説明

箱補助具

【課題】箱体の直交または一直線上にある第一の面及び第二の面など、直交する以外の面を互いに連結/固定/補強する。
【解決手段】第一係止部2の内面と第一挟持部6と第一当接部5とに、箱体の第一の面が挟持・係止され、第二係止部12の内面と第二挟持部16と第二当接部15とに、箱体の第二の面が挟持・係止される。回動部4を中心として、第一係止部2と第二係止部12とが回動されると、上記第一の面と第二の面との任意の角度で、両面を連結/固定/補強できる。90度ストッパ縁が、第一係止部2内面、第二係止部12内面に当接して、第一係止部2等と第二係止部12等とが直交状態で固定される。180度ストッパ堤31、32、33が、第一係止部2外面、第二係止部12外面に当接して、第一係止部2等と第二係止部12等とが一直線上で固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱補助具に関し、特にダンボール箱などの箱体を組み立てた状態または立体の状態で固定するまたは補強する等の補助をする器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ダンボール箱等の箱体を組み立てた状態または立体の状態で固定するまたは補強する等の付属器具、取り付け器具、付加器具などの補助器具が種々考えられてきている。例えば以下のものである。
【0003】
【特許文献1】特開2001−219931号公報
【特許文献2】特開平10−194267号公報
【特許文献3】特開平6−10918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本件発明の課題は、従来にない箱補助具を提供するもので、箱体の種々の個所を連結、固定または補強する等の補助をできるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の箱補助具は、 箱体を構成する第一の面の端縁に係止される第一係止部と、 上記箱体を構成する第二の面の端縁に係止される第二係止部と、 これら第一係止部と第二係止部とに連結され、これら第一係止部及び第二係止部の一方を他方に対して回動させる回動部とを備えた。
【発明の効果】
【0006】
これにより、箱体の直交する第一の面及び第二の面だけでなく、直線上に並んだ第一の面及び第二の面など、直交する以外の第一の面及び第二の面を互いに連結、固定または補強できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(1)箱補助具1の第一係止部2の構造
図1は箱補助具1の斜め上方から見た全体外観を示す。箱補助具1は、硬質の樹脂等からなり、第一係止部2と第二係止部12と回動部4とからなっている。図1において第一係止部2の奥側を内側/内面と呼び、手前側を外側/外面と呼ぶ。
【0008】
図3は箱補助具1の第一係止部2側の斜め下方から見た外観を示す。第一係止部2は、箱体Bの第一の面A1の端縁E1に係止されるもので、ほぼ正方形状またはほぼ方形状の板状であり、この板部分は箱体Bの第一の面A1の外面から当接する。このほぼ方形状のほぼ垂直の第一係止部2の上方から内方に第一当接部5がほぼ水平に延出されて、第一係止部2に対して直交する方向に延出されている。
【0009】
この第一当接部5はほぼ長方形状であり、第一係止部2の面に沿って細長くなっている。この第一当接部5の先端は、ほぼ直角に下方へ折れ曲がって延出され、方形板状の第一挟持部6が形成されている。この第一挟持部6の下方の先端は、第一係止部2の内面に向かって徐々に接近しており、第一係止部2と第一挟持部6との間隔は下方に向かって徐々に小さくなっている。
【0010】
さらに、第一挟持部6の先端は第一係止部2に対して間隔が広がったり狭まったりして、弾性的に広がったり復帰して狭まったりする。したがって、第一係止部2と第一挟持部6との間に、第一の面A1の端縁E1が挟みこまれ、第一挟持部6と第一係止部2とで第一の面A1の端縁E1の外面と内面とが挟持される。
【0011】
ここで、第一係止部2と第一挟持部6との間隔は下方に向かって徐々に小さくなっているので、第一の面A1の厚さが変化しても挟持され、種々の厚さの第一の面A1を挟持できる。第一挟持部6の下縁先端は、第一係止部2からやや離れるように若干広がっており、第一の面A1の内面に当たる面積が広くなり、第一の面A1に対する挟持が向上する。
【0012】
この第一挟持部6の上縁の上記第一当接部5の下面には、上記第一の面A1の端縁E1が当接する。この第一当接部5の下面の幅、すなわち第一係止部2と第一挟持部6の上縁との間隔は、第一の面A1の端縁E1の厚さより大きい。第一の面A1の端縁E1の厚さが厚い場合には、第一当接部5の幅がより大きい第一係止部2または箱補助具1に交換される。
【0013】
上記ほぼ方形板状の第一係止部2の上縁は上方へやや板状に延出され、第一ガイド部7が形成されている。この第一ガイド部7の内面及び外面は、上記第一係止部2の内面及び外面と同一面を形成している。この第一ガイド部7は、箱補助具1が取り付けられる箱体Bの上に積み重ねられる別の箱体Bが、下の箱体Bに対して外にはみ出さず、ずれず、箱体Bが安定的に積み重ねられる。
【0014】
これら重ねられる箱体B…は、同形同大であるが、高さのみ異なっていてもよいし、幅または奥行きが、整数倍であってもよい。この第一係止部2と次述する第二係止部12とは同形同大であるが、回動部4の回動軸を対象軸として線対称となっている。
【0015】
(2)箱補助具1の第二係止部12の構造
図2は箱補助具1の第二係止部12側の斜め上方から見た外観を示す。第二係止部12は、箱体Bの第二の面A2の端縁E2に係止されるもので、ほぼ正方形状またはほぼ方形状の板状であり、この板部分は箱体Bの第二の面A2の外面から当接する。このほぼ方形状のほぼ垂直の第二係止部12の上方から内方に第二当接部15がほぼ水平に延出されて、第二係止部12に対して直交する方向に延出されている。
【0016】
