説明

粉還元鉄含有還元体の塊成体製造装置及びこれを備えた鎔鉄製造装置

【課題】本発明は、塊成体の大量製造に適した塊成体製造装置、及び前記の塊成体製造装置を備えた鎔鉄製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は粉還元鉄含有還元体の塊成体製造装置及びこれを備えた鎔鉄製造装置に関する。本発明による塊成体製造装置は、粉還元鉄含有還元体が装入される装入ホッパー、装入ホッパーの内部に設置されて、鉛直方向と鋭角をなし、装入ホッパーに流入する粉還元鉄含有還元体を排出するスクリューフィーダー、そして装入ホッパーからスクリューフィーダーによって排出する粉還元鉄含有還元体を圧縮して、塊成体を製造しながら、相互離隔してギャップを形成する一対のロールを含む。各スクリューフィーダーが一対のロールの軸方向に沿って並んで配列されて、各々のスクリューフィーダーの中心軸の延長線がギャップを通過する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塊成体製造装置及びこれを備えた鎔鉄製造装置に関し、より詳しくは粉還元鉄(direct reduced iron,DRI)含有還元体を圧縮して、塊成体を製造する塊成体製造装置及びこれを利用して、鎔鉄を製造する鎔鉄製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄鋼産業は自動車、造船、家電、建設などの産業に基礎素材を供給する核心基幹産業として、人類と共に発展してきた最も歴史が古い産業の一つである。鉄鋼産業の中枢的な役割を担う製鉄所では原料として鉄鉱石及び石炭を利用して、溶融状態の銑鉄である鎔鉄を製造した後、これから鋼を製造して、各需要先に供給している。
【0003】
現在、全世界の鉄生産量の60%程度が14世紀から開発された高炉法から生産されている。高炉法は焼結過程を経た鉄鉱石と有煙炭を原料にして製造したコークスなどを高炉に共に入れて酸素を吹き込んで、鉄鉱石を鉄に還元し、鎔鉄を製造する方法である。鎔鉄生産設備の大半をなしている高炉法を用いるには、その反応特性上一定レベル以上の強度を保ち、炉内の通気性確保を保証できる粒度を有する原料が要求されるため、前述のように、燃料及び還元剤として使用する炭素源には特定原料炭を加工処理したコークスに依存し、鉄源としては一連の塊状化工程を経た焼結鉱に主に依存している。従って、現在の高炉法ではコークス製造設備及び焼結設備などの原料予備処理設備が必須であるため、高炉以外の付帯設備を構築する必要があるだけでなく、付帯設備から発生する様々な環境汚染物質に対する環境汚染防止設備も設置する必要があって、投資費用の高騰により、製造原価が急騰する問題点がある。
【0004】
このような高炉法の問題点を解決するために、世界各国の製鉄所では燃料及び還元剤として一般炭を直接使い、鉄源としては全世界鉱石生産量の80%以上を占める粉鉱を直接使って、鎔鉄を製造する溶融還元製鉄法の開発に力を入れている。米国特許公報第5,534,046号は、一般炭及び粉鉱を直接用いる鎔鉄製造設備を開示している。前記特許に開示された鎔鉄製造装置は気泡流動層が形成された3段の流動還元炉とここに連結された溶融ガス化炉で構成される。常温の粉鉱及び副原料は最初の流動還元炉に装入された後、3段の流動還元炉を順次に経て処理される。3段の流動還元炉には溶融ガス化炉から高温還元ガスが供給されるため、常温の粉鉱及び副原料が高温還元ガスと接触して、温度が上昇する。これと同時に、常温の粉鉱及び副原料は90%以上還元されて、30%以上焼成して、溶融ガス化炉内に装入される。
【0005】
溶融ガス化炉内には石炭が供給され、石炭充填層が形成されて、常温の粉鉱及び副原料が石炭充填層内で溶融及びスラグ化されて鎔鉄及びスラグとして排出される。溶融ガス化炉の外壁に設けられた多数の羽口を通して、酸素が吹き込まれ、石炭充填層を燃焼すると共に高温の還元ガスとして転換され、流動還元炉に送られ、常温の粉鉱及び副原料を還元した後、外部に排出する。
【0006】
しかし、前記鎔鉄製造装置では溶融ガス化炉の上部に高速のガス気流が形成されているため、溶融ガス化炉に装入される粉還元鉄を及び焼成副原料が飛散によって損失される問題点がある。また、粉還元鉄を及び焼成副原料を溶融ガス化炉に装入する場合、溶融ガス化炉内の石炭充填層の通気性及び通液性の確保が難しい問題点がある。
【0007】
このような問題点を解決するために粉還元鉄を及び副原料をブリケット化して溶融ガス化炉に装入する方法が研究されている。これと関連して、米国特許公報第5,666,638号は楕円形の海綿鉄ブリケットを製造する方法と装置を開示している。また、米国特許第4,093,455号、第4,076,520号及び第4,033,559号は板形または段ボール形の不定形海綿鉄ブリケットを製造する方法と装置を開示している。ここでは、粉還元鉄を長距離輸送に適するよう、高温塊成化し冷却して、海綿鉄ブリケットを製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許公報第5,666,638号
【特許文献2】米国特許第4,093,455号
【特許文献3】米国特許第4,076,520号
【特許文献4】米国特許第4,033,559号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
鉛直方向に配置されたスクリューフィーダーは、海綿鉄ブリケットの少量製造には適しているが、海綿鉄ブリケットの大量製造には適さない。このような方法で海綿鉄ブリケットを製造する場合、生産量増大のため粉還元鉄の装入量を増加させると、ロールの長さ方向の中心部に粉還元鉄があまり分布しなくなって、ブリケットが途中で切れる問題点がある。また、大量生産設備では粉還元鉄を圧着成型するロールが大型化されることによってロールの長さが長くなるため、ロールの長さ方向に沿って流入する粉還元鉄の量が一定でないだけでなく還-元-鉄ブリケットの中央が分かれるスプリット(split)現象が発生して、後段工程において破砕時に多量の粉塵が発生する。
【0010】
本発明は前述した問題点を解決するため案出されたもので、塊成体の大量製造に適した塊成体製造装置を提供することを目的としている。
【0011】
また、本発明は前述した塊成体製造装置を備えた鎔鉄製造装置を提供することを他の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による塊成体製造装置は、粉還元鉄含有還元体が装入される装入ホッパー、装入ホッパーの内部に設置されて、鉛直方向と鋭角をなされて装入ホッパーに流入する粉還元鉄含有還元体を排出するスクリューフィーダー、そして装入ホッパーからスクリューフィーダーによって排出する粉還元鉄含有還元体を圧縮して、塊成体を製造すると共に、互いに離隔してギャップを形成する一対のロールを含む。各スクリューフィーダーが一対のロールの軸方向に沿って並んで配列されて、各々のスクリューフィーダーの中心軸の延長線がギャップを通過する。スクリューフィーダーの中心軸を含む平面は一対のロールの軸を含む平面と実質的に直角交差し、スクリューフィーダーの中心軸と鉛直方向がなす角度は7°乃至9°である。
【0013】
スクリューフィーダーの中心軸と鉛直方向がなす角度は実質的に8°であるのが好ましい。
【0014】
各々のスクリューフィーダーの中心軸の延長線は、鉛直方向にギャップの中心を通る線上で交差するのが望ましい。
【0015】
一対のロールに流入する粉還元鉄含有還元体の量は一対のロールの長さ方向に沿って実質的に均一であるのが望ましい。
【0016】
還元体は副原料をさらに含んでもよい。
【0017】
本発明による塊成体製造装置は、装入ホッパーの下部に設置されて、粉還元鉄含有還元体を一対のロールに伝達しながら、装入ホッパーに対向して、下部に凸空間を形成する供給ボックスをさらに備えてもよい。
【0018】
ガイドチューブが供給ボックスに挿入されてもよい。
【0019】
供給ボックスは装入ホッパーに対向して膨らむように形成されて、傾いた中心部と、中心部の両端に連結された周辺部を含んでもよい。
【0020】
供給ボックスの中心部の水平面に対する傾斜角とガイドチューブの端部面の水平面に対する傾斜角が実質的に同じであるのが望ましい。
【0021】
供給ボックスの中心部の下部面はロール表面に対向するように設置されるのが望ましい。
【0022】
供給ボックスの中心部の下部面にはロールの長さ方向に多数の突出部が形成されてもよい。
【0023】
一対のロールの両側面に位置して、ロールの回転を支持する支持部が供給ボックスの下部面に突出されてもよい。
【0024】
供給ボックスの内部にガイドチューブが挿入される貫通孔を囲む冷却流路が形成されてもよい。
