説明

筋肉動の検出方法および筋肉動検出装置

【課題】 被検者に負担をかけることなく、簡便かつ正確に筋肉の動きを検出することのできる筋肉動の検出方法、および筋肉動検出装置を提供する。
【解決手段】 弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体20と、センサ本体20に接続され電気抵抗または電圧を出力可能な電極21a、21bと、を備える筋肉センサ1を、被検者の体90の表面に配置して、被検者の体90の動きに伴い弾性変形するセンサ本体20の電気抵抗または電圧の経時変化に基づいて、被検者の筋肉の動きを検出する。また、筋肉動検出装置1を、センサ本体20と、センサ本体20に接続される電極21a、21bと、センサ本体20に電流を供給するための電源40と、センサ本体20からの出力を処理する演算部41と、を有する制御回路部4と、を備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者の歩行等による筋肉の動きを直接的に検出可能な筋肉動の検出方法、および筋肉動検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活におけるエネルギー消費量を把握することは、健康管理に有効である。例えば、心拍数や歩数等を測定することにより、エネルギー消費量を算出することができる。通常、心拍数は、被検者の肌に電極を直接取り付けて測定される。このため、被検者への負担が大きく、測定が容易とは言い難い。加えて、心拍数は、感情の変化により影響を受けやすい。一方、歩数は歩数計により測定される。歩数計では、歩行等に伴う上下方向の振動をセンサにより検出している。あるいは、加速度の変化をセンサにより検出している。そして、これらの振動や加速度変化から、間接的に歩数を算出している(例えば、特許文献1参照)。このように、歩数計は、脚の動きを直接測定して歩数を計数しているのではない。このため、実際に歩行していなくても、振動や加速度により歩数として計数してしまい、誤差が大きい。したがって、被検者の歩行等の運動から正確なエネルギー消費量を算出するためには、心拍数や歩数等を測定すると共に、実際の行動を記録して、両者を対比確認することが必要となる。
【特許文献1】特許第2675842号公報
【特許文献2】特開2007−195813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、歩数計では、被検者の脚(下肢)の動きを直接的に測定することはできない。また、座った状態における上肢の動き等も測定することはできない。例えば、被検者の体の動きを直接的に測定する装置として、筋電計がある(例えば、特許文献2参照)。筋電計は、体の動きに伴う皮膚表面の微弱な電位変化を検出する。皮膚に貼着された電極から取り出される電位変化は、数μV〜数mVと小さい。このため、通常、電位を千倍以上に増幅する必要がある。したがって、高価な装置が必要である。また、ノイズも多いため、正確な測定が難しい。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、被検者に負担をかけることなく、簡便かつ正確に筋肉の動きを検出することのできる筋肉動の検出方法、および筋肉動検出装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の括弧内の番号は、請求項の番号に対応している。
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本発明の筋肉動の検出方法は、弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体と、該センサ本体に接続され電気抵抗または電圧を出力可能な電極と、を備える筋肉センサを、被検者の体の表面に配置して、該被検者の体の動きに伴い弾性変形する該センサ本体の該電気抵抗または該電圧の経時変化に基づいて、該被検者の筋肉の動きを検出することを特徴とする。
【0007】
本発明の筋肉動の検出方法によると、被検者の筋肉の動きを直接的に検出することができる。このため、例えば、筋肉センサを被検者の太腿や、ふくらはぎに配置した場合には、歩行等による脚の動きを測定することができる。すなわち、歩数だけでなく、脚の動きのパターンや強度等をも測定することができる。また、筋肉センサは、下肢だけでなく、上肢にも配置することができる。したがって、座った状態、あるいは横になった状態における上肢の動き等も、測定することができる。検出された筋肉の動きに基づいて、例えば、エネルギー消費量を算出すれば、健康管理等に役立つ。また、筋肉の動きを把握することは、介護、スポーツ等の分野にも有用である。
【0008】
本発明の筋肉動の検出方法では、筋肉の動きを直接的に検出する。このため、心拍数の測定とは異なり、検出結果が感情に左右されることはない。よって、別途、行動記録等を確認しなくても、被検者の体の動きを正確に測定することができる。また、被検者に負担をかけずに、簡便に測定が可能である。よって、被検者の緊張感も少なく、普段通りの動きを測定することができる。
