説明

筆記スタイラスを使用する方法

本明細書では、筆記信号パルス送出源および筆記リーダーシステムを開示する。本発明による実施形態で、非接触近接センサが、機械式センサを置換することができる。超音波変換器が、信号パルス送出源のチップから位置シグナリングパルスを送る。リーダータイプフェースフレーム上の超音波センサが、パルス(送信)を受信する。近接を、パルスの移動の持続時間から判定することができる。本明細書では、少なくとも2つの別々のモジュールを含むリーダーサブシステムも開示する。少なくとも2つの別々のモジュールに、手持ち部分用のパルス送信ユニットと、静止タイプフェースフレームリーダー感知受信ユニットとを含めることができる。この方法は、信号パルス放出源の多次元方向を感知するために、センサ配置からの複数の三角測量測定を提供することができる。この方法は、信号パルスごとに複数の三角測量測定の平均をとることによって、パルス幅分解能を提供することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
手書きは、伝統的に、紙などの書込面(writing surface)で、インク不要のペンあるいは鉛筆または絵筆などの他の筆記用具を用いて行われる。その結果は、人間の読者が理解可能になることが期待される。
【0002】
最近、電子手書きが、手書きの電子写真複製を作成するためにパッド上の手書きをシミュレートするのに使用されるスタイラスを使用して、平面のX−Yディジタイジングパッドで行われてきた。ディジタイジングシステムは、スタイラスチップの曲線をトレースする位置点に対応するピクセルのX−Y座標のアレイを収集する。通常、X−Yアレイは、位置アレイとして収集され、保管され、X−Yディスプレイにレンダリングされた時に人間の読者が認識できるようにされるが、デバイスによってテキストとして認識できることはほとんどない。
【0003】
手書きを機械可読テキストとして認識できるようにする試みは、X−Yトレースのアフィン変換の後のバイナリコーディングされたテキストへの変換によるX−Yトレースの手書き認識に集中してきた。X−Yトレースの認識の他の技法は、統計モデルを使用するさまざまなランダムさの仮定に基づく推計学的認識を使用する。X−Yトレースの認識のより決定論的技法を用いる他の試みは、オンライン認識での速度プロファイリングおよびバッチ認識での順方向検索を使用する。多くの類似するX−Yトレース認識の努力が、数値集中型アルゴリズムをもたらしたが、これらは、認識プロセスを、書込が行われてからかなり後に別々のプロシージャとして行われるオフラインバッチ処理に制限する傾向がある。
【0004】
最近、電子スタイラス認識システムなどのオンライン認識システムが、自然な手書きなしで済ませ、ローマ字、アラビア数字、および句読点の文字の特殊化されたペンストローク省略表記を作成した。現場での経験から、誤認識率は、製造業者がキーパッドおよびソフトウェアキーボードを有するシステムに取って代わることを開始させるのに十分に高い。微細化されたキーパッドは、通常の手書き速度と比較した時に低速である。フルサイズキーボードは、使用時には微細キーボードより高速であるが、最適の目的には邪魔にすぎる。
【0005】
真のジオメトリでX−Y移動を追跡するデバイスが、アナログ、ジョイスティックの形で存在する。これらは、シミュレーション用のアクチュエータとしておよびゲーム用入力デバイスとして使用されており、ハンドヘルドゲームコントローラに、アクション基準点の周囲360度にわたる方向入力の追跡を可能にし、指先で操作するのに十分に小さいアナログジョイスティックが組み込まれている場合がある。引き合いに出した360度という範囲は、ジョイスティックが、X−Y平面の射影にまたがるが、半径方向にまたがらない、すなわち、ジョイスティックが、Z軸に沿った射影にまたがるようには動作しないことを示す。これは、各ジョイスティックセンサの範囲が、またがれる半径範囲より狭いからである。
【0006】
引き合いに出したジョイスティックは、回転の2つの直交軸上の光学直角位相センサホイールを利用することができる。そのような構成は、平面の範囲での方向制御には十分である可能性があるが、自然な手書きストロークの取込には不適切である。というのは、後者が、深さセンサを必要とするからである。
【0007】
従来のおよび伝統的な手法のさらなる制限および不利益は、図面を参照して本明細書の残りで提示される実施形態とのそのようなシステムの比較を介して、当業者に明らかになる。
【発明の開示】
【0008】
本発明の諸態様を、空間筆記システム(spatial chirographic system)に見出すことができる。このシステムに、スタイラスサブシステムユニット、リーダー(reader、読み取り機)サブシステムユニット、および主システムユニットを含めることができる。スタイラスサブシステムユニット、リーダーサブシステムユニット、および主システムユニットは、手書き文字情報を協力して解釈するように適合させることができる。
【0009】
本発明による実施形態では、スタイラスサブシステムユニットに、信号送出デバイスを含むスタイラスを含めることができる。信号送出デバイスは、スタイラスのチップ内に置くことができる。信号送出デバイスは、スタイラスのチップの位置を判定するために評価できる信号を発する。
【0010】
本発明による実施形態では、信号送出デバイスに、変換器を含めることができ、変換器によって送られる信号に、リモート超音波パルスを含めることができる。
本発明による実施形態では、スタイラスサブシステムユニットに、スタイラスとシステムデータバスの間の電子インターフェース、信号時刻メモリ位置、および信号条件付けモジュールを含めることができる。
【0011】
本発明による実施形態では、スタイラスに、細長いハンドル部分および末端部分に固定された電気結合を含めることができる。
本発明による実施形態では、リーダーサブシステムユニットに、複数の感知デバイスを含めることができる。複数の感知デバイスを、リモート信号送出デバイスによって送られたリモート信号をシグナリング媒体を介して受け取るように適合させることができる。感知デバイスによって受け取られたリモート信号を評価して、リモート信号送出デバイスの位置を判定することができる。
【0012】
本発明による実施形態では、リモート信号送出デバイスを、変換器とすることができ、シグナリング媒体を、環境空気とすることができる。複数の感知デバイスに、複数のマイクロホンを含めることができる。リモート信号に、電子変換器によって送られた超音波パルスを含めることができる。リモート信号に、超音波パルスに符号化された複数の情報を含めることができる。超音波パルスは、測定可能な特有の速度で進む。
【0013】
本発明による実施形態では、リモート信号送出デバイスを、マイクロ波信号送信器またはレーダー信号送信器とすることができる。複数の感知デバイスに、複数のマイクロ波アンテナまたはレーダーアンテナを含めることができる。リモート信号に、マイクロ波電磁波またはレーダー電磁波のリモート送信を含めることができる。リモートパルスは、リモート送信器から特定のセンサまでの移動距離の連続的変化に対する測定可能なドップラ効果に応答する。
【0014】
本発明による実施形態では、リモート信号送出デバイスを、レーザーまたは赤外線エミッタとすることができる。複数の感知デバイスに、複数の光電センサを含めることができる。リモート信号に、光信号または赤外線信号を含めることができ、信号パルスは、リモート信号エミッタと信号センサの間の移動距離の連続的変化に対する測定可能なドップラ効果に応答する。
【0015】
本発明による実施形態では、リーダーサブシステムユニットに、リーダータイプフェースフレーム、リーダータイプフェースフレームに取り付けられた複数のセンサ、センサワイヤを主システムユニットに結合する電気結合アダプタ、および電気結合アダプタから主システムユニット内のデータバスへの電気インターフェースを含めることができる。
【0016】
本発明による実施形態では、主システムユニットに、コントローラおよび情報を保管する複数のメモリ位置を含めることができる。
本発明による実施形態では、コントローラに、少なくとも1つのプロセッサを含めることができ、複数のメモリ位置に保管される情報に、信号送出デバイスに関連する時刻情報および位置情報のうちの少なくとも1つを含めることができる。
【0017】
本発明の諸態様を、手書きシンボルを空間的に読み取る方法に見出すことができる。この方法に、複数の位置で手書き器具によって送られるリモート信号を受信するステップと、前記複数の位置のそれぞれでの信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップと、前記複数の位置で前記手書き器具によって送られる複数の追加リモート信号を受信するステップと、前記複数の追加リモート信号に関する前記複数の位置のそれぞれでの複数の信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップとによって前記手書き器具の位置を判定するステップとを含めることができる。この方法に、ある時間期間にわたる前記手書き器具の複数の追加位置を判定するステップと、前記手書き器具が前記時間期間内に有する前記複数の位置に対応する手書きシンボルを判定するステップとも含めることができる。
