説明

粘着テープ貼付け装置

【課題】ワークのテープ貼付け面に対して貼付けローラを安定よく押圧させて、粘着テープ貼付け操作を軽快迅速に行う。
【解決手段】ワークWのテープ貼付け面Sに沿って移動操作される本体1に、粘着テープTをテープ貼付け面Sに押圧して貼り付ける弾性変形可能な前後一対の貼付けローラ5と、貼付けローラ5の前方位置においてテープ貼付け面Sと異なったワーク外面に係合する第1ガイドローラ7と、テープ貼付け面Sと反対側箇所においてワーWクに係合する前後一対の第2ガイドローラ8とを設け、第1ガイドローラ7を本体に位置固定で装着するとともに、本体1に装備した可動ブラケット1Cに第2ガイドローラ8を装着し、可動ブラケット1Cを弾性体4によって貼付けローラ5側に付勢してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車におけるドアサッシュなどの屈曲したワークに粘着テープを貼り付け処理する場合などに利用する粘着テープ貼付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の製造工程においては、ドアサッシュへの黒色塗装処理に代えて黒色の粘着テープを貼付ける技術が開発されている。例えば、手持ちした粘着テープ貼付け装置をワークに沿って案内移動させながら、セパレータの剥離された粘着テープを貼付けローラでテープ貼付け面に弾性押圧して貼り付けてゆく粘着テープ貼付け装置(粘着テープ貼付け治具)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この粘着テープ貼付け装置(粘着テープ貼付け治具)は、その基部に、ワークのテープ貼付け面である底面における前後および左右に係合される4個の底部ガイドローラと、ワークの左右両側面の前後2箇所に係合される4個の側部ガイドローラとを装備している。また、基部に枢着連結された押圧レバーにワークの上面に弾性押圧される単一の押圧ローラを装着し、底部ガイドローラ群と押圧ローラとでワークを上下に挟持して粘着テープ貼付け装置のワークに対する姿勢を保持している。さらに、側部ガイドローラをワークの左右から係合させることで粘着テープ貼付け装置のワークに対する左右方向での位置決めを行っている。
【0004】
このように粘着テープ貼付け装置は、ローラ群による係合案内によって姿勢および位置決めされた状態でワークに沿って移動することで、基部の後部に配備した弾性ローラで粘着テープをワークの底面に弾性押圧して貼付けてゆくように構成されている。
【特許文献1】特開2001−115117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
すなわち、提案された上記粘着テープ貼付け装置は、底部ガイドローラ、側部ガイドローラ、および、弾性押圧される押圧ローラなどのローラ群を用いてワークに対する粘着テープ貼付け装置の位置および姿勢を保持した上で、これらローラ群の後方に離れた位置の弾性ローラで粘着テープをワークに押圧する構造となっているので、粘着テープ貼付け装置を上方に押し上げて全ての底部ガイドローラをワークの底面にしっかり接触させればワークの底面に対して弾性ローラを適切に押し付けることができる。
【0006】
しかしながら、粘着テープ貼付け装置を操作する力の掛け具合によっては、進行方向後方の底部ガイドローラがワークの底面から浮き気味になって粘着テープ貼付け装置全体が後ろ下がり傾斜しかかる。このようになると、ワークの底面に対する弾性ローラの押圧が不足して貼付け不良が発生するおそれがある。
【0007】
したがって、この粘着テープ貼付け装置では、粘着テープ貼付け装置をワークの底面にしっかり平行に押し付けながら慎重に前進移動操作を行う必要があり、貼付け処理速度が遅くなりがちであった。
【0008】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ワークの貼付け面に対して貼付けローラを安定よく押圧させて、粘着テープ貼付け操作を軽快かつ迅速に行うことのできる粘着テープ貼付け装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、この発明は、このような目的を達成するために次のような構成をとる。
すなわち、第1の発明は、ワークに沿って前進移動させながら貼付けローラに巻回供給した粘着テープをワークのテープ貼付け面に押圧して貼付けてゆく粘着テープ貼付け装置であって、
前記ワークのテープ貼付け面に沿って移動操作される本体に、供給された前記粘着テープをワークの前記テープ貼付け面に押圧して貼り付ける弾性変形可能な貼付けローラと、
