組付コンベア装置
【課題】極めて簡素で容易に設置できる構成であると共に、エネルギー消費が少なく、作業者による作業の邪魔にならない低床タイプの組付コンベア装置を提供する。
【解決手段】環状のガイドレール2と、フロアFに接地する車輪および前記ガイドレール2の前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレール2に沿ってフロアF上を周回移動可能に構成された複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車3に接すると共にこの治具台車3を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニット4とを有する。
【解決手段】環状のガイドレール2と、フロアFに接地する車輪および前記ガイドレール2の前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレール2に沿ってフロアF上を周回移動可能に構成された複数の治具台車3と、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車3に接すると共にこの治具台車3を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニット4とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対し流れ作業で各種部品などを分担して組み付ける組付コンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ワークの組付ラインなどに設置する組付コンベア装置は、作業者がコンベアに沿って組付作業を行うことができるように組付コンベア装置の高さを低く抑え、パレット治具の上にワークを搭載した状態でパレット治具ごとワークを搬送する低床タイプの組付コンベア装置が用いられるようになっている。このような組付コンベア装置では、メイン側のコンベアとリターン側のコンベアの間を繋ぐように渡り装置(トラバーサ装置)を設ける必要があった。
【0003】
図12は従来の組付コンベア装置90の構成を示す図である。図12に示すように、従来の組付コンベア装置90はエンジンなどのワークを搭載したパレット治具をメイン側のコンベア91からリターン側のコンベア92に搬送するためのトラバーサ装置93と、リターン側のコンベア92からメイン側のコンベア91に搬送するためのトラバーサ装置94とを備える。
【0004】
このような組付コンベア装置90ではトラバーサ装置93,94によって高速にパレットの移動をおこなうため、これらのトラバーサ装置93,94上では組付作業を行うことができなかった。またトラバーサ装置93,94の安全を確保するための安全柵95を設ける必要があった。加えて、各コンベア装置91,92のトラバーサ装置93,94の接続部分においてはコンベア装置91,92の搬送速度を速くする必要が生じるなどの問題も発生している。さらに、トラバーサ装置93,94を設置するためにはフロアにピット掘りなどの基礎工事を行う必要が生じていた。
【0005】
図13はワークの搬送方向を切り換える反転装置96を用いた例を示す図である。図13に示すように、反転装置96を用いることにより、メイン側のコンベア91とリターン側のコンベア92の間のトラバーサ装置としてコンベア93a,94bを用いることができるのでこれらのコンベア93a,94aにおいても組付作業を行うことが可能である。しかしながら、反転装置96はワークとしてエンジンのような重量物を載せたままパレットを回転させるものであるから、作業者の安全のために安全柵96aを設ける必要があり、かつ、反転装置96の設置のためにフロアにピットを掘る必要があった。
【0006】
図14は本出願人が先に出願した下記特許文献1に記載のループ式の組付コンベア装置90aを示す図である。図14に示す組付コンベア装置90aはワークを搭載するためにパレットを用いることなく、走行レール97上をこの走行レール97に沿って移動する治具台車98が走行レール97の外側に突出する位置にワークを支持するワーク支持部98aを備えるので、作業者はコンベア装置90aの何処でも組付作業を行うことができる。また、安全柵のようなものを形成する必要がないという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−184317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のものを用いた場合にも、フロア上に走行レール97の外側にワークを支持することができる程度の頑丈な走行レール97を設ける必要があり、これには相応の大きさが必要となるため、その設置工事にレベル出し作業や大掛かりな据付け工事が必要となる。また、装置が大型化するので作業者が組付コンベア装置90aの反対側に移動するためには組付コンベア装置90aの周りを大回りする必要が生じるなど、作業者の動きを制限するものであった。
【0009】
本発明は前記問題を考慮に入れてなされたものであり、極めて簡素で容易に設置できる構成であると共に、エネルギー消費が少なく、作業者による作業の邪魔にならない低床タイプの組付コンベア装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は、環状のガイドレールと、フロアに接地する車輪および前記ガイドレールの前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレールに沿ってフロア上を周回移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車に接すると共にこの治具台車を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニットとを有することを特徴とする組付コンベア装置を提供する。(請求項1)
【0011】
前記構成によれば、ガイドレールにガイド車輪が当接して回転することにより治具台車はガイドレールに厳密に合わせた軌道上を正確に移動でき、車輪がフロアに接地するので治具台車はフロア上を周回移動可能に構成されている。したがって、ガイドレールは治具台車の移動方向をガイドするためのものであり、治具台車の走行ガイドではないので、その構成は極めて簡素である。
【0012】
駆動ユニットに接する治具台車は駆動ユニットから与えられる駆動力によって搬送方向に移動し、連結手段を介して連結する他の治具台車もこれに連動して搬送方向に移動する。このとき、各治具台車はフロア上を治具台車の車輪で走行する構成であるから、従来のように走行レールを設置する必要がなく、小さな駆動力で全ての治具台車を移動させることができる。また、各治具台車には駆動源が不要であり、駆動力を伝達するための環状の駆動チェーンのようなものも不要であるから軽量であり、治具台車を可及的に低床に形成することができる。
【0013】
前記駆動ユニットは治具台車の左右両側に配置されてこれを両側から挟み込むようにして搬送方向に移動させるための駆動力を与えるものであることが好ましいが、ガイド車輪を設けた側に一つの駆動ユニットを設けてもよい。また、駆動ユニットは組付コンベア装置に少なくと1ユニット必要であるが、複数設けてもよいことはいうまでもない。駆動ユニットは治具台車側に設けたチェーンまたはラックに駆動ユニット側のスプロケットまたはピニオンを噛み合わせることにより駆動力を効率よく伝達するものであっても、高摩擦抵抗面を用いて駆動力を伝達するものであってもよい。
【0014】
