説明

第四級基を含有するシリコーンポリマーを含むヘアコンディショニング組成物

第四級基を含有するシリコーンポリマー及びゲルマトリクスを含むヘアコンディショニング組成物。本発明の組成物は、傷んだ毛髪及び傷んでいない毛髪の両方に滑らかな手触りや摩擦の低減などの改善されたコンディショニング効果をもたらす上に、濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りなどの他の効果をもたらすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第四級基及びゲルマトリクスを含有するシリコーンポリマー類を含むヘアコンディショニング組成物に関する。本発明の組成物は、傷んだ毛髪及び傷んでいない毛髪の両方に滑らかな手触りや摩擦の低減などの改善されたコンディショニング効果をもたらす上に、濡れた毛髪のツルツルして滑らかな手触りなどの他の効果ももたらすことができる。
【背景技術】
【0002】
ヒトの毛髪は、周囲の環境との接触や頭皮から分泌される皮脂のために汚れてくる。毛髪が汚れると、不潔な感触や魅力のない外観を呈する原因となる。毛髪が汚れると定期的にたびたびシャンプーする必要がある。
【0003】
シャンプーは、過剰な汚れや皮脂を除去することによって毛髪を清潔にする。しかしながら、シャンプーは毛髪を濡れた、もつれた、一般には扱いにくい状態にする可能性がある。毛髪がいったん乾くと、毛髪の天然油分、他の天然コンディショニング成分、及び保湿成分が除去されるため、毛髪は、乾燥し、荒れて、光沢のない、又は縮れた状態になることが多い。更に毛髪は、乾燥するにつれて高レベルの静電気が残されていき、この静電気が櫛通りを妨げ、通常「はね毛(fly-away hair)」と呼ばれる状態になるか、又は、特に長髪の場合に、望ましくない「枝毛」現象の一因となる可能性がある。
【0004】
毛髪の状態を整えるために様々な取り組みが開発されてきた。毛髪にコンディショニング効果をもたらす一般的な方法は、カチオン性界面活性剤類及びポリマー類、高融点脂肪族化合物類、低融点の油類、並びにシリコーン化合物類などのヘアコンディショニング剤類を使用することによる。これらコンディショニング剤類のほとんどは、毛髪に付着することによってコンディショニング効果を与えることが知られている。
【0005】
ヒトの毛髪は、例えば、毛髪をシャンプーする、櫛でとく、パーマ及び/又はカラリングすることによって傷んでくる。そのような傷んだ毛髪は、特に毛髪が乾燥すると、傷んでいない毛髪又は痛みの少ない毛髪に比べて、親水性になり、及び/又は荒れた状態になることが多い。乾いた毛髪、特に傷んだ毛髪に滑らかな手触り及び摩擦の低減などの改善されたコンディショニング効果をもたらすヘアコンディショニング組成物への要求がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述に基づいて、乾いた毛髪、特に傷んだ毛髪に滑らかな手触り及び摩擦の低減などの改善されたコンディショニング効果をもたらすヘアコンディショニング組成物が引き続き要望されている。上記コンディショニング効果をもたらす上に、濡れた毛髪でのツルツルした感触や滑らかな手触りなどの他のコンディショニング効果ももたらすヘアコンディショニング組成物に対する要求もある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、改善されたヘアコンディショニング組成物を提供する。1つの好ましい実施形態に基づいて、第四級基を含有するシリコーンポリマー、及びゲルマトリクスを含むコンディショニング組成物が現在供給されている。前記シリコーンポリマーは、約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含む。及び、前記ゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪化合物、及び水性キャリアを含む。
【0008】
別の好ましい実施形態としては、シリコーンエマルション類、アミノシリコーン類、シリコーンコポリマー類、及びシリコーン系第四級アンモニウム化合物類から成る群から選択される、少なくとも1つの付加シリコーン系成分と併用される上述の組成物が挙げられる。
【0009】
本発明はまた、ヘア組成物における使用に有用な新規中間体を提供する。ある代表的な中間体は、シリコーンを含む第一ポリマー及びシリコーンを含む第二ポリマーを含み、該2つのポリマーの組み合わせの結果物は、約0.01〜5のtan δ値を有する。
【0010】
本発明は、独自の販売促進システムをさらに提供する。該販売促進システムは、本明細書で提供されるヘアコンディショニング組成物及び、該組成物の使用によって得られる効果を伝達する手段を含む。1つの好ましい実施形態に基づいて、上記で説明されたヘアコンディショニング組成物の1つ、及び該ヘアコンディショナーと切れ毛、抜け毛(hair fall out)若しくは脱毛(hair shed)及び/又は髪の強度に関する情報を消費者に提供する表示及び/又は画像を含む、該ヘアコンディショナーに付属するマーケティング資料のための少なくとも1つの包装品を含む販売促進システムが現在供給されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
パーソナルケア組成物の必須構成成分を以下に説明する。また、本発明の実施例において有用なさまざまな任意構成成分及び好ましい構成成分の非限定的な説明も含まれる。本明細書は、本発明を特に指摘し、明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、以下の説明から本発明について理解が深まると考えられる。
【0012】
百分率、部、及び比率はすべて、特に指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。このようなすべての重量は、記載した成分に関する場合、活性物質レベルに基づくものであり、そのため特に指定されない限り、市販材料に包含される可能性のある溶媒もしくは副産物を包含しない。「重量百分率」という用語は、本明細書では「重量%」として表示されてもよい。
【0013】
特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量はすべて、g/molとして表される重量平均分子量である。
【0014】
本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の必須要素及び限定、並びに本明細書に記載する追加の若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は限定のいかなるものも含み、これらから成り、又はこれらから実質的に成ることができる。
【0015】
本明細書では、「混合物類」とは、物質類の単純な組み合わせ、及びそれらの組み合わせの結果として生じる可能性のあるいかなる化合物類も包含することを意味する。
【0016】
本明細書で使用する時、「表示」は、文章及び/又は図を含む識別マークを意味する。
【0017】
本明細書で使用する時、「画像」は、写真、挿絵、及び/又は他の対象物の図的記述を意味する。
【0018】
本発明のヘアコンディショニング組成物の好ましい実施形態は、第四級基を含有するシリコーンポリマー及びゲルマトリクスを含む。これらの組成物は、第四級基を含有するシリコーンポリマーとゲルマトリクスを混合する工程を含む方法によって調製される。
【0019】
傷んだ毛髪は、傷んでいない及び/又は痛みの少ない毛髪に比べて疎水性ではない。ヘアコンディショニング組成物は、毛髪の疎水性を改善することによって、改善された滑らかな手触り及び摩擦の低減を毛髪にもたらすことができると考えられている。また、本発明の他のいくつかの好ましい特徴、例えば、シリコーン類及び/又はカチオン性界面活性剤類のような追加材料の使用、によって、毛髪の疎水性が改善され得ると考えられている。さらに、理論に制限されるものではないが、疎水性が改善されると、周囲環境における湿気に対する毛髪の耐性が改善され、したがって雨降りの日及び/又は湿度の高い日の縮れ及び/又ははねの低減をもたらすと考えられている。
【0020】
本発明のヘアンディショニング組成物は、好ましくはアニオン性化合物類を実質的に含まない。本明細書のアニオン性化合物類としては、アニオン性界面活性剤類及びアニオン性ポリマー類が挙げられる。本発明では、「アニオン性化合物類を実質的に含まない」とは、組成物が1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.01%未満のアニオン性化合物を含有することを意味する。
【0021】
本発明のヘアコンディショニング組成物は、好ましくは約2〜約9、より好ましくは約3〜約7のpHを有する。
【0022】
A.第四級基を含有するシリコーンポリマー
本発明の組成物は、第四級基を含有するシリコーンポリマーを含む。該シリコーンポリマーは、滑らかな手触り、摩擦の低減、毛髪の傷み防止のようなコンディショニング効果を改善する。該シリコーンポリマーは、組成物の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.25重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、さらに好ましくは約2重量%〜約4重量%の量が存在する。
【0023】
本発明のシリコーンポリマーは、少なくとも1つのシリコーンブロックと、第四級窒素基を含有する少なくとも1つの非シリコーンブロックから成り、該非シリコーンブロックの数は、シリコーンブロックの数よりも多い。該シリコーンポリマー類は、以下の一般式(I)に相当する。
1−B−(A2−B)m−A1
(I)
式中、
Bは、200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロック類であり、
2は、第四級窒素基を含有する可能性のある非シリコーンブロック類であり、
1は、第四級基を含有する可能性のある末端基であり、及び
mは0以上の整数であるが、ただしmが0の場合A1基は第四級基を含有する。
【0024】
上記一般式に相当する構造は、例えば、米国特許第4,833,225号、米国特許出願公開第2004/0138400号及び米国特許出願公開第2004/0048996号に開示されている。
【0025】
ある実施形態においては、シリコーンポリマー類は以下の構造式(II)で表わすことができる。
【0026】
【化1】

