説明

粉末定量振出容器

【課題】一回の粉末の振り出し量を簡便かつ衛生的に調整することを可能とした粉末定量振出容器を提供する。
【解決手段】蓋体3を容器本体2の口部に設置し、側面に切欠部12を設けた閉塞用パイプ4を蓋体3に上下に貫通して固定し、側面に粉末を取り入れるための取入口10を設けた移送用パイプ5を閉塞用パイプ4に回転可能に内接挿入し蓋体3の上下に貫通して設けた粉末を収容する容器であって、移送用パイプ5の蓋体3からの延出した部分を把持し移送用パイプ5を閉塞用パイプ4に対して回転させることにより、取入口10と該取入口10を覆う切欠部12の相対的な位置を変え、取入口10の開口面積を変更することにより振り出す粉末の量を調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を振り動かすことにより容器本体内に収納した粉末を移送用パイプの取入口から所定量取り入れ、移送用パイプ内を通過して粉末を定量的に振り出す粉末定量振出容器であって、特に、粉末の振り出し量を簡便に調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、調味料等の粉状あるいは顆粒状の粉末を容器本体に収容し、使用する際には所定量の粉末を振出口から振り出すことができる粉末定量振出容器が知られている(特許文献1)。
【0003】
一般に、粉末定量振出容器の構造は、容器本体の口部に設置した蓋体の上下に貫通してパイプを固定し、パイプの上端部は粉末を振り出すための振出口とし、パイプの下端部には粉末を所定量取り入れるために所定の開口面積を有する取入口を備えたものである。この粉末定量振出容器を使用して粉末を振り出す際には、容器本体を持ち上げ、粉末の取入口が振出口より高くなるよう容器を振り動かす動作を行う。この動作により容器本体に収容した粉末は取入口から所定量取り入れられ、パイプの内部を通過して振出口から定量的に振り出される。
【0004】
また、粉末定量振出容器によって一回に振り出される粉末の量を調整するために、閉塞用チューブをパイプの下端部に外挿し、閉塞用チューブの位置を変更することによりパイプの下端部に設けられた粉末の取入口の開口面積を変更し、振り出す粉末の量を調整する機構が知られている(特許文献2)。
【0005】
しかしながら、従来の粉末定量振出容器は、振り出す粉末の量を調整することが不可能であるか、あるいは、調整する機構を有していたとしても、調整するためには、容器本体から蓋体を取り外し、パイプの下端部に備えられた閉塞用チューブの位置を変更しなければならず、この操作をする際には、収納する粉末が誤ってこぼれ落ちる危険性があるとともに、閉塞用チューブを指で把持するため衛生的にも問題がある。また、複数の使用者が使用する場合であって、使用者毎に好みの量が異なる場合には、その都度、振り出し量を調整する必要があり、煩雑であるばかりか、粉末定量振出容器としての簡便に所定量の粉末を振り出すことができるという本来の機能を減殺することにもつながる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−192074号公報
【特許文献2】特開2002−264975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、一回の粉末の振り出し量を簡便かつ衛生的に調整することを可能とした粉末定量振出容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明者が検討を行った結果、容器本体の口部に設置した蓋体を上下に貫通して固定した閉塞用パイプと、該閉塞用パイプに対して回転可能に内接挿入した移送用パイプとを、移送用パイプの蓋体から延出した部分を把持して相対的に回転させることにより、蓋体を取り外すことなく、移送用パイプの側面に設けた粉末の取入口の開口面積を変更することができ、簡便かつ衛生的に一回の粉末の振り出し量を調整することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、蓋体を容器本体の口部に設置し、側面に切欠部を設けた閉塞用パイプを蓋体に上下に貫通して固定し、側面に粉末を取り入れるための取入口を設けた移送用パイプを閉塞用パイプに回転可能に内接挿入し蓋体の上下に貫通して設けた粉末を収容する容器であって、移送用パイプの蓋体から延出した部分を把持し移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させることにより、取入口と該取入口を覆う切欠部の相対的な位置を変え、取入口の開口面積を変更することにより振り出す粉末の量を調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0010】
