説明

組立型バリア

【課題】本発明は、緊急の道路封鎖等に対して迅速に対応できるよう、各交番等に常備可能な程に収納占有体積が小さく、かつパトロールカーでも運搬が容易な車両通行阻止装置の提供を目的とする。また、組立を容易、かつ迅速に行うことのできる車両通行阻止装置の提供を目的とする。
【解決手段】複数の脚とそれらを連結して一体のバリアとするための連結棒とからなり、各脚と連結棒はそれぞれ相互に抜差し自在な連結部を有し、運搬・収納時にはそれらを非連結状態にして運搬・収納占有体積を小さくできる組立型バリアを提供する。また連結棒と複数の脚の散逸を防止し、さらに組立を容易、かつ迅速に行うための連結紐を有することを特徴とする組立型バリアを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の突入、若しくは突破を阻止する組立型の車両通行阻止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
暴走族や飲酒運転の取り締まり、車両逃走犯の包囲等の目的で検問を行う際に、警察はパイロン、検問柱、又はバリケード等の車両通行阻止装置を道路に設置して道路封鎖や車線を減少を行っている。このような車両通行阻止装置は一般に大型で重量もあり、また収納占有体積が大きい等の理由から、普段は都道府県警察本部や各警察署等の主要施設に保管され、必要に応じて特殊な移送車両によって規制区間に運搬され設置されていた。
【0003】
ところが、緊急の道路封鎖要請等に対しては上記警察の主要施設から犯罪発生現場までの距離がある場合等には初動に遅れを生じかねず、逃走犯車両を取り逃がす可能性があった。そのため、運搬や収納が容易であり、また軽量、かつコンパクトな車両通行阻止装置として特許文献1から3のような発明がなされている。
【0004】
特許文献1は、井桁状の伸縮式扉状の両端部において長寸の底部に滑車輪を設けた構成を有する車両等進入阻止柵である。柱体を回転自在に枢着した当該滑車輪と伸縮式扉状構造により設置展開を容易に行うことができる。しかし、強行突破する車両に対して強度面や威嚇面で十分な効果を発揮するためには門扉程度のサイズが必要と思われ、運搬や収納が容易とは言い難い。
【0005】
特許文献2は、両側に地面に対して垂直に保持される気密布地製円筒状気柱と、当該両側の円筒状気柱の上部に渡設される着脱自在な気密布地製円筒状気柱と、これらの円筒状気柱に囲まれた内側に繊維性ネットが着脱自在に装着されている組立式車両検問柱である。当該組立式車両検問柱は空気膨張式の気密布地製円筒状気柱と着脱自在なネットで構成されていることから、空気充填前はコンパクトにすることが可能であり、軽量かつ運搬も容易にできる。しかし、近年の凶悪化する犯罪の実情から逃走車両の絶対通行阻止を目的とする場合、気柱とネットで構成される当該組立式車両検問柱では容易に強行突破さてしまうという問題がある。
【0006】
特許文献3は、袋状物およびチューブ状物等の中空体で構成され、当該中空体に気体を充填することで膨張、展開させ骨格を形成するバリケードである。気体充填前は軽量かつコンパクトにすることが可能であり、パトロールカーでの移送も容易である。しかし、特許文献2と同様に強行突破する犯罪車両に対しては十分に阻止できないという問題がある。
【特許文献1】特開平5―321217
【特許文献2】特開平10―219640
【特許文献3】特開平11―131433
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、緊急の道路封鎖等に対して迅速に対応できるよう各交番等に常備可能な程に収納占有体積が小さく、かつパトロールカー等の普通車両でも運搬が容易で、さらに車両の通行を確実に阻止できる車両通行阻止装置の提供を目的とする。また、組立を容易にかつ迅速に行うことのできる車両通行阻止装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、複数の脚とそれらを連結して一体のバリアとするための連結棒とからなり、複数の脚と連結棒とは相互に抜差し自在な連結部を有し、運搬・収納時には複数の脚と連結棒とを非連結状態にして運搬・収納占有体積を小さくできる組立型バリアを提供する。
【0009】
また、本発明は、前記複数の脚と連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と、複数の脚とがばらばらにならないように相互に連結する連結紐をさらに有することを特徴とする組立型バリアを提供する。
【0010】
さらに、本発明は、前記連結紐が脚と連結棒との連結部を連通するように配置されることを特徴とする組立型バリアを提供する。
【0011】
また、本発明は、脚の連結部が連結棒を嵌め合わせる凹嵌部又は凸部を有し、連結棒がその側面に脚の凹嵌部又は凸部に嵌め合わせることが可能な凸部又は凹嵌部を有し、非連結状態で運搬・収納する場合に凸部を凹嵌部に嵌め合わせることで運搬・収納占有体積を小さくできることを特徴とする組立型バリアを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の組立型バリアによれば、運搬・収納時には複数の脚と連結棒とを非連結状態にして運搬・収納占有体積を小さくできる。それにより、各地の交番での常備や、パトロールカー等の普通車両による運搬が可能となる。したがって、緊急の道路封鎖等の要請時には対象地区の交番から本バリアの即時運搬、設置が可能となる。初動が迅速になることから目的の車両等を外部に取り逃がすことなく封じ込むことができる。
