説明

粉体移送用継ぎ手および、これを使用した粉体移送方法

【課題】一の粉体機器から別の粉体機器へ粉体を移送する移送ラインを筒状フィルムで形成する際、その筒状フィルムを、簡単な構造で且つ均一な力で確実に取り付けることを可能にする。
【解決手段】継ぎ手10は、一の粉体機器の粉体出口又は入口に接続される第1の筒1と、筒1に嵌め合いされる第2の筒2と、嵌め合いされた筒1及び2を結合するための結合部材である締め付けバンド3とを備える。筒1の粉体機器側とは反対側の筒端部には、筒2と接合される鍔状の第1の継ぎ手部5が設けられている。筒2の一端部には、第1の継ぎ手部5と接合される鍔状の第2の継ぎ手部6が設けられている。第1の継ぎ手部5と第2の継ぎ手部6の接合し合う面(接合面)は、一方が凸形状(突起6a)を有し、他方が該凸形状と嵌合可能な凹形状(溝5a)を有している。筒1の外周面は、該外周面に筒状フィルム1を固定するためのOリングが着脱可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精密化学品、食品、製薬などの製造分野において、一方の容器に収納された粉体を他方の容器へ、周囲への粉体の飛散を防止しつつ移送する移送ラインを構成する粉体移送用継ぎ手および、これを使用した粉体移送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
精密化学品、製薬などの分野では製造現場で原料および/または製品として粉体を取り扱うことがある。粉体の中には薬理活性の高い粉体のように人体に有害なものもあり、この粉体を扱う作業者の安全を確保する必要がある。また、湿気によって溶解する粉体もあり、このような粉体が作業現場に飛散した場合には床が濡れてしまうなど、作業環境が悪化する。さらに、酸素を嫌う性質を有する粉体もあり、この場合には大気に触れない状態で移送する必要がある。そのため、いわゆる封じ込め設備により、粉体を封じ込めた状態で機器間を移送させ、周囲への粉体の飛散を防止することが広く行われている。
【0003】
この場合、封じ込め設備のコストを低減する対策の一つとして、プラスチック製(例えばポリエチレンなど)のフィルムで形成される筒状部材により、機器間の粉体移送ラインの封じ込めを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
このような機器の粉体出入り口には、筒状のフィルムを強固に装着可能な筒状本体が機械的に接続される。これは、筒状のフィルムを移送ラインとして用いる場合に、移送に伴う粉体圧力により、該フィルムが移送ラインから外れてしまわないように、該フィルムを強固に固定しておくことが必要となるからである。
【0005】
例えば、特許文献1では、前記筒状本体の一端側の開口部と係合可能な環状の金具をヒンジにて回動自在に前記筒状本体の外側面に設け、前記筒状本体と前記金具との間に筒状フィルムを挟み込むようにして固定することが開示されている。前記金具には、通常、前記金具を人が操作するための取っ手が備えられている。機器間の移送ラインの寸法が大きく、前記筒状本体のサイズが大きい場合には、前記金具も大きくなり、操作し難いので、補助駆動手段として空気シリンダーが前記筒状本体の外側面に取り付けられている。また、前記金具が粉体移送時に外れないようにする為のロック機構が前記筒状本体の外側面に設けられている。
【0006】
さて、移送ラインの形成にプラスチックフィルムを用いる場合に移送後の機器端部を処理する方法として、グローブボックスやアイソレータなどでよく行われているバグインバグアウト(bag in bag out)の方法がある。
【0007】
即ち、一方の機器から他方の機器への粉体移送が終了したら、まず、機器間を接続している筒状フィルムの中央部近傍の2箇所を結束する。この結束のためには、プラスチック製バンドとして、例えば、インシュロックバンドなどが用いられている。その後、結束された2箇所の中間部を、ナイフなどで切断する。この方法による場合、前記筒状本体の開口部に筒状フィルムが取りついた状態で残ることとなる(本明細書では、これを、「根っこ」と呼ぶ)。
【0008】
次に新しい粉体の移送を行うときには、別の新しい筒状のプラスチックフィルムをこの「根っこ」の上から被せるようにして前記筒状本体に取り付け、機器内を封じた状況を維持しつつ、この開口部に残ったフィルムを取り去ることとなる。
【0009】
以上のようにして、移送ラインを成す筒状フィルムの付け替えにおいて、周囲への粉体の飛散を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−143712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術においては、次のような課題がある。
