説明

管状セルを有する半開構造

管状の複数の開放セルのそれぞれを区切り、幅(W)、長さ(L)および厚さ(T)を有し、且つシート材料に渡って全体として平行な第1の方向(DLまたはDW)に延びる複数の間隔の空いた波形(2、3)を有するシート材料から成り、全体として管状の隣接する複数の開放セルを有する少なくとも一部が半開の構造において、構造の管状の開放セルの全ては、シート材料における予め定められた位置において、波形を全体として横断する第2の方向(DWまたはDL)に延びる折り畳みライン(10、11)に沿って、自身の上にまたは自身に向かって折り畳まれる1つの一体型シート(1)という折り畳み可能なシート材料によって区切られる。そのような構造を製造する方法において、シートは、当該折り畳みラインを形成する相互に位置合わせされ間隔の空いたスロット(10A、11A)のセット(10、11)の少なくともいくつかに沿って交互に反対の方向に、自身に向かってまたは自身の上に繰り返し折り畳まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造を通じて延び、シート材料またはプレート材料によって区切られ、全体として管状開放セルを伴う半開形状を有する構造に関し、そのような構造は一般にハニカム構造と称されている。
【背景技術】
【0002】
ハニカム構造は、軽いが丈夫なインパクト吸収パネルおよびショック吸収パネルから、遮音パネルおよび/または断熱パネル、およびEMC遮蔽パネルおよび/または換気パネルまで、に及んだ適用等の、いくつかの領域で頻繁に使用される。ハニカム構造の両側に固定された1またはいくつかのバッキング層を有するサンドウィッチ型パネルにおいて、後者は、ハニカムコアと一般に称される。ハニカム構造の適用および/または材料に依存して、ハニカム構造は2つの異なるプロセスで従来加工される。いわゆる“拡張”または“伸張”プロセスにおいて、いくつかの平らなシートまたは箔(foil)が、お互いの上に積載され、各シートのペアの間に設けられた特定のパターンのはんだラインまたは接着ラインによって相互に接着される。これらのラインは一般にノードラインと称される。相互に接着されたシートの面と垂直な方向に引っ張り力を加えることによって、それらのシートは、非接着領域に伸張または拡張され、それによってハニカムセルパターンを形成する。この“拡張”プロセスの例が米国特許出願公開第2008−0145602号明細書に開示される。“波形化プロセス” において、一片の波形付けられたまたは波状の材料がいわば“背中あわせ”に 統合され、全体として平らな接触表面において適切な接着剤によって共に接着される。“波形化”プロセスの汎用例が米国特許第5714226号明細書に開示される。使用されるシート材料の基本的性質に依存して、“波形化”プロセスで使用される波形付けられた基材または波状の基材は、ロール形成プロセス、“ドロー(drawing)”プロセス、または押し出しプロセス等によって多くの種々の方法で形成されてもよい。
【0003】
簡潔に記述された従来のハニカム製造プロセスの両方に共通であり、ほとんどの適用例でむしろ不可欠である問題は、前記ノードラインにおいて種々のシートまたは一片(strip)の間で得られる接着ボンドの強度である。シートまたは一片の間でのそのような接着ボンドが機能しないなら、このことは、ハニカム構造全体にその特性を失わせ、崩壊さえもたらすかもしれない。
【0004】
電子機器の分野では、ハニカム型の金属製換気口のEMI/EMC遮蔽特性が十分に実証されている。そのような適用例においては、述べられた“波形”製造プロセスは、電磁気的な遮蔽ハニカム換気口パネルを生産するために極めて一般的に使用されている。そのような適用例は、適切な遮蔽を保証するためにパネルを通じて良好且つ一様な導電性を必要とする。はんだ付けによる金属片の係合部の接着はかなり効果的であるが、大量生産される製品について受け入れられ得ない、材料コストだけではなく極めて高い生産コストという重荷を負う。この問題を解決するために、より安価であり且つより容易に適用される樹脂接着剤を使用することが提案されている。隣接片(strip)の隣接する面は本質的に非導電性の接着剤によって相互に電気的に絶縁されるという事実に起因して、結果として生じるパネルは、著しく低減した、特に不規則または予測不可能な遮蔽能力を有する。隣接して接着されたパネルの部分において種々の導電性ブリッジを設けることによって、遮蔽効果問題を解決するためにいくつかの試みがなされている。そのような試みは、米国特許第5910639号明細書に記載されているように、ハニカム構造全体のメッキあるいはハニカムの金属片(strip)の1つからの材料の機械的移動、および接着ボンドに渡る前記材料の隣接片への混合を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
様々な適用例のために合理的なコストで適切なハニカム型構造の生産を可能にする解決策の汎用的な必要性がある。それ故、ハニカム型構造およびその製造の上述した問題および不利益を克服する解決策を見出すことが本発明の概略目的である。
【0006】
特に、改良された安定性および完全性を有し、コスト効率の高い製造を可能にするハニカム型の改良された半開構造を提案することが本発明の目的である。
【0007】
ハニカム型の半開構造のコスト効率の高い最終処理を可能にするだろう基本材料を提案することが本発明の別の目的である。
【0008】
ハニカム型の半開構造のコスト効率の高い製造の改良された方法を提案することが本発明のさらなる目的である。
【0009】
良好且つ予測可能なEMC遮蔽特性を有する改良されたハニカム構造を提案することが本発明のさらなる別の目的である。
【0010】
これらの目的および他の目的は、添付の特許請求の範囲によって定義されるように本発明によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、一般にハニカム構造と称される半開構造の型に関する。具体的には、本発明は、材料に渡って延びる波形を有し、開放管状セルを定義するシート材料またはプレート材料から形成される構造に関する。製造効率および構造の安定性を改良するための本発明の基本的概念は、全ての管状開放セルが、波形を横断して全体に延びる折り畳みラインに沿ってそれ自身の上へまたはそれ自身に向かって折り畳まれる1つの一体型のシートまたはプレートという折り畳み可能な材料によって定義される構造を提供することである。このようにして、1つの単一の連続したシート/プレートのみが、製造時に処理されるだろう。そのことは、多数の金属片の処理および別個の相互接続を含む先行技術の処理に対する明確な改良である。さらに、一体型折り畳み式材料は別個の相互接続を必要とせず、それによって完成した構造の安定性および完全性を十分に増大させる。