【0013】
また、本発明の組立型バリアによれば、連結紐により複数の脚と、連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と、複数の脚とがばらばらにならないようにすることができる。また、連結紐を脚と連結棒との連結部を連通するように配置することで、当該連結紐が直線状態になるようにすれば、複数の脚と連結棒とがバリアの組立状態に直ちに配置されるため組立を迅速、かつ容易に行うことができる。
【0014】
さらに本発明の組立型バリアによれば、連結棒の凸部又は凹嵌部を脚の凹嵌部又は凸部に嵌め合わせることで運搬・収納占有体積をより小さくでき、また構造の異なる脚と連結棒とを固定して収納時にまとめ易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、図を用いて各発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる様態で実施しうる。
【0016】
なお、実施形態1は、主に請求項1等について説明する。実施形態2は、主に請求項2、3等について説明する。実施形態3は、主に請求項4等について説明する。
【0017】
<<実施形態1>>
【0018】
<実施形態1:概要>
図1は実施形態1の概念の一例を示したものである。本実施形態の組立型バリアは複数の脚(0101)と連結棒(0102)とから構成され、それぞれの脚と連結棒は相互に抜差し自在な連結部(0103)を有している。当該連結部を介してそれぞれの脚と連結棒とを連結状態(0104)にすることでバリアが形成される。また、当該バリアを運搬・収納する際にはそれぞれの脚と連結棒とを分離して非連結状態(0105)にすることで運搬・収納占有体積を小さくできることを特徴としている。
【0019】
<実施形態1:機能>
本実施形態の組立型バリアによる車両の通行を阻止するための機能について説明する。
【0020】
(威嚇機能)
第一の機能は、道路上に設置するで車両突破を試みる者に対して心理的に突破が困難であることを想起させる威嚇機能である。特に図1に例示したX字状の脚の形状は、車両の進行に逆らう方向で先端部が突出していることから威嚇作用の効果が高い。運転手は、通常この威嚇機能のみによって突入を諦めることから、車両の突破を未然に防止できる。
【0021】
(強制停止機能)
図2で第二の機能について例示し、具体的に説明をする。第二の機能は強行突破する車両等に対して車両等を強制停止させる機能である。図2では図1で例示した組立型バリアに対して強行突破を行った車両の状態と本バリアの側面図を示している。この図に示すように本バリア(0202)は一般車両の最低地上高よりも高いため、強行突入を行った車両等(0201)は勢いで乗り上げて本バリアを車両底部に巻き込む。このように車両の操舵輪(0203)、又は駆動輪等の一部車輪を地面から浮かせることで、突破車両を操舵不能にさせ、若しくは駆動輪を空転させて走行不能にし、車両を強制停止させることができる。
【0022】
<実施形態1:構成>
図3は本実施形態の構成図の一例である。この図に示すように本実施形態の組立型バリアは、その構成要素として複数のAで示す脚(0301)と、Bで示す連結棒(0302)と、AからCで示す連結部(0303:ただし、Cは脚の連結部)とを有する。また、この図では各構成要素の正面図(a)側面図(b)、上面図(c)の三面図についてそれぞれ示している。
【0023】
なお、図3ではL字材をX字状に組み合わせた脚と、L字材からなる連結棒によって構成される組立型バリアを示しているが、本実施形態の組立型バリアはこれに限られるものではなく、種々なる態様で実現し得る。
【0024】
((各構成要素の必要性))
図4と図5を用いて本実施形態の組立型バリアにおける上記3つの構成要素の必要性について説明する。
【0025】
(運搬・収納占有体積の縮小上の理由)
本実施形態の目的の一つは、組立型バリアの運搬・収納占有体積を小さくすることである。車両通行阻止装置(0401)は、道路の封鎖や車線を減少させることによってその機能を発揮し得ることから、図4のAの破線(0402)で示す一定の占有体積を必要とする。しかし、運搬や収納を容易にするためには、この占有体積を小さくしなければならない。そこで、図4のBで示すように車両通行阻止装置を脚(0403)と連結棒(0404)の二つの構成要素に分解し、まとめることによって、図4のCの破線(0406)で示す占有体積の大幅縮小を可能とした。また、車両通行阻止装置を形成するためには構成要素である脚と占有体積を相互に連結する必要がある。そこで、連結部(0405)が必要となる。なお、本発明の実施形態によれば使用時の約1/3にまで運搬・収納占有体積を縮小できる。
【0026】
(車両通行阻止装置を脚と連結部で構成した理由)
