説明

給電システム

【課題】コンセントにプラグを接続する場合に、電気機器の動作電圧を持つ電力を出力し、アーク放電の防止と、トラッキング現象の発生を防止すること。
【解決手段】プラグとコンセントからなり、プラグが、電力を受電する栓刃と、コード情報を含むバーコードとを備え、コンセントが、供給される電力を入力する入力部と、入力された電力を電気機器のプラグに給電する栓刃受部と、プラグのバーコードに読取光を出射し、バーコードからの反射光を受光してバーコードのコード情報を読み取るバーコード読取部と、バーコード読取部の読み取り結果に基づいて、栓刃受部への出力を制御する給電制御部とを備え、給電制御部が、バーコード読取部が読み取ったコード情報に、電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれる場合、入力された電力の供給電圧を要求電圧に変換する電圧変換部と、変換後の供給電圧を持つ電力を栓刃受部から出力する電力出力部とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、給電システムに関し、特に、供給電源からの電力を電気機器へ出力するプラグとコンセントからなる給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、一般家庭等で、電気機器を使用する場合、その電気機器のプラグを、住宅の壁面等に設けられたプラグ差し込み口(以下コンセントと呼ぶ)に差し込んで、商用電源(たとえば、AC100V)からの電力を得ていた。
交流の商用電源の場合、コンセントからは所定の交流電圧の交流電力が供給されるので、コンセントに接続される電気機器側で、供給される交流電圧を動作で使用する電圧に変換する構成を有している。
【0003】
また、太陽電池や二次電池を電力供給源として、この電力供給源からの直流電力を供給する直流コンセントが開発されている。この直流コンセントには、直流電力の供給を直接受けて動作する直流駆動タイプの電気機器が接続される。
したがって、直流コンセントから常に一定の直流電圧を出力する場合には、電気機器側に、DC/DCコンバータを備え、動作する直流電圧に変換する必要がある。
【0004】
あるいは、コンセント側に、DC/DCコンバータで構成される電圧制御部を設けて、所望の直流電圧を出力するようにする必要がある。
たとえば、特許文献1には、電圧制御部と、正極および負極の栓刃受部間に印加する電圧値を段階的に変更可能にする電圧設定手段(スイッチ)とを備えて、使用者がスイッチを操作して所定の電圧を出力するようにした直流コンセントが提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、2極の栓刃受部のうち、一方の栓刃受部を、異なる複数レベルの直流電圧が各々印加される2極以上の栓刃構成とし、かつ各栓刃を印加される適合電圧に応じて異なる形状若しくは配置としたコンセントと、このコンセントに接続可能でコンセントの栓刃の異なる形状若しくは配置に対応した形状等を持つコンセントプラグが提案されている。
【0006】
また、直流用のコンセントの場合、プラグの栓刃がコンセントの栓刃受部に接触するときと、プラグの栓刃が栓刃受部から離れるときに、栓刃と栓刃受部との間で、直流電流によるアークが発生することがある。
さらに、プラグがコンセントに長期間差し込まれたままの状態の場合、ほこり等が原因で2つの栓刃が短絡し、トラッキング現象が発生することがある。
このようなアークの防止や、トラッキング現象の発生を検出するために、コンセントの構造等に工夫をした装置が提案されている。
【0007】
たとえば、特許文献3には、2個の刃受孔とは別に、この2個の刃受孔の間の当接面に、2つのトラッキング検出用電極を備え、栓刃とこの電極との間にほこりが堆積し短絡状態になりかけたときに流れる電流によって、電源と受刃との接続を遮断するようにして、トラッキング現象による電源間の短絡の発生を未然に防止したコンセントが提案されている。
また、特許文献4には、一対のプラグ挿入孔の間に受光素子を装着し、プラグ挿入孔の間でトラッキング現象による放電発光が発生し、その放電発光が受光素子によって受光されると、受光素子からの光電変換出力信号によって、回路遮断器を動作させて商用電力を遮断する接続器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−158211号公報
【特許文献2】特開2009−158109号公報
【特許文献3】特許第3513847号
【特許文献4】特開平10−106686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、従来の直流コンセントにおいては、コンセントの栓刃の形状等を異ならせたり、電圧切替用のスイッチを設けることにより、数種類の異なる直流電圧を出力することが可能であるが、コンセントの大きさや構造に対する制限から、出力できる直流電圧の種類は高々3種類程度であり、限界がある。
直流コンセント設置時に当初想定していた複数種類の直流電圧と異なる直流電圧で動作する電気機器は、この直流コンセントでは使用できないという問題もある。
また、使用者が手動でスイッチを切りかえることにより、出力する直流電圧を設定する場合は、使用者が誤ってスイッチを切りかえてしまう場合もあり、電気機器が動作する電圧と異なる直流電圧を出力すると電気機器が故障する場合もある。
【0010】
また、コンセントの形状等を異ならせたり、スイッチを設けるだけでは、アークの発生防止やトラッキング現象の検出をすることはできず、アークおよびトラッキング現象の防止のための特別な構成をコンセント側に設ける必要があり、コンセントの構造の大型化やコストが向上するという問題点がある。
【0011】
そこで、この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、コンセントに接続される種々の電気機器の動作に必要な電圧値を持つ電力を出力することができ、さらにアーク放電やトラッキング現象の未然防止が可能な給電システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、プラグとコンセントからなる給電システムであって、前記プラグが、電力を受電する栓刃と、コード情報を含むバーコードとを備え、前記コンセントが、供給される電力を入力する入力部と、入力された電力を、接続される電気機器のプラグに給電する栓刃受部と、前記プラグに備えられたバーコードに読取光を出射し、バーコードからの反射光を受光して前記バーコードに含まれるコード情報を読み取るバーコード読取部と、前記バーコード読取部の読み取り結果に基づいて、前記入力された電力の前記栓刃受部への出力を制御する給電制御部とを備え、前記給電制御部が、前記バーコード読取部が読み取ったコード情報に、前記電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれる場合、前記入力部から入力された電力の供給電圧を前記要求電圧に変換する電圧変換部と、変換後の供給電圧を持つ電力を前記栓刃受部から出力する電力出力部とを備えたことを特徴とする給電システムを提供するものである。
【0013】
また、前記バーコード読取部が、前記プラグのバーコードに対して読取光を出射する発光部と、バーコードからの反射光を受光する受光部とを備え、前記発光部と受光部は、プラグが前記栓刃受部に接続されたときに、前記プラグのバーコードと対向し、かつ前記バーコードからの反射光が受光部に入射する位置に配置されることを特徴とする。
これによれば、プラグをコンセントに接続したときに、読み取られたバーコードに含まれる要求電圧に対応した供給電圧を持つ電力をプラグ側へ出力できるので、プラグに接続された電気機器の動作に必要な電力を供給できる。
