説明

粒状燃料用間歇移送機、およびそれを利用した自動燃料間歇補充機、ならびに粒状燃料用燃焼装置

【課題】 一定形状・寸法に成型加工された木質系ペレットに留まらず、形状・寸法が一定しない木材チップや、籾殻などの廉価にて入手し易い様々な再生可能エネルギーを地産地消可能とすると共に、それら粉粒状燃料の自動供給および自動排出を円滑なものにする上、燃焼室内から粉粒状燃料用のタンクがわへの延焼を確実に防止できる新たな粒状燃料用間歇移送技術を提供する。
【解決手段】 燃料収容部3内底面31に形成した燃料送込部32とは反対がわ近傍に、回転駆動源4を接続した空転筒面体50の外周壁からブレード51を当該燃料収容部3底面31に緩衝せず、粒状燃料V噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設し筒型間歇翼5に形成してなるものとした、粒状燃料用間歇移送機1を利用した自動燃料間歇補充機2である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒状物や粉状物の搬送技術に関連するものであり、特に、ボイラーやストーブ、燃焼炉などの燃焼室に粒状燃料や粉状燃料などを円滑に供給可能とする粒状燃料用移送機、およびそれを利用した自動燃料間歇補充機、ならびに粒状燃料用燃焼装置などを製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
施設園芸やその他の施設型農業用のビニールハウスやガラス温室などの栽培施設は、温度、湿度、遮光、通風、灌水、施肥、病害虫予防などにつき、一年を通して一日たりとも欠かせない、きめ細かな管理を必要とし、特に、冬期間の適正な室温管理は、最も重要な課題と言っても過言ではなく、従来より灯油や軽油、重油など、輸送や取扱いが容易で1L当たりの発熱量が多く、燃焼の自動制御に適した化石燃料が多く利用されてきたが、近年では、自然環境への配慮や経済性の観点から、大電力の使用や化石燃料からの脱却を目標に、再生可能エネルギーの利用が推奨されるようになり、間伐材や木質系建築廃材などを再生した木質ペレットの本格的利用が模索、実用化されるようになってはきているものの、木質ペレットは、粒状を呈しているために燃料供給の安定化や自動制御が困難であるという技術的課題があった。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)ないし1(5)に提案されているものに代表されるように、木材を円柱形小片状に圧縮成型した木質ペレットを軸流型のスクリューコンベアで燃焼室に自動的に供給可能とした木質ペレット専用の燃焼装置などや、同特許文献1(6)ないし1(9)に見られるような、粉粒状物質や高粘度液状物質などを目詰まりを生じること無く、円滑に搬送可能とした無軸型スクリューコンベアやスパイラル型動力軸を有するポンプなどの外、同特許文献1(10)ないし1(12)に示されているような、ホッパーから粒状物の供給を受けるローターの周壁面に、粒状物収納用の凹部を複数個形成し、それら凹部の中、ローターの回転に伴い、上向き姿勢となった凹部に粒状物などの所定量を一時的に収納し、ローター回転に伴い、下向き姿勢となった凹部から所定量の粒状物などを落下、供給可能としたもの、または、同特許文献1(13)のように、スクリューコンベアの周囲に、一部に散布口を開口した回転円筒体を外装し、スクリューコンベアで軸流方向に循環供給する粉粒体の一部を該回転円筒体散布口から落下、散布し、直交方向に流れるベルトコンベア上に長方形状の散布を可能とした粉粒体用の間歇散布技術などが散見される。
【0004】
しかし、前者特許文献1(1)ないし1(5)に示されているような木質ペレット専用の燃焼装置などは、いずれも有軸のため、同一寸法・形状に圧縮成型された木質ペレットのみを搬送、供給するのにはある程度有効であるが、それ以外の形状の一定しない樹皮や小枝片などを含んだ木材チップや、殻片や枝片を含む粉・粒混在状の籾殻などをそのまま燃料として利用することは不可能であり、それらを無理に利用しようとすると、軸流型のスクリューコンベアに目詰まりを生じ、燃料供給がストップしてしまう虞があるという欠点があり、また、万が一燃焼室がわから火炎が進入してしまうと容易に基端がわまで延焼して火災発生原因となり兼ねないことが大いに懸念されることから、本願出願人は、こうした欠点を補うため、特許文献1(6)ないし1(9)の無軸型スクリューコンベアを円筒内に同心上配置としてなるコンベアを燃焼装置に組み込んで試作し、粉粒状燃料の目詰まりを防止可能か否かの実験を繰り返し試みたが、特に、無軸型スクリューコンベア基端がわの粒状燃料導入部付近で目詰まりを発生してしまい、そのままでは円滑な搬送ができないという問題が明かになり、さらに、前述の有軸型スクリューコンベアだけでなく、無軸型スクリューコンベアもまた、万が一燃焼室がわからの火炎の進入で簡単に基端がわまで延焼してしまうという懸念を払拭できず、また特許文献1(10)ないし1(12)のローター外周壁に凹部を形成し、粉粒物の定量・間歇供給可能としたものは、停電事故などによって回転駆動源が停止してしまった場合にも、燃焼室からローターよりも上流がわの粒状燃料に延焼するのを防止可能としてはいるものの、ローターをケーシング内に密に収容してあるから、ローター各凹部の開口縁とケーシング内周壁との間に木質系ペレットや木材チップなどの粒状燃料を噛み込んで回転停止してしまう虞があり、さらに特許文献1(13)のスクリューコンベア周囲に、散布口を開口した回転円筒体を外装したものなども、燃焼室からの火炎がローター凹部や回転円筒体散布口などを通じて延焼させてしまう虞がかなり大きかった。
【特許文献1】(1)特許4212349号公報 (2)特許3660295号公報 (3)特開2010−25508号公報 (4)特開2009−30859号公報 (5)特開2008−32357号公報 (6)特開2005−8393号公報 (7)特開2006−75953号公報 (8)特開2006−123134号公報 (9)特開2008−128089号公報 (10)特開平11−206359号公報 (11)特開2006−262798号公報 (12)特開平6−33031号公報 (13)特開2000−15171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種木質燃料用の燃焼装置などは、何れも既製の木質系ペレットを専用燃料として開発されているため、それ以外の木材チップや籾殻などの粉粒混在状の燃料を燃焼室まで円滑に搬送投入できないという欠点が残り、また、これまで木質ペレット専用の燃焼装置などに採用されてはいないものの、従前より、粉粒物や高粘度液状物質などの搬送に実用化されている無軸型スクリューコンベアを組み込んだ燃焼装置は、本願出願人による長期に渡る試作、実験運転によって樹皮や枝片などが混在し、形状が一定でない木材チップなどを搬送する場合、特に誘導パイプ下がわ内周壁面との間や、同誘導パイプ基端がわ導入部分付近で目詰まりを発生し易いという致命的欠点があることを見出し、さらにまた、近年、多発傾向にある地震、台風、突風、竜巻、雷などの様々な自然災害や人ため的ミスなどに起因する大規模停電、あるいは、原子力発電所事故後の二酸化炭素排出抑制のため実施が懸念されている計画停電などのような種々の理由による長時間に渡る停電により、運転中のスクリューコンベアが予想外に停止してしまった場合、高温となっている燃焼室からスクリューコンベア先端がわに露出する粒状燃料に簡単に引火し、燃料タンクがわまで延焼して火災発生原因になってしまうという大問題があることに気付き、万が一、このような非常事態に遭遇したとしても、軸流方向に火炎が延焼するのを確実に防止できるようにするための新たな構成につき、更なる改善の必要性があることを痛感するに至ったものである。