【0012】
1)筒状本体との間でフィルムを挟み込む環状の金具がヒンジにて回動自在に設けられているため、前記金具は前記筒状本体の中心軸に対して斜めに移動する。このため、筒状本体に対する金具の締め付けがバラつきやすく、該筒状本体の開口部の側面に対してフィルムの保持力が均一になりにくい。
【0013】
例えば、特許文献1の図1に示されている装置の場合には、筒状本体の中心軸に対して円環状の金具を同軸方向に嵌め込むことになるので、フィルムの挟み込みは筒状本体の周囲面で比較的均一になる。ところが、特許文献1の図8に示されている装置では、環状の金具が筒状本体の中心軸に対して斜めの位置から該筒状本体に嵌まり込んでいくので、該筒状本体の開口部の側面に対してフィルムの保持力が不均一になりやすい。該フィルムが密着する該筒状本体の開口部の側面は平滑な面であり、上記のように筒状本体の開口部の側面に対する金具の締め付けが不均一となる場合には粉体が漏れやすい。
【0014】
2)前述のように、筒状本体の開口部に残っている先行の「根っこ部分」を取り去る必要があるが、この作業を行うための専用ノズル(同文献の接近口5,9)を筒状本体自体に設ける必要がある。
【0015】
3)上記の専用ノズルや、環状金具の回動支持機構、移動駆動手段およびロック機構などを筒状本体の外側面に設ける必要から、筒状本体全体が大きくなりやすい。このため、筒状本体の内側面において粉体の接触領域が増え、洗浄を要する面積が大きくなることから、洗浄の負荷が大きくなる。
【0016】
4)筒状本体と環状金具の間に挟み込むフィルムの厚みに変更があると、筒状本体に対する金具の締め付け加減を調整する必要がある。
【0017】
5)粉体機器の上部に筒状本体を接続してフィルムを取り付ける態様(引用文献1の図1)と、粉体機器の下部に筒状本体を接続してフィルムを取り付ける態様(引用文献1の図8)とで、筒状本体の形状が異なる。このために、筒状本体へのフィルム取り付け作業の方法に違いが生じ、作業上の複雑度を増すことにつながる。
【0018】
そこで本発明の目的は、一の粉体機器から粉体を取り出して別の粉体機器(容器または粉体処理設備など)に移し替える移送ラインを筒状フィルムで形成する際に、各粉体装置の粉体出口又は入口に該筒状フィルムを連結するために使用される粉体移送用継ぎ手において、上述した課題を解決することにある。さらに本発明は、その粉体移送用継ぎ手を使用した粉体移送方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の態様の一つは、一の粉体機器から別の粉体機器へ粉体を移送するために使用される筒状フィルムを、それぞれの前記粉体装置に連結するための粉体移送用継ぎ手において、各前記粉体装置に設けられた粉体出口又は入口に一端が接続される第1の筒と、該第1の筒の他端に嵌め合いされる第2の筒と、嵌め合いされた前記第1及び第2の筒を結合するための結合部材と、を備えたものである。
【0020】
この態様において、前記第1の筒の前記他端には、前記第2の筒と接合される第1の継ぎ手部が設けられている。前記第2の筒の一端部には、該第1の継ぎ手部と接合される第2の継ぎ手部が設けられている。前記第1の継ぎ手部と前記第2の継ぎ手部の接合し合う面は、一方が凸形状を有し、他方が、該凸形状と嵌め合い可能な凹形状を有している。さらに、前記第1の筒の外周面には、前記筒状フィルムを該外周面に固定するためのOリングを着脱可能に備えている。
【0021】
上記のような構成において、前記筒状フィルムは前記第1の筒部の外周面に被せられて前記Oリングで固定され、かつ、前記第1の筒の継ぎ手部と前記第2の筒の継ぎ手部の間に挟まれ、前記第2の筒の内側を通過するように取り付けられる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、一の粉体機器から別の粉体機器へ粉体を移送する移送路として使用される筒状フィルムを、それぞれの粉体装置に連結する際、その筒状フィルムを、簡単な構造で且つ均一な力で確実に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態による粉体移送用継ぎ手を示す断面図である。
【図2】本実施例による粉体移送用継ぎ手の一つに筒状フィルムを取り付けた状態を示す断面図である。
【図3】本実施例による粉体移送用継ぎ手を上側と下側の粉体機器それぞれに配置し、上下の粉体機器間に筒状フィルムを取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】本実施例による粉体移送用継ぎ手によって上下の粉体機器間に取り付けられている筒状フィルムを、新しい別の筒状フィルムに取り替えるときの作業手順を説明する図である。
