説明

第1および第2のシートを積層するための装置および方法

第1および第2のシート(1、2)を積層するための装置が提供される。本装置は、−第1軸線(Z)に沿って連続して配置された第1、第2、および第3区画(それぞれ11、12、13)を有するチャンバ(10)であって、各区画がポート(それぞれ21、22、23)を有するチャンバ(10)と、−第1軸線(Z)に直角に配置された、第1軸線(Z)に沿って変位可能な第1シート担持体(40)と、−第1シート担持体(40)と位置合わせされた平面に第1シート担持体(40)に向かい合わせに配置された第2シート担持体(50)であって、前記平面において変位可能および/または回転可能である第2シート担持体(50)と、−チャンバの壁まで横方向に延在する第1可撓性膜(42)であって、第1シート担持体(40)および/または第1可撓性膜(42)はチャンバ(10)の第1および第2区画(11、12)を互いに分離する、第1可撓性膜(42)と、−第2シート担持体(50)からチャンバの壁まで横方向に延在する第2可撓性膜(52)であって、第2シート担持体(50)と第2可撓性膜(52)とはチャンバ(10)の第2および第3区画(12、13)を互いに分離する、第2可撓性膜と、−第2シート担持体(50)を第1軸線(Z)に直角な方向に移動させることによって、および/または第1軸線(Z)に平行な軸線を中心に第2シート担持体を回転させることによって、第1のシート(1)に対して第2のシート(2)を位置合わせするための位置合わせ設備(60)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1および第2のシートを積層するための装置に関する。
【0002】
本発明は、第1および第2のシートを積層するための方法にさらに関する。
【背景技術】
【0003】
先に供給された部品に他の部品を順次追加することによってさまざまな製品が作製されている。重要な適用分野は、電子部品をシート積層体として製造する方法にある。この説明のために、シートは、その長さおよび幅に対して厚さが薄い人工産物、例えばガラス板またはポリマーシート、である。1枚のシートは、複数の層を備えうる。電子製品は、例えば、OLED機能を有する第1のシートと、印刷されたフォトダイオードを複数備えた第2のシートと、ドライバ電子回路を備えた第3のシートとを備える。この積層体内の連続する複数のシートは、互いに接触して1つの電子機能を実行する電子機能領域を有する。このような電子部品の製造においては、1つのシート内の電子または光学的特徴あるいは微小流路などの流体工学的特徴がその次のシート内のこれらの特徴と正確に接触して連係するように、連続する複数のシートを相互に正確に位置付けることが重要である。
【0004】
OPTEK DPL−24ユーザーズガイドに差圧式積層装置が記載されている。このユーザーズガイドに記載されている積層装置は、シリコーンゴム製の可撓性隔膜によって分離された上部区域と底部区域とを有する容器を備えている。これらの区域の各々はポートとヒータとをそれぞれ有する。積層対象の各材料は、底部区域に配置された引き出し内プラテンの表面に貼り付けられる。
【0005】
積層サイクルの第1段階では、大気圧の空気が容器の底部区域に存在し、隔膜を上方に押し上げて積層対象の材料から分離させている。積層サイクルの次の段階では、両区域がそれぞれのポートを介して減圧排気される。この段階では、隔膜は依然として積層対象の各材料から離れている。積層対象の材料間から空気を逃すことができる。
【0006】
積層サイクルの次の段階では、容器の上部区域のポートに圧力が加えられ、これにより、予熱された隔膜が積層対象の各材料に等方圧力を加え始める。
【0007】
積層サイクルの最終段階では、上部区域のポートが真空ポンプに接続され、底部区域のポートが大気圧に連通される。これにより、隔膜は積層された両材料を解放するので、積層された両材料と共に引き出しを容器から取り出すことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、第1および第2のシートを積層するための改良された装置および改良された方法を提供することである。
【0009】
本発明の第1の態様によると、第1および第2のシートを積層するための装置が提供される。本装置は、
− 第1軸線に沿って連続して配置された第1、第2、および第3区画を有するチャンバであって、各区画がポートを有する、チャンバと、
− 第1軸線に直角に配置された、第1軸線に沿って変位可能な第1シート担持体と、
− 第1シート担持体に位置合わせされた平面に第1シート担持体に向かい合わせに配置された第2シート担持体であって、前記平面において変位可能および/または回転可能である第2シート担持体と、
− チャンバの壁まで横方向に延在する第1可撓性膜であって、第1シート担持体および/または第1可撓性膜はチャンバの第1および第2区画を互いに分離する、第1可撓性膜と、
− 第2シート担持体から前記チャンバの前記壁まで横方向に延在する第2可撓性膜であって、第2シート担持体と第2可撓性膜とはチャンバの第2および第3区画を互いに分離する、第2可撓性膜と、
− 第2シート担持体を第1軸線に直角な方向に移動させることによって、および/または第1軸線に平行な軸線を中心に第2シート担持体を回転させることによって、第1のシートに対して第2のシートを位置合わせするための位置合わせ設備と、
を備え、
− 本装置は、第2区画内の圧力に対する第1区画内の圧力の比が相対的に低い第1主動作モードと、第2区画内の圧力に対する第1区画内の圧力の比および第2区画内の圧力に対する第3区画内の圧力が相対的に高い第2主動作モードとを有する。
【0010】
