説明

粘度指数向上剤及び潤滑油組成物

【課題】粘度指数向上効果が高い粘度指数向上剤を提供する。
【解決手段】珪素原子を有する単量体(a)を必須構成単量体とし、かつ溶解性パラメーターが7.0〜8.0である(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤であって、単量体(a)が、下記一般式(1)で表される単量体であることが好ましい。


式中、Qは炭素数2〜12のラジカル重合性アルケニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基;Rは炭素数1〜6のアルキレン基;R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基;mは1〜200の数である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘度指数向上剤及び粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に使用される潤滑油や作動油等は、高温になるほど粘度が低下するが、実用上は低温から高温までの広範囲にわたり、粘度ができるだけ変化しないことが望ましい。そこで潤滑油に粘度指数向上剤を添加して粘度の温度依存性を改善する方法が広く行われている。そのような粘度指数向上剤としては、メタクリル酸エステル共重合体(特許文献−1〜3)及びオレフィン共重合体(特許文献−4)等が知られている。
しかしながら、上記の粘度指数向上剤は、粘度指数向上効果が未だ十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献−1】特許第2732187号公報
【特許文献−2】特開平8−53683号公報
【特許文献−3】特開2004−307551号公報
【特許文献−4】特開2005−200454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、粘度指数向上効果が高い粘度指数向上剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、珪素原子を有する単量体(a)を必須構成単量体とし、かつ溶解性パラメーターが7.0〜8.0である(共)重合体(A)[(共)重合体とは、重合体又は共重合体を意味する。]を含有してなる粘度指数向上剤(R);下記一般式(2)で表されるポリシロキサン(C)を含有してなる粘度指数向上剤(S);並びに前記粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成物である。
【化1】

〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基;nは1〜200の数であ
る。
【発明の効果】
【0006】
本発明の粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物は、粘度指数向上効果が高い。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の粘度指数向上剤(R)は、珪素原子を有する単量体(a)を必須構成単量体とし、かつ溶解性パラメーターが7.0〜8.0である(共)重合体(A)を含有してなる。
本発明における珪素原子を有する単量体(a)としては、珪素原子を有するラジカル重合性単量体が挙げられ、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、一般式(1)で表される単量体である。
【化2】

