総合海中メンテナンスシステム
【課題】流出物から固体を除去、吸引及び分離する総合海中清掃システムを提供すること。
【解決手段】本発明は、真空装置に接続された除去装置によって除去、真空化及び濾過の効果を同時に生じさせることにより動作する統合的な海中メンテナンスシステムに関し、真空装置は、貯蔵濾過装置に接続され、本システムは、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は装置の基体に付着する有機性汚濁物を海水中と淡水中の両方において清掃するために用いられる。このメンテナンスによって、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置の清掃を、それらを移動させる必要なくその場で実施することが可能になり、運転費用、死滅する割合及びストレスを受ける割合の低下、並びに環境法が事後に承認、施行されることに伴う有機性汚濁物の環境制御に関する利益がもたらされる。
【解決手段】本発明は、真空装置に接続された除去装置によって除去、真空化及び濾過の効果を同時に生じさせることにより動作する統合的な海中メンテナンスシステムに関し、真空装置は、貯蔵濾過装置に接続され、本システムは、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は装置の基体に付着する有機性汚濁物を海水中と淡水中の両方において清掃するために用いられる。このメンテナンスによって、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置の清掃を、それらを移動させる必要なくその場で実施することが可能になり、運転費用、死滅する割合及びストレスを受ける割合の低下、並びに環境法が事後に承認、施行されることに伴う有機性汚濁物の環境制御に関する利益がもたらされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、真空装置に接続された除去装置によって除去、真空化及び濾過の効果を同時に生じさせることにより動作する統合的な海中メンテナンスシステムに関し、前記真空装置は、貯蔵濾過装置に接続され、前記システムは、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は装置の基体に付着する有機性汚濁物を海水中と淡水中の両方において清掃するために用いられる。かかるメンテナンスによって、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置の清掃を、それらを移動させる必要なくその場で実施することが可能になり、それによって、運転費用、死滅する割合及びストレスを受ける割合の低下、並びに環境法が事後に承認、施行されることに伴う有機性汚濁物の環境制御に関する利益がもたらされる。前述のことから、かかるシステムのための清掃手順、さらには設置手順が得られる。
【発明の背景】
【0002】
有機性汚濁物、又は「生物付着物」、又は「生物被覆物」は現在、世界中であらゆる水中構造物及び水中システムに影響を及ぼしている問題である。生物付着物は、水中環境によって、又は養殖網、船体、海中の装置など、そうした環境には属さない構造物によって提供される任意の基体に付着する有機体により発生する。こうした有機体は、表面に付着し始めると成長を開始し、海中養殖の場合には、栄養となる酸素の豊富な水が成長する種の方へ流れるのを完全に妨げることなど様々な問題を引き起こすが、続いてシステムの重量が増加し、その結果、銀化及び収穫の時期における収穫量の減少、養殖システムの重量によって船の積載力が低下することに伴う運転費用、及び船が行わなければならない運行数など、生産上の問題も引き起こす。そうしたシステムを水から取り出した後のシステムの修理、及び環境規制の未達に伴う費用も関連する要素であり、そのうち最も重要なのは、こうした養殖システム内で養殖されている種が直接的な影響によって大量死することである。水中の構造物、及び/又は船、及び/又は装置の場合、それらは固定された基体となるために同様に問題が生じ、水中の様々な生物付着因子の急速な成長が起こる可能性がある。水中の構造物、及び/又は船、及び/又は装置の場合、生物付着物は、露出した壁を腐食させる傾向があり、したがって耐用年数を縮め、さらには重量を増加させて操縦性を低下させるため、問題はより複雑である。例えば生物付着物が群生化した船は、有機体の層によって生じる摩擦が高まるため、水中での移動抵抗が高くなる。実際には、10分の1ミリメートルの層によって、汚れていない船に比べて摩擦が15%まで高まる可能性がある。これが燃料コストの増加につながり、コストが30%も増加する可能性がある。最近の船の大きさ、及び世界中の船の総数を考えると、このことだけでも、生物付着物の防止に関する問題を正当化するのに十分である。
【0003】
海中養殖の開発に用いられる技術は主に、円形、長方形、ピラミッド形又は平坦な形の網など、様々な幾何構成を有する構造をなす養殖ケージを基本にしている。例えばチリ北部のホタテガイの場合、養殖の手順は、流出しないように低粒度のケージに挿入されたシードから始まる。成長過程に従ってより高い粒度の網が使用され、それによって網の間に循環した水がより激しく流れるようになる。最終的に、この二枚貝は市販される大きさに達し、収穫され、続いて市場に出される。
【0004】
例えばサケの養殖など、魚の養殖の場合、その工程は2段階で行われる。第1段階は、陸上養殖用のタンクの中で種を成長させる孵化場の段階である。この第1段階は、魚が水中網での銀化が可能な大きさに達するまで続く。第2段階は、養殖が浮動構造物によって支持された網の中で行われ、市販される大きさまで成長が続く成長段階である。
【0005】
養殖システムでは、生物付着物が網に付着すると、そうした水中システムが前述の問題を受けやすくなるという問題が明白である。
【0006】
水中の構造物、船及び装置の場合、それらが固定された永久的な基体となるため、生物付着物が成長するのは同様であり、したがって生物付着物が付着し、成長して前述の問題を引き起こす。
【0007】
この問題を解決するために、水中構造物を清掃するという目的の達成を可能にするシステムがいくつか開発されている。一例が、Heringtonに与えられた「Shellfish predator screnn cleaner」という名称の米国特許第6279187号に示されており、この特許は、軟体動物の捕食動物に対する保護網を清掃するためのシステムを開示している。このシステムは長方形のPVCフレームを有し、その上に、電気モータを用いてナイロンの回転ブラシを駆動する歯車が連結される。前記ブラシが、保護ネットから生物付着物を取り外す。
【0008】
他の例が、Strongに与えられた「Method and apparatus for cleaning fish screens」という名称の米国特許第5791291号によって示され、この特許は、魚の保護スクリーンを絶えず清掃するための装置及び方法を開示している。この装置は、圧縮機からの空気注入によって循環的に水の充填と排出が行われる浮遊物を用いて、魚養殖用の保護スクリーンの清掃を可能にするものである。前記循環によって、浮遊物が底部から上部へ上下に移動することが可能になり、レールに沿って摺動して、浮遊物の中の1組のブラシを清掃される表面に絶えず接触させることができる。
【0009】
富永に与えられた「水中ロボット押付反力生成装置(Underwater Robot Pressing Reaction Generating Device)」という名称の特開平8−332994号は、燃料タンクと共に設けられたモータによって駆動され、環境から得られた流体の推進力によって水中の網を清掃する水中ロボットを開示している。この流体が、除去効果を生じさせる回転ブラシを駆動する。
【0010】
Cheul及びGoyenecheによる、2006年出願のチリ特許出願第3001号は、付着した藻類及び被覆物を取り出すように設計された養殖網用の清掃システムについて記述している。その装置は、真空装置によって動作する。この真空装置は、ベンチュリ管を用いて前記生物付着物を吸い上げる水中ポンプを有している。このポンプ及びベンチュリ管の排出物は直接、フィルタスクリーンを有するカートの中へ送られる。
【0011】
この最後の特許出願のみが、本発明と本質的な考えを共有しているが、問題を完全且つ適切に解決するものではない。同じことが前述の他の文献にもあてはまり、それらは機能の一部を限定的な方法で達成しているにすぎない。
【0012】
このため、それらは各段階において効率的な除去、吸引及び濾過を行うと同時に、環境上の損害及び影響を最小限に抑えるという目的の達成を可能にする要素を欠いているため、海中でのメンテナンスに適した効率的且つ統合的なシステムとは考えられない。さらに生きている種の場合、清掃に加えて除去機能には、養殖されている種が受ける高いストレスの割合を低下させる、並びに作業媒体の中に排出される粒子の含有量の調節を可能にする様々な段階を有するフィルタを用いることによって、環境影響を最小限に抑えるという目的もある。
【0013】
さらに、既存の最新式システムは汎用的ではなく、したがって、そのために設計された特定の決められた養殖システムにしか適用できないことは言及に値する。
【0014】
これまでの議論に照らすと、前述の問題を最小限に抑えることを目的として、予防的なメンテナンスを行うための効率的且つ統合的な手順及びシステムを有することは、きわめて適切なことである。
【0015】
したがって、本発明の一目的は、操作によって得られる流出物から沈殿性及び懸濁性の固体を除去、吸引及び分離することを可能にする統合的な海中清掃システムを提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、あらゆる水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に対して汎用的に適合可能な海中清掃システムを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、生物付着物の成長防止に加えて、清掃によって、すなわち操作が行われる水の中に戻される沈殿性及び懸濁性の粒子の総量を制御することによって、引き起こされる環境影響を制御することである。
【発明の説明】
【0018】
前述の目的、並びに本発明の他の目的を達成するために、統合的な海中メンテナンスシステムは、共に作動する3つの装置によって構成される。
【0019】
第1の装置は、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船、又は水中の装置からの有機性汚濁物の分離を可能にする除去装置である。分離作用を生じさせる要素は、除去ブラシである。
【0020】
除去ブラシは、除去装置の構成によって様々な幾何構成を有するブラシと交換することができる基本的な除去要素であり、したがって、平坦な表面には円筒形、並びに/或いは円筒形の表面にはブラシの長手方向の軸を通る円形の彫部を有する円筒形、並びに/或いは規則的な形、並びに/或いは平坦な形及び/又は平坦ではない形、及び/又は規則的な形及び/又は不規則な形、及び/又は曲線形及び/又は非曲線形など、様々なタイプの表面又は幾何形状への前記ブラシの適用を可能にする不規則な形をとることができる。
【0021】
ブラシは、均質な直径によって作り出される固形物を備えている。前記ブラシの材料は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又は木、及び/又はポリマーとすることができる。前記固形物はブラシ本体を形成し、それが、ブラシを先に言及した様々な作用面に適合させるように形作る。この固形物の上に、除去効果を生じさせる材料が取り付けられる。こうした材料は、ブラシの周囲に沿って配置され、第2の直径又は作用径(attack diameter)まで固形物に挿入される。この直径は、除去材料、及び/又は回転速度、及び/又はトルク、及び/又は分離される有機性汚濁物のタイプによって異なる。また、この直径の大きさは実験的に得られる。除去材料の形は、除去ブラシに沿って放射状に配置された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートとすることができる。除去材料は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又は木、及び/又はポリマーを含むことができる。こうした繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートは、ブラシの全長に沿って、並びに前記ブラシのある部分に、ブラシの中心と側縁部の両方からある距離のところに配置することができる。さらに、それらのそれぞれの長さ、厚さ及び直径は、トルク、及び/又は回転速度、及び/又は分離される有機性汚濁物に依存し、したがって、システムの機能に対して適当な範囲内にある任意の大きさを有することができる。
【0022】
ブラシの幾何構成については、除去材料を、適当な作業条件、及び/又は有機性汚濁物のタイプに応じた除去効果を生じさせるように分布させる。したがって、除去ブラシに沿った、前述の材料から製造された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートは、以下のように分布させることができる。すなわち、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石は、ブラシに沿って放射状に、連続及び/又は不連続の線上に配置することができる。この線は、単純な放射状構造、すなわちブラシに沿った1本の線、及び/又は複数の放射状構造、すなわち様々な角度の複数の線とすることができる。長手方向及び角度の間隔は、様々なタイプの有機性汚濁物、回転速度及び/又はトルクに応じて実験的に決めることができる。さらにそれらの除去材料は、ブラシに沿って螺旋状に、単一の螺旋状構造、或いは様々な角度及び様々な螺旋ステップの複数の螺旋状構造上に分布させることが可能であり、ステップは、ブラシの長さと同じ長さであるか、又はブラシに関するいくつかの部分に応じて変えることができる。プレートについては、単純な放射状の配置、すなわち連続及び/又は不連続な形でブラシに沿った1本の線、並びに/或いは複数の放射状の配置、すなわち様々な角度の複数の線として配置することができる。プレート同士の長手方向及び角度の間隔は、様々なタイプの有機性汚濁物、回転速度及び/又はトルクに応じて実験的に決めることができる。さらにこうしたプレートは、ブラシに沿って螺旋状に、単一の螺旋状構造、或いは様々な角度、及び様々な螺旋ステップの複数の螺旋状構造の上に分布させることが可能であり、ステップは、ブラシの長さと同じ長さであるか、又はブラシに関するいくつかの部分に応じて変えることができる。さらに、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石をプレートと合わせることが可能であるが、これらのプレートをそれ自体で組み合わせ、必要な条件に応じて放射状に、単一の要素又は複数の部分で構成される要素として、連続又は不連続に、それらの間に様々な角度、並びに長手方向及び放射方向の間隔を有するように配置することができる。
【0023】
さらに、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートを螺旋状に配置した場合には、螺旋体がブラシの右端又は左端から始まり、移動方向を生じさせてもよい。またこうした螺旋体は、両側面から同じ及び/又は異なるステップで始まり、螺旋体を集中させてもよい、並びに/或いは同じ螺旋体が除去ブラシの中央から始まり、螺旋体を分岐させてもよい。前記単一方向形、集中形及び/又は分岐形の螺旋体は、ブラシの各部分に等しい、したがって螺旋体のまわりに多くの回転を描く大きさ、並びに除去ブラシの長さに等しい大きさのステップを有することができる。
【0024】
このブラシは、駆動要素及び/又は駆動要素の延長軸部と、除去ブラシとの間の接続要素によって駆動される。この要素は、除去要素内での正確な配置を保証するために、駆動要素を様々な角度及び位置に配置することができる汎用的な運動伝達継手とすることが可能である。さらに、接続要素と駆動装置の間の接続は、ブラシによって要求される速度及びトルクの調節を可能にする歯車を用いて実施することができる。接続部は、コッタ、又は回転数を維持する直線状の連結器などの固定された接続要素によって、駆動要素と直接、直列に接続されてもよい。
【0025】
この要素は、駆動要素から延びる軸、又は駆動要素の同じ軸に連結される。他端は除去ブラシを支持及び連結する軸に取り付けられ、除去ブラシは、オイルが充填された非浸水性の胴部に挿入される、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼の軸受とすることが可能な支持要素に支持される。
【0026】
駆動装置は、ブラシのトルク及び速度を決定する。駆動装置からの運動は、3つの異なる手段によって与えることができる。
【0027】
第1の手段は、12V又は24Vの電気モータ、或いは必要な電圧で動作する電気モータの使用である。モータは、水中環境から前記モータを密封する非浸水性の胴部に挿入される。モータ軸は一般に、延長軸部及び/又は歯車などの運動伝達要素を取り付けるためのコッタ又はウェッジを有している。モータ軸は、ステンレス鋼、及び/又はプラスチック、及び/又はゴムで製造された軸の延長部分に接続される。モータは非浸水性の胴部の内部に挿入され、胴部は、モータが正確に機能するようにモータを密封する。この非浸水性の胴部は、プラスチック及び/又は金属で製造される。非浸水性の胴部は、密封チャンバ、モータ蓋体、胴部本体、上部蓋体及び電気接続部蓋体の5つの主要部分を備えている。それらの部分の第1の部分は、延長要素のための保持器又は密封要素を収容するものであり、延長要素は保持器によって密封された開口部を貫通し、それによって軸の延長部分が水中環境へ通じるようになる。さらに、プラスチック及び/又は金属のブシュ、或いはステンレス鋼の軸受である延長軸部のための支持要素、並びにモータ軸の移動によって引き起こされる水の侵入を防止するオイル及び/又はグリースが存在する。チャンバとモータ蓋部との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。第2の部分、すなわちモータ蓋体は基本的に、プラスチック及び/又は金属の支持体を収容するチャンバであり、支持体の機能は、軸の延長部分が貫通して外へ出る開口部を密封し、且つオイル及び/又はグリースがモータに流入しないように完全に密封する他の保持器を支持し、またモータを胴部本体に対して中央の位置に配置することである。
【0028】
