説明

粒状燃料用燃焼装置

【課題】 一定形状・寸法に成型加工された木質系ペレットに留まらず、形状・寸法が一定しない木材チップや、籾殻などの廉価にて入手し易い様々な再生可能エネルギーを地産地消可能にすると共に、それら粉粒状燃料が、燃焼室内でクリンカーを生じることなく、高温且つ高効率燃焼可能とする新たな粒状燃料用の燃焼技術を提供する。
【解決手段】 粒状燃料Vを燃焼室2燃焼域22に向け投入可能な燃料投入機構8を設け、外気を燃焼域22に向け圧送可能な給気ファン3を燃焼室2上がわ適所に設けると共に、燃焼室2上がわ適所に配した攪拌駆動源40から燃焼室2内燃焼域22より僅かに外れた位置に回転軸41を垂下し、該回転軸41下端に、当該燃焼域22に達する攪拌バー42を一体化した燃料攪拌機4を設けてなる粒状燃料用燃焼装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒状燃料や粉状燃料の燃焼技術に関連するものであり、特に、ボイラーやストーブ、燃焼炉などの燃焼室で粒状燃料や粉状燃料を効率的且つ安定的に燃焼可能とする粒状燃料用燃焼装置などを製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
施設園芸やその他の施設型農業用のビニールハウスやガラス温室などの栽培施設は、温度、湿度、遮光、通風、灌水、施肥、病害虫予防などにつき、一年を通じて一日たりとも欠かせない木目細かな管理を必要としており、特に、冬期間の適正な室温管理は、最も重要な課題といっても過言ではなく、従来より灯油や軽油、重油など、輸送や取扱いが容易で1L当たりの発熱量が多く、燃焼の自動制御に適した化石燃料が多く利用されてきたが、近年では、自然環境への配慮や経済性の観点から、大電力の使用や化石燃料からの脱却を目標に再生可能エネルギーの利用が推奨されるようになり、間伐材や木質系建築廃材などを再生した木質系ペレットの本格的利用が模索、実用化されるようになってきたが、木質系ペレットは粒状を呈しているため、燃料供給の安定化や自動制御が困難で、特に、燃焼室内では1200℃に達する高温で木質系ペレットが燃焼するため、木質系ペレットの植物繊維や珪素、カルシウムなどの鉱物成分などが次第に塊状の石炭灰となってクリンカーを生じ、長時間に渡る順調な燃料供給の妨げとなって効率的連続燃焼を阻害してしまうという大きな問題があった。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、燃焼室底面に配したロストルを回転可能とし、該ロストル上面に配した攪拌片にて木質系ペレットを攪拌可能としてなるものや、同特許文献1(2)に示すような、燃焼室底面に上下に貫通する通気孔を穿設し、ブロワーからの空気を燃焼室底面下より燃焼室内に圧送し、その浮力で燃焼灰を攪拌しながら燃焼可能としてなるもの、または、同特許文献1(3)に見られるような、木質系ペレットを収容可能なペレットタンク下に、木質系ペレットを落下供給可能とした鉛直内筒および、該内筒と同心配置で、外気を降下供給可能とした外筒とを有し、該内筒中に縦貫して露出させた回転シャフトの下端に、転倒T字形をなすよう水平攪拌棒を設けてなり、当該回転シャフトおよび水平攪拌棒が燃焼台直上で回転駆動するよう形成してなるものなどといった解決案も散見される。
【0004】
しかし、前者特許文献1(1)および1(2)に示されているような燃焼装置は、燃焼室底面にロストルを配し、さらに、その下に空気の供給路や、ロストルおよびその攪拌片を回転駆動する駆動機構や駆動源などを設ける必要があり、燃焼室の低床化が難しく、より低い位置から温風を送出するのが望ましいビニールハウス用のボイラなどとして用いる場合には、下向きの配管やルーバーを増設するなど、小型・軽量化および省スペース化を阻むものとなってしまうという欠点が有り、また、後者特許文献1(3)に代表するような燃焼装置は、燃焼台直上に回転シャフトおよび水平攪拌棒が配置するから、長時間に渡り高効率で燃焼すると、水平攪拌棒および回転シャフトの下端がわが、燃焼装置の燃焼中に亘って常時、火炎中に位置することとなるから、長時間に渡って高温に曝され、変形や熔損を生じてしまう虞があるという致命的な欠点を有するものであった。