前記貼付けローラの前方位置において前記テープ貼付け面と異なったワーク外面に係合してワークに対する前記本体の位置決めを行う第1ガイド部材と、
前記テープ貼付け面と反対側箇所においてワークに係合する第2ガイド部材と、を設け、
前記第1ガイド部材を前記本体に位置固定で装着するとともに、本体に装備した可動ブラケットに前記第2ガイド部材を装着し、
第2ガイド部材を装着した前記可動ブラケットを弾性体によって貼付けローラ側に付勢していること特徴とする。
【0010】
(作用・効果) 上記構成によると、貼付けローラと第2ガイド部材とでワークが弾性挟持されるので、ワークの長手方向に対する粘着テープ貼付け装置の姿勢が安定されやすい。また、ワークに対して粘着テープ貼付け装置が多少蛇行して前進方向に対して傾いたとしても、前後の貼付けローラの少なくとも一方は確実に貼付け面に押圧されることになり、貼付け面への粘着テープの押圧が安定よく行われる。
【0011】
したがって、この発明装置によると、ワークに係合装着した粘着テープ貼付け装置を無造作に前進移動させても押圧不足のない確実な粘着テープ貼付けを円滑に行うことができる。
【0012】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記本体に可動ブラケットを前後向きの支点周りに揺動自在に支持していることを特徴とする。
【0013】
(作用・効果) この記構成によると、可動ブラケットを不勢力に抗して後退揺動させることで、貼付けローラと第2ガイド部材との間隔を開いてワークに被せることができ、粘着テープ貼付け装置を容易にワークに装着することができる。
【0014】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、
前記可動ブラケットに、前記弾性体に抗して可動ブラケットを後退操作するための指掛け部を備えていることを特徴とする。
【0015】
(作用・効果) 上記構成によると、貼付けローラと第2ガイド部材との間隔を開く操作が片手で簡単に行うことができる。
【0016】
第4の発明は、上記第1ないし第3のいずれかの発明において、
前記可動ブラケットの付勢方向での移動限界位置を変更調節可能に構成していることを特徴とする。
【0017】
(作用・効果) 上記構成によれば、ワークの寸法仕様に対応したセッティングが可能となり、汎用性が高まる。
【0018】
第5の発明は、上記第1ないし第4のいずれかの発明において、
前記弾性体による付勢力を変更調節可能に構成していることを特徴とする。
【0019】
(作用・効果) この構成によれば、ワークの寸法仕様や粘着テープの種類などに対応して貼付けローラのワークに対する押圧力を好適に調節することができる。
【0020】
第6の発明は、上記第1ないし第5のいずれかの発明において、
前記第2ガイド部材は、前記貼り付けローラの回転軸心と略平行する回転軸心周りに遊転する第2ガイドローラで構成されていることを特徴とする。
【0021】
(作用・効果) 上記構成によると、ワークに対して第2ガイド部材を円滑に転動移動させることができ、粘着テープ貼付け装置の手押し移動操作が軽快なものとなる。
【0022】
第7の発明は、上記第6の発明において、
前記第2ガイドローラを、前記ワークの長手方向に沿って突設されたリブの凸曲外面に押圧接触させるとともに、この第2ガイドローラの外周面に凹入湾曲したガイド溝を環状に形成していることを特徴とする。
【0023】
(作用・効果) この構成によれば、第2ガイドローラ(第2ガイド部材)のワークに対する回転軸心方向位置が安定され、粘着テープ貼付け装置の位置決め精度が更に高いものとなる。
【発明の効果】
【0024】
この発明に係る粘着テープ貼付け装置によれば、貼付けローラと第2ガイド部材とでワークを弾性挟持することで、粘着テープ貼付け装置がワーク長手方向に対して多少傾いても貼付けローラによる押圧状態を安定化することができる。その結果、無造作に粘着テープ貼付け装置を手押し前進移動させても、貼付けローラによる押圧不足をもたらすことなく確実な粘着テープ貼付けを円滑かつ速やかに行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
【0026】
図1はワークに装着した粘着テープ貼付け装置Aの斜視図、図2はワークに装着した粘着テープ貼付け装置Aの正面図、図3は粘着テープ貼付け装置Aを反対側から見た斜視図である。
【0027】
なお、この実施例のワークWは、自動車におけるドアサッシュであり、その外側面に黒色塗装に代えて黒色の粘着テープを貼り付けるものを例にとって説明する。