ところで、運搬・収納占有体積をより小さくするには前記脚をさらに分解すればよい。例えば、図5に示すように脚がX字状(0501)の場合には、連結パーツ(0502)から4本の棒状パーツ(0503)を分離し、さらに棒状パーツを伸縮性の引抜式(0504)にすれば、縮小時(0505)には占有体積を一層小さくすることが可能である。しかし、車両通行阻止装置は車両突入によって容易に破壊されないだけの剛性を有する必要がある。特に本実施形態の車両通行阻止装置である組立型バリアは、前述の図2のように突入車両の底部に入り込み、車両の操舵輪、又は駆動輪等の一部車輪を浮かせるだけの強度を有していなければならない。運搬・収納占有体積を優先して図5で示すように脚の構成を組立式に細分した場合には、車重に対する十分な強度を確保することができない。そこで、脚は細分することなく、これを一体として構成要素とする必要がある。
【0027】
以上の理由から本組立型バリアは、脚、連結棒、連結部の3つの構成要素から構成されている。
【0028】
<各構成要素の説明>
以下、図3を用いてそれぞれの構成要素について具体的に説明をする。
【0029】
((脚))
【0030】
「脚」(0301)は、連結棒を支持する支柱としての機能を有するように構成されている。本発明の組立型バリアを構成する脚の数は二以上であれば限定しない。当該バリアを設置する道路の幅員等に応じて適宜決めればよいからである。
【0031】
(脚の構造)
【0032】
脚は板材、棒材、又はそれらの結合によって構成される。軽量化の点から棒材で、かつ少ない本数で構成されるものが望ましい。例えば、図6で示すように2本の棒材から構成されるX字状(0601)や逆T字状(0602)が該当する。もちろんそれらに付加的な補助材を有していても構わない。
【0033】
棒材の形状は特に限定はしない。例えば、円柱材、角材、円柱管状材、角管状材、L字材、またはそれらの組み合わせ等のいずれであってもよい。棒材の剛性や軽量性の点からはL字材若しくは管状材が好ましい。さらに、脚を作製する上での加工の容易性を考慮した場合にはL字材若しくは角管材がより好ましい。
【0034】
各脚の底部には滑車輪を設けた構成を有してもよい。この場合、滑車輪は滑車輪進行方向が車両の突入方向に対してほぼ垂直になるように、すなわち本バリアの長軸方向に並行となる様に配置することが望ましい。
【0035】
(脚のサイズ)
図3を用いて本実施形態の脚のサイズについて説明する。
【0036】
まず、脚の高さ(0304)について説明する。当該高さの下限は、好ましくは25cm以上、より好ましくは35cm以上である。これは、突入を試みる運転者が本バリアを視認した際に、乗り越えて突破することが困難なことを直ちに想起させるためである。また上限は、好ましくは50cm以下、より好ましくは45cm以下である。これは、本バリアの目的が運搬・収納占有体積の縮小であることと、バリアとしての機能上、確実に車輪を浮かせる程度の高さが必要だからである。
【0037】
次に脚の横幅(0305)は前記脚の高さに応じて変動する。つまり、本バリアの自立性、安定性、及び車両の突入に対する強度・抵抗性等の点から、脚の高さと同程度、若しくはそれよりやや長い長さを有することが好ましい。
【0038】
(脚の材質)
車両突入によって容易に破壊されないだけの剛性を有するものであればよい。望ましくは金属製である。これは車両の突入によって容易に破壊されないことや、車両衝突時の衝撃によって粉砕、断片化されにくい等の理由による。それぞれの脚は異なる材質によって構成されていても構わない。例えば、本バリアの両端に位置する二つの脚がセラミックス製で、その間に位置する脚が金属製であってもよい。
【0039】
本組立型バリアを構成する脚はそれぞれが同一である必要はない。例えば、図7で示すように本バリアの両端に位置する脚が板状の形態(0701)であり、それらの間に位置する脚が棒材を組み合わせたX字状の形態(0702)である場合のように、複数種類の脚の組み合わせから構成されていてもよい。
【0040】
((連結棒))
【0041】
「連結棒」(0302)は、複数の脚と連結して一体のバリアとする機能を有するように構成されている。すなわち、一の連結棒の両端部に二の脚を後述する連結部を介して相互に連結することによって、本バリアの最小構成単位が形成される。
【0042】
(連結棒の構造)
【0043】
連結棒は棒材によって構成されている。一の連結棒は必ずしも1本の棒材から構成されている必要はない。例えば、図8で示すように2本の棒材から構成される折り畳み式(0801)若しくは伸縮可能な引出し式(0802)であってもよい。組立時に展開(0803)若しくは伸長(0804)することで1の連結棒とすればよいからである。
【0044】
棒材の形状は、特に限定はしない。例えば、円柱材、角材、円柱管状材、角管状材、L字材、またはそれらの組み合わせ等のいずれであってもよい。連結棒の剛性や軽量性の点からL字材、若しくは管状材が好ましい。また、一の連結棒は全体としてほぼ直線棒状形態であれば突起物等を一つ以上有していてもよい。例えば、実施例3で詳述する収納用の凸部又は凹嵌部等が該当する。
【0045】
図9を例に用いて本発明の組立型バリアを構成する連結棒の数について説明する。図9のAに示すように連結棒(0902)の数は本バリアの最小単位(0901)において少なくとも1本以上必要である。望ましくは1本(0902)若しくは図9のBに示す2本(0902)である。これは、組立・分解に要する作業時間の短縮、運搬時の軽量性、または収納占有体積を小さくするため等の理由による。また、使用時における本バリア全体を構成する連結棒の数は、本バリアを設置する道路の幅員に応じて適宜決めればよい。ただし、前記脚の数をnで表した場合、連結棒の数は少なくともn−1本が必要である。