【0012】
本発明の別の側面に従って、前記波形化されたシート/プレートの選択された領域に提供され、または、シートまたはプレート全体に分散された、位置合わせされ且つ相互に間隔の空いたスロットの交互のセットを有する、波形化され、折り畳み可能な材料のシートまたはプレートが提供される。スロットは、シート/プレートに渡って平行方向に、全体としてシート/プレートの波形を横断して延びる。前記セットの1つの個々のスロットは、他のセットの個々のスロットに関して波形を横断する方向に変位する。
【0013】
本発明のさらなる側面に従って、シート材料またはプレート材料から少なくとも部分的に半開構造を製造する方法が提案される。製造された構造は、幅、長さ、および厚さを有するシート材料/プレート材料であって、その幅方向または長さ方向に波形化あるいはプロファイル(profile)されている(形作られている)シート材料/プレート材料によって区切られた、全体として隣接した管状開放セルを有する。基本的に、本発明は、折り畳み可能な材料の一体型シート/プレートを供給する工程と、波形を横断する方向に、シート/プレートに、位置合わせされたスロットの第1および第2のセットを交互に形成する工程と、を含む。さらにその上、各セットの2つの位置合わせされたスロットのそれぞれの間に間隔が設けられ、前記第1および第2のセットの1つのスロットは、他のセットのスロットに関して波形を横断する方向に変位する。間隔領域で相互に接続され、全体として管状セルを区切るのに寄与するシートセクション/プレートセクションを形成するために、シート/プレートは、少なくともいくつかのスロットのセットに沿って交互に反対方向に、シート/プレート自身の上にまたはシート/プレート自身に向かって繰り返し折り畳まれる。
【0014】
本発明のさらなる側面によれば、本発明の改良されたEMC遮蔽ハニカム構造および/または換気ハニカム構造は、エレクトロニクス分野で使用される。この側面の基本概念は、導電性金属材料のシート材料/プレート材料を提供することである。
【0015】
基本的な独創的な概念だけでなく、その実施形態の好ましいさらなる成果は従属請求項に記載される。
【0016】
本発明によって提供される有利な点は、上述した利点に加えて、本発明の実施形態の以下の詳細な説明を読めば容易に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明は、そのさらなる目的および利点と共に、添付の図面と共に以下の説明を参照することによって最も良く理解されるだろう。
【図1A】図1Aは、本発明の半開構造の第1実施形態を形成するシート材料の上からの部分的な概略平面図である。
【図1B】図1Bは、図1Aのシート材料の端面図である。
【図2A】、
【図2B】図2A−Bは、側面図および端面図において、それぞれ、図1A−Bのシート材料から半開構造を形成する第1のフェーズを説明する。
【図3A】、
【図3B】図3A−Bは、側面図および端面図において、それぞれ、図1A−Bのシート材料から半開構造を形成する第2のフェーズを説明する。
【図4A】、
【図4B】図4A−Bは、側面図および端面図において、それぞれ、図1A−Bのシート材料から半開構造を形成する第3のフェーズを説明する。
【図5】図5は、本発明の半開構造の完成した第1実施形態の説明図である。
【図6】図6は、図5の完成した構造の部分的な斜視図である。
【図7】図7は、図5におけるラインA−Aに沿った、完成した構造を通じた部分的な断面である。
【図8】図8は、図6の構造を製造するための工程を説明するブロック図である。
【図9】図9は、本発明の構造の第2実施形態の部分的説明図である。
【図10】図10は、本発明の構造の第3実施形態の部分的説明図である。
【図11A】図11Aは、本発明の半開構造の第4実施形態を形成するためのシート材料の上からの部分的な概略平面図である。
【図11B】図11Bは、本発明の構造の第4実施形態の部分説明図である。
【図12】図12は、本発明の構造の第5実施形態の代替コーナーの形成を概略的に説明する。
【図13A】図13Aは、本発明の半開構造の第6実施形態を形成するためのシート材料の部分的な説明図である。
【図13B】図13Bは、図13Aのシート材料から形成されるような、本発明の構造の完了した第6実施形態の部分的な説明図である。
【図14A】図14Aは、本発明の半開構造の第7実施形態を形成するためのシート材料の上からの部分的な平面図である。
【図14B】図14Bは、本発明の構造の第7実施形態を形成するための、図14Aのシート材料の部分的な端面図である。
【図15A】図15Aは、本発明に従った構造の第8実施形態を形成するためのシート材料の概略平面図である。
【図15B】図15Bは、図15Aのシート材料から形成されるような、本発明の構造の完了した第8実施形態の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、本発明のハニカム型構造の例示的な実施形態を参照して説明されるだろう。当該実施形態は、添付の図面において説明される。本発明の第1の例示的実施形態およびその製造は図1A−図8で説明されており、1つの単一平面に拡張され、且つEMC遮蔽、換気、絶縁、変形域等を含んだ選択的な目的および適用を意図される、部分的且つ極めて概略的に説明される(outlined)パネルを製造するための独創的な解決策の適用例に関する。しかし、説明図は本発明の好ましい実施形態を説明する目的のためのものであり、本発明をその詳細のみに限定するように意図されてないことが強調されるべきであろう。
【0019】
最初に述べられた“拡張”または“波形化”プロセスによって製造されようとそうでなかろうと、従来のハニカムパネルはかなり高価であることが発明者によって認識されている。これは、両方の既知のプロセスがいくつかの分離した且つ時間のかかるプロセス工程を含むという事実に起因するものである。両方の場合において、プロセスは、丁寧に位置合わせされ、積載され、共に接着される別個のシートまたはプレートの処理を含んでいる。その後、実際のパネルを形成するために、平面シートの拡張によって、またはハニカム構造のブロックからスライス(slice)をカットまたは切断することによって、の何れかでパネルが処理される。この全ては、結局のところかなり複雑且つコストの高い製造プロセスとなる。さらに、生産された構造またはパネルはしばしば安定性に欠けている。安定性の欠如は、接着されたジョイントのクラッキングまたは他の不具合によって引き起こされるかもしれず、適用分野に依存して様々な重大な結果をもたらすかもしれない。