本発明の第1の態様による装置において、位置合わせ設備は、第1および第2のシートが位置合わせされ、連続するシートの対応する特徴が互いに連係できるように、第1シート担持体に対して第2シート担持体を移動および/または回転させる。このために、第2シート担持体は追加の自由度を有する必要がある。本発明による装置は、第2可撓性膜によって画成された、第2主動作モードにおいて相対的に高い圧力がもたらさせる追加の第3区画を具備する。これにより、第2シート担持体における変形の発生が回避される。
【0011】
シート同士は非接触モードで位置合わせされる。これにより、壊れ易い部品が搭載または印刷されたシートの位置合わせが可能になる。さらに、位置合わせの前にシートを接着するための自己粘着性接着剤の塗布が可能になる。接着剤は、シートの接着に有用であるばかりでなく、導電性経路に形成にも使用されうる。この目的のために、例えば異方導電性接着剤を使用しうる。
【0012】
本装置は、シートの積層にローラを用いる積層装置に比べ、積層中、シートの表面全体にわたって圧力がほぼ同時に加えられるため、各シートに導入される応力が極めて小さいという点で有利である。さらに、ローラによる積層システムとは異なり、シートが積層工程中に変形されない。
【0013】
シートの表面に直角な方向への移動によってシートが積層されるため、シートも長手方向に移動させるローラによる積層工程とは異なり、得られた位置合わせからのずれが積層工程中に発生しない。
【0014】
本装置では、剛性および可撓性のどちらの基板の積層でも可能であり、あるいはこれら基板の組み合わせの積層も可能である。
【0015】
本発明の第1の態様による装置の特定の一実施形態において、第1可撓性膜は第1シート担持体によって形成される。
【0016】
前記実施形態の一変形例において、第1可撓性膜は第1シート担持体と一体である。換言すると、本装置は、チャンバの横断面全体にわたって延在して第1シート担持体としても第1および第2区画を互いに分離するための可撓性手段としても機能する第1可撓性膜を有する。
【0017】
その変形例において、第1可撓性膜は、第1シート担持体を形成する中心部分と、中心部分からチャンバの壁まで延在する、中心部分より高い可撓性を有する周辺部分とを有することが好ましい。
【0018】
前記特定の実施形態の別の変形例において、第1シート担持体は、第1剛性部分と、前記可撓性膜によって形成された、第1剛性部分の第2シート担持体に面する側に配置された第2可撓性部分とを有する。前記別の変形例において、可撓性膜によって形成された第2可撓性部分を第1剛性部分全体に展張させてもよい。
【0019】
第1シート担持体の剛性部分は、第1軸線に沿って延在する複数の細孔を有しうる。
【0020】
本発明の第1の態様による装置の一実施形態において、第2区画は第2主動作モードにおいて減圧排気され、本装置は第1主動作モードの後、かつ第2主動作モードの前に、各区画が減圧排気される第1中間動作モードを有する。第1主動作モードから第2主動作モードに直接遷移させると、例えば弾性手段を係合防止手段として設けない限り、第2区画が十分に減圧排気される前に第1および第2シート担持体が係合状態になりうる。第2区画が減圧排気される前に第1および第2シート担持体が係合状態に遷移すると、気泡がシート間に閉じ込められることがある。これは、通常、望ましくない。この実施形態による装置では、積層前に、第1中間動作モードにおいて第1および第2のシートの間から空気を抜くことができる。
【0021】
第1主動作モードから第1中間動作モードへの直接遷移は可能である。その場合、遷移中に第2区画内の圧力が第1区画内の圧力より下がらないように注意する必要がある。本装置の上記実施形態の一特定バージョンは、第1主動作モードの後、かつ第1中間動作モードの前に、第2中間動作モードを有する。第2中間動作モードでは、第1および第3区画が減圧排気され、第2区画は第1主動作モードの圧力に維持される。この実施形態のこのバージョンでは、第2区画の過度な圧力低下が回避される。
【0022】
第1中間動作モードを有する前記実施形態の一バージョンでは、第1中間動作モードにおいて位置合わせ設備が作動される。これは、第1中間動作モードにおいて、シート間に閉じ込められた空気を除去するために費やされる時間がシートの位置合わせに効率的に使用されるという利点を有する。
【0023】
本発明の第1の態様による装置の一実施形態は、第1および第2の窓に対応付けられた第1および第2の視覚的検出設備を備える。第1および第2の窓は第1および第2シート担持体の少なくとも一方に配置される。各視覚的検出設備は、窓が配置されたシート担持体に設けられた対応する窓を通ってもう一方のシート担持体まで第1軸線に平行な方向に延在する視線を有する。これにより、各視覚的検出設備が両シートの位置合わせマークを同時に監視できるので、シート同士の位置合わせを正確に検証できる。あるいは、視覚的検出手段を装置の側壁に配置することもできる。ただし、この場合は、別個の視覚的検出手段が複数必要になり、システムの較正が必要になる。さらに、観察対象の表面に対して視覚的検出手段を斜めに配置する必要があるため、実際上、視覚的検出精度が下がる。
【0024】
本発明の第2の態様によると、第1および第2のシートを積層するための方法が提供される。本方法は、
− 第1軸線に沿って連続して配置された第1、第2、および第3区画と第1および第2シート担持体とを有するチャンバを設けるステップであって、第1および第2シート担持体はチャンバの壁まで横方向に延在する第1および第2可撓性膜をそれぞれ有し、第1シート担持体と第1可撓性膜とはチャンバの第1および第2区画を互いに分離し、第2シート担持体と第2可撓性膜とはチャンバの第2および第3区画を互いに分離し、両シート担持体は互いに位置合わせされて第1軸線に対して直角に配置される、ステップと、
− 第1のシートを第1シート担持体の第2シート担持体に面している側に貼り付けるステップと、