【特許文献1】(1)特開2006−317025号公報 (2)特開2010−78269号公報 (3)特開2011−2183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種燃焼装置などは、何れも燃焼室底面ロストル下に通気路や木質系ペレット用攪拌機構の駆動源を設けるなどしてあり、燃焼室の低床化を妨げる構造となっていて、利用者に重量の嵩む木質系ペレットを高所まで運ぶという危険な作業を強いるものとなってしまい、安全を確保するには、燃料用のコンベア装置やエレベーター装置などの設置が不可欠であり、また、燃焼台直上に回転シャフトを垂下して水平攪拌棒を回転駆動可能としてなるものは、1200℃を超える高温に長時間耐え得る耐熱性に秀れた素材を選択しなければならず、勢い、部品価格の高騰を招くものであり、永年、様々な利用者に対し、柔軟に対応して高効率且つ低燃費の粒状燃料用燃焼装置の開発、提供に携わる中、これまでに得られた様々な知見、およびユーザーからの情報などに基づき、木質系ペレット用のものに留まらず、従前までであれば殆ど産業廃棄物として処分されていた間伐材や籾殻などの粉・粒状可燃物も含め、多様な可燃性廃棄物を燃料として高効率燃焼可能とし、製造工程上からも一段と経済的で操作性に秀れる上、高い耐久性を持つものとするための構成につき、更なる改善の必要性を痛感するに至ったものである。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、一定形状・寸法に成型加工された木質系ペレットに留まらず、形状・寸法が一定しない木材チップや籾殻などといった、廉価にて入手し易い様々な再生可能エネルギー資源を地産地消してしまうことができるようにすると共に、それら粉粒状燃料が、燃焼室内でクリンカーの山を生じることもなく、高温且つ高効率燃焼可能とする新たな粒状燃料用の燃焼技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の粒状燃料用燃焼装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の粒状燃料用燃焼装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、燃焼室炉底上の燃焼域に向け、粒状燃料の適量を自動的に投入可能な燃料投入機構を設け、当該燃焼室上がわ適所に配した給気ファンから、同給気ファンが強制的に圧送する空気を該炉底上燃焼域に向けて連続供給可能箇所まで給気パイプを延伸すると共に、燃焼室上がわ適所に配した攪拌駆動源から当該炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置に回転軸を鉛直姿勢に垂下した上、該回転軸下端に、当該炉底上燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化した燃料攪拌機を設けてなるものとした構成を要旨とする粒状燃料用燃焼装置である。
【0008】
この基本的な構成からなる粒状燃料用燃焼装置は、その表現を変えて示すならば、燃焼室炉底上の燃焼域に向け、粒状燃料の適量を自動的に投入可能な燃料投入機構を設け、当該燃焼室上がわ適所に配した給気ファンから、同給気ファンが強制的に圧送する空気を該炉底上燃焼域に向けて連続供給可能箇所まで給気パイプを延伸すると共に、燃焼室上がわ適所に配した攪拌駆動源から当該炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置に回転軸を鉛直姿勢に垂下した上、該回転軸下端に、当該炉底上燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化した燃料攪拌機を設け、燃料投入機構が炉底上燃焼域に供給した粒状燃料を燃焼させる過程で、該攪拌バーを回転軸の鉛直軸心回りに、該燃焼域を含む所定半径で回転駆動し、該燃焼域の粒状燃料を攪拌可能なものとした構成からなる粒状燃料用燃焼装置となる。
【発明の効果】
【0009】
以上のとおり、この発明の粒状燃料用燃焼装置によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、燃焼室炉底上の燃焼域に向け、給気ファンで外気を強制的に供給し、さらに、燃料投入機構が燃焼域に供給した粒状燃料を、燃焼室上の攪拌駆動源から垂下した回転軸下端の攪拌バーが、略水平姿勢で回転駆動し、攪拌し続けると共に、同燃焼域内の粒状燃料間に満遍なく外気を行き届かせて完全燃焼を促し、単位時間当たり極少量ずつの粒状燃料をゆっくりと絶え間なく連続供給するだけで、高効率燃焼と高い発熱量とを長時間に渡って維持可能とすることができるものとなる上、従来型の燃焼装置では、燃焼中の粒状燃料が塊状の石炭灰であるクリンカーを焼成してしまい、順調な燃料供給の妨げとなって効率的連続燃焼を阻害してしまうという技術的課題を残すものであったが、こうしたクリンカーを発生させる現象を無くすか、発生させたとしても極めて少量に止めてしまい、従前までのこの種装置のもののようにクリンカーが塊状化して継続的な燃焼の阻害要因になってしまうといった不具合を確実に解消し、円滑で継続的な高効率燃焼を確実に達成可能なものにするという非常に秀れた特徴が得られるものである。
【0010】