【0028】
ワークWは、1枚の鋼板をプレス重合して構成されたものであり、ドア外面となる横外側に縦壁状の外枠部w1を有するとともに、この外枠部w1からドア内側(図2では右側)へ向けて張り出す中空の横向き枠部w2を連設した断面形状に形成されている。横向き枠部w2の中空部位と外枠部w1との間に下方に向かう窓ガラス装着溝m1が形成されるとともに、横向き枠部w2の上面における左右中間部位にはワーク長手方向に沿ってリブw3が突設され、このリブと外枠部w1との間にウエザーストリップ装着溝m2が上向きに形成されている。そして、外枠部w1における外面(図2では左外側面)がテープ貼付け面Sとなっており、ここの部分に、本発明の粘着テープ貼付け装置Aを用いて粘着テープTが手作業で貼り付けられる。なお、粘着テープTはテープ貼付け面Sの幅よりも広幅のセパレータ付きのものが利用される。
【0029】
粘着テープ貼付け装置Aは、ワークWに係合案内されながらワーク長手方向に沿って手押し移動して粘着テープTを貼り付けてゆくものであり、以後の説明においては、便宜上、粘着テープ貼付け装置Aを貼付け移動させてゆく方向Fを前方、テープ貼付け方向と直交するドア内外方向を横方向あるいは左右方向と呼称する。
【0030】
粘着テープ貼付け装置Aの本体1は硬質樹脂材で形成されており、図1および図2に示すように、角ブロック状の第1ブラケット1A、この第1ブラケット1Aの一端部に下向きに直交してボルト連結された第2ブラケット1B、第2ブラケット1Bに対向するよう第1ブラケット1Aに前後向きの支点p周りに揺動自在に軸支された可動ブラケット1C、および、第1ブラケット1Aの他端部に下向きに直交してボルト連結された第3ブラケット1Dから構成されている。
【0031】
可動ブラケット1Cは、第1ブラケット1Aに上下に貫通して形成された開口2に挿入されて、支軸3を介して支点p周りに横揺動可能に枢支連結されるとともに、可動ブラケット1Cと第3ブラケット1Dとの間に介在された圧縮コイルバネ4によって可動ブラケット1Cが第3ブラケット1Bから離れる方向に揺動付勢されている。
【0032】
第1ブラケット1Aの一端部側の下面には縦軸心周りに遊転自在な前後一対の貼付けローラ5が下向き片持ち状に軸支装着されるとともに、第1ブラケット1Aの前端面にボルト連結された固定ブラケット6に、第1ガイド部材として横軸心回りに遊転自在な単一の第1ガイドローラ7が軸支装着されている。
【0033】
また、可動ブラケット1Cの下端面には、図2に示すように、第2ガイド部材として前後一対の第2ガイドローラ8が縦軸心周りに遊転自在に軸支装着されている。
【0034】
第1ガイドローラ7は滑性に優れた硬質の樹脂材で若干先細りのテーパー状に形成されており、ワークWにおけるウエザーストリップ装着溝m2に係入されて、その溝底面に沿って案内転動される。また、第2ガイドローラ8も滑性に優れた硬質の樹脂材で形成されており、その外周面が横向き枠部w2の上面に屈曲突設されたリブw3の凸曲側面に押圧接触される。なお、第2ガイドローラ8の外周面にはリw3の凸曲側面に合わせて浅く凹入湾曲されたガイド溝9が環状に形成され、リブw3に沿って安定よく転動移動するようになっている。
【0035】
このように、固定の第1ガイドローラ7と可動の第2ガイドローラ8とがワークWに異なった方向から係合することでワークWに対する粘着テープ貼付け装置Aの位置決めおよび姿勢の保持がなされる。この場合、前後一対の貼り付けローラ5と前後一対の第2ガイドローラ8とでワークWが弾性的に4点接触状態で左右方向から挟持されることになり、粘着テープ貼付け装置Aのワーク長手方向に対する姿勢が安定保持される。
【0036】
貼付けローラ5は、第1ブラケット1Aに連結された固定芯軸11に筒軸12を遊転自在に外嵌するとともに、この筒軸12にスポンジ状の弾性層13を被覆して構成されたものである。つまり、粘着テープ貼付け装置AがワークWに対して所定の位置および姿勢に係合された状態で、貼付けローラ4がワークWのテープ貼付け面Sに適度に弾性変形しながら押圧されるようになっている。
【0037】
第2ブラケット1Bの前端部には、前方側の貼付けローラ5と平行に対向するようにテープ供給ローラ14が縦軸心周りに遊転自在に軸支されている。このテープ供給ローラ14は滑性に優れた硬質の樹脂材で形成されており、固定支軸15に遊嵌支持されている。
【0038】