− 第2のシートを第2シート担持体の第1シート担持体に面している側に貼り付けるステップと、
− 第2区画内の圧力に対する第1区画内の圧力の比を相対的に低い値に維持するステップと、
− 第1のシートに対する第2のシートの相対位置および/または向きを検出するステップと、
− 第2シート担持体を第1の方向に直角な方向に移動させることによって、および/または第1の方向に平行な軸線を中心に第2シート担持体を回転させることによって、第1のシートに対して第2のシートを位置合わせするステップと、
− 第2区画内の圧力に対する第1区画内の圧力の比および第2区画内の圧力に対する第3区画内の圧力の比を、前記相対的に低い値に比べ、相対的に高い値に維持するステップと、
を含む。
【0025】
第2区画内の圧力に対する第1区画内の圧力の比および第2区画内の圧力に対する第3区画内の圧力の比を、前記相対的に低い値に比べ、相対的に高い値に維持することによって、両シート担持体が互いに押し付けられ、これにより両シートが積層される。シート間の最適な減圧排気は、本方法のこの実行フェーズ中の第2区画内の圧力が0.1バール未満である場合に達成される。
【0026】
一実施形態においては、全ての区画が減圧排気される。3つの区画全てが減圧排気される段階で、両シート担持体が互いに離れているときに、第2区画の減圧排気モードで気泡が抜かれるため、気泡が積層によって閉じ込められない。
【0027】
一実施形態においては、全ての区画が第1および第2サブステップで減圧排気される。第1サブステップで第1および第3区画が減圧排気され、第2サブステップで第2区画が減圧排気される。これにより、何れの時点においても第2区画内の圧力が隣接する第1および第3区画の圧力より下がらないため、積層の時期尚早な開始が回避される。
【0028】
図面を参照して上記および他の側面をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の態様による装置の一実施形態を示す。
【図2】図1の線II−IIに沿った断面を示す。
【図3】開モードにおける図1の装置の図を示す。
【図4A】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第1段階を示す。
【図4B】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第2段階を示す。
【図4C】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第3段階を示す。
【図4D】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第4段階を示す。
【図4E】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第5段階を示す。
【図4F】図1の装置を用いた本発明の第1の態様による方法の第6段階を示す。
【図5】図1による装置を制御するための制御装置の連続するモードを示す。
【図6A】本発明の第1の態様による装置の別の実施形態の第1の動作状態を示す。
【図6B】本発明の第1の態様による装置の上記別の実施形態の第2の動作状態を示す。
【図6C】本発明の第1の態様による装置の上記別の実施形態の第3の動作状態を示す。
【図7】本発明の第1の態様による装置のさらに別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の詳細説明には、本発明の完全な理解をもたらすために特定の詳細が多数述べられている。ただし、本発明はこれらの特定の詳細なしに実施されうることを当業者は理解されるであろう。他の例では、本発明の態様を曖昧にしないように、周知の方法、手順、および部品が詳細に説明されていない。
【0031】
本発明の複数の実施形態が図示されている添付図面を参照して本発明を以下により詳細に説明する。ただし、この発明は多くの異なる形態で具体化可能であり、本願明細書に記載されている実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が周到かつ完全であり、本発明の範囲が当業者に十分に伝わるように提供されている。各図面においては、明確にするために、層および領域のサイズおよび相対サイズが誇張されていることもある。
【0032】
本願明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定する意図はない。本願明細書で使用されている単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかな場合を除き、複数形も含むものとする。さらに、「を備える/含む(comprises)」および/または「備えた/含んだ(comprising)」という用語は、本願明細書で使用されている場合、記載されている特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または部品の存在を指定するが、他の1つ以上の特徴、整数、ステップ、動作、要素、部品、および/またはそれらから成る群の存在または追加を妨げるものではない。さらに、特に明示されない限り、「または(or)」は包含的な「または」のことであり、排他的な「または」ではない。例えば、AまたはB(A or B)という条件は、Aが真であり(または存在し)かつBが偽である(または存在しない)場合、Aが偽であり(または存在せず)かつBが真である(または存在する)場合、およびAおよびBの両方が真である(または存在する)場合の何れによっても満足される。
【0033】