【0009】
本発明の筋肉動の検出方法では、筋肉センサを被検者の体の表面に配置する。筋肉センサは、被検者の肌に直接的に固定してもよく、衣服等を介して間接的に固定してもよい。本明細書において、「被検者の体」とは、被検者の体自体は勿論、被検者が身に付けている衣服を含む(以下の(5)、(8)の構成についても同じ)。また、「被検者」には、人間は勿論のこと、動物も含まれる。
【0010】
筋肉センサは、弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体を備える。なお、本明細書における「弾性変形」には、圧縮、伸長、曲げ等による変形がすべて含まれる。センサ本体には、電気抵抗または電圧を出力可能な電極が接続されている。電極は、センサ本体と、センサ本体からの出力を処理する制御回路部と、を電気的に接続する。電極から出力される電気抵抗は、電気抵抗そのものであってもよく、電流など電気抵抗に関連する他の電気量であってもよい。このように、筋肉センサは、被検者の体の動きに伴い出力された電気抵抗または電圧の経時変化に基づいて、筋肉の動きを検出する。したがって、体の動きに伴う皮膚表面の微弱な電位変化を検出する筋電計と比較して、簡単かつ安価な装置で検出することができる。また、筋肉センサによると、ノイズが少ない。さらに、例えば、電気抵抗または電圧の経時変化を、パーソナルコンピューター(以下、「パソコン」と略称する)のディスプレイに表示すれば、筋肉の動きを容易に視認することができる。このように、本発明の筋肉動の検出方法は、汎用性が高く、実用的である。
【0011】
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記筋肉センサは、前記被検者の上肢および下肢におけるいずれか一箇所以上に配置される構成とする方がよい。
【0012】
例えば、筋肉センサを被検者の上肢、すなわち、肩、上腕、前腕に配置した場合には、腕、肘、手首等の動きのパターンや強度等を測定することができる。また、下肢、すなわち、太腿、ふくらはぎに配置した場合には、歩数に加えて、脚の動きのパターンや強度等を測定することができる。筋肉センサは、一箇所に配置してもよく、例えば、両脚、両腕等の複数箇所に配置してもよい。このように、本構成によると、被検者の上肢、下肢における様々な動きを、個々に測定することができる。
【0013】
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記筋肉センサは、前記下肢において、大腿四頭筋の動きを検出可能なように配置される構成とする方がよい。
【0014】
大腿四頭筋は、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広直筋の四つの筋肉から構成されている。大腿四頭筋は、歩く、走る、飛ぶ等の下肢を使ったあらゆる動作の時に動く。本構成によると、筋肉センサにより、大腿四頭筋の動きが検出される。したがって、被検者の下肢を使った様々な動作を、漏れなく検出することができる。
【0015】
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記センサ本体は、金属抵抗体および圧電体のいずれか一方である構成とする方がよい。センサ本体が金属抵抗体からなる場合、センサ本体と電極とにより歪みゲージが形成される。また、センサ本体が圧電体からなる場合、センサ本体と電極とにより圧電素子が形成される。本構成のセンサ本体は、弾性変形を繰り返しても劣化しにくい。したがって、本構成によると、耐久性の高い筋肉センサを実現することができる。
【0016】
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記筋肉センサは、前記センサ本体と前記被検者の体との間に介装される基材を有する構成とする方がよい。
【0017】
本構成において、基材を、例えば絶縁性の高い材料から構成することにより、センサ本体から被検者への導電を遮断することができる。これにより、本発明の筋肉動の検出方法の安全性を、より向上させることができる。また、基材を介装させることにより、筋肉センサを被検者の肌に直接的に固定した場合でも、被検者の肌表面の汗、油分等から、センサ本体を保護することができる。さらに、基材の材質を調整することにより、被検者の肌のかぶれ防止等が可能となり、被検者の体への負担をより少なくすることができる。また、基材は、伸縮可能であることが望ましい。こうすると、被検者の体の動きに対するセンサ本体の追従性が向上する。
【0018】
(6)好ましくは、上記(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記筋肉センサは、前記被検者の体に巻き付けるための長尺状のベルト部材を備える構成とする方がよい。
【0019】