この蓋体は、モータ蓋体に取り付けられ、全体的にモータに含まれるボルトを用いてモータ上に固定される。第3の部分は、基本的にモータ本体が収容される場所である胴部本体である。モータ蓋体と胴部本体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。第4の部分は、胴部本体に挿入されたモータの端子を接続する機能を有する上部蓋体である。胴部本体と上部蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。最後に第5の部分は、表面から深水部へ電流が流れるのを防止する電気コネクタが配置された電気接続部蓋体である。上部蓋体と電気接続部蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。非浸水性の胴部の5つの部分は、静水圧に対する抵抗力を高めるように、中心軸に対して30度離れたボルト、リング及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットを用いてねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、延長軸部は密封され、接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。水中環境に出る軸は同じモータ軸でもよいが、これは腐食のために推奨されないことは言及に値する。
【0029】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列のモータと共に作動することができる。ブラシの両側面で回転の位相差がないように、モータが同じ技術仕様を満たさなければならないことは言及に値する。電気接続は、電気が水に接触するのを防止する海中用コネクタを用いて、表面から配線することによって行われる。モータの駆動及び機能に必要なエネルギーは、12ボルトのバッテリによって供給され、必要な場合には、バッテリを直列に接続して必要な電圧(24、36、・・・ボルト)を得ることができる。バッテリの容量は、この場合、12アンペア時(Amph)として得られるモータの消費量によって決まるが、30、40、50、・・・Amphなど、モータの要求に応じて変更することも可能である。このエネルギーは、発電機、或いは太陽電池パネルによる太陽エネルギー、空気発生装置による風力エネルギー、又は発電機にエネルギーを供給する圧縮性及び/又は非圧縮性の流体によって、又は他の任意の電気エネルギー発生装置によって駆動されるタービンからの電気エネルギーを供給する他の装置により供給することもできる。
【0030】
第2の手段は、空気タービンを用いることによって空気エネルギーによる駆動運動を発生させて、除去ブラシの回転を生じさせるものである。空気は高圧ホースを通して注入される。高圧空気は、内燃機関又は電気モータによって直接駆動することができる圧縮機によって生成され、電気エネルギーは、回路網、又は発電機、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。高圧ホースは、非浸水性の胴部に挿入されたニップルに接続される。ニップルの上流には絞り弁が配置され、それによって、除去ブラシの駆動に必要な空気の流れを増減させることが可能になる。絞り弁とニップルの間には、ベンチュリ管によって吸い上げられるオイルを含む小さい容器が配置され、吸引は、空気が前記ベンチュリ管を通ることによって引き起こされる。オイルは吸い上げられ、タービンロータ全体を潤滑する。運動を発生させる主な要素はタービンであり、それは単純なパドル式タービンである。このタービンは、その周囲に沿って放射状に配置されたパドルを有する中央の本体を備え、パドルに空気が当たって運動を発生させる。前記パドルの数は、必要な空気の流れ、回転速度及びトルクに応じて異なる。タービン軸は、密封チャンバに入り、水中環境へ出るのに十分な長さを有すること、或いはコッタ、ウェッジ、及び/又は直列の連結器、及び/又は任意の種類の歯車を用いてタービン軸に連結された軸の延長部分を有することができる。この要素は、非浸水性の胴部の内部に収容される。非浸水性の胴部は、密封チャンバ、本体蓋体及び本体の3つの主要部分を有している。密封チャンバの内部には2つの保持器が配置され、延長軸部及び/又はタービン軸がその保持器を貫通する。さらに密封チャンバは、プラスチック及び/又は金属のブシュ、或いは/並びにステンレス鋼の軸受である、延長軸部及び/又はタービン軸のための支持要素を有している。潤滑物質は、オイル及び/又はグリースとしてこの密封チャンバの内部に含まれる。密封チャンバと本体蓋体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。本体蓋体は、本体と共に密封を行い、タービンの運動を集中させる構造体である。本体蓋体と本体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。圧縮機から高圧ホースを通って流入する空気はタービンに衝突し、続いて出口ホースを通って外部へ排出されるが、胴部から直接出て、密封チャンバを通過して水中環境に出るようにしてもよい。この排出された空気を用いてドラグサクション効果を生じさせる、すなわち、排出された流れを除去装置の吸引区間へ向けて、吸引を生じさせる。非浸水性の胴部の3つの部分は、静水圧に対する抵抗力を高めるように、中心軸に対して30度離れたボルト、リング及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットによってねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、延長されたタービン軸は密封され、接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。
【0031】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列タービンと共に作動することができる。したがって、圧縮機からの流れは分岐して回転を発生させ、その結果、除去ブラシの両側面への力の伝達を生じさせる。
【0032】
第3の手段は、水力タービンを用いて水力エネルギーによる駆動運動を発生させ、除去ブラシの回転を生じさせるものである。作動媒体からの高圧水は、内燃機関又は電気モータにより直接駆動することができるポンプによって注入され、電気エネルギーは、発電機、又は回路網、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。
【0033】
高圧ホースが、ポンプの出口に接続される。ホースの他端は、簡単な連結器を用いてタービンが収容される胴部に接続される。駆動装置によって供給される流体がタービンのパドルに衝突し、パドルが回転して運動を除去ブラシへ伝達する。この場合、駆動流体は水であるため、胴部は非浸水性ではない。タービン軸は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又はステンレス鋼の軸受に支持される。これらの軸受は、オイルで充填された非浸水性の胴部に挿入され、前記要素が水による腐食を受けないように保つ保持器によって密封される。タービンのパドルに衝突する水は、胴部を通って水中環境へ排出される。この場合、胴部は基本的に、本体及び本体蓋体の2つの部分を備えている。本体と本体蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。これらは共に、タービンの運動を集中させる支持要素である。胴部の2つの部分は、中心軸に対して互いの間が30度離れたボルト、リング、ワッシャ及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットを用いてねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、前述の実施形態と同様に、タービン軸は除去ブラシとの連結器に達するのに十分な長さの延長部分を有することができる、或いは前記除去ブラシを、直列の連結器、及び/又はコッタ、及び/又は歯車によって、延長軸部に連結することができる。したがって、タービンは接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。
【0034】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列のタービンと共に作動することができる。したがって、ポンプからの流れは分岐して回転を発生させ、その結果、除去ブラシの両側面への力の伝達を生じさせる。
【0035】
したがって、これまでの記述によれば、除去ブラシは3つの異なる手段、すなわち第1の手段、第2の手段及び第3の手段によって駆動され、動作することが可能である。
【0036】
ブラシによって引き起こされる除去は、除去された有機性汚濁物を流出させない。これは主に、除去効果が吸引又は真空化によって補完され、除去と吸引効果を同時に生じさせるためである。
【0037】
二次的な又は環境上の影響を生じさせないための方法の1つは、分離された有機性汚濁物を壊さないことによるものである。したがって、ポンプなどの遠心吸引要素の使用は推奨されない。それにもかかわらず、容積式ポンプ又は真空ポンプが使用されることもあるが、前記ポンプの構成要素は常に吸引される流体と接触することになるため、腐食及びその後の摩耗を引き起こす。
【0038】
このために、ベンチュリ原理によって機能する、可動部分のないポンプが用いられる。この効果は、流体が管の狭い区間と通って加速されるときに現れる。狭窄箇所では圧力が低下し、したがって物を吸い上げることが可能になる。この効果は、非圧縮性又は圧縮性の流体を用いる2つの方法によって生じさせることができる。どちらの形態も同じ原理を使用するが、低圧効果を生じさせるのに必要な装置の容量が異なる。
【0039】
第4の手段は、非圧縮性流体と共に用いられる、可動部分のないポンプの使用である。流体は、内燃機関、或いは発電機及び/又は電気回路網に接続された電気モータ、或いは電気エネルギーを発生させる他の任意のタイプの装置によって直接駆動することができるポンプにより供給される。このポンプは、船体、或いは浮遊筏及び/又は浮遊港などの固定された支持体の表面上に配置することができる。駆動力として、媒体から狭窄領域まで水を直接汲み上げることが可能な水中用のポンプを用いることもできる。ポンプの出口から可動部分のないポンプのノズルまでホースが接続され、それによって非圧縮性流体の絞り、したがって吸引効果を生じさせる。ノズルは、24°の開口角度を有する緩やかな絞り部を備えるように設計されるが、前記開口角度は1°〜180°まで変えることができる。ノズルの加工径は必要な真空圧力に応じて変えてもよいが、この大きさは、循環する流れに応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることができる。このノズルは、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプを用いて、可動部分のないポンプの本体に接続される。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。可動部分のないポンプの本体は吸引ダクトを有し、そこには除去装置からの吸引ホースとの接続部が配置される。このダクトは、ノズルの軸の突起部と吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成する。この角度は、0°〜180°まで変えることができる。多数の除去装置を同時に使用できるように、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを連結することができる。吸引ダクトと分岐ダクトの間の接続は、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプによって行うことができる。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。多数の吸引流路を通して吸引を行う目的で、分岐ダクトを1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって形成することができる。ダクトは、0°〜180°の様々な分離角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることができる。吸引された流れが推進された流れと連通される可動部分のないポンプの排出部は、貯蔵濾過装置と接続された排出ホースに接続される。前述のように、可動部分のないポンプは水中で動作するものの、深さは1メートル以下であるが、この装置を船のレベルにある表面上で動作させることは可能である。
【0040】
第5の手段は、圧縮性流体と共に用いられる、可動部分のないポンプの使用である。流体は、内燃機関、或いは発電機及び/又は電気回路網に接続された又は電気モータ、或いは電気エネルギーを発生させる他の任意のタイプの装置によって直接駆動することが可能な圧縮機により供給される。この圧縮機は、船体、或いは浮遊筏及び/又は浮遊港などの固定された支持体の表面上に配置することができる。圧縮機の出口から可動部分のないポンプのノズルまでホースが接続され、それによって圧縮性流体の絞り、したがって吸引効果を生じさせる。ノズルは、24°の開口角度を有する緩やかな絞り部を備えるように設計されるが、前記開口角度は1°〜180°まで変えることができる。
【0041】
ノズルの加工径は、必要な真空圧力に応じて変えてもよいが、この大きさは、循環する流れに応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることができる。このノズルは、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプを用いて、可動部分のないポンプの本体に接続される。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。可動部分のないポンプの本体は吸引ダクトを有し、そこには除去装置からの吸引ホースとの接続部が配置される。
【0042】
このダクトは、ノズルの軸の突起部と吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成する。この角度は、0°〜180°まで変えることができる。多数の除去装置を同時に使用できるように、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを連結することができる。吸引ダクトと分岐ダクトの間の接続は、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプによって行うことができる。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。多数の吸引流路を通して吸引を行う目的で、分岐ダクトを1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって形成することができる。ダクトは、0°〜180°の様々な分離角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることができる。吸引された流れが推進された流れと合流する可動部分のないポンプの排出部は、貯蔵濾過装置と接続された排出ホースに接続される。
【0043】
第4及び第5の手段では、これらの装置が、有機汚濁物を濾過用の容器に向けて除去するように、1メートル以下の深さに配置されなければならないことは言及に値する。これらの装置を表面に配置することもできるが、こうした操作を行うのに都合のよい形は、実験的に評価されなければならない。
【0044】
第6の手段は、内燃機関又は電気モータによって駆動することができる圧縮機によって生成される空気の使用であり、電気エネルギーは、発電機又は回路網、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。注入された空気は、ドラグサクション効果を生じさせる。空気は圧縮機から、除去装置と同じ深さに位置する空気ノズルへ直接注入される。ある深さで空気を注入すると、水圧によって気泡が表面まで押し出される。深いほど気泡には大きい圧力が加えられ、したがって気泡の上昇速度が高まり、ドラグサクション効果が大きくなる。したがって、圧縮機から除去装置と同じ深さに位置する空気ノズルまで、排出ホースが直接接続される。注入された空気が水によって押され、ある速度で上昇すると、それによってドラグサクション効果が生じる。
【0045】
発生した吸気はすべて、貯蔵濾過装置に直接排出される。この装置は、円形、及び/又は正方形、及び/又は長方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形など、多くの様々な形を有することが可能な容器を備え、前記容器は内部に濾過システムを有している。この容器は、ドック又は港などの固定された場所、或いは船体又は浮遊筏の上に配置することができる。容器の中には濾過システムが挿入され、前記濾過システムは、同心状に配置され、ある粒度を有するスクリーンを備えている。流体は、より大きい粒度のスクリーンである最初のステージに衝突し、次いでより小さい粒度のスクリーンに衝突し、その後も同様のことが起こる。したがって、清掃が行われている媒体に対して排出される粒子の量を最小限に抑えるという必要性に応じて、複数の濾過ステージを使用することが可能である。これらのステージは、前述のようにスクリーンを備えている。これらのスクリーンは排水口を有するバスケットの内部に配置される、すなわち、配置されるのは、濾過用の底部だけではなく、濾過構造体、すなわち濾過用の本体である。こうして、有機性汚濁物によって底部が塞がれたときには、残りの面又はバスケットの放水口によって濾過を継続するように構成される。
【0046】
こうしたバスケットは、それらの間で同心状且つ連続的に配置され、濾過、したがって吸引された流出物の排出条件を改善する。
【0047】
したがって、統合的な海中メンテナンスシステムを以下のように構成することができる。
【0048】
・第1の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム1:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、前述の特徴を有するポンプからの非圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0049】
・第2の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム2:除去装置は空気エネルギーによって駆動される。タービンから排出された空気は、タービンが配置された空間への水の侵入を防止する、逆止め弁を備えたホースを通して流出する。流出する空気を用いて、圧縮性流体用の可動部分のないポンプによって引き起こされる吸引効果を補完することできる。吸引された流れは、貯蔵濾過装置へ向けられる。
【0050】