加えて、給気ファンおよび燃料攪拌機用の攪拌駆動源などを、燃焼室炉底より上がわに配したものとしてあるから、燃焼室炉底下の構造を簡素化し、容易に低床化することができ、粒状燃料用燃焼装置外装本体の大幅な小型・軽量化を達成できる上、燃料投入機構を一段と低く設置可能とし、重量の嵩む粒状燃料の供給作業の労働負担を格段に軽減することができるという効果を奏するものとなる。
【0011】
また、当該燃料攪拌機は、その回転軸下端を燃焼室内の炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置まで鉛直姿勢に垂下した上、同回転軸下端に燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化してあるから、該回転軸下端が、燃焼域で燃焼する粒状燃料に直接曝されることがなく、しかも回転する攪拌バーは、燃焼域を通過後毎に冷却されるから、該回転軸下端および攪拌バーが、長時間に渡って高温に曝されるのを回避できるものとなし、過熱による劣化や変形、破損などを免れて格段の長寿命化を達成可能ならしめ、経済性に有利なものとすることができる。
【0012】
さらに、燃料攪拌機の攪拌バーに伸縮自在且つ任意長さに仮固定可能とした伸縮調節機構を組み込んでなるものでは、様々な形状、寸法の粉・粒状または、それらの混合物などからなる各種粒状燃料の、各々の種類によって多様に変化し易い燃焼室燃焼域の面積に応じて該攪拌バーの回転半径を自在に調節し、より一段と確実に粒状燃料を攪拌し、さらに効率的な燃焼を実現化できるものになるという効果も奏することとなる。
【0013】
そして、燃焼室内に燃焼域供給機を配したものは、燃料投入機構から燃焼室内に投入した粒状燃料を、一段と確実に燃焼域へと誘導、搬送可能なものとし、粒状燃料をより円滑且つ無駄なく効率的に燃焼できるものとなって、しかも燃焼域供給機の筒型間歇翼は、粒状燃料の噛み込みや目詰まりなどを無くして非常に安定した動作を確保可能にすると共に、過剰供給や不確実供給などの欠点もなく、そのブレードが、微量ずつの粒状燃料を確実に移送・供給することを可能にしており、また、燃焼灰排出部および燃焼灰排出機を設けたものは、燃焼域で発生する燃焼灰を自動且つ迅速に排除し、燃焼域に常に新しい粒状燃料を供給可能とし、さらに、燃焼灰を簡単且つ安全に取り出して廃棄処理可能とし、該燃焼灰排出機の筒型間歇翼は、ブレードが燃焼灰をゆっくりと確実に排出可能で、燃焼効率および安全性を格段に高めた粒状燃料用燃焼装置を提供でき、加えて、前記燃焼域供給機および燃焼灰排出機の双方を設けた粒状燃料用燃焼装置は、夫々の特徴を兼ね備え、より一層の効率的な燃焼が保障されたものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
燃焼室は、粒状および/または粉状の燃料供給を受け、それら燃料の効率的燃焼、および、その燃焼によって発生した熱を、当該粒状燃料用燃焼装置内に流動させた空気、水や油、その他の熱媒質などに高効率で伝達可能とするような機能を担っていて、より具体的には、ボイラーやストーブ、燃焼炉などの主要部分をなすものであり、下部に複雑な構造物を設けず、できるだけ低床化したものとしなければならず、後述する実施例に示すように、作業用開閉扉、燃料投入機構接続部分、給気パイプ接続部分、燃料攪拌機組み込み部分などだけを貫通、開口したものとなし、それ以外は耐熱性の周壁で密閉状に包囲可能なものとした上、該燃焼室炉底上の適所に燃焼域を確保するようにしたものとしなければならず、さらに、該燃焼域の周囲適所に燃焼域供給機や燃焼灰排出機を設けたものとすることができる。
【0015】
燃料投入機構は、粒状および/または粉状の燃料を単位時間当たり適量ずつ、燃焼室炉底上の燃焼域付近に向け、自動供給可能とする機能を担い、粒状および/または粉状の燃料を、目詰まりなどもさせることなく円滑に供給可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、筒型間歇翼を回転駆動可能としてなり、延焼防止用の消火装置を備えたものなどとすることができる外、図示にはしていないものの、無芯型スパイラルコンベアや有軸型スクリューコンベアなどを組み込んでなるものなどとすることも可能であり、利用者による粒状燃料供給の作業負担を軽減すべく、できるだけ低い位置に設置したものとすべきである。
【0016】
給気ファンは、燃焼室炉底上の燃焼域に向け、燃焼室外の空気を充分量、強制的に圧送供給可能とする機能を担い、少なくとも燃焼室炉底より上がわ、望ましくは、燃焼室上に接地し、燃焼室内燃焼域直上付近まで延伸した給気パイプを有するものとし、該給気パイプは、少なくとも燃焼室壁面の貫通部分から燃焼域直上付近に達する先端部分までを耐火性に秀れた金属素材製またはセラミックス製のものなどとするようにしなければならない。