【0018】
本発明の諸態様を、手書きシンボルを空間的に読み取る方法に見出すことができる。この方法に、複数の位置で手書き器具によって送られるリモート信号を受信するステップと、前記複数の位置のそれぞれでの信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップと、前記複数の位置で前記手書き器具によって送られる複数の追加リモート信号を受信するステップと、前記複数の追加リモート信号に関する前記複数の位置のそれぞれでの複数の信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップとによって前記手書き器具の位置を判定するステップとを含めることができる。この方法に、ある時間期間にわたる前記手書き器具の複数の追加位置を判定するステップと、前記手書き器具が前記時間期間内に占める前記複数の位置に対応する手書きシンボルを判定するステップとも含めることができる。
【0019】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数のセンサをリーダーインターフェースデバイスの回りに配置するステップと、時間カウンタを維持するステップと、位置信号パルスを条件付けるステップと、サンプル時刻を前記パルス信号に変調するステップとを含めることができる。
【0020】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、スタイラスのチップに配置された信号エミッタから位置信号パルスを送るステップと、送出時刻を読み取るステップと、パルス出発時刻を読み取るステップとを含めることができる。
【0021】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数のリーダーセンサで受信された位置信号パルスを検出するステップと、前記複数のリーダーセンサのそれぞれでの信号パルスの到着時刻を記録するステップと、前記信号パルスからサンプル出発時刻を復調するステップとを含めることができる。
【0022】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数の信号パルス到着時刻に関するパルス伝送時間を導出するステップと、三角測量計算によって、信号パルス送出源の空間位置を突き止めるステップとを含めることができる。
【0023】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数のセンサの既知の位置に基づいて、スタイラスの瞬間的位置を導出するステップとを含めることができる。
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、主システムによる収集のために、インターフェースメモリ位置内にスタイラス位置情報を保管するステップを含めることができる。前記スタイラス位置情報は、スタイラス瞬間位置と複数のセンサの複数の既知の位置との間の関係に基づくものとすることができる。
【0024】
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数のセンサの既知の位置を使用する複数の三角測量された位置の平均をとるステップを含めることができる。
本発明による実施形態では、この方法に、さらに、複数のセンサの既知の位置に基づいてスタイラスの方位を判定するステップを含めることができる。
【0025】
本発明による実施形態では、前記スタイラスの前記方位の判定に、信号エミッタに細長いフードを固定するステップを含めることができる。前記フードを、送られる信号を集め、スタイラス軸線に沿うように向け、他の方向に送られる信号を減衰させるように適合させることができる。
【0026】
本発明による実施形態では、前記スタイラスの前記方位の判定に、さらに、複数のセンサのそれぞれによって受信された信号の信号強度を記録するステップを含めることができる。
【0027】
本発明による実施形態では、前記スタイラスの前記方位の判定に、さらに、距離から生じる信号強度の減衰を考慮に入れるステップと、前記スタイラスの前記方位を距離以外の要因に帰する減衰成分に帰するステップとを含めることができる。
【0028】
本発明の諸態様を、手書きされたシンボルを空間的に読み取る方法に見出すことができる。この方法に、空間3次元ボリュームを定義することと、空間3次元ボリューム内に書込チップを配置することと、書込チップを用いて手書きされるシンボルを書き込むことと、手書きされるシンボルが実行されつつある時にボリューム内の書込チップの位置を測定することと、手書きされるシンボルが実行される時にボリューム内の書込チップの動きを測定することと、書込チップの測定された3次元の位置および動きから2次元の手書きされたシンボルを識別することとを含めることができる。
【0029】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、X−Y平面に対応する平面を定義することと、平面に近い空間内で原点を位置決めすることと、X−Y平面に直交するZ軸を定義することと、原点、X−Y平面、Z軸、および書込チップの位置に対応する角度関係のうちの1つに対してすべての点を定義するために座標系を適用することとを含めることができる。
【0030】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、デカルト座標、球面座標、および円柱座標のうちの1つを空間3次元ボリュームに適用することが含まれる。
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、手書きされたシンボルリーダー内のブームに取り付けられたブラケット内のレセプタクルに書込スタイラスを挿入することが含まれる。
【0031】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、ユーザが手書きスタイラスをつかみ、手書きされたシンボルリーダー内の書込区域で書込を実行することが含まれる。
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップが書込中にある位置から別の位置に移動される時に電気成分の経時的な変化を測定することが含まれる。
【0032】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップが空間内の固定された位置に関して移動する時に電気成分の経時的な変化を測定することが含まれる。
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、電圧、電流、抵抗、インダクタンス、およびインピーダンスのうちの1つをリアルタイムで測定することが含まれる。
【0033】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップが手書き中にある位置から別の位置に3次元的に平行移動する時に電気成分の経時的な変化を測定することが含まれる。
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップが空間内の固定された位置に関して動きの3次元経路を移動する時に電気成分の経時的な変化を測定することが含まれる。
【0034】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、電圧、電流、抵抗、インダクタンス、およびインピーダンスのうちの1つをリアルタイムで電子的に測定することが含まれる。
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、位置座標および関連する時間座標におけるリーダー支点ピボットに対する測定座標を判定することが含まれる。
【0035】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップの測定された3次元の位置および動きから2次元の手書きされたシンボルを識別することが含まれる。識別することに、さらに、書込プラットフォームの書込位置に隣接してX−Y平面を位置合せすることと、書込プラットフォームから垂直に外を指す光線にZ軸を位置合せすることと、書込プラットフォームから離れて原点を定義することと、3次元の位置および動きを2次元平面に射影することとが含まれる。
【0036】
本発明のもう1つの実施形態で、方法に、書込チップの測定された3次元の位置および動きから2次元の手書きされたシンボルを識別することが含まれる。識別することに、さらに、回転の少なくとも2つの直交する軸に沿ったおよび半径距離に沿った動きを経時的に測定することと、プラットフォームの平らな平面への投影面内の回転にまたがるために第1回転測定を適用することと、投影面からの角度高さにまたがるために第2回転測定を適用することと、高さに沿ったリーダー支点ピボットからの直線距離の第3半径方向測定を適用することとが含まれる。
【0037】
本発明の諸態様を、手書きされたシンボルを空間的に読み取る装置に見出すことができる。この装置に、平らな表面を有するプラットフォームを含めることができる。空間追跡アセンブリを、プラットフォームの平らな表面から選択された平らな書込区域に隣接して位置決めし、これに回転可能に係合することができる。本発明による実施形態では、空間追跡アセンブリを、書込スタイラスを滑り可能に受け入れ、平らな面に平行な軸の回りでスタイラスと共に回転するように構成することができる。書込スタイラスのスタイラスチップを、プラットフォームの平らな表面の上のボリューム内の3次元経路をトレースするように適合させることができる。