【0025】
冷却流路の入口及び出口を供給ボックス上のガイドチューブの間に設置してもよい。
【0026】
粉還元鉄含有還元体が供給ボックス内に流入して供給ボックス内で密閉されてもよい。
【0027】
装入ホッパーはギャップ側に延びたガイドチューブを含み、ガイドチューブの最大長さに対応するガイドチューブの端部が供給ボックスの下部に突出してもよい。
【0028】
装入ホッパーは、ギャップ側に延びたガイドチューブを含み、ガイドチューブは鉛直方向に対して鋭角で傾きながら、ガイドチューブの端部がロールの軸方向でギャップの中心を囲むのが望ましい。
【0029】
ガイドチューブの端部面は楕円形形状であるのが好ましい。
【0030】
ガイドチューブの長さはギャップの中心から遠くなるほど長くなるのが望ましい。
【0031】
ガイドチューブの外周に段差が形成されてもよい。
【0032】
ガイドチューブの最大長さと、ガイドチューブの最短長さの差は、0.54r乃至1.15rであるのが好ましい。ここで、rはガイドチューブの内半径である。
【0033】
ガイドチューブの最短長さと最大長さを含む平面は一対のロールの軸を含む平面と実質的に直角交差するのが望ましい。
【0034】
ガイドチューブの端部面は水平面と20°乃至35°の角度をなすのが望ましい。
【0035】
ガイドチューブ内に冷却媒体が流れてもよい。
【0036】
ガイドチューブの内径は粉還元鉄含有還元体の排出方向に沿って段々大きくなるのが望ましい。
【0037】
ガイドチューブの入口側内径と出口側内径の差に対するガイドチューブの最大長さの比は75乃至100であるのが好ましい。
【0038】
ガイドチューブは、粉還元鉄含有還元体が通過するガイドチューブ内側管、及びガイドチューブ内側管を囲むガイドチューブ外側管を含んでもよい。
【0039】
ガイドチューブ内側管とガイドチューブ外側管の間に冷却媒体が流れてもよい。
【0040】
ガイドチューブ外側管にはガイドチューブ内側管と対向する螺旋状の溝が形成されて、螺旋状の溝に沿って冷却媒体が流れてもよい。
【0041】
前記螺旋状の溝の断面は半円形であるのが好ましい。
【0042】
冷却媒体は窒素であるのが好ましい。
【0043】
スクリューフィーダーに装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する一つ以上の装入ホッパー・削り器(scraper)を装着するのが望ましい。
【0044】
装入ホッパー削り器の削り面が装入ホッパーの内壁と均一な距離に離隔して装入ホッパーの内壁の長さ方向に延びてもよい。
【0045】
削り面は、スクリューフィーダーと離隔して、スクリューフィーダーとの間に空間を形成することができる。
【0046】
削り面の両端が折れ曲がって、スクリューフィーダーに連結固定されるのが望ましい。
【0047】
削り面の両端は曲率を有して折れ曲がってもよい。
【0048】
削り面の両側面のうちの少なくとも一つはスクリューフィーダーの回転方向に傾いて、形成されるのが望ましい。
【0049】
装入ホッパーの内壁傾斜面に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する装入ホッパー削り器は、削り面の両端から折れ曲がってスクリューフィーダー表面まで延びた折れ曲り長が互いに異なってもよい。
【0050】
スクリューフィーダーの中心軸の下部にスクリューが装着されて、スクリューの直上部に折れ曲り長が異なる削り器を設置するのが望ましい。
【0051】
装入ホッパー削り器は、装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する削り部材、及び削り部材の両端に連結して、スクリューフィーダーに固定装着される一対の支持部材を含んでもよい。
【0052】
支持部材はスクリューフィーダーにねじ結合されるのが望ましい。
【0053】
削り部材は装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する削り面を含み、削り部材は削り面で折れ曲がって支持部材に連結されてもよい。
【0054】
装入ホッパーの内壁傾斜面に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する装入ホッパー削り器は、削り面の両端から折れ曲がって一対の支持部材に連結するまでの折れ曲り長が互いに異なってもよい。
【0055】
装入ホッパー削り器はスクリューフィーダーに付着した第1支持部と、第1支持部の下部に位置しながらスクリューフィーダーに付着した第2支持部を含み、第1支持部に連結された折れ曲り長は第2支持部に連結された他の折れ曲り長より長いのが望ましい。
【0056】
装入ホッパー削り器はスクリューフィーダーの長さ方向に沿って2個以上装着されるのが望ましい。
【0057】
2個以上の削り器はスクリューフィーダーを間において、互いに反対方向に交互に装着されてもよい。
【0058】
本発明による塊成体製造装置は、一対のロールの周りを囲むロールケーシング(roll casing)、及びロールと離隔してロールの長さ方向にロールケーシング内側間を連結するように設置されて、ロール表面に付着した塊成体を削り取るロール削り器(roll scraper)をさらに含んでもよい。
【0059】
ロール削り器はロールの下部に設置されてもよい。
【0060】
削られた塊成体と隣接するロール削り器の第1面は、ロールの表面に対向するロール削り器の第2面と鋭角をなすのが望ましい。
【0061】
鋭角は30°乃至60°であるのが好ましい。
【0062】
ロール削り器とロール間の離隔距離は一対のロールの間の間隔以下であるのが好ましい。
【0063】
ロール削り器とロール間の離隔距離は、2mm乃至4mmであるのが好ましい。
【0064】
ロール削り器は一対のロールに対応して位置する複数の削り器ロールを含んでもよい。
【0065】
各削り器ロールは、一対のロールに対応位置して、塊成体を削り取る削り器部、及び削り器部を支持する固定部を含んでもよい。
【0066】
削り器ロールの削り器部は互いに離隔しているのが望ましい。
【0067】
削り器部の外周に凹部及び凸部が連続形成されてもよい。
【0068】
ロール表面には多数の凹部が形成されており、ロールの凹部は削り器ロールの凸部と対向してもよい。
【0069】
ロールとこれに対応するロール削り器との離隔距離は3mm乃至5mmであるのが好ましい。
【0070】
ロール削り器は、ロールの長さ方向に前記ロールケーシング内側間を連結する軸、及び軸の両端を固定する一対の固定ブロックをさらに含んでもよく、多数の削り器ロールは軸上に設置されてもよい。
【0071】
ロール削り器は、削り器ロールと前記軸の間に挿入されるブッシュ(bush)、削り器ロールとブッシュが軸から抜け出ないように支持するカバー部材、カバー部材を軸に固定するストッパー、及び固定ブロックをロールケーシングに固定する固定部材をさらに含んでもよい。
【0072】
本発明による鎔鉄製造装置は、前述した塊成体製造装置、塊成体製造装置から排出する塊成体を破砕する破砕機、そして破砕機で破砕した塊成体を装入して溶融する溶融ガス化炉を含む。
【0073】
塊炭及び成形炭より選ばれた少なくともひとつの石炭を溶融ガス化炉に供給することができる。
【発明の効果】
【0074】
本発明による塊成体製造装置は前述したような構造を有するため、大量の粉還元鉄含有還元体から塊成体を製造することに適している。また、本発明による鎔鉄製造装置は前述した塊成体製造装置を含むため、優れた品質の鎔鉄を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置の斜視図。
【図2】図1のII-II線に沿って切断した断面図。
【図3】図1のIII-III線に沿って切断した断面図。
【図4】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置に具備されたフィーディングボックス(feeding box)の概略的な斜視図。
【図5】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置に具備されたガイドチューブの概略的な斜視図。
【図6】本発明の第2実施形態による塊成体製造装置に具備されたガイドチューブの断面図。
【図7】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置でスクリューフィーダー及びガイドチューブとロールの関係を示した図面。
【図8A】本発明におけるスクリューフィーダーの間からロールに流入する還元体の装入分布を示した図面。
【図8B】従来技術におけるスクリューフィーダーの間からロールに流入する還元体の装入分布を示した図面。