式中、
Aは、少なくとも1つの第四級窒素基を含有し、かつケイ素−炭素結合によって、シリコーンブロックのシリコーン原子に結合している基であって、各Aは独立して同一であっても又は異なってもよく、
5は、炭素数が約1〜約22のアルキル基又はアリール基であって、各R5は独立して同一であっても又は異なってもよく、
mは0以上の整数であって、好ましくは20未満、より好ましくは10未満であり、及び
nは約200を超える整数であって、好ましくは約250を超える、より好ましくは約300を超える;好ましくは約700未満、より好ましくは約500未満である。
【0027】
好ましい構造式(III)はメチル基としてR5を備える。
【0028】
【化2】

式中、
Aは、少なくとも1つの第四級窒素基を含有し、かつケイ素−炭素結合によって、シリコーンブロックのシリコーン原子(silicone atoms)に結合している基であって、各Aは独立して同一であっても又は異なってもよく、
mは0以上の整数であって、好ましくは20未満、より好ましくは10未満であり、
及び、nは約200を超える整数であって、好ましくは約250を超える、より好ましくは約300を超える;好ましくは約700未満、より好ましくは約500未満である。
【0029】
他の実施形態においては、シリコーンポリマー類の繰り返し単位(構造式(I)における(A2−B)繰り返し単位)は以下の構造式(IV)で表わすことができる。
【0030】
【化3】

式中、
Xは、炭素数少なくとも約4の二価炭化水素ラジカルであって、ヒドロキシル基を含有し、酸素原子に分断され、及び反復単位におけるX群は同一又は異なってもよく、
Yは、炭素数が少なくとも約2の二価炭化水素ラジカルであって、ヒドロキシル基を含有し、1以上の酸素又は窒素原子、好ましくは1つの酸素原子又は1つの窒素原子に分断され、
1、R2、R3、及びR4は、同一であっても異なってもよく、水素又は炭素数が約1〜4のアルキル基又はベンジル基を表し、ある実施形態においては、R1及びR3群、又はR2及びR4群は、2つのN+原子に結合する単一アルキレン基の成分であり、
-は有機又は無機アニオンであり、
nは約200を超える整数であって、好ましくは約250を超える、より好ましくは約300を超える;好ましくは約700未満、より好ましくは約500未満である。
【0031】
他の実施形態においては、A1−B−(A2−B)m−A1シリコーンブロックコポリマーは、以下を含有するポリシロキサン化合物として記載され得る。
a)以下の一般構造式(V〜VIII)を有する少なくとも1つのポリアルキレンオキシド構造単位。
−A−E−、
(V)
−E−A−、
(VI)
−A−E−A’−、及び/又は
(VII)
−A’−E−A−、
(VIII)
式中、
Aは、−CH2C(O)O−、−CH2CH2C(O)O−
−CH2CH2CH2C(O)O−、
−OC(O)CH2−、−OC(O)CH2−、−OC(O)CH2CH2−、及び−OC(O)CH2CH2CH2−、から成る群から選択され、
A’は、−CH2C(O)−、−CH2CH2C(O)−、
−CH2CH2CH2C(O)−、
−C(O)CH2−、−C(O)CH2−、−C(O)CH2CH2−、及び−C(O)CH2CH2CH2−、から成る群から選択され、
Eは、−[CH2CH2O]q−[CH2CH(CH3)O]r−、及び、−[OCH(CH3)CH2r−[OCH2CH2q−(式中、qは約1〜200であり、rは約0〜200である。)から成る群から選択されるポリアルキレンオキシド基である。
式中、
Aの末端位酸素原子は、Eの末端位−CH2−基に結合し、かつA’の末端位カルボニル炭素原子は、各場合においてエステル基を形成する、及び/又は構造式(IX)の少なくとも1つの末端位ポリアルキレンオキシド構造単位を形成するEの末端位酸素原子に結合する。
【0032】
−A−E−R2
(IX)
式中、
A及びEは上述のように同一であり、及び
2は、H、炭素数1〜20の直鎖、環状、又は分岐炭化水素基であって、該炭化水素基は−O−又は−C(O)−によって分断、かつ−OHで置換される場合があり、及びアセチレン、オレフィン又は芳香族であり得る。
【0033】
b)少なくとも1つのアンモニウム基を含有する、少なくとも1つの二価又は三価有機基。
【0034】
c)一般式(X)を有する少なくとも1つのポリシロキサン構造単位。
−K−S−K−、
(X)
式中、
Sは、次の構造式(XI)と一致する。
【0035】
【化4】

式中、
5は、炭素数が約1〜22のアルキル基又はアリール基であって、各R5は独立して同一又は異なってもよく、
nは、約200を超える整数であって、好ましくは約250を超え、より好ましくは約300を超え;好ましくは約700未満、より好ましくは約500未満である。
【0036】
いくつかのS基がポリシロキサン化合物中に存在する場合、該S基は同一又は異なってもよい。
【0037】
構造式(X)のKは、炭素数2〜40の、二価又は三価直鎖、環状、又は分岐炭化水素基であって、該炭化水素基は−O−、−NH−、−NR5−、−C(O)−、−C(S)−、
【0038】
【化5】

及び/又は
【0039】
【化6】

によって分断、及び0Hによって置換されており、
式中、
5は、上述の構造式(XI)によって定義され、又は二価基R6への結合を表し、
式中、
6は炭素数1〜20の一価又は二価直鎖、環状、又は分岐炭化水素基を表し、該炭化水素基は−O−、−NH−、−C(O)−、又は−C(S)−によって分断、及び−OH又は−A−E−R2に置換されてもよく、式中A、E、及びR2は上述の構造式(IX)によって定義される。
【0040】
K群は、同一又は互いに異なってもよく、Kが三価基を表す場合、少なくとも1つのアンモニウム基を含有する、上述の有機基への結合を通して、第三価の飽和が起こる。
【0041】
d)アンモニウム基によって生じる荷電の中和のための、少なくとも1つの有機又は無機酸基。
【0042】
より好ましい実施形態は、以下の構造式(XII)である。
【0043】
【化7】

式中、x、y、及びzはそれぞれの成分のモル分率を表し、従ってx+y+z=1であり、
a+bは約200未満であり、好ましくはa+bは約20未満であり、より好ましくはa+bは約10未満であり、
cは、約200未満であり、好ましくはcは約100未満であり、より好ましくはcは約50未満であり、
wは、約200を超える整数であり、好ましくは約250を超え、さらに好ましくは約300を超え、好ましくは約700未満、さらに好ましくは約500未満であり、及び
-は、有機又は無機アニオンである。(例えば、上述の構造式における2A-は、モル比1:1のラウリン酸塩と酢酸塩であり得る。)
【0044】
B.ゲルマトリクス
本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪族化合物、及び水性キャリアを含むゲルマトリクスを含む。カチオン性界面活性剤は、高融点脂肪族化合物及び水性キャリアと合わせて、様々なコンディショニング効果、とりわけ濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りをもたらすのに好適なゲルマトリクスを提供する。従って、第四級基(上述)及びゲルマトリクスの両方を含有するシリコーンポリマー類は、組み合わせた際に個々の化合物と比較して、機能性を増大させ得るような、コンディショニング効果をもたらす。
【0045】
上記ゲルマトリックスの提供という観点では、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物は、上記コンディショニング効果、とりわけ濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りをもたらすことを考慮して、カチオン性界面活性剤と高融点脂肪族化合物とのモル比が好ましくは約1:1〜約1:10、より好ましくは約1:2〜約1:6又は約1:1〜約1:4の範囲となるような濃度で含有される。本発明の代表的な組成物は、組成物の約60重量%〜約99重量%、好ましくは、約70重量%〜約95重量%、より好ましくは、約80重量%〜約95重量%の、層状ゲルマトリクスを含むゲルマトリクスを含み、これに任意成分(例えばシリコーン類)を添加することができる。
【0046】
1.カチオン性界面活性剤
本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤を含む。カチオン性界面活性剤は、式(XIII)を有する単長アルキル四級化アンモニウム塩である。
【0047】
【化8】