式中、Qは炭素数2〜12のラジカル重合性アルケニル基又は(メタ)アクリロイルオ
キシ基、Rは炭素数1〜6のアルキレン基、R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基、mは1〜200の数である。
【0008】
一般式(1)におけるQは、炭素数2〜12のラジカル重合性アルケニル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基である。なお、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタアクリロイルオキシ基を意味する。
炭素数2〜12のラジカル重合性アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、オクテニル基及びウンデセニル基等が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、ビニル基及びアリル基である。
Qのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、(メタ)アクリロイルオキシ基である。
【0009】
一般式(1)におけるRは、炭素数1〜6のアルキレン基であり、具体的にはメチレ
ン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,2−へキシレン基及び1,6−へキシレン基等が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、エチレン基、1,2−プロピレン基及び1,2−ブチレン基である。
【0010】
一般式(1)におけるR〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基であり、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、イソデシル基及びn−ドデシル基等が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、メチル基及びエチル基であり、更に好ましいのはメチル基である。
〜Rは、いずれもが同一の基であっても異なった基であってもよく、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、R〜Rのいずれもが同一の基である場合であり、更に好ましいのは、R〜Rがいずれもメチル基の場合である。
【0011】
一般式(1)におけるmは1〜200の数であり、粘度指数向上効果の観点から好ましくは5〜100であり、更に好ましくは10〜90、特に好ましくは30〜80である。
【0012】
本発明における(a)の具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシアルキルポリジメチルシロキサン[(メタ)アクリロイルオキシエチルポリジメチルシロキサン及び(メタ)アクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン等]、アルケニルポリジメチルシロキサン[アリルポリジメチルシロキサン及びブテニルポリジメチルシロキサン等]等が挙げられる。
【0013】
(A)が共重合体の場合に、(a)と共重合体を構成する単量体としては、以下の(b)〜(m)が挙げられる。
【0014】
(b)炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する]:
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシル及び(メタ)アクリル酸2−テトラデシルヘキサデシル等が挙げられる。
【0015】
(c)窒素原子含有ビニル単量体;
(c1)アミド基含有ビニル単量体:
非置換又はモノアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド、[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
(c2)ニトロ基含有単量体:
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
(c3)1〜3級アミノ基含有ビニル単量体:
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド[4−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド及び2−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等]};3級アミノ基含有芳香族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレン等];含窒素複素環含有ビニル系単量体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。
(c4)4級アンモニウム塩基含有ビニル単量体:
前記3級アミノ基含有ビニル単量体を、4級化剤(炭素数1〜12のアルキルクロライド、ジアルキル硫酸、ジアルキルカーボネート及びベンジルクロライド等)を用いて4級化したもの等が挙げられる。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート系4級アンモニウム塩[(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルモルホリノアンモニウムクロライド等];アルキル(メタ)アクリルアミド系4級アンモニウム塩[(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロライド及び(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等];その他の4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体(ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェート及びトリメチルビニルフェニルアンモニウムクロライド等)等が挙げられる。
(c5)両性ビニル単量体:
N−(メタ)アクリロイルオキシ(又はアミノ)アルキル(炭素数1〜10)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜5)アンモニウム−N−アルキル(炭素数1〜5)カルボキシレート(又はサルフェート)[N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムN−メチルカルボキシレート、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−メチルカルボキシレート及びN−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピルサルフェート等]。
(c6)ニトリル基含有単量体:
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
【0016】
(d)脂肪族炭化水素系ビニル単量体:
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
【0017】
(e)脂環式炭化水素系ビニル単量体:
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
【0018】
(f)芳香族炭化水素系ビニル単量体:
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
【0019】
(g)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類:
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
【0020】
(h)エポキシ基含有ビニル単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
【0021】
(i)ハロゲン元素含有ビニル単量体;
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
【0022】
(j)不飽和ポリカルボン酸のエステル;
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
【0023】
(k)ヒドロキシル基含有ビニル単量体;
ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル]等が挙げられる。
【0024】
(l)ポリオキシアルキレン鎖含有ビニル単量体;
ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、ポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンポリオールのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール[数平均分子量(以下、Mnと略記する):100〜300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn:130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mn:110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート及びモノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(Mn:150〜230)ソルビタン等]等が挙げられる。
【0025】
(m)イオン性基含有ビニル単量体;
(m1)アニオン性基含有ビニル単量体:
モノカルボン酸基含有ビニル単量体{不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、α−メチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸等]、不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル及びイタコン酸モノアルキルエステル等)};ジカルボン酸基含有ビニル単量体(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びシトラコン酸等)等が挙げられる。
【0026】
(m2)スルホン酸基含有ビニル単量体:
炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸及び(メタ)アリルスルホン酸等]、炭素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[α−メチルスチレンスルホン酸等]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系単量体[スルホプロピル(メタ)アクリレート及び2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸等]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系単量体[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニル単量体[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸及び3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等]、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシルアリルスルホコハク酸エステル等]等が挙げられる。
【0027】
(m3)硫酸エステル基含有ビニル単量体:
ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン等:付加形態は、単独、ランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル、ポリ(重合度2〜30)オキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン等:付加形態は、単独、ランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)ビスフェノールAモノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル等が挙げられる。
【0028】
(m4)リン酸基含有ビニル単量体:
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)リン酸モノエステル[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等]及び(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸[2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸]等が挙げられる。
【0029】
(A)を構成する(a)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは5〜100重量%であり、更に好ましくは10〜98重量%、特に好ましくは20〜95重量%である。
(A)を構成する(b)〜(m)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、それぞれ独立に好ましくは0〜95重量%であり、更に好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。
【0030】
(A)の溶解性パラメーター(以下、SP値と略記する)は、7.0〜8.0(cal/cm1/2であり、粘度指数向上効果の観点から、好ましくは7.1〜8.0(cal/cm1/2、更に好ましくは7.2〜7.9(cal/cm1/2である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
(A)のSP値は、(A)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。
(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより7.0〜8.0(cal/cm1/2にすることができる。
【0031】
(A)の重量平均分子量(以下、Mwと略記する)は、粘度指数向上効果の観点から、好ましくは5,000〜1,000,000である。更に好ましい範囲は、潤滑油組成物の用途によって異なり、表1に記載の範囲である。
【0032】
【表1】