【0017】
燃料攪拌機は、燃焼室炉底上の燃焼域に供給され、燃焼する粒状および/または粉状の燃料が、クリンカーを焼成しないよう攪拌し、粒状燃料の粒子間に万遍なく空気が行き渡り、効率的に燃焼可能とする機能を担うものであり、少なくとも燃焼室炉底よりも上がわ、望ましくは、燃焼室上適所に配した攪拌駆動源から、当該炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置に回転軸を鉛直姿勢に垂下した上、該回転軸下端に、当該炉底上燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化してなるものとしなければならず、後述する実施例に示すように、攪拌バーに伸縮自在且つ、任意長さに仮固定可能な伸縮調節機構を組み込み、回転半径可変としてなるものとすることができる。
【0018】
燃料攪拌機の回転軸は、燃焼室上がわ適所に配した攪拌駆動源の動力を炉底上燃焼域付近の攪拌バーに伝達する機能を担い、中途部に歯車機構やリンク機構、ワイヤー軸、コイルバネ軸などを利用した自在継ぎ手機構、ベアリングなどの軸受け機構、耐熱シールなどを組み込んでなるものなどとすることができる外、後述する実施例にも示してあるように、燃焼室直上に対応する粒状燃料用燃焼装置外装本体天面壁上に攪拌駆動源を設け、該攪拌駆動源から外装本体天面壁および燃焼室天面壁を貫通し、下方に向けて垂設してなるようにしたものとしてもよい。
【0019】
燃料攪拌機の攪拌バーは、攪拌駆動源から回転軸を介して伝達される回転力を受け、燃焼室炉底上燃焼域付近に供給される粒状および/または粉状の燃料を攪拌可能とする機能を担っており、攪拌駆動源回転軸の下端に水平棒状に装着してなるものとしなければならず、棒形の外、横板形、傾斜翼形、翼形、曲板形、櫛形、パイプ形、コイル形など様々な形状のものとすることが可能であり、着脱機構を設けて攪拌駆動源回転軸に着脱・交換自在に装着してなるものとすることができ、より具体的には、水平案内レール部に仮固定機構を組み込んだスライド棒を摺動進退・仮固定自在に装着して伸縮調節機構を形成してなるものとしたり、または、後述する実施例に示すように、攪拌バーに水平に縦貫する雌ネジ孔を穿設し、該雌ネジ孔に、止めナットを螺合した進退ボルトを螺着して伸縮調節機構をなすものとすることなどが可能である。
【0020】
燃焼域供給機は、燃料投入機構から燃焼室内に投入された粒状および/または粉状の燃料を単位時間当たり適量ずつ、該燃焼室炉底上の燃焼域に強制的に移送可能とする機能を担い、燃焼室炉底との間に粒状および/または粉状の燃料が目詰まりを起こすこともなく円滑に移送可能なものとしなければならず、後述する実施例にも示してあるように、燃焼室内の粒状および/または粉状燃料投入位置と同燃焼室炉底上の燃焼域との間には、ブレードを突設した筒型間歇翼を配し、該筒型間歇翼に燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続するようにしてなるものとする良い。
【0021】
燃焼灰排出機は、燃焼室炉底上の燃焼域に発生した粒状および/または粉状の燃料燃焼灰を、該燃焼域から円滑且つ速やかに排除し、新たな粒状燃料が燃焼域に供給されるのを阻害しないようにするという機能を担うものであり、燃焼室内の燃料投入機構から粒状および/または粉状の燃料が投入される位置、および、燃焼域供給機を配した位置とは異なる同燃焼室炉底上の燃焼域周囲適所に配したものとしなければならず、後述する実施例に示してあるように、燃焼室内粒状および/または粉状燃料投入位置とは異なる同燃焼室炉底上の燃焼域周囲適所に燃焼灰排出部を設け、該燃焼域と燃焼灰排出部との間に、ブレードを突設した筒型間歇翼を配し、これら筒型間歇翼に燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続してなるものとするのが望ましい。
【0022】
燃焼灰排出部は、燃焼室内燃焼域で燃焼し終えた粒状および/または粉状燃料の燃焼灰を、当該粒状燃料用燃焼装置の燃焼継続中にあっても、安全に外装本体外に排出可能とする機能を分担するものであり、適量の燃焼灰を一時的に堆積・保管可能なものとし、排出扉などを開けて燃焼灰を外装本体外に取り出し可能なものとするのが望ましい。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図面は、この発明の粒状燃料用燃焼装置の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
【図1】粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す正面図である。
【図2】粒状燃料用燃焼装置を示す平面図である。
