説明

組織標本を収集するシステムおよび方法

収集チューブを介して得られた組織標本を保持するためのシステムおよび方法が提供される。実施形態によれば、収集チューブと吸引チューブとの間に離脱可能に直列配置される収集装置を備え、この収集装置を介して収集チューブと吸引チューブとの間の流体連通を可能にするシステムが提供される。収集装置は、スクリーンを備え、このスクリーンは、組織を伴うどのような流体も収集装置を通して吸引チューブ内に引き出すと共に、吸引チューブによって、かつ吸引チューブに向かって、収集装置内に引き込まれた組織標本を保持している。このシステムは、収集装置を密封する1つまたは複数のエンドキャップも備えている。これによって、収集装置は、保持された組織標本を保存流体内に収容して保管および/または輸送することが可能となっている。種々の解剖学的領域から採取された組織標本を保持する収集装置を識別および管理するシステムも提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の種々の実施形態は、一般的に、例えば、内視鏡手術中、吸引装置によって患者から引き出された組織標本を保持する組織収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡医学手術の結果として、内視鏡手術中、内視鏡と連通している収集チューブから回収された(ポリープのような)組織標本が捕捉されることが多い。例えば、臨床医は、内視鏡の近くに配置された吸引源から吸引を加えることによって、組織標本を内視鏡を通して収集キャニスタ内に引き込むことが多い。このような組織標本は、多くの場合、その組織標本の分析に基づく診断を下すために、病理試験所に輸送されている。
【0003】
内視鏡からの組織標本を伴う吸引廃液から組織標本を分離するために、患者と収集キャニスタ(および対応する吸引源)との間に配置される種々の従来式の組織標本トラップが、開発されている。例えば、いくつかの従来式の組織標本トラップは、(内視鏡に繋がる)入口および(吸引源に繋がる)出口を画定する蓋を有するカップまたは貯蔵容器を備える「喀痰トラップ(sputum trap)」装置を備えている。このような喀痰トラップ式の組織標本トラップは、吸引によって喀痰カップ内に引き込まれた組織標本を保持するために、入口の近くに配置された1つまたは複数のバスケットまたはチャンバを備えることも可能である。しかし、従来の「喀痰カップ」式の組織標本トラップは、(カップの入口および出口の両方がトラップの「蓋」または「カバー」に画定されているので)、内視鏡と吸引源との間に同軸関係にある直接的な流体連通が得られない。従って、吸引が組織標本に間接的に加えられるので、組織標本を伴う吸引廃液をトラップのバスケットまたはチャンバ内に保持された組織標本から効果的に分離することができない。例えば、このような従来式のトラップの貯蔵容器またはカップは、多くの場合、著しく大きい容積を有しているので、廃液を汚染する可能性がある。さらに、多数の組織標本チャンバ(または選択可能なバスケット)を備えるいくつかの従来の喀痰カップ式の組織標本トラップは、1対のピンセットのような補助装置によって、組織標本を取り出す必要がある。
【0004】
組織標本を吸引源および収集チューブと実質的に同軸の位置に保持するいくつかのさらに他の従来式の組織標本トラップも、開発されている。例えば、臨床医は、ガーゼ状の「フィルタ」を、マンドレルまたは他の装置を用いて、(例えば、内視鏡に連通している)チューブ断片の近位部内に挿入することがある。この柔軟な多孔性の「フィルタ」は、「フィルタ」材料の周縁によって、(具体的には、この周縁が、チューブの外側にはみ出し、例えば、直列係合された2つのチューブ断片の相互作用によって、保持されることによって)、これらの互いに隣接するチューブ断片間に離脱可能に係合されている。しかし、このような従来式の組織標本トラップによれば、臨床医は、チューブ内に保持されたガーゼ状の「フィルタ」から組織標本を引き出すかまたはガーゼ状「フィルタ」の全体を引き出す必要がある。このような付加的な作業は、組織標本に悪影響を与え、これによって、例えば、病理学者によって検査されるとき、診断指標としての価値を制限することになる。例えば、ガーゼ状フィルタから組織標本を取り出すときに、組織標本が落下する可能性がある。さらに、組織標本を処理するために、臨床医は、組織標本を(ホルマリンのような)保存流体を含む二次容器にすぐに移す必要がある。加えて、フィルタを構成するのに柔軟な繊維またはガーゼを用いることによって、下流側の移送ステップおよび/または分析ステップに輸送されるとき、厄介なことであるが、フィルタ材料に保持された組織標本を伴う廃液が混入することがある。
【0005】
従って、従来式の組織標本トラップに保持された組織標本を処理するのに伴う種々の面倒な事態および余計なステップは、組織標本に悪影響をもたらすのみならず、処理の混乱および/または組織標本が採取された解剖学的位置の誤認を生じさせることがある。例えば、多チャンバ「喀痰カップ」式組織標本トラップの場合、臨床医は、トラップに含まれる1つまたは複数のチャンバまたはバスケットから組織標本を迅速に回収するのが必要とされる可能性がある。従って、臨床医は、各組織標本が引き出された解剖学的位置を確認するのに十分な時間を有することができない。その結果、(例えば、現場から離れた病理学者による)下流側の組織標本の分析が、従来式の組織標本トラップに保持された組織標本の誤ラベルおよび/または誤認によって、影響されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、当技術分野において、従来式の組織標本トラップと関連する技術的な課題の少なくともいくつかに対処する、組織標本を収集するシステムおよび方法が必要とされている。例えば、トラップ内に保持された組織標本から廃液を有効に除去することができ、かつ臨床医が単一の組織標本トラップを(内視鏡と流体連通しているチューブ断片のような)収集チューブと吸引源との間の直列係合から容易に離脱させ、第2の単一の組織標本トラップと取り換えることを可能にする、単一のインライン組織標本トラップが必要とされている。病理試験所または他の施設に輸送されるときに組織標本を保存および/または隔離する容器として用いられる、組織標本トラップがさらに必要とされている。さらに、臨床医が、例えば、各組織標本が引き出された解剖学的位置に基づいて、1つまたは複数の内視鏡手術に用いられた複数の組織標本トラップを容易に管理することができる、システムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、先に挙げた必要性を満たすと共に、以下に挙げるような他の技術的な利点をもたらしている。本発明の実施形態は、吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合された収集装置を備える組織標本収集システムを含んでいる。収集装置は、収集チューブに操作可能に係合された遠位端と、吸引チューブに操作可能に係合された近位端を備えている。また、収集システムは、吸引チューブと収集チューブとの間の流体連通を可能にするために、吸引チューブおよび収集チューブと同軸関係で収集装置を貫通する孔も画定している。本システムは、収集装置の孔内に配置されたスクリーンをさらに備えている。スクリーンは、吸引チューブによって、かつ吸引チューブに向かって、収集装置内に引き込まれた組織標本を保持するように構成されている。スクリーンは、収集チューブと吸引チューブとの間の流体連通を可能にする複数の開口を画定している。これによって、組織標本を伴うどのような流体もスクリーンを通して分離され、吸引チューブ内に引き出され、その一方、組織標本は、収集装置内のスクリーンによって保持されている。
【0008】
