説明

紙葉類処理システム

【課題】特殊識別モードに従って紙幣を装置に取り込む場合でも、紙幣処理装置内の在高管理を正確に行う。
【解決手段】入出金口から入金される紙葉類の真偽及び金種を識別する識別部35で、全ての紙葉類が正常である場合、通常モードとして収納部に搬送して収納し、正常でないと判断された場合、返却し、係員の操作によって紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更し、返却された紙葉類を係員が目視計算した金額情報(第1金額情報)を入力し、再投入された紙葉類を識別部で識別し、識別された紙葉類の金額情報(第2金額情報)を求める処理手段と、入力手段から入力された第1金額情報と、処理手段によって求められた第2金額情報とを関連付けて表示する表示手段する。表示手段に表示された第1金額情報と第2金額情報が一致している場合、入力手段からの係員の入力操作に基づいて、特殊識別モードで入金される紙葉類を収納手段に搬送して収納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紙葉類処理システムに係り、特に金融機関の窓口で係員が窓口端末装置を操作して紙幣処理装置から紙幣の出し入れを行なう紙幣処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
紙葉類取扱装置に紙幣を入金する時に、係員によって紙幣であることは確認できるが、汚れ等の原因で紙幣が装置に受け付られないことがある。このような場合には、判定レベルを下げて紙幣を再度識別して装置内に取り込むことができる。しかし、判定レベルを下げて入金すると、紙幣を誤識別する可能性があり、このような場合には紙葉類取扱装置内の紙幣の在高管理を正確に行うことができない。これについては、例えば、特開2004−265288公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
また、特開2000−30106号公報(特許文献2)には、装置内の識別部で識別不能と判定された紙幣を係員がチェックして装置内に強制収納され、この強制収納した紙幣を装置内で区別して収納処理する紙葉類処理装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−265288公報
【特許文献2】特開2000−30106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、従来の技術では、汚れ等により装置として受け付けることができない場合は、特殊識別モードで入金する機能を追加すると、万一誤識別した場合に装置内現金管理が狂い正確な在高管理ができなかった。また、手持ち現金について現金精査時に再計数する必要があり、時間がかかっていた。
【0006】
本発明の目的は、係員の目視による紙葉類の計数処理を伴う特殊識別モードに従って紙葉類を装置に取り込む場合でも、装置内での在高管理を正確に行うことができる紙葉類処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る紙葉類取扱システムは、好ましくは、紙葉類を入出金する紙葉類取扱システムにおいて、紙葉類を入出金するための入出金口と、入金される紙葉類の少なくとも真偽及び金種を識別する識別部と、識別部における識別した結果、全ての紙葉類が正常である場合、通常モードとして紙葉類を収納部に搬送して収納する手段と、識別部における判別の結果、正常でないと判断された場合、紙葉類を返却する返却手段と、判別の結果、正常でない場合、係員の操作によって紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更する特殊識別モード変更手段と、特殊識別モードにおいて、返却手段によって返却された紙葉類を係員が目視により計算した金額情報(第1金額情報)を入力する入力手段と、特殊識別モードにおいて、返却されかつ入出金口に再投入された紙葉類を識別部で識別し、識別された紙葉類の金額情報(第2金額情報)を求める処理手段と、入力手段から入力された第1金額情報と、処理手段によって求められた第2金額情報とを関連付けて表示する表示手段と、を有し、表示手段に表示された第1金額情報と第2金額情報が一致している場合、入力手段からの係員の入力操作に基づいて、特殊識別モードで入金される紙葉類を収納手段に搬送して収納する紙葉類取扱システムとして構成される。
【0008】
好ましい例では、本発明の紙葉類取扱システムは、紙葉類を入出金する紙葉類取扱装置と、紙葉類取扱装置に接続され、係員の操作に基づいて紙葉類取扱装置を制御する端末装置とを有する紙葉類取扱システムにおいて、