ベルト部材により、被検者への筋肉センサの装着を容易に行うことができる。また、ベルト部材を被検者の体に巻き付けることにより、歩行等の運動時における筋肉センサのずれ等が抑制され、筋肉センサを確実に固定することができる。なお、ベルト部材は、上記(5)の構成における基材と、一体的に形成してもよい。
【0020】
(7)好ましくは、上記(1)ないし(6)のいずれかの構成において、前記筋肉センサは、前記センサ本体に電流を供給するための電源と、該センサ本体からの出力を処理する演算部と、を有する制御回路部を備える構成とする方がよい。
【0021】
本構成の筋肉センサには、制御回路部が一体化されている。このため、本構成の筋肉センサは、携帯性に優れる。したがって、歩行等の運動時において、簡便に筋肉の動きを検出することができる。また、制御回路部を小型化することにより、取付時に被検者が感じる違和感を、より低減することができる。
【0022】
(8)また、本発明の筋肉動検出装置は、被検者の体の表面に配置され、該被検者の体の動きによる弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体と、該センサ本体に接続され電気抵抗または電圧を出力可能な電極と、該センサ本体に電流を供給するための電源と、該センサ本体からの出力を処理する演算部と、を有する制御回路部と、を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の筋肉動検出装置によると、被検者の体の動きに伴い弾性変形するセンサ本体の電気抵抗または電圧の経時変化に基づいて、被検者の筋肉の動きを直接的に検出することができる。検出された筋肉の動きに基づいて、例えば、エネルギー消費量を算出することができる。エネルギー消費量を把握することは、健康管理等に役立つ。したがって、本発明の筋肉動検出装置は、介護、スポーツ等の分野に有用である。
【0024】
本発明の筋肉動検出装置によると、心拍数の測定とは異なり、検出結果が感情に左右されることはない。よって、別途、行動記録等を確認しなくても、被検者の体の動きを正確に測定することができる。また、被検者に負担をかけずに、簡便に測定が可能である。よって、被検者の緊張感も少なく、普段通りの体の動きを測定することができる。
【0025】
なお、本発明の筋肉動検出装置を構成するセンサ本体にも、上記本発明の筋肉動の検出方法におけるセンサ本体の好適な態様を採用することが望ましい。また、本発明の筋肉動検出装置は、センサ本体と被検者の体との間に介装される基材を備える態様が望ましい。また、被検者の体にセンサ本体等を巻き付けるための、長尺状のベルト部材を備える態様が望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の筋肉動の検出方法、および筋肉動検出装置の実施の形態として、人間の歩行時における脚の動きを測定する形態を説明する。
【0027】
<第一実施形態>
[筋肉センサの構造的構成]
まず、本実施形態における筋肉センサの構造的構成について説明する。図1に、本実施形態の筋肉センサの装着図を示す。図2に、同筋肉センサの分解図を示す。図2において、方位は、被検者を基準に定義している。図1、図2に示すように、本実施形態の筋肉センサ1は、センサ本体20と、一対の電極21a、21bと、基材3と、コントローラ4と、ベルト部材5と、を備えている。コントローラ4は、本発明における制御回路部に含まれる。また、筋肉センサ1は、本発明の筋肉動検出装置に含まれる。
【0028】
筋肉センサ1は、全体として環状を呈している。筋肉センサ1は、伸縮可能である。筋肉センサ1は、被検者の左脚大腿部90における膝上部分の周囲に装着されている。
【0029】
基材3は、伸縮可能な織りゴム製であって、長尺状を呈している。基材3は、左脚大腿部90の前面に配置されている。左脚大腿部90の前面(膝上部分)は、下肢において、大腿四頭筋の動きを検出可能な部位に含まれる。基材3の長手方向(左右方向)のばね定数は、後述するセンサ本体20の長手方向(左右方向)のばね定数よりも、小さい。すなわち、基材3は、センサ本体20よりも伸縮しやすい。基材3の左右方向両端部の裏面(被検者側の後面)には、各々、図2に点線で示すように、面ファスナー30a、30bが配置されている。
【0030】
センサ本体20は、左右方向に延びる長尺板状を呈している。センサ本体20は、基材3の表面(前面)に配置されている。つまり、センサ本体20は、下肢において、大腿四頭筋の動きを検出可能なように配置されている。センサ本体20は、被検者が着席している状態(安静時)において、やや伸長された状態で配置されている(初期状態)。
【0031】
センサ本体20は、シリコーンゴム中に、球状のカーボンビーズ(日本カーボン社製「ニカビーズ(登録商標)MC0520」、平均粒子径約5μm)が配合されたエラストマー材料からなる。カーボンビーズの充填率は、センサ本体20の体積を100vol%とした場合の約48vol%である。カーボンビーズは、シリコーンゴム中に略単粒子状態でかつ高充填率で配合されている。ここで、「略単粒子状態」とは、導電性フィラー(カーボンビーズ)の全重量を100重量%とした場合の50重量%以上が、凝集した二次粒子としてではなく、単独の一次粒子の状態で存在していることをいう。また、「高充填率」とは、導電性フィラーが最密充填に近い状態で配合されていることをいう。