・第3の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム3:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。タービンから排出された水は、直接、水中環境へ出る。吸引は、非圧縮性流体用の可動部分のないポンプによって引き起こされる。排出物は、貯蔵濾過装置へ向けられる。
【0051】
・第1の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム4:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、前述の特徴を有する圧縮機からの圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置へ排出される。
【0052】
・第2の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム5:除去装置は空気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、圧縮機からの圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0053】
・第3の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム6:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、ポンプからの非圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0054】
・第1の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム7:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は空気抵抗によって引き起こされ、前記空気は圧縮機から得られる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0055】
・第2の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム8:除去装置は空気によって駆動される。空気は表面から流入し、分岐する。第1の流路は、除去装置のタービンに通じている。第2の流路は、直接吸気に通じている。それぞれの流路は、流量調節用の弁を有している。空気タービンから排出された空気は、深部に注入された空気をすべて回収するように、ホースを通って除去装置の吸引ホースまで流れる。またタービンから排出された空気は、空気の流れがないときには水がタービンに侵入するのを防止するように、逆止め弁を通って流れる。したがって、分岐した流れは再び一緒にされ、ドラグサクションを生じさせる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0056】
・第3の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム9:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。水はポンプによって供給され、吸引は深部での空気抵抗によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0057】
統合的な海中メンテナンス装置は、資格のあるダイバによって操作され、ダイバは水中の除去装置を操作する。前述の内容に従い、幾何構成及び有機性汚濁物のタイプに応じて、ダイバはブラシを変更し、より優れた清掃効率を生み出すように操作を適合させることができる。しかし、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び装置の構成及び幾何的な配置に応じて、遠隔制御の移動システム、自動上昇システム、及び/又は海中の清掃を独立させるように働くことができる海中ロボットを用い、統合的な海中メンテナンスシステムを自動化することも可能である。例えば円形、及び/又は長方形、及び/又は正方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形などの清掃される面を形成するために、除去装置を、他の除去装置又は複数の除去装置に接続することもできる。除去装置は、様々なレベルに接続することも可能である。1つの除去装置は1つのレベルによって形成され、したがって、こうして段階的な除去を生じさせる、すなわち分離レベルには研磨レベル及び/又は二次的な清掃レベルが続き、その後も同様に複数のレベルを伴う。より多くの有機性汚濁物を捉えるために、吸引を同じレベル(除去装置)又は2つのレベルの間に接続することができる。
【0058】
以下の部分では、図面を列挙し、それについて説明する。図面は一定のスケールで作成され、示された寸法には本発明の代表的なものも、そうでないものもある。さらに、示された図面の寸法は一定ではなく、したがって図面は、以下の記述に従って、本発明の適用範囲である好都合な形態、並びに長方形、湾曲した形、不規則な形、規則的な形又は正方形でも、本発明がとる形に応じて様々な大きさをとることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】統合的な海中メンテナンスシステムの代表的な図である。
【図2】システムの各要素が配置されるレベルを理解することができる、統合的な海中メンテナンスシステムの代表的な正面図である。
【図3】除去装置の図である。
【図4】吸引装置の図である。
【図5】この場合には浮遊構造体上に配置された、貯蔵濾過装置の図である。
【図6】除去ブラシの様々な実施形態の概略図である。
【図7】除去ブラシに使用することができる、様々なタイプの除去材料の概略図である。
【図8】除去ブラシ上での除去材料の実施可能な配置に関する概略図である。
【図9】除去材料として使用することもできるプレートの概略図である。
【図10】軸全体に直線に配置されたプレートの概略図である。
【図11】ブラシに沿って配置された、あるタイプの除去材料の概略図である。
【符号の説明】
【0060】
(図1)
1 ポンプの吸引ホース
2 ポンプ
3 ポンプの排出ホース
4 可動部分のないポンプ、吸引装置
5 可動部分のないポンプから貯蔵濾過装置への排出ホース
6 貯蔵濾過装置
7 除去装置に接続された吸引装置の吸引ホース
8 除去装置
9 清掃されるシステム(真珠用の網、ランタンなど)
10 船
(図3)
1 吸引装置の吸引ホースへの接続部
2 除去装置の駆動要素
3 除去ブラシ
(図4)
1 流体絞りノズル、ポンプの排出ホースへの接続部
2 この場合、2つの除去装置を操作するための分岐部と共に理解される吸引流路
3 排出ホースによって貯蔵濾過装置に接続される、ノズル及び吸引流路の受容器
(図5)
1 この場合、1つのステージを有する浮遊バスケット
2 浮遊バスケットの容器
(図6)
1 平坦な表面に適用される、まっすぐな円形ブラシ
2 湾曲した表面に適用される、円筒状の円形ブラシ
(図7)
1 複数種類の材料のうちの剛毛
2 複数種類の材料のうちの繊維
3 複数種類の材料のうちの楔形の砥石
4 複数種類の材料のうちの尖端物
(図8)
1 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された繊維
2 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された尖端物
3 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された砥石
4 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された剛毛
(図10)
1 連続的な配置のプレート
2 不連続的な配置のプレート
(図11)
1 ステップの大きさがブラシの長さに等しい、一方向の回転螺旋体として配置された除去材料
2 ステップの大きさがブラシの長さより短い、一方向の回転螺旋体として配置された除去材料
3 ステップの大きさがブラシの長さより短い、集中する方向の回転螺旋体として配置された除去材料
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、真空装置に接続された除去装置によって除去、真空化及び濾過の効果を同時に生じさせることにより動作する統合的な海中メンテナンスシステムに関し、前記真空装置は、貯蔵濾過装置に接続され、前記システムは、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は装置の基体に付着する有機性汚濁物を海水中と淡水中の両方において清掃するために用いられる。かかるメンテナンスによって、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置の清掃を、それらを移動させる必要なくその場で実施することが可能になり、それによって、運転費用、死滅する割合及びストレスを受ける割合の低下、並びに環境法が事後に承認、施行されることに伴う有機性汚濁物の環境制御に関する利益がもたらされる。前述のことから、かかるシステムのための清掃手順、さらには設置手順が得られる。
【発明の背景】
【0002】
有機性汚濁物、又は「生物付着物」、又は「生物被覆物」は現在、世界中であらゆる水中構造物及び水中システムに影響を及ぼしている問題である。生物付着物は、水中環境によって、又は養殖網、船体、海中の装置など、そうした環境には属さない構造物によって提供される任意の基体に付着する有機体により発生する。こうした有機体は、表面に付着し始めると成長を開始し、海中養殖の場合には、栄養となる酸素の豊富な水が成長する種の方へ流れるのを完全に妨げることなど様々な問題を引き起こすが、続いてシステムの重量が増加し、その結果、銀化及び収穫の時期における収穫量の減少、養殖システムの重量によって船の積載力が低下することに伴う運転費用、及び船が行わなければならない運行数など、生産上の問題も引き起こす。そうしたシステムを水から取り出した後のシステムの修理、及び環境規制の未達に伴う費用も関連する要素であり、そのうち最も重要なのは、こうした養殖システム内で養殖されている種が直接的な影響によって大量死することである。水中の構造物、及び/又は船、及び/又は装置の場合、それらは固定された基体となるために同様に問題が生じ、水中の様々な生物付着因子の急速な成長が起こる可能性がある。水中の構造物、及び/又は船、及び/又は装置の場合、生物付着物は、露出した壁を腐食させる傾向があり、したがって耐用年数を縮め、さらには重量を増加させて操縦性を低下させるため、問題はより複雑である。例えば生物付着物が群生化した船は、有機体の層によって生じる摩擦が高まるため、水中での移動抵抗が高くなる。実際には、10分の1ミリメートルの層によって、汚れていない船に比べて摩擦が15%まで高まる可能性がある。これが燃料コストの増加につながり、コストが30%も増加する可能性がある。最近の船の大きさ、及び世界中の船の総数を考えると、このことだけでも、生物付着物の防止に関する問題を正当化するのに十分である。
【0003】
海中養殖の開発に用いられる技術は主に、円形、長方形、ピラミッド形又は平坦な形の網など、様々な幾何構成を有する構造をなす養殖ケージを基本にしている。例えばチリ北部のホタテガイの場合、養殖の手順は、流出しないように低粒度のケージに挿入されたシードから始まる。成長過程に従ってより高い粒度の網が使用され、それによって網の間に循環した水がより激しく流れるようになる。最終的に、この二枚貝は市販される大きさに達し、収穫され、続いて市場に出される。
【0004】
例えばサケの養殖など、魚の養殖の場合、その工程は2段階で行われる。第1段階は、陸上養殖用のタンクの中で種を成長させる孵化場の段階である。この第1段階は、魚が水中網での銀化が可能な大きさに達するまで続く。第2段階は、養殖が浮動構造物によって支持された網の中で行われ、市販される大きさまで成長が続く成長段階である。
【0005】
養殖システムでは、生物付着物が網に付着すると、そうした水中システムが前述の問題を受けやすくなるという問題が明白である。
【0006】
水中の構造物、船及び装置の場合、それらが固定された永久的な基体となるため、生物付着物が成長するのは同様であり、したがって生物付着物が付着し、成長して前述の問題を引き起こす。
【0007】
この問題を解決するために、水中構造物を清掃するという目的の達成を可能にするシステムがいくつか開発されている。一例が、Heringtonに与えられた「Shellfish predator screnn cleaner」という名称の米国特許第6279187号に示されており、この特許は、軟体動物の捕食動物に対する保護網を清掃するためのシステムを開示している。このシステムは長方形のPVCフレームを有し、その上に、電気モータを用いてナイロンの回転ブラシを駆動する歯車が連結される。前記ブラシが、保護ネットから生物付着物を取り外す。
【0008】
他の例が、Strongに与えられた「Method and apparatus for cleaning fish screens」という名称の米国特許第5791291号によって示され、この特許は、魚の保護スクリーンを絶えず清掃するための装置及び方法を開示している。この装置は、圧縮機からの空気注入によって循環的に水の充填と排出が行われる浮遊物を用いて、魚養殖用の保護スクリーンの清掃を可能にするものである。前記循環によって、浮遊物が底部から上部へ上下に移動することが可能になり、レールに沿って摺動して、浮遊物の中の1組のブラシを清掃される表面に絶えず接触させることができる。
【0009】
富永に与えられた「水中ロボット押付反力生成装置(Underwater Robot Pressing Reaction Generating Device)」という名称の特開平8−332994号は、燃料タンクと共に設けられたモータによって駆動され、環境から得られた流体の推進力によって水中の網を清掃する水中ロボットを開示している。この流体が、除去効果を生じさせる回転ブラシを駆動する。
【0010】
Cheul及びGoyenecheによる、2006年出願のチリ特許出願第3001号は、付着した藻類及び被覆物を取り出すように設計された養殖網用の清掃システムについて記述している。その装置は、真空装置によって動作する。この真空装置は、ベンチュリ管を用いて前記生物付着物を吸い上げる水中ポンプを有している。このポンプ及びベンチュリ管の排出物は直接、フィルタスクリーンを有するカートの中へ送られる。
【0011】
この最後の特許出願のみが、本発明と本質的な考えを共有しているが、問題を完全且つ適切に解決するものではない。同じことが前述の他の文献にもあてはまり、それらは機能の一部を限定的な方法で達成しているにすぎない。
【0012】
このため、それらは各段階において効率的な除去、吸引及び濾過を行うと同時に、環境上の損害及び影響を最小限に抑えるという目的の達成を可能にする要素を欠いているため、海中でのメンテナンスに適した効率的且つ統合的なシステムとは考えられない。さらに生きている種の場合、清掃に加えて除去機能には、養殖されている種が受ける高いストレスの割合を低下させる、並びに作業媒体の中に排出される粒子の含有量の調節を可能にする様々な段階を有するフィルタを用いることによって、環境影響を最小限に抑えるという目的もある。
【0013】
さらに、既存の最新式システムは汎用的ではなく、したがって、そのために設計された特定の決められた養殖システムにしか適用できないことは言及に値する。
【0014】
これまでの議論に照らすと、前述の問題を最小限に抑えることを目的として、予防的なメンテナンスを行うための効率的且つ統合的な手順及びシステムを有することは、きわめて適切なことである。
【0015】
したがって、本発明の一目的は、操作によって得られる流出物から沈殿性及び懸濁性の固体を除去、吸引及び分離することを可能にする統合的な海中清掃システムを提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、あらゆる水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に対して汎用的に適合可能な海中清掃システムを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、生物付着物の成長防止に加えて、清掃によって、すなわち操作が行われる水の中に戻される沈殿性及び懸濁性の粒子の総量を制御することによって、引き起こされる環境影響を制御することである。
【発明の説明】
【0018】
前述の目的、並びに本発明の他の目的を達成するために、統合的な海中メンテナンスシステムは、共に作動する3つの装置によって構成される。
【0019】
第1の装置は、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船、又は水中の装置からの有機性汚濁物の分離を可能にする除去装置である。分離作用を生じさせる要素は、除去ブラシである。
【0020】
除去ブラシは、除去装置の構成によって様々な幾何構成を有するブラシと交換することができる基本的な除去要素であり、したがって、平坦な表面には円筒形、並びに/或いは円筒形の表面にはブラシの長手方向の軸を通る円形の彫部を有する円筒形、並びに/或いは規則的な形、並びに/或いは平坦な形及び/又は平坦ではない形、及び/又は規則的な形及び/又は不規則な形、及び/又は曲線形及び/又は非曲線形など、様々なタイプの表面又は幾何形状への前記ブラシの適用を可能にする不規則な形をとることができる。
【0021】
ブラシは、均質な直径によって作り出される固形物を備えている。前記ブラシの材料は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又は木、及び/又はポリマーとすることができる。前記固形物はブラシ本体を形成し、それが、ブラシを先に言及した様々な作用面に適合させるように形作る。この固形物の上に、除去効果を生じさせる材料が取り付けられる。こうした材料は、ブラシの周囲に沿って配置され、第2の直径又は作用径(attack diameter)まで固形物に挿入される。この直径は、除去材料、及び/又は回転速度、及び/又はトルク、及び/又は分離される有機性汚濁物のタイプによって異なる。また、この直径の大きさは実験的に得られる。除去材料の形は、除去ブラシに沿って放射状に配置された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートとすることができる。除去材料は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又は木、及び/又はポリマーを含むことができる。こうした繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートは、ブラシの全長に沿って、並びに前記ブラシのある部分に、ブラシの中心と側縁部の両方からある距離のところに配置することができる。さらに、それらのそれぞれの長さ、厚さ及び直径は、トルク、及び/又は回転速度、及び/又は分離される有機性汚濁物に依存し、したがって、システムの機能に対して適当な範囲内にある任意の大きさを有することができる。
