説明

継手装置

【課題】ガタを確実に防止し得る継手装置を提供する。
【解決手段】継手装置1であって、内歯部材5と、ガイド部材2と、ガイド部材2に移動可能に取付けられる複数の外歯部材4と、ガイド部材2に対して動いて外歯部材4を内歯部材5に噛合わせる切換部材3を有しており、内歯部材5と外歯部材4と切換部材3は、ロック状態において相対移動不能な一体物1aになり、一体物1aとガイド部材2の間には、ガタ防止機構が設けられている。ガタ防止機構は、一体物1aに可動に取付けられる追込み部材7と、ガイド部材2に設けられる力受部2fを有し、ロック状態において追込み部材7が動いて力受部2fを押し、これにより一体物1aをガイド部材2に対して相対的に径方向に押圧する構成になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートのリクライニング装置などに用いられる継手装置に関し、とりわけガタ防止対策が施された継手装置に関する。
【背景技術】
【0002】
継手装置は、例えば車両用シートのリクライニング装置に用いられる。従来のリクライニング装置は、シートクッションまたはシートバックのいずれか側に取付けられる内歯部材と、他側に取付けられて内歯部材の外周を回動可能に支持するガイド部材を有している(特許文献1参照)。ガイド部材には、複数の外歯部材が移動可能に取付けられる。外歯部材は、ガイド部材の中心にて回動する切換部材(回転カム)によって径方向に押され、内歯部材に噛合うロック位置と噛合わせないアンロック位置との間で移動する。ロック状態では、複数の外歯部材と内歯部材と切換部材が相対移動不能な一体物になるが、一体物とガイド部材の間に生じる隙間によって、一体物がガイド部材に対してガタ付く。そしてそのガタ付きがシートバックのシートクッションに対するガタ付きになるという問題がある。
【特許文献1】特開2007−85521号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで本発明は、ガタを確実に防止し得る継手装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える継手装置であることを特徴とする。請求項1に記載の発明によると、ガタ防止機構は、ロック状態において相対移動不能になる一体物(複数の外歯部材と内歯部材と切換部材)とガイド部材のいずれか一方の部材に可動に取付けられる追込み部材と、いずれか他方の部材に設けられる力受部を有している。そしてロック状態において追込み部材が一方の部材に対して動いて力受部を押し、これにより一体物をガイド部材に対して相対的に径方向に押圧する構成になっている。したがってガタ防止機構によって一体物のガイド部材に対するガタが防止される。
【0005】
請求項2に記載の発明によると、切換部材と追込み部材のいずれか一方の部材には、長穴または長溝が形成され、他方の部材には、長穴または長溝に突入する突出部が突設されている。そしてガイド部材がロック状態からアンロック状態に動くことで突出部が長穴または長溝の端縁を押して追込み部材を力受部から離間させる構成になっている。したがってロック状態からアンロック状態にする過程においてガイド部材によって追込み部材を力受部から離すことができる。これによりガタ防止機構によるガタ防止状態をアンロック時において自動的に解除することができる。
【0006】
請求項3に記載の発明によると、ガタ防止機構は、追込み部材を力受部に向けて付勢する付勢部材を有している。したがって追込み部材がロック状態において付勢部材によって力受部を押し、これにより一体物をガイド部材に対して相対的に径方向に押圧し、ガタを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(実施の形態1)
実施の形態1を図1〜5にしたがって説明する。継手装置1は、図2に示すようにリクライニング装置であって、車両用シート14の車両用シート14のシートクッション15とシートバック16の間に設けられる。継手装置1は、シートクッション15のフレーム15aとシートバック16のフレーム16aを同軸上に回動可能に連結するために、フレーム15a,16aの一方に取付けられるガイド部材2(図2参照)と、他方に取付けられる内歯部材(ラチェット)5を有している。
【0008】