いくつかのシステムの実施形態によれば、収集装置は、(例えば、遠位端を備える)第1のセグメントと(例えば、近位端およびスクリーンを備える)第2のセグメントとに分離可能であるように構成されている。従って、第1のセグメントおよび第2のセグメントが分離されると、システムのユーザは、スクリーンから回収するために、保持された組織標本に手を伸ばすことが可能となる。他のシステムの実施形態では、収集装置は、その装置に保持された組織標本の輸送容器として機能するように構成されてもよい。例えば、いくつかのこのような実施形態では、本システムは、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたときに、収集装置の近位端に実質的に液密に密封係合するように構成された近位端キャップと、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたときに、収集装置の遠位端に実質的に液密に密封係合するように構成された遠位端キャップと、をさらに備えているとよい。従って、収集装置、遠位端キャップ、および近位端キャップの協働作用によって、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、組織標本が収集装置内に保持されることが確実になる。
【0009】
付加的なシステムの実施形態は、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、収集装置の近位端および遠位端の少なくとも1つと操作可能に係合するように構成された保存流体貯蔵容器をさらに備えることが可能である。保存流体貯蔵容器は、収集装置の近位端および遠位端の少なくとも1つを受ける開口を画定し、保存流体を保存流体貯蔵容器内に収容するために、開口を実質的に密封するように構成された貫通可能な薄膜を備えている。この薄膜は、収集装置の近位端および遠位端の少なくとも1つによって貫通されることができるように構成され、これによって、保存流体を収集装置内に画定された孔内に放出し、組織標本をこの保存流体内に保存することが可能となる。
【0010】
いくつかのシステム実施形態は、収集装置を吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合するように構成されたマニホールド装置をさらに備えている。マニホールド装置は、収集装置の遠位端と吸引チューブとの間に操作可能に係合された少なくとも1つの弁装置を備えているとよい。弁装置は、収集装置を介して収集チューブと吸引チューブとの間の流体連通を選択的に可能にするように構成されている。いくつかのこのような実施形態では、マニホールド装置は、複数の収集装置を吸引チューブと収集チューブとの間に平行関係を保って離脱可能に直列係合するように構成されているとよい。従って、弁装置は、複数の収集装置の少なくとも1つを介して、収集チューブと吸引チューブとの間の流体連通を選択的に可能にするように、さらに構成されているとよい。また、マニホールド装置は、吸引チューブおよび収集チューブと同軸関係でマニホールド装置を貫通するバイパス孔を画定しているとよい。バイパス孔は、吸引チューブと収集チューブとの間の流体連通を可能にするように構成されている。このような実施形態によれば、弁装置は、収集装置(または吸引チューブと収集チューブとの間に平行関係を保って配置された複数の収集装置)をバイパスするために、バイパス孔を介して、収集チューブと吸収チューブとの間の流体連通を選択的に可能にするように、さらに構成されていてもよい。
【0011】
本発明のいくつかのシステム実施形態によれば、収集装置は、組織標本が引き出される解剖学的領域に対応する少なくとも1つの印を備えているとよい。従って、このような実施形態によれば、システムのユーザは、医学手術中に組織標本が引き出された解剖学的領域を識別することが可能である。種々の実施形態では、少なくとも1つの印として、制限されないが、(例えば、収集装置に貼られた)アルファベット印、色、バーコード、高周波識別(RFID)装置、およびこのような印の組合せが挙げられる。収集装置が吸引チューブと収集チューブとの直列係合から離脱された後の収集装置(およびそこに保持された組織標本)の管理および/または識別を改良するために、いくつかのシステムの実施形態は、収集装置を吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合させるように構成された管理装置をさらに備えているとよい。また、管理装置は、(例えば、組織標本を保持する)収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたときに、その収集装置を受ける複数の開口を画定している。複数の開口は、組織標本が引き出される解剖学的領域を示すために、解剖学的領域に対応する1つまたは複数の解剖学的印を備え、これによって、解剖学的印に少なくとも部分的に基づいて、解剖学的領域を識別することが可能となる。
【0012】
本発明の種々の他の実施形態によれば、組織標本を収集する方法も提供されている。一実施形態では、本方法は、吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合された収集装置を設けることを含み、収集装置は、吸引チューブおよび収集チューブに同軸関係で収集装置を貫通する孔を画定している。ここに述べたように、この孔は、吸引チューブと収集チューブとの間の流体連通を可能にするように構成されている。設けられた収集装置は、孔内に配置されたスクリーンも備え、スクリーンは、収集チューブと吸引チューブとの間の流体連通を可能にする複数の開口を画定している。本方法は、収集装置の遠位端を収集チューブに操作可能に係合させ、収集装置の近位端を収集チューブに操作可能に係合させ、吸引チューブによって、かつ吸引チューブに向かって、組織標本を吸引チューブ内に引き込み、組織標本を伴う(廃液のような)どのような流体もスクリーンを通して分離し、吸引チューブ内に引き出しながら、組織標本をスクリーンに保持することも含んでいる。
【0013】
他の方法の実施形態は、収集装置を、遠位端を備える第1のセグメントと近位端およびスクリーンを備える第2のセグメントとに分離し、保持された組織標本をスクリーンから回収し、回収した組織標本を保存流体に浸漬させることをさらに含んでいる。他の方法の実施形態は、設けられた収集装置を、組織標本を保管および/または輸送する容器として利用するステップを含んでいるとよい。例えば、本方法は、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、近位端キャップを収集装置の近位端に実質的に液密に操作可能に係合することをさらに含んでいる。また、本方法は、収集装置が吸引チューブと収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、遠位端キャップを収集装置の遠位端に実質的に液密に操作可能に係合させ、保持された組織標本を(ここに述べたように、操作可能に係合された近位端キャップおよび遠位端キャップによって実質的に閉鎖された)収集装置内に収容させて試験所に輸送することを含んでいるとよい。収集装置内に収容させて保管および/または輸送されるときに、保持された組織標本を保存するために、本発明の種々の方法実施形態は、収集装置を保存流体(例えば、ホルマリン)によって満たし、保持された組織標本を収集装置内に保存することも含んでいるとよい。
【0014】
従って、本発明の種々の実施形態は、多くの利点をもたらす。これらの利点として、制限されないが、臨床医が、組織標本を別の保存流体容器に早急に移すことなく、1つの組織標本収集トラップを他のトラップに迅速に変更することができる点、病理試験所への移送前に保管することができ、これによって、一回の内視鏡手術中に収集された多数の組織標本を同時に保管かつ輸送することができる自立式の閉鎖型組織標本収集装置を提供することができる点、収集装置と実質的に同軸の方向に吸引力を付加することによって、保持された組織標本からの廃液の分離を改良することができる自立式の小型かつ携帯型の組織標本収集装置を提供することができる点、および組織標本が引き出された解剖学的位置に少なくとも部分的に基づいて、多数の組織標本収集装置を管理および識別するシステムおよび方法を提供することができる点が挙げられる。