さらに本発明は、移送用パイプに設けた粉末を取り入れるための取入口の開口面と粉末を振り出すための振出口の開口面とがパイプの同一側面方向に位置することを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0011】
さらに本発明は、取入口を移送用パイプの容器底側の末端部側面に設け、切欠部を閉塞用パイプの容器底側の末端部側面に設けたことを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0012】
さらに本発明は、閉塞用パイプの切欠部をパイプの軸方向に傾斜して切り欠いた形状とすることにより、移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させたときに取入口の開口面積を漸次的に変更でき、振り出す粉末の量を漸次的に調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0013】
さらに本発明は、閉塞用パイプの切欠部をパイプの軸方向に階段状に切り欠いた形状とすることにより、移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させたときに取入口の開口面積を段階的に変更でき、振り出す粉末の量を段階的に調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0014】
また本発明は、移送用パイプの側面に設けた粉末の取入口が、パイプの軸芯を中心として60乃至120度の角度をなす幅でパイプ側面を切り欠いた形状であることを特徴とする粉末定量振出容器である。
【0015】
また本発明は、移送用パイプの閉塞用パイプに対する回転の度合いを示すための表示を一方又は双方のパイプ側面に付したことを特徴とする粉末定量振出容器である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の粉末定量振出容器によれば、蓋体の上方に延出した移送用パイプの先端を把持し、閉塞用パイプ(容器本体)に対して回転することにより、取入口の開口面積を変更できるため、従来のように容器本体から蓋体を取り外して取入口の開口面積を調整する必要が無く、簡便かつ衛生的に一回の振り出し量を変更することができる。
【0017】
また、閉塞用パイプの容器本体底側の末端部をパイプの軸方向に傾斜して、あるいは階段状に切り欠くことにより、閉塞用パイプと移送用パイプを相対的に回転させたときに、閉塞用パイプの側面が移送用パイプの容器本体底側の末端部側面に設けた粉末の取入口の開口面を閉塞する度合いを漸次的あるいは段階的に変更可能となり、定量的に振り出す粉末の量を漸次的あるいは段階的に調整可能となる。
【0018】
さらに、移送用パイプの閉塞用パイプに対する回転の度合いを示すための表示を一方又は双方のパイプ側面に付したことにより、振り出す粉末の量を簡便に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】粉末定量振出容器の全体図
【図2】移送用パイプ((a)正面図、(b)側面図、(c)A−A線断面図)
【図3】蓋体と閉塞用パイプの図(第1の実施態様)((a)正面図)、(b)背面図)
【図4】蓋体と閉塞用パイプの図(第2の実施態様)((a)正面図)、(b)背面図)
【図5】蓋体と閉塞用パイプの図(第3の実施態様)((a)正面図)、(b)背面図)
【図6】粉末定量振出容器の断面図
【図7】粉末定量振出容器の正立(静置)状態図(粉末を振り出す前の状態)
【図8】粉末定量振出容器を傾けて使用する状態図(粉末を振り出す前の状態)
【図9】粉末定量振出容器を傾けて使用する状態図(粉末を振り出している状態)
【図10】移送用パイプの回転位置を示す表示の一態様を示す図((a)蓋体と閉塞用パイプ正面図、(b)移送用パイプ正面図、(c)蓋体平面図と(1)〜(4)方向からの部分側面図)