【0032】
球状の導電性フィラーが、略単粒子状態で、かつ高充填率で配合されると、エラストマー分を介した導電性フィラー同士の接触により、三次元的な導電パスが形成される。したがって、センサ本体20は、荷重が印加されていない状態(以下、適宜「無荷重状態」と称す)、言い換えると、弾性変形していない自然状態で、高い導電性を有する。一方、導電性フィラーは最密充填に近い状態で配合されているため、移動できるスペースはほとんどない。よって、センサ本体20が弾性変形すると、導電性フィラー同士が反発し合い、導電性フィラー同士の接触状態が変化する。その結果、三次元的な導電パスが崩壊し、電気抵抗が増加する。
【0033】
電極21a、21bは、金属製のリベットである。電極21a、21bは、各々、センサ本体20の左右両端部に配置されている。電極21aは、センサ本体20右端部を基材3に固定している。電極21bは、センサ本体20左端部を、基材3に固定している。
【0034】
コントローラ4は、基材3の左端部に配置されている。コントローラ4は、基材3の表面(前面)に配置されている。コントローラ4と、電極21a、21bと、は導線(図略)により電気的に接続されている。
【0035】
ベルト部材5は、伸縮可能な織りゴム製であって、長尺状を呈している。ベルト部材5の長手方向(左右方向)両端部の表面には、各々、図2に示すように、面ファスナー50a、50bが配置されている。ベルト部材5は、左脚大腿部90の後面に配置されている。図2中、白抜き矢印で示すように、ベルト部材5右端部の面ファスナー50aと基材3右端部の面ファスナー30aとが係合し、ベルト部材5左端部の面ファスナー50bと基材3左端部の面ファスナー30bとが係合することにより、基材3とベルト部材5とが無端環状に接続される。この状態で、基材3およびベルト部材5(つまり筋肉センサ1)は、被検者の左脚大腿部90の周囲に巻き付けられて装着されている。
【0036】
[筋肉センサの電気的構成]
次に、本実施形態の筋肉センサの電気的構成について説明する。図3に、同筋肉センサのブロック図を示す。図3に示すように、コントローラ4は、電源40と演算部41と記憶部42と電池43とランプ44とボタン45とを備えている。
【0037】
電池43は、コントローラ4および筋肉センサ1の動力源である。電源40は、定電流回路である。電源40は、筋肉センサ1に所定の電流を供給している。
【0038】
演算部41には、電極21a、21bを介して、センサ本体20の電圧が入力される。演算部41では、アナログの電圧データを、デジタルデータに変換する。そして、所定のフィルタリングにより、デジタルデータのノイズ等を除去する。記憶部42には、演算部41で処理されたデジタルデータが一時的に格納される。ボタン45は、電源40のオン、オフ切り替え用である。ランプ44は、電源40のオン状態に連動して点灯する。コントローラ4の演算部41には、パソコン91が接続可能である。
【0039】
[筋肉センサの動き]
次に、本実施形態の筋肉センサ1の動きについて説明する。測定の開始により、被検者が歩行を開始すると、左脚大腿部90の大腿四頭筋が伸縮し、左脚大腿部90の周囲長は伸縮する。これにより、筋肉センサ1は、左右方向に伸縮する。つまり、センサ本体20は、初期状態に対して、左右方向の伸縮を周期的に繰り返す。
【0040】
初期状態に対して、センサ本体20が収縮すると、導電性フィラーによる多数の導電パスが形成されやすくなる。これにより、センサ本体20の電気抵抗は、小さくなる。反対に、初期状態に対して、センサ本体20が伸長すると、導電性フィラーによる導電パスが崩壊する。これにより、センサ本体20の電気抵抗は、大きくなる。このように、被検者の歩行周期に合わせて、センサ本体20の電気抵抗は変化する。
【0041】
センサ本体20の電気抵抗は、図3に示すように、電圧として、コントローラ4に入力され、演算部41による所定の処理の後、記憶部42に格納される。コントローラ4における処理は、測定中、継続的に実行される。測定終了後は、被検者から筋肉センサ1を取り外す。そして、コントローラ4とパソコン91とを接続する。パソコン91には、記憶部42に格納されていた所定時間分の歩行データが、コントローラ4から転送される。当該歩行データは、パソコン91のディスプレイ910に、時系列的なグラフとして表示される。
【0042】
[作用効果]
次に、本実施形態の筋肉動の検出方法の作用効果について説明する。本実施形態では、筋肉センサ1を、被検者の左脚大腿部90の周囲に装着した。これにより、大腿四頭筋の動きを検出することができる。したがって、歩行は勿論、下肢を使った様々な動作を、簡便に検出することができる。また、本実施形態によると、大腿四頭筋の動きが直接的に検出される。このため、心拍数の測定とは異なり、検出結果が感情に左右されることはない。よって、別途、行動記録等を確認しなくても、被検者の歩行運動を正確に測定することができる。例えば、検出された大腿四頭筋の動きに基づいて、歩数だけでなく、脚の動きのパターンや強度等をも測定することができる。