【0015】
これらの利点および当業者に明らかな他の利点は、本発明による組織標本を収集するシステムおよび方法においてもたらされるものである。
【0016】
本発明を一般的な用語で述べたが、以下、添付の図面について説明する。なお、図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】収集チューブに操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示すいくつかの図である。
【図2A】遠位端キャップおよび近位端キャップに操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図2B】収集装置の両端が収集チューブの遠位端および近位端に操作可能に係合された状態にある、収集装置および収集チューブを備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図3】保存流体貯蔵容器に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図4】マニホールド装置に操作可能に係合された1対の収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図5】組織標本を保持する収集装置を受ける開口を画定する管理装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図6】組織標本を保持する収集装置を受ける開口を画定する代替的な管理装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図7】貯蔵容器を画定するマニホールド装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図8】流体が重力によって収集装置から排水されるように、収集装置が配向された状態にある、貯蔵容器を画定するマニホールド装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図9】流体が重力によって収集装置から排水されるように、収集装置が配向された状態にある、貯蔵容器を画定する代替的なマニホールド装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図10】マニホールド装置に画定されたカートリッジ開口に摺動可能に係合されたカートリッジ装置を介して、マニホールド装置に操作可能に係合された収集装置を備える本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態によるマニホールド装置に画定されたカートリッジ開口に操作可能に係合された、収集装置を受けるカートリッジを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の全ての実施形態ではないが、いくつかの実施形態が示される添付の図面を参照して、本発明をさらに十分に説明する。実際、これらの発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、ここに述べる実施形態に制限されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示内容が適用される法的要件を満足するように、提供されるものである。全体を通して、同様の番号は、同様の要素を指すものとする。
【0019】
図1に概略的に示されるように、本発明の一実施形態によれば、組織標本収集システム1が提供されている。収集システム1は、吸引チューブB(図4参照)と収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合された収集装置100を備えている。例えば、いくつかの実施形態では、収集装置100は、収集装置100に吸引チューブB(図4参照)を介して流体連通している吸引源によって与えられる吸引力によって、流れ方向120が収集装置100(および/またはそこに画定された孔102)内に定められるように、内視鏡収集装置Aと吸引チューブBとの間に離脱可能に直列係合されているとよい。
【0020】
収集装置100は、収集チューブAに操作可能に係合される遠位端、および吸引チューブBに操作可能に係合される近位端(例えば、図4参照)を備えている。図1に概略的に示されるように、収集装置の遠位端および近位端は、種々の内径を有する収集チューブAおよび/または吸引チューブB内に締まり嵌めされるように構成された種々の外径を有する1つまたは複数の段を画定しているとよい。他の実施形態では、収集装置の遠位端および近位端は、収集装置100を種々の内径を有する収集チューブAおよび/または吸引チューブB間に離脱可能に直列係合させるように構成された逆棘、ネジ面、および/または他の迅速接続具を画定していてもよい。従って、収集装置100は、システム1のユーザによって、収集チューブAと吸引チューブBとの間の直列係合から容易に離脱されることが可能である。(後でさらに詳しく述べるように)組織標本が収集装置100内に保持されたとき、ユーザは、組織標本を保持する収集装置100を迅速に離脱させ、この収集装置100を空の収集装置100と取り換え、空の収集装置100を比較的容易に収集チューブAと吸引チューブBとの間に直列係合させることが可能となる。また、本発明のシステム1の種々の実施形態によれば、単一の組織標本を対応する単一の収集装置100内に捕捉かつ保持することが可能となり、次いで、この収集装置100を、(各収集装置100を収集チューブAと吸引チューブBとの間の直列係合から離脱させた後、この充填された収集装置100を管理するための管理装置500をさらに備えるシステム1の実施形態を示す図5および図6に関してさらに説明するように)、例えば、組織標本が引き出される解剖学的領域に基づいて、管理することが可能となる。また、収集装置100を収集チューブAと吸引チューブBとの間の直列係合から離脱させ、この収集装置100を(ホリマリンのような)保存流体を含む標本ジャーまたは他の容器内に直接配置し、輸送に備えて、組織標本を保存流体内に浸漬させて収容することが可能となる。
【0021】
収集装置100は、孔102を画定している。孔102は、吸引チューブBおよび収集チューブAと同軸関係で、収集装置100内に延在している。収集装置100によって画定された孔102は、吸引チューブBと収集チューブAとの間の流体連通を可能にするように、構成されている。いくつかの実施形態では、孔102は、吸引チューブBおよび/または収集チューブA内に画定された通路の直径と実質的に等しい外寸法(すなわち、直径)を有するように、構成されているとよい。組織標本を保持するために、システム1は、収集装置100の孔102内に配置されたスクリーン110をさらに備えている。スクリーン110は、吸引チューブBによって、かつ吸引チューブBに向かって、(すなわち、流れ方向120が、例えば、吸引源によって定められるように)、収集装置100内に引き込まれた組織標本を保持するように、構成されている。スクリーン110は、収集チューブAと吸引チューブB(図4参照)との間の流体連通を可能にする複数の開口を画定している。従って、組織標本を収集装置100内のスクリーン110によって保持すると共に、組織標本を伴うどのような流体もスクリーン100を通して分離し、かつ吸引チューブB内に引き込むことが可能となる。図1に概略的に示されるように、収集装置100は、収集チューブAおよび吸引チューブBによって画定された流路と実質的に同軸である孔102を画定しているので、(スクリーン110の実質的に全ての断面積が流れ方向120において吸引力に晒され)、その結果として、(主流れ方向120を定める)吸引力によって、組織標本を伴う廃液および/または他の流体がスクリーン110を通して有効に引き出され、その一方、スクリーン110によって、(大腸内視鏡手術または他の内視鏡手術中に回収されるポリープのような)組織標本が保持される。システム1の種々の実施形態によれば、スクリーン110によって画定される開口は、選択された大きさの組織標本を保持し、その一方、(小粒子を含む廃液のような)流体がスクリーン110を通って収集装置100の下流の収集キャニスタまたは他の廃棄物容器内に流入することができるように、寸法決めされているとよい。