【図5】図5に示した作業に用いられる袖付きの筒状フィルムを示す図である。
【図6】本実施形態の粉体移送用継ぎ手の構成要素である筒を形成している一つのピースと、作業用取っ手を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態による粉体移送用継ぎ手の構成を示す断面図である。この継ぎ手は継ぎ手の中心軸線に対して対称な構成を持つため、この図1並びに図2〜図4はその中心軸線に対する片側断面のみの略図としている。
【0026】
本実施形態の継ぎ手10は、粉体機器(不図示)の粉体出口又は入口に機械的に接続される第1の筒1と、第1の筒1に嵌め合いされる第2の筒2と、嵌め合いされた筒1及び2を強固に結合するための結合部材である締め付けバンド3と、を備える。
【0027】
第1の筒1の粉体機器側の端部には、粉体機器の粉体出口又は入口に第1の筒1を取り付けるためのフランジ4が形成されている。そのフランジ4とは反対側の筒端部には、第2の筒2と接合される鍔状の第1の継ぎ手部5が設けられている。また、第2の筒2の一端部には、第1の継ぎ手部5と接合される鍔状の第2の継ぎ手部6が設けられている。
【0028】
第1の継ぎ手部5と第2の継ぎ手部6の接合し合う面(以下、接合面と呼ぶ。)は、一方が雄形状(凸形状)を有し、他方が雌形状(凹形状)を有している。本例の場合、第1の継ぎ手部5の接合面に雌形状(凹形状)を形成するため、第1の筒1の開口縁に沿って溝5aが設けられている。さらに、第2の継ぎ手部6の接合面に雄形状(凸形状)を形成するため、溝5aに嵌合する突起6aが、第2の筒2の開口縁に沿って設けられている。
【0029】
第1及び第2の継ぎ手部5,6の接合面間に隙間が生じないようにする為、一方の接合面に、Oリングを設置するための溝が形成されていることが好ましい。本例の場合、第2の継ぎ手部6の接合面にOリング用の溝6bが環状に形成されている。このOリングの要否は、気密性の要求によって判断される。
【0030】
また、第1の筒1の外周面に筒状フィルムが被せられたときにその筒状フィルムを筒1の外周面に固定するために、筒1の外周面上にOリングが装着される。このため、筒1の外周面の上下2箇所に、Oリングの滑り落ち防止のためのストッパー(以下、ストッパーリングと呼ぶ。)7,8が筒外周方向に沿ってリング状に設けられている。ストッパーリングは例えば、丸棒を筒部1の外周に巻きつけ、溶接で固定して形成される。ストッパーリング7,8の間の距離は、概ね、150〜300mmである。
【0031】
第2の継ぎ手部6が設けられた第2の筒2は、筒の中心軸を含む平面で縦方向に切断されて、複数個に分割されている。代表的には、2分割(半割り)であるが、それに限定するものではない。
【0032】
分割された各第2の筒2の下部には、その取扱いを容易にするために、取っ手9が取り付けられている。
【0033】
また、凹形状と凸形状で嵌め合いされた両継ぎ手部5,6の外周囲に、それらを一緒に覆って締め付けることができる締め付けバンド3が取り付け可能となっている。
【0034】
両継ぎ手部5,6の外周囲と締め付けバンド3の内側部の形状は、嵌め合いされた両継ぎ手部5,6の外周囲を締め付けバンド3で覆って締め付けると、両継ぎ手部5,6が互いに接合し合う方向に移動して強固な結合状態になるように形成されている。例えば、湾曲した2つの金属バンドの両端どうしをボルトと蝶螺子を用いて連結可能とした構成があり、2つの金属バンドで対象物を挟んで蝶螺子を回すことでその対象物が金属バンドによって締め付けられる。この種の締め付けバンドを利用すると、嵌め合いされた両継ぎ手部5,6は強固に結合された状態になる。
【0035】
図2は、図1に例示した継ぎ手10に筒状フィルム11を取り付けた状態を示すものである。
【0036】
継ぎ手10に取付けるプラスチック製の筒状のフィルム11は、粉体機器とこの下側に位置する別の粉体機器の粉体出入口を結ぶ長さに相当する長さと、容易に撓める柔軟性を有する。筒状のフィルム11を継ぎ手10に取り付けるには、第1の筒部1の外側にフィルム11が被せられ、筒部1の側面上のフィルム11が少なくとも2つのOリング12,13で仮止めされる。このフィルムの仮止めは、継ぎ手10を構成する第1及び第2の筒1,2を締め付けバンド3で結合する前に行われる。
【0037】
Oリング12,13は、フィルム11の周囲部を第1の筒部1の周囲面に締め付けておくのに必要な面圧を確保するために、第1の筒部1の外径寸法よりもリング内径を小さくしておく。例えば、Oリングの内径は、第1の筒部1の外径よりも20〜30%ほど小さくする。また、2つ以上のOリングを用いたのは、後述するように旧いフィルムを新しいフィルムに取り替えるときに両方のフィルムを同時に押さえて込んで密閉状態を維持する必要があるためである。
