説明

紫外線遮蔽性に優れた衣料

【課題】
紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しく、しかも、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いにも優れた衣料を提供すること。
【解決手段】
竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製した織物地又は編物地から衣料を作製する。前記竹を原料とするレーヨン繊維の繊維長と前記綿繊維の繊維長とを揃えておくことが有利である。前記衣料の紫外線遮蔽率が95%以上で寸法変化率が3%以下であり、戸外で着用する衣料に特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製される織物地又は編物地からなる衣料に関する。とくに、紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しく、しかも寸法変化率が低く毛玉の発生が抑制された、竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製される織物地又は編物地からなる衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者の製品に対する要求は多用化されており、例えば戸外で着用する衣料では紫外線遮蔽性に優れた衣料が求められている。
そこで、布帛に酸化チタンを含む樹脂をコーティングしたり、紫外線吸収剤及び/又は紫外線遮蔽剤を含有する樹脂を織物表面に被覆し(特許文献1、特許文献2)、あるいは繊維を形成するポリマー中に酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線遮蔽剤を練り込んでおき(特許文献3)、それら布帛あるいは繊維から紫外線遮蔽性に優れた衣料を作製する技術が報告されている。それら衣料は確かに紫外線遮蔽性は優れているが、衣料表面に存在する紫外線吸収剤及び/又は紫外線遮蔽剤が肌には優しくないとの不都合さが残るので、紫外線遮蔽性に優れ、しかも肌に優しい衣料の開発が望まれている。
【0003】
一方、肌に優しい衣料としては、例えば木綿に代表される天然セルロース、又はビスコースに代表される再生セルロース等のセルロース系繊維を利用した衣料が知られており、現在でも多用されている。ところが、当該衣料は、皺になりやすくまた洗濯後に縮みやすい等の問題点がある。そこで、セルロース系繊維にポリエステル繊維などの合成繊維を混紡して作製した材料から衣料が開発されたが(例えば特許文献4)、たしかに、それら衣料の提供により前記問題点は解決されたが、今度は肌触りや風合いが劣るという問題が指摘されている。
【0004】
さらに、繰返し使用や洗濯によっても、風合いを保持し、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制された衣料は誰しも望むところであり、それらの点を満足する衣料を提供することが出来れば、大変意味のあることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−50734号公報
【特許文献2】特開2003−96641号公報
【特許文献3】特開平5−148734号公報
【特許文献4】特公平1−15611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の課題は紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しい衣料を提供することにある。また、紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しく、しかも、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いにも優れた衣料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿とから作製された混紡糸から作製される織物地又は編物地からなることを特徴とする衣料は意外にも前記課題が解決できるとの知見を得た。その知見を基にしてさらに研究を進め、遂に本発明を完成させた。
【0008】
以下、本発明を説明する。
本発明でいう衣料は竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿から構成される織物地又は編物地から作製される。
本発明で用いる竹は特に制限されない。日本で生育した竹材を使用できるし、中国や東南アジアの諸国で生育した竹材も使用できる。それら竹材の中では、とくに中国産の竹材が好ましい。竹の種類も特に制限されないのであって、例えば真竹や孟宗竹をはじめとして、篠竹、呉竹、女竹、蓬莱竹、支那竹等の竹を用いることができる。特に、真竹、孟宗竹、しかも中国で育った真竹、孟宗竹を用いると、繊維が強靱であり、品質の良い衣料を作製できるので有利である。