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、一定形状・寸法に成型加工された木質系ペレットに留まらず、形状・寸法が一定しない木材チップや、籾殻などの廉価にて入手し易い様々な再生可能エネルギーを地産地消可能にすると共に、それら粉粒状燃料の自動供給および自動排出を円滑なものにした上、何よりも停電などの非常時において燃焼室内から粉粒状燃料用のタンクがわへの延焼を確実に防止できる新たな粒状燃料用間歇移送技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の粒状燃料用間歇移送機、およびそれを利用した自動燃料間歇補充機、ならびに粒状燃料用燃焼装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の粒状燃料用間歇移送機は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1または複数のブレードを当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成するようにしてなるものとした構成を要旨とする粒状燃料用間歇移送機である。
【0008】
この基本的な構成からなる粒状燃料用間歇移送機は、その表現を変えて示すならば、燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で、少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1または複数のブレードを当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成し、当該燃料収容部内の燃料送込部とは反対がわとなる筒型間歇翼背後がわに粒状燃料を収容し、回転駆動源を一定速度で回転駆動し、筒型間歇翼空転筒面体を所定時間毎に1回転の一定速度で回転させた場合、1または複数のブレードが、所望量の粒状燃料を燃料送込部に向けて強制的且つ間歇的に移送可能なものとした構成からなる粒状燃料用間歇移送機となる。
【0009】
そして、より具体的には、燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1枚のブレードを当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成するようにしてなるものとした構成からなる粒状燃料用間歇移送機と言うことができる。
【0010】
(関連する発明1)
上記した粒状燃料用間歇移送機に関連し、この発明には、それを利用した自動燃料間歇補充機も包含している。
即ち、底部に補充孔を上下貫通した補充タンクを有し、該補充孔近傍に臨ませた補充タンク内水平面状底面上に、僅かな隙間を確保し、水平軸心回りに回転自在に支持した所定直径、水平円柱状空転筒面体の外周壁から、遠心方向に突出する1または複数のブレードを設けて筒型間歇翼を形成し、該筒型間歇翼の少なくとも一方の軸端には、補充用回転駆動源の出力軸を接続した上、該筒型間歇翼ブレードと補充孔との間の補充タンク底面上左右がわ夫々に渡って左右案内凸条を突設すると共に、各左右案内凸条以上の補充タンク内に燃料堰止め用隔壁を形成し、当該タンク底上面、左右案内凸条および隔壁下端縁で囲み燃料用堰口を形成してなるものとした、この発明の基本をなす前記粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機である。
【0011】
(関連する発明2)
上記した粒状燃料用間歇移送機に関連し、この発明には、それを利用した粒状燃料用燃焼装置も包含している。
即ち、粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該燃料投入機部が投入する粒状燃料と粒状燃料燃焼域との間に、この発明の基本をなす前記粒状燃料用間歇移送機を配し、燃焼域供給機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置である。
【0012】
この粒状燃料用燃焼装置を、表現を変えて示すと、粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入機部がわとは異なる箇所に燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、この発明の基本をなす前記粒状燃料用間歇移送機を配し、間歇排出機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置となる。
【0013】
そして、これを、より具体的なものとして示すと、粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該燃料投入機部が投入する粒状燃料と粒状燃料燃焼域との間に、この発明の基本をなす前記粒状燃料用間歇移送機を配し、燃焼域供給機とすると共に、当該燃焼室内であって、該粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入機部がわとは異なる箇所に燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、この発明の基本をなす前記粒状燃料用間歇移送機を配し、、間歇排出機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置と言うことができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のとおりの固有の特徴ある構成からなるこの発明の粒状燃料用間歇移送機によれば、従前までであれば複雑な開閉弁機構などを組み込む必要があったのに対し、筒型間歇翼の回転数を一定に保つか、または適宜制御するだけで、燃料収容部内に収容した粒状燃料を燃料送込部に向け、単位時間当たり所望量毎に間歇供給可能とすることができ、構造が簡素で部品点数が少なく、小型・軽量且つ低廉にて製造可能とすものであり、しかも簡単な入力操作または自動制御で効率的且つ正確な間歇供給を実現化可能とし、摩耗部品が少なく耐久性に秀れる上、高い耐熱性も達成できて各種燃焼装置の粒状燃料用の自動燃料間歇補充機への利用が可能である外、各種燃焼装置の燃焼室内に設置し、粒状燃料燃焼域に粒状燃料を移送可能とする燃焼域供給機や、粒状燃料燃焼域で燃焼し終えた燃焼灰を燃焼灰排出部がわへ移送可能とする間歇排出機への利用など、粒状燃料用燃焼装置の各所における粒状燃料の効率的且つ安全な移送に大いに役立つものになるという秀れた特徴が得られるものである。