【0020】
上述の観点で製造方法および/または実際の製造されたハニカムパネルを改良するために多くの試みが過去になされている。“波形化”プロセスに関する試みは、接着の強度および/または相互に接着された、波形化された片(strip)の間の導電性を改良することをほとんど目的としている。そのような努力にも関わらず、従来の製造プロセスは、未だにかなり複雑であり且つ時間を要している。同様に、別個のパネル部分間の接着は、得られる改良にも関わらず、安定性および/または伝導性に関する限り、未だに質が欠如している。既知の製造プロセスおよびハニカム型パネルが有する上述の不利な点および問題を克服するために、本発明は新規な設計アプローチを提案する。本発明によって提供される解決策に従って、十分低減された製造コストおよびハニカム構造全体の増大した安定性および/または伝導性の観点で有利な改良が達成される。さらに、製造されたハニカムパネル構造の汎用性が本発明によって十分に増大される。基本的に、本発明の全ての有利な効果は、材料における折り畳みラインに沿って自身の上にまたは自身に向かって折り畳まれる、波形化された折り畳み可能な材料の1つの単一シートまたはプレートから、1つのピース(piece)で形成される特有のハニカム構造によって達成される。
【0021】
添付の図面1−15Bで説明される、その例示的な実施形態を参照して、本発明は以下に説明されるだろう。独創的なハニカム構造およびその製造の極めて概略的な実施形態が、当該図面に開示される。従来のハニカム構造と同様に、本発明の実施形態は、全体として、隣接する管状セルを有し、管状セルのそれぞれを区切るシート材料またはプレート材料から成り、材料に渡って延びた間隔の空いた波形を有する、半開構造に関する。
【0022】
図1A−Bは、第1実施形態の独創的なハニカム構造20(図5参照)が図8に示されるような一連の方法工程で形成されてもよい、基本材料1の概略例示的な第1実施形態を開示する。そのような製造プロセスは、プログラム可能な製造プロセスとして実行されることに十分適合している。本発明によれば、基本材料1は、ステップS1において、幅W、長さL、および厚さTを有する一体型シートまたはプレート材料1の形式で提供される。基本シート/プレート材料1は、可塑的に折り畳み可能であるべきであるが、その他の点では各適用例に対して任意に選択されてもよい。その基本シート/プレート材料1は、特定の適用例に依存して、わずか百分の数ミリメートルの厚さTを有する薄箔から、数ミリメートルの厚さTを有する比較的堅いプレートまで、に及んでもよい。シート/プレート1は、金属材料、合成樹脂材料または複合材料から成ってもよい。簡単化のため、この基本材料は以降シート材料としてのみ称されるだろう。
【0023】
ステップS2において、相互に間隔の空いた、位置合わせされたスロット10A、11Aの2つのセット10、11が、シート材料1において予め定められた位置に交互に形成される。各セット10、11は、それぞれ、シート1の幅に渡って全体として平行な方向DWに延びる、複数のスロット10A、11Aから成る。当該スロット方向DWは、その後に形成され、後に説明されるシート1の波形を全体として横断しており、明細書を通じて第2の方向と称される。各セット10および11の個々のスロット10A、11Aは、各セット10、11の2つの隣接する位置合わせされたスロット10A、11Aのそれぞれの間に、スロット間隔10B、11Bを設けることによって、それぞれ、相互に距離を置いて配置される。当該セット10、11の1つの個々のスロット10A、11Aは、他のセットの個々のスロットに関してスロット方向DWに変位し、その結果各セットのスロット間隔10B、11Bは同様に相互に第2の方向DWに変位する。これらのセットのスロットは、さらに以下で説明されるように、シート1が自身の上にまたは自身に向かって折り畳まれる折り畳みラインを形成する。
【0024】
ステップS3において、シート材料1は、スロット10A、11Aのセット10、11の形成の後に実用的な理由で形成される複数の一様に間隔の空いた、全体として平行な波形2、3を形成される。波形は、ここでは、シート材料1に形成される交互の溝2および尾根3として定義される。波形2、3は、シート材料1の長さLに沿った全体として平行な第1の方向DLに延びている。当該第1の方向は、スロット10A、11Aのセット10、11の第2の方向を全体として横断しており、または当該方向に垂直である。特定の適用例の状況に依存して、波形2、3は、材料の幅Wに渡る方向DWに、等しく十分に延びてもよく、スロット10A、11Aはシート材料1の長さに沿った方向DLに位置合わせされて延びてもよいことが明らかであろう。
【0025】
波形2、3は、それぞれ実質的に平らな溝底面4および尾根頂面5、および相互に接続する傾斜した側面6および側面7を伴う全体として台形形状を有して形成される。この例示的な第1実施形態において、スロット10A、11Aのセット10、11は、シート1の全伸張に渡って均一に間隔をおいて配置され、分布している。個々のスロット10A、11Aは、図1のシート形状のセット11の最外部のスロット11Aを除いて、等しい長さを有してここでは形成される。スロット10A、11Aおよびスロット間隔10B、11Bの長さは、波形2、3の寸法に適合される。具体的には、スロット10A、11Aの長さは等しく、1つの傾斜側面6および7それぞれの開始から、次の傾斜側面7および6のそれぞれの終わりまで測定されるような、波形溝2および波形尾根3の幅を好ましくはわずかに超過する。スロット間隔10B、11Bの長さは、略等しく、溝底面4および尾根頂面5のそれぞれの幅よりもわずかに小さいことが好ましい。上述したように、2つのセット10、11の1つのスロット10A、11Aは、他のセットの個々のスロットに関して、波形2、3を横断する方向に変位している。この変位は、説明されたスロット、間隔および波形寸法の観点で同様に選択され、その結果スロット間隔10B、11Bは通常それぞれの平らな溝底面4および尾根頂面5に中心を置かれるだろう。別の方法で表現するなら、2つのセット10、11のスロット10A、11Aは、1つの波形ピッチで変位している。