ある要素または層が別の要素または層「の上に載っている(on)」、「に接続される(connected to)」、または「に結合される(coupled to)」というときは、その要素または層はその別の要素または層の上に直接載っている、直接接続される、または直接結合されてもよく、あるいは介在する要素または層が存在してもよい。これに対し、ある要素が別の要素または層「の上に直接載っている(directly on)」、「に直接接続される(directly connected to)」、または「に直接結合される(directly coupled to)」というときは、介在する要素または層は存在しない。全体にわたって同様の参照符号は同様の要素を指す。本願明細書で使用される場合、「および/または(and/or)」という用語は、列記されている項目のうちの1つまたは複数の項目のあらゆる組み合わせを含む。
【0034】
第1、第2、第3などの用語は、本願明細書ではさまざまな要素、部品、領域、層、および/または区域を説明するために使用されうるが、これらの要素、部品、領域、層、および/または区域はこれらの用語によって限定されないことを理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、部品、領域、層、または区域を別の領域、層、または区域から区別するためにのみ使用される。したがって、以下に記載されている第1の要素、部品、領域、層、または区域は、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、部品、領域、層、または区域と呼ぶことも可能である。
【0035】
「の真下に(beneath)」、「の下方に(below)」、「より下の(lower)」、「の上方に(above)」、「より上の(upper)」などの空間的に相対的な用語は、本願明細書においては、各図に示されているような1つの要素または特徴と別の要素(単数または複数)または特徴(単数または複数)との関係を記述する説明を簡単にするために使用されうる。これらの空間的に相対的な用語は、各図に示されている向きに加え、使用中または動作中のデバイスのさまざまな向きをも包含することを意図していることを理解されるであろう。例えば、図中のデバイスが裏返された場合、他の要素または特徴「の下方に(below)」または「の真下に(beneath)」にあると記述されていた要素は、その他の要素または特徴「の上方に(above)」置かれることになるであろう。したがって、例示的用語「の下方に(below)」は、「の上方に(above)」および「の下方に(below)」の両方の向きを包含可能である。デバイスは上記以外の向き(90度回転、または他の向き)にも向けられうるので、本願明細書においては空間的に相対的な記述はそれに応じて解釈されうる。
【0036】
本願明細書において、本発明の複数の実施形態は、本発明の理想化された実施形態(および中間構造)の概略図である断面図を参照して説明されている。したがって、例えば製造手法および/または公差の結果として、図示の形状からの逸脱が予想されるべきである。したがって、本発明の実施形態は、本願明細書に例示されている領域の特定の形状に限定されると解釈されるべきではなく、例えば製造に起因する、形状のずれを含むものとする。
【0037】
特に定義されていない限り、本願明細書で使用されている(技術的および科学的用語を含む)あらゆる用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を持つ。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、本願明細書に明示的に定義されていない限り、関連技術の文脈におけるそれぞれの意味と一致した意味を有すると解釈されるべきであり、理想化された、または過度に形式的な、意味では解釈されないことをさらに理解されるであろう。本願明細書で言及されている全ての出版物、特許出願、特許、および他の参考資料は、参照によりその内容全体が本願明細書に組み込まれるものとする。矛盾が生じた場合は、定義を含め、本願明細書が優先される。また、各材料、各方法、および各例は単に例示のためであり、限定を意図するものではない。
【0038】
図1は、第1および第2のシート1、2を積層するための装置を模式的に示す。本装置は、第1、第2、および第3区画11、12、13を有するチャンバ10を備える。チャンバ10は、図3を参照してさらに説明するように、チャンバ10を開くためのヒンジ16を第2区画に有する。区画11、12、13は第1軸線Zに沿って連続して配置され、各区画は対応するポート21、22、23を有する。ポート21、22、23は、対応する圧力制御装置31、32、33に結合される。これらの圧力制御装置は、対応する圧力制御信号Sp1、Sp2、Sp3に応じて対応する区画内の圧力を制御する。そのために、各圧力制御装置は、例えば、減圧排気用ポンプと各区画に空気を入れるための弁とを備えうる。あるいは、各圧力制御装置は、例えば区画11および13に過圧をもたらすための追加のポンプを備えうる。
【0039】
本装置は、第1および第2の剛性の平板状シート担持体40、50をさらに備える。これらのシート担持体は、ステンレス鋼またはアルミニウムのような金属から構成されてもよく、あるいはポリマーから構成されてもよい。図示の実施形態において、シート担持体40、50の各々は、XY平面が20×20cmの大きさを有する。この実施形態は、6インチ(15.24cm)の大きさのシートの積層を可能にする。ただし、異なる大きさ、例えば10×10cmまたは100×100cm、のシート担持体を本装置に設けてもよい。第1シート担持体40は、前記第1軸線Zに直角に配置され、案内手段44によって前記第1軸線Zの方向に変位可能である。そのために、第1シート担持体40は、第1シート担持体40の移動をZ方向への移動に限定する案内機構を介して、結合される。第2シート担持体50は、第1シート担持体40に位置合わせされた平面に、第1シート担持体40に向かい合わせに配置される。第2シート担持体50は、前記平面内で変位可能および/または回転可能である。