前記治具台車はその側部に進行方向に沿って配置されたチェーンを備え、前記駆動ユニットは前記チェーンの進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケットと、これらのスプロケットの回転を同期させる同期駆動手段と、前記スプロケットに回転力を供給するモータとを備えることが好ましい。(請求項2)
【0015】
前記構成によれば前記チェーンとスプロケットの噛み合わせによって駆動ユニットから供給される駆動力を確実に治具台車に伝達することができる。隣接する治具台車の間においてチェーンが途切れるところをできるだけ小さくするためには、前記チェーンは連結手段との連結部より前後に延ばして配置してあることが好ましく、その延ばし幅は前後異ならせることにより、曲線部において前後の治具台車のチェーンが衝突することを防止できるので好ましい。また、前記治具台車の側部に対するチェーンの配置は比較的容易に行うことができ、製造コストを削減できるので好ましい。また前記チェーンを配置する位置は治具台車の側面であることが好ましいが、治具台車に台を形成している場合にはこの台に対してその上面および/または下面にチェーンを配置するようにしてもよい。
【0016】
前記スプロケットが進行方向の前後少なくとも2箇所に設けられているので、前後の治具台車の間など、チェーンが途切れるところがあったとしても前後何れか一方のスプロケットがチェーンと噛み合っていることにより、治具台車に駆動力を伝達することができる。さらに、同期駆動手段が両スプロケットの回転を同期させるので各スプロケットの山がチェーンのローラに衝突することがない。前記同期駆動手段は両スプロケットに連結する歯車にモータに連動する歯車を噛み合わせるものなど、種々の形態が考えられるが、前記両スプロケットにそれぞれ同軸上に連結された従動スプロケットと、モータに連結された駆動スプロケットと、両従動スプロケットおよび駆動スプロケットに巻回された駆動チェーンとを備えるものであることが好ましい。
【0017】
モータは組付コンベア装置内の全ての治具台車を移動させることができる程度の駆動力を出力可能な容量を有するものである。上記構成の場合、隣接する治具台車の間隔は正確に合わせてあることが好ましく、このためには、前記ガイドレールはその長さを隣接する治具台車の間隔に合わせてその定数倍に微調整してあることが好ましく、前記ガイドレールは治具台車の間隔に合わせて分割した複数のパーツからなり、曲線部におけるガイドレールの各パーツの曲率を部分的に変更することにより、全体的なガイドレールの形状を楕円形としてその長さを調節することができる。
【0018】
前記治具台車は前記ガイド車輪をガイドレールの両側面に当接するように左右一対備え、これら左右のガイド車輪は前記ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置し、かつ、前記連結手段は両ガイド車輪の中心の中間点に設けた旋回ピン同士を連結する連結棒と、この連結棒の上面を覆う渡りパレットとを備えることが好ましい。(請求項3)
【0019】
前記ガイド車輪がガイドレールの両側面に当接するものであるから治具台車の周回移動の軌道をより正確にガイドレールに合わせることができる。また、これらガイド車輪は、ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置しているので、直線部においても曲線部においてもガイドレールの幅を一定にして、ガイドレールをガイド車輪によって隙間なく挟み込むことができ、左右のがたつきを抑えることができる。すなわち、ガイド車輪の前後方向の位置ずれ幅は曲線部の曲率に合わせて設定することができる。
【0020】
前記駆動ユニットが前記治具台車と駆動ユニットの高さ位置を合わせるためのカムフォロアを備える場合(請求項4)には、治具台車と駆動ユニットの高さ位置がカムフォロアによって合わせられるので、駆動ユニットと治具台車の接触部におけるレベル出しを簡単に行うことができ、フロアに多少の凹凸がある場合でも、駆動ユニットからの駆動力を確実に治具台車に伝達することができる。
【発明の効果】
【0021】
前述したように、本発明によれば、ガイドレールは治具台車の移動方向をガイドするものであり、従来のようにレール上を治具台車が走行するものでないので、ピットを掘ったりレベルを取るといった大掛かりな設置工事を行うことなく容易に設置することができる。また、治具台車はフロアに接地する車輪によってフロア上を周回移動するものであり、それ自体に動力源を搭載する必要がないので、組付コンベア装置の構成を可及的に簡素かつ低床に形成することができ、組付コンベア装置は作業者の作業を邪魔することがなく、かつ、より少ない駆動力で移動させることができて、省エネルギーである。
【0022】
また、前記駆動ユニットは、組付コンベア装置内の少なくとも一つの治具台車に接することにより、全ての治具台車を搬送方向に移動させることができるので、組付コンベア装置の構成をさらに簡素にすることができ、組付コンベア装置の小型化にも寄与する。
【0023】
さらに、ガイドレールに当接するガイド車輪は治具台車の移動軌跡をガイドレールに精度良く合わせることができるので、作業者による作業を定位置で行うことを可能としており、自動制御による組付けを行う装置を用いて組付作業を正確な位置合わせのもとに実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係る組付コンベア装置の概略的な全体構成を示す図である。
【図2】前記組付コンベア装置の要部構成を拡大して示す平面図である。
【図3】前記要部構成を拡大して示す側面図である。
【図4】前記組付コンベア装置のより詳細な全体構成を示す図である。
【図5】前記組付コンベア装置の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図6】前記組付コンベヤ装置の搬送方向から見た側面図である。
【図7】前記要部詳細構成を拡大して示す平面図である。
【図8】前記組付コンベア装置の別の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図9】前記組付コンベア装置の別の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図10】前記組付コンベア装置の変形例を説明する図である。
【図11】前記組付コンベア装置の更なる変形例を説明する図である。
【図12】従来の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【図13】従来の別の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【図14】従来の別の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る組付コンベア装置1の構成を概略的に示す図であり、図1はその全体構成を示す平面図、図2は要部構成を拡大して示す平面図、図3は要部構成の側面図である。また、図4〜図9は更に詳細な構成をより具体的に示す図である。
【0026】
図1に示すように、本発明の組付コンベア装置1は、ワークWとして例えばエンジンを搭載した状態で、フロアF上に配置された環状のガイドレール2に沿ってフロアF上を走行する治具台車3と、少なくとも一つの治具台車3に接すると共にこの治具台車3を搬送方向Xに移動させる駆動力を与える駆動ユニット4とを有する。
【0027】
図2、図3に示すように、前記治具台車3はフロアFに接地する複数の車輪5および前記ガイドレール2の前後方向2箇所に当接するガイド車輪6、7を備えることによりガイドレール2に沿ってフロアF上を周回移動可能に構成されており、治具台車3の前後両端には、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段8を備える。
【0028】
前記治具台車3はその側部に進行方向に延ばして配置されたチェーン9を備え、前記駆動ユニット4は前記チェーン9の進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケット10,11と、これらのスプロケット10,11の回転を同期させる同期駆動手段12と、前記スプロケット10,11に回転力を供給するモータ13とを備える。
【0029】
また、図4に示すように、前記駆動ユニット4は前記治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を合わせるためのカムフォロア14をスプロケット10,11の上流側と下流側の両側に延ばして配置する。
【0030】
さらに、図2,図3に示すように、前記ガイド車輪6,7はガイドレール2の両側面に当接させるように左右一対設けられ、これら一対のガイド車輪6,7は基材6a,7aに所定の間隔をおいて配置される。以下、区別が必要なときは、ガイドレール2の内側の側面に当接するガイド車輪6,7を符号6i,7i、ガイドレール2の外側の側面に当接するガイド車輪6,7を符号6o,7oで表わす。
【0031】
前記ガイドレール2は治具台車3の移動方向をガイドするものであるから、所定の幅を備える環状のレールをフロアF上に配置して形成される。また、治具台車3はガイドレール2に沿わせた状態で連結手段8によってループ状に連結されるので、ガイドレール2の総長は治具台車3間の間隔の定数倍に厳密に合わせている。このため、例えばガイドレール2の間隔に厳密に合わせた複数のガイドレールパーツを組み合わせて形成することが好ましい。
【0032】
図4に示すように、本実施形態の場合、ガイドレール2は直線部分Paのガイドレールパーツ2aと互いに曲率が異なる曲線部分Pb,Pcのガイドレールパーツ2b,2cを設けてあり、曲線部分Pb,Pcのガイドレールパーツ2b,2cの長さは治具台車3の間隔のちょうど半分になるように形成する。より詳細には、ガイドレールパーツ2bの曲率半径R1に比べてガイドレールパーツ2cの曲率半径R2を大きくし、曲線部を全体的に略楕円形状に形成することにより、ガイドレール2の厳密な長さ調整を行う。また、ガイドレール2の曲線部の一部分Pcにおいて曲率半径R2を大きくすることにより、治具台車3の走行をよりスムーズにすることができる。
【0033】
図5,図6に示すように、前記治具台車3は前記車輪5が取り付けられる板状の台3aを備え、かつ、この台3aにワークWを搭載してこれを作業者による作業を行いやすい高さに調整可能とする位置調整手段3cを有するワーク把持手段3d(図6のみに図示)を備えることが好ましい。また、治具台車3の側部には台3aの下面に進行方向の前後に延設するように取り付けられる一対の形鋼3bを備え、この形鋼3bの外側の側面に前記チェーン9が取り付けられる。
【0034】
さらに、図7に示すように、前記形鋼3bはその前後端部において外側端を内側端よりも長く形成するように斜めに切断されており、かつ、その外側の長さは前記連結手段8との連結部(後述する旋回ピン8aの位置)よりも走行方向前方に長さL1、後述する旋回ピン8bの位置よりも走行方向後方に長さL2だけ延ばすように形成している。
【0035】
前記車輪5は治具台車3の左右両端部かつ前後両端部近傍の4箇所に配置されており、車輪5と重なる部分のチェーン9にはギャップG1を形成する。また、車輪5はその回転方向を自在に変えることができるように台3aに対して水平方向に回転自在とする方向調整機構5aを備え、車輪5を取り付けた部分の鋼材3bには切込み3cを形成している。つまり、本実施形態では車輪5を治具台車3の左右両端部に取り付けることにより治具台車3の安定走行を可能に構成している。しかしながら、チェーン9を途切れないように配置するために車輪5を治具台車3の両端から少し内側に配置してもよい。
【0036】
前記基材6a,7aは、アジャスタaを備えることにより、前記ガイド車輪6i,6o、7i,7oの前後方向の位置を調整可能に構成されている。
【0037】
図8に示すように、前記ガイド車輪6i,6o、7i,7oの配置はちょうどガイドレール2の曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線L上(この明細書では厳密な「直線上」のみならず「直線上近傍」をも含む)に両ガイド車輪6i,6o,7i,7oの中心が位置するように斜めに配置する。つまり、前記ガイド車輪6,7を平面視ハの字を描くように配置することにより、ガイド車輪6i,6o,7i,7oが当接するガイドレール2の位置を前後方向にずらすように構成している。
【0038】
前記連結手段8は左右のガイド車輪6i,6o、7i,7oの中心のちょうど中間点つまりガイドレール2の中心の真上に位置する連結部において台3aに取り付けられた旋回ピン8a、8bと、前後の治具台車3の旋回ピン8a,8b間を連結し水平方向に回動自在に構成された連結棒8cと、この連結棒8cの上面を覆うと共に治具台車3を直線上に並べた場合にも曲線上に並べた場合にも前後の台3aの間に渡るように平面視略台形に形成された渡りパレット8dとを有する。
【0039】
図9は駆動ユニット4の構成を透過して示す平面図である。前記駆動ユニット4に設けたスプロケット10,11は前記チェーン9に噛み合うことにより、スプロケット10,11の回転運動をチェーン9に伝達して治具台車3を搬送方向に移動させることができるように構成されている。スプロケット10,11の間隔は前記ギャップG1および前後の治具台車3間のギャップG2(図4参照)よりも広くしてある。
【0040】
また、図5にも示すように、スプロケット10,11はその回転軸10a,11a上に設けた従動スプロケット10b,11bに連結されており、前記モータ13は駆動スプロケット13aを有する。両従動スプロケット10b,11bおよび駆動スプロケット13aには無端チェーン12aが巻回されており、このチェーン12aと、駆動スプロケット13aと、両従動スプロケット10b,11bとが同期駆動手段12を構成する。また、左右の駆動ユニット4に設けたモータ13は、図6に示すように、門状に配線された信号線13bによって電気的に接続されて、その回転は逆回転で同期するように構成されている。
【0041】
さらに、前記カムフォロア14は、図5,図9に示すように、前記台3aの左右両側端部の下面に当接する複数のローラ14aを備え、これらのローラ14aの上面に台3aが当接することにより、治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を厳密に合わせることができ、ひいては、スプロケット10,11とチェーン9の高さ位置のずれを確実に無くすことができるように構成している。
【0042】
上述のように構成された組付コンベア装置1は駆動ユニット4のモータ13が回転することにより同期駆動手段12を介して両スプロケット10,11が同期した状態で回転し、この回転力がスプロケット10および/またはスプロケット11が噛み合うチェーン9を介して少なくとも一つの治具台車3に伝達し、この治具台車3を搬送方向Xに周回移動させる。
【0043】
一つの治具台車3を搬送方向Xに移動させる動力は連結手段8を介して連結される下流側の治具台車3に、さらに下流側の治具台車3に伝達され、ループ状に連結された全ての治具台車3は搬送方向Xに移動する。
【0044】
治具台車3は従来のように駆動チェーンに連結する必要がなく、ガイドレール2に沿ってフロアF上を移動するものであり、かつ、治具台車3に動力源となるモータを搭載したり、復路用の別途トラバーサ装置を用いる必要がないので、治具台車3の構成を可及的に簡素かつ低床に形成することができる。駆動ユニット4のモータ13の回転制御だけで組付コンベア装置1全体を制御できるので、制御回路が単純化でき、組付ラインの価格も低減できる。加えて、フロアF上を走行する治具台車3はより弱い動力で移動させることができるので、それだけ小型のモータ13を使用でき、消費電力を低減することができる。
【0045】
前記駆動ユニット4は治具台車2の左右両側面に設けた駆動用のチェーン9を左右両側から挟み込むようにして駆動力を伝達するので、スプロケット10,11とチェーン9の噛合い状態を確実に保持することができ、損失を抑えることができる。
【0046】
前記ガイドレール2は治具台車3の移動方向だけをガイドすることができれば良いので、フロアF上に手間のかかるピット掘りなどの独特の設置工事を行うことなく、容易に固定することができる。治具台車3が直接フロアF上を走行し、全ての治具台車3がリング状に連結するので、フロアF面の水平を厳密に測定したり、調整する必要がない。つまり、施工が容易であり、組付コンベア装置の搬送経路も容易に変更することができる。さらに、フロアF上に配置される各部材がシンプルであればあるほど治具台車3を移動させるための組付コンベア装置1の全体が簡素になり、駆動ユニット4以外の全ての部分が治具台車3の高さに抑えた低床構造にすることができる。つまり、作業者は必要なときには組付コンベア装置1を容易に跨いで移動することができる。
【0047】
前記治具台車3間が伸縮しない連結手段8によって前後に連結され、その間隔が厳密に調節されており、スプロケット10,11は同期駆動手段12によって同期するように駆動されるので、駆動ユニット4のスプロケット10,11が次の治具台車3に渡るように噛み合うときにもスプロケット10,11の山がチェーン9のローラに衝突するといった不具合が発生することはない。
【0048】
また、前記チェーン9を連結手段8の連結部(旋回ピン8a,8b)より前後に長さL1,L2だけ延長させているので、前後の治具台車3間においてチェーン9が途切れるギャップG2を可能な限り短くすることができる。加えて、前記長さL1,L2を異ならせているので、図8に示すように、曲線部を走行するときに、比較的長い長さL1だけ突出する前端のチェーン9の先端が比較的短い長さL2だけ突出する後端のチェーン9の先端よりも大きく左右に移動するので、前後の治具台車3のチェーン9が衝突することがない。
【0049】
加えて、両ガイド車輪6i,6o,7i,7oがガイドレール2に対して垂直に配置されるのではなく、曲線部におけるガイドレール2の弧の曲率中心を通る直線L上近傍に配置されるので、両ガイド車輪6i,6o,7i,7oの位置を動かすことなく、曲線部および直線部のガイドレール2に対して密に接することができる。すなわち、がたつきを抑えることができ、正確な位置決めを行うことができるので、自動制御によって組付または加工を行うロボットを容易に導入することができる。
【0050】
前記駆動ユニット4は前記治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を合わせるためのカムフォロア14を備えるので、駆動ユニット4と治具台車3の接触部におけるレベル出しを簡単に行うことができ、フロアFに多少の凹凸がある場合でも確実に動力を伝達できるので、スプロケット10,11やチェーン9の摩耗(方べりなど)を防止することができ、メンテナンスを容易とすることができる。
【0051】
上述した本実施形態においては、組付コンベア装置1に左右1セットの駆動ユニット4を設け、これによって全ての治具台車3を搬送方向に移動させることができるが、複数の駆動ユニット4を設けてもよい。
【0052】
図10は2セットの駆動ユニット4を組付コンベア装置1の対向位置に配置した例を示す図である。図10のように複数の駆動ユニット4を用いることにより、各駆動ユニット4にかかる負荷を小さくすることができ、それだけ駆動ユニット4の大きさをコンパクトにすることができる。逆に駆動ユニット4は治具台車3の内側または外側の何れか一方だけに設けてもよく、ガイド車輪6,7も駆動ユニット4のある側だけ設けてもよい。
【0053】
図11はガイドレール2の内側の側面に当接する前記ガイド車輪6i,7i(図7,図8参照)と、このガイド車輪6i,7iが当接する側(内側)の治具台車3の側面に当接する駆動ユニット4だけを設ける例を示す。図11に示す例の場合、ガイドレール2の内側面にガイド車輪6i,7iが当接し、治具台車3の内側の側面に取り付けられたチェーン9にスプロケット10,11が噛み合うことにより、治具台車3はガイドレール2に厳密に従った軌道上を周回移動する。
【0054】
上述の各実施形態では駆動ユニット4がチェーン9とスプロケット10,11の噛み合わせによって動力を治具台車3に伝達する例を示しており、これによって、滑りなどが発生することがないように構成しているが、このチェーンとスプロケットに代えて、ラックとピニオンを設けてもよい。さらには、プーリーと高摩擦抵抗部を用いて、さらにシンプルな構成にしてもよい。
【0055】
さらに、チェーン9(またはラックまたは高摩擦抵抗部)は治具台車3の側面のみならず、台3aの上面および/または下面に形成してもよい。
【0056】
加えて、上述した各実施形態においてはアジャスターaを用いてガイド車輪6i,6o,7i,7oの位置を調節可能に構成しており、これによって、ガイドレール2の曲線部における曲率に合わせられるように構成しているが、これらのガイド車輪6i,6o(7i,7o)を支持するプレートを前記旋回ピン8a,8bを中心に水平方向に回動自在に支持することにより曲率がどのように変わってもがたつきを抑えられるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 組付コンベア装置
2 ガイドレール
3 治具台車
4 駆動ユニット
5 車輪
6,7 ガイド車輪
8 連結手段
8a,8b 旋回ピン
8c 連結棒
8d 渡りパレット
9 チェーン
10,11 スプロケット
12 同期駆動手段
13 モータ
14 カムフォロア
L 弧の曲率中心を通る直線
F フロア
W ワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対し流れ作業で各種部品などを分担して組み付ける組付コンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ワークの組付ラインなどに設置する組付コンベア装置は、作業者がコンベアに沿って組付作業を行うことができるように組付コンベア装置の高さを低く抑え、パレット治具の上にワークを搭載した状態でパレット治具ごとワークを搬送する低床タイプの組付コンベア装置が用いられるようになっている。このような組付コンベア装置では、メイン側のコンベアとリターン側のコンベアの間を繋ぐように渡り装置(トラバーサ装置)を設ける必要があった。
【0003】
図12は従来の組付コンベア装置90の構成を示す図である。図12に示すように、従来の組付コンベア装置90はエンジンなどのワークを搭載したパレット治具をメイン側のコンベア91からリターン側のコンベア92に搬送するためのトラバーサ装置93と、リターン側のコンベア92からメイン側のコンベア91に搬送するためのトラバーサ装置94とを備える。
【0004】
このような組付コンベア装置90ではトラバーサ装置93,94によって高速にパレットの移動をおこなうため、これらのトラバーサ装置93,94上では組付作業を行うことができなかった。またトラバーサ装置93,94の安全を確保するための安全柵95を設ける必要があった。加えて、各コンベア装置91,92のトラバーサ装置93,94の接続部分においてはコンベア装置91,92の搬送速度を速くする必要が生じるなどの問題も発生している。さらに、トラバーサ装置93,94を設置するためにはフロアにピット掘りなどの基礎工事を行う必要が生じていた。
【0005】
図13はワークの搬送方向を切り換える反転装置96を用いた例を示す図である。図13に示すように、反転装置96を用いることにより、メイン側のコンベア91とリターン側のコンベア92の間のトラバーサ装置としてコンベア93a,94bを用いることができるのでこれらのコンベア93a,94aにおいても組付作業を行うことが可能である。しかしながら、反転装置96はワークとしてエンジンのような重量物を載せたままパレットを回転させるものであるから、作業者の安全のために安全柵96aを設ける必要があり、かつ、反転装置96の設置のためにフロアにピットを掘る必要があった。
【0006】
図14は本出願人が先に出願した下記特許文献1に記載のループ式の組付コンベア装置90aを示す図である。図14に示す組付コンベア装置90aはワークを搭載するためにパレットを用いることなく、走行レール97上をこの走行レール97に沿って移動する治具台車98が走行レール97の外側に突出する位置にワークを支持するワーク支持部98aを備えるので、作業者はコンベア装置90aの何処でも組付作業を行うことができる。また、安全柵のようなものを形成する必要がないという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−184317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のものを用いた場合にも、フロア上に走行レール97の外側にワークを支持することができる程度の頑丈な走行レール97を設ける必要があり、これには相応の大きさが必要となるため、その設置工事にレベル出し作業や大掛かりな据付け工事が必要となる。また、装置が大型化するので作業者が組付コンベア装置90aの反対側に移動するためには組付コンベア装置90aの周りを大回りする必要が生じるなど、作業者の動きを制限するものであった。
【0009】
本発明は前記問題を考慮に入れてなされたものであり、極めて簡素で容易に設置できる構成であると共に、エネルギー消費が少なく、作業者による作業の邪魔にならない低床タイプの組付コンベア装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は、環状のガイドレールと、フロアに接地する車輪および前記ガイドレールの前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレールに沿ってフロア上を周回移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車に接すると共にこの治具台車を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニットとを有することを特徴とする組付コンベア装置を提供する。(請求項1)
【0011】
前記構成によれば、ガイドレールにガイド車輪が当接して回転することにより治具台車はガイドレールに厳密に合わせた軌道上を正確に移動でき、車輪がフロアに接地するので治具台車はフロア上を周回移動可能に構成されている。したがって、ガイドレールは治具台車の移動方向をガイドするためのものであり、治具台車の走行ガイドではないので、その構成は極めて簡素である。
【0012】
駆動ユニットに接する治具台車は駆動ユニットから与えられる駆動力によって搬送方向に移動し、連結手段を介して連結する他の治具台車もこれに連動して搬送方向に移動する。このとき、各治具台車はフロア上を治具台車の車輪で走行する構成であるから、従来のように走行レールを設置する必要がなく、小さな駆動力で全ての治具台車を移動させることができる。また、各治具台車には駆動源が不要であり、駆動力を伝達するための環状の駆動チェーンのようなものも不要であるから軽量であり、治具台車を可及的に低床に形成することができる。
【0013】
前記駆動ユニットは治具台車の左右両側に配置されてこれを両側から挟み込むようにして搬送方向に移動させるための駆動力を与えるものであることが好ましいが、ガイド車輪を設けた側に一つの駆動ユニットを設けてもよい。また、駆動ユニットは組付コンベア装置に少なくと1ユニット必要であるが、複数設けてもよいことはいうまでもない。駆動ユニットは治具台車側に設けたチェーンまたはラックに駆動ユニット側のスプロケットまたはピニオンを噛み合わせることにより駆動力を効率よく伝達するものであっても、高摩擦抵抗面を用いて駆動力を伝達するものであってもよい。
【0014】
前記治具台車はその側部に進行方向に沿って配置されたチェーンを備え、前記駆動ユニットは前記チェーンの進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケットと、これらのスプロケットの回転を同期させる同期駆動手段と、前記スプロケットに回転力を供給するモータとを備えることが好ましい。(請求項2)
【0015】
前記構成によれば前記チェーンとスプロケットの噛み合わせによって駆動ユニットから供給される駆動力を確実に治具台車に伝達することができる。隣接する治具台車の間においてチェーンが途切れるところをできるだけ小さくするためには、前記チェーンは連結手段との連結部より前後に延ばして配置してあることが好ましく、その延ばし幅は前後異ならせることにより、曲線部において前後の治具台車のチェーンが衝突することを防止できるので好ましい。また、前記治具台車の側部に対するチェーンの配置は比較的容易に行うことができ、製造コストを削減できるので好ましい。また前記チェーンを配置する位置は治具台車の側面であることが好ましいが、治具台車に台を形成している場合にはこの台に対してその上面および/または下面にチェーンを配置するようにしてもよい。
【0016】
前記スプロケットが進行方向の前後少なくとも2箇所に設けられているので、前後の治具台車の間など、チェーンが途切れるところがあったとしても前後何れか一方のスプロケットがチェーンと噛み合っていることにより、治具台車に駆動力を伝達することができる。さらに、同期駆動手段が両スプロケットの回転を同期させるので各スプロケットの山がチェーンのローラに衝突することがない。前記同期駆動手段は両スプロケットに連結する歯車にモータに連動する歯車を噛み合わせるものなど、種々の形態が考えられるが、前記両スプロケットにそれぞれ同軸上に連結された従動スプロケットと、モータに連結された駆動スプロケットと、両従動スプロケットおよび駆動スプロケットに巻回された駆動チェーンとを備えるものであることが好ましい。
【0017】
モータは組付コンベア装置内の全ての治具台車を移動させることができる程度の駆動力を出力可能な容量を有するものである。上記構成の場合、隣接する治具台車の間隔は正確に合わせてあることが好ましく、このためには、前記ガイドレールはその長さを隣接する治具台車の間隔に合わせてその定数倍に微調整してあることが好ましく、前記ガイドレールは治具台車の間隔に合わせて分割した複数のパーツからなり、曲線部におけるガイドレールの各パーツの曲率を部分的に変更することにより、全体的なガイドレールの形状を楕円形としてその長さを調節することができる。
【0018】
前記治具台車は前記ガイド車輪をガイドレールの両側面に当接するように左右一対備え、これら左右のガイド車輪は前記ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置し、かつ、前記連結手段は両ガイド車輪の中心の中間点に設けた旋回ピン同士を連結する連結棒と、この連結棒の上面を覆う渡りパレットとを備えることが好ましい。(請求項3)
【0019】
前記ガイド車輪がガイドレールの両側面に当接するものであるから治具台車の周回移動の軌道をより正確にガイドレールに合わせることができる。また、これらガイド車輪は、ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置しているので、直線部においても曲線部においてもガイドレールの幅を一定にして、ガイドレールをガイド車輪によって隙間なく挟み込むことができ、左右のがたつきを抑えることができる。すなわち、ガイド車輪の前後方向の位置ずれ幅は曲線部の曲率に合わせて設定することができる。
【0020】
前記駆動ユニットが前記治具台車と駆動ユニットの高さ位置を合わせるためのカムフォロアを備える場合(請求項4)には、治具台車と駆動ユニットの高さ位置がカムフォロアによって合わせられるので、駆動ユニットと治具台車の接触部におけるレベル出しを簡単に行うことができ、フロアに多少の凹凸がある場合でも、駆動ユニットからの駆動力を確実に治具台車に伝達することができる。
【発明の効果】
【0021】
前述したように、本発明によれば、ガイドレールは治具台車の移動方向をガイドするものであり、従来のようにレール上を治具台車が走行するものでないので、ピットを掘ったりレベルを取るといった大掛かりな設置工事を行うことなく容易に設置することができる。また、治具台車はフロアに接地する車輪によってフロア上を周回移動するものであり、それ自体に動力源を搭載する必要がないので、組付コンベア装置の構成を可及的に簡素かつ低床に形成することができ、組付コンベア装置は作業者の作業を邪魔することがなく、かつ、より少ない駆動力で移動させることができて、省エネルギーである。
【0022】
また、前記駆動ユニットは、組付コンベア装置内の少なくとも一つの治具台車に接することにより、全ての治具台車を搬送方向に移動させることができるので、組付コンベア装置の構成をさらに簡素にすることができ、組付コンベア装置の小型化にも寄与する。
【0023】
さらに、ガイドレールに当接するガイド車輪は治具台車の移動軌跡をガイドレールに精度良く合わせることができるので、作業者による作業を定位置で行うことを可能としており、自動制御による組付けを行う装置を用いて組付作業を正確な位置合わせのもとに実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係る組付コンベア装置の概略的な全体構成を示す図である。
【図2】前記組付コンベア装置の要部構成を拡大して示す平面図である。
【図3】前記要部構成を拡大して示す側面図である。
【図4】前記組付コンベア装置のより詳細な全体構成を示す図である。
【図5】前記組付コンベア装置の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図6】前記組付コンベヤ装置の搬送方向から見た側面図である。
【図7】前記要部詳細構成を拡大して示す平面図である。
【図8】前記組付コンベア装置の別の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図9】前記組付コンベア装置の別の要部詳細構成を拡大して示す側面図である。
【図10】前記組付コンベア装置の変形例を説明する図である。
【図11】前記組付コンベア装置の更なる変形例を説明する図である。
【図12】従来の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【図13】従来の別の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【図14】従来の別の組付コンベア装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る組付コンベア装置1の構成を概略的に示す図であり、図1はその全体構成を示す平面図、図2は要部構成を拡大して示す平面図、図3は要部構成の側面図である。また、図4〜図9は更に詳細な構成をより具体的に示す図である。
【0026】
図1に示すように、本発明の組付コンベア装置1は、ワークWとして例えばエンジンを搭載した状態で、フロアF上に配置された環状のガイドレール2に沿ってフロアF上を走行する治具台車3と、少なくとも一つの治具台車3に接すると共にこの治具台車3を搬送方向Xに移動させる駆動力を与える駆動ユニット4とを有する。
【0027】
図2、図3に示すように、前記治具台車3はフロアFに接地する複数の車輪5および前記ガイドレール2の前後方向2箇所に当接するガイド車輪6、7を備えることによりガイドレール2に沿ってフロアF上を周回移動可能に構成されており、治具台車3の前後両端には、隣接する治具台車3間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車3をループ状に連結する連結手段8を備える。
【0028】
前記治具台車3はその側部に進行方向に延ばして配置されたチェーン9を備え、前記駆動ユニット4は前記チェーン9の進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケット10,11と、これらのスプロケット10,11の回転を同期させる同期駆動手段12と、前記スプロケット10,11に回転力を供給するモータ13とを備える。
【0029】
また、図4に示すように、前記駆動ユニット4は前記治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を合わせるためのカムフォロア14をスプロケット10,11の上流側と下流側の両側に延ばして配置する。
【0030】
さらに、図2,図3に示すように、前記ガイド車輪6,7はガイドレール2の両側面に当接させるように左右一対設けられ、これら一対のガイド車輪6,7は基材6a,7aに所定の間隔をおいて配置される。以下、区別が必要なときは、ガイドレール2の内側の側面に当接するガイド車輪6,7を符号6i,7i、ガイドレール2の外側の側面に当接するガイド車輪6,7を符号6o,7oで表わす。
【0031】
前記ガイドレール2は治具台車3の移動方向をガイドするものであるから、所定の幅を備える環状のレールをフロアF上に配置して形成される。また、治具台車3はガイドレール2に沿わせた状態で連結手段8によってループ状に連結されるので、ガイドレール2の総長は治具台車3間の間隔の定数倍に厳密に合わせている。このため、例えばガイドレール2の間隔に厳密に合わせた複数のガイドレールパーツを組み合わせて形成することが好ましい。
【0032】
図4に示すように、本実施形態の場合、ガイドレール2は直線部分Paのガイドレールパーツ2aと互いに曲率が異なる曲線部分Pb,Pcのガイドレールパーツ2b,2cを設けてあり、曲線部分Pb,Pcのガイドレールパーツ2b,2cの長さは治具台車3の間隔のちょうど半分になるように形成する。より詳細には、ガイドレールパーツ2bの曲率半径R1に比べてガイドレールパーツ2cの曲率半径R2を大きくし、曲線部を全体的に略楕円形状に形成することにより、ガイドレール2の厳密な長さ調整を行う。また、ガイドレール2の曲線部の一部分Pcにおいて曲率半径R2を大きくすることにより、治具台車3の走行をよりスムーズにすることができる。
【0033】
図5,図6に示すように、前記治具台車3は前記車輪5が取り付けられる板状の台3aを備え、かつ、この台3aにワークWを搭載してこれを作業者による作業を行いやすい高さに調整可能とする位置調整手段3cを有するワーク把持手段3d(図6のみに図示)を備えることが好ましい。また、治具台車3の側部には台3aの下面に進行方向の前後に延設するように取り付けられる一対の形鋼3bを備え、この形鋼3bの外側の側面に前記チェーン9が取り付けられる。
【0034】
さらに、図7に示すように、前記形鋼3bはその前後端部において外側端を内側端よりも長く形成するように斜めに切断されており、かつ、その外側の長さは前記連結手段8との連結部(後述する旋回ピン8aの位置)よりも走行方向前方に長さL1、後述する旋回ピン8bの位置よりも走行方向後方に長さL2だけ延ばすように形成している。
【0035】
前記車輪5は治具台車3の左右両端部かつ前後両端部近傍の4箇所に配置されており、車輪5と重なる部分のチェーン9にはギャップG1を形成する。また、車輪5はその回転方向を自在に変えることができるように台3aに対して水平方向に回転自在とする方向調整機構5aを備え、車輪5を取り付けた部分の鋼材3bには切込み3cを形成している。つまり、本実施形態では車輪5を治具台車3の左右両端部に取り付けることにより治具台車3の安定走行を可能に構成している。しかしながら、チェーン9を途切れないように配置するために車輪5を治具台車3の両端から少し内側に配置してもよい。
【0036】
前記基材6a,7aは、アジャスタaを備えることにより、前記ガイド車輪6i,6o、7i,7oの前後方向の位置を調整可能に構成されている。
【0037】
図8に示すように、前記ガイド車輪6i,6o、7i,7oの配置はちょうどガイドレール2の曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線L上(この明細書では厳密な「直線上」のみならず「直線上近傍」をも含む)に両ガイド車輪6i,6o,7i,7oの中心が位置するように斜めに配置する。つまり、前記ガイド車輪6,7を平面視ハの字を描くように配置することにより、ガイド車輪6i,6o,7i,7oが当接するガイドレール2の位置を前後方向にずらすように構成している。
【0038】
前記連結手段8は左右のガイド車輪6i,6o、7i,7oの中心のちょうど中間点つまりガイドレール2の中心の真上に位置する連結部において台3aに取り付けられた旋回ピン8a、8bと、前後の治具台車3の旋回ピン8a,8b間を連結し水平方向に回動自在に構成された連結棒8cと、この連結棒8cの上面を覆うと共に治具台車3を直線上に並べた場合にも曲線上に並べた場合にも前後の台3aの間に渡るように平面視略台形に形成された渡りパレット8dとを有する。
【0039】
図9は駆動ユニット4の構成を透過して示す平面図である。前記駆動ユニット4に設けたスプロケット10,11は前記チェーン9に噛み合うことにより、スプロケット10,11の回転運動をチェーン9に伝達して治具台車3を搬送方向に移動させることができるように構成されている。スプロケット10,11の間隔は前記ギャップG1および前後の治具台車3間のギャップG2(図4参照)よりも広くしてある。
【0040】
また、図5にも示すように、スプロケット10,11はその回転軸10a,11a上に設けた従動スプロケット10b,11bに連結されており、前記モータ13は駆動スプロケット13aを有する。両従動スプロケット10b,11bおよび駆動スプロケット13aには無端チェーン12aが巻回されており、このチェーン12aと、駆動スプロケット13aと、両従動スプロケット10b,11bとが同期駆動手段12を構成する。また、左右の駆動ユニット4に設けたモータ13は、図6に示すように、門状に配線された信号線13bによって電気的に接続されて、その回転は逆回転で同期するように構成されている。
【0041】
さらに、前記カムフォロア14は、図5,図9に示すように、前記台3aの左右両側端部の下面に当接する複数のローラ14aを備え、これらのローラ14aの上面に台3aが当接することにより、治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を厳密に合わせることができ、ひいては、スプロケット10,11とチェーン9の高さ位置のずれを確実に無くすことができるように構成している。
【0042】
上述のように構成された組付コンベア装置1は駆動ユニット4のモータ13が回転することにより同期駆動手段12を介して両スプロケット10,11が同期した状態で回転し、この回転力がスプロケット10および/またはスプロケット11が噛み合うチェーン9を介して少なくとも一つの治具台車3に伝達し、この治具台車3を搬送方向Xに周回移動させる。
【0043】
一つの治具台車3を搬送方向Xに移動させる動力は連結手段8を介して連結される下流側の治具台車3に、さらに下流側の治具台車3に伝達され、ループ状に連結された全ての治具台車3は搬送方向Xに移動する。
【0044】
治具台車3は従来のように駆動チェーンに連結する必要がなく、ガイドレール2に沿ってフロアF上を移動するものであり、かつ、治具台車3に動力源となるモータを搭載したり、復路用の別途トラバーサ装置を用いる必要がないので、治具台車3の構成を可及的に簡素かつ低床に形成することができる。駆動ユニット4のモータ13の回転制御だけで組付コンベア装置1全体を制御できるので、制御回路が単純化でき、組付ラインの価格も低減できる。加えて、フロアF上を走行する治具台車3はより弱い動力で移動させることができるので、それだけ小型のモータ13を使用でき、消費電力を低減することができる。
【0045】
前記駆動ユニット4は治具台車2の左右両側面に設けた駆動用のチェーン9を左右両側から挟み込むようにして駆動力を伝達するので、スプロケット10,11とチェーン9の噛合い状態を確実に保持することができ、損失を抑えることができる。
【0046】
前記ガイドレール2は治具台車3の移動方向だけをガイドすることができれば良いので、フロアF上に手間のかかるピット掘りなどの独特の設置工事を行うことなく、容易に固定することができる。治具台車3が直接フロアF上を走行し、全ての治具台車3がリング状に連結するので、フロアF面の水平を厳密に測定したり、調整する必要がない。つまり、施工が容易であり、組付コンベア装置の搬送経路も容易に変更することができる。さらに、フロアF上に配置される各部材がシンプルであればあるほど治具台車3を移動させるための組付コンベア装置1の全体が簡素になり、駆動ユニット4以外の全ての部分が治具台車3の高さに抑えた低床構造にすることができる。つまり、作業者は必要なときには組付コンベア装置1を容易に跨いで移動することができる。
【0047】
前記治具台車3間が伸縮しない連結手段8によって前後に連結され、その間隔が厳密に調節されており、スプロケット10,11は同期駆動手段12によって同期するように駆動されるので、駆動ユニット4のスプロケット10,11が次の治具台車3に渡るように噛み合うときにもスプロケット10,11の山がチェーン9のローラに衝突するといった不具合が発生することはない。
【0048】
また、前記チェーン9を連結手段8の連結部(旋回ピン8a,8b)より前後に長さL1,L2だけ延長させているので、前後の治具台車3間においてチェーン9が途切れるギャップG2を可能な限り短くすることができる。加えて、前記長さL1,L2を異ならせているので、図8に示すように、曲線部を走行するときに、比較的長い長さL1だけ突出する前端のチェーン9の先端が比較的短い長さL2だけ突出する後端のチェーン9の先端よりも大きく左右に移動するので、前後の治具台車3のチェーン9が衝突することがない。
【0049】
加えて、両ガイド車輪6i,6o,7i,7oがガイドレール2に対して垂直に配置されるのではなく、曲線部におけるガイドレール2の弧の曲率中心を通る直線L上近傍に配置されるので、両ガイド車輪6i,6o,7i,7oの位置を動かすことなく、曲線部および直線部のガイドレール2に対して密に接することができる。すなわち、がたつきを抑えることができ、正確な位置決めを行うことができるので、自動制御によって組付または加工を行うロボットを容易に導入することができる。
【0050】
前記駆動ユニット4は前記治具台車3と駆動ユニット4の高さ位置を合わせるためのカムフォロア14を備えるので、駆動ユニット4と治具台車3の接触部におけるレベル出しを簡単に行うことができ、フロアFに多少の凹凸がある場合でも確実に動力を伝達できるので、スプロケット10,11やチェーン9の摩耗(方べりなど)を防止することができ、メンテナンスを容易とすることができる。
【0051】
上述した本実施形態においては、組付コンベア装置1に左右1セットの駆動ユニット4を設け、これによって全ての治具台車3を搬送方向に移動させることができるが、複数の駆動ユニット4を設けてもよい。
【0052】
図10は2セットの駆動ユニット4を組付コンベア装置1の対向位置に配置した例を示す図である。図10のように複数の駆動ユニット4を用いることにより、各駆動ユニット4にかかる負荷を小さくすることができ、それだけ駆動ユニット4の大きさをコンパクトにすることができる。逆に駆動ユニット4は治具台車3の内側または外側の何れか一方だけに設けてもよく、ガイド車輪6,7も駆動ユニット4のある側だけ設けてもよい。
【0053】
図11はガイドレール2の内側の側面に当接する前記ガイド車輪6i,7i(図7,図8参照)と、このガイド車輪6i,7iが当接する側(内側)の治具台車3の側面に当接する駆動ユニット4だけを設ける例を示す。図11に示す例の場合、ガイドレール2の内側面にガイド車輪6i,7iが当接し、治具台車3の内側の側面に取り付けられたチェーン9にスプロケット10,11が噛み合うことにより、治具台車3はガイドレール2に厳密に従った軌道上を周回移動する。
【0054】
上述の各実施形態では駆動ユニット4がチェーン9とスプロケット10,11の噛み合わせによって動力を治具台車3に伝達する例を示しており、これによって、滑りなどが発生することがないように構成しているが、このチェーンとスプロケットに代えて、ラックとピニオンを設けてもよい。さらには、プーリーと高摩擦抵抗部を用いて、さらにシンプルな構成にしてもよい。
【0055】
さらに、チェーン9(またはラックまたは高摩擦抵抗部)は治具台車3の側面のみならず、台3aの上面および/または下面に形成してもよい。
【0056】
加えて、上述した各実施形態においてはアジャスターaを用いてガイド車輪6i,6o,7i,7oの位置を調節可能に構成しており、これによって、ガイドレール2の曲線部における曲率に合わせられるように構成しているが、これらのガイド車輪6i,6o(7i,7o)を支持するプレートを前記旋回ピン8a,8bを中心に水平方向に回動自在に支持することにより曲率がどのように変わってもがたつきを抑えられるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 組付コンベア装置
2 ガイドレール
3 治具台車
4 駆動ユニット
5 車輪
6,7 ガイド車輪
8 連結手段
8a,8b 旋回ピン
8c 連結棒
8d 渡りパレット
9 チェーン
10,11 スプロケット
12 同期駆動手段
13 モータ
14 カムフォロア
L 弧の曲率中心を通る直線
F フロア
W ワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状のガイドレールと、フロアに接地する車輪および前記ガイドレールの前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレールに沿ってフロア上を周回移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車に接すると共にこの治具台車を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニットとを有することを特徴とする組付コンベア装置。
【請求項2】
前記治具台車はその側部に進行方向に沿って配置されたチェーンを備え、前記駆動ユニットは前記チェーンの進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケットと、これらのスプロケットの回転を同期させる同期駆動手段と、前記スプロケットに回転力を供給するモータとを備える請求項1に記載の組付コンベア装置。
【請求項3】
前記治具台車は前記ガイド車輪をガイドレールの両側面に当接するように左右一対備え、これら左右のガイド車輪は前記ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置し、かつ、前記連結手段は両ガイド車輪の中心の中間点に設けた旋回ピン同士を連結する連結棒と、この連結棒の上面を覆う渡りパレットとを備える請求項1または2に記載の組付コンベア装置。
【請求項4】
前記駆動ユニットは前記治具台車と駆動ユニットの高さ位置を合わせるためのカムフォロアを備える請求項1〜3の何れかに記載の組付コンベア装置。
【請求項1】
環状のガイドレールと、フロアに接地する車輪および前記ガイドレールの前後方向2箇所に当接するガイド車輪を備えてガイドレールに沿ってフロア上を周回移動可能に構成された複数の治具台車と、隣接する治具台車間をそれぞれ間隔をおいて連結して前記治具台車をループ状に連結する連結手段と、少なくとも一つの治具台車に接すると共にこの治具台車を搬送方向に移動させる駆動力を与えるための駆動ユニットとを有することを特徴とする組付コンベア装置。
【請求項2】
前記治具台車はその側部に進行方向に沿って配置されたチェーンを備え、前記駆動ユニットは前記チェーンの進行方向前後少なくとも2箇所に噛み合う一対のスプロケットと、これらのスプロケットの回転を同期させる同期駆動手段と、前記スプロケットに回転力を供給するモータとを備える請求項1に記載の組付コンベア装置。
【請求項3】
前記治具台車は前記ガイド車輪をガイドレールの両側面に当接するように左右一対備え、これら左右のガイド車輪は前記ガイドレールの曲線部においてその弧の曲率中心を通る直線上にガイド車輪の中心が位置するように前後にずらして配置し、かつ、前記連結手段は両ガイド車輪の中心の中間点に設けた旋回ピン同士を連結する連結棒と、この連結棒の上面を覆う渡りパレットとを備える請求項1または2に記載の組付コンベア装置。
【請求項4】
前記駆動ユニットは前記治具台車と駆動ユニットの高さ位置を合わせるためのカムフォロアを備える請求項1〜3の何れかに記載の組付コンベア装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図4】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−159161(P2010−159161A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3949(P2009−3949)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000191353)新明工業株式会社 (75)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000191353)新明工業株式会社 (75)
【Fターム(参考)】
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