ガイド部材2と内歯部材5の間には、図1に示すようにこれらを回動不能なロック状態と回動可能なアンロック状態に切換えるロック機構として、切換部材(回転カム)3と複数の外歯部材(スライドポール)4が設けられている。そしてロック状態でのガタを防止するガタ防止機構として、追込み部材7と付勢部材8が設けられている。
【0009】
ガイド部材2は、図1に示すように円盤状であって外側面に複数の凸部2aを有している。凸部2aは、図2に示すフレーム15a,16aの一方に取付けられる。ガイド部材2の軸中心には、図1に示すように操作部材6が回動可能に挿入される孔2hが形成されている。操作部材6は、一端部にコイルスプリング10の中心部10aが係止される係止部6aを有しており、コイルスプリング10の先端部10bは、ガイド部材2の外側面に形成された掛止部2cの一つに掛け止められる。
【0010】
ガイド部材2の内側面には、図3に示すように回動支持部2bとガイド部2d,2eが形成されている。回動支持部2bは、ガイド部材2の外周縁に沿って立設しており、その内周側に配設された内歯部材5の外周を摺動可能に案内支持する。ガイド部2d,2eは、回動支持部2bの内周側に立設されており、ガイド部2d,2eの間に配設された外歯部材4を径方向に移動可能に案内支持する。
【0011】
ガイド部材2の中央には、図3に示すように切換部材3が軸回転可能に取付けられており、切換部材3の中心部には、操作部材6が嵌合される。操作部材6は、図1に示すコイルスプリング10によって図3の反時計回りに付勢されており、切換部材3をロック方向(反時計回り)に付勢する。操作部材6は、操作部材6の中心に嵌合された操作レバー11の操作によって時計回りに回動されて、切換部材3をアンロック方向(時計回り)に回動する。
【0012】
切換部材3は、図3に示すように外周部に複数の爪3aを有している。爪3aは、切換部材3がロック方向に回転した際に、外歯部材4を径方向外方に押す。外歯部材4は、これにより内歯部材5に噛合う(ロック状態)。切換部材3がアンロック方向に回転した際には、図5に示すように爪3aが外歯部材4に形成された鉤部4bを径方向内方に引く。これにより外歯部材4は、内歯部材5から離れる(アンロック状態)。
【0013】
外歯部材4は、図1,3に示すように径方向外側に外歯4aを有しており、外歯4aは、ロック状態において内歯部材5に噛合う。外歯部材4の径方向内側部には、鉤部4bが形成されており、鉤部4bは、アンロック状態において切換部材3の爪3aによって径方向内側に引き寄せられる。
【0014】
内歯部材5は、図1に示すように円盤状であって、外側面に複数の凸部5aを有している。凸部5aは、図2に示すフレーム15a,16aの一方に取付けられる。内歯部材5の外周縁には、図1に示すように円環状のリブ5bが形成されており、リブ5bの内周面に内歯5cが形成されている。
【0015】
内歯部材5は、図1に示す円環状の取付部材9によってガイド部材2に取付けられる。取付部材9は、図4に示すようにガイド部材2と内歯部材5を重ねた状態で外周部がガイド部材2の外周部にかしめられることで、内歯部材5をガイド部材2に対して脱落不能でかつ回動可能に保持する。
【0016】
ガタ防止機構の構成部品である追込み部材7は、図1,3に示すように金属板製であって、切換部材3の軸受部3cに回動可能に取付けられる。軸受部3cは、切換部材3の中央に形成された孔の縁部から追込み部材7側に張出し、追込み部材7の本体部7aの中央に形成された円孔7bに突入する。
【0017】
本体部7aの外周縁には、図1,3に示すように径方向外方に張出す張出部7cが形成されている。張出部7cの側縁7c1には、付勢部材8が当接される。付勢部材8は、ばね材から形成されており、基端部8aがガイド部材2に形成された取付部2gに取付けられ、先端部8bが側縁7c1に当接する。これにより追込み部材7は、付勢部材8によって時計回りに付勢される。
【0018】
追込み部材7は、図3に示すように付勢部材8の付勢力によって付勢されて、張出部7cがロック状態においてガイド部材2の力受部2fに当接する。力受部2fは、円柱状であってガイド部材2に突設されている。張出部7cは、力受部2fに当接する径方向外側縁7c2を有しており、径方向外側縁7c2は、力受部2fに面する方向に傾斜角度を有している。そのため径方向外側縁7c2は、付勢部材8からの付勢力を周方向から径方向に変換する。
