説明

給湯システム

【課題】給湯管の接続に過誤があった場合に施工業者がその配管接続をやり直す手間を無くし、給湯管の配管作業の容易化を図ることが可能な給湯システムを提供する。
【解決手段】給湯機1と、湯水混合ユニット2と、目標給湯温度のデータを設定して湯水混合ユニット2に送信可能なリモコン3とを具備しており、湯水混合ユニット2は、複数の出湯経路R1〜R3のいずれかを介して給湯が行なわれるときに、規定手段20aによって規定されている複数の出湯経路と複数の給湯先との対応関係のデータに基づいて給湯先を判断し、この給湯先に対応した目標給湯温度での給湯が行なわれるように複数の湯水混合手段23を制御する制御手段20を有している、給湯システムAであって、規定手段20aによって規定されている前記対応関係のデータを変更可能とする規定内容変更手段3,20をさらに備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯機から出湯される湯を、台所、浴室、洗面所などの複数の給湯先に対して異なる温度で同時に供給できるようにされた給湯システム、さらに詳しくは、複数の給湯先に湯を供給するための給湯管に誤配管があったような場合にも好適に対処することが可能とされた給湯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の給湯システムの具体例としては、給湯機と、この給湯機から出湯した湯に水を混合させてその温度調整を行なう複数の湯水混合弁を有する湯水混合ユニットとを組み合わせたものがある(たとえば、特許文献1,2を参照)。前記湯水混合ユニットは、複数の湯水混合弁の各下流部分に給湯管用の接続口を設けた複数の出湯経路を有しており、これら複数の出湯経路からは、給湯管を介して台所、浴室、洗面所などの複数の給湯先に湯が送られるようになっている。また、前記給湯機および湯水混合ユニットには、リモコンが通信接続されており、このリモコンによって給湯先ごとの目標給湯温度を設定できるようになっている。
【0003】
このような構成の給湯システムによれば、給湯機から湯水混合ユニットに湯が供給された際に、複数の湯水混合弁を利用して異なる温度の湯を生成することが可能である。したがって、台所、浴室、洗面所などの複数の給湯先に対して、リモコンで設定されている目標出湯温度の湯を同時に供給することが可能であり、ユーザにとって便利である。
【0004】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
【0005】
すなわち、前記従来の給湯システムでは、湯水混合ユニットの複数の出湯経路が、複数の給湯先のいずれに対応するかが予め定められている。たとえば、複数の出湯経路のうち、第1の出湯経路は台所に対応し、第2および第3の出湯経路は浴室および洗面所にそれぞれ対応するなどとして規定されている。このため、給湯システムを施工する場合、第1の出湯経路には、台所用の給湯管を接続し、また第2および第3の出湯経路には、浴室用および洗面所用の給湯管をそれぞれ接続しなければならない。
【0006】
ところが、そのような給湯管の配管施工を行なう場合、業者の手違いにより、給湯管の接続先を誤る場合がある。たとえば、本来ならば第1の出湯経路に台所用の給湯管を接続しなければならないところを、誤って浴室用または洗面所用の給湯管を接続してしまう場合がある。このように誤った接続をそのまま看過して給湯システムを使用したのでは、第1の出湯経路を介して給湯が行なわれる際に、その湯が本来ならば台所の目標給湯温度に温度調整されるべきところが、浴室または洗面所の目標給湯温度にされてしまい、給湯システムが所望の適正な状態に運転されないこととなる。とくに、給湯先ごとに目標給湯温度が設定されているだけではなく、給湯流量やその以外の種々の項目も給湯先ごとに設定されている場合には、それらの項目の全てが実際の給湯先とは対応しないものとなり、一層大きな不具合を生じることとなる。したがって、前記したような給湯管の誤接続は、そのまま看過しておくことはできず、適切に解消する必要がある。
【0007】
これに対し、従来においては、前記したような給湯管の誤接続を簡単に解消するための手段は講じられていない。このため、従来において、給湯管の誤接続を解消するには、給湯管の配管接続をやり直す必要があった。ところが、このような配管接続のやり直しは、施工業者にとって労力および時間の負担が非常に大きい。したがって、このような負担を無くすことが要請される。
【0008】
また、従来においては、湯水混合ユニットの複数の出湯経路に対して複数の給湯管のいずれを接続すべきかが予め定められているために、給湯管の配管作業を行なう際の融通性に劣り、その作業が煩雑となる場合もあった。たとえば、台所用の給湯管を敷設して、この給湯管の一端を湯水混合ユニットの接続口に接続しようとする場合、この給湯管の一端を台所給湯用の接続口に接続するよりも、浴室給湯用あるいは洗面所給湯用の接続口に接続する方が、その接続が容易となる場合がある。ところが、従来ではそのような接続は認められず、前記台所用の給湯管の一端にエルボ管やその他の短管を継ぎ足すなどして、本来の接続口に接続しなければならないといった煩雑さを生じる場合があった。したがって、このようなことも解消されることが望まれる。
【0009】
【特許文献1】特開平11−270868号公報