式中、R71、R72、R73及びR74のうち1つは、炭素数が約16〜約30の脂肪族基、又は炭素数が約30までの芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基から選択され;残りのR71、R72、R73及びR74は、炭素数が約1〜約8の脂肪族基、又は炭素数が約8までの芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基から独立して選択され;並びにXは、ハロゲン、(例えば、塩素、臭素)、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リン酸、硝酸、スルホン酸、硫酸、アルキル硫酸、グルタミン酸及びスルホン酸アルキルラジカルから選択されるもののような塩形成アニオンである。脂肪族基類は、炭素及び水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基類のような他の基(複数)を含有することができる。長鎖脂肪族基、例えば、炭素数が約16以上のものは、飽和又は不飽和であることができる。好ましくは、R71、R72、R73及びR74のうちの1つは、炭素数が約16〜約30、より好ましくは炭素数が約18〜26、さらに好ましくは炭素数22のアルキル基から選択され;R71、R72、R73及びR74の残りは、独立して、CH3、C25、C24OH、CH265及びこれらの混合物から成る群から選択され;Xは、Cl、Br、CH3OSO3及びこれらの混合物から成る群から選択される。そのような単長アルキル四級化アンモニウム塩類は、多長アルキル四級化アンモニウム塩類と比較して、濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りを改善ことができると考えられる。また、単長アルキル四級化アンモニウム塩類は、アミン又はアミン塩カチオン性界面活性剤類と比較して、乾燥した毛髪での疎水性及び滑らかな手触りを改善ことができるとも考えられる。
【0048】
そのような単長アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤類の非限定例としては、例えば、クラリアント(Clariant)から商標名ゲナミン(Genamine)KDMP、クローダ(Croda)から商標名インクロカット(INCROQUAT)TMC−80及び株式会社三洋化成(Sanyo Kasei)からエコノール(ECONOL)TM22として入手可能なベヘニルトリメチル塩化アンモニウム;例えば、日光ケミカルズ株式会社(Nikko Chemicals)から商標名CA−2450として入手可能なステアリルトリメチル塩化アンモニウム;例えば、日光ケミカルズ株式会社(Nikko Chemicals)から商標名CA−2350として入手可能なセチルトリメチル塩化アンモニウム;フェイシアン(FeiXiang)から入手可能なベヘニルトリメチルアンモニウム硫酸メチル;水素化牛脂アルキルトリメチル塩化アンモニウム;ステアリルジメチルベンジル塩化アンモニウム;並びにステアロイルアミドプロピルジメチルベンジル塩化アンモニウムが挙げられる。
【0049】
これらのうち、より好ましいカチオン性界面活性剤類は、より長いアルキル基、つまり炭素数22のアルキル基を有するものである。このようなカチオン性界面活性剤としては、例えばベヘニルトリメチル塩化アンモニウム及びベヘニルトリメチルアンモニウム硫酸メチルが挙げられる。より長いアルキル基を有するカチオン性界面活性剤類は,より短いアルキル基を有するカチオン性界面活性剤と比較して、乾いた毛髪での疎水性を改善すると考えられる。より短いアルキル基を有するカチオン性界面活性剤類と比較して、長アルキル基を有するカチオン性界面活性剤類は、本発明のポリオールエステル類と組み合わせると、毛髪に、とりわけ傷んだ毛髪の疎水性を改善することができるとも考えられる。あるいは、適当な長さのアルキル基を有するカチオン性界面活性剤は、長すぎるアルキル基を有するカチオン性界面活性剤と比較して、濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りを改善すると考えられる。従って、長アルキル基の中でも炭素数22のアルキル基の選択は、乾いた毛髪での疎水性の改善と濡れた毛髪でのツルツルして滑らかな手触りの改善との間のバランスの良い効果をもたらすものと考えられる。
【0050】
本発明の組成物は、好ましくは、該組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約8重量%、さらに好ましくは約1.5重量%〜約5重量%のカチオン性界面活性剤を含む。
【0051】
2.高融点脂肪族化合物
本発明のヘアコンディショニング組成物は、高融点脂肪族化合物を含む。本明細書で有用な高融点脂肪族化合物は、約25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール類、脂肪酸類、脂肪族アルコール誘導体類、脂肪酸誘導体類、及びこれらの混合物から成る群から選択される。当業者(artisan)は、本明細書のこのセクションに開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属することができる(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体類が脂肪酸誘導体類として分類されることもあり得る)ことを理解している。しかしながら、示されている分類は、その特定の化合物に対する限定であることを意図するのではなく、分類及び命名法の便宜上そのようにしている。さらに、二重結合の数及び位置、並びに分枝鎖の長さ及び位置に応じて、特定の必要な炭素原子を有する特定の化合物が約25℃未満の融点を有する可能性があることが、当業者には理解されている。そのような低融点の化合物はこのセクションに含まれないものとする。高融点化合物類の非限定的な例は、国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、1993年、及びCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版、1992年に記載されている。
【0052】
高融点脂肪族化合物は、該組成物中に、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%、さらにより好ましくは約2重量%〜約8重量%の濃度で包含され得る。
【0053】
本明細書で有用な脂肪族アルコール類は、炭素数が約14〜約30、好ましくは炭素数が約16〜約22であるものである。これらの脂肪族アルコール類は飽和しており、直鎖もしくは分枝鎖アルコール類であることができる。脂肪族アルコール類の非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
本明細書で有用な脂肪酸類は、炭素数が約10〜約30、好ましくは炭素数が約12〜約22、より好ましくは炭素数が約16〜約22であるものである。これらの脂肪酸は飽和しており、直鎖もしくは分枝鎖の酸であり得る。また、本明細書の要件を満たす、二酸、三酸、及び他の多酸も包含される。また本明細書には、これらの脂肪酸類の塩も包含される。脂肪酸類の非限定的な例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セバシン酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0055】
本明細書で有用な脂肪族アルコール誘導体類及び脂肪酸誘導体類としては、脂肪族アルコール類のアルキルエーテル類、アルコキシル化脂肪族アルコール類、アルコキシル化脂肪族アルコール類のアルキルエーテル類、脂肪族アルコール類のエステル類、エステル化が可能なヒドロキシ基を有する化合物の脂肪酸エステル類、ヒドロキシ置換脂肪酸類、及びこれらの混合物が挙げられる。脂肪族アルコール誘導体類及び脂肪酸誘導体類の非限定的な例としては、メチルステアリルエーテルのような物質;セチルアルコールのエチレングリコールエーテル類であるセテス−1〜セテス−45のような化合物のセテスシリーズ(ここで、数字表示は、存在するエチレングリコール部分の数を示す。);ステアレスアルコールのエチレングリコールエーテル類であるステアレス−1〜10のような化合物のステアレスシリーズ(ここで、数字表示は、存在するエチレングリコール部分の数を示す。);セテアレスアルコールのエチレングリコールエーテル類、即ちセチル及びステアリルアルコールを主に含有する脂肪族アルコール類の混合物であるセテアレス1〜10(ここで、数字表示は、存在するエチレングリコール部分の数を示す。);前述のセテス、ステアレス、及びセテアレス化合物の炭素数1〜30のアルキルエーテル類;ベヘニルアルコールのポリオキシエチレンエーテル類;エチルステアレート、セチルステアレート、セチルパルミテート、ステアリルステアレート、ミリスチルミリステート、ポリオキシエチレンセチルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルステアレート、エチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールジステアレート、トリメチロールプロパンジステアレート、ソルビタンステアレート、ポリグリセリルステアレート、グリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルトリステアレート及びこれらの混合物が挙げられる。
【0056】
高純度の単一化合物の高融点脂肪化合物類が好ましい。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールから成る群より選択される純粋な脂肪族アルコール類の単一化合物が極めて好ましい。本明細書で「純粋」とは、化合物が少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これら高純度の単一化合物は、消費者が該組成物を洗い流すときに、毛髪から洗い流しやすくする。
【0057】
本明細書で有用な市販の高融点脂肪族化合物類としては、新日本理化株式会社(Shin Nihon Rika)(日本、大阪)から入手可能な商標名コノール(KONOL)シリーズ及びNOF(日本、東京)から入手可能な商標名NAAシリーズのようなセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコール;和光(WAKO)(日本、大阪)から入手可能な商標名1−ドコサノール(1-DOCOSANOL)のような純粋なベヘニルアルコール;アクゾ(Akzo)(米国イリノイ州シカゴ)から入手可能な商標名ネオ−ファット(NEO-FAT)、ウィトコ(Witco Corp.)(米国オハイオ州ダブリン(Dublin))から入手可能なヒストレーン(HYSTRENE)、及びヴェヴィ(Vevy)(イタリア、ジェノバ(Genova))から入手可能なダーマ(DERMA)のような種々の脂肪酸類が挙げられる。
【0058】
3.水性キャリア
本発明のヘアコンディショニング組成物は、水性キャリアを含む。キャリアの濃度及び種は、他の成分との適合性及び製品の他の所望の特性に従って選択される。
【0059】
本発明で有用な前記キャリアとしては、水並びに低級アルキルアルコール類及び多価アルコール類の水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコール類は、炭素数が約1〜約6の一価アルコール、より好ましくはエタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコール類としては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
【0060】
好ましくは、水性キャリアは実質的に水である。好ましくは脱イオン水を使用する。ミネラルカチオン類を包含する自然源からの水もまた、製品の所望の特性に応じて使用することができる。一般に、本発明の前記組成物は、約20%〜約95%、好ましくは約30%〜約92%、より好ましくは約50%〜約90%の水を含む。
【0061】
C.追加の成分
本発明の組成物は他の追加的な成分を含んでいてもよく、それは最終製品の所望の特性によって当業者により選択されてよく、またそれは当該組成物をより美容的又は審美的に許容可能なものにするのに、又は付加的な使用による効果を該組成物にもたらすのに好適である。このような他の追加的な成分は、一般に、該組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約5重量%までの濃度で個々に使用される。
【0062】
様々な他の追加的な成分を本組成物中に配合することができる。これらとしては、ホーメル(Hormel)から入手可能な商標名ペプテイン(Peptein)2000で加水分解されたコラーゲンのような他のコンディショニング剤類、ビタミンA、D、B1、B2、B6、B12、C、ビオチン、エーザイ株式会社(Eisai)から入手可能な商標名Eミックス−d(Emix-d)のようなビタミンE、ロシュ(Roche)から入手可能なパンテノール、ロシュ(Roche)から入手可能なパントテン酸、パンテニルエチルエーテル、及びその誘導体類のような水溶性及び非水溶性ビタミン類;加水分解されたケラチン、タンパク質類、植物抽出物類及び栄養素類;ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能な商標名ヴァロニック(Varonic)APMのようなPPG−3ミリスチルエーテル、トリメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテル、ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能な商標名ヴァロニック(Varonic)APSのようなPPG−11ステアリルエーテル、ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能な商標名テゴソフト(Tegosoft)SHのようなステアリルヘプタノエート、ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能なラクチル(Lactil)(乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、グリシン、フルクトース、尿素、ナイアシンアミド、グルコサミン、イノシトール、安息香酸ナトリウム、及び乳酸の混合物)、乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、グリシン、フルクトース、尿素、ナイアシンアミド、グルコサミン、イノシトール、安息香酸ナトリウム、乳酸、日清製油(Nishin Seiyu)から入手可能な商標名サラコス(Saracos)及びゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能なテゴソフト(Tegosoft)OPのようなエチルヘキシルパルミテートのようなエモリエント剤;両性固定性ポリマー類、カチオン性固定性ポリマー類、アニオン性固定性ポリマー類、非イオン性固定性ポリマー類、及びシリコーングラフト化コポリマー類のような毛髪固定性ポリマー類;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びイミダゾリジニル尿素のような保存料;クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなpH調整剤;酢酸カリウム、塩化ナトリウムのような一般的な塩類;任意のFD&C又はD&C染料、酸化染料、及び干渉顔料のような着色料;過酸化水素、過ホウ酸塩及び過硫酸塩、炭酸塩のような毛髪酸化(脱色)剤類;チオグリコレートのような毛髪還元剤類;香料類、及びエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムのような金属イオン封鎖剤類;サリチル酸オクチルのような紫外線及び赤外線遮断剤並びに紫外線及び赤外線吸収剤類;抗菌剤類;懸濁剤類;粘度調整剤類;不揮発溶剤類又は希釈剤類(水溶性及び非水溶性)、パールエッセンス剤類、発泡促進剤類、付加界面活性剤類又は非イオン性共界面活性剤類、シラミ駆除剤類(pediculocides)、キレート剤類(chelants)、皮膚活性剤類、日焼け止め剤類、紫外線吸収剤類、及び、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸、チロシン、トリプタミン、及びそれらの塩類のような水溶性及び非水溶性アミノ酸類;及び亜鉛ピリチオン、ピリジンチオン塩類、アゾール類、クリンバゾール、オクトピロクス、サリチル酸、硫化セレン、微粒子硫黄、それらの混合物のようなふけ防止剤が挙げられる。
【0063】
1.シリコーン
本発明の組成物は、第四級基を含有するシリコーンポリマーに加えて、シリコーン化合物をさらに含んでもよい。シリコーン化合物は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.25重量%〜約8重量%、さらに好ましくは約0.5重量%〜約3重量%の量で包含することができる。
【0064】
本発明のシリコーン化合物は、揮発性で可溶性若しくは不溶性、又は非揮発性で可溶性若しくは不溶性のシリコーンコンディショニング剤類を包含し得る。可溶性とは、該シリコーン化合物が上記組成物のキャリアと、同一相の部分を形成するように混和可能であることを意味する。不溶性とは、シリコーンがキャリアと分離した不連続相を、例えばシリコーン液滴のエマルション又は懸濁液の形態で形成することを意味する。本発明のシリコーン化合物類は、従来の重合、又はエマルション重合によって製造され得る。
【0065】
本明細書で使用するためのシリコーン化合物類は、好ましくは、25℃において約0.001m2/s(1,000ンチストークス)〜約2m2/s(2,000,000センチストークス)、より好ましくは約0.01m2/s(10,000ンチストークス)〜約1.8m2/s(1,800,000ンチストークス)、さらに好ましくは約0.025m2/s(25,000ンチストークス)〜約1.5m2/s(1,500,000センチストークス)の粘度を有する。該粘度は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporate)試験法CTM0004(1970年7月20日)に示されるガラスキャピラリー粘度計を用いて測定することができ、その全文を本明細書に参考として組み込む。高分子量のシリコーン化合物類は、エマルション重合によって製造することができる。
【0066】
本明細書で有用なシリコーン化合物類としては、ポリアルキルポリアリールシロキサン類、ポリアルキレンオキシド変性シロキサン類、シリコーン樹脂類、アミノ置換シロキサン類、及びこれらの混合物が挙げられる。該シリコーン化合物は、好ましくはポリアルキルポリアリールシロキサン類、ポリアルキレンオキシド変性シロキサン類、シリコーン樹脂類、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは1以上のポリアルキルポリアリールシロキサン類である。
【0067】
本明細書で有用なポリアルキルポリアリールシロキサン類としては、以下の構造式(XIV)を有するものが挙げられる。
【0068】
【化9】