【0015】
加えて、筒型間歇翼のブレードを1枚のみ設けてなるこの発明の粒状燃料用間歇移送機は、空転筒面体1回転でブレードが送り出す粒状燃料の量を最小とすることができ、高効率燃焼を実現化した粒状燃料用燃焼装置への粒状燃料の微量且つ間歇的安定供給を最小の部品点数でシンプルに実現化できると共に、小型・軽量化および低廉化を達成し、燃料消費量の大幅削減に役立つものになるという高い効果を奏するものとなる。
【0016】
この発明の粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機は、粒状燃料を収容可能な補充タンクを有し、該補充タンクと共に粒状燃料用燃焼装置の燃料ホッパに組み込むことが可能である外、粒状燃料用螺旋翼型自動投入機などと組み合せたものとして粒状燃料用燃焼装置燃料投入機部に組み込んでなるものなどとすることが可能であり、補充タンク底部の補充孔を粒状燃料用燃焼装置燃料ホッパ直上に配置するよう組み込むだけで、粒状燃料投入用の間歇補充機として粒状燃料用燃焼装置に簡単に組み込むことができる上に、タンク底上面、左右案内凸条および隔壁下端縁で囲み形成した燃料用堰口が、補充孔から落下供給する粒状燃料の量を過不足ないよう規制可能なものとなり、一定量の粒状燃料を一段と安定して間歇供給することができるものになるという利点が得られる。
【0017】
そして、2以上の筒型間歇翼および各補充用回転駆動源を個別、統合的に制御可能な回転数自動制御部を設けてなるものとした自動燃料間歇補充機では、粒状燃料を通常量につき間歇供給する場合には、1または少数の筒型間歇翼を回転駆動し、また、粒状燃料を短時間に大量供給する場合には、2以上適数個か、または全ての筒型間歇翼を回転駆動するよう統合的に制御可能なものとすることができ、燃焼装置の燃焼室に、極微量の粒状燃料を間歇供給し、低燃費運転を実現化することができる上、緊急加熱を要する場合には、一気に大量の粒状燃料を間歇供給して大量の熱量を発生可能とすることができ、その利用範囲を大幅に広めることが可能になる効果を生ずる。
【0018】
この発明の粒状燃料用間歇移送機を燃焼域供給機とし、燃料投入機部が燃焼室内に投入した粒状燃料を粒状燃料燃焼域に向け、安定的且つ間歇的に供給可能とするよう組み込んでなる粒状燃料用燃焼装置は、粒状燃料燃焼域に新たな粒状燃料を順次移送し、粒状燃料の途切れをなくして常時安定した燃焼を実現することができるものとなり、さらに、燃料投入機部からの粒状燃料供給量の増減に伴い、粒状燃料燃焼域への粒状燃料移送量を自動制御すると、一層調和の取れた燃料移送を実現化することができるという特徴を奏するものとなる。
【0019】
この発明の粒状燃料用間歇移送機を間歇排出機とし、粒状燃料燃焼域で燃焼した燃焼灰を自動的に燃焼灰排出部に排出可能なものとした粒状燃料用燃焼装置は、粒状燃料燃焼域で増加する燃焼灰を速やかに排除し、燃焼効率を低下させてしまうのを確実に防止可能なものとし、燃焼室内が燃焼中であっても、燃焼灰排出部から燃焼灰を取り出すことが可能となり、従来型の燃焼灰を燃焼室内から直接取り出さなければならない燃焼装置では、燃焼の停止および冷却の時間を要していたが、これを全く不要なものとし、一段と高い連続燃焼性能を確保できる上、燃焼直後の燃焼灰を速やかに排出できることから、粒状燃料燃焼域で粒状燃料が半熔解状に焼成、焼結してクリンカー(焼塊)状に固まってしまうのを須らく防止し、粒状燃料の淀みない燃焼を長時間に渡って安定化できるという非常に秀れた効果を発揮できることとなる。
【0020】
そして、この発明が含む、燃焼室内に燃焼域供給機および間歇排出機を組み込んでなる粒状燃料用燃焼装置では、燃焼室内粒状燃料燃焼域への滞りのない粒状燃料の、一定のインターバルで間歇的とする円滑供給、および粒状燃料燃焼域内で燃焼した燃焼灰の速やかな燃焼灰排出部への排出などを可能にすることができ、より一段と効率的な燃焼を実現化することができるという効果も得られるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
粒状燃料用間歇移送機の燃料収容部は、間歇移送すべき粒状燃料の所定量を収容可能とし、且つ、当該粒状燃料用間歇移送機の回転する筒型間歇翼ブレードが、粒状燃料を掻き出し可能とするよう収容可能とする機能を担い、底面形状に係らず、収容した粒状燃料が該筒型間歇翼ブレードによる移送力だけを受けて搬送可能な上、一方がわに燃料送込部を設けたものとしなければならず、底面形状は、収容した粒状燃料が流動や流下、滑落などを起こさず、安定的に収容可能な形状とすべきであり、安定収容が可能であれば、底面を曲面や傾斜面などに形成可能であるが、後述する実施例に示すように、水平面状に形成したものとするのが望ましいと言える。
【0022】
また、粒状燃料用間歇移送機の燃料収容部は、底面の一方がわに燃料送込部を設けたものとしなければならず、該燃料送込部は、粒状燃料の間歇供給先に対応可能にするという機能を担い、例えば、後述する実施例に示すように、当該燃料収容部を補充タンクとした場合の該補充タンク底部適所に上下貫通した補充孔とすることが可能であり、また、当該燃料収容部を粒状燃料用燃焼装置の燃焼室とした場合には、粒状燃料用燃焼装置燃焼室の中央またはその近傍に配した粒状燃料燃焼域の一方がわであって新たな粒状燃料が投入される領域とし、燃料送込部を粒状燃料燃焼域としたもの、あるいは、当該粒状燃料用燃焼装置燃焼室の粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入機部がわとは異なる箇所に燃焼灰排出部を設けた場合に、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間となる領域とし、燃料送込部を燃焼灰排出部としたものなどとすることが可能である。
【0023】
さらに、粒状燃料用間歇移送機の燃料収容部は、より具体的なものとして示すと、後述する実施例のように、自動燃料間歇補充機の補充タンク底部に補充孔を上下貫通し、該補充孔近傍に臨ませて配置した筒型間歇翼ブレードと該補充孔との間の補充タンク底面上左右がわ夫々に渡り、左右案内凸条を突設すると共に、各左右案内凸条以上の補充タンク内に燃料堰止め用隔壁を形成し、当該タンク底上面、左右案内凸条および隔壁下端縁で囲み燃料用堰口を補充孔に臨ませるよう形成してなるものとすることができる。
【0024】
粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機は、粒状燃料用燃焼装置の燃焼室に向け、単位時間当たり一定量の粒状燃料を、所定のインターバルで間歇供給可能とする機能を担うものであり、当該粒状燃料用間歇移送機の機能を組み込んだ筐体やタンク、搬送パイプ、搬送路などとすることが可能であり、後述する実施例に示すように、自動燃料間歇補充機それ自体を粒状燃料用燃焼装置に燃料ホッパなどを介し、直接的に組み込んでなるものとすることができる外、粒状燃料用螺旋翼型自動投入機に自動燃料間歇補充機を組み合わせたものを粒状燃料用燃焼装置に燃料ホッパなどを介するなどして組み込んだものとすることも可能である。