【発明を実施するための形態】
【0020】
粉末定量振出容器(1)の構造は、図1に示すとおり、粉末を収納する容器本体(2)と蓋体(3)からなり、蓋体(3)には蓋体の上下方向に貫通して閉塞用パイプ(4)を固定する。また、閉塞用パイプ(4)のパイプ内に移送用パイプ(5)を内接挿入し、閉塞用パイプに対して回転可能に設置する。さらに、移送用パイプの上部先端の振出口(6)を覆うようにキャップ(7)を設けている。
【0021】
移送用パイプ(5)は、閉塞用パイプ(4)に対して内接しながら回転可能とするために円筒形状とし、これにローレット(8)やリブ(9)を設置した構造である(図2)。ただし、ローレット(8)は、移送用パイプ(5)を回転させる際に滑りを防止し把持し易くするためのものであるため必ずしも必要ではない。また、リブ(9)は、閉塞用パイプ(4)に内接挿入した移送用パイプ(5)が、粉末を振り出すために容器を反転させたとき、脱落することを防止するためのものであり、閉塞用パイプ(4)の内周に設けた溝に嵌合するためのものである。したがって、移送用パイプ(5)の脱落を防止できるものであれば他の機構を用いることが可能であり、その場合には必ずしもリブ(9)は必要でない。
【0022】
移送用パイプ(5)の材質は、特に限定されるものではなく、プラスチック、金属等を用いることが可能であるが、成形あるは加工が容易であること、また容器を誤って落下した場合にも破損が少ないことから、プラスチックを用いることが好ましい。
【0023】
移送用パイプは上方末端部を振出口(6)とし、下方末端部に粉末を取り入れるための取入口(10)を設ける(図2)。振出口(6)は、パイプを斜めに切り欠いた傾斜面を有する形状とし、振出口(6)の開口面と取入口(10)の開口面とはパイプの同一側面方向になるように位置させる。このような位置にすることにより、容器を傾けて粉末を振り出す際、振出口(6)の傾斜面を上方に向けながら容器が傾けられるため、取入口(10)がパイプ側面の上方に常に位置することができ、粉末を確実に取り入れることができる。また、振出口(6)を傾斜面にすることにより、振り出される粉末の状態を確認しながら所定の位置に粉末を振り出す操作が容易かつ確実となる。
【0024】
粉末定量振出容器(1)は、移送用パイプ(5)の側面に設けた取入口(10)の開口面積を閉塞用パイプ(4)の側面で閉塞することにより制御し、粉末を取り入れる量を一定にすることで粉末を所定量だけ振り出すものである。しかしながら、粉末を振り出すために容器を傾けると、容器底部にある粉末は蓋体側に流動するが、この流動に伴い粉末が取入口に流入する場合がある。このような場合には、所定量より多くの粉末が振り出されることとなり、容器本来の機能が損なわれることになる。一方、取入口の開口面積を狭くしすぎると1回に振り出される粉末の量が不十分となり使用性に問題が生じる。したがって、容器を反転させた場合の余分な粉末の流入を防ぎながら、十分な振り出し量を確保すべく、取入口の形状を設定することが重要であるが、これに対応するためには、取入口(10)は、パイプの軸芯を中心として60〜120度の角度をなす幅でパイプ側面を切り欠いた形状であることが好ましく、更には90度であることが最も好ましい(図2)。このような形状の取入口とすることにより、容器の反転による粉末の流入を防止しつつ、十分な振り出し量を確保することが可能となる。
【0025】
閉塞用パイプ(4)は蓋体(3)に上下方向に貫通して固定される(図3)。ここで、閉塞用パイプ(4)と蓋体(3)とは、個別に成型したものを結合し固定してもよいが、閉塞用パイプ(4)と蓋体(3)とを一体的に形成してもよい。また、蓋体には、容器本体(2)と螺合するためのネジ(13)が設けられる。
【0026】
閉塞用パイプ(12)の下方側面には切欠部(12)が設けられる。切欠部(12)は、移送用パイプ(5)の下方側面に設けられた取入口(10)を所定の分だけ開口し、開口面積を調整するためのものである。すなわち、閉塞用パイプ(4)と移送用パイプ(5)とを相対的に回転することにより、取入口を覆う切欠部の相対的な位置が変化する。切欠部(12)と取入口(10)とが重なった部分が粉末を取り入れるための開口部となるため、回転の度合いによって開口面積を調整することができる。
【0027】
