紙葉類処理装置
【課題】操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行うことなく、常に適切な速度の紙葉類処理を行うことができるようにする。
【解決手段】内部集音部13が装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積動作を行う通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積動作を行う高速モードとして紙葉類の処理を行い、装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにした。
【解決手段】内部集音部13が装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積動作を行う通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積動作を行う高速モードとして紙葉類の処理を行い、装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣、伝票、葉書等の紙葉類を取扱う紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紙葉類処理装置は、投入部に投入された紙葉類を1枚ずつ分離して搬送する搬送路、紙葉類の短辺および長辺を揃えつつ一定枚数を集積する一時集積部、一時集積部に集積された紙葉類を挟み搬送するハンド部、そのハンド部より搬送される紙葉類に紙テープ等の結束材により結束し紙葉類束として排出する施封部等の機構部、また各種モードを選択する操作を受付ける操作部、その操作部により入力されたモードにしたがって機構部を制御し、紙葉類を処理する制御部を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように構成された紙葉類処理装置が発生する紙葉類の分離音、モータ等の駆動音、一時集積部における紙葉類整位音、ファンの回転音等機構部の動作による騒音は、紙葉類を高速に処理する場合、低速で処理する場合よりも大きくなることが一般的に知られている。
また、操作部で通常モードが選択された場合、駆動モータ等を通常の速度で駆動して高速な計数処理を行い、一方、静粛モードが選択された場合、駆動モータ等を通常速度より低速度で駆動して騒音を低下させて静粛性を向上させるようにしているものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−197509号公報(段落「0007」〜段落「0030」、図1)
【特許文献2】特開2000−242763号公報(段落「0034」〜段落「0058」、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術においては、紙葉類処理装置の静粛性を必要とするか否かは操作者が判断して選択する必要があり、操作者が、紙葉類処理装置が設置された店舗等を静粛にすることを優先して静粛モードを選択する傾向にある場合、紙葉類処理装置内の機構部等が発生する騒音が小さいときであってもその駆動モータ等を通常速度より低速度で駆動させてしまうため計数処理等の紙葉類処理の時間が長くなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため、本発明は、通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する内部集音部と、装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、前記内部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このようにした本発明は、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙葉類処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明による紙葉類処理装置の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、第1の実施例について説明する。
図1は第1の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図である。なお、以下の実施例では紙葉類を紙幣として説明するものとする。
図1において、1は紙幣の投入部で、装置正面の上部に設けられている。この投入部1に投入された紙幣は図示しないモータ等の駆動手段により回転する分離ローラにより1枚ずつ分離され後述する搬送路へ送り出される。
【0010】
2は紙幣の真偽、金種、正損、表裏等の鑑別、および計数を行うとともに、紙幣が重なり合って搬送される重送等の搬送異常の検出を行う鑑別部で、装置内に設けられている。
3a〜3eは紙幣の搬送路であり、図示しないモータ等の駆動手段(以下、「搬送モータ」という。)により回転するローラやベルトで紙幣を挟持し、その紙幣を各部へ搬送するものである。4は紙幣の表裏反転を行う表裏反転部で、装置内の鑑別部2の後段に位置するように設けられている。
【0011】
5(5a、5b)は結束対象外の金種の紙幣を集積するオープンポケットで、装置の上面に設けられており、このオープンポケット5に集積された紙幣はオペレータが直接取り出すことができるようになっている。
6は鑑別部2で金種不明と鑑別されたり、重送等の搬送異常が検知されたリジェクト紙幣を集積するリジェクトポケットで、前記投入部1の上方に設けられており、このリジェクトポケット6に集積された紙幣にオペレータが直接取り出すことができるようになっている。
【0012】
7は集積機構で、本実施例において、この集積機構7には縦1列に5つの一時集積部7a〜7eが並べられて装置内に設けられており、各一時集積部7a〜7eにそれぞれ予め定められた枚数(例えば本実施例では100枚)の紙幣が集積できるようになっている。なお、一時集積部7a〜7eには集積した紙幣の短辺および長辺を揃える図示しない整位機構が設けられており、一枚の紙幣が搬送される毎に整位動作を行う。
【0013】
8は一時集積部7a〜7eに集積された一定枚数の紙幣を一括して引き抜き、これを搬送するハンド部であり、後述する施封部に一括して紙幣を引き渡すことができるようになっている。9は施封部であり、ハンド部8により引き渡された紙幣を紙テープ等の結束材で結束し、紙幣束を作ることができるようになっている。10は施封部9で結束された紙幣束を排出する放出口である。
【0014】
11は装置上面においてオープンポケット5の後方に位置するように設けられた操作表示部で、操作者に操作を誘導するための情報等を表示させる液晶ディスプレイ等の出力機構および操作者の操作による入力を受け付けるタッチパネル等の入力機構を設けたものである。12は筐体に囲まれた装置内部に発生した熱を放熱させるためのファンである。
13は装置内部より発生する騒音の大きさを測定するための内部集音部である。16は制御部であり、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段および演算手段、メモリ等の記憶手段(記憶部)等で構成され、その記憶部に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)にしたがって装置全体の動作を制御するものである。
【0015】
このように構成された紙葉類処理装置は、投入部1に投入された紙幣を計数するともにその紙幣を結束した紙幣束を作成する紙幣処理を行う。
図2は第1の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図2において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
【0016】
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、内部集音部13から入力された騒音情報にしたがって上述した通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0017】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、内部集音部13から入力された騒音の大きさを示す情報(以下、「騒音情報」という。)が予め記憶部17に記憶された閾値以上のとき(閾値を超えているとき)通常モードを選択し、またはその騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値未満のとき高速モードを選択するものである。