【0022】
ブラシの幾何構成については、除去材料を、適当な作業条件、及び/又は有機性汚濁物のタイプに応じた除去効果を生じさせるように分布させる。したがって、除去ブラシに沿った、前述の材料から製造された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートは、以下のように分布させることができる。すなわち、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石は、ブラシに沿って放射状に、連続及び/又は不連続の線上に配置することができる。この線は、単純な放射状構造、すなわちブラシに沿った1本の線、及び/又は複数の放射状構造、すなわち様々な角度の複数の線とすることができる。長手方向及び角度の間隔は、様々なタイプの有機性汚濁物、回転速度及び/又はトルクに応じて実験的に決めることができる。さらにそれらの除去材料は、ブラシに沿って螺旋状に、単一の螺旋状構造、或いは様々な角度及び様々な螺旋ステップの複数の螺旋状構造上に分布させることが可能であり、ステップは、ブラシの長さと同じ長さであるか、又はブラシに関するいくつかの部分に応じて変えることができる。プレートについては、単純な放射状の配置、すなわち連続及び/又は不連続な形でブラシに沿った1本の線、並びに/或いは複数の放射状の配置、すなわち様々な角度の複数の線として配置することができる。プレート同士の長手方向及び角度の間隔は、様々なタイプの有機性汚濁物、回転速度及び/又はトルクに応じて実験的に決めることができる。さらにこうしたプレートは、ブラシに沿って螺旋状に、単一の螺旋状構造、或いは様々な角度、及び様々な螺旋ステップの複数の螺旋状構造の上に分布させることが可能であり、ステップは、ブラシの長さと同じ長さであるか、又はブラシに関するいくつかの部分に応じて変えることができる。さらに、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石をプレートと合わせることが可能であるが、これらのプレートをそれ自体で組み合わせ、必要な条件に応じて放射状に、単一の要素又は複数の部分で構成される要素として、連続又は不連続に、それらの間に様々な角度、並びに長手方向及び放射方向の間隔を有するように配置することができる。
【0023】
さらに、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はプレートを螺旋状に配置した場合には、螺旋体がブラシの右端又は左端から始まり、移動方向を生じさせてもよい。またこうした螺旋体は、両側面から同じ及び/又は異なるステップで始まり、螺旋体を集中させてもよい、並びに/或いは同じ螺旋体が除去ブラシの中央から始まり、螺旋体を分岐させてもよい。前記単一方向形、集中形及び/又は分岐形の螺旋体は、ブラシの各部分に等しい、したがって螺旋体のまわりに多くの回転を描く大きさ、並びに除去ブラシの長さに等しい大きさのステップを有することができる。
【0024】
このブラシは、駆動要素及び/又は駆動要素の延長軸部と、除去ブラシとの間の接続要素によって駆動される。この要素は、除去要素内での正確な配置を保証するために、駆動要素を様々な角度及び位置に配置することができる汎用的な運動伝達継手とすることが可能である。さらに、接続要素と駆動装置の間の接続は、ブラシによって要求される速度及びトルクの調節を可能にする歯車を用いて実施することができる。接続部は、コッタ、又は回転数を維持する直線状の連結器などの固定された接続要素によって、駆動要素と直接、直列に接続されてもよい。
【0025】
この要素は、駆動要素から延びる軸、又は駆動要素の同じ軸に連結される。他端は除去ブラシを支持及び連結する軸に取り付けられ、除去ブラシは、オイルが充填された非浸水性の胴部に挿入される、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼の軸受とすることが可能な支持要素に支持される。
【0026】
駆動装置は、ブラシのトルク及び速度を決定する。駆動装置からの運動は、3つの異なる手段によって与えることができる。
【0027】
第1の手段は、12V又は24Vの電気モータ、或いは必要な電圧で動作する電気モータの使用である。モータは、水中環境から前記モータを密封する非浸水性の胴部に挿入される。モータ軸は一般に、延長軸部及び/又は歯車などの運動伝達要素を取り付けるためのコッタ又はウェッジを有している。モータ軸は、ステンレス鋼、及び/又はプラスチック、及び/又はゴムで製造された軸の延長部分に接続される。モータは非浸水性の胴部の内部に挿入され、胴部は、モータが正確に機能するようにモータを密封する。この非浸水性の胴部は、プラスチック及び/又は金属で製造される。非浸水性の胴部は、密封チャンバ、モータ蓋体、胴部本体、上部蓋体及び電気接続部蓋体の5つの主要部分を備えている。それらの部分の第1の部分は、延長要素のための保持器又は密封要素を収容するものであり、延長要素は保持器によって密封された開口部を貫通し、それによって軸の延長部分が水中環境へ通じるようになる。さらに、プラスチック及び/又は金属のブシュ、或いはステンレス鋼の軸受である延長軸部のための支持要素、並びにモータ軸の移動によって引き起こされる水の侵入を防止するオイル及び/又はグリースが存在する。チャンバとモータ蓋部との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。第2の部分、すなわちモータ蓋体は基本的に、プラスチック及び/又は金属の支持体を収容するチャンバであり、支持体の機能は、軸の延長部分が貫通して外へ出る開口部を密封し、且つオイル及び/又はグリースがモータに流入しないように完全に密封する他の保持器を支持し、またモータを胴部本体に対して中央の位置に配置することである。
【0028】
この蓋体は、モータ蓋体に取り付けられ、全体的にモータに含まれるボルトを用いてモータ上に固定される。第3の部分は、基本的にモータ本体が収容される場所である胴部本体である。モータ蓋体と胴部本体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。第4の部分は、胴部本体に挿入されたモータの端子を接続する機能を有する上部蓋体である。胴部本体と上部蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。最後に第5の部分は、表面から深水部へ電流が流れるのを防止する電気コネクタが配置された電気接続部蓋体である。上部蓋体と電気接続部蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。非浸水性の胴部の5つの部分は、静水圧に対する抵抗力を高めるように、中心軸に対して30度離れたボルト、リング及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットを用いてねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、延長軸部は密封され、接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。水中環境に出る軸は同じモータ軸でもよいが、これは腐食のために推奨されないことは言及に値する。
【0029】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列のモータと共に作動することができる。ブラシの両側面で回転の位相差がないように、モータが同じ技術仕様を満たさなければならないことは言及に値する。電気接続は、電気が水に接触するのを防止する海中用コネクタを用いて、表面から配線することによって行われる。モータの駆動及び機能に必要なエネルギーは、12ボルトのバッテリによって供給され、必要な場合には、バッテリを直列に接続して必要な電圧(24、36、・・・ボルト)を得ることができる。バッテリの容量は、この場合、12アンペア時(Amph)として得られるモータの消費量によって決まるが、30、40、50、・・・Amphなど、モータの要求に応じて変更することも可能である。このエネルギーは、発電機、或いは太陽電池パネルによる太陽エネルギー、空気発生装置による風力エネルギー、又は発電機にエネルギーを供給する圧縮性及び/又は非圧縮性の流体によって、又は他の任意の電気エネルギー発生装置によって駆動されるタービンからの電気エネルギーを供給する他の装置により供給することもできる。
【0030】
第2の手段は、空気タービンを用いることによって空気エネルギーによる駆動運動を発生させて、除去ブラシの回転を生じさせるものである。空気は高圧ホースを通して注入される。高圧空気は、内燃機関又は電気モータによって直接駆動することができる圧縮機によって生成され、電気エネルギーは、回路網、又は発電機、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。高圧ホースは、非浸水性の胴部に挿入されたニップルに接続される。ニップルの上流には絞り弁が配置され、それによって、除去ブラシの駆動に必要な空気の流れを増減させることが可能になる。絞り弁とニップルの間には、ベンチュリ管によって吸い上げられるオイルを含む小さい容器が配置され、吸引は、空気が前記ベンチュリ管を通ることによって引き起こされる。オイルは吸い上げられ、タービンロータ全体を潤滑する。運動を発生させる主な要素はタービンであり、それは単純なパドル式タービンである。このタービンは、その周囲に沿って放射状に配置されたパドルを有する中央の本体を備え、パドルに空気が当たって運動を発生させる。前記パドルの数は、必要な空気の流れ、回転速度及びトルクに応じて異なる。タービン軸は、密封チャンバに入り、水中環境へ出るのに十分な長さを有すること、或いはコッタ、ウェッジ、及び/又は直列の連結器、及び/又は任意の種類の歯車を用いてタービン軸に連結された軸の延長部分を有することができる。この要素は、非浸水性の胴部の内部に収容される。非浸水性の胴部は、密封チャンバ、本体蓋体及び本体の3つの主要部分を有している。密封チャンバの内部には2つの保持器が配置され、延長軸部及び/又はタービン軸がその保持器を貫通する。さらに密封チャンバは、プラスチック及び/又は金属のブシュ、或いは/並びにステンレス鋼の軸受である、延長軸部及び/又はタービン軸のための支持要素を有している。潤滑物質は、オイル及び/又はグリースとしてこの密封チャンバの内部に含まれる。密封チャンバと本体蓋体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。本体蓋体は、本体と共に密封を行い、タービンの運動を集中させる構造体である。本体蓋体と本体の間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。圧縮機から高圧ホースを通って流入する空気はタービンに衝突し、続いて出口ホースを通って外部へ排出されるが、胴部から直接出て、密封チャンバを通過して水中環境に出るようにしてもよい。この排出された空気を用いてドラグサクション効果を生じさせる、すなわち、排出された流れを除去装置の吸引区間へ向けて、吸引を生じさせる。非浸水性の胴部の3つの部分は、静水圧に対する抵抗力を高めるように、中心軸に対して30度離れたボルト、リング及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットによってねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、延長されたタービン軸は密封され、接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。
【0031】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列タービンと共に作動することができる。したがって、圧縮機からの流れは分岐して回転を発生させ、その結果、除去ブラシの両側面への力の伝達を生じさせる。
【0032】
第3の手段は、水力タービンを用いて水力エネルギーによる駆動運動を発生させ、除去ブラシの回転を生じさせるものである。作動媒体からの高圧水は、内燃機関又は電気モータにより直接駆動することができるポンプによって注入され、電気エネルギーは、発電機、又は回路網、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。
【0033】
高圧ホースが、ポンプの出口に接続される。ホースの他端は、簡単な連結器を用いてタービンが収容される胴部に接続される。駆動装置によって供給される流体がタービンのパドルに衝突し、パドルが回転して運動を除去ブラシへ伝達する。この場合、駆動流体は水であるため、胴部は非浸水性ではない。タービン軸は、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又はステンレス鋼の軸受に支持される。これらの軸受は、オイルで充填された非浸水性の胴部に挿入され、前記要素が水による腐食を受けないように保つ保持器によって密封される。タービンのパドルに衝突する水は、胴部を通って水中環境へ排出される。この場合、胴部は基本的に、本体及び本体蓋体の2つの部分を備えている。本体と本体蓋体との間には、流体の漏出を防止するために、Oリング又はガスケットとすることが可能な密封要素が用いられる。これらは共に、タービンの運動を集中させる支持要素である。胴部の2つの部分は、中心軸に対して互いの間が30度離れたボルト、リング、ワッシャ及びナットによって結合される。これらの部分は、それ自体の要素によって結合することもできるが、密封用のガスケットを用いてねじ込むこともできる。同じ目的で、ガスケットと共に胴部を密封するように作用する圧力クランプを用いることも可能である。したがって、前述の実施形態と同様に、タービン軸は除去ブラシとの連結器に達するのに十分な長さの延長部分を有することができる、或いは前記除去ブラシを、直列の連結器、及び/又はコッタ、及び/又は歯車によって、延長軸部に連結することができる。したがって、タービンは接続要素、続いて除去ブラシへ運動を伝達することが可能になる。
【0034】
除去ブラシは、それぞれの側面に力を与え、どちらも前述の構成を有する2つの直列のタービンと共に作動することができる。したがって、ポンプからの流れは分岐して回転を発生させ、その結果、除去ブラシの両側面への力の伝達を生じさせる。
【0035】
したがって、これまでの記述によれば、除去ブラシは3つの異なる手段、すなわち第1の手段、第2の手段及び第3の手段によって駆動され、動作することが可能である。
【0036】
ブラシによって引き起こされる除去は、除去された有機性汚濁物を流出させない。これは主に、除去効果が吸引又は真空化によって補完され、除去と吸引効果を同時に生じさせるためである。
【0037】
二次的な又は環境上の影響を生じさせないための方法の1つは、分離された有機性汚濁物を壊さないことによるものである。したがって、ポンプなどの遠心吸引要素の使用は推奨されない。それにもかかわらず、容積式ポンプ又は真空ポンプが使用されることもあるが、前記ポンプの構成要素は常に吸引される流体と接触することになるため、腐食及びその後の摩耗を引き起こす。
【0038】
このために、ベンチュリ原理によって機能する、可動部分のないポンプが用いられる。この効果は、流体が管の狭い区間と通って加速されるときに現れる。狭窄箇所では圧力が低下し、したがって物を吸い上げることが可能になる。この効果は、非圧縮性又は圧縮性の流体を用いる2つの方法によって生じさせることができる。どちらの形態も同じ原理を使用するが、低圧効果を生じさせるのに必要な装置の容量が異なる。
【0039】
第4の手段は、非圧縮性流体と共に用いられる、可動部分のないポンプの使用である。流体は、内燃機関、或いは発電機及び/又は電気回路網に接続された電気モータ、或いは電気エネルギーを発生させる他の任意のタイプの装置によって直接駆動することができるポンプにより供給される。このポンプは、船体、或いは浮遊筏及び/又は浮遊港などの固定された支持体の表面上に配置することができる。駆動力として、媒体から狭窄領域まで水を直接汲み上げることが可能な水中用のポンプを用いることもできる。ポンプの出口から可動部分のないポンプのノズルまでホースが接続され、それによって非圧縮性流体の絞り、したがって吸引効果を生じさせる。ノズルは、24°の開口角度を有する緩やかな絞り部を備えるように設計されるが、前記開口角度は1°〜180°まで変えることができる。ノズルの加工径は必要な真空圧力に応じて変えてもよいが、この大きさは、循環する流れに応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることができる。このノズルは、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプを用いて、可動部分のないポンプの本体に接続される。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。可動部分のないポンプの本体は吸引ダクトを有し、そこには除去装置からの吸引ホースとの接続部が配置される。このダクトは、ノズルの軸の突起部と吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成する。この角度は、0°〜180°まで変えることができる。多数の除去装置を同時に使用できるように、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを連結することができる。吸引ダクトと分岐ダクトの間の接続は、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプによって行うことができる。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。多数の吸引流路を通して吸引を行う目的で、分岐ダクトを1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって形成することができる。ダクトは、0°〜180°の様々な分離角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることができる。吸引された流れが推進された流れと連通される可動部分のないポンプの排出部は、貯蔵濾過装置と接続された排出ホースに接続される。前述のように、可動部分のないポンプは水中で動作するものの、深さは1メートル以下であるが、この装置を船のレベルにある表面上で動作させることは可能である。
【0040】