【図3】粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す側面図である。
【実施例1】
【0024】
図1ないし図3に示す事例は、粒状燃料Vを燃焼室2燃焼域22に向け投入可能な燃料投入機構8を設け、外気を燃焼域22に向け圧送可能な給気ファン3を燃焼室2上がわ適所に設けると共に、燃焼室2上がわ適所に配した攪拌駆動源40から燃焼室2内燃焼域22より僅かに外れた位置に回転軸41を垂下し、該回転軸41下端に、当該燃焼域22に達する攪拌バー42を一体化した燃料攪拌機4を設けてなるものとした、この発明の粒状燃料用燃焼装置における代表的な一実施例を示すものである。
【0025】
図1ないし図3に取り上げたものからも明確に把握できるとおり、この発明の粒状燃料用燃焼装置1は、矩形箱型外装本体10内、前端寄りの範囲に横転ドラム型燃焼室2を内蔵し、正面中央に同燃焼室2用の開閉扉20を設け、該外装本体10内壁と燃焼室2外壁との間に空気循環路空間11を形成し、該外装本体10の天面中央であって燃焼室2の後端寄り直上付近に送風ファン12を内蔵した吸気ダクト13を立設し、該外装本体10後端寄りの側壁から送気ダクト14を水平に延伸し、図1および図3に鎖線矢印で示すように、吸気ダクト13から空気循環路空間11に吸入し、加熱した空気を送気ダクト14から送出可能なものとし、さらに外装本体10天面上に外気供給用給気ファン3を設け、該給気ファン3から外装本体10および燃焼室2天面を縦に貫通した給気パイプ30の先端を燃焼室2炉底21上燃焼域22直上まで垂下、開口したものとしてあり、また、同燃焼室2後端から外装本体10後端壁を横断貫通し、延伸した排気管路15は、煤煙除去器16を通じて屋外に誘導、延伸させたものとしてある。
【0026】
同図1ないし図3に示すように、該燃焼室2中央の直上に対応する外装本体10天面上に攪拌駆動源40を固定し、該攪拌駆動源40から外装本体10および燃焼室2天面を縦に貫通し、鉛直姿勢に垂下延伸した回転軸41の下端を、当該炉底21上燃焼域22より水平方向に僅かに外れた位置に配した上、同回転軸41下端に、当該炉底21上燃焼域22に達する長さの攪拌バー42を略水平姿勢に一体化してなる燃料攪拌機4を形成し、該攪拌バー42の中心には雌ネジ孔を縦貫し、止めナットを螺着した該攪拌バー42よりも長い進退ボルト44を進退自在、且つ該止めナットで仮固定可能に螺合、装着してなる伸縮調節機構43を組み込んである。
【0027】
図1に示すように、外装本体10の外がわ適所から、中継容器部81および同中継容器部81から垂下した投下管82からなる燃料ホッパ80の、該投下管82下端がわを地上水平面に対し傾斜角度αが60°の下向き傾斜姿勢で、該燃焼室2内中央付近の燃焼域22の僅か手前付近に向けるよう貫通・接続して支持固定し、同燃料ホッパ80中継容器部81の上部適所には、後述する粒状燃料用間歇移送機9の燃料収容部90補充孔91を該投下管82上端開口に臨ませるよう組み込み燃料投入機構8としてあり、さらに、燃料投入機構8燃料ホッパ80中継容器部81適所には、中継容器部81内が粒状燃料V着火温度に達した場合、これを検知して常時閉鎖された電磁バルブを自動的に緊急開放する消火センサー84と、該消火センサー84を通じて中継容器部81内に消火水を圧送可能な消火ホース85とからなる自動消火機構83を組み込んでいる。
【0028】
図1および図2に示すように、当該粒状燃料用間歇移送機9は、天面開放の矩形箱体からなり、その矩形箱体底部に所定直径の補充孔91を上下貫通した燃料収容部90を有し、該補充孔91近傍に臨ませた燃料収容部90内水平底面上に、僅かな隙間を確保し、水平軸心回りに回転自在に支持した所定直径、水平円柱状空転筒面体の外周壁から、軸心に平行で遠心方向に突出する1枚のブレード51を設けて筒型間歇翼50を形成し、該筒型間歇翼50の少なくとも一方の軸端には、補充用回転駆動源6の出力軸60を接続した上、該筒型間歇翼50ブレード51と補充孔91との間の燃料収容部90底面上左右がわ夫々に渡り、左右案内凸条92,92を突設すると共に、各左右案内凸条92,92以上の燃料収容部90内に燃料堰止め用隔壁93を形成し、当該燃料収容部90底上面、左右案内凸条92,92および隔壁93下端縁で囲み燃料用堰口94を形成し、該補充用回転駆動源6に電力を供給すると、筒型間歇翼50が所定回転数で回転駆動するものとしてある。
【0029】