【0018】
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、内部集音部13から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0019】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、内部集音部13から入力された騒音情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図3は第1の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0020】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0021】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1a:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3aへ移行し、通常モードの場合、処理をS4aへ移行し、自動モードの場合、処理をS2aへ移行する。
【0022】
S2a:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は内部集音部13から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置内部の騒音が大きいと判別すると処理をS4aへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置内部の騒音が小さいと判別すると処理をS3aへ移行する。
【0023】
S3a:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1aへ移行する。
S4a:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1aへ移行する。
【0024】
このようにして制御部16は内部集音部13から入力した騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第1の実施例では、内部集音部から入力した装置内部の騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【実施例2】
【0025】
次に、第2の実施例を説明する。
第2の実施例の構成は、図4の第2の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13を備えていないことが第1の実施例の構成と異なる。
なお、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
図5は第2の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
第2の実施例では、記憶部17に操作表示部11で入力された動作モードに加え、操作表示部11で入力された取扱紙幣を記憶することが第1の実施例と異なる。
図5において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードおよび取扱紙幣情報を記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとし、また、取扱紙幣情報は、装置が取扱う紙幣の種別を示すものとする。
【0027】
なお、通常モードおよび高速モードは第1の実施例と同様なのでその説明を省略する。
ここで、装置が取扱う紙幣の種別には新券、旧券、正券、損券等があるが、新券とは、所定の機関から新たに発行された直後の張りのある紙幣をいい、旧券、正券、損券等は新券と比較して張りのない紙幣である。
本実施例では、装置が取扱う紙幣の種類が新券のみの場合は取扱紙幣情報を「新券」とし、新券以外の紙幣を含む場合は取扱紙幣情報を「新券以外」として記憶部17に記憶させるものとし、その取扱紙幣情報は、操作者の入力操作を操作表示部11が受け付けて記憶部17に記憶されるものとする。
【0028】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードである場合、記憶部17から読み出した取扱紙幣情報が「新券」のとき通常モードを選択し、「新券以外」のとき高速モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、さらに記憶部17に記憶された取扱紙幣情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0029】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、記憶部17に記憶された取扱紙幣情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図6は第2の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0030】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードおよび取扱紙幣を設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードおよび新券または新券以外のいずれかの取扱紙幣情報が予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0031】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1b:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3bへ移行し、通常モードの場合、処理をS4bへ移行し、自動モードの場合、処理をS2bへ移行する。
【0032】
S2b:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は記憶部17から取扱紙幣情報を読出し、判別部18はその取扱紙幣情報が「新券以外」または「新券」のいずれかであるかを判別する。判別した結果、取扱紙幣情報が「新券」と判別すると処理をS4bへ移行し、「新券以外」と判別すると処理をS3bへ移行する。
S3b:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1bへ移行する。
【0033】
S4b:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1bへ移行する。
このようにして制御部16は記憶部17から読み出した取扱紙幣情報にしたがって高速モードまたは通常モードを切替えて紙幣処理を行う。
【0034】
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第2の実施例では、記憶部17から読み出した取扱紙幣情報にしたがって高速モードまたは通常モードを切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるとともに装置が発生する騒音を抑制することができるという効果が得られる。
【実施例3】
【0035】
次に、第3の実施例を説明する。
第3の実施例の構成は、図7の第3の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13に替えて外部集音部14を備えていることが第1の実施例の構成と異なるので、その異なる部分を以下に説明し、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0036】
図7において、14は装置の周辺に発生している騒音の大きさを測定するための外部集音部である。
図8は第3の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図8において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
【0037】
