説明

端末装置及びプログラム

【課題】複数の文字入力モードを切り替えながら文字を入力する場合に、文字入力モードを選択する操作を省略できるようにする。
【解決手段】「か」行の文字キーがその右側から操作されと、操作オブジェクトは右手/右手のペンとなり、それに対応する文字入力モードは平仮名入力モードとなる。この場合、「か」行の文字キーの1回目の操作であれば、「か」行の先頭文字“か”が入力される(図10(1)参照)。また、「さ」行の文字キーがその左側から操作されると、操作オブジェクトは“左手/左手のペン”となり、文字入力モードは片仮名入力モードとなる。この場合、「さ」行の文字キーの1回目の操作であれば、「さ」行の先頭文字“さ”の片仮名が“サ”入力される(図10(3)参照)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、文字キーが操作された際に、この操作された文字キーに割り当てられている文字を入力する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話などの端末装置には、例えば、平仮名を入力するための平仮名入力モード、片仮名を入力するための片仮名入力モードのように複数の文字入力モードが備えられている。その他の文字入力モードとしては、英字、数字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(英字入力モード、数字入力モード)、全角文字、半角文字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(全角入力モード、半角入力モード)、大文字、小文字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(大文字入力モード、小文字入力モード)など、がある。ところで、ある文字入力モードの文字を入力したあとに、別の文字入力モードの文字を入力する場合には、文字入力モードを切り替える操作が必要であり、煩雑である。
【0003】
そこで、従来では、文字入力モードを切り替える煩雑さを解消するための技術として、例えば、文字入力装置において、文字入力モードを切り替えるための文字入力切替文字を記憶しておき、操作部から入力された文字と文字入力切替文字とを比較し、それらの一致を条件として、文字入力モードを切り替えるようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−350777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術においては、文字入力モードを切り替えるためには、文字入力切替文字を入力操作する必要があるが、このような入力操作を行うことは文字入力モードを切り替えるという操作と基本的に同様であり、操作が煩雑化することには変わりはない。
【0005】
この発明の課題は、複数の文字入力モードを切り替えながら文字を入力する場合に、文字入力モードを選択する操作を省略できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、文字キーが操作された際に、この操作された文字キーに割り当てられている文字を入力する端末装置であって、前記文字キーが何によって操作されたかを判別する判別手段と、グループ化された文字群に対応してグループ毎に設けられ、そのグループ内の各文字を入力可能な文字とする複数の文字入力モードのうち、いずれかの文字入力モードを前記判別手段による判別結果に基づいて選択する選択手段と、前記文字入力モード毎にそのグループ内のいずれかの文字が割り当てられている前記文字キーが操作された際に、その文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を入力する入力手段と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、前記判別手段は、文字キーがどの方向から操作されたかに応じて右手による操作か左手による操作かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項2に従属する発明として、前記文字キーがどの方向から操作されたかを電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサの少なくともいずれか1つを利用して検出する方向検出手段を更に備え、前記判別手段は、前記方向検出手段による検出結果に応じて右手による操作か左手による操作かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記文字キーを操作した指の特徴情報を検出する指検出手段を更に備え、前記判別手段は、前記指検出手段による検出結果に応じて右手の指による操作か左手の指による操作かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記文字キーを操作した指の特徴情報を検出する指検出手段を更に備え、前記判別手段は、前記指検出手段による検出結果に応じて操作した指を判別する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記複数の文字入力モードは、平仮名入力モード、片仮名入力モード、英字入力モード、数字入力モード、記号入力モードのうち、少なくともいずれか2つの入力モードである、ことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記複数の文字入力モードは、全角文字入力モード及び半角文字入力モードを含む入力モードである、ことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、前記複数の文字入力モードは、大文字入力モード及び小文字入力モードを含む入力モードである、ことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、入力されている文字を未変換文字としてその未変換文字を別の文字に変換する変換手段を更に備え、前記入力手段は、未変換文字として文字が入力されている状態において、操作された文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を未変換文字として入力する、ようにしたことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1に従属する発明として、前記文字キーは、文字入力モード毎に順序付けされている複数の文字が割り当てられ、前記入力手段は、入力位置に文字が入力されている状態において、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字のうち、前記入力位置に入力されている文字の次の順番の文字を入力する、ようにしたことを特徴とするようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項10に従属する発明として、前記入力手段は、前記選択手段によって新たな文字入力モードに切り替わっても、同じ文字キーが操作された場合には、前記新たな文字入力モードに対応するグループ内の文字のうち、前記入力位置に入力されている文字の次の順番に相当する文字を入力する、ようにしたことを特徴とする請求項11記載の発明であってもよい。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、コンピュータに対して、文字キーが何によって操作されたかを判別する機能と、グループ化された文字群に対応してグループ毎に設けられ、そのグループ内の各文字を入力可能な文字とする複数の文字入力モードのうち、いずれかの文字入力モードを前記判別結果に基づいて選択する機能と、前記文字入力モード毎にそのグループ内のいずれかの文字が割り当てられている前記文字キーが操作された際に、その文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を入力する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、複数の文字入力モードを切り替えながら文字を入力する操作を容易にすることで、利便性の高い文字入力操作を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施形態1)