紙葉類取扱装置は:紙葉類を入出金するための入出金口と、入金される紙葉類の少なくとも真偽及び金種を識別する識別部と、識別部における識別した結果、全ての紙葉類が正常である場合、通常モードとして紙葉類を収納部に搬送して収納する手段と、識別部における判別の結果、正常でないと判断された場合、紙葉類を返却する返却手段と、少なくとも識別部の識別結果に従って紙葉類の金額情報を計算する処理手段と、を有し、
端末装置は:判別の結果、正常でない場合、係員の操作によって紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更する特殊識別モード変更手段と、特殊識別モードにおいて、返却手段によって返却された紙葉類を係員が目視により計算した金額情報(第1金額情報)の入力を含む係員の操作を入力する入力手段と、少なくとも処理手段によって求められた金額情報を表示する表示手段と、を有し、
処理手段は、特殊識別モードにおいて、返却されかつ入出金口に再投入された紙葉類を識別部で識別し、識別された紙葉類の金額情報(第2金額情報)を算出し、表示手段は、入力手段から入力された第1金額情報と、処理手段によって求められた第2金額情報とを関連付けて表示し、表示手段に表示された第1金額情報と第2金額情報が一致している場合、入力手段からの係員の入力操作に基づいて、特殊識別モードで入金される紙葉類を収納手段に搬送して収納する紙葉類取扱システムとして構成される。
好ましい例では、前記処理手段は、第1金額情報との第2金額情報との差額を計算する手段を有し、表示手段は、計算された差額を、第1金額情報と第2金額情報と関連付けて金種別に表示する。
また、一例では、前記第1金額情報と、第2金額情報と、及び必要な場合には前記差額に関する情報を記憶する記憶手段を有し、記憶手段に記憶された情報を表示手段に表示する。
一例では、前記返却手段は、紙葉類を入出金口又は入出金口とは別に設けられた返却口に返却する。
また、一例では、前記紙葉類取扱装置は、識別部で識別された紙葉類を一時保持する一時保留部を有し、前記処理手段による処理の結果、表示手段に差額が表示された場合、前記入力手段からの係員の入金返却指示に基づいて、前記処理手段は入金を取り消し、前記返却手段は一時保留部に保持された紙葉類を返却する。
また、好ましくは、前記特殊識別モード変更手段は、前記特殊識別モード時において表示手段の画面に指示項目を画面に表示する手段を有し、係員によって指示項目が操作された場合、紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特殊識別モードに従って紙葉類を装置に取り込む場合でも、装置内の在高管理を正確に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の実施例を、図面により詳細に説明する。
図1は、一実施例における紙幣処理システムの接続関係を示す。
紙幣処理システムは、窓口端末装置1と紙幣処理装置2とが伝送線4によって接続して構成される。このシステムは窓口の係員が2台の窓口端末装置1をそれぞれ操作する窓口端末システムである。紙幣処理装置2は紙幣を入出金する機構を有し、係員が窓口端末装置1を操作することにより紙幣の出し入れを行うことができる。なお、紙幣処理装置2には、最大2台の窓口端末装置1と接続することができるが、1台でもよい。5は入金動作を開始する時に押下するスタートボタンである。
【0011】
図2は、紙幣処理装置2の内部構成図である。
図2において、6は装置内の各部へ紙幣を搬送する搬送路、7は紙幣の金種、真偽を識別する識別部、8〜11は紙幣を分離又はスタック可能な紙幣ボックス、12は紙幣ボックスに収納する時及び紙幣ボックスから紙幣を出金する時に発生したリジェクト紙幣、及び特殊識別モードで入金する紙幣を収納するためのリジェクト庫、13は入金した紙幣を一時的に保管する一時保留部、14は係員が入金する際に紙幣を投入する入金口部、15は入金した際、装置として受け付けることができなかった紙幣を返却する返却口部、16は出金した際、紙幣が払い出される出金口部である。
【0012】
入金動作はスタートボタン5の押下により開始する。入金口部14に投入された紙幣は順次分離されていく。紙幣は搬送路6を搬送され、識別部7で判別される。判別の結果、正しいと判定された受付可能な紙幣のみが一時保留部13に集積される。紙幣処理装置2に受付不可能な紙幣は搬送されて返却口15に返却される。一時保留部13に集積された紙幣の金種別の枚数は、窓口端末装置1に通知される。
【0013】
収納動作において、一時保留部13から分離した紙幣は識別部7で再度判別される。その結果、受付可能な紙幣は紙幣ボックス8〜11に搬送して集積される。一方、受付不可能な紙幣はリジェクト庫12に集積される。
