粒子分離システム
【課題】粒子分離装置を改善する。
【解決手段】粒子分離システム40は、並列に積み重ねられた複数の個別湾曲粒子分離装置30と、複数の個別湾曲粒子分離装置30の各々の入口に接続された1つの入口カプラー42であって、その入口カプラー42はそれら複数の個別湾曲粒子分離装置30のすべての入口へ流体が入るように機能する入口カプラー42と、複数の個別湾曲粒子分離装置30の各々の対応する出口に接続された少なくとも2つの出口カプラー44及び46と、を備える。
【解決手段】粒子分離システム40は、並列に積み重ねられた複数の個別湾曲粒子分離装置30と、複数の個別湾曲粒子分離装置30の各々の入口に接続された1つの入口カプラー42であって、その入口カプラー42はそれら複数の個別湾曲粒子分離装置30のすべての入口へ流体が入るように機能する入口カプラー42と、複数の個別湾曲粒子分離装置30の各々の対応する出口に接続された少なくとも2つの出口カプラー44及び46と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜無し粒子分離のための装置又は方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ほぼ螺旋状又は湾曲状の構成を有する膜無し(membraneless)粒子分離装置が米国にて本願と同時係属している特許出願に記載されている。
【0003】
概略的には、この種の装置は、水と比較して密度差を有する粒子に関連して有用であり、分離のためにチャネルを通して横方向に移動させるのに必要な遠心力又は浮力を生成する。このような装置のうちのいくつかは、その構成によっては、中性浮力を持つ(neutrally buoyant)粒子の分離にも有益である。
【0004】
図1には、分離装置20の一例の形態が示されている。この形態には、曲率半径が増大しつつ広がる螺旋状のチャネル22が示されている。この形状は、圧力変化のレートを利用している。他の構成を用いることもできる。別の形態では、装置は、例えば、側壁の曲率半径が減少しつつ縮小する螺旋状のチャネルを用いる。曲率半径及びチャネルサイズが実質的に一定に保たれるものもある。いずれの場合も、チャネル22は2つの個別のチャネル24及び26に分かれ(例えば図1ではチャネル#1及び#2とも表示している)、流体のための2つの出口を提供する。
【0005】
これらの種類の分離装置は様々な方法での粒子分離を可能とする。例えば、流量に応じて、チャネル内を流れる流体により生じる遠心力又は圧力により粒子分離が行われる場合がある。いずれにしても、このような装置の目的は、粒子分離を実現することである。この点で、入り口では均一に分散した粒子は、バンド(帯)ごとに分離されるか、又は流体の流れの一部分に位置するようになり、出口では、選ばれた粒子を含んだ第1の部分すなわちバンドと、そのような粒子が存在しない第2の部分とに分けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−300281号公報
【特許文献2】特開平6−63452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
異なる環境と選ばれた改良を取り入れるためのこれらの種類の装置を設計し、実装することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様では、粒子分離システムは、積み重ねられた複数の個別の湾曲した粒子分離装置を備えており、それら粒子分離装置は互いに並列しており、1つの入口カプラーがそれら各粒子分離装置の入口に接続されており、その入口カプラーはそれら複数の個別の湾曲した粒子分離装置のすべての入口へ流体が入るように機能する。
【0009】
他の態様では、湾曲した粒子分離装置は螺旋状の装置である。
【0010】
他の態様では、湾曲した粒子分離装置は、当該装置の直径に沿った角距離で180度から360度の範囲にわたる湾曲した部分を備える。
【0011】
他の態様では、粒子分離システムはフィードバック制御システムを備える。
【0012】
他の態様では、フィードバック制御システムは、圧力、流量、バンドの幅、粘度、温度のうちの少なくとも1つに基づき粒子分離システムを制御するように機能する。
【0013】
他の態様では、粒子分離システムは、前述の複数の積み重ねられた湾曲粒子分離装置に並列的に設けられた、第2の複数の積み重ねられた湾曲粒子分離装置を更に備える。
【0014】
他の態様では、粒子分離システムは、入口マニフォールドと、ヘリカル螺旋状の構成をなすように配設され内部に流体を流す複数の分離チャネルであって互いに並列した複数の分離チャネルと、出口マニフォールドとを備える。
【0015】
他の態様では、出口マニフォールドは前記複数のチャネルのそれぞれからの流体の流れを分離するように機能する部分を備える。
【0016】
他の態様では、その部分は静的な環状(collar)の部分である。
【0017】
他の態様では、その部分は実質的に円形の環状の部分である。
【0018】
他の態様では、その部分は、流体の流れの分離を連続的に調整できるようにするための湾曲を有する。
【0019】
他の態様では、その部分は、流体の流れの分離を段階的に調整できるようにするための離散的な段階状部分(step segments)を備える。
【0020】
他の態様では、複数の分離チャネルは第1ステージ(第1層)と第2ステージ(第2層)とに配設されている。
【0021】
他の態様では、第1ステージと第2ステージとは流体インバータ(反転器)により互いに対し隔てられている。
【0022】
他の態様では、粒子分離システムはフィードバック制御システムを備える。
【0023】
他の態様では、フィードバック制御システムは、圧力、流量、バンドの幅、粘度、温度のうちの少なくとも1つに基づき粒子分離システムを制御するように機能する。
【0024】
他の態様では、粒子分離システムは入口本管(main)と出口本管とを備える。
【0025】
他の態様では、粒子分離システムは、前記入口本管と前記出口本管とに接続された第2の装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】螺旋状の粒子分離装置の例を示す図である。
【図2】実施の形態の一態様を示す図である。
【図3】実施の形態の一態様を示す図である。
【図4】実施の形態の一態様を示す図である。
【図5】実施の形態の一態様を示す図である。
【図6】実施の形態の一態様を示す図である。
【図7】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(d)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図9(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図9(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図10(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図10(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図13(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図13(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図15】実施の形態の一態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この実施の形態は、積み重ね(積層)された構成又は並列的な構成又はその両方の構成を持つ流体分離構造を構築するための、様々な流体的構造、実装、及び選ばれた製造技術に関連する。これらの熟慮されたシステムは、処理すべき流体(例えば液体)の効率的なインプット(投入)、及び改善された処理能力(スループット)を可能にし、更にいくつかの変形例では出力流体の調整可能かつ効率的な取り扱いを可能にする。
【0028】