【0022】
図1に概略的に示されるように、収集装置100(およびそこに画定された孔102)は、実質的に円形の断面を有して形成されているとよい。しかし、他の実施形態では、収集装置100(およびそこに画定された孔102)は、種々の断面形状、例えば、制限されないが、矩形、楕円、三角形、およびその組合せを有して形成されてもよい。さらに、収集装置100(およびその構成要素、例えば、スクリーン110)は、種々の材料、例えば、制限されないが、成形ポリマー、押出ポリマー、金属、金属合金、およびその組合せから形成されてもよい。例えば、一実施形態では、収集装置100(およびそこに配置されたスクリーン110)は、(医学等級ポリカーボネートのような)規制に適合する実質的に透明なポリマーによって形成されているとよい。従って、臨床医は、廃液が収集装置の孔102内を通過する状態、および(ポリープのような)組織標本が収集装置内に配置されたスクリーン110によって保持される状態を観察することが可能となる。スクリーン110は、収集装置100の構造に一体化されてもよい(すなわち、収集装置100の一部として一体に形成され、および/または成形されてもよい)。他の実施形態では、スクリーン110は、収集装置100とは別に形成され、次いで、(例えば、吸引チューブBによって)収集装置100を通って引き込まれた組織標本を保持することができるように、収集装置100の孔102内に挿入されてもよい。従って、スクリーン110は、収集装置100の構造材料と同一の材料から形成されるとよい。他の実施形態では、スクリーン110は、スクリーン110の両側間の流体連通を可能にする開口を画定する実質的に多孔性の金属および/またはポリマーからなる種々のスクリーン材料から構成されてもよい。
【0023】
ここに述べたように、収集装置100は、実質的に透明に着色されたポリマーから構成されてもよい。このポリマーは、特定の組織標本が引き出される解剖学的位置を示す色で着色されるとよい。従って、収集装置100は、(例えば、図5および図6に示されるような)管理装置500に画定された(解剖学的印520に対応する)開口510に適合するようにカラーコード化されてもよい。その結果、カラーコード化された収集装置100を容易に識別し、かつ管理装置500内に容易に配置することが可能となる。また、収集システム100のカラーコード化は、保持された組織標本の解剖学的位置が不正確な解剖学的位置と混同され、および偶発的に取り違えられることを排除するのにも役立っている。例えば、臨床医は、患者のS字状大腸の内視鏡手術に対して、赤に着色された収集装置100を収集チューブAと吸引チューブBとの間に直列に係合させることが可能である。特定の収集装置100が、種々の解剖学的位置、例えば、制限されないが、上行大腸、下行大腸、横行大腸、および収集チューブAおよび対応する収集チューブBを用いる大腸内視鏡手術または他の内視鏡手術の一部として調査される他の解剖学的領域から引き出される組織標本を含むことを示すのに、他の色が用いられてもよい。
【0024】
さらに、収集装置100は、組織標本が引き出された解剖学的領域に対応する少なくとも1つの印130(例えば、収集装置100の表面に操作可能に係合されたマーキングおよび/またはラベル)を備えているとよい。これによって、組織標本収集システム1のユーザは、(内視鏡手術のような)医学手術中に組織標本が引き出された解剖学的領域を識別することが可能となる。種々の実施形態によれば、収集装置の少なくとも1つの印として、制限されないが、アルファベット印、色(例えば、収集装置100を形成するのに用いられるポリマーに加えられた色)、バーコード、高周波識別(EFID)装置、およびこのような印の組合せが挙げられる。印が収集装置100と一体化されたRFID装置である実施形態では、システム1のユーザは、データ、例えば、制限されないが、患者を識別する情報、手術を識別する情報(手術名、時間、データなど)、解剖学的な領域、および/またはこのようなデータの組合せをRFID装置に書き込む(例えば、コンピュータ装置と連通する)RFID送信機/受信機装置を利用することが可能である。
【0025】
さらに、他の実施形態では、収集装置100は、この装置に操作可能に係合した他のマーキングを備えていてもよい。例えば、(対象となる流れ方向120を示す矢印のような)流れ方向表示が、収集装置の表面に印刷されてもよい。これによって、システム1のユーザは、収集装置100を、収集装置100の孔102に配置されたスクリーン110が組織標本を保持することが可能なように、収集チューブAと吸引チューブBとの間に適切に直列係合することができる。
【0026】
本発明のシステム1のいくつかの実施形態では、図1に概略的に示されるように、収集装置100は、(収集装置100の遠位端を含む)第1のセグメント100aと、(収集装置100の近位端およびスクリーン110を含む)第2のセグメント100bとに分離可能となるように構成されているとよい。従って、このような実施形態によれば、スクリーン110には、臨床医または技術者が容易に手を伸ばすことが可能となる。具体的には、第1のセグメント100aが第2のセグメント100bから分離されたとき、(第2のセグメント100b内に配置されたスクリーン110によって保持された)組織標本に、回収目的で手を伸ばすことが可能となる。いくつかの実施形態では、分離した第2のセグメント100b(およびそこに含まれるスクリーン110に保持された組織標本)を保存流体(例えば、ホルマリン)を含む標本ジャーまたは他の容器内に直接配置し、輸送に備えて、組織標本を保存流体内に浸漬させて収容するようにしてもよい。他の実施形態では、第1のセグメント100aが第2のセグメント100bから分離された時点で、臨床医は、(回収工具、例えば、制限されないが、鉗子、ピンセット、および/またはピペットを用いて)、組織標本をスクリーン110から直接回収し、保存流体を含む標本ジャーまたは他の容器内に直接配置し、病理試験所への輸送に備えて、組織標本を保存流体に浸漬させて収容することも可能である。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、図2Aに概略的に示されるように、組織標本収集システム1は、収集装置100の遠位端を実質的に液密に密封係合するように構成された遠位端キャップ201をさらに備えているとよい。これによって、収集装置100が吸引チューブBと収集チューブAとの間の直列係合から離脱されたとき、組織標本を、スクリーン110と遠位端キャップ201との間において、収集装置内に保持することが可能となる。さらに、図2Aに示されるように、システム1は、収集装置100の近位端を実質的に液密に密封係合するように構成された近位端キャップ202も備えているとよい。これによって、収集装置100が吸引チューブBおよび収集チューブAとの間の直列配列から離脱されたとき、保存流体(例えば、ホリマリン)を遠位端キャップ201と近位端キャップ202との間において収集装置100内に保持し、組織標本を保存することが可能となる。例えば、収集装置100が吸引チューブBと収集チューブAとに間の直列配置から離脱された後、遠位端キャップ201を収集装置100の遠位端に操作可能に係合させることによって、当該収集装置に保持された組織標本が収集装置の遠位端から流出しないことを確実に行うことができる。次いで、保持された組織標本を保存流体(例えば、ホルマリン)内に浸漬させるために、この保存流体を収集装置100の開いた近位端を介して収集装置100の孔102内に導入するとよい。最終的に、収集装置100を実質的に密封し、この収集装置100を保持された組織標本を輸送および/または保管する容器として機能させるために、近位端キャップ202を収集装置100の近位端に操作可能に係合させるとよい。その結果、以降の保管および/または輸送中に、保存流体を遠位端キャップ201と近位端キャップ202との間において収集装置100内に保持することが可能となる。図2Bに概略的に示されるように、収集チューブAおよび/または吸引チューブBが、柔軟材料(例えば、シリコーンチューブまたは他の柔軟性ポリマーチューブ)から構成される場合、ある長さの収集チューブA(および/またはある長さの吸引チューブB)を切断し、チューブA,Bの一端を収集装置100の遠位端に操作可能に係合させると共に、チューブA,Bの他端を収集装置100の近位端に操作可能に係合させるように、曲げることも可能である。従って、チューブA,Bは、収集装置100に画定された孔102を有する実質的に連続的な閉流体回路を形成することができ、これによって、保持された組織標本(およびある量の保存流体)を収集装置100内(およびチューブA,Bの一部内)に保持することが可能となる。
【0028】
図3は、本発明のシステム1の付加的な実施形態を示している。システム1は、保存流体貯蔵容器300をさらに備えている。貯蔵容器300は、収集装置が吸引チューブBと収集チューブAとの間の直列係合から離脱されたとき、収集装置100の近位端および遠位端の少なくとも1つに操作可能に係合するように構成されている。図3に示されるように、保存流体貯蔵容器300は、収集装置100の近位端および遠位端の少なくとも1つを受ける開口を画定している。さらに、保存流体貯蔵容器300は、保存流体F(例えば、ホルマリン)を収容するために、開口を実質的に密封するように構成された貫通可能な薄膜301を備えている。貫通可能な薄膜301は、収集装置100の近位端および遠位端の少なくとも1つによって貫通可能となるように構成されている。これによって、保存流体Fを収集装置100に画定された孔102内に放出し、保持された組織標本を保存流体F内に保存することが可能となる。従って、図3に示されるように、保存流体貯蔵容器300は、遠位端キャップ201と協働し、保存流体Fを保存流体貯蔵容器の通路内および/または収集装置100の孔102内に保持し、収集装置100/保存流体容器300のサブアセンブリの保管および/または輸送に備えて、保持された組織標本を保存流体F内に浸漬させることが可能となる。
【0029】
保存流体貯蔵容器300に画定された開口は、収集装置100の少なくとも一端がその開口に嵌め込まれ、かつ液密に締まり嵌めされるように、構成されているとよい。収集チューブAと吸引チューブBとの間への収集装置100の直列係合に関してここに述べたように、収集装置100の両端は、1つまたは複数の異なる保存流体貯蔵容器300によって画定される種々の開口直径内に嵌入され得るように構成された複数の段直径を備えているとよい。さらに、図3に示されるように、保存貯蔵容器300は、実質的に円形の断面を有する通路を画定するチューブから構成されているとよい。しかし、保存貯蔵容器300は、収集装置100の端を受ける開口を画定する種々の異なる容器から構成されてもよい。このような容器の種類として、制限されないが、小瓶、瓶、柔軟性ポリマーバッグ、フラスコ、およびこのような容器の組合せが挙げられる。
【0030】
図4は、マニホールド装置400をさらに備える本発明のシステム1の代替的実施形態を示している。マニホールド装置400は、収集装置100を吸引チューブBと収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合させるように構成されている。例えば、マニホールド装置400は、収集装置100をマニホールド装置400の本体に離脱可能に係合させる1つまたは複数の弾性構造体402(例えば、弾性C−クリップ、および/または収集装置100の1つまたは複数の端を受けおよび/または密封する開口を画定する弾性ポリマーのブロック)を備えているとよい。図4に示されるように、マニホールド装置400は、少なくとも1つの弁装置410を備えているとよい。弁装置410は、収集装置100の遠位端と吸引チューブBとの間に操作可能に係合され、収集装置100(および/または そこに画定された孔102)を介して、収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通を選択的に可能にするように構成されている。例えば、弁装置410は、収集装置100の孔102の直径に略近似する大きさの弁孔411を画定する(例えば、流れ方向120と実質的に直交する方向に摺動可能であるように構成された)摺動可能なバリアから構成されているとよい。従って、弁装置410が、収集装置100を介して収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通が可能にするように、(すなわち、弁開口411を収集装置100の孔102と一直線に並べて)配置されたとき、組織標本(および/またはこのような標本を伴う流体)は、吸引チューブ100(および/または吸引チューブ100と流体連通している吸引源)によって生じる吸引力によって、収集装置100内に引き込まれることになる。
【0031】
いくつかの実施形態では、図7〜図11に概略的に示されるように、マニホールド装置400は、収集装置100の近位端と吸引チューブBとの間に流体連通する貯蔵容器700を画定している。例えば、図7〜図9に示されるように、マニホールド装置400は、吸引チューブBを受ける吸引開口を画定し、これによって、吸引チューブBを貯蔵容器700内に延在させることが可能となる。後でさらに詳しく述べるように、収集装置100の近位端は、実質的に弾性の構造体402(例えば、収集装置100の近位端の周囲を液密に密封するように構成された開口を画定する弾性ポリマー材料)に操作可能に係合されているとよい。これによって、収集装置100の近位端とマニホールド装置400に画定された入口開口との間に、実質的に漏れのない流体連通がもたらされることになる。貯蔵容器700は、組織標本を伴うどのような流体も受けるように構成されているとよく、これによって、吸引力を加えることによって、この流体が吸引チューブB内に引き込まれる。従って、吸引チューブBを介して吸引力を加えることによって、組織標本が収集チューブAからマニホールド装置400の入口に配置された収集装置100内に引き込まれると、組織標本は、収集装置100の孔102内のスクリーン110に保持され、その一方、組織標本を伴うどのような流体も、貯蔵容器700内に引き込まれ、次いで、吸引チューブB内に引き込まれることになる。
【0032】
図7〜図9に示されるように、マニホールド装置400は、収集装置100を吸引チューブBと収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合するように構成された少なくとも1つの実質的に弾性の構造体402を備えているとよい。例えば、弾性構造体402として、制限されないが、収集装置100の近位端および遠位端の少なくとも1つを受けるように構成された開口を画定する実質的に可撓性および/または弾性のポリマーブロック(例えば、収集チューブAと収集装置100との間を流体連通させるポリマーブロック402(図8参照));収集装置100の近位端および遠位端の少なくとも1つを受けるように構成された実質的に弾性のCクリップ(一般的な例として、図11においてカートリッジ装置800に操作可能に係合して示されるC−クリップ弾性構造体402を参照);およびこのような実質的に弾性の構造体402の組合せが挙げられる。図8および図9に示されるように、(例えば、吸引チューブBを介する吸引力の付加に加えて)、重力によって収集装置100からの流体の排出を補助させるために、マニホールド装置400(およびそのいくつかの実施形態に含まれる実質的に弾性の構造体402)は、収集装置100を実質的に垂直に配向させるように構成されてもよいし(一般的な例として、図8参照)、および/または収集装置100を鋭角に傾けて配向させるように構成されてもよい(一般的な例として、図9を参照)。
【0033】
さらに、図10および図11に概略的に示されるように、システム1は、収集装置100を貯蔵容器700と収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合させるように構成されたカートリジ装置800をさらに備えているとよい。カートリッジ装置800は、マニホールド装置400の表面に画定されたカートリッジ室内に摺動可能に配置されるように構成されているとよい。これによって、カートリッジ装置800は、マニホールド装置400に対して、第1の位置(例えば、図10参照)と第2の位置との間で選択的に移動可能である。例えば、図10に示されるように、カートリッジ装置が第1の位置にあるとき、収集装置100の遠位端は、(例えば、図7に示されるような弾性構造体402内に画定された開口を介して)、収集チューブAと直接的に流体連通されるとよい。さらに、カートリッジ装置800は、収集装置100の近位端と流体連通する出口通路810を画定するハンドル830を備えていてもよい。図10に示されるように、出口通路810は、保持された組織標本から分離されたどのような流体も、カートリッジ装置800の下部に画定された出口開口820を介して、マニホールド装置400によって画定された貯蔵容器700内に導くように、構成されているとよい。さらに、図11に示されるように、カートリッジ装置800は、マニホールド装置400から摺動可能に取り外されるように、(および/またはマニホールド装置400から摺動可能に延在するように)、構成されるとよい。これによって、システムのユーザは、医学手術中および/または医学手術後に、カートリッジ装置800から収集装置100を取り外しおよび/または取り換えるために、(1つまたは複数のCクリップのような)実質的に弾性の構造体402に手を伸ばすことが可能となる。
【0034】
システム1のいくつかの実施形態では、マニホールド装置は、(図4に概略的に示される1対の収集装置100のような)複数の収集装置100を吸引チューブBと収集チューブAとの間に平行関係を保って離脱可能に直列係合させるように構成されてもよい。さらに、弁装置410が、複数の収集装置の少なくとも1つを介して、収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通を選択的に可能とすべく、構成されてもよい。従って、弁装置410を作動することによって、(内視鏡手術を行う臨床医および/または内視鏡手術を補助する臨床医のような)ユーザは、吸引チューブBと収集装置Aとの間に平行関係を保って(マニホールド装置400内において)直列係合される1つまたは複数の収集装置100を選択することが可能となる。図4に示されるように、マニホールド装置400は、吸引チューブBおよび収集装置Aと同軸関係でマニホールド装置400を貫通するバイパス孔430を画定することも可能である。バイパス孔430は、例えば、弁装置410の弁開口411がバイパス孔430と一直線に並んだとき、吸引チューブBと収集装置Aとの間の流体連通が可能となるように、構成されている。図4に示されるように、弁装置410は、マニホールド装置400内に互いに平行に配置された複数の収集装置100の1つ以上をバイパスするために、バイパス孔430を介して、収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通を選択的に可能とすべく、さらに構成されてもよい。
【0035】
従って、システム1のいくつかの実施形態によれば、図4に概略的に示されるように、マニホールド装置400によって、ユーザは、多数の収集装置100を単一のマニホールド装置400内に予め配置することが可能となる。さらに、ここに述べたように、ユーザは、(手動式の摺動バリアのような)弁装置410を作動させ、個々の収集装置100を物理的に置き換えることなく、(マニホールド装置400内において),収集チューブAと吸引チューブBとの間に直列係合された個々の収集装置100を互いに切り替えることが可能である。図4に示されるように、マニホールド装置400は、略矩形であるとよく、収集装置100に画定された1つまたは複数の孔102と一直線に並ぶように直線状に作動される開口411を画定する摺動可能な弁装置410を備えているとよい。他の実施形態では、マニホールド装置400は、複数の収集装置を収集チューブAと吸引チューブBとの間に平行関係を保って直列係合させるように構成された実質的に円筒状のチャンバを備えていてもよい。このような実施形態によれば、弁装置410は、円筒状のマニホールド装置400内に実質的に円状のパターンで配置された複数の収集装置100の1つ以上と選択的に一直線に並ぶ単一の開口411を画定する回転可能なディスクまたは他のバリアを備えているとよい。さらに、図4に示される弁装置410は、手動によって操作されるが、弁装置410は、マニホールド装置400内に配置された1つまたは複数の個々の収集装置100を介して収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通を選択的に可能にする1つまたは複数の空圧、電気機械、および/またはソレノイドによって作動される弁装置を備えていてもよいことを理解されたい。
【0036】
図5および図6は、管理装置500をさらに備える本発明のシステム1の代替的実施形態を示している。管理装置500は、収集装置100を吸引チューブBと収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合させるように構成されている。図5および図6に示されるように、管理装置500は、収集装置100を管理装置500に操作可能に係合させるために、かつ収集装置100を吸引チューブBと収集チューブAとの間に直列係合させるために、複数の弾性構造体402(例えば、実質的に弾性のポリマーおよび/または金属からなるCクリップ)を備えているとよい。管理装置500は、(組織標本を保持する)収集装置100が吸引チューブBと収集チューブAとの間の直列係合から離脱されたとき、その収集装置100を受ける複数の開口510を画定している。図5および図6に示されるように、複数の開口510は、組織標本が引き出される解剖学的領域を示すために、これらの解剖学的領域に対応する1つまたは複数の解剖学的印520を備えているとよい。これによって、解剖学的印520に少なくとも部分的に基づいて、解剖学的領域を識別することが可能となる。例えば、図5に概略的に示される管理装置500の実施形態は、(各々、対応する解剖学的印520を有する)4つの異なる解剖学的領域に分類された12個の開口510を備えている。従って、図5を参照すると、患者のS字状大腸から引き出された組織標本を含む収集装置100は、「S字状(Sigmoid)」と記載された解剖学的印520に対応する管理装置500の領域(すなわち、図5に示される管理装置500の左下部)における開口510に配置されるとよい。また、管理装置500によって、ユーザは、保持された組織標本をその標本が取り出された解剖学的位置に迅速かつ容易に関連させることが可能となる。ここに述べたように、収集装置は、収集装置100が管理装置500内に適切に配置されることを確実にするために、色または他の印130によってさらに特徴付けられてもよい。
【0037】
本発明の種々の実施形態によれば、(内視鏡または他の医学器具と流体連通しているチューブ片のような)収集チューブAと(吸引チューブB内を真空引きするように構成されたおよび/または吸引チューブB内に吸引力を生じさせるように構成された)吸引源との間に配置された収集装置内に、組織標本を収集する方法も提供されている。いくつかの実施形態によれば、本方法は、まず、(例えば、図1〜図6に示される)本発明のシステム1の実施形態に関してここに述べたような収集装置100を設けることを含んでいる。設けられた収集装置100は、吸引チューブBと収集チューブAとの間に離脱可能に直列係合されるのに適するようにされている。設けられた収集装置100は、吸引チューブBおよび収集チューブAと同軸関係で収集装置を貫通する孔102を画定している。孔102は、吸引チューブBおよび収集チューブAとの間の流体連通を可能とすべく、構成されている。さらに、設けられた収集装置100は、孔102内に配置されたスクリーン110を備え、このスクリーン110は、収集チューブAと吸引チューブBとの間の流体連通を可能にする複数の開口を画定している。
【0038】
本方法は、収集装置100の遠位端を収集チューブAに操作可能に係合させ、収集装置100の近位端を吸引チューブBに操作可能に係合することをさらに含んでいる。図1に概略的に示されるように、操作可能に係合するこのステップは、収集チューブAと吸引チューブBのそれぞれの端に画定された通路内に、収集装置100の両端を挿入することによって、行われるとよい。本方法は、(例えば、吸引源(図示せず)を用いて、吸引力を吸引チューブBによって画定された通路内に加え)、吸引チューブBによって、吸引チューブBに向かって、組織標本を収集チューブ内に引き込むことをさらに含んでいる。本方法は、組織標本を伴うどのような流体も、スクリーン110を通して分離し、吸引チューブB内に引き出し、組織標本をスクリーン110上に保持することをさらに含んでいる。
【0039】
いくつかの付加的な方法実施形態によれば、本方法は、収集装置100を、遠位端を備える第1のセグメント100aと、近位端およびスクリーン110を備える第2のセグメント100bとに分離することをさらに含んでいる。このような方法の実施形態は、(例えば、1対のピンセットまたは鉗子のような工具を用いて)、保持された組織標本をスクリーン110から回収し、回収した組織標本を(ホルマリンのような)保存流体内に浸漬することをさらに含んでいる。保存流体は、例えば、保管および/または病理試験所への輸送に備えて、保存流体および保持された組織標本を保持するように構成された標本ジャーまたは他の容器内に収容されるとよい。
【0040】
本発明のいくつかの方法実施形態は、保持された組織標本を保管し、検査および/または分析を行うために病理試験所に輸送する容器として、設けられた収集装置100を利用することを代替的に含んでいてもよい。例えば、このような実施形態は、遠位端キャップ201を収集装置100の遠位端に実質的に液密に操作可能に係合させることを含んでいるとよい。これによって、収集装置100が吸引チューブBと収集チューブAとの間の直列係合から離脱されたとき、組織標本を(スクリーン110と遠位端キャップ201との間において)収集装置100内に保持することが可能となる。さらに、収集装置100が保存流体(例えば、ホルマリン)を保持することができることを確実にするために、いくつかの方法実施形態は、近位端キャップ202を収集装置100の近位端に実質的に液密に操作可能に係合させることをさらに含んでいるとよい。これによって、収集装置100が吸引チューブBと収集チューブAとの間から離脱されたとき、組織標本が遠位端キャップ201と近位端キャップ202との間において収集装置100内に保持されることになる(例えば、図2A参照)。本方法は、収集装置100内に保持された組織標本を研究所に輸送することを含んでいてもよい。ここに述べたように、本発明の種々の方法の実施形態は、保持された組織標本を(病理試験所のような)研究所に輸送するとき、保持された組織標本を収集装置100内に保存するために、近位端キャップ202を収集装置100の近位端に操作可能に係合する前に、収集装置100を保存流体で満たすことを含んでいてもよい。
【0041】
上記の説明および関連する図面に現れる示唆の利得を受けるこれらの発明が属する技術分野における当業者であれば、ここに述べた本発明の多くの修正形態および他の実施形態に想到するだろう。従って、本発明は、開示された特定の実施形態に制限されるべきではなく、修正形態および他の実施形態は、特許請求の範囲内に包含されることが意図されることを理解されたい。特定の用語がここでは用いられているが、これらの用語は、包括的および叙述的な意味でのみ用いられ、制限するためのものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合された収集装置であって、前記収集装置は、前記収集チューブに操作可能に係合された遠位端および前記吸引チューブに操作可能に係合された近位端を有し、前記吸引チューブおよび前記収集チューブと同軸関係で前記収集装置を貫通する孔を画定し、前記孔は、前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の流体連通を可能とするように構成される、収集装置と、
前記収集装置の前記孔内に配置されたスクリーンであって、前記吸引チューブによって、かつ前記吸引チューブに向かって、前記収集装置内に引き込まれた組織標本を保持するように構成され、前記収集チューブと前記吸引チューブとの間の流体連通を可能にする複数の開口を画定し、これによって、前記組織標本を伴うどのような流体も前記スクリーン内を通って分離され、前記吸引チューブ内に引き出され、その一方、前記組織標本は、前記収集装置内の前記スクリーンによって保持される、スクリーンと、
を備えていることを特徴とする組織標本収集システム。
【請求項2】
前記収集装置は、前記遠位端を備える第1のセグメントと、前記近位端および前記スクリーンを備える第2のセグメントとに分離可能であるように構成され、これによって、前記第1のセグメントが前記第2のセグメントから分離されたとき、回収するために、前記保持された組織標本に手を伸ばすことが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項3】
前記収集装置の前記遠位端に実質的に液密に密封係合するように構成された遠位端キャップをさらに備え、これによって、前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、前記組織標本が前記スクリーンと前記遠位端キャップとの間において前記収集装置内に保持されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項4】
前記収集装置の前記近位端に実質的に液密に密封係合するように構成された近位端キャップをさらに備え、これによって、前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、前記組織標本を保存するために、保存流体が前記遠位端キャップと前記近位端キャップとの間において前記収集装置内に保持されるようになっていることを特徴とする、請求項3に記載の組織標本収集システム。
【請求項5】
前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、前記収集装置の前記近位端および前記遠位端の少なくとも1つに操作可能に係合するように構成された保存流体貯蔵容器をさらに備え、前記保存流体貯蔵容器は、前記収集装置の前記近位端および前記遠位端の少なくとも1つを受ける開口を画定し、前記保存流体を内部に収容するために、前記開口を実質的に密封するように構成された貫通可能な薄膜を備え、前記薄膜は、前記収集装置の前記近位端および前記遠位端の少なくとも1つによって貫通されるように構成され、これによって、前記保存流体が、前記収集装置に画定された孔内に放出され、前記収集装置内に保持された前記組織標本を保存するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項6】
前記収集装置を前記吸引チューブと前記収集チューブとの間に離脱可能に直列係合するように構成されたマニホールド装置をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項7】
前記マニホールド装置は、少なくとも1つの弁装置を備え、前記弁装置は、前記収集装置の前記遠位端と前記吸引チューブとの間に操作可能に係合され、前記収集装置を介して、前記収集チューブと前記吸引チューブとの間の流体連通を選択的に可能とすべく構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の組織標本収集システム。
【請求項8】
前記マニホールド装置は、前記収集装置の前記近位端と前記吸引チューブとの間に流体連通する貯蔵容器を画定し、前記貯蔵容器は、前記組織標本を伴うどのような流体も前記吸引チューブ内に引き込まれ得るように、前記流体を受けるべく構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の組織標本収集システム。
【請求項9】
前記マニホールド装置は、前記収集装置を前記吸引チューブと前記収集チューブとの間に離脱可能に直列係合させるように構成された少なくとも1つの実質的に弾性の構造体を備えていることを特徴とする、請求項6に記載の組織標本収集システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの実質的に弾性の構造体は、
前記収集装置の前記近位端および前記遠位端の少なくとも1つを受けるように構成された開口を画定する実質的に弾性のポリマーブロック、
前記収集装置の前記近位端および前記遠位端の少なくとも1つを受けるように構成された実質的に弾性のCクリップ、および
その組合せ、
からなる群から選択されていることを特徴とする、請求項9に記載の組織標本収集システム。
【請求項11】
前記収集装置を前記貯蔵容器と前記収集チューブとの間に離脱可能に直列係合させるように構成されたカートリッジ装置であって、前記マニホールド装置の表面に画定されたカートリッジ室内に、前記マニホールド装置に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であるように、摺動可能に配置されるカートリッジ装置をさらに備え、
前記カートリッジ装置が前記第1の位置にあるとき、前記収集装置の前記遠位端が前記収集チューブと直接的に流体連通し、
前記カートリッジ装置が前記第2の位置にあるとき、前記カートリッジ装置を取り外すために、前記収集装置に手を伸ばすことが可能となっていることを特徴とする、請求項8に記載の組織標本収集システム。
【請求項12】
前記マニホールド装置は、複数の収集装置を前記吸引チューブと前記収集チューブとの間に平行関係を保って離脱可能に直列係合させるように構成され、前記少なくとも1つの弁装置は、前記複数の収集装置の少なくとも1つを介して、前記収集チューブと前記吸引チューブとの間の流体連通を選択的に可能とすべく、さらに構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の組織標本収集システム。
【請求項13】
前記マニホールド装置は、前記吸引チューブおよび前記収集チューブと同軸関係で前記マニホールド装置を貫通するバイパス孔を画定し、前記バイパス孔は、前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の流体連通を可能とすべく構成され、前記少なくとも1つの弁装置は、前記収集装置をバイパスするために、前記バイパス孔を介して、前記収集チューブと前記吸引チューブとの間の流体連通を選択的に可能とすべく、さらに構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の組織標本収集システム。
【請求項14】
前記収集装置は、前記組織標本収集システムのユーザが医学手術中に前記組織標本が引き出された解剖学的領域を識別するために、前記組織標本が引き出される解剖学的領域に対応する少なくとも1つの印を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの印は、
アルファベット印、
色、
バーコード、
高周波識別(RFID)装置、および
その組合せ、
からなる群から選択されていることを特徴とする、請求項14に記載の組織標本収集システム。
【請求項16】
前記収集装置を前記吸引チューブと前記収集チューブとの間に離脱可能に直列係合するように構成された管理装置をさらに備え、前記管理装置は、前記組織標本を保持する前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたときに前記収集装置を受けるために、複数の開口を画定し、前記複数の開口は、前記組織標本が引き出される解剖学的領域を示すために、解剖学的領域に対応する1つまたは複数の解剖学的印を備え、これによって、前記解剖学的領域が前記解剖学的印の少なくとも一部に基づいて識別可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の組織標本収集システム。
【請求項17】
吸引チューブと収集チューブとの間に離脱可能に直列係合された収集装置を設けるステップであって、前記収集装置は、前記吸引チューブおよび前記収集チューブと同軸関係で前記収集装置を貫通する孔を画定し、前記孔は、前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の流体連通を可能にするように構成され、前記収集装置は、前記孔内に配置されたスクリーンを備え、前記スクリーンは、前記収集チューブと前記吸引チューブとの間の流体連通を可能にする複数の開口を画定する、ステップと、
前記収集装置の遠位端を前記収集チューブに操作可能に係合するステップと、
前記収集装置の近位端を前記吸引チューブに操作可能に係合するステップと、
前記吸引チューブによって、かつ前記吸引チューブに向かって、組織標本を前記収集チューブ内に引き込むステップと、
前記組織標本を伴うどのような流体も前記スクリーンを通して分離し、前記吸引チューブ内に引き出しながら、前記組織標本を前記スクリーン上に保持するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記収集装置を、前記遠位端を備える第1のセグメントと前記近位端および前記スクリーンを備える第2のセグメントとに分離するステップと、
前記保持された組織標本を前記スクリーンから回収するステップと、
前記回収した組織標本を保存流体内に浸漬するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、遠位端キャップを前記収集装置の前記遠位端に実質的に液密に操作可能に係合させ、これによって、前記組織標本を前記スクリーンと前記遠位端キャップとの間において前記収集装置内に保持させるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記収集装置が前記吸引チューブと前記収集チューブとの間の直列係合から離脱されたとき、近位端キャップを前記収集装置の前記近位端に実質的に液密に操作可能に係合させ、これによって、前記組織標本を前記遠位端キャップと前記近位端キャップとの間において前記収集装置内に保持させる、ステップと、
前記保持された組織標本を前記収集装置内に収容して研究所に輸送するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記保持された組織標本を前記研究所に輸送するとき、前記保持された組織標本を前記収集装置内に保存するために、前記近位端キャップを前記収集装置の前記近位端に操作可能に係合する前に、前記収集装置を保存流体で満たすことをさらに含むことを特徴とする、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−537257(P2009−537257A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511259(P2009−511259)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/069358
【国際公開番号】WO2007/137219
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(507065810)ブラッコ・ダイアグノスティクス・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】