【0038】
Oリング12,13が装着された第1の筒1の側面にはストッパーリング7,8が配設されているので、図2の状態でフィルム11を下方に引っ張り降ろしても、Oリング12,13自体が抜けることは無い。
【0039】
図2では、第1及び第2の継ぎ手5,6の接合面間にOリング14を配置した場合を示している。第1の筒1の外側面に対して装着された筒状フィルム11は、第1及び第2の継ぎ手5,6の接合面間に挟まれて、第2の筒2の内側を通って下方へ延びている。この状態では第2の筒2の内側面及び接合面がフィルム11に完全に被覆されるので、粉体機器から第1の筒1を通って下方へ移送される粉体に第2の筒2は直接に触れることは無い。
【0040】
プラスチック製の筒状のフィルム11については、適宜に材料の選択が行われる。その一例として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチックを挙げることができる。このうち、強度、化学的安定性、及び透明性の点で、低密度ポリエチレン(LDPE)を使用することが好ましい。
【0041】
フィルム11の厚さについても、適宜の厚みを選択することができる。通常、0.1〜0.2mm程度の厚さのものを好ましく使用することができる。
【0042】
このように、第1及び第2の筒1,2と締め付けバンド3とOリング等を備えた粉体移送用継ぎ手10を粉体機器の粉体出口又は入口に機械的に接続し、粉体移送用継ぎ手10に筒状フィルム11を装着することで、粉体を封じ込めた状態で粉体機器間を移送させることができる。
【0043】
図3は、一つの粉体機器から該粉体機器の下方に位置する別の粉体機器へ粉体をその自重で移送する際、上側にある粉体機器の出口15と、下側に位置する別の粉体機器の入口16とをフィルム11で繋いだ状態を示すものである。
【0044】
図3に示すように、前述した継ぎ手10が2つ用意され、一方の継ぎ手10-1が上側の粉体機器の出口15に機械的に接続され、もう一方の継ぎ手10-2が下側の粉体機器の入口16に機械的に接続されている。上方および下方の粉体機器の両方に対して同じ形状の粉体移送用継ぎ手を用いることができる。
【0045】
このような移送ラインは、例えば、精密化学工場や原薬工場などでは多く見られるものである。例えば、遠心分離機からの湿体を乾燥器に投入する工程や、乾燥機から充填機に移送する工程などで、上側の機器から下側の機器へ直接に移送する場合に見られる。機器間を直に移送することで、移送ラインの長さを最小にすることが可能となる。勿論、工場によっては、諸般の理由により、直接に移送しない場合もある。なお、直接に移送する場合には、それぞれの機器を、粉体出口又は入口が一直線上に存在するように配置するのが一般的である。本明細書では、上記のような粉体を取り扱う機器を総じて粉体機器と呼んでいる。
【0046】
粉体の移送パターンとしては、次のような2つの態様1),2)が想定される。
【0047】
1)第1の移送の態様としては、上側の粉体機器から、処理が終わった粉体の全量を一度に、次の工程を実施する下側の粉体機器へ移送する場合がある。例えば、遠心分離機から乾燥機への移送はこれに該当する。
【0048】
この場合には勿論、下側にある粉体機器の容量は上側の粉体機器内の粉体の全量を受け入れるに足りる大きさである必要がある。
【0049】
またこの場合、上側の粉体機器についてはこの粉体機器での工程終了後に粉体機器の洗浄作業に入ることが多い。この場合の洗浄作業について次のように行われる。
【0050】
上下の粉体機器にそれぞれ接続された粉体移送用継ぎ手10−1,10−2に筒状フィルム11の両端を取り付けて移送が終わった後、上下の機器間を切り離すため、図3に示されるような筒状フィルム11の中間部近傍での上下二箇所で該フィルムを結束し、該結束箇所の間の部分を切断する。この結果、各粉体機器の出口又は入口には、先述の「根っこ」と呼ばれる部分が残ることになる。この部分は、フィルムを結束した箇所を有するので、粉体機器の出口又は入口は開放されていない。この状態で、上側の粉体機器について内部の洗浄が行われる。その際に、洗浄液で「根っこ」の部分が湿った状態なり、その洗浄液の排出の際に「根っこ」の部分を取り外して洗浄排液と一緒に機器外へ出すことになる。これは、WIP(Wet In Place)もしくは、ウェットダウンと呼ばれている方法であり、飛散しやすい粉体であっても湿潤してしまえば、外部に空気浮遊して飛散することはないので、薬理活性の高い粉体を扱う際によく行われている手法である。
【0051】
下側にある機器についても、その内部の洗浄が行われた後に、最終的に粉体機器の入口の「根っこ」の部分が取り外される。このようにして、次の移送準備が行えることになる。
【0052】