式中、Rはアルキル基又はアリール基であり、xは約7〜約8,000の整数である。Aは、シリコーン鎖の末端部をブロックする基を表す。シロキサン鎖(R)上又はシロキサン鎖(A)の末端部のアルキル基又はアリール基は、結果として得られるシリコーンが室温で流体であり、分散性であり、毛髪に使用した場合に刺激がなく、毒性でもなく、有害でもなく、該組成物の他の成分と適合性があり、通常の使用条件及び保管条件で化学的に安定であり、毛髪に付着してその状態を整えることができる限りにおいて、いかなる構造であってもよい。好適なA基としては、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、及びアリールオキシ基が挙げられる。ケイ素原子上の2つのR基は、同一基を表しても、異なる基を表してもよい。好ましくは、2つのR基は同一の基を示す。好適なR基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、メチルフェニル基及びフェニルメチル基が挙げられる。好ましいシリコーン化合物類はポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンである。ジメチコンとしても知られるポリジメチルシロキサンが特に好ましい。使用され得るポリアルキルシロキサン類としては、例えば、ポリジメチルシロキサン類が挙げられる。これらのシリコーン化合物類は、例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)のビスカシル(Viscasil)R及びSF96シリーズから、及びダウ・コーニング(Dow Corning)のダウ・コーニング(Dow Corning)200シリーズから入手可能である。例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)よりSF1075メチルフェニル液(SF 1075 methyl phenyl fluid)として、又はダウ・コーニング(Dow Corning)より556コスメチック・グレード液(556 Cosmetic Grade Fluid)として入手可能なポリメチルフェニルシロキサンが、本明細書で有用である。
【0069】
毛髪を輝かせる特性を高めるためには、高度にアリール化したシリコーン化合物類、例えば約1.46以上の屈折率、特に約1.52以上の屈折率を有する高度にフェニル化したポリエチルシリコーンもまた好ましい。これらの高屈折率のシリコーン化合物類を使用する場合は、以下に記載するように、これらを界面活性剤又はシリコーン樹脂のような展着剤と混合して、表面張力を低下させ、その物質の膜形成能を高めるべきである。
【0070】
特に有用であり得る別のポリアルキルポリアリールシロキサンはシリコーンガムである。用語「シリコーンガム」とは、本明細書で使用する時、25℃で1m2/s(1,000,000センチストークス)以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン材料を意味する。本明細書に記載のシリコーンガム類はまた、上に開示したシリコーン化合物類と一部重複する部分も有り得るとみなされる。この重複は、これらの物質のいずれにおいても限定を意図しない。シリコーンガムは、ペトラーチ(Petrarch)によって説明されているほか、米国特許第4,152,416号(1979年5月1日発行、スピツァー(Spitzer)ら)及びノル(Noll)、ウォルター(Walter)著、「シリコーンの化学と技術」(Chemistry and Technology of Silicones)(ニューヨーク:アカデミック・プレス(Academic Press)、1968年)等に記載されている。「ゼネラル・エレクトリックシリコーンゴム製品データシート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)」のSE30、SE33、SE54、及びSE76にもシリコーンガムについて記載されている。これら記載されたすべての参照文献は、その全文が本明細書に参考として組み込まれる。「シリコーンガム」は、通常約200,000を超え、一般的に約200,000〜約1,000,000の質量分子量を有するであろう。具体的な例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー及びこれらの混合物が挙げられる。
【0071】
本明細書で有用なポリアルキレンオキシド変性シロキサン類としては、例えば、ポリプロピレンオキシド変性及びポリエチレンオキシド変性ポリジメチルシロキサンが挙げられる。これらの物質はジメチコンコポリオール類としても知られている。
【0072】
高架橋ポリマー性シロキサン系であるシリコーン樹脂類は本発明で有用である。架橋は、一官能性又は二官能性又はその両方のシランと三官能性及び四官能性シランを、シリコーン樹脂の製造中に組み込むことにより導入される。当該技術分野においてよく理解されているように、シリコーン樹脂を生成するために必要とされる架橋度は、シリコーン樹脂に組み込まれる特定のシラン単位によって異なるであろう。一般に、十分な量の三官能性及び四官能性シロキサンモノマー単位、よって十分な量の架橋を有しており、その結果、乾燥して堅いか又は硬い被膜になるシリコーン物質は、シリコーン樹脂類であると見なされる。酸素原子とケイ素原子との比は、特定のシリコーン物質における架橋のレベルを示す。ケイ素原子1個につき少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン物質類は、一般に本明細書のシリコーン樹脂となるであろう。好ましくは、酸素:ケイ素原子の比率は少なくとも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂類の製造に用いられるシラン類としては、モノメチル−、ジメチル−、トリメチル−、モノフェニル−、ジフェニル−、メチルフェニル−、モノビニル−、及びメチルビニルクロロシラン類、およびテトラクロロシランが挙げられ、メチル置換シラン類が最も一般に利用される。好ましい樹脂類は、GEアドバンストマテリアルズ(GE Advanced Materials)によりGE SS4230及びSS4267として提供されている。市販のシリコーン樹脂類は、一般に低粘度の揮発性又は不揮発性シリコーン流体に溶解された形態で供給されるであろう。本明細書における使用のためのシリコーン樹脂類は、当業者にとって容易に明らかであるように、溶解された形態で本組成物に供給され組み込まれるべきである。理論に拘束されるものではないが、該シリコーン樹脂類は、他のシリコーン化合物類の毛髪への付着を高めることができ、高屈折率容量で毛髪の輝きを高めることが可能であると考えられる。
【0073】
その他の有用なシリコーン樹脂類は、CTFAと表記されたポリメチルシルセキオキサンである物質のようなシリコーン樹脂粉末類であり、トスパール(Tospearl)(商標)としてGE東芝シリコーンより市販されている。
【0074】
シリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に周知の省略命名法のシステムに従って便利に識別することができる。このシステムでは、シリコーンは、そのシリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在により記載される。簡潔に言えば、記号Mは、一官能性単位(CH33SiO0.5を示し、Dは、二官能性単位(CH32SiOを示し、Tは、三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し、Qは、四官能性(quadri- or tetra-functional)単位SiO2を示す。単位記号、例えば、M’、D’、T’、及びQ’のダッシュ記号は、メチル以外の置換基を示し、出てくる度に具体的に定義されなければならない。典型的な代替置換基としてはビニル基、フェニル基、アミノ基、ヒドロキシル基などが挙げられる。種々の単位のモル比は、シリコーンにおける各種の単位の総数若しくはそれらの平均を示す記号の下付き文字か又は分子量と組み合わせた具体的に示された比として、MDTQシステムに基づくシリコーン物質の記載を完了させる。シリコーン樹脂内のD、D’、M、及び/又はM’に対する、T、Q、T’、及び/又はQ’の相対モル量がより高いことは、架橋の程度がより高いことを示している。しかしながら、前に論じたように、架橋の全体的なレベルはまた、酸素とケイ素の比によって示すことができる。
【0075】
本明細書で使用される好ましいシリコーン樹脂類は、MQ、MT、MTQ、MQ、及びMDTQ樹脂類である。このように、好ましいシリコーン置換基はメチルである。特に好ましいのは、M:Qの比率が、約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、樹脂の平均分子量が約1000〜約10,000であるMQ樹脂類である。
【0076】
本明細書で有用なアミノ置換シロキサン類としては、以下の構造式(XV)によって表されるものが挙げられる。
【0077】
【化10】