出金動作において、紙幣ボックス8〜11から分離した紙幣は、識別部7で判別され、その結果、出金可能な紙幣のみが出金口部16に送られて出金される。識別部7で出金不可能と判定された紙幣はリジェクト庫12に搬送して収納される。
【0014】
図3は、一実施例による紙幣処理システムの構成を示す。
2台の窓口端末装置1は、それぞれ窓口制御部311、及び伝送線4に対するデータ伝送を制御する伝送部312を有する。窓口端末装置1は一種のコンピュータであり、図3には示されていないが(図1に示す)、表示器及び入力器を有する。上記窓口制御部311は情報処理を行うプロセッサ及びそこで実行されるプログラムによって構成される。
【0015】
紙幣処理装置2は、業務処理部33と、紙幣処理部34、紙幣の識別部35(図2の識別部7に相当)を有して構成される。業務処理部34は、主に窓口端末装置1との間でデータの通信処理を行う他に、係員に対する入出力処理機能、及び保守員のための保守機能を有する。そのために、操作ボタン332、音声器333、ランプ334、表示器335、入力器336と接続してこれらのユニットを制御する。ここで操作ボタン332はスタートボタンに相当する。なお、図示しないが、業務処理部33は、プロセッサ及びメモリを有し、紙幣の入出金処理に関係する種々のデータを処理し、かつそれらのデータをメモリに記憶する。
【0016】
紙幣処理部34は紙幣搬送部342の搬送制御を行うと共に、搬送路や紙幣ボックス出入り口に備えられたゲートのアクチュエータの制御を行う。識別部35は紙幣を判別するアルゴリズム処理機能351を備え、紙幣の真偽、金種判別等を行う。
【0017】
次に、図4〜7を参照して入金処理のシーケンス動作について説明する。
各図において、左欄は窓口端末装置1の入力器の操作及び表示器の表示画面の様子を示す。
図4は通常識別モードによる入金処理のシーケンスである。
窓口の係員が顧客から紙幣を受け取り、紙幣処理装置2の入金口部14に投入する。窓口端末装置1上で通常入金を選択(通常入金ボタン50を押下)すると、入金占有指示17が紙幣処理装置2に送られる。この指示を受信した紙幣処理装置2は、以後、入金占有解除指示30を受信するまで他の窓口端末装置1からの指示を受付けても動作しない。
【0018】
係員は入金開始する場合、紙幣処理装置2にあるスタートボタン5を押下する。窓口端末装置1の窓口制御部311は、入金状態取得指示18を一定の間隔で紙幣処理装置2へ送信し、紙幣処理装置2のスタートボタン5が押下されたかを監視する。スタートボタン5の押下を検出すると、入金計数指示20を紙幣処理装置2に送ることにより、紙幣処理装置2は入金処理を開始する。
【0019】
通常入金モードの場合、紙幣処理装置2が入金計数指示20を受信すると、識別部7に対して通常の識別モードを設定する。その後、識別部7で紙幣を識別し正常と判定された紙幣のみを入金口部14から一時保留部13へ搬送する。紙幣を識別した結果、通常の識別モードでは受け付けることができなかった紙幣については返却口部15に搬送する。
【0020】
入金動作中、入金状態取得指示18を一定の間隔で紙幣処理装置2に送ることにより、窓口操作端末装置1は紙幣処理装置2の状態を監視することができる。入金口部14内の紙幣をすべて一時保留部13もしくは返却口部15に搬送した後、入金枚数取得指示23のレスポンスで正常に識別できた紙幣枚数が通知され、窓口端末装置1の表示器に表示する。
【0021】
表示された結果(紙幣処理装置2で計数した紙幣枚数(機計数と示す))を顧客に確認した後、計数枚数に相違がなければ、入金収納指示27により金種別に紙幣ボックス8〜11に収納する。一方、識別部7で異常と判断した紙幣については、リジェクト庫12に収納する。一時保留部13の紙幣をすべて紙幣ボックス8〜11及びリジェクト庫12に収納したことを入金収納レスポンス29のレスポンスにより通知され、入金占有解除指示30にて紙幣処理処置5の占有を解除する。
【0022】
図5は、特殊識別モードで入金処理するシーケンスである。
この特殊識別モードは、通常の識別モードで紙幣を紙幣処理装置2内に取り込むことができず、返却口部15に紙幣が返却された場合、この返却された紙幣を装置内に取り込むための処理シーケンスである。
【0023】
まず、係員は窓口端末装置1の表示器の画面上に表示された特殊識別入金用のボタン51を操作する。このボタン51を操作することにより以後、紙幣処理装置2に対して指示されるコマンドはすべて特殊識別モード入金用に変更となる。
特殊識別モード入金の場合、紙幣処理装置2は、紙幣の金種判別を誤る可能性がある。そこで、入金する前に、係員は予め自らの手で紙幣を金種別に計数し、その計数結果を入力器から入力する。併せて、計数した紙幣を入金口部14に投入する。入力された計数結果は、表示器の入力画面31に表示される。その後、入金占有指示17が紙幣処理装置2に送られる。この指示を受信した紙幣処理装置2は、以後、入金占有解除指示30を受信するまで他の窓口端末装置1からの指示を受付けても動作はしない。