【0026】
このシート形状で、スロット10A、11Aのセット10、11は、図8の方法のステップS4−S6において(図5に説明されるような)独創的なハニカム構造20を形成する場合に、上述の折り畳みラインとして実際に機能する弱化ラインを形成すると考えられてもよい。図2A−Bに、スロット10Aの第1のセット10に沿った第1の折り畳み方向FD1にシート材料1を略180°自身の上に折り畳む初期のステップS4が説明される。その結果、第1のシートセクションSSが一体型シート材料1に形成される。180°の折り畳みを通じて、この第1のシートセクションSSは、反対の尾根頂面5において次のシートセクションSSと係合するだろう。第1および第2のシートセクションSS、SSは、スロット間隔10Bによって実際の折り畳みにおいて連結されるだろう。図3A−Bにおいて、スロット11Aの第2のセット11に沿った第2の反対の折り畳み方向FD2に、シート材料1が再び略180°自身の上に折り畳まれる、次の方法ステップS5が説明される。この場合、第2のシートセクションSSは、新しい反対の180°の折り畳みを通じて、次のシートセクションSSとその反対の溝底面4において係合するだろう。第2および第3のシートセクションSS、SSは、スロット間隔11Bによって実際の折り畳みで連結されるだろう。その後のステップS6S−S6Sにおいて、連続した第1および第2のセット10、11のスロットのそれぞれに沿って、交互に反対の方向FD1、FD2に、シート材料1はそれぞれ自身の上に折り畳まれる。それによって、さらなるシートセクションSS−SSが同様の方法で折り畳まれる。このことは、第3のシートセクションSSの折り畳みによって図4A−Bに例示される。これらのさらなるシートセクションSS−SSおよび上述したシートセクションSS、SSは、図5−7に詳細に説明される構造20の全ての管状の、開放セル21を協動して区切る。図2A−Bから図4A−Bにおいて、折り畳みプロセスは、主に折り畳みの原則を説明する目的で説明されている。実際にはシートは大抵、各新しい折り畳みについて180°予め折り畳まれた複数のセクションに沿って向きを変える(swing)こと無く折り畳まれるだろうことが明らかであるべきである。実際の適用例では、この折り畳みは、例えば、図3AにおいてシートセクションSSおよびSSに対する一点鎖線で示されるように、2つのその後のシートセクションを、反対方向に、同時に折り畳むことによって実行されてもよい。
【0027】
この第1実施形態において、シート材料1は、全てのセット10、11のスロットにおいて自身の上に略180°折り畳まれる。それによって、1つの平面P1(図7参照)に拡張され、当該面と全体として垂直に向けられたセル21を伴う平らな構造20またはパネルが形成される。セル21は構造20に均一に設けられ、2つの相互に垂直な方向D1、D2のそれぞれに延びた列を形成する。シートセクションSS−SSは、完成した構造20において、パネルの反対側に位置するであろうスロット間隔10B、11Bの領域で互いに相互接続される。ある適用例では、特に高い安全性および完全性が要求されるかもしれない。そのような適用例について、スロット間隔10B、11Bを通じて部分的に相互接続されている少なくともいくつかの隣接するシートセクションSS−SSは、相互にさらに固定されてもよい。そのような場合、相互接続しているスロット間隔10B、11Bから離れた、その少なくともいくつかの相互に係合した領域8は、相互に接着されてもよい。これは、折り畳みの後に、ステップS7において行われてもよいが、実際の製造方法においては好ましくはより好都合に各折り畳みの後になされてもよい。そのようなさらなる接着22は、シート材料1の性質に依存して、接着剤による接着、スポット溶接またはろう付け等によって、種々の方法で実行されてもよい。
【0028】
本発明のハニカム構造の汎用性だけでなく当該ハニカム構造を形成する製造方法の汎用性を強調するために、説明された第1実施形態のいくつかの変形例が図9−図15Bを参照して説明されるだろう。
【0029】
本発明に従った構造120の第2実施形態が図9において説明される。この構造120はシート材料1から同様に形成され、シート1全体に渡って設けられたスロットのセットを有する。ここで、シート材料は各セットの複数のスロットにおいて同様に折り畳まれる。しかしながら、選択された複数のセットの複数のスロットにおいて、シート材料は180°以外の角度で折り畳まれ、それによって複数の種々の面P1−P4に拡張されるパネル面PA1−PA4に分割された構造120を形成する。説明される第2実施形態において、シート材料は、自身に向かって90°、任意に選択された複数のセットの複数のスロットに沿って折り畳まれ、それによって直角“ケージ”構造を形成する。そのような構造120は、例えば電子機器のためのサブラックに使用されてもよい。他の実施形態において、選択された複数のセットの複数のスロットに沿って、0°と135°との間(図10、11Bおよび12参照)等の、180°または90°以外の任意の角度で、シート材料は自身に向かって当然折り畳まれてもよい。シート材料は、全ての他のセットのスロットにおいて自身に向かって180°折り畳まれ、その結果全てのパネル領域PA1−PA4において複数のセルはそれぞれの面P1−P4と全体として垂直に向けられる。
【0030】
本発明に従った構造220の第3実施形態が図10において説明される。この実施形態は図9の第2実施形態の変形例であり、図1A−Bに説明されるシート材料1から同様に形成されてもよい。シート材料は、同様に180°、任意に選択された連続した複数のセットの複数のスロットに沿って交互に反対方向に、折り畳まれる。シート材料の自身へのこの折り畳みは、それぞれの面P1、P3と全体として垂直に向けられている複数のセルを有する、説明された形状のパネル領域PA1、PA3を形成する。当該“折り畳まれた”パネル領域PA1、PA3の間に、面P2、P4に拡張されるパネル領域PA2、PA4が形成され、ここでは、シート材料は0°折り畳まれる、すなわち折り畳まれないままである(明細書を通じて、この表現は、シートが折り畳まれないことを示すために使用される)。後者のパネル領域PA2、PA4において、それによって構造はスロットを作られ波形化された外形のままである。
【0031】
