説明

給湯風呂装置

【課題】ドレン排水切り替えユニット36を組み込んだ往管30(30a)の浴槽32への誤接続を検査する。
【解決手段】潜熱熱交換器4で発生したドレン水を貯留したドレンタンク19内のドレン水は循環ポンプ47を駆動し、ドレンタンク排出路23、ポンプ連通用通路24、循環ポンプ47、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に通し、排水通路48から排出する。第2の切り替え弁34で追い焚き循環通路27の戻り管28の分岐通路28bをポンプ吸い込み口25に連通し、第3の切り替え弁35で往管30bを排水通路48に連通した状態で循環ポンプ47を駆動した後に排水通路48から浴槽32内の残水が排出されないときには往管30aが浴槽32の往管接続位置に接続されていないと判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通水の水を加熱して作成した湯を給湯したり、浴槽へ湯張りする機能を備えた給湯風呂装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図2には本出願人が開発中の給湯風呂装置のシステム構成が示されている。同図において、燃焼器具1の燃焼室2内には給湯熱交換器と追い焚き熱交換器12とが配置されている。給湯熱交換器はメイン熱交換器3と潜熱熱交換器4とから成る。メイン熱交換器3の下方側には1つ以上(図では3個)の給湯バーナ5が配置されており、追い焚き熱交換器12の下方側には追い焚きバーナ13が配置されている。
【0003】
これら、給湯バーナ5と追い焚きバーナ13はそれぞれ分岐ガス管8に連通接続されており、各分岐ガス管8は基幹ガス管7に統合されている。各分岐ガス管8にはガス弁11が介設されており、基幹ガス管7には元ガス弁9と比例弁10が設けられている。比例弁10は給湯バーナ5や、追い焚きバーナ13に供給するガス量を開弁量によって調整するものであり、その開弁量の制御は制御装置によって行われている。燃焼室2の下部側に設けられている燃焼ファン6はファン回転によって給湯バーナ5および追い焚きバーナ13へ給排気の空気を供給する。ファン回転数は制御装置によって制御されている。制御装置はバーナ5、13の燃焼量にマッチングした風量を対応するバーナ5、13に供給すべく燃焼ファン6のファン回転数を制御する。
【0004】
前記潜熱熱交換器4はメイン熱交換器3よりも上方側(燃焼ガスの流れの下流側)に配置されている。潜熱熱交換器4の入水口には給水管14が接続され、潜熱熱交換器4の出口はメイン熱交換器3の入水口に連通接続され、メイン熱交換器3の出口には給湯管15が接続されている。メイン熱交換器3は給湯バーナ5による燃焼ガスの顕熱を吸熱し、潜熱熱交換器4は主に燃焼ガスの潜熱を吸熱して給水管14から供給される水を加熱して設定温度(リモコン等により設定される給湯の設定温度)の湯を作り出し、給湯管15を通してその湯を給湯の要求先に供給する。
【0005】
潜熱熱交換器4の下部側には燃焼ガスの潜熱回収時に発生するドレンを受けるドレン受16が配置されており、このドレン受16に受け止められたドレンはドレン管17を通して中和器18に入り込む。中和器18には炭酸カルシウム等の中和剤が充填されており、酸性を有するドレン水が中和される。この中和されたドレン水は下側のドレンタンク19に貯留される。
【0006】
前記追い焚き熱交換器12の入水口には管路29の一端側が接続されており、管路29の他端側は循環ポンプ47のポンプ吐出口26に接続されている。追い焚き熱交換器12の出口は往管30の一端側に接続され、往管30の他端側はアダプタ31を介して浴槽32に接続されている。この往管30には配管の接続部が3ヶ所ある循環・排水流路切り替え弁としての第3の切り替え弁35が介設されており、第3の切り替え弁35は追い焚き熱交換器12側から往管30(例えば架橋ポリエチレン管10A)を通して流れてくる流水を浴槽32側への通路(例えば架橋ポリエチレン管10A)と排水通路48への通路との一方側へ選択的に切り替えるもので、排水通路48は、例えば架橋ポリエチレン管7Aのごとく往管30や戻り管28と配管径を変えて浴室内に配置されており、排水通路48から排出された流水は浴室の洗い場の排水口に入り、外部へ排水される構成と成している。
【0007】
すなわち、往管30を通して流れてくる流水を受け入れる取付口(ふろ往き(入))と、浴槽32側への通路となる配管を取り付ける取付口(ふろ往き(出))と、排水通路48が取り付けられる取付口(ドレン排水)とが、第3の切り替え弁35に設けられる(図3参照)。また、ドレン排水したり、排水したドレンが配管に残らないように洗浄する水量は、流量を制限して、流れる水の音(排水音)を小さくしているので、排水通路48の配管径は他の配管より小さくすることができる。図2の例では、第3の切り替え弁35はドレン排水切り替えユニット36として図3に示されるようなユニットの形態で構成されて、往管30に組み込まれている。
【0008】
前記循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25は注湯・注水流路切り替え弁としての第2の切り替え弁34を介して戻り管28(例えば架橋ポリエチレン管10A)に連通接続されており、浴槽32、戻り管28、その戻り管28の分岐通路28a、28bのうちの一方側の分岐通路28b、循環ポンプ47、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30、第3の切り替え弁35を順に介して浴槽32に戻る通路は追い焚き循環通路27を形成している。
【0009】
前記給湯管15には湯・水供給通路20の一端側が接続され、湯・水供給通路20の他端側は注湯・注水電磁弁44を介して第1の切り替え弁33に接続されている。第1の切り替え弁33にはドレンタンク排出路23の出口とポンプ連通用通路24の入口側が接続されており、ドレンタンク排出路23の入口側は逆止弁22を介してドレンタンク19の底部に連通接続されている。また、ポンプ連通用通路24の出口は第2の切り替え弁34に接続されている。第1の切り替え弁33は湯・水供給通路20とドレンタンク排出路23との一方側を選択的にポンプ連通用通路24へ切り替えるものである。なお、第1の切り替え弁33によって湯・水供給通路20がポンプ連通用通路24に連通状態にあるときにはポンプ連通用通路24は湯・水供給通路20として機能し、第1の切り替え弁33によってドレンタンク排出路23がポンプ連通用通路24に連通されている状態にある時には、ポンプ連通用通路24はドレンタンク排出路23として機能する。
【0010】
また、前記第2の切り替え弁34は四方弁として機能し、戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続する動作と、ポンプ連通用通路24を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続する動作と、戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続し、かつ、戻り管28の分岐通路28aをポンプ連通用通路24に接続する動作とを制御装置からの指令に応じ選択的に行うものである。