【0024】
その後、紙幣処理装置2上のスタートボタン5の押下を窓口端末装置1が監視し(入金状態取得指示18,入金状態取得レスポンス35)、押下を検出した後、特殊入金指示36を紙幣処理装置2に送信する。
この指示を受信した紙幣処理装置2は、識別部7に対して通常とは異なる特殊識別モードを設定する。そして、識別部7で紙幣を識別し特殊識別モードで正常と判定された紙幣のみを、入金口部14から一時保留部13へ搬送する。
【0025】
入金計数中、入金状態取得指示18、特殊入金レスポンス38により、計数動作の終了を監視している。その監視によって計数動作が終了したと判断された時、入金枚数取得指示23により計数結果を取得することができる。取得した計数結果は、表示器に表示される計数結果入力画面31の窓口端末装置上の機計数欄に表示される。その結果、入力画面31には、係員が自ら係数した(手計数)紙幣枚数と、紙幣処理装置1によって計数された(機計数)紙幣の枚数が対応して表示される。なお、表示されるデータはメモリに記憶されている。
【0026】
窓口端末装置1は、手計数した結果と、機計数した結果との差額を計算し表示器に表示するが、係員が差額を確認し機計数結果と手計数結果を確認し、一致していれば特殊収納指示43により、一時保留部13にある紙幣をリジェクト庫12に回収することができる。
このように、紙幣枚数の確認操作を窓口端末装置1上に表示することにより、特殊識別モードで入金した場合でも、紙幣処理装置2内に管理外の紙幣を取り込むことが防止され、在高を正確に管理することができる。
【0027】
図6は、特殊識別モードで入金する場合、手計数結果と機計数結果が一致しなかった場合のシーケンスである。
特殊識別モードで入金した後、表示器の計数結果入力画面31には、手計数結果及び機計数結果、その差額が表示される。この例では、万札の差が1枚、5千円札の差が1枚、と表示されている。なお、表示されるデータはメモリに記憶されている。
【0028】
係員が計数結果入力画面31の表示を確認し、差額の表示があれば入金返却指示54により特殊識別モードで入金した紙幣をすべて返却口部15に返却することができる。返却された紙幣は再度、係員が手で計数した後、特殊識別モードで再入金操作を行う。
【0029】
図7は、現金精査時の紙幣処理装置2の在高情報表示画面を示す。
在高データ表示画面60には、在高情報の他に、特殊識別モードで入金した紙幣の累計枚数との合計枚数を表示する。これにより再計数することなく、紙幣処理装置2の在高を確認することができる。係員は画面上の印刷ボタン61を操作すると、在高情報(即ちメモリに記憶されている表示画面の内容)をプリンタに印字することができ、現金精査時の時間を短縮することができる。
【0030】
このように上記した実施例によれば、通常入金処理モードと特殊識別モードを切替て入金することにより、紙幣処理装置への受付率が向上し、手持ち現金が減る。また、紙幣処理装置で計数した枚数と係員が手で計数した枚数とその差額を表示することにより、紙幣処理装置内の紙幣の在高管理が可能となる。
【0031】
以上、本発明の一実施例について、紙幣取扱装置と窓口端末装置を有する紙幣処理システムに適用した構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示器及び入力器を持つ操作パネルを装備した紙幣処理装置において上記窓口端末装置の機能を実現できれば、紙幣処理装置単独で実施することも可能である。
また、紙幣に限らず、小切手のような有価証券を取扱う紙葉類取扱システムにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一実施例による紙幣処理システムの構成を示す図、
【図2】一実施例による紙幣処理装置2の内部構成図、
【図3】一実施例による紙幣処理システムの構成を示す図、
【図4】紙幣処理システムにおける通常識別モードの入金処理を示す図、
【図5】紙幣処理システムにおける特殊識別モードの入金処理を示す図、
【図6】紙幣処理システムにおける特殊識別モード入金処理で手計数結果と機計数結果が一致しなかった場合を示す図
【図7】紙幣処理システムにおける現金精査時の表示画面を示す図。
【符号の説明】
【0033】
1:窓口端末装置、2:紙幣処理装置、4:伝送線、5:スタートボタン、6:搬送路、7:識別部、8〜11:紙幣ボックス、12:リジェクト庫、13:一時保留部、14:入金口部、15:返却口部、16:出金口部、