【0014】
また、要求電圧をバーコードに含めることにより、使用する電気機器の動作電圧が異なる場合であっても、コンセントおよびプラグの形状やサイズを変更することもなく、電気機器側に電圧変換回路を設けることもなく、コンセント側からその電気機器の動作に必要な電圧を持つ電力を出力でき、利用者が電気機器の動作電圧を気にすることなく、電気機器をコンセントに接続することができる。
【0015】
また、前記栓刃と前記栓刃受部とが接続された後に、前記受光部によるバーコードからの反射光の受光が行われ、かつ、前記栓刃と前記栓刃受部との接続が離脱される前に、前記受光部による反射光の受光ができなくなるように、前記バーコードが前記プラグに配置され、前記給電制御部は、前記バーコード読取部が前記バーコードを読み取った場合には前記要求電圧を持つ電力を前記栓刃受部へ出力し、前記バーコード読取部が前記バーコードを読み取れない場合には入力された電力を前記栓刃受部へ出力しないことを特徴とする。
これによれば、栓刃と栓刃受部とが接続された後に給電され、かつ、栓刃と栓刃受部との接続が離脱される前に給電が停止されるので、アーク放電を防止できる。
【0016】
また、前記バーコードは貼付可能なシートに印刷され、前記バーコードが印刷されたシートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、光の反射率が低下する感熱シートであることを特徴とする。
ここで、前記給電制御部が、前記栓刃受部から電力を出力している状態のときに、前記シートの光の反射率が低下し、所定の光強度よりも小さい反射光しか受光されなくなった場合、前記電力を栓刃受部へ出力しないようにすることを特徴とする。
これによれば、シートが所定温度よりも上昇した場合に、電力を出力しないようにするので、トラッキング現象を未然に防止できる。
【0017】
また、前記プラグは、2本の栓刃を備え、前記バーコードが印刷されたシートは、プラグの栓刃が配置される平面上であって、プラグの栓刃とコンセントの栓刃受部とが接続されたときに対向するプラグの接触面の前記2本の栓刃の間に設けられることを特徴とする。
さらに、前記シートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、その表面の色が黒色へ変化することを特徴とする。
これによれば、より確実にトラッキング現象を防止できる。
【0018】
また、前記入力部に入力される電力は、直流電源から供給される直流電力又は交源電源から供給される交流電力のいずれかであることを特徴とする。
さらに、前記コンセントが、前記プラグの栓刃と前記栓刃受部とが接続されたことを検知するプラグ挿入検知部をさらに備え、プラグ挿入検知部がプラグの一部分が挿入口に挿入されたことを検知した後に、前記バーコード読取部がバーコードの読取動作を開始することを特徴とする。
これによれば、バーコード読取動作を行う時間が限定されるので、バーコード読取動作についての消費電力を少なくすることができる。
【0019】
また、この発明は、コンセントの栓刃受部に挿入することにより電力を受電する栓刃と、コード情報を含むバーコードが印刷されたシートとを備え、前記シートは、前記栓刃が前記コンセントの栓刃受部に接続された後に、コンセント側から出射された光が前記バーコードに照射されコンセント側の受光部に向けて反射されるように配置されることを特徴とするプラグを提供するものである。
ここで、前記プラグに備えられるシートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、光の反射率が低下する感熱シートであることを特徴とする。
【0020】
さらに、この発明は、供給される電力を入力する入力部と、入力された電力を、接続される電気機器のプラグに給電する栓刃受部と、プラグに備えられたバーコードに対して読取光を出射する発光部と、受光部とを有し、読取光の反射光を前記受光部が受光することにより、前記バーコードに含まれるコード情報を読み取るバーコード読取部と、前記バーコード読取部の読み取り結果に基づいて、前記入力された電力の前記栓刃受部への出力を制御する給電制御部とを備え、前記給電制御部は、前記バーコード読取部が読み取ったコード情報に、前記電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれる場合、前記入力された電力の供給電圧を前記要求電圧に変換し、その変換後の供給電圧を持つ電力を、前記栓刃受部から出力することを特徴とするコンセントを提供するものである。
ここで、前記バーコード読取部がバーコードを読み取れていない場合には、入力された電力を前記栓刃受部へ出力しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、コンセントにプラグを接続した場合、プラグに備えられたバーコードを読み取り、読み取られたバーコードに、電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれている場合、入力された電力の供給電圧をその要求電圧に変換して出力するので、簡易な構成で動作電圧が異なる種々の電気機器をコンセントに接続することができる給電システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明のコンセントの一実施例の構成ブロック図である。
【図2】この発明のコンセントおよびバーコードとの関係を示す一実施例の構成ブロック図である。
【図3】この発明のプラグの一実施例の概略外観図である。
【図4】この発明のコンセントにおける給電制御処理のフローチャートである。
【図5】この発明のコンセントとプラグ間で行われる給電制御処理のタイムチャートである。
【図6a】この発明のフラグをコンセントに差し込む場合のバーコード読取状態の変化の説明図である。
【図6b】この発明のフラグをコンセントに差し込む場合のバーコード読取状態の変化の説明図である。
【図6c】この発明のフラグをコンセントに差し込む場合のバーコード読取状態の変化の説明図である。
【図6d】この発明のフラグをコンセントに差し込む場合のバーコード読取状態の変化の説明図である。
【図7a】この発明において、プラグがコンセントに挿入されたことを検知する動作の説明図である。
【図7b】この発明において、プラグがコンセントに挿入されたことを検知する動作の説明図である。
【図8a】この発明のバーコードを配置する位置の一実施例の説明図である。
【図8b】この発明のバーコードを配置する位置の一実施例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
<この発明のコンセントの構成>
図1に、この発明のコンセントの一実施例の構成ブロック図を示す。
この発明のコンセント1は、従来のコンセントと同様に、交流電源(AC)や直流電源(DC)などの電源供給部4から供給される電力を出力するインタフェース部分であり、プラグ2を、このコンセント1に差し込むことにより、プラグ2に接続された電気機器3に、電力を供給するものである。
この発明では、電気機器に供給する電力は、交流電源から供給される交流電力でもよく、あるいは直流電源から供給される直流電力でもよい。
また、コンセント1と、所定のコード情報を予め含むバーコードを備えたプラグ2とから、この発明の給電システムが構成される。
【0024】
図1に示すように、コンセント1は、主として、入力部11、給電制御部12、バーコード読取部13、栓刃受部14、報知部15、記憶部16およびプラグ挿入検知部17から構成される。
入力部11は、電源供給部4から供給される電力をコンセントに入力する部分である。通常の電力線と同様に、二極の入力端子から構成される。たとえば、DC10Vの直流電源の場合、一方の端子が+10V端子であり、他方の端子が接地端子である。