この第二当接部15はほぼ長方形状であり、第二係止部12の面に沿って細長くなっている。この第二当接部15の先端は、ほぼ直角に下方へ折れ曲がって延出され、方形板状の第二挟持部16が形成されている。この第二挟持部16の下方の先端は、第二係止部12の内面に向かって徐々に接近しており、第二係止部12と第二挟持部16との間隔は下方に向かって徐々に小さくなっている。
【0017】
さらに、第二挟持部16の先端は第二係止部12に対して間隔が広がったり狭まったりして、弾性的に広がったり復帰して狭まったりする。したがって、第二係止部12と第二挟持部16との間に、第二の面A2の端縁E2が挟みこまれ、第二挟持部16と第二係止部12とで第二の面A2の端縁E2の外面と内面とが挟持される。
【0018】
ここで、第二係止部12と第二挟持部1との間隔は下方に向かって徐々に小さくなっているので、第二の面A2の厚さが変化しても挟持され、種々の厚さの第二の面A2を挟持できる。第二挟持部16の下縁先端は、第二係止部12からやや離れるように若干広がっており、第二の面A2の内面に当たる面積が広くなり、第二の面A2に対する挟持が向上する。
【0019】
この第二挟持部16の上縁の上記第二当接部15の下面には、上記第二の面A2の端縁E2が当接する。この第二当接部15の下面の幅、すなわち第二係止部12と第二挟持部16の上縁との間隔は、第二の面A2の端縁E2の厚さより大きい。第二の面A2の端縁E2の厚さが厚い場合には、第二当接部15の幅がより大きい第二係止部12または箱補助具1に交換される。
【0020】
上記ほぼ方形板状の第二係止部12の上縁は上方へやや板状に延出され、第二ガイド部17が形成されている。この第二ガイド部17の内面及び外面は、上記第二係止部12の内面及び外面と同二面を形成している。この第二ガイド部17は、箱補助具1が取り付けられる箱体Bの上に積み重ねられる別の箱体Bが、下の箱体Bに対して外にはみ出さず、ずれず、箱体Bが安定的に積み重ねられる。
【0021】
(3)箱補助具1の回動部4の構造
上記第一係止部2の回動部4側、つまり図1において右側の端縁の中央部には、縦に延びる中央蝶番円筒部21が一体形成されている。一方、上記第二係止部12の回動部4側、つまり図1において左側の端縁の上部と下部とには、縦に延びる上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23が一体形成されている。
【0022】
上記中央蝶番円筒部21は、上記上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23の間に入り込む高さ/長さとなっており、中央蝶番円筒部21及び上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23の外径も内径も同じ大きさとなっている。そして、上部蝶番円筒部22の内孔の上部と、下部蝶番円筒部23の内孔の下部とは太くなっていて、内径がやや大きくなっている。
【0023】
図4は回動部4付近の縦断面を示す。上記上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23の内孔の内径は、リベット軸24の太さより大きく、上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23の内孔には、隙間を保ってリベット軸24が貫通している。したがって、回動部4は、第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とに連結される。
【0024】
さらに、第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とは、一方が他方に対して回動可能となっている。
【0025】
上記リベット軸24の上端の頭部は太くなっており、またリベット軸24の下端も太くなっており、これら太くなった部分は、上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23の内孔より太くなっていて、リベット軸24は、上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23の内孔から抜けないようになっている。
【0026】
上記上部蝶番円筒部22の内孔の太くなった上部と、下部蝶番円筒部23の内孔の太くなった下部内に、上記太くなったリベット軸24の上頭部と下先端とが入り込む。なお、太くなったリベット軸24の上頭部は、上部蝶番円筒部22の上に露出していても良いし、リベット軸24の下先端は、下部蝶番円筒部23の下に露出していてもよい。
【0027】
上記リベット軸24の下方の中央はスリット状に切欠されており、この切欠部25の深さ/長さは、上記リベット軸24の下端の太くなっている部分の高さ/長さの数倍であり、リベット軸24の下先端を切欠部25内に撓ませて、上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23の内孔を挿通させることができるようになっている。
【0028】
(4)180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)31、32、33
上記中央蝶番円筒部21の第二係止部12側、つまり図1において右側には縦に延びる中央180度ストッパ堤31が一体形成されている。また、上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23の第一係止部2側、つまり図1において左側には縦に延びる上部180度ストッパ堤32及び下部180度ストッパ堤33が一体形成されている。
【0029】
図5は第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ180度の一直線上に開いて箱Bに取り付けた状態の平面を示す。上記第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とにつき、回動部4を回動中心として、一方を他方に対して開くように回動していくと、第一係止部2の中央180度ストッパ堤31が第二係止部12の外面に当接するとともに、第二係止部12の上部180度ストッパ堤32及び下部180度ストッパ堤33が第一係止部2の外面に当接する。