【0025】
粒状燃料用間歇移送機の回転駆動源は、粒状燃料の搬送に適した所定の回転状態で安定的に回転駆動可能とする機能を担っており、少なくとも任意の一定回転数で回転駆動可能なものとしなければならず、任意の一定回転数の外、所定時間毎に回転数を切換えて連続回転、間歇回転、またはそれらの回転状態を適宜切換えて回転駆動可能としたものなどとすることができ、後述する実施例に示すように、粒状燃料の燃焼室内温度、または加熱加温対象物などの温度を検知可能な温度センサーを有する回転数自動制御部を設け、利用者の設定入力値、および、該温度センサーの検知値などに応じ、筒型間歇翼を所望の回転数に制御自在なものとすることができる。
【0026】
粒状燃料用間歇移送機の筒型間歇翼は、ブレードの枚数、および、ブレードの粒状燃料との接触面積に応じて1回転毎の、粒状燃料の間歇供給量を設定可能であり、さらに、筒型間歇翼の回転数調節によって単位時間当たり所望量の粒状燃料を間歇供給可能なものとする機能を担い、回転駆動源の出力軸を一端に接続した中実円柱体か中空円筒体かの何れかからなる空転筒面体の外周壁に、少なくとも1枚のブレードを一体化するか、着脱交換可能に装着してなるものとするかの何れか一方のものとすべきであり、脱着可能とした場合には、ブレードの枚数や形状、寸法を簡単に変更、交換可能なものとし、また、互いに外径の異なる複数の空転筒面体の中から、各種粉・粒状燃料に適した寸法の空転筒面体を選択し、粒状燃料の間歇供給量を調節可能にしたものなどとすることができる。
【0027】
自動燃料間歇補充機の筒型間歇翼は、2基以上設け、1基毎に停止、回転制御可能なものとし、通常加熱のときには1基だけ回転駆動し、他を停止状態にし、急速加熱のときに、粒状燃料の必要量に応じ、起動基数を1基単位で増加可能なものとすることができ、例えば、後述する実施例に示すように、2基の筒型間歇翼と、それらを個別に駆動可能な2つの回転駆動源とを設け、通常加熱のときに1基の筒型間歇翼のみを起動し、急速加熱のときに、停止していたもう1基の筒型間歇翼も起動して、単位時間当たり2倍の粒状燃料を供給可能なものとすることができる。
【0028】
粒状燃料用燃焼装置の燃焼室は、単位時間当たり所定量の粒状燃料の供給を受けながら安全且つ効率的に燃焼し、これによって発生した熱を燃焼室外の空気や水、油、その他の熱媒質に効率的に伝達し、様々な産業上利用可能な発熱源になるという機能を担うものであり、後述する実施例に示すように、燃焼室を内蔵した燃焼装置外装体の外がわから、中継容器部と同中継容器部より垂下した投下管とからなる燃料ホッパの該投下管下端がわを地上水平面に対し40°ないし70°、望ましくは50°ないし60°の下向き傾斜姿勢で、該燃焼室内適所に向けて貫通・接続し、同燃料ホッパ中継容器部の上部適所には、当該粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機の補充タンク補充孔を直上配置するよう組み込んでなるものなどとすることが可能である。
【0029】
粒状燃料用燃焼装置の燃焼灰排出部は、燃焼室内粒状燃料燃焼域で粒状燃料が燃焼して発生した燃焼灰を一時的に集積し、燃焼中、消火後に係らず、該集積した燃焼灰を燃焼室外に取り出し、廃棄処理可能とする機能を担い、該粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入がわとは異なる箇所に配したものとしなければならず、後述する実施例に示すように、粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入がわとは異なる箇所に燃焼室底面よりも低い位置に形成し、燃焼灰を落下、集積可能で、開閉可能な排出扉を有するものとしても良い。
【0030】
そして、粒状燃料用燃焼装置の燃料投入機部は、粒状燃料用燃焼装置の燃焼室内粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能とする機能を担い、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機それ自体からなるものとすることができる外、後述する実施例に示すように、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機を燃料ホッパや、投入パイプ供給管部内に軸流螺旋翼を縦貫状に装着してなる粒状燃料用螺旋翼型自動投入機などに組み込んでなるものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図面は、この発明の粒状燃料用間歇移送機、およびそれを利用した自動燃料間歇補充機、ならびに粒状燃料用燃焼装置の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】粒状燃料用間歇移送機利用の自動燃料間歇補充機を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線部分を断面化して示す正面図である。
【図3】粒状燃料用間歇移送機利用の自動燃料間歇補充機を断面化して示す左側面図である。
【図4】粒状燃料用間歇移送機利用の自動燃料間歇補充機を断面化して示す右側面図である。
【図5】粒状燃料用間歇移送機利用の粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す正面図である。
【図6】粒状燃料用間歇移送機利用の粒状燃料用燃焼装置を示す平面図である。
【図7】粒状燃料用間歇移送機利用の粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す側面図である。
【図8】一部に改良を加えた粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す側面図である。
【図9】図8の粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す平面図である。
【図10】図8の粒状燃料用燃焼装置を断面化して示す正面図である。
【図11】一部に改良を加えた自動燃料間歇補充機を断面化して示す側面図である。
【図12】図11の自動燃料間歇補充機を示す平面図である。
【図13】筒型間歇翼を2基有する自動燃料間歇補充機を断面化して示す側面図である。
【図14】筒型間歇翼を2基有する自動燃料間歇補充機を示す平面図である。
【図15】筒型間歇翼ブレードの変形例を示す正面図である。
【図16】筒型間歇翼ブレードの他の変形例を示す正面図である。
【図17】筒型間歇翼ブレードのさらに他の変形例を示す正面図である。
【実施例1】
【0032】