栓刃受部14は、従来から一般家庭で用いられるようなコンセントと同様に、入力された電力を、接続される電気機器のプラグに給電する部分であり、プラグ2の栓刃21を差し込むことができる形状の凹部部材を有する部分である。
【0025】
給電制御部12は、入力部11に入力された電力を変換して、栓刃受部14から外部の電気機器に給電する部分である。また、プラグに備えられたバーコードの読み取り結果に基づいて、入力された電力の栓刃受部への出力を制御する部分である。
特に、後述するように、バーコード読取部13によって読み取られた要求電圧が、所定の供給可能電圧である場合に、入力された電力の供給電圧を要求電圧に変換し、その要求電圧に相当する電圧を持つ電力を、栓刃受部14からプラグ2へ給電する部分である。
【0026】
給電制御部12は、主として、電力出力部120,電圧判定部121、電圧変換部122から構成される。詳細は後述する。
このような給電制御部12の各機能ブロック(120〜122)は、ハードウェアで実現することも可能であるが、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラー、タイマー等を備えたマイクロコンピュータにより実現することができる。また、ROM等に記憶された制御プログラムに基づいて、CPUがハードウェアを有機的に動作させることにより、各機能ブロックの機能を実現する。
【0027】
バーコード読取部13は、プラグ2に取り付けられたバーコード22に予め記憶された情報(以下、コード情報と呼ぶ)を読み取る部分である。
バーコード22は、従来から用いられている線状コードであり、たとえば、太さの異なる線分を一定の規則に従って一方向に並べて文字や数字を表した一次元コードである。
バーコードには、すでに多くの規格が存在するが、いずれの規格のバーコードを用いてもよい。また、より多くの情報を含めることのできる二次元コードを用いてもよい。
【0028】
バーコード読取部13は、このバーコード22に予め含められたコード情報を光学的手法により非接触で読み出すための構成を備える。
すなわち、バーコード読取部13は、コード情報の読み出しのための読取光を出射する発光部131と、出射された読取光がバーコード22に当たり、バーコードから反射してきた光を検出する受光部132とを備える。
発光部131としては、たとえば、LEDが用いられる。
受光部132としては、たとえば、CCDあるいはCMOSが用いられる。
受光部132がバーコードからの反射光を受光すると、光電変換されて電気信号が出力される。
この電気信号を解析することにより、バーコードに含まれるコード情報が検出され、検出されたコード情報は、所定の規則に基づいて、文字や数値情報に変換される。
この変換後の文字や数値情報が、要求電圧に相当する。
読み出したコード情報は、受信情報160として、記憶部16に記憶される。
この発明では、図2に示すように、バーコードのコード情報220には、少なくとも電気機器が使用する電力の要求電圧221の情報が含まれる。
【0029】
報知部15は、外部に、特に電気機器3の使用者に、コンセントの給電状態を知らせる部分である。
報知部15が知らせる報知内容とは、たとえば、現在給電が行われていること、給電停止状態であること、接続しようとしている電気機器には給電できないこと、ある特定の原因により給電を中止したこと、給電可能電圧条件が満たされないために給電を行わないことなどである。
報知部15は、これらの報知内容を、視覚的に表示するためのLEDやLCDなどの表示部151や、聴覚的に知らせるための音声出力部152(スピーカ)を備える。
表示部とスピーカを両方備えてもよく、またいずれか一方のみを備えてもよい。
あるいは、コスト削減のために、報知部15を設けなくてもよい。
【0030】
記憶部16は、受信したコード情報(受信情報160)を記憶しておく部分である。
記憶部16としては、ROMやRAMなどの半導体メモリが用いられ、受信情報160のように変化する情報は書き替え可能なメモリ(RAMなど)に記憶され、給電の判定のために予め固定的に設定される情報は書き替えのできない読出し専用メモリ(ROMなど)に記憶される。
【0031】
ここで、受信情報160としては、たとえば、要求電圧161があり、バーコード22に含められているコード情報に相当する。
受信されるコード情報は、要求電圧161に限定されるものではなく、これ以外に新たに定義された情報220が受信される場合があってもよい。
【0032】
要求電圧161とは、電気機器3が動作するのに必要な電圧値を意味する。たとえば、5Vの直流電圧で動作する電気機器の場合は、この直流電圧値(5V)が要求電圧である。この要求電圧161はコード情報の1つとして、バーコード22に予め含められる。
【0033】
この他に、記憶部16には、予め固定的に設定される情報として、電圧判定情報などを記憶してもよい。
ここで、電圧判定情報とは、コンセント1の供給可能電圧の下限値(Va)と、上限値(Vb)であり、受信した要求電圧161の情報が、コンセント1で供給可能な電圧の範囲内に入っているかを判定するための情報である。
たとえば、電圧判定情報の下限値がVa=5(V)で、上限値がVb=15(V)であり、要求電圧161(Vx)が10(V)であったとすると、Va<Vx<Vbなので、このコンセントから、要求電圧に相当する電圧を供給することができることを意味し、その要求電圧で動作する電気機器3を、コンセント1に接続して使用することができる。
この発明では、要求電圧がこの条件を満たす限り、入力部11から入力される電源の電圧値を、要求電圧が示す任意の電圧値に変換させる。
【0034】
図1の給電制御部12において、電力出力部120は、電圧変換部122によって変換された後の供給電圧を持つ電力を、栓刃受部14から出力する部分である。
電圧判定部121は、要求電圧161が、所定の供給可能電圧条件を満たすか否かを判定する部分である。すなわち、バーコード読取部13で読み取った要求電圧161が供給可能な電圧か否かを判定する部分である。上記したように、電圧判定情報として、上限(Vb)と下限(Va)が設定されている場合、要求電圧161(Vx)が供給可能電圧条件Va≦Vx≦Vbを満たすとき、その要求電圧は供給可能であると判定される。
一方、上記条件を満たさない場合、たとえば、要求電圧161(Vx)が上限値(Vb)よりも大きい場合は、供給不可と判定される。
ただし、供給可能電圧に限定がない場合は、電圧判定部121で判定する必要はなく、要求電圧に対応した電圧値を持つ電力をそのまま出力すればよい。
【0035】
電圧変換部122は、電源供給部4から入力部11に入力された電力の供給電圧を、要求電圧161(Vx)に変換する部分である。
たとえば、入力部11に供給される電圧が直流(DC)10Vであった場合に、要求電圧(Vx)がDC5Vであったとすると、電圧変換部122は、DC−DC変換を行い、出力すべき電圧をDC5Vに変換する。変換後の供給電圧DC5Vの電力は、電力出力部120によって栓刃受部14を介して出力される。
【0036】
プラグ挿入検知部17は、プラグ2がコンセント1に挿入されたか否かを検知する部分である。具体的には、後述するように、たとえばプラグ2の栓刃21が栓刃受部14と接触する前であって、かつバーコードの読み取りができない状態の場合に、コンセントの挿入口の入口付近に設けられたスイッチを用いて、プラグの一部分が挿入口に挿入されたことを検知する部分である。
プラグ挿入検知部17としては、たとえば、挿入されてくるプラグの側面に押されることにより、機械的にあるいは電気的に検知を行うスイッチを用いることができる。
このプラグ挿入検知部17は、スイッチが閉状態(ON)となった場合に、バーコード読取部における動作を行わせる。すなわち読取光の発光とバーコードからの反射光の受光の動作を行わせる。