33:業務処理部、34:紙幣処理部、35:識別部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類を入出金する紙葉類取扱システムにおいて、
該紙葉類を入出金するための入出金口と、
入金される紙葉類の少なくとも真偽及び金種を識別する識別部と、
該識別部における識別した結果、全ての紙葉類が正常である場合、通常モードとして該紙葉類を収納部に搬送して収納する手段と、
該識別部における判別の結果、正常でないと判断された場合、該紙葉類を返却する返却手段と、
判別の結果、正常でない場合、係員の操作によって紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更する特殊識別モード変更手段と、
該特殊識別モードにおいて、返却手段によって返却された紙葉類を係員が目視により計算した金額情報(第1金額情報)を入力する入力手段と、
該特殊識別モードにおいて、返却されかつ該入出金口に再投入された紙葉類を該識別部で識別し、識別された紙葉類の金額情報(第2金額情報)を求める処理手段と、
該入力手段から入力された該第1金額情報と、該処理手段によって求められた該第2金額情報とを関連付けて表示する表示手段と、を有し、
該表示手段に表示された第1金額情報と第2金額情報が一致している場合、該入力手段からの係員の入力操作に基づいて、該特殊識別モードで入金される該紙葉類を該収納手段に搬送して収納することを特徴とする紙葉類取扱システム。
【請求項2】
紙葉類を入出金する紙葉類取扱装置と、該紙葉類取扱装置に接続され、係員の操作に基づいて該紙葉類取扱装置を制御する端末装置とを有する紙葉類取扱システムにおいて、
該紙葉類取扱装置は:
該紙葉類を入出金するための入出金口と、入金される紙葉類の少なくとも真偽及び金種を識別する識別部と、該識別部における識別した結果、全ての紙葉類が正常である場合、通常モードとして該紙葉類を収納部に搬送して収納する手段と、該識別部における判別の結果、正常でないと判断された場合、該紙葉類を返却する返却手段と、少なくとも該識別部の識別結果に従って紙葉類の金額情報を計算する処理手段と、を有し、
該端末装置は:
判別の結果、正常でない場合、係員の操作によって紙葉類の判別レベルを変えた特殊識別モードに変更する特殊識別モード変更手段と、該特殊識別モードにおいて、返却手段によって返却された紙葉類を係員が目視により計算した金額情報(第1金額情報)の入力を含む係員の操作を入力する入力手段と、少なくとも該処理手段によって求められた金額情報を表示する表示手段と、を有し、
該処理手段は、該特殊識別モードにおいて、返却されかつ該入出金口に再投入された紙葉類を該識別部で識別し、識別された紙葉類の金額情報(第2金額情報)を算出し、
該表示手段は、該入力手段から入力された該第1金額情報と、該処理手段によって求められた該第2金額情報とを関連付けて表示し、
該表示手段に表示された第1金額情報と第2金額情報が一致している場合、該入力手段からの係員の入力操作に基づいて、該特殊識別モードで入金される該紙葉類を該収納手段に搬送して収納することを特徴とする紙葉類取扱システム。
【請求項3】
前記処理手段は、該第1金額情報との該第2金額情報との差額を計算する手段を有し、
該表示手段は、計算された該差額を、該第1金額情報と該第2金額情報と関連付けて金種別に表示することを特徴とする請求項1又は2の紙葉類取扱システム。
【請求項4】
前記第1金額情報と、該第2金額情報と、及び必要な場合には前記差額に関する情報を記憶する記憶手段を有し、該記憶手段に記憶された情報を該表示手段に表示することを特徴とする請求項3の紙葉類取扱システム。
【請求項5】
前記返却手段は、紙葉類を該入出金口又は該入出金口とは別に設けられた返却口に返却することを特徴する請求項1乃至4のいずれかの紙葉類取扱システム。
【請求項6】
前記紙葉類取扱装置は、該識別部で識別された該紙葉類を一時保持する一時保留部を有し、
前記処理手段による処理の結果、表示手段に該差額が表示された場合、前記入力手段からの係員の入金返却指示に基づいて、前記処理手段は入金を取り消し、前記返却手段は該一時保留部に保持された紙葉類を返却することを特徴とする請求項3の紙葉類取扱システム。
【請求項7】
前記特殊識別モード変更手段は、前記特殊識別モード時において該表示手段の画面に指示項目を画面に表示する手段を有し、係員によって該指示項目が操作された場合、紙葉類の判別レベルを変えた該特殊識別モードに変更することを特徴する請求項1乃至6のいずれかの紙葉類取扱システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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