図1ないし図3に示すように、当該燃焼室2内には、燃焼域供給機5および燃焼灰排出機7を有しており、該燃焼域供給機5は、燃焼室2粒状燃料燃焼域22と、該燃料投入機構8燃料ホッパ80投下管82からの粒状燃料V投下位置との間(図1中燃焼室2内右がわ)に、筒型間歇翼50をブレード51が粒状燃料Vに没するよう水平姿勢で配すると共に、外装本体10外がわ前方に配した回転駆動源6から同外装本体10前面壁を貫通するようにし、延伸した出力軸60の先端を該筒型間歇翼50の基端に接続して形成したものとしてあり、また、当該間歇排出機7は、燃焼室2燃焼域22を挟み、該燃焼域供給機5とは反対がわとなる位置に、鉛直下方に向けて陥没状に凹欠し、外装本体10下部に露出する排出扉71を設けた燃焼灰排出部70を設けた上、燃焼室2燃焼域22と、該燃焼灰排出部70との間(図1中燃焼室2内左がわ)に、筒型間歇翼50をブレード51が粒状燃料燃焼灰VAに没するよう水平姿勢で配すると共に、外装本体10外がわ前方に配した回転駆動源6から同外装本体10前面壁を貫通し、延伸した出力軸60の先端を該筒型間歇翼50の基端に接続し形成してあり、これら燃焼域供給機5および燃焼灰排出機7の各回転駆動源4,4に電力を供給することにより、夫々の筒型間歇翼50,50を回転駆動可能なものとしてある。
【0030】
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の粒状燃料用燃焼装置1は、同燃焼域内の粒状燃料間に満遍なく外気を行き届かせて確実に完全燃焼させ、極少量の粒状燃料をゆっくりと間断無く供給するだけで、高効率燃焼と高い発熱量とを発揮してクリンカーを発生させる現象を無くすか、発生させたとしても極めて少量に止めてしまい、従前までのこの種装置のもののように塊状化して継続的な燃焼の阻害要因になってしまうといったような事態を確実に解消され、円滑な連続的高効率燃焼を確実に達成可能なものにするから、昼夜を問わず長時間に亘っての暖房を必要とする寒冷地におけるビニールハウス用の暖房装置として最適なものとなる。
【0031】
そして、図1ないし図3に示してあるように、燃料投入機構8の粒状燃料用間歇投入機9燃料収容部90内に充分な量の粒状燃料Vを収容するには、利用者が燃料収容部90に粒状燃料Vを持ち上げて供給することとなるが、燃焼室2は炉底21下面が外装本体10底部に接地し、低床化されているから、粒状燃料Vの供給高さが格段に低く、労働負担を大幅に軽減して楽に作業できるものとなるという利点がある。
【0032】
このように粒状燃料用間歇投入機9に粒状燃料Vを供給した後、例えば、粒状燃料用間歇投入機9に一定電力を投入すると、回転駆動源6がゆっくりとした一定回転数、例えば1分間に1回転の回転速度で回転し、筒型間歇翼50が同じ速度でブレード51をゆっくり回転駆動するものとなり、ブレード51の設けられていない筒型間歇翼50外周壁が、粒状燃料Vに接している状態では粒状燃料Vは移送されず、ブレード51が巡って来て粒状燃料Vを掻き動かすと、補充孔91に向けて粒状燃料Vの少量ずつを掻き出すものとなり、左右案内凸条92,92と隔壁93とによって形成した燃料用堰口94を通じて定量化され、補充孔91を通じて粒状燃料Vの移送目標となる箇所に向け、1分間に1度の割合で間歇的に一定量の粒状燃料Vを落下供給可能なものであり、木質系ペレットだけに留まらず、木材チップや籾殻などの様々な粉・粒状燃料Vを目詰まりさせることなく、円滑に間歇移送できるものであり、該回転駆動源6の回転数を変更するか、ブレード51の形状、寸法、枚数などを変えるかなどすることにより、単位時間当たりの粒状燃料V供給量を自在に調節することを可能にしている。
【0033】
図1に示すように、当該燃料投入機構8の粒状燃料用間歇投入機9燃料収容部90補充孔91から単位時間当たり一定量ずつ落下する粒状燃料Vは、燃料ホッパ80中継容器部81および投下管82を通じ、燃焼室2内に落下、供給可能なものとしてあり、該投下管82の傾斜角度αを60°に設定してあることから、落下、供給させた一定量の粒状燃料Vは、全て滞ることもなく円滑に流下するものとなり、さらに、粒状燃料Vの落下投入中以外は、燃料ホッパ80中継容器部81および投下管82が全て空になるから、燃焼室2内から燃料ホッパ80中継容器部81がわへの万が一の延焼を、より確実に防止できるものとなっている。
【0034】
そして、当該燃料投入機構8から燃焼室2に落下供給された粒状燃料Vは、燃焼域供給機5回転駆動源6の回転駆動力を受けた筒型間歇翼50が、単位時間当たり一定量ずつ燃焼域22がわへと移送されることとなり、燃焼域22に移動した粒状燃料Vは、給気ファン3給気パイプ30からの新鮮な外気を受けて燃焼可能であり、利用者が燃焼域22の粒状燃料Vに着火すると、外気の連続供給を受けて高温且つ効率的に安定燃焼することとなる。
【0035】