一方、スイッチが開状態(OFF)の場合は、バーコードの読取り動作を行わないようにする。これによりスイッチが閉状態となっているときのみ、発光と受光動作を行うので、コンセントの省電力化を図ることができる。
【0037】
図1において、プラグ2は、コンセント1に差し込むことにより、電気機器3の本体部分に、電力を与える部分である。
プラグ2は主として、栓刃21と、バーコード22と、受電部23とから構成される。
ここで、栓刃21は、一般的に二極の凸形状の電極部分であり、栓刃受部14の凹部に挿入することにより、受電する部分である。受電部23は、栓刃21を介して受電された電力を電気機器3の本体に与える部分である。
【0038】
バーコード22は、貼布可能なシートに印刷され、このシートは、コンセントのバーコード読取部13によって読み取ることができるようにプラグの表面上に貼付される。バーコードには、所定のコード情報が含まれている。
バーコード22は、プラグ2がコンセントの栓刃受部14に接続されたときに、バーコード読取部13によって読み取ることが可能な位置に配置される。
具体的には、コンセント1に備えられるバーコード読取部13の発光部131および受光部132と対向するような位置であって、バーコードからの反射光が受光部132に入射されるような位置に、バーコードが配置される。
また、プラグ2がコンセント1に差し込まれ、バーコード22と受光部132との距離が所定範囲内となった場合に、バーコードからの反射光が受光部132に入射され、コード情報が読み取られるようにする。
【0039】
図3に、この発明のプラグの一実施例の概略外観図を示す。
図3に示すように、コンセント1と対向する平面25上であって、栓刃21の外側に、バーコード22を配置する。
この場合、コンセント1のバーコード読取部13は、図3(b)のように、バーコード22と対面する位置に配置する。
【0040】
図3(b)のように、プラグ2の栓刃21が、コンセント1の栓刃受部14に差し込まれる前は、発光部131から読取光が出射されても、バーコード22にその光が届かないか、または、バーコード22に読取光が照射されても、その反射光が受光部132まで戻ってこない。すなわち、反射光は受光部132で受光されず、コード情報は、まだ読み取ることができない。
一方、図3(c)のように、プラグ2の栓刃21が、コンセントの栓刃受部14に差し込まれた場合、発光部131から出射された読取光は、バーコード22に照射されて、その反射光が受光部132に受光される。
受光部132で反射光が検出されると、検出された反射光に対応した電気信号が出力され、この電気信号からコード情報が読み取られ、このコード情報の内容に基づいて、給電制御が行われる。
バーコード22は、上記したように種々の規格のものを用いることができるが、たとえば、ITF(インターリーブド2OF5)、CODE39、QRコード(2次元シンボル)などの規格を用いることができる。
【0041】
このように、給電制御をするためのコード情報をバーコード22に含める場合、バーコードは、専用プログラムを用いてパソコン等で容易に作成でき、シール用紙等に簡単に印刷することができる。
また、バーコード等を印刷したシートを、プラグ2の所定の位置に貼り付けるだけでよいので、作業者の負担も軽く、製造コストも少なくすることができる。
【0042】
図2に、この発明のコード情報の検出に関係する部分の一実施例の構成ブロック図を示す。
図2において、コンセント1は、図1の一部分の構成のみを示している。
バーコード読取部13は、上記したように、読取光を発光する発光部131と、バーコードからの反射光を受光する受光部132とから構成される。
給電制御部12は、受光部132から送られる電気信号を解析しコード情報を検出して、受信情報160として記憶部16に記憶させる。
ここで、発光部131から出射される読取光は、たとえば定期的に出射され、コード情報の読取処理も、同期して定期的に行うことが好ましい。
あるいは、プラグ挿入検知部17によって、プラグの一部分が挿入口に挿入されたことを検知した後に、読取光を出射して読取処理をするようにしてもよい。
【0043】
バーコード22に含められるコード情報220としては、上記した受信情報160の要求電圧161と対応する情報が記憶される。この発明では、要求電圧221とは、プラグに接続されている電気機器3の動作に必要な電圧値が予め設定された情報である。
【0044】
この発明では、図2に示すように、コンセント側からプラグ側へ向けての光の出射と、プラグ側からコンセント側へコード情報が含まれる光の反射とが非接触で行われる。この反射光の受光は、バーコードと受光部とが所定の距離以内に接近したときのみ成立するように、両者の位置と距離と、光の出射角度と、出射される光の強度を設定する。
たとえば、図3(c)のように、使用者がプラグ2をコンセント1に接近させ、プラグの栓刃21が、コンセントの栓刃受部14に実際に差し込まれて物理的に接続された状態となった後、バーコード22とバーコード読取部13とが対向し、出射光がバーコード22に当たり、バーコードからの反射光が受光部132に入射されるようにする。
【0045】
また、栓刃21の先端の一部分が、コンセントの栓刃受部14の先端に接触した直後から栓刃21が栓刃受部14に完全に差込まれてしまうまで、反射光が受光部132に受光されるようにしてもよい。
すなわち、アーク放電の防止の観点から、栓刃21と栓刃受部14とが物理的に接触した後に、コード情報の受信が可能となるようにする。このコード情報の受信があったことを確認した後、実際に給電を開始すればよい。
【0046】
さらに、アーク放電防止の観点から、プラグ2をコンセント1から引き抜く場合は、まず、バーコードからの反射光が受光部132に受光されなくなった後に、プラグの栓刃21と栓刃受部14との物理的な接触を解離するようにすることが好ましい。
すなわち、受光部132に反射光が受光されなくなった時点では、栓刃21と栓刃受部14とはまだ接続状態である。
このとき、受光されないことを検出することにより、プラグ2がコンセント1から引き抜かれる途中であると判断し、上記栓刃21と栓刃受部14との接続状態が保たれている間に、給電を停止するようにする。この後、給電停止した後に、栓刃と栓刃受部との接続が解離されることになるので、アーク放電が防止できる。
【0047】
<バーコードの配置例>
図3の(a)、図8aおよび図8bに、この発明のバーコードを配置する位置について、いくつかの実施例の説明図を示す。
図3の(a)には、プラグ2の2本の栓刃21が配置されている平面上であって、プラグの栓刃21とコンセントの栓刃受部14とが接続されたときに、コンセント1と対向するプラグの接触面に、バーコード22を配置した説明図を示した。
【0048】
図3の(a)の場合、プラグ検出部13の発光部131と受光部132は、図3の(b)に示したように、プラグの接触面と対向するコンセントの表面であって、バーコードと対向する位置に設ければよい。
【0049】
図8aには、バーコード22を、プラグの接触面のうち、2本の栓刃21の間に配置した実施例の図面を示している。
この場合は、発光部131と受光部132は、プラグの接触面と対向するコンセントの表面であって、バーコードと対向する栓刃受部14の2つの凹部の間の領域に設ければよい。
また、トラッキング現象は、上記したように、2つの栓刃間で発生するものである。そこで、トラッキング現象をできるだけ早期に検出するために、図8aのように配置されたバーコードが印刷されたシートを感熱シートとするか、あるいは、バーコードの印刷インクに、感熱インクを用いることが好ましい。
【0050】
感熱シートとは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、光の反射率が低下するシートである。