図1ないし図4に示す事例は、燃料収容部3内底面31に形成した燃料送込部32とは反対がわ近傍に、回転駆動源4を接続した空転筒面体50の外周壁からブレード51を当該燃料収容部3底面31に緩衝せず、粒状燃料V(図示せず)噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設し筒型間歇翼5に形成してなるものとした、この発明の粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機における代表的な一実施例を示すものである。
【0033】
それら図1ないし図4の各図からも明確に把握できるとおり、この発明の粒状燃料用間歇移送機1は、粒状燃料用燃焼装置(図示せず)用の自動燃料間歇補充機2を形成するものであり、天面開放の矩形箱体30からなり、その矩形箱体30底部31に所定直径の補充孔32を上下貫通した補充タンク3を有し、該補充孔32近傍に臨ませた補充タンク3内水平面状底面31上に、僅かな隙間を確保し、水平軸心回りに回転自在に支持した所定直径、水平円柱状空転筒面体50の外周壁から、軸心に平行で遠心方向に突出する1枚のブレード51を設けて筒型間歇翼5を形成し、該筒型間歇翼5の少なくとも一方の軸端には、補充用回転駆動源4の出力軸40を接続した上、該筒型間歇翼5ブレード51と補充孔32との間の補充タンク3底面31上左右がわ夫々に渡り、左右案内凸条33,33を突設すると共に、各左右案内凸条33,33以上の補充タンク3内に燃料堰止め用隔壁34を形成し、当該タンク底上面31、左右案内凸条33,33および隔壁34下端縁で囲み燃料用堰口35を形成し、回転数自動制御部(図示せず)を介し、該補充用回転駆動源4に一定の電力を供給すると、筒型間歇翼5が所定回転数で回転駆動するものとしてある。
【実施例2】
【0034】
図5ないし図7に示す事例は、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機利用の自動燃料間歇補充機2を用いた燃料投入機部20を設けた燃焼室8を有し、同燃焼室8内粒状燃料燃焼域80と、該燃料投入機部20が投入する粒状燃料Vとの間に、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機1を配し、燃焼域供給機10とすると共に、該粒状燃料燃焼域80周囲箇所に燃焼灰排出部82を設け、該粒状燃料燃焼域80と燃焼灰排出部82との間にも、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機1を配し、間歇排出機11とてなるものとした、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機の複数を利用した粒状燃料用燃焼装置における代表的な一実施例を示すものである。
【0035】
粒状燃料用燃焼装置7は、矩形箱型の燃焼装置外装体70内、前端寄りの範囲に横転ドラム型の燃焼室8を内蔵し、正面中央に燃焼室8用の開閉扉81を設け、該燃焼装置外装体70内壁と燃焼室8外壁との間に空気循環路空間71を形成し、該燃焼装置外装体70の天面中央であって燃焼室8の後端寄り直上付近に送風ファン72を内蔵した吸気ダクト73を立設し、該燃焼装置外装体70後端寄りの側壁から送気ダクト74を水平に延伸し、図5および図7に鎖線矢印で示すように、吸気ダクト73から空気循環路空間71に吸入し、加熱した空気を送気ダクト74から送出可能なものとし、さらに、燃焼装置外装体70天面上に外気供給ファン75を設け、該気供給ファン75から燃焼室8天面を貫通した吸気パイプ76の先端を粒状燃料燃焼域80直上まで垂下、開口したものとしてあり、また、同燃焼室8後端から燃焼装置外装体70後端壁を横断貫通し、延伸した排気管路77は、煤煙除去器78を通じて屋外に誘導、延伸されたものとしてある。
【0036】
燃焼装置外装体70の外がわ適所から、中継容器部90および同中継容器部90から垂下した投下管91からなる燃料ホッパ9の、該投下管91下端がわを地上水平面に対し傾斜角度αが60°(図5に示す)の下向き傾斜姿勢で、該燃焼室8内中央付近の粒状燃料燃焼域80に向けるよう貫通・接続し、同燃料ホッパ9中継容器部90の上部適所には、実施例1の図1ないし図4中に示した、粒状燃料用間歇移送機1の燃料収容部3の補充孔32を該投下管91上端に臨ませるよう組み込み自動燃料間歇補充機2としてあり、さらに、自動燃料間歇補充機2粒状燃料用間歇移送機1燃料収容部3の矩形箱体30適所には、燃料収容部3内が粒状燃料V着火温度に達した場合、これを検知して常時閉鎖された電磁バルブを自動的に緊急開放する消火センサー37と、該消火センサー37を通じて燃料収容部3内に消火水を圧送可能な消火ホース38とからなる自動消火機構36を組み込み、燃料投入機部20を形成してなるものとしてある。
【0037】
当該粒状燃料用燃焼装置7は、その燃焼室8内に、何れもこの発明の粒状燃料用間歇移送機1を夫々利用してなる燃焼域供給機10および間歇排出機11を有しており、該燃焼域供給機10は、燃焼室8粒状燃料燃焼域80と、該燃料投入機部20燃料ホッパ9投下管91からの粒状燃料V投下位置との間(図5中燃焼室8内右がわ)に、筒型間歇翼5をブレード51が粒状燃料Vに没するよう水平姿勢で配すると共に、燃焼装置外装体70外がわ前方に配した回転駆動源4から同燃焼装置外装体70前面壁を貫通し、延伸した出力軸40の先端を該筒型間歇翼5の基端に接続して形成したものとしてあり、また、当該間歇排出機11は、燃焼室8底部の粒状燃料燃焼域80を挟み、該燃焼域供給機10とは反対がわとなる位置に、鉛直下方に向けて陥没状に凹欠し、燃焼装置外装体70下部に露出する排出扉83を設けた燃焼灰排出部82を設けた上に、燃焼室8粒状燃料燃焼域80と、該燃焼灰排出部82との間(図5中燃焼室8内左がわ)には、筒型間歇翼5をブレード51が燃焼灰となった粒状燃料Vに没するよう水平姿勢で配すると共に、燃焼装置外装体70外がわ前方に配した回転駆動源4から同燃焼装置外装体70前面壁を貫通し、延伸した出力軸40の先端を該筒型間歇翼5の基端に接続して形成してあり、これら燃焼域供給機10および間歇排出機11の各回転駆動源4,4に回転数自動制御部41を介し、所定電力を供給することにより、夫々の筒型間歇翼5,5を一定回転数で回転駆動可能なものにしてある。
【実施例3】
【0038】
図8ないし図12に示してある事例は、この発明の基本をなす粒状燃料用間歇移送機1を利用した自動燃料間歇補充機2と粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6とを組み合わせてなる燃料投入機部20として組み込んでなるものとした、この発明の粒状燃料用間歇移送機および自動燃料間歇補充機を利用した粒状燃料用燃焼装置における代表的な他の実施例を示すものであり、当該粒状燃料用燃焼装置7の燃焼装置外装体70や燃焼室8、および粒状燃料用間歇移送機1などの基本的構造は、実施例1および実施例2に示したものと同様であるから、同一構造部分に関しては同一符号を付して説明を省略することとし、自動燃料間歇補充機2の異なる部分についてのみ、新たな符号を付し、以下に示して行くこととする。
【0039】