了解されるように、寸法やチャネルのアーキテクチャに基づきこれら装置の様々な変形を実現し得る。しかし、ここで記載した実施の形態は、微小規模(0から10ミリリットル毎分)、小規模(10から1000ミリリットル毎分)、大規模(1から10リットル毎分)の単一チャネル流量にわたって、広くスケーラブル(様々な規模に対応可能)となるであろうことを理解すべきである。
【0029】
手頃な積層技術を利用した平面的な実施の形態を考慮した。この点では、180度から360の範囲にわたる(完全には螺旋状ではない)円弧は、横方向の流れパターンの発達(development)の一連の段階、定常状態の流れ速度の実現、及びいくつかの循環路が粒子を流体の流れの中の所望の位置へと押し流すための時間、を見込んでいる。ここに記載する他の平面的な実施の形態には、ヘリカル螺旋(helical spirals)が含まれる。
【0030】
この実施の形態は、例えば、微小規模の応用ではPDMSなどの安価な材料により、小規模及び大規模の応用では安価なプラスチック(例えばアクリル、ルーサイト(Lucite:商標)、ポリカーボネートなど)により、製造することができる。実施の形態のいくつかについて選ばれた製造技術についても説明する。
【0031】
更に、並列的な8チャネルのヘリカル螺旋状の実施形態により、素早い組み立てと分解が可能になる。このように熟慮された装置の注目すべき特徴には、流体を粒子を含む流れと廃液の流れとに分離する二分岐機構又は分離機構を含む便利な入口マニフォールド及び出口マニフォールドが含まれる。これらの実施形態は、非常に狭いバンドの粒子を更なる処理のために排出するよう機能する多段装置を許容する。他の並列構成の実施形態及びそのための製造技術も考慮した。また、フィードバック又は制御(又はその両方)のシステムを、以上に説明した様々な実施形態とともに実装してもよい。
【0032】
さて、図2を参照して、単一平面螺旋状分離装置30を説明する。装置30は、入口32と、少なくとも1つの湾曲状又は螺旋状(スパイラル)の部分34と、出口32を有する。この平面的な多重螺旋チャネル装置30は、1つの形態では、例えば、プラスチックから切り出せばよい。プラスチックの種類は、例えば用途や当該装置が実装される環境などに応じて変わる。装置30の1つのバリエーションでは、入口32に近い装置30の中心領域が除去され、後で説明する入口カプラーへのアクセスを可能にするようになっていてもよい。当該装置の螺旋部分34は様々な形状を取り得る。例えば、螺旋部分34は収縮状でも拡散状でもよい。更なる例として、例えば遠心力を増大させるように又は減少させるように、出口36及び入口32の位置を適用先に応じて入れ替えてもよい。
【0033】
例えば装置30やこの明細書中で説明される他の装置のような、流体内の粒子を分離するための個別の湾曲状又は螺旋状の分離装置の基本的な動作は、上に挙げた特許出願のなかの選ばれた部分に詳細に示されていることを理解すべきである(それら出願の明細書を参考のためにこの出願に組み込む)。したがって、そのような動作については、この明細書中で説明する実施形態の説明に資する程度の説明を除き、この明細書では説明しない。
【0034】
図3にはシステム40が代表的に示されており、システム40は、N層の並列的な流体処理を可能にするために並列的に積層された複数の装置30(図2に示される)を備えている。図3に更に代表的に示されているのが、入口カプラー42である。この入口カプラー42は、共通の供給源から全積層体の中の各装置30へと入力される流体を供給するように構成されている。入口カプラー42は様々な形態を取り得るが、1つの例では、入口カプラー42は円筒状であり、複数のパーフォレーション(貫通穴)が形成されている。それらパーフォレーションは、システム40内に積層された装置30の入口に対応する。これに似た構成の出口カプラーを実装してもよい。2つの出口カプラー44及び46が代表例として示されているが、出口カプラーの数は積層された各装置のための出口路すなわち出口チャネルの数に基づき変えてもよい。入口カプラーは、例えば、外部のAl(アルミニウム)プレートを通して最上部のチャネルのみに接続されていてもよい。すべての層に対する流体的な接続は、底部の層を除く上部の層のすべてに対しパンチ穴開けをすることにより達成すればよい。少なくとも2つの流体出口又は出口カプラー(符号44及び46で示した)を、最上部のプレートに対して同じ方法で接続してもよい。また、すべての入口及び出口を最下部のプレートに接続するようにしてもよい。
【0035】
図4に示すように、システム50は、スループットを増大させるために並列的な複数のチャネルを構成するように垂直に積層された複数の平面湾曲弧状セグメント52(例えば部分的な弧状セグメント)を備える。この例では螺旋状装置の特性及び機能がこれら平面湾曲弧状セグメント52にも当てはまるが、これら平面湾曲弧状セグメント52は、いずれのセグメント52についても完全なループではない。弧状セグメントすなわち湾曲部分52は、入口54と、湾曲状すなわち弧状の部分56と、出口58とを有する。図4に更に示されているのは、共通の供給源から図示された全ての個別の弧状セグメントへと流体を供給するように構成されている入口カプラー60である。入口カプラーは様々な形態をとり得ることを理解されたい。一つの形態では、入口カプラーは円筒であり、各層の入口への複数のパーフォレーション又は1つの連続したスロット(細長い穴)を有する。図3のシステム40と同様、システム50は流体粒子分離のスループットを増大させる。少なくとも1つの出口カプラー(図示省略)を更に設けてもよい。出口カプラーは、例えば、図3又は図4の入口カプラーに似たものでよい。
【0036】
図5には、積層された複数のチャネル(各々個別的に示すことはしていない)を備える他の平面湾曲構造70が示される。湾曲構造70は、入口72(入口カプラーを含んでいてもよい)と、湾曲部分74及び76よ、少なくとも1つの出口78及び79とを備える。図示したように、ある粒子サイズ及び密度の粒子(例えば浮遊粒子)のような選ばれた粒子のための出口78がある。出口78は、湾曲部分74と湾曲部分76との間のカーブ(湾曲)の中ほどに位置する。第2のサイズ及び密度を持つ選ばれた粒子(例えば中性浮力粒子)のための第2の出口79が、入口72の反対側のカーブ端に位置している。概略的には、これら出口78及び79は、流体の流れから様々なサイズ及び密度の粒子を除去するのに用いることができる。上述と同様、少なくとも1つの出口カプラーを利用してもよい。
【0037】
図6には、システム80が示されている。システム80は、図5に示したシステムと同様、並列的な処理によりスループットを増大させるための構成をなすように積層された複数の装置70を備える。システム80が幅を増大させた単一の装置70を備えていてもよいことが理解されるべきである。もちろん、上述と同様に、入口カプラー及び/又は少なくとも1つの出口カプラーを当該システムに実装してもよい。なお、この明細書において「A及び/又はB」という記述は、A又はB又はその両方、のうちのいずれであってもよいことを示す。
【0038】
図7にはシステム90が示されている。システム90は、図6のシステム80を複数備える更なる実装例を表している。この設計は、システムのスペース要件及び/又はこの明細書で説明しているこれら実施形態が実装される環境に応じて有益である。特に、図示のように、それら湾曲した分離装置部分のすべてのための入口は、システム90の構成の中央にある。これは、投入された流体の効率的な処理を可能とし、入口カプラー41(図3)及び入口カプラー60(図4)のような入口カプラーの利用により実現することができる。この例でも、1つ又は複数の出口カプラーを設けることができる。
【0039】
図8(a)〜(d)に示すように、図3,4,5,6及び7の積層的及び/又は並列的な実施形態は、様々な異なった技術により製造され得る。図8(a)〜(d)は、この明細書に挙げた実施形態のうちの異なるいくつかの実施形態の様々な断面図を示している。これらの図はそれら実施形態を形作るのに用い得る製造方法を説明するものである。
【0040】