第5の手段は、圧縮性流体と共に用いられる、可動部分のないポンプの使用である。流体は、内燃機関、或いは発電機及び/又は電気回路網に接続された又は電気モータ、或いは電気エネルギーを発生させる他の任意のタイプの装置によって直接駆動することが可能な圧縮機により供給される。この圧縮機は、船体、或いは浮遊筏及び/又は浮遊港などの固定された支持体の表面上に配置することができる。圧縮機の出口から可動部分のないポンプのノズルまでホースが接続され、それによって圧縮性流体の絞り、したがって吸引効果を生じさせる。ノズルは、24°の開口角度を有する緩やかな絞り部を備えるように設計されるが、前記開口角度は1°〜180°まで変えることができる。
【0041】
ノズルの加工径は、必要な真空圧力に応じて変えてもよいが、この大きさは、循環する流れに応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることができる。このノズルは、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプを用いて、可動部分のないポンプの本体に接続される。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。可動部分のないポンプの本体は吸引ダクトを有し、そこには除去装置からの吸引ホースとの接続部が配置される。
【0042】
このダクトは、ノズルの軸の突起部と吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成する。この角度は、0°〜180°まで変えることができる。多数の除去装置を同時に使用できるように、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを連結することができる。吸引ダクトと分岐ダクトの間の接続は、ねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は圧力クランプによって行うことができる。前述の要素はすべて、流体の漏出を防止するためにOリング及び/又はガスケットを使用する。多数の吸引流路を通して吸引を行う目的で、分岐ダクトを1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって形成することができる。ダクトは、0°〜180°の様々な分離角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることができる。吸引された流れが推進された流れと合流する可動部分のないポンプの排出部は、貯蔵濾過装置と接続された排出ホースに接続される。
【0043】
第4及び第5の手段では、これらの装置が、有機汚濁物を濾過用の容器に向けて除去するように、1メートル以下の深さに配置されなければならないことは言及に値する。これらの装置を表面に配置することもできるが、こうした操作を行うのに都合のよい形は、実験的に評価されなければならない。
【0044】
第6の手段は、内燃機関又は電気モータによって駆動することができる圧縮機によって生成される空気の使用であり、電気エネルギーは、発電機又は回路網、又は電気エネルギーを発生させる他の任意の装置から得られる。注入された空気は、ドラグサクション効果を生じさせる。空気は圧縮機から、除去装置と同じ深さに位置する空気ノズルへ直接注入される。ある深さで空気を注入すると、水圧によって気泡が表面まで押し出される。深いほど気泡には大きい圧力が加えられ、したがって気泡の上昇速度が高まり、ドラグサクション効果が大きくなる。したがって、圧縮機から除去装置と同じ深さに位置する空気ノズルまで、排出ホースが直接接続される。注入された空気が水によって押され、ある速度で上昇すると、それによってドラグサクション効果が生じる。
【0045】
発生した吸気はすべて、貯蔵濾過装置に直接排出される。この装置は、円形、及び/又は正方形、及び/又は長方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形など、多くの様々な形を有することが可能な容器を備え、前記容器は内部に濾過システムを有している。この容器は、ドック又は港などの固定された場所、或いは船体又は浮遊筏の上に配置することができる。容器の中には濾過システムが挿入され、前記濾過システムは、同心状に配置され、ある粒度を有するスクリーンを備えている。流体は、より大きい粒度のスクリーンである最初のステージに衝突し、次いでより小さい粒度のスクリーンに衝突し、その後も同様のことが起こる。したがって、清掃が行われている媒体に対して排出される粒子の量を最小限に抑えるという必要性に応じて、複数の濾過ステージを使用することが可能である。これらのステージは、前述のようにスクリーンを備えている。これらのスクリーンは排水口を有するバスケットの内部に配置される、すなわち、配置されるのは、濾過用の底部だけではなく、濾過構造体、すなわち濾過用の本体である。こうして、有機性汚濁物によって底部が塞がれたときには、残りの面又はバスケットの放水口によって濾過を継続するように構成される。
【0046】
こうしたバスケットは、それらの間で同心状且つ連続的に配置され、濾過、したがって吸引された流出物の排出条件を改善する。
【0047】
したがって、統合的な海中メンテナンスシステムを以下のように構成することができる。
【0048】
・第1の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム1:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、前述の特徴を有するポンプからの非圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0049】
・第2の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム2:除去装置は空気エネルギーによって駆動される。タービンから排出された空気は、タービンが配置された空間への水の侵入を防止する、逆止め弁を備えたホースを通して流出する。流出する空気を用いて、圧縮性流体用の可動部分のないポンプによって引き起こされる吸引効果を補完することできる。吸引された流れは、貯蔵濾過装置へ向けられる。
【0050】
・第3の手段、第4の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム3:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。タービンから排出された水は、直接、水中環境へ出る。吸引は、非圧縮性流体用の可動部分のないポンプによって引き起こされる。排出物は、貯蔵濾過装置へ向けられる。
【0051】
・第1の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム4:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、前述の特徴を有する圧縮機からの圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置へ排出される。
【0052】
・第2の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム5:除去装置は空気エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、圧縮機からの圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0053】
・第3の手段、第5の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム6:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。吸引は、可動部分のないポンプを用いて、ポンプからの非圧縮性流体によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0054】
・第1の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム7:除去装置は電気エネルギーによって駆動される。吸引は空気抵抗によって引き起こされ、前記空気は圧縮機から得られる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0055】
・第2の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム8:除去装置は空気によって駆動される。空気は表面から流入し、分岐する。第1の流路は、除去装置のタービンに通じている。第2の流路は、直接吸気に通じている。それぞれの流路は、流量調節用の弁を有している。空気タービンから排出された空気は、深部に注入された空気をすべて回収するように、ホースを通って除去装置の吸引ホースまで流れる。またタービンから排出された空気は、空気の流れがないときには水がタービンに侵入するのを防止するように、逆止め弁を通って流れる。したがって、分岐した流れは再び一緒にされ、ドラグサクションを生じさせる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0056】
・第3の手段、第6の手段及び貯蔵濾過装置を備えるシステム9:除去装置は水力エネルギーによって駆動される。水はポンプによって供給され、吸引は深部での空気抵抗によって引き起こされる。こうして、吸引された流れが貯蔵濾過装置内に排出される。
【0057】
統合的な海中メンテナンス装置は、資格のあるダイバによって操作され、ダイバは水中の除去装置を操作する。前述の内容に従い、幾何構成及び有機性汚濁物のタイプに応じて、ダイバはブラシを変更し、より優れた清掃効率を生み出すように操作を適合させることができる。しかし、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び装置の構成及び幾何的な配置に応じて、遠隔制御の移動システム、自動上昇システム、及び/又は海中の清掃を独立させるように働くことができる海中ロボットを用い、統合的な海中メンテナンスシステムを自動化することも可能である。例えば円形、及び/又は長方形、及び/又は正方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形などの清掃される面を形成するために、除去装置を、他の除去装置又は複数の除去装置に接続することもできる。除去装置は、様々なレベルに接続することも可能である。1つの除去装置は1つのレベルによって形成され、したがって、こうして段階的な除去を生じさせる、すなわち分離レベルには研磨レベル及び/又は二次的な清掃レベルが続き、その後も同様に複数のレベルを伴う。より多くの有機性汚濁物を捉えるために、吸引を同じレベル(除去装置)又は2つのレベルの間に接続することができる。
【0058】
以下の部分では、図面を列挙し、それについて説明する。図面は一定のスケールで作成され、示された寸法には本発明の代表的なものも、そうでないものもある。さらに、示された図面の寸法は一定ではなく、したがって図面は、以下の記述に従って、本発明の適用範囲である好都合な形態、並びに長方形、湾曲した形、不規則な形、規則的な形又は正方形でも、本発明がとる形に応じて様々な大きさをとることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】統合的な海中メンテナンスシステムの代表的な図である。
【図2】システムの各要素が配置されるレベルを理解することができる、統合的な海中メンテナンスシステムの代表的な正面図である。
【図3】除去装置の図である。
【図4】吸引装置の図である。
【図5】この場合には浮遊構造体上に配置された、貯蔵濾過装置の図である。
【図6】除去ブラシの様々な実施形態の概略図である。
【図7】除去ブラシに使用することができる、様々なタイプの除去材料の概略図である。
【図8】除去ブラシ上での除去材料の実施可能な配置に関する概略図である。
【図9】除去材料として使用することもできるプレートの概略図である。
【図10】軸全体に直線に配置されたプレートの概略図である。
【図11】ブラシに沿って配置された、あるタイプの除去材料の概略図である。
【符号の説明】
【0060】
(図1)
1 ポンプの吸引ホース
2 ポンプ
3 ポンプの排出ホース
4 可動部分のないポンプ、吸引装置
5 可動部分のないポンプから貯蔵濾過装置への排出ホース
6 貯蔵濾過装置
7 除去装置に接続された吸引装置の吸引ホース
8 除去装置
9 清掃されるシステム(真珠用の網、ランタンなど)
10 船
(図3)
1 吸引装置の吸引ホースへの接続部
2 除去装置の駆動要素
3 除去ブラシ
(図4)
1 流体絞りノズル、ポンプの排出ホースへの接続部
2 この場合、2つの除去装置を操作するための分岐部と共に理解される吸引流路
3 排出ホースによって貯蔵濾過装置に接続される、ノズル及び吸引流路の受容器
(図5)
1 この場合、1つのステージを有する浮遊バスケット
2 浮遊バスケットの容器
(図6)
1 平坦な表面に適用される、まっすぐな円形ブラシ
2 湾曲した表面に適用される、円筒状の円形ブラシ
(図7)
1 複数種類の材料のうちの剛毛
2 複数種類の材料のうちの繊維
3 複数種類の材料のうちの楔形の砥石
4 複数種類の材料のうちの尖端物
(図8)
1 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された繊維
2 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された尖端物
3 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された砥石
4 除去ブラシ上で長手方向に、直線に沿って配置された剛毛
(図10)
1 連続的な配置のプレート
2 不連続的な配置のプレート
(図11)
1 ステップの大きさがブラシの長さに等しい、一方向の回転螺旋体として配置された除去材料
2 ステップの大きさがブラシの長さより短い、一方向の回転螺旋体として配置された除去材料
3 ステップの大きさがブラシの長さより短い、集中する方向の回転螺旋体として配置された除去材料
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中の養殖システム、及び/又は構造物、船、及び水中の装置によって提供される基体に付着した有機性汚濁物の清掃を海水中及び淡水中の両方で可能にする総合海中メンテナンスシステムにおいて、
吸引装置に相互接続された除去装置によって除去、吸引及び濾過効果を同時に達成すると共に、前記吸引装置が蓄積濾過装置に接続されることを特徴とする総合海中メンテナンスシステム。
【請求項2】
除去装置、吸引装置及び蓄積濾過装置によって構成されることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項3】
前記除去装置を、垂直方向の位置と水平方向の位置の両方において、又はいくつかの特定の角度において動作するように構成することが可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項4】
前記除去装置によって行われる除去が、前記除去装置の構成のために交換が容易な除去ブラシによって行われることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項5】
前記除去ブラシの交換が可能であるために、清掃される表面の形が、平坦な形、平坦ではない形、円形、円ではない形、規則的な形、不規則な形をもとることができる、すなわち、汎用的な適応性をもたらすことを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項6】
前記除去ブラシが、清掃される面の幾何構成に似ている、すなわち平坦な表面には円筒形、及び/又は円形の表面には長手方向の軸全体に円形の穿孔を有する円筒形、及び/又は規則的な形、及び/又は様々なタイプの表面には不規則な形の固形物で構成されることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項7】
前記除去ブラシが、固形物に加えて、除去(removing)又は排除(removal)用の材料によって構成され、前記除去材料が前記固形物の周囲に配置されて前記固形物に挿入され、その結果、除去される前記有機性汚濁物、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに応じて実験的に決められる作用径を形成することを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項8】
前記除去材料を、前記除去ブラシに沿って放射状に配置された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートで製造することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項9】
前記除去材料を、金属、及び/又はプラスチック、及び/又はゴム、及び/又はポリマーで製造することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項10】
前記除去材料を、前記除去ブラシの幾何構成の内部において、
前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石の場合には、前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を前記ブラシに沿って放射状に、連続及び/又は不連続の線の形で分布させることが可能であり、この線は、単純な放射状の線、すなわち前記ブラシに沿った1本の線、及び/又は複数の放射状の線、すなわち様々な角度の複数の線とすることができ、長手方向及び角度の間隔が、様々な前記有機性汚濁物のタイプ、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに従って実験的に定められ、さらに前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を前記ブラシに沿って螺旋状に、単純な螺旋体、或いは様々な角度、及び前記ブラシ自体と同じ長さにすること、又は前記ブラシの形によって変えることが可能な様々な螺旋ピッチを有する複数の螺旋体として分布させることができ、
前記ブラシに沿って放射状に配置されたシートの場合には、前記シートを、単純な放射状の線、すなわち前記ブラシに沿った連続及び/又は不連続の1本の線、並びに/或いは複数の放射状の線、すなわち様々な角度の複数の線の形で分布させることが可能であり、前記シートの長手方向及び角度の間隔が、様々な前記有機性汚濁物のタイプ、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに従って実験的に定められ、さらに前記シートを前記ブラシに沿って螺旋状に、単純な螺旋体、或いは様々な角度、及び前記ブラシ自体と同じ長さにすること、又は前記ブラシの形によって変えることが可能な様々な螺旋ピッチを有する複数の螺旋体として分布させることができる