図11Aにおいて、修正されたシート材料301が説明され、ここではセット310、311のスロット310A、311Aが交互に形成され、相互に等しく間隔を空けられている。しかしながら、この場合セット310、311のスロット310A、311Aは、シート材料301の選択された領域301Aにのみ形成され、一方“スロットが作られていない” 領域301Bは、連続したスロットが作られた複数の領域301A間に形成される。このことは、波形302、303がシート材料301の当該“スロットを作られた”領域301Bに、連続的または途切れなく拡張されることを意味する。本発明の第4実施形態の構造320を形成するために、シート材料301は図10を参照して説明される概略的方法で折り畳まれる。具体的には、それぞれの面P1、P3と全体として垂直に向けられたセルを有するパネル領域PA1、PA3を形成するために、シート材料301は連続した複数のセットの複数のスロットに沿って、180°自身に向かって折り畳まれる。当該“折り畳まれた”パネル領域PA1、PA3の間に、面P2、P4に拡張されたパネル領域PA2、PA4が形成される。後者のパネル領域PA2、PA4において、シート材料は、波形化された外形であり、スロット無しに、パネル領域PA2およびPA4のそれぞれの面P2、P4の方向に拡張された波形302、303を伴っている。
【0032】
図12は独創的な構造420の第5実施形態の部分説明図である。この実施形態は、図9に関連して説明され且つ“ケージ”型構造420のコーナーを形成する複数のスロットの複数のセットにおける折り畳み角度に関する変形例を例示する。面P5に拡張されたコーナーパネル領域PA5は、面P1、P2に延びる全体として垂直なパネル領域PA1およびPA2と接続して形成される。コーナーパネル領域PA5は、相互に180°折り畳まれるがパネル領域PA1、PA2の隣接シートセクションSSx−1、SSx+2に向かって略135°折り畳まれている、2つのシートセクションSS、SSx+1を有する。コーナーパネル領域における折り畳み角度を変更することによって、およびコーナーパネル領域を構成するシートセクションの数を変更することによって、様々な多角形形状の構造を形成することが可能となるだろう。
【0033】
図13Aにおいて、本発明の第6実施形態の構造520(図13B)を形成するために使用されてもよいシート材料501のさらなる変形例の切り出し部分が示される。この実施形態においてシート材料501は、前述したように波形502、503を有するが、それぞれが相互に種々の距離で配置される第1の510、510’のセットおよび第2の511、511’のセットの、スロット510A、510A’および511A、511A’を有して、形成される。具体的には、主要な(primary)第1のセット510のスロット510Aが、主要な第2のセット511のスロット511Aから比較的短い距離に形成され、一方、補助的な(secondary)第1のセット510’のスロット510A’が、補助的な第2のセット511’のスロット511A’からだけでなく、主要な第2のセット511のスロット511Aからも十分長い距離に形成される。そのようなシート材料の形状で、上述した交互の折り畳みが、同一でない深さの管状開放セル521、521’を有するハニカム構造520を生産するだろう。任意の複数のセットの複数のスロット間の距離を変更することによって、種々の地形の構造が、例えば、冷却されるべき構成要素の表面に適合するように製造されてもよい。
【0034】
図14Aは、本発明に従った第7実施形態の(図14Bに概略的に示される)ハニカム構造620を形成するためのシート材料601のさらなる変形例を説明する。ここで、波形602、602’、603、603’は、2つの異なる幅CW1およびCW2の、平らな溝底面604、604’および尾根頂面605、605’をそれぞれ有して形成される。そのような形状で、例えば特定の適用例に適合するために、種々の寸法の平行な管状開放セル621、621’を有する構造620が形成される。説明された実施形態において、種々の波形602、602’、603、603’の側面606、607および606’および607’の傾斜は、平らな溝底面604、604’および尾根頂面605、605’のそれぞれの幅に適合され、その結果、複数のスロットは全ての波形について同じ長さを有する。しかしながら、類似の実施形態の他の波形幅について、スロット長およびスロット間隔は、スロット間隔が実質的に平らな溝底面および尾根頂面に対応することを保証するために種々の波形幅に適合されてもよい。
【0035】
本発明の特に有利な適用例において、製造される半開構造は、電子機器の分野で特に電気的機械的遮蔽目的および換気目的を対象としている。構造の開放セルは、換気パネルユニットの換気チャネルとして機能する一方、セルを区切る一体型または連続したシート材料は、電子モジュールのための電磁気的(EMC)遮蔽パネルとして機能する。そのような適用例において、基本材料は良好な導電率を有する金属シートである。
【0036】
そのような使用について、折り畳まれた状態で相互に係合し且つ平らに接触する、全体として平らな溝底部および尾根頂部を波形が有する場合に、最良の電磁気的遮蔽特性が得られる。これらの接触面がスロット間隔を通じて相互に一体に接続されるので、独創的なハニカムパネル全体に渡って導電率が良好且つ一様である。伝導率を最大化するために、スロット間隔の幅が原則的に関連付けられた溝底部および尾根頂部の幅に対応することが好ましい。パネルまたは構造全体の安定性を機能強化するために、上述したスポット間隔だけ離れた位置で、さらなるシートセクションが共にスポット溶接されてもよい。
【0037】
そのような電子的適用例について、構造およびそのEMC遮蔽特性が、特定の電子機器および一般的条件に適合されてもよい。このことは、シート材料の厚さ(EMC遮蔽目的で通常0.2mm〜0.3mm)や、管状セルの深さだけではなく断面寸法を、遮蔽されるべき無線周波数に適合させることによって行われてもよく、その結果EMC特性は特定の適用例に対して最適化される。類似の適用例が、追加的にまたは代わりに換気目的としての機能を果たす構造に対してなされてもよい。
【0038】