【特許文献2】特開2003−83603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、給湯管の接続に過誤があった場合に施工業者がその配管接続をやり直す手間を無くすことができ、給湯管の配管作業の容易化を図ることが可能な給湯システムを提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本発明の第1の側面により提供される給湯システムは、給湯機と、この給湯機から出湯した湯に水を混合させてその温度調整を行なうための複数の湯水混合手段を有し、かつこれら複数の湯水混合手段の各下流部に給湯管用の接続口を設けた複数の出湯経路を形成している湯水混合ユニットと、複数の給湯先のそれぞれに対応させて目標給湯温度のデータを設定し、かつこのデータを前記湯水混合ユニットに送信可能なリモコンと、前記複数の出湯経路が前記複数の給湯先のいずれに対応するかについての対応関係を規定する規定手段と、を具備しており、前記湯水混合ユニットは、前記複数の出湯経路のいずれかを介して給湯が行なわれるときに、前記対応関係に基づいて給湯先を判断し、かつこの給湯先に対応した目標給湯温度での給湯が行なわれるように前記複数の湯水混合手段を制御する制御手段を有している、給湯システムであって、前記規定手段によって規定されている前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係を変更可能とする規定内容変更手段を、さらに備えていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、給湯システムの施工業者が複数の給湯管の接続先を誤ってしまい、湯水混合ユニットの複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係が、規定手段によって予め規定されている対応関係とは異なる内容になったとしても、その規定内容を変更することによって好適に対処することが可能となる。すなわち、本発明によれば、規定手段により規定されている複数の出湯経路と複数の給湯先との対応関係を、誤接続となっている実際の給湯管の接続に対応した内容に変更し、このことによって実際に施工された給湯管の接続は誤接続ではないものとすることができる。たとえば、台所用の給湯管が浴室用として規定されている出湯経路に誤って接続された場合には、この出湯経路を台所用の出湯経路であるとしてその規定内容を変更する。すると、前記給湯管の誤接続状態は解消され、前記出湯経路を介して給湯がなされるときには、湯水混合ユニットの制御手段は、その給湯先が台所であると判断し、台所に対応して設定されている目標給湯温度で給湯がなされるように湯水混合手段を適正に制御することとなる。このようなことから、本発明によれば、給湯管が誤接続された場合に、その配管接続をやり直す必要が無くなり、施工業者の作業負担を軽減することができる。また、本発明のように、給湯管の誤接続を施工後に適切に解消することができれば、施工時には、複数の給湯管を湯水混合ユニットの複数の出湯経路に対して接続し易いように適当に接続すればよいこととなる。したがって、給湯管の施工作業も容易となる。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記湯水混合ユニットの制御手段は、前記対応関係のデータを記憶する記憶部を具備し、この記憶部が前記規定手段を構成しており、前記記憶部に記憶されている前記対応関係のデータは、前記リモコンを用いて変更可能とされ、前記リモコンが前記規定内容変更手段を構成している。
【0015】
このような構成によれば、リモコンを用いて前記対応関係の内容を容易に変更することが可能となり、便利である。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リモコンは、データ表示手段を有し、かつこのデータ表示手段には、前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせのデータを表示可能であり、前記表示された複数種類の組み合わせのデータのなかから選択されたデータが、前記湯水混合ユニットの制御手段に送信されることにより、前記記憶部に記憶されている前記対応関係のデータが前記選択されたデータに対応した内容に変更されるように構成されている。
【0017】
このような構成によれば、リモコンのデータ表示手段に出湯経路と給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせに関するデータを表示させながら、実際の組み合わせに対応するものを選択するだけの簡易な操作によって前記対応関係の内容を適切に変更することができ、より便利となる。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記対応関係のデータの変更は、前記リモコンが通常モードとは異なる特定のモードに設定されたときにのみ可能とされている。
【0019】