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、外部集音部14から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0038】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、外部集音部14から入力された騒音の大きさを示す騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値以上のとき(閾値を超えているとき)高速モードを選択し、またはその騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値未満のとき通常モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、外部集音部14から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0039】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、外部集音部14から入力された騒音情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図9は第3の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0040】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0041】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1c:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3cへ移行し、通常モードの場合、処理をS4cへ移行し、自動モードの場合、処理をS2cへ移行する。
【0042】
S2c:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は外部集音部14から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置外部の騒音が大きいと判別すると処理をS3cへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置外部の騒音が小さいと判別すると処理をS4cへ移行する。
【0043】
S3c:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1cへ移行する。
S4c:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1cへ移行する。
【0044】
このようにして制御部16は外部集音部14から入力した騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第3の実施例では、外部集音部から入力した装置外部の騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺の騒音の状況を考慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【実施例4】
【0045】
次に、第4の実施例を説明する。
第4の実施例の構成は、図10の第4の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13に替えて近接センサ15を備えていることが第1の実施例の構成と異なるので、その異なる部分を以下に説明し、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図10において、14は装置の周辺に人が存在することを検知するための近接センサである。この近接センサ14は赤外線センサや超音波センサ等で構成され、装置の周辺に人が存在することを検知することができるものである。
図11は第4の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【0047】
図11において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、近接センサ15から入力された装置周辺に人が存在するか否かを示す情報(以下、「近接情報」という。)にしたがって通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0048】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、近接センサ15から入力された近接情報が装置周辺に人が存在することを示すとき通常モードを選択し、またはその近接情報が装置周辺に人が存在しないことを示すとき高速モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、近接センサ15から入力された近接情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0049】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、近接センサ15から入力された近接情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図12は第4の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0050】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0051】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1d:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3dへ移行し、通常モードの場合、処理をS4dへ移行し、自動モードの場合、処理をS2dへ移行する。
【0052】
S2d:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は近接センサ15から近接情報を入力し、判別部18はその近接情報が装置の周辺に人が存在することを示すと判別すると処理をS4dへ移行し、近接情報が装置の周辺に人が存在しないことを示すと判別すると処理をS3dへ移行する。
S3d:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1dへ移行する。
【0053】
S4d:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1dへ移行する。
このようにして制御部16は近接センサ15から入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
【0054】
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第4の実施例では、近接センサから入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺の人の存否を考慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【0055】
第1の実施例から第4の実施例では内部集音部13、取扱紙幣を記憶する記憶部17、外部集音部14、または近接センサ15をそれぞれ備える構成で説明したが、上述した内部集音部13、取扱紙幣を記憶する記憶部17、外部集音部14、および近接センサ15すべてを備えた構成としてもよい。
この場合の作用を説明する。
【0056】
図13は変形例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
【0057】
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
【0058】
S1e:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS6eへ移行し、通常モードの場合、処理をS7eへ移行し、自動モードの場合、処理をS2eへ移行する。
S2e:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は内部集音部13から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置内部の騒音が大きいと判別すると処理をS7eへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置内部の騒音が小さいと判別すると処理をS3eへ移行する。
【0059】
S3e:騒音情報が閾値未満と判別されると制御部16は記憶部17から取扱紙幣情報を読出し、判別部18はその取扱紙幣情報が「新券以外」または「新券」のいずれかであるかを判別する。判別した結果、取扱紙幣情報が「新券」と判別すると処理をS7eへ移行し、「新券以外」と判別すると処理をS4eへ移行する。
