説明

簡易型製粉プラント

【課題】製粉施設における穀類への加水処理又は水分調整処理を省略し、イニシャルコスト及びランニングコストを削減する。
【解決手段】原料玄米の計量・荷受を行う玄米荷受工程、該玄米荷受工程で荷受した玄米を搗精する精米工程、及び該精米工程で搗精された精白米の水分調整を行った後に出荷する精米出荷工程を備えた精米施設2と、前記精米施設2から搬入された精白米の計量・荷受を行う精米荷受工程、該精米荷受工程で荷受した精白米を粉砕する粉砕工程、及び該粉砕工程で粉砕された米粉を粒度ごとに揃えて出荷を行う米粉出荷工程を備えた製粉施設3とを備えた製粉プラント1であって、前記精米出荷工程と前記精米荷受工程との間は、前記精米出荷工程で積み込んだ精白米の表面に付着している水分を、前記精米荷受工程に到着するまでに米粒全体に均一に行き渡らすよう、撹拌を行いつつ輸送を行う輸送車輌31を連絡した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易型製粉プラントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、小麦粉の製造あるいは米粉の製造に係る製粉システムとして、図3及び図4に開示された方法がある。図3は小麦粉を製造する際の製粉工程の概略のフロー図である(非特許文献1参照)。図3を参照すれば、まず、原料となる小麦から異物などを取り除く粗選処理101が行われ、次に、粗選処理された小麦粒に一定量の水分を添加する加水処理102を施して麦粒の硬度を低下させ、次いで、ブレーキロールなどの粉砕機により粉砕処理103を施し、さらに、粉砕された粉状物をシフターなどで粒度分けするなどの篩い分け処理104が行われている。図3では、さらに、ピュリファイヤーによる純化処理105、スムースロールによる粉砕処理106及びシフターによる篩い分け処理107を設けて、希望する品質、等級の小麦粉となるように篩から出てくる上り粉を組み合わせて、数種類の小麦粉を製造することが可能な仕組みとなっている。
【0003】
図4は粳(うるち)玄米から上用粉及び上新粉などの米粉を製造する際の製粉工程の概略のフロー図である(非特許文献2参照)。図4を参照すれば、まず、原料となる粳玄米を歩留90%まで精白する搗精処理201が行われ、次いで、水を少量加えて精白米の水分を18〜19%に加水する処理か、又は水漬した後、精白米の水分を18〜19%に水切りを行う水分調整処理202を施し、さらに、製粉機などを使用して粉砕を行う粉砕処理203を施し、最後に粉砕された粉状物をシフターなどで粒度分けし、上用粉及び上新粉に篩い分けを行う篩い分け処理204を行うようになっている。
【0004】
図3及び図4に示す従来の一般的な製粉工程にあっては、加水処理102や水分調整処理202を製粉施設内で行うものである。そして、製粉施設には、穀類洗浄機、浸漬タンク、脱水機及び搬送コンベアなど各種水分調整機械が設置されてあり、多大なイニシャルコスト及び電気代や水道代などのランニングがかかっていた。また、穀類の洗穀後には大量の排水が発生し、これを処理する排水処理設備にも莫大な費用が生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「小麦粉の話」、財団法人製粉振興会、平成元年6月30日発行、P.50
【非特許文献2】倉澤文夫 著「米とその加工」、株式会社建帛社、昭和57年11月25日初版発行、P.336
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点にかんがみ、製粉施設における穀類への加水処理又は水分調整処理を省略し、イニシャルコスト及びランニングコストが削減することができる簡易型製粉プラントを提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、玄米生産地に立設され、原料玄米の計量・荷受を行う玄米荷受工程、該玄米荷受工程で荷受した玄米を搗精する精米工程、及び該精米工程で搗精された精白米の水分調整を行った後に出荷を行う精米出荷工程を備えた精米施設と、該精米施設から距離が離れた土地に立設され、前記精米施設から搬入される精白米の計量・荷受を行う精米荷受工程、該精米荷受工程で荷受した精白米を粉砕する粉砕工程、及び該粉砕工程で粉砕された米粉