図8(a)には、構成100の断面図が示されている。この形態では、端部プレート106同士の間に形成されたチャンバの中に管102が配置されている。図示のように、それらチャンバは、プレート104及びスペーサー108により画定されている。この構成では、管102はプレート104同士の間に制御可能に押し込まれている。構成100を実現するために。様々に異なる組み立て手順を用いることができる。同様に、様々に異なる材料を用いることができる。しかし、図8(a)の構成の一形態(及び図8(b)〜(d)の対応する例示要素)では、端部プレート106はアルミニウムで形成され、管102はタイゴン(Tygon:商標)材料により形成され、スペーサー108及びプレート104はプレキシグラス(Plexiglas:商標)などのプラスチックで形成される。
【0041】
図8(b)には、管102がプレート112の中に形成された空洞114の中に設けられ、スループット増大のために積層されている点を除けば類似している構造110が示されている。それらプレートには位置合わせ用の切り込み116が設けられている。プレート112には、プレキシグラス(商標)のようなプラスチック材料を含む適切な材料を用いればよい。
【0042】
図8(c)には管102がないシステム120が示されている。この例では、十分にシール(封止)された空洞124が基板122内に形成されており、その空洞124がスループット増大のために積み重ねられた複数の流体チャネルを形成する。最上部の空洞124をシールするキャップ層128も示されている。図8(b)と同様、位置合わせ用の切れ込み126が設けられている。基板122と覆い用プレート128は適切な材料により形成されているが、少なくとも1つの形態では、それら要素はプレキシグラス(商標)などのプラスチック材料により形成されている。
【0043】
図8(d)を参照すると、システム130は壁部134とプレート136により画定された複数の螺旋状のトラック(路)を備えている。壁部134とプレート136は様々な形態をとり得る。しかし、1つの形態では、これらの構造はプラスチックで形成される。基本的には、構造134が形成され、複数の閉じたチャネル132を形成するために構造134の両側が薄板で覆われる。これら並列的な装置は支持及びスループットを改善するために積み重ねられる。図8(a)〜(c)と同様、両端部は、例えばアルミニウムなどで形成されたプレートにより支持される。
【0044】
図9(a)〜(b)には更なる実施形態が示される。図9(a)に示されるように、装置200は、ヘリカル螺旋構造をなす8個の並列的なチャネルを含んでいる。この実施形態は、図9(b)の分解図、図10(a)の断面図、及び図10(b)の端部キャップ及びマニフォールド構造に示されるように、素早く組み立て及び分解が可能である。
【0045】
動作においては、流体は入口202を通って装置200に入り、出口路204及び206を通って(分離されて)出て行く。上側流体マニフォールド210は、端部キャップ212にも受けられた半径方向について傾いたそれぞれ対応するスロットを通して、(チャネル214のような)8つの個別のチャネルに供給される。下側端部キャップ216は、各チャネルに対応して、複数のスロットと複数のシュート(滑り台状通路)217とを備える。出口マニフォールド218は、流体を粒子を含む流れと廃液の流れとに分離する二分岐構造として動作する内部リング219を備える。
【0046】
チャネル214のような複数のチャネルにより形成されたヘリカル螺旋構造は、外部保護スリーブ220の中にはめ込まれる。1つの形態では、装置200は、上部と下部のマニフォールド及び端部キャップの構造同士を反対方向に回転させることにより締め付けられることが理解されるであろう。この締め付けにより、ヘリカル螺旋同士が互いに対して押しつけられ、これにより個々の流れ断面の歪みを防ぎ、したがって、より薄くより安価な材料が使用できるとともに、スペースを更に削減することができる。個々のチャネルは、流れを止めるために、入口又は出口に個別の流れ制御手段を備えていてもよい。
【0047】
設計はいくぶん自動クリーニング方式であり、0.1〜19メートル毎秒の速度ではそのように動作するものの、並列的なチャネル群により1つのチャネルの目詰まりが進んだ場合に動作を続けるよう他のチャネルに活が入れられるので、冗長性がもたらされる。一定の分離速度を維持するよう流量を調整するために、フィードバックループの中にフローセンサを組み込んでもよい。更に、フラッシュミキサーなどのインライン式(ラインに組み込まれる)装置を上部マニフォールドに一体化してもよい。並列化の例示のために8つのチャネルを例示したが、いくつのチャネルを用いてもよい。
【0048】
螺旋状のセパレータ(分離器)はすべての微粒子を、源水(source water)の質に応じて、すなわち微粒子の濃度とサイズの分布に応じて異なる幅のバンド(帯)へと集めることになる。螺旋状濃縮機のリアルタイムでの効率を最適化できるようにするために、調節可能な流れスプリッタ(分割器)を備えることが望ましい。
【0049】
図10(a)及び10(b)には、そのような流れスプリッタを備えた出口マニフォールド218が例示されている。このスプリット(分割)機構は、このあと図11(a)〜(c)との関連で説明するような様々な形態をとり得る。しかし、少なくとも1つの形態では、スプリッタは、流れが分割されることで一部分22が第1の路を通って廃液として当該装置から出て行き、流れの一部分224が粒子を含んだ第2の路(すなわち粒子バンド)を通って当該装置から出て行くようにすることができる。
【0050】
スプリッタは、自分の中心軸回りに回転することができるように、螺旋状分離装置200に接続されている。8つの並列的なチャネルを持つ装置200のためには、スプリッタは約45度だけ回転することになる。スプリッタ壁の半径方向の変化の程度は、想定する源水の質に合わせて最適化することができる。例えば、源水の質がわずかしか変化しないと想定されるのならば、半径の変化が小さくても、幅の変化の範囲を捉えるのには十分である。水の質のバリエーションがより大きいのならば、半径の変化をより大きくすることが必要になるかもしれない。調整可能なスプリッタが手動で作動する場合、インライン型のメータその他のセンサからのフィードバックを利用してもよい。スプリッタを動作させる他の方法は、自動的なフィードバックループを用いることである。この方法では、チャネルの出口に光学センサを用いることで、バンドの幅を定常的に計測し、サーバ又はモータがスプリッタの最適設定をリアルタイムで調整するようにすることができる。同様に、ポンプのスピードやパワーを調整することにより流体速度のフィードバックを制御するためにフローセンサを用いて流量を監視してもよい。
【0051】
図11(a)〜11(c)には、出力流体マニフォールドの様々な形態が示されている。図11(a)は静止型スプリッタを示している。この形態では、マニフォールド218にはスプリッタとして機能する実質的に円形の環状装置219を備えている。分割割合が20:80,30:70,・・・,80:20とあらかじめ設定された環状装置を交換可能に用いてもよい。図11(b)は、特注の湾曲での非線形的な制御のための連続的に調整可能な流れセパレータを示している.この形態では、マニフォールド218’には、流れを連続的に調整可能とするために戦略的に配置された湾曲部分と直線部分とを備える部分219’を備える。図11(c)は離散的な階段状の調整可能な流れセパレータデザインを示している.この形態では、マニフォールド218”は離散的に階段状に流れを調整可能にするために離散的な複数の段が形成された部分219”を備える。この形態では、1つの段から次の段へと一段ずつ遷移する。
【0052】
スプリッタは、これらの形態又はその他の形態のうちのいずれの形態であっても、装置のマニフォールドを選ばれた方向に選ばれた角距離だけ回すことにより調整される。これによりチャネルの出口部分を横切るように分割(スプリッタ)機構を動かすことで、経路222と経路224との間の分割状態が変化するようにしてもよい。コンピュータにより制御されるモータにより調整を自動化してもよい。
【0053】