ように分布させることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項11】
様々な前記除去材料に加えて、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石などの前記除去ブラシの幾何構成においては、前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を、前記シートと組み合わせることが可能であり、また前記シートを、前記シートの間で組み合わせて、必要な条件に従って単純な形で放射状に配置すること、並びに連続及び不連続に、前記シートの間で様々な角度、並びに長手方向及び放射方向の間隔で組み合わせることも可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項12】
さらに繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートを螺旋状に配置する場合、前記螺旋体が、前記除去ブラシの最右端及び/又は最左端から始まり、移動方向を生じさせること、同じピッチ及び/又は異なるピッチで両端から始まり、前記螺旋体を集中させること、或いは前記除去ブラシの中央で始まり、前記螺旋体を分岐させることが可能であり、前記螺旋体は、一方向の単純形、集中形又は分岐形でも、ブラシの区間に従った大きさのピッチを有し、複数の螺旋回転を生じさせること、また前記ピッチが前記除去ブラシの長さと同じ大きさを有するときには、ただ1つの回転を生じさせることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項13】
前記除去ブラシが、モータ要素と前記除去ブラシの間の接続要素によって作動され、前記接続要素は、前記除去装置内での正しい配置を保証するために、前記モータ要素の様々な角度及び位置への位置決めを可能にする汎用的な動力伝達継手とすることができ、さらに前記除去ブラシと前記モータ装置の間の接続が、前記除去ブラシによって要求される速度及びトルクの調節を可能にする歯車を用いて行われることが可能であり、また回転数を維持するために、前記除去ブラシを、ピン又は直列の連結器などの固定された締結要素によって前記モータ要素に直接、直列に接続することも可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項14】
前記ブラシと前記モータ要素の間の前記接続要素が、前記モータ要素の軸の延長部分、又は前記モータ要素の軸自体に連結され、他端が、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼で製造されたころ軸受から構成可能な支持要素に支えられた、前記除去ブラシ内の軸に取り付けられることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項15】
前記除去ブラシを駆動する前記モータ要素を、
電気モータを用いて、バッテリ、及び/又は発電機、及び/又は電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から得られる電気エネルギーであって、前記電気エネルギー発生装置を水上及び水中の両方に配置することができる、前記電気エネルギー、
空気タービンを用いて、電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって作動される空気圧縮機により得られる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から供給することが可能であり、前記電気エネルギー発生装置を、水上及び水中の両方に配置することができる、前記空気エネルギー、
水力タービンを用いて、電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって作動されるポンプから得られる水力エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から供給することが可能であり、前記電気エネルギー発生装置を、水上及び水中の両方に配置することができる、前記水力エネルギー
によって駆動することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項16】
前記除去ブラシが、両側面から動力を供給する2つの直列のモータ要素と協働して動作することが可能であり、特にブラシの両側面で回転の違いがないように、前記モータ要素が同じ技術仕様を有していなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項17】
1つ又は複数の除去床を使用すること、すなわち、ブラシをその2つの側面で作動させる2つの直列のモータ要素、或いは2つ又は多数のブラシを作動させる2つ又は多数の並列のモータ要素を有し、除去工程を、前記工程の要求に応じて複数の除去ステージ又は除去床に分けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項18】
円筒形、及び/又は長方形、及び/又は正方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形とすることができる必要な幾何構成を得るために、前記除去装置を結合することが可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項19】
電気モータによる電気エネルギーによって駆動される前記モータ要素が、水密ケーシングの中に配置されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項20】
電気モータによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、密封チャンバ、モータカバー、ケーシング本体、端部カバー及び電気接続部の5つの部分で構成され、必要に応じて構成要素がより多くてもより少なくてもよいことを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項21】
前記水密ケーシングの前記密封チャンバが、オイル又はグリースである潤滑剤を保持し、また前記モータ要素の延長軸部又は前記モータ要素の軸の上に、金属、及び/又はプラスチック、及び/又はステンレス鋼の軸ハウジングとすることができる前記モータ要素の延長軸部又は前記モータ要素の軸のための支持要素に加えて、密封リングを取り付けることを可能にする座部も有することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項22】
前記モータカバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を備えたチャンバであり、前記支持体の機能が、前記軸の延長部分が出る穴を密封し、オイル及び/又はグリースの前記モータへの経路を密封する他の密封リングを支持すると同時に、前記モータを前記ケーシング本体に対して中央の位置に位置決めすることであり、またこのカバーが、前記モータカバーに固定され、全体的に前記モータに組み込まれるボルトを用いて前記モータに取り付けられることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項23】
前記ケーシング本体が、本質的に前記モータ本体のためのハウジングであり、さらにこのことによって、前記ケーシング本体の他のケーシングの構成部品との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項24】
前記端部カバーが、前記ケーシング本体に挿入された前記モータの端子に対する接点を提供することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項25】
前記電気接続部を収容する電気接続部カバーが、表面から深水部への電流の流れを妨げることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項26】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバにおける要素の連結がOリング又はガスケットを利用することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項27】
静水圧に対する抵抗力を高めるために、前記水密チャンバの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、密封する目的でガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に前記ケーシングを密封するように作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項28】
空気タービンによる空気エネルギーを用いて駆動される前記モータ要素が、水密ケーシングに挿入されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項29】
タービンによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、密封チャンバ、本体カバー及び本体の3つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項30】
前記密封チャンバが、延長軸部及び/又はタービン軸が横断する2つの密封リングを保持し、さらにプラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼のころ軸受とすることができる前記延長軸部及び/又は前記タービン軸のための支持要素を含み、またこの密封チャンバが、オイル及び/又はグリースなどの潤滑物質も保持することを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項31】
前記本体カバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を有するチャンバであり、前記支持体の機能が、前記タービン本体を前記ケーシング本体に対して中央の位置に配置することであることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項32】
前記本体が前記タービン本体を保持する構造体であり、さらに他のケーシングの構成要素との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項33】
前記チャンバが、前記延長軸部及び/又は前記タービン軸が横切る2つの密封リングを保持し、さらにプラスチック、及び/又は金属の軸ハウジング、並びに/或いはステンレス鋼のころ軸受とすることができる前記延長軸部及び/又は前記タービン軸のための支持要素を有し、またこの密封チャンバが、オイル及び/又はグリースなどの潤滑物質も保持することを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項34】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバの要素がOリング又はガスケットと連結されることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項35】
静水圧に対する抵抗力を高めるために、前記水密チャンバの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、密封する目的でガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に前記ケーシングを密封するように作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項36】
空気タービンからの空気エネルギーを用いて駆動される前記モータ要素が、必ずしも水密性ではないケーシングに挿入されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項37】
タービンによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、本体カバー及び本体の2つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項38】
前記本体カバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を有するチャンバであり、前記支持体の機能が、前記タービン本体を前記ケーシング本体に対して中央の位置に配置することであることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項39】
前記ケーシング本体が、本質的に前記タービン本体のためのハウジングであり、さらに他のケーシングの構成要素との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項40】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバの構成要素がOリング又はガスケットと連結されることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項41】
前記ケーシングの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、ガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項42】
前記除去装置が、同時に除去効果と吸引効果を伴って動作するため、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置から落下する前記有機性汚濁物が、水中環境に戻されないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項43】
前記吸引効果を、機械的な回転要素ではなく流体によって生じさせ、前記流体は水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置から落下する前記有機性汚濁物を壊さないため、環境影響の軽減に寄与することを特徴とする、請求項1又は42に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項44】
前記吸引効果を、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動される圧縮機から得られる、流体の閉塞又はベンチュリ効果を用いて真空を発生させる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記空気エネルギー、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動される圧縮機から得られる、エアリフト効果を用いて真空を発生させる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記空気エネルギー、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動されるポンプから得られる、流体の閉塞又はベンチュリ効果を用いて真空を発生させる水力エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記水力エネルギー
により生じさせることが可能であることを特徴とする、請求項1又は43に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項45】
可動部分のないポンプ、並びに空気及び/又は水力エネルギーを用いるとき、前記可動部分のないポンプを、表面上又は水中に配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項46】
動きを与える圧縮性又は非圧縮性の流体を発生させる装置を、表面上及び水中の両方に配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項47】
前記可動部分のないポンプが、ノズル、吸引部及び排出部の3つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項48】
前記ノズルの設計が緩やかな閉塞部からなり、前記閉塞部は24度の開口部を有することができるが、1度〜180度の間で変えることも可能であり、前記ノズルの加工径が、発生させなければならない真空圧力に応じて異なり、またこの大きさを、流量に応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項49】
前記可動部分のないポンプの本体が、前記除去装置から来る吸引ホースと接続された吸引ダクトを有することを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項50】
前記吸引ダクトが、前記ノズルの軸の突起部と前記吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成し、この角度を0°〜180°の間で変えることができ、また複数の除去装置を同時に使用するために、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを取り付けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項51】
複数の吸引流路を用いて吸引を行うために、前記分岐ダクトを、1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって構成することが可能であり、前記ダクトを、前記ダクトの間で0°〜180°の様々な角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項52】
吸引された流量が、推進された流量と一緒になる、前記可動部分のないポンプからの前記排出部が、前記蓄積濾過装置に接続された排出ホースに接続されることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項53】
前記吸引装置の要素間の接続が、同じねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は加圧フックを用いて行われ、流体の漏出を防止するために、前記吸引装置の要素すべてがOリング及び/又はガスケットを使用することを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項54】
前記除去装置が動作する深さに注入される空気を用いて、上向きの吸引効果を生じさせることを特徴とする、請求項1又は44に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項55】