【0030】
これにより、第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とは、回動部4を回動中心として、ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えてこれ以上回動されないように、回動部4の回動範囲が規制され、回動部4が止められる。
【0031】
そして、ほぼ一直線上、すなわちほぼ180度に並んだ、第一の面A1の端縁E1と第二の面A2の端縁E2とに、上記の状態の箱補助具1を取り付けると、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とを上、記角度の状態で互いに連結、固定または補強できる。
【0032】
(5)90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)36、37、38
上記第一係止部2の回動部4側の端縁、つまり図1において右側の端縁であって、上記中央蝶番円筒部21の上と下との端縁は、上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37となっている。また、第二係止部12の回動部4側の端縁、つまり図1において左側の端縁であって、上記上部蝶番円筒部22及び下部蝶番円筒部23のとの間の端縁は、中央90度ストッパ縁38となっている。
【0033】
図6は第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ90度の直交状態に閉じて箱Bに取り付けた状態の平面を示す。また図7は第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ90度の直交状態に閉じて箱Bに取り付けた状態の平面であって、中央蝶番円筒部21付近を破断した断面を示す。
【0034】
上記第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とにつき、回動部4を回動中心として、一方を他方に対して閉じるように回動していくと、第一係止部2の上部90度ストッパ縁36及び下部90度ストッパ縁37が第二係止部12の内面に当接するとともに、第二係止部12の中央90度ストッパ縁38が第一係止部2の内面に当接する。
【0035】
これにより、第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とは、回動部4を回動中心として、ほぼ直交する角度以下にこれ以上回動されないように、回動部4の回動範囲が規制され、回動部4が止められる。
【0036】
そして、ほぼ直交した、すなわちほぼ90度に交差する、第一の面A1の端縁E1と第二の面A2の端縁E2とに、上記の状態の箱補助具1を取り付けると、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とを、上記角度の状態で互いに連結、固定または補強できる。
【0037】
上記上部90度ストッパ縁36及び下部90度ストッパ縁37と、上記中央180度ストッパ堤31とは、上記回動部4の回動中心に対して、互いに反対方向に位置する。また、上記中央90度ストッパ縁38と、上部180度ストッパ堤32及び下部180度ストッパ堤33とは、上記回動部4の回動中心に対して、互いに反対方向に位置する。
【0038】
これにより、90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)36、37、38と、180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)31、32、33とを、回動部4の片方/一部に集中させず、均等に配置できる。したがって、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とを、90度と180度とで互いに連結、固定または補強する場合に、それぞれで安定できる。
【0039】
(6)中間位置ストッパ突起41、42
図8は第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ135度の状態で箱Bに取り付けた状態の一部破断の平面を示す。上記中央蝶番円筒部21の上方の周面に沿って、上記中央180度ストッパ堤31から、第一係止部2の内面に向かって、1つ以上、例えば2つの中間位置ストッパ突起41、42が突設されている。
【0040】
中間位置ストッパ突起41と回動部4の回動中心と結ぶ方向は、第一係止部2の内面に直交する方向に延びており、第一係止部2等と第二係止部12等とが直交する位置に回動したとき、中間位置ストッパ突起41は、第二係止部12の外面にほぼ接する位置にある。これにより、第一係止部2等と第二係止部12等とが直交する状態から開く方向に回動することが規制され、回動部4が止められる。
【0041】
また、上記中間位置ストッパ突起41と上記中央180度ストッパ堤31との、ほぼ中間には、上記中間位置ストッパ突起42が位置している。上記中間位置ストッパ突起41と中間位置ストッパ突起42との間に、中央90度ストッパ縁38またはその角が入り込むと、第一係止部2等と第二係止部12等とのなす角度は、上記直交する位置とほぼ一直線上の位置との中間の位置である、ほぼ135度の位置に、回動部4の回動範囲が規制され、回動部4が止められる。
【0042】
そして、ほぼ135度に交差する、第一の面A1の端縁E1と第二の面A2の端縁E2とに、上記の状態の箱補助具1を取り付けると、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とを、上記角度の状態で互いに連結、固定または補強できる。
【0043】
第一係止部2等と第二係止部12等とが、ほぼ一直線上に並ぶ位置に回動したとき、中間位置ストッパ突起42は、第二係止部12の内面または第二係止部12の中央90度ストッパ縁38にほぼ接する位置にある。これにより、第一係止部2等と第二係止部12等とが一直線上に位置する状態から閉じる方向に回動することが規制され、回動部4が止められる。