当該燃焼室2燃焼域22で燃焼する粒状燃料Vは、燃料攪拌機4攪拌駆動源40の一定回転数で回転駆動する回転軸41下端の攪拌バー42によって万遍なく攪拌し、同粒状燃料V粒子間に隈無く酸素が行き届き、継続的な高効率の燃焼を可能とするものとなり、さらに、該攪拌バー42に組み込まれている伸縮調節機構43止めナット(図示せず)を緩め、進退ボルト44を進退調節してから、再度、同止めナットを締め付けて仮固定すると、粒状燃料Vの種類や形状、投入量などで変化する燃焼域22の大きさ(面積)に応じて、攪拌バー42に対する進退ボルト44の突出量を自在に調節することが可能になるという利点が得られる。
【0036】
しかも、図1からも明確に理解できるように、該燃料攪拌機4回転軸41下端は、燃焼域22から僅かに外れた位置に垂下してあり、攪拌バー42が、垂直軸心回りに1回転する毎に、燃焼域22を横切るよう通過・攪拌するものにしてあることから、燃焼域22の粒状燃料Vが連続的に高温燃焼していても、通過後毎には、その領域から外れてしまうこととなって攪拌バー42がその都度冷却されるものとなるから、回転軸41下端がわ、および攪拌バー42は、それら高温による劣化や変形、破損などといった不利益から開放され、確実に長寿命化でき、経済性に富んだものとなる。
【0037】
このようにして当該燃焼室2燃焼域22で完全燃焼した粒状燃料燃焼灰VAは、単位時間当たり、所定回転数で回転する燃焼灰排出機7が、前記燃焼域供給機5と同様の動作によって燃焼灰排出部70に向け、自動的に掻き出し排出するものとなり、これによって該燃焼域22には常時新たな粒状燃料Vが安定供給され、一定温度での燃焼を実現化したものとなり、さらに、該燃焼灰排出機7が燃焼域22から自動的に排出した燃焼灰VAは、燃焼灰排出部70内に一時的に集積保管してあり、ある程度の量が堆積したときに、燃焼室2が燃焼中か消火後かを問わず何時でも、利用者が排出扉71を開いて燃焼灰VAを取り出し、適切に廃棄処理できる。
【0038】
また、当該粒状燃料用燃焼装置1が燃焼運転中に万が一、燃料投入機構8燃料ホッパ80内に延焼してしまった場合には、その高温を自動消火機構83消火センサー84が感知し、消火ホース85を自動開放して消火水を自動放水し、その上部に配置する粒状燃料用間歇投入機9燃料収容部90内の粒状燃料Vに延焼してしまうのを確実に防止し、高い安全性を確保できるものとなっている。
【0039】
(結 び)
叙述の如く、この発明の粒状燃料用燃焼装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、簡素且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、従前からの木質系ペレット専用の固形燃料燃焼技術に比較し、これまでそのままボイラーやストーブなどの自動供給燃料としては、全く使用不可能とされてきた木材チップや籾殻などの異形状燃料も、円滑、安全且つ効率的に利用可能なものとなり、地元農林業で発生する間伐材や農業廃棄物などを有益な燃料として地産地消可能とすることができ、これまで価格の安定しない輸入化石燃料に頼らざるを得ず、大きな経済的負担を負わなければならなかった施設栽培農家はもとより、間伐材や籾殻などといった再生可能エネルギー資源を、産業破棄物として多大な経費を掛けて廃棄処理しなければならなかった農林業界にとっては、有効活用の道が開かれると共に、さらなる小型・軽量化実現しさえすれば、自然環境に優しい生活を希望する一般家庭や各企業施設の暖房などへの応用の可能性も広がることになるから、給湯機器業界や暖房機業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【符号の説明】
【0040】
1 粒状燃料用燃焼装置
10 同 外装本体
11 同 空気循環路空間
12 同 送風ファン
13 同 吸気ダクト
14 同 送気ダクト
15 同 排気管路
16 同 煤煙除去器
2 燃焼室
20 同 開閉扉
21 同 炉底
22 同 燃焼域
3 給気ファン
30 同 給気パイプ
4 燃料攪拌機
40 同 攪拌駆動源
41 同 回転軸
42 同 攪拌バー
43 同 伸縮調節機構(雌ネジ孔を有する)
44 同 進退ボルト(止めナットを有する)
5 燃焼域供給機
50 同 筒型間歇翼(空転筒面体)
51 同 ブレード
6 回転駆動源
60 同 出力軸
7 燃焼灰排出機
70 同 燃焼灰排出部
71 同 排出扉
8 燃料投入機構
80 同 燃料ホッパ
81 同 中継容器部
82 同 投下管
α 傾斜角度
83 同 自動消火機構
84 同 該消火センサー
85 同 消火ホース
9 粒状燃料用間歇投入機
90 同 燃料収容部
91 同 補充孔
92 同 案内凸条
93 同 隔壁
94 同 燃料用堰口
V 粒状燃料
VA 粒状燃料燃焼灰