【0019】
張出部7cには、図1,3に示すように長穴7dが形成されている。長穴7dは、追込み部材7の回転中心を中心とする円弧状に延出している。長穴7dには、切換部材3に突設された突出部3dが挿入されている。そのため突出部3dは、切換部材3が図3に示すロック位置から図5に示すアンロック位置に時計回りに回転させた際に、長穴7dの端縁7d1に当たり、追込み部材7を時計周りに押す。これにより追込み部材7は、力受部2fから離間する。
【0020】
図5に示すようにアンロック状態では、外歯部材4が内歯部材5に対して噛合い解除された状態になる。アンロック状態からロック状態にする際には、先ず操作レバー11に加えた操作力を解除する。これにより操作レバー11が図1に示すコイルスプリング10の付勢力によって回転し、操作レバー11とともに切換部材3が回転し、図3に示すように切換部材3が外歯部材4を径方向外方に押し、外歯部材4が内歯部材5に噛合う。その結果、切換部材3と外歯部材4と内歯部材5は、相互に移動不能な一体物1aになる。そして外歯部材4がガイド部材2のガイド部2d,2eによって回転規制され、これにより継手装置1がロック状態になる。
【0021】
追込み部材7は、図3,5に示すようにアンロック状態からロック状態に変化する過程において、付勢部材8の付勢力によって切換部材3の回転とともに回転して、力受部2fに当接する。そして追込み部材7は、切換部材3の回転が終了した後も付勢部材8から力を受けて、力受部2fを押す。そしてその力は、追込み部材7の径方向外側縁7c2によって回転方向から矢印A方向(径方向)に変換される。これにより一体物1aが追込み部材7と力受部2fによってガイド部材2に対して径方向に押され、一体物1aがガイド部材2に押し当てられる。
【0022】
詳しくは、図3に示すように内歯部材5の外周面の一部がガイド部材2の回動支持部2bの内周面一部であるB点に押圧される。これにより一体物1aがガイド部材2に係合して、一体物1aのガイド部材2に対するガタが無くなる。またロック状態では、突出部3dと長穴7dの端縁7d1の間に周方向のクリアランス1bが形成される。クリアランス1bは、追込み部材7が付勢部材8によって回転されることで狭くなり、狭くなることで、一体物1aのガイド部材2に対する径方向の移動量に変換される。
【0023】
以上のようにして実施の形態1が形成されている。すなわちガタ防止機構は、図3に示すように一体物1aに可動に取付けられる追込み部材7と、ガイド部材2に設けられる力受部2fを有している。そしてロック状態において追込み部材7が一体物1aに対して動いて力受部2fを押し、これにより一体物1aをガイド部材2に対して相対的に径方向に押圧する構成になっている。したがってガタ防止機構によって一体物1aのガイド部材2に対するガタが防止される。
【0024】
また追込み部材7には、図3,5に示すように長穴7dが形成され、切換部材3には、長穴7dに突入する突出部3dが突設されている。そしてガイド部材2がロック状態からアンロック状態に動くことで突出部3dが長穴7dの端縁7d1を押して追込み部材7を力受部2fから離間させる構成になっている。したがってロック状態からアンロック状態にする過程においてガイド部材2によって追込み部材7を力受部2fから離すことができる。これによりガタ防止機構によるガタ防止状態をアンロック時において自動的に解除することができる。
【0025】
またガタ防止機構は、図3に示すように追込み部材7を力受部2fに向けて付勢する付勢部材8を有している。したがって追込み部材7がロック状態において付勢部材8によって力受部2fを押し、これにより一体物1aをガイド部材2に対して相対的に径方向に押圧し、ガタを防止することができる。
【0026】
(実施の形態2)
実施の形態2を図6に従って説明する。実施の形態2は、実施の形態1と同様に形成されている。しかし実施の形態1の継手装置1は、回転可能な切換部材3を有しているのに対し、実施の形態2の継手装置21は、スライド可能な切換部材23を有している点等において実施の形態1と相違している。以下、相違点を中心に実施の形態2について説明する。
【0027】