【0009】
これら竹を原料とした繊維であれば特に制限されないが、特にレーヨン繊維であることが好ましい。竹を原料とするレーヨン繊維は既に知られている。前記レーヨン繊維の繊維長は特に制限されない。また、前記レーヨン繊維の単繊維の繊度としては、0.9〜20.0dtexであることが好ましく、1.0〜10dtexであることがより好ましい。繊度が前記範囲を外れたときには、硬さや強度の点等で問題があり不都合である。
【0010】
前記レーヨン繊維としては、竹を原料とするアセテート、トリアセテート、精製セルロース、ビスコースレーヨン、及び、銅アンモニアレーヨン等の繊維が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0011】
前記セルロースレーヨン繊維の製造方法としては、一般のレーヨン繊維と同様の製造方法が好適に挙げられる。例えば、ビスコースレーヨンは、竹を原料とするパルプをアルカリ及び二硫化炭素に反応させ、苛性ソーダに溶解して紡糸し、セルロースを凝固・再生することにより製造することができる。該ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、アセテート、トリアセテート、及び、精製セルロースの製造方法は、すでに広く知られており、本発明ではその方法を適宜用いればよい。
【0012】
前記織物地又は編物地を構成する繊維として、長繊維又は超長繊維な綿の繊維を採用することに本発明の一つの特徴がある。本発明では長繊維又は超長繊維な綿であれば特に制限されず使用できる。その繊維長は平均値として28mm以上であれば使用可能であるが、平均繊維長が30mm以上である綿が好ましく、所謂超長繊維といわれる平均繊維長が35mm以上であれば更に好ましい。平均繊維長の上限は特に限定されない。前記長繊維又は超長繊維な綿において、単繊維の繊度としては特に制限されないのであるが、例えば1.0〜10.0dtexである繊維を用いることが好ましい。
本発明で用いる長繊維又は超長繊維な綿としては、例えば、中国、西印度諸島で生産される長繊維又は超長繊維な綿が好ましく、その中でも中国の新疆で生産される新疆綿が好ましい。
【0013】
本発明では前記竹を原料とするレーヨン繊維と前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを混紡し、糸を作製することに本発明の一つの特徴がある。原料とするレーヨン繊維と前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを混紡する手段、方法は、本発明の所期の目的を達成することができるのであれば、特に制限されないのであって、例えば、竹を原料とするレーヨン繊維と前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを調合し(調合工程)、前記調合処理物を梳毛カードにかけて篠状にし(カード工程)、篠を引き伸ばし、撚りをかけ(精紡工程)混紡糸を得る手段、方法を例示できるが、この方法に何ら限定されない。本発明では前記竹を原料とするレーヨン繊維の繊維長をできるだけ揃えておくと共に、前記繊維長に前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維の繊維長を揃えるようにすると、前記調合工程やカード工程をより温和な条件で短縮化することが可能となり、開綿、打綿時の過度な綿の刺激を回避することが出来るので、有利である。例えば、竹を原料とするレーヨン繊維と前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを人の手で混ぜ合わせ、操作しやすい程度の大きさに丸め込んで並べる工程(この工程を人工調合工程という)を前記調合工程の初めにおくことが有利である。繊維長を揃えておく程度は、用いる材料や作製しようとする衣料によって異なるのであり一概に規定することができないが、例えば、前記竹を原料とするレーヨン繊維の繊維長を±5%程度以下に揃えておくことが好ましく、±3%程度以下に揃えておくことがより好ましい。また、前記綿の繊維の平均繊維長を前記竹を原料とするレーヨン繊維の平均繊維長の±3%程度以下に揃えるようにすることが、優れた特性を有する衣料を作製できるという点で好ましい。
【0014】
竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを混紡比率は、作製する衣料によって異なるのであって、特に制限されないが、竹を原料とするレーヨン繊維および長繊維又は超長繊維な綿の繊維の比率(質量)は40/60〜90/10が好ましく、40/60〜80/20がより好ましく、50/50〜80/20が更に好ましく、60/40〜80/20が特に好ましい。前記配合比が前記数値範囲内であれば、本発明が規定するような優れた性質を保持する衣料を提供することができる。