を粒度ごとに揃えて出荷を行う米粉出荷工程を備えた製粉施設と、を備えた製粉プラントであって、前記精米施設側の精米出荷工程と前記製粉施設側の精米荷受工程との間は、前記精米出荷工程で積み込んだ精白米の表面に付着している水分を、前記精米荷受工程に到着するまでに米粒全体に均一に行き渡らすよう、撹拌を行いつつ輸送を行うことが可能な輸送車輌によって連絡したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、前記輸送車輌は、車台となるベース部と、該ベース部上に備えた大型回転容器と、該大型回転容器を前記ベース部上で回転可能に支持する軸受部及び回転駆動部と、前記大型回転容器の内壁に配設される螺旋翼と、前記大型回転容器の傾斜上方側に配置した投入ホッパと、該投入ホッパ下方側に配置して精白米を荷降し位置へ導くための排出樋とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明によれば、前記精米出荷工程には、前記精米工程により搗精された精白米を一時貯留する一時貯留タンクと、該一時貯留タンクにて一時貯留された精白米の搬送を行う横搬送ドラム及び撹拌スクリューからなる横搬送部と、該横搬送部にて搬送される精白米に対して水分を添加する水分添加パイプと、該水分添加パイプの流量を制御するバルブと、前記水分添加パイプに連絡した水タンクと、前記横搬送部の撹拌スクリューを回転駆動させる駆動モータとを備えた水分調整装置を付加したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明によれば、前記水分調整装置には、前記横搬送部と前記輸送車輌の投入ホッパ部とを連絡して精白米を前記輸送車輌へ積み込むべく、前記横搬送ドラムの搬送終端部に米粒排出樋を配設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、前記精米施設側の精米出荷工程と前記製粉施設側の精米荷受工程との間に、前記精米出荷工程で積み込んだ精白米の表面に付着している水分を、前記精米荷受工程に到着するまでに米粒全体に均一に行き渡らすよう、撹拌を行いつつ輸送を行うことが可能な輸送車輌を連絡させた。これにより、精米施設から製粉施設までの間は、例えば、2〜3時間かけて精白米を撹拌しながら運搬することで精白米の水分調整と調質を行うことができる。これに伴い、製粉施設における加水処理施設、水分調整処理施設及び排水処理施設などが不要となり、建設コストを削減しながら上質な米粉を製造することが可能となる。すなわち、本製粉プラントの製粉施設においては、搬入した精白米を貯蔵することなく、直ちに気流粉砕することができるから、荷受時の穀物貯蔵サイロ、及び調質タンクなどの大規模な貯蔵・調質施設の建設を省略することができ、イニシャルコストを大幅に削減することができる。また、排水処理も不要であり、これに伴うランニングコストも大幅に削減することが可能となる。
【0012】
そして、前記輸送車輌が、車台となるベース部と、該ベース部上に備えた大型回転容器と、該大型回転容器を前記ベース部上で回転可能に支持する軸受部及び回転駆動部と、前記大型回転容器の内壁に配設される螺旋翼と、前記大型回転容器の傾斜上方側に配置した投入ホッパと、該投入ホッパ下方側に配置して精白米を荷降し位置へ導くための排出樋とを備えた構造とすれば、精白米を輸送車輌に積み込む時は大型回転容器を車両後方から見て反時計(左)方向に回転させると、輸送中での精白米の撹拌が可能となり、精白米を荷降ろしする時は大型回転容器を逆回転することにより、排出樋からの排出を容易に行うことが可能となる。
【0013】
また、前記精米出荷工程には、前記精米工程により搗精された精白米を一時貯留する一時貯留タンクと、該一時貯留タンクにて一時貯留された精白米の搬送を行う横搬送ドラム及び撹拌スクリューからなる横搬送部と、該横搬送部にて搬送される精白米に対して水分を添加する水分添加パイプと、該水分添加パイプの流量を制御するバルブと、前記水分添加パイプに連絡した水タンクと、前記横搬送部の撹拌スクリューを回転駆動させる駆動モータとを備えた水分調整装置を付加することで、簡易な装置により精白米への水分添加や水分調整が可能となる。
【0014】