【0040】
本装置は、第1シート担持体40からチャンバの壁まで横方向に延在する第1可撓性膜42さらに有する(図1の線II−IIに沿った断面である図2も参照されたい)。第1シート担持体40および第1可撓性膜42は、チャンバ10の第1および第2区画11、12を互いに分離する。
【0041】
第1可撓性膜に関して図示されているのと同様に、第2可撓性膜52が第2シート担持体50からチャンバ10の壁15まで横方向に延在する。第2シート担持体50および第2可撓性膜52は、チャンバ10の第2および第3区画12、13を互いに分離する。図示の実施形態において、可撓性膜42、52は、加硫ゴムまたはシリコーンゴムなどの弾性材料の幅2cm、厚さ1mmのリムによって形成される。十分な弾性をもたらし、かつ十分に気密であれば、他の材料および大きさを適用してもよい。
【0042】
本装置は、第1軸線Zに直角なX、Y方向に第2シート担持体50を移動させることによって、および/または第1軸線Zに平行な軸線を中心として第2シート担持体50を回転させることによって、第1のシート1に対して第2のシート2を位置合わせするために、制御装置65からの信号Sxyθによって制御される位置合わせ設備60を有する。制御装置65は、カメラ61、62からそれぞれ得られる画像信号S、Sに基づき、信号Sxyθを生成する。制御装置65は、さらに制御信号Sp1、Sp2、Sp3を圧力制御装置31、32、33に供給する。
【0043】
圧力制御装置は、装置の第1主動作モードにおいて第2区画12内の圧力に対する第1区画11内の圧力の比が相対的に低くなるようにし、第2主動作モードにおいて第2区画12内の圧力に対する第1区画11内の圧力の比および第2区画12内の圧力に対する第3区画13内の圧力の比が相対的に高くなるようにする。
【0044】
一般的な一実施形態において、本装置は、区画11、12、13の各々が大気圧下にある第1主動作モードと、第1および第3区画11、13が大気圧下にあり、第2区画12が減圧排気されている第2主動作モードとを有する。したがって、前記第1動作モードでは、第2区画12内の圧力に対する第1区画11内の圧力の比は約1であり、この場合、第2区画12内の圧力に対する第3区画13内の圧力の比も約1であるが、第2動作モードでは、第2区画12内の圧力に対する第1区画11内の圧力の比および第2区画12内の圧力に対する第3区画13内の圧力の比は相対的に高く、例えば10台またはこれ以上である。
【0045】
第1および第2の検出設備を形成するカメラ61、62は、第1および第2の窓56、57に対応付けられる。これらの窓はどちらも第2シート担持体50に配置される。視覚的検出設備61、62の各々は、シート担持体50の対応する窓56、57を通る、第1軸線Zに平行な方向に延在する視線を有し、窓56、57はシート担持体40、50のもう一方40に設けられている。
【0046】
図示の実施形態では、第1シート担持体40にも第1および第2の窓46、47が設けられている。一実施形態においては、位置合わせマークが設けられたシート1および2の位置を照明するために、これらの窓46、47の背後に光源が配置されうる。視覚的検出手段がカメラである必要はない。代わりに、視覚的検出手段61、62は、対応付けられた窓56、57を通過する光量を単に検出してもよい。
【0047】
シート1、2は半透明である必要はない。シートが不透明である場合は、例えば円形開口部の形態の位置合わせマークを各シートに設けてもよい。視覚的検出設備61、62の視線にある第1および第2のシート1、2の位置合わせマークを通過する光量は、位置合わせの度合いを示す。
【0048】
次に、第2の態様による方法の一実施形態を図3および図4Aから図4Fを参照してより詳細に説明する。より明確にするために、これらの図には、制御装置および圧力制御装置のような一部の詳細が省かれている。
【0049】
図3は、開モードにおける装置を示す。この場合、チャンバは、ヒンジ16によって互いに結合された第1および第2の部分17、18を備えた筐体を有する。筐体の第1の部分17は、第1シート担持体40とその案内手段44とを備える。筐体の第2の部分18は、第2シート担持体50と位置合わせ設備60とを備える。開モードでは、対応するシートをシート担持体40、50に貼り付けるために、シート担持体40、50にアクセス可能である。そのために、シートを保持するための、PMDSなどの自己粘着性ゴムの層をシート担持体40、50の表面に設けてもよい。あるいは、シート担持体は、シートを貼り付けるために複数の細孔を介して表面に連通し、使用中は減圧排気される内部空間を有しうる。
【0050】
図4Aは、筐体が閉じられた直後の装置を模式的に示す。装置のこの第1動作モードにおいて、第2区画12は大気圧下にある。その他の区画11、13も大気圧下にあってもよい。
【0051】
図4Bに示されている次のステップで、第1および第3区画12はポート21および23を介してそれぞれ減圧排気される。これにより、第1シート担持体40は、第2シート担持体50から遠ざかり、チャンバ11の頂壁に接する。第2シート担持体50は、チャンバの底壁によって既に支持されているため、移動しない。
【0052】