【0044】
このような中間位置ストッパ突起41、42は、第二係止部12の上部蝶番円筒部22、23の上部または下部の180度ストッパ堤32、33から、第二係止部12の内面にかけて形成されてもよい。この場合、中間位置ストッパ突起41、42には、上記上部または下部の90度ストッパ縁36、37またはその角が係合・係止していく。
【0045】
(7)その他の構造
上記回動部4は第一係止部2及び第二係止部12の外面側に突出し、上記第一係止部2、第二係止部12、回動部4の内面には、凹凸が無く、第一の面A1と第二の面A2の外面に密着して当接し、箱補助具1が箱体Bの第一の面A1と第二の面A2にしっかりと係止される。
【0046】
したがって、上記回動部4上記箱体の第一の面A1及び第二の面A2と反対側に突出しており、上記箱体Bの第一の面A1と第二の面A2に接する上記第一係止部2、第二係止部12、回動部4の面には、凹凸が無く、箱補助具1の箱体Bへの取り付けにスペースを取らない。
【0047】
また、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2を互いにより強固に連結、固定または補強できる。さらに、第一係止部2等と第二係止部12等とが互いに接近するように回動するときも、互いに離間するように回動するときも回動部4が邪魔にならない。
【0048】
上記上部90度ストッパ縁36及び下部90度ストッパ縁37または回動部4と第一当接部5または第一挟持部6との間隔は、第二当接部15または第二挟持部16の第二係止部12内面からの突出量より大きい。また、上記中央90度ストッパ縁38または回動部4と第二当接部15または第二挟持部16との間隔は、第一当接部5または第一挟持部6の第一係止部2内面からの突出量より大きい。
【0049】
したがって、上記第一係止部2等と上記第二係止部12等とを90度に回動して直交する位置に配置したとき、第二当接部15、第二挟持部16及び第二係止部12と、第一当接部5、第一挟持部6及び第一係止部2とは互いに当たらない位置に備えられている。これにより、第一係止部2等と第二係止部12等とを支障なく円滑に90度の直角に回動できる。
【0050】
したがって、上記第一係止部2等と上記第二係止部12等とを180度に回動して一直線上の位置に配置したとき、第二当接部15、第二挟持部16及び第二係止部12と、第一当接部5、第一挟持部6及び第一係止部2とは互いに当たらない位置に備えられている。これにより、第一係止部2等と第二係止部12等とを支障なく円滑に180度の一直線上に回動できる。
【0051】
(8)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、箱体Bはダンボール製のほか、樹脂製、木製、集成材製、合成材製、合板製、表面に化粧紙が接着されたもの、竹製、金属製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、硬質ウレタン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよい。
【0052】
上記箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とは互いにつながっていても良いし、切断分離されていても良いし、一部つながっていてもよいし、一部切断分離されていても良いし、折れ曲がっていても良いし、真直ぐに並んでいてもよい。
【0053】
上記中間位置ストッパ突起41、42の数はもっと多くてももっと少なくてもよく、中間位置ストッパ突起41、42の配置角度位置は、135度以外でもよい。これにより、第一係止部2等と第二係止部12等とを、ほぼ直交する位置とほぼ一直線上の位置との中間の任意の位置に当該回動部4を止めて、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とを、この任意の角度の状態で互いに連結、固定または補強できる。
【0054】
第一係止部2等と第二係止部12等とのなす角度は、ほぼ直交するほぼ90度より小さい、ほぼ60度、ほぼ45度、ほぼ30度、…、などでもよいし、ほぼ一直線上のほぼ180度より大きい、ほぼ210度、225度、240度、…、等でもよい。これに応じて、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2とのなす角度も、これらの角度となる。
【0055】
上記図5において、2つの箱Bが横に並べられて接触している状態において、この2つの箱Bの両角のほぼ一直線にのびる2つの面A1、A2に箱補助具1は取り付けられている。しかし、箱補助具1は、1つの箱Bの2つの分離分割された2つの面A1、A2に取り付けられてもよいし、1つの箱Bの分離分割されていない1つの面A1またはA2に取り付けられてもよい。
【0056】
リベット軸24は省略され、中央蝶番円筒部21の上面と下面から突出した突起軸が設けられ、この突起軸が上部蝶番円筒部22の下からと、下部蝶番円筒部23の上から挿入されて、回動可能とされてもよく、回動部4は、第一係止部2等と第二係止部12とを回動できればどのような機構でもよい。この場合、この2つの突起軸はバネ圧で出没自在とされてもよい。
【0057】
上記第一係止部2等と第二係止部12等との上記角度における固定は、上述の中間位置ストッパ突起41、42、180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)31、32、33、90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)36、37、38のほか、回動部4、上部蝶番円筒部22、中央蝶番円筒部21、下部蝶番円筒部23に設けられた以下の機構でもよい。
【0058】