式中、Rは、CH3又はOHであり、x及びyは、分子量によって決まる整数であり、平均分子量は、好ましくは約5,000〜10,000の間であり;a及びbの両方が2〜8の整数を示す。このポリマーは、「アモジメチコン」としても知られている。
【0078】
好適なアミノ置換シロキサン流体としては、式(XVI)によって表されるものが挙げられる。
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-b)m−O−SiG3-a(R1a
(XVI)
式中、Gは水素、フェニル基、OH基、炭素数1〜8のアルキル基、及び好ましくはメチル基から選択され;aは0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは1であり;bは0、1又は2、好ましくは1であり;nは0〜1,999の数であり;mは0〜1,999の整数であり;nとmとの合計は1〜2,000であり;a及びmは両方0ではなく;R1は、式CqH2qLの一価ラジカルであり、ここでqは2〜8の整数であり、Lは以下の基から選択される。
−N(R2)CH2−CH2−N(R22
−N(R22
−N(R2+3-;及び
−N(R2)CH2−CH2−NR2+-
式中、R2は、水素、フェニル基、ベンジル基、飽和炭化水素ラジカルから成る群から選択され、好ましくは炭素数1〜20のアルキルラジカルであり、A-は、ハロゲン化物イオンを示す。
【0079】
極めて好ましいアミノシリコーン類は、式(XVI)に相当するものであり、式中、m
=0、a=1、q=3、G=メチル基であり、nは、好ましくは約1500〜約1700、より好ましくは約1600;及びLは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。別の極めて好ましいアミノシリコーン類は、式(XVI)に相当するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチル基であり、nは、好ましくは約400〜約600、より好ましくは約500;及びLは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。このような極めて好ましいアミノシリコーン類は、末端アミノシリコーン類と呼ばれるが、これはシリコーン鎖の一端又は両端が、窒素含有基によって末端処理されているためである。
【0080】
式(XVI)に相当する特に好ましいアミノ置換シロキサンは、「トリメチルシリルアモジメチコン」として知られる、式(XVII)のポリマーである。
【0081】
【化11】