以下、図1〜図11を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、送信メール作成などの編集機能などが備えられている。携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、音楽、映画などのコンテンツをインターネット3、無線通信網2を介してダウンロード可能となる。
【0020】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置、メモリなどを有している。記憶部13にはプログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、文字テーブル記憶部M3、操作オブジェクト情報記憶部M4、文字入力モード情報記憶部M5などが設けられている。
【0021】
プログラム記憶部M1は、図6〜図9に示す動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要な各種の情報が記憶されている。また、各種情報一時記憶部M2は、表示用の画面情報、フラグ情報、タイマ情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、図示省略したが、記憶部13には、入力された未変換文字を別の文字である漢字、英字、数字、片仮名に変換したり、全角文字や半角文字に変換したりするために使用される文字の対応表(変換テーブル)が記憶されている。この変換テーブルを使用して中央制御部11は、漢字変換、英数カナ変換、全角半角変換などの変換処理を実行する。
【0022】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0023】
表示部16は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像、データアイコン、機能アイコンなど、各種の情報を表示する。操作部17は、数値キー、文字キー、カーソルキーなど、各種の押し釦式のキーを備え、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、中央制御部11は、この操作部17からの入力操作信号に応じた処理を実行する。例えば、中央制御部11は、編集機能を起動させた状態において、文字入力操作に応じて送信メール作成などの文章作成処理を行う。RTC(リアルタイムクロックモジュール)18は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC18から現在日時を取得する。報知部19は、サウンドスピーカ20、LED(発光ダイオード)21、振動モータ22を備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。
【0024】
操作オブジェクト検出部23は、文章作成処理などの実行時に操作部17の文字キーがどの方向から操作されたか(右側から操作されたか、左側から操作されたか)に応じて右手による操作か左手による操作かを操作オブジェクトとして検出するようにしたもので、少なくとも電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサのいずれかを備えた構成となっている。例えば、複数の文字キーがマトリックス状に配置されている状態において、このマトリックスを構成する縦線と横線の各交差部分に照度センサを一個ずつ配置した構成となっている。
【0025】
このようにマトリックスを構成する縦線と横線の各交差部分に照度センサが配置されている状態において、いずれかの文字キーが操作されると、中央制御部11は、各照度センサの検出結果に基づいて光が指で遮断された状態(影による照度の違い)を分析し、その分析結果に基づいて文字キーが右側から操作されたか、左側から操作されたかを検出すると共に、この検出結果に基づいて操作オブジェクト情報記憶部M4を参照し、右手による操作か左手による操作かを操作オブジェクトとして判別するようにしている。なお、操作オブジェクトとは、文字キーが何によって操作されたのか(右手による操作か、左手による操作か)を示している。
【0026】
なお、マトリックスを構成する縦線と横線の各交差部分に照度センサを配置する代わりに、電気的スイッチ又は機械的スイッチを一個ずつ配置した場合でも上述と同様に、各スイッチのオン/オフ状態を分析することによって右手による操作か左手による操作かを判別するようにしてもよい。また、操作部17を構成する操作基板を水平方向に移動可能に取り付けると共に、文字キーが操作された際に加わる水平成分の力で移動する操作基板の移動方向を歪みセンサによって検出し、この操作基板の移動方向に基づいて文字キーが右側から操作されたか、左側から操作されたかに応じて右手による操作か左手による操作かを判別するようにしてもよい。
【0027】
図3は、操作部17を構成するキーの一部を示した図である。
操作部17には、文字入力に関連するキーとして、文字キーCR、右カーソルキーRC、左カーソルキーLC、濁点・半濁点キーPM、戻しキーREなどを有している。複数(例えば、10個)の文字キーCRには、平仮名の「あ」行に対応付けられた文字キー、「か」行に対応付けられた文字キー、…、「わ」行に対応付けられた文字キーを有し、各文字キーCRには、その行に属する各文字がその順次割り当てられている。例えば、「あ」行に対応する文字キーCRには、“あ”、“い”、…、“お”がその並び順に割り当てられており、この「あ」行の文字キーCRが連続して操作されると、その連続操作回数Nに応じてN番目の文字が入力文字として指定される。例えば、「あ」行の文字キーCRが連続して操作された際に、その1回目の操作で“あ”の文字が入力され、2回の目の操作で“い”の文字が入力され、…5回目の操作で“お”の文字が入力される。
【0028】
また、右カーソルキーRCは、文字入力時にカーソル位置(入力位置)を1文字分右にずらす(移動する)ためのキーとして機能し、また、左カーソルキーLCは、カーソル位置(入力位置)を1文字分左にずらす(移動する)ためのキーとして機能する。また、濁点・半濁点キーPMは、文字入力時に濁点、半濁点を入力するキーとして機能し、また、戻しキーREは、1つ前に入力された文字に戻すことを指示するキーとして機能する。その他、文字入力に関連するキーとして、操作部17には、図示省略したが、削除キー、変換キー、決定キー、終了キーなどが設けられている。
【0029】
図4は、文字テーブル記憶部M3を説明するための図である。
文字テーブル記憶部M3は、各種の文字キーCRと、この文字キーCRに割り当てられている各種の文字とを対応付けるテーブルを記憶するもので、「文字キー」、「N番目の文字」、「キーフラグ」の各項目を有する構成となっている。「文字キー」は、平仮名の「あ」行〜「わ」行に対応付けられた各文字キーCRや濁点・半濁点キーPMを示している。「N番目の文字」は、「あ」行〜「わ」行の文字キーCRに対応してその文字キーCRに割り当てられている行内の文字群を示している。図中、“1”、“2”、…“10”はその文字群内の各文字の並び順を示し、この各文字は、連続操作回数(同じ文字キーCRが連続して操作された場合の操作回数)Nによって指定される。
【0030】
例えば、図4に示すように「あ」行の「文字キー」に対応する「N番目の文字」には、10個の文字として、大文字の平仮名の“あ”、“い”、“う”、“え”、“お”に続いて、小文字の平仮名の“ぁ”、“ぃ”、“ぅ”、“ぇ”、“ぉ”がその並び順に配置されている。この場合、「あ」行の文字キーCRが操作された場合、その1回目の操作では大文字の平仮名の“あ”が入力文字として指定され、2回目の操作では大文字の平仮名の“い”、…10回目の操作では小文字の平仮名の“ぉ”が入力文字として指定される。なお、「N番目の文字」内の“−”は、その順番には文字が割り当てられていないことを示している。
【0031】
また、後述する“平仮名入力モード”において、文字キーCRが操作された場合には、それに割り当てられている平仮名が入力されるが、“片仮名入力モード”において同じ文字キーCRが操作された場合には、その平仮名に対応する片仮名が入力されるようになる。例えば、“平仮名入力モード”において、「あ」行の文字キーCRの1回目の操作で、平仮名“あ”が入力されるが、“片仮名入力モード”では「あ」行の文字キーCRの1回目の操作で、片仮名“ア”が入力される。「キーフラグ」は、操作された文字キーCRを示すフラグで、操作された「文字キー」に対応する「キーフラグ」が“オン”となり、それ以外の「キーフラグ」が“オフ”となる。