S4e:取扱紙幣情報が「新券以外」と判別されると制御部16は外部集音部14から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置外部の騒音が大きいと判別すると処理をS5eへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置外部の騒音が小さいと判別すると処理をS7eへ移行する。
【0060】
S5e:装置外部の騒音が大きいと判別されると制御部16は近接センサ15から近接情報を入力し、判別部18はその近接情報が装置の周辺に人が存在することを示すと判別すると処理をS7eへ移行し、近接情報が装置の周辺に人が存在しないことを示すと判別すると処理をS6eへ移行する。
S6e:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1eへ移行する。
【0061】
S7e:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1eへ移行する。
このようにして制御部16は近接センサ15から入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようにしてもよい。
【0062】
なお、操作者の入力操作を操作表示部11で受付け、その入力された情報にしたがって判別部18が上記S2e〜S5eのいずれかの一または複数の判別条件を有効にするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】第1の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図2】第1の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図3】第1の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図4】第2の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図5】第2の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図6】第2の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図7】第3の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図8】第3の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図9】第3の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図10】第4の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図11】第4の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図12】第4の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図13】変形例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0064】
1 投入部
2 鑑別部
3 搬送路
4 表裏反転部
5 オープンポケット
6 リジェクトポケット
7 一時集積部
8 ハンド部
9 施封部
10 放出口
11 操作表示部
12 ファン
13 内部集音部
14 外部集音部
15 近接センサ
16 制御部
17 記憶部
18 判別部
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣、伝票、葉書等の紙葉類を取扱う紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紙葉類処理装置は、投入部に投入された紙葉類を1枚ずつ分離して搬送する搬送路、紙葉類の短辺および長辺を揃えつつ一定枚数を集積する一時集積部、一時集積部に集積された紙葉類を挟み搬送するハンド部、そのハンド部より搬送される紙葉類に紙テープ等の結束材により結束し紙葉類束として排出する施封部等の機構部、また各種モードを選択する操作を受付ける操作部、その操作部により入力されたモードにしたがって機構部を制御し、紙葉類を処理する制御部を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように構成された紙葉類処理装置が発生する紙葉類の分離音、モータ等の駆動音、一時集積部における紙葉類整位音、ファンの回転音等機構部の動作による騒音は、紙葉類を高速に処理する場合、低速で処理する場合よりも大きくなることが一般的に知られている。
また、操作部で通常モードが選択された場合、駆動モータ等を通常の速度で駆動して高速な計数処理を行い、一方、静粛モードが選択された場合、駆動モータ等を通常速度より低速度で駆動して騒音を低下させて静粛性を向上させるようにしているものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−197509号公報(段落「0007」〜段落「0030」、図1)
【特許文献2】特開2000−242763号公報(段落「0034」〜段落「0058」、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術においては、紙葉類処理装置の静粛性を必要とするか否かは操作者が判断して選択する必要があり、操作者が、紙葉類処理装置が設置された店舗等を静粛にすることを優先して静粛モードを選択する傾向にある場合、紙葉類処理装置内の機構部等が発生する騒音が小さいときであってもその駆動モータ等を通常速度より低速度で駆動させてしまうため計数処理等の紙葉類処理の時間が長くなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため、本発明は、通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する内部集音部と、装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、前記内部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このようにした本発明は、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙葉類処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明による紙葉類処理装置の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、第1の実施例について説明する。
図1は第1の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図である。なお、以下の実施例では紙葉類を紙幣として説明するものとする。
図1において、1は紙幣の投入部で、装置正面の上部に設けられている。この投入部1に投入された紙幣は図示しないモータ等の駆動手段により回転する分離ローラにより1枚ずつ分離され後述する搬送路へ送り出される。
【0010】
2は紙幣の真偽、金種、正損、表裏等の鑑別、および計数を行うとともに、紙幣が重なり合って搬送される重送等の搬送異常の検出を行う鑑別部で、装置内に設けられている。
3a〜3eは紙幣の搬送路であり、図示しないモータ等の駆動手段(以下、「搬送モータ」という。)により回転するローラやベルトで紙幣を挟持し、その紙幣を各部へ搬送するものである。4は紙幣の表裏反転を行う表裏反転部で、装置内の鑑別部2の後段に位置するように設けられている。
【0011】
5(5a、5b)は結束対象外の金種の紙幣を集積するオープンポケットで、装置の上面に設けられており、このオープンポケット5に集積された紙幣はオペレータが直接取り出すことができるようになっている。
6は鑑別部2で金種不明と鑑別されたり、重送等の搬送異常が検知されたリジェクト紙幣を集積するリジェクトポケットで、前記投入部1の上方に設けられており、このリジェクトポケット6に集積された紙幣にオペレータが直接取り出すことができるようになっている。
【0012】