【0038】
本発明の実施形態では、空間追跡アセンブリに、ブームと、プラットフォームの平らな表面との回転可能な係合をもたらすアセンブリ支持ピニオンと、アセンブリ支持ピニオンに接続された支点ブラケットを有する支点ハウジングと、支点ハウジングをアセンブリ支持ピニオンに直交して回転可能に係合させる支点ピニオンと、プラットフォームの平らな表面に空間追跡アセンブリを回転可能に固定する固定手段とを含めることができる。本発明による実施形態では、固定手段に、アセンブリ支持ピニオンの一端の制限フランジと、アセンブリ支持ピニオンの他端のロック機構と、アセンブリ支持ピニオンをプラットフォームにロックするためにロック機構と嵌合するロック部材とが含まれる。空間追跡アセンブリを、プラットフォームの平らな表面に関して少なくとも2次元で回転するように適合させることができる。
【0039】
本発明による実施形態では、ブームに、ブームステムの一端で支点ピニオンに取り付けられた少なくとも1つの細長いブームステムと、ブームステムに滑り可能に取り付けられた追跡ブラケットと、追跡ブラケット上の開口とが含まれる。開口は、ブームを書込スタイラスに係合させるレセプタクルとして働くことができる。スタイラスチップの3次元移動を、ブームステムと共の追跡ブラケットの移動を介してシンボルの2次元表現に変換することができる。本発明による実施形態では、ブームステムに、複数のブームステムを含めることができる。
【0040】
本発明のもう1つの実施形態では、追跡ブラケットに、スタイラスレセプタクルに対して固定された基準追跡点と、ブームに沿った追跡ブラケットの基準位置と、ブームの基準位置とが含まれる。追跡点は、書込ボリューム内に置くことができ、基準位置は、スタイラスのチップが移動できる3次元座標空間を確定するのに使用することができる。
【0041】
本発明のもう1つの実施形態では、追跡点に、時間成分を測定する測定手段と、位置測定を測定する測定手段とを含めることができる。位置測定に、ブームに沿った直線位置の測定と、角度位置の測定とを含めることができる。角度位置の測定に、支点ピニオンの角度位置によって与えられる角度位置と、アセンブリ支持ピニオンの角度位置によって与えられる角度位置を含めることができる。測定は、スタイラスチップの動的状態変数を判定するのに使用することができる。
【0042】
本発明のもう1つの実施形態では、位置測定を、追跡データとして収集することができる。追跡データに、少なくとも1つのブームステムに沿ったスライディングブラケットの直線位置センサの出力と、支点の回りのブームの角度位置センサの出力と、プラットフォームハウジングの回りのリーダーアセンブリの角度位置センサの出力とを含めることができる。追跡データは、スタイラスチップの動的状態変数を判定するのに使用することができる。
【0043】
本発明のもう1つの実施形態では、追跡データに、測定位置座標読みおよび測定時間座標読みの組を含めることができる。測定座標を、デカルト座標の空間的に等価な組に変換することができる。フォント中心座標の変換に、デカルト座標の書込区域への錐射影および錐射影の制限を含めることができる。制限は、伝統的な書込媒体での書込のイメージに対して正しい位置にある書込区域上のイメージと、真の書込イメージの書込ボリューム内の射影プレイメージ(pre−image)に関する制限の識別を作ることができる。書込ボリューム内で形成された3次元書込動きを、リアルタイムで識別し、2次元の手書きされたシンボルとして解釈することができる。
【0044】
本発明の上記および他の利益と新規の特徴ならびに本発明の図示された実施形態の詳細は、次の説明および図面からより十分に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明の諸態様を、複数の空間筆記デバイスのうちのいずれか1つから空間筆記データを収集するように適合された入力デバイスドライバを有する空間筆記システムに見出すことができる。この空間筆記システムが空間データを入力する筆記アプリケーションに、たとえば、テキスト文字認識、テキストセッティング、手書きされたページのスキャン、サインスタイリング(sign styling)、およびイメージレンダリングを含めることができる。
【0046】
本発明による実施形態で、筆記入力デバイスを、手書きの存在を明らかにするためにスタイラスに機械的に結合することができる。スタイラスは、筆記リーダーと独立に持つことができるが、リーダーが書き手の手書きのアクションおよび動きを取り込む前に、リーダーレセプタクルに係合することができる。本発明による実施形態では、筆記スタイラスを、筆記リーダーに機械的に取り付けることができる。本発明による実施形態で、スタイラスの動きの相対的な自由度は、空間筆記デバイスのリーダー部分の特定の構成に結び付けることができ、このリーダー部分は、自由にもたれたスタイラスを空間筆記入力デバイスのいずれかに対して利用できる潜在的な構成を機械的に制限することができる。
【0047】
動きの自由度は、スタイラスを使用する時に必須なので、筆記デバイスの動作に関連する付随する機械的制約を除去することによって、大きい利益を得ることができる。本発明の諸態様を、筆記アプリケーション用の筆記スタイラスと筆記リーダーの間の機械的接続を除去する筆記システムに見出すことができる。
【0048】
本発明の諸態様を、機械センサを置換するのに非接触近接センサを使用できる筆記システムに見出すことができる。本発明による実施形態で、超音波変換器を、筆記スタイラスのチップから位置シグナリングパルスを送るように適合させることができる。本発明による実施形態で、筆記リーダータイプフェースフレーム上の超音波変換器を、パルス(送信)を受け取るように適合させることができる。近接は、スタイラスチップとリーダーセンサの間のパルスの移動の持続時間から判定することができる。多次元位置を、スタイラスチップと複数のリーダーセンサの間のパルスの複数の持続時間によって判定することができる。
【0049】
本発明による実施形態で、筆記スタイラスシステムを、分離された機械式スタイラスに対処するように適合させることができる。本発明の諸態様を、少なくとも2つの別々のモジュールを含むスタイラスリーダーサブシステムに見出すことができる。少なくとも2つの別々のモジュールに、手持ち部分(スタイラス)のスタイラスパルス送信ユニットと、静止タイプフェースフレームリーダー感知受信ユニットとを含めることができる。
【0050】
本発明による実施形態で、筆記システムを、ユニバーサルパルス出発時刻を判定し、関連する出発時刻を有する受信されたパルスを識別するように適合させることができる。本発明による実施形態で、パルスを、変調することができ、関連する出発時刻を、受信されたパルスを関連する出発時刻と相関させるために位置決め信号内で搬送することができる。
【0051】
本発明による実施形態で、方法が、スタイラスの深さの方向を利用し、よりよく感知し、各パルスの複数の三角測量の平均をとることによってパルス幅分解能を改善するために、センサの長方形配置から複数の三角測量を提供することができる。リモートスタイラスを使用する機械的に結合されていないスタイラスデバイスを有する筆記システムによってリモートに収集される電子的に導出された位置データを、本発明の実施形態による機械的に結合されたスタイラスデバイスを有する筆記システムによって機械的に収集される機械的に導出された位置データと同一の形で扱うことができる。
【0052】
本発明は、書込スタイラスによって作られる2次元の署名、シンボル、またはグリフをリアルタイムで識別するために複数の3次元位置センサを使用する手書き動きの解釈のための手書きの空間追跡に関する。
【0053】
本発明は、トラック半径深さすなわちZ軸に沿った深さを追跡する能力および手書きシンボルを取り込むのに使用されリアルタイムでのシンボル認識に使用される真の空間ジオメトリを取り込む能力をジョイスティックに与えることによって、アナログX−Yジョイスティックを機能強化することができる。
【0054】
本発明は、シンボルを一般的なX−Yピクセル座標系内より簡単に認識できるフォント中心座標系の投影面内にある仮定されたX−Yタイプフェースを考慮することによって、前述の目的を可能にする。本座標系は、X−Yタイプフェース平面の下の深さに置かれたフォント中心原点を有する3次元ボリュームにまたがり、読取デバイスを使用することによって取り込むことができ、この読取デバイスは、さらに、ペンストロークの深さを追跡することができ、その結果、情報を、所期のグリフが始まる場所および終わる場所を識別するのに使用できるようになり、これによって、特定のグリフまたはシンボルのリアルタイムでの識別が容易になる。そのような不可視情報の追加によって、シンボル認識の速度および精度を大幅に改善することができる。
【0055】