さらに、前記水分調整装置には、前記横搬送部と前記輸送車輌の投入ホッパ部とを連絡して精白米を前記輸送車輌へ積み込むべく、前記横搬送ドラムの搬送終端部に米粒排出樋を配設すると、輸送車輌への米粒の積み込みを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の簡易型製粉プラントの概要図である。
【図2】ミキサー車の各部の構成を示す概略図である。
【図3】従来の小麦粉を製造する際の製粉工程の概略のフロー図である。
【図4】従来の米粉を製造する際の製粉工程の概略のフロー図である
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づき、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は本発明の簡易型製粉プラントの概要図であり、図1において、符号1は簡易型製粉プラントの全体を示し、符号2は精米施設の全体を、符号3は製粉施設の全体をそれぞれ示す。
【0017】
精米施設2は、カントリーエレベータ、ライスセンタ又は農家の圃場の近くなどの比較的地価の安い玄米生産地に立設される。この精米施設2は、トラックやトレーラなどの輸送車輌4によって運搬される原料玄米の計量・荷受を行う荷受ホッパ5を備えた玄米荷受工程6と、荷受した玄米から米粒よりも大きな小石や異物など夾雑物を除去する粗選機8を備えた粗選工程9と、粗選機8により粗選された玄米を搗精する精米機11及び精白米よりも小さな小石を除去する石抜機12を備えた精米工程13と、精米工程13で搗精された精白米から着色粒やガラス片などを光学的に識別するとともに、これら着色粒やガラス片を精白米から除去する色彩選別機15を備えた精選工程16と、色彩選別機15により精選された精白米をさらに粒径ごとに分別するロータリシフター18を備えた粒選工程19と、水分調整装置を内装した精米出荷工程20とを備えている。
【0018】
前記精米出荷工程20は、一時貯留タンク22で一時貯留した精白米に対して水分調整(加水)を行うべく、横搬送ドラム23、撹拌スクリュー24、水タンク25、パイプ26、バルブ27、及び駆動モータ28を備えた水分調整装置29が設けられている。そして、横搬送ドラム23の搬送終端部には米粒排出樋30が設けられ、該米粒排出樋30は、精白米を撹拌しながら輸送するミキサー車31の投入ホッパ32に臨ませてある。
【0019】
前記ミキサー車31は、従来周知の生コンクリートを工事現場へ輸送するまでの間、適度な撹拌を行ってコンクリートと水とを均一にするために使用する車輌と同等構造であり、容器をゆっくりと回転させて、該容器内に投入された精白米を撹拌しながら輸送する形態であれば、その他の態様の輸送車輌であってもよい。
【0020】
図2は前記ミキサー車の各部の構成を示す概略図を示す。図2において、符号31aは通常のトラックが備える車台となるベース部であり、該ベース部31a上には、精白米を積載するための大型回転容器33が備えられ、軸受部34及び回転駆動部35によって回転可能に支持されている。該大型回転容器33の内壁33aには、螺旋翼36が配設されており、精白米を積み込む時は車両後方から見て反時計(左)方向に回転させると、輸送中での精白米の撹拌が可能となり、精白米を荷降ろしする時は逆回転することにより、排出樋37からの排出が可能となる。容器33の容量は0.9m3から4.25m3程度である。
【0021】
車両後部上方側には投入ホッパ32が設けられ、該ホッパ32下方側には、精白米を荷降し位置へ導くための排出樋37が設けられる。なお、荷降ろし後に投入ホッパ32、排出樋37などを洗浄するための水を貯蔵する水タンク(図示せず)を設けてもよい。
【0022】
次に、再び図1に戻り、製粉施設3について説明する。この製粉施設3は、前記精米施設2から離れた、例えば、人口密集地など比較的地価が高い土地に立設される。そして、前記精米施設2で生産された精白米をミキサー車31などの輸送車輌により運搬し、製粉施設3に到着するまでの、例えば、2〜3時間かけて精白米を撹拌しながら運搬することで精白米に付着している水分を、米粒全体に均一に行き渡らすことが可能となる。前記製粉施設3は、水分調整とテンパリングが終了した精白米につき計量・荷受を行う荷受ホッパ38からなる精米荷受工程39と、荷受した精米を受け入れてそのまま気流粉砕を行う気流粉砕機40を備えた気流粉砕工程41と、粉砕された米粉を粒度ごとに分別するロータリシフター42を備えた篩い分け工程43と、粒度ごとに揃えた米粉を自動計量袋詰機44により計量・袋詰を行い、その後、運搬車輌45により出荷を行う米粉出荷工程46とを備えている。