7は集積機構で、本実施例において、この集積機構7には縦1列に5つの一時集積部7a〜7eが並べられて装置内に設けられており、各一時集積部7a〜7eにそれぞれ予め定められた枚数(例えば本実施例では100枚)の紙幣が集積できるようになっている。なお、一時集積部7a〜7eには集積した紙幣の短辺および長辺を揃える図示しない整位機構が設けられており、一枚の紙幣が搬送される毎に整位動作を行う。
【0013】
8は一時集積部7a〜7eに集積された一定枚数の紙幣を一括して引き抜き、これを搬送するハンド部であり、後述する施封部に一括して紙幣を引き渡すことができるようになっている。9は施封部であり、ハンド部8により引き渡された紙幣を紙テープ等の結束材で結束し、紙幣束を作ることができるようになっている。10は施封部9で結束された紙幣束を排出する放出口である。
【0014】
11は装置上面においてオープンポケット5の後方に位置するように設けられた操作表示部で、操作者に操作を誘導するための情報等を表示させる液晶ディスプレイ等の出力機構および操作者の操作による入力を受け付けるタッチパネル等の入力機構を設けたものである。12は筐体に囲まれた装置内部に発生した熱を放熱させるためのファンである。
13は装置内部より発生する騒音の大きさを測定するための内部集音部である。16は制御部であり、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段および演算手段、メモリ等の記憶手段(記憶部)等で構成され、その記憶部に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)にしたがって装置全体の動作を制御するものである。
【0015】
このように構成された紙葉類処理装置は、投入部1に投入された紙幣を計数するともにその紙幣を結束した紙幣束を作成する紙幣処理を行う。
図2は第1の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図2において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
【0016】
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、内部集音部13から入力された騒音情報にしたがって上述した通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0017】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、内部集音部13から入力された騒音の大きさを示す情報(以下、「騒音情報」という。)が予め記憶部17に記憶された閾値以上のとき(閾値を超えているとき)通常モードを選択し、またはその騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値未満のとき高速モードを選択するものである。
【0018】
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、内部集音部13から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0019】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、内部集音部13から入力された騒音情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図3は第1の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0020】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0021】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1a:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3aへ移行し、通常モードの場合、処理をS4aへ移行し、自動モードの場合、処理をS2aへ移行する。
【0022】
S2a:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は内部集音部13から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置内部の騒音が大きいと判別すると処理をS4aへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置内部の騒音が小さいと判別すると処理をS3aへ移行する。
【0023】
S3a:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1aへ移行する。
S4a:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1aへ移行する。
【0024】
このようにして制御部16は内部集音部13から入力した騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第1の実施例では、内部集音部から入力した装置内部の騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【実施例2】
【0025】
次に、第2の実施例を説明する。
第2の実施例の構成は、図4の第2の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13を備えていないことが第1の実施例の構成と異なる。
なお、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
図5は第2の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
第2の実施例では、記憶部17に操作表示部11で入力された動作モードに加え、操作表示部11で入力された取扱紙幣を記憶することが第1の実施例と異なる。
図5において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードおよび取扱紙幣情報を記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとし、また、取扱紙幣情報は、装置が取扱う紙幣の種別を示すものとする。
【0027】
なお、通常モードおよび高速モードは第1の実施例と同様なのでその説明を省略する。
ここで、装置が取扱う紙幣の種別には新券、旧券、正券、損券等があるが、新券とは、所定の機関から新たに発行された直後の張りのある紙幣をいい、旧券、正券、損券等は新券と比較して張りのない紙幣である。
本実施例では、装置が取扱う紙幣の種類が新券のみの場合は取扱紙幣情報を「新券」とし、新券以外の紙幣を含む場合は取扱紙幣情報を「新券以外」として記憶部17に記憶させるものとし、その取扱紙幣情報は、操作者の入力操作を操作表示部11が受け付けて記憶部17に記憶されるものとする。
【0028】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードである場合、記憶部17から読み出した取扱紙幣情報が「新券」のとき通常モードを選択し、「新券以外」のとき高速モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、さらに記憶部17に記憶された取扱紙幣情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0029】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、記憶部17に記憶された取扱紙幣情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図6は第2の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0030】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードおよび取扱紙幣を設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードおよび新券または新券以外のいずれかの取扱紙幣情報が予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0031】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1b:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3bへ移行し、通常モードの場合、処理をS4bへ移行し、自動モードの場合、処理をS2bへ移行する。
