説明

紫外線検出器

【課題】特定波長域を含む紫外線を検出でき、かつその紫外線を検出したことの履歴を常に監視せずに確認することができる。紫外線検出後、紫外線感応部を加熱することにより再利用することができる。
【解決手段】純度99.0%以上のMgO焼結ペレット11aからなり表面が保護膜11bで被覆された紫外線を感応する紫外線感応部11と、紫外線感応部11を支持するサポート12と、紫外線感応部11を加熱するヒーター13とを備える。ヒーターによる加熱温度は100〜600℃であることが好ましい。感応する紫外線の照射強度は0.1〜1000mW/cm2であり、その照射量は15〜1000mJ/cm2である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定波長域を含む紫外線検出器に関するものである。更に詳しくは、MgO焼結ペレットからなる紫外線感応部を備えた紫外線検出器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境における最大の問題点の一つとして、オゾン層破壊による地球上での紫外線量の増加が挙げられる。紫外線は肌のシワ・シミ、皮膚ガンなどの原因となる他、白内障、免疫機能低下などを引き起こし、人体に様々な悪影響を及ぼすことが知られている。このため特定波長域の紫外線を検出することや紫外線量を測定することは地球環境上極めて重要なことである。
【0003】
従来、基材上に、紫外線照射時に着色状態となり、紫外線非照射時に消色状態となるホトクロミック材料を含んだ紫外線感応層が積層された紫外線センサーが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この紫外線センサーでは、紫外線感応層が特定波長域の紫外線を吸収する紫外線吸収層で被覆されている。
【特許文献1】特開平08−43197号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明では、紫外線照射時には紫外線感応層が着色状態となるが、紫外線非照射時には消色状態となるため、紫外線の検出を確認するには紫外線感応層の着色状態を確認する必要があり、常に監視していなければならない。
【0005】
本発明の目的は特定波長域を含む紫外線を検出でき、かつその紫外線を検出したことの履歴を確認することが可能な紫外線検出器を提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、紫外線検出後、加熱することにより再利用可能な紫外線検出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、純度99.0%以上のMgO焼結ペレットからなり表面が保護膜で被覆された波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を感応する紫外線感応部と、紫外線感応部を支持するサポートと、紫外線感応部を加熱するヒーターとを備えた紫外線検出器である。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、ヒーターによる加熱温度が100〜600℃である紫外線検出器である。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、感応する紫外線の照射強度が0.1〜1000mW/cm2でありかつその照射量が15〜1000mJ/cm2である紫外線検出器である。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように、本発明に係る紫外線検出器によれば、純度99.0%以上のMgO焼結ペレットからなり表面が保護膜で被覆された波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を感応する紫外線感応部と、紫外線感応部を支持するサポートと、紫外線感応部を加熱するヒーターとを備えることにより、特定波長域を含む紫外線を検出することができ、かつその紫外線を検出したことの履歴が確認できるため、従来技術のように紫外線感応層の着色状態を確認するために、常に監視する必要はない。また紫外線照射により着色状態となった紫外線感応部をヒーターで加熱することにより再利用可能な色度に戻すことができるため複数回繰り返して使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る紫外線検出器を模式的に表した図である。本発明に係る紫外線検出器は、図1に示すように、保護膜11bで被覆されたMgO焼結ペレット11aからなる紫外線感応部11と、紫外線感応部11を支持するサポート12と、紫外線感応部11を加熱するヒーター13とを備える。紫外線感応部11は純度99.0%以上のMgO焼結ペレット11aとこのペレット11を被覆する保護膜11bとからなる。この紫外線感応部11はサポート12により支持される。サポート12には紫外線感応部11の上面が露出するように紫外線感応部11を包み込むように作られる。このサポート12は、ヒーター13による加熱温度以上の耐熱性を有し、また紫外線により劣化し難い材質であれば特に限定されないが、セラミックス又は金属が例示される。このサポート12の下面にはヒーター13が密着して設けられる。ヒーター13は電熱線13aを内蔵し、電熱線13aには電源13bとスイッチ13cが直列に接続される。
【0013】