【0032】
図5(1)は、操作オブジェクト情報記憶部M4を説明するための図である。
操作オブジェクト情報記憶部M4は、操作オブジェクト検出部23からの検出結果(文字キーCRがどの方向から操作されたか)に基づいて文字キーCRが何によって操作されたかの操作オブジェクトを判別する際に使用されるもので、「操作方向」、「操作オブジェクト」の項目を有する構成となっている。「操作方向」は、文字キーCRがどの方向から操作されたのか(文字キーCRが右側から操作されたのか、左側から操作されたのか)の操作方向を示している。「操作オブジェクト」は、文字キーCRが右手で操作されたのか/右手に持ったペンで操作されたのか(右手/右手のペン)、又は左手で操作されたのか/左手に持ったペンで操作されたのか(左手/左手のペン)を示している。このように判別した操作オブジェクトに基づいて文字入力モード情報記憶部M5を検索し、複数の文字入力モードのうち、そのいずれかの文字入力モードを選択するようにしている。
【0033】
図5(2)は、文字入力モード情報記憶部M5を説明するための図である。
文字入力モード情報記憶部M5は、操作オブジェクトに応じて文字入力モードを選択する際に使用されるもので、「操作オブジェクト」、「文字入力モード」、「モードフラグ」の項目を有する構成となっている。「文字入力モード」は、グループ化された文字群(例えば、平仮名、片仮名)に対応してグループ毎に設けられ、そのグループ内の各文字を入力可能な文字とする動作モードである。
【0034】
この文字入力モード情報記憶部M5の内容に基づいて中央制御部11は、同一の文字キーCRが操作された場合であっても、複数の文字入力モードのうち、どの文字入力モードが選択されているかに応じて異なる文字種の文字(例えば、平仮名、片仮名)を選択的に入力するようにしている。すなわち、文字入力モード毎にそのグループ内のいずれかの文字が割り当てられている文字キーCRが操作された際に、その文字キーCRに割り当てられている各文字のうち、選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を入力するようにしている。
【0035】
「モードフラグ」は、複数の文字入力モードのうち、どの文字入力モードが選択されたかを示すフラグで、現在選択されている文字入力モードに対応する「モードフラグ」が“オン”される。ここで、第1実施形態では複数の文字入力モードとして、平仮名を入力するための“平仮名入力モード”、片仮名を入力するための“片仮名入力モード”を有しているが、英字、数字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(英字入力モード、数字入力モード)、全角文字、半角文字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(全角入力モード、半角入力モード)、大文字、小文字のそれぞれを区別して入力するための文字入力モード(大文字入力モード、小文字入力モード)などであってもよい。また、「操作オブジェクト」と「文字入力モード」との対応付けは、ユーザ操作によって任意に設定可能となっており、図示の例とは逆の関係、例えば、ユーザの利き手に応じて「操作オブジェクト」と「文字入力モード」とを対応付けるようにしてもよい。
【0036】
次に、この第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図6〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0037】
図6は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。そして、着信有無を検出したり(ステップA3)、操作部17からの操作有無を検出したりし(ステップA5)、着信又は操作有りを検出するまで上述のステップA3に戻る。
【0038】
いま、着信を検出した場合には(ステップA3でYES)、通話可能状態とすると共に通話履歴を記憶したり、通話に関する情報を表示したりする通話処理を実行したのち(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、何らかの操作を検出した場合には(ステップA5でYES)、それが設定操作であれば(ステップA6でYES)、その操作に応じた設定処理を行う(ステップA7)。例えば、文字入力モード情報記憶部M5において「操作オブジェクト」と「文字入力モード」との対応をユーザ操作によって任意に設定する設定処理などを行う。例えば、図4の場合とは逆に、「操作オブジェクト」の“右手/右手のペン”と「文字入力モード」の“片仮名入力モード”とを対応付けたり、「操作オブジェクト」の“左手/左手のペン”と「文字入力モード」の“平仮名入力モード”とを対応付けたりするようにしてもよい。
【0039】
また、何らかの操作を検出した場合に(ステップA5でYES)、それが文字入力の開始を指示する入力開始操作であれば(ステップA8でYES)、入力画面(テキスト画面)を表示させたのち(ステップA9)、文字入力に関する操作待ち状態となる(ステップA10)。ここで、所望する文字を入力するために文字キーCRが操作されたときには(ステップA11でYES)、後述する文字入力処理を実行したのち(ステップA12)、上述のステップA10に戻るが、文字入力の終了を指示する入力終了操作以外のキーが操作されたときには(ステップA13でNO)、操作されたキーに応じた処理として、例えば、文字の削除、入力位置の変更、漢字変換、英数カナ変換、全角半角変換、確定などの処理を実行したのち(ステップA16)、上述のステップA10に戻る。
【0040】
また、文字入力の終了を指示する入力終了操作が行われたときには(ステップA13でYES)、上述の文字入力処理(ステップA12)によって入力された文字列を記憶保存させたのち(ステップA14)、入力画面を閉じる入力終了処理を行う(ステップA15)。その後、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作が行われたときには(ステップA17でYES)、電源オフ処理を実行して(ステップA18)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA17でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、通話発信処理、メール発信処理などを実行したのち(ステップA19)、上述のステップA3に戻る。
【0041】
図7は、文字キーCRの操作に応答して実行開始される文字入力処理(図6のステップA12)を詳述するためのフローチャートである。
以下、文字入力処理を図10、図11に示す具体例を参照して説明するものとする。なお、図10、図11は、文字キーCRがどの方向から操作されたのか、同じ文字キーCRが連続して操作されたのか別の文字キーCRが操作されたのかに応じて現在の入力位置に文字が順次される様子を例示した図で、図10(1)〜(4)は、入力途中において文字キーCRの操作方向を変えるほか、別の文字キーCRを操作した場合を示し、図11(1)〜(4)は、入力途中において文字キーCRの操作方向を変えたが、同じ文字キーCRが連続して操作された場合を示した図である。
【0042】
先ず、中央制御部11は、図8のフローチャートにしたがって文字入力モード選択処理を実行する(図7のステップB1)。図8は、文字入力モード選択処理(図7のステップB1)を詳述するためのフローチャートである。
中央制御部11は、操作オブジェクト検出部23をアクセスして操作部17の文字キーCRがどの方向から操作されたのか(右側から操作されたのか、左側から操作されたのか)の操作方向を検出する(図8のステップC1)。この場合、操作オブジェクト検出部23の検出結果に基づいて中央制御部11は、文字キーCRが操作された際に生じる影による照度の違いから操作方向を検出する。
【0043】
そして、この操作方向に基づいて操作オブジェクト情報記憶部M4を検索し、該当する操作オブジェクト情報を読み出し(ステップC2)、その「操作オブジェクト」は“右手/右手のペン”か、“左手/左手のペン”かの判別を行う(ステップC3)。これによって文字キーCRが何によって操作されたかの「操作オブジェクト」を特定すると、この「操作オブジェクト」に基づいて文字入力モード情報記憶部M5を検索し、該当する文字入力モード情報を読み出し(ステップC4)、複数の「文字入力モード」のうち、“平仮名入力モード”、“片仮名入力モード”のいずれかを選択する(ステップC5)。