【0046】
(連結棒のサイズ)
【0047】
図3を用いて本実施形態の連結棒のサイズについて説明する。非連結状態時における一の連結棒の長さ(0306)は、後述する連結部を含めて前記脚の高さと幅から構成される枠の対角線の長さ(0307)と同程度であることが好ましい。これは、運搬・収納占有体積を小さくすることができ、かつ最も無駄がない長さだからである。例えば、脚の高さと幅が50cm×50cmであれば、連結棒の長さは全長で70cm程度がよい。ただし、一の連結棒が前述の折り畳み式若しくは引出し式の場合は、折り畳んだ状態若しくは最短に縮めた状態で前記の長さがあればよい。
【0048】
(連結棒の材質)
前記脚の材質と同様に一定の剛性を有するものであればよい。望ましくは脚と同様の理由から金属製である。また、連結棒の材質は、脚の材質と必ずしも同一である必要はない。
【0049】
((連結部))
【0050】
「連結部」(0303)は、複数の脚と連結棒のそれぞれが有している部であって、相互に抜差し自在なように構成されている。これらの連結部を相互に抜差しすることで、本組立型バリアの形成、分解が行われる。
【0051】
(連結部の構造)
【0052】
連結部の形状は、脚と連結棒でその形状を異にしており、相互の連結部が抜差し可能な凹凸型形状をなしている。相互に連結可能であれば、脚と連結棒のいずれの連結部が凹型形状であっても構わない。
【0053】
連結部は、脚や連結棒とは独立に作製され、後にそれらに接着、又は接合することで一体化されてもよく、あるいは脚や連結棒と一体成型されてもよい。例えば、図10で示すように脚(1001)と連結部(1002)をそれぞれ独立した部材で作製した後、溶接接着(1003)によって一体化(1004)する場合や、図11で示すように連結棒(1101)と連結部(1103)とが一体成型されている場合等が該当する。なお、図11では連結棒(1101)両端の一部領域にストッパー(1102)を溶接接着することで端部の連結部(1103)をより明確化している。
【0054】
次に、図12で連結部の抜差し可能な構造について例示し、以下でその説明をする。Aは、脚と連結棒のいずれかの連結部が凹嵌構造(1201)で、他方がその凹嵌構造に挿入する凸構造(1202)からなる構造の場合である。連結強度は凸構造の長さ(1207)に左右されるが、十分な長さを有していれば比較的強度は高く、また連結・分離に要する作業時間も短いことから本実施形態の目的に即しており好ましい構造である。Bは、脚と連結棒のいずれかの連結部が雌ネジ構造(1203)で、他方がその雌ネジ構造にねじ込む雄ネジ構造(1204)からなる構造の場合である。連結強度は極めて高いが連結・分離の作業時間を要するため、高い連結強度を必要とする際に便利な構造である。Cは、脚と連結棒のいずれかの連結部が受け穴構造(1205)で、他方がその受け穴構造に引っ掛ける鉤構造(1206)からなる構造の場合である。連結・分離の作業時間は短いが連結強度は十分とは言えないことから即時設置に便利な構造である。
【0055】
(連結部のサイズ)
連結部の凸部の長さは、車両等の突入によって容易に抜けたり、また連結部で折れたりすることのない十分な強度を有するだけの長さがあればよい。例えば、図12を例に上げて具体的に説明すると、凹嵌構造と凸構造の場合であれば凸構造の長さ(1207)が4〜6cmの範囲、雌ネジ構造と雄ネジ構造の場合であれば雄ネジ構造の長さ(1208)が2〜4cmの範囲、また、受け穴構造と鉤構造の場合であれば鉤構造の長さ(1209)3〜5cmの範囲内にあることが好ましい。
【0056】
(連結部の材質)
脚、又は連結棒と独立して作製される場合には、一定の剛性を有するものであれば特に限定はしない。例えば、金属、プラスチック、木材、セラミックス等のいずれであってもよい。車両等の突入時に強い力がかかる箇所であることや、脚と同様の理由から金属製であることが好ましい。
【0057】
((組立型バリア))
【0058】
(組立型バリアの色)
本実施形態の組立型バリアの色は特に限定しないが、遠方からでも視認が容易な色が望ましい。例えば、ピンクやオレンジのような明るい派手な単一色か、黄色と黒のストライプのような警戒色等が該当する。各脚と連結棒とは異なる色であっても構わない。彩色の際には夜間でも視認が容易、若しくは可能なように反射材や蓄光材を塗布又は貼付してもよい。
【0059】
(組立型バリアの組立方法)
本実施形態の組立型バリアを組立て方法は、まず、脚と連結棒との連結部を相互に嵌合させ、次に脚に連結された連結棒に新たな脚を連結し、さらにその脚に新たな連結棒を連結する。この操作を道路の幅員にあわせて順次繰り返せばよい。
【0060】
本バリアにおいて連結棒が配置される地上高は、前記の脚の高さとほぼ同一か、それ以下である。本バリアを視認した車両等の運転手が、本連結棒の乗り越えが容易でないことを想起させるだけの高さを有する必要があることから下限は18cm以上あることが好ましい。これは、一般的な車両の最低地上高は15〜18cmであることに基づく。
【0061】
(組立型バリアの収納方法)
【0062】
本実施形態の組立型バリアを運搬・収納する際には、まず、それぞれの脚と連結棒とを分離して非連結状態にする。続いて脚、連結棒のそれぞれを重ね合わせた後、両者を一つにまとめる。これにより収納占有体積を使用時の約1/3にまで小さくすることが可能となり、運搬も容易になる。
【0063】
<実施形態1:効果の簡単な説明>
【0064】
本実施形態の組立型バリアによれば、運搬・収納時には複数の脚と連結棒とを非連結状態にして運搬・収納占有体積を使用時の約1/3にまで小さくできる。これにより各交番に無理なく保管でき、またパトロールカーによる運搬も容易なため、緊急の道路封鎖等の要請があった場合には、規制区域近隣の交番からの運搬、設置が可能となる。初動が迅速になる結果、目的の車両等を封鎖網外に逃がすことなく封じ込むことができる。
【0065】
<<実施形態2>>
【0066】
<実施形態2:概要>
本実施形態の組立型バリアは前記実施形態1の構成要素を基本としてさらにそれぞれの脚と連結棒とを連結する連結紐を有することを特徴とする。
【0067】
前実施形態1の組立型バリアは非連結状態時に運搬・収納占有体積を小さくできたが、分解した脚と連結棒とがばらばらになるため収納時に一つにまとめにくく、また組立ての際にも連結すべき脚、若しくは連結棒の各構成パーツを探さねばならないという無駄な作業時間を要した。さらに、構成パーツの紛失を招く問題も抱えていた。そこで、本実施形態では脚と連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と脚とがばらばらにならないように相互に連結される連結紐を有している。これによって、分解時の各構成パーツの散逸が防止でき、収納が容易となり、また手早い組立てが可能となる。
【0068】
<実施形態2:構成>
【0069】
図13は本実施形態の組立型バリアの構成図の一例である。この図に示すように本実施形態の組立型バリアは、前記実施形態1の構成を基本としている。すなわち、その構成要素として複数の脚(1301)と、連結棒(1302)と、連結部(1303)を有し、それらの構成要素に加えてさらに連結紐(1504)を有する。
【0070】
<各構成要素の説明>
以下、図13を用いて本実施形態の構成要素について具体的に説明をする。なお、本実施形態の構成要素のうち脚(1301)と、連結棒(1302)と、連結部(1303)に関しては実施形態1と同様であることからその説明は省略し、ここでは本実施形態に特徴的な連結紐(1304)について説明をする。
【0071】
((連結紐))
【0072】
「連結紐」(1304)は、複数の脚と、連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と、複数の脚とがばらばらにならないように相互を連結するように構成されている。すなわち、連結紐によって本組立型バリアの構成パーツである複数の脚と連結棒とは相互に連続して繋がっている。
【0073】
(連結紐の構造)
連結紐は、紐状を呈していれば特に限定はしない。例えば、ワイヤー、ロープ、鎖、ベルト又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0074】
連結紐の長さは、後述する連結紐による連結方法である(1)脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法と、(2)脚と連結棒に連結紐を固定せずに連通して両者を連結する方法によって異なる。すなわち、(1)の脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法の場合には、脚と連結棒とを分離して収納する際にある程度の自由度があればよい。例えば、図14で示すように、脚(1401)の連結部(1402)と連結棒(1403)の双方の連結部(1404)の近傍に連結紐(1405)が配置、固定されるのであれば、その長さは20〜50cmあればよい。50cm以上の場合には収納時に本紐が絡まる可能性があり、また20cm以下の場合には脚と連結棒の動きが制限されるためあまり好ましくない。また、(2)の脚と連結棒に連結紐を固定せずに連通して両者を連結する方法の場合には、図15で示すように、本バリアを組立てた際の当該バリア(1500)の両端に位置する脚(1502)間の直線距離である幅W(1501)も連結紐(1503)は長い必要がある。脚と連結棒とを分離して収納する際にゆとり(遊び)が必要だからである。好ましく1.5×W〜2×Wの長さである。
【0075】
(連結紐の材質)
本組立型バリアの組立て時、分解時、運搬時等に容易に千切れない強度を有していればよい。例えば、金属、天然若しくは合成繊維、天然若しくは合成ゴム又はそれらの結合等が該当する。
【0076】
(連結紐による連結方法)
連結紐により脚と連結棒とを連結する方法は、以下の二つの方法がある。
【0077】
(1)脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法
図16を用いて、本方法について説明する。この図で示すように、本方法は脚(1601)とそれに隣接する連結棒(1602)とを連結紐(1603)によって連結し、連結紐の両端部は脚と連結棒にそれぞれ固定される方法である。この連結紐によって各構成パーツはおのずとつなぎ順に配置されることから、連結紐を手繰れば連結すべき構成パーツを引き寄せることができる。
【0078】
連結紐の本数は少なくとも連結棒の連結部と同数が必要である。つまり、連結棒の本数をnで表すと、少なくとも2nの本数が必要となる。
【0079】
連結紐の固定方法は、例えば、図17に例示するように脚や連結棒の本体の一部に通し穴(1701)を穿孔するか、図18に例示するようにリング状の通し穴部材(1801)を溶着する。続いて、連結紐(1702、1802)をこれらの通し穴に通した後、形成される輪を閉じる(1703、1803)ことで固定してもよい。また、図19に例示するように脚や連結棒の本体の一部にネジ穴(1901)を穿孔し、端部が輪状となった連結紐(1902)の輪内にネジやボルト(1903)を通して、ネジやボルトを前記ネジ穴にねじ込むことで固定してもよい。もちろん、脚と連結棒とに確実に固定できる方法であればよく、前記方法に限定されない。なお、脚と連結棒における連結紐の固定部位は、いずれかの部位であっても構わない。
【0080】
(2)脚と連結棒に連結紐を固定せずに連通して両者を連結する方法
図20を例に用いて、本方法について説明する。この図で示すように本方法は連結紐(2003)を脚(2001)と連結棒(2002)の交互に連通させることで両者を連結する方法である。連結紐の一端は端部に位置する脚に固定されている(2004)。すなわち、本方法では、他の脚や連結棒は連結紐を所定の通し穴等に通している(2005)のみで固定されていない。この連結紐を引くことで、図20で示すように各構成パーツはつなぎ順で配置されるため、より迅速に組立てが可能となる。
【0081】
各脚と各連結棒を連通する連結紐の数は複数本あってもよいが1本でよい。1本でもその機能を果たし得るからである。
【0082】
脚や連結部において連結紐を連通させる箇所は特に限定しないが、本バリアの収納状態から当該連結紐を引いた際に、より本バリアを組立て易い配置となるようにするためには連結部周辺に配置することが好ましい。
【0083】
一端の脚に連結紐を固定する方法は前記(1)の図17から図19で示した方法と同様でよい。
【0084】
また、連結紐を連通する場所は図13で示したように脚と連結棒との連結部でもよい。この場合、連結部の構造は連結紐が連結時に当該連結部を連通可能な構造でなければならない。例えば、図21で例示するように連結部の凹型形状側(2101)、凸型形状側(2102)が共に管状構造である場合が該当する。両連結部の内部に連結紐を通す必要があるからである。
【0085】
また、連結棒は環状の一部が開いた構造であってもよい。環状の一部が開いた構造であってもその内部壁面に沿って連結紐を連通させるようにすれば連結紐の連通は可能だからである。図22に環状の一部が開いた構造を例を挙げて示す。この図で示すように連結棒の環状の一部が開いた構造とは、長軸に対して垂直な断面構造がC字(2201)、U字(2202)、コ字(2203)、またはL字(2204)等が該当する。ただし、これらの場合、連結紐が連結棒から離脱しないように、連結棒の一部に離脱不能な連結紐の通し穴用部(2205)を少なくとも1箇所以上、別途設けておく必要がある。
【0086】
(連結紐による組立型バリアの組立方法)
連結紐を用いた本実施形態の組立型バリアの組立方法について、上記(1)脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法と(2)脚と連結棒に連結紐を固定せずに連通して両者を連結する方法のそれぞれの場合に分けて説明する。
【0087】
(1)脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法における組立方法
【0088】
図23を例に用いて本組立方法について説明する。この図で示すように収納状態の構成パーツである脚と連結棒とをある程度ばらばらにした後、両端に配置される脚(2301)を左右に引く(2302)(A)。この操作によって各構成パーツはおのずとつなぎ順に配置される(B)。続いて、連結紐を引いて連結すべき構成パーツを手繰り寄せて、それを順次連結していく(2303)ことで、迅速、かつ容易に組立型バリアを形成できる(C)。なお、両端に配置される脚は視認し易いように他の構成パーツとは異なる配色にする等して工夫すればよい。
【0089】
(2)脚と連結棒に連結紐を固定せずに連通して両者を連結する方法における組立方法
【0090】
図24を例に用いて本組立方法について説明する。この図で示すように収納状態の構成パーツをある程度ばらばらにした後、両端に配置される脚(2401)を左右に引く(2404)(A)。この操作によって各構成パーツはある程度つなぎ順に配置される(B)。続いて、連結部(2402)から出ている連結紐(2403)を展開方向に引くことで連結すべき構成パーツを直線状態になるように展開、配置できる(B)。展開後は、隣り合う脚と連結棒とを順次連結する(2405)ことで迅速、かつ容易に組立型バリアを形成できる(C)。
【0091】
また、別の方法として、図25に例示する方法によって組立ててもよい。この図で示すように収納状態にある構成パーツをある程度ばらばらにした後、連結紐を固定している脚(2501)を押さえる等して固定し、他方の端部である脚の連結部(2502)から出ている連結紐(2503)を直線状態になるように展開方向に強く引く(A)。この操作によって連結棒は二つの脚の間で回転(2504)し、それまで折り畳まれていた各構成パーツは本バリアを即座に組立てられる状態、すなわち直線状(2505)に配置されるようになる(B)。後の操作は前記方法と同様である。当該方法では、連結棒は管状構造か、若しくは環状の一部が開いた構造であれば連結紐が内部壁面に沿って直線的に配置されるように、通し穴用部(図22:2205)を少なくとも連結棒の両端部に近い位置に2箇所設けておく必要がある。
【0092】
本組立方法においては、バリア形成後に連結紐が固定されていなかった端部の脚に連結紐を固定することが好ましい。この操作によって、バリア本体中央部に連結紐の軸が形成される事になり、バリアの構成パーツの分離が防止され、またバリア本体の強度を高めることもできる。端部の脚に連結紐を固定する方法は、バリア形成後に連結紐を張った状態で、ネジ穴を連結紐が固定されていなかった端部の脚の連結部に設け、ネジ等で連結紐を締め込む事で固定する等すればよい。
【0093】
<実施形態2:効果の簡単な説明>
【0094】
本実施形態の組立型バリアによれば、連結紐により複数の脚と、連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と、複数の脚とがばらばらにならないように相互に連結することができる。また、複数の脚と連結棒とがつなぎ順に配置されるため組立てを迅速、かつ容易に行うことができる。
【0095】
<<実施形態3>>
【0096】
<実施形態3:概要>
【0097】
図26は実施形態3の概念の一例を示したものである。前実施形態の組立型バリアは非連結状態時には運搬・収納占有体積を小さくできるが、脚と連結棒とはその構造が異なることから、そのままでは収納状態時のまとまりが悪という問題を有していた。そこで本実施形態では脚(2601)の連結部(2602)が凹嵌部(2603)、又は凸部を有し、また連結棒(2604)がその側面に脚の連結部(2602)の凹嵌部(2603)、又は凸部に嵌め合わせ可能な凸部(2605)又は凹嵌部を有している。つまり、本来連結棒の連結部(2606)を嵌め合わせるための連結部である脚の凹嵌部にこの凸部を嵌め合わせることで構造の異なる脚と連結棒とを固定できるようにしている。これにより収納が容易となり、また収納状態も安定する。
【0098】
<実施形態3:構成>
【0099】
図27は本実施形態の組立型バリアの構成図である。この図に示すように本実施形態の組立型バリアは、前記実施形態1又は2の構成を基本としている。すなわち、実施形態1の構成を基本とする場合であれば、本実施形態はその構成要素として複数の脚(2701)と、連結棒(2702)と、連結部(2703)とを有し、それらの構成要素に加えて脚の連結部が凹嵌部(2704)又は凸部を有する。さらに連結棒は脚の凹嵌部又は凸部に嵌め合わせ可能な凸部(2705)又は凹嵌部を有している。また、この図では各構成要素の正面図(a)側面図(b)、上面図(c)の三面図についてそれぞれ示している。
【0100】
このうち、脚(2701)と、連結棒(2702)と、連結部(2703)に関しては実施形態1、及び2と同様であることからその説明は省略し、ここでは本実施形態に特徴的な凹嵌部(2704)と凸部(2705)について説明をする。
【0101】
なお、図27ではL字材をX字状に組み合わせた脚と、L字材からなる連結棒と凸部によって構成される組立型バリアを示しているが、本実施形態の組立型バリアはこれに限られるものではなく、種々なる態様で実現し得る。
((凹嵌部と凸部))
【0102】
「凹嵌部」(2704)と「凸部」(2705)は、いずれか一方が脚に、他方が連結棒の側面に設けられており、相互に嵌合可能なように構成されている。
【0103】
(凹嵌部と凸部の構造)
凹嵌部と凸部の構造は、図12で説明した構造と同様であるので、ここではその説明は省略する。ただし、ここで言う凹嵌部と凸部は、図12のAの凹嵌構造と凸構造よりも広義である。すなわち、凹嵌部と凸部は相互に嵌合可能であればその形状は限定しない。例えば、図12のBの雌ネジ/雄ネジ構造や、Cの受け穴/鉤構造場合であっても構わない。
【0104】
凹嵌部と凸部は脚や連結棒と独立に作製された後に連結棒に接着、接合することで形成される。
【0105】
(凹嵌部と凸部の配置)
脚では連結部が当該凹嵌部又は凸部となることから連結部の配置に従う。
【0106】
連結棒では側面に配置される。より具体的には前記2705で示したように連結棒の側面で連結部と直行するように配置されている。当該側面においての位置は嵌め合わせ先である脚の連結部の配置に依存する。両者を嵌め合わせた際に、最も収納占有体積が小さくなる位置に凹嵌部と凸部を配置する必要があるからである。例えば、図28に例示するように脚(2801)のほぼ中央部に連結部である凹嵌部(2802)が配置されている場合(A)には、凸部(2804)は連結棒(2803)の長軸中央部(B)、若しくはその付近が望ましい。図28では、さらに脚の2805の長さと連結棒の2806がほぼ同じ長さであり、収納時及び組立時の双方で最大限に空間利用ができる場合を表している。また、脚の端部に凹嵌部が配置されている場合(C)には、凸部は連結棒の長軸端部周辺(D)が望ましい。こちらも脚の2807の長さと連結棒の2808がほぼ同じ長さであり、収納時及び組立時の双方で最大限に空間利用ができる場合を表している。
【0107】
(凹嵌部と凸部の材質)
一定の剛性を有するものであればよいが、連結部と同一脚、連結棒、連結部程の剛性は要しない。なぜなら、凸部は本バリアの収納時にのみ機能するものであって、車両通行の阻止に資するものではなからである。もちろん、連結棒と同一の材質であっても構わない。例えば、金属、プラスチック、木材、セラミックス等のいずれであってもよい。必ずしも連結棒と同一である必要はない。
【0108】
(組立型バリアの収納方法)
【0109】
本実施形態の組立型バリアを収納する際には、まず、それぞれの脚と連結棒とを分離して非連結状態にする。続いて脚の連結部である凹嵌部又は凸部に、連結棒の凸部又は凹嵌部を嵌合させ、一の脚と一の連結棒からなる組を作る。このとき連結紐を有する場合には隣り合う脚と連結棒とで組を作ればよい。最後に単独で残る脚と各組を重ねて一まとめにすれば容易に収納ができる。
【0110】
<実施形態3:効果の簡単な説明>
【0111】
本実施形態によれば、連結棒の凸部を脚の凹嵌部に嵌め合わせることで運搬・収納占有体積をより小さくでき、また構造の異なる脚と連結棒とを固定して収納時にまとめ易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】実施形態1の概念を説明するための図
【図2】実施形態1の組立型バリアに対して強行突破を行った車両の状態とバリアを説明するための図
【図3】実施形態1の構成を説明するための図
【図4】実施形態1の構成要素の必要性を説明するための図(1)
【図5】実施形態1の構成要素の必要性を説明するための図(2)
【図6】脚の構造を説明するための図
【図7】組立型バリアを構成する各脚の形態が異なる場合を説明するための図
【図8】連結棒が折り畳み式、又は引出し式である場合を説明するための図
【図9】組立型バリアを構成する連結棒の数を説明するための図
【図10】連結部を脚と独立して作製する場合を説明するための図
【図11】連結部を連結棒と一体成型する場合を説明するための図
【図12】連結部の抜差し可能な構造を説明するための図
【図13】実施形態2の概念を説明するための図
【図14】脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する場合の連結紐の長さを説明するための図
【図15】複数の脚と一以上の連結棒とを相互に連通する場合の連結紐の長さを説明するための図
【図16】脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する方法を説明するための図
【図17】連結紐を固定する方法を説明するための図(1)
【図18】連結紐を固定する方法を説明するための図(2)
【図19】連結紐を固定する方法を説明するための図(3)
【図20】複数の脚と一以上の連結棒とを相互に連通する方法を説明するための図
【図21】連結部の構造が管状構造である場合場合を説明するための図
【図22】連結棒の環状形状の一部が開いた構造である場合を説明するための図
【図23】脚と連結棒のそれぞれに連結紐を固定して両者を連結する場合の組立型バリアの組立方法を説明するための図
【図24】複数の脚と一以上の連結棒とを相互に連通する場合の組立型バリアの組立方法を説明するための図(1)
【図25】複数の脚と一以上の連結棒とを相互に連通する場合の組立型バリアの組立方法を説明するための図(2)
【図26】実施形態3の概念を説明するための図
【図27】実施形態3の構成を説明するための図
【図28】脚と連結棒における凹嵌部と凸部の配置を説明するための図
【符号の説明】
【0113】
1301:脚
1302:連結棒
1303:脚の連結部
1304:連結紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の脚と、
複数の脚と連結して一体のバリアとするための連結棒と、
からなるバリアであって、
複数の脚と、連結棒とは、相互に抜差し自在な連結部を有し、
運搬・収納時には複数の脚と連結棒とを非連結状態にして運搬・収納占有体積を小さくできる組立型バリア。
【請求項2】
複数の脚と、連結棒とを非連結状態にした場合でも、連結棒と、複数の脚とがばらばらにならないように相互に連結する連結紐をさらに有する請求項1に記載の組立型バリア。
【請求項3】
連結紐は、脚と、連結棒との連結部を連通するように配置される請求項2に記載の組立型バリア。
【請求項4】
脚の連結部は、連結棒を嵌め合わせる凹嵌部又は凸部を有し、
連結棒は、その側面に脚の凹嵌部又は凸部に嵌め合わせることが可能な凸部又は凹嵌部を有し、非連結状態で運搬・収納する場合に凸部を凹嵌部に嵌め合わせることで運搬・収納占有体積を小さくできる請求項1から3のいずれか一に記載の組立型バリア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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