最後に、図15A−Bは、本発明に従った部分ハニカム構造720だけでなくシート材料701のさらなる実施形態を説明する。この構造は、例えば電気通信産業で用いるサブラックにおいて、EMC遮蔽だけではなく良好な換気を有するPCBを収容するために好ましくは使用されてもよいがこれに限らなくてもよい。構造720を形成するための基本シート材料701は、正方形シートまたは長方形シートの各コーナーにおいて例えば直角のピースを切り出すことによって形成された、全体として十字形状を有する。材料は第1および第2のセット710、711のスロット710A、711Aを伴って形成される。スロットのセットは図15Aに見られるように、十字の横断ピース730の外端上に形成される。具体的には、スロットは、十字形状の真っすぐな柱(upright post)734から外見上延びる横断ピース730の部分731、732上にのみ形成される。スロットは、横断ピース730の長手方向LDと実質的に垂直に全て拡張される。
【0039】
シート材料701は少なくともその一部分で波形化される。具体的には、横断ピース730は、前の実施形態と同様に、横断ピース730の長さに沿って延びる波形702、703を伴って形成される。波形は、横断ピース730の特定の外側部分731、732上でのみ要求され、または望ましくさえあるが、実際の処理上の理由で、横断ピース730の中央部分733が同様に図15Aにおける一点鎖線で示されるように波形化されるだろう。横断ピース730の外側部分731、732は、上述したように、セット710、711のスロット710A、711Aに沿って交互に折り畳まれる。これにより、横断ピース730の当該外側部分731、732から平らなハニカム型パネルが生成されるだろう。横断ピース730の外側部分731、732および対応するスロットが作られておらず且つ折り畳まれていない真っすぐな柱734の外側部分735、736は、中央部分733に向かって全体として同じ方向に折り畳まれる。これにより、2つの平行で反対のハニカム壁731、732、2つの平行で反対の平らなシート壁735、736、1つの波形化されたまたは平らな壁733、および図15Bにおける説明図で下向きに面する1つの開放側(open side)を有する、図15Bのケージ型またはボックス型構造720が生産されるだろう。十字形状の真っすぐな柱734の下方に連続してさらなる平らなシート部分737を追加することによって、十分に閉じられたケージまたはボックスを創り出すことも可能であろう。この連続部は外側部分735と接続され、後者に関連して90°折り畳まれるだろう。それによってケージまたはボックス720の最後の壁737を形成する。
【0040】
代替的であるが、本発明の具体的に説明された実施形態ではなく、形成された半開構造だけではなく基本シート材料の種々の説明された部分の変形が本発明の範囲を逸脱することなく採用されてもよい。製造方法の1つの変形例では、図11Aの部分的にスロットを作られたシート材料301が、第1実施形態のパネルと共通点がある“平らな”パネルを形成するために使用される。そのようなシートを、図11Bのそれぞれの第1の“コーナースロット”で90°および全ての他のセットのスロットで180°折り畳むことによって、パネルはいくつかの平行なパネル領域に分割されるだろう。第1の複数のパネル領域は、1つの面に拡張されて、且つ当該複数の領域の面と全体として垂直に向けられたセルを有して、形成される。第2の“スロットが作られていない”複数のパネル領域もまた、平行であるがわずかに変位した面に拡張されて、且つ初めに波形化された形状を有して、形成される。同様に、図10の第3実施形態において、第3のパネル領域は、第1のパネル領域と同じ面に拡張され得、第2および第4のパネル領域は平行であるがわずかに変位した面に拡張され得る。この場合、一様にスロットが作られたシートは、それぞれの第1の“コーナースロット”で90°単純に折り畳まれ、その結果パネルは“平ら”であり、且つ、初めに波形化され且つスロットが作られた形状を有する変位した領域を伴う2つの平行な面に拡張されるだろう。
【0041】
別の例は、添付の図面に説明される全体として台形の外形以外の波形に対する断面外形または形状の使用である。そのような代替的な外形の例は、直角から、半円および全体として孤形状または何らかの他の適切な断面までに及んでいる。シートセクション間で良好な接触を要求する適用例に対しては、導電率目的または全体としての安定性目的で、波形が平らにされた底部および頂部を有してもよい。他の有利な代替実施形態において、波形は、その長手伸張に沿って段階的または徐々に変化する寸法を有してもよい。
【0042】
スロット間隔の長さだけでなくスロットの長さは、図14A−Bの実施形態に関連して簡潔に述べられたように、各セット内と、種々のセットのスロット間との両方で、変更されてもよい。同じことが、種々のセットのスロット間での相互の変位にも当てはまり、それは規則正しい必要はなく、または絶対的に波形ピッチに関する必要はない。
【0043】
シート材料およびその波形を特定するためにこの明細書を通じて使用されている“溝”“尾根”“頂”および“底”面等の表現は、全て添付の説明図およびその中のシート材料の位置決めに関連していることが強調されよう。それ故、これらの表現は、決して本発明を限定するものとして見なされることはないことが明らかであるべきである。実際には、構造を形成する際にシート材料のあらゆる位置決めが実現可能である。
【0044】
本発明は、最も実践的で好ましい実施形態と現在考えられているものと関連して説明されているが、本発明は、開示された実施形態に限定されないことが理解されるべきである。同様に、本発明は、様々な記述され説明された本発明の実施形態の特徴のあらゆる実現可能な組み合わせも含む。本発明は、それ故、添付の特許請求の範囲の精神および範囲に含まれる様々な修正および均等物を含むことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が半開の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)であって、
前記構造は、全体として管状な隣接する複数の開放セル(21;521、521’;621、621’)を有し、および、幅(W)、長さ(L)および厚さ(T)を有するシート材料であって前記シート材料の少なくとも一部分に渡って全体として平行な第1の方向(DLまたはDW)に延びる間隔の空いた複数の波形(2、3;302;303;502、503;602、603、602’、 603’、702、703)を有する前記管状の開放セルを区切る前記シート材料から成り、
前記構造の前記管状の複数の開放セルの全ては、前記波形を全体として横断する第2の方向(DWまたはDL)に延びる、前記シート材料において予め定められた位置における折り畳みライン(10;11;310;311;510、511、510’、511’、610、611;710、711)に沿って、自身の上にまたは自身に向かって折り畳まれる1つの一体型シート(1;301;501;601;701)という折り畳み可能なシート材料によって区切られることを特徴とする構造。