図4Cに模式的に示されているように、その後に第2区画12がポート22を介して減圧排気される。このステップの後、図4Dに模式的に示されているように、各区画11、12、および13が減圧排気される。次に、視覚的検出設備61、62に面した位置合わせマークの相対位置が判定される。この判定に基づき、第2シート担持体50をZ軸線に直角な方向に移動させることによって、および/またはZ軸線に平行な軸線を中心に第2シート担持体50を回転させることによって、第2のシート2を第1のシート1に対して位置合わせする。このモードでは、第1および第2のシート1、2間の距離は、0.5mmから2mmの範囲内、例えば1mm台、である。この距離であれば両シートが視覚的検出設備61、62の被写界深度内にあるように容易に配置可能であり、視覚的検出設備のために極めて高価な設備を必要としない。あるいは、図4Aに示されているように、各チャンバが大気圧下にあるときに、この位置合わせ工程を実行可能である。図4Bに示されている状況で、この位置合わせ工程を実行してもよい。ただし、これは、第2区画12と第1および第3区画11、13との間の圧力差により両シート担持体が僅かに変形しうるため、位置合わせが偏ることもあるのであまり好ましくない。図4Bに示されている状況ではシート1、2間がさらに離れるため、シート1、2の位置合わせマークの相対位置の測定精度が下がりうる。
【0053】
上記の実施形態において、図4Dを参照して説明した動作モードは、図4Bおよび図4Cを参照して説明した複数の遷移モードを介して実現される。あるいは、各区画を同時に減圧排気することによって、装置を図4Aのモードから図4Dのモードに直接遷移させることも考えられる。その場合、第2区画12内の圧力が区画11、13内の圧力より急速に下がらないように注意する必要がある。
【0054】
図4Eは、次のステップを示す。このステップでは、第1および第3区画11、13が加圧されて第1シート担持体40が第2シート担持体50側に押された結果として、シート1および2が積層される。これは、装置の第2主動作モードである。このモードでは、第2区画12内の圧力に対する第1区画11内の圧力の比、ならびに第2区画12内の圧力に対する第3区画13内の圧力の比が相対的に高い。第1および第2区画11、13に加えられる圧力は大気圧でもよい。その場合は、ポート21および23への弁を開くだけでよい。あるいは、より高度な手段を用いてより高い圧力またはより低い圧力を加えてもよい。本発明の第2の態様による方法の一実施形態において、シート1、2は図4Aを参照して説明したような動作モードで位置合わせされ、そのモードから第2区画12を減圧排気することによって図4Dに示されているモードが実現される。ただし、この場合、第2区画12の減圧排気が完了する前に積層が起こりうる。この結果、積層製品のシート1および2間に空気が含有されうる。図4Dを参照して説明したような中間モードは、第2区画の減圧排気が完了するまで積層工程を延期させるので、シート1、2の積層前にシート1、2間から空気を逃すためにより長い時間が得られる。両シートの位置合わせがこの段階で行われると、シート間の減圧排気に費やされる時間がシートの位置合わせに効率的に使用されるので好都合である。
【0055】
図4Fは、最後のステップを示す。このステップで、第2区画12が再度加圧される。実際には大半の場合、大気圧が第2区画に加えられるので、装置を開く時点で圧力差がない。
【0056】
図5は、制御設備65のモード図を模式的に示す。制御設備65は、第2区画12内の圧力に対して第1区画11内の圧力を相対的に低くできる第1主動作モードM1を有する。実際の実装においては、これは、各区画が大気圧になるように、制御装置65がポート21、22、23と装置の環境との間の弁を開モードに維持することを意味する。
【0057】
この主動作モードから、モードM1からモードI2への矢印で示されている遷移が発生し、制御装置65は圧力制御装置31、32に第1および第3区画11、13の減圧排気を行わせる。これにより、第2中間モードI2になり、第1および第3区画が減圧排気され、第2区画は依然として大気圧下にある。第2中間モードI2になった後、制御装置65は圧力制御装置32に第2区画12の減圧排気を行わせる。これにより、第1中間モードI1になり、区画11、12、13の各々が減圧排気される。この第1中間モードにおいて、制御装置65は視覚的検出設備61、62からの入力データS、Sを用いて位置合わせ設備60にシート1、2の位置合わせを行わせる。第1中間モードI1の完了後、すなわちシート1、2が位置合わせされ、シート間に閉じ込められていた空気が十分に除去された後で、制御装置65は、モードI1からモードM2への矢印で示されている、第2主動作モードM2への遷移をもたらす。そのために、制御装置65は、圧力を第1および第3区画11、13に加えるように圧力制御装置31、33を制御する。実際の実装においては、これは、第1および第3区画11、13が大気圧になるように、制御装置65が第1および第3区画を外気に結合する第1および第2の弁を制御することを意味しうる。ただし、代わりに、より高度な手段によってより低い圧力またはより高い圧力を加えてもよい。モードM2は、シート1、2が十分に積層されて最終製品3になるまで、しばらく維持される。次に、制御装置65は、例えば第2区画12を環境に結合する弁を開いて、第2区画12への空気または別の気体の進入を可能にすることによって、M2からM1への矢印で示されている主動作モードM1への遷移をもたらす。
【0058】
図6Aから図6Cは、本発明の第1の態様による装置の別の実施形態とその動作を示す。この実施形態は、例えば部品2a、2bが表面に貼り付けられているために非平坦な表面を有するシートの積層に特に適している。
【0059】
これらの図に示されている装置においては、第1可撓性膜49は第1シート担持体40の一部を形成する。
【0060】
特に、第1シート担持体40は、第1剛性部分41と、前記可撓性膜によって形成された第2可撓性部分49とを有する。第2可撓性部分49は、第1剛性部分41の第2シート担持体50に面している側に配置される。
【0061】
第2可撓性部分49を明確に示すために、第2可撓性部分49は点線形状で描かれている。ただし、実際には、第2可撓性部分49は、シリコーンゴムなどの気密材料で作製される。第1シートの1を保持するために、第2可撓性部分49にPMDSなどの自己粘着性材料の層を設けてもよい。