図12(a)及び(b)は、図9(a)〜11(c)の実施形態の拡張を示しており、モジュール形式の8チャネル2段(ステージ)ヘリカル螺旋状の実施形態を例示している。この例には流れインバータ(反転器)が設けられている。流れインバータは円形プレート326及び328を備えている。これらプレートは、複数の螺旋状のチャネルに対応する複数のスロットを備える。流れインバータは、プレート326及び328内の対応するスロット同士を接続する通路330を備える。図12(a)及び12(b)に示される例示的な実施形態では、流れの反転が流体の流れに起こり、存在するいかなる粒子のバンドもチャネルの一方の側から他方の側へと裏返され(反対側へと動かされ)、これにより粒子が圧縮される。これによりバンドが細くなる。図12(b)では、第1段314と第2螺旋段315とが示されている。上述した粒子バンドの裏返しを実現するために、第2螺旋段315は上下逆さまになっている。流れインバータ316はそれら第1段と第2段との間に設けられている。
【0054】
反転プロセスの原理について更に説明するために、図12(c)を参照する。理解されるように、図12(c)の実施形態は、螺旋状装置が異なった構成であり、インバータ316のようなインバータ(反転器)構造が示されていない点で、図12(a)及び(b)の構造と異なっている。にもかかわらず、当業者なら理解されるように、この図を参照して説明する反転原理は、インバータ316の反転プロセスにも適用できる。図示のように、螺旋状装置350は,入口315、第1の湾曲部分すなわちステージ354、遷移部356、第2の湾曲部分すなわちステージ358、並びに出口360,362及び364を備えている。動作中は、流体は入口352で受け取られ、第1のステージ354を通って流れ、これにより粒子は分離され、ある形態ではチャネルの一方の側上に粒子は粒子バンドへと集められる。流体が遷移ポイント356を通過するのに伴って、バンド(すなわち分離された粒子)はチャネルの反対側へと裏返される。そして、第2のステージ358は粒子群の圧縮を続け、これにより更に圧縮され更に細くなった粒子バンドが形成される。
【0055】
図13(a)及び(b)には、更なる実施形態が示されている。図13(a)及び(b)には、ここで説明する複数の実施形態に係る螺旋状装置600が例示されている。この実施形態では、螺旋状装置600はヘリカル螺旋形態をとっている。この点で、装置の螺旋本体部分604は、入口606と、第1の出口608と第2の出口610とを持つヘリカル螺旋構造を有する。この単一チャネルヘリカル構造は、コイル状スプリングの形状を持つ中空の「スリンキー(slinky)」タイプの装置に似ている。この装置は、部分ごとに射出成形技術を用いる方法などの様々な方法により製造することができる。それら部分は、使用される前に公知の加工処理により結合される。この装置を製造するための他の方法では、押し出し成形技術を用いてもよい。押し出し成形では、押し出されたプラスチックが外気により冷却されるか又は液体浴に浸され、所望の形態又は構造となるよう凝固される。ヘリカルコイルの形成は、押し出しマンドレル(心金)又はコイル形成用浴のどちらかの回転を制御することにより実現することができる。ショア「A」硬さのPVC、高密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びポリカーボネートなどの熱可塑性プラスチック(thermal plastics)など、異なる様々な材料を用いることができる。
【0056】
図13(b)に示すように、ず13(a)に示したような螺旋状装置は、システムのスループットを向上させるために並列配列することもできる。図示のように、すべての螺旋状装置600は流体マニフォールドから入口本管620へと接続されており、それら装置600の各々の第1の出口は第1出口本管622に接続されている。装置600の第2の出口はそれぞれ第2出口本管624に接続されている。
【0057】
図14(a)〜14(c)には、垂直方向に積み重ねられた並列チャネルを持つ類似のシステムが示されている。図14(a)の実施形態は、螺旋状に巻き付けられたような形状の装置である螺旋状装置700が示されている。この装置は、入口706、第1出口708及び第2出口710を有する螺旋状の本体704を備える。このような装置は、ウェブ(巻き取り紙)状に供給されるMylar(マイラー)(商標)のようなプラスチック(又は液体を通さない)材料の上にリブ構造を導入することにより製造してもよい。リブ構造は、急速硬化型エポキシ印刷技術を用いて形成すればよい。
【0058】
図13(a)及び13(b)に例示した実施形態の場合と同様、装置700は、図14(b)に示すように、複数の装置700が流体マニフォールドから入口本管720へと接続された1つのシステムを構成するように配列してもよい。同様に、それら装置の第1の出口ラインは1つの第1出口本管722へと接続されている。それら装置700の第2の出口欄は第2出口本管724へと接続されている。
【0059】
図14(c)から分かるように、本体704は、単一のチャネル1210で構成されていてもよいし、複数のチャネル1210〜1224を含んでいてもよい。もちろん、チャネルの数や形態はどのようなものであってもよい。
【0060】
更に、この明細書にて記載又は考慮されたいかなる螺旋状又はその他の装置も、図13(a)、13(b)、14(a)、14(b)に示すように、カスケード(直列)的又は並列的に配列してもよい。それら実際に図示したものはあくまで例に過ぎない。この明細書にて考慮した装置を構成するには、適切な材料であればどのような材料を用いてもよい。
【0061】
図15には、フィードバック制御システム900の例が示されている。図示のように、分離装置902(これら実施の形態にて記載又は考慮されたいかなる螺旋状又はその他の分離装置のいずれの形態をとってもよい)は、投入される流体904を受け取り、これを処理して廃液流れ906と微粒子流れ908とを形成する。上述から分かるように、システム900は、圧力、バンドの幅、流量、温度及び粘度などのような様々なデータ項目を用いることができ、それらデータ項目はそれぞれ適切なセンサにより計測され得る。データはコントローラ910に供給され、コントローラ910は様々なアクチュエータ920を制御し、それらアクチュエータ920は装置902の性能を所望の方法で向上させるために機能する。
【符号の説明】
【0062】
30 分離装置、32 入口、34 螺旋状の部分、36 出口、40 粒子分離システム、42 入口カプラー、44,46 出口カプラー。
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜無し粒子分離のための装置又は方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ほぼ螺旋状又は湾曲状の構成を有する膜無し(membraneless)粒子分離装置が米国にて本願と同時係属している特許出願に記載されている。
【0003】
概略的には、この種の装置は、水と比較して密度差を有する粒子に関連して有用であり、分離のためにチャネルを通して横方向に移動させるのに必要な遠心力又は浮力を生成する。このような装置のうちのいくつかは、その構成によっては、中性浮力を持つ(neutrally buoyant)粒子の分離にも有益である。
【0004】
図1には、分離装置20の一例の形態が示されている。この形態には、曲率半径が増大しつつ広がる螺旋状のチャネル22が示されている。この形状は、圧力変化のレートを利用している。他の構成を用いることもできる。別の形態では、装置は、例えば、側壁の曲率半径が減少しつつ縮小する螺旋状のチャネルを用いる。曲率半径及びチャネルサイズが実質的に一定に保たれるものもある。いずれの場合も、チャネル22は2つの個別のチャネル24及び26に分かれ(例えば図1ではチャネル#1及び#2とも表示している)、流体のための2つの出口を提供する。
【0005】
これらの種類の分離装置は様々な方法での粒子分離を可能とする。例えば、流量に応じて、チャネル内を流れる流体により生じる遠心力又は圧力により粒子分離が行われる場合がある。いずれにしても、このような装置の目的は、粒子分離を実現することである。この点で、入り口では均一に分散した粒子は、バンド(帯)ごとに分離されるか、又は流体の流れの一部分に位置するようになり、出口では、選ばれた粒子を含んだ第1の部分すなわちバンドと、そのような粒子が存在しない第2の部分とに分けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−300281号公報