* :オートマチックトランスミッション油
** :ベルト−コンティニュアスリーバリュアブルトランスミッション油
*** :マニュアルトランスミッション油
【0033】
なお、(A)のMwは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより、以下の条件で測定することができる。
<Mwの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.5重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:200μl
検出装置 :屈折率検出器
標準 :ポリスチレン
【0034】
(A)の結晶化温度は、低温粘度の観点から好ましくは−20℃以下であり、更に好ましくは−40℃以下、特に好ましくは−50℃以下である。
なお、(A)の結晶化温度は、示差走査熱量計「UNIXDSC7」(PERKIN−ELMER社製)を使用し、粘度指数向上剤5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で100℃から−60℃まで冷却したときに観測される結晶化温度である。
【0035】
(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下に溶液重合する方法が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレン、アルキル(炭素数3〜10)ベンゼン、メチルエチルケトン及び鉱物油等が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)及び過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキシド、クミルパーオキシド及びラウリルパーオキシド等)が挙げられる。
更に必要により、連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは50〜140℃であり、更に好ましくは70〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)が共重合体である場合の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
(A)のMwは、重合時の温度、単量体濃度(溶媒濃度)、触媒量又は連鎖移動剤量等の重合条件を調整することにより調整可能である。
【0036】
本発明の粘度指数向上剤(R)は、(A)と、(A)以外の(共)重合体(B)を併用してもよい。
(B)としては、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル重合体であれば特に限定されないが、上記(b)を構成単量体とする(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体等が挙げられる。
(B)の具体例としては、メタクリル酸n−オクタデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−テトラデシル/メタクリル酸2−デシルテトラデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−ヘキサデシル/メタクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル(モル比20〜40/55〜75/0〜10)共重合体及びアクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜40/90〜60)共重合体等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
【0037】
(A)と(B)を併用する場合の(B)の使用量は、(A)の重量に基づいて、低温粘度の観点から好ましくは0〜30重量%であり、更に好ましくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%である。
【0038】
本発明の粘度指数向上剤(S)は、下記一般式(2)で表されるポリシロキサン(C)を含有してなる。
【化3】