継手装置21は、図6に示すようにガイド部材22と内歯部材25を有している。ガイド部材22と内歯部材25の間には、ロック機構として切換部材23と複数の外歯部材24が設けられており、ガタ防止機構として追込み部材27と付勢部材28が設けられている。ガイド部材22は、内歯部材25の外周面を回動可能に支持する回動支持部22bと、ガイド部22d,22eを有している。ガイド部22d,22eは、これらの間に配設された一対の外歯部材24を左右方向に、切換部材23を上下方向に案内支持する。
【0028】
切換部材23の中央部には、操作部材6が係止されている。操作部材6の中央部には、操作レバー11が嵌合されており、操作レバー11の操作によって操作部材6が回転し、操作部材6の回転に伴って切換部材23が上下動する。切換部材23の左右側部には、切換部材23が上方向(ロック方向)に移動した際に外歯部材4を径方向外方に押す複数の押部23bと、下方向(アンロック方向)に移動した際に外歯部材4の鉤部24bを径方向内方に引き戻す一対の爪23aが形成されている。
【0029】
追込み部材27は、金属板製であって、内歯部材25の軸受部25dに回動可能に取付けられる。軸受部25dは、内歯部材25の中央からガイド部材22側に向けて突設されており、追込み部材27の本体部27aに形成された円孔27bに突入する。軸受部25dの高さは、内歯部材25側から切換部材23に接しない程度になっている。しかし切換部材23には、軸受部25dが突入した際にも切換部材23のスライドを許容し得る孔23eが形成されている。
【0030】
本体部27aの外周縁には、力受片27eが形成されており、力受片27eは、付勢部材28から付勢力を受ける。付勢部材28は、基端部28aがガイド部材22に形成された取付部22gに取付けられ、先端部28bが力受片27eに当接する。本体部27aの外周縁には、張出部27cも形成されている。張出部27cは、ガイド部材22に突設された力受部22fに面する方向に傾斜角度を有する先端縁27c1を有している。したがって付勢部材28の周方向の力は、付勢部材28によって径方向の力に変換される。
【0031】
張出部27cには、長穴27dが形成されており、長穴27dには、切換部材23に突設された突起部23dが突入している。突起部23dは、切換部材23をロック位置から図6の下方のアンロック位置に移動させた際に、長穴27dの端部を押して追込み部材27を力受部22fから離間させる。
【0032】
切換部材23は、ロック位置からアンロック位置に移動した際に、外歯部材24を内歯部材25から離間させる。そしてアンロック位置からロック位置に移動した際に外歯部材24を径方向外方に押して、外歯部材24が内歯部材25に噛合う。ロック状態では、切換部材23と外歯部材24と内歯部材25が一体物21aになる。そして追込み部材27が付勢部材28の付勢力によって力受部22fを押し、一体物21aが張出部27cによって径方向(下方)に押されてガイド部材22に径方向に押圧される。
【0033】
詳しくは、内歯部材25の外周面がガイド部材22の回動支持部22bに押圧される。これにより一体物21aのガイド部材22に対するガタが防止される。ロック状態における突起部23dと長穴27dの端縁の間には、径方向にクリアランス21bが形成される。クリアランス21bは、追込み部材27が付勢部材28によって径方向に移動することで狭くなり、狭くなることで、一体物21aのガイド部材22に対する径方向の移動量に変換される。
【0034】
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態1,2に限定されず、以下の形態等であっても良い。
(1)例えば実施の形態1,2に係る継手装置1,21は、車両用シートのリクライニング装置に利用される装置であった。しかし二つの部材を同軸上に回動可能に連結し、かつこれらを回動可能なアンロック状態と回動不能なロック状態に切換える他の装置として利用される形態であっても良い。なお同軸上とは、二つの部材の回動軸線が完全に重なる場合のみならず、実質的に同じである形態も含む。
(2)実施の形態1,2に係る継手装置1,21は、追込み部材7,27を一体物1a,21a側に有し、力受部2f,22fをガイド部材2,22側に有していた。しかし追込み部材をガイド部材側に有し、力受部を一体物側に有している形態であっても良い。