例えば、第一係止部2等と第二係止部12等のうち、中央蝶番円筒部21の上面及び下面、上部蝶番円筒部22の下面、下部蝶番円筒部23の上面に形成された、それぞれが噛み合うクラウン型のつめ歯車、一方に設けられたつめと他方に設けられたつめ歯車の機構、一方に設けられたピンと他方に設けられたピン車などのゼネバストップ機構、一方に設けられたパレレットと他方に設けられたエスケープ車などのエスケープ機構、一方に設けられたバネ圧で出没するピンと他方に設けられたこのピンが間欠的に係合する複数の穴の機構などであり、間欠的に角度を変えられるものなら何でもよい。
【0059】
中央180度ストッパ堤31、上部180度ストッパ堤32、下部180度ストッパ堤33のうち1つまたは2つが省略されてもよい。この場合でも、第一係止部2等と、第二係止部12等とは、ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えてこれ以上回動されないように、回動部4の回動範囲が規制され、回動部4が止められる。
【0060】
上記上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38のうち1つまたは2つが省略されてもよい。この場合でも、第一係止部2等と、第二係止部12等とは、ほぼ直交する角度以下にこれ以上回動されないように、回動部4の回動範囲が規制され、回動部4が止められる。
【0061】
この場合において、上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38と、中央蝶番円筒部21、上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23との間の一部または全部に大きな隙間があって、上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38が、第一係止部2の外面、第二係止部12の外面に当接しなくてもよい。
【0062】
また、中間位置ストッパ突起41、42、中央180度ストッパ堤31、上部180度ストッパ堤32、下部180度ストッパ堤33、上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38の一部または全部が省略されてもよい。
【0063】
上記第一係止部2及び第二係止部12は、箱体Bの第一の面A1及び第二の面A2の内面側に取り付けられ、第一当接部5、第一挟持部6、第二当接部15及び第二挟持部16は、箱体Bの第一の面A1及び第二の面A2の外面側に取り付けられてもよい。この場合、第一当接部5、第一挟持部6、第二当接部15及び第二挟持部16は、第一係止部2及び第二係止部12の内面側ではなく外面側に設けられる。
【0064】
また、第一ガイド部7及び第二ガイド部17は、第一挟持部6及び第二挟持部16の上に延出される。さらに、中央蝶番円筒部21、上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23、中央180度ストッパ堤31、上部180度ストッパ堤32、下部180度ストッパ堤33、回動部4は、第一係止部2及び第二係止部12の外面側ではなく内面側に設けられて、この内面側に突出してもよい。
【0065】
この場合、上記第一係止部2、第二係止部12、回動部4の外面には、凹凸が無く、第一の面A1と第二の面A2の内面に密着して当接し、箱補助具1が箱体Bの第一の面A1と第二の面A2にしっかりと係止される。
【0066】
この場合でも、上記回動部4は上記箱体の第一の面A1及び第二の面A2と反対側に突出しており、上記箱体Bの第一の面A1と第二の面A2に接する上記第一係止部2、第二係止部12、回動部4の面には、凹凸が無く、箱補助具1の箱体Bへの取り付けにスペースを取らない。
【0067】
また、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2を互いにより強固に連結、固定または補強できる。さらに、第一係止部2等と第二係止部12等とが互いに接近するように回動するときも、互いに離間するように回動するときも回動部4が邪魔にならない。
【0068】
上記第一係止部2または/及び第二係止部12の厚さは任意であり、リベット軸24、中央蝶番円筒部21、上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23より厚くても、同じ厚さでも良い。同じ厚さであれば、回動部4が、第一係止部2等と第二係止部12等との外面からも内面からも突出せず、第一係止部2等と第二係止部12等との内面に箱体Bの第一の面A1と第二の面A2が当接しても、外面に箱体Bの第一の面A1と第二の面A2が当接しても、密着して当接し、箱補助具1が箱体Bの第一の面A1と第二の面A2にしっかりと係止される。
【0069】
上記上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38(90度規制部/回動固定部)の代わりに、これらの縁36、37、38付近に設けられた堤、突起または段差部等でもよく、第一係止部2等と第二係止部12等とを90度に閉じた状態で固定/規制/ストップできれば何でもよい。
【0070】
この場合、第一係止部2等と第二係止部12等とが90度の直交する位置に回動されたとき、第一係止部2側の堤、突起または段差部等は、第二係止部12の内面に当接するか、または第二係止部12側の堤、突起または段差部等は、第一係止部2の内面に当接する。
【0071】
上記中央180度ストッパ堤31、上部180度ストッパ堤32、下部180度ストッパ堤33(180度規制部/回動固定部)の代わりに、第一係止部2等の外面から突出して、第二係止部12の外面に達する半円環状のストッパ、第二係止部12等の外面から突出して、第一係止部2の外面に達する半円環状のストッパでもよく、第一係止部2等と第二係止部12等とを180度に開いた状態で固定/規制/ストップできれば何でもよい。
【0072】
この半円環状のストッパは、回動部4の回動中心に対して180度の円周角を有しており、第一係止部2等と第二係止部12等とが180度の一直線上の位置に回動されたとき、第一係止部2側の半円環状のストッパ等は、第二係止部12の外面に当接するか、または第二係止部12側の半円環状のストッパ等は、第一係止部2の外面に当接する。ストッパの形状は半円環状以外に、山型、台形型などどのような形状でもよい。