【0011】
上記第1の切り替え弁33、第2の切り替え弁34、第3の切り替え弁35はそれぞれモータを備え、モータの駆動によって通路(流路)を切り替える構成と成している。このようなモータ駆動によって通路(流路)を切り替える弁は周知であるので、この弁の具体的な構成や、その作用の説明は省略する。
【0012】
なお、図2中、37は湯水温を検出するサーミスタ、38は水量センサ、39はバイパス通路、40は流水流量を調節する水量サーボ、41はバイパス通路39に流れる給水の水量を調節するバイパスサーボ、42は大気開放弁、43は逆止弁、49はドレンタンク19からのオーバーフロー水や、大気開放弁42から出る水を外部へ排出する排水管、21はドレンタンク19内に貯留されているドレン水の水位レベルを検出するための複数の水位電極、をそれぞれ示している。
【0013】
この給湯風呂装置は、制御装置によって、給湯運転と、追い焚き運転と、湯張り運転と、ドレン排水運転と、ドレン洗浄運転との各運転動作が制御されており、以下、これらの各運転動作の一例を簡単に説明する。
【0014】
給湯運転は給湯管15の先方に設けられている給湯栓(図示せず)等が開かれることによって開始する。給湯栓が開かれると給水管14に給水が導入される。この給水管14に流れる流量が水量センサ38によって検出されて作動流量以上に達すると、給湯バーナ5へ通じる分岐ガス管8のガス弁11が開けられるとともに燃焼ファン6のファン回転が行われて、要求燃焼量に応じて選択された個数の給湯バーナ5の燃焼が行われ、潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3を通る水が加熱されて湯が作り出され、この湯が給湯管15を通して開状態の給湯栓に供給されて出湯される。
【0015】
追い焚き運転はリモコンによって追い焚き運転が指令されたときや、保温機能を有する器具においては浴槽湯水の温度が設定温度よりも許容範囲を越えて低下したとき等に行われる。この追い焚き運転は第2の切り替え弁34によって戻り管28の分岐通路28bが循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通され、第3の切り替え弁35によって追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの往管30の通路30bが第3の切り替え弁35から浴槽32に至る通路部位30aに連通された状態で循環ポンプ47を駆動することにより行われる。循環ポンプ47の駆動によって、浴槽32内の湯水が追い焚き循環通路27を通して循環し、循環水が流水スイッチ45によって検出されたときに燃焼ファン6の回転駆動と追い焚きバーナ13の燃焼が開始され、循環水が追い焚き熱交換器12を通るときに追い焚きバーナ13の燃焼熱によって加熱され、浴槽湯水の温度が上昇する。追い焚き循環通路27に設けたサーミスタ37によって検出される浴槽湯水の温度がリモコンによって設定された風呂の設定温度に達した時等に循環ポンプ47の動作が停止され、追い焚きバーナ13の燃焼停止および燃焼ファン6の回転停止が行なわれて追い焚き運転が終了となる。すなわち、戻り管28、往管30の通路30b、往管30の通路部位30aの全てに浴槽湯水が流れる。
【0016】
湯張り運転は、リモコン等により湯張り運転(自動運転)が指令されることによって開始する。湯張り運転(自動運転)が指令されると、第1の切り替え弁33により湯・水供給通路20をポンプ連通用通路24に連通する動作と、第2の切り替え弁34により戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通すると共に、戻り管28の分岐通路28aをポンプ連通用通路24に連通する動作と、第3の切り替え弁35により往管30の追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの通路部分30bを往管30の第3の切り替え弁35から浴槽32に至る通路部分30aに連通させる動作とが行われ、この流路の切り替え状態で、注湯・注水電磁弁44が開けられる。
【0017】
そうすると、給水管14から給湯熱交換器(潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3)に給水が導入されることにより、前記の給湯運転の動作と同様に動作して給湯熱交換器で湯張り設定温度の湯が作り出され、その湯はメイン熱交換器3から給湯管15、湯・水供給通路20、第1の切り替え弁33、ポンプ連通用通路24、第2の切り替え弁34へと順に流れる。そして、ポンプ連通用通路24から第2の切り替え弁34に供給されてきた湯は、分岐通路28a、戻り管28を順に経て浴槽32に至る流れと、分岐通路28a、分岐通路28b、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30(30b)、第3の切り替え弁35、往管30(30a)を順に経て浴槽32に至る流れとによって、浴槽32に落とし込まれ、浴槽32内の湯の水位が時間の経過にともない上昇していく。そして、水位センサ46によって水圧により検出された浴槽水位がリモコンによって設定された湯張り設定水位に達したときに注湯・注水電磁弁44が閉じられ、湯張りの動作が終了する。
【0018】
すなわち、すなわち、戻り管28と往管30(通路30b、通路部位30aを含む)の2本を使って、同時に浴槽へ湯水を流すことで、圧損が少なく、湯張りを早くできる。また、浴槽湯水の温度を下げる操作が、リモコン装置操作によって行われたとき(例えばリモコン装置の「ぬるゆ」スイッチが操作されたとき)には、注湯電磁弁を開けて、給湯回路側から加熱されていない水を例えば予め定められた設定量だけ浴槽32に注水する足し水機能の動作を制御する。このときも、戻り管28と往管30の2本を使って、同時に浴槽へ水を流し、すみやかに湯温をさげることができる。
【0019】
なお、湯張りが完了した後に保温動作や保水動作を行う機能を有する器具においては湯張りの後にそれらの運転モードに移行する。このときの保温動作や保水動作のときも、戻り管28と往管30の2本に湯水が流れる。
【0020】
ドレン排水運転は予め定められたドレン排水開始条件が満たされたとき(例えば、水位電極21によってドレンタンク19内のドレン水の水位が予め定めた排水レベルに達したとき等)に運転が開始する。この運転開始に際しては、第2の切り替え弁34によりポンプ連通用通路24を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通接続し、次に、第3の切り替え弁35により追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの往管30bの通路を排水通路48に連通接続し、次に、第1の切り替え弁33によりドレンタンク排出路23をポンプ連通用通路24に連通接続した状態で、循環ポンプ47を駆動する。
【0021】
循環ポンプ47の駆動により、ドレンタンク19内のドレン水はドレンタンク排出路23、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から浴室(具体的には浴室の洗い場)に排出される。
【0022】
そして、予め定めたドレン排水終了条件に達したとき(例えば、ドレンタンク19内のドレン水の水位が予め定めたドレン排水終了レベルに達したとき等)に循環ポンプ47の駆動を停止し、ドレン排水運転を終了する。
【0023】
ドレン洗浄運転はドレン排水運転によって通路に付着したドレン水を洗浄するものであり、ドレン排水運転の後に行うもので、ドレン洗浄運転の開始に際しては、第1の切り替え弁33によりポンプ連通用通路24を湯・水供給通路20に連通接続し、次に、注湯・注水電磁弁44を開動作させることにより開始する。このとき、第2の切り替え弁34、第3の切り替え弁35はドレン排水運転の切り替え位置であり、往管30bは排水通路48に連通接続された状態になっている。
【0024】
注湯・注水電磁弁44を開動作させることにより給水管14から給水が給湯熱交換器(潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3)に入り、給湯運転時と同様に給湯バーナ5の燃焼が行われ、給湯熱交換器により湯が作り出される。この湯は、給湯管15から湯・水供給通路20、第1の切り替え弁33、ポンプ連通用通路24、循環ポンプ47、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から浴室内に排水される。注水量が予め定めた設定流量に達したとき、或いは、注水時間が予め定めた時間に達したとき等の、洗浄終了条件が満たされたときに注湯・注水電磁弁44が閉動作され、注湯によるドレン洗浄運転が終了する。なお、給湯バーナ5を燃焼させずにドレン洗浄運転を同様に行えば、非加熱の水によってドレン洗浄運転が行われることになる。
【0025】
また、ドレン洗浄運転は、給湯熱交換器により作られた湯を水量制御弁による制御により例えば9リットル/分として、浴槽14への注湯や注水時の流量(例えば24リットル/分)よりも小さくし、合計6リットルの水を注水する。このようにすることで、ドレン洗浄時に流れる水の音(排水音)を小さくできる。すなわち、ドレン排水運転を含めて排水音を小さくするために流量を小さくしているので、戻り管28または往管30のどちらか1本の使用で、ドレン排水運転やドレン洗浄運転をまかなえる。
【0026】
このドレン洗浄運転の終了時には、第3の切り替え弁35により往管30bは往管30aに連通接続され、第2の切り替え弁34により分岐通路28bがポンプ吸い込み口25に連通接続されるという如く、第2の切り替え弁34と第3の切り替え弁35は定位置となる追い焚き運転位置に通路の切り替えを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】特開2009−228963号公報
【特許文献2】実用新案登録第2525004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
図2に示される給湯風呂装置においては、メイン熱交換器3、潜熱熱交換器4、給湯バーナ5、追い焚きバーナ13、注湯・注水電磁弁44、循環ポンプ47、第1の切り替え弁33、第2の切り替え弁34、循環ポンプ47等の装置類は図示されていないケース内に収容されており、そのケースから給湯管15、給水管14、基幹ガス管7、排水管49、戻り管28、往管30等の水廻りや、ガス廻りの外部配管がケース内の対応する配管に接続されて外部へ導出される形態と成している。
【0029】
図2のように、ドレン排水切り替えユニット36を往管30に介設する施工の作業を行うに際しては、前記ケースから導出されている追い焚き循環通路27の往管30と戻り管28を区別認識し、往管30に正しくドレン排水切り替えユニット36を設置することが必要となる。
【0030】
燃焼器具1を新築マンション等に新規に設置する場合には、追い焚き熱交換器12に連通する追い焚き循環通路27の往管30と戻り管28に対応する2本の配管がケース側で接続されて当該ケースの外側に引き出されるが、その2本の配管のどちらが往管30であるのかを燃焼器具1の装置の前記ケースから離れた作業位置で見分けるのは難しい。
【0031】
この場合、ケース側の配管接続位置と、2本の配管(管)のそれぞれ両端の位置に戻り管28と往管30を区別する着色や符号を予め付けておくことも考えられるが(特許文献1参照)、本来、2本の配管は戻り管專用と往管專用に区別して設計されているものではなく、いずれの配管をケース側の往管と戻り管の接続位置に接続してもよいものであり、配管の接続位置に前記着色や符号の識別が施されていると、その識別のしるしにしたがって配管側のしるしとケース側のしるしとを合わせて配管接続をするように強いられるので、配管接続の作業効率が悪くなる。
【0032】
また、燃焼器具1の装置の前記ケースから浴槽32までの距離は燃焼器具1の設置場所や建物構造の違い等によって異なるという事情もあり、長さの異なる多くの種類の配管(両端に識別の符号や着色を施した配管)を予め製造しておいて在庫管理するのは不経済である。燃焼器具1の設置場所に応じて敷設配管の長さが異なっても配管施工を容易に行うために、通常は、往管と戻り管を同じ配管を用い、燃焼器具1側(ケース側)に接続した配管を必要な長さ位置で切断して浴槽側に接続する施工形態をとるのが一般的であり、予め配管の両端に誤接続を防止するための識別を施す手法はこのような施工形態には適しない。
【0033】
特に、ドレン排水切り替えユニット36が設けられていない既設の風呂給湯システムの配管に、オプションとしてドレン排水切り替えユニット36を組み込む場合には、その既設の配管の途中位置を切断してドレン排水切り替えユニット36を組み込むことになるので、配管されている2本の管のうち、どちらが往管なのかを見分けるのは難しく、ドレン排水切り替えユニット36を戻り管側に介設してしまうという誤接続の問題が発生しやすくなる。
【0034】
また、浴槽32に設けるアダプタ31を無極性循環タイプのものとした場合には(特許文献2参照)、アダプタ31に接続する2本の配管の接続が互いに入れ替わっても追い焚き循環動作が正常に行われるので、2本の配管のうちのどちらが往管側なのかを敷設状態の外観から見分けるのは特に困難であり、ドレン排水切り替えユニット36を戻り管側に介設してしまうという誤接続(誤組み込み)の問題がより発生しやすくなる。
【0035】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、配管に誤接続のための識別を施さなくても、ドレン排水切り替えユニット(図2の第3の切り替え弁35)を追い焚き循環通路の往管に正しく組み込み施工することを容易化する給湯風呂装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0036】
上記目的を達成するために本発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は往管と戻り管を区別するための管路チェック動作モードの制御部を備えており、該管路チェック動作モードの制御部は管路チェック指令を受けて、注湯・注水電磁弁の開動作と前記注湯・注水流路切り替え弁を往管のみへの通水に切り替える動作とを行って前記給湯管から前記湯・水供給通路に湯又は非加熱の水を供給する制御構成を有していることをもって課題を解決する手段と成している。
【0037】
また、第2の発明は、バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は往管と戻り管の前記循環・排水流路切り替え弁および浴槽への誤接続を、前記追い焚き循環通路を通して循環可能な残水が浴槽内ある状態のもとで検査するための管路接続チェック動作モードの制御部を備えており、該管路接続チェック動作モードの制御部は管路接続チェック指令を受けて、前記循環・排水流路切り替え弁を排水通路側に切り替えてから循環ポンプを駆動する制御構成を有していることをもって課題を解決する手段と成している。
【0038】
さらに、第3の発明は、バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は前記往管と戻り管を区別するための管路チェック動作モードの制御部と、前記往管と戻り管の前記循環・排水流路切り替え弁および浴槽への誤接続を、前記追い焚き循環通路を通して循環可能な残水が浴槽内ある状態のもとで検査するための管路接続チェック動作モードの制御部とを備えており、前記管路チェック動作モードの制御部は管路チェック指令を受けて、注湯・注水電磁弁の開動作と前記注湯・注水流路切り替え弁を往管のみへの通水に切り替える動作とを行って前記給湯管から前記湯・水供給通路に湯又は非加熱の水を供給する制御構成を有しており、前記管路接続チェック動作モードの制御部は管路接続チェック指令を受けて、前記循環・排水流路切り替え弁を排水通路側に切り替えてから循環ポンプを駆動する制御構成を有していることをもって課題を解決する手段と成している。
【0039】
さらに、第4の発明は、上記第2又は第3の発明の構成を備えた上で、前記浴槽から循環ポンプ、追い焚き熱交換器を順に経て循環・排水流路切り替え弁に至る追い焚き循環通路内の通水を検出する通水検出手段を備え、管路接続チェック動作モードの動作中に前記通水検出手段によって通水が検出されないときにはエラー信号を出力するエラー信号出力部が設けられていることをもって課題を解決する手段と成している。
【発明の効果】
【0040】
管路チェック動作モードの制御部を有する発明においては、燃焼器具の追い焚き循環通路の戻り側と往側の接続口にそれぞれ配管(管路)の一端側を接続した状態で、管路チェック動作モードの制御部の制御動作を進行させることにより、注湯・注水電磁弁が開けられて、給湯管から湯・水供給通路に水(又は湯)が供給され、その水(又は湯)は往管のみを通って排出されるので、新規に燃焼器具を設置施工する作業者はその配管の出口から排出される水を見ることによって、或いは配管に手を触れて水の流れの振動を感知する等により、燃焼器具に接続されている追い焚き循環通路の浴槽への接続前の2本の配管のうちどちらの配管(管路)が往管であるかを容易に認識区別することができる。それ故、その見分けがついた往管に正しく循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を組み込むことができる。そして、循環・排水流路切り替え弁を組み込んだ配管側を浴槽の往管の接続部へ接続し、残りの配管を浴槽の戻り管の接続位置へ接続することにより(浴槽に無極性循環アダプタが配設されている場合にはそのアダプタの任意の接続口に接続することにより)、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を正しく組み込んだ追い焚き循環通路の接続施工作業を効率的に行うことができる。
【0041】
また、既設の給湯風呂システムの追い焚き循環通路の往管に循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を組み込む場合においても、燃焼器具と浴槽間に既に接続されている追い焚き循環通路の2本の配管のうちどちらの配管(管路)が往管であるかを配管に手を触れて水の流れの振動を感知する等により、容易に水が流れる側の往管を区別認識することができる。それ故、その見分けがついた往管を途中で分断し、その分断箇所に循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を組み込むことにより、誤接続なく循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を往管に正しく組み込むことが可能となる。
【0042】
さらに、管路接続チェック動作モードの制御部を有する発明においては、その管路接続チェック動作モードの制御部の制御動作を進行させることにより、往管に循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が正しく組み込まれている場合には、循環ポンプが駆動されて浴槽の残水が戻り管から循環ポンプへ吸い出され、該循環ポンプから追い焚き熱交換器、往管を順に通り、次いで、循環・排水流路切り替え弁から排水通路を通して排出される。一方、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が誤って戻り管に組み込まれている場合には、浴槽水が循環ポンプによって吸い込まれない(循環ポンプは循環・排水流路切り替え弁により排水通路に連通され浴槽には連通されないので浴槽水が循環ポンプによって吸い込まれない)ので、循環ポンプを駆動しても排水通路から浴槽の残水が排出されることはない。
【0043】
それ故、循環ポンプが駆動された後に、排水通路から浴槽の残水が排出されたときには循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が正しく往管に組み込まれていることが確認できる。その一方、循環ポンプが駆動された後に、排水通路から浴槽の残水が排出されないときには循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が誤って戻り管に組み込まれていることが確認でき、この場合には直ちに循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を他方側の配管(往管)に組み込み直すことで、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を正しく往管に組み込むことができる。
【0044】
さらに、管路接続チェック動作モードの制御部とエラー信号出力部とを備えた発明においては、前記の如く管路接続チェック動作モードの制御部の制御動作を進行させて、循環ポンプが駆動されたときに、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が正しく往管に組み込まれている場合においては、通水検出手段によって追い焚き循環通路内の水流が検出されるが、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が誤って戻り管に組み込まれている場合においては、循環・排水流路切り替え弁により循環ポンプは排水通路に連通しているので、通水検出手段によって追い焚き循環通路内の水流が検出されず、通水検出手段からエラー信号が出力される。
【0045】
したがって、管路接続チェック動作モードの制御部の制御動作が行われているときに、排水通路から浴槽残水が排出されているか否かを目視により確認しなくても、通水検出手段からエラー信号が出力されないときには循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が正しく往管に組み込まれていることを確認でき、通水検出手段からエラー信号が出力されたときにはこれを検出して、循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)が誤って戻り管に組み込まれていることが分かるので、このときには循環・排水流路切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁のユニット)を往管に正しく組み込み直す作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の給湯風呂装置における制御装置の回路構成の一実施形態の説明図である。
【図2】出願人が開発中であり、本発明の実施の形態でもある風呂給湯装置のシステム構成図である。
【図3】一実施形態の給湯風呂装置の往管に組み込まれる流路切り替えユニットの外観説明図である。
【図4】流路切り替えユニットの設置例を示す説明図である。
【図5】本実施形態における管路チェック動作モードの動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態における管路接続チェック動作モードの動作を示すフローチャートである。
【図7】往管と戻り管の各接続態様の説明図である。
【図8】往管と戻り管の他の各接続態様の説明図である。
【図9】往管と戻り管のさらに他の各接続態様の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基き説明する。なお、本発明における給湯風呂装置のシステム構成の実施形態は既述した図2および「背景技術」の欄で説明した内容と同じであるので、その重複説明は省略する。
【0048】
本発明の特徴は給湯風呂装置の制御装置の制御回路の構成を特有な構成としたことである。本実施形態の制御装置は前記した給湯風呂装置の各運転の動作を制御する回路構成を備えると共に、第3の切り替え弁35(ドレン排水切り替えユニット36)を戻り管28と往管30のうち、往管30に正しく接続するための特有なチェック動作モードの制御構成を備えている。
【0049】
図1はこの本発明の特徴であるチェック動作モードの制御構成の実施形態を示す。このチェック動作モードの制御構成は管路チェック動作モードの制御部60と管路接続チェック動作モードの制御部61とエラー信号出力部62とを有して構成されている。
【0050】
本実施形態では、制御装置は燃焼器具1の本体側に設置されて給湯風呂装置の各運転を制御するためのメイン制御回路が形成されたメイン制御基板と、燃焼器具1と双方向通信をして燃焼器具1を遠隔制御するリモコン(遠隔制御装置)に設置された制御基板(遠隔制御の回路が形成された回路基板)を有して構成されているものであり、これらの管路チェック動作モードの制御部60と管路接続チェック動作モードの制御部61とエラー信号出力部62は燃焼器具1の本体側のメイン制御基板に設けられていてもよく、リモコンの制御基板に設けられていてもよく、一部をメイン制御基板に設け残りをリモコンの制御基板に設けるという如く、両基板にまたがって設けられていてもよいものである。
【0051】
管路チェック動作モードの制御部60は燃焼器具1を新規に設置する施工時に、燃焼器具1を設置場所に据え付けて、燃焼器具1内の追い焚き熱交換器12に連通させる追い焚き循環通路27を形成するための2本の配管(管路)のそれぞれ一端側を燃焼器具1側(より具体的には燃焼器具1の装置のケース側)の管路接続位置に接続した後に、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)を往管30(30b)に接続するために、燃焼器具1から導出されている追い焚き循環通路用の2本の配管のうちどちらの配管が往管30bであるかを見分けるために行う動作を制御するものである。
【0052】
または、浴槽32に設けるアダプタ31が無極性循環タイプのもを使用している既設の風呂給湯システムの配管を再使用して、ドレン排水切り替えユニット36を組み込む場合に、燃焼器具1から導出されている追い焚き循環通路用の2本の配管のうちどちらの配管が往管30bであるかを見分けるために行う動作を制御するものである。
【0053】
この管路チェック動作モードの制御部60の制御動作は、例えばリモコンのボタンや、スイッチの操作により管路チェック指令を受けて開始する(図5参照)。この指令を受けて管路チェック動作モードの制御部60は第2の切り替え弁(注湯・注水流路切り替え弁)34を動作させて湯・水供給通路20(具体的にはポンプ連通用通路24)を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25側へ切り替え(この動作時には第1の切り替え弁33は湯・水供給通路20をポンプ連通用通路24へ連通させた流路切り替えの定位置にある)、注湯・注水電磁弁44を開動作させる。
【0054】
そうすると、給水管14に入水する水が潜熱熱交換器4、メイン熱交換器3、給湯管15を順に通って湯・水供給通路20に入り、さらに、第1の切り替え弁33、湯・水供給通路20として機能しているポンプ連通用通路24、第2の切り替え弁34、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12を順に通って往管30bの先端から流出する。
【0055】
燃焼器具1の設置施工の作業者は燃焼器具1側から導出されている追い焚き循環通路用の2本の配管のうちの一方側からのみ水(給湯バーナ5を燃焼させた場合は湯)が流出するので、この流出する水を見て2本の配管のうち水が流出する方の配管が往管30bであると認識できる。このように、2本の配管のうち一方側の配管のみに水が流水するので、2本の配管を手で触れば水が流れている配管からは水流による振動が手に伝わり、他方の配管からは振動が伝わらないので、流出する水を見なくても2本のうちのどちらの配管が往管30bであるかを容易に区別認識できる。
【0056】
それゆえ、作業者は往管30bを正しくドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)の往管30b接続口であるふろ往き(入)側に接続することができる。そして、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)の往管30aの接続口であるふろ往き(出)に往管30aの一端側を接続しその往管30aの他端側をアダプタ31の接続位置に接続し、他方の配管である戻り管28をアダプタ31の接続口に接続することにより、往管30にドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)を組み込んだ追い焚き循環通路27の配管接続施工が完了する。
【0057】
さらに、ドレン排水切り替えユニット36の排水通路48が取り付けられる取付口(ドレン排水)に排水通路48の一端側を接続し、他端側を浴室の洗い場の排水口まで伸ばす。ここでの配管接続施工で間違えるのは、(1):往管30と戻り管28を間違える場合と(2):往管30aの接続口に往管30bを接続してしまい、残った往管30bの接続口に往管30aを接続する間違いの2通りが考えられる。なお、排水通路48が取り付けられる取付口径は、他の取付口径より小さくすることで誤接続を防止している。
【0058】
しかし、誤接続を防止するために取付口径を小さく(排水通路48を細く)すると、排水水圧により配管内圧が上昇する。そこで本実施形態では、排水したドレンが配管に残らないように洗浄する流量を制限て配管内圧が異常に上昇しない例えば排水通路48の配管径7A(内径7mm)に対して、流量を9リットル/分にコントロールしている。すなわち、ドレンが配管に残らないように洗浄する水の流量を制限は、誤接続を防止するために取付口径を小さくするためと、排水音を小さくする2つの目的で行われる。
【0059】
管路接続チェック動作モードの制御部61は、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている追い焚き循環通路27の配管接続作業(燃焼器具1側と浴槽32間の追い焚き循環通路27の配管接続作業)が終了した後の段階で、追い焚き循環通路27の往管30bに正しくドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている状態で往管30aが浴槽32(アダプタ31)の往管接続位置に正しく接続されているか否かを検査する制御動作を行うものであり、この制御動作も、例えばリモコンのボタンや、スイッチの操作により管路接続チェック指令を受けて開始する(図6参照)。
【0060】
この指令を受けて、管路接続チェック動作モードの制御部61は、循環ポンプ47の駆動によって追い焚き循環通路27を通して流水スイッチ45がオンするか否かの判断で循環可能な水位の残水が有るか否かを判断する。浴槽32内にその水位レベルの残水があるときには管路接続チェック動作モードの制御動作を進行させ、残水がないときにはその制御動作の進行を停止する。残水がないときにはその旨を例えばリモコンの表示部に表示するようにしてもよい。
【0061】
一般に、給湯風呂装置の設置が完了した段階で、浴槽32への湯張りの試運転が行われ、このとき、浴槽32の湯張りの水位(P)と浴槽32内への落とし込み水量Qとの関係を示すP−Qデータが自動湯張りのためのデータとして自動的に作成してメモリに記憶する動作が行われる。このP−Qデータの自動作成が終了した時点においては、浴槽32内には残水が存在しているので、P−Qデータの自動作成後に、管路接続チェック動作モードの制御部61による管路接続チェック動作モードの制御動作を開始させると好都合である。
【0062】
管路接続チェック動作モードの制御部61は、浴槽32内に残水があることを確認したときには、第3の切り替え弁35を制御して往管30bを排水通路48へ切り替え、往管30bと排水通路48を連通させる。そして、循環ポンプ47を駆動する。この動作モード時には第2の切り替え弁34は流路切り替えの定位置の状態にあり、循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25が戻り管28の分岐通路28bに切り替えられているので、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30(30a)が、正しくアダプタ31の往管接続位置に接続されている場合には、循環ポンプ47の駆動により、浴槽32内の残水は、戻り管28、分岐通路28b、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から残水が排出される(図7(c)参照)。
【0063】
これに対し、図7(a)に示されるように、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)のふろ往き(入)取付口がポンプ吸い込み口25につながる戻り管28(28−b)と接続され、ふろ往き(出)取付口が浴槽32(アダプタ31)と(例えば戻り管28−aで)接続された場合(アダプタ31が無極性タイプの場合はアダプタ31の2つの接続口の任意の一方側に戻り管28−b、他方側に往管30を接続した場合)には、例えば戻り管28(28−b)内の湯水がポンプ吸い込まれる間の例えば20秒間は流水SWがオンするがすぐに排水通路48から空気を吸い込むことでOFFしてしまい、例えば循環判断ディレイタイムである50秒後にエラー表示がされる。また排水通路48から例えば残水が20秒間排出されるが、すぐ停止してしまうので、作業者も目視で誤配管を確認できる。
【0064】
図7(b)に示されるように、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)のふろ往き(出)取付口がポンプ吸い込み口25につながる戻り管28(28−b)と接続され、ふろ往き(入)取付口が浴槽32(アダプタ31)と(例えば戻り管28−aで)接続された場合(アダプタ31が無極性タイプの場合はアダプタ31の2つの接続口の任意の一方側に戻り管28−a、他方側に往管30を接続した場合)には、浴槽湯水をポンプで吸い込むことができないので、流水SWはオフし続け、例えば循環判断ディレイタイムである50秒後にエラー表示がされる。また作業者は、排水通路48から残水が排出されないので、目視で誤配管を確認できる。
【0065】
さらに、図7(d)に示されるように、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)のふろ往き(出)取付口が追い焚き熱交換器12につながる往管30(30b)と接続され、ふろ往き(入)取付口が浴槽32(アダプタ31)と(往管30aで)接続された場合(アダプタ31が無極性タイプの場合はアダプタ31の2つの接続口の任意の一方側に戻り管28、他方側に往管30aを接続した場合)には、浴槽水を吸い込んでも吐出することが出来ないため、流水SWはオフし続け、例えば循環判断ディレイタイムである50秒後にエラー表示がされる。また作業者は、排水通路48から残水が排出されないので、目視で誤配管を確認できる。
【0066】
したがって、作業者は、循環ポンプ47が駆動された後に排水通路48から浴槽32の残水が排出されたことを目で見て確認できたときには、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30(30a)が、正しくアダプタ31の往管接続位置に接続されていることを確認でき、そうでない場合には図7(a)、(b)に示されるように、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が戻り管28に間違って接続されていること、または、図7(d)に示されるように、往管30aの接続口に往管30bを接続してしまい、残った往管30bの接続口に往管30aを接続していることが分かり、その場で、配管接続を正しくやり直すことができる。
【0067】
なお、アダプタ31を無極性循環タイプのもので構成した場合には管路チェック動作モードの制御部60のチェック動作により、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)を往管30に正しく組み込むことができ、そのドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)を組み込んだ往管30aをアダプタ31の追い焚き循環通路用の2個の接続口のどちらに接続してもよいので管路接続チェック動作モードの制御部61の制御構成は必ずしも必要ないように思われるが、アダプタ31を無極性循環タイプのもので構成した場合に、管路接続チェック動作モードの制御部61の動作によって、循環ポンプ47の駆動後に、排水通路48から残水の排出が無い場合には往管30にドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が正しく組み込まれていないことが分かるので、往管30にドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれているか否かのチェックを管路チェック動作モードの制御部60の制御動作と管路接続チェック動作モードの制御部61の制御動作でダブルチェックして検査判断の完璧化が図れるというメリットが得られる。
【0068】
エラー信号出力部62は管路接続チェック動作モードの制御部61の制御動作に関連して動作するもので、管路接続チェック動作モードの制御部61の制御動作で循環ポンプ47が駆動された以降に循環水検出手段としての流水スイッチ45からの流水検知信号の入力を待つ。なお、流水スイッチ45は流水が検出されているときに流水検出信号としてのオン信号を出力するものであり、当業者にとっては周知であるので、その流水スイッチ45の構成の説明は省略する。
【0069】
エラー信号出力部62は流水スイッチ45から流水検出信号(オン信号)を受けたときには、循環ポンプ47の駆動によって、浴槽32から戻り管28、分岐通路28b循環ポンプ47、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に通って排水通路48に流れる流水があると判断する。つまり、流水スイッチ45から流水検出信号が得られるということはドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30aが正しくアダプタ31に接続されているものと判断する。なお、循環判断ディレイタイム(例えば50秒)を設けて、循環ポンプ47駆動後例えば循環判断ディレイタイムとして指定される50秒後に流水スイッチ45から流水検出信号(オン信号)を受けて判断するようにしても良い。
【0070】
これに対し、循環ポンプ47の駆動後に、流水スイッチ45から流水検出信号(オン信号)の入力がないときには、流水スイッチ45によって流水が検出されていない状態、つまり、循環ポンプ47を駆動しても浴槽32内の残水が循環ポンプ47に吸引されない状態であり、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30aが正しくアダプタ31に接続されていないものと判断してエラー信号を出力する。
【0071】
このエラー信号はリモコン等の表示部59に加えられ、その表示部59にエラーが表示される。作業者はこのエラー表示を見て、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30aが、正しくアダプタ31の往管接続位置に接続されていないこと(誤って戻り管の接続位置に接続されていること)を認識できるので、往管30aの接続を正しく修正することができる。
【0072】
このエラー信号出力部62を設けることにより、作業者は排水通路48から浴槽32の残水が排出されているか否かを排水通路48の排水出口へ見に行かなくても、リモコン等の表示部59のエラー表示の有無によって往管の浴槽32への接続状態の良否を判断できるので作業効率を図る上で便利である。排水通路48から浴槽32の残水が排出されているか否かの確認と、リモコン等の表示部59のエラー表示の有無の確認を共に行えば、ダブルチェック状態となり、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管30aが、アダプタ31の往管接続位置に正しく接続されているか否かの判断をより正確に行うことができる。
【0073】
なお、なお、本発明は上記実施形態例に限定されず、本発明の技術思想(技術的範囲)を逸脱しない範囲で様々な実施の形態をとり得る。たとえば、上記実施形態では管路チェック動作モードの制御部60と管路接続チェック動作モードの制御部61とを共に制御装置に設けたが、管路チェック動作モードの制御部60と管路接続チェック動作モードの制御部61の一方のみを制御装置に設ける構成としてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、管路接続チェック動作モードの制御部61に関連させてエラー信号出力部62を設けたが、このエラー信号出力部62は省略してもよい。また循環判断ディレイタイム(例えば50秒)は設けなくても良い。さらに、往管30と戻り管28か管径が同じでドレン用の排水通路のみ管径を変える実施例について説明したが、管径を全て同じとしても良い。この場合、図8(a)〜(d)、図9(a)〜(d)に示される管路接続状態の場合には、管路接続チェック動作モードの制御部61が、浴槽32内に残水があることを確認する段階等でエラーを出したり、目視確認で誤配管である旨を作業者に通知できるからである。
【0075】
表1は流路切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)のふろ往き(入)取付口と、ふろ往き(出)取付口とが同じ(例えば10A)で、ドレン排水管路(排水通路48)の取付口のみが異なる(例えば7a)サイズにおいての、図7(a)〜(d)に示される各管路接続態様における管路接続チェック動作を纏めたものである。
【0076】
【表1】

【0077】
また、表2は、浴槽残水の確認動作は流水スイッチ45のみを用いて行い、流路切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)の、ふろ往き(入)取付口、ふろ往き(出)取付口、ドレン排水(排水通路48)取付口の3つが全て同じ場合の場合にも適応される各管路接続態様、ここでは、図7(a)〜(d)、図8(a)〜(d)、図9(a)〜(d)に示される管路接続態様おける管路接続チェック動作を纏めたものである。
【0078】
なお、図7(a)〜(d)、図8(a)〜(d)、図9(a)〜(d)においての、第3の切り替え弁35の接続口の管路接続態様は表3に示されており、アダプタ31が無極性タイプの場合のアダプタ31の接続口への管路接続態様は表5に示されている。
【0079】
【表2】

【0080】
【表3】

【0081】
【表4】

【0082】
さらに、上記実施形態では、流水スイッチ45を循環水検出手段として流水スイッチ45を例にして説明したが、循環水検出手段は流水を検出できるものであればよく、流水スイッチ45以外のセンサを循環水検出手段として使用してもよい。また、管路チェック指令は、リモコン以外の、例えば本体基板での操作でも良いなど、特に限定はされない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の給湯風呂装置は潜熱熱交換器からドレンタンクに回収貯留したドレン水を循環ポンプで吸出し、風呂の追い焚き循環通路に導入して、その追い焚き循環通路の往管の一部をドレン水の排水用の通路として兼用使用するものに適用できる。
【符号の説明】
【0084】
1 燃焼器具
3 メイン熱交換器
4 潜熱熱交換器
12 追い焚き熱交換器
15 給湯管
19 ドレンタンク
20 湯・水供給通路
23 ドレンタンク排出路
27 追い焚き循環通路
28 戻り管
30(30a、30b) 往管
32 浴槽
34 第2の切り替え弁(注湯・注水流路切り替え弁)
35 第3の切り替え弁(循環・排水流路切り替え弁)
36 ドレン排水切り替えユニット
44 注湯・注水電磁弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は往管と戻り管を区別するための管路チェック動作モードの制御部を備えており、該管路チェック動作モードの制御部は管路チェック指令を受けて、注湯・注水電磁弁の開動作と前記注湯・注水流路切り替え弁を往管のみへの通水に切り替える動作とを行って前記給湯管から前記湯・水供給通路に湯又は非加熱の水を供給する制御構成を有していることを特徴とする給湯風呂装置。
【請求項2】
バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は往管と戻り管の前記循環・排水流路切り替え弁および浴槽への誤接続を、前記追い焚き循環通路を通して循環可能な残水が浴槽内ある状態のもとで検査するための管路接続チェック動作モードの制御部を備えており、該管路接続チェック動作モードの制御部は管路接続チェック指令を受けて、前記循環・排水流路切り替え弁を排水通路側に切り替えてから循環ポンプを駆動する制御構成を有していることを特徴とする給湯風呂装置。
【請求項3】
バーナの燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に配置されて前記燃焼ガスの潜熱を吸熱する潜熱熱交換器を有して構成され、前記潜熱熱交換器からメイン熱交換器の順に通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯管を通して給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を戻り管を通して循環ポンプのポンプ吸い込み口に導き、該循環ポンプのポンプ吐出口から送出される浴槽水を追い焚き熱交換器を経由して該追い焚き熱交換器から往管を通して浴槽に戻す追い焚き循環通路と、前記給湯熱交換器の給湯管と前記追い焚き循環通路とを注湯・注水電磁弁を介して接続して成る湯・水供給通路と、該湯・水供給通路と前記追い焚き循環通路との接続部に設けられて湯・水供給通路を通して供給される湯又は水を前記往管と戻り管の両方への通水と往管のみへの通水に選択的に切り替える注湯・注水流路切り替え弁と、前記往管に連通接続された排水通路と、該排水通路と往管の連通接続部に設けられ前記追い焚き熱交換器から前記排水通路の連通接続部に至る往管の一部の通路を該排水通路の連通接続部から浴槽に至る往管の残りの一部の通路と前記排水通路との一方側へ選択的に切り替える循環・排水流路切り替え弁と、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクとを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排水するドレン水排水運転においては、前記循環ポンプを駆動してドレンタンク内のドレン水を前記循環ポンプを経由し前記追い焚き熱交換器、往管を順に通して前記循環・排水流路切り替え弁から前記排水通路を通して外部へ排出する給湯風呂装置であって、該給湯風呂装置の運転を制御する制御装置は前記往管と戻り管を区別するための管路チェック動作モードの制御部と、前記往管と戻り管の前記循環・排水流路切り替え弁および浴槽への誤接続を、前記追い焚き循環通路を通して循環可能な残水が浴槽内ある状態のもとで検査するための管路接続チェック動作モードの制御部とを備えており、前記管路チェック動作モードの制御部は管路チェック指令を受けて、注湯・注水電磁弁の開動作と前記注湯・注水流路切り替え弁を往管のみへの通水に切り替える動作とを行って前記給湯管から前記湯・水供給通路に湯又は非加熱の水を供給する制御構成を有しており、前記管路接続チェック動作モードの制御部は管路接続チェック指令を受けて、前記循環・排水流路切り替え弁を排水通路側に切り替えてから循環ポンプを駆動する制御構成を有していることを特徴とする給湯風呂装置。
【請求項4】
浴槽から循環ポンプ、追い焚き熱交換器を順に経て循環・排水流路切り替え弁に至る追い焚き循環通路内の通水を検出する通水検出手段を備え、管路接続チェック動作モードの動作中に前記通水検出手段によって通水が検出されないときにはエラー信号を出力するエラー信号出力部が設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の給湯風呂装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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