式中、n及びmは、所望の化合物の分子量に応じて選択され、a及びbの両方が2〜8の整数を示す。
【0082】
本発明のある実施形態においては、シリコーン化合物はシリコーンエマルションの形態で組成物中に含有されている。本明細書において該シリコーンエマルションは、少なくとも界面剤と、シリコーン化合物と、水とを含む、あらかじめ分散された安定なエマルションである。本発明において有用な界面活性剤は、当業者に既知の任意のものである。高内相粘度のシリコーンエマルションが好ましい。ある好ましい例は、ダウコーニング(Dow Corning)から入手可能な、120m2/s(120,000,000センチストークス)を超える内相粘度を有するHMW2220である。
【0083】
又、他の変性シリコーン類又はシリコーンコポリマー類も本明細書で有用である。これらの例としては、米国特許第6,607,717号及び同第6,482,969号に開示されているシリコーン系第四級アンモニウム化合物類(ケナン(Kennan)第四級アンモニウム化合物);ドイツ特許第10036533号に開示されている末端第四級シロキサン類;米国特許第5,807,956号及び同第5,981,681号に開示されているシリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマー類;米国特許第6,207,782号に開示されている親水性シリコーンエマルション;及び国際公開公報第2004/062634号に開示されている1以上の架橋熊手状又は櫛状シリコーンコポリマーセグメントで構成されているポリマー類が挙げられる。
【0084】
本発明の他の実施例においては、上述のシリコーン系第四級アンモニウム化合物類は、本明細書の(第四級基を含有するシリコーンポリマーと表題された)セクションAに記載されているシリコーンポリマー類と組み合わせられてもよい。
【0085】
2.ポリソルベート
本発明のヘアコンディショニング組成物は、レオロジーを調整するためにポリソルベートを含有してもよい。本明細書で有用な好ましいポリソルベートとしては、例えばポリソルベート−20、ポリソルベート−21、ポリソルベート−40、ポリソルベート−60、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリソルベート−20が極めて好ましい。
【0086】
ポリソルベートは、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の濃度で該組成物に含有され得る。
【0087】
3.ポリプロピレングリコール
本明細書で有用なポリプロピレングリコールは、約200g/mol〜約100,000g/mol、好ましくは約1,000g/mol〜約60,000g/molの重量平均分子量を有するものである。理論に制限されるものではないが、本明細書におけるポリプロピレングリコールは、毛髪に付着するか又は毛髪に吸収されて、保湿剤緩衝剤として作用する、及び/又は1以上の他の所望のヘアコンディショニング効果をもたらすと考えられる。
【0088】
本明細書で有用なポリプロピレングリコールは、重合度に応じて、また他の部分がそれに結合しているか否かに応じて、水溶性若しくは水不溶性のいずれかであってよく、又は水中での限定された溶解度を有してもよい。ポリプロピレングリコールの水中での望ましい溶解度は、大部分は、ヘアケア組成物の形態(例えば、洗い流し不要型又は洗い流し型)に左右されるであろう。例えば、洗い流し型ヘアケア組成物では、本明細書のポリプロピレングリコールは、好ましくは25℃で約1g/100g水未満の水中溶解度、より好ましくは約0.5g/100g水未満の水中溶解度、さらにより好ましくは約0.1g/100g水未満の水中溶解度を有することが好ましい。
【0089】
ポリプロピレングリコールは、本発明のヘアコンディショニング組成物中に、好ましくは前記組成物の約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約6重量%、さらにより好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の濃度で包含され得る。
【0090】
4.低融点の油
本明細書で有用な低融点の油は、約25℃未満の融点を有するものである。本明細書で有用な低融点の油は、炭素数10〜約40の炭化水素、オレイルアルコールのような炭素数が約10〜約30の不飽和脂肪族アルコール類、炭素数が約10〜約30の不飽和脂肪酸類、脂肪酸誘導体類、脂肪族アルコール誘導体類、ペンタエリスリトールエステル油類、トリメチロールエステル油類、クエン酸エステル油類及びグリセリルエステル油類のようなエステル油類、ポリα−オレフィン油類、並びにこれらの混合物から成る群より選択される。本明細書で好ましい低融点の油は、ペンタエリスリトールエステル油類、トリメチロールエステル油類、クエン酸エステル油類及びグリセリルエステル油類のようなエステル油類、ポリα−オレフィン油類、及びこれらの混合物から成る群より選択される。本明細書において特に有用なペンタエリスリトールエステル油類及びトリメチロールエステル油類としては、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラオレイン酸ペンタエチスリトール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリオレイン酸トリメチロールプロパン及びこれらの混合物が挙げられる。
【0091】
このような化合物は、コーキョウ・アルコール(Kokyo Alcohol)から商標名KAKPTI、KAKTTIとして、及び新日本理化株式会社(Shin-nihon Rika)から商標名PTO、ENUJERUBU TP3SOとして入手可能である。
【0092】
本明細書において特に有用なクエン酸エステル油類としては、バーネル(Bernel)から商標名シトモール(CITMOL)316として入手可能なクエン酸トリイソセチル、フェニックス(Phoenix)から商標名ペレモール(PELEMOL)TISCとして入手可能なクエン酸トリイソステアリル、及びバーネル(Bernel)から商標名シトモール(CITMOL)320として入手可能なクエン酸トリオクチルドデシルが挙げられる。
【0093】
本明細書において特に有用なグリセリルエステル油類としては、太陽化学株式会社(Taiyo Kagaku)から商標名サン・エスポール(SUN ESPOL)G−318として入手可能なトリイソステアリン、クローダ・サーファクタンツ(Croda Surfactants Ltd.)から商標名シスロール(CITHROL)GTOとして入手可能なトリオレイン、ヴェヴィ(Vevy)から商標名エファダーマ−F(EFADERMA-F)又はブルックス(Brooks)から商標名エファ−グリセライズ(EFA-GLYCERIDES)として入手可能なトリリノレインが挙げられる。
【0094】
本明細書において特に有用なポリα−オレフィン油類としては、エクソン・モービル(Exxon Mobil Co.)から入手可能な、数平均分子量が約500の商標名ピュアシン6(PURESYN 6)、数平均分子量が約3000の商標名ピュアシン100(PURESYN 100)及び数平均分子量が約6000の商標名ピュアシン300(PURESYN 300)のようなポリデセン類が挙げられる。
【0095】
5.カチオン性ポリマー
本明細書で有用なカチオン性ポリマーは、少なくとも約5,000、通常約10,000〜約10,000,000、好ましくは約100,000〜約2,000,000の重量平均分子量を有するものである。
【0096】
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマー類と、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン並びにビニルピロリドンのような水溶性スペーサーモノマー類とのコポリマー類が挙げられる。他の好適なスペーサーモノマー類としては、ビニルエステル類、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解によって作られる)、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールが挙げられる。本明細書で有用な他の好適なカチオン性ポリマー類としては、例えば、カチオン性セルロース類、カチオン性デンプン類、及びカチオン性グアーガム類が挙げられる。
【0097】
6.ポリエチレングリコール
ポリエチレングリコールを追加的な成分として使用することもできる。本明細書で有用な、特に好ましいポリエチレングリコール類は、nが約2,000の平均値を有するPEG−2M(PEG−2Mはまた、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)からのポリオックス(Polyox)WSR(登録商標)N−10として、及びPEG−2,000としても既知である);nが約5,000の平均値を有するPEG−5M(PEG−5Mはまた、いずれもユニオン・カーバイドからのポリオックスWSR(登録商標)N−35及びポリオックスWSR(登録商標)N−80として、並びにPEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても既知である);nが約7,000の平均値を有するPEG−7M(PEG−7Mはまた、ユニオン・カーバイドからのポリオックスWSR(登録商標)N−750としても既知である);nが約9,000の平均値を有するPEG−9M(PEG−9Mはまた、ユニオン・カーバイドからのポリオックスWSR(登録商標)N−3333としても既知である);及びnが約14,000の平均値を有するPEG−14M(PEG−14Mはまた、ユニオン・カーバイドからのポリオックスWSR(登録商標)N−3000として既知である)である。本明細書で使用するとき、「n」は、ポリマー中のエチレンオキシド単位の数を指す。
【0098】
弾性及び粘度
本発明において有用なシリコーン混合物は、好ましいtan δ値を有することが見出されている。tan δは、混合された物質の弾性に関する計算値で、貯蔵弾性率(G’)で除された損失弾性率(G’’)に等しい。損失弾性率(G’’)及び貯蔵弾性率(G’)は次の方法によって測定される。
装置:TA AR2000又はAR−G2レオメーターを、直径40mm、コーン角2°のALコーンを用いて、ギャップ57μmで使用。
サンプル調製:へらでサンプルをすくい、泡を発生させないようにそっとサンプルをレオメーターの測定テーブルに置く。
測定プロトコル:1)26.7℃で4分間、サンプルを平衡させる。2)振動を5.0Pa、温度26.7℃で固定し、0.1hz〜10Hzの周波数ステップで振動を始める。損失弾性率及び貯蔵弾性率が記録され、レオメーター計測によって利用できる。
【0099】
代表的なシリコーン混合物は、周波数10Hz、26.7℃で記録された場合、約0.01〜約5、好ましくは約0.05〜約1、より好ましくは0約0.1〜約0.5のtanδ値を有する。理論に拘束されるものではないが、好ましいtanδ値は、使用する際の洗い流し終りの合図や、洗い流し後の清潔な手触りと相互に関連があると考えられており、それ故に消費者は、これらのシリコーン混合物を含む組成物を既存製品と比較して優れていると感じる。
【0100】
該シリコーン混合物はまた、例えば約10m2/s(10,000,000センチストークス)未満、約1m2/s(1,000,000センチストークス)未満、及び約0.5m2/s(500,000センチストークス)未満を含む、好ましい粘度値を有する。粘度は、上述の設定で、剪断応力制御モード(0〜20Pa)を用いたレオメーターで測定することができる。
【0101】
代表的なシリコーン混合物としては、本明細書のセクションA及びCに記載されたものから選択されたシリコーンポリマー類の組み合わせ(例えば、セクションAに記載されたシリコーンポリマー類を欠く組み合わせを含む)が挙げられる。
【0102】
使用方法
本発明のヘアコンディショニング組成物は、コンディショニング効果及び他の効果をもたらすために従来の方法で使用される。このような使用方法は、使用される組成物の種類にもよるが、一般的には有効量の製品を毛髪又は頭皮に使用することを包含し、その後、(ヘアリンスの場合)毛髪又は頭皮から洗い流されても、(ジェル、ローション、クリーム及びスプレーの場合のように)毛髪又は頭皮に残留させてもよい。「有効量」は、乾燥コンディショニング(dry conditioning)効果を与えるのに十分な量を意味する。一般には、約1g〜約50gを毛髪又は頭皮に使用する。
【0103】
組成物は、毛髪を乾燥させる前の、濡れた又は湿った毛髪に使用することができる。通常、該組成物は、毛髪をシャンプーした後に使用される。該組成物は、通常は、毛髪若しくは頭皮にすり込むか又はマッサージすることによって、毛髪若しくは頭皮全体に分配される。このような組成物が毛髪に使用された後、使用者の好みに応じて毛髪は乾かされ、スタイルが整えられる。別の方法では、該組成物を乾燥した毛髪に使用し、次いで毛髪を櫛で梳き、又は使用者の好みに従ってスタイルを整えられる。
【0104】
製品形態
本発明のヘアコンディショニング組成物は、洗い流し製品又は洗い流し不要製品の形態であることができ、不透明であることもでき、これらに制限されないが、クリーム、ジェル、エマルション、ムース及びスプレーを包含する多種多様な製品形態に配合されることができる。
【0105】
(非限定的な実施例)
以下の実施例に示される組成物は、本発明の組成物の具体的な実施形態を例示したものであるが、これらに限定されることを意図したものではない。他の修正は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者により実行される。
【0106】
以下の実施例に示される組成物は、従来の配合及び混合方法によって調製され、その一例を以下で説明する。例示したすべての量は重量パーセントで記載され、特に指定されない限り、希釈剤類、防腐剤類、着色剤溶液類、イメージ成分類、植物類などの微量物質は除外してある。
【0107】
本発明の組成物は、洗い流し製品及び洗い流し不要製品に適しており、洗い流しコンディショナーの形態の製品を作製するのに特に有用である。
【0108】
【表1】