また、第2ブラケット1Bの外面下部に硬質樹脂材からなる板状のテープガイド16が取付け固定されており、このテープガイド16と第2ブラケット1Bの外側面との間には、前後および上方に開放されたテープ挿通間隙cが形成されている。テープ挿通間隙cの底端がテープ位置決め部17となっており、テープ挿通間隙cに挿通された粘着テープTの下側縁がテープ位置決め部17に受止め支持されることで粘着テープTの幅方向での位置決めが行われる。なお、テープガイド16は上下方向、つまり、テープ幅方向に位置調節可能に取り付けられている。
【0039】
また、第2ブラケット1Bにおける外側面下部の前端側には硬質樹脂材からなるセパレータガイド18が取付け固定されている。このセパレータガイド18は、テープ供給ローラ14の前方位置においてテープ供給ローラ14に適当間隔をもって対向して配備されるとともに、テープ供給ローラ14より少し低く配設されており、図1、図3および図4に示すように、その後向き面にはテープ供給ローラ14に対向して凹入湾曲するセパレータ案内面19が形成されている。なお、このセパレータガイド18も上下方向、つまり、テープ幅方向に位置調節可能に取り付けられている。
【0040】
本発明に係る粘着テープ貼付け装置Aは以上のように構成されている。次に、上記実施例装置Aを用いて粘着テープTをワークWに貼付ける行程について説明する。
【0041】
先ず、作業者は可動ブラケット1Cを圧縮コイルバネ4に抗して揺動させて貼付けローラ5と第2ガイドローラ8との間を拡開してワークWに被せるとともに、第1ガイドローラ7をワーク上面のウエザーストリップ装着溝m2に係入する。その後、可動ブラケット1Cを自由に付勢揺動させて、第2ガイドローラ8と貼付けローラ5とでワークWを左右から弾性挟持する。なお、図1から図3に示す第2ブラケット1Bの上面に形成した隆起部1eを手指の支えにして可動ブラケット1Cから上方に延出された指掛け部1fを隆起部1e側に引き寄せることで可動ブラケット1Cを片手で揺動させることができる。
【0042】
次に、セパレータ付きの粘着テープTをそのセパレータstが横外側に位置するようにテープ挿通間隙cに挿通した後、粘着テープTの先端からセパレータstを剥がして粘着面を露出させ、粘着面を露出させた粘着テープTをテープ供給ローラ14で巻回案内し、ワークWにおける貼付け面Sの所定位置に貼付けて仮止めする。この時、テープ供給ローラ14のテープ巻回部位において粘着テープTから剥離したセパレータstをセパレータガイド18のセパレータ案内面19で案内して後方外方に導いておく。
【0043】
その後、粘着面の露出した粘着テープTを貼付けローラ5で巻回して貼付け面Sに弾性的に押し付け、この状態で粘着テープ貼付け装置AをワークWに沿って前方Fに手押し移動させることで、粘着テープTを幅方向に位置決めしながらテープ貼付け面Sに連続的に貼付けてゆくことができる。
【0044】
この場合、粘着テープ貼付け装置Aを前方Fに移動させると、粘着テープTが相対的に前方Fに移動することでセパレータstはセパレータガイド18のセパレータ案内面19で反転案内されて貼付けローラ5から離れる方向に送り出されてゆくことになる。したがって、ワークWの縦長箇所において粘着テープ貼付け装置Aを上方あるいは下方に移動させながら貼付け処理する場合でも、剥離されたセパレータstが粘着テープTに巻き込まれてテープ貼付け面Sに近づいたり、粘着テープ貼付け装置Aの前進移動の邪魔になったりするようなことが未然に回避されている。
【0045】
なお、テープ貼付け面Sに貼付けられた粘着テープTの上下のはみ出し部分は、後行程において縦向き枠部w2の周部に巻き込んで貼付けられる。
【0046】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0047】
(1)図5に示すように、可動ブロック1Cを揺動付勢する圧縮コイルバネ4の固定側端部を、第3ブロック1Dに装着したネジ20で受止めるよう構成すると、ネジ20の進退調節によってバネ荷重を調節し、可動ブロック1Cに付与する揺動付勢力、つまり、第2ガイドローラ8のワークWへの弾性押圧力を変更調整することができる。
【0048】
(2)図6に示すように、可動ブロック1Cに横向きに装着した前後一対の頭付きロッド21に可動ブロック1Cをスライド移動可能に支持するとともに、頭つきロッド21に外嵌装着した圧縮コイルバネ4によって可動ブロック1Cを貼付けローラ5側に平行にスライド付勢する形態で実施することもできる。この場合、頭付きロッド21の外端部に装着したナット22を調節操作して頭付きロッド21の頭部位置を左右に調節することで、可動ブロック1Cの初期位置、つまり、第2ガイドローラ(第2ガイド部材)8の初期位置を調節することができる。
【0049】