たとえば、表面の色が白色から黒色に変化するシートである。光の反射率が低下すると、バーコード読取部によってバーコードが読み取れなくなるので、バーコードが読み取れなくなった場合は、栓刃受部14への給電を停止する。
これにより、バーコード自体が読み取れないので、所望の電圧値を持つ電力を供給することもできなくなるが、給電が停止されたことにより2つの栓刃間には電位差は生じないので、トラッキング現象の発生を未然に防止できる。
【0051】
また、感熱インクは、バーコードが存在する付近が所定の温度以上となったときに色が変化するインクである。
たとえば、室温では、黒色でありバーコードとして読み取れるが、所定の温度以上となった場合に、白色または透明となるようなインクを用いる。
このようなインクを用いることによっても、トラッキング現象が発生する程度の表面温度となった場合に、バーコードを読み取れなくすることができるので、このような場合に栓刃受部14への給電を停止することにより、トラッキング現象の発生を未然に防止できる。
ここで、感熱シートとしては、たとえば、日油技研工業(株)の感熱シート(LI−125)を用いることができる。
これは、表面温度が125℃を超えると、表面の色が白色から黒色へ変化するシートであり、黒色へ変化した後は元の白色には戻らない不可逆性示温材である。
【0052】
この他に、表面温度の現在の温度に対応して白色と黒色との間で色が変化する可逆性示温材を用いてもよい。また、表面温度の上昇に伴って、光の反射率が徐々に低下するように変化するものでもよく、色の変化は、必ずしも黒色への変化でなくてもよい。
また、感熱インクとしては、温度によって色が変化する色素や染料を含んだインクを用いればよい。
たとえば、感熱インクの一種の120度以上で加熱することにより、 インクの色が消去される特性の消色インクを用いればよい。
【0053】
バーコード22の位置は、図8aのような位置に限定するものではなく、プラグの接触面の任意の位置であってもよい。
また、コンセント1に設けられた発光部131と受光部132の位置がすでに固定されている場合、たとえば家の建築時に、プラグ検出部13を備えたコンセント1がすでに設置されているような場合、利用者は、シール状の反射シートの裏紙をはがして、発光部131と受光部132の位置と対向するプラグの接触面の位置に、反射シート22を貼り付ければよい。
すなわち、コンセントのプラグ検出部13の位置がすでに固定されている場合であっても、反射シートをシール状とすれば、固定されたそのプラグ検出部13の位置に対向するように、反射シートを貼る位置を後で変更することができる。
【0054】
図8bには、バーコード22を、プラグの接触面とは異なる面に設けた実施例の図面を示している。
図8bでは、上側の面にバーコード22を設けているが、上下左右のうちどの面に設けてもよい。
この場合は、コンセント1側のプラグ検出部13は、コンセント1の表面ではなく、コンセントに凹部領域を設け、その凹部領域に向かって検知光を出射できるような位置に発光部131を設け、反射シートからの反射光が受光できるような位置に受光部132を設ける。
【0055】
<バーコード読取状態の変化の説明>
図6aから図6dに、図8bのようなプラグ2を用いる場合のバーコード読取状態の変化の説明図を示す。
図6aから図6dは、プラグをコンセントに差し込む場合のバーコードの位置の変化を示した図面であるが、バーコード読取部13の位置はどれも同じである。
図6dを用いて説明すると、コンセント1に凹部領域を設け、この凹部領域は、プラグ全体が差し込める程度の大きさとする。凹部領域の奧には、栓刃21を差し込む栓刃受部14を設ける。
凹部領域の上面側に、バーコード読取部13を設ける。
バーコード読取部13の発光部131から出射される読取光は、凹部領域に向かって出射される。
発光部131は、図6dのようにプラグの栓刃21が、栓刃受部14に完全に挿入された状態で、発光部131から出射される読取光がバーコード22の表面のどこかに当たるように配置する。バーコードは、図面の左右方向にある程度長い幅を持った平面シートとする。
【0056】
また、バーコード読取部13の受光部132は、図6dの状態で、バーコードからの反射光が、受光部132の受光面に入射されるような位置に配置する。
この場合、図8bのプラグのバーコード22が存在する面が、凹部領域の上面側、すなわち、バーコード読取部13が配置されている面と対向するように、プラグを挿入する必要がある。
バーコード読取部13は、図6aから図6dに示すように凹部領域の上面側に設けるのではなく、凹部領域の下面側に設けてもよい。
あるいは、交流電源の場合でプラグの差し込み方向を限定しないようにするためには、凹部領域の上面側と下面側に、それぞれバーコード読取部13を設けてもよい。この場合は、利用者はプラグを差し込むときに、その上下方向を気にしなくてもよい。
【0057】
次に、図6aから図6dを用いて、バーコード読取部13による反射光検知のタイミングについて説明する。
図6aはプラグとコンセントがまだ接続されておらず、かつバーコードからの反射光も検出されていない状態を示している(プラグ未接続、反射光非検出状態)。
図6bは、プラグとコンセントが接続されており、かつバーコードからの反射光が検出されていない状態を示している(プラグ接続、反射光非検出状態)。
図6cと図6dは、プラグとコンセントが接続されており、かつバーコードからの反射光が検出された状態を示している(プラグ接続、反射光検出状態)。
図6cと図6dの状態では、バーコード読取部13により、バーコードの情報(要求電圧)が読み取られる。
【0058】
また、図6cは、プラグの差し込み途中で、反射光の検出ができるようになった初期的な状態を示している。
図6dは、プラグの栓刃21がコンセントの栓刃受部14の奧まで完全に差し込まれた状態を示している。
したがって、図6cから図6dまで、プラグが図面の左側方向へ徐々に押し込まれるが、この間はずっと、反射光の検出がされている状態であって、バーコードの情報が読み取れている状態であることを意味する。
【0059】
この発明では、特に、直流電源を供給する場合に発生するアーク放電を防止するために、反射光の検出の有無と、実際の給電を行う前の栓刃21と栓刃受部14との接続のタイミングを次のようにする。
(1)プラグをコンセントに差し込む場合
プラグの栓刃21が、コンセント1の栓刃受部14に接触した後に、受光部132による反射光の検出ができるようにする。
栓刃21と栓刃受部14とが所定長さ以上接続されるような位置まで、栓刃21が差し込まれたときに、反射光の検出ができるように、受光部132を配置する。
また、反射光の検出がされた後に、栓刃受部14を介して給電を開始するようにする。
【0060】
図6aでは、プラグ2がコンセント1の凹部領域に挿入されつつあるが、栓刃21と栓刃受部14とが、まだ接続されていない状態を示している。
このとき、プラグのバーコード22は、まだ凹部領域の入口付近にあり、発光部131から読取光が出射されても、読取光はバーコード22に当たらない。
すなわち、プラグ2が図6aのような挿入状態で、プラグ未接続状態では、発光部131から出射された読取光が、バーコード22には当たらないような位置に、発光部131を配置する。
【0061】
また、図6bでは、栓刃21の先端部分と栓刃受部14とが接続された状態(プラグ接続状態)を示しているが、この状態でも、まだ、読取光はバーコード22に当たらない。
すなわち、図6aのみならず、図6bのように、栓刃21の先端部分のみが栓刃受部14と接続されたプラグ接続状態でも、読取光がバーコード22には当たらないような位置に発光部131を配置する。あるいは発光部131から出射される光の出射方向、ビーム径、光強度や、発光部131と挿入されるプラグ2のバーコード22の表面との距離を予め設定しておく。