【0015】
混紡糸の単繊度としては、1.2〜30dtexであることが好ましく、2.0〜20dtexであることがより好ましい。前記混紡糸においては、双糸のときには、200〜1500T/m(T=撚の回数)の実撚が付与されていることが好ましく、400〜1200T/mの実撚が付与されているのがより好ましい。前記撚り数の数値範囲外のときには、本発明で規定する紫外線遮蔽性に優れ、肌さわりが良く、しかも、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いを保持した衣料を提供することができない。なお、糸番手としては10〜80綿番手の範囲になることが好ましい。
【0016】
前記混紡糸においては、所望により、竹を原料とするレーヨン繊維および長繊維又は超長繊維な綿の繊維のほか、他の繊維等を混合してもよい。混合する繊維としては、天然繊維としては、例えば、絹、麻、羊毛、カシミヤ、アルパカ、モヘヤ、アンゴラ、ラクダ、ロシアンセーブル、長繊維又は超長繊維な綿以外の綿、及び、ガナコ等の繊維が挙げられる。再生繊維としては、竹以外を原料とする一般のビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、アセテート、トリアセテート、及び、精製セルロース等の繊維が挙げられる。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン及びアクリル等の繊維が挙げられる。前記他の繊維の含有量は、作製しようとする衣料、用いる竹を原料とするレーヨン繊維および長繊維又は超長繊維な綿の繊維の種類や量により変動するので一概に規定することが出来ないのであるが、たとえば、本発明が規定する織物地又は編物地において10質量%未満とすることができるが、5質量%未満とするとより好ましい。
【0017】
前記混紡糸から織物地又は編物地を作製するが、本発明では当該織物地又は編物地は本発明が規定する衣料を作製することが出来るかぎり、特に制限されない。例えば、経糸と緯糸とに用いて、経糸密度40〜80本/2.54cm、緯糸40〜80本/2.54cmの織物を例示でき、厚みが0.5〜2mm、目付けが100〜300g/mの織物を例示できる。前記織物地をなす織物としては、平織物や斜文織物を例示できるが、それらに限定されない。
前記編物地をなす編物としては、たて編物、よこ編物のいずれでもよく、例えば、厚みが0.5〜2mm、目付けが100〜300g/mの編物を例示できる。また、前記編物地をなす編物として平編物、ガーター編物、ゴム編物、鹿の子編物等を例示できるがそれらに何ら限定されない。
その織物地又は編物地を作製する方法も特に制限されない。織物地をなす織物は、例えば、エアージエット織機、ウオータージエット織機等を使用して製織でき、編物地をなす編物は丸編機、経編機等を使用して製編できる。
【0018】
本発明では、混紡糸に染色処理してもよいし、織物又は編物に染色処理してもよい。染色処理は本発明の所期の目的を達成できる限り特に制限されない。用いる染料や顔料も本発明の衣料を提供することが出来る最適な染料や顔料を適宜選択すればよいが、具体的には直接染料に属する染料又は反応染料に属する染料を採用することが好ましい。
【0019】
本発明では、前記織物地又は編物地から衣料を作製する。本発明の衣料は紫外線遮蔽性に優れていることが一つの特徴である。特に紫外線吸収剤や紫外線遮蔽剤を用いることなく、例えば95%以上、さらには、98%以上の紫外線領域(例えば280〜390nmの波長)の光を遮蔽することができる。本発明では、99%以上の高い紫外線遮蔽能を有する衣料も提供できた。紫外線遮蔽率の測定法は公知の方法を採用すればよい。
本発明の衣料は肌に優しい衣料でもある。紫外線吸収剤や紫外線遮蔽剤を用いることがなく、しかも、竹を原料とする繊維と繊維が特に長い綿を併用していることが大きな理由であると考えられる。前記衣料は、さらに、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いにも優れていることも特徴の一つである。すなわち、紫外線遮蔽率が前記のとおりである上に、洗濯処理後の寸法変化率は±3%以下である衣料が提供でき、さらに±2%以下の衣料や±1%以下の衣料を提供できる。しかも、繰返し使用や洗濯によっても、毛玉の発生も抑制される。
本発明でいう衣料は何ら制限されないが、特に戸外で着用する衣料あるいはアウターウエア(以下、アウターウエアと記載する)が好ましい。アウターウエアとしては、ゴルフウエア、テニスウエア、ウォーキングで着用するウエアなどのスポーツ衣料、シャツ、ワイシャツ、ブラウス、カットソー、Tシャツ、タンクトップ、ズボン、スラックス、パンタロン、半ズボン、スカート、靴下、足袋、甚平、作務衣などの衣料、帽子、ハット、キャップ等を例示できるが、それらに限定されない。