【0073】
上記第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とは、線対称で、同形同大であったが、異なる形、異なる大きさでも良いし、線対称でなくてもよい。
【0074】
第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7と、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17とには、さらに別の第三係止部、第三当接部、第三挟持部、第三ガイド部7が連結され、この連結が3つ以上、4つ以上、5つ以上、…、継続されてもよい。
【0075】
上記第一係止部2、第二係止部12、第一挟持部6、第二挟持部16、第一当接部5、第二当接部15は、平板状のほか、湾曲した板状、曲面板状、球面板状、洗濯挟み状、熊手状、クリップ状、フック状、網状、半円柱状、棒状、線状、櫛状、球状、多面体状、段差状、波状、これらの形状を複数組み合わせた形状等どのような形状でもよく、第一の面A1の端縁E1及び第二の面A2の端縁E2に固定または補強できればどのような形状でもよい。
【0076】
この場合、第一挟持部6と第一当接部5とのいずれか一方、第二当接部15と第二挟持部16とのいずれか一方が省略されてもよいし、第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6及び第一ガイド部7のいずれか2つ以上が兼用されて残りが省略されてもよいし、同じく第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16及び第二ガイド部17のいずれか2つ以上が兼用されて残りが省略されてもよい。いずれにせよ、箱体Bの第一の面A1と第二の面A2に、箱補助具1、第一係止部2等、第二係止部12等を係止できればどのような形態でもよい。
【0077】
第一係止部2と第一挟持部6との間隔、第二係止部12と第二挟持部16との間隔は下方に向かって徐々に小さくならず、平行でも良いし、下方に向かって徐々に大きくなっていてもよい。第一挟持部6及び第二挟持部16は、第一係止部2及び第二係止部12に対して弾性的に広がったり狭まったりしなくても良く、弾性がなく剛体でもよいし、可撓性のあるものでもよいし、塑性変形するものでもよい。
【0078】
上記第一係止部2、第一当接部5、第一挟持部6、第一ガイド部7、第二係止部12、第二当接部15、第二挟持部16、第二ガイド部17の厚さは同じであったがそれぞれが異なっていても良いし、それぞれが先端に向かって徐々に細くなっても太くなってもよい。
【0079】
第一当接部5及び第二当接部15は、第一係止部2及び第二係止部12に対して直角に折れ曲がらず、鋭角または鈍角に折れ曲がってもよいし、延出方向も傾いていてもよいし、湾曲して折れ曲がっていてもよいし、同じく第一挟持部6及び第二挟持部16は、第一当接部5及び第二当接部15に対して直角に折れ曲がらず、鋭角または鈍角に折れ曲がってもよいし、延出方向も傾いていてもよいし、湾曲して折れ曲がっていてもよい。
【0080】
上記第一係止部2、回動部4、第一当接部5、第一挟持部6、第一ガイド部7、第二係止部12、第一当接部15、第一挟持部16、第二ガイド部17、中央蝶番円筒部21、上部蝶番円筒部22、下部蝶番円筒部23、リベット軸24、切欠部25、中央180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)31、上部180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)32、下部180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)33、上部90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)36、下部90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)37、中央90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)38、中間位置ストッパ突起41、42、第一の面A1、端縁E1、第二の面A2、端縁E2、箱体B、箱補助具1の一部または全体は省略されてもよいし、分割分離されてその数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、これらの材質は硬質樹脂製のほか、軟質樹脂製、木製、集成材製、合成材製、合板製、表面に化粧紙が接着されたもの、竹製、樹脂製、金属製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、硬質ウレタン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよい。
【0081】
(9)他の発明の効果
[1]箱体を構成する第一の面の端縁に係止される第一係止部と、 上記箱体を構成する第二の面の端縁に係止される第二係止部と、 これら第一係止部と第二係止部とに連結され、これら第一係止部及び第二係止部の一方を他方に対して回動させる回動部とを備えたことを特徴とする箱補助具。
【0082】
[2]第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を回動中心として、ほぼ直交する位置に当該回動部を止めるとともに、ほぼ一直線上の位置にも当該回動部を止める、回動固定部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の箱補助具。
【0083】
これにより、回動部が不用意に回動せず、箱体の第一の面と第二の面を互いに強固に連結、固定または補強できるし、互いに直交する第一の面と第二の面でも、一直線上に並んだ第一の面と第二の面でも、互いに連結、固定または補強できる。
【0084】