この場合、上下の粉体機器間を繋ぐ筒状フィルム自体の形状も、後述するような袖付きのものとする必要がなく、単純な円筒形状のものとなる。
【0053】
2)第2の移送の態様としては、上側の粉体機器から、処理が終わった粉体を一部ずつ、下側の粉体機器へ移送するとともに、下側の粉体機器を一回の移送の度に変える場合がある。例えば、乾燥器から乾燥粉を、乾燥器に比べて容量が小さい複数のコンテナに分けて移送する場合である。勿論、コンテナの容量が乾燥機の容量よりも大きければ、全量の払出が可能であるが、コンテナは運搬装置に関連したハンドリングの制約があるので、それほどには大きくは出来ない。
【0054】
この場合も、上側の粉体機器の洗浄は粉体の全量を払い出してから行われる。
【0055】
この第2の移送態様の場合、上側の粉体機器から一部の粉体を下側の粉体機器へ移送した後、上下の機器間を切り離すため、筒状フィルムの中間部近傍での上下二箇所で該フィルムを結束し、該結束箇所の間の部分を切断する。その後、上側の粉体機器から切り離した下側の粉体機器の位置に、この機器に換えて別の新しい粉体機器(例えばコンテナ)が配置される。
【0056】
この別の新しい粉体機器内に、再び、上側の粉体機器から残りの一部の粉体を移送するため、上下の粉体機器の継ぎ手間に筒状フィルムを取り付けるとともに、上側の粉体機器に残っている「根っこ」部分を取り去る必要がある。このためには、上下の粉体機器間に新たに取り付ける筒状フィルムの側部に、別に小さな筒部(「袖」と称する)が一体に形成された特殊な形状ものが用いられる(図5)。尚、筒状フィルム側部とは反対の側の袖の端部は閉じられている。
【0057】
このような袖が付いた筒状フィルムの両端を作業者は上側及び下側の粉体機器の継ぎ手にそれぞれ取り付けて、上下の粉体機器間の移送ラインを、封じ込めた状態にする。そして作業者は、その袖の中に、上側の粉体機器出口に残っている「根っこ」部分と、これを筒側面に固定していたOリングとを取り込んで、袖の先端に移動させる。そして、袖の二箇所を結束して「根っこ」部分とOリングを袋詰めし、該結束箇所の間の部分を切断することで、それらを除去する。こうした作業は、袖が付いた筒状フィルムの外側から行われる。
【0058】
ここで、この袖付きの筒状フィルムを用いる場合(第2の移送の態様)を想定して、該筒状フィルムの脱着の操作を詳述する。
【0059】
図4は、上下一直線上に配置された粉体機器の出入口を繋いでいた筒状フィルム11を、上記の袖付きの筒状フィルムに、各粉体機器内部を封じ込めた状態のままで取り替える手順を示すものである。
【0060】
図4の(1)では、上下の粉体機器間での粉体の移送が終了した状態が示されている。上下の粉体機器の出入口15,16を繋いでいる筒状フィルム11の内側面には、該筒状フィルム内を通過した粉体粒子が付着している。
【0061】
図4の(2)に示すように、筒状フィルム11の中間部で上下2箇所をプラスチック製の結束バンド17にて結束する。このとき、結束バンドが緩まないように、ラチェット機構を有する専用工具を用いると良い。そして、上下2箇所にある結束バンド17の間の部分を、ナイフ若しくは専用カッターで切断する。また、このような状態で上側または下側の粉体機器側の筒1に残っているフィルム部分11aは、先述したように「根っこ」と呼ばれる部分である。
【0062】
それから作業者は、図4の(3)に示すように、上側機器の継ぎ手10−1と下側機器の継ぎ手10−2それぞれの締め付けバンド3を緩めて、各継ぎ手10−1,10−2における第1の筒1と第2の筒2との結合状態を解く。さらに、第1の筒1に嵌め合いされている第2の筒2を2分割して、第1の筒1から取り去る。これにより、第1の筒1の側面にフィルム部分11aがOリング12,13で装着されているだけになる。
【0063】
さらに、図4の(4)に示すように、上側の粉体機器側の筒1に残っているフィルム部分11aを引き下げ、下側の粉体機器側の筒1に残っているフィルム11aを引き上げる。このとき、各々のフィルム部分11aが第1のOリング12からは外れるが、第2のOリング13からは外れないようにする。第2のOリング13からもフィルム部分11aが外れると、各粉体機器の密閉状態が失われてしまうためである。
【0064】
上記の操作が行われた後は、図4の(5)に示されるような状態になる。
【0065】
続いて、図4の(6)に示すように、作業者は、袖が付いた新しい筒状フィルム18の両端部を、上側の筒1と下側の筒1それぞれの側面に被せる。そして、新しい筒状フィルム18は、元々あったOリング12と新しいOリング19で各筒1の側面に仮止めされる。この事により、各々の筒1に残っている先行のフィルム部分11a(いわゆる「根っこ」部分)が新しい筒状フィルム18に内包されつつ、上下の粉体機器間に、密閉された移送ラインが形成される。