前記除去装置の吸引領域に配置された空気発生要素のホースと接続されたノズルに向かって空気が直接注入されることを特徴とする、請求項1又は54に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項56】
前記吸引領域において均一な吸引を生じさせるために、前記空気注入ノズルを前記吸引ホースのまわりの複数の分岐部に向けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は53に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項57】
前記吸引装置の排出が、蓄積濾過用の容器に向かって直接行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項58】
前記蓄積濾過装置が、正方形、及び/又は円形、及び/又は長方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形など、様々な幾何形状の受容器によって構成されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項59】
前記受容器の内側部分が、前記受容器の形に適合された、又は適合されていない同心の連続的な濾過篩のシステムを保持することを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項60】
前記濾過篩がセル又は粒度の分離部を有し、前記濾過篩が連続的に配置されるため、前記濾過篩を増減させる形で配列することが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項61】
前記濾過篩が、その蓄積濾過の効率を高めるために、バスケット構造体の中に構成されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項62】
前記濾過篩の材料が、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又はポリマーで製造されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項63】
1つ又は複数のステージからなることができる濾過ステージ及び篩のタイプが、前記有機性汚濁物のタイプによって異なることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項64】
前記流体が、最後の前記濾過篩を通過した後、直接水中媒体の中へ向かうことを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項65】
前記蓄積濾過装置を、船、及び/又は固定された地上位置、及び/又は浮遊ステーションに配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項66】
前記蓄積濾過装置を、摺動要素を用いて周囲に移動させること、又は所与の位置に固定されたままにすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項67】
同時に除去、吸引及び濾過の効果が協働して作用することによって、全体的な動作効率を高めると同時に、その環境影響も軽減することを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項68】
前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートが、その動作に適した、穿孔又は切れ目を備えた特別な形を有することができ、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び水中の装置からの有機性汚濁物の除去を可能にすることを特徴とする、請求項1又は8に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項69】
水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び水中の装置によって提供される基体に付着した有機性汚濁物の清掃を海水中及び淡水中の両方で可能にする総合海中メンテナンスシステムにおいて、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置からの有機性汚濁物の除去を海水中及び淡水中の両方で可能にし、全体的な動作効率を高め、環境影響を軽減し、動作時間を最小限に抑えることを特徴とする総合海中メンテナンスシステム。
【請求項70】
除去工程、吸引工程及び蓄積濾過工程の3つの工程が同時に起こることを必要とすることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項71】
前記除去工程が、除去ブラシを用いて作用する除去装置によって行われなければならないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項72】
使用される前記ブラシのタイプが、表面の幾何構成、及び除去される前記有機性汚濁物に応じて決まることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項73】
前記除去ブラシの回転方向が、実施可能な有機体の最大除去量に応じて決まり、この回転方向を時計回り及び反時計回りとすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項74】
前記除去ブラシの移動方向が、実施可能な有機体の最大除去量に応じて決まり、したがって、この移動を、垂直、及び/又は水平、及び/又は対角、及び/又は円形、及び/又は放射状、及び/又は実際の3つの空間軸に対して様々な角度のものとすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項75】
除去された有機性汚濁物が水中環境に広がるのを防止するために、前記除去工程が、前記吸引工程と同時に動作しなければならないことを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項76】
真空清掃工程が、ベンチュリ効果又は流体の閉塞、及び/又はエアリフト効果などの吸引効果によって行われなければならないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項77】
吸引効果の使用が、除去された前記有機性汚濁物を壊さず、前記濾過工程の効率を高め、その結果、環境影響を軽減することを特徴とする、請求項1又は8に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項78】
前記吸引工程において発生した排出物が、前記濾過蓄積工程に排出されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項79】
前記濾過工程が、1つ又は複数のステージを有することができる連続的な同心の篩を用いて行われ、前記篩の機能が、前記水中媒体への粒子の放出を最小限に抑えることであることを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項80】
吸引された流体が、同心の連続的なバスケットとして構成された前記篩に衝突することを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項81】
前記篩が、濾過ステージに適した増減させた配列として構成することが可能な、ある一定のセル間隔又は粒度分布を有することを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項82】
濾過ステージの数が、濾過される前記有機性汚濁物に応じて決まることを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項83】
前記濾過工程の完了後、除去された物質がフィルタ自体に蓄積され、水が前記水中媒体内に排出されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項84】
除去された前記有機性汚濁物を、認可された衛生的埋め立て地に捨てること、又は、
コンポスト:農業用肥料、
バイオガス:燃料、
ペレット:養殖、及び/又は牛の飼育、及び/又は他の用途のための飼料、
化粧用途:美容製品の開発、
医療用途:健康製品の開発
などの副産物として再利用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項85】
前記メンテナンスを、調整的なメンテナンスとして適用することが可能である、すなわち、前記水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に付着した大量の有機性汚濁物が存在するときに適用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項86】
前記メンテナンスを、予防的なメンテナンスとして適用することが可能である、すなわち、前記水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に付着した前記有機性汚濁物に対して、あらかじめ決められた期間で、定期的に適用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項87】
前記メンテナンスの実施に用いられる期間が、除去される前記有機性汚濁物のタイプに基づいて実験的に得られることを特徴とする、請求項1又は18に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項1】
水中の養殖システム、及び/又は構造物、船、及び水中の装置によって提供される基体に付着した有機性汚濁物の清掃を海水中及び淡水中の両方で可能にする総合海中メンテナンスシステムにおいて、
吸引装置に相互接続された除去装置によって除去、吸引及び濾過効果を同時に達成すると共に、前記吸引装置が蓄積濾過装置に接続されることを特徴とする総合海中メンテナンスシステム。
【請求項2】
除去装置、吸引装置及び蓄積濾過装置によって構成されることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項3】
前記除去装置を、垂直方向の位置と水平方向の位置の両方において、又はいくつかの特定の角度において動作するように構成することが可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項4】
前記除去装置によって行われる除去が、前記除去装置の構成のために交換が容易な除去ブラシによって行われることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項5】
前記除去ブラシの交換が可能であるために、清掃される表面の形が、平坦な形、平坦ではない形、円形、円ではない形、規則的な形、不規則な形をもとることができる、すなわち、汎用的な適応性をもたらすことを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項6】
前記除去ブラシが、清掃される面の幾何構成に似ている、すなわち平坦な表面には円筒形、及び/又は円形の表面には長手方向の軸全体に円形の穿孔を有する円筒形、及び/又は規則的な形、及び/又は様々なタイプの表面には不規則な形の固形物で構成されることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項7】
前記除去ブラシが、固形物に加えて、除去(removing)又は排除(removal)用の材料によって構成され、前記除去材料が前記固形物の周囲に配置されて前記固形物に挿入され、その結果、除去される前記有機性汚濁物、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに応じて実験的に決められる作用径を形成することを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項8】
前記除去材料を、前記除去ブラシに沿って放射状に配置された繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートで製造することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項9】
前記除去材料を、金属、及び/又はプラスチック、及び/又はゴム、及び/又はポリマーで製造することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項10】
前記除去材料を、前記除去ブラシの幾何構成の内部において、
前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石の場合には、前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を前記ブラシに沿って放射状に、連続及び/又は不連続の線の形で分布させることが可能であり、この線は、単純な放射状の線、すなわち前記ブラシに沿った1本の線、及び/又は複数の放射状の線、すなわち様々な角度の複数の線とすることができ、長手方向及び角度の間隔が、様々な前記有機性汚濁物のタイプ、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに従って実験的に定められ、さらに前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を前記ブラシに沿って螺旋状に、単純な螺旋体、或いは様々な角度、及び前記ブラシ自体と同じ長さにすること、又は前記ブラシの形によって変えることが可能な様々な螺旋ピッチを有する複数の螺旋体として分布させることができ、
前記ブラシに沿って放射状に配置されたシートの場合には、前記シートを、単純な放射状の線、すなわち前記ブラシに沿った連続及び/又は不連続の1本の線、並びに/或いは複数の放射状の線、すなわち様々な角度の複数の線の形で分布させることが可能であり、前記シートの長手方向及び角度の間隔が、様々な前記有機性汚濁物のタイプ、及び/又は回転速度、及び/又はトルクに従って実験的に定められ、さらに前記シートを前記ブラシに沿って螺旋状に、単純な螺旋体、或いは様々な角度、及び前記ブラシ自体と同じ長さにすること、又は前記ブラシの形によって変えることが可能な様々な螺旋ピッチを有する複数の螺旋体として分布させることができる
ように分布させることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項11】
様々な前記除去材料に加えて、繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石などの前記除去ブラシの幾何構成においては、前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石を、前記シートと組み合わせることが可能であり、また前記シートを、前記シートの間で組み合わせて、必要な条件に従って単純な形で放射状に配置すること、並びに連続及び不連続に、前記シートの間で様々な角度、並びに長手方向及び放射方向の間隔で組み合わせることも可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項12】
さらに繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートを螺旋状に配置する場合、前記螺旋体が、前記除去ブラシの最右端及び/又は最左端から始まり、移動方向を生じさせること、同じピッチ及び/又は異なるピッチで両端から始まり、前記螺旋体を集中させること、或いは前記除去ブラシの中央で始まり、前記螺旋体を分岐させることが可能であり、前記螺旋体は、一方向の単純形、集中形又は分岐形でも、ブラシの区間に従った大きさのピッチを有し、複数の螺旋回転を生じさせること、また前記ピッチが前記除去ブラシの長さと同じ大きさを有するときには、ただ1つの回転を生じさせることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項13】
前記除去ブラシが、モータ要素と前記除去ブラシの間の接続要素によって作動され、前記接続要素は、前記除去装置内での正しい配置を保証するために、前記モータ要素の様々な角度及び位置への位置決めを可能にする汎用的な動力伝達継手とすることができ、さらに前記除去ブラシと前記モータ装置の間の接続が、前記除去ブラシによって要求される速度及びトルクの調節を可能にする歯車を用いて行われることが可能であり、また回転数を維持するために、前記除去ブラシを、ピン又は直列の連結器などの固定された締結要素によって前記モータ要素に直接、直列に接続することも可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項14】
前記ブラシと前記モータ要素の間の前記接続要素が、前記モータ要素の軸の延長部分、又は前記モータ要素の軸自体に連結され、他端が、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼で製造されたころ軸受から構成可能な支持要素に支えられた、前記除去ブラシ内の軸に取り付けられることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項15】
前記除去ブラシを駆動する前記モータ要素を、
電気モータを用いて、バッテリ、及び/又は発電機、及び/又は電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から得られる電気エネルギーであって、前記電気エネルギー発生装置を水上及び水中の両方に配置することができる、前記電気エネルギー、
空気タービンを用いて、電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって作動される空気圧縮機により得られる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から供給することが可能であり、前記電気エネルギー発生装置を、水上及び水中の両方に配置することができる、前記空気エネルギー、
水力タービンを用いて、電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって作動されるポンプから得られる水力エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置から供給することが可能であり、前記電気エネルギー発生装置を、水上及び水中の両方に配置することができる、前記水力エネルギー
によって駆動することが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項16】