【0032】
S2b:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は記憶部17から取扱紙幣情報を読出し、判別部18はその取扱紙幣情報が「新券以外」または「新券」のいずれかであるかを判別する。判別した結果、取扱紙幣情報が「新券」と判別すると処理をS4bへ移行し、「新券以外」と判別すると処理をS3bへ移行する。
S3b:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1bへ移行する。
【0033】
S4b:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1bへ移行する。
このようにして制御部16は記憶部17から読み出した取扱紙幣情報にしたがって高速モードまたは通常モードを切替えて紙幣処理を行う。
【0034】
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第2の実施例では、記憶部17から読み出した取扱紙幣情報にしたがって高速モードまたは通常モードを切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺への騒音を配慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるとともに装置が発生する騒音を抑制することができるという効果が得られる。
【実施例3】
【0035】
次に、第3の実施例を説明する。
第3の実施例の構成は、図7の第3の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13に替えて外部集音部14を備えていることが第1の実施例の構成と異なるので、その異なる部分を以下に説明し、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0036】
図7において、14は装置の周辺に発生している騒音の大きさを測定するための外部集音部である。
図8は第3の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図8において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
【0037】
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、外部集音部14から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0038】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、外部集音部14から入力された騒音の大きさを示す騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値以上のとき(閾値を超えているとき)高速モードを選択し、またはその騒音情報が予め記憶部17に記憶された閾値未満のとき通常モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、外部集音部14から入力された騒音情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0039】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、外部集音部14から入力された騒音情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図9は第3の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0040】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0041】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1c:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3cへ移行し、通常モードの場合、処理をS4cへ移行し、自動モードの場合、処理をS2cへ移行する。
【0042】
S2c:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は外部集音部14から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置外部の騒音が大きいと判別すると処理をS3cへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置外部の騒音が小さいと判別すると処理をS4cへ移行する。
【0043】
S3c:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1cへ移行する。
S4c:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1cへ移行する。
【0044】
このようにして制御部16は外部集音部14から入力した騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第3の実施例では、外部集音部から入力した装置外部の騒音情報を監視し、その騒音情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺の騒音の状況を考慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【実施例4】
【0045】
次に、第4の実施例を説明する。
第4の実施例の構成は、図10の第4の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図に示すように内部集音部13に替えて近接センサ15を備えていることが第1の実施例の構成と異なるので、その異なる部分を以下に説明し、上述した第1の実施例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図10において、14は装置の周辺に人が存在することを検知するための近接センサである。この近接センサ14は赤外線センサや超音波センサ等で構成され、装置の周辺に人が存在することを検知することができるものである。
図11は第4の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【0047】
図11において、17は前述した記憶部であり、この記憶部17には操作表示部11で入力された動作モードを記憶する。本実施例では、この動作モードは、通常モード、高速モード、または自動モードのいずれかを示すものとする。
ここで、通常モードとは、通常の速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少ないモードをいい、高速モードとは、通常モードより装置が発生する騒音が大きくなってしまうがそれに優先して通常の速度より速い速度で紙幣の分離、搬送、集積等の動作をさせて紙幣処理を行うモードをいい、自動モードとは、近接センサ15から入力された装置周辺に人が存在するか否かを示す情報(以下、「近接情報」という。)にしたがって通常モードまたは高速モードを適宜選択するモードをいう。
【0048】
18は判別部であり、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、近接センサ15から入力された近接情報が装置周辺に人が存在することを示すとき通常モードを選択し、またはその近接情報が装置周辺に人が存在しないことを示すとき高速モードを選択するものである。
このように制御部16は、記憶部17および判別部18で構成され、記憶部17に記憶された動作モードが自動モードであるとき、近接センサ15から入力された近接情報にしたがって通常モードまたは高速モードが適宜選択され、その選択されたモードに基づいて投入部1、搬送部3、一時集積部7、ハンド部8、施封部9、およびファン12を制御して紙幣処理を行う。
【0049】
なお、記憶部17に記憶された動作モードが通常モードまたは高速モードである場合、近接センサ15から入力された近接情報に関わらず記憶された通常モードまたは高速モードで紙幣処理を行うものとする。
上述した構成の作用について説明する。
図12は第4の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