【0044】
このようにして文字入力モード選択処理(図7のステップB1)が終わると、現在のカーソル位置(入力位置)は、未入力状態か(空欄か)を調べるが(ステップB2)、最初は、入力位置には文字が入力されていない未入力状態となっているため(ステップB2でYES)、文字入力モード情報記憶部M5をアクセスし、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オン”すると共に(ステップB3)、その以外の「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オフ”する(ステップB4)。更に、文字テーブル記憶部M3をアクセスし、今回操作された文字キーCRに対応する「キーフラグ」を“オン”すると共に(ステップB5)、その以外の文字キーCRの「キーフラグ」を“オフ”する(ステップB6)。
【0045】
そして、同じ文字キーCRの連続操作回数Nの初期値として“1”をセットしたのち(ステップB7)、平仮名入力モード以外の「モードフラグ」が“オン”されているかを調べるが(ステップB8)、いま、図10(1)に示すように、「か」行の文字キーCRがその右側から操作された場合には、「操作オブジェクト」は“右手/右手のペン”となり、それに対応する「文字入力モード」は“平仮名入力モード”となるため、この「文字入力モード(平仮名入力モード)」の「モードフラグ」は“オン”され、また、それ以外の「モードフラグ」は“オフ”されているので(ステップB8でNO)、次のステップB9に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を未変換文字として入力する。
【0046】
例えば、図10(1)に示すように、「か」行の文字キーCRがその右側から操作されることによって、「操作オブジェクト」は“右手/右手のペン”となり、それに対応する「文字入力モード」は“平仮名入力モード”となる。この場合「か」行の文字キーCRの1回目の操作であれば、連続操作回数Nは初期値“1”となっているので、「か」行の先頭文字“か”が未変換文字として入力される。これによって入力画面(テキスト画面)内において、現在の入力位置(下線を付した位置)には、平仮名“か”が表示される。このようにして1文字分の入力が終わると、この時点で図7の文字入力処理が終了し、図6のステップA10に戻って操作待ち状態となる。
【0047】
更に、文字キーCRが操作されて再び図7のフローに入ると、文字入力モード選択処理の実行に移るが(ステップB1)、この場合、操作方向が前回と同様であれば、この文字入力モード選択処理では、「操作方向」として“右側から”を検出し、「操作オブジェクト」として“右手/右手のペン”を判別し、「文字入力モード」として“平仮名入力モード”を選択する(図8のステップC1〜C5)。そして、入力位置は未入力状態かを調べるが(図7のステップB2)、いま、現在の入力位置には平仮名“か”が入力されているので(ステップB2でNO)、次のステップB11に移り、文字入力モード情報記憶部M5を参照し、「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」の「モードフラグ」は“オン”されているかを調べる(ステップB11)。
【0048】
ここで、今回の操作方向が前回と同様であれば、「操作オブジェクト(右手/右手のペン)」に対応する「文字入力モード(平仮名入力モード)」の「モードフラグ」は、前回の文字キーCRの操作で“オン”されたままとなっているので(ステップB11でYES)、次のステップB12に移り、文字テーブル記憶部M3を参照し、今回操作された文字キーCRの「キーフラグ」は“オン”されているか、つまり、同じ文字キーCRが連続して操作されたのか、別の文字キーCRが操作されたのかを調べる。その結果、今回操作された文字キーCRの「キーフラグ」が“オフ”されている場合、つまり、別の文字キーCRが操作された場合には(ステップB12でNO)、入力位置を右に1桁ずらして入力位置を更新する(ステップB18)。
【0049】
そして、上述のステップB5に移り、今回操作された文字キーCRに対応する「キーフラグ」を“オン”したのち、今回操作された文字キーCR以外の文字キーCRの「キーフラグ」を“オフ”する(ステップB6)。そして、連続操作回数Nの初期値として“1”をセットしたのち(ステップB7)、平仮名入力モード以外の「モードフラグ」が“オン”されているかを調べるが(ステップB8)、いま、平仮名入力モードの「モードフラグ」は“オン”されているので、上述した場合と同様に、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を未変換文字として入力する(ステップB9)。例えば、「な」行の文字キーCRがその右側から操作されたものとすると、前回の平仮名“か”に続いて、今回の平仮名“な”が入力される。
【0050】
一方、図10(2)に示すように、同じ文字キーCRが同じ操作方向から連続して操作された場合には、「か」行の文字キーCRの「キーフラグ」は“オン”されたままとなっているので(ステップB12でYES)、次のステップB13に移り、連続操作回数Nに“1”を加算してその値を更新したのち、未変換文字入力中であるかを調べる(ステップB14)。ここで、未変換文字入力中とは、入力位置に入力した文字が漢字、英字、数字、片仮名などに変換されていない状態を意味している。
【0051】
いま、現在の入力位置には平仮名“か”が入力されている状態で、未変換文字入力中であれば(ステップB14でYES)、現在の入力位置に入力されている文字“か”を消去したのち(ステップB15)、上述のステップB9に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を未変換文字として入力する。これによって図10(2)に示すように、現在の入力位置には平仮名“か”の文字に代えて“き”の文字が入力される。
【0052】
更に、文字キーCRが操作されて再び図7のフローに入ると、文字入力モード選択処理の実行に移るが(ステップB1)、この場合、図10(3)に示すように、別の文字キーCRとして、「さ」行の文字キーCRが別の操作方向から操作されると、この文字入力モード選択処理では、「操作方向」として“左側から”を検出し、「操作オブジェクト」として“左手/左手のペン”を判別し、「文字入力モード」として“片仮名入力モード”を選択する(図8のステップC1〜C5)。そして、入力位置は未入力状態かを調べるが(図7のステップB2)、図10(2)の時点では、現在の入力位置に前回の操作で“き”が入力されているため(ステップB2でNO)、次のステップB11に移り、「操作オブジェクト(左手/左手のペン)」に対応する「文字入力モード(片仮名入力モード)」の「モードフラグ」は“オン”されているかを調べる。
【0053】
いま、片仮名入力モードの「モードフラグ」は、図10(1)の時点で“オフ”されたままとなっているので(ステップB11でNO)、次のステップB17に移り、図9に示す入力処理Aを実行し、入力位置を右に1桁分ずらして入力位置を更新する(図9のステップD1)。その後、図7のステップB3に移り、今回の「操作オブジェクト(左手/左手のペン)」に対応する「文字入力モード(片仮名入力モード)」の「モードフラグ」を“オン”したのち、それ以外の「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オフ”する(ステップB4)。更に、今回操作された「さ」行の文字キーCRに対応する「キーフラグ」を“オン”すると共に(ステップB5)、それ以外の文字キーCRの「キーフラグ」を“オフ”する(ステップB6)。
【0054】
そして、同じ文字キーCRの連続操作回数Nの初期値として“1”をセットしたのち(ステップB7)、平仮名入力モード以外の「モードフラグ」は“オン”されているかを調べるが(ステップB8)、いま、片仮名入力モードの「モードフラグ」を“オン”した場合であるから(ステップB8でYES)、ステップB10に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を確定文字として入力する。いま、「さ」行の文字キーCRが操作された場合であるから「N番目の文字」の平仮名に対応する片仮名として“サ”が入力される。これによって図10(3)に示すように、1桁目の“き”の文字に続いて2桁目には“サ”の文字が入力される。