当該自動燃料間歇補充機2は、実施例1の図1ないし図4に示す粒状燃料用間歇移送機1を、後述する粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6の適所に組み込んで、この粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6を燃料ホッパ9に接続してなるものであり、図11および図12に示すように、該粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6は、その投入パイプ60が、所定内径の所定長円筒直管形とした供給管部61の一端を送出端とし、同送出端とは反対がわの端部に、内径を遠心方向に拡大し、横転杯型漏斗状とした拡開導入部62を一体化してなるものに形成し、該拡開導入部62の後端がわは、同一内径のまま連続する一定内径のパイプ状に形成し、その上部に平面形円形状の上向き受容口64を一体化して形成した燃料受容部63とし、該拡開導入部62および燃料受容部63を含む範囲は、天面を開放した矩形器型のケーシング65の前部が包囲し、同ケーシング65の後部には、投入用回転駆動源66を収容し、該投入用回転駆動源66直前に配した後端隔壁67まで燃料受容部63が一定内径のまま延伸されたものとした上、後端隔壁67を貫通して前方に延伸した投入用回転駆動源66出力軸に、当該投入パイプ60供給管部61の所定内径より僅かに小さな所定外径、所定ピッチLに設定した弾性素材製円筒状コイルバネからなる軸流螺旋翼68の基端を連結し、且つ同軸流螺旋翼68の中途部を投入パイプ60内に縦貫し、同軸流螺旋翼68の自由先端を供給管部61送出端に臨ませてなるものとし、軸流螺旋翼68の回転軸心は、投入パイプ60供給管部61の内径円断面形中心よりも左右何れか一方の斜め上方か、または、鉛直上方かの何れか一方向に偏心して配置するよう組み込んでなるものとしてある。
【0040】
当該粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6の燃料受容部63受容口64直上に、実施例1の図1ないし図4に示すとおりの自動燃料間歇補充機2補充孔32を配置してなり、さらに、粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6の投入パイプ60供給管部61先端を、燃料ホッパ9中継容器部90投下管91の上端直上に対応する如く組み合わせたものとしてあり、また、当該燃料投入機部20の粒状燃料用間歇移送機1および粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6は、筒型間歇翼5用回転駆動源4ならびに投入用回転駆動源66の各々の電源(図示せず)が、回転数自動制御部41を介して接続し、互いに調和・統合的に粒状燃料V補充量を調節するものとしてあり、タイマー制御によって各種制御モードに従って一定速回転、可変速回転、または、一定時間毎に自動起動、自動停止、間歇駆動などするよう制御可能なものとする外、温度センサー42の検出温度を設定温度に保つようフィードバック制御および/またはフィードフォワード制御可能なものとしてある。
【0041】
そして、図13および図14に示すように、当該自動燃料間歇補充機2粒状燃料用間歇移送機1は、2基の筒型間歇翼5,5、および、互いに統合的に制御を受け、個別に駆動可能な回転駆動源4,4を有し、双方の筒型間歇翼5,5が、個別に設置した左右案内凸条33,33,……、燃料堰止め用隔壁34,34、矩形箱体30底面31からなる燃料用堰口35,35を通じ、矩形箱体30底面31中央底部に開口した1個の補充孔32に向けて粒状燃料Vを間歇移送可能なものに形成し、回転数自動制御部41が、互いに調和・統合的に粒状燃料V補充量を調節可能なものとすることができ、図示していないが、筒型間歇翼5,5,……および各々個別に付随する回転駆動源4,4,……を3基以上組み込んでなるものとすることも可能である。
【0042】
図15ないし図17に示すように、粒状燃料用間歇移送機1の筒型間歇翼5に装着する1枚または複数枚のブレード51は夫々、移送対象となる粒状燃料V(図示せず)の形状、寸法、物性などに応じ、様々な形状、寸法に設定したものとすることが可能であり、平板状のものに制限されず、波板状、櫛状、柵状、網状、スプーン状、櫂状、凸条形、その他様々なものとすることが可能である。
【0043】
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の粒状燃料用間歇移送機1利用の自動燃料間歇補充機2は、図1ないし図4に示すように、補充タンク3内に充分な量の粒状燃料V(図示せず)を収容し、例えば、回転数自動制御部(図示せず)を介して一定電力を投入すると、回転駆動源4がゆっくりとした一定回転数、例えば1分間に1回転の回転速度で回転し、筒型間歇翼5が同じ速度でブレード51をゆっくり回転駆動するものとなり、ブレード51の設けられていない筒型間歇翼5外周壁50が、粒状燃料Vに接している状態の場合、粒状燃料Vは移送されず、ブレード51が巡ってきて粒状燃料Vを掻き動かすと補充孔32に向け、粒状燃料V(図示せず)の少量ずつを掻き出すようになり、左右案内凸条33,33と隔壁34とによって形成した燃料用堰口35を通じて定量化され、補充孔32を通じて粒状燃料V(図示せず)の移送目標となる箇所に向け、1分間に1度の割合で間歇的に、一定量の粒状燃料V(図示せず)を落下供給可能となり、木質系ペレットだけに留まらず、木材チップや籾殻などといった様々な粉・粒状燃料を目詰まりすることなく円滑に間歇移送できるものとなる。
【0044】
(実施例2の作用・効果)
図5ないし図7に示してある、この発明の粒状燃料用間歇移送機1,1,……の複数を各所に組み込むようにした粒状燃料用燃焼装置7は、ビニールハウス用の暖房装置として利用可能であり、複数組み込まれた粒状燃料用間歇移送機1,1,……の中の1つが、実施例1に示すように、補充タンク3を有する自動燃料間歇補充機2に組み込まれ、燃料投入機部20燃料ホッパ9投下管91を通じ、燃焼室8内に単位時間当たり一定量の粒状燃料Vを落下、供給可能なものとしてあり、該投下管91の傾斜角度αを60°に設定してあるから、落下、供給されてくる一定量の粒状燃料Vは、全て滞ることなく、円滑に流下するものとなり、燃焼室8内から燃料ホッパ9中継容器部90がわへの万が一の延焼をより確実に防止できるものとなり、さらに、燃焼室8に落下供給された粒状燃料Vは、回転数自動制御部41によって制御された燃焼域供給機10回転駆動源4の回転駆動力を受けた筒型間歇翼5が、単位時間当たり一定量ずつ粒状燃料燃焼域80がわへと移送されることとなり、粒状燃料燃焼域80に移動した粒状燃料Vは、外気供給ファン75吸気パイプ76からの新鮮な外気を受けて燃焼可能であり、利用者が着火すると、外気の連続供給によって高温且つ効率的に安定燃焼することとなる。
【0045】