蓋体(3)の上方に延出する閉塞用パイプ(4)の内周面には、たて溝(14)とよこ溝(15)が設けられる。よこ溝(14)は、移送用パイプ(5)のリブ(9)が嵌合するためのものであって、リブ(9)とよこ溝(14)が嵌合することにより、粉末を振り出すために容器を反転させた際、閉塞用パイプ(4)に内接挿入した移送用パイプ(5)が脱落することを防止することができる。また、たて溝は、移送用パイプ(5)を閉塞用パイプ(4)に内接しながら挿入する際、リブ(9)をよこ溝(15)まで導くための溝である。これらの溝は、移送用パイプ(5)の脱落を防止するためのものであり、リブと溝の嵌合以外に他の機構を用いることが可能であれば、必ずしも必要ではない。
【0028】
図3は、閉塞用パイプ(4)の第1の実施態様を示すものであり、パイプの下方側面末端部を軸方向に傾斜して切り欠いた形状の切欠部(12)を有する。このような形状の切欠部(12)は、閉塞用パイプ(4)と移送用パイプ(5)を相対的に回転させたとき、回転にともない、取入口(10)の開口面積が徐々に変化することから、振り出す粉末の量を漸次的に変更することができる。
【0029】
図4は、閉塞用パイプの第2の実施態様を示すものであり、パイプの下方側面末端部を軸方向に階段状に切り欠いた形状の切欠部(16)を有する。このような形状の切欠部(12)は、閉塞用パイプと移送用パイプを相対的に回転させたとき、回転にともない、取入口(10)の開口面積が段階的に変化することから、振り出す粉末の量を段階的に変更することが可能となる。すなわち、例えば、階段状の切欠部の水平部分の幅を取入口(10)の幅と同一とし、この幅に相当する分だけ移送用パイプ(5)を回転させて取入口(10)を移動すれば、つぎの切欠部の段差部分に移行するため、取入口(10)の開口面積を段階的に変えることができ、粉末の振り出し量を変えることができる。また、このように所定の量だけ移送用パイプ(5)回転させる場合、回転の度合いを示すための表示を一方又は双方のパイプ側面に付すことが好ましい。例えば、図9に示すように、移送用パイプ(5)の上方側面に回転位置表示突起(16)を設け、閉塞用パイプの上方側面に長さの異なる複数の回転位置表示溝(17)を設けることにより、回転させる際の目安とすることができる。また表示部分に数字や大、中、小などの表記をすれば、好みの振り出し量の選択するための目安として判別することができ、さらに好ましい。
【0030】
また、移送用パイプの側面に設ける取入口と閉塞用パイプの側面に設ける切欠部は、ともにパイプの容器底側の末端部に設けることが好ましい。これは、容器に収納する粉末の残量が少なくなった場合にも、取入口がパイプの最下部にあれば振り出すことが可能であること、また、樹脂を使用してこれらを成型する場合など、金型加工が容易で量産性に適すること等によるものである。
【0031】
図5は、閉塞用パイプの第3の実施態様として、第2の実施態様(図4)よりも細かい階段状の切欠部(16)を示す。このような形状の切欠部(16)にすることにより、1回の振り出し量を細かく段階的の変更することが可能である。この閉塞用パイプに内接挿入する移送用パイプの取入口(10)の幅は、切欠部(16)の水平部分の幅に合わせて狭いものとなる。
【0032】
図6は、粉末定量振出容器の断面図である。蓋体の上方に延出した移送用パイプの先端を把持し、移送用パイプを容器本体(閉塞用パイプ)に対して回転することにより、取入口の開口面積を変更できるため、従来のように容器本体から蓋体を取り外して取入口の開口面積を調整する方法と異なり、粉をこぼす危険性がなく、また取入口付近を指で触れることがないため、簡便かつ衛生的に一回の振り出し量を変更することができる。
【0033】
キャップは必ずしも必要ではないが、容器を倒した場合に粉末が振出口(6)からこぼれ出ることを防いだり、あるいは振出口(6)からの異物の侵入することを防ぐために、振出口(6)を覆うように取りつけることが好ましい。また、キャップの取り付けは、閉塞用パイプ又は蓋体に嵌合して行うことが好ましい。移送用パイプに嵌合するとキャップを取り付けまたは取り外す際に移送用パイプが回転してしまい、設定した振り出し量が変わってしまう可能性があるためである。
【0034】
