説明

納豆およびその製造方法

【課題】
本発明の課題は、納豆用調味料などの食品添加剤を含む納豆およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、食品添加剤を含む納豆であって、納豆と食品添加剤とが可食性ポリマーによって分離されている、前記納豆、並びに、食品添加剤を含む納豆の製造方法であって、納豆菌を加えた蒸煮大豆と食品添加剤とを可食性ポリマーで分離した状態で発酵することを特徴とする、前記製造方法に関し、とくに可食性ポリマーが、納豆菌により全部または一部が分解されるものに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納豆用調味料などの食品添加剤を含む納豆およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
加工食品において、風味付けや調味料を添加する場合、風味剤や調味料をカプセル内に封入して用い、加熱によりカプセルを溶解することが検討されている。このようなものとしては、例えば、ビスケットのベーキング時の加熱(特許文献1)やレトルト殺菌時の加熱(特許文献2)によって風味剤入りカプセルを溶解して風味付けした例や、即席麺用スープや香味油を封入したゼラチンカプセルを即席麺に注いだ熱湯によって溶解した例(特許文献3および特許文献4)などが挙げられる。これらのカプセルを用いた技術は、主として、カプセルの加熱溶解を利用するものであり、食すときに加熱を必要としない納豆においては利用できないものであった。
【0003】
また納豆に関して、調味料や風味剤を配合した可食性フィルムを用い、納豆を食する際に一緒にかき混ぜることによって、別段、調味料等を加える必要のない納豆について検討されている(特許文献5および特許文献6)。しかしながら、かき混ぜた可食性フィルムの残骸が食感を悪くすることや、可食性フィルムに配合された調味料等の成分が納豆菌に悪影響をおよぼす虞があり、到底、実用化できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭51−6735号公報
【特許文献2】特開平6−7136号公報
【特許文献3】実開昭58−121587号公報
【特許文献4】実開昭51−159781号公報
【特許文献5】特許第2976260号公報
【特許文献6】特開2006−238765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、納豆用調味料などの食品添加剤を含む納豆およびその製造方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するため、研究を重ねる中で、納豆菌による蒸煮大豆の発酵工程において、食品添加剤を可食性ポリマーからなるカプセルに封入しておくことによって、納豆菌による発酵に悪影響をおよぼさずに、食品添加剤を含む納豆とすることができることを見出し、さらに鋭意研究を進め、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、食品添加剤を含む納豆であって、納豆と食品添加剤とが可食性ポリマーからなる分離材料によって分離されている、前記納豆に関する。
さらに本発明は、分離材料が、納豆菌により全部または一部が分解されている、前記の納豆に関する。
また本発明は、分離材料が、セルロース、プルラン、ゼラチンおよび寒天からなる群から選択される材料からなる、前記の納豆に関する。
さらに本発明は、分離材料が、食品添加剤を封入するカプセル状である、前記の納豆に関する。
また本発明は、分離材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)からなる、前記の納豆に関する。
さらに本発明は、食品添加剤が、粉状、液状またはゲル状である、前記の納豆に関する。
また本発明は、食品添加剤が、納豆用調味料である、前記の納豆に関する。
【0008】
さらに本発明は、食品添加剤を含む納豆の製造方法であって、納豆菌を加えた蒸煮大豆と食品添加剤とを可食性ポリマーからなる分離材料で分離した状態で発酵し、納豆菌により前記分離材料の全部または一部を分解してなる、前記製造方法に関する。
また本発明は、蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、シート状の分離材料を被せ、該分離材料の上に食品添加剤を配置する工程を含む、前記の製造方法に関する。
さらに本発明は、食品添加剤を含む納豆の製造方法であって、
蒸煮大豆に食品添加剤を封入する可食性ポリマーからなるカプセルを添加した後、納豆菌を噴霧するか、または、
蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、食品添加剤を封入する可食性ポリマーからなるカプセルを添加することによって、
納豆菌により、前記カプセルの全部または一部を分解することを含む、前記製造方法に関する。
また本発明は、前記の製造方法により製造された納豆に関する。
【発明の効果】
【0009】
また本発明の納豆は、発酵工程において、可食性ポリマーからなる分離材料によって蒸煮大豆と食品添加剤とを分離しており、任意の食品添加剤を用いても、納豆菌による発酵に悪影響がなく、良好な食品添加剤を含む納豆とすることができる。また、分離材料として納豆菌によって分解される可食性ポリマーを用いた場合、発酵工程において可食性ポリマーが、納豆菌の分解により全て消失するか、または全ては消失しなくても一部が分解して弱化しており、納豆の摂食時にかき混ぜることにより、納豆と食品添加剤とともに可食性ポリマーが混合され、可食性ポリマーによる食感が無視できる程度に無くすことができる。さらに本発明の納豆は、可食性ポリマーをカプセル状にした場合、極めて簡便に蒸煮大豆に投入することができ、移送時などの衝撃が加わっても、食品添加剤が発酵前の蒸煮大豆に混じることがない。また本発明の納豆は、食品添加物として納豆用調味料を用いた場合、たれ袋、からし袋などの調味袋などが不要であり、調味袋のゴミが出ることがなく、調味袋を開封する煩わしさのない食品添加剤を含む納豆である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