【特許文献2】特開平6−63452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
異なる環境と選ばれた改良を取り入れるためのこれらの種類の装置を設計し、実装することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様では、粒子分離システムは、積み重ねられた複数の個別の湾曲した粒子分離装置を備えており、それら粒子分離装置は互いに並列しており、1つの入口カプラーがそれら各粒子分離装置の入口に接続されており、その入口カプラーはそれら複数の個別の湾曲した粒子分離装置のすべての入口へ流体が入るように機能する。
【0009】
他の態様では、湾曲した粒子分離装置は螺旋状の装置である。
【0010】
他の態様では、湾曲した粒子分離装置は、当該装置の直径に沿った角距離で180度から360度の範囲にわたる湾曲した部分を備える。
【0011】
他の態様では、粒子分離システムはフィードバック制御システムを備える。
【0012】
他の態様では、フィードバック制御システムは、圧力、流量、バンドの幅、粘度、温度のうちの少なくとも1つに基づき粒子分離システムを制御するように機能する。
【0013】
他の態様では、粒子分離システムは、前述の複数の積み重ねられた湾曲粒子分離装置に並列的に設けられた、第2の複数の積み重ねられた湾曲粒子分離装置を更に備える。
【0014】
他の態様では、粒子分離システムは、入口マニフォールドと、ヘリカル螺旋状の構成をなすように配設され内部に流体を流す複数の分離チャネルであって互いに並列した複数の分離チャネルと、出口マニフォールドとを備える。
【0015】
他の態様では、出口マニフォールドは前記複数のチャネルのそれぞれからの流体の流れを分離するように機能する部分を備える。
【0016】
他の態様では、その部分は静的な環状(collar)の部分である。
【0017】
他の態様では、その部分は実質的に円形の環状の部分である。
【0018】
他の態様では、その部分は、流体の流れの分離を連続的に調整できるようにするための湾曲を有する。
【0019】
他の態様では、その部分は、流体の流れの分離を段階的に調整できるようにするための離散的な段階状部分(step segments)を備える。
【0020】
他の態様では、複数の分離チャネルは第1ステージ(第1層)と第2ステージ(第2層)とに配設されている。
【0021】
他の態様では、第1ステージと第2ステージとは流体インバータ(反転器)により互いに対し隔てられている。
【0022】
他の態様では、粒子分離システムはフィードバック制御システムを備える。
【0023】
他の態様では、フィードバック制御システムは、圧力、流量、バンドの幅、粘度、温度のうちの少なくとも1つに基づき粒子分離システムを制御するように機能する。
【0024】
他の態様では、粒子分離システムは入口本管(main)と出口本管とを備える。
【0025】
他の態様では、粒子分離システムは、前記入口本管と前記出口本管とに接続された第2の装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】螺旋状の粒子分離装置の例を示す図である。
【図2】実施の形態の一態様を示す図である。
【図3】実施の形態の一態様を示す図である。
【図4】実施の形態の一態様を示す図である。
【図5】実施の形態の一態様を示す図である。
【図6】実施の形態の一態様を示す図である。
【図7】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図8(d)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図9(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図9(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図10(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図10(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図11(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図12(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図13(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図13(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(a)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(b)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図14(c)】実施の形態の一態様を示す図である。
【図15】実施の形態の一態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この実施の形態は、積み重ね(積層)された構成又は並列的な構成又はその両方の構成を持つ流体分離構造を構築するための、様々な流体的構造、実装、及び選ばれた製造技術に関連する。これらの熟慮されたシステムは、処理すべき流体(例えば液体)の効率的なインプット(投入)、及び改善された処理能力(スループット)を可能にし、更にいくつかの変形例では出力流体の調整可能かつ効率的な取り扱いを可能にする。
【0028】
了解されるように、寸法やチャネルのアーキテクチャに基づきこれら装置の様々な変形を実現し得る。しかし、ここで記載した実施の形態は、微小規模(0から10ミリリットル毎分)、小規模(10から1000ミリリットル毎分)、大規模(1から10リットル毎分)の単一チャネル流量にわたって、広くスケーラブル(様々な規模に対応可能)となるであろうことを理解すべきである。
【0029】
手頃な積層技術を利用した平面的な実施の形態を考慮した。この点では、180度から360の範囲にわたる(完全には螺旋状ではない)円弧は、横方向の流れパターンの発達(development)の一連の段階、定常状態の流れ速度の実現、及びいくつかの循環路が粒子を流体の流れの中の所望の位置へと押し流すための時間、を見込んでいる。ここに記載する他の平面的な実施の形態には、ヘリカル螺旋(helical spirals)が含まれる。
【0030】
この実施の形態は、例えば、微小規模の応用ではPDMSなどの安価な材料により、小規模及び大規模の応用では安価なプラスチック(例えばアクリル、ルーサイト(Lucite:商標)、ポリカーボネートなど)により、製造することができる。実施の形態のいくつかについて選ばれた製造技術についても説明する。
【0031】
更に、並列的な8チャネルのヘリカル螺旋状の実施形態により、素早い組み立てと分解が可能になる。このように熟慮された装置の注目すべき特徴には、流体を粒子を含む流れと廃液の流れとに分離する二分岐機構又は分離機構を含む便利な入口マニフォールド及び出口マニフォールドが含まれる。これらの実施形態は、非常に狭いバンドの粒子を更なる処理のために排出するよう機能する多段装置を許容する。他の並列構成の実施形態及びそのための製造技術も考慮した。また、フィードバック又は制御(又はその両方)のシステムを、以上に説明した様々な実施形態とともに実装してもよい。
【0032】
さて、図2を参照して、単一平面螺旋状分離装置30を説明する。装置30は、入口32と、少なくとも1つの湾曲状又は螺旋状(スパイラル)の部分34と、出口32を有する。この平面的な多重螺旋チャネル装置30は、1つの形態では、例えば、プラスチックから切り出せばよい。プラスチックの種類は、例えば用途や当該装置が実装される環境などに応じて変わる。装置30の1つのバリエーションでは、入口32に近い装置30の中心領域が除去され、後で説明する入口カプラーへのアクセスを可能にするようになっていてもよい。当該装置の螺旋部分34は様々な形状を取り得る。例えば、螺旋部分34は収縮状でも拡散状でもよい。更なる例として、例えば遠心力を増大させるように又は減少させるように、出口36及び入口32の位置を適用先に応じて入れ替えてもよい。