【0023】
前記製粉施設3の気流粉砕工程41及び篩い分け工程43には、異物混入の防止等を目的にそれぞれニューマ配管が配設されている。すなわち、気流粉砕機40の粉砕物排出側にロータリフィーダ47を設けるとともに、該ロータリフィーダ47にエア搬送用の輸送管48を連結し、該輸送管48の搬送始端側にブロア49の吐出部を連結し、輸送管48の搬送終端側には、次の篩い分け工程43に配置されているサイクロン50に連結する。同様に、ロータリシフター42の排出側にロータリフィーダ51を設けるとともに、該ロータリフィーダ51にエア搬送用の輸送管52を連結し、該輸送管52の搬送始端側にブロア53の吐出部を連結し、輸送管52の搬送終端側には、次の米粉出荷工程46に配置されているサイクロン54に連結する。
【0024】
以下、本実施の形態における具体的作用について説明する。
図1において、新米、古米、多収穫米などの玄米生産地から得られた原料玄米(例えば、水分13〜16%(w.b.%))を使用し、精米施設2における精米機11及び水分調整装置29により水分18〜30%(w.b.%)の精白米に仕上げる。そして、この精米施設2で製造した精白米をミキサー車31に積み込み、製粉施設3に到着するまでの間ゆっくりとした撹拌を行いつつ輸送を行う。その結果、精白米の表面に付着している水分を米粒全体に均一に行き渡らす調質作用が行われることになる。これにより、米粒表面部と米粒中心部との間の水分ムラが極めて小さくなるといった利点が生じる。
なお、水分調整装置29では米粒に水を吸水させることを述べたが、これに限定されることはなく、高濃度GABA水溶液、機能性糖化液など、各種栄養素を含む水溶液を利用して米粒に吸水させることもできる。これにより、フィチン酸、イノシトール、GABAなどの機能性成分や、ビタミン、ミネラルを豊富に含む米粉を製造することができる。
また、ミキサー車31の大型回転容器33に通気装置(図示せず)や温度調節装置(図示せず)を配設することにより、撹拌しながら通気や温度調節を行うことにより、精白米の品質劣化を防止することが可能となる。
【0025】
製粉施設3に到着した精白米は、すでに水分添加作用と調質作用とが施されており、硬度が著しく低下した状態となっている。このため、荷受直後の精白米をそのまま気流粉砕することが可能となる。製粉施設3の荷受ホッパ38で荷受した精白米は、寝かし処理を行うことなく、揚穀機55及び一時貯留タンク56を経由し、直ちに気流粉砕機40に投入されて粉砕が行われる。粉砕は高速回転する粉砕ロータ(図示せず)による破砕と、風吸込口(図示せず)からの旋回する空気噴流とにより行われ、激しい撹拌、摩擦、衝突作用を繰り返しながら米粒の微粉化が行われる。粉砕された微粉は粉砕室(図示せず)内を浮遊しながら、天井部の分級ロータ(図示せず)で分級し、一定粒度以下となった微粉のみを集塵機(図示せず)に集め、ロータリフィーダ47を経て製品として機外へ排出される。この気流粉砕機40では、200メッシュ(75μm)通過が89.3%となり、微細で良質な米粉を提供することが可能となる。
【0026】
製粉施設3の篩い分け工程43では、粉砕された粉状物をロータリシフター42などで粒度分けが行われ、次いで、米粉出荷工程46では、上用粉、上新粉など米粉の粒度に応じて計量・袋詰が行われ、運搬車輌45に積み込まれて出荷が行われる。
【0027】
米粉は、日本各地で国産米(地元産米)の消費拡大に向けて、米粉100%使用のパンや、米粉を使ったケーキなど、製パンの分野や洋菓子製造の分野などに新たな市場開拓、販路拡大の布石として期待が寄せられている。本発明の簡易型製粉プラント1は、比較的地価の安い玄米生産地近くに水分調整装置29を付加した精米施設2を立設するとともに、比較的地価の高い人口密集地近くにサイロやタンクなどを省略した製粉施設3を立設する。そして、精米施設2から製粉施設3までの間は、2〜3時間かけて精白米を運搬(精白米の水分調整と調質を行いながら運搬)することで、製粉施設3における加水処理施設、水分調整処理施設及び排水処理施設などの建設コストを削減しながら、上質な米粉を製造することが可能となる。