【0066】
その後、図4の(7)、(8)に示すように、上下の粉体機器間の移送ラインを閉じた状態にしている筒状フィルム18の中で、上側及び下側の筒1にそれぞれ残ったフィルム部分11a及びOリング13を作業者が取り去る。この作業自体は、筒状フィルム18の外部から容易に行うことができる。つまり、作業者は筒状フィルム18の袖18aに外側から手を通して筒状フィルム18の内側へ折り返し、手でOリング13及びフィルム部分11aを掴み取った後、手を筒状フィルム18の外側へ引き戻すことで、取り外したOリング13及びフィルム部分11aを袖18aの中に収納する。
【0067】
さらに、図4の(9)、(10)に示すように、Oリング12とOリング19で筒状フィルム18を各第1の筒1の側面に固定した後、各第1の筒1に筒状フィルム18を介して第2の筒2を嵌め合わせる。このとき、筒状フィルム18は筒1,2間に挟まれるように第2の筒2の内側を通す必要がある。第2の筒2は先述したように分割された構造であるため、筒状フィルム18が既に上下の粉体機器間を連結している状態でも、第2の筒2を筒状フィルム18の外側から取り付けて筒状フィルム18を筒2の内側に通すことができる。
【0068】
第1の筒1に筒状フィルム18を介して第2の筒2を嵌め合わせた後、嵌め合いされた筒1,2同士を、締め付けバンド3によって結合させる。これにより、図4の(10)に示すように上下の継ぎ手10−1及び10−2それぞれの筒1,2間に筒状フィルム18が強固に挟み込まれる。
【0069】
尚、このような操作は、分割された第2の筒2を作業員によって第1の筒1に対して押さえつける作業と、この押さえつけの作業者と同じか別の作業者によって締め付けバンド3を取り付けて筒1,2間を強固に結合させる作業とで達成できる。
【0070】
次いで作業者は、図4の(11)、(12)に示すように、袖18aに収納されたフィルム部分11a(即ち「根っこ」部分)及びOリング13を、袖18aの先端側に寄せる。それから、袖18aの二箇所を結束してフィルム部分11aとOリング13を袋詰めし、該結束箇所の間の部分を切断する。その後、袋詰めされたフィルム部分11a及びOリング13を移送ラインから取り去る。
【0071】
このようにして、先行する作業で内部に粉体が付着されている筒状フィルム11は閉じ込められた状態で、生産エリアから取り出される。
【0072】
また図5では、上記の袖18aが付いた筒状フィルム18の形状を示している。筒状フィルム18はプラスチック製であり、粉体を移送する部分である筒状フィルム18の側部の概ね中央部に、袖18aが設けられている。袖18aと筒状フィルム18とを接合する部分では、フィルムの熱溶融によって両者が接合されている。筒状フィルム18の一方の開口18bは、上側の粉体機器に機械的に接続された継ぎ手10−1に取り付けられ、もう一方の開口18cは、下側の粉体機器に機械的に接続された継ぎ手10−2に取り付けられる(図3)。また、袖18aの筒状フィルム18側の端部は開口して筒状フィルム18内部に連通しており、その反対側の袖18aの端部は閉じている。このようなフィルムの厚みは、概ね100μm程度である。フィルム材質としては、汎用性のあるLDPE(低密度ポリエチレン)を用いることが多い。
【0073】
また図6は、上記粉体移送用継ぎ手の構成要素である第2の筒2を複数のピースに分割可能とした場合の、該一つのピースを示している。筒2を構成する一つのピース20には、作業用の取っ手9が取り付けられている。ピース20の端面の角部21には適宜に丸みが付けられている。これは、第1の筒1と第2の筒2とを筒状フィルムを介して嵌め合わせたときにフィルムを破断することが無いようにする為である。この丸みの曲率半径は好ましくは、R5〜R10mm程度とする。取っ手9に関しては必要な個数の取っ手9をピース20に取り付けることができ、その取付位置は特に限定されない。
【0074】
以上に記載した説明では、粉体移送用継ぎ手を構成する第1及び第2の筒1,2のうちの第2の筒2を分割可能な構成にしているが、第1の筒1を分割可能な構成(例えば半割り可能な構成)にしてもよい。さらに、筒1側の継ぎ手部5の接合面に雌形状(凹形状)を形成し、筒2側の継ぎ手部6の接合面に雄形状(凸形状)を形成して、筒1,2を嵌め合い可能にしているが、凸形状と凹形状を形成する接合面を逆に構成してもよい。
【0075】
尚、以上に例示した本発明の態様によれば、次のような効果を奏する。
【0076】
1)本発明による継ぎ手10の第1の筒1に、第2の筒2を使って筒状フィルム11を固定するとき、第1の筒1に対する第2の筒2の締め付けが安定し、筒状フィルム11を第1の筒1の周囲に一様な力で保持することができる。
【0077】