【0055】
更に、文字キーCRが操作されて再び図7のフローに入ると、文字入力モード選択処理(ステップB1)を実行後、入力位置は未入力状態かを調べる(ステップB2)。いま、現在の入力位置には前回の操作で片仮名“サ”が入力されているので、未入力状態ではないと判断されるので(ステップB2でNO)、次のステップB11に移る。この場合、図10(4)に示すように、同じ文字キーCRが同じ操作方向から連続して操作された場合であるから(ステップB11及びB12でYES)、連続操作回数Nを“2”に更新したのち(ステップB13)、未変換文字入力中かを調べる(ステップB14)。
【0056】
ここで、現在の入力位置には平仮名以外の文字である片仮名“サ”が確定文字として入力されているので(ステップB14でNO)、現在の入力位置に入力されている確定文字の“サ”を消去したのち(ステップB16)、ステップB10に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を確定文字として入力する。これによって図10(4)に示すように、現在の入力位置には片仮名“サ”に代えて“シ”が入力される。
【0057】
このように図10(1)〜(4)の例では、文字入力の途中において操作方向を変えて平仮名入力モードから片仮名入力モードに切り替えると共に、別の文字キーCRを操作した場合を示したが、図11(1)〜(4)は、平仮名入力モードから片仮名入力モードに切り替えたのちにおいても、同じ文字キーCRを操作し続けた場合を示している。図11(1)、(2)は、図10(1)、(2)と同様であるのに対し、図11(3)は、同じ文字キーCRを連続して操作した場合で、この図11(3)の場合、図7のステップB1の文字入力モード選択処理では、「操作方向」として“左側から”を検出し、「操作オブジェクト」として“左手/左手のペン”を判別し、「文字入力モード」として“片仮名入力モード”を選択する。
【0058】
そして、現在の入力位置に前回の操作で平仮名“き”が入力されているため(ステップB2でNO)、次のステップB11に移るが、この場合、「操作オブジェクト(左手/左手のペン)」に対応する「文字入力モード(片仮名入力モード)」の「モードフラグ」は“オフ”されているので(ステップB11でNO)、図9に示す入力処理Aの実行に移り、入力位置を右に1桁分ずらして入力位置を更新する(図9のステップD1)。このように同じ文字キーCRが連続して操作された場合でも文字入力モードが切り替わった際には、入力位置は1桁分右に移動される。
【0059】
その後、図7のステップB3〜B7に移り、今回の「操作オブジェクト(左手/左手のペン)」に対応する「文字入力モード(片仮名入力モード)」の「モードフラグ」を“オン”し、それ以外の「モードフラグ」を“オフ”するほか、今回操作された「さ」行の文字キーCRに対応する「キーフラグ」を“オン”し、それ以外の「キーフラグ」を“オフ”したのち、連続操作回数Nに“1”をセットする。そして、平仮名入力モード以外の「モードフラグ」が“オン”されているかを調べるが(ステップB8)、いま、片仮名入力モードの「モードフラグ」を“オン”した場合であるから(ステップB8でYES)、「N番目の文字」の平仮名に対応する片仮名として“カ”を確定文字として入力する(ステップB10)。これによって図11(3)に示すように、1桁目の平仮名「き」に続いて2桁目に片仮名“カ”が入力される。
【0060】
更に、文字キーCRが操作されて再び図7のフローに入ると、文字入力モード選択処理(ステップB1)を実行後、入力位置は未入力状態であるかを調べる(ステップB2)。いま、現在の入力位置には片仮名“カ”が入力されているため(ステップB2でNO)、未入力状態ではないと判断されるので(ステップB2でNO)、次のステップB11に移る。この場合、図11(4)に示すように、同じ文字キーCRが同じ操作方向から連続して操作された場合であるから(ステップB11及びB12でYES)、この連続操作回数Nを“2”に更新したのち(ステップB13)、未変換文字入力中かを調べるが(ステップB14)、いま、現在の入力位置には片仮名“カ”が確定文字として入力されているので(ステップB14でNO)、この入力位置の片仮名を消去したのち(ステップB16)、「N番目の文字」の平仮名に対応する片仮名として“カ”を確定文字として入力する(ステップB10)。これによって図11(4)に示すように、この入力位置に片仮名“カ”に代えて“キ”が入力される。
【0061】
以上のように、この第1実施形態においては、文字キーCRが何によって操作されたかの操作オブジェクトに基づいて文字入力モードを選択し、その文字入力モードに対応する文字を入力するようにしたので、複数の文字入力モードを切り替えながら文字を入力する場合に、文字入力モードを選択する操作を省略してその操作を容易にすることで、操作の煩雑さを解消することができ、利便性の高い文字入力操作を実現することができる。
【0062】
操作オブジェクト検出部23は、文字キーCRに対して行われた操作の方向を検出することによって、右手による操作か左手による操作かの操作オブジェクトを検出し、その検出結果に基づいて文字入力モードを選択するようにしたので、ユーザにおいては、文字入力モードに対応する手で操作するだけで、所望の文字入力モードに対応する文字を入力することができる。
【0063】
操作オブジェクト検出部23は、少なくとも電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサのいずれか1つを利用して操作の方向を検出するようにしたので、操作の方向を容易に検出したり、正確に検出したりすることができる。
【0064】
未変換文字として文字が入力されている状態において、操作された文字キーに割り当てられている各文字のうち、選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を未変換文字として入力するようにしたので、変換前の未変換文字入力中であれば、文字入力モードが変わっても、未変換文字とすることができ、選択された文字入力モードに対応する文字を未変換文字として容易に入力することができる。
【0065】
入力位置に文字が入力されている状態においては、選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字のうち、入力位置に入力されている文字の次の順番の文字を入力することができる。
【0066】
なお、上述した第1実施形態においては、操作オブジェクト検出部23として照度センサを使用した場合を示したが、上述したように電気的スイッチ、機械的スイッチ、歪みセンサであってもよく、また、文字キーCRの押下時の圧力を検出する圧力センサを操作オブジェクト検出部23として使用してもよい。この場合、押圧方向は左右のいずれであるかを判別し、押圧方向が右側から左側であれば、漢字変換を伴う平仮名入力とし、反対に左側から右側であれば、例えば、片仮名の入力又は片仮名の入力としてもよい。また、操作オブジェクト検出部23は、少なくとも電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサのうち、その1つ以上を組み合わせて操作方向を検出するようにしてもよい。
【0067】
(実施形態2)
以下、この発明の第2実施形態の動作について図12及び図13を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、文字キーCRが何によって操作されたかを検出する場合に、文字キーCRがどの方向から操作されたか(右側から操作されたか、左側から操作されたか)に応じて右手による操作か左手による操作かを検出するようにしたが、この第2実施形態においては、文字キーCRが何によって操作されたかを検出する場合に、ユーザの各指の指紋パターン又は静脈パターンに基づいて文字キーCRがどの手の指で操作されたかに応じて右手による操作か左手による操作かを検出するようにしたものである。ここで、第1・第2実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0068】