前記衣料の作製方法は特に限定されないのであって、例えば、前記織物地を適宜手段で裁断し、次いで縫製糸を用いて縫製し、衣料を作製することができる。また、見ごろに分割して半成型したものをつなぎ合わせて衣料を作製することもできるし、最終的な形まで成型して編むことにより衣料を作製することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明により紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しい衣料が提供される。前記衣料は、さらに、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いにも優れている。さらに、紫外線遮蔽性に優れ、肌に優しく、しかも、繰返し使用や洗濯によっても、寸法変化が少なく、毛玉の発生も抑制され、風合いにも優れた衣料が提供され、総合的に優れた性質を有する衣料が提供される。
本発明の衣料は前記特性を有するので、特にアウターウエアとすることが有利である。しかも、本発明の衣料は耐光堅牢度や耐汗堅牢度が高いので、その点でも有利である。本発明の衣料を着用して戸外にでるときには、紫外線の影響から護る事ができることに繋がるので、その点でも有利であり、本発明は極めて実用的な発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施例などに基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。
[参考例1]
中国産の孟宗竹パルプを粉砕し、苛性ソーダ水溶液で竹繊維をほぐし、得られたビスコースから繊度が1.67dtex、繊維長が38.0(±3%)mmのレーヨン繊維を得た。
繊維長が38.8(±3%)mm、繊度が1.33dtexの中国産新疆綿30質量%と前記竹繊維70質量%とから、撚り数が1180回/mで80綿番手の混紡糸(双糸)を作製した。
【0022】
[実施例1]
(染色編物の作製)
参考例1で作製した混紡糸を用い、常法に従って厚みが0.88mm、目付けが210
g/m2の鹿の子編物を作製した。得られた編物を常法に従って染料で染色し、染色した編物を得た。
【0023】
(平均紫外線遮蔽率の測定)
前記染色した編物地の平均紫外線遮蔽率を測定した。分光光度計を用い、波長280〜390nmの範囲で各波長(5nm毎)の光の遮蔽する割合を計測し、その波長範囲での遮蔽率の平均値を算出した。測定した結果平均紫外線遮蔽率は99.7%であった。平均紫外線遮蔽率は紫外線をどれだけ遮蔽しているかを表す値である。大きい値ほど好ましい。
(毛玉発生の測定)
前記染色した織物地を洗濯処理した後の毛玉発生を測定した。毛玉発生の程度を1〜5級にランク付けした標準品(JIS L1076)を基準とし、目視観察により数値化した。数字が高いほど毛玉発生が少ないことを示す。なお、洗濯処理は前記染色した編物地を30℃の水に5分間浸漬した後、市販の洗剤を用いて2分間手もみ洗いし、軽く脱水処理後、浄水中で2分間すすぎ洗いし、脱水した後、つりほし乾燥させた(JISL0217に従った)。この処理を1回とした。観察結果は5級であった。
【0024】
[実施例2]
前記染色した編物から常法に従い、ポロシャツを作製した。
(寸法変化率の測定)
前記ポロシャツを実施例1と同様に洗濯処理し、前記ポロシャツの寸法変化率を測定した。洗濯処理する前に、ポロシャツの背中側の襟下の縫い目と裾との長さを測定し、前記と同様な1回洗濯処理後の前記長さとの差を測定した。
寸法変化率は、−0.9%であった。なお、寸法変化率は下記式に基き算出した。
[(B)−(A)]/(A) × 100
(式中、Aは洗濯処理する前の長さ、Bは洗濯処理した後の長さを示す)
【0025】
(変退色の測定)
前記ポロシャツの耐光堅牢度をJIS L0842第3露光法に準じて測定した。測定結果は3級合格であった。前記ポロシャツの洗濯堅牢度をJIS L0844に準じて測定した。測定結果は変退色の程度は4−5級であり、汚染の程度は4−5級以上であった。前記ポロシャツの汗堅牢度をJIS L0848(酸処理、アルカリ処理)に準じて測定した。測定結果は酸処理、アルカリ処理とも変退色の程度は4−5級であり、汚染の程度は4−5級以上であった。
【0026】
(摩擦堅牢度の測定)
前記ポロシャツの摩擦堅牢度をJIS L0849II型に準じて測定した。測定結果は、乾燥時では4−5級以上であり、湿潤時では3級であった。以上の結果から本発明のポロシャツは摩擦堅牢度が高いことが分かった。
【0027】
(風合いの測定)
5人のパネラーにより前記ポロシャツの風合いを下記評価基準に従い官能評価した。その評価結果を表1に示す。なお、なお、数字が大きい程優れることを意味する。
評価基準
5:極めて良好、
4:良好、
3:ふつう、
2:不良、
1:極めて不良
【0028】
[比較例1]
中繊維長の綿糸からなる鹿の子編物地から常法に従い作製したポロシャツを入手した。
前記ポロシャツの風合いを実施例2と同様に操作し、官能評価した。その評価結果を表1に示す。