【0043】
筋肉センサ1は、センサ本体20を備える。センサ本体20は、エラストマーを母材とするため、加工性に優れ、形状の自由度が高い。よって、筋肉センサ1を、被検者の体に沿うように配置しやすい。また、平坦でない部位や、広い領域にも配置することができる。
【0044】
センサ本体20は、弾性変形量が増加するに従って電気抵抗が増加する。例えば、エラストマーや導電性フィラーの種類、導電性フィラーの充填率等を調整することにより、センサ本体20の無荷重状態における電気抵抗値を、所定の範囲に設定することができる。これにより、検出可能な弾性変形量の範囲、つまり、検出レンジを大きくすることができる。加えて、弾性変形量に対する電気抵抗の増加挙動を調整することができる。このため、所望の応答感度を実現することができる。
【0045】
このようなセンサ本体20を備える筋肉センサ1によると、体の動きに伴う皮膚表面の微弱な電位変化を検出する筋電計と比較して、簡単かつ低コストに筋肉の動きを検出することができる。また、筋肉センサ1は、初期状態において導電状態にある。このため、測定開始の前に、容易に作動診断することができる。さらに、本実施形態では、電気抵抗の経時変化を、パソコン91のディスプレイ910に表示した。これにより、大腿四頭筋の動きを容易に視認することができる。
【0046】
本実施形態において、センサ本体20と左脚大腿部90との間には、織りゴム製の基材3が介装されている。よって、センサ本体20から被検者の体への導電を遮断することができる。加えて、被検者の肌表面の汗、油分等から、センサ本体20を保護することができる。基材3は、センサ本体20よりも伸縮しやすい。よって、左脚大腿部90の周囲長の伸縮に伴うセンサ本体20の伸縮を、阻害しにくい。
【0047】
また、筋肉センサ1は、ベルト部材5を備えている。よって、筋肉センサ1を被検者の体に容易に装着することができる。また、装着時の負担が少なく、簡便に筋肉の動きを測定することができる。
【0048】
さらに、筋肉センサ1には、コントローラ4が一体化されている。したがって、筋肉センサ1は、携帯性に優れる。ここで、コントローラ4は、定電流回路の電源40を備えている。電源40としては、定電流ダイオードやFET(電界効果トランジスタ)等を使用することができる。これらの部品を使用すると、別途、増幅回路等を配置することなく、電源40によりセンサ本体20を駆動することができる。このため、コントローラ4の回路構成を単純化することができる。したがって、コントローラ4の軽量化、小型化が容易である。
【0049】
<第二実施形態>
本実施形態の筋肉センサは、第一実施形態と同様に、センサ本体と、一対の電極と、コントローラ(制御回路部)と、を備えている。本実施形態と第一実施形態との主な相違点は、センサ本体の種類である。したがって、ここでは相違点を中心に説明する。図4に、本実施形態の筋肉センサにおけるセンサ本体付近の断面図を示す。図4中、方位は、被検者を基準に定義している。
【0050】
図4に示すように、本実施形態の筋肉センサ6は、センサ本体60と、一対の電極61a、61bと、ベースフィルム62と、カバーフィルム63と、ゴムバンド64と、を備えている。筋肉センサ6は、本発明の筋肉動検出装置に含まれる。
【0051】
ゴムバンド64は、シリコーンゴム製であって、無端環状を呈している。ゴムバンド64は、伸縮可能である。ゴムバンド64が、被検者の左脚大腿部90(前出図1参照、以下同じ。)の周囲に巻き付けられることにより、筋肉センサ6は、被検者に装着されている。ゴムバンド64は、本発明のベルト部材に含まれる。また、ゴムバンド64は、センサ本体60と被検者の体との間に介装される基材としての役割も果たしている。ゴムバンド64の左方前面には、コントローラ(図略)が配置されている。コントローラと、電極61a、61bと、は導線(図略)により電気的に接続されている。
【0052】
ベースフィルム62は、ウレタンゴム製であって、長尺板状を呈している。ベースフィルム62は、ゴムバンド64の前面に配置されている。換言すれば、ベースフィルム62は、左脚大腿部90の前面(膝上部分)に配置されている。
【0053】
センサ本体60は、左右方向に延びる矩形板状を呈している。センサ本体60は、電極61aを介して、ベースフィルム62の前面に配置されている。つまり、センサ本体60は、下肢において、大腿四頭筋の動きを検出可能なように配置されている。センサ本体60は、ポリフッ化ビニリデン(圧電体)からなる。センサ本体60の厚さは、約100μmである。
【0054】
電極61a、61bは、アルミ箔からなる。電極61aは、センサ本体60の後面に固定されている。電極61aは、センサ本体60とベースフィルム62との間に介装されている。電極61bは、センサ本体60の前面に固定されている。電極61bは、センサ本体60とカバーフィルム63との間に介装されている。
【0055】