【0062】
第1シート担持体40の剛性部分41は第1軸線Zに沿って延在する複数の細孔47を有することがさらに示されている。
【0063】
図6Aは、図5を参照して説明したような第1中間動作モードI1における別の実施形態を示す。このモードでは、各区画が減圧排気された状態にある。
【0064】
この状態から第1シート担持体40の剛性部分41を第2シート担持体50側に移動させるが、第2のシート2の部品2a、2bには圧力を加えない。したがって、装置は図6Bに示されている状態になる。
【0065】
この状態から、対応するアクセスポート21、23を介して第1および第2区画に空気が送り込まれる。これにより、第1シート担持体40の第2可撓性部分49は第1のシート1を圧迫して、図6Cに示されているように、第2のシート2とその上の部品2a、2bとに従った形状にする。
【0066】
図7に示されている別の実施形態において、第1可撓性膜42は、第1シート担持体40を形成する中心部分42cと、中心部分42cからチャンバ10の壁15まで延在する周辺部分42pとを有する。周辺部分42pは、中心部分42cより高い可撓性を有する。これは、例えば中心部分42cを周辺部分42pより相対的に厚くすることによって、実現されうる。
【0067】
これにより、別個の剛性部分がなくても、第1および第2区画11、12間に圧力差がもたらされたとき、初期状態では中心部分42cはほぼ平坦であり、周辺部分42pは中心部分42cをZ軸線に沿って移動させることができる。第1のシート1を担持している中心部分42cが第2シート担持体50によって担持されている第2のシート2に近付くと、圧力差により中心部分42cが変形して第2のシート2とその上の部品2bとに従った形状になる。
【0068】
別の実施形態においても、第1可撓性膜は第1シート担持体と一体である。この実施形態が図6Aから図6Cに示されている実施形態と異なる点は、第1シート担持体に剛性部分41がない点である。図6Aから図6Cの実施形態の利点は、第1および第2のシート1、2の位置合わせ中に、剛性部分41が可撓性部分49の形状を明確に画定できる点である。これにより、より正確な位置合わせがもたらされる。
【0069】
制御設備65は、専用ハードウェアとして、または適切にプログラミングされた汎用プロセッサとして、または両方の組み合わせとして、実現されうる。
【0070】
特許請求の範囲において、「備えた/含んだ(comprising)」という単語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」または「an」は複数を排除するものではない。単一の部品などのユニットは、複数の請求項に記載されているいくつかの項目の機能を果たしうる。特定の方策が互いに異なる請求項に記載されているという単なる事実は、これらの方策の組み合わせを好都合に使用できないことを示すものではない。請求項内の参照符号は、その範囲を限定すると解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2のシート(1、2)を積層するための装置であって、
− 第1軸線(Z)に沿って連続して配置された第1、第2、および第3区画(11、12、13)を有するチャンバであって、各区画(11、12、13)がポート(21、22、23)をそれぞれ有する、チャンバと、
− 前記第1軸線(Z)に直角に配置された、前記第1軸線(Z)に沿って変位可能な第1シート担持体(40)と、
− 第1シート担持体(40)に位置合わせされた平面に第1シート担持体(40)に向かい合わせに配置された第2シート担持体(50)であって、前記平面において変位可能および/または回転可能である第2シート担持体(50)と、
− 前記チャンバ(10)の壁(15)まで横方向に延在する第1可撓性膜(42)であって、前記第1可撓性膜(42)、または前記第1シート担持体(40)と前記第1可撓性膜(42)、は前記チャンバ(10)の前記第1および第2区画(11、12)を互いに分離する、第1可撓性膜(42)と、
− 第2シート担持体(50)から前記チャンバ(10)の前記壁(15)まで横方向に延在する第2可撓性膜(52)であって、第2シート担持体(50)と第2可撓性膜(52)とはチャンバ(10)の前記第2および第3区画(12、13)を互いに分離する、第2可撓性膜と、
− 第2シート担持体(50)を第1軸線(Z)に直角な方向に移動させることによって、および/または第1軸線(Z)に平行な軸線を中心に第2シート担持体(50)を回転させることによって、前記第1のシート(1)に対して前記第2のシート(2)を位置合わせするための位置合わせ設備(60)と、
を備え、
− 前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第1区画(11)内の圧力の比が相対的に低い第1主動作モード(M1)と、前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第1区画(11)内の圧力の比および前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第3区画(13)内の圧力が相対的に高い第2主動作モード(M2)とを有する装置。
【請求項2】