本発明に係る紫外線検出器における紫外線感応部に使用されるMgO焼結ペレット11aは紫外線を照射すると波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を吸収し、白色から紫色調の色を呈する。このことにより紫外線の検出を確認することができる。具体的には、紫外線照射前のMgO焼結ペレット11aはLab系色差におけるL値が80〜95、a値が−2〜2、b値が0.5〜2.0を示すが、紫外線照射後は、照射した紫外線の照射量に応じて、L値が照射前より4以上小さくなり、b値は0.5以上小さくなる。本発明の紫外線検出器は、紫外線を照射することによるMgO焼結ペレット11aのL値及びb値の数値変化を利用したものである。本発明の紫外線検出器では照射強度が0.1〜1000mW/cm2でありかつその照射量が15〜1000mJ/cm2の紫外線を検出することができる。MgO焼結ペレット11aが波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を吸収し、紫外線照射により白色から紫色調を呈する技術的理由については現時点では解明されていないが紫外線照射により、MgO結晶格子中の格子欠陥が、紫外線により励起されるためであると推察される。
【0014】
また紫外線照射後の紫色調を呈するMgO焼結ペレット11aは、従来技術のように紫外線照射を停止させただけでは消色状態には戻らない。そのため、一度紫外線を検出すれば、紫外線感応部11の色度変化がその検出履歴として残るので、常に紫外線検出器を監視せずとも紫外線の検出を確認することができる。紫外線検出後、再利用するために紫色調のMgO焼結ペレット11aを再利用可能な色度に戻すには、MgO焼結ペレットを100〜600℃で加熱すればよい。好ましくは200〜300℃である。600℃を越えても消色効果は変わらず、600℃を越えた加熱は熱エネルギーの浪費となる。好ましくは200〜300℃で加熱時間は低温域では30分程度、高温域では10分未満で再利用可能な色度にまで戻すことができる。ここで再利用可能な色度とは、初期状態のような白色状態に限らず、紫外線照射後の色度と紫外線照射前の色度との違いを目視により確認できる程度の色を含む。MgO焼結ペレット11aは、水や二酸化炭素と反応しやすく、屋外で使用した場合等に変形、劣化しやすい。そのため、これらを防止するために耐候性を有する保護膜11bにより被覆される。この保護膜11bは、MgO焼結ペレット11aで紫外線を検出できるよう波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を透過する性質を持つ。更にヒーターの熱により変形や劣化が起こらないようにヒーターの加熱温度以上の耐熱性を有する。
【0015】
またMgO焼結ペレット11aは、MgO純度が99.0%以上、好ましくは99.5%以上である。ここでMgO焼結ペレットの純度を99.0%以上としたのは、99.0%未満ではMgO結晶格子中の格子欠陥が不純物により減少することで紫外線感度が下がったり、紫外線照射前の初期状態のMgO焼結ペレットに十分な白色が得られず、紫外線照射前の色度と紫外線照射後の色度との違いを識別し難くなるからである。相対密度は取り扱い上割れ難いことを求められること並びに保護膜をコーティングすることから、90%以上とするのが好ましく、更に好ましくは95%以上とする。更にこのMgO焼結ペレット11aは、Cの濃度が2000ppm未満、かつ遷移金属元素の濃度が2000ppm以下である。C濃度及び遷移金属元素の濃度を上記範囲としたのはCの濃度が2000ppm以上、遷移金属元素の濃度が2000ppmを越えると、MgO結晶格子中の格子欠陥が不純物により減少することで紫外線感度が下がったり、紫外線照射前の初期状態のMgO焼結ペレットに十分な白色が得られず紫外線照射前の色度と紫外線照射後の色度との違いを識別し難くなるからである。遷移金属元素はSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu及びZnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、各元素の濃度は500ppm以下である。各元素の濃度を500ppm以下としたのは、特定の元素が多量に混入すると化合物を生じ、格子欠陥がかえって減少するからである。
【0016】
MgO焼結ペレット11aの直径及び厚さは特に限定されるものではないが、ペレットを製造する上で、また紫外線検出器として取り扱う上でこのペレットの直径は5〜50mm、厚さは1〜20mmの範囲から決められる。なお、MgO焼結ペレットの組成は多結晶だけでなく、上記純度の条件を満たせば単結晶でも利用可能である。
【0017】
MgO焼結ペレット11aの製造方法は、特に限定されない。一例を挙げて説明すると、先ず純度99.0%以上のMgO粉末とバインダと有機溶媒とを混合し濃度が30〜75質量%のスラリーを調製する。好ましくは40〜65質量%のスラリーを調製する。スラリー濃度を30〜75質量%に限定したのは、30質量%未満では均一な組成を有する緻密な焼結体ペレットが得られにくく、75質量%を越えると上記スラリーが非水系であるため、安定した造粒が難しいからである。MgO粉末の平均粒径は0.1〜5.0μmの範囲内にあることが好ましい。MgO粉末の平均粒径を上記範囲内に規定したのは、下限値未満であると粉末が細かすぎて凝集するため、粉末のハンドリングが悪くなり、高濃度スラリーを調製することが困難になり、上限値を越えると、微細構造の制御が難しく、緻密なペレットが得られ難いからである。バインダとしてはポリエチレングリコールやポリビニールブチラール等を、有機溶媒としてはエタノールやプロパノール等を用いることが好ましい。バインダは0.2〜5.0質量%添加することが好ましい。