【0050】
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
【0051】
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
S1d:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS3dへ移行し、通常モードの場合、処理をS4dへ移行し、自動モードの場合、処理をS2dへ移行する。
【0052】
S2d:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は近接センサ15から近接情報を入力し、判別部18はその近接情報が装置の周辺に人が存在することを示すと判別すると処理をS4dへ移行し、近接情報が装置の周辺に人が存在しないことを示すと判別すると処理をS3dへ移行する。
S3d:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1dへ移行する。
【0053】
S4d:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1dへ移行する。
このようにして制御部16は近接センサ15から入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行う。
【0054】
なお、本実施例では紙葉類を紙幣として説明したが、紙幣に限られることなく伝票、葉書、金券、乗車券、入場券等であってもよい。
以上説明したように、第4の実施例では、近接センサから入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようしたため、操作者が装置周辺の人の存否を考慮して高速モードまたは通常モードを切り替える操作を行う必要がなくなり、常に適切な速度の紙幣処理を行うことができるようになるという効果が得られる。
【0055】
第1の実施例から第4の実施例では内部集音部13、取扱紙幣を記憶する記憶部17、外部集音部14、または近接センサ15をそれぞれ備える構成で説明したが、上述した内部集音部13、取扱紙幣を記憶する記憶部17、外部集音部14、および近接センサ15すべてを備えた構成としてもよい。
この場合の作用を説明する。
【0056】
図13は変形例におけるモード切替処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
【0057】
また、装置の初期設定等において、動作モードを設定する操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、自動モード、通常モード、または高速モードのいずれかの動作モードが予め記憶部17に記憶されているものとする。
紙幣処理を開始させる操作者の入力操作を操作表示部11が受付け、投入部1に紙幣が投入されると制御部16の指示により紙幣処理を開始する。
【0058】
S1e:紙幣処理を開始すると制御部16の判別部18は記憶部17に記憶されている動作モードを読出し、その動作モードを判別する。判別の結果、動作モードが高速モードの場合、処理をS6eへ移行し、通常モードの場合、処理をS7eへ移行し、自動モードの場合、処理をS2eへ移行する。
S2e:動作モードが自動モードと判別されると制御部16は内部集音部13から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置内部の騒音が大きいと判別すると処理をS7eへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置内部の騒音が小さいと判別すると処理をS3eへ移行する。
【0059】
S3e:騒音情報が閾値未満と判別されると制御部16は記憶部17から取扱紙幣情報を読出し、判別部18はその取扱紙幣情報が「新券以外」または「新券」のいずれかであるかを判別する。判別した結果、取扱紙幣情報が「新券」と判別すると処理をS7eへ移行し、「新券以外」と判別すると処理をS4eへ移行する。
S4e:取扱紙幣情報が「新券以外」と判別されると制御部16は外部集音部14から騒音情報を入力し、判別部18はその騒音情報と記憶部17に予め記憶した閾値とを比較する。比較した結果、騒音情報が閾値以上、すなわち装置外部の騒音が大きいと判別すると処理をS5eへ移行し、騒音情報が閾値未満、すなわち装置外部の騒音が小さいと判別すると処理をS7eへ移行する。
【0060】
S5e:装置外部の騒音が大きいと判別されると制御部16は近接センサ15から近接情報を入力し、判別部18はその近接情報が装置の周辺に人が存在することを示すと判別すると処理をS7eへ移行し、近接情報が装置の周辺に人が存在しないことを示すと判別すると処理をS6eへ移行する。
S6e:制御部16は通常の速度より速い速度で紙幣処理(高速モードの紙幣処理)を行い、処理をS1eへ移行する。
【0061】
S7e:制御部16は通常の速度で紙幣処理(通常モードの紙幣処理)を行い、紙幣の分離音、搬送モータの駆動音、一時集積部7における紙幣整位音、ファン12の回転音等の装置が発生する騒音が少なくなるようにする。そして、処理をS1eへ移行する。
このようにして制御部16は近接センサ15から入力した近接情報を監視し、その近接情報にしたがって高速モードまたは通常モードを随時切替えて紙幣処理を行うようにしてもよい。
【0062】
なお、操作者の入力操作を操作表示部11で受付け、その入力された情報にしたがって判別部18が上記S2e〜S5eのいずれかの一または複数の判別条件を有効にするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】第1の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図2】第1の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図3】第1の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図4】第2の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図5】第2の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図6】第2の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図7】第3の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図8】第3の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図9】第3の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図10】第4の実施例における紙葉類処理装置の構成を示す概略側面図
【図11】第4の実施例における紙葉類処理装置の制御系の構成を示すブロック図
【図12】第4の実施例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【図13】変形例におけるモード切替処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0064】
1 投入部
2 鑑別部
3 搬送路
4 表裏反転部
5 オープンポケット
6 リジェクトポケット
7 一時集積部
8 ハンド部
9 施封部
10 放出口
11 操作表示部
12 ファン
13 内部集音部
14 外部集音部
15 近接センサ
16 制御部
17 記憶部
18 判別部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する内部集音部と、
装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、
前記内部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
処理される紙葉類がすべて発行直後の張りのある新券であること、または処理される紙葉類に新券以外の紙葉類を含むことを示す取扱紙葉類情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部から読み出した取扱紙葉類情報がすべて新券であることを示す情報であるとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該取扱紙葉類情報が新券以外を含むことを示す情報であるとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