粒状燃料燃焼域80で完全燃焼した粒状燃料Vの燃焼灰Vは、回転数自動制御部41によって単位時間当たり、所定回転数で回転制御される間歇排出機11が、燃焼灰排出部82に向けて自動的に掻き出し排出するものとなり、該粒状燃料燃焼域80には常時新たな粒状燃料Vが間歇的に安定供給され、一定温度での燃焼を実現化したものとし、さらに、該間歇排出機11が排出した燃焼灰Vは、燃焼灰排出部82内に一時的に集積保管するものとなり、ある程度の量が堆積したときに、燃焼室8が燃焼中か消火後かを問わず何時でも、利用者が排出扉83を開いて燃焼灰Vを取り出し、適切に廃棄処理できるという作用効果が得られる。
【0046】
燃料投入機部20の回転数自動制御部(図示せず)は、タイマー制御によって各種制御モードに従い、一定時間毎に自動起動、自動停止、間歇駆動などするよう制御可能にするものであり、その機能によると、温度センサー42やそれに付随する制御装置などが不要となって、装置全体が廉価に製造,提供可能となり、また、温度センサー42を設けたものとし、該温度センサー42の検出値を設定温度に保つようフィードバック制御および/またはフィードフォワード制御可能なものとすると、よりきめ細かな温度管理を実現化することが可能になり、何れの場合もビニールハウス内気温などの加熱対象の温度が、予め設定されている温度よりも上昇し過ぎた場合に、回転駆動源4を停止し、粒状燃料Vの供給を一時ストップすると、燃焼室8粒状燃料燃焼域80の燃え残り粒状燃料Vが、木炭状の残り火となって長時間に渡って着火温度を維持することとなり、その後に、加熱対象の温度が、予め設定されている温度よりも低くなった場合には、粒状燃料Vの供給を再開し、粒状燃料燃焼域80の木炭状の残り火が、新たに投入された粒状燃料Vに燃え移り、自動着火して燃焼を再開するものとなり、加熱対象の温度が、予め設定されている温度と一致した場合には、定常の粒状燃料V間歇供給を維持し、低燃費運転で設定温度を維持可能なものとなる。
【0047】
燃焼室8内の高温燃焼で発生した燃焼排気は、排気管路77、煤煙除去器78を通じて冷却、清浄化後、屋外外気中に排気するものとなる一方、図5および図7に鎖線白抜き矢印で示すように、吸気ダクト73の送風ファン72を起動し、ビニールハウス室内空気を燃焼装置外装体70空気循環路空間71に強制的に供給し、燃焼室8外周壁や、燃焼装置外装体70内排気管路77を介して加熱し、その温風を送気ダクト74からビニールハウス室内に強制循環するものとなり、通常はあり得ないことであるが、万が一、燃焼室8内から補充タンク3内に延焼してしまった場合には、その高温を自動消火機構36該消火センサー37が感知し、消火ホース38を自動開放して消火水を自動放水し、補充タンク3内の粒状燃料Vに延焼してしまう事態を確実に防止し、高い安全性を確保できるものとなっている。
【0048】
(実施例3の作用・効果)
図8ないし図12に示す、この発明の粒状燃料用間歇移送機1,1,……の複数を各所に組み込んでなる粒状燃料用燃焼装置7は、ビニールハウス用の暖房装置として利用可能であり、その中の燃焼室8内に設置してある燃焼域供給機10および間歇排出機11が、実施例2に示したものと同様に動作するものであり、もう1つの粒状燃料用間歇移送機1は、自動燃料間歇補充機2に組み込み、粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6および燃料ホッパ9に組み合わせ、燃料投入機部20を形成し、図11および図12に示すように、同自動燃料間歇補充機2補充タンク3内に充分な量の粒状燃料Vを収容し、回転数自動制御部41が回転駆動源4に電力を投入すると、一定の回転数、例えば1分間に1回転で筒型間歇翼5をゆっくりと回転駆動し、ブレード51が補充孔32に向けて少量ずつ掻き出した粒状燃料Vが、左右案内凸条33と隔壁34とによって形成した燃料用堰口35を通じて定量化され、補充孔32を通じて粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6燃料受容部63に落下供給するものとなり、例えば、図11に示すように、当該筒型間歇翼5が一回転する間、軸流螺旋翼68が5ピッチL,L,……分送り回転するよう一定回転数で駆動すると、投入パイプ60供給管部61内の粒状燃料V供給ピッチVL,VL間に、5ピッチL,L,……分の延焼防止空間Sを自動的に確保し、燃焼室8から粒状燃料用螺旋翼型自動投入機6内への延焼を確実に防止するものとなり、また、当該筒型間歇翼5を1分間に1回転の回転速度で回転し、軸流螺旋翼68を1分間に1ピッチL分送り回転するよう制御すると延焼防止空間Sを形成せず、連続的に一定量の粒状燃料Vを自動的に低速且つ連続供給するものとなり、さらに、該筒型間歇翼5と軸流螺旋翼68とを同時に起動、同時に停止するよう制御した場合には、さらに、ゆっくりとした連続的、または、間歇的な粒状燃料V供給が実現化可能なものとなるなど、様々な粒状燃料V供給の制御を自在に可能とするものとなる。
【0049】
図13および図14に示すように、2基の筒型間歇翼5,5を有する自動燃料間歇補充機2は、通常運転中に何れか一方の筒型間歇翼5を停止し、別の1基の筒型間歇翼5のみを回転駆動し、多少の温度調節は起動中の1基の筒型間歇翼5の回転数の加減調節、および、軸流螺旋翼68の回転数加減調節で対応するよう制御し、異常低温など緊急加熱を要する場合には、2基の筒型間歇翼5,5を同時起動して最大火力を短時間で達成可能なものとすることができ、さらなる低温が予想される場合には、予めブレード51,51,……の枚数を増設しておくなどといった対策も可能とするものであり、低燃費運転と、急激且つ大幅な温度低下にも充分に余裕をもって対応可能な燃料供給とを実現化することができる。
【0050】
図15ないし図17に示すように、筒型間歇翼5のブレード51の形状、寸法を、移送対象である粒状燃料の寸法や形状、および、粉状物か、粒状物か、粘性物かなどの物性などに対応し、様々な形状に置き換えることが可能であり、木質系ペレットや木材チップのみに留まらず、籾殻その他の粉粒物の外、油やアルコール成分を主成分とするか、または、コーティングや含浸させてなるかの何れかとした粘性を有する固形燃料などに至るまで、様々な粉粒状燃料を円滑に移送可能なものとすることができる。
【0051】
(結 び)
叙述の如く、この発明の粒状燃料用間歇移送機、およびそれを利用した自動燃料間歇補充機、ならびに粒状燃料用燃焼装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、簡素且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、従前からの木質系ペレット専用の固形燃料供給・燃焼技術に比較すると、これまでそのままボイラーやストーブなどの自動供給燃料としては、全く使用不可能とされてきた木材チップや籾殻などの異形状燃料も、円滑且つ安全に利用可能なものとなり、地元農林業で発生する間伐材や農業廃棄物などを有益な燃料として地産地消可能とすることができ、これまで価格の安定しない輸入化石燃料に頼らざるを得ず、大きな経済的負担を負わなければならなかった施設栽培農家はもとよりのこと、間伐材や籾殻などの産業破棄物に多大な経費を掛けて適正に廃棄処理しなければならなかった農林業界にとって有利な供給先が新たに生み出されることになり、再生可能エネルギーの利用を格段に促進できることとなり、さらに小型・軽量化するようにすれば、光熱費の高騰に悩み、自然環境に優しい生活を希望する一般家庭や各企業施設の暖房などへの応用の可能性も出てくることにもなって給湯機器業界や暖房機業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【符号の説明】