【0018】
またMgO粉末とバインダと有機溶媒との湿式混合、特にMgO粉末と分散媒である有機溶媒との湿式混合は、湿式ボールミル又は攪拌ミルにより行われる。湿式ボールミルでは、ZrO2製ボールを用いる場合には、直径5〜10mmの多数のZrO2製ボールを用いて8〜24時間、好ましくは20〜24時間湿式混合される。ZrO2製ボールの直径を5〜10mmと限定したのは、5mm未満では混合が不十分となることからであり、10mmを越えると不純物が増大する不具合があるからである。また混合時間が最長24時間と長いのは長時間連続混合しても不純物の発生が少ないからである。
【0019】
攪拌ミルでは、直径1〜3mmのZrO2製ボールを用いて0.5〜1時間湿式混合される。ZrO2製ボールの直径を1〜3mmと限定したのは、1mm未満では混合が不十分となることからであり、3mmを越えると不純物が増える不具合があるからである。また混合時間が最長1時間と短いのは、1時間を越えると原料の混合のみならず粉砕の仕事をするため、不純物の発生の原因となり、また1時間もあれば十分に混合できるからである。
【0020】
次に上記スラリーを噴霧乾燥して平均粒径が50〜250μm、好ましくは50〜200μmの造粒粉末を得る。この造粒粉末を所定の型に入れて所定の圧力で成形する。上記噴霧乾燥はスプレードライヤを用いて行われることが好ましく、所定の型は一軸プレス装置又は冷間静水圧成形装置(CIP(Cold Isostatic Press)成形装置)が用いられる。一軸プレス装置では、造粒粉末を750〜3000kg/cm2、好ましくは1500〜2500kg/cm2の圧力でCIP成形装置では造粒粉末を1000〜3000kg/cm2、好ましくは1500〜2500kg/cm2の圧力でCIP成形する。圧力を上記範囲に限定したのは成形体の密度を高めるとともに焼結後の変形を防止し、後加工を防止するためである。
【0021】
更に成形体を所定の温度で焼結する。焼結は大気、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1350℃以上、好ましくは1400〜1800℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜8時間行う。これにより相対密度90%以上のペレットが得られる。上記焼結は大気圧下で行うが、ホットプレス(HP)焼結や熱間静水圧プレス(HIP、Hot Isostatic Press)焼結のように加圧焼結を行う場合には、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1350℃以上の温度で1〜5時間行うことが好ましい。
【0022】
このようにして形成されたMgO焼結ペレットは、図1に示すように保護膜11bにより被覆される。保護膜の製造方法及び被覆方法は以下の通りである。先ずSiO2の濃度が0.5〜5.0質量%となるようにテトラメトキシシランをエタノールに溶解し、触媒として酸を0.001〜0.1質量%添加する。添加する酸としては、特に限定されないが、塩酸、硝酸、酢酸等を用いるのが好ましい。次にこの溶液を40〜80℃の温度で30分〜10時間加熱した後、冷却して保護膜形成用液を得る。この保護膜形成用液に、MgO焼結ペレットをディッピングすることにより、MgO焼結ペレットの表面に塗膜を形成する。塗膜方法はディッピングに限らず、スプレー法等を用いてもよい。次いで、このMgO焼結ペレットを150〜300℃の温度で10〜60分間大気中で加熱して膜を固定し、MgO焼結ペレット表面に膜厚が0.1〜1μmのSiO2膜を成膜する。ここで保護膜の膜厚を上記範囲内としたのは、下限値未満では耐候性において不十分となり、上限値を越えると膜の割れ、剥離が生じやすくなり好ましくないからである。
【実施例】
【0023】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
【0024】
<実施例1>
まずMgO純度が99.9%であり、C濃度100ppm、遷移金属元素として、Fe、Mn及びZnをそれぞれ10ppm、Siを20ppm含有するMgO焼結ペレットを用意した。このMgO焼結ペレットは直径が10mm、厚さが2mmであった。
【0025】
次にSiO2の濃度が1質量%となるようにテトラメトキシシランをエタノールに溶解した溶液に、触媒として硝酸を0.005質量%添加した。この溶液を60℃で60分間加熱した後、冷却して保護膜形成溶液を調製した。この保護膜形成溶液にMgO焼結ペレットをディッピングすることにより塗膜し、温度200℃で30分間加熱してMgO焼結ペレット表面に厚さ0.5μmのSiO2膜を固定した。この表面にSiO2膜を固定したMgO焼結ペレットを紫外線感応部とした。
【0026】
次にこの紫外線感応部を、耐熱性があり、紫外線により劣化し難いセラミック製のサポートで支持し、このサポートの下面に40〜300℃の範囲で温度調整可能なヒーターをMgO焼結ペレットの下部に設置して紫外線検出器を作製した。
【0027】
<比較試験>
実施例1で作製した紫外線検出器に、以下の表1に示す照射条件で、紫外線を照射した。照射条件1〜4及び照射条件7,8ではブラックライト(FL20S:波長310〜400nm:NECライティング社製)を使用し、照射条件5では高圧水銀ランプ(波長200〜600nm:ウシオ電機社製)を使用した。
【0028】
【表1】