操作オブジェクト検出部23は、個々の文字キーCRに対応して、そのキートップ部分に配置固定された生体センサ(指紋センサ又は静脈センサ)によって構成され、文字キーCRが操作された際に、文字キーCRを操作した指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)を読み取るようにしたもので、中央制御部11は、この指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)に基づいて文字キーCRが何によって操作されたか(どの手の指で操作されたか)を判別するようにしている。なお、上述の指紋センサ、静脈センサは、指紋中心点、分岐点、端点などの指紋特徴データ、静脈特徴データのみを検出するようにしてもよいが、この第2実施形態は指全体の指紋パターン、静脈パターンを検出するようにしている。
【0069】
図12は、第2実施形態における操作オブジェクト情報記憶部M4の内容を説明するための図である。
操作オブジェクト情報記憶部M4は、操作オブジェクト検出部23からの検出結果に基づいて文字キーCRが何によって操作されたかの操作オブジェクトを判別する際に使用されるもので、「操作オブジェクト」、「指紋パターン」、「静脈パターン」の各項目を有している。「操作オブジェクト」は、文字キーCRがどの手の指で操作されたのかを示したもので、右手の各指(親指、人差し指、中指、薬指、小指)と、左手の各指(親指、人差し指、中指、薬指、小指)にそれぞれ区分されている。「指紋パターン」は、ユーザの10本の指に対応して予め比較基準用として登録された指紋パターンを示している。「静脈パターン」は、ユーザの両手の10本指に対応して予め比較基準用として登録された静脈パターンを示している。
【0070】
文字キーCRの操作時に、中央制御部11は、文字キーCRの操作時に検出された指紋パターン又は静脈パターンと、操作オブジェクト情報記憶部M4に登録されている各「指紋パターン」又は「静脈パターン」とを比較して、両者が特徴的に一致する「指紋パターン」又は「静脈パターン」を特定することによって、文字キーCRがどの手の指で操作されたのかの「操作オブジェクトを判別するようにしている。この「操作オブジェクト」に基づいて中央制御部11は、文字入力モード情報記憶部M5を検索し、複数の文字入力モード(平仮名入力モード、片仮名入力モード)のうち、そのいずれかの文字入力モードを選択するようにしている。なお、第2実施形態において文字入力モード情報記憶部M5は、基本的に第1実施形態と同様であるが、第2実施形態では、文字キーCRを指で直接接触して操作するために、「操作オブジェクト」は“右手の指”、“左手の指”となる。
【0071】
次に、この第2実施形態の動作について図13を参照して説明する。
この第2実施形態において、上述した図6のフローチャート(携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート)、図7のフローチャート(文字キーCRの操作に応答して実行開始される文字入力処理を詳述するためのフローチャート)、図9のフローチャート(入力処理Aを詳述するためのフローチャート)に応じた動作は、第1実施形態と同様であるが、文字入力モード選択処理については、図8に代わって、図13のフローチャートにしたがって実行される。
【0072】
すなわち、操作オブジェクト検出部23をアクセスして指紋パターン又は静脈パターンを検出する(図13のステップE1)。そして、この検出結果(指紋パターン又は静脈パターン)に基づいて操作オブジェクト情報記憶部M4を検索し、該当する操作オブジェクト情報を読み出し(ステップE2)、その「操作オブジェクト」は“右手の指”か“左手の指”かの判別を行う(ステップE3)。これによって「操作オブジェクト」が判別されると、この「操作オブジェクト」に基づいて文字入力モード情報記憶部M5を検索し、該当する文字入力モード情報を読み出し(ステップE4)、複数の「文字入力モード」のうち、“平仮名入力モード”、“片仮名入力モード”のいずれかを選択する(ステップE5)。
【0073】
以上のように、この第2実施形態においては、少なくとも指紋センサ、静脈センサのいずれかを備え、文字キーを操作した指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)を検出することによって右手の指による操作か左手の指による操作かを判別して、文字入力モードを選択するようにしたので、ユーザにおいては、文字入力モードに対応する指で操作するだけで、所望の文字入力モードに対応する文字を入力することができる。
【0074】
なお、上述した第2実施形態においては、指の特徴情報として指紋パターン又は静脈パターンを検出するようにしたが、これに限らず、指の形状や大きさなど、指を識別するための任意の情報であってもよい。
【0075】
(実施形態3)
以下、この発明の第3実施形態について図14及び図15を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、同じ文字キーが連続して操作された場合でも文字入力モードが切り替わった際に、入力位置を1桁分右に移動するようにしたが、この第3実施形態においては、文字入力モードが切り替わっても同じ文字キーが連続して操作された場合には、入力位置を変更せず、次の順番の文字を入力するようにしたものである。ここで、第1・第3実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第3実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。この第3実施形態においても、操作オブジェクト検出部23は、上述した第1実施形態と同様に、少なくとも電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサのいずれか1つを利用して操作の方向を検出するようにしている。
【0076】
次に、この第3実施形態の動作について図14を参照して説明する。
この第3実施形態において、上述した図6のフローチャート(携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート)、図7のフローチャート(文字キーCRの操作に応答して実行開始される文字入力処理を詳述するためのフローチャート)、図8のフローチャート(文字入力モード選択処理を詳述するためのフローチャート)に応じた動作は、第1実施形態と同様であるが、入力処理Aについては、図9に代わって、図14のフローチャートにしたがって実行される。
【0077】
図15は、文字キーCRがどの方向から操作されたのか、同じ文字キーCRが連続して操作されたのか、他の文字キーCRが操作されたのかに応じて現在の入力位置に入力される文字を例示した図で、以下、この第3実施形態における文字入力処理を図15に示す具体例を参照して説明するものとする。図15(1)〜(4)の操作は、上述した図11(1)〜(4)の操作と基本的には同様であるが、図11(3)の場合には、同じ文字キーCRの連続操作時でも、その操作方向の変更によって文字入力モードが“平仮名入力モード”から“片仮名入力モード”に切り替わると、図9の入力処理Aによって入力位置を1桁分右に移動し、その文字キーCRの先頭文字を入力するようにしている。また、図15(3)の場合には、文字入力モードが切り替わっても同じ文字キーCRが連続して操作された際には、入力位置を変更せず、次の順番の文字を入力するようにしている。
【0078】
すなわち、図15(3)に示すように操作方向を変えると、図14の入力処理Aが実行開始される。先ず、文字テーブル記憶部M3を参照し、今回操作された文字キーCRの「キーフラグ」は“オン”されているか、つまり、同じ文字キーCRが連続して操作されたのか別の文字キーCRが操作されたのかを調べるが(ステップF1)、別の文字キーCRが操作されたときには(ステップF1でNO)、入力位置を1桁分右にずらしたのち(ステップF8)、図7のステップB3に戻るが、図15(3)に示すように同じ文字キーCRが操作されたときには(ステップF1でYES)、今回の「操作オブジェクト(左手/左手のペン)」に対応する「文字入力モード(片仮名入力モード)」の「モードフラグ」を“オン”すると共に(ステップF2)、それ以外の「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オフ”する(ステップF3)。
【0079】