【0029】
表1

【0030】
本発明を以下のように記載できる。
(1)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸を90重量%以上含む織物地又は編物地からなることを特徴とする衣料。
(2)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸を90重量%以上含む織物地又は編物地からなることを特徴とするアウターウエア。
(3)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸を90重量%以上含むことを特徴とする前記1記載の衣料用織物又は編物。
(4)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸を90重量%以上含むことを特徴とする前記2記載のアウターウエア用織物又は編物。
(5)紫外線遮蔽率が95%以上で寸法変化率が3%以下である前記1記載の衣料又は前記2記載のアウターウエア。
(6)紫外線遮蔽率が98%以上で寸法変化率が2%以下である前記1記載の衣料又は前記2記載のアウターウエア。
(7)紫外線遮蔽率が95以上で寸法変化率が3%以下である前記3記載の衣料用織物又は編物
(8)紫外線遮蔽率が95以上で寸法変化率が3%以下である前記4記載のアウターウエア用織物又は編物。
(9)紫外線遮蔽率が98%以上で寸法変化率が2%以下である前記3記載の衣料用織物又は編物。
(10)紫外線遮蔽率が98%以上で寸法変化率が2%以下である前記4記載のアウターウエア用織物又は編物。
(11)長繊維又は超長繊維な綿の繊維長が35mm以上である前記1又は5記載の衣料。
(12)長繊維又は超長繊維な綿の繊維長が35mm以上である前記2又は5記載のアウターウエア。
(13)長繊維又は超長繊維な綿の繊維長が35mm以上である前記3又は6記載の衣料用織物又は編物。
(14)長繊維又は超長繊維な綿の繊維長が35mm以上である前記4又は6記載のアウターウエア用織物又は編物。
(15)綿が新疆綿である前記1、5および11のいずれか記載の衣料。
(16)綿が新疆綿である前記2、5および12のいずれか記載のアウターウエア。
(17)綿が新疆綿である前記3、6および13のいずれか記載の衣料用織物又は編物。
(18)綿が新疆綿である前記4、6および14のいずれか記載のアウターウエア用織物又は編物。
(19)竹が中国産の竹である前記1、5、11および15のいずれか記載の衣料。
(20)竹が中国産の竹である前記2、5、12および16のいずれか記載のアウターウエア。
(21)竹が中国産の竹である前記3、6、13および17のいずれか記載の衣料用織物又は編物。
(22)竹が中国産の竹である前記4、6、14および18のいずれか記載のアウターウエア用織物又は編物。
(23)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを調合する調合工程、前記調合処理物を梳毛カードにかけて篠状にするカード工程、前記篠を引き伸ばし、撚りをかける精紡工程を有することを特徴とする混紡糸の製造方法。
(24)竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿の繊維とを揃えておくことを特徴とする前記21記載の混紡糸の製造方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製する織物地又は編物地からなることを特徴とする衣料。
【請求項2】
竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製することを特徴とする請求項1記載の衣料用織物又は編物。
【請求項3】
紫外線遮蔽率が95%以上で寸法変化率が3%以下である請求項1記載の衣料又は請求項2記載の衣料用織物又は編物。
【請求項4】
竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製する衣料用織物の製織方法又は竹を原料とするレーヨン繊維と長繊維又は超長繊維な綿との混紡糸から作製する衣料用編物の製編方法であって、前記竹を原料とするレーヨン繊維の繊維長を揃えておくと共に、前記竹を原料とするレーヨン繊維の繊維長と前記長繊維又は超長繊維な綿の繊維長を揃えておくことを特徴とする衣料用織物の製織方法又は衣料用編物の製編方法。

【公開番号】特開2010−265558(P2010−265558A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−117033(P2009−117033)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(509134400)
【出願人】(509134422)
【出願人】(509135016)
【Fターム(参考)】