ、
上記端末装置は、上記接続指定手段で切断が指定された場合には、上記接続指定手段は接続中の上記第1のホスト装置との接続を切断した後、上記接続リストの次の順番の第2のホスト装置と接続することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
上記ホスト装置は、音声を発生する発音手段を、さらに有し、
上記発音手段は、上記第2の通信手段が上記端末装置と接続を確立したときに、接続が確立した旨を知らせる音声を発音することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
上記端末装置は、被写体を撮影する撮影手段と、上記撮影手段で撮影された画像を認識する画像認識手段とを、さらに具備し、
上記通信制御手段は、接続リストに従って上記第1の通信手段により上記複数のホスト装置に接続要求を送信し、送信が確立した後、所定の時間の経過後に、その接続を切断し、
上記各ホスト装置は、上記第2の通信手段により上記端末装置からの接続要請に応じて端末装置との接続を確立し、上記表示手段は、その接続が確立されている期間は、上記ディスプレーを所定の表示時に変更し、
上記端末装置は、当該端末装置の使用者の操作を受けて上記撮影手段により上記ホスト装置のディスプレーを撮影し、上記画像認識手段がディスプレーの表示を接続中のホスト装置のものであると認識した場合には、そのホスト装置との接続を維持することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項8】
上記端末装置は、上記画像認識手段が上記ホスト装置のディスプレーの表示の色又は幾何学的形状を認識することを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−17311(P2009−17311A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177721(P2007−177721)
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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