このような構成によれば、前記対応関係のデータを変更するにはリモコンを特定のモードに設定する必要がある。したがって、給湯システムの通常の使用時に前記対応関係のデータが誤って変更される虞れが無くなる。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記湯水混合ユニットの制御手段には、前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせに対応する複数種類のデータ設定が可能なスイッチが設けられており、このスイッチが操作されてその設定データが変更されることにより、前記対応関係の内容が変更されるように構成されている。
【0021】
このような構成によれば、リモコンを操作することに代えて、前記スイッチを操作することによって出湯経路と給湯先との対応関係を適切に変更することが可能である。
【0022】
本発明の第2の側面により提供される給湯システムは、給湯機と、この給湯機から出湯した湯に水を混合させてその温度調整を行なうための複数の湯水混合手段を有し、かつこれら複数の湯水混合手段の各下流部に給湯管用の接続口を設けた複数の出湯経路を形成している湯水混合ユニットと、複数の給湯先のそれぞれに対応させて目標給湯温度のデータを設定し、かつこのデータを前記湯水混合ユニットに送信可能なリモコンと、前記複数の出湯経路が前記複数の給湯先のいずれに対応するかについての対応関係を規定するための規定手段と、を具備しており、前記湯水混合ユニットは、前記複数の出湯経路のいずれかを介して給湯が行なわれるときに、前記対応関係に基づいて給湯先を判断し、かつこの給湯先に対応した目標給湯温度での給湯が行なわれるように前記複数の湯水混合手段を制御する制御手段を有している、給湯システムであって、前記規定手段によって前記対応関係を規定するときには、前記複数の出湯経路と複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせのなかから、いずれか1つの組み合わせを任意に選択することが可能に構成されていることを特徴としている。
【0023】
このような構成によれば、給湯管の配管施工時には、複数の出湯経路と複数の給湯先との対応関係を規定していない状態としておき、その配管施工を終了してから、前記対応関係の内容を、実際の配管接続に合致した内容に規定することが可能となる。このようにすれば、給湯管の誤接続自体が発生しないようにすることができる。したがって、本発明の第1の側面により提供される給湯システムと同様に、給湯管の配管接続作業をやり直す手間が無くなる。また、複数の給湯管を配管施工する際には、湯水混合ユニットの給湯管用の接続口に接続し易いようにそれら給湯管を適当に接続すればよいこととなるため、給湯管の施工作業自体も容易となる。
【0024】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る給湯システムの一実施形態を示している。本実施形態の給湯システムAは、給湯機1、湯水混合ユニット2、および複数のリモコン3(3A〜3C)を備えている。
【0027】
給湯機1は、たとえばガス燃焼式の給湯機であり、その基本的なハード構成は、従来既知のものと同様である。具体的には、この給湯機1は、缶体11内に送風ブロア16から燃焼用空気を送り込みながら、燃焼器12により燃料ガスを燃焼させるようになっている。この燃焼器12の上方には、水管13を有する熱交換器14が設けられている。水管13の入水口13aには、水道管などの給水管40Aが接続されている。熱交換器14の熱交換により得られた湯は、水管13の出湯口13bから出湯し、配管41を介して湯水混合ユニット2の給湯口21aに供給されるようになっている。
【0028】
給湯機1は、制御部10を備えている。この制御部10は、CPUやこれに付属する各種のメモリを具備して構成されており、また湯水混合ユニット2やリモコン3との通信を行なうための通信回路(図示略)も具備している。この制御部10は、出湯温度の変更制御を実行する。この制御は、燃焼器12に対する燃料ガスの供給量調整、あるいは熱交換器14を通過した湯に水を混合させるバイパス経路13cに設けられている流量調整弁15の開度を調整するなどして行なわれる。この給湯機1においては、後述する複数の給湯栓6A〜6Cのいずれかが開状態とされることにより水管13内に水流が生じ、かつその流量が予め定められた閾値を超えると、燃焼器12などが駆動するようになっている。また、前記流水量が前記の閾値以下に減少すると、燃焼器12などの駆動が停止されるようになっており、このような制御も制御部10が担当している。
【0029】
複数のリモコン3としては、たとえば台所に設置されるメインのリモコン3Aと、浴室や洗面所に設置されるサブのリモコン3B,3Cとがある。これらのリモコン3は、いずれも目標給湯温度や給湯流量(最大給湯流量)などのデータを入力設定するための複数の操作スイッチ31、液晶パネルなどを用いて構成されたデータ表示用の表示部32、および各種のデータ処理などを実行する制御部30を備えている。この制御部30は、給湯機1の制御部10との間で通信線50を介してデータ通信を行なう機能も有している。通信線50には、給湯機1から各リモコン3に対して駆動電力を供給すべく直流電圧印加がなされており、前記データ通信方式としては、AM変調波が重畳されて伝送される重畳2芯方式が用いられている。各リモコン3において目標給湯温度などのデータが入力設定されると、このデータは、湯水混合ユニット2の後述する制御部20に送信される。
【0030】