【0052】
1 粒状燃料用間歇移送機
10 同 燃焼域供給機
11 同 間歇排出機
2 自動燃料間歇補充機
20 同 燃料投入機部
3 補充タンク(燃料収容部)
30 同 矩形箱体
31 同 底面
32 同 補充孔(燃料送込部)
33 同 左右案内凸条
34 同 燃料堰止め用隔壁
35 同 燃料用堰口
36 同 自動消火機構
37 同 該消火センサー
38 同 消火ホース
4 回転駆動源
40 同 出力軸
41 同 回転数自動制御部
42 同 温度センサー
5 筒型間歇翼
50 同 空転筒面体(外周壁)
51 同 ブレード
6 粒状燃料用螺旋翼型自動投入機
60 同 投入パイプ
61 同 供給管部
62 同 拡開導入部
63 同 燃料受容部
64 同 受容口
65 同 ケーシング
66 同 投入用回転駆動源、
67 同 後端隔壁
68 同 軸流螺旋翼
L 軸流螺旋翼ピッチ
VL 軸流螺旋翼燃料供給ピッチ
S 延焼防止空間
7 粒状燃料用燃焼装置
70 同 燃焼装置外装体
71 同 空気循環路空間
72 同 送風ファン
73 同 吸気ダクト
74 同 送気ダクト
75 同 外気供給ファン
76 同 吸気パイプ
77 同 排気管路
78 同 煤煙除去器
8 燃焼室
80 同 粒状燃料燃焼域
81 同 開閉扉
82 同 燃焼灰排出部
83 同 排出扉
9 燃料ホッパ
90 同 中継容器部
91 同 投下管
V 粒状燃料
α 傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1または複数のブレードを、当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成してなるものとしたことを特徴とする粒状燃料用間歇移送機。
【請求項2】
燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1または複数のブレードを、当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成し、当該燃料収容部内の燃料送込部とは反対がわとなる筒型間歇翼背後がわに粒状燃料を収容し、回転駆動源を一定速度で回転駆動し、筒型間歇翼空転筒面体を所定時間毎に1回転の一定速度で回転させた場合、1または複数のブレードが、所望量の粒状燃料を燃料送込部に向けて強制的且つ間歇的に移送可能なものとしてなることを特徴とする粒状燃料用間歇移送機。
【請求項3】
燃料収容部内の底面の一方がわに燃料送込部を設け、該燃料送込部とは反対がわとなる近傍に、所定直径、水平円柱状で少なくとも一端がわに回転駆動源を接続した空転筒面体からなり、該空転筒面体外周壁から遠心方向に1枚のブレードを、当該燃料収容部底面に緩衝せず、搬送対象である粒状燃料の噛み込みを防止可能な適宜突出量に突設して筒型間歇翼に形成してなるものとしたことを特徴とする粒状燃料用間歇移送機。
【請求項4】
底部に補充孔を上下貫通した補充タンクを有し、該補充孔近傍に臨ませた補充タンク内水平面状底面上に僅かな隙間を確保し、水平軸心回りに回転自在に支持した所定直径、水平円柱状空転筒面体の外周壁から、遠心方向に突出する1または複数のブレードを設けて筒型間歇翼を形成し、該筒型間歇翼の少なくとも一方の軸端には、補充用回転駆動源の出力軸を接続した上、該筒型間歇翼ブレードと補充孔との間の補充タンク底面上左右がわ夫々に渡って左右案内凸条を突設すると共に、各左右案内凸条以上の補充タンク内に燃料堰止め用隔壁を形成し、当該タンク底上面、左右案内凸条および隔壁下端縁で囲み燃料用堰口を形成してなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用間歇移送機を利用した自動燃料間歇補充機。
【請求項5】
2以上の筒型間歇翼および各筒型間歇翼毎に個別の補充用回転駆動源を有し、各補充用回転駆動源を個別、統合的に制御可能な回転数自動制御部を設け、粒状燃料の通常供給では、1または少数の筒型間歇翼を回転駆動し、粒状燃料を大量供給する場合には、2以上の筒型間歇翼を回転駆動するよう、統合的に制御可能なものとしてなる、請求項4記載の自動燃料間歇補充機。
【請求項6】
粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該燃料投入機部が投入する粒状燃料と粒状燃料燃焼域との間に、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用間歇移送機を配し、燃焼域供給機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置。
【請求項7】
粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入機部がわとは異なる箇所に燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用間歇移送機を配し、間歇排出機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置。
【請求項8】
粒状燃料燃焼域を中央またはその近傍に配した燃焼室を有し、該燃焼室内の粒状燃料燃焼域の一方がわから粒状燃料を連続的および/または間歇的に供給可能な燃料投入機部を設け、当該燃焼室内であって、該燃料投入機部が投入する粒状燃料と粒状燃料燃焼域との間に、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用間歇移送機を配して燃焼域供給機にすると共に、当該燃焼室内であって、該粒状燃料燃焼域周囲の燃料投入機部がわとは異なる箇所に燃焼灰排出部を設けた上、該粒状燃料燃焼域と燃焼灰排出部との間に、請求項1ないし3何れか一項記載の粒状燃料用間歇移送機を配し、間歇排出機としてなるものとした粒状燃料用燃焼装置。
【請求項9】
請求項6ないし8何れか一項記載の粒状燃料用燃焼装置であって、その燃料投入機部が、請求項4または5何れか一方記載の自動燃料間歇補充機それ自体か、または、請求項4または5何れか一方記載の自動燃料間歇補充機を組み込んでなるものかの何れか一のものとしてなる粒状燃料用燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−15237(P2013−15237A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146828(P2011−146828)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(511161085)最 上 蘭 園 有限会社 (3)
【Fターム(参考)】