納豆の製造は、大豆を洗浄・浸漬し、さらに蒸煮し、得られた蒸煮大豆に納豆菌を接種し、発酵・熟成させることによって行われる。納豆菌を接種する際、蒸煮大豆は80℃〜100℃程度の高温であり、これによって雑菌の生育を阻止するなどの作用がある。また発酵は、通常、温度35℃〜40℃程度、15時間〜20時間程度で行う。
【0011】
本発明の納豆は、食品添加剤を含むところ、該食品添加剤は、納豆菌の蒸煮大豆の発酵工程においては、可食性ポリマーからなる分離材料によって蒸煮大豆と分離されている。ここで「分離」とは、厳密に接触していない状態のみを示すものではなく、接触していても納豆の領域と食品添加剤の領域とが分かれていることを意味するが、蒸煮大豆が納豆に発酵するまでは接触していない状態を示す。したがって、食品添加剤による納豆菌への影響を回避することができ、良好な発酵が行われる。前記可食性ポリマーは、納豆を食す際のかき混ぜによって破砕され、納豆と馴染んで一緒に食されることになる。このような可食性ポリマーとしては、発酵終了時に納豆菌により全部または一部が分解されるものが好ましく、とくに、納豆菌を接種する際の高温の蒸煮大豆と混合しても完全には溶けず、納豆菌の接種後の発酵工程において分解され、発酵終了時には、一部が分解されて極めて薄い皮状になるか、完全に分解されて溶けてなくなる程度が好ましく、かき混ぜによって、納豆と馴染んで、該可食性ポリマーの食感を感じない程度になることが好ましい。
【0012】
前記可食性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース、プルラン、ゼラチン、寒天などが挙げられる。納豆菌による分解性などの観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン、ゼラチンなどが好ましい。また、納豆菌を蒸煮大豆に接種する際の高温に対する耐熱性の観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン、寒天などが好ましい。
【0013】
本発明において可食性ポリマーからなる分離材料は、任意の形状のものを用いることが可能であるが、典型的には、シート状またはカプセル状のものを用いる。可食性ポリマーの配置は、食品添加剤と蒸煮大豆とを分離していれば特に限定されず、蒸煮大豆の上、下、横または蒸煮大豆の間に用いることができる。
シート状の可食性ポリマーを用いる場合、例えば、いわゆるバラン(葉蘭)のように、蒸煮大豆と食品添加剤との間を仕切るものとして用いることも可能である。このようなシート状可食性ポリマーを用いる場合、好適には、食品添加剤は粉末、顆粒、ゲル状物などの固形のものが選択される。とくにシート状のものを用いる場合は、製造上の簡便さから、食品添加剤、可食性ポリマー、蒸煮大豆の順、または、蒸煮大豆、可食性ポリマー、食品添加剤の順で用いるのが好ましく、後者の方がとくに好ましい。
【0014】
カプセル状の可食性ポリマーを用いる場合、例えば、蒸煮大豆に食品添加剤を封入するカプセル状の可食性ポリマーを添加した後、納豆菌を噴霧することによって、または、蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、食品添加剤を封入するカプセル状の可食性ポリマーを添加することによって用いることができる。カプセルの色や形状は、任意のものを用いることができるが、典型的には、カプセル剤として一般的に用いられる円筒形の本体とキャップからなるハードカプセル、抜き打ち法やシームレス法によって製造されるソフトカプセルなどを用いることができる。また、例えば、大豆の色や形状に模したカプセルであってもよい。このようなカプセル状可食性ポリマーを用いる場合、食品添加剤は粉末、顆粒、ゲル状物などの固形のもののほか、液体のものもカプセル内に封入することができる。また該カプセルは、納豆を食す際の攪拌によって破砕されるものを用いる。
【0015】
可食性ポリマーは、蒸煮大豆の納豆菌による発酵工程の終了時に、蒸煮大豆側の面が納豆菌により全部または一部が分解されていることが好ましい。とくに発酵工程終了時に薄皮状となり、納豆を食す際の攪拌により、容易に破砕し、納豆の中に混ざり、食す際に当該可食性ポリマーの食感が感じない程度であることが好ましい。このように可食性ポリマーの納豆菌による分解の程度は、納豆菌の種類(菌株)、発酵条件(温度、時間など)、可食性ポリマーの材質、厚みなどの形状などによって適宜調整することができる。
【0016】
本発明において食品添加剤としては、特に限定されないが、しそ、梅、ねぎ、ごま油などの風味剤、コラーゲン、DHA、ビタミン、鉄、カルシウム、コインザイムQ10などの機能性成分、しょう油、たれ、からしなどの納豆用調味料が挙げられる。かかる食品添加剤は、液体、または、粉末、顆粒、ゲル状物などの固形物として用いることができる。一般に、調味料などの塩濃度の高い食品添加剤などは、納豆菌の生育に悪影響を及ぼす虞があるが、本発明によれば、納豆菌による蒸煮大豆の発酵時には、食品添加剤は可食性ポリマーによって分離した状態となっており、発酵に悪影響を及ぼすことがない。
以下に、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の各例に限定されるものではない。
【0017】
〔実験例1〕
以下の表1に示す5種類のカプセルを用い、(a)耐熱性、(b)納豆菌による分解、(c)攪拌による崩壊の夫々について検討した。なお、カプセル1〜5は、夫々、0.1mm程度の厚みを有する。
【表1】