本発明は、キーボードの信頼性に近づき、フリーハンドスクリプトで手書き速度での機械可読入力をサポートする微細化された電子入力デバイスを提供することによって、前述の目的を可能にする。本発明は、シンボル符号化をサポートする入力機構も提供し、ここで、シンボル認識は、計算的に高価ではない。微細化をサポートするために、本発明は、キーボードおよびキーパッドにみられる複数の電子キーを、リアルタイムで手書きされたシンボルのユニバーサルリーダーと置換することによって、これらの電子キーなしで済ませる記録デバイスを提供する。
【0056】
本発明は、ピボット点によって示される原点から平面方向内でそれに向かってポイントすることによって書込スタイラスチップを追跡し、したがって真のジオメトリ的距離測定をもたらす細長いポインティングデバイスを提供することができる。本発明は、指された方向(すなわち、光線)に沿ったスタイラスチップの半径方向の動きの追跡も提供することができ、その結果、平面内の真のデカルト距離を追跡することができるようになる。
【0057】
本発明は、2次元トラッカを2回適用することによって、2次元の真のジオメトリ的トラッカでの空間追跡を提供することができる。本発明は、当初に平面、たとえばX−Y平面にまたがるように2次元トラッカを適用することができる。次に、トラッカの回転軸をZ軸に位置合せすることによって、X−Y−Z空間ボリューム内での真の空間追跡を達成する。本発明は、第2の適用の回転軸を第1の適用の光線と一致するように構成し、この2つを位置合せし、その結果、回転軸が1つの点で交差するようにすることによって、同一のトラッカを2回適用することができる。第2の2次元トラッカを、この形で第1の2次元トラッカに取り付けることによって、2つの回転軸が直交するようになり、これらが一緒に3次元ボリュームにまたがることが保証される。
【0058】
この取付け配置は、2つの光線距離測定を一致させることもでき、第2の半径方向測定の必要なしで済ませると同時に、3回の測定だけで真の空間追跡を達成する。3次元ボリュームがまたがれることを保証するために、各センサによって課せられる範囲限度までの制限を、書込ボリュームに対して設ける。本デバイスは、必ずしも360度の角度範囲にまたがならい場合があるが、特定のアプリケーションによる決定に従って、各角度次元で1象限に制限することができる。
【0059】
第1の側定点は、X−Y平面内のデバイスの回転の角度とすることができ、これは、光線が発する時のX軸に関する極座標角度θとして測定し、X−Y平面内の回転直角位相読みによって直接に取り込むことができる。デバイスからの第2の読みは、回転のX−Y平面に直交する回転を取り込むためのもう1つの直角位相デバイスから作ることができ、球面座標角φとすることができ、光線が発する時のX−Y赤道面に関する傾きのZ軸緯度角度と一致するように定義することができる。第3の読みは、半径距離ρとすることができ、複合ピボット点を原点とする、ポインティングデバイス光線の長さに沿った直線直角位相によって取り込むことができる。
【0060】
複合空間ジョイスティックの取り込まれるデータ点は、球面座標を形成することができ、測定座標のデカルトフォント座標への変換を提供して、筆記シンボルリーダーとしてのデバイス使用を容易にすることができる。代替案では、円柱座標を、所与の空間3次元ボリューム内の指定された点に適用することもできる。
【0061】
次の図面の詳細な説明では、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」など、空間の方角を指す用語を使用する。これらの用語が、図面を参照することによる好ましい実施形態の説明の便宜のために使用されることを理解されたい。これらの用語は、必ずしも、上下左右など、任意の部分がとる可能性のある、空間内の絶対位置または方位を記述するものではない。
【0062】
さらに、次の詳細な説明では、動的状態変数を説明する。動的状態変数に、少なくとも速度および加速度を含めることができ、さらに、たとえば、所望の座標基準枠内での時間の関数としての位置および時間の関数としての動きなど、直線の、角度の、および半径方向の動的状態を含めることができる。
【0063】
図1に、書込面103に接触し、書込面103の上の想像線100に沿って位置決めされた、筆記用具101の平面斜視図を示す。図1では、筆記用具101に、スタイラスの下端に書込チップ102を有するスタイラス細長部材を含めることができる。書込面103は、図1では、実際の書込104の上下の深さを強調するために適当に拡大して図示されており、書込104は、この図では、たとえば、ローマ字の書写体の小文字「a」の文字書きの例を用いて示されているが、手書きされる任意のシンボルとすることができる。書込104は、手書きフォントフェース内に含めることができ、この手書きフォントフェースは、面103の下に射影された、書込104の、イメージ110を含む長方形フレーム105になるように定義することができる。
【0064】
タイプフェースフレーム105は、フォント座標を形成する、投影面の下の原点からの射影と一緒に、たとえば中央にY軸106およびX軸107を有するデカルトX−Y座標系も定義することができる。図1の書込面103は、水平のX−Y平面内に図示されており、書込面103の上下の書込チップ102の深さは、Z軸108に沿った方向で測定することができる。図示されたフォント座標系の原点は、図1では、点109すなわち、書込面103の下で3つの軸106、107、および108の交点として図示されている。フォントフェース105を、下で図2でより詳細に示す。
【0065】
図2に、フォントフェース202の分解図を示す。図2では、下にアルファベットの符号を付けられた多数の不可視の座標基準要素(点および線)が導入されており、他の要素の符号付けは、数値のままである。図2には、図の上部に、フォントフェース202の上の筆記用具チップの書込経路201が示されている。
【0066】
本発明による実施形態では、書込経路201を、開始点Sで開始し、符号P1、P2、P3、P4、R、P5、P6、およびTを付けられた黒丸を用いてマークされた経路上の点を順番にトラバースすることができる。この経路の点R、S、およびTは、フォントフェース202の上にあるものとすることができるが、点P1からP6は、フォントフェース202の中にあるものとすることができる。
【0067】
書込経路201は、図2では、たとえば水平面内のサンプルのローマ字「a」の射影されたイメージ203に錐射影されて図示されている。射影は、錐であることに制限されず、その代わりに、円筒、球とするか、他の形状のいずれかを有することができる。規約によって、投影面は、フォントフェース202の底にある。イメージの座標軸は、図2ではそれぞれXおよびYという符号を付けられた、矢印の先を有する破線によってマークされた2本の不可視の線上にある。射影は、規約によって、X−Y基準面内に図示され、フォントフェース202の底をマークする。
【0068】
本明細書で説明する射影をサポートするために、フォント中心座標の原点Oを、射影頂点として働くために書込面の下の単位距離の位置に置くことができる。原点Oは、規約により、フォントフェース202の下にある。原点OからX−Yフレームの中心に射影する光線は、Z軸に従い、Z軸は、図2では、矢印の先を有する符号Zの破線によって図示されている。
【0069】
射影されたイメージ203は、図2に、それぞれ経路P1−P2−P3−P4およびP1−P4−P5−P6に対応する2つの連続する弧IおよびJとして現れ、この弧は、交差点P1およびP4で互いに交差する。経路点P1とP4を接続する不可視の直線が、フォントフェース202の面内にあるものとすることができる。
【0070】
図3は、たとえばベースプラットフォーム301の書込区域302内の、小文字のローマ字「a」の書込を示す筆記リーダーの斜視図である。本発明の実施形態では、書込区域302を、ベースプラットフォーム301の支点支持区域303からオフセットしたものとすることができる。支点支持プラットフォームは、全体的に水平方向にあるものとすることができるが、支点の垂直の大ピニオン313を受ける垂直の開口(図3では可視でない)を有することができ、その結果、支点が水平にスイベル回転できるようになる。大ピニオン313の底部は、垂直ピニオンが支持プラットフォームベース内に完全に挿入された後に支点を支持ベースにロックするために、ピニオン周辺の回りの溝内でロックピンを受けることができる。
【0071】
直角位相ホイール314を、垂直ピニオン313の頂部にしっかりと取り付けることができる。支持プラットフォームは、大ピニオン313がプラットフォームハウジングに完全に挿入された時に、図3では直角位相ホイールによって部分的に隠されて図示されている、プラットフォーム表面と同一平面に取り付けられた直角位相センサ323を有することができる。直角位相ホイール314をセンサ323の近くに位置決めするために、大ピニオン313を、ロックピンを用いて定位置にロックすることができる。これを、下で図4で別々に示す。
【0072】
本発明による実施形態では、支点ブラケットの4つの延長部分324(図3の前景では1つだけがマークされている)を、ハウジング内で大ピニオン313に向けて下の内側に曲げることができる。延長部分を、ハウジング本体と大ピニオン313の間でスリーブのようにハウジングにはまるように適合させることができる。
【0073】