そして、連続操作回数Nに“1”を加算してその値を“3”に更新したのち(ステップF4)、未変換文字入力中かを調べるが(ステップF5)、いま、現在の入力位置には平仮名“き”が入力され、未変換文字入力中であるから(ステップF5でYES)、現在の入力位置に入力されている文字“か”を消去したのち(ステップF6)、図7のステップB9に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を未変換文字として入力する。これによって図15(3)に示すように、現在の入力位置には平仮名“き”に代えて片仮名“ク”が入力される。
【0080】
更に、図15(4)に示すように、同じ文字キーCRが同じ操作方向から連続して操作されたときには(ステップF1でYES)、上述と同様に、「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オン”すると共に(ステップF2)、それ以外の「文字入力モード」の「モードフラグ」を“オフ”したのち(ステップF2)、連続操作回数Nに“1”を加算してその値を“3”に更新する(ステップF3)。そして、未変換文字入力中かを調べるが(ステップF5)、現在の入力位置には片仮名“ク”が確定文字として入力されているので(ステップF5でNO)、この入力位置の片仮名“カ”を消去したのち(ステップF7)、図7のステップB10に移り、今回の「操作オブジェクト」に対応する「文字入力モード」で、今回操作された文字キーCRの「N番目の文字」を確定文字として入力する。これによって図11(4)に示すように、この入力位置の片仮名“ク”に代えて“ケ”が入力される。
【0081】
以上のように、この第3実施形態においては、文字入力モードが切り替わっても同じ文字キーCRが連続して操作された場合には、入力位置を変更せず、次の順番の文字を入力するようにしたので、文字入力の途中において同じ文字キーCRを別の手で操作された場合、文字入力モードは変わるが、連続操作回数Nはそのまま継続されるので、変更された文字入力モードの「N番目の文字」を入力することができる。例えば、文字入力の途中で平仮名入力モードから片仮名入力モードに切り替えたとしても、「か」行の文字キーCRの連続操作であれば、その先頭の片仮名“カ”ではなく、前回入力した平仮名“き”の順番の次に相当する片仮名“ク”を入力することができる。
【0082】
なお、上述した第3実施形態においては、操作オブジェクト検出部23として、少なくとも電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサのいずれか1つを利用して操作の方向を検出するようにしたが、これらに限らず、操作方向を検出する手段であれば、任意である。
【0083】
(実施形態4)
以下、この発明の第4実施形態について図16及び図17を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態において、操作オブジェクト検出部23は、文字キーCRがどの方向から操作されたかに応じて右手による操作か左手による操作かを操作オブジェクトとして検出するようにしたが、この実施形態4において操作オブジェクト検出部23は、個々の文字キーCRに対応して、そのキートップ部分に配置された生体センサ(指紋センサ又は静脈センサ)によって構成され、文字キーCRが操作された際に、文字キーCRを操作した指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)を読み取るもので、中央制御部11は、この指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)に基づいて文字キーCRが何によって操作されたか(どの手のどの指で操作されたか)を検出するようにしたものである。ここで、第1・第4実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第4実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0084】
第4実施形態において、操作オブジェクト情報記憶部M4は、上述した第2実施形態で示した図12と同様に、「操作オブジェクト」、「指紋パターン」、「静脈パターン」の各項目を有する構成と成っているが、第4実施形態の文字入力モード情報記憶部M5は、図16に示す構成となっている。図16は、第4実施形態における文字入力モード情報記憶部M5を説明するための図で、文字入力モード情報記憶部M5は、「操作オブジェクト」、「文字入力モード」、「モードフラグ」を有している。「操作オブジェクト」は、文字キーCRがどの手のどの指で操作されたのかを示し、右手の各指(親指、人差し指、中指、薬指、小指)と左手の各指(親指、人差し指、中指、薬指、小指)にそれぞれ区分されている。
【0085】
「文字入力モード」は、“平仮名入力モード”、“片仮名入力モード”のほか、大文字の英字を入力するための“英大字入力モード”、小文字の英字を入力するための“英小字入力モード”、数字を入力するための“数字入力モード”、記号を入力するための“記号入力モード”を有している。また、各文字入力モードには、全角文字を入力するための“全角文字入力モード”と、半角文字を入力するための“半角文字入力モード”とが含まれている。図示の例において、“平仮名入力モード”には“全角”が対応付けられているので、全角文字での平仮名入力モードとなり、…、“記号名入力モード”には“半角”が対応付けられているので、半角文字での記号入力モードとなる。なお、「文字入力モード」の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能となっている。
【0086】
図17は、第4実施形態における文字テーブル記憶部M3を説明するための図である。
文字テーブル記憶部M3は、第1実施形態と同様に「文字キー」、「N番目の文字」、「キーフラグ」の項目を有する構成であるが、第4実施形態では更に「文字状態」の項目を有している。「文字キー」は、「あ」行〜「わ」行の文字キーCRを示し、「文字状態」は、“仮名”、“英字”、“数字”、“記号”を示している。すなわち、第1実施形態では、文字キーCRに仮名を割り当てたが、第4実施形態では、仮名のほか、英字、数字、記号を割り当てたもので、「N番目の文字」には、“仮名”、“英字”、“数字”、“記号”の各文字が“1”〜“10”の並び順に配置されている。
【0087】
なお、第4実施形態において、上述した図6のフローチャート(携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート)、図7のフローチャート(文字キーCRの操作に応答して実行開始される文字入力処理を詳述するためのフローチャート)、図9のフローチャート(入力処理Aを詳述するためのフローチャート)に応じた動作は、第1実施形態と同様であるが、文字入力モード選択処理については、第1実施形態で示した図13のフローチャートにしたがって実行される。
【0088】
以上のように、この第4実施形態においては、少なくとも指紋センサ、静脈センサのいずれかを備え、文字キーを操作した指の特徴情報(指紋パターン又は静脈パターン)を検出することによって操作した指を検出し、その検出結果に基づいて、文字入力モードを選択するようにしたので、ユーザにおいては、文字入力モードに対応する指で操作するだけで、所望の文字を入力することができる。
【0089】
複数の文字入力モードを平仮名入力モード、片仮名入力モード、英字入力モード、数字入力モード、記号入力モードとしたので、ユーザにおいては、所望の文字入力モードに対応する操作オブジェクトで操作するだけで、平仮名、片仮名、英字、数字、記号を容易に入力することができる。特に、文字種が混在している文章を作成するような場合には、わざわざ文字入力モードを切り替える操作が不要となるため、効率の良い文章作成が可能となる。
【0090】
全角文字入力モード、半角文字入力モードを選択可能としたので、ユーザにおいては、所望の文字入力モードに対応する操作オブジェクトで操作するだけで、全角文字、半角文字を容易に入力することができる。
【0091】
大文字入力モード、小文字入力モードを選択可能としたので、ユーザにおいては、所望の文字入力モードに対応する操作オブジェクトで操作するだけで、大文字、子文字を容易に入力することができる。
【0092】
なお、上述した第4実施形態においては、指の特徴情報として指紋パターン、静脈パターンを検出するようにしたが、これに限らず、指の形状や大きさなど、指を識別するための任意の情報であってもよい。
【0093】
また、上述した各実施形態において、文字入力モード情報記憶部M5の「操作オブジェクト」と「文字入力モード」との対応付けは、上述した各実施形態に限らず、任意である。