カバーフィルム63は、ウレタンゴム製であって、長尺板状を呈している。カバーフィルム63は、センサ本体60および電極61a、61bを覆うように、ベースフィルム62の前面に配置されている。センサ本体60および電極61a、61bは、ベースフィルム62と、カバーフィルム63と、の間に固定されている。
【0056】
前出図3に示すように、センサ本体60の電圧は、電極61a、61bおよび導線(図略)を介して、コントローラ4の演算部41に入力される。演算部41において、入力された電圧は、アンプにより増幅される。増幅されたアナログの電圧データは、デジタルデータに変換される。そして、所定のフィルタリングにより、デジタルデータのノイズ等が除去される。
【0057】
被検者が歩行を開始すると、歩行に伴い左脚大腿部90の大腿四頭筋が伸縮し、左脚大腿部90の周囲長は伸縮する。これにより、筋肉センサ6は、左右方向に伸縮する。筋肉センサ6が初期状態に対して伸長すると、センサ本体60は、ベースフィルム62とカバーフィルム63との間で、伸長され圧縮される。この時、センサ本体60に電圧が生じる。したがって、筋肉センサ6が伸縮を繰り返すと、センサ本体60から出力される電圧が変化する。センサ本体60に生じた電圧は、前出図3に示すように、コントローラ4に入力され、演算部41による所定の処理の後、記憶部42に格納される。コントローラ4における処理は、測定中、継続的に実行される。
【0058】
本実施形態の筋肉センサ6は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態の筋肉センサと同様の作用効果を有する。本実施形態のセンサ本体60は、圧電体からなる。したがって、エラストマー材料からなる第一実施形態のセンサ本体と比較して、弾性変形を繰り返しても劣化しにくい。したがって、本実施形態の筋肉センサ6は、耐久性に優れる。また、本実施形態によると、センサ本体60と左脚大腿部90との間に、ゴムバンド64およびベースフィルム62が介装されている。よって、センサ本体60から被検者の体への導電を遮断することができる。加えて、被検者の肌表面の汗、油分等から、センサ本体60を保護することができる。また、伸縮可能なゴムバンド64により、被検者の体に筋肉センサ6を、容易に装着することができる。この際、装着時の負担は少ない。よって、簡便に筋肉の動きを測定することができる。
【0059】
<その他>
以上、本発明の筋肉動検出方法、および筋肉動検出装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0060】
例えば、上記実施形態では、筋肉センサを左脚大腿部に配置した。しかし、筋肉センサの配置場所は、検出対象の筋肉に応じて、適宜決定すればよい。下肢だけでなく、上肢にも配置可能である。上肢に配置した場合には、座った状態、あるいは横になった状態における腕の動き等を測定することができる。
【0061】
上記第一実施形態では、センサ本体として、柔軟なエラストマー材料を使用した。また、上記第二実施形態では、センサ本体として、圧電体を使用した。しかし、センサ本体は、弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するものであればよい。例えば、金属抵抗体、感圧導電性樹脂等を使用してもよい。また、ポリフッ化ビニリデン以外の圧電体として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、水晶、酸化亜鉛、ロッシェル塩、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、リチウムテトラボレート、ランガサイト、窒化アルミニウム、電気石等を使用してもよい。
【0062】
また、エラストマー材料を使用する場合であっても、エラストマーや導電性フィラーの種類は上記第一実施形態に限定されない。本明細書において、「エラストマー」は、ゴムおよび熱可塑性エラストマーを含む。エラストマーとしては、上記シリコーンゴムの他、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)等が好適である。また、導電性フィラーとしては、炭素材料や金属等の微粒子を用いればよい。導電性フィラーの形状も、球状に限定されるものではない。例えば、塊状、繊維状、箔片状等、種々の形状を採用することができる。エラストマーや導電性フィラーの種類、導電性フィラーの充填率、さらにはセンサ本体の厚さ、伸縮方向の長さ等を調整することにより、センサ本体の電気抵抗または電圧の変化挙動を設定すればよい。弾性変形量の増加に伴う電気抵抗の変化は、増加であっても減少であってもよい。また、体の動きに応じて、例えば0.1〜10Hz程度の周波数特性を得られるよう、センサ本体を最適化するとよい。
【0063】
上記第一実施形態のように、センサ本体をエラストマー材料から構成し、センサ本体の弾性変形量が増加するに従って電気抵抗を増加させるためには、導電性フィラーの充填率を、センサ本体の全体の体積を100vol%とした場合の30vol%以上65vol%以下とすることが望ましい。こうすると、エラストマー中に導電性フィラーが最密充填に近い状態で配合される。よって、センサ本体に、導電性フィラーによる三次元的な導電パスが形成されやすくなる。