ブーム320は、リーダーの到達範囲を長いステム305によって支点から書込区域302へ延長することができる。支持区域302は、リーダーブームステム305の小ピニオン312を支持するために、開口311を有する環状支点ブラケット304を収納することができる。支点ブラケット304に、直角位相センサ316の支持カラー315をしっかりと固定することができる。カラー315は、3つの水平安定化ローラー321に乗ることもでき、このローラーのうちの2つが、図3の前景に図示されている。ローラー321を、ローラーハウジングウェル322内の支点支持ベースに回転可能に取り付けることができる。
【0074】
ブーム320を、支持区域から書込区域302への直線オフセットに沿ってベースプラットフォーム上で延ばすことができる。ブーム320の自由端は、ブラケット306がブームステム305に沿って滑ることを可能にするためにブームステム305に嵌合するブラケット306を収容することができる。ブラケット306は、中央に中空レセプタクル307を有することができ、この中空レセプタクル307に、筆記リーダーと係合するために、スタイラス308の書込チップ309を刺すことができる。図3に示されているように、書込面302に向かってレセプタクルの上側を通してスタイラスチップ309を挿入することによって、スタイラス308をリーダーと係合することができる。
【0075】
レセプタクルをブームステム305に沿って滑らせることによって、ブームの半径方向でのスタイラスチップの動きに対処することができる。本発明の実施形態で、ブーム320に沿ったレセプタクルの位置を電気的にまたは電子的に導出して、直角位相ホイールに関連する角度慣性をリアルタイムで防ぐことができる。時間の関数としての位置は、測定可能な動的状態変数であり、たとえば速度であり、これを計算することができる。さらに、たとえば加速度すなわち時間の関数としての速度など、さらなる動的状態変数を計算することができる。動的状態変数を、すべての望みの座標系または基準フレーム系で計算し、操作し、かつ/または記述することができる。
【0076】
本発明の実施形態で、ブームステム305は、抵抗性の材料から作ることができ、ブラケット306は、導電性の材料から作ることができ、その結果、ブラケット306とブームステム305の間の滑り接触が、電気分路を作成して、特定の瞬間のブーム320に沿ったブラケット位置に従う総合電気抵抗を変更することができるようになる。この抵抗は、ブーム320のピニオン312部分で測定することができる。ブーム320に沿った半径方向の動きρの測定を可能にするために、センサ電流をピニオン312にまたがって印加することができる。接点311に、ブラケット延長部分324を介してプラットフォーム301の下側につながる粘着性の片面ストリップ導体をはめることができる。プラットフォームの下側は、回路に電力を与える電池を収容することができる。電気回路および電池は、図3には示されていない。
【0077】
抵抗測定を例として開示したが、本発明は、抵抗測定に制限されるのではなく、リアルタイムで、電圧、電流、抵抗、インダクタンス、インピーダンスなどのうちの1つを測定することによって、またはその代わりにソリッドステートマイクロチップ測定実施形態を介して電子的に、電気成分の変化を測定することも企図している。
【0078】
スタイラスが引っ込められる時の持ち上げられた位置にブーム320が止まることを可能にするために、ブーム320に、ばね310によって負荷を与えることができる。ばねの一端は、ブームステム305のうちの1つをロックし、負荷のかかっていないブームを持ち上げられた状態にするばねトルクを印加することができる。ばねの一端は、ブーム320の小ピニオン312のうちの1つの回りに巻き付けることができる。ばねの他端は、支点ブラケット304にブームをつなぎとめることができる。
【0079】
もう1つの小ピニオン312は、支点ブラケット開口311、支持カラー315の開口317、および最後に直角位相センサ316内の開口(図示せず)を通って伸びることができ、この直角位相センサ316内の開口で、ピニオンの端を、直角位相ホイール319にしっかり取り付けることができる。ピニオン312は、この開口を介して自由に回転することができ、直角位相ホイール319も、直角位相センサ316にきわめて近接して回転して、リアルタイムで小ピニオン312の測定された角度φに関する回転読みをもたらすことができる。直角位相センサに関連する電気回路は、図3に示されていない。
【0080】
図4に、図3の上面透視図で隠されていた特徴を示す、支点下部構造の底面分解図を示す。図4では、独自の部品識別を助長するために、図3および4の要素番号付け体系が混合されている。たとえば、図3にも示されているプラットフォーム部材303は、図4では、同一の符号303(403ではなく)と共に示され、図3で識別された上キャリッジ要素を示すために大きく切断されている。したがって、図4に現れる、既に図3で識別された特徴は、図3で使用されたものと同一の数字符号を用いて指定され、図4で始めて示される特徴は、図3で既に割り当てられたものと別個の新しい数字符号によって指定される。したがって、新たに論じられる品目は、符号426から始まり、これは、大ピニオン313の下端に配置された溝426に割り当てられている。
【0081】
支持カラー315の下側が、ランニング面(running surface)427を露出し、ランニング面427は、完全に組み立てられた時にローラーホイール321と接触する。ローラーホイール321は、ハウジングウェル322内で浮いており、対向するフランジ429の開口430を通る軸428に回転可能に取り付けることができる。
【0082】
ピニオン313を、開口437を通してはめることができ、ガイド436によって垂直軸に正しく合わせることができる。ピニオン313を、摩擦を減らすワッシャ431を通って挿入し、ピン432を用いて定位置にロックすることができる。支持プラットフォーム303内の開口433に、直角位相センサ323を収めることができる。直角位相センサ323は、支持フランジ434の使用およびねじ435によるプラットフォーム303へのねじ止めによってプラットフォーム303にしっかり取り付けることができる。しっかり取り付けられたならば、センサ323の読み側を直角位相ホイール314にきわめて近接させることができ、スイベルの角度θの測定が可能になる。
【0083】
本発明の実施形態のフォント座標系
フォント座標系は、たとえばデカルト座標系とすることができ、これは、X−Y平面が支持プラットフォームの書込部分と一致し、Z軸がフォントフェースの中で外を指す射影光線および書込面の下の原点Oと一致するように構成することができる。原点Oは、書込面の下で定義されたものとして図示されているが、他の実施形態で、原点Oを、書込面の上にするかこれに位置合わせすることもできる。
【0084】
リーダー支点ピボットに関する時の測定座標は、次式のように、測定される角度φが緯度の角度に対応することができ、測定される角度θがX軸に対する極座標に対応することができ、測定される角度ρが半径方向平行移動に対応することができる球面座標と一致するものとすることができる。
【0085】
=ρcos(φ) cos(θ)、
=ρcos(φ) sin(θ)、および
=ρsin(φ)。
【0086】
フォント座標は、次のように測定座標から導出することもできる。
リーダーはベースプラットフォームを有する。ベースプラットフォームは、単位厚さ(Z方向で)、幅4w(X方向で)、および側面2wの自乗であるフォントフェースを有するベースプラットフォームを有するリーダー。リーダー支点Z軸とフォントフェースZ軸の間の距離を、2wとすることができる。
【0087】
x=x−2w
フォント原点を、プラットフォーム表面の下の単位距離にあるものとすることができる。
【0088】
z=z−1
フォントフェースおよび測定座標は、一致するX軸を共用する。
y=y
リーダーレセプタクルは、次の範囲を有することができる。半径距離の書込面にわたる最小範囲を、2wとすることができる。書込面にわたる最大範囲を、斜辺(√10)wとすることができる。
【0089】
本発明の諸態様を、筆記スタイラスの機械的取付けの筆記リーダーからの除去に見出すことができる。機械的取付けの除去は、筆記スタイラスと筆記リーダーの間のリモート位置感知の導入によって達成することができる。筆記スタイラスを、信号を送信するように適合させることができる。筆記リーダーを、筆記スタイラスによって送信された信号を受信するように適合させることができる。筆記システムを、筆記リーダーに関する筆記スタイラスの相対位置を計算するように適合させることができる。
【0090】
本発明の実施形態による空間筆記システムの上の説明は、たとえば図3に示されたものなど、機械的に取り付けられたリーダーおよびスタイラスの動作特徴に焦点を合わせたものである。
【0091】
本発明による実施形態で、機械的に分離されたスタイラスが開示される。機械的に分離されたスタイラスは、たとえば図3に示された、機械的リーダーデバイスの機械的結合に正しく影響する方法を習得するという気を散らすことなしに、親または教師の指導の下で、幼児が手書きを習得するのを容易にするのに使用することができる。
【0092】
本発明の諸態様を、手書き学習プロセスを含むように潜在的な筆記アプリケーションの範囲を拡張することに見出すことができる。本発明による実施形態で、視覚的対象物テンプレート(手書き文字)を使用して、学習者と教師の間の対話を容易にすることができる。本発明による実施形態で、対話型手書き教育に、複数の言語のうちの少なくとも1つからの文字の空間的シンボル、筆記サイン、および/または空間的主張を介するコミュニケーションを含めることができる。