【0018】
(a)耐熱性
上記カプセル1〜5を90℃の蒸煮大豆の上に載せ、夫々の耐熱性を調べた。
カプセル1では、全てのカプセルが溶けて内容物が出てきた。カプセル2では、殆どのカプセルが溶けて内容物が出てきた。カプセル3〜5では、カプセルが溶けることはなかった。
【0019】
(b)納豆菌による分解
カプセル2〜5について、90℃の蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、蒸煮大豆の上に載せ、発酵を行った。発酵条件は、40℃、16〜20時間であった。
カプセル2では、発酵中にカプセルが崩壊し、内容物が流出するものもあったが、カプセル3〜5では、発酵中にカプセルが崩壊するものはなかった。とくにカプセル5では、納豆菌による分解によるカプセルの崩壊はないものの、カプセル表面全体の分解が進み、発酵終了時には、崩壊寸前といえる状態であった。
【0020】
(c)攪拌による崩壊
カプセル2〜5について、前記(b)の発酵の後、内容物が流出していないものを、通常、納豆を食する際に行う程度に箸でかき混ぜた。
カプセル2および5では、カプセルは跡形もなく納豆と混ざり、食した際にも全くカプセルによる食感は感じられなかった。一方、カプセル3および4では、カプセルは破断されたものの、若干、カプセルが残っているような食感が感じられた。
【0021】
〔実験例2〕
下記カプセル入り納豆(1)〜(3)のHPMCカプセル入り納豆を、通常、納豆を食する際に行う程度に箸でかき混ぜ、カプセルが破砕するまでの回数を計数した。結果を表2に示す。
カプセル入り納豆(1):蒸煮大豆に納豆菌を添加した後、粉状醤油を入れたHPMCカプセルを投入し、加温した(40℃、16時間)(発酵)。
カプセル入り納豆(2):蒸煮大豆に納豆菌を添加しないで、粉状醤油を入れたHPMCカプセルを投入し、加温した(40℃、16時間)(発酵しない)。
カプセル入り納豆(3):蒸煮大豆に納豆菌を添加し、加温(40℃、16時間)を行った後(発酵)、粉状醤油を入れたHPMCカプセルを投入した。
【0022】
【表2】

【0023】
加温後にカプセルを投入した納豆(納豆(3))では、100回以上箸で攪拌しても、カプセルの破砕は起こらなかった。また、カプセル投入後、納豆菌を添加しないで加温した蒸煮大豆(納豆(2))では、概ね30回〜40回程度の攪拌によってカプセルの破砕が起きた。
一方、カプセルを投入し、納豆菌によって発酵するように加温した納豆(納豆(1))では、約5回までにカプセルの破砕が起き、その後、カプセル内の粉状醤油が容易に納豆全体に行きわたるよう攪拌することができた。これらの結果から、納豆菌によってカプセルの分解が進み、この分解作用を利用することができることが明らかになった。
【0024】
〔実験例3〕
蒸煮大豆に納豆菌を添加した後、HPMCカプセル(コーンスターチ、粉末醤油またはゴマ油を封入)、豚ゼラチン(コーンスターチを封入)、またはプルラン(コーンスターチを封入)を投入し、40℃で加温した。加温(発酵)開始から、13時間〜20時間について1時間毎に各カプセルの強度を確認した。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】