【0109】
【表2】

*1 x=0.8、y=0.1、z=0.1、a+b=6、c=39、及びw=350、ニート(neat)である構造式(XII)の第四級シリコーンポリマー
*2 非イオン性界面活性剤で乳化された、*1の第四級シリコーンポリマー
*3 x=0.6、y=0.2、z=0.2、a+b=10、c=39、及びw=500、ニート(neat)である構造式(XII)の第四級シリコーンポリマー
*4 GEシリコーンから入手可能な、SF1488シリコーンコポリオール
*5 ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能な、約60%シリコーンのHMW2220シリコーンエマルション
*6 粘度10,000mPa.sのGEシリコーンから入手可能な、以下の式(A):
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-bm−O−SiG3-a(R1a
(A)
式中、Gはメチル基であり;aは、整数1であり;bは、0、1又は2、好ましくは1であり;nは、400〜約600の数であり;mは、整数0であり;R1は、一般式CqH2qLに従う一価のラジカルであり、(式中、qは、整数3であり、Lは、−N(CH32である。)を有する。
*7 クラリアント(Clariant)から入手可能な、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド/イソプロピルアルコール:ジェラミンKDMP(Genamin KDMP)
*8 フェイシャン(FeiXiang)から入手可能な、ベヘニルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート
*9 GE東芝シリコーン(GE Toshiba Silicones)から入手可能なPEG20/PPG23ジメチコン:シルソフト(Silsoft)430
*10イノレックス(Inolex)から入手可能な、ステアルアミドプロピルジメチルアミン:レキサミンS−13
*11 味の素株式会社から入手可能なグルタミン酸
*12 新日本理化株式会社から入手可能な、セチルアルコール:コノール(Konol)シリーズ
*13 新日本理化株式会社から入手可能な、ステアリルアルコール:コノール(Konol)シリーズ
*14 ロンザ社(Lonza Inc.)から入手可能なポリソルベート−20:グリコスパース(Glycosperse)L−20
*15 株式会社三洋化成から入手可能な、PPG−34:ニューポル(New Pol)PP−2000
*16 エクソン・モービル化学社(ExxonMobil Chemical Company)から入手可能な、ポリα−オレフィン:ピュアシン(PureSyn)100
*17 ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)より入手可能なメチルクロロイソチアゾリノン/メチルイソチアゾリノン:カトン(Kathon)CG
*18 ロシュ(Roche)から入手可能なパンテノール
*19 ロシュ(Roche)から入手可能なパンテニルエチルエーテル
*20 ホーメル(Hormel)から入手可能な、加水分解コラーゲン:ペプテイン(Peptein)2000
*21 エーザイ株式会社から入手可能な、ビタミンE:Eミックス−d(Emix-d)
*22 コグニスジャパン社(Cognis Japan Ltd.)から入手可能な、デシルグルコシド:プランタケア2000UP
*23ニッコール(NiKKol)から入手可能な炭素数12〜14のパレス(Pareth)−3:BT−3
【0110】
当該技術分野において周知のいずれかの従来の方法によって、ヘアコンディショニング組成物を調製する。これらは、次のようにして好適に調製される。
米国特許第4,833,225号、米国特許出願公開第2004/0138400号及び米国特許出願公開第2004/0048996号に開示されている第四級シリコーンポリマーを製造する。該第四級シリコーンポリマー類は、ニート物質、予め作られたエマルション、又は低分子量物質との混合物として、添加される場合がある。後者の場合、低分子量物質は、第四級シリコーンポリマーと安定な混合物を形成できる任意のものであってよい。低分子量物質の例としては、デカメチルシクロペンタシロキサンのようなシリコーン類、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテルのような酸素含有溶媒類、及びシリコーンコポリオール類が挙げられる。シリコーンコポリオール類が好ましい。第四級シリコーンポリマーエマルションのために、該ポリマーはアニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性界面活性剤、好ましくは非イオン性又はカチオン性界面活性剤の存在下で、当該技術分野において周知の方法で乳化される。シリコーン第四級ポリマー及びシリコーンコポリオールを含有する例においては、その2つは生成物への添加に先立って混合される。
【0111】
脱イオン水を85℃に加熱する。カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を水に混ぜ込む。該成分が均質化して固体が観察されなくなるまで、水を約85℃の温度で保持する。混合物を約55℃に冷却し、この温度で維持してゲルマトリクスを形成する。指示された第四級シリコーンポリマーを、エマルション又は、コポリオールとの混合物として、ゲルマトリクスに添加する。ポリα−オレフィン、ポリプロピレングルコール類、シリコーン類、及び/又はポリソルベート類が包含される場合、それらをゲルマトリックスに添加する。この間、確実に均質化するために一定の攪拌を続けながら、ゲルマトリクスを約50℃に維持する。香料類及び防腐剤類などの他の追加成分が包含される場合、それらも同様にこの時点で加える。均質化後、室温まで冷却する。
【0112】
毛髪の性質及び実際の/知覚される効果は、人によって変化する場合があり、またそれ故に、添付の「特許請求の範囲」は、明示しない限り、本明細書に記載されている効果の全てをもたらす組成物に限定されるとは解釈されない。
【0113】
本発明の特定の実施形態が例示および説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【0114】
「背景技術」「課題を解決するための手段」、及び「発明を実施するための最良の形態」で引用されるすべての文献は、その関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用もそれが本発明に関して先行技術であるという容認として解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)第四級基を含有するシリコーンポリマーであって、約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含む前記シリコーンポリマー、並びに
b)以下:
i)カチオン性界面活性剤、
ii)高融点脂肪族化合物、及び
iii)水性キャリア
を含むゲルマトリクス
を含むヘアコンディショニング組成物。
【請求項2】
前記シリコーンポリマーが、前記組成物の約0.1〜約15重量%の量で存在する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項3】
前記シリコーンポリマーが、前記組成物の約0.25〜約10重量%の量で存在する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項4】
前記シリコーンポリマーが、前記組成物の約0.5〜約5重量%の量で存在する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項5】
前記シリコーンポリマーが以下の式:
1−B−(A2−B)m−A1
(式中、
Bは、約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックであり、
2は、第四級窒素基を含有する非シリコーンブロックであり、
1は末端基であり、及び
mは0以上の整数であり、かつ
mが2以上の場合、各A2は独立して同一又は異なってもよい)
に相当する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項6】
前記シリコーンポリマーが以下の式:
【化1】