【0064】
上記第一実施形態では、ベルト部材を大腿部の周囲に巻き付けて、センサ本体を大腿部の前面に配置した。また、上記第二実施形態では、ゴムバンドを大腿部の周囲に巻き付けて、センサ本体を大腿部の前面に配置した。しかし、筋肉センサの装着方法は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第一実施形態において、サージカルテープ等のテープ部材を併用して、センサ本体を被検者の体に固定してもよい。この場合は、センサ本体を覆うよう、テープ部材を貼着すればよい。また、両面テープ、接着ゲル等の接着部材を利用してもよい。
【0065】
上記第一実施形態では、ベルト部材と基材とを面ファスナーにより接続した。しかし、ベルト部材および基材が一体的に形成されていてもよい。また、ベルト部材と基材との接続方法は、上記第一実施形態に限定されない。例えばホック、バックル等を用いて接続してもよい。また、上記第一実施形態では、ベルト部材および基材の両方を織りゴム製とした。しかし、ベルト部材、基材の材質は、これに限定されるものではない。互いに異なる材質のものを採用してもよいし、材質を同じにして、ばね定数のみを変化させてもよい。
【0066】
上記実施形態では、筋肉センサを、被検者の肌に直接的に配置した。しかし、筋肉センサは、被検者の着衣の上から間接的に配置してもよい。また、センサ本体から被検者への導電を遮断することができれば、基材を介装させずに、センサ本体を被検者の体に配置してもよい。第一実施形態のように、基材を介装させる場合、基材の材質は、絶縁性、被検者の皮膚への負担等を考慮して、決定するとよい。さらに、第一実施形態において、センサ本体の表面を被覆するよう、カバー部材を配置してもよい。
【0067】
上記実施形態では、コントローラをパソコンと接続して、歩行データを表示した。しかし、コントローラに蓄積された歩行データを、USB(Universal Serial Bus)メモリ等で取り出して、パソコンに表示させてもよい。また、コントローラにて処理されたデータを、表示装置に無線で電送してもよい。この場合、被検者が表示装置を携帯すれば、歩行等の運動中に、随時必要なデータを取得することができる。表示データとしては、例えば、歩数、歩行距離、歩行速度、運動強度、エネルギー消費量等が挙げられる。
【実施例】
【0068】
以下、本発明の筋肉動検出装置を使用した歩行測定実験について説明する。
【0069】
(1)第一の歩行測定実験
<実験方法>
上記第一実施形態の筋肉センサ(センサ本体:エラストマー材料)を、被検者の左脚大腿部に装着した(前出図1参照)。また、心拍計(Polar社製)の計測器を被検者の手首に、センサを被検者の胸部に、各々装着した。被検者に所定の歩行速度で歩行してもらい、その時の筋肉の動きと心拍数とを測定した。被検者の歩行速度は、次のようにして調整した。すなわち、歩行路に沿ってLED(発光ダイオード)を一定間隔に配置した。LEDを所定の速度で順に点灯させた。被検者はLEDの点灯に合わせて歩行した。本実験では、LEDの点灯速度を、40〜140m/分まで変化させた。
【0070】
<実験結果>
図5に、センサ出力の経時変化を示す。なお、図5中、縦軸のセンサ出力は、検出された電圧をデジタル値で表したものである(LSB:最下位ビット、以下の図6についても同様)。図5に示すように、測定前後の着席した状態と比較して、歩行時には大きな振幅を持つ波形が現れている。また、歩行速度が大きくなると共に、センサ出力も変化した。
【0071】
ところで、心拍数とエネルギー消費量との間には、相関関係があることが知られている。ここで、エネルギー消費量は、酸素摂取量から算出することができる。よって、予め、心拍数と酸素摂取量との関係を把握しておけば、心拍数からエネルギー消費量を求めることができる。心拍数は、歩行速度が大きくなるに従って増加する。例えば、各歩行速度に対する上記筋肉センサのセンサ出力が、心拍数と同じような傾向を示せば、筋肉センサを心拍計の代替として使用することができる。つまり、センサ出力からエネルギー消費量を求めることができる。このような観点から、以下のようにして、心拍数とセンサ出力とを比較した。
【0072】
まず、上記歩行測定実験を、歩行速度を40〜200m/分まで変化させて行った。そして、各々の歩行速度について、100秒間のセンサ出力を抽出した。次に、抽出したセンサ出力の積分値を算出し、対応する歩行速度に対してプロットした。抽出したセンサ出力の一例として、図6に、歩行速度40m/分で歩行した時の100秒間のセンサ出力を示す。また、図7に、各歩行速度に対する心拍数およびセンサ出力の積分値を示す。図7中、右側縦軸の「E+05」は「×10」を意味する。よって、例えば「2.0×10」は「2.0E+05」と示されている(後出の図9についても同様)。
【0073】