また、図6bの状態では、栓刃21と栓刃受部14とが接続されているため、給電可能な状態ではあるが、反射光が検出されないので、給電は行わない。
【0062】
図6cは、図6bの状態から、プラグの栓刃21が、栓刃受部14にさらに押し込まれた状態を示している。
この状態では、バーコード読取部13の発光部131および受光部132とほぼ対向する位置まで、バーコード22がきている。
バーコード22は、図面の左右方向に幅を持った平面シートであるので、図6cでは、バーコード22の左端部付近に、読取光が当たるようになった状態を示している。
また、バーコード22に当たった読取光は、バーコード22によって反射され、受光部132の方向へ進行し、受光部132に検出される。
反射光が受光部132によって検出されると、バーコード22を備えたプラグ2がすでにコンセントに接続された状態となっていると判断され、給電してもよい状態になったと判断される。
後述するように、図6cのように、反射光が検出された後に、栓刃受部14を介して、栓刃21への給電が開始される。
【0063】
図6dは、図6cの状態から、さらにプラグの栓刃21が押し込まれ、コンセント1の栓刃受部14の奧まで完全に挿入された状態を示している。
この状態でも、図6cと同様に、バーコード22の表面に、読取光が当たっており、かつ、バーコードからの反射光が、受光部132の受光面に進行して、反射光が検出される。
図6cの栓刃の挿入状態から図6dの栓刃の完全挿入状態までの栓刃の左方向への移動距離が、たとえば1mmであったとすると、反射シート22の図面の左右方向の幅は、たとえば1mm以上2mm以下の長さに設定すればよい。
ただし、幅の上限値は、プラグの大きさによっても制限されるので、これに限るものではない。
また、図6dの状態でも、反射光が検出されているので、栓刃受部14を介した給電は、そのまま継続して行う。
【0064】
(2)プラグをコンセントから引き抜く場合
プラグの栓刃21が、コンセント1の栓刃受部14から離脱される前に、先に、受光部132による反射光の受光ができなくなるようにする。
すなわち、プラグの栓刃21が引き抜かれる途中において、栓刃21と栓刃受部14とがまだ接続された状態で、バーコードからの反射光が検出されなくなるような位置に、受光部132を配置する。
また、反射光の検出がされなくなった後であって、栓刃21と栓刃受部14とがまだ接続された状態のときに、今まで実施されていた給電を停止する。
【0065】
図6で説明すると、まず、図6dの状態において、現在電気機器への給電中の状態であったとする。
図6dの状態から、プラグがわずかに引き抜かれ図6cの状態となった場合、プラグ接続状態であるため給電はそのまま継続され、かつ受光部による反射光の検出状態のままである。
プラグが図面の右側へさらに引き抜かれ、図6cから図6bの状態となった場合、発光部131から出射した検知光がバーコードに当たらなくなったので、反射光の非検出状態となる。すなわち、バーコードの情報が読み取れない状態となる。
このとき、反射光が検出されなくなったので、栓刃受部14への電力の出力をやめ、給電を停止させる。
この状態では、まだ、栓刃21と栓刃受部14とは接続された状態である。
したがって、栓刃21と栓刃受部14との物理的な接続が保持されたままの状態で、給電が停止される。
【0066】
次に、さらにプラグが引き抜かれると、図6bから図6aの状態となる。
このとき、栓刃21と栓刃受部14とが物理的に離れた状態となる。また、反射光の検出もできない状態である。
すなわち、図6bの状態ですでにプラグ側への給電が行われていないので、図6aのように、栓刃21と栓刃受部14とが物理的に離れる瞬間に、アーク放電は発生しない。
【0067】
この発明では、以上のように、プラグに備えられたバーコード22と、コンセントのバーコード読取部13とを用いて、バーコードからの反射光の検出の有無によって給電制御を行い、反射光の検出のタイミングと、栓刃21と栓刃受部14との接続のタイミングとが上記の図6のような関係となるように、バーコード22とバーコード読取部13の相対的な位置関係を設定するので、簡易な構成で、アーク放電の発生を防止できる。
【0068】
<給電制御処理の実施例>
以下に、この発明のコンセントにおける給電制御処理の一実施例を説明する。
図4に、この発明のコンセントの給電制御処理の一実施例のフローチャートを示す。
初期状態としては、コンセント1にプラグ2が接続されておらず、コード情報の受信もしていない状態(プラグ未接続状態)とする。
また、この状態では、電力出力部120が栓刃受部14に、電力を出力していない状態であるとする。
さらに、バーコード22には、要求電圧221が記憶されているものとする。
【0069】
ステップS1において、バーコードの読取動作を行う。
ここでは、まず給電制御部12は、バーコード読取部13に対して、光の発光要求を送る。
バーコード読取部13は、この発光要求があれば、発光部131から読取光を出射する。その後受光部132がバーコードからの反射光を受光すると、その反射光に対応した電気信号を出力する。
読取光の出射は、たとえば、一定期間ごとに、一定時間の間だけ行えばよい。
【0070】
ステップS2において、給電制御部12は、受光部132によって、反射光に対応した電気信号が受信されるか否か、すなわちバーコードが読み取られたか否かをチェックする。
コンセント1とプラグ2が所定距離以上離れており、反射光が受光されない場合は、バーコードは読み取られなかったので、ステップ1へ戻り、再度バーコードの読取動作を行う。
一方、コンセント1にプラグ2が差し込まれ、バーコード読取部13とバーコード22とが所定距離内にまで接近し、受光部132にバーコードからの反射光が受光された場合、バーコードに含まれるコード情報に対応した電気信号が出力されるので、ステップS3へ進む。
【0071】
次に、ステップS3において、給電制御部12は、出力された電気信号に対応するコード情報を検出し、受信情報160を取得し、記憶部16に記憶させる。
ここで、受信されたコード情報としては、要求電圧161(Vx)を取得する。
【0072】
ステップS4において、電圧判定部121が、要求電圧161の判定処理を行い、給電の可否を判断する。
具体的には、上記した電圧判定情報(Va、Vb)を読み出し、この電圧判定情報と、受信した要求電圧161(Vx)と比較して、所定の供給可能電圧条件(Va≦Vx≦Vb)を満たす場合は、このコンセントから要求電圧の電力を給電可能と判定する。この場合はステップS5へ進む。
一方、上記条件を満たさない場合は、給電不可と判定し、ステップS6へ進む。
ただし、受信した要求電圧161に相当する電圧を常に出力できる場合は、ステップS4とS6の処理は不要であり、ステップS3の後、すぐにステップS5へ進んでもよい。
【0073】
ステップS6において、報知部15が要求電圧の電力を供給できないことを示す報知を行う。
たとえば、給電不可を示す情報を表示部151に表示する。表示部151がLEDの場合、たとえば、赤のLEDを点灯あるいは点滅表示させる。
または、音声出力機能を有している場合は、スピーカ152から給電不可であることを示す音声を出力する。
その後、ステップS7へ進む。
【0074】
ステップS5へ進んだ場合、要求電圧161を満たすような給電が、このコンセントから可能であることを意味する。
ステップS5において、電圧変換部122が、入力部11から入力される電力の供給電圧を、要求電圧161に変換する。
供給電源がDCの場合は、DC−DC変換を行う。あるいは供給電源がACの場合はAC−AC変換を行う。
その後、電力出力部120が、変換後の供給電圧を持つ給電電力を、栓刃受部14に出力する。これにより、栓刃受部14に接続された栓刃21に対して、給電が開始される。