<評価1>
紫外線照射前及び照射条件1〜8で紫外線を照射した後の紫外線感応部の色度を、目視による観察ならびにカラーコンピュータ(スガ試験機社製)を用いたLab系色差におけるL値、a値及びb値の数値を測定した。その結果を以下の表2に示す。
【0029】
【表2】

表2から明らかなように、表1に示す照射条件1〜5で紫外線を照射した紫外線感応部は、目視による色度及びLab系色差におけるL値、a値及びb値の数値にも変化があり、本発明の紫外線検出器において照射強度及び照射量が上記条件を満たせば、波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を検出することができることが確認された。一方、紫外線の照射量が15mJ/cm2未満である照射条件6及び紫外線の照射強度が0.1mW/cm2未満である照射条件7においては、紫外線を照射したにもかかわらず本発明の紫外線照射器では紫外線感応部に目視でも色度変化がみられず、またLab系色差におけるL値、a値及びb値の数値にも変化はみられず紫外線を検出できなかった。その理由としては照射条件6では照射量が足りず、照射条件7では照射量及び照射強度がともに不足したためと考えられる。このことから、本発明の紫外線照射器において感応する紫外線の照射強度及びその照射量には最適な範囲が存在することが確認された。更に詳細な試験を行ったところ、本発明の紫外線検出器において感応する紫外線は照射強度0.1〜1000mW/cm2かつその照射量が15〜1000mJ/cm2であることが確認された。
【0030】
<評価2>
照射条件5で紫外線を照射した後、ヒーターにより、以下の表3に示す条件で加熱し、目視による色度変化を観察した。その結果を表3に示す。
【0031】
【表3】

表3から明らかなように、紫外線感応部は温度100℃以上で加熱することにより再利用可能な色度に戻ることが確認された。一方、40℃程度の加熱では色調は変化しなかった。再利用可能な色度に戻すには100℃以上の温度で加熱する必要があることが確認されたことから、1度紫外線を検出すれば、常に監視しなくても紫外線検出の履歴が確認できることが確認された。
【0032】
<評価3>
まず紫外線検出器に、照射強度1000mJ/cm2及び照射量117mJ/cm2で照射して紫外線感応部を着色状態とした。次にヒーターにより150℃で10分間加熱し紫外線感応部を再利用可能な色度に戻した後、室温で冷却した。この工程を1サイクルとし、この1サイクルを複数回繰り返して行う再現試験を行った。20、30及び50サイクル後の結果を以下の表4に示す。
【0033】
【表4】

表4から明らかなように、本発明の紫外線検出器では上記工程を50回以上繰り返しても再利用可能な色度に戻ることが確認された。
【0034】
<比較例1>
MgO焼結ペレットの純度を99.0%未満(90.0%)としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、紫外線検出器を形成した。
【0035】
この紫外線検出器について比較試験の照射条件5と同じ条件で紫外線を照射したが、以下の表5に示すように、紫外線の照射前後でLab系色差におけるL値、a値及びb値の数値にほとんど変化がみられなかった。このことから本発明の紫外線検出器の紫外線感応部に使用できるMgO焼結ペレットの純度は99.0%以上であることを要することが判った。更に異なる純度のペレットを用いた検出器を作製して、同様の試験を行ったところ、紫外線感度及び再利用の色度識別を勘案すると、99.0%以上の純度が最適であることが確認された。
【0036】
【表5】

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る紫外線検出器を模式的に表した図である。
【符号の説明】
【0038】
11 紫外線感応部
11a MgO焼結ペレット
11b 保護膜
12 サポート
13 ヒーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
純度99.0%以上のMgO焼結ペレットからなり表面が保護膜で被覆された波長280〜380nmの範囲を含む紫外線を感応する紫外線感応部と、
前記紫外線感応部を支持するサポートと、
前記紫外線感応部を加熱するヒーターと
を備えた紫外線検出器。
【請求項2】
ヒーターによる加熱温度が100〜600℃である請求項1記載の紫外線検出器。
【請求項3】
感応する紫外線の照射強度が0.1〜1000mW/cm2でありかつその照射量が15〜1000mJ/cm2である請求項1記載の紫外線検出器。

【図1】
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【公開番号】特開2008−298668(P2008−298668A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146675(P2007−146675)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【出願人】(597065282)株式会社ジェムコ (151)
【Fターム(参考)】