【0033】
例えば装置30やこの明細書中で説明される他の装置のような、流体内の粒子を分離するための個別の湾曲状又は螺旋状の分離装置の基本的な動作は、上に挙げた特許出願のなかの選ばれた部分に詳細に示されていることを理解すべきである(それら出願の明細書を参考のためにこの出願に組み込む)。したがって、そのような動作については、この明細書中で説明する実施形態の説明に資する程度の説明を除き、この明細書では説明しない。
【0034】
図3にはシステム40が代表的に示されており、システム40は、N層の並列的な流体処理を可能にするために並列的に積層された複数の装置30(図2に示される)を備えている。図3に更に代表的に示されているのが、入口カプラー42である。この入口カプラー42は、共通の供給源から全積層体の中の各装置30へと入力される流体を供給するように構成されている。入口カプラー42は様々な形態を取り得るが、1つの例では、入口カプラー42は円筒状であり、複数のパーフォレーション(貫通穴)が形成されている。それらパーフォレーションは、システム40内に積層された装置30の入口に対応する。これに似た構成の出口カプラーを実装してもよい。2つの出口カプラー44及び46が代表例として示されているが、出口カプラーの数は積層された各装置のための出口路すなわち出口チャネルの数に基づき変えてもよい。入口カプラーは、例えば、外部のAl(アルミニウム)プレートを通して最上部のチャネルのみに接続されていてもよい。すべての層に対する流体的な接続は、底部の層を除く上部の層のすべてに対しパンチ穴開けをすることにより達成すればよい。少なくとも2つの流体出口又は出口カプラー(符号44及び46で示した)を、最上部のプレートに対して同じ方法で接続してもよい。また、すべての入口及び出口を最下部のプレートに接続するようにしてもよい。
【0035】
図4に示すように、システム50は、スループットを増大させるために並列的な複数のチャネルを構成するように垂直に積層された複数の平面湾曲弧状セグメント52(例えば部分的な弧状セグメント)を備える。この例では螺旋状装置の特性及び機能がこれら平面湾曲弧状セグメント52にも当てはまるが、これら平面湾曲弧状セグメント52は、いずれのセグメント52についても完全なループではない。弧状セグメントすなわち湾曲部分52は、入口54と、湾曲状すなわち弧状の部分56と、出口58とを有する。図4に更に示されているのは、共通の供給源から図示された全ての個別の弧状セグメントへと流体を供給するように構成されている入口カプラー60である。入口カプラーは様々な形態をとり得ることを理解されたい。一つの形態では、入口カプラーは円筒であり、各層の入口への複数のパーフォレーション又は1つの連続したスロット(細長い穴)を有する。図3のシステム40と同様、システム50は流体粒子分離のスループットを増大させる。少なくとも1つの出口カプラー(図示省略)を更に設けてもよい。出口カプラーは、例えば、図3又は図4の入口カプラーに似たものでよい。
【0036】
図5には、積層された複数のチャネル(各々個別的に示すことはしていない)を備える他の平面湾曲構造70が示される。湾曲構造70は、入口72(入口カプラーを含んでいてもよい)と、湾曲部分74及び76よ、少なくとも1つの出口78及び79とを備える。図示したように、ある粒子サイズ及び密度の粒子(例えば浮遊粒子)のような選ばれた粒子のための出口78がある。出口78は、湾曲部分74と湾曲部分76との間のカーブ(湾曲)の中ほどに位置する。第2のサイズ及び密度を持つ選ばれた粒子(例えば中性浮力粒子)のための第2の出口79が、入口72の反対側のカーブ端に位置している。概略的には、これら出口78及び79は、流体の流れから様々なサイズ及び密度の粒子を除去するのに用いることができる。上述と同様、少なくとも1つの出口カプラーを利用してもよい。
【0037】
図6には、システム80が示されている。システム80は、図5に示したシステムと同様、並列的な処理によりスループットを増大させるための構成をなすように積層された複数の装置70を備える。システム80が幅を増大させた単一の装置70を備えていてもよいことが理解されるべきである。もちろん、上述と同様に、入口カプラー及び/又は少なくとも1つの出口カプラーを当該システムに実装してもよい。なお、この明細書において「A及び/又はB」という記述は、A又はB又はその両方、のうちのいずれであってもよいことを示す。
【0038】
図7にはシステム90が示されている。システム90は、図6のシステム80を複数備える更なる実装例を表している。この設計は、システムのスペース要件及び/又はこの明細書で説明しているこれら実施形態が実装される環境に応じて有益である。特に、図示のように、それら湾曲した分離装置部分のすべてのための入口は、システム90の構成の中央にある。これは、投入された流体の効率的な処理を可能とし、入口カプラー41(図3)及び入口カプラー60(図4)のような入口カプラーの利用により実現することができる。この例でも、1つ又は複数の出口カプラーを設けることができる。
【0039】
図8(a)〜(d)に示すように、図3,4,5,6及び7の積層的及び/又は並列的な実施形態は、様々な異なった技術により製造され得る。図8(a)〜(d)は、この明細書に挙げた実施形態のうちの異なるいくつかの実施形態の様々な断面図を示している。これらの図はそれら実施形態を形作るのに用い得る製造方法を説明するものである。
【0040】
図8(a)には、構成100の断面図が示されている。この形態では、端部プレート106同士の間に形成されたチャンバの中に管102が配置されている。図示のように、それらチャンバは、プレート104及びスペーサー108により画定されている。この構成では、管102はプレート104同士の間に制御可能に押し込まれている。構成100を実現するために。様々に異なる組み立て手順を用いることができる。同様に、様々に異なる材料を用いることができる。しかし、図8(a)の構成の一形態(及び図8(b)〜(d)の対応する例示要素)では、端部プレート106はアルミニウムで形成され、管102はタイゴン(Tygon:商標)材料により形成され、スペーサー108及びプレート104はプレキシグラス(Plexiglas:商標)などのプラスチックで形成される。
【0041】
図8(b)には、管102がプレート112の中に形成された空洞114の中に設けられ、スループット増大のために積層されている点を除けば類似している構造110が示されている。それらプレートには位置合わせ用の切り込み116が設けられている。プレート112には、プレキシグラス(商標)のようなプラスチック材料を含む適切な材料を用いればよい。
【0042】
図8(c)には管102がないシステム120が示されている。この例では、十分にシール(封止)された空洞124が基板122内に形成されており、その空洞124がスループット増大のために積み重ねられた複数の流体チャネルを形成する。最上部の空洞124をシールするキャップ層128も示されている。図8(b)と同様、位置合わせ用の切れ込み126が設けられている。基板122と覆い用プレート128は適切な材料により形成されているが、少なくとも1つの形態では、それら要素はプレキシグラス(商標)などのプラスチック材料により形成されている。
【0043】
図8(d)を参照すると、システム130は壁部134とプレート136により画定された複数の螺旋状のトラック(路)を備えている。壁部134とプレート136は様々な形態をとり得る。しかし、1つの形態では、これらの構造はプラスチックで形成される。基本的には、構造134が形成され、複数の閉じたチャネル132を形成するために構造134の両側が薄板で覆われる。これら並列的な装置は支持及びスループットを改善するために積み重ねられる。図8(a)〜(c)と同様、両端部は、例えばアルミニウムなどで形成されたプレートにより支持される。