【図9A】本発明におけるスクリューフィーダーの下部からロールに流入する還元体の装入分布を示した図面。
【図9B】従来技術におけるスクリューフィーダーの下部からロールに流入する還元体の装入分布を示した図面。
【図10】図2のX-X線に沿って切断した断面図。
【図11】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置に具備された装入ホッパー削り器の分解斜視図。
【図12】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置に具備されたロール削り器の概略的な図面。
【図13】本発明の第3実施形態による塊成体製造装置に具備されたロール削り器の分解斜視図。
【図14】図13に示したロール削り器の断面構造を示す図面。
【図15A】ロール削り器の作動概念図。
【図15B】ロール削り器の作動概念図。
【図16】本発明の第1実施形態による塊成体製造装置を備えた鎔鉄製造装置を概略的に示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる最も望ましい実施形態と、添付図を参照して本発明を詳細に説明する。このような実施形態は単に本発明を例示するためであり、本発明がここに限定されるのではない。
【0077】
以下、図1乃至図16を参照して、本発明の実施形態を説明する。このような本発明の実施形態は単に本発明を例示するためであり、本発明がここに限定されるのではない。
【実施例1】
【0078】
図1には装入ホッパー10と一対のロール20を含む塊成体製造装置100を概略的に示す。一対のロール20の各端部にはギアが付着して一対のロール20を連動回転させる。図1に示した塊成体製造装置の構造は単に本発明を例示するためであり、本発明がこれに限定されるのではない。従って、塊成体製造装置を他の形態に変形してもよい。
【0079】
図1に示した装入ホッパー10の中央に位置した開口部16を通じて、矢印Aが示す方向に沿って粉還元鉄を含有する還元体が装入される。粉還元鉄含有還元体は鉄鉱石から製造される。粉還元鉄含有還元体は、焼成副原料をさらに含んで、多段の流動還元を経て、還元される。それ以外の他の方法で製造された粉還元鉄含有還元体を装入ホッパー10に装入することもできる。装入ホッパー10の上部には排気孔14が形成されて、高温の粉還元鉄含有還元体で発生するガスを除去する。
【0080】
装入ホッパー10は下側に延びたガイドチューブ70を含む。ガイドチューブ70は下部に位置する供給ボックス30に挿入される。供給ボックス30はロール20の軸方向(Y軸方向)に沿ってガイドチューブ70と重なるチークプレート80(図2に示す。以下同様)と密着する。
【0081】
装入ホッパー10内部にはロール20の軸方向(Y軸方向)に沿って、スクリューフィーダー12が設けられる。従って、粉還元鉄含有還元体は一対のロールの長さ方向に沿って均等に装入されることができる。スクリューフィーダー12は装入ホッパー10に流入する粉還元鉄含有還元体を一対のロール20の間のギャップから排出する。ここで、ギャップは一対のロールの長さ方向に沿って存在するロールの間の空間をいう。スクリューフィーダー12の下段に装着されたスクリュー122(図2に示す)は重力によって、下部に集まる粉還元鉄含有還元体をモータ(図示せず)の回転によって、下部に排出する。モータはスクリューフィーダー12の上段に付着する。
【0082】
一対のロール20はロールケーシング24内に位置する。一対のロール20はスクリューフィーダー12によって排出する粉還元鉄含有還元体を圧縮して、塊成体を製造する。一対のロール20はロールコア202(図3に示す)及びこれを囲むロールタイヤ204(図3に示す)を含む。ロール20の両端にはロールカバー26が付着する。
【0083】
図2には図1に示した塊成体製造装置100の断面構造を示す。
【0084】
粉還元鉄含有還元体はガイドチューブ70を通じて、スクリューフィーダー12によって供給ボックス30内に流入する。供給ボックス30は装入ホッパー10の下部に設置されて、粉還元鉄含有還元体を一対のロール20に伝達する。
【0085】
スクリューフィーダー12は鉛直方向と鋭角をなすため、粉還元鉄含有還元体をロール20の中心部に簡単に装入させることができる。つまり、スクリューフィーダー12の中心軸が傾いて、ロール20の中心部に向かうため、粉還元鉄含有還元体をロール20の中心部に簡単に装入させることができる。図2に示したように、スクリューフィーダー12の中心軸の延長線は一対のロール20のギャップ(G)の中心を通る線上で交差する。従って、外部に飛散する粉還元鉄の量を最少化できて、塊成体の圧縮率を増加することができる。
【0086】
スクリューフィーダー12の中心軸と鉛直方向がなす角度(γ)は7°乃至9°であるのが好ましい。角度(γ)が7未満であれば、スクリューフィーダー12の中心軸方向が鉛直方向と略同じになるため、ロール20の中心部に粉還元鉄がスムーズに供給されない。また、ガスによって、多量の粉還元鉄が飛散されるため、ロール20中心部での圧縮は不可能である。そして、角度(γ)が9°を越える場合、ロール20中心部にだけ粉還元鉄が集中するため、負荷が大きくなる。
【0087】
特に、スクリューフィーダー12の中心軸と鉛直方向がなす角度(γ)が実質的に8°であれば、最も優れた品質の粉還元鉄含有塊成体を製造することができる。ここで、角度(γ)が実質的に8°というのは、8°或いは8°に近い角度を意味する。
【0088】
スクリューフィーダー12は一つ以上の装入ホッパー削り器18を装着する。装入ホッパー削り器18は装入ホッパー10の内部に設置した削り器である。装入ホッパー削り器18は装入ホッパー10の内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する。図2には2個の装入ホッパー削り器18を示したが、これは単に本発明を例示するものであり、本発明がここに限定されるのではない。従って、装入ホッパー削り器18を複数設置することもできる。
【0089】
装入ホッパー削り器18の削り面の両端は折れ曲ってスクリューフィーダー12に連結固定される。ここで、削り面の両端が折れ曲るため、角部が角を形成しない。従って、粉還元鉄含有還元体との接触時に駆動抵抗を最少化することができる。
【0090】
装入ホッパー削り器18の削り面180(図10に図示、以下、同様)は装入ホッパー10の内壁102と等距離に離隔している。削り面は装入ホッパー10の内壁102の長さ方向に延びている。従って、削り面が装入ホッパー10の内壁102と対向する面積が広くなるため、装入ホッパー10の内壁102に付着した高温の粉還元鉄含有還元体を簡単に除去できる。また、削り面はスクリューフィーダー12と離隔してその間に空間182を形成する。従って、粉還元鉄含有還元体が内部空間で通過することによって回転中のスクリューフィーダー12にかかる負荷を最少化できる。
【0091】
装入ホッパー削り器18は、装入ホッパー10の内壁傾斜面104にも付着できる。この場合、削り面の両端から折れ曲ってスクリューフィーダー12表面まで延びた折り曲げ長(h1、h2)は互いに異なっている。従って、装入ホッパー削り器18が装入ホッパー10の傾斜面104に当らないようにしながら、傾斜面104に付着した高温の粉還元鉄含有還元体を効率的に除去することができる。
【0092】
粉還元鉄含有還元体を排出し易くするためにスクリュー122の上部で装入ホッパー10の内径を減らして、装入ホッパー10内部に傾斜面104が形成される。従って、スクリュー122の直上部には折り曲げ長が異なる装入ホッパー削り器18を設置するのが望ましい。
【0093】
ガイドチューブ70はギャップ(G)側に延びている。ギャップ(G)の中心から遠くなるほどガイドチューブ70の長さは順次に長くなる。従って、塊成体を大量生産する場合、ガイドチューブ70から排出する粉還元鉄含有還元体の飛散を防止することができる。特に、ガイドチューブ70の端部7131がロール20の軸方向(Y軸方向)でギャップ(G)の中心を囲むため、外部に飛散する粉還元鉄の量を最少化できる。
【0094】
ガイドチューブ70の最大長さに対応するガイドチューブの端部7131は供給ボックス30の下部に突出されている。従って、ガイドチューブ70から排出する粉還元鉄含有還元体が飛散されるのを防止することができる。
【0095】
また、ガイドチューブ70は鉛直方向に対して鋭角に傾く。従って、粉還元鉄含有還元体が一対のロール20の間に流入する場合、ロール20の長さ方向に沿って粉還元鉄含有還元体を均一に分布させ、また、ロール20の中心部に粉還元鉄含有還元体をスムーズに装入させることができる。従って、品質のよい塊成体を製造することができる。
【0096】
ガイドチューブ70は水平面に対して傾斜をなしているため、粉還元鉄含有還元体が飛散するのを防止することができる。図2で傾斜角をαと示す。ガイドチューブ70の端部面715(図5に図示)は水平面と20°乃至35°の角度をなすのが望ましい。つまり、傾斜角(α)が20°乃至35°であるのが好ましい。
【0097】
傾斜角(α)が20°未満の場合、ギャップ中心部に還-元-鉄が入りにくい。傾斜角(α)が35°を越える場合、供給ボックス30の下部空間が大きくなる。従って、下部空間の上部にガスが停滞するため、粉還元鉄が外部に簡単に飛散されることができる。
【0098】
供給ボックス30は装入ホッパー10に対向して、下部に凸状空間を形成する。従って、供給ボックス30は大量に流入する粉還元鉄含有還元体の渋滞層を確保できるので、粉還元鉄含有還元体をギャップ(G)中心に適切に供給することができる。
【0099】
特に、供給ボックス30の中心部の水平面に対する傾斜角(β)とガイドチューブ70の端部面715に対する傾斜角(α)は実質的に同じある。つまり、傾斜角(β)と傾斜角(α)が同一あるいは略同じである。従って、粉還元鉄含有還元体がギャップ(G)に入りながら、効率的に分布できる。
【0100】
図3には図1に示した塊成体製造装置100の他の断面構造を示す。
【0101】
図3に示したように、スクリューフィーダー12の中心軸の延長線はギャップ(G)を通過するため、粉還元鉄含有還元体がギャップ(G)に効率的に装入されることができる。ギャップ(G)に装入された粉還元鉄含有還元体は矢印方向に回転するロール20によって圧縮される。
【0102】
図3に示したように、ロール20によって成形された塊成体(B)がロール20の表面に付着して、継続して進行することができる。従って、ロール削り器90をロール20の下部に設置して、塊成体(B)をロール20の表面から取り外す。ロール削り器90をロール20の下部に設置するため、ロール20の表面に付着した塊成体80を排出口28を通じて、直ちに排出することができる。
【0103】
ロール削り器90はロール状の削り器のことではなく、ロール20の周りに付着した削り器を意味する。ロール削り器90は前記装入ホッパー削り器18(図2に図示)と区別される。ロール削り器90は一対のロール20各々に設置できる。
【0104】
図3の拡大円にはロール削り器90の断面構造を拡大して示す。図3の拡大円に示したように、ロール削り器90はロールケーシング24内側に付着した削り器支持台92によって支持される。ロール削り器90は第1面901及び第2面903を含む。第1面901は取り外した塊成体と隣接し、第2面903はロール20の表面と対向する。第1面901と第2面903は鋭角(δ)をなす。鋭角(δ)に対応する部分は尖るように突出している。従って、ロール20の表面に付着した塊成体が鋭角(δ)に対応する部分にかかってロール20から除去される。従って、塊成体(B)をロール20から簡単に取り外せる。
【0105】
第1面901と第2面903が交差してなる鋭角(δ)は30°乃至60°であるのが好ましい。鋭角(δ)が30°未満であれば鋭角(δ)に対応する部分が尖りすぎてしまし、飛び出るようになる。従って、ロール20から取り外した塊成体(B)がロール削り器90の第1面901に隣接して、水平方向に継続して進行する。従って、塊成体(B)が排出口28から排出できない可能性もある。鋭角(δ)が60°を越えれば、角度が広くなり、塊成体80がロール20でよく除去されない。
【0106】
ロール削り器90とロール20間の離隔距離(d1)は一対のロール20の間の間隔、つまり、ギャップ(G)の間隔以下であるのが好ましい。ロール削り器90をロール20から離隔させて、ロール20との干渉を防止する。さらに、離隔距離(d1)を前述のように調節して、ロール20に付着した塊成体を簡単に取り外せる。
【0107】
離隔距離(d1)は2mm乃至4mmであるのが好ましい。ロールケーシング24に付着したロール削り器支持台92の高さを変えて、離隔距離(d1)を調節することができる。離隔距離(d1)が2mm未満の場合、ブリケット製造装置100の作動に応じた振動によって、ロール削り器90とロール20との間に干渉が発生することがある。また、離隔距離(d1)が4mmを越えれば、離隔距離が大きすぎて、ロール20に付着した塊成体80を取り外すのが困難である。
【0108】
供給ボックス30は装入ホッパー10と対向して、下部に凸状空間を形成する。従って、供給ボックス30の内部に粉還元鉄含有還元体の滞留空間を確保できるため、粉還元鉄含有還元体がロール20の中心部に円滑に入る。粉還元鉄含有還元体は供給ボックス30内に流入して供給ボックス30内で密閉される。
【0109】
供給ボックス30の下部面36はロール20の表面に対向する。つまり、供給ボックス30の下部面36はロール20と所定距離だけ離隔して設けられる。下部面36は供給ボックス30の中心部に位置する。従って、ロール20の回転によって、粉還元鉄含有還元体が外部に飛散されるのを防止することができる。特に、下部面36にはロール20の長さ方向に多数の突出部361が形成されている。従って、粉還元鉄含有還元体は突出部361によって遮断されるため、外部に飛散されない。
【0110】
図4は供給ボックス30の構造をより詳細に示す。供給ボックス30は一対のロール20の上部に位置すると共に、一対のロール20との間に密閉空間を形成する部材である。
【0111】
図4に示したように、供給ボックス30は中心部と周辺部を含む。中心部は装入ホッパーに対向して膨らむように形成されて傾いている。周辺部は中心部の両端に連結される。冷却流路の入口341及び出口343は中心部に設けられる。また、ガイドチューブが挿入される貫通孔32も中心部に形成される。チークプレートが挿入される開口部37は周辺部に形成される。また、固定用ボルト締結孔35及びレベル調整用ホール39も周辺部に形成される。
【0112】
供給ボックス30の下部面に支持部31が突出されている。支持部31は一対のロールの両側面に位置して、ロールの回転を支持する。従って、ロールの回転位置が変わることなく軸整列が一定に維持される。
【0113】
供給ボックス30の内部には冷却流路34が形成される。冷却流路34は貫通孔32を囲む。冷却水が冷却流路34を通じて流れる。冷却水は供給ボックス30に流入する粉還元鉄含有還元体を冷却させる。従って、供給ボックス30の熱変形を防止することができる。特に、供給ボックス30の下部空間38にDRIを含む還元体が密集する場合にも供給ボックス30の熱変形を防止することができる。熱変形防止により粉還元鉄の飛散も防止することができる。特に、冷却流路34を供給ボックス30の中心部に集中させて、熱変形を最小化する。冷却流路の入口341及び出口343は供給ボックス30上のガイドチューブの間に設置する。従って、供給ボックス30の中心部で冷却水が急速に循環するため、高熱状態の供給ボックス30の中心部が冷却されやすくなる。
【0114】
図5は本発明の第1実施形態による塊成体製造装置に具備されたガイドチューブ70を概略的に示す。図5に示したガイドチューブ70の形態は単に本発明を例示するものであり、本発明がここに限定されるのではない。図5の左側の拡大円にはガイドチューブ70の最短長さに対応する辺711と最長長さに対応する辺713を含むと共に、ガイドチューブ70を切断した断面を示す。図5の右側の拡大円には下から見たガイドチューブ70の端部面715を示す。
【0115】
ガイドチューブ70は傾いているため、その端部面715は楕円形になる。従って、粉還元鉄含有還元体を安定的に排出することができる。つまり、ガイドチューブ70を塊成体製造装置に設置する場合、ガイドチューブ70がギャップを囲むため、粉還元鉄含有還元体をギャップ側に安定的に排出することができる。
【0116】
図5の右側の拡大円に示したように、ガイドチューブ70の外周には段差を形成することができる。段差の部分はチークプレート80(図2に図示)と重なる。従って、粉還元鉄含有還元体がガイドチューブ70とピークプレート80との間に抜け出ないようにして粉還元鉄が飛散されるのを防止する。
【0117】
図5の左側拡大円に示したように、ガイドチューブの最長長さに対応する辺713と最短長さに対応する辺711は傾斜角(θ)をなす。傾斜角(θ)は15°乃至30°であるのが好ましい。傾斜角(θ)が15°未満の場合、ガイドチューブ70を傾けて設置しても粉還元鉄の飛散を防止するのに効率が悪い。傾斜角(θ)が30°を越えれば供給ボックスの内部空間が大きくなる。従って、ガスが停滞して、粉還元鉄含有還元体が外部に飛散することがある。
【0118】
傾斜角(θ)をより詳細に説明する。ガイドチューブ70の内部直径を2rとし、ガイドチューブ70の最長長さに対応する辺713と最短長さに対応する辺711との長さの差をh1とする。2rとh1との間には次の数式1のような関係が成立する。
【0119】
tanθ=h1/2r (数式1)
【0120】
ここで、θはガイドチューブの最短長さに対応する辺と最長長さに対応する辺の傾斜角、h1はその長さの差、rはガイドチューブの内半径である。
【0121】
数式1を変形すると、h1=2r×tanθになる。θは15°乃至30°であるため、h1は2r×tan15°乃至2r×tan30°になる。つまり、h1は0.54r乃至1.15rである。
【実施例2】
【0122】
図6は本発明の第2実施形態による塊成体製造装置に具備されたガイドチューブ75を示す。図6に示したように、ガイドチューブ75の内部を通して、冷却媒体が流れる。ガイドチューブ75を通じて、高温の粉還元鉄含有還元体が通過するため、ガイドチューブ75が熱変形される可能性がある。従って、ガイドチューブ75の内部を通して、冷却媒体を流せばガイドチューブ75が冷却されて、熱変形が起きない。冷却媒体としては水または窒素などを使用することができる。これらの冷却媒体中から操業中の安全のために質素を冷却媒体として使用するのが好ましい。
【0123】
図6に示したように、ガイドチューブ75は粉還元鉄含有還元体の排出方向に沿って順次に大きくなるように設計されている。つまり、ガイドチューブ75の出口側内径(D2)はガイドチューブ75の入口側内径(D1)より大きい。ガイドチューブ75はテーパ(taper)状になっている。従って、粉還元鉄含有還元体はガイドチューブ75の上部から下部まで円滑に通る。
【0124】
ガイドチューブ75の最長長さをh2とすると、ガイドチューブ75の入口側内径(D1)と出口側内径(D2)の差に対するガイドチューブ70の最長長さ(h2)の比は75乃至100であるのが好ましい。この比が75未満であれば、ガイドチューブ75の入口側内径(D1)と出口側内径(D2)の差が大きすぎて、塊成体製造装置の設計に適用しにくい。また、比が100を越えれば、ガイドチューブ70と入口側内径(D1)と出口側内径(D2)が略同じになって、粉還元鉄含有還元体を円滑に排出できない。
【0125】
ガイドチューブ75はガイドチューブ内側管751、ガイドチューブ外側管753及びフランジ(flange)755を含む。それ以外に他の部分を含める。ガイドチューブ内側管751を通じて、粉還元鉄含有還元体が通過する。ガイドチューブ外側管753はガイドチューブ内側管751を囲む。ガイドチューブ外側管753の上部を囲むフランジ755は上部に位置する装入ホッパー10と当接している。フランジ755は装入ホッパー10とガイドチューブ75との間を密封して、粉還元鉄含有還元体が外部に漏れ出ないようにする。
【0126】
冷却媒体はガイドチューブ内側管751とガイドチューブ外側管753の間に流れる。
ガイドチューブ内側管751とガイドチューブ外側管753が密着しているため、冷却媒体が外部に漏洩する可能性はない。ガイドチューブ外側管753には螺旋形溝7531が形成されている。螺旋形溝7531は冷却媒体注入口758から冷却媒体流出口759まで連結される。螺旋形溝7531はガイドチューブ75を完全に囲む。螺旋形溝7531に沿って冷却媒体が流れるため、ガイドチューブ75を円滑に冷却することができる。螺旋形溝7531の断面は半円形で形成することができる。この場合、ガイドチューブ75の加工しやすくなる。
【0127】
図7にはガイドチューブ70とロール20の軸22との関係を示す。また、図7にはスクリューフィーダー12とロール20の軸22との関係も示す。図7に示したように、ガイドチューブ70の最短長さ及び最長長さに対応する辺を含む平面(D)と一対のロール20の軸22を含む平面(C)が互いに交差する。
【0128】
平面(C)と平面(D)が交差してなす角度(ε)は実質的に直角であるのが好ましい。つまり、角度(ε)は直角或は直角に近いのが望ましい。平面(D)はスクリューフィーダー12の中心軸も含む。従って、スクリューフィーダー12の中心軸とロール20の軸22との関係も同様である。平面(C)と平面(D)が実質的に直角交差するため、ガイドチューブ70及びスクリューフィーダー12からギャップ(G)に粉還元鉄含有還元体が円滑に供給される。従って、優れた品質の塊成体を製造することができる。
【0129】
図8A及び図8Bは各々本発明と従来技術による粉還元鉄含有還元体の装入分布を示す。図8A及び図8Bはスクリューフィーダーの間に位置しながら、ロールに流入する粉還元鉄含有還元体を示す。図8Aに示したように、本発明ではスクリューフィーダーが傾いて設けられるが、図8Bに示した従来技術ではスクリューフィーダーを鉛直方向に設置する。
【0130】
図8Aに示したように、本発明ではスクリューフィーダーが傾いているため、ロール中心部に粉還元鉄含有還元体が集中的に装入される。粉還元鉄含有還元体が傾いて装入されるため、ロール中心部の流入量が適切に調節される。従って、一対のロールに流入する粉還元鉄含有還元体の量は一対のロールの長さ方向に沿って実質的に均一になる。従って、多量の粉還元鉄含有還元体を使って、優れた品質の塊成体を製造することができる。
【0131】
一方、図8Bに示した従来技術では粉還元鉄含有還元体が鉛直方向に移送されるため、スクリューフィーダーの間では粉還元鉄含有還元体の量が微小である。従って、中間の部分が切れるなど塊成体が不良に製造されて、破砕時に多量の粉塵が発生する。
【0132】
図9A及び図9Bは各々本発明と従来技術による粉還元鉄含有還元体の装入分布を示す。図9A及び図9Bはスクリューフィーダー直下部に位置しながら、ロールに流入する粉還元鉄含有還元体を示す。図9Aに示したように、本発明ではスクリューフィーダーが傾いて設けられるが、図9Bに示した従来技術ではスクリューフィーダーを鉛直方向に設置する。
【0133】
図9Aに示したように、本発明ではスクリューフィーダーが傾いているため、粉還元鉄含有還元体が滞留できる空間が広くなる。従って、多量の粉還元鉄含有還元体をロールに供給することができるため、品質が良好な塊成体を製造することができる。
【0134】
一方、図9Bに示した従来技術ではスクリューフィーダーが鉛直方向に位置するため、スクリューフィーダーとロールの間の空間が足りない。従って、粉還元鉄含有還元体が滞留できる空間が狭くなる。従って、ロールに装入される粉還元鉄含有還元体の量が少なくて良好な品質の塊成体を製造できない。また、粉還元鉄含有還元体の滞留空間が足りなくて、スクリューフィーダーが詰まって、誤作動が起こりやすい。
【0135】
図10には内部にスクリューフィーダー12を設置した装入ホッパー10の内部構造を示す。図10に示したように、2つ以上の装入ホッパー削り器18がスクリューフィーダー12を間において互いに反対方向に交互に装着されている。従って、スクリューフィーダー12の機械的な均衡を維持できる。
【0136】
矢印で示す方向にスクリューフィーダー12が回転しながら装入ホッパー10に付着した粉還元鉄含有還元体を取り外す。削り面180が移動しながら装入ホッパー10に付着した粉還元鉄含有還元体を効率的に取り外せる。従って、装入ホッパー10が還元鉄含有還元体によって詰まらない。
【0137】
図11は図10に示した装入ホッパー削り器18を分解した状態を示す。装入ホッパー削り器18はスクリューフィーダー12にねじ結合する。
【0138】
装入ホッパー削り器18は削り部材184と一対の支持部材186を含む。それ以外に必要に応じて他の部品をさらに含むことができる。削り部材184は装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を取り外す。一対の支持部材186は削り部材184の両端に連結して、スクリューフィーダー12に固定される。
【0139】
削り部材184は削り面を含む。削り面は装入ホッパーの内壁と一定の距離で離隔する。削り面の両端は曲率を有して折れ曲がる。削り部材184は削り面で折れ曲がり支持部材186に連結される。削り部材184は両側に折れ曲がってその端部に凹部を形成する。従って、支持部材186を凹部に挿入して、支持部材186と削り部材184を簡単に組み立てられる。支持部材186の端部にはねじ溝が形成されている。支持部材186がスクリューフィーダー12を貫くようにしてナット188で組み立てる。
【0140】
図11の拡大円には削り部材184の削り面をXI-XI線に沿って切断した断面を示す。図11の拡大円は上側から削り部材184を見た状態を示す。削り面の両側面1845のうちの少なくとも一つがスクリューフィーダー12の回転方向に傾いて形成される。図11の拡大円では削り面の両側面1845が全部傾いて形成されたことを示したが、これは単に本発明を例示するに過ぎず、本発明がここに限定されるのではない。従って、削り面の両側面1845のうちの少なくとも一つだけスクリューフィーダー12の回転方向に傾いて形成すれば良い。従って、矢印方向にスクリューフィーダー12が回転時に、削り面にかかる粉還元鉄含有還元体をより簡単に除去することができる。
【0141】
特に、装入ホッパーの傾斜面に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する場合には、装入ホッパー削り器18の構造を次の通り変形することができる。スクリューフィーダー12の下部に付着した装入ホッパー削り器18では削り面の両端が折れ曲がって、一対の支持部材186に連結される。一対の支持部材186に連結時に折り曲げ長(h3、h4)が互いに異なる。
【0142】
支持部材186は第1支持部材1862と第2支持部材1864を含む。第1支持部材1862と第2支持部材1864はスクリューフィーダー12に付着する。第2支持部材1864は第1支持部材1862の下部に位置する。削り面の端部と第1支持部材1862を連結する折り曲げ長(h3)は削り面の端部と第2支持部材1864を連結する折り曲げ長(h4)より長い。従って、削り面が装入ホッパーの内壁下部に向かって傾いて、位置する。従って、削り面が装入ホッパーの内壁と接触しないようにしながら、粉還元鉄含有還元体を簡単に除去することができる。
【0143】
図12は図3に示したロール削り器90をより詳細に示す。ロール削り器90はロールケーシング24内側間を互いに連結するように設けられる。図12では便宜上ロール20とロールケーシング24を破線で示す。
【0144】
図12に示したように、ロール20の長さ方向(Y軸方向)にロール削り器90を設置する。ロール削り器90はロール削り器支持台92上部に設けられる。ロール削り器90はロール削り器支持台92上部にねじ94及びボルト96で堅固に固定される。これとは異なってロール削り器90を削り器支持台92に溶接して固定することもできる。ロール削り器90を削り器支持台92に堅固に固定するため、ブリケット製造時にブリケット製造装置から振動が発生してもロール削り器90とロール20との安定した離隔距離を確保できる。
【実施例3】
【0145】
図13には本発明の第3実施形態による塊成体製造装置に具備された他のロール削り器95を分解して示す。ロール削り器95もロールケーシング内側間を連結するように設けられる。従って、ロール削り器95は軸953に沿って長く延びた形状を有する。
【0146】
図13に示したように、ロール削り器95は削り器ロール951、軸953及び固定ブロック955を含む。それ以外に、ロール削り器95はブッシュ952、ストッパー(stopper)957、カバー部材956、及びベース部材959をさらに含むことができる。図13には2個の削り器ロール951を示したが、これは単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるのではない。従って、削り器ロール951を複数設置できる。
【0147】
軸953は円筒棒状に形成され、ロール削り器95を支持する。軸953には削り器ロール951、ブッシュ952及びカバー部材956を組み立てる。これらを固定するためにストッパー957をカバー部材956にボルト9571で固定する。ストッパー957は軸953に圧着されて、ロール951、ブッシュ952及びカバー部材956を固定させる。軸953は固定ブロック955に固定され、固定ブロック955はボルト9551とナット9553によってベース部材959に支持される。
【0148】
削り器ロール951は削り器部9511及び固定部9513を含む。削り器部9511は固定部9513の上に形成されている。固定部9513は円筒状であり、ブッシュ952と結合する。削り器部9511は回転しながらロールと連動して、ロールに付着したブリケットを取り外す。
【0149】
削り器ロール951はブッシュ952に固定され、アイドリング(idling)動作を繰り返す。ブッシュ952は軸953と削り器ロール951との間に挿入されて削り器ロール951をスムーズに回転させる。ブッシュ952は円筒状になっている。T字型のベース部材959はロールケーシングに溶接されて、軸953を堅固に支持する。
【0150】
図14にはロール削り器95をブリケット製造装置100に設置した状態の断面構造を示す。図14に示したように、一つのロール削り器95に5個の削り器ロール951を連続で設置できる。
【0151】
図14に示した5個の削り器ロール951を利用して、ロール20に付着した塊成体を簡単に取り外せる。特に、削り器ロール951は固定ブロック955等によって、堅固に固定されるため、ロール20が速い速度に回転してもその機能を十分に発揮することができる。
【0152】
以下、図15A及び図15Bを参照して、ロール削り器95の作動過程について説明する。
【0153】
図15Aにはロール20に付着した塊成体(B)がロール削り器95に衝突しながらつぶれる状態を示す。ロール20は時計回りに回転して、ロール削り器95は反時計回りに回転する。図15Aに示したように、塊成体(B)はロール削り器95に衝突しながらつぶれて、ロール20から落ちる。従って、ロール20に塊成体(B)が付着して回転するのを防止することができる。
【0154】
図15Aに示したように、ロール削り器95の削り器ロール951の外周には多数の凹部9511bと凸部9511aが連続形成されている。凹部9511bと凸部9511aは塊成体(B)をロール20から切り落とす。
【0155】
ロール20の表面には多数の凹部2041が形成されており、ロール20の凹部2041は削り器ロール951の凸部9511aと対向する。つまり、ロール20と削り器ロール951はラック(rack)とピニオン(pinion)役割を果たしながら、塊成体(B)がロール20に付着するのを防止する。
【0156】
図15Aの拡大円に図示したように、ロール削り器95とロール20との間の離隔距離(d2)は3mm乃至5mmであるのが好ましい。ロール削り器95とロール20との間の離隔距離(d2)が3mm未満の場合、ロール削り器95とロール20との間の離隔距離が短すぎて、両者が互いに妨げになる可能性がある。また、ロール削り器95とロール20との間の離隔距離(d2)が5mmを越える場合、ロール削り器95とロール20との間の離隔距離が長すぎて、ロール20から塊成体(B)を取り外しにくい。
【0157】
図15Bはロール20に付着した塊成体(B)がロール20とロール削り器95との間に挿入されながら、破砕されて、下部に落ちる状態を示す。図15Bに示したように、ロール20とロール削り器95が回転しながら塊成体(B)を破砕するため、塊成体(B)がロール20に付着するのを防止することができる。
【0158】
図16には本発明の第1実施形態による塊成体製造装置100を備えた鎔鉄製造装置200を示す。図16には本発明の第1実施形態による塊成体製造装置100を備えた鎔鉄製造装置200を示したが、これは単に本発明を例示するものであり、本発明がここに限定されるのではない。従って、鎔鉄製造装置200は本発明の第2実施形態による塊成体製造装置及び第3実施形態による塊成体製造装置を備えることもできる。
【0159】
図16に示した鎔鉄製造装置200は塊成体製造装置100、破砕機40、及び溶融ガス化炉60を含む。破砕機40は塊成体製造装置から排出する塊成体を破砕する。溶融ガス化炉60は破砕機40で破砕した塊成体を装入して溶融させる。これ以外に破砕機40で破砕した塊成体を臨時貯蔵するための貯蔵槽50をさらに含むことができる。破砕機40及び溶融ガス化炉60の構造は本発明の属する分野における通常の知識を有する者なら容易に理解できるものであり、その詳しい説明を省略する。
【0160】
溶融ガス化炉60には塊炭及び成形炭より選択された少なくともひとつの石炭を装入する。一般に塊炭は生産地で採取した粒度8mm超の石炭を一例として挙げられる。また、成形炭は生産地で採取した粒度8mm以下の石炭を粉砕して、プレスした石炭を一例として挙げられる。
【0161】
塊炭または成形炭を溶融ガス化炉60に装入して石炭充填層を形成する。溶融ガス化炉60に酸素(O2)を供給して、塊成体を溶融した後、出湯口から排出する。従って、良好な品質の鎔鉄を製造することができる。
【0162】
本発明による塊成体製造装置は前述したような構造を有するため、大量の粉還元鉄含有還元体から塊成体を製造することに適している。また、本発明による鎔鉄製造装置は前述した塊成体製造装置を含むため、優れた品質の鎔鉄を製造することができる。
【0163】
以上、本発明の望ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付図の範囲内で多様に変形されて、実施可能であり、これらも本発明の範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0164】
10 装入ホッパー
12 スクリューフィーダー
14 排気孔
16 開口部
18 装入ホッパー削り器
20 ロール
22 ロールの軸
24 ロールケーシング
26 ロールカバー
28 排出口
30 供給ボックス
31 支持部
32 ガイドチューブが挿入される貫通孔
34 冷却流路
35 固定用ボルト締結孔
36 供給ボックスの下部面
37 チークプレートが挿入される開口部
38 供給ボックスの下部空間
39 レベル調整用ホール
40 破砕機
50 貯蔵槽
60 溶融ガス化炉
70 ガイドチューブ(実施例1)
75 ガイドチューブ(実施例2)
80 塊成体
90 ロール削り器
92 ロール削り器支持台
94 ねじ
95 ロール削り器
96 ボルト
100 塊成体製造装置
102 装入ホッパーの内壁
104 装入ホッパーの内壁傾斜面
122 スクリュー
180 装入ホッパー削り器の削り面
182 空間
184 装入ホッパーの削り部材
186 装入ホッパーの一対の支持部材
188 ナット
200 鎔鉄製造装置
202 ロールコア
204 ロールタイヤ
341 冷却流路の入口
343 冷却流路の出口
361 供給ボックスの下部面の多数の突出部
711 ガイドチューブの最短長さに対応する辺
713 ガイドチューブの最長長さに対応する辺
715 ガイドチューブの端部面
751 ガイドチューブ内側管
753 ガイドチューブ外側管
755 フランジ
758 冷却媒体注入口
759 冷却媒体流出口
901 ロール削り器の第1面
903 ロール削り器の第2面
951 削り器ロール
952 ブッシュ
953 ロール削り器の軸
955 ロール削り器の固定ブロック
956 カバー部材
957 ストッパー
959 ベース部材
1845 装入ホッパーの削り面の両側面
1862 装入ホッパーの第1支持部材
1864 装入ホッパーの第2支持部材
2041 凹部
7131 ガイドチューブの端部
7531 螺旋形溝
9511 削り器ロールの削り器部
9511a 削り器ロール外周の凸部
9511b 削り器ロール外周の凹部
9513 削り器ロールの固定部
9551 ボルト
9553 ナット
9571 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉還元鉄含有還元体が装入される装入ホッパー、
前記装入ホッパーの内部に設置され、鉛直方向と鋭角をなし、前記装入ホッパーに流入する粉還元鉄含有還元体を排出するスクリューフィーダー、及び
前記装入ホッパーから前記スクリューフィーダーによって排出する粉還元鉄含有還元体を圧縮して、塊成体を製造し、相互離隔してギャップを形成する一対のロールを含み、
前記各スクリューフィーダーが前記一対のロールの軸方向に沿って並んで配列されて、前記各々のスクリューフィーダーの中心軸の延長線が前記ギャップを通過し、
前記スクリューフィーダーの中心軸を含む平面は、前記一対のロールの軸を含む平面と実質的に垂直交差し、
前記スクリューフィーダーの中心軸と鉛直方向がなす角度は、7°乃至9°であることを特徴とする塊成体製造装置。
【請求項2】
前記スクリューフィーダーの中心軸と鉛直方向がなす角度は、実質的に8°であることを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項3】
前記各々のスクリューフィーダーの中心軸の延長線は、鉛直方向に前記ギャップの中心を通る線上で交差することを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項4】
前記一対のロールに流入する前記粉還元鉄含有還元体の量は、前記一対のロールの長さ方向に沿って実質的に均等であることを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項5】
前記還元体は副原料をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項6】
前記装入ホッパーの下部に設置されて、前記粉還元鉄含有還元体を前記一対のロールに伝達しながら、前記装入ホッパーに対向して、下部に凸状空間を形成する供給ボックスをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項7】
前記ガイドチューブが前記供給ボックスに挿入されることを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項8】
前記供給ボックスは、前記装入ホッパーに対向して膨らむように形成されて傾いた中心部と、前記中心部の両端に連結された周辺部を含むことを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項9】
前記供給ボックス中心部の水平面に対する傾斜角と前記ガイドチューブ端部面の水平面に対する傾斜角が実質的に同じであることを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項10】
前記供給ボックスの中心部の下部面は前記ロール表面に対向するように設けられたことを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項11】
前記供給ボックスの中心部の下部面には、前記ロールの長さ方向に多数の突出部が形成されていることを特徴とする請求項10に記載の塊成体製造装置。
【請求項12】
前記一対のロールの両側面に位置して、前記ロールの回転を支持する支持部が前記供給ボックスの下部面に突出されていることを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項13】
前記供給ボックスの内部に前記ガイドチューブが挿入される貫通孔を囲む冷却流路が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項14】
前記冷却流路の入口及び出口を前記供給ボックス上の前記ガイドチューブの間に設置したことを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項15】
前記粉還元鉄含有還元体が前記供給ボックス内に流入して前記供給ボックス内で密閉されることを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項16】
前記装入ホッパーは、前記ギャップ側に延びたガイドチューブを含み、前記ガイドチューブの最大長さに対応する前記ガイドチューブの端部が前記供給ボックスの下部に突出することを特徴とする請求項6に記載の塊成体製造装置。
【請求項17】
前記装入ホッパーは、前記ギャップ側に延びたガイドチューブを含み、前記ガイドチューブは鉛直方向に対して鋭角で傾きながら、前記ガイドチューブの端部が前記ロールの軸方向で前記ギャップの中心を囲むことを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項18】
前記ガイドチューブの端部面は、楕円状であることを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項19】
前記ガイドチューブの長さは、前記ギャップの中心から遠くなるほど段々長くなることを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項20】
前記ガイドチューブの外周に段差が形成されたことを特徴とする請求項19に記載の塊成体製造装置。
【請求項21】
前記ガイドチューブの最大長さと、前記ガイドチューブの最短長さの差は、0.54r乃至1.15rであることを特徴とする請求項19に記載の塊成体製造装置。
但し、rはガイドチューブの内半径である。
【請求項22】
前記ガイドチューブの最短長さと最大長さを含む平面は、前記一対のロールの軸を含む平面と実質的に垂直交差することを特徴とする請求項19に記載の塊成体製造装置。
【請求項23】
前記ガイドチューブの端部面は、水平面と20°乃至35°の角度をなしていることを特徴とする請求項19に記載の塊成体製造装置。
【請求項24】
前記ガイドチューブ内に冷却媒体が流れることを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項25】
前記ガイドチューブの内径は、前記粉還元鉄含有還元体の排出方向に沿って段々大きくなることを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項26】
前記ガイドチューブの入口側内径と出口側内径の差に対する前記ガイドチューブの最大長さの比は75乃至100であることを特徴とする請求項25に記載の塊成体製造装置。
【請求項27】
前記ガイドチューブは、
前記粉還元鉄含有還元体が通過するガイドチューブ内側管、及び
前記ガイドチューブ内側管を囲むガイドチューブ外側管を含むことを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項28】
前記ガイドチューブ内側管と前記ガイドチューブ外側管との間に前記冷却媒体が流れることを特徴とする請求項27に記載の塊成体製造装置。
【請求項29】
前記ガイドチューブ外側管には、前記ガイドチューブ内側管と対向する螺旋状の溝が形成されて、前記螺旋状の溝に沿って前記冷却媒体が流れることを特徴とする請求項28に記載の塊成体製造装置。
【請求項30】
前記螺旋状の溝の断面は、半円形であることを特徴とする請求項29に記載の塊成体製造装置。
【請求項31】
前記冷却媒体は、窒素であることを特徴とする請求項17に記載の塊成体製造装置。
【請求項32】
前記スクリューフィーダーに前記装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する一つ以上の装入ホッパー削り器を装着することを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項33】
前記装入ホッパー削り器の削り面が前記装入ホッパーの内壁と等距離に離隔して前記装入ホッパーの内壁長さ方向に延びることを特徴とする請求項32に記載の塊成体製造装置。
【請求項34】
前記削り面は、前記スクリューフィーダーと離隔して前記スクリューフィーダーとの間に空間を形成することを特徴とする請求項33に記載の塊成体製造装置。
【請求項35】
前記削り面の両端が折れ曲がって前記スクリューフィーダーに連結固定されることを特徴とする請求項33に記載の塊成体製造装置。
【請求項36】
前記削り面の両端は曲率を有して折れ曲ることを特徴とする請求項35に記載の塊成体製造装置。
【請求項37】
前記削り面の両側面のうちの少なくとも一つは前記スクリューフィーダーの回転方向に傾いて形成されることを特徴とする請求項33に記載の塊成体製造装置。
【請求項38】
前記装入ホッパーの内壁傾斜面に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する装入ホッパー削り器は、削り面の両端から折れ曲がって前記スクリューフィーダー表面まで延びた折れ曲長が互いに異なることを特徴とする請求項32に記載の塊成体製造装置。
【請求項39】
前記スクリューフィーダーの中心軸下部にスクリューが装着されていて、前記スクリューの直上部に前記折れ曲長が異なる削り器を設置することを特徴とする請求項38に記載の塊成体製造装置。
【請求項40】
前記装入ホッパー削り器は、
前記装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する削り部材、及び
前記削り部材の両端に連結して、前記スクリューフィーダーに固定装着される一対の支持部材を含むことを特徴とする請求項32に記載の塊成体製造装置。
【請求項41】
前記支持部材は、前記スクリューフィーダーにねじ結合されることを特徴とする請求項40に記載の塊成体製造装置。
【請求項42】
前記削り部材は、前記装入ホッパーの内壁に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する削り面を含み、前記削り部材は前記削り面で折れ曲がって前記支持部材に連結されることを特徴とする請求項40に記載の塊成体製造装置。
【請求項43】
前記装入ホッパーの内壁傾斜面に付着した粉還元鉄含有還元体を除去する装入ホッパー削り器は、前記削り面の両端から折れ曲って一対の支持部材に連結するまでの折れ曲長が互いに異なることを特徴とする請求項42に記載の塊成体製造装置。
【請求項44】
前記装入ホッパー削り器は、前記スクリューフィーダーに付着した第1支持部と、前記第1支持部の下部に位置しながら前記スクリューフィーダーに付着した第2支持部を含み、前記第1支持部に連結された前記折れ曲長は前記第2支持部に連結された前記他の折れ曲長より長いことを特徴とする請求項43に記載の塊成体製造装置。
【請求項45】
前記装入ホッパー削り器は、前記スクリューフィーダーの長さ方向に沿って2個以上装着されることを特徴とする請求項32に記載の塊成体製造装置。
【請求項46】
前記2個以上の削り器は、前記スクリューフィーダーを間において互いに反対方向に交互に装着されることを特徴とする請求項45に記載の塊成体製造装置。
【請求項47】
前記一対のロールの周りを囲むロールケーシング、及び
前記ロールと離隔して前記ロールの長さ方向に前記ロールケーシング内側間を連結するように設置されて、前記ロール表面に付着した塊成体を取り外すロール削り器をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の塊成体製造装置。
【請求項48】
前記ロール削り器は、前記ロールの下部に設けられることを特徴とする請求項47に記載の塊成体製造装置。
【請求項49】
前記取り外した塊成体と隣接する前記ロール削り器の第1面は、前記ロールの表面に対向する前記ロール削り器の第2面と鋭角をなすことを特徴とする請求項47に記載の塊成体製造装置。
【請求項50】
前記鋭角は30°乃至60°であることを特徴とする請求項49に記載の塊成体製造装置。
【請求項51】
前記ロール削り器と前記ロールとの間の離隔距離は、前記一対のロールの間の間隔以下であることを特徴とする請求項47に記載の塊成体製造装置。
【請求項52】
前記ロール削り器と前記ロールとの間の離隔距離は、2mm乃至4mmであることを特徴とする請求項51に記載の塊成体製造装置。
【請求項53】
前記ロール削り器は、前記一対のロールに対応して位置する複数の削り器ロールを含むことを特徴とする請求項47に記載の塊成体製造装置。
【請求項54】
前記各削り器ロールは、
前記一対のロールに対応位置して、塊成体を取り外す削り器部、及び
前記削り器部を支持する固定部を含むことを特徴とする請求項53に記載の塊成体製造装置。
【請求項55】
前記削り器ロールの削り器部は、互いに離隔されていることを特徴とする請求項54に記載の塊成体製造装置。
【請求項56】
前記削り器部の外周に凹部及び凸部が連続形成されることを特徴とする請求項54に記載の塊成体製造装置。
【請求項57】
前記ロール表面には多数の凹部が形成されており、前記ロールの凹部は前記削り器ロールの凸部と対向することを特徴とする請求項56に記載の塊成体製造装置。
【請求項58】
前記ロールとこれに対応する前記ロール削り器との離隔距離は3mm乃至5mmであることを特徴とする請求項53に記載の塊成体製造装置。
【請求項59】
前記ロール削り器は、
前記ロールの長さ方向に前記ロールケーシング内側間を連結する軸、及び
前記軸の両端を固定する一対の固定ブロック
をさらに含み、
前記多数の削り器ロールは、前記軸上に設けられることを特徴とする請求項53に記載の塊成体製造装置。
【請求項60】
前記ロール削り器は、
前記削り器ロールと前記軸との間に挿入されるブッシュ、
前記削り器ロールと前記ブッシュが前記軸から抜け出ないように支持するカバー部材、
前記カバー部材を前記軸に固定するストッパー、及び
前記固定ブロックを前記ロールケーシングに固定する固定部材
をさらに含むことを特徴とする請求項59に記載の塊成体製造装置。
【請求項61】
第1項による塊成体製造装置、
前記塊成体製造装置から排出する塊成体を破砕する破砕機、及び
前記破砕機で破砕した前記塊成体を装入して溶融する溶融ガス化炉
を含むことを特徴とする鎔鉄製造装置。
【請求項62】
塊炭及び成形炭より選択された少なくともひとつの石炭を前記溶融ガス化炉に供給することを特徴とする請求項61に記載の鎔鉄製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−17086(P2011−17086A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204075(P2010−204075)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【分割の表示】特願2007−521399(P2007−521399)の分割
【原出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【出願人】(502258417)ポスコ (73)
【Fターム(参考)】