粉末定量振出容器を使用して粉末を振り出す操作を図7乃至図9に示す。粉末定量振出容器は、静置した状態(正立状態)では、図7に示すように、移送用パイプ(5)の容器側底側末端部の側面を切り欠いて設けた取入口(10)から粉末が取り入れられ、移送用パイプ(5)のパイプ内に収容される。また、パイプ内に取り入れる粉末の量の調整は、移送用パイプ(5)を閉塞用パイプに対して相対的に回転させることにより、取入口(10)を覆う閉塞用パイプ(4)の切欠部(16)の位置を変え、取入口(10)の開口面積を変更することにより行う。
【0035】
容器を傾けると(図8,9)、移送用パイプ(5)内の粉末は、移送用パイプの内部を通過して、振出口(6)から振り出される。容器内のその他の粉末は閉塞用パイプ(4)の外側面あるいは容器本体(2)の内側面に沿い下方向に流動するが、蓋体(3)があるために容器内に保持される。粉末を所定量振り出した後は、容器を元の状態(正立状態)に戻せば、再び移送用パイプ(5)の取入口(10)から粉末が取り入れられ、パイプ内に収容される(図7)。
【符号の説明】
【0036】
1 粉末定量振出容器
2 容器本体
3 蓋体
4 閉塞用パイプ
5 移送用パイプ
6 振出口
7 キャップ
8 ローレット
9 リブ
10 取入口
11 軸芯
12,16,17 切欠部
13 ネジ
14 たて溝
15 よこ溝
18 粉末
19 回転位置表示突起
20 回転位置表示溝


【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体を容器本体の口部に設置し、側面に切欠部を設けた閉塞用パイプを蓋体に上下に貫通して固定し、側面に粉末を取り入れるための取入口を設けた移送用パイプを閉塞用パイプに回転可能に内接挿入し蓋体の上下に貫通して設けた粉末を収容する容器であって、移送用パイプの蓋体から延出した部分を把持し移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させることにより、取入口と該取入口を覆う切欠部の相対的な位置を変え、取入口の開口面積を変更することにより振り出す粉末の量を調整可能としたことを特徴とする粉末定量振出容器。
【請求項2】
移送用パイプに設けた粉末を取り入れるための取入口の開口面と粉末を振り出すための振出口の開口面とがパイプの同一側面方向に位置することを特徴とする請求項1記載の粉末定量振出容器。
【請求項3】
取入口を移送用パイプの容器底側の末端部側面に設け、切欠部を閉塞用パイプの容器底側の末端部側面に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の粉末定量振出容器。
【請求項4】
閉塞用パイプの切欠部をパイプの軸方向に傾斜して切り欠いた形状とすることにより、移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させたときに取入口の開口面積を漸次的に変更でき、振り出す粉末の量を漸次的に調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の粉末定量振出容器。
【請求項5】
閉塞用パイプの切欠部をパイプの軸方向に階段状に切り欠いた形状とすることにより、移送用パイプを閉塞用パイプに対して回転させたときに取入口の開口面積を段階的に変更でき、振り出す粉末の量を段階的に調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の粉末定量振出容器。
【請求項6】
移送用パイプの側面に設けた粉末の取入口が、パイプの軸芯を中心として60乃至120度の角度をなす幅でパイプ側面を切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の粉末定量振出容器。
【請求項7】
移送用パイプの閉塞用パイプに対する回転の度合いを示すための表示を一方又は双方のパイプ側面に付したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の粉末定量振出容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−71860(P2012−71860A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217614(P2010−217614)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(500328127)エート株式会社 (1)
【Fターム(参考)】