図7に示すように、各歩行速度に対するセンサ出力の積分値は、心拍数と同じ傾向を示した。つまり、歩行速度が大きくなるに従って、センサ出力の積分値は増加した。したがって、センサ出力の積分値から、エネルギー消費量を求めることが可能となる。以上より、本発明の筋肉動の検出方法、および筋肉動検出装置は、心拍数の測定の代替として、あるいは心拍数の測定と共に用いることにより、エネルギー消費量の算出に有効であることが確認された。
【0074】
(2)第二の歩行測定実験
上記第二実施形態の筋肉センサ(センサ本体:圧電体)を、被検者の左脚大腿部に装着した(前出図1参照)。上記第一の歩行測定実験と同様に、被検者に40m/分の速度で歩行してもらい、その時の筋肉の動きを測定した。図8に、歩行時の50秒間のセンサ出力を示す。図8中、縦軸の「E−03」は「×10−3」を意味する。よって、例えば「4.0×10−3」は、「4.0E−03」と示されている。図8のグラフには、歩行による略一定の振幅を持つ波形(センサ出力)が現れている。
【0075】
また、上記第一実施形態の筋肉センサ(センサ本体:エラストマー材料)を装着して、同様に歩行時の筋肉の動きを測定した(歩行速度40m/分)。図9に、歩行時の50秒間のセンサ出力を示す。図8と図9とを比較すると、センサ本体の種類を変更しても、同じような波形(センサ出力)が得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第一実施形態における筋肉センサの装着図である。
【図2】同筋肉センサの分解図である。
【図3】同筋肉センサのブロック図である。
【図4】本発明の第二実施形態における筋肉センサの一部断面図である。
【図5】第一の歩行測定実験におけるセンサ出力の経時変化を示すグラフである。
【図6】同歩行測定実験において、歩行速度40m/分で歩行した時のセンサ出力を示すグラフである(100秒間)。
【図7】同歩行測定実験において、各歩行速度に対する心拍数およびセンサ出力の積分値を示すグラフである。
【図8】第二の歩行測定実験におけるセンサ出力の経時変化を示すグラフである(センサ本体:圧電体)。
【図9】同歩行測定実験におけるセンサ出力の経時変化を示すグラフである(センサ本体:エラストマー材料)。
【符号の説明】
【0077】
1:筋肉センサ(筋肉動検出装置)
20:センサ本体 21a、21b:電極
3:基材 30a、30b:面ファスナー
4:コントローラ(制御回路部)
40:電源 41:演算部 42:記憶部 43:電池 44:ランプ 45:ボタン
5:ベルト部材 50a、50b:面ファスナー
6:筋肉センサ 60:センサ本体 61a、61b:電極 62:ベースフィルム
63:カバーフィルム 64:ゴムバンド(ベルト部材)
90:左脚大腿部(下肢) 91:パソコン 910:ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体と、該センサ本体に接続され電気抵抗または電圧を出力可能な電極と、を備える筋肉センサを、被検者の体の表面に配置して、該被検者の体の動きに伴い弾性変形する該センサ本体の該電気抵抗または該電圧の経時変化に基づいて、該被検者の筋肉の動きを検出することを特徴とする筋肉動の検出方法。
【請求項2】
前記筋肉センサは、前記被検者の上肢および下肢におけるいずれか一箇所以上に配置される請求項1に記載の筋肉動の検出方法。
【請求項3】
前記筋肉センサは、前記下肢において、大腿四頭筋の動きを検出可能なように配置される請求項2に記載の筋肉動の検出方法。
【請求項4】
前記センサ本体は、金属抵抗体および圧電体のいずれか一方である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の筋肉動の検出方法。
【請求項5】
前記筋肉センサは、前記センサ本体と前記被検者の体との間に介装される基材を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の筋肉動の検出方法。
【請求項6】
前記筋肉センサは、前記被検者の体に巻き付けるための長尺状のベルト部材を備える請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の筋肉動の検出方法。
【請求項7】
前記筋肉センサは、前記センサ本体に電流を供給するための電源と、該センサ本体からの出力を処理する演算部と、を有する制御回路部を備える請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の筋肉動の検出方法。
【請求項8】
被検者の体の表面に配置され、該被検者の体の動きによる弾性変形に伴い電気抵抗または電圧が変化するセンサ本体と、
該センサ本体に接続され電気抵抗または電圧を出力可能な電極と、
該センサ本体に電流を供給するための電源と、該センサ本体からの出力を処理する演算部と、を有する制御回路部と、
を備えることを特徴とする筋肉動検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate