組立て容易な窓戸設備
本発明は組立て容易な窓戸設備に関し、より具体的には、窓あるいは出入り口扉などの窓戸設備と、この窓戸設備にスライド開閉可能に結合される窓枠を、組立て容易とし、排水性が優れた形態に改善させた組立て容易な窓戸設備に関するものである。本発明は、窓枠の取付け座面に2列以上の配列で固定取付けされる上部開放型の構造をして、底板と、底板の両側端部に垂直板と、および垂直板の内表面で中間高さの位置に据置板とが一体に設けられた窓枠固定ユニットと、両側端部が窓枠固定ユニットの据置板上に置かれる安着板と、定着板の底面に一体で形成され、窓枠固定ユニットの底板に支えられた支持板と、定着板の上面に一体で形成され、上方に突出した一対の固定片と、固定片の内壁面に凹んで形成された支持溝でなる窓枠支持ユニットと、上面にレールが一体で突出形成された水平板と、水平板の底面で下方に突出形成された結合片と、結合片の外側壁面に突出形成され、支持溝にワンタッチで嵌入される支持隆起と、でなるレールユニットと、上板と垂直板とが一体になって、窓の下部に形成された圧入空間内に押し入れられる圧入構造体と、圧入構造体の上板の底面に回転可能に結合された車輪と、圧入構造体の垂直板下端に設けられて、窓枠固定ユニットの垂直板とレールユニットの水平板との間の空間に挿入されて窓を支持するL字型に折曲された支え板と、でなる窓走行ユニットと、窓枠固定ユニット、枠支持ユニット、レールユニット、および窓走行ユニットのそれぞれに設けられて、外部と連通する複数の排水孔とを含んで構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立て容易な窓戸設備に関し、より具体的には、窓あるいは出入り口扉などの窓戸設備と、この窓戸設備にスライド開閉可能に結合される窓枠を、組立て容易とし、排水性が優れた形態に改善させた組立て容易な窓戸設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、各種建築物に用いられる窓戸設備は、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓と、スライド開閉可能に取付けられた窓枠でなっている。この窓戸設備は、ガラスの荷重に耐え、外気に対しての耐久性と耐候性をもつための高い機械的性質を満足しなければならない。
【0003】
最近では、システム窓や防犯窓のような種々の窓が開発、実用化されている。システム窓の例は、縦にスライドするシステム窓で、建物に高級化と機能性を与え、居間の窓やバルコニー窓などの比較的大型窓に広く適用されている。
【0004】
従来の窓戸設備には、窓枠にレール溝があり、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓が、スライド開閉可能に結合される。しかしながら、レール溝は、人が通る時に足の邪魔になる不都合があり、足を引っかける危険もある。さらに、窓枠をバルコニーに取付けられたときに埃などの異物がレール溝に堆積し易く、異物をレール溝から除く清掃作業が難しい。特に、バルコニーに設けられた窓枠と、そのレール溝は、機密性や排水性が悪くなって、風や雨水の侵入がし易くなる。
【0005】
このような短所を解決するために、特許文献1及び特許文献2には、機密性と排水性を向上させたレール隠蔽型窓設備が開示されている。しかしながら、開示された形態では、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓を、窓枠のレール溝に結合させる構造が複雑であり、レール溝から窓を分離させるのが難しく、雨水の配水手段もなく、排水性が良好でなく、また風の遮蔽構造が単純で、風の浸透を密に遮断できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許登録第10−167124号明細書
【特許文献2】韓国特許登録第10−439112号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓と、スライド開閉可能に取付けられた窓枠を、組立て容易に取付けられ、窓を窓枠から着脱容易にし、風や騷音の侵入を抑える機密性に対して多段遮蔽構造に改善し、雨水などの排水性を向上できるようにした組立て容易な窓戸設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明は、
窓枠の取付け座面に2列以上の配列で固定取付けされる上部開放型の構造をして、底板と、底板の両側端部に垂直板と、および垂直板の内表面で中間高さの位置に据置板とが一体に設けられた窓枠固定ユニットと、
両側端部が窓枠固定ユニットの据置板上に置かれる安着板と、定着板の底面に一体で形成され、窓枠固定ユニットの底板に支えられた支持板と、定着板の上面に一体で形成され、上方に突出した一対の固定片と、固定片の内壁面に凹んで形成された支持溝でなる窓枠支持ユニットと、
上面にレールが一体で突出形成された水平板と、水平板の底面で下方に突出形成された結合片と、結合片の外側壁面に突出形成され、支持溝にワンタッチで嵌入される支持隆起と、でなるレールユニットと、
上板と垂直板とが一体になって、窓の下部に形成された圧入空間内に押し入れられる圧入構造体と、圧入構造体の上板の底面に回転可能に結合された車輪と、圧入構造体の垂直板下端に設けられて、窓枠固定ユニットの垂直板とレールユニットの水平板との間の空間に挿入されて窓を支持するL字型に折曲された支え板と、でなる窓走行ユニットと、
窓枠固定ユニット、枠支持ユニット、レールユニット、および窓走行ユニットのそれぞれに設けられて、外部と連通する複数の排水孔と、
を含んで構成される組立て容易な窓戸設備である。
【0009】
窓枠の取付け座面に、2列以上の配列で取付けされた窓枠固定ユニットのうちの少なくとも1つ以上は、内側窓枠固定ユニットと外側窓枠固定ユニットを有して、内側窓枠固定ユニットの外側垂直板と外側窓枠固定ユニットの内側垂直板には、それぞれ第1結合溝と第2結合溝が形成され、第1結合溝と第2結合溝に気密機能を有する結合片が挿入されて、内側窓枠固定ユニットと外側窓枠固定ユニットの間を気密に結合している。
【0010】
排水孔は、レールユニットの水平板を垂直方向に貫通する第1排水孔と、窓枠支持ユニットの安着板を垂直方向に貫通する複数の第2排水孔と、窓枠支持ユニットの支持板を垂直方向に貫通する複数の第3排水孔と、内側窓枠固定ユニットの外側垂直板と外側窓枠固定ユニットの内側垂直板の下端位置で水平方向に貫通する第4排水孔と、外側窓枠固定ユニットの外側垂直板の下端位置で水平方向に貫通する最終排水孔とで構成される。
【0011】
窓走行ユニットの圧入構造体の上面には、その長さの方向に沿って 垂直方向に嵌溝が切開され、窓の圧入空間内の上面には、嵌溝に挿入される挿入板が突出形成された固定ブラケットがネジ止めされる。
【0012】
本発明の窓戸設備は、さらに、
窓枠固定ユニットの上部及び側部に位置するように窓枠固定ユニットに一体で連結して、2層構造の底板と、2重構造の底板の上面中央部分に一体で形成された一対の固定片とでなり、固定片のそれぞれには、支持溝を有する形態の上部窓枠固定ユニットおよび側部窓枠固定ユニットと、
平板と、平板の底面に一体で形成された一対の結合片でなり、結合片には、結合片のそれぞれとワンタッチで結合できる支持隆起を有する形態の仕上げ板と、
窓の上部及び側部に形成された圧入空間内に圧入され、上板と、垂直板と、垂直板の下端でL字型に折曲された支え板とでなる上部仕上げ構造体及び側部窓仕上げ構造体と、
側部の窓枠固定ユニットの各固定片の外側に位置して、底板の上面に一体で連結された衝撃緩衝材と、
を有する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
上記の技術的解決により、本発明は以下の効果をもたらされる。
本発明によれば、バルコニー窓や出入り口窓など各種の窓の分解と組立て容易にでき、取替えや修理目的での分解作業が容易になる利益がある。特に、気密性と関連して多段階方式とした結果、砂埃、騒音などの侵入を完全に抑えられる。さらに、水を外部に流す排水形態を改善したことで、飲料水や雨水などの排出が容易になり排水性能が増している。さらに、窓枠に異物の詰まりがなくなり、窓枠の清掃作業が容易となり、窓枠をきれいに維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する分解斜視図である。
【図2】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する分解断面図である。
【図3】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する組立てた断面図である。
【図4】本発明による組立て容易な窓戸設備の開閉操作を説明する斜視図である。
【図5】本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式を説明する断面図である。
【図6】本発明による組立て容易な窓戸設備の車輪とレールの方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【図7】本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【図8】本発明による組立て容易な窓戸設備の仕上げ板の取付けを説明する斜視図である。
【図9】本発明による組立て容易な窓戸設備の、窓と窓走行ユニットの間を結合方式で異なる別の実施形態を説明する斜視図である。
【図10】本発明による組立て容易な窓戸設備の上窓枠固定ユニットを説明する分解断面図である。
【図11】図10の組立てた状態の側面図である。
【図12】本発明による組立て容易な窓戸設備の横窓枠固定ユニットを説明する断面図である。
【図13】図12の組立てた状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実現形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による組立て容易な窓を説明する分解斜視図であり、図2は、本発明による組立て容易な窓を説明する分解断面図であり、図3は、本発明による組立て容易な窓を説明する組立てた断面図である。
【0016】
本発明による組立て容易な窓戸設備は、分解と組立て容易であり、それ故に取替えや修理目的での分解作業が容易になる、風や騒音の遮蔽効果が良い、水を外部に導く排水性能が優れているなどいくつかの利点がある。
【0017】
この目的のために、本発明による窓戸設備は、一般に、窓枠取付け座面102の上に2列以上並んで固定取付けられた窓枠固定ユニット100と、窓枠固定ユニット100の上部開放部を覆うと共に、窓枠固定ユニット100上に位置し固定された窓枠支持ユニット200と、窓枠支持ユニット200にワンタッチで結合されて窓402をスライドして開閉操作できるレールユニット300と、窓402の下端に結合され、同時にレールユニット300にスライド可能に結合されて、窓402に実質的な開閉力を与える窓走行ユニット400と、で構成されている。
【0018】
窓枠固定ユニット100は、上部が開放されたシャーシ構造で、バルコニー窓など設置コンクリート台などの窓枠取付け座面102の上に、2列以上に並んで固定して取付けられる。窓枠固定ユニット100は、窓枠取付け座面102の上に固定して取付けられた水平板形体をした底板104と、底板104と一体になって底板104の相対する側端部から上方に延びる一対の垂直板106と、で構成されている。特に、垂直板106それぞれの内面で、中間高さの位置から据置板108が一体となって突出している。
【0019】
一実施形態では、複数の窓枠固定ユニット100が、窓枠取付け座面102の上に2列以上に並べられ、複数の窓枠固定ユニット100は、室内に面する内側窓枠固定ユニット100aと、屋外に面する外側窓枠固定ユニット100bとで構成されている。内側窓枠固定ユニット100aと外側窓枠固定ユニット100bは、それらの間を溶接で密閉して互いに連結されている。
【0020】
より具体的には、内側窓枠固定ユニット100aの外側垂直板106aと、外側窓枠固定ユニット100bの内側垂直板106bは、それぞれ第1および第2結合溝110、112が設けられて、気密機能を有した連結帯114が、第1および第2結合溝110、112に挿入されて、内側窓枠固定ユニット100aと外側窓枠固定ユニット100bの間を気密連結を実現している。その上には、平板形状の仕上げ板が、連結帯114を覆っている。
【0021】
窓枠支持ユニット200は、上記の形態をした窓枠固定ユニット100の上に位置して、窓枠固定ユニット100の上部開放部位を覆っている。
窓枠支持ユニット200は、水平板形体の安着板202と、安着板202の下表面から下方に突出して、窓枠固定ユニット100の底板104の上に支持されている支持板202と、安着板202の上表面から上方に一体に突出して、レールユニット300とワンタッチ連結できる一対の固定片206と、で構成されている。
さらに、窓枠支持ユニット200の固定片206は、その内表面に支持溝208が形成されている。
【0022】
レールユニット300は、ワンタッチ方式で窓枠支持ユニット200に結合される。
レールユニット300は、水平板302と、水平板302の上表面から上方に突出した一対のレール304と、水平板302の下表面から下方に突出した一対の結合片306と、結合片306それぞれの外側に一体成型された支持隆起308と、で構成されている。
【0023】
上記の形状で、レールユニット300の結合片306が、窓枠支持ユニット200に挿入され、押さえ付けられると、結合片306の支持隆起308が、ワンタッチで固定片206の支持溝208と結合し、レールユニット300が、窓枠支持ユニット200と完全に一体化組立てがなされる。
【0024】
この実施形態では、窓走行ユニット400は、レールユニット300のレール304上に位置して、スライドして直線移動できる。この窓走行ユニット400は、窓402の下端に押え付けて結合され、窓402と組立てがなされる。
【0025】
特に、窓走行ユニット400は、圧入構造体410で、
水平板形状の上板406と、上板406と一体化され、上板406の相対する両側端部から下方に延びる垂直板408と、で構成される。
圧入構造体410を、窓402の下領域にある圧入空間404に押え付けることにより、窓走行ユニット400と窓402の間の組立てが完成する。さらに、一対の車輪412が、圧入構造体410の上板406の下表面に取付けられ、レールユニット300のレール304上に位置している。
【0026】
この実施形態では、圧入構造体410の垂直板408には、それぞれその下端に支え板414が形成されている。支え板414は、窓402を支持する機能をし、窓枠固定ユニット100の両方の垂直板106とレールユニット300の水平板302の間の空間に挿入される位置にある。
【0027】
車輪412は、窓走行ユニット400にある圧入構造体410の上板406底面に回転移動可能に連結され、上記したように2つ以上の小さな車輪であり、必要であれば、車輪は、1つの大きい車輪(図6参照)にしてもよい。従って、レールユニット300の水平板302上に設けられたレール304は、2つ以上の小さい車輪に対応した2列レール、あるいは1つの大きい車輪に対応した1列レール(図6参照)である。
【0028】
窓枠固定ユニット100のそれぞれの垂直板106の内表面の上端には、第1ガスケット120が取り付けられ、レールユニット300の水平板302の下表面の垂直端それぞれには、第2ガスケット312が取り付けられる。第1ガスケット120および第2ガスケット312が、窓走行ユニット400の支え板414それぞれの外表面と内表面に密に結合されることで、第1ガスケット120および第2ガスケット312は、外部からの騒音を遮断する機能をする。
【0029】
特に、図9を参照すると、窓走行ユニット400の圧入構造体410には、その上部に嵌溝420が数個備えられている。嵌溝420は、互いに圧入構造体410の長さ方向に間隔を置いて、垂直方向に切り込まれている。固定ブラケット424は、窓402の圧入空間404の天井面にネジ止めで一体化され、下方に突出した挿入板422が対応する嵌溝420の一つに挿入される。この形態により、窓402と窓走行ユニット400が直線的に移動するとき、窓402に加えられた力が、挿入板422により窓走行ユニット400の圧入構造体410にある嵌溝420に伝えられて、窓を開閉するときの窓走行ユニット400の直線移動となる。
【0030】
上記した組立て状態では、窓走行ユニット400は、窓402に沿って持ち上げられ、窓402の取り外しが容易になる。すると、レールユニット300の結合片306が、窓枠支持ユニット200の固定片からワンタッチで容易に外せる。引き続いて、窓枠支持ユニット200が持ち上げて、窓枠固定ユニット100から分離できる。
【0031】
要するに、窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400の間の取り外しと組立て容易になされ、それぞれの構成部品の取替えや修理により便利となる。さらに取り外しが容易であることで、窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400の届き難い部分でも埃を簡単に取り除くことができ、清掃作業が容易となり、これらの部分をきれいに維持できる。
【0032】
以下に、本発明の窓戸設備に備えられた排水孔の形態を説明する。
図5は、本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式を説明する断面図であり、図7は、本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【0033】
本発明の排水孔は、雨水を外部に自然に流し出すだけでなく、こぼした飲料水を外部に自然に流し出すにも使用される。特に、排水孔は、水の流れを各部品から連続的な自然の流れとすることを意図している。
【0034】
上記の部品、すなわち窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400には、外部に連通した複数の排水孔を備えている。
【0035】
複数の排水孔を、排水の流れの順に説明すると、第1排水孔310は、レールユニット300の水平板302を垂直方向に貫通している。複数ある第2排水孔210は、窓枠支持ユニット200の安着板202を垂直方向に貫通している。複数ある第3排水孔212は、窓枠支持ユニット200の支持板204を垂直方向に貫通している。窓枠固定ユニット100には、第4排水孔116および最終排水孔118が水平方向に形成されている。
【0036】
とりわけ、内側窓枠固定ユニット100aの外側垂直板106aと外側窓枠固定ユニット100bの内側垂直板106bは、それらの下端部にそれぞれ第4排水孔116が水平方向に形成され、外側窓枠固定ユニット100bの外側垂直板106cの下端部には、最終排水孔118が水平方向に形成されて外部に通じている。
【0037】
好ましくは、図7に示すように、補助排水孔416が、窓走行ユニット400にある圧入構造体410の上板406を垂直方向に貫通して、窓402の圧入空間404で発生した湿気を排出できるようにする。
【0038】
これにより、雨水、こぼした飲料水、清掃水などは、レールユニット300の第1排水孔310、窓枠支持ユニット200の第2排水孔210、窓枠支持ユニット200の第3排水孔212、そして窓枠固定ユニット100の第4排水孔116を、図5の矢印で示すように通り抜け、自然乾燥しつつ、最終排水孔118から容易に外に出ることができる。
【0039】
上記した本発明による組立て容易な窓戸設備の組立て形態では、車輪412を除く窓走行ユニット400の長さ方向端部を覆う長方形状の仕上げ板500を、窓402にある窓走行ユニット400の開放部(すなわち、窓走行ユニット400の長さ方向端部)にネジ締結している。
【0040】
窓枠固定ユニットは、上記では床の上に取付けたように記載したが、本発明の別の好ましい実施形態では、窓枠固定ユニットを窓戸設備の上部または垂直方向端部に置いている。
【0041】
上記したような本発明の窓枠固定ユニット100を床上に取付けた例と関連して、窓枠固定ユニット100の両端に一対の側部窓枠固定ユニット600bを一体に取付け、そして、側部窓枠固定ユニット600bそれぞれの上部に上部窓枠固定ユニット600aを一体に取り付ける。上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bは、上記した床上の窓枠固定ユニット100と類似しているが、上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bは、二層構造の底板602と、底板602の上表面の中心部に形成され支持溝608がある一対の固定片604とで構成されている。
【0042】
特に、側部窓枠固定ユニット600bは、固定片604それぞれの外側に位置し、底板602の上表面に衝撃緩衝材606が一体に取付けられている。
【0043】
仕上げ板700は、上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bの両方に取付けられる。この仕上げ板700は、外から見て平らな面をもつ平板702と、平板702の下表面に一体に形成され、それぞれワンタッチで対応する固定片604の支持溝608と結合できるようにする支持隆起706のある一対の結合片704と、で構成されている。
【0044】
上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bが、窓402の上領域と側領域にそれぞれ押し付け固定される。上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bのそれぞれは、上板802と、側板804と、側板804の下端部に位置するL字に折曲された支え板806とで構成され、上板802、側板804および支え板806は、互いに一体になっている。
【0045】
上記した形態で、窓402が開いたあるいは閉じた状態で上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bを見ると、従来技術におけるレール部分が外に露出することがなく、仕上げ板700のみが外に露出することで、外観が良くなる。さらに、窓402を閉じたとき、側部窓仕上げ構造体800bの支え板806が衝撃緩衝材606と接触することで、衝撃緩衝効果も出る。
【0046】
上記したように、本発明による組立て容易な窓戸設備は、窓枠への窓の取り付け、あるいは窓枠から窓の取り外しが容易となるだけでなく、それぞれの部品を取り出すのも容易となり、個々の部品を清掃するに容易で、きれいに保つことができる。さらに、窓戸設備は、風、騒音を遮蔽し、また雨水やこぼした飲料水の排水能を力高めることができる。
【符号の説明】
【0047】
100:窓枠固定ユニット、100a:内側窓枠固定ユニット、100b:外側窓枠固定ユニット、102:窓枠取付け座面、104:底板、106:垂直板、106a:外側垂直板、106b:内側垂直板、106c:外側垂直板、108:据置板、110:第1結合溝、112:第2結合溝、114:連結帯、116:第4排水孔、118:最終排水孔、120:第1ガスケット
200:窓枠支持ユニット、202:安着板、204:支持板、206:固定片、208:支持溝、210:第2排水孔、212:第3排水孔
300:レールユニット、302:水平板、304:レール、306:結合片、308:支持隆起、310:第1排水孔、312:第2ガスケット
400:窓走行ユニット、402:窓、404:圧入空間、406:上板、408:垂直板、410:圧入構造体、412:車輪、414:支え板、416:補助排水孔、420:嵌溝、422:挿入板、424:固定ブラケット
500:仕上げ板
600a:上部窓枠固定ユニット、600b:側部窓枠固定ユニット、602:底板、604:固定片、606:衝撃緩衝材、608:支持溝
700:仕上げ板、702:平板、704:結合片、706:支持隆起
800a:上部窓仕上げ構造体、800b:側部窓仕上げ構造体、802:上板、804:側板、806:支え板
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立て容易な窓戸設備に関し、より具体的には、窓あるいは出入り口扉などの窓戸設備と、この窓戸設備にスライド開閉可能に結合される窓枠を、組立て容易とし、排水性が優れた形態に改善させた組立て容易な窓戸設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、各種建築物に用いられる窓戸設備は、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓と、スライド開閉可能に取付けられた窓枠でなっている。この窓戸設備は、ガラスの荷重に耐え、外気に対しての耐久性と耐候性をもつための高い機械的性質を満足しなければならない。
【0003】
最近では、システム窓や防犯窓のような種々の窓が開発、実用化されている。システム窓の例は、縦にスライドするシステム窓で、建物に高級化と機能性を与え、居間の窓やバルコニー窓などの比較的大型窓に広く適用されている。
【0004】
従来の窓戸設備には、窓枠にレール溝があり、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓が、スライド開閉可能に結合される。しかしながら、レール溝は、人が通る時に足の邪魔になる不都合があり、足を引っかける危険もある。さらに、窓枠をバルコニーに取付けられたときに埃などの異物がレール溝に堆積し易く、異物をレール溝から除く清掃作業が難しい。特に、バルコニーに設けられた窓枠と、そのレール溝は、機密性や排水性が悪くなって、風や雨水の侵入がし易くなる。
【0005】
このような短所を解決するために、特許文献1及び特許文献2には、機密性と排水性を向上させたレール隠蔽型窓設備が開示されている。しかしながら、開示された形態では、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓を、窓枠のレール溝に結合させる構造が複雑であり、レール溝から窓を分離させるのが難しく、雨水の配水手段もなく、排水性が良好でなく、また風の遮蔽構造が単純で、風の浸透を密に遮断できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許登録第10−167124号明細書
【特許文献2】韓国特許登録第10−439112号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、バルコニー窓あるいは出入り口窓などの窓と、スライド開閉可能に取付けられた窓枠を、組立て容易に取付けられ、窓を窓枠から着脱容易にし、風や騷音の侵入を抑える機密性に対して多段遮蔽構造に改善し、雨水などの排水性を向上できるようにした組立て容易な窓戸設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明は、
窓枠の取付け座面に2列以上の配列で固定取付けされる上部開放型の構造をして、底板と、底板の両側端部に垂直板と、および垂直板の内表面で中間高さの位置に据置板とが一体に設けられた窓枠固定ユニットと、
両側端部が窓枠固定ユニットの据置板上に置かれる安着板と、定着板の底面に一体で形成され、窓枠固定ユニットの底板に支えられた支持板と、定着板の上面に一体で形成され、上方に突出した一対の固定片と、固定片の内壁面に凹んで形成された支持溝でなる窓枠支持ユニットと、
上面にレールが一体で突出形成された水平板と、水平板の底面で下方に突出形成された結合片と、結合片の外側壁面に突出形成され、支持溝にワンタッチで嵌入される支持隆起と、でなるレールユニットと、
上板と垂直板とが一体になって、窓の下部に形成された圧入空間内に押し入れられる圧入構造体と、圧入構造体の上板の底面に回転可能に結合された車輪と、圧入構造体の垂直板下端に設けられて、窓枠固定ユニットの垂直板とレールユニットの水平板との間の空間に挿入されて窓を支持するL字型に折曲された支え板と、でなる窓走行ユニットと、
窓枠固定ユニット、枠支持ユニット、レールユニット、および窓走行ユニットのそれぞれに設けられて、外部と連通する複数の排水孔と、
を含んで構成される組立て容易な窓戸設備である。
【0009】
窓枠の取付け座面に、2列以上の配列で取付けされた窓枠固定ユニットのうちの少なくとも1つ以上は、内側窓枠固定ユニットと外側窓枠固定ユニットを有して、内側窓枠固定ユニットの外側垂直板と外側窓枠固定ユニットの内側垂直板には、それぞれ第1結合溝と第2結合溝が形成され、第1結合溝と第2結合溝に気密機能を有する結合片が挿入されて、内側窓枠固定ユニットと外側窓枠固定ユニットの間を気密に結合している。
【0010】
排水孔は、レールユニットの水平板を垂直方向に貫通する第1排水孔と、窓枠支持ユニットの安着板を垂直方向に貫通する複数の第2排水孔と、窓枠支持ユニットの支持板を垂直方向に貫通する複数の第3排水孔と、内側窓枠固定ユニットの外側垂直板と外側窓枠固定ユニットの内側垂直板の下端位置で水平方向に貫通する第4排水孔と、外側窓枠固定ユニットの外側垂直板の下端位置で水平方向に貫通する最終排水孔とで構成される。
【0011】
窓走行ユニットの圧入構造体の上面には、その長さの方向に沿って 垂直方向に嵌溝が切開され、窓の圧入空間内の上面には、嵌溝に挿入される挿入板が突出形成された固定ブラケットがネジ止めされる。
【0012】
本発明の窓戸設備は、さらに、
窓枠固定ユニットの上部及び側部に位置するように窓枠固定ユニットに一体で連結して、2層構造の底板と、2重構造の底板の上面中央部分に一体で形成された一対の固定片とでなり、固定片のそれぞれには、支持溝を有する形態の上部窓枠固定ユニットおよび側部窓枠固定ユニットと、
平板と、平板の底面に一体で形成された一対の結合片でなり、結合片には、結合片のそれぞれとワンタッチで結合できる支持隆起を有する形態の仕上げ板と、
窓の上部及び側部に形成された圧入空間内に圧入され、上板と、垂直板と、垂直板の下端でL字型に折曲された支え板とでなる上部仕上げ構造体及び側部窓仕上げ構造体と、
側部の窓枠固定ユニットの各固定片の外側に位置して、底板の上面に一体で連結された衝撃緩衝材と、
を有する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
上記の技術的解決により、本発明は以下の効果をもたらされる。
本発明によれば、バルコニー窓や出入り口窓など各種の窓の分解と組立て容易にでき、取替えや修理目的での分解作業が容易になる利益がある。特に、気密性と関連して多段階方式とした結果、砂埃、騒音などの侵入を完全に抑えられる。さらに、水を外部に流す排水形態を改善したことで、飲料水や雨水などの排出が容易になり排水性能が増している。さらに、窓枠に異物の詰まりがなくなり、窓枠の清掃作業が容易となり、窓枠をきれいに維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する分解斜視図である。
【図2】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する分解断面図である。
【図3】本発明による組立て容易な窓戸設備を説明する組立てた断面図である。
【図4】本発明による組立て容易な窓戸設備の開閉操作を説明する斜視図である。
【図5】本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式を説明する断面図である。
【図6】本発明による組立て容易な窓戸設備の車輪とレールの方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【図7】本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【図8】本発明による組立て容易な窓戸設備の仕上げ板の取付けを説明する斜視図である。
【図9】本発明による組立て容易な窓戸設備の、窓と窓走行ユニットの間を結合方式で異なる別の実施形態を説明する斜視図である。
【図10】本発明による組立て容易な窓戸設備の上窓枠固定ユニットを説明する分解断面図である。
【図11】図10の組立てた状態の側面図である。
【図12】本発明による組立て容易な窓戸設備の横窓枠固定ユニットを説明する断面図である。
【図13】図12の組立てた状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実現形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による組立て容易な窓を説明する分解斜視図であり、図2は、本発明による組立て容易な窓を説明する分解断面図であり、図3は、本発明による組立て容易な窓を説明する組立てた断面図である。
【0016】
本発明による組立て容易な窓戸設備は、分解と組立て容易であり、それ故に取替えや修理目的での分解作業が容易になる、風や騒音の遮蔽効果が良い、水を外部に導く排水性能が優れているなどいくつかの利点がある。
【0017】
この目的のために、本発明による窓戸設備は、一般に、窓枠取付け座面102の上に2列以上並んで固定取付けられた窓枠固定ユニット100と、窓枠固定ユニット100の上部開放部を覆うと共に、窓枠固定ユニット100上に位置し固定された窓枠支持ユニット200と、窓枠支持ユニット200にワンタッチで結合されて窓402をスライドして開閉操作できるレールユニット300と、窓402の下端に結合され、同時にレールユニット300にスライド可能に結合されて、窓402に実質的な開閉力を与える窓走行ユニット400と、で構成されている。
【0018】
窓枠固定ユニット100は、上部が開放されたシャーシ構造で、バルコニー窓など設置コンクリート台などの窓枠取付け座面102の上に、2列以上に並んで固定して取付けられる。窓枠固定ユニット100は、窓枠取付け座面102の上に固定して取付けられた水平板形体をした底板104と、底板104と一体になって底板104の相対する側端部から上方に延びる一対の垂直板106と、で構成されている。特に、垂直板106それぞれの内面で、中間高さの位置から据置板108が一体となって突出している。
【0019】
一実施形態では、複数の窓枠固定ユニット100が、窓枠取付け座面102の上に2列以上に並べられ、複数の窓枠固定ユニット100は、室内に面する内側窓枠固定ユニット100aと、屋外に面する外側窓枠固定ユニット100bとで構成されている。内側窓枠固定ユニット100aと外側窓枠固定ユニット100bは、それらの間を溶接で密閉して互いに連結されている。
【0020】
より具体的には、内側窓枠固定ユニット100aの外側垂直板106aと、外側窓枠固定ユニット100bの内側垂直板106bは、それぞれ第1および第2結合溝110、112が設けられて、気密機能を有した連結帯114が、第1および第2結合溝110、112に挿入されて、内側窓枠固定ユニット100aと外側窓枠固定ユニット100bの間を気密連結を実現している。その上には、平板形状の仕上げ板が、連結帯114を覆っている。
【0021】
窓枠支持ユニット200は、上記の形態をした窓枠固定ユニット100の上に位置して、窓枠固定ユニット100の上部開放部位を覆っている。
窓枠支持ユニット200は、水平板形体の安着板202と、安着板202の下表面から下方に突出して、窓枠固定ユニット100の底板104の上に支持されている支持板202と、安着板202の上表面から上方に一体に突出して、レールユニット300とワンタッチ連結できる一対の固定片206と、で構成されている。
さらに、窓枠支持ユニット200の固定片206は、その内表面に支持溝208が形成されている。
【0022】
レールユニット300は、ワンタッチ方式で窓枠支持ユニット200に結合される。
レールユニット300は、水平板302と、水平板302の上表面から上方に突出した一対のレール304と、水平板302の下表面から下方に突出した一対の結合片306と、結合片306それぞれの外側に一体成型された支持隆起308と、で構成されている。
【0023】
上記の形状で、レールユニット300の結合片306が、窓枠支持ユニット200に挿入され、押さえ付けられると、結合片306の支持隆起308が、ワンタッチで固定片206の支持溝208と結合し、レールユニット300が、窓枠支持ユニット200と完全に一体化組立てがなされる。
【0024】
この実施形態では、窓走行ユニット400は、レールユニット300のレール304上に位置して、スライドして直線移動できる。この窓走行ユニット400は、窓402の下端に押え付けて結合され、窓402と組立てがなされる。
【0025】
特に、窓走行ユニット400は、圧入構造体410で、
水平板形状の上板406と、上板406と一体化され、上板406の相対する両側端部から下方に延びる垂直板408と、で構成される。
圧入構造体410を、窓402の下領域にある圧入空間404に押え付けることにより、窓走行ユニット400と窓402の間の組立てが完成する。さらに、一対の車輪412が、圧入構造体410の上板406の下表面に取付けられ、レールユニット300のレール304上に位置している。
【0026】
この実施形態では、圧入構造体410の垂直板408には、それぞれその下端に支え板414が形成されている。支え板414は、窓402を支持する機能をし、窓枠固定ユニット100の両方の垂直板106とレールユニット300の水平板302の間の空間に挿入される位置にある。
【0027】
車輪412は、窓走行ユニット400にある圧入構造体410の上板406底面に回転移動可能に連結され、上記したように2つ以上の小さな車輪であり、必要であれば、車輪は、1つの大きい車輪(図6参照)にしてもよい。従って、レールユニット300の水平板302上に設けられたレール304は、2つ以上の小さい車輪に対応した2列レール、あるいは1つの大きい車輪に対応した1列レール(図6参照)である。
【0028】
窓枠固定ユニット100のそれぞれの垂直板106の内表面の上端には、第1ガスケット120が取り付けられ、レールユニット300の水平板302の下表面の垂直端それぞれには、第2ガスケット312が取り付けられる。第1ガスケット120および第2ガスケット312が、窓走行ユニット400の支え板414それぞれの外表面と内表面に密に結合されることで、第1ガスケット120および第2ガスケット312は、外部からの騒音を遮断する機能をする。
【0029】
特に、図9を参照すると、窓走行ユニット400の圧入構造体410には、その上部に嵌溝420が数個備えられている。嵌溝420は、互いに圧入構造体410の長さ方向に間隔を置いて、垂直方向に切り込まれている。固定ブラケット424は、窓402の圧入空間404の天井面にネジ止めで一体化され、下方に突出した挿入板422が対応する嵌溝420の一つに挿入される。この形態により、窓402と窓走行ユニット400が直線的に移動するとき、窓402に加えられた力が、挿入板422により窓走行ユニット400の圧入構造体410にある嵌溝420に伝えられて、窓を開閉するときの窓走行ユニット400の直線移動となる。
【0030】
上記した組立て状態では、窓走行ユニット400は、窓402に沿って持ち上げられ、窓402の取り外しが容易になる。すると、レールユニット300の結合片306が、窓枠支持ユニット200の固定片からワンタッチで容易に外せる。引き続いて、窓枠支持ユニット200が持ち上げて、窓枠固定ユニット100から分離できる。
【0031】
要するに、窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400の間の取り外しと組立て容易になされ、それぞれの構成部品の取替えや修理により便利となる。さらに取り外しが容易であることで、窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400の届き難い部分でも埃を簡単に取り除くことができ、清掃作業が容易となり、これらの部分をきれいに維持できる。
【0032】
以下に、本発明の窓戸設備に備えられた排水孔の形態を説明する。
図5は、本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式を説明する断面図であり、図7は、本発明による組立て容易な窓戸設備の排水方式が異なる別の実施形態を説明する断面図である。
【0033】
本発明の排水孔は、雨水を外部に自然に流し出すだけでなく、こぼした飲料水を外部に自然に流し出すにも使用される。特に、排水孔は、水の流れを各部品から連続的な自然の流れとすることを意図している。
【0034】
上記の部品、すなわち窓枠固定ユニット100、窓枠支持ユニット200、レールユニット300および窓走行ユニット400には、外部に連通した複数の排水孔を備えている。
【0035】
複数の排水孔を、排水の流れの順に説明すると、第1排水孔310は、レールユニット300の水平板302を垂直方向に貫通している。複数ある第2排水孔210は、窓枠支持ユニット200の安着板202を垂直方向に貫通している。複数ある第3排水孔212は、窓枠支持ユニット200の支持板204を垂直方向に貫通している。窓枠固定ユニット100には、第4排水孔116および最終排水孔118が水平方向に形成されている。
【0036】
とりわけ、内側窓枠固定ユニット100aの外側垂直板106aと外側窓枠固定ユニット100bの内側垂直板106bは、それらの下端部にそれぞれ第4排水孔116が水平方向に形成され、外側窓枠固定ユニット100bの外側垂直板106cの下端部には、最終排水孔118が水平方向に形成されて外部に通じている。
【0037】
好ましくは、図7に示すように、補助排水孔416が、窓走行ユニット400にある圧入構造体410の上板406を垂直方向に貫通して、窓402の圧入空間404で発生した湿気を排出できるようにする。
【0038】
これにより、雨水、こぼした飲料水、清掃水などは、レールユニット300の第1排水孔310、窓枠支持ユニット200の第2排水孔210、窓枠支持ユニット200の第3排水孔212、そして窓枠固定ユニット100の第4排水孔116を、図5の矢印で示すように通り抜け、自然乾燥しつつ、最終排水孔118から容易に外に出ることができる。
【0039】
上記した本発明による組立て容易な窓戸設備の組立て形態では、車輪412を除く窓走行ユニット400の長さ方向端部を覆う長方形状の仕上げ板500を、窓402にある窓走行ユニット400の開放部(すなわち、窓走行ユニット400の長さ方向端部)にネジ締結している。
【0040】
窓枠固定ユニットは、上記では床の上に取付けたように記載したが、本発明の別の好ましい実施形態では、窓枠固定ユニットを窓戸設備の上部または垂直方向端部に置いている。
【0041】
上記したような本発明の窓枠固定ユニット100を床上に取付けた例と関連して、窓枠固定ユニット100の両端に一対の側部窓枠固定ユニット600bを一体に取付け、そして、側部窓枠固定ユニット600bそれぞれの上部に上部窓枠固定ユニット600aを一体に取り付ける。上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bは、上記した床上の窓枠固定ユニット100と類似しているが、上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bは、二層構造の底板602と、底板602の上表面の中心部に形成され支持溝608がある一対の固定片604とで構成されている。
【0042】
特に、側部窓枠固定ユニット600bは、固定片604それぞれの外側に位置し、底板602の上表面に衝撃緩衝材606が一体に取付けられている。
【0043】
仕上げ板700は、上部窓枠固定ユニット600aと側部窓枠固定ユニット600bの両方に取付けられる。この仕上げ板700は、外から見て平らな面をもつ平板702と、平板702の下表面に一体に形成され、それぞれワンタッチで対応する固定片604の支持溝608と結合できるようにする支持隆起706のある一対の結合片704と、で構成されている。
【0044】
上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bが、窓402の上領域と側領域にそれぞれ押し付け固定される。上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bのそれぞれは、上板802と、側板804と、側板804の下端部に位置するL字に折曲された支え板806とで構成され、上板802、側板804および支え板806は、互いに一体になっている。
【0045】
上記した形態で、窓402が開いたあるいは閉じた状態で上部窓仕上げ構造体800aと側部窓仕上げ構造体800bを見ると、従来技術におけるレール部分が外に露出することがなく、仕上げ板700のみが外に露出することで、外観が良くなる。さらに、窓402を閉じたとき、側部窓仕上げ構造体800bの支え板806が衝撃緩衝材606と接触することで、衝撃緩衝効果も出る。
【0046】
上記したように、本発明による組立て容易な窓戸設備は、窓枠への窓の取り付け、あるいは窓枠から窓の取り外しが容易となるだけでなく、それぞれの部品を取り出すのも容易となり、個々の部品を清掃するに容易で、きれいに保つことができる。さらに、窓戸設備は、風、騒音を遮蔽し、また雨水やこぼした飲料水の排水能を力高めることができる。
【符号の説明】
【0047】
100:窓枠固定ユニット、100a:内側窓枠固定ユニット、100b:外側窓枠固定ユニット、102:窓枠取付け座面、104:底板、106:垂直板、106a:外側垂直板、106b:内側垂直板、106c:外側垂直板、108:据置板、110:第1結合溝、112:第2結合溝、114:連結帯、116:第4排水孔、118:最終排水孔、120:第1ガスケット
200:窓枠支持ユニット、202:安着板、204:支持板、206:固定片、208:支持溝、210:第2排水孔、212:第3排水孔
300:レールユニット、302:水平板、304:レール、306:結合片、308:支持隆起、310:第1排水孔、312:第2ガスケット
400:窓走行ユニット、402:窓、404:圧入空間、406:上板、408:垂直板、410:圧入構造体、412:車輪、414:支え板、416:補助排水孔、420:嵌溝、422:挿入板、424:固定ブラケット
500:仕上げ板
600a:上部窓枠固定ユニット、600b:側部窓枠固定ユニット、602:底板、604:固定片、606:衝撃緩衝材、608:支持溝
700:仕上げ板、702:平板、704:結合片、706:支持隆起
800a:上部窓仕上げ構造体、800b:側部窓仕上げ構造体、802:上板、804:側板、806:支え板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠取付け座面(102)に2列以上の配列で固定取付けされる上部開放型の構造をして、底板(104)と、前記底板(104)の垂直方向両側端部に垂直板(106)と、前記垂直板(106)の内表面で中間高さの位置に据置板(108)とが一体に形成された窓枠固定ユニット(100)と、
両側端部が前記窓枠固定ユニット(100)の据置板(108)上に置かれる安着板(202)と、前記定着板(202)の底面に一体で形成され、前記窓枠固定ユニット(100)の底板(104)に支えられた支持板(204)と、前記定着板(202)の上面に一体で形成され、上方に突出した一対の固定片(206)と、前記固定片(206)の内壁面に凹んで形成された支持溝(208)でなる窓枠支持ユニット(200)と、
上面にレール(304)が一体で突出形成された水平板(302)と、前記水平板(302)の底面で下方に突出形成された結合片(306)と、前記結合片(306)の外側壁面に突出形成されて前記支持溝(208)にワンタッチで嵌入される支持隆起(308)と、でなるレールユニット(300)と、
上板(406)と垂直板(408)とが一体になって、窓(402)の下部に形成された圧入空間(404)内に押し入れられる圧入構造体(410)と、前記圧入構造体(410)の上板(406)の底面に回転可能に結合された車輪(412)と、前記圧入構造体(410)の垂直板(408)下端に設けられて、前記窓枠固定ユニット(100)の垂直板(106)と前記レールユニット(300)の水平板(302)との間の空間に挿入されて窓(402)を支持するL字型に折曲された支え板(414)と、でなる窓走行ユニット(400)と、
前記窓枠固定ユニット(100)、前記窓枠支持ユニット(200)、前記レールユニット(300)、および前記窓走行ユニット(400)のそれぞれに設けられて、外部と連通する複数の排水孔と、
を含んで構成されることを特徴とする組立て容易な窓戸設備。
【請求項2】
窓枠取付け座面(102)に、2列以上の配列で取付けされた前記窓枠固定ユニット(100)のうちの少なくとも1つ以上は、内側窓枠固定ユニット(100a)と外側窓枠固定ユニット(100b)を有して、
前記内側窓枠固定ユニット(100a)の外側垂直板(106a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の内側垂直板(106b)には、それぞれ第1結合溝(110)と第2結合溝(112)が形成され、前記第1結合溝(110)と前記第2結合溝(112)に気密機能を有する結合片が挿入されて、前記内側窓枠固定ユニット(100a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の間を気密に結合することを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項3】
前記排水孔は、前記レールユニット(300)の水平板(302)を垂直方向に貫通する第1排水孔(310)と、前記窓枠支持ユニット(200)の安着板(202)を垂直方向に貫通する複数の第2排水孔(210)と、前記窓枠支持ユニット(200)の支持板(204)を垂直方向に貫通する複数の第3排水孔(212)と、前記内側窓枠固定ユニット(100a)の外側垂直板(106a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の内側垂直板(106b)の下端位置で水平方向に貫通する第4排水孔(116)と、前記外側窓枠固定ユニット(100b)の外側垂直板(106c)の下端位置で水平方向に貫通する最終排水孔(118)とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項4】
前記窓走行ユニット(400)の圧入構造体(410)の上面には、その長さの方向に沿って 垂直方向に嵌溝(420)が切開され、前記窓(402)の圧入空間(404)内の上面には、前記嵌溝(420)に挿入される挿入板(422)が突出形成された固定ブラケット(424)がネジ止めされることを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項5】
前記窓枠固定ユニット(100)の上部及び側部に位置するように前記窓枠固定ユニット(100)に一体で連結して、2層構造の底板(602)と、前記2重構造の底板(602)の上面中央部分に一体で形成された一対の固定片(604)とでなり、前記固定片(604)のそれぞれには、支持溝(608)を有する形態の上部窓枠固定ユニット(600a)および側部窓枠固定ユニット(600b)と、
平板(702)と、前記平板(702)の底面に一体で形成された一対の結合片(604)でなり、前記結合片(604)には、前記結合片(604)のそれぞれとワンタッチで結合できる支持隆起(706)を有する形態の仕上げ板(700)と、
前記窓(402)の上部及び側部に形成された圧入空間(404)内に圧入され、
上板(802)と、側板(804)と、前記側板(804)の下端でL字型に折曲された支え板(806)とでなる上部仕上げ構造体(800a)及び側部窓仕上げ構造体(800b)と、
前記上部窓枠固定ユニット(600a)および前記側部窓枠固定ユニット(600b)の各固定片(604)の外側に位置して、底板(602)の上面に一体で連結された衝撃緩衝材(606)と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項1】
窓枠取付け座面(102)に2列以上の配列で固定取付けされる上部開放型の構造をして、底板(104)と、前記底板(104)の垂直方向両側端部に垂直板(106)と、前記垂直板(106)の内表面で中間高さの位置に据置板(108)とが一体に形成された窓枠固定ユニット(100)と、
両側端部が前記窓枠固定ユニット(100)の据置板(108)上に置かれる安着板(202)と、前記定着板(202)の底面に一体で形成され、前記窓枠固定ユニット(100)の底板(104)に支えられた支持板(204)と、前記定着板(202)の上面に一体で形成され、上方に突出した一対の固定片(206)と、前記固定片(206)の内壁面に凹んで形成された支持溝(208)でなる窓枠支持ユニット(200)と、
上面にレール(304)が一体で突出形成された水平板(302)と、前記水平板(302)の底面で下方に突出形成された結合片(306)と、前記結合片(306)の外側壁面に突出形成されて前記支持溝(208)にワンタッチで嵌入される支持隆起(308)と、でなるレールユニット(300)と、
上板(406)と垂直板(408)とが一体になって、窓(402)の下部に形成された圧入空間(404)内に押し入れられる圧入構造体(410)と、前記圧入構造体(410)の上板(406)の底面に回転可能に結合された車輪(412)と、前記圧入構造体(410)の垂直板(408)下端に設けられて、前記窓枠固定ユニット(100)の垂直板(106)と前記レールユニット(300)の水平板(302)との間の空間に挿入されて窓(402)を支持するL字型に折曲された支え板(414)と、でなる窓走行ユニット(400)と、
前記窓枠固定ユニット(100)、前記窓枠支持ユニット(200)、前記レールユニット(300)、および前記窓走行ユニット(400)のそれぞれに設けられて、外部と連通する複数の排水孔と、
を含んで構成されることを特徴とする組立て容易な窓戸設備。
【請求項2】
窓枠取付け座面(102)に、2列以上の配列で取付けされた前記窓枠固定ユニット(100)のうちの少なくとも1つ以上は、内側窓枠固定ユニット(100a)と外側窓枠固定ユニット(100b)を有して、
前記内側窓枠固定ユニット(100a)の外側垂直板(106a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の内側垂直板(106b)には、それぞれ第1結合溝(110)と第2結合溝(112)が形成され、前記第1結合溝(110)と前記第2結合溝(112)に気密機能を有する結合片が挿入されて、前記内側窓枠固定ユニット(100a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の間を気密に結合することを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項3】
前記排水孔は、前記レールユニット(300)の水平板(302)を垂直方向に貫通する第1排水孔(310)と、前記窓枠支持ユニット(200)の安着板(202)を垂直方向に貫通する複数の第2排水孔(210)と、前記窓枠支持ユニット(200)の支持板(204)を垂直方向に貫通する複数の第3排水孔(212)と、前記内側窓枠固定ユニット(100a)の外側垂直板(106a)と前記外側窓枠固定ユニット(100b)の内側垂直板(106b)の下端位置で水平方向に貫通する第4排水孔(116)と、前記外側窓枠固定ユニット(100b)の外側垂直板(106c)の下端位置で水平方向に貫通する最終排水孔(118)とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項4】
前記窓走行ユニット(400)の圧入構造体(410)の上面には、その長さの方向に沿って 垂直方向に嵌溝(420)が切開され、前記窓(402)の圧入空間(404)内の上面には、前記嵌溝(420)に挿入される挿入板(422)が突出形成された固定ブラケット(424)がネジ止めされることを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【請求項5】
前記窓枠固定ユニット(100)の上部及び側部に位置するように前記窓枠固定ユニット(100)に一体で連結して、2層構造の底板(602)と、前記2重構造の底板(602)の上面中央部分に一体で形成された一対の固定片(604)とでなり、前記固定片(604)のそれぞれには、支持溝(608)を有する形態の上部窓枠固定ユニット(600a)および側部窓枠固定ユニット(600b)と、
平板(702)と、前記平板(702)の底面に一体で形成された一対の結合片(604)でなり、前記結合片(604)には、前記結合片(604)のそれぞれとワンタッチで結合できる支持隆起(706)を有する形態の仕上げ板(700)と、
前記窓(402)の上部及び側部に形成された圧入空間(404)内に圧入され、
上板(802)と、側板(804)と、前記側板(804)の下端でL字型に折曲された支え板(806)とでなる上部仕上げ構造体(800a)及び側部窓仕上げ構造体(800b)と、
前記上部窓枠固定ユニット(600a)および前記側部窓枠固定ユニット(600b)の各固定片(604)の外側に位置して、底板(602)の上面に一体で連結された衝撃緩衝材(606)と、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の組立て容易な窓戸設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−519246(P2012−519246A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552873(P2011−552873)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000305
【国際公開番号】WO2010/101351
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511214510)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000305
【国際公開番号】WO2010/101351
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511214510)
【Fターム(参考)】
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