また、文字テーブル記憶部M3において、文字キーCRとグループ化された文字群との対応付けは、上述した各実施形態に限らず、任意であり、平仮名、片仮名以外の文字として、全角、半角などであってもよい。
【0094】
また、上述した各実施形態において、操作部17は、端末装置(携帯電話機など)に備えられた操作部に限らず、端末装置と通信ケーブルで接続された外部キーボードや端末装置と無線通信を行う外部キーボードなど、端末装置に備えられていない外部操作部であってもよい。
【0095】
また、上述した各実施形態において、文字キーCRなどのキーは、押下操作を検出するためのスイッチ機構を備えた所謂ハードキーに限らず、タッチ操作を検出するためのタッチパネルを備えた所謂ソフトキー、三次元空間で行われる非接触操作を検出するための検出器を備えたキーなど、任意の構造のキーであってもよい。
【0096】
その他、上述した各実施形態において、端末装置は携帯電話機に限らず、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(個人用の携帯情報端末)、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】操作部17を構成するキーの一部を示した図。
【図4】文字テーブル記憶部M3を説明するための図。
【図5】(1)は、操作オブジェクト情報記憶部M4を説明するための図、(2)は、文字入力モード情報記憶部M5を説明するための図。
【図6】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図7】文字キーCRの操作に応答して実行開始される文字入力処理(図6のステップA12)を詳述するためのフローチャート。
【図8】文字入力モード選択処理(図7のステップB1)を詳述するためのフローチャート。
【図9】入力処理A(図7のステップB19)を詳述するためのフローチャート。
【図10】(1)〜(4)は、入力途中において文字キーCRの操作方向を変えるほか、別の文字キーCRを操作した場合を例示した図。
【図11】(1)〜(4)は、入力途中において文字キーCRの操作方向を変えたが、同じ文字キーCRが連続して操作された場合を例示した図。
【図12】第2実施形態における操作オブジェクト情報記憶部M4の内容を説明するための図。
【図13】第2実施形態における文字入力モード選択処理(図7のステップB1)を詳述するためのフローチャート。
【図14】第3実施形態における入力処理A(図7のステップB19)を詳述するためのフローチャート。
【図15】第4実施形態において、入力途中において文字キーCRの操作方向を変えたが、同じ文字キーCRが連続して操作された場合を示した図。
【図16】第4実施形態における文字入力モード情報記憶部M5を説明するための図。
【図17】第4実施形態における文字テーブル記憶部M3を説明するための図。
【符号の説明】
【0098】
11 中央制御部
13 記憶部
16 表示部
17 操作部
23 操作オブジェクト検出部
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部
M3 文字テーブル記憶部
M4 操作オブジェクト情報記憶部
M5 文字入力モード記憶部
CR 文字キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字キーが操作された際に、この操作された文字キーに割り当てられている文字を入力する端末装置であって、
前記文字キーが何によって操作されたかを判別する判別手段と、
グループ化された文字群に対応してグループ毎に設けられ、そのグループ内の各文字を入力可能な文字とする複数の文字入力モードのうち、いずれかの文字入力モードを前記判別手段による判別結果に基づいて選択する選択手段と、
前記文字入力モード毎にそのグループ内のいずれかの文字が割り当てられている前記文字キーが操作された際に、その文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を入力する入力手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記判別手段は、文字キーがどの方向から操作されたかに応じて右手による操作か左手による操作かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記文字キーがどの方向から操作されたかを電気的スイッチ、機械的スイッチ、圧力センサ、歪みセンサ、照度センサの少なくともいずれか1つを利用して検出する方向検出手段を更に備え、
前記判別手段は、前記方向検出手段による検出結果に応じて右手による操作か左手による操作かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の端末装置。
【請求項4】
前記文字キーを操作した指の特徴情報を検出する指検出手段を更に備え、
前記判別手段は、前記指検出手段による検出結果に応じて右手の指による操作か左手の指による操作かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記文字キーを操作した指の特徴情報を検出する指検出手段を更に備え、
前記判別手段は、前記指検出手段による検出結果に応じて操作した指を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項6】
前記複数の文字入力モードは、平仮名入力モード、片仮名入力モード、英字入力モード、数字入力モード、記号入力モードのうち、少なくともいずれか2つの入力モードである、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
前記複数の文字入力モードは、全角文字入力モード及び半角文字入力モードを含む入力モードである、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記複数の文字入力モードは、大文字入力モード及び小文字入力モードを含む入力モードである、
ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
入力されている文字を未変換文字としてその未変換文字を別の文字に変換する変換手段を更に備え、
前記入力手段は、未変換文字として文字が入力されている状態において、操作された文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を未変換文字として入力する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
前記文字キーは、前記文字入力モード毎に順序付けされた複数の文字が割り当てられ、
前記入力手段は、入力位置に文字が入力されている状態において、前記選択手段によって選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字のうち、前記入力位置に入力されている文字の次の順番の文字を入力する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項11】
前記入力手段は、前記選択手段によって新たな文字入力モードに切り替わっても、同じ文字キーが操作された場合には、前記新たな文字入力モードに対応するグループ内の文字のうち、前記入力位置に入力されている文字の次の順番に相当する文字を入力する、
ようにしたことを特徴とする請求項10記載の端末装置。
【請求項12】
コンピュータに対して、
文字キーが何によって操作されたかを判別する機能と、
グループ化された文字群に対応してグループ毎に設けられ、そのグループ内の各文字を入力可能な文字とする複数の文字入力モードのうち、いずれかの文字入力モードを前記判別結果に基づいて選択する機能と、
前記文字入力モード毎にそのグループ内のいずれかの文字が割り当てられている前記文字キーが操作された際に、その文字キーに割り当てられている各文字のうち、前記選択された文字入力モードに対応するグループ内の文字を入力する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−113564(P2010−113564A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286126(P2008−286126)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】