式中、R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基、nは1〜200の数である。
【0039】
一般式(2)におけるR〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基であり、一般式(1)におけるR〜Rとして例示したものと同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
【0040】
一般式(2)におけるnは1〜200の数であり、粘度指数向上効果の観点から好ましくは5〜100であり、更に好ましくは10〜90、特に好ましくは30〜80である。
【0041】
ポリシロキサン(C)の具体例としては、[1]一般式(2)におけるR〜Rがいずれもメチル基、n=1〜200のもの、[2]一般式(2)におけるR〜Rがいずれもメチル基、Rがエチル基、n=1〜200のもの、[3]一般式(2)におけるR〜Rがいずれもメチル基、R及びRがエチル基、n=1〜200のもの、[4]一般式(2)におけるR〜Rがいずれもメチル基、R及びRがn−ブチル基、n=1〜200のもの、[5]一般式(2)におけるR〜Rがいずれもメチル基、R及びRがn−ドデシル基、n=1〜200のもの、等が挙げられる。
【0042】
本発明におけるポリシロキサン(C)の製造方法については特に制限はなく、通常の方法で製造することができ、例えば、加水分解性シランを加水分解重縮合する方法が挙げられる。
加水分解性シランとしては、ジメトキシジアルキル(炭素数1〜12)シラン及びメトキシトリアルキル(炭素数1〜12)シラン等が挙げられる。
加水分解重縮合は、公知の加水分解の方法で行うことができる。加水分解に必要な水の使用量は、加水分解性シラン1モル当りの加水分解性基のモル数に対して好ましくは0.3〜3モルであり、更に好ましくは0.4〜2.4モルである。加水分解重縮合には、アルコール等の有機溶媒を使用してもよく、有機溶媒の使用量は、加水分解性シラン1モルに対して好ましくは0.2〜100モルである。加水分解触媒としては、酸性触媒(硫酸、メタンスルホン酸、塩酸、リン酸、ギ酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸等)及びアルカリ性触媒(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化マグネシウム等)等が挙げられる。触媒の使用量は、反応溶液の全重量に基づいて好ましくは0.1〜10重量%である。反応温度は好ましくは−50〜40℃であり、更に好ましくは−20〜20℃である。反応時間は、好ましくは1〜10時間である。
【0043】
本発明の粘度指数向上剤(S)は、(C)と、上記の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体(B)を併用してもよい。
(C)と(B)を併用する場合の(B)の使用量は、(C)の重量に基づいて、低温粘度の観点から好ましくは0〜30重量%であり、更に好ましくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%である。
【0044】
本発明の潤滑油組成物は、本発明の粘度指数向上剤及び基油を含有してなる。基油としては、鉱物油(溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油等)、合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリα−オレフィン系合成潤滑油等)及びエステル系合成潤滑油等]及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは鉱物油である。
基油のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、基油の100℃における動粘度が1〜15mm/sのものであり、更に好ましくは2〜5mm/sのものであり、かつ基油の粘度指数が好ましくは100以上のものであり、更に好ましくは105以上のものである。
【0045】
基油の曇点(JIS K2269で測定したもの)は、好ましくは−5℃以下であり、更に好ましくは−15℃以下である。基油の曇点がこの範囲内であると潤滑油組成物の低温粘度が良好である。
【0046】
本発明の潤滑油組成物における粘度指数向上剤(R)の含有率は、基油の重量に基づいて、粘度指数向上剤(R)中の(A)の重量に換算して、好ましくは1〜30重量%である。
潤滑油組成物がエンジン油として使用される場合には、100℃の動粘度が4〜10mm/sの基油に、(A)が2〜10重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がギヤ油として使用される場合には、100℃の動粘度が3〜10mm/sの基油に、(A)が3〜30重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物が自動変速機油(ATF及びベルトCVT油等)として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜6mm/sの基油に、(A)が3〜25重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がトラクション油として使用される場合には、100℃の動粘度が1〜5mm/sの基油に、(A)が0.5〜10重量%含有しているものが好ましい。
【0047】
本発明の潤滑油組成物における粘度指数向上剤(S)の含有率は、基油の重量に基づいて、粘度指数向上剤(S)中の(C)の重量に換算して、好ましくは1〜30重量%である。
潤滑油組成物がエンジン油として使用される場合には、100℃の動粘度が4〜10mm/sの基油に、(C)が2〜10重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がギヤ油として使用される場合には、100℃の動粘度が3〜10mm/sの基油に、(C)が3〜30重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物が自動変速機油(ATF及びベルトCVT油等)として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜6mm/sの基油に、(C)が3〜25重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がトラクション油として使用される場合には、100℃の動粘度が1〜5mm/sの基油に、(C)が0.5〜10重量%含有しているものが好ましい。
【0048】
本発明の潤滑油組成物は、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが挙げられる。
(1)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキル
ベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(2)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮
合物及びボレート類等;
(3)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(4)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミ
ン及びそれらのアミド(オレイルアミン及びオレイルアミド等)等;
(5)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオ
カーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(6)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ又はジスルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化合
物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(7)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(8)抗乳化剤:
4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェー
ト(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(9)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−
ビスジアルキルジチオカーバメート等)等。
【実施例】
【0049】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」は重量部を示す。
【0050】
<実施例1>
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、トルエン20部、表2に記載の単量体100部[(a−1)91部、(b−1)2部及び(b−2)7部の混合物]、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン1部、ラジカル重合開始剤としてアゾビスバレロニトリル0.5部投入し、窒素置換を行った後、密閉下85℃で4時間重合反応を行った。室温まで冷却後、メタノール200部を投入して得られた共重合体を析出させ、デカンテーションでメタノールを除去した。更にメタノール200部を投入して10分間撹拌後デカンテーションでメタノールを除去する工程を2回繰り返し、100℃で4時間減圧(−0.097MPa)乾燥し、共重合体(A1)からなる粘度指数向上剤(R1)を得た。得られた共重合体(A1)のSP値を上記の方法で計算し、Mwを上記の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0051】
<比較例1>
実施例1において、単量体100部[(a−1)91部、(b−1)2部及び(b−2)7部の混合物]を、単量体100部[(b−1)3部、(b−2)50部及び(b−3)47部の混合物]に変更する以外は実施例1と同様にして、共重合体(H1)からなる粘度指数向上剤(T1)を得た。得られた共重合体(H1)のSP値を上記の方法で計算し、Mwを上記の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0052】
表2に記載の単量体は、以下の通りである。
(a−1):片末端メタクリル変性シリコーンオイル「X−22−174DX」[信越
化学工業(株)製]
(b−1):メタクリル酸メチル
(b−2):メタクリル酸n−テトラデシル
(b−3):メタクリル酸n−ヘキサデシル
【0053】
【表2】