【請求項2】
相互に間隔の空いた複数のスロット(10A、11A;310A、311A、510A、511A、510A’、511A’;610A、611A;710A、711A)の交互の複数のセット(10、11;310、311;510、511、510’、511’;610、611;710、711)が、前記シート(1;301;501;601;701)に渡って前記第2の、全体として平行な方向(DWまたはDL)に延びており、
1つおきのセットの個々のスロットは、他のセットの個々のスロットに関して前記波形を横断する方向に変位されており、
複数のスロットの隣接する複数のセットに沿って交互の反対の方向(FD1、FD2)における折り畳みが、前記折り畳みラインを定義することを特徴とする請求項1に記載の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)。
【請求項3】
複数のスロット(10A、11A;310A、311A、510A、511A、510A’、511A’;610A、611A;710A、711A)の前記複数のセット(10、11;310、311;510、511、510’、511’;610、611;710、711)は、前記シート(301;701)の選択された部分(301A;731、732)に設けられ、あるいは前記シート(1;501;601)の全体に渡って設けられ、
選択された複数のセットの複数のスロットにおける、あるいは前記複数のセットの複数のスロットの全てにおける、折り畳みを特徴とする請求項2に記載の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)。
【請求項4】
前記シート(1;501;601)が各セットにおいて自身の上に折り畳まれ、それによって前記構造(20;520;620)が、1つの面(P1)と全体として垂直に向けられた前記複数のセル(21;521、521’;621、621’)を伴って前記面に拡張されるように、複数のスロット(10A、11A;510A、511A、510A’、511A’;610A、611A)の各セット(10、11;510、511、510’、511’;610、611)における略180°の折り畳みを特徴とする請求項2または3に記載の構造(20;520;620)。
【請求項5】
任意に選択された複数のセット(10、11;310、311;710、711)の複数のスロット(10A、11A;310A、311A;710A、711A)に沿って、前記シート(1;301;701)が自身に向かって折り畳まれるように、180°以外の任意の角度、好ましくは0°と135°との間、の折り畳みを特徴とし、および、いくつかのあるいは全ての他の複数のセットの複数のスロットにおいて前記シート(1;301;701)が自身の上に折り畳まれるように、略180°の折り畳みを特徴とし、それによって前記構造(120;220;320;420;720)は、複数の種々の面(P1−P4;P1、P2、P5)において領域の少なくともいくつかのそれぞれの面について全体として垂直に向けられた複数のセル(21)を伴って拡張される、複数のパネル領域(PA1−PA4;PA1、PA2、PA5;731−733、735−737)に分割されることを特徴とする請求項2または3に記載の構造(120;220;320;420;720)。
【請求項6】
複数のスロット(310A、311A;710A、711A)の複数のセット(310、311;710、711)は、前記シート(301;701)の選択された領域(301A;731、732)に存在することを特徴とし、または、前記シート(1)はいくつかのセット(10、11)の複数のスロット(10A、11A)において折り畳まれないままであることを特徴とし、それによって前記構造(220;320;720)は、1つの面(P1、P3)に拡張され、前記領域の面と全体として垂直に向けられた複数のセル(21)を有する少なくとも1つのパネル領域(PA1、PA3;731、732)に分割され、且つ、1つの面(P2、P4)に拡張され、初めから波形化された形状あるいは初めから波形化されてスロットを作られた形状を有する少なくとも1つのパネル領域(PA2、PA4;733)に分割されることを特徴とする請求項5に記載の構造(220;320;720)。
【請求項7】
前記シート(1;301;501;601;701)は導電性のある金属材料から成ることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)を形成する、少なくとも一部が波形化された、折り畳み可能な材料のシート(1;301;501;601;701)であって、
位置合わせされて相互に間隔の空いた複数のスロット(10A、11A;310A、311A;510A、511A、510A’、511A’;610A、611A;710A、711A)の交互の複数のセット(10、11;310、311;510、511、510’、511’、610、611;710、711)が、前記シート(301;701)の選択された領域(301A;731、732)に設けられ、あるいは前記シート(1;501;601)全体に渡って一様に設けられ、
前記複数のセットの複数のスロットは、前記シートの波形(2、3;302、303;502、503;602、603、602’、603’;702、703)を全体として横断し、前記シートに渡って全体として平行な方向(DWまたはDL)に延びており、
前記複数のセットの1つ(10;310;510、510’;610;710)の個々のスロットは、他のセット(11;311;511、511’;611;711)の個々のスロットに関して前記波形を横断する方向に変位していることを特徴とするシート。
【請求項9】
シート材料から、少なくとも一部が半開の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)を生産する方法であって、
前記構造は、幅(W)、長さ(L)、および厚さ(T)を有する前記シート材料によって区切られた、全体として管状な隣接する複数のセル(21;521、521’;621、621’)を有し、前記シート材料の少なくとも一部は、シート材料の幅方向または長さ方向(DWまたはDL)に、波形化され(波形2、3;302;303;502、503;602、603、602’、603’;702、703)、あるいは形作られており、