2)前述した「根っこ部分」を取り去る作業を行うための専用ノズルを第1の筒1に設ける必要がない。さらに、第1の筒1自体に、第2の筒2を回動させるための支持機構や、第2の筒2用の移動駆動手段及びロック機構などを設ける必要もない。このため、第1の筒1全体を小さくすることができる。その結果、第1の筒1の内側面に対する粉体の接触領域が少なくなり、継ぎ手10の洗浄性が高まる。
【0078】
3)第1及び第2の筒1,2の、フィルム11を挟み込む部分では、互いに嵌合する雄形状(凸形状)と雌形状(凹形状)が形成され、嵌め合いされた第1及び第2の筒1,2の鍔部の外周囲を同時に締め付けバンド3で締め付けると筒端部どうしが強固に接合される方式が採られている。これより、第1の筒1と第2の筒2の間で均一な挟み込みと確実な固定が実現され、フィルム11が筒1,2間から抜けにくく、またフィルム11の厚みが変更されても、フィルム11の挟み込みは容易である。
【0079】
4)第2の筒2をその中心軸を含んで縦方向に分割したので、第1の筒1に対する第2の筒2の取り付け及び取り外しが容易である。
【0080】
5)粉体機器の上部開口や下部開口に対して同じ形状の粉体移送用継ぎ手10−1,10−2を使用できるため、粉体機器の粉体出入り口の向きに関わらず、上下いずれの粉体機器に対する作業内容を同じにすることができる。
【符号の説明】
【0081】
1 第1の筒
2 第2の筒
3 締め付けバンド
4 フランジ
5 第1の継ぎ手部
5a 溝
6 第2の継ぎ手部
6a 突起部分
6b Oリング用溝
7,8 ストッパーリング
9 取っ手
10,10−1,10−2 粉体移送用継ぎ手
11 筒状フィルム
11a フィルム部分(「根っこ」部分)
12,13,14 Oリング
15 上側の粉体機器の出口
16 下側の粉体機器の入口
17 結束バンド
18 袖付きの筒状フィルム
18a 袖
19 Oリング
20 第2の筒を構成する分割ピース
21 角部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の粉体機器から別の粉体機器へ粉体を移送する移送路として使用されるプラスチック製の筒状フィルムを、それぞれの前記粉体装置に連結するための粉体移送用継ぎ手において
各前記粉体装置に設けられた粉体出口又は入口に一端が接続される第1の筒と、
前記第1の筒の他端に嵌め合いされる第2の筒と、
嵌め合いされた前記第1及び第2の筒を結合するための結合部材と、を備え、
前記第1の筒の前記他端には、前記第2の筒と接合される第1の継ぎ手部が設けられており、前記第2の筒の一端部には、該第1の継ぎ手部と接合される第2の継ぎ手部が設けられており、前記第1の継ぎ手部と前記第2の継ぎ手部の接合し合う面は、一方が凸形状を有し、他方が、該凸形状と嵌め合い可能な凹形状を有しており、前記第1の筒の外周面に、前記筒状フィルムを該外周面に固定するためのOリングが着脱可能に備えられており、
前記筒状フィルムは前記第1の筒部の外周面に被せられて前記Oリングで固定され、かつ、前記第1の筒の継ぎ手部と前記第2の筒の継ぎ手部の間に挟まれ、前記第2の筒の内側を通過するように取り付けられることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項2】
請求項1に記載の粉体移送用継ぎ手であって、
前記結合部材は、前記凹形状と凸形状で嵌め合いされた前記第1及び第2の継ぎ手部の両方の外周囲に取り付けられ、該両方の外周囲を一緒に覆って締め付けることができる締め付けバンドを含み、
前記両方の外周囲と前記締め付けバンドの内側部の形状は、嵌め合いされた前記両継ぎ手部の外周囲を前記締め付けバンドで覆って締め付けると前記両継ぎ手部が互いに接合し合う方向に移動して結合状態になるように、形成されていることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項3】
請求項1または2に記載の粉体移送用継ぎ手であって、
前記第1の筒の外周面における筒両端方向の少なくとも2箇所に、前記Oリングの滑り落ちを防止するストッパーが前記第1の筒の外周方向に沿って設けられていることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の粉体移送用継ぎ手であって、
前記第1の継ぎ手部と前記第2の継ぎ手部の接合される面では、いずれか一方の接合面に、別のOリングを設置するための溝が形成されていることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体移送用継ぎ手であって、
前記第2の筒は、該筒の中心軸を含む平面で縦方向に切断されて、複数個のピースに分割されていることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の粉体移送用継ぎ手であって、