【0093】
本発明の実施形態による筆記システムは、無線動作に従う。本発明によるもう1つの実施形態で、ユーザは、筆記システムに配線されたスタイラスおよびリーダーを使用することができるが、スタイラスおよびリーダーは、互いに無線で通信する。本発明の諸態様を、本発明の本質から外れずに、スタイラスユニットおよび/またはリーダーユニットの無線実施形態に見出すことができる。
【0094】
同様に、本発明による筆記システムを、ネットワーク化された筆記アプリケーションでの使用に適合させることができる。対話型アプリケーションに、たとえば、複数の分散筆記アプリケーションを含めることができる。
【0095】
図5に、本発明の実施形態による筆記リーダー502の上に手で配置することができる主ホルダステムを特徴とする筆記スタイラス501を示す。本発明による実施形態で、筆記スタイラス501および筆記リーダー502を、互いに機械的に連結していないものとすることができる。
【0096】
本発明による実施形態で、スタイラス501に、スタイラス501のチップに置かれた変換器504および接続する配線513用のコネクタ部分512を含めることができる。本発明による実施形態で、コネクタ部分512に、無線接続用の送信器を含めることができる。本発明によるもう1つの実施形態で、コネクタ部分512に、電池を含めることができる。コネクタ部分512は、本発明によるもう1つの実施形態によれば、スタイラス501から取り外し可能とすることができる。
【0097】
本発明による実施形態で、配線513を、スタイラス501を配線513の端503にあるシステムユニット(図5には図示せず)に接続するように適合させることができる。本発明による実施形態で、スタイラス501を、スタイラス501のコネクタ部分512内に存在する送信器を介してシステムユニットと無線で通信するように適合させることができる。
【0098】
筆記リーダー502に、タイプフェースフレーム521の各角の下に沿って置かれたフレーム支持体522によって支持されたタイプフェースフレーム521を含めることができる。フレーム支持体522は、筆記リーダー502の書込平面を、使用時にリーダー502を置くことができる表面の上に持ち上げることを可能にする。リーダー502は、図5では全体的に正方形または長方形として図示されているが、本発明の実施形態によれば、リーダー502を、円形、三角形、または多数の側面を有するものとすることができる。
【0099】
複数の超音波マイクロホン506を、タイプフェースフレーム521の上に沿って配置することができる。図5では、マイクロホン506が、タイプフェースフレーム521の角に配置されて図示されているが、本発明の実施形態によれば、マイクロホン506を、タイプフェースフレーム521に沿ったどの位置にも配置することができる。さらに、図5では、4つのマイクロホン506が図示されているが、本発明の実施形態によれば、少なくとも2つのマイクロホンを使用することができる。
【0100】
筆記システムに、リーダーアダプタ520を設けることができる。リーダーアダプタ520を、配線を介してまたは無線でマイクロホン506に接続することができる。リーダーアダプタ520を、配線用の信号線523の端503でシステムユニット(図5には図示せず)に接続することもできる。本発明による実施形態で、リーダーアダプタ520を、システムユニット(図5には図示せず)と無線で通信するように適合させることができる。
【0101】
スタイラス501に、スタイラス501の端に配置された少なくとも1つの変換器504を含めることができる。変換器504は、超音波パルスを送り、この超音波パルスを、マイクロホン506によって受け取ることができる。変換器504によって送られた超音波パルスは、環境媒体(空気)を介して波面505で無線で移動する。波面505は、変換器504(すなわち、スタイラス501チップ)が特定の瞬間に各マイクロホン506から離れている距離に依存する時刻にマイクロホン506のそれぞれに達する。マイクロホン506のそれぞれに関する単位時間あたりの変換器504の特定の位置(したがって、変換器504の空間内の位置)を、各マイクロホン506で受け取られた超音波パルスの移動時間の分析に基づいて正確に判定することができる。4つのマイクロホン506が図5に示されているが、本発明は、4つのマイクロホン506に制限されない。マイクロホン506の個数は、本発明の実施形態に従って、応用例、タイプフェースフレーム構成などに応じて、4つより少数または4つより多数とすることができる。
【0102】
図6は、本発明の実施形態による、例示的な空間筆記システム600を示す概略図である。筆記システム600に、スタイラスサブシステムユニット601、超音波リーダーサブシステムユニット602、および主システムユニット603を含めることができる。
【0103】
本発明による実施形態で、スタイラスサブシステムユニット601に、コネクタ、たとえばコネクタ631を介して主システムユニット603に取り付けられたスタイラス位置シグナリングアダプタ611も含めることができる。スタイラス位置シグナリングアダプタ611を、本発明の実施形態に従って、ワイヤ接続、たとえばワイヤ接続614を介してまたは無線で、変換器604へ/から位置信号を送るように適合させることができる。
【0104】
スタイラス位置シグナリングアダプタ611に、サンプル時刻データ要素を含めることができ、このサンプル時刻データ要素を、信号パルスの送信時刻に関連付けることができる。スタイラスサブシステムユニット601に、スタイラスの変換器604を駆動するように適合された信号条件付けモジュール612も含めることができる。スタイラスサブシステムユニット601を、信号パルスがそれを介して送られる環境媒体605(空気)を介するリーダーサブシステムユニットデバイス602との超音波通信用に適合させることができる。
【0105】
本発明による実施形態で、主システムユニット603に、コンピュータ処理ユニット(CPU)モジュール632およびデータ伝送バス633を含めることができる。データ伝送バス633は、コネクタ631を介してスタイラスサブシステムユニット601を、コネクタ623を介してリーダーサブシステムユニット602を、CPUモジュール632に直接に接続することができる。マイクロホン接続(配線を介するか無線とすることができる)626を、リーダーサブシステムユニット602から、マイクロホン606をリーダーサブシステムユニット602に結合するように適合させることができる。
【0106】
リーダーサブシステムユニット602に、内部的に構成されたアダプタモジュール620を含めることができる。アダプタモジュール620に、複数のマイクロホン606からデータを収集するデータ収集インターフェース6201と、複数のマイクロホン606のそれぞれに関する変換器604の位置情報を瞬間ごとに記録する近接データレジスタ6202を含めることができる。
【0107】
CPUモジュール632(主システムユニット603内の)に、近接データレジスタ6202(リーダーサブシステムユニット602内の)に関連する位置レジスタ6322を含めることができる。CPUモジュール632(主システムユニット603内の)に、送信時刻レジスタ611(スタイラスサブシステムユニット601内の)に関連するサンプル時刻レジスタ6321も含めることができる。
【0108】
本発明の諸態様を、空間筆記システムを使用する方法に見出すことができる。この方法に、たとえば、パルスを送ることと、送出時刻をサンプル出発時刻に関連付けることと、サンプルスタイラス変換器位置を収集/判定することとを含めることができる。たとえば、リーダーマイクロホンでのサンプル到着時刻を観察し、リーダー・アダプタレジスタに保管することができる。
【0109】
環境媒体(空気)内の音速は、比較的一定なので、複数のマイクロホンの間のサンプル到着時刻の差は、音エミッタ(変換器)と音受信器(マイクロホン)の相対的近接に帰する。空気中の音速は、空気中の音速が温度に依存するので、「比較的一定」と言われる。たとえば、室温(すなわち、21.1℃(70°F))で、空気中の音速が、344.021メートル毎秒(m/s)であり、これは、1128.68フィート毎秒(ft/s)と等しい。
【0110】
本発明の実施形態による信号パルスの例示的移動距離は、たとえば、数センチメートル/インチ程度とすることができ、ここでタイプフェースフレームの近く/周囲の問題の領域内の空気は、その領域全体を通じて同一の温度を有し、非常に正確な時間測定および位置判定をもたらすはずである。
【0111】
位置突き止め(三角測量)手順に、3つのマイクロホン、したがって三角測量を含めることができる。マイクロホンは、リーダータイプフェースフレーム付近の、同一直線上でない位置に置くことができる。マイクロホンの位置は、ランダムに決定するか、前もって決定することができる。
【0112】
図7は、本発明の実施形態による、2つの基準点IおよびJに置かれた2つのセンサによって形成される基線からの点Pの距離を判定する方法の透視図である。