[3]上記回動固定部は、第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を回動中心として、 上記ほぼ直交する角度以下に回動しないように当該回動部を規制する90度規制部と、 上記ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えて回動しないように当該回動部を規制する180度規制部とを備えたことを特徴とする請求項2記載の箱補助具。
【0085】
これにより、回動部が不用意に回動せず、箱体の第一の面と第二の面を互いに強固に連結、固定または補強できるし、90度に交わる第一の面と第二の面でも、180度に並んだ第一の面と第二の面でも、互いに連結、固定または補強できる。
【0086】
[4]上記90度規制部は、第一係止部及び第二係止部の一方の一部を他方の一部に当接させて、ほぼ直交する角度以下に回動しないように当該回動部を規制する90度ストッパ部であり、 上記180度規制部は、第一係止部及び第二係止部の一方の一部を他方の一部に当接させて、ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えて回動しないように当該回動部を規制する180度ストッパ部であり、 この90度ストッパ部とこの180度ストッパ部とは、上記回動部の回動中心に対して、互いに反対方向に位置することを特徴とする請求項3記載の箱補助具。
【0087】
これにより、90度規制部と180度規制部とが、回動部の片方/一部に集中せず、均等に配置あれる。したがって、箱体の第一の面と第二の面とが、90度と180度とで互いに連結、固定または補強する場合に、それぞれで安定あれる。また、回動部が不用意に回動せず、箱体の第一の面と第二の面を互いに強固に連結、固定または補強できるし、90度に交わる第一の面と第二の面でも、180度に並んだ第一の面と第二の面でも、互いに連結、固定または補強できる。
【0088】
[5]上記回動固定部は、上記第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を中心として、ほぼ直交する位置とほぼ一直線上の位置との中間の位置にも当該回動部を止めることを特徴とする請求項2記載の箱補助具。
【0089】
これにより、箱体の第一の面と第二の面とが、90度、180度以外の任意の角度で配置される箱体でも、第一の面と第二の面とが、互いに連結、固定または補強される。
【0090】
[6]上記第一係止部は、上記箱体の第一の面の外面と内面とを挟持する第一挟持部と、当該第一の面の端縁に当接する第一当接部とを備え、 上記第二係止部は、上記箱体の第二の面の外面と内面とを挟持する第二挟持部と、当該第二の面の端縁に当接する第二当接部とを備えていることを特徴とする請求項4または5記載の箱補助具。
【0091】
これにより、箱体の第一の面と第二の面とに、挟持と当接とで、箱補助具がしっかりと取り付けられ、第一の面と第二の面とが、互いに連結、固定または補強される。
【0092】
[7]上記箱体の第一の面と第二の面に接する上記第一係止部、第二係止部、回動部の面には、凹凸が無く、 上記回動部は上記箱体の第一の面及び第二の面と反対側に突出しており、 上記第一係止部と第二係止部とが、互いに直交する位置にあるとき、及びほぼ一直線上の位置にあるとき、上記第一挟持部、第一当接部、第二挟持部、第二当接部は、互いに当たらない位置に備えられていることを特徴とする請求項6記載の箱補助具。
【0093】
これにより、上記箱体の第一の面と第二の面に接する上記第一係止部、第二係止部、回動部の面には、凹凸が無く、箱補助具の箱体への取り付けにスペースを取らない。また、箱体の第一の面と第二の面を互いにより強固に連結、固定または補強できる。さらに、第一係止部等と第二係止部等とが互いに接近するように回動するときも、互いに離間するように回動するときも回動部が邪魔にならない。また、第一係止部と第二係止部とを支障なく円滑に直交位置または一直線上に回動できる。
【0094】
[8]上記第一挟持部または第一当接部と回動部との間隔は、上記第二挟持部または第二当接部の第二係止部からの突出量より大きく、 上記第二挟持部または第二当接部と回動部との間隔は、上記第一挟持部または第一当接部の第一係止部からの突出量より大きいことを特徴とする請求項7記載の箱補助具。
【0095】
これにより、直交位置に回動したときも一直線上に回動したときも、第二当接部、第二挟持部及び第二係止部と、第一当接部、第一挟持部及び第一係止部とは互いに当たらず、第一係止部と第二係止部とを支障なく円滑に直交位置または一直線上に回動できる。また、図5に示すように、箱Bの3つの面が「T字型」などに配列されている個所にも箱補助具1を装着できる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
箱体の直交する第一の面及び第二の面だけでなく、直線上に並んだ第一の面及び第二の面など、直交する以外の第一の面及び第二の面を互いに連結、固定または補強する。第一係止部2の内面と第一挟持部6と第一当接部5とに、箱体Bの第一の面A1が挟持・係止され、第二係止部12の内面と第二挟持部16と第二当接部15とに、箱体Bの第二の面A2が挟持・係止される。
【0097】
回動部4を中心として、第一係止部2と第二係止部12とを回動させれば、上記第一の面A1と第二の面A2とがどのような角度であっても、両面A1、A2を連結、固定または補強できる。上部90度ストッパ縁36、下部90度ストッパ縁37、中央90度ストッパ縁38が、第一係止部2内面、第二係止部12内面に当接して、第一係止部2等と第二係止部12等とが直交状態で固定される。
【0098】
中央180度ストッパ堤31、上部180度ストッパ堤32、下部180度ストッパ堤33が、第一係止部2外面、第二係止部12外面に当接して、第一係止部2等と第二係止部12等とが一直線上で固定される。中央蝶番円筒部21の周面の中間位置ストッパ突起41、42に、中央90度ストッパ縁38が当たって係合すると、第一係止部2等と第二係止部12等とが直交状態と一直線上との中間状態で固定される。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】箱補助具1の斜め上方から見た全体外観を示す。