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室炉底上の燃焼域に向け、粒状燃料の適量を自動的に投入可能な燃料投入機構を設け、当該燃焼室上がわ適所に配した給気ファンから、同給気ファンが強制的に圧送する空気を該炉底上燃焼域に向けて連続供給可能箇所まで給気パイプを延伸すると共に、燃焼室上がわ適所に配した攪拌駆動源からは、当該炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置に回転軸を鉛直姿勢に垂下するようにした上、該回転軸下端に、当該炉底上燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化した燃料攪拌機を設けてなるものとしたことを特徴とする粒状燃料用燃焼装置。
【請求項2】
燃焼室炉底上の燃焼域に向け、粒状燃料の適量を自動的に投入可能な燃料投入機構を設け、当該燃焼室上がわ適所に配した給気ファンから、同給気ファンが強制的に圧送する空気を該炉底上燃焼域に向けて連続供給可能箇所まで給気パイプを延伸すると共に、燃焼室上がわ適所に配した攪拌駆動源からは、当該炉底上燃焼域より水平方向に僅かに外れた位置に回転軸を鉛直姿勢に垂下するようにした上、該回転軸下端に、当該炉底上燃焼域付近に達する長さの攪拌バーを略水平姿勢に一体化した燃料攪拌機を設け、燃料投入機構が炉底上燃焼域に供給した粒状燃料を燃焼させる過程で、該攪拌バーを回転軸の鉛直軸心回りに、当該燃焼域を含む所定半径で回転駆動し、これら燃焼域の粒状燃料を攪拌可能なものとしたことを特徴とする粒状燃料用燃焼装置。
【請求項3】
燃料攪拌機が、その攪拌バーに伸縮自在且つ任意長さに仮固定可能とした伸縮調節機構を組み込み、回転半径可変としてなるものとした、請求項1または2何れか一方記載の粒状燃料用燃焼装置。
【請求項4】
燃料投入機構からの燃焼室内粒状燃料投入位置と同燃焼室炉底上の燃焼域との間に、所定直径、水平円柱状の、該空転筒面体外周壁から遠心方向に向け、当該燃焼室炉底に緩衝せず、同燃焼室炉底との間に粒状燃料を噛み込まない形状、寸法とした1または複数のブレードを突設してなる筒型間歇翼を配し、該筒型間歇翼空転筒面体の少なくとも一端には、当該燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続してなる燃焼域供給機を配してなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用燃焼装置。
【請求項5】
燃料投入機構からの燃焼室内粒状燃料投入位置とは異なる同燃焼室炉底上の燃焼域周囲適所に、粒状燃料燃焼灰用の燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、所定直径、水平円柱状の、該空転筒面体外周壁から遠心方向に向け、当該燃焼室炉底に緩衝せず、同燃焼室炉底との間に粒状燃料燃焼灰を噛み込まない形状、寸法とした1または複数のブレードを突設してなる筒型間歇翼を配し、該筒型間歇翼空転筒面体の少なくとも一端には、当該燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続してなる燃焼灰排出機を配してなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用燃焼装置。
【請求項6】
燃料投入機構からの燃焼室内粒状燃料投入位置と同燃焼室炉底上の燃焼域との間に、所定直径、水平円柱状の、該空転筒面体外周壁から遠心方向に向け、当該燃焼室炉底に緩衝せず、同燃焼室炉底との間に粒状燃料を噛み込まない形状、寸法とした1または複数のブレードを突設してなる筒型間歇翼を配し、該筒型間歇翼空転筒面体の一端に、当該燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続してなる燃焼域供給機を配する一方、燃料投入機構からの燃焼室内粒状燃料投入位置とは異なる同燃焼室炉底上の燃焼域周囲適所に、粒状燃料燃焼灰用の燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、所定直径、水平円柱状の、該空転筒面体外周壁から遠心方向に向け、当該燃焼室炉底に緩衝せず、同燃焼室炉底との間に粒状燃料燃焼灰を噛み込まない形状、寸法とした1または複数のブレードを突設してなる筒型間歇翼を配し、該筒型間歇翼空転筒面体の一端には、当該燃焼室外に配した回転駆動源から延伸した出力軸を接続してなる燃焼灰排出機を配してなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−15238(P2013−15238A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146829(P2011−146829)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(511161085)最 上 蘭 園 有限会社 (3)
【Fターム(参考)】