【0054】
<実施例2、3、比較例2>
撹拌装置を備えたステンレス製容器に、基油(100℃の動粘度:4.2mm/s、粘度指数:128)を投入し、得られる潤滑油組成物の100℃の動粘度が6.2±0.1(mm/s)になるように、それぞれ粘度指数向上剤(R1)、(S1){ジメチルシリコーンオイル(C1)「KF−96H−100万cs」[信越化学工業(株)製]}、(T1)を添加し、潤滑油組成物(X1)、(X2)、(Y1)を得た。
潤滑油組成物(X1)、(X2)、(Y1)の粘度指数を以下の方法で測定した。結果を表3に示す。
【0055】
<潤滑油組成物の粘度指数の測定方法>
JIS K2283の方法で測定した。
【0056】
【表3】

【0057】
表3の結果から明らかなように、本発明の粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物(実施例2、3)は、比較例2の潤滑油組成物と比較して、粘度指数向上効果が高い。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物は、駆動系潤滑油(マニュアルトランスミッション油、デファレンシャルギヤ油、オートマチックトランスミッション油及びベルトCVT油等)、作動油(機械の作動油、パワーステアリング油及びショックアブソーバー油等)、エンジン油(ガソリン用及びディーゼル用等)及びトラクション油として好適である。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
珪素原子を有する単量体(a)を必須構成単量体とし、かつ溶解性パラメーターが7.0〜8.0である(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤(R)。
【請求項2】
単量体(a)が、下記一般式(1)で表される単量体である請求項1記載の粘度指数向上剤。
【化1】

[式中、Qは炭素数2〜12のラジカル重合性アルケニル基又は(メタ)アクリロイル
オキシ基;Rは炭素数1〜6のアルキレン基;R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基;mは1〜200の数である。]
【請求項3】
(共)重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜1,000,000である請求項1又は2記載の粘度指数向上剤。
【請求項4】
(共)重合体(A)の結晶化温度が−20℃以下である請求項1〜3のいずれかに記載
の粘度指数向上剤。
【請求項5】
更に、(共)重合体(A)以外の(共)重合体(B)を含有してなる請求項1〜4のい
ずれかに記載の粘度指数向上剤。
【請求項6】
下記一般式(2)で表されるポリシロキサン(C)を含有してなる粘度指数向上剤(S)。
【化2】

[R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基;nは1〜200の数である。]
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成
物。
【請求項8】
基油の100℃の動粘度が1〜15mm/sであり、かつ基油の粘度指数が100以上である請求項7記載の潤滑油組成物。

【公開番号】特開2012−188521(P2012−188521A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52386(P2011−52386)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】