なお、サブのリモコン3B,3Cは、それらが設置されている浴室または洗面所についてのデータを設定し得るに過ぎないのに対し、メインのリモコン3Aにおいては、サブのリモコン3B,3Cで設定されたデータ内容を取り込んで記憶可能であり、また台所、浴室、洗面所のいずれの給湯先についても目標給湯温度などのデータを入力設定できるようになっている。リモコン3A〜3Cのうち、少なくともメインのリモコン3Aは、後述するように、湯水混合ユニット2の第1ないし第3の出湯経路R1〜R3が台所、浴室、および洗面所のいずれの給湯先に対応するかについての対応関係を変更するための機能を有している。
【0031】
湯水混合ユニット2は、給湯口21aを有する湯用の配管21A、水道管などの給水管40Bが接続された入水口21bを有する水用の配管21B、これらの配管21A,21Bに流れる湯と水を所定の比率で混合させて所望温度の湯を生成するための複数の湯水混合弁23(23A〜23C)、およびこれら複数の湯水混合弁23の駆動制御を行なう制御部20を備えている。複数の湯水混合弁23の下流側には、複数の配管24A〜24Cが接続されており、これらによって第1ないし第3の出湯経路R1〜R3が構成されている。配管24A〜24Cの終端は、たとえば台所、浴室、および洗面所まで湯を流通させる複数の給湯管60A〜60Cを接続するための接続口24a〜24cとなっている。給湯管60A〜60Cの終端には、給湯栓6A〜6Cが取り付けられる。
【0032】
図2を参照して湯水混合ユニット2の構造をさらに詳述する。各湯水混合弁23の入湯・入水用の上流口には、配管21A,21Bの終端またはそれらの分岐配管が接続されている。各湯水混合弁23は、たとえば電動モータMの駆動によって弁本体23aを動作させることにより湯と水の混合割合を変更自在である。配管21A,21Bのうち、湯水混合弁23よりも上流側には、一対の開閉弁22A,22B、入湯温度ならびに入水温度を検出するための一対の温度センサ70A,70B、および各湯水混合弁23からの逆流を防止する複数の逆止弁74が設けられている。各湯水混合弁23の下流側の配管24A〜24Cには、各湯水混合弁23から流出した湯の温度を検出するための温度センサ71、各湯水混合弁23から流出する湯の最大流量を制限するための過流出防止弁72、および流量センサ73A〜73Cが設けられている。前記した各種センサからの信号は制御部20に送信され、また前記した各種の弁(逆止弁を除く)は、制御部20により駆動制御される。
【0033】
制御部20は、給湯機1の制御部10と同様に、CPUやこれに付属する各種のメモリを具備して構成されており、また図1に示すように、給湯機1の制御部10との間で通信線51を介して通信を行なう通信回路(図示略)も具備している。この通信方式も、先に述べたのと同様な重畳2芯方式である。ただし、湯水混合ユニット2には、たとえば商用電源から電力供給が行なわれるようになっており、通信線51を利用した電力供給は行なわれない。
【0034】
制御部20は、不揮発性メモリとしてのEEPROMを用いた記憶部20aを有しており、この記憶部20aには、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3が、台所、浴室、および洗面所のいずれに対応するのかを定めた対応関係のデータが記憶されている。この点をより詳しく説明すると、まず記憶部20aには、次の表1に示すような、パターン1〜6の6種類のデータが記憶されている。
【0035】
【表1】

【0036】
表1に示すパターン1〜6は、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と3種類の給湯先との対応関係の組み合わせ例である。この給湯システムAでは、初期データ(工場出荷時のデータ)として、たとえばパターン1が選択されており、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3が、台所、浴室、および洗面所のそれぞれに対応する旨の規定がなされている。記憶部20aは、この初期データを記憶しており、本発明いう規定手段の一例に相当する。また、記憶部20aには、リモコン3から送信されてくる給湯先ごとの目標給湯温度などのデータも記憶される。制御部20は、後述するように、給湯先への給湯が行なわれる際には、記憶部20aに記憶されているそれらのデータを参照し、リモコン3から送信されてきたデータにしたがった給湯が実行されるように湯水混合弁23A〜23Cを制御するように構成されている。
【0037】
次に、前記した給湯システムAの作用について説明する。
【0038】
まず、図1に示された給湯管60A〜60Cの配管接続は、記憶部20aに記憶されている初期データ通りであり、誤接続にはなっていない。記憶部20aに記憶されている初期データは、既述したとおり、前記表1に示したパターン1の内容であり、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3は、それぞれ台所、浴室、および洗面所に対応する旨の内容である。これに対し、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3には、前記内容と一致するように、台所用の給湯管60A、浴室用の給湯管60B、および洗面所用の給湯管60Cが接続されている。この場合、記憶部20aに記憶されているパターン1の初期データを変更することなくこの給湯システムAを運転させることとなる。
【0039】
なお、その運転時における制御部20の動作手順の一例を簡単に説明する。まず、制御部20に対しては、リモコン3から給湯先ごとの目標給湯温度などのデータが送信され、制御部20はこのデータを記憶部20aに記憶させる。次いで、たとえば台所の給湯栓6Aが開かれると、これに繋がっている第1の出湯経路R1に水流が生じ、流量センサ73Aから制御部20にその旨の検知信号が送信される。この検知信号により、制御部20は、第1の出湯経路R1を介して給湯が開始される旨を察知するとともに、記憶部20aに記憶されている出湯経路と給湯先との対応関係のデータ(パターン1のデータ)に基づき、給湯先が台所であると判断する。すると、制御部20は、記憶部20aから台所の目標給湯温度のデータを読み出してから、この目標給湯温度に基づいて給湯機1の出湯温度を決定し、給湯機1に対して出湯温度の指示データを送信する。この出湯温度は、たとえば目標給湯温度よりも5〜10°C程度、高い温度である。給湯機1は、前記指示データにしたがった温度の湯を出湯し、この湯は湯水混合ユニット2の湯水混合弁23Aに流れ込む。制御部20は、前記湯の温度が台所の目標給湯温度となるように湯水混合弁23Aを制御し、このようにして温度調整された湯が給湯管60Aを介して台所の給湯栓6Aに供給されることとなる。
【0040】
一方、前記とは異なり、給湯システムAを施工する場合には、給湯管60A〜60Cの接続先を誤る場合がある。その場合の一例を図3に示す。同図では、台所に対応するものとして規定された第1の出湯経路R1に浴室用の給湯管60Bが接続され、また浴室に対応するものとして規定された第2の出湯経路R2に台所用の給湯管60Aが接続されている。このような誤接続は、たとえば給湯システムAの施工後の試運転によって発見することができる。この給湯システムAでは、このような給湯管の誤接続があった場合には、次に述べるように、リモコン3Aを操作して、湯水混合ユニット2の記憶部20aに記憶されているデータを書き換えることにより適切に対処することができる。なお、その際のリモコンAの制御部30、および湯水混合ユニット2の制御部20の具体的な動作手順について、図4および図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0041】
まず、リモコン3Aは、給湯システムAの通常運転時に設定される通常モードとは別に、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と給湯先との対応関係のデータを変更設定するための特定モードを設定可能に構成されている。この特定モードは、たとえば給湯システムAが電源投入されて起動した時点からリモコン3Aの運転開始スイッチが操作されるまでの期間中、自動的に、あるいはその期間中に特定のスイッチ操作がなされることによって設定されるように構成されている。もちろん、これとは異なる時期に設定されるようにしてもよい。
【0042】
リモコン3Aの制御部30は、前記特定モードが設定されると(S1:YES)、その表示部32には、前記表1に示した6種類のパターンのうち、いずれかを選択させるための初期画面を表示させる(S2)。この初期画面は、たとえば図6(a)に示すような表示であり、この給湯システムAの初期設定が、前記表1に示されたパターン1の内容であることを示している。この初期画面状態において、所定のスイッチ操作がなされると、前記表示画面は、たとえば同図(b)や同図(c)に示すような表示内容に切り換わっていき、パターン1〜6の表示が順次なされる(S3:YES,S4)。そして、このような表示がなされている状態において、その表示内容を設定する旨のスイッチ操作がなされると、制御部30は、その時点で表示されていたパターンが選択されたものとして、その旨のデータを湯水混合ユニット2に送信する(S5;YES,S6)。図3に示した給湯管60A〜60Cの接続は、前記表1のパターン2に対応するものであるため、この給湯システムAの施工業者は、同図(b)に示した画面を表示させてから、これを設定する旨のスイッチ操作を行なうこととなる。この操作により、湯水混合ユニット2には、パターン2が選択された旨のデータが送信される。
【0043】
湯水混合ユニット2の制御部20は、リモコン3Aから前記したような所定のパターンが選択された旨のデータを受信すると(S10:YES)、そのパターンに対応した出湯経路と給湯先との対応関係のデータを新たな対応関係のデータとして記憶部20aに記憶させて更新する(S11)。具体的には、制御部20は、リモコン3Aからパターン2が選択された旨のデータを受信するために、このパターン2に対応するデータ、すなわち、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3は浴室、台所、および洗面所にそれぞれ対応する旨のデータを記憶部20aに記憶させることとなる。記憶部20aに記憶されていた先の初期データは消去され、対応関係のデータ変更がなされる。
【0044】
前記データ変更がなされると、図3に示した給湯管60A〜60Cの接続状態は、もはや誤接続状態ではなくなる。前記データ変更後において、浴室の給湯栓6Bが開かれた場合には、第1の出湯経路R1の流量センサ73Aが水流を検知するが、その際制御部20は、記憶部20aに記憶されたデータに基づき、その給湯先が浴室であると適切に判断することとなる。したがって、湯水混合弁23Aは、浴室の目標給湯温度の湯を生成するように制御され、浴室にはこの浴室に対応して予め設定されている目標給湯温度の湯が適切に供給される。このようなことから、給湯システムAの施工業者は、給湯管60A〜60Cについて、図3に示したような誤接続を行なったとしても、それらの配管作業をやり直す必要はなく、その労力負担が削減される。第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と給湯先との対応関係は、リモコン3Aの操作によって、パターン1〜6のいずれにも変更することができるために、図3とは異なるバリエーションの誤接続となった場合にも、好適に対処することが可能である。
【0045】
また、前記したように給湯管60A〜60Cの配管施工を終えた後において、記憶部20aに記憶されている対応関係のデータ内容を変更できるのであれば、給湯管60A〜60Cを初期データ通りに配管接続する必要はなくなる。施工業者は、給湯管60A〜60Cを第1ないし第3の出湯経路R1〜R3に対して接続し易いように適当に接続すればよいこととなる。したがって、給湯管60A〜60Cの配管施工作業の容易化も図られる。
【0046】
図7および図8は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
【0047】
図7に示す実施形態においては、湯水混合ユニット2の制御部20に、データ設定用のたとえば3つのスイッチSW1〜SW3が設けられている。これらのスイッチSW1〜SW3は、たとえばディップスイッチであり、制御部20は、それらスイッチSW1〜SW3のオン・オフ設定の組み合わせに基づいて、次に述べるように、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3が台所、浴室、および洗面所のいずれの給湯先に対応するのかを判断するようになっている。
【0048】
すなわち、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と給湯先との対応関係の組み合わせとしては、前記表1に挙げたパターン1〜6の6種類があるが、これら6種類のパターンは、次の表2に示すように、3つのスイッチSW1〜SW3のオン・オフ設定により指定することができる。
【0049】
【表2】

【0050】
制御部20は、スイッチSW1〜SW3のオン・オフ設定の内容、および表2に示された対応関係に基づいて、出湯経路R1〜R3と給湯先との対応関係を判断するようになっている。したがって、初期設定として、たとえばスイッチSW1〜SW3が表2のパターン1の内容に設定されている状態において、先の図3に示した状態に給湯管60A〜60Cが誤接続された場合には、スイッチSW1〜SW3を操作して表2のパターン2に対応する設定内容に変更することにより、給湯管60A〜60Cの誤接続が解消されることとなる。もちろん、スイッチSW1〜SW3を用いてパターン1〜6のいずれをも設定することができるために、やはり図3とは異なるバリエーションの誤接続にも好適に対処可能である。本実施形態から理解されるように、本発明においては、リモコン以外の手段を利用して、湯水混合ユニットの出湯経路と給湯先との対応関係を変更させる構成とすることもできる。
【0051】
図8に示す実施形態においては、第3の出湯経路R3の配管24Cが2つに分岐しており、給湯管用の接続口24cが2つ設けられている。このような構成によれば、湯水混合弁23Cによって温度調整された湯を、たとえば家屋の1階および2階の2箇所の洗面所に供給するなど、給湯先を多くすることができる。
【0052】
本発明は、図8に示したように出湯経路が分岐している場合にも適用可能である。すなわち、同図に示した構成では、第3の出湯経路R3の2つの接続口24cに同一系統の給湯先、たとえば2つの洗面所の給湯管60Cが接続されている限りは、第1および第2の出湯経路R1,R2に対して給湯管60A,60Bが仮に誤接続されたとしても、これに対応して第1および第2の出湯経路R1,R2に対応する給湯先を変更すれば、前記の誤接続は適切に解消されるからである。
【0053】
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る給湯システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0054】
たとえば、上述した実施形態では、給湯システムAを施工する段階において、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と複数の給湯先との対応関係が予め設定(初期設定)されており、給湯管60A〜60Cを実際に配管接続した後に、その初期設定された内容を変更させているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、給湯システムを施工する段階においては、給湯管60A〜60Cと給湯先との対応関係を未設定にしておき、給湯管60A〜60Cの配管施工が終了した段階で、それら給湯管60A〜60Cと第1ないし第3の出湯経路R1〜R3との実際の接続状況に合致するように、第1ないし第3の出湯経路R1〜R3と給湯先との対応関係を規定するようにしてもかまわない。この場合、それら対応関係を規定する手段としては、先の実施形態と同様に、リモコン3Aを利用して対応関係を選択し、かつその選択されたデータを制御部20に送信してこれを記憶部20aに記憶させる手段を用いることができる。また、データ設定用のスイッチSW1〜SW3を利用する場合には、配管施工が終了するまではそれらスイッチSW1〜SW3の設定を無効としておき、配管施工終了後にそれらのスイッチSW1〜SW3の設定を有効として、出湯経路と給湯先との対応関係を規定し得るようにすることもできる。
【0055】
また、本発明に係る給湯システムでは、目標給湯温度や湯量などが1つの給湯先に1通りだけ設定されている必要もない。本発明では、1つの給湯先に複数通りの目標給湯温度や湯量を設定できるようにし、実際に給湯がなされるときには、ユーサがそれら複数通りのなかからいずれか1つを任意に選択できるようにすることもできる。
【0056】
たとえば、浴室のシャワー給湯を行なう際のモードとして、マイシャワーモードを設定可能としておき、複数のユーザが自分の好みに応じて予め設定した湯温および湯量でシャワーを使用することができるようにすることもできる。これを実現する手段の一例を簡単に説明すると、まずリモコン3には、マイシャワー設定用のスイッチを設けておくなどして、マイシャワーのデータ設定画面を表示できるようにしておき、この状態でユーザは、自分の好みのシャワー温度およびシャワー流量のデータを設定する。この設定は、具体的な数値を入力することにより行なってもよいし、あるいはシャワーヘッドから実際に湯を流出させて、その湯温および湯量を好みの内容に調整してから設定スイッチを操作し、その設定操作時点での湯温および湯量を湯水混合ユニット2の制御部20に判断させて記憶させるようにしてもかまわない。前記データは、リモコン3のメモリに記憶させておけばよいが、このメモリが揮発性メモリの場合には電力供給が遮断された際にそのデータが消失する。これに対処するための手段としては、前記データを湯水混合ユニット2の不揮発性の記憶部20aに転送して記憶させておき、電力供給の遮断後にその復帰があったときには、湯水混合ユニット2からリモコン3に前記データが送信されるようにしておけばよい。ユーザがシャワーを実際に使用する場合には、所定のスイッチ操作を行なうなどして、予め自分が設定しているシャワーモードを選択する。これにより、自分の好みに合った湯温および湯量でシャワーを浴びることができることとなる。湯温および湯量を複数通り設定できるようにしておけば、複数人のユーザのそれぞれが自分の好みにあったシャワーが簡単に実現されることとなり、より便利である。また、マイシャワーモードでシャワーを使用する際のより便宜を図るための手段として、マイシャワー時の湯温および湯量として適当な値を初期設定(工場出荷時に既に設定)しておき、これをユーザが選択できるようにしてもよい。この場合には、ユーザが湯温および湯量を予め選択する操作をしていなくても、ほどよい湯温および湯量のシャワーが可能となる。ユーザが設定したシャワーモードを選択するための手段としては、ユーザが自分でスイッチ操作を行なうことに代えて、たとえばユーザの音声に基づいて、あるいは顔面、指紋および血管パターンなどの撮影画像に基づいてユーザを判別する手段を設けておき、この手段によって選択させるようにすることもできる。
【0057】
本発明においては、給湯機として、ガス燃焼式のものに代えて、たとえばオイル燃焼式やそれ以外の燃焼式のものを用いることができる。また、給湯機の種類は、瞬間式のものに限定されない。たとえば、電気温水器や、それ以外のヒートポンプや太陽光などを利用して湯を生成して貯湯タンクに貯留し、必要に応じてその排出を行なう貯湯式の給湯機を用いることもできる。さらに、出湯温度が一定とされ、出湯温度の変更が不能な給湯機を用いることもできる。
【0058】
湯水混合ユニットの湯水混合手段としては、前記した湯水混合弁23とは異なる構造の湯水混合手段を用いることが可能である。この湯水混合手段は、複数設けられていればよく、その具体的な数も限定されない。リモコンは、少なくとも複数の給湯先のそれぞれに対応させて目標給湯温度を設定可能なものであればよく、その具体的な個数も限定されない。リモコンと湯水混合ユニットとの通信方式としては、重畳2芯方式に限定されず、たとえばワイヤレス通信方式(赤外線通信などの光通信を含む)などの他の通信方式にすることもできる。給湯機と湯水混合ユニットとは必ずしも通信接続されている必要はない。給湯機として、たとえば出湯温度の変更が不能なものを用いた場合には、この給湯機と湯水混合ユニットとの間でデータ通信をあえて行なう必要はないからである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る給湯システムの一例を示す説明図である。
【図2】図1に示す給湯システムに用いられている湯水混合ユニットの説明図である。
【図3】図1に示された湯水混合ユニットに給湯管が誤接続された場合の一例を示す要部説明図である。
【図4】図1に示された給湯システムのリモコンの制御部の動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】図1に示された給湯システムの湯水混合ユニットの制御部の動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】(a)〜(c)は、リモコンの表示部に表示される画面の具体例を示す要部正面図である。
【図7】本発明に係る給湯システムの他の例を示す要部説明図である。
【図8】本発明に係る給湯システムの他の例を示す要部説明図である。
【符号の説明】
【0060】
A 給湯システム
R1〜R3 第1ないし第3の出湯経路
SW1〜SW3 スイッチ
1 給湯機
2 湯水混合ユニット
3(3A〜3C) リモコン
6A〜6C 給湯栓
20 制御部(湯水混合ユニットの)
20a 記憶部(湯水混合ユニットの)
23 湯水混合弁
30 制御部(リモコンの)
31 操作スイッチ(リモコンの)
32 表示部(リモコンの)
60A〜60C 給湯管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯機と、
この給湯機から出湯した湯に水を混合させてその温度調整を行なうための複数の湯水混合手段を有し、かつこれら複数の湯水混合手段の各下流部に給湯管用の接続口を設けた複数の出湯経路を形成している湯水混合ユニットと、
複数の給湯先のそれぞれに対応させて目標給湯温度のデータを設定し、かつこのデータを前記湯水混合ユニットに送信可能なリモコンと、
前記複数の出湯経路が前記複数の給湯先のいずれに対応するかについての対応関係を規定する規定手段と、を具備しており、
前記湯水混合ユニットは、前記複数の出湯経路のいずれかを介して給湯が行なわれるときに、前記対応関係に基づいて給湯先を判断し、かつこの給湯先に対応した目標給湯温度での給湯が行なわれるように前記複数の湯水混合手段を制御する制御手段を有している、給湯システムであって、
前記規定手段によって規定されている前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係を変更可能とする規定内容変更手段を、さらに備えていることを特徴とする、給湯システム。
【請求項2】
前記湯水混合ユニットの制御手段は、前記対応関係のデータを記憶する記憶部を具備し、この記憶部が前記規定手段を構成しており、
前記記憶部に記憶されている前記対応関係のデータは、前記リモコンを用いて変更可能とされ、前記リモコンが前記規定内容変更手段を構成している、請求項1に記載の給湯システム。
【請求項3】
前記リモコンは、データ表示手段を有し、かつこのデータ表示手段には、前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせのデータを表示可能であり、
前記表示された複数種類の組み合わせのデータのなかから選択されたデータが、前記湯水混合ユニットの制御手段に送信されることにより、前記記憶部に記憶されている前記対応関係のデータが前記選択されたデータに対応した内容に変更されるように構成されている、請求項2に記載の給湯システム。
【請求項4】
前記対応関係のデータの変更は、前記リモコンが通常モードとは異なる特定のモードに設定されたときにのみ可能とされている、請求項2または3に記載の給湯システム。
【請求項5】
前記湯水混合ユニットの制御手段には、前記複数の出湯経路と前記複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせに対応する複数種類のデータ設定が可能なスイッチが設けられており、
このスイッチが操作されてその設定データが変更されることにより、前記対応関係の内容が変更されるように構成されている、請求項1に記載の給湯システム。
【請求項6】
給湯機と、
この給湯機から出湯した湯に水を混合させてその温度調整を行なうための複数の湯水混合手段を有し、かつこれら複数の湯水混合手段の各下流部に給湯管用の接続口を設けた複数の出湯経路を形成している湯水混合ユニットと、
複数の給湯先のそれぞれに対応させて目標給湯温度のデータを設定し、かつこのデータを前記湯水混合ユニットに送信可能なリモコンと、
前記複数の出湯経路が前記複数の給湯先のいずれに対応するかについての対応関係を規定するための規定手段と、を具備しており、
前記湯水混合ユニットは、前記複数の出湯経路のいずれかを介して給湯が行なわれるときに、前記対応関係に基づいて給湯先を判断し、かつこの給湯先に対応した目標給湯温度での給湯が行なわれるように前記複数の湯水混合手段を制御する制御手段を有している、給湯システムであって、
前記規定手段によって前記対応関係を規定するときには、前記複数の出湯経路と複数の給湯先との対応関係についての複数種類の組み合わせのなかから、いずれか1つの組み合わせを任意に選択することが可能に構成されていることを特徴とする、給湯システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−234242(P2006−234242A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−47955(P2005−47955)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【出願人】(503116659)ノーリツエレクトロニクステクノロジー株式会社 (155)
【Fターム(参考)】