【0044】
図9(a)〜(b)には更なる実施形態が示される。図9(a)に示されるように、装置200は、ヘリカル螺旋構造をなす8個の並列的なチャネルを含んでいる。この実施形態は、図9(b)の分解図、図10(a)の断面図、及び図10(b)の端部キャップ及びマニフォールド構造に示されるように、素早く組み立て及び分解が可能である。
【0045】
動作においては、流体は入口202を通って装置200に入り、出口路204及び206を通って(分離されて)出て行く。上側流体マニフォールド210は、端部キャップ212にも受けられた半径方向について傾いたそれぞれ対応するスロットを通して、(チャネル214のような)8つの個別のチャネルに供給される。下側端部キャップ216は、各チャネルに対応して、複数のスロットと複数のシュート(滑り台状通路)217とを備える。出口マニフォールド218は、流体を粒子を含む流れと廃液の流れとに分離する二分岐構造として動作する内部リング219を備える。
【0046】
チャネル214のような複数のチャネルにより形成されたヘリカル螺旋構造は、外部保護スリーブ220の中にはめ込まれる。1つの形態では、装置200は、上部と下部のマニフォールド及び端部キャップの構造同士を反対方向に回転させることにより締め付けられることが理解されるであろう。この締め付けにより、ヘリカル螺旋同士が互いに対して押しつけられ、これにより個々の流れ断面の歪みを防ぎ、したがって、より薄くより安価な材料が使用できるとともに、スペースを更に削減することができる。個々のチャネルは、流れを止めるために、入口又は出口に個別の流れ制御手段を備えていてもよい。
【0047】
設計はいくぶん自動クリーニング方式であり、0.1〜19メートル毎秒の速度ではそのように動作するものの、並列的なチャネル群により1つのチャネルの目詰まりが進んだ場合に動作を続けるよう他のチャネルに活が入れられるので、冗長性がもたらされる。一定の分離速度を維持するよう流量を調整するために、フィードバックループの中にフローセンサを組み込んでもよい。更に、フラッシュミキサーなどのインライン式(ラインに組み込まれる)装置を上部マニフォールドに一体化してもよい。並列化の例示のために8つのチャネルを例示したが、いくつのチャネルを用いてもよい。
【0048】
螺旋状のセパレータ(分離器)はすべての微粒子を、源水(source water)の質に応じて、すなわち微粒子の濃度とサイズの分布に応じて異なる幅のバンド(帯)へと集めることになる。螺旋状濃縮機のリアルタイムでの効率を最適化できるようにするために、調節可能な流れスプリッタ(分割器)を備えることが望ましい。
【0049】
図10(a)及び10(b)には、そのような流れスプリッタを備えた出口マニフォールド218が例示されている。このスプリット(分割)機構は、このあと図11(a)〜(c)との関連で説明するような様々な形態をとり得る。しかし、少なくとも1つの形態では、スプリッタは、流れが分割されることで一部分22が第1の路を通って廃液として当該装置から出て行き、流れの一部分224が粒子を含んだ第2の路(すなわち粒子バンド)を通って当該装置から出て行くようにすることができる。
【0050】
スプリッタは、自分の中心軸回りに回転することができるように、螺旋状分離装置200に接続されている。8つの並列的なチャネルを持つ装置200のためには、スプリッタは約45度だけ回転することになる。スプリッタ壁の半径方向の変化の程度は、想定する源水の質に合わせて最適化することができる。例えば、源水の質がわずかしか変化しないと想定されるのならば、半径の変化が小さくても、幅の変化の範囲を捉えるのには十分である。水の質のバリエーションがより大きいのならば、半径の変化をより大きくすることが必要になるかもしれない。調整可能なスプリッタが手動で作動する場合、インライン型のメータその他のセンサからのフィードバックを利用してもよい。スプリッタを動作させる他の方法は、自動的なフィードバックループを用いることである。この方法では、チャネルの出口に光学センサを用いることで、バンドの幅を定常的に計測し、サーバ又はモータがスプリッタの最適設定をリアルタイムで調整するようにすることができる。同様に、ポンプのスピードやパワーを調整することにより流体速度のフィードバックを制御するためにフローセンサを用いて流量を監視してもよい。
【0051】
図11(a)〜11(c)には、出力流体マニフォールドの様々な形態が示されている。図11(a)は静止型スプリッタを示している。この形態では、マニフォールド218にはスプリッタとして機能する実質的に円形の環状装置219を備えている。分割割合が20:80,30:70,・・・,80:20とあらかじめ設定された環状装置を交換可能に用いてもよい。図11(b)は、特注の湾曲での非線形的な制御のための連続的に調整可能な流れセパレータを示している.この形態では、マニフォールド218’には、流れを連続的に調整可能とするために戦略的に配置された湾曲部分と直線部分とを備える部分219’を備える。図11(c)は離散的な階段状の調整可能な流れセパレータデザインを示している.この形態では、マニフォールド218”は離散的に階段状に流れを調整可能にするために離散的な複数の段が形成された部分219”を備える。この形態では、1つの段から次の段へと一段ずつ遷移する。
【0052】
スプリッタは、これらの形態又はその他の形態のうちのいずれの形態であっても、装置のマニフォールドを選ばれた方向に選ばれた角距離だけ回すことにより調整される。これによりチャネルの出口部分を横切るように分割(スプリッタ)機構を動かすことで、経路222と経路224との間の分割状態が変化するようにしてもよい。コンピュータにより制御されるモータにより調整を自動化してもよい。
【0053】
図12(a)及び(b)は、図9(a)〜11(c)の実施形態の拡張を示しており、モジュール形式の8チャネル2段(ステージ)ヘリカル螺旋状の実施形態を例示している。この例には流れインバータ(反転器)が設けられている。流れインバータは円形プレート326及び328を備えている。これらプレートは、複数の螺旋状のチャネルに対応する複数のスロットを備える。流れインバータは、プレート326及び328内の対応するスロット同士を接続する通路330を備える。図12(a)及び12(b)に示される例示的な実施形態では、流れの反転が流体の流れに起こり、存在するいかなる粒子のバンドもチャネルの一方の側から他方の側へと裏返され(反対側へと動かされ)、これにより粒子が圧縮される。これによりバンドが細くなる。図12(b)では、第1段314と第2螺旋段315とが示されている。上述した粒子バンドの裏返しを実現するために、第2螺旋段315は上下逆さまになっている。流れインバータ316はそれら第1段と第2段との間に設けられている。
【0054】
反転プロセスの原理について更に説明するために、図12(c)を参照する。理解されるように、図12(c)の実施形態は、螺旋状装置が異なった構成であり、インバータ316のようなインバータ(反転器)構造が示されていない点で、図12(a)及び(b)の構造と異なっている。にもかかわらず、当業者なら理解されるように、この図を参照して説明する反転原理は、インバータ316の反転プロセスにも適用できる。図示のように、螺旋状装置350は,入口315、第1の湾曲部分すなわちステージ354、遷移部356、第2の湾曲部分すなわちステージ358、並びに出口360,362及び364を備えている。動作中は、流体は入口352で受け取られ、第1のステージ354を通って流れ、これにより粒子は分離され、ある形態ではチャネルの一方の側上に粒子は粒子バンドへと集められる。流体が遷移ポイント356を通過するのに伴って、バンド(すなわち分離された粒子)はチャネルの反対側へと裏返される。そして、第2のステージ358は粒子群の圧縮を続け、これにより更に圧縮され更に細くなった粒子バンドが形成される。
【0055】