折り畳み可能な材料の一体型シート(1;301;501;601;701)を提供する工程と、
前記波形(2、3;302;303;502、503;602、603、602’、603’;702、703)を横断する方向に、位置合わせされた複数のスロット(10A;310A;510A、510A’;610A;710A)の第1のセット(10;310;510、510’;610;710)を前記シートに形成する工程と、
同様に前記波形を横断する方向に、位置合わせされた複数のスロット(11A;311A;511A、511A’、611A;711A)の第2のセット(11;311;511、511’;611;711)を前記シートに形成する工程と、
それによって、各セットの2つの位置合わせされたスロットのそれぞれの間にスロット間隔(10B、11B;310B;311B;510B;511B、510B’、511B’;610B、611B)を設ける工程と
前記第1および第2のセットのスロットを前記シート材料に交互に形成する工程と、
他のセットの個々のスロットに関して前記波形を横断する方向に変位した、前記第1および第2のセットの1つの個々のスロットを形成する工程と、
前記シートを、自身に向かってまたは自身の上に、前記位置合わせされた複数のセットの複数のスロットの少なくともいくつかに沿って、交互に反対の方向(FD1、FD2)に繰り返し折り畳み、それによって、前記スロット間隔の領域においてお互いに相互接続され且つ前記全体として管状の複数のセルを区切るのに寄与するシートセクション(SS−SS;SSx−1−SSx+2)を形成する工程と、
を実行することを特徴とする方法。
【請求項10】
前記複数のセット(10、11;310、311;510、511、510’、511’;610、611;710、711)の複数のスロット(10A、11A;310A、311A;510A、511A、510A’、511A’;610A、611A;710A、711A)を、前記シート材料(301;701)の選択された領域(301A;731、732)に形成する工程、あるいは前記シート材料(1;501;601)の全体に渡って設ける工程、および、選択されたセットのスロットにおいて、あるいは前記セットのスロットの全てにおいて、前記シート材料を折り畳む工程を実行することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記シート材料(1;301;501;601)を、各セット(10;11;310、311;510、511、510’、511’;610’、611’)のスロット(10A、11A;310A、311A;510A、511A、510A’、511A’;610A、611A)において、略180°自身の上に折り畳み、それによって、1つの面(P1)において拡張され、前記面と全体として垂直に向けられた複数のセル(21;521、521’;621、621’)を伴う、構造(20;520;620)を形成する工程を実行することを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記シート材料(1;301;701)を、180°以外の任意の角度、好ましくは0°と135°との間で、任意に選択されたセット(10、11;310、311;710、711)のスロット(10A、11A;310A、311A;710A、711A)に沿って、自身に向かって折り畳む工程、および、他のセットのスロットのいくつかあるいは全てにおいて前記シート材料を180°自身の上に折り畳む工程を実行することを特徴とし、それによって、複数の種々の面(P1−P4;P1、P2、P5)において拡張され、前記領域の少なくともいくつかのそれぞれの面と全体として垂直に向けられた複数のセル(21)を伴う、複数のパネル領域(PA1−PA4;PA1、PA2、PA5;731−733、735−737)に分割された構造(120;220;320;420;720)を形成する工程を実行するを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のセット(310、311;710、711)の複数のスロット(310A、311A;710A、711A)を、前記シート材料(301;701)の選択された領域(301A;731、732)に設ける工程、あるいは前記シート材料(1)を、前記複数のセット(10、11)の複数のスロット(10A、11A)のいくつかにおいて、折り畳まれていない状態のままにする工程を実行することを特徴とし、それによって、1つの面(P1、P3)において拡張され、前記領域の面と全体として垂直に向けられた複数のセル(21)を有する、少なくとも1つのパネル領域(PA1、PA3;731、732)に分割され、且つ、1つの面(P1、P2、P4)において拡張され、初めから波形化された形状あるいは初めから波形化されてスロットが作られた形状を有する、少なくとも1つのパネル領域(PA2、PA4;733)に分割された、構造(320;220;720)を形成する工程を実行することを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
相互の上に略180°折り畳まれ、およびスロット間隔(10B、11B)を通じて一部が相互接続されている、前記隣接する複数のシートセクション(SS−SS)の少なくともいくつかは、前記折り畳みの後に、相互接続しているスロット間隔から離れている、相互に係合している領域(8)の少なくともいくつかにおいて、相互に固定されることを特徴とする請求項9乃至13の何れか1項に記載の方法。
【請求項15】
電子モジュールの電磁気遮蔽パネルユニットと換気パネルユニットとの少なくとも1つとして使用されることを特徴とする請求項7に記載の構造(20;120;220;320;420;520;620;720)。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【公表番号】特表2012−512050(P2012−512050A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539908(P2011−539908)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/067560
【国際公開番号】WO2010/069363
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】