また、本製粉プラントの製粉施設3において、荷受時の穀物貯蔵サイロ、及び調質タンクなどの大規模な貯蔵・調質施設の建設をも省略することができ、イニシャルコストを大幅に削減するとともに、排水処理も不要であるからこれに伴うランニングコストも大幅に削減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、比較的土地の安い玄米生産地において精米施設を立設するとともに、該精米施設から離れて、比較的土地の高い人口密集地において製粉施設を立設した分離型の製粉プラントにおいて適用することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 簡易型製粉プラント
2 精米施設
3 製粉施設
4 輸送車輌
5 荷受ホッパ
6 玄米荷受工程
7 揚穀機
8 粗選機
9 粗選工程
10 揚穀機
11 精米機
12 石抜機
13 精米工程
14 揚穀機
15 色彩選別機
16 精選工程
17 揚穀機
18 ロータリシフター
19 粒選工程
20 精米出荷工程
21 揚穀機
22 一時貯留タンク
23 横搬送ドラム
24 撹拌スクリュー
25 水タンク
26 パイプ
27 バルブ
28 駆動モータ
29 水分調整装置
30 米粒排出樋
31 ミキサー車
32 投入ホッパ
33 大型回転容器
34 軸受部
35 回転駆動部
36 螺旋翼
37 排出樋
38 荷受ホッパ
39 精米荷受工程
40 気流粉砕機
41 気流粉砕工程
42 ロータリシフター
43 篩い分け工程
44 自動計量袋詰機
45 運搬車輌
46 米粉出荷工程
47 ロータリフィーダ
48 輸送管
49 ブロア
50 サイクロン
51 ロータリフィーダ
52 輸送管
53 ブロア
54 サイクロン
55 揚穀機
56 一時貯留タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米生産地に立設され、原料玄米の計量・荷受を行う玄米荷受工程、該玄米荷受工程で荷受した玄米を搗精する精米工程、及び該精米工程で搗精された精白米の水分調整を行った後に出荷を行う精米出荷工程を備えた精米施設と、
該精米施設から距離が離れた土地に立設され、前記精米施設から搬入される精白米の計量・荷受を行う精米荷受工程、該精米荷受工程で荷受した精白米を粉砕する粉砕工程、及び該粉砕工程で粉砕された米粉を粒度ごとに揃えて出荷を行う米粉出荷工程を備えた製粉施設と、を備えた製粉プラントであって、
前記精米施設側の精米出荷工程と前記製粉施設側の精米荷受工程との間は、前記精米出荷工程で積み込んだ精白米の表面に付着している水分を、前記精米荷受工程に到着するまでに米粒全体に均一に行き渡らすよう、撹拌を行いつつ輸送を行うことが可能な輸送車輌によって連絡したことを特徴とする簡易型製粉プラント。
【請求項2】
前記輸送車輌は、車台となるベース部と、該ベース部上に備えた大型回転容器と、該大型回転容器を前記ベース部上で回転可能に支持する軸受部及び回転駆動部と、前記大型回転容器の内壁に配設される螺旋翼と、前記大型回転容器の傾斜上方側に配置した投入ホッパと、該投入ホッパ下方側に配置して精白米を荷降し位置へ導くための排出樋とを備えてなる請求項1記載の簡易型製粉プラント。
【請求項3】
前記精米出荷工程には、前記精米工程により搗精された精白米を一時貯留する一時貯留タンクと、該一時貯留タンクにて一時貯留された精白米の搬送を行う横搬送ドラム及び撹拌スクリューからなる横搬送部と、該横搬送部にて搬送される精白米に対して水分を添加する水分添加パイプと、該水分添加パイプの流量を制御するバルブと、前記水分添加パイプに連絡した水タンクと、前記横搬送部の撹拌スクリューを回転駆動させる駆動モータとを備えた水分調整装置を付加してなる請求項1又は2記載の簡易型製粉プラント。
【請求項4】
前記水分調整装置には、前記横搬送部と前記輸送車輌の投入ホッパ部とを連絡して精白米を前記輸送車輌へ積み込むべく、前記横搬送ドラムの搬送終端部に米粒排出樋を配設してなる請求項3記載の簡易型製粉プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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