前記除去ブラシが、両側面から動力を供給する2つの直列のモータ要素と協働して動作することが可能であり、特にブラシの両側面で回転の違いがないように、前記モータ要素が同じ技術仕様を有していなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項17】
1つ又は複数の除去床を使用すること、すなわち、ブラシをその2つの側面で作動させる2つの直列のモータ要素、或いは2つ又は多数のブラシを作動させる2つ又は多数の並列のモータ要素を有し、除去工程を、前記工程の要求に応じて複数の除去ステージ又は除去床に分けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項18】
円筒形、及び/又は長方形、及び/又は正方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形とすることができる必要な幾何構成を得るために、前記除去装置を結合することが可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項19】
電気モータによる電気エネルギーによって駆動される前記モータ要素が、水密ケーシングの中に配置されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項20】
電気モータによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、密封チャンバ、モータカバー、ケーシング本体、端部カバー及び電気接続部の5つの部分で構成され、必要に応じて構成要素がより多くてもより少なくてもよいことを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項21】
前記水密ケーシングの前記密封チャンバが、オイル又はグリースである潤滑剤を保持し、また前記モータ要素の延長軸部又は前記モータ要素の軸の上に、金属、及び/又はプラスチック、及び/又はステンレス鋼の軸ハウジングとすることができる前記モータ要素の延長軸部又は前記モータ要素の軸のための支持要素に加えて、密封リングを取り付けることを可能にする座部も有することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項22】
前記モータカバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を備えたチャンバであり、前記支持体の機能が、前記軸の延長部分が出る穴を密封し、オイル及び/又はグリースの前記モータへの経路を密封する他の密封リングを支持すると同時に、前記モータを前記ケーシング本体に対して中央の位置に位置決めすることであり、またこのカバーが、前記モータカバーに固定され、全体的に前記モータに組み込まれるボルトを用いて前記モータに取り付けられることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項23】
前記ケーシング本体が、本質的に前記モータ本体のためのハウジングであり、さらにこのことによって、前記ケーシング本体の他のケーシングの構成部品との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項24】
前記端部カバーが、前記ケーシング本体に挿入された前記モータの端子に対する接点を提供することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項25】
前記電気接続部を収容する電気接続部カバーが、表面から深水部への電流の流れを妨げることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項26】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバにおける要素の連結がOリング又はガスケットを利用することを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項27】
静水圧に対する抵抗力を高めるために、前記水密チャンバの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、密封する目的でガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に前記ケーシングを密封するように作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は17に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項28】
空気タービンによる空気エネルギーを用いて駆動される前記モータ要素が、水密ケーシングに挿入されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項29】
タービンによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、密封チャンバ、本体カバー及び本体の3つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項30】
前記密封チャンバが、延長軸部及び/又はタービン軸が横断する2つの密封リングを保持し、さらにプラスチック、及び/又は金属、及び/又はステンレス鋼のころ軸受とすることができる前記延長軸部及び/又は前記タービン軸のための支持要素を含み、またこの密封チャンバが、オイル及び/又はグリースなどの潤滑物質も保持することを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項31】
前記本体カバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を有するチャンバであり、前記支持体の機能が、前記タービン本体を前記ケーシング本体に対して中央の位置に配置することであることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項32】
前記本体が前記タービン本体を保持する構造体であり、さらに他のケーシングの構成要素との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項33】
前記チャンバが、前記延長軸部及び/又は前記タービン軸が横切る2つの密封リングを保持し、さらにプラスチック、及び/又は金属の軸ハウジング、並びに/或いはステンレス鋼のころ軸受とすることができる前記延長軸部及び/又は前記タービン軸のための支持要素を有し、またこの密封チャンバが、オイル及び/又はグリースなどの潤滑物質も保持することを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項34】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバの要素がOリング又はガスケットと連結されることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項35】
静水圧に対する抵抗力を高めるために、前記水密チャンバの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、密封する目的でガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に前記ケーシングを密封するように作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は28に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項36】
空気タービンからの空気エネルギーを用いて駆動される前記モータ要素が、必ずしも水密性ではないケーシングに挿入されなければならないことを特徴とする、請求項1又は15に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項37】
タービンによって駆動される前記モータ要素の前記水密ケーシングが、本体カバー及び本体の2つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項38】
前記本体カバーが、プラスチック及び/又は金属の支持体を有するチャンバであり、前記支持体の機能が、前記タービン本体を前記ケーシング本体に対して中央の位置に配置することであることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項39】
前記ケーシング本体が、本質的に前記タービン本体のためのハウジングであり、さらに他のケーシングの構成要素との連結を可能にすることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項40】
流体の漏出を防止するために、前記水密チャンバの構成要素がOリング又はガスケットと連結されることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項41】
前記ケーシングの要素が、中心軸に対して30度ごとに分布したボルト、ワッシャ及びナットによって締結され、前記要素が同じ要素と締結されてもよいが、ガスケットを用いてねじ止めされてもよく、さらに同じ目的で、ガスケットと共に作用する加圧フックを用いることも可能であることを特徴とする、請求項1又は36に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項42】
前記除去装置が、同時に除去効果と吸引効果を伴って動作するため、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置から落下する前記有機性汚濁物が、水中環境に戻されないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項43】
前記吸引効果を、機械的な回転要素ではなく流体によって生じさせ、前記流体は水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置から落下する前記有機性汚濁物を壊さないため、環境影響の軽減に寄与することを特徴とする、請求項1又は42に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項44】
前記吸引効果を、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動される圧縮機から得られる、流体の閉塞又はベンチュリ効果を用いて真空を発生させる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記空気エネルギー、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動される圧縮機から得られる、エアリフト効果を用いて真空を発生させる空気エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記空気エネルギー、
電気エネルギーで動作可能なモータ、又は内燃機関によって駆動されるポンプから得られる、流体の閉塞又はベンチュリ効果を用いて真空を発生させる水力エネルギーであって、電気エネルギーが使用される場合には、電気エネルギーを発電機によって、並びに/或いは直接、電気エネルギー網、及び/又は電気エネルギーを発生させる任意のタイプの装置によって供給することができる、前記水力エネルギー
により生じさせることが可能であることを特徴とする、請求項1又は43に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項45】
可動部分のないポンプ、並びに空気及び/又は水力エネルギーを用いるとき、前記可動部分のないポンプを、表面上又は水中に配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項46】
動きを与える圧縮性又は非圧縮性の流体を発生させる装置を、表面上及び水中の両方に配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項47】
前記可動部分のないポンプが、ノズル、吸引部及び排出部の3つの部分で構成されることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項48】
前記ノズルの設計が緩やかな閉塞部からなり、前記閉塞部は24度の開口部を有することができるが、1度〜180度の間で変えることも可能であり、前記ノズルの加工径が、発生させなければならない真空圧力に応じて異なり、またこの大きさを、流量に応じて1ミリメートル〜100ミリメートルの間で変えることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項49】
前記可動部分のないポンプの本体が、前記除去装置から来る吸引ホースと接続された吸引ダクトを有することを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項50】
前記吸引ダクトが、前記ノズルの軸の突起部と前記吸引ダクトの軸の突起部との間にある角度を形成し、この角度を0°〜180°の間で変えることができ、また複数の除去装置を同時に使用するために、この吸引ダクトに様々な分岐ダクトを取り付けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項51】
複数の吸引流路を用いて吸引を行うために、前記分岐ダクトを、1つ、2つ、3つ又は多数のダクトによって構成することが可能であり、前記ダクトを、前記ダクトの間で0°〜180°の様々な角度、及び垂直面に対する0°〜180°の様々な角度で分布させることが可能であることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項52】
吸引された流量が、推進された流量と一緒になる、前記可動部分のないポンプからの前記排出部が、前記蓄積濾過装置に接続された排出ホースに接続されることを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項53】
前記吸引装置の要素間の接続が、同じねじ付き要素、及び/又は締結ボルト、及び/又は加圧フックを用いて行われ、流体の漏出を防止するために、前記吸引装置の要素すべてがOリング及び/又はガスケットを使用することを特徴とする、請求項1又は45に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項54】
前記除去装置が動作する深さに注入される空気を用いて、上向きの吸引効果を生じさせることを特徴とする、請求項1又は44に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項55】
前記除去装置の吸引領域に配置された空気発生要素のホースと接続されたノズルに向かって空気が直接注入されることを特徴とする、請求項1又は54に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項56】
前記吸引領域において均一な吸引を生じさせるために、前記空気注入ノズルを前記吸引ホースのまわりの複数の分岐部に向けることが可能であることを特徴とする、請求項1又は53に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項57】
前記吸引装置の排出が、蓄積濾過用の容器に向かって直接行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項58】
前記蓄積濾過装置が、正方形、及び/又は円形、及び/又は長方形、及び/又は規則的な形、及び/又は不規則な形など、様々な幾何形状の受容器によって構成されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項59】
前記受容器の内側部分が、前記受容器の形に適合された、又は適合されていない同心の連続的な濾過篩のシステムを保持することを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項60】
前記濾過篩がセル又は粒度の分離部を有し、前記濾過篩が連続的に配置されるため、前記濾過篩を増減させる形で配列することが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項61】
前記濾過篩が、その蓄積濾過の効率を高めるために、バスケット構造体の中に構成されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項62】
前記濾過篩の材料が、プラスチック、及び/又は金属、及び/又はゴム、及び/又はポリマーで製造されることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項63】
1つ又は複数のステージからなることができる濾過ステージ及び篩のタイプが、前記有機性汚濁物のタイプによって異なることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項64】
前記流体が、最後の前記濾過篩を通過した後、直接水中媒体の中へ向かうことを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項65】
前記蓄積濾過装置を、船、及び/又は固定された地上位置、及び/又は浮遊ステーションに配置することが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項66】
前記蓄積濾過装置を、摺動要素を用いて周囲に移動させること、又は所与の位置に固定されたままにすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は57に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項67】
同時に除去、吸引及び濾過の効果が協働して作用することによって、全体的な動作効率を高めると同時に、その環境影響も軽減することを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項68】
前記繊維、及び/又は剛毛、及び/又は尖端物、及び/又は砥石、及び/又はシートが、その動作に適した、穿孔又は切れ目を備えた特別な形を有することができ、水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び水中の装置からの有機性汚濁物の除去を可能にすることを特徴とする、請求項1又は8に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項69】
水中の養殖システム、及び/又は構造物、船及び水中の装置によって提供される基体に付着した有機性汚濁物の清掃を海水中及び淡水中の両方で可能にする総合海中メンテナンスシステムