説明

給湯風呂装置

【課題】モータ駆動による流路切り替え用の切り替え弁を複数備えた給湯風呂装置において、複数の切り替え弁のモータを同時駆動する動作モードの制御に適した制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置をメイン制御基板50と子基板53で形成する。メイン制御基板50には装置運転を制御するメイン制御回路と電源回路51を設ける。子基板53にはモータ制御駆動回路58を設ける。モータ制御駆動回路58は第1の切り替え弁のモータM1と第2の切り替え弁のモータM2のモータ同時動作モードではメイン制御基板50の電源回路51から電源電圧を直接的に又はリモコンを介して導入してモータM1とモータM2をタイミングをずらして1個づつ交代駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通水の水を加熱して作成した湯を給湯したり、浴槽へ湯張りする機能を備えた給湯風呂装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図2には本出願人が開発中の給湯風呂装置のシステム構成が示されている。同図において、燃焼器具1の燃焼室2内には給湯熱交換器と追い焚き熱交換器12とが配置されている。給湯熱交換器はメイン熱交換器3と潜熱熱交換器4とから成る。メイン熱交換器3の下方側には1つ以上(図では3個)の給湯バーナ5が配置されており、追い焚き熱交換器12の下方側には追い焚きバーナ13が配置されている。
【0003】
これら、給湯バーナ5と追い焚きバーナ13はそれぞれ分岐ガス管8に連通接続されており、各分岐ガス管8は基幹ガス管7に統合されている。各分岐ガス管8にはガス弁11が介設されており、基幹ガス管7には元ガス弁9と比例弁10が設けられている。比例弁10は給湯バーナ5や、追い焚きバーナ13に供給するガス量を開弁量によって調整するものであり、その開弁量の制御は制御装置によって行われている。燃焼室2の下部側に設けられている燃焼ファン6はファン回転によって給湯バーナ5および追い焚きバーナ13へ給排気の空気を供給する。ファン回転数は制御装置によって制御されている。制御装置はバーナ5、13の燃焼量にマッチングした風量を対応するバーナ5、13に供給すべく燃焼ファン6のファン回転数を制御する。
【0004】
前記潜熱熱交換器4はメイン熱交換器3よりも上方側(燃焼ガスの流れの下流側)に配置されている。潜熱熱交換器4の入水口には給水管14が接続され、潜熱熱交換器4の出口はメイン熱交換器3の入水口に連通接続され、メイン熱交換器3の出口には給湯管15が接続されている。メイン熱交換器3は給湯バーナ5による燃焼ガスの顕熱を吸熱し、潜熱熱交換器4は主に燃焼ガスの潜熱を吸熱して給水管14から供給される水を加熱して設定温度(リモコン等により設定される給湯の設定温度)の湯を作り出し、給湯管15を通してその湯を給湯の要求先に供給する。
【0005】
潜熱熱交換器4の下部側には燃焼ガスの潜熱回収時に発生するドレンを受けるドレン受16が配置されており、このドレン受16に受け止められたドレンはドレン管17を通して中和器18に入り込む。中和器18には炭酸カルシウム等の中和剤が充填されており、酸性を有するドレン水が中和される。この中和されたドレン水は下側のドレンタンク19に貯留される。
【0006】
前記追い焚き熱交換器12の入水口には管路29の一端側が接続されており、管路29の他端側は循環ポンプ47のポンプ吐出口26に接続されている。追い焚き熱交換器12の出口は往管30の一端側に接続され、往管30の他端側はアダプタ31を介して浴槽32に接続されている。この往管30には第3の切り替え弁35が介設されており、第3の切り替え弁35は追い焚き熱交換器12側から往管30を通して流れてくる流水を浴槽32側への通路と排水通路48への通路との一方側へ選択的に切り替えるもので、排水通路48は浴室内に配置されており、排水通路48から排出された流水は浴室の洗い場の排水口に入り、外部へ排水される構成と成している。図2の例では、第3の切り替え弁35はドレン排水切り替えユニット36としてユニットの形態で構成されて、往管30に組み込まれている。
【0007】
前記循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25は第2の切り替え弁34を介して戻り管28に連通接続されており、浴槽32、戻り管28、その戻り管28の分岐通路28a、28bのうちの一方側の分岐通路28a、循環ポンプ47、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30、第3の切り替え弁35を順に介して浴槽32に戻る通路は追い焚き循環通路27を形成している。
【0008】
前記給湯管15には湯・水供給通路20の一端側が接続され、湯・水供給通路20の他端側は注湯・注水電磁弁44を介して第1の切り替え弁33に接続されている。第1の切り替え弁33にはドレンタンク排出路23の出口とポンプ連通用通路24の入口側が接続されており、ドレンタンク排出路23の入口側は逆止弁22を介してドレンタンク19の底部に連通接続されている。また、ポンプ連通用通路24の出口は第2の切り替え弁34に接続されている。第1の切り替え弁33は湯・水供給通路20とドレンタンク排出路23との一方側を選択的にポンプ連通用通路24へ切り替えるものである。
【0009】
また、前記第2の切り替え弁34は四方弁として機能し、戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続する動作と、ポンプ連通用通路24を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続する動作と、戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に接続し、かつ、戻り管28の分岐通路28aをポンプ連通用通路24に接続する動作とを制御装置からの指令に応じ選択的に行うものである。
【0010】
上記第1の切り替え弁33、第2の切り替え弁34、第3の切り替え弁35はそれぞれモータを備え、モータの駆動によって通路(流路)を切り替える構成と成している。このようなモータ駆動によって通路(流路)を切り替える弁は周知であるので、この弁の具体的な構成や、その作用の説明は省略する。
【0011】
なお、図2中、37は湯水温を検出するサーミスタ、38は水量センサ、39はバイパス通路、40は流水流量を調節する水量サーボ、41はバイパス通路39に流れる給水の水量を調節するバイパスサーボ、42は大気開放弁、43は逆止弁、49はドレンタンク19からのオーバーフロー水や、大気開放弁42から出る水を外部へ排出する排水管、21はドレンタンク19内に貯留されているドレン水の水位レベルを検出するための複数の水位電極、をそれぞれ示している。
【0012】
この給湯風呂装置は、制御装置によって、給湯運転と、追い焚き運転と、湯張り運転と、ドレン排水運転と、ドレン洗浄運転との各運転動作が制御されており、以下、これらの各運転動作の一例を簡単に説明する。
【0013】
給湯運転は給湯管15の先方に設けられている給湯栓(図示せず)等が開かれることによって開始する。給湯栓が開かれると給水管14に給水が導入される。この給水管14に流れる流量が水量センサ38によって検出されて作動流量以上に達すると、給湯バーナ5へ通じる分岐ガス管8のガス弁11が開けられるとともに燃焼ファン6のファン回転が行われて、要求燃焼量に応じて選択された個数の給湯バーナ5の燃焼が行われ、潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3を通る水が加熱されて湯が作り出され、この湯が給湯管15を通して開状態の給湯栓に供給されて出湯される。
【0014】
追い焚き運転はリモコンによって追い焚き運転が指令されたときや、保温機能を有する器具においては浴槽湯水の温度が設定温度よりも許容範囲を越えて低下したとき等に行われる。この追い焚き運転は第2の切り替え弁34によって戻り管28の分岐通路28bが循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通され、第3の切り替え弁35によって追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの往管30の通路30bが第3の切り替え弁35から浴槽32に至る通路部位30aに連通された状態で循環ポンプ47を駆動することにより行われる。循環ポンプ47の駆動によって、浴槽32内の湯水が追い焚き循環通路27を通して循環し、循環水が流水スイッチ45によって検出されたときに燃焼ファン6の回転駆動と追い焚きバーナ13の燃焼が開始され、循環水が追い焚き熱交換器12を通るときに追い焚きバーナ13の燃焼熱によって加熱され、浴槽湯水の温度が上昇する。追い焚き循環通路27に設けたサーミスタ37によって検出される浴槽湯水の温度がリモコンによって設定された風呂の設定温度に達した時等に循環ポンプ47の動作が停止され、追い焚きバーナ13の燃焼停止および燃焼ファン6の回転停止が行なわれて追い焚き運転が終了となる。
【0015】
湯張り運転は、リモコン等により湯張り運転(自動運転)が指令されることによって開始する。湯張り運転(自動運転)が指令されると、第1の切り替え弁33により湯・水供給通路20をポンプ連通用通路24に連通する動作と、第2の切り替え弁34により戻り管28の分岐通路28bを循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通すると共に、戻り管28の分岐通路28aをポンプ連通用通路24に連通する動作と、第3の切り替え弁35により往管30の追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの通路部分30bを往管30の第3の切り替え弁35から浴槽32に至る通路部分30aに連通させる動作とが行われ、この流路の切り替え状態で、注湯・注水電磁弁44が開けられる。
【0016】
そうすると、給水管14から給湯熱交換器(潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3)に給水が導入されることにより、前記の給湯運転の動作と同様に動作して給湯熱交換器で湯張り設定温度の湯が作り出され、その湯はメイン熱交換器3から給湯管15、湯・水供給通路20、第1の切り替え弁33、ポンプ連通用通路24、第2の切り替え弁34へと順に流れる。そして、ポンプ連通用通路24から第2の切り替え弁34に供給されてきた湯は、分岐通路28a、戻り管28を順に経て浴槽32に至る流れと、分岐通路28a、分岐通路28b、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30(30b)、第3の切り替え弁35、往管30(30a)を順に経て浴槽32に至る流れとによって、浴槽32に落とし込まれ、浴槽32内の湯の水位が時間の経過にともない上昇していく。そして、水位センサ46によって水圧により検出された浴槽水位がリモコンによって設定された湯張り設定水位に達したときに注湯・注水電磁弁44が閉じられ、湯張りの動作が終了する。
【0017】
なお、湯張りが完了した後に保温動作や保水動作を行う機能を有する器具においては湯張りの後にそれらの運転モードに移行する。
【0018】
ドレン排水運転は予め定められたドレン排水開始条件が満たされたときに(例えば、水位電極21によってドレンタンク19内のドレン水の水位が予め定めた排水レベルに達したとき等であって、例えば1日に一回又は数日に一回)運転が開始する。この運転開始に際しては、第2の切り替え弁34によりポンプ連通用通路24を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に連通接続し、第3の切り替え弁35により追い焚き熱交換器12から第3の切り替え弁35までの往管30bの通路を排水通路48に連通接続し、第1の切り替え弁33によりドレンタンク排出路23をポンプ連通用通路24に連通接続した状態で、循環ポンプ47を駆動する。
【0019】
循環ポンプ47の駆動により、ドレンタンク19内のドレン水はドレンタンク排出路23、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から浴室(具体的には浴室の洗い場)に排出される。
【0020】
そして、予め定めたドレン排水終了条件に達したとき(例えば、ドレンタンク19内のドレン水の水位が予め定めたドレン排水終了レベルに達したとき等)に循環ポンプ47の駆動を停止し、ドレン排水運転を終了する。
【0021】
ドレン洗浄運転はドレン排水運転によって通路に付着したドレン水を洗浄するものであり、ドレン排水運転の後に行うもので、ドレン洗浄運転の開始に際しては、第1の切り替え弁33によりポンプ連通用通路24を湯・水供給通路20に連通接続し、次に、注湯・注水電磁弁44を開動作させることにより開始する。このとき、第3の切り替え弁35はドレン排水運転の切り替え位置のままであり、往管30bは排水通路48に連通接続された状態になっている。
【0022】
注湯・注水電磁弁44を開動作させることにより給水管14から給水が給湯熱交換器(潜熱熱交換器4およびメイン熱交換器3)に入り、給湯運転時と同様に給湯バーナ5の燃焼が行われ、給湯熱交換器により湯が作り出される。この湯は、給湯管15から湯・水供給通路20、第1の切り替え弁33、ポンプ連通用通路24、循環ポンプ47、追い焚き熱交換器12、往管30b、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から浴室内に排水される。注水量が予め定めた設定流量に達したとき、或いは、注水時間が予め定めた時間に達したとき等の、洗浄終了条件が満たされたときに注湯・注水電磁弁44が閉動作され、注湯によるドレン洗浄運転が終了する。なお、給湯バーナ5を燃焼させずにドレン洗浄運転を同様に行えば、非加熱の水によってドレン洗浄運転が行われることになる。
【0023】
このドレン洗浄運転の終了時には、第3の切り替え弁35により往管30bは往管30aに連通接続され、第2の切り替え弁34により分岐通路28bがポンプ吸い込み口25に連通接続されるという如く、第2の切り替え弁34と第3の切り替え弁35は定位置となる追い焚き運転位置に通路の切り替えを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特公平7−94887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明者は図2に示される装置を開発している初期の段階では、第1の切り替え弁33のモータと第2の切り替え弁34のモータを同時に動作させるモータ同時動作モードにおいては、両切り替え弁33、34のモータを厳密に(完全に)同一時刻で同時駆動し、装置全体を制御する制御回路を1枚の回路基板に形成することを試みた。しかし、給湯風呂装置には、図2に示される第1の切り替え弁33と第2の切り替え弁34(場合においてはさらに第3の切り替え弁35)をオプションとして装備していない装置(例えば、ドレンタンク19内のドレン水をドレンタンク19から循環ポンプ47を用いず、専用の排水管を用いて屋外に排出するタイプの装置)もあり、これらの装置と回路基板を共通に使用するようにすると、切り替え弁33、34(場合においてはさらに第3の切り替え弁35)のオプション装置を設けない装置の回路基板にも切り替え弁33、34の制御駆動のための回路を形成しなければならないので、装置コストが高くなるという問題生じる上に、切り替え弁33、34の両モータを同時刻で動作させるオプション装置を設けた場合と設けない場合とではモータ同時制御駆動の負荷(電圧負荷)の有無の差が大きく、実際上は共通の1枚の回路基板を共通に使用して上記のような装置構成の異なる給湯風呂装置を兼用制御する構成とするのは問題であった。
【0026】
そこで、発明者は次に図3(a)に示す制御装置の制御構成を検討した。この図3(a)の構成は、制御装置の回路基板を親基板としてのメイン制御基板50と、子基板53とによって形成し、メイン制御基板50は第1の切り替え弁33と第2の切り替え弁34のようなオプションの装置構成を持たない給湯風呂装置にも共通に使用可能なベースとなる給湯風呂装置のメイン制御回路を形成したものであり、さらに、そのメイン制御回路の電源回路51′とリモコン回路52を備えている。
【0027】
リモコン(遠隔制御装置)は実線で示されるようにメイン制御基板50の回路に接続されているが、1点鎖線で示すように子基板53の回路に接続されていてもよく、両基板50、53のそれぞれの回路に接続される場合もある。
【0028】
子基板53は第1の切り替え弁33のモータM1と第2の切り替え弁34のモータM2とをモータ同時動作モードで完全同時刻で同時に駆動するモータM1、M2のモータ制御駆動回路55を有している。メイン制御基板50の電源回路51′はメイン制御回路の電源(例えば、DC12V電源)として機能する他に、モータM1、M2を同時刻で同時に駆動するための電源電圧をモータ制御駆動回路55に加えている。モータ制御駆動回路55は電源回路51′から加えられる電圧をモータ制御駆動回路55の回路自体の電源として利用するとともに、モータM1、M2を同時刻で駆動する電源電圧として利用するものである。なお、リモコン回路52、54は相互に通信を行うとともに、外部に設けられるリモコンと直接或いは他方のリモコン回路を経由して双方向通信を行う回路構成を備えているものである。
【0029】
この図3(a)に示される制御装置の回路は、モータ同時動作モードでモータM1、M2を同時刻で同時に駆動する専用の回路を子基板53に持たせているので、オプションの装置構成を持った給湯風呂装置にのみ子基板53を装備すれば済み、親基板のメイン制御基板50は、第1の切り替え弁33と第2の切り替え弁34のようなオプションの装置構成を持たない給湯風呂装置とオプションの装置構成をもった給湯風呂装置の両方に使用できることを期待したものであった。
【0030】
しかしながら、メイン制御基板50の電源回路51′の電源電圧で、2個のモータM1、M2を同時刻で同時に動作させるためには、その分、負荷が大きくなるので電源回路51′の容量をアップする必要が生じる。ところが、電源回路51′の容量をアップするとメイン制御基板50に形成するメイン制御回路のハードウェアを、オプションの装置構成をもった給湯風呂装置の場合とオプションの装置構成をもたない給湯風呂装置の場合とで代えなければならない(メイン制御回路のハードウェアを共通化できない)という問題が生じ、実際には、メイン制御基板50をオプションの装置構成をもったものと持たないものの両方に共通使用するのが困難であり、このような困難を克服するメイン制御回路を形成しようとするとコストアップになるという問題が生じてしまう。
【0031】
一方上記のような異なる機種間の基板共通使用の問題は、異なる機種間でも同一に使用する共通負荷の制御定数等を複数記憶して使用機種毎に異なる値を呼び出して基板を共通使用する等の解決手法がすでに提起されていたが(特許文献1参照)、ソフトウエアが異なるのではなく、ハードウエアの異なる機種間の共通使用の解決方法は提起されていなかった。
【0032】
そこで、発明者はさらに、制御装置の回路として、図3(b)に示される回路を検討した。図3(b)の回路では、子基板53′に、商用電源(100V)に接続する電源プラグ57を設け、この電源プラグ57を商用電源のソケットに差し込んで使用するもので、子基板53′には商用100Vの交流電源を例えば直流12V等の直流電源に変換する電源回路56を設け、この電源回路56の電源でモータ同時動作モードの動作時に2個のモータM1、M2を同時刻で同時駆動するものである。
【0033】
しかし、この図3(b)に示す回路は、子基板53′にも電源回路56を設けるため、子基板53′がコストアップになる上に、親基板としてのメイン制御基板50側の電源回路51と子基板53′側の電源回路56との2つの電源回路を設けるために待機電力が大きくなり、省電力化が図れないという問題が生じる。
【0034】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、複数のモータを同時駆動するモータ同時動作モードを行うオプションの装置の有無に拘わらず、親基板としてのメイン制御基板に形成するメイン制御回路に変更を伴わずに(メイン制御回路のハード構成に変更を伴わずに)兼用使用でき、しかも、親基板の電源回路の容量アップも不要にして、親基板の電源回路の電源を利用してオプションの装置を有する給湯風呂装置においてのモータ同時動作モードの駆動制御動作を支障なく行うことが可能な給湯風呂装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明は上記目的を達成するために、次に示す構成をもって課題を解決する手段と成している。すなわち、第1の発明は、バーナの燃焼熱により通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を循環させる循環ポンプ組み込みの追い焚き循環通路に介設された追い焚き熱交換器と、モータによって動作させる複数の流路切り替え弁とを備え、装置運転の動作モードにはモータによって動作させる2個以上の流路切り替え弁の各モータを同時に動作させるモータ同時動作モードを有する給湯風呂装置において、前記同時に動作させるモータを制御駆動するためのモータ同時動作モードの制御駆動回路を形成したモータ同時動作モード用の回路基板を前記モータ同時動作モード以外の装置動作を制御するためのメイン制御回路を形成したメイン制御基板とは別個に設け、前記モータ同時動作モードの制御駆動回路は同時に駆動する複数のモータの駆動をずらして1個づつ順次駆動交代する回路構成と成し、その1個づつ順次駆動交代するモータ駆動の電源は前記メイン制御基板から直接的に又は給湯風呂装置を遠隔制御するリモコンを経由して供給される構成としたこと、をもって課題を解決する手段と成している。
【0036】
また、第2の発明は前記第1の発明の構成を備えた上で、給湯熱交換器はバーナによる燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に設けられて燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱熱交換器とにより形成され、給水路から供給される水を前記潜熱熱交換器に通した後にさらに前記メイン熱交換器に通して給湯する構成と成し、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排出するドレンタンク排出路の出口と前記給湯熱交換器側から供給される給水の水又は給湯の湯の湯・水供給通路の出口とを選択的にポンプ連通用通路の入口に切り替える第1の切り替え弁と、前記ポンプ連通用通路の出口と浴槽から循環ポンプの吸い込み口に向う追い焚き循環通路の一部位の通路とを選択的に前記循環ポンプの吸い込み口に切り替える第2の切り替え弁とを有し、モータによって同時に動作させるための流路切り替え弁は前記第1および第2の切り替え弁である構成をもって、課題を解決する手段と成している。
【0037】
さらに、第3の発明は前記第2の発明の構成を備えた上で、ドレンタンクからドレンを排水するドレン排水運転モードの動作開始時には、最初に第2の切り替え弁のモータを動作させてポンプ連通用通路の出口を循環ポンプの給水口側に切り替え、次に第1の切り替え弁のモータに駆動交代させてドレンタンク排出路の出口をポンプ連通用通路の入口へ切り替えるという如く、第2の切り替え弁、第1の切り替え弁の順序で各切り替え弁のモータを駆動交代させる構成をもって、課題を解決する手段と成している。
【発明の効果】
【0038】
本願発明は、メイン制御回路を形成したメイン制御回路基板(親基板)とは別個にモータ同時動作モードのモータ制御駆動回路を形成したオプションの回路基板(子基板)を設ける構成としたので、メイン制御回路基板はモータ同時動作モードの機能をもたない(モータ同時動作モードの動作を行うオプションの流路切り替え弁をもたない)ベースの給湯風呂装置の制御基板としても兼用使用できるという利便性が得られる。
【0039】
また、モータ同時動作モードでの複数のモータの駆動制御は、複数のモータを厳密に(完全に)同時刻で動作させるのではなく、モータを1個ずつタイミングをずらして順次駆動交代する制御駆動形態としたので、複数のモータを駆動する電源負荷は1個のモータを駆動する電源負荷で済む。
【0040】
それ故、モータ同時動作モードで動作させるモータ駆動の電源を供給するメイン制御回路基板はモータ同時動作モードの機能をもたない(モータ同時動作モードの動作を行うオプションの水廻り部品をもたない)ベースの給湯風呂装置の制御基板の電源容量をもたせれば済むので、メイン制御回路基板の電源容量をアップする必要がない。そのため、メイン制御回路基板に形成するメイン制御回路の回路構成(制御回路のハード構成)は既存のモータ同時動作モードのオプション装置をもたないものと同じでよく、メイン制御回路基板に形成するメイン制御回路は既存のベースの給湯風呂装置のものをそのまま利用できる(メイン制御回路のハード構成の共通化が図れる)という便利性が得られる。
【0041】
しかも、メイン制御基板の電源電圧を、モータ同時動作モードのモータ制御駆動回路を形成したオプションの回路基板(子基板)に供給して、モータ同時動作モードでの複数のモータを駆動できるので、オプションの回路基板(子基板)に複数のモータを駆動させるための専用の電源を設ける必要もなく、その専用の電源を不要にできる分、待機電力の省電力化を図ることもできるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の給湯風呂装置における制御装置の回路構成の説明図である。
【図2】出願人が開発中であり、本願発明の実施の形態でもある風呂給湯装置のシステム構成図である。
【図3】本願発明者が先立って検討した制御装置の回路構成の説明図である。
【図4A】本実施形態のモータ制御駆動回路58で、使用する複数のモータの駆動タイミングを互いにずらした制御を行うドレン排水運転の動作を示すフローチャートである。
【図4B】図4Aに続くフローチャートである。
【図4C】図4Aに続くフローチャートである。
【図5】本実施形態における管路チェックと管路接続チェックの動作モードの構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下に、本願発明の実施の形態を図面に基き説明する。なお、本願発明における給湯風呂装置のシステム構成の実施形態は既述した図2および「背景技術」の欄で説明した内容と同じであるので、その重複説明は省略する。
【0044】
本願発明の特徴は給湯風呂装置の制御装置の制御回路の構成を特有な構成としたことである。図1はこの本願発明の特徴である制御装置の回路構成の実施形態を示す。なお、図1において、前記図3と共通の構成部分には同一符号を付し、その重複説明は省略又は簡易化する。
【0045】
本願発明者がメイン制御基板50の電源回路51から供給される電源電圧(例えば、DC12V)の容量を使用状態別に検討した結果は下記の通りである。(1):ドレン排水運転やドレン洗浄運転等は、運転開始に際して各種切り替え弁によりドレン排水運転やドレン洗浄運転等に必要な管路に切換てから、循環ポンプ47を駆動する。すなわち、追焚き運転と共通管路を使用するので、ドレン排水運転、ドレン洗浄運転によって切り替え弁で管路が切り換えられている最中は追焚きができない。
【0046】
(2):ドレン排水運転やドレン洗浄運転等を行っている最中であっても、図示されない給湯栓が開けられれば、給湯管15を通してその湯を給湯の要求先に供給する。すなわちドレン排水運転、ドレン洗浄運転によって切り替え弁で管路が切り換えられている最中であっても、給湯は行われる。
【0047】
(3):ドレン排水運転やドレン洗浄運転等で使用する管路と、追焚き運転と共通管路に使用しないように専用の管路を設け、かつ、専用のドレン排水用ポンプを設ける場合では、切り替え弁で管路が切り換えられている最中でも追焚き運転ができ、利便性が高い。
【0048】
上記使用状態から電源容量を検討した結果、ドレン排水運転やドレン洗浄運転等と追焚き運転とを共通管路で行う本願発明においては、例えばガス弁11のうち追焚き運転に使用するガス弁はドレン排水運転やドレン洗浄運転等の時に使用することはなく、前記ガス弁は電源回路51から供給される電源電圧(例えば、DC12V)を使用しており、ガス弁に流れる電流で切り替え弁のモータ1ヶならば、モータに流れる電流をまかなえるがごとく、追焚きに使用する電源回路51から供給される電源容量分をドレン排水運転やドレン洗浄運転等で使用する切り替え弁のモータ等分に転用できるとの結論に至った。
【0049】
本実施形態の制御装置もメイン制御基板50と子基板53とにより構成される。メイン制御基板50は電源回路51とリモコン回路52を有して構成され、図3(b)に示されるメイン制御基板50の構成と同じであり、モータ同時動作モードで動作させるオプションの切り替え弁(流路切り替え弁)33、34をもたないベースの給湯風呂装置の制御装置の回路基板と同一構成のもの(制御回路のハード構成が同じもの)である。
【0050】
本実施形態の制御装置の構成が図3(b)のものと異なる点は子基板53の回路構成である。子基板53はリモコン回路54とモータ制御駆動回路58を有して構成され、リモコン回路54は図3(a)、(b)に示されているものと同一構成であるが、モータ制御駆動回路58は図3(a)、(b)のものと異なる特有な回路構成と成している。
【0051】
すなわち、モータ制御駆動回路58はモータ同時動作モードでの第1の切り替え弁33のモータM1と第2の切り替え弁34のモータM2の駆動を厳密に(完全に)同時刻で動作させるのではなく、駆動タイミングを互いにずらし、先ず、一方の切り替え弁のモータを駆動して流路を切り替え完了したときに当該一方のモータへの通電を停止し、次に、他方側の切り替え弁のモータを駆動して流路を切り替えるという如く、第1の切り替え弁33のモータM1と第2の切り替え弁34のモータM2との交代駆動させている。
【0052】
このように、モータ同時動作モードで第1の切り替え弁33と第2の切り替え弁34を駆動させる場合に、第1の切り替え弁33のモータM1と第2の切り替え弁34のモータM2とを交代駆動させるために、2個のモータを駆動するにも拘わらずその電源容量は1個のモータを駆動する電源容量で済む。
【0053】
そのため、その電源容量はメイン制御基板50の電源回路51から供給される電源電圧(例えば、DC12V)で十分足りる。したがって、第1の切り替え弁33のモータM1と第2の切り替え弁34のモータM2とを完全同時刻で駆動する場合には必要となる図3(a)の電源回路51′の電源容量アップのための回路変更や、図3(b)のモータ駆動専用の電源回路56のような回路追加の必要はなく、制御装置の回路構成を簡易化できる上に、図3(b)に示すような2つの電源回路51、56を用意する必要もないので待機電力の省電力化も図れる。
【0054】
なお、モータ制御駆動回路58の回路を動作させてモータM1、M2を駆動する電源はメイン制御基板50の電源回路51からモータ制御駆動回路58に直接的に供給してもよく、電源回路51からリモコンを介してモータ制御駆動回路58に供給するようにしてもよいものである。例えば往管30に介設されている第3の切り替え弁35は浴室の浴槽近傍に設置されることから、浴室に設置してあるリモコンを介して電源電圧(例えば、DC12V)の供給を受けるとともに、リモコン線の電源電圧に重畳される信号を受けて切り替え弁35を動作させるようにしても良い。すなわち図4に示される太線枠内の制御を一つのパッケージとして3個のモータを駆動するにも拘わらずその電源容量は1個のモータを駆動する電源容量で済む。
【0055】
本実施の形態においては、ドレン排水運転(図4A〜図4C参照)の動作開始時のモータ同時動作モードにおいては、第1の切り替え弁33と第2の切り替え弁34のうち、先ず最初に第2の切り替え弁34のモータM2を駆動してポンプ連通用通路24の出口を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25に切り替える動作を行った後に、第1の切り替え弁33のモータM1を駆動してポンプ連通用通路24の入口をドレンタンク排出路23の出口に切り替える動作を行う(モータM2、モータM1の順序でモータM1、M2を交代駆動する)ので、流路切り替え動作時に、ドレンタンク19内からのドレン水が第2の切り替え弁34から分岐通路28a、28bや、戻り管28等のドレン水の排水運転時にドレン水が通過する通路以外の通路に入り込んでその通路内を汚染してしまうという不具合発生を防止できる。
【0056】
なお、本発明は図1、図2に示した実施形態例に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で様々な実施の形態をとり得る。たとえば、上記実施形態ではモータ同時動作モードで2つのモータM1、M2を交代駆動する構成としたが、モータ同時動作モードで3個以上のモータを同時動作させる構成を給湯風呂装置のシステムに組み込む場合には、その3個以上の流路切り替え弁のモータを交代駆動させる構成としてもよい。
【0057】
例えば往管30にある第3の切り替え弁35のモータM3駆動を第2の切り替え弁34のモータM2駆動動作後に動作させ、続いて、第1の切り替え弁33のモータM1を駆動させるようにしても良い。
【0058】
さらに、図5に示すような、管路チェック動作モードと管路接続チェック動作モードを設けて、前記各チェック動作モード時にも、モータ制御駆動回路58はモータ駆動を厳密に(完全に)同時刻で動作させるのではなく、駆動タイミングを互いにずらすようにしても良い。
【0059】
管路チェック動作モードの制御部は主として燃焼器具を新規に設置する施工時に、燃焼器具を設置場所に据え付けて、燃焼器具内の追い焚き熱交換器に連通させる追い焚き循環通路を形成するための2本の配管(管路)のそれぞれ一端側を燃焼器具側(より具体的には燃焼器具の装置のケース側)の管路接続位置に接続した後に、往管30にある第3の切り替え弁35のモータM3が入った、ドレン排水切り替えユニット(第3の切り替え弁35)を往管30に接続するために、燃焼器具から導出されている追い焚き循環通路用の2本の配管のうちどちらの配管が往管であるかを見分けるために行う動作を制御するものである。
【0060】
この管路チェック動作モードでは、第2の切り替え弁(注湯・注水流路切り替え弁)34を動作させて湯・水供給通路(具体的にはポンプ連通用通路24)を循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25側へ切り替え(この動作時にはすでにタイミングをずらして第1の切り替え弁33は湯・水供給通路20をポンプ連通用通路24へ連通させた流路切り替えの定位置にある)、注湯・注水電磁弁44を開動作させる。
【0061】
そうすると、給水管に入水する水が潜熱熱交換器、メイン熱交換器、給湯管を順に通って湯・水供給通路に入り、さらに、第1の切り替え弁33、湯・水供給通路20として機能しているポンプ連通用通路24、第2の切り替え弁34、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口、管路、追い焚き熱交換器を順に通って往管の先端から流出する。
【0062】
燃焼器具の設置施工の作業者は燃焼器具側から導出されている追い焚き循環通路用の2本の配管のうちの一方側からのみ水(給湯バーナ5を燃焼させた場合は湯)が流出するので、この流出する水を見て2本の配管のうち水が流出する方の配管が往管であると認識できるものである。
【0063】
また、管路接続チェック動作モードの制御部61は、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている追い焚き循環通路の配管接続作業が終了した後の段階で、追い焚き循環通路の往管に正しくドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている状態で往管が浴槽32(アダプタ31)の往管接続位置に正しく接続されているか否かを検査する制御動作を行うものであり、この制御動作は、浴槽32内の水(又は湯)を循環ポンプ47の駆動によって追い焚き循環通路27を通して循環可能な水位の残水が有るか否かを判断する。すなわち、循環ポンプ47を駆動させての流水スイッチ45のオン信号に基づき循環可能な水位の残水が有るか否かを判断する。浴槽32内にその水位レベルの残水があるときには管路接続チェック動作モードの制御動作を進行させ、残水がないときにはその制御動作の進行を停止する。
【0064】
一般に、給湯風呂装置の設置が完了した段階で、浴槽32への湯張りの試運転が行われるので残水はある。
【0065】
管路接続チェック動作モードの制御部61は、浴槽32内に残水があることを確認したときには、第3の切り替え弁35を制御して往管を排水通路48へ切り替え、往管と排水通路48を連通させる。そして、循環ポンプ47を駆動する。この動作モード時には第2の切り替え弁34は流路切り替えの定位置の状態にあり、循環ポンプ47のポンプ吸い込み口25が戻り管28の分岐通路に切り替えられているので、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が組み込まれている往管が、正しくアダプタ31の往管接続位置に接続されている場合には、循環ポンプ47の駆動により、浴槽32内の残水は、戻り管28、分岐通路、ポンプ吸い込み口25、循環ポンプ47、ポンプ吐出口26、管路29、追い焚き熱交換器12、往管、第3の切り替え弁35を順に経て排水通路48から残水が排出される。
【0066】
これに対し、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が往管でなく戻り管に接続されていたり、往管に接続されていても、間違って接続(6通りあり5通りが間違い)されている場合には、循環ポンプ47を駆動しても浴槽32の残水が循環ポンプ47に吸い込まれることが無かったり、空気を吸い込んだり、浴槽に排出したりするので、循環可能な水位の残水が無いと判断されたり、排水通路48から残水が排出されることはないし、残水が排出されてもすぐに止まる。
【0067】
したがって、作業者は、循環ポンプ47が駆動された後に排水通路48から浴槽32の残水が排出されたことを目で見て確認できたときには、ドレン排水切り替えユニット36(第3の切り替え弁35)が正しく接続されていることを確認でき、そうでない場合には誤って接続されていることが分かり、その場で、配管接続を正しくやり直すことができるというものである。
【0068】
なお、風呂給湯装置の電源コードをコンセントに差し込んだときや停電からの復帰時の電源オンを、メイン制御基板50または子基板53が感知した時には、速やかに切替弁等を制御してドレン洗浄運転時の経路を形成して、湯張り運転、自動運転、保温動作、保水動作、追い焚き運転等追い焚き循環通路を使用する動作開始時までドレン洗浄運転時の経路状態で待機するようにしても良い。このようにすると、速やかに追い焚き循環通路を使用する動作開始動作に先立つ呼水動作を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、複数のモータ駆動の流路切り替え弁を備えた給湯風呂装置において、複数の流路切り替え弁を同時に駆動するモータ同時動作モードの機能を備える装置への適用に適している。
【符号の説明】
【0070】
1 燃焼器具
3 メイン熱交換器
4 潜熱熱交換器
12 追い焚き熱交換器
19 ドレンタンク
20 湯・水供給通路
23 ドレンタンク排出路
24 ポンプ連通用通路
25 ポンプ吸い込み口
26 ポンプ吐出口
27 追い焚き循環通路
28 戻り管
28a、28b 分岐通路(戻り管分岐通路)
30 往管
33 第1の切り替え弁
34 第2の切り替え弁
50 メイン制御基板(親基板)
51 電源回路
52、54 リモコン回路
53 子基板
58 モータ制御駆動回路
M1、M2 モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナの燃焼熱により通水する水を加熱して湯を作成し、当該湯を給湯先に供給する給湯熱交換器と、浴槽水を循環させる循環ポンプ組み込みの追い焚き循環通路に介設された追い焚き熱交換器と、モータによって動作させる複数の流路切り替え弁とを備え、装置運転の動作モードにはモータによって動作させる2個以上の流路切り替え弁の各モータを同時に動作させるモータ同時動作モードを有する給湯風呂装置において、前記同時に動作させるモータを制御駆動するためのモータ同時動作モードの制御駆動回路を形成したモータ同時動作モード用の回路基板を前記モータ同時動作モード以外の装置動作を制御するためのメイン制御回路を形成したメイン制御基板とは別個に設け、前記モータ同時動作モードの制御駆動回路は同時に駆動する複数のモータの駆動をずらして1個づつ順次駆動交代する回路構成と成し、その1個づつ順次駆動交代するモータ駆動の電源は前記メイン制御基板から直接的に又は給湯風呂装置を遠隔制御するリモコンを経由して供給される構成としたことを特徴とする給湯風呂装置。
【請求項2】
給湯熱交換器はバーナによる燃焼ガスの顕熱を吸熱するメイン熱交換器と該メイン熱交換器よりも燃焼ガスの流れの下流側に設けられて燃焼ガスの潜熱を回収する潜熱熱交換器とにより形成され、給水路から供給される水を前記潜熱熱交換器に通した後にさらに前記メイン熱交換器に通して給湯する構成と成し、前記潜熱熱交換器で生じるドレン水を貯留するドレンタンクを備え、該ドレンタンク内のドレン水を排出するドレンタンク排出路の出口と前記給湯熱交換器側から供給される給水の水又は給湯の湯の湯・水供給通路の出口とを選択的にポンプ連通用通路の入口に切り替える第1の切り替え弁と、前記ポンプ連通用通路の出口と浴槽から循環ポンプの吸い込み口に向う追い焚き循環通路の一部位の通路とを選択的に前記循環ポンプの吸い込み口に切り替える第2の切り替え弁とを有し、モータによって同時に動作させるための流路切り替え弁は前記第1および第2の切り替え弁であることを特徴とする請求項1記載の給湯風呂装置。
【請求項3】
ドレンタンクからドレンを排水するドレン排水運転モードの動作開始時には、最初に第2の切り替え弁のモータを動作させてポンプ連通用通路の出口を循環ポンプの給水口側に切り替え、次に第1の切り替え弁のモータに駆動交代させてドレンタンク排出路の出口をポンプ連通用通路の入口へ切り替えるという如く、第2の切り替え弁、第1の切り替え弁の順序で各切り替え弁のモータを駆動交代させることを特徴とする請求項2記載の給湯風呂装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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