前記第2の筒を構成する前記ピースには、その取扱いを容易にするために、取っ手が取り付けられていることを特徴とする粉体移送用継ぎ手。
【請求項7】
一の粉体機器から別の粉体機器へ粉体を移送する移送路として使用されるプラスチック製の筒状フィルムを、それぞれの前記粉体装置に連結するための粉体移送用継ぎ手において、各前記粉体装置に設けられた粉体出口又は入口に一端が接続される第1の筒と、前記第1の筒の他端に嵌め合いされる第2の筒と、嵌め合いされた前記第1及び第2の筒を結合するための結合部材と、を備え、前記第1の筒の前記他端には、前記第2の筒と接合される第1の継ぎ手部が設けられ、前記第2の筒の一端部には、該第1の継ぎ手部と接合される第2の継ぎ手部が設けられており、前記第1の継ぎ手部と前記第2の継ぎ手部の接合し合う面は、一方が凸形状を有し、他方が、該凸形状と嵌め合い可能な凹形状を有しており、前記第1の筒の外周面に、前記筒状フィルムを該外周面に固定するためのOリングが着脱可能に備えられ、前記第2の筒は、該筒の中心軸を含む平面で縦方向に切断されて複数個のピースに分割されている、前記粉体移送用継ぎ手、を使用する方法であって、
前記粉体移送用継ぎ手を2つ用意し、
上側に配置された粉体機器の粉体出口と該粉体機器の下方に位置する別の粉体機器の入口とに各前記粉体移送用継ぎ手の前記第1の筒の一端を機械的に接続し、
一方の前記粉体移送用継ぎ手において、前記第1の筒の外周面に前記筒状フィルムの一端側を被せて前記Oリングで固定し、該外周面に固定された前記筒状フィルムを、前記第2の筒の内側に通過させつつ、前記第1の筒の前記第1の継ぎ手部と前記第2の筒の前記第2の継ぎ手部の間に挟んだ後、前記結合部材を使って記第1及び第2の筒を結合し、
もう一方の前記粉体移送用継ぎ手において、前記筒状フィルムを前記第2の筒の内側に通過させ、前記筒状フィルムの他端側を前記第1の筒の外周面に被せて前記Oリングで固定し、前記第1の筒の前記第1の継ぎ手部と前記第2の筒の前記第2の継ぎ手部の間に挟んだ後、前記結合部材を使って記第1及び第2の筒を結合することにより、前記上側の粉体機器の粉体出口と前記下側の粉体機器の粉体入口を前記筒状フィルムで閉じられた状態で繋ぎ、
前記上側の粉体機器の粉体出口から前記下側の粉体機器の粉体入口へ前記筒状フィルムを介して粉体を移送することを特徴とする粉体移送方法。
【請求項8】
請求項7に記載の粉体移送方法であって、
前記上側の粉体機器の粉体出口と前記下側の粉体機器の粉体入口を繋いでいる前記筒状フィルムの長手方向中央部近傍の上下2箇所で該筒状フィルムを結束した後、該結束箇所の間の部分を切断して、前記上側の粉体機器と前記下側の粉体機器を切り離すことを特徴とする粉体移送方法。
【請求項9】
請求項8に記載の粉体移送方法であって、
前記切り離されている前記上側の粉体機器と前記下側の粉体機器を閉じられた状態で繋ぐため、筒状フィルムであってその長手方向中央部近傍の外側面に、一端が前記筒状フィルムの内部と連通するように開口していて他端が閉じている筒部が設けられた新しい筒状フィルムを用意し、
両方の前記粉体移送用継ぎ手における前記結合部材と前記第2の筒とを取り外し、それぞれの前記粉体移送用継ぎ手の前記第1の筒の外周面に前記新しい筒状フィルムの両端部を被せて新しいOリングで固定し、
前記新しい筒状フィルムの前記筒部を使って、それぞれの前記粉体移送用継ぎ手の前記第1の筒の外周面に残っているフィルム部分とこれを固定しているOリングの一つを取り外して前記筒部に収納し、該筒部の2箇所を結束して該フィルム部分と該Oリングを袋詰めし、該結束箇所の間の部分を切断することで、該フィルム部分と該Oリングを除去し、
両方の前記粉体移送用継ぎ手において、前記第1の筒の外周面に固定された前記新しい筒状フィルムを、前記第2の筒の内側に位置させつつ、前記第1の筒の前記第1の継ぎ手部と前記第2の筒の前記第2の継ぎ手部の間に挟んだ後、前記結合部材を使って記第1及び第2の筒を結合することにより、前記上側の粉体機器の粉体出口と前記下側の粉体機器の粉体入口を前記新しい筒状フィルムで閉じられた状態で繋ぎ、
前記上側の粉体機器の粉体出口から前記下側の粉体機器の粉体入口へ前記新しい筒状フィルムを介して粉体を移送することを特徴とする粉体移送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−207698(P2012−207698A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72446(P2011−72446)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000222174)東洋エンジニアリング株式会社 (69)
【Fターム(参考)】