【図2】箱補助具1の第二係止部12側の斜め上方から見た外観を示す。
【図3】箱補助具1の第一係止部2側の斜め下方から見た外観を示す。
【図4】回動部4付近の縦断面を示す。
【図5】第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ180度の一直線上に開いて箱Bに取り付けた状態の平面を示す。
【図6】第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ90度の直交状態に閉じて箱Bに取り付けた状態の平面を示す。
【図7】第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ90度の直交状態に閉じて箱Bに取り付けた状態の平面であって、中央蝶番円筒部21付近を破断した断面を示す。
【図8】第一係止部2等と第二係止部12等とをほぼ135度の状態で箱Bに取り付けた状態の一部破断の平面を示す。
【符号の説明】
【0100】
1…箱補助具、2…第一係止部、
4…回動部、5…第一当接部、
6…第一挟持部、7…第一ガイド部、
12…第二係止部、15…第一当接部、
16…第一挟持部、17…第二ガイド部、
21…中央蝶番円筒部、22…上部蝶番円筒部、
23…下部蝶番円筒部、24…リベット軸、
25…切欠部、
31…中央180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)、
32…上部180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)、
33…下部180度ストッパ堤(180度規制部/回動固定部)、
36…上部90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)、
37…下部90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)、
38…中央90度ストッパ縁(90度規制部/回動固定部)、
41、42…中間位置ストッパ突起、
A1…第一の面、E1…端縁、
A2…第二の面、E2…端縁、
B…箱体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体を構成する第一の面の端縁に係止される第一係止部と、
上記箱体を構成する第二の面の端縁に係止される第二係止部と、
これら第一係止部と第二係止部とに連結され、これら第一係止部及び第二係止部の一方を他方に対して回動させる回動部とを備えたことを特徴とする箱補助具。
【請求項2】
第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を回動中心として、ほぼ直交する位置に当該回動部を止めるとともに、ほぼ一直線上の位置にも当該回動部を止める、回動固定部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の箱補助具。
【請求項3】
上記回動固定部は、第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を回動中心として、
上記ほぼ直交する角度以下に回動しないように当該回動部を規制する90度規制部と、
上記ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えて回動しないように当該回動部を規制する180度規制部とを備えたことを特徴とする請求項2記載の箱補助具。
【請求項4】
上記90度規制部は、第一係止部及び第二係止部の一方の一部を他方の一部に当接させて、ほぼ直交する角度以下に回動しないように当該回動部を規制する90度ストッパ部であり、
上記180度規制部は、第一係止部及び第二係止部の一方の一部を他方の一部に当接させて、ほぼ一直線上に並ぶ角度を越えて回動しないように当該回動部を規制する180度ストッパ部であり、
この90度ストッパ部とこの180度ストッパ部とは、上記回動部の回動中心に対して、互いに反対方向に位置することを特徴とする請求項3記載の箱補助具。
【請求項5】
上記回動固定部は、上記第一係止部及び第二係止部のうち、一方を他方に対して、上記回動部を中心として、ほぼ直交する位置とほぼ一直線上の位置との中間の位置にも当該回動部を止めることを特徴とする請求項2記載の箱補助具。
【請求項6】
上記第一係止部は、上記箱体の第一の面の外面と内面とを挟持する第一挟持部と、当該第一の面の端縁に当接する第一当接部とを備え、
上記第二係止部は、上記箱体の第二の面の外面と内面とを挟持する第二挟持部と、当該第二の面の端縁に当接する第二当接部とを備えていることを特徴とする請求項4または5記載の箱補助具。
【請求項7】
上記箱体の第一の面と第二の面に接する上記第一係止部、第二係止部、回動部の面には、凹凸が無く、
上記回動部は上記箱体の第一の面及び第二の面と反対側に突出しており、
上記第一係止部と第二係止部とが、互いに直交する位置にあるとき、及びほぼ一直線上の位置にあるとき、上記第一挟持部、第一当接部、第二挟持部、第二当接部は、互いに当たらない位置に備えられていることを特徴とする請求項6記載の箱補助具。
【請求項8】
上記第一挟持部または第一当接部と回動部との間隔は、上記第二挟持部または第二当接部の第二係止部からの突出量より大きく、
上記第二挟持部または第二当接部と回動部との間隔は、上記第一挟持部または第一当接部の第一係止部からの突出量より大きいことを特徴とする請求項7記載の箱補助具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−171649(P2012−171649A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34976(P2011−34976)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(511045682)株式会社三翔 (1)
【Fターム(参考)】