その後ステップS7に進む。
【0075】
なお、ステップS5において、報知部15によって給電状態となったことを示す報知をしてもよい。たとえば、LED表示の場合、給電中を意味する緑色のLEDの点灯表示をしてもよい。
ステップS5において、使用者がプラグ2をコンセント1に差込む操作をした後、プラグとコンセントは接続状態にあるので、使用者から見ると、緑色のLEDの表示を確認することにより、給電が開始されたことがわかり、接続された電気機器の使用が可能となったと判断できる。
【0076】
一方、ステップS6においても、使用者から見ると、プラグ2をコンセント1に差し込んだので、給電可能状態となり接続された電気機器が使用できるようになることが望ましいが、たとえば、赤LEDの点滅表示を確認することにより、使用者は、その電気機器がそのコンセントでは使用できないことを知ることができる。
【0077】
ステップS7において、給電制御部12は、バーコード読取部13により、バーコードの読取動作を行わせる。この動作は、ステップS1と同様の処理を行えばよい。
ステップS8において、ステップS2と同様に、バーコードによる反射光が受光されるか否か、チェックする。
ここで、反射光が受光された場合、プラグがコンセントに接続されている状態、すなわち給電中の状態が現在まで継続されていることを意味するので、ステップS7へ戻り、反射光が受光されるか否かを再度チェックする。この場合は、給電状態がそのまま継続される。
【0078】
一方、ステップS8において、バーコードによる反射光が受光されなくなった場合、ステップS9へ進む。反射光が受光されなくなった場合とは、たとえば、プラグ2がコンセント1から引き抜かれた場合である。
【0079】
ステップS9において、プラグが引き抜かれたことにより給電する必要がなくなったので、給電を停止する。
すなわち、給電制御部12は、電圧変換部122による電圧変換処理や、電力出力部120による電力出力処理を停止させる。その後、ステップS1へ戻る。
【0080】
上記に示したように、この発明では、電気機器を実際に使用する前に、バーコードが読み取れない場合は給電が開始されることはない。また、栓刃と栓刃受部とが接続された後に、バーコードが読み取られるので、確実に給電可能となった後に給電が開始され、アーク放電が発生することもない。
また、この発明では、バーコードに基づいて、出力する電力の電圧値を可変にすることができ、バーコードに含まれていた要求電圧に相当する電圧の電力をプラグ側へ供給することができる。従来例のコンセントでは、予め用意された数種類の異なる電圧しか出力することができなかったが、要求電圧の数値そのものをバーコードによって指定できるので、より適切な電圧値を持つ電力を出力でき、さらに、動作電圧の異なる種々の電気機器をコンセントに接続することができるようになる。
【0081】
<コード情報の受信処理のタイミング>
図4の実施例では、バーコードに要求電圧221を予め記憶し、この要求電圧がバーコード読取部13によって受信される場合を説明した。
ここでは、このコード情報が、受信されるタイミングについて説明する。
【0082】
図5に、コード情報を受信して、コンセントとプラグ間で行われる給電制御の実施例のタイムチャートを示す。
図5において、読取光の発光、バーコードからの反射光の受光、要求電圧の判定の各処理は、図4に示したものと同様の処理を行えばよい。
【0083】
図5のステップSC1において、コンセント1とプラグ2が非接近状態では、読取光がコンセント1の発光部131から定期的に出射される。ただし非接近状態では、この読取光はバーコード22には当たらないので、反射光は生じない。
プラグ2がコンセント1に差し込まれ、バーコード読取部13とバーコード22とが所定の距離まで接近した場合、読取光がバーコードに照射され、バーコードからの反射光が、受光部132の方へ進行する。
【0084】
ステップSC2において、受光部132によってバーコードからの反射光が受光される。
ステップSC3において、受光した反射光から生成された電気信号を解析する。これにより、電気信号からコード情報(要求電圧)を取得し、記憶部16に受信情報160として記憶する。
【0085】
ステップSC4において、電圧判定部121が要求電圧の判定処理を行う。この処理は、図4のステップS4と同じ処理である。受信した要求電圧161がステップS4の条件を満たさない場合は、ステップS6へ進み、給電できないことを報知し、以下の処理は行わない。
ステップSC4で、要求電圧161がステップS4の条件を満たす場合、ステップSC5へ進む。
【0086】
ステップSC5において、給電をするために、電圧変換部122が供給電圧を要求電圧161に変換する。
ステップSC6において、電力出力部120が、要求電圧を持つ電力を栓刃受部14に出力する。
これにより、要求電圧および要求電流に対応した電力の供給が開始される。
プラグ側では、ステップSP1において、プラグの栓刃21で、電力の受電を開始する。
この後、接続された電気機器が使用可能状態(給電中)となる。
【0087】
その後、ステップSC7において、バーコードの読み取りができなくなった場合は、ステップSC8において、電力の供給を停止させる。すなわち、電力出力部120が電力の出力を停止する。
これにより、プラグ側では、ステップSP2のように、栓刃21からの受電が停止され、非給電状態となる。
【0088】
<プラグ挿入検知>
図7aおよび図7bに、プラグがコンセントに挿入されたことを検知する動作の説明図を示す。ここでは、プラグ挿入検知部17からの検出信号に基づいて、バーコード読取動作を制御する。
図7には、プラグ挿入検知部17に接続されたスイッチ171を備えたコンセントを示している。
スイッチ171は、コンセントの凹部領域にその一部分が突出するように取り付けられる。
また、プラグ2が所定の位置まで挿入された場合、スイッチ171の上部がプラグ表面と接触し、プラグ2によってスイッチ171が押下げられ、閉状態となるような位置に、スイッチ171が配置される。
図7aのように、プラグ2がコンセントの凹部領域の挿入口にわずかに挿入された状態では、スイッチ171は開状態(OFF)であり、プラグ挿入検知部17から検知信号は出力されない。
一方、図7bのように、プラグ2が挿入口から凹部領域の図面の左方向へ向かってさらに挿入されると、プラグの下面がスイッチ171と接触し、スイッチ171が下方に押下げられ、閉状態(ON)となる。
【0089】
このとき、スイッチ171が閉状態(ON)となることにより、プラグ挿入検知部17から検知信号が出力される。この検知信号は、給電制御部12あるいはバーコード読取部13へ送られる。
また、図7bにおいて、スイッチ171が閉状態(ON)となった直後の場合、プラグの栓刃21は栓刃受部14に接続されておらず、かつ、バーコードも読み取ることのできない状態とする。
【0090】
まず、図7aの場合、プラグ挿入検知部17から検知信号が出力されていないので、給電制御部12は、バーコード読取部13によるバーコード読取動作をしないようにする。
すなわち、発光部131から読取光の発光はせず、受光部132からの受光の有無もチェックしないようにする。この場合、バーコードの読取に関しては、消費電力を少なくすることができる。
【0091】
次に、図7bの場合、検知信号が出力されたので、給電制御部12は、バーコード読取部13に対して、バーコード読取動作を開始するように制御する。
すなわち、発光部131から読取光を出射をし、受光部132による受光の有無のチェックをするようにする。
このように、スイッチによりプラグの挿入状態を検知した後に、バーコードの読取動作を開始することにより、省電力動作が可能となる。
【0092】