2つの基準点、たとえば図7に示された点IおよびJに置かれた2つのマイクロホンについて、点IおよびJを分離する空間的距離が、長さbijの位置突き止め基線IJである。リモート信号エミッタを、点Pに置くことができ、点Pからそれぞれ点IおよびJのセンサまでの信号飛行/移動距離fおよびfによって判定することができる。この位置突き止め手順は、点I、J、およびPによって形成される三角形の検討を必要とするものとすることができ、ここで、三角形IJPの辺PI、PJ、およびIJは、それぞれ長さf、f、およびbijを有し、各辺は、それぞれ、三角形の対角F、F、およびBijを有することができる。この位置突き止め手順は、たとえば余弦法則
ij=f+f−2fcosBij
などの基本的な平面三角恒等式を使用することができ、これから、三角形の面積Aijは、次の式によって三角形の辺の長さに関係するものとすることができ、
ij=sij(sij−f)(sij−f)(sij−bij)/4
ここで、sijは、三角形の周長の半分
ij=(f+f+bij)/2
である。
【0113】
さらに、pijが、基線IJ上でPに最も近い距離dijの点であるならば、点Pは、基線から距離dijにあり、点pijは、基線の長さbijを、長さbの部分Ipijおよび長さbの部分pijJの2つの部分に分割し、
ij=b+b
である。
【0114】
Ppijは、基線IJに垂直なので、三角形IPJの面積を、基線IJおよびPからの距離によってまたがれる長方形の半分として表すこともできる。
ij=dijij/2
ijの面積の式は、式
ij=4sij(sij−f)(sij−f)(sij−bij)/bij
によって基線IJからのPの距離の判定を可能にし、ピタゴラスの定理によって、基線の分割は、式
=f−dij、および
=f−dij
によって与えられる。
【0115】
図8は、本発明の実施形態による、リモート点PのX、Y、およびZ座標を判定するためにタイプフェース平面上の冗長な同一平面の第4センサを使用する位置突き止め方法の斜視図である。したがって、2つのマイクロホンを使用する三角測量手順が、図7に示された基線IJに沿った1つの直線座標(bまたはb)を判定することができる。
【0116】
しかし、平面内でのまたは2次元の点Pの位置を突き止めるために、たとえば、この手順に、たとえばbおよびbに垂直な、第2の独立座標bを抽出するために3つの同一直線上にない点I、J、およびKにある少なくとも3つのマイクロホン(したがって、三角測量)を含めることができる。同様に、第3のまたは3次元の独立座標を抽出するために、たとえば、この手順に、b、b、およびbに直交する第3の独立座標bを抽出するために4つの同一平面上にない点I、J、K、およびLにある4つのマイクロホンを含めることができる。
【0117】
第3のマイクロホンを、信号エミッタのX−Y座標を取り込むために、リーダータイプフェース平面内の同一直線上でない位置に置くことができる。第4のマイクロホンを、タイプフェース平面に垂直なZ座標を取り込むために、リーダータイプフェースフレームの上の同一平面内でない位置に置くことができる。マイクロホンの位置は、ランダムに決定するか、前もって決定することができる。本発明の実施形態で、冗長な同一平面の第4のマイクロホンをも、図8に示されているようにマイクロホンの長方形配置で使用して、より多くのX−Y読みを入手することができ、これらの読みから、たとえば上で説明したように入手された2つの垂直に同一平面の距離dijおよびdklにピタゴラスの定理を適用することによって、Z軸座標を導出することができ、ここで、Z座標は、基平面IJKLからの点Pの垂直高さhjkliであり、
jkli=4sjkli(sjkli−dkl)(sjkli−dij)(sjkli−bjkli)/bjkli
によって与えられ、ここで、bjkliは、平均分離距離の対向する基線JKおよびLIの間の距離
jkli=(bjk+bli)/2
であり、sjkliは、三角形pklPpijの周長の半分であり、長さ
jkli=(dij+dkl+bjkli)/2
を有する。
【0118】
図8に示された区分点pij、pjk、pkl、およびpliによってマークされた基線IJ、JK、KL、およびLIの線分のそれぞれが、スタイラスチップ位置PのX座標およびY座標の推定値を提供し、垂直線分hjkliが、スタイラスチップ位置PのZ座標の推定値を提供する。
【0119】
本発明による実施形態では、図5および8に示されているように、4つのマイクロホンを使用することができ、各マイクロホンを、たとえばリーダーフレームの角に配置することができる。
【0120】
図5では、マイクロホン506が、視覚的効果のためにリーダーフレーム521の上部から突き出して図示されている。本発明による実施形態では、マイクロホンを、たとえば動作の安全およびマイクロホンを損傷から遮蔽するために、くぼんだ位置に取り付けることができる。
【0121】
本発明による実施形態で、図5および8に示されているように、たとえば、4つのオーバーラップする三角形、たとえば図8に示されたILK、ILJ、LKJ、IKJ、LPI、LPK、IPJ、KPJなどを、変換器位置の三角測量のために使用可能とすることができる。特定の超音波パルス周波数について、パルス検出位置分解能限度が、伝送媒体に存在する場合がある。したがって、変換器の各認識できる位置での最良の統計的推定値を得るために、各位置で複数の読みを収集することが適当である場合がある。最初の3つのマイクロホンの配置が、三角測量によってタイプフェース平面内に変換器を局在化させるようになっている場合に、タイプフェース平面に関する空間的深さすなわち3次元空間位置の感知を可能にするために、第4のマイクロホンを、最初の3つのマイクロホンに関して同一平面内でない位置に置くことができる。4つのマイクロホンを説明したが、本発明は、4つのマイクロホンに制限されない。
【0122】
スタイラスが、アナログパルスを送る時に、パルス出発時刻を、主システム内で相関させることができ、その結果、めいめいのマイクロホン位置に到着するパルスに、到着時にサンプル出発時刻を割り当てることができるようになる。このシステムを、各パルスをディジタル変調し、パルスの波形にめいめいの出発時刻を符号化するように適合させることができる。スタイラス−シグナリングユニットが、サンプル出発時刻を位置決めパルスに符号化することができる。リーダーアダプタを、リーダーまたは筆記処理システムへのパルス到着時に、受け取ったパルスから時刻を復号するように適合させることができる。変調が、送る時に実行されない場合には、たとえば、システム全体のパルス出発時刻を、各到着するパルスに関連付けるために追跡することができる。
【0123】
筆記リーダーアプリケーションに、スタイラスの方位の角度を記録することも含めることができる。この角度は、フレームの上部と、手書きサンプルの上方向に沿ったスタイラスの姿勢との間とすることができる。この角度は、フレームが手書きサンプルと同一方位に位置合せされている場合に0とすることができ、手書きサンプルとフレームの水平方向の間に傾きがある時に非0とすることができる。方位は、Z軸、Y軸、X軸、またはこれらの組合せからの出発の角度として測定することができる。
【0124】
方位の類似する角度を、カリグラフペンのペン先をあるランダムな方位または決定された方位で固定できる、カリグラフレンダリングを実行する際に見つけることができる。スタイラスは、機械的結合を有しても有しなくても良い。変換器ホーン設計に応じて、スタイラスを、方向に敏感とすることができ、この場合に、信号強度を、特定の指される方向から離れると大きく減衰させることができる。距離/位置に起因する減衰を考慮に入れた後で、受け取られたパルスの相対強度からスタイラスの傾き角度を導出するようにセンサアレイをプログラムすることができる。
【0125】
本発明を、いくつかの実施形態を参照して説明したが、当業者は、本発明の範囲から外れずに、さまざまな変更を行うことができ、同等物を置換できることを理解するであろう。さらに、本発明の範囲から外れずに、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために多数の変更を行うことができる。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されないが、本発明には、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態が含まれることが、意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本発明の実施形態によるフォント座標フレーム内の書込面でのアルファベット小文字「a」の書込を示す例示的な機械式書込スタイラスを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態によるX−Y平面状でのアルファベット小文字「a」のスタイラストレースの射影を示すフォントフェースを示す分解図である。
【図3】本発明の実施形態によるアルファベット小文字「a」の書込を示す例示的な機械式筆記リーダーを示す上面斜視図である。
【図4】本発明の実施形態による、図3で隠されている例示的な支点下部構造を示す底面分解図である。