【0026】
表3の結果から、納豆の標準的な発酵時間(16時間〜20時間)において、HPMCが好適な強度(箸で5回攪拌するまでに破砕)になることが分かった。また、同じHPMCであっても、内容物の違いにより、好適な強度になるまでに若干の時間の差が見られた。
【0027】
〔製造例1〕
上記カプセル5を用いて、本発明の納豆を以下の工程1〜5により製造した。
工程1:蒸煮大豆を容器に入れた。
工程2:カプセル5に粉末状に調製した納豆用調味料を封入し、蒸煮大豆の上に置いた。
工程3:納豆菌を噴霧した。
工程4:40℃、18時間で発酵を行った。
工程5:発酵の終了した納豆を室に入れて熟成した。
製造した納豆におけるHPMCカプセルの状態を、発酵開始直後、30分後、1時間後、発酵終了時、室出し4日目、9日目、15日目と観察した。
【0028】
発酵開始直後から室出し4日目までは、カプセルの外見上に大きな変化は見られなかったが、発酵終了時あたりから表層が分解を受けているように感じられた。また、室出し15日目では、カプセルの上表面がやや溶けて内容物である粉末状の納豆用調味料が見られたが、納豆の発酵に問題は見られなかった。
【0029】
また、室出し4日目、9日目、15日目において、納豆の外観、糸引き、香り、硬さについて、また、納豆用調味料の味付けが良好であるかについて、A〜Cの3段階で評価した。また、対照として、通常の納豆(カプセルを投入していないもの、室出し4日目、9日目および15日目)についても納豆の外観、糸引き、香り、硬さについて試験した。結果を表4に示す。
【0030】
【表4】

【0031】
本発明の納豆は、外観、糸引き、香り、硬さのいずれも対照の納豆と比較して、何の遜色も見られなかった。また、室出し15日目の長期に亘って良好な結果が示されたことから、賞味期限内の品質に問題がないことが明らかとなった。
また、味においては、納豆用調味料の味が良好に納豆全体に行き渡っており、また、カプセルの食感を感じることはなく、調味袋の不要な納豆用調味料を含む納豆を製造できた。
【0032】
〔製造例2〕
製造例1と同様に、粉末醤油を封入したHPMCカプセル入り納豆を製造した。また室出し日〜室出し4日目までを5℃で保存し、室出し5日目〜室出し10℃で保存した。室出し4日目、7日目、9日目、11日目、13日目および15日目において、納豆の外観、糸引き、香り、硬さ、シャリについて、また、味付けが良好であるかについて、A〜Cの3段階で評価した。結果を表5に示す。
【0033】
【表5】

【0034】
室出し9日目から、カプセルがややひしゃげてきた。また、室出し11日目以降、熟成が進行し、納豆の味が濃くなってきた影響により、醤油の味がやや薄く感じられてきた。しかしながら、15日目まで、HPMCカプセルは崩壊せず、封入された粉末醤油は溶け出してはいなかった。
【0035】
〔製造例3〕
粉末醤油をゴマ油にした以外は製造例2と同様に行い、ゴマ油を封入したHPMCカプセル入り納豆を製造し、評価した。結果を表6に示す。
【0036】
【表6】

【0037】
室出し9日目〜11日目までは、ゴマの香りがやや弱くなったが、味は良好であった。室出し13〜15日目までは、ゴマの香りがやや薄く感じられ、納豆の味が濃くなって来た為ゴマの味もやや薄く感じられた。しかしながら、15日目まで、HPMCカプセルは崩壊せず、封入されたゴマ油は溶け出してはいなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品添加剤を含む納豆であって、納豆と食品添加剤とが可食性ポリマーからなる分離材料によって分離されている、前記納豆。
【請求項2】
分離材料が、納豆菌により全部または一部が分解されている、請求項1に記載の納豆。
【請求項3】
分離材料が、セルロース、プルラン、ゼラチンおよび寒天からなる群から選択される材料からなる、請求項1または2に記載の納豆。
【請求項4】
分離材料が、食品添加剤を封入するカプセル状である、請求項1〜3のいずれかに記載の納豆。
【請求項5】
分離材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)からなる、請求項4に記載の納豆。
【請求項6】
食品添加剤が、粉状、液状またはゲル状である、請求項1〜5のいずれかに記載の納豆。
【請求項7】
食品添加剤が、納豆用調味料である、請求項1〜6のいずれかに記載の納豆。
【請求項8】
食品添加剤を含む納豆の製造方法であって、納豆菌を加えた蒸煮大豆と食品添加剤とを可食性ポリマーからなる分離材料で分離した状態で発酵し、納豆菌により前記分離材料の全部または一部を分解してなる、前記製造方法。
【請求項9】
蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、シート状の分離材料を被せ、該分離材料の上に食品添加剤を配置する工程を含む、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
食品添加剤を含む納豆の製造方法であって、
蒸煮大豆に食品添加剤を封入する可食性ポリマーからなるカプセルを添加した後、納豆菌を噴霧するか、または、
蒸煮大豆に納豆菌を噴霧した後、食品添加剤を封入する可食性ポリマーからなるカプセルを添加することによって、
納豆菌により、前記カプセルの全部または一部を分解することを含む、前記製造方法。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれかに記載の製造方法により製造された納豆。