図13(a)及び(b)には、更なる実施形態が示されている。図13(a)及び(b)には、ここで説明する複数の実施形態に係る螺旋状装置600が例示されている。この実施形態では、螺旋状装置600はヘリカル螺旋形態をとっている。この点で、装置の螺旋本体部分604は、入口606と、第1の出口608と第2の出口610とを持つヘリカル螺旋構造を有する。この単一チャネルヘリカル構造は、コイル状スプリングの形状を持つ中空の「スリンキー(slinky)」タイプの装置に似ている。この装置は、部分ごとに射出成形技術を用いる方法などの様々な方法により製造することができる。それら部分は、使用される前に公知の加工処理により結合される。この装置を製造するための他の方法では、押し出し成形技術を用いてもよい。押し出し成形では、押し出されたプラスチックが外気により冷却されるか又は液体浴に浸され、所望の形態又は構造となるよう凝固される。ヘリカルコイルの形成は、押し出しマンドレル(心金)又はコイル形成用浴のどちらかの回転を制御することにより実現することができる。ショア「A」硬さのPVC、高密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びポリカーボネートなどの熱可塑性プラスチック(thermal plastics)など、異なる様々な材料を用いることができる。
【0056】
図13(b)に示すように、ず13(a)に示したような螺旋状装置は、システムのスループットを向上させるために並列配列することもできる。図示のように、すべての螺旋状装置600は流体マニフォールドから入口本管620へと接続されており、それら装置600の各々の第1の出口は第1出口本管622に接続されている。装置600の第2の出口はそれぞれ第2出口本管624に接続されている。
【0057】
図14(a)〜14(c)には、垂直方向に積み重ねられた並列チャネルを持つ類似のシステムが示されている。図14(a)の実施形態は、螺旋状に巻き付けられたような形状の装置である螺旋状装置700が示されている。この装置は、入口706、第1出口708及び第2出口710を有する螺旋状の本体704を備える。このような装置は、ウェブ(巻き取り紙)状に供給されるMylar(マイラー)(商標)のようなプラスチック(又は液体を通さない)材料の上にリブ構造を導入することにより製造してもよい。リブ構造は、急速硬化型エポキシ印刷技術を用いて形成すればよい。
【0058】
図13(a)及び13(b)に例示した実施形態の場合と同様、装置700は、図14(b)に示すように、複数の装置700が流体マニフォールドから入口本管720へと接続された1つのシステムを構成するように配列してもよい。同様に、それら装置の第1の出口ラインは1つの第1出口本管722へと接続されている。それら装置700の第2の出口欄は第2出口本管724へと接続されている。
【0059】
図14(c)から分かるように、本体704は、単一のチャネル1210で構成されていてもよいし、複数のチャネル1210〜1224を含んでいてもよい。もちろん、チャネルの数や形態はどのようなものであってもよい。
【0060】
更に、この明細書にて記載又は考慮されたいかなる螺旋状又はその他の装置も、図13(a)、13(b)、14(a)、14(b)に示すように、カスケード(直列)的又は並列的に配列してもよい。それら実際に図示したものはあくまで例に過ぎない。この明細書にて考慮した装置を構成するには、適切な材料であればどのような材料を用いてもよい。
【0061】
図15には、フィードバック制御システム900の例が示されている。図示のように、分離装置902(これら実施の形態にて記載又は考慮されたいかなる螺旋状又はその他の分離装置のいずれの形態をとってもよい)は、投入される流体904を受け取り、これを処理して廃液流れ906と微粒子流れ908とを形成する。上述から分かるように、システム900は、圧力、バンドの幅、流量、温度及び粘度などのような様々なデータ項目を用いることができ、それらデータ項目はそれぞれ適切なセンサにより計測され得る。データはコントローラ910に供給され、コントローラ910は様々なアクチュエータ920を制御し、それらアクチュエータ920は装置902の性能を所望の方法で向上させるために機能する。
【符号の説明】
【0062】
30 分離装置、32 入口、34 螺旋状の部分、36 出口、40 粒子分離システム、42 入口カプラー、44,46 出口カプラー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に積み重ねられた複数の個別湾曲粒子分離装置と、
前記複数の個別湾曲粒子分離装置の各々の入口に接続された1つの入口カプラーであって、その入口カプラーはそれら複数の個別湾曲粒子分離装置のすべての入口へ流体が入るように機能する入口カプラーと、
前記複数の個別湾曲粒子分離装置の各々の対応する出口に接続された少なくとも2つの出口カプラーと、
を備える粒子分離システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記個別湾曲粒子分離装置は、螺旋状の装置であることを特徴とするシステム。
【請求項3】
入口マニフォールドと、
ヘリカル螺旋状の構成をなすように配設され内部に流体を流す複数の分離チャネルであって互いに並列した複数の分離チャネルと、
出口マニフォールドと、
を備える粒子分離システム。
【請求項4】
請求項3記載のシステムであって、フィードバック制御システムを備えることを特徴とするシステム。
【請求項1】
並列に積み重ねられた複数の個別湾曲粒子分離装置と、
前記複数の個別湾曲粒子分離装置の各々の入口に接続された1つの入口カプラーであって、その入口カプラーはそれら複数の個別湾曲粒子分離装置のすべての入口へ流体が入るように機能する入口カプラーと、
前記複数の個別湾曲粒子分離装置の各々の対応する出口に接続された少なくとも2つの出口カプラーと、
を備える粒子分離システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記個別湾曲粒子分離装置は、螺旋状の装置であることを特徴とするシステム。
【請求項3】
入口マニフォールドと、
ヘリカル螺旋状の構成をなすように配設され内部に流体を流す複数の分離チャネルであって互いに並列した複数の分離チャネルと、
出口マニフォールドと、
を備える粒子分離システム。
【請求項4】
請求項3記載のシステムであって、フィードバック制御システムを備えることを特徴とするシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図8(c)】
【図8(d)】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図11(a)】
【図11(b)】
【図11(c)】
【図12(a)】
【図12(b)】
【図12(c)】
【図13(a)】
【図13(b)】
【図14(a)】
【図14(b)】
【図14(c)】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図8(c)】
【図8(d)】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図11(a)】
【図11(b)】
【図11(c)】
【図12(a)】
【図12(b)】
【図12(c)】
【図13(a)】
【図13(b)】
【図14(a)】
【図14(b)】
【図14(c)】
【図15】
【公開番号】特開2009−274066(P2009−274066A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115697(P2009−115697)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(502096543)パロ・アルト・リサーチ・センター・インコーポレーテッド (393)
【氏名又は名称原語表記】Palo Alto Research Center Incorporated
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(502096543)パロ・アルト・リサーチ・センター・インコーポレーテッド (393)
【氏名又は名称原語表記】Palo Alto Research Center Incorporated
【Fターム(参考)】
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