図7a,図7bでは、プラグ挿入検知部17でプラグの挿入を検知した後に、栓刃と栓刃受部の接続が行われることになる例を示した。しかし、これに限られるものではなく、栓刃21と栓刃受部14とが接続された後であって、発光部131から出射される読取光がバーコードに当たる前に、プラグ2とスイッチ171とが接触し、スイッチが閉状態(ON)となるようにしてもよい。
【0093】
この場合、栓刃21が栓刃受部14に接続された後に、プラグ挿入検知部17から検知信号が出力され、その検知後に、バーコード読取動作を開始することになる。
すなわち、プラグ挿入検知部17は、栓刃21と栓刃受部14とが接続されたことを検知する機能を有するものと言うことができる。
したがって栓刃と栓刃受部とが接続されて確実に給電可能な状態となった後に、バーコードの読取動作が開始されるので、同様にバーコード読取動作の省電力化が可能となる。
【符号の説明】
【0094】
1 コンセント
2 プラグ
3 電気機器
4 電源供給部
11 入力部
12 給電制御部
13 バーコード読取部
14 栓刃受部
15 報知部
16 記憶部
17 プラグ挿入検知部
21 栓刃
22 バーコード
23 受電部
120 電力出力部
121 電圧判定部
122 電圧変換部
131 発光部
132 受光部
151 表示部
152 音声出力部(スピーカ)
160 受信情報
161 要求電圧
171 スイッチ
220 コード情報
221 要求電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグとコンセントからなる給電システムであって、
前記プラグが、電力を受電する栓刃と、コード情報を含むバーコードとを備え、
前記コンセントが、供給される電力を入力する入力部と、
入力された電力を、接続される電気機器のプラグに給電する栓刃受部と、
前記プラグに備えられたバーコードに読取光を出射し、バーコードからの反射光を受光して前記バーコードに含まれるコード情報を読み取るバーコード読取部と、
前記バーコード読取部の読み取り結果に基づいて、前記入力された電力の前記栓刃受部への出力を制御する給電制御部とを備え、
前記給電制御部が、前記バーコード読取部が読み取ったコード情報に、前記電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれる場合、前記入力部から入力された電力の供給電圧を前記要求電圧に変換する電圧変換部と、変換後の供給電圧を持つ電力を前記栓刃受部から出力する電力出力部とを備えたことを特徴とする給電システム。
【請求項2】
前記バーコード読取部が、前記プラグのバーコードに対して読取光を出射する発光部と、バーコードからの反射光を受光する受光部とを備え、
前記発光部と受光部は、プラグが前記栓刃受部に接続されたときに、前記プラグのバーコードと対向し、かつ前記バーコードからの反射光が受光部に入射する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の給電システム。
【請求項3】
前記栓刃と前記栓刃受部とが接続された後に、前記受光部によるバーコードからの反射光の受光が行われ、かつ、前記栓刃と前記栓刃受部との接続が離脱される前に、前記受光部による反射光の受光ができなくなるように、前記バーコードが前記プラグに配置され、
前記給電制御部は、前記バーコード読取部が前記バーコードを読み取った場合には前記要求電圧を持つ電力を前記栓刃受部へ出力し、
前記バーコード読取部が前記バーコードを読み取れない場合には入力された電力を前記栓刃受部へ出力しないことを特徴とする請求項2記載の給電システム。
【請求項4】
前記バーコードは貼付可能なシートに印刷され、前記バーコードが印刷されたシートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、光の反射率が低下する感熱シートであることを特徴とする請求項1,2または3のいずれかに記載の給電システム。
【請求項5】
前記給電制御部が、前記栓刃受部から電力を出力している状態のときに、前記シートの光の反射率が低下し、所定の光強度よりも小さい反射光しか受光されなくなった場合、前記電力を栓刃受部へ出力しないようにすることを特徴とする請求項4に記載の給電システム。
【請求項6】
前記プラグは、2本の栓刃を備え、前記バーコードが印刷されたシートは、プラグの栓刃が配置される平面上であって、プラグの栓刃とコンセントの栓刃受部とが接続されたときに対向するプラグの接触面の前記2本の栓刃の間に設けられることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の給電システム。
【請求項7】
前記シートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、その表面の色が黒色へ変化することを特徴とする請求項4,5または6のいずれかに記載の給電システム。
【請求項8】
前記入力部に入力される電力は、直流電源から供給される直流電力又は交源電源から供給される交流電力のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の給電システム。
【請求項9】
前記コンセントが、前記プラグの一部分が挿入口に挿入されたことを検知するプラグ挿入検知部をさらに備え、プラグ挿入検知部がプラグの一部分が挿入口に挿入されたことを検知した後に、前記バーコード読取部がバーコードの読取動作を開始することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の給電システム。
【請求項10】
コンセントの栓刃受部に挿入することにより電力を受電する栓刃と、コード情報を含むバーコードが印刷されたシートとを備え、前記シートは、前記栓刃が前記コンセントの栓刃受部に接続された後に、コンセント側から出射された光が前記バーコードに照射されコンセント側の受光部に向けて反射されるように配置されることを特徴とするプラグ。
【請求項11】
前記シートは、その表面温度が所定の温度よりも上昇した場合に、光の反射率が低下する感熱シートであることを特徴とする請求項10に記載のプラグ。
【請求項12】
供給される電力を入力する入力部と、
入力された電力を、接続される電気機器のプラグに給電する栓刃受部と、
プラグに備えられたバーコードに対して読取光を出射する発光部と、受光部とを有し、読取光の反射光を前記受光部が受光することにより、前記バーコードに含まれるコード情報を読み取るバーコード読取部と、
前記バーコード読取部の読み取り結果に基づいて、前記入力された電力の前記栓刃受部への出力を制御する給電制御部とを備え、
前記給電制御部は、前記バーコード読取部が読み取ったコード情報に、前記電気機器が使用する電力の要求電圧が含まれる場合、前記入力された電力の供給電圧を前記要求電圧に変換し、その変換後の供給電圧を持つ電力を、前記栓刃受部から出力することを特徴とするコンセント。
【請求項13】
前記バーコード読取部がバーコードを読み取れない場合には、入力された電力を前記栓刃受部へ出力しないことを特徴とする請求項12に記載のコンセント。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図6c】
image rotate

【図6d】
image rotate

【図7a】
image rotate

【図7b】
image rotate

【図8a】
image rotate

【図8b】
image rotate


【公開番号】特開2012−10431(P2012−10431A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141742(P2010−141742)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】