前記記憶部に記憶された取扱紙葉類情報に応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項3】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置周辺に発生している騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する外部集音部と、
装置周辺に発生している騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、
前記外部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、高速モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、通常モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置周辺に発生している騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項4】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置周辺に人が存在することを検出し、人の存否を示す近接情報を出力する近接センサと、
前記近接センサが出力する近接情報が人の存在を示すとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該近接情報が人の不存在を示すとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置周辺の人の存否に応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項5】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す内部騒音情報を出力する内部集音部と、
装置周辺に発生している騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す外部騒音情報を出力する外部集音部と、
装置周辺に人が存在することを検出し、人の存否を示す近接情報を出力する近接センサと、
装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための内部騒音閾値、装置周辺に発生している騒音が所定の大きさ超えることを検知するための外部騒音閾値、および処理される紙葉類がすべて張りのある新券であることまたは処理される紙葉類に新券以外の紙葉類を含むことを示す取扱紙葉類情報を記憶する記憶部と、
前記内部騒音情報と前記記憶部から読み出した内部騒音閾値とを比較し、該内部騒音情報が閾値を超えていない場合、
かつ、前記外部騒音情報と前記記憶部から読み出した外部騒音閾値とを比較し、該外部騒音情報が閾値を超えている場合、
かつ、前記記憶部から読み出した取扱紙葉類情報が新券以外を含むことを示す情報である場合、
かつ、前記近接センサが出力する近接情報が人の不存在を示す場合、
高速モードとして紙葉類の処理を行い、それ以外の場合、通常モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項1】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する内部集音部と、
装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、
前記内部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置内部より発生する騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
処理される紙葉類がすべて発行直後の張りのある新券であること、または処理される紙葉類に新券以外の紙葉類を含むことを示す取扱紙葉類情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部から読み出した取扱紙葉類情報がすべて新券であることを示す情報であるとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該取扱紙葉類情報が新券以外を含むことを示す情報であるとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
前記記憶部に記憶された取扱紙葉類情報に応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項3】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置周辺に発生している騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す騒音情報を出力する外部集音部と、
装置周辺に発生している騒音が所定の大きさ超えることを検知するための閾値を記憶する記憶部と、
前記外部集音部が出力する騒音情報を前記記憶部から読み出した閾値と比較し、該騒音情報が閾値を超えているとき、高速モードとして紙葉類の処理を行い、該騒音情報が閾値を超えていないとき、通常モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置周辺に発生している騒音の大きさに応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項4】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置周辺に人が存在することを検出し、人の存否を示す近接情報を出力する近接センサと、
前記近接センサが出力する近接情報が人の存在を示すとき、通常モードとして紙葉類の処理を行い、該近接情報が人の不存在を示すとき、高速モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
装置周辺の人の存否に応じて通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項5】
通常の速度で紙葉類の分離、搬送、集積等の動作を行う通常モードと通常の速度より速い速度で紙葉類の分離、搬送、集積等のいずれか1つまたは複数の動作を行う高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行う紙葉類処理装置において、
装置内部より発生する騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す内部騒音情報を出力する内部集音部と、
装置周辺に発生している騒音の大きさを測定し、その騒音の大きさを示す外部騒音情報を出力する外部集音部と、
装置周辺に人が存在することを検出し、人の存否を示す近接情報を出力する近接センサと、
装置内部の騒音が所定の大きさ超えることを検知するための内部騒音閾値、装置周辺に発生している騒音が所定の大きさ超えることを検知するための外部騒音閾値、および処理される紙葉類がすべて張りのある新券であることまたは処理される紙葉類に新券以外の紙葉類を含むことを示す取扱紙葉類情報を記憶する記憶部と、
前記内部騒音情報と前記記憶部から読み出した内部騒音閾値とを比較し、該内部騒音情報が閾値を超えていない場合、
かつ、前記外部騒音情報と前記記憶部から読み出した外部騒音閾値とを比較し、該外部騒音情報が閾値を超えている場合、
かつ、前記記憶部から読み出した取扱紙葉類情報が新券以外を含むことを示す情報である場合、
かつ、前記近接センサが出力する近接情報が人の不存在を示す場合、
高速モードとして紙葉類の処理を行い、それ以外の場合、通常モードとして紙葉類の処理を行う制御部とを設け、
通常モードと高速モードとを切り替えて紙葉類の処理を行うようにしたことを特徴とする紙葉類処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−186196(P2008−186196A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18423(P2007−18423)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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