(3)可動ブロック1Cを貼付けローラ5側に接近付勢する弾性体として上記のように圧縮コイルバネ4を利用する他に、ゴム材を利用することもできる。また、可動ブロック1Cを揺動自在に支持する構造では、支軸3に外嵌装着したねじりバネを可動ブロッ1Cを貼付けローラ5側に接近付勢する弾性体として利用することもできる。
【0050】
(4)上記実施例では、ワークWに係合される第1ガイド部材7を前進方向前部の単一の第1ガイドローラ7とし、第2ガイド部材を前後一対の第2ガイドローラ8としているが、第1ガイド部材7あるいは第2ガイド部材8の少なくともいずれかをワークWに係合して摺接移動する滑性に優れた硬質樹脂材のガイドブロックで構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】ワークに装着した粘着テープ貼付け装置の斜視図である。
【図2】ワークに装着した粘着テープ貼付け装置の一部切欠き正面図である。
【図3】粘着テープ貼付け装置を他の方向から見た斜視図である。
【図4】粘着テープ貼付け装置の横断平面図である。
【図5】別実施例の粘着テープ貼付け装置を示す一部切欠き正面図である。
【図6】更に別の実施例の粘着テープ貼付け装置を示す一部切欠き平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 … 本体
1C… 可動ブロック
4 … 圧縮コイルバネ(弾性体)
5 … 貼付けローラ
7 … 第1ガイドローラ(第1ガイド部材)
8 … 第2ガイドローラ(第2ガイド部材)
W … ワーク
T … 粘着テープ
S … 貼付け面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークに沿って前進移動させながら貼付けローラに巻回供給した粘着テープをワークのテープ貼付け面に押圧して貼付けてゆく粘着テープ貼付け装置であって、
前記ワークのテープ貼付け面に沿って移動操作される本体に、供給された前記粘着テープをワークの前記テープ貼付け面に押圧して貼り付ける弾性変形可能な貼付けローラと、
前記貼付けローラの前方位置において前記テープ貼付け面と異なったワーク外面に係合してワークに対する前記本体の位置決めを行う第1ガイド部材と、
前記テープ貼付け面と反対側箇所においてワークに係合する第2ガイド部材と、を設け、
前記第1ガイド部材を前記本体に位置固定で装着するとともに、本体に装備した可動ブラケットに前記第2ガイド部材を装着し、
第2ガイド部材を装着した前記可動ブラケットを弾性体によって貼付けローラ側に付勢していること特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項2】
請求項1に記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記本体に可動ブラケットを前後向きの支点周りに揺動自在に支持していることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記可動ブラケットに、前記弾性体に抗して可動ブラケットを後退操作するための指掛け部を備えていることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記可動ブラケットの付勢方向での移動限界位置を変更調節可能に構成していることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記弾性体による付勢力を変更調節可能に構成していることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記第2ガイド部材は、前記貼り付けローラの回転軸心と略平行する回転軸心周りに遊転する第2ガイドローラで構成されていることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。
【請求項7】
請求項6に記載の粘着テープ貼付け装置において、
前記第2ガイドローラを、前記ワークの長手方向に沿って突設されたリブの凸曲外面に押圧接触させるとともに、この第2ガイドローラの外周面に凹入湾曲したガイド溝を環状に形成していることを特徴とする粘着テープ貼付け装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−99445(P2007−99445A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291157(P2005−291157)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】