(3)実施の形態1,2に係る追込み部材7,27は、一体物1a,21aに回動可能に設けられていた。しかし一体物に移動可能に設けられ、移動することで力受部を押し、一体物をガイド部材に対して相対的に径方向に押圧する形態であっても良い。
(4)実施の形態1,2に記載の追込み部材7,27は、長穴7d,27dを有していた。しかし長穴7d,27dに代えて、長溝を有している形態であっても良い。
(5)実施の形態2に係る継手装置21は、外歯部材4を三つ有していたが、外歯部材を二つ有している形態であっても良い。
(6)実施の形態1,2は、追込み部材7,27によって一体物1a,21aをガイド部材2,22に対して相対的に押圧する形態であった。そしてその押圧方向は、重力方向に調整されていることが好ましい。これにより重力を利用してガタをさらに確実に防止することができる。
(7)実施の形態1,2は、追込み部材7,27を力受部2f,22fに押付ける付勢部材8,28を有していた。しかし付勢部材8,28に代えて追込み部材7,27を回動させる回動レバーを有しており、その回動レバーによって追込み部材7,27を力受部2f,22fに押付ける形態であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】継手装置の分解斜視図である。
【図2】車両用シートの側面図である。
【図3】ロック状態における継手装置の正面断面図である。
【図4】図3のIV―IV線断面矢印図である。
【図5】アンロック状態における継手装置の正面断面図である。
【図6】図3に相当する実施の形態2に係る継手装置の正面断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1,21・・・継手装置
1a,21a・・・一体物
2,22・・・ガイド部材
2f,22f・・・力受部
3,23・・・切換部材
3c,25d・・・軸受部
3d・・・突出部
4,24・・・外歯部材
5,25・・・内歯部材
6・・・操作部材
7,27・・・追込み部材
7d,27d・・・長穴
8,28・・・付勢部材
9・・・取付部材
10・・・コイルスプリング
11・・・操作レバー



【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの部材を同軸上に回動可能に連結し、かつこれらを回動可能なアンロック状態と回動不能なロック状態に切換える継手装置であって、
内周部に内歯を有し前記一つの部材側に取付けられる内歯部材と、
前記他の部材側に取付けられて前記内歯部材の外周を回動可能に支持する回動支持部を備えるガイド部材と、
前記ガイド部材に移動可能に取付けられて前記内歯に噛合う外歯を備える複数の外歯部材と、
前記ガイド部材に可動に支持され、動くことで前記複数の外歯部材を移動させて前記外歯部材の外歯を前記内歯部材の内歯に噛合わせたロック状態と噛合わせないアンロック状態とに切換える切換部材を有し、
前記内歯部材と前記複数の外歯部材と前記切換部材は、前記ロック状態において相対移動不能な一体物になり、該一体物と前記ガイド部材の間には、ガタ防止機構が設けられ、
前記ガタ防止機構は、前記一体物と前記ガイド部材のいずれか一方の部材に可動に取付けられる追込み部材と、いずれか他方の部材に設けられる力受部を有し、ロック状態において前記追込み部材が前記一方の部材に対して動いて前記力受部を押し、これにより前記一体物を前記ガイド部材に対して相対的に径方向に押圧する構成になっていることを特徴とする継手装置。
【請求項2】
請求項1に記載の継手装置であって、
切換部材と追込み部材のいずれか一方の部材には、長穴または長溝が形成され、他方の部材には、前記長穴または長溝に突入する突出部が突設されており、前記ガイド部材がロック状態からアンロック状態に動くことで前記突出部が前記長穴または長溝の端縁を押して前記追込み部材を力受部から離間させる構成になっていることを特徴とする継手装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の継手装置であって、
ガタ防止機構は、追込み部材を力受部に向けて付勢する付勢部材を有していることを特徴とする継手装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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