前記第1可撓性膜は前記第1シート担持体の一部を形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1可撓性膜は前記第1シート担持体と一体である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1シート担持体は第1剛性部分と前記可撓性膜によって形成された第2可撓性部分とを有し、前記第2可撓性部分は、前記第1剛性部分の前記第2シート担持体に面している側に配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1可撓性膜(42)は、前記第1シート担持体(40)を形成する中心部分(42c)と、前記中心部分(42c)から前記チャンバ(10)の前記壁(15)まで延在する周辺部分(42p)とを有し、前記周辺部分(42p)は前記中心部分(42c)より高い可撓性を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記第1シート担持体の前記剛性部分は、前記第1軸線に沿って延在する複数の細孔を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記第2区画(12)は前記第2主動作モード(M2)において減圧排気された状態であり、前記装置は前記第1主動作モード(M1)の後、かつ前記第2主動作モード(M2)の前に、前記区画(10、11、12)の各々が減圧排気された状態である第1中間動作モード(I1)を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1主動作モード(M1)の後、かつ前記第1中間動作モード(I1)の前に、前記第1および第3区画(11、13)が減圧排気されると共に前記第2区画(12)が前記第1主動作モードの前記圧力を維持する第2中間動作モード(I2)を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記位置合わせ設備(60)は前記第1中間動作モード(I1)において作動される、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記シート担持体の少なくとも一方(50)に配置された、第1および第2の窓(56、57)に対応付けられた第1および第2の視覚的検出設備(61、62)を備え、前記視覚的検出設備の各々は前記シート担持体に設けられた対応する窓を通って前記第1軸線(Z)に平行な方向に延在する視線を有し、前記窓は前記シート担持体(40、50)のもう一方(40)に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
第1および第2のシート(1、2)を積層する方法であって、
− 第1軸線(Z)に沿って連続して配置された第1、第2、および第3区画(11、12、13)を有するチャンバ(10)と、第1および第2シート担持体(40、50)と、前記チャンバ(10)の壁(15)まで横方向に延在する第1および第2可撓性膜(42、52)とを設けるステップであって、前記第1可撓性膜(42)、または前記第1シート担持体(40)と前記第1可撓性膜(42)、は前記チャンバ(10)の前記第1および第2区画(11、12)を互いに分離し、前記第2シート担持体(50)と前記第2可撓性膜(52)とは前記チャンバの前記第2および第3区画(12、13)を互いに分離し、前記シート担持体(40、50)は互いに位置合わせされ、前記第1軸線(Z)に対して直角に配置される、ステップと、
− 前記第1のシート(1)を前記第1シート担持体(40)の前記第2シート担持体(50)に面している側に貼り付けるステップと、
− 前記第2のシート(2)を前記第2シート担持体(50)の前記第1シート担持体(40)に面している側に貼り付けるステップと、
− 前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第1区画(11)内の圧力の比を相対的に低い値に維持するステップと、
− 前記第1のシート(1)に対する前記第2のシート(2)の相対位置および/または向きを検出するステップと、
− 前記第2シート担持体(50)を前記第1の方向(Z)に直角な方向に移動させることによって、および/または前記第1の方向(Z)に平行な軸線を中心に前記第2シート担持体(50)を回転させることによって、前記第1のシート(1)に対して前記第2のシート(2)を位置合わせするステップと、
− 前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第1区画(11)内の圧力の比および前記第2区画(12)内の圧力に対する前記第3区画(13)内の圧力の比を、前記相対的に低い値に比べ、相対的に高い値に維持するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記相対的に低い圧力は0.1バール未満の値を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
全ての区画(11、12、13)を減圧排気するための追加ステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記追加ステップは、前記第1および第3区画(11、13)を減圧排気する第1サブステップと、前記第1サブステップに続く、前記第2区画(12)を減圧排気する(図4C)第2サブステップとを含む、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−512126(P2013−512126A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541041(P2012−541041)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050728
【国際公開番号】WO2011/065817
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(508353293)ネーデルランツ オルガニサティー フォール トゥーゲパストナトゥールヴェテンシャッペリーク オンデルズーク テーエンオー (41)
【Fターム(参考)】