【図5】本発明の実施形態による例示的な電子筆記スタイラスと例示的な電子筆記リーダータイプフェースフレームの間で超音波シグナリングを使用する本発明の例示的実施形態を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による、例示的な電子スタイラス位置シグナリング出力デバイスと例示的な電子位置信号リーダーとに接続された中央システムユニットを示す複数の概略ブロック図を介して例示的な電子筆記システムを示す図である。
【図7】本発明の実施形態による、基準点IおよびJに置かれた2つのセンサによって形成される基線からの点Pの距離を判定する方法を示す透視図である。
【図8】本発明の実施形態による、リモート点PのX、Y、およびZ座標を判定するためにタイプフェース平面上の冗長な同一平面の第4センサを使用する位置突き止め方法を示す透視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号パルス送出源サブシステムユニットと、
リーダーサブシステムユニットと、
主システムユニットとを含み、前記信号パルス送出源サブシステムユニット、前記リーダーサブシステムユニット、および前記主システムユニットが、協力して手書き文字情報を解釈するように適合された
空間筆記システム。
【請求項2】
前記信号パルス送出源サブシステムユニットが、信号送出デバイスを含む信号パルス送出源を含み、前記信号送出デバイスが、前記信号パルス送出源のチップに置かれ、前記信号送出デバイスが、少なくとも基準筆記座標フォントフレーム内の前記信号パルス送出源の前記チップの位置を判定するために評価される信号を送る、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記信号送出デバイスが、リモート信号発生器を含み、前記リモート信号発生器が、変換器、ラジオ周波数発生器、光発生器、赤外線発生器、および超音波発生器のうちの1つを含み、前記リモート信号発生器によって送られるリモート信号が、ラジオ周波数信号、光信号、赤外線信号、および超音波信号のうちの1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記信号パルス送出源サブシステムユニットが、
前記信号パルス送出源とシステムデータバスとの間の電気インターフェースと、
信号時刻メモリ位置と、
信号条件付けモジュールと
を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記信号パルス送出源が、
細長いハンドル部分と、
末端部分に固定された電気結合と
を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記リーダーサブシステムユニットが、複数の感知デバイスを含み、前記複数の感知デバイスが、リモート信号送出デバイスによって送られたリモート信号を受信するように適合され、前記感知デバイスによって受信された前記リモート信号が、前記リモート信号送出デバイスの位置を判定するために評価される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の感知デバイスが、複数の超音波マイクロホン、複数のラジオ周波数受信器、複数の光センサ、および複数の赤外線センサのうちの1つを含み、前記リモート信号が、超音波音信号、ラジオ周波数信号、光信号、および赤外線信号のうちの1つを含み、前記リモート信号が、前記信号に符号化された複数の情報を含み、前記リモート信号が、測定可能な特有の速度で進み、移動距離の連続的変化に対する測定可能なドップラ効果によって変化する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記リーダーサブシステムユニットが、
複数の空間近接データメモリ位置と、
複数の信号到着時刻メモリ位置と
を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記リーダーサブシステムユニットが、
リーダータイプフェースフレームと、
前記リーダータイプフェースフレームに関連する複数のセンサと、
センサワイヤを前記主システムユニットに結合する電気結合アダプタと、
前記電気結合アダプタから前記主システムユニット内のデータバスへの電気インターフェースと
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記主システムユニットが、コントローラおよび情報を保管する複数のメモリ位置を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、少なくとも1つのプロセッサを含み、前記複数のメモリ位置に保管される情報が、信号送出デバイスに関連する時刻情報および信号送出デバイスに関連する位置情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
複数の位置で手書き器具によって送られるリモート信号を受信するステップ、
前記複数の位置のそれぞれでの信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップ、
前記複数の位置で前記手書き器具によって送られる複数の追加リモート信号を受信するステップ、および
前記複数の追加リモート信号に関する前記複数の位置のそれぞれでの複数の信号受信に対応するリモート信号情報を評価するステップ、
によって前記手書き器具の位置を判定するステップと、
ある時間期間にわたる前記手書き器具の複数の追加位置を判定するステップと
前記手書き器具が前記時間期間内に有する前記複数の位置に対応する手書きシンボルを判定するステップと
を含む、手書きシンボルを空間的に読み取る方法。
【請求項13】
複数のセンサをリーダーインターフェースデバイスに関連付けるステップと、
時間カウンタを維持するステップと、
位置信号パルスを条件付けるステップと、
サンプル時刻を前記信号パルスに変調するステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
信号パルス送出源に関連する信号エミッタから位置信号パルスを送るステップと、
パルス送出時刻を読み取るステップと、
パルス出発時刻を読み取るステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
複数のリーダーセンサで受信された位置信号パルスを検出するステップと、
前記複数のリーダーセンサのそれぞれでの信号パルスの到着時刻を記録するステップと、
前記信号パルスからサンプル出発時刻を復調するステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
複数の信号パルス到着時刻に関するパルス伝送時間を導出するステップと、
少なくとも1つの三角測量計算によって、信号パルス送出源の空間位置を突き止めるステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
複数のセンサの既知の位置に基づいて、信号パルス送出源の瞬間的位置を導出するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
主システムによる収集のために、インターフェースメモリ位置内に信号パルス送出源位置情報を保管するステップをさらに含み、前記信号パルス送出源位置情報が、信号パルス送出源瞬間位置と複数のセンサの複数の既知の位置との間の関係に基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
複数のセンサの既知の位置を使用する少なくとも1つの三角測量技法によって計算された複数の位置の平均をとるステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
複数のセンサの既知の位置に基づいて信号パルス送出源の方位を判定するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記信号パルス送出源の前記方位の判定が、前記信号パルス送出源に細長いフードを固定するステップを含み、前記細長いフードが、送られる信号を集め、信号パルス送出源軸線に沿うように向け、他の方向に送られる信号を減衰させる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記信号パルス送出源の前記方位の判定が、さらに、複数のセンサのそれぞれによって受信された信号の信号強度を記録するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記信号パルス送出源の前記方位の判定が、さらに、距離から生じる信号強度の減衰を考慮に入れるステップと、前記信号パルス送出源の前記方位を距離以外の要因に帰する減衰成分に帰するステップとを含む、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−507039(P2007−507039A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528031(P2006−528031)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/029117
【国際公開番号】WO2005/034022
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(306040986)
【Fターム(参考)】