(式中、
Aは、少なくとも1つの第四級窒素基を含有し、ケイ素−炭素結合によってシリコーンブロックのシリコーン原子(silicone atoms)に結合する基であって、各Aは同一又は異なってもよく、
mは、0以上の整数であり、及び
nは、約200を超える整数である)
に相当する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項7】
前記nが約300〜約500の整数である、請求項6に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項8】
前記シリコーンポリマーが以下の式:
【化2】

(式中、
x、y、及びzは、それぞれの構成成分のモル分率を表し、
a+bは約20未満の整数であり、
cは約200未満の整数であり、
wは約200を超える整数であり、及び
-は有機又は無機アニオンである)
に相当する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項9】
前記wが約300〜約500の整数である、請求項8に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項10】
前記カチオン性界面活性剤が前記組成物の約0.1〜約10重量%の量で存在する、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項11】
前記シリコーンポリマーが、比較的低分子量の物質との混合物として調合物に添加され、前記比較的低分子量の物質がシリコーン類、酸素含有溶媒類、及びシリコーンコポリオール類から成る群から選択される、請求項1に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項12】
毛髪及び/又は皮膚に、改善されたコンディショニング効果をもたらす方法であって、前記毛髪及び/又は皮膚に請求項1に記載のコンディショニング組成物を適用する工程を含む方法。
【請求項13】
a)約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含む、第四級基を含有するシリコーンポリマー、
b)シリコーンエマルション類、アミノシリコーン類、シリコーンコポリオール類、及び前記第四級基を含有するシリコーンポリマーとは異なるシリコーン系第四級アンモニウム化合物類から成る群から選択される、少なくとも1つの付加シリコーン系成分、並びに
c)以下:
i)カチオン性界面活性剤
ii)高融点脂肪族化合物、及び
iii)水性キャリア
を含むゲルマトリクス
を含むヘアコンディショニング組成物。
【請求項14】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、シリコーンエマルション類、アミノシリコーン類、シリコーンコポリオール類、及び前記第四級基を含有するシリコーンポリマーとは異なるシリコーン系第四級アンモニウム化合物類からなる前記群から選択される2つの構成成分を含む、請求項13に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項15】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、シリコーンエマルション類、アミノシリコーン類、シリコーンコポリオール類、及び前記第四級基を含有するシリコーンポリマーとは異なるシリコーン系第四級アンモニウム化合物類からなる前記群から選択される3つの構成成分を含む、請求項13に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項16】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、シリコーンエマルション類、アミノシリコーン類、シリコーンコポリオール類、及び前記第四級基を含有するシリコーンポリマーとは異なるシリコーン系第四級アンモニウム化合物類からなる前記群から選択される4つの構成成分を含む、請求項13に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項17】
前記第四級基を含有するシリコーンポリマーが以下の式:
1−B−(A2−B)m−A1
(式中、
Bは、約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックであり、
2は、第四級窒素基を含有する非シリコーンブロックであり、
1は末端基であり、及び
mは0以上の整数であり、かつ
mが2以上の場合、各A2は独立して同一又は異なってもよい)
に相当する、請求項13に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項18】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、約120m2/s(120,000,000センチストークス)を超える内相粘度を有するシリコーンエマルションを含む、請求項17に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項19】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、シリコーンコポリオールをさらに含む、請求項18に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項20】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分が、アミノシリコーンをさらに含む、請求項19に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項21】
前記アミノシリコーンが以下の式:
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-bm−O−SiG3-a(R1a
(式中、
Gは、水素、フェニル基、OH基、炭素数1〜8のアルキル基、及びメチル基から成る群から選択され、
aは0又は1〜3の値を有する整数であり、
bは0、1、又は2であり、
nは0〜1,999の数であり、
mは、0〜1,999の整数であり、
かつ
nとmの合計が1〜2,000の数であり、
aとmは両方0ではなく、
1は、式Cq2qLの一価ラジカルである
(式中、qは2〜8の整数であり、Lは以下:
−N(R2)CH2−CH2−N(R22
−N(R22
−N(R2+3-、及び
−N(R2)CH2−CH2−NR2+-
(式中、R2は、水素、フェニル基、ベンジル基、飽和炭化水素ラジカル、及び炭素数1〜20のアルキルラジカルであり、及びA-は、ハロゲン化物イオンを示す)から成る群から選択される))
に相当する、請求項20に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項22】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分がアミノシリコーンを含む、請求項17に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項23】
前記アミノシリコーンが以下の式:
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-bm−O−SiG3-a(R1a
(式中、
Gは、水素、フェニル基、OH基、炭素数1〜8のアルキル基及びメチル基から成る群から選択され、
aは0又は1〜3の値を有する整数であり、
bは0、1、又は2であり、
nは0〜1,999の数であり、
mは0〜1,999の整数であり、
かつ
nとmの合計が1〜2,000の数であり、
aとmは両方0ではなく、
1は、式CqH2qLの一価ラジカルである
(式中、qは2〜8の整数であり、及びLは以下:
−N(R2)CH2−CH2−N(R22
−N(R22
−N(R2+3-、及び
−N(R2)CH2−CH2−NR2+-
(式中、R2は、水素、フェニル基、ベンジル基、飽和炭化水素ラジカル、及び炭素数1〜20のアルキルラジカルであり、A-はハロゲン化物イオンを示す)から成る群から選択される))
に相当する、請求項22に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項24】
前記少なくとも1つの付加シリコーン系成分は、シリコーンコポリオールをさらに含む、請求項22に記載のヘアコンディショニング組成物。
【請求項25】
請求項1に記載のヘアコンディショナー、並びに
前記ヘアコンディショナーと、切れ毛、抜け毛(hair fall out)若しくは脱毛(hair shed)及び/又は髪の強度に関する情報を消費者に提供する表示及び/又は画像を含む、前記ヘアコンディショナーに付属するマーケティング資料とのための少なくとも1つの包装品
を含む、販売促進システム。
【請求項26】
請求項13に記載のヘアコンディショナー、並びに
前記ヘアコンディショナーと、切れ毛、抜け毛(hair fall out)若しくは脱毛(hair shed)及び/又は髪の強度に関する情報を消費者に提供する表示及び/又は画像を含む、前記ヘアコンディショナーに付属するマーケティング資料とのための少なくとも1つの包装品
を含む、販売促進システム。
【請求項27】
ヘア組成物における使用に有用な中間体であって、
シリコーンを含む第一ポリマー、及び
第一ポリマーと異なるシリコーンを含む第二ポリマー
を含み、前記第一ポリマー及び前記第二ポリマーの組み合わせが約0.01〜約5のtan δ値を有する中間体。
【請求項28】
前記第一シリコーンポリマー及び前記第二シリコーンポリマーの前記組み合わせが、約0.05〜約1のtan δ値を有する、請求項27に記載の中間体。
【請求項29】
前記第一シリコーンポリマー及び前記第二シリコーンポリマーの前記組み合わせが、約0.1〜約0.5のtan δ値を有する、請求項27に記載の中間体。
【請求項30】
前記第一ポリマーが第四級基を含有するシリコーンポリマーであり、前記シリコーンポリマーが約200を超えるシロキサン単位を有するシリコーンブロックを含む、請求項27に記載の中間体。
【請求項31】
前記第一ポリマー及び前記第二ポリマーの前記組み合わせが、約10m2/s(10,000,000センチストークス)未満の粘度を有する、請求項27に記載の中間体。
【請求項32】
前記第一ポリマー及び前記第二ポリマーの前記組み合わせが、約1m2/s(1,000,000センチストークス)未満の粘度を有する、請求項27に記載の中間体。
【請求項33】
前記第一ポリマー及び前記第二ポリマーの前記組み合わせが、約0.5m2/s(500,000センチストークス)未満の粘度を有する、請求項27に記載の中間体。
【請求項34】
a)請求項27に記載の中間体、並びに
b)以下:
i)カチオン性界面活性剤、
ii)高融点脂肪族化合物、及び
iii)水性キャリア
を含むゲルマトリクス
を含むヘアコンディショニング組成物。
【請求項35】
前記中間体が、約0.5m2/s(500,000センチストークス)未満の粘度を有する、請求項34に記載のヘアコンディショニング組成物。

【公表番号】特表2008−542400(P2008−542400A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514980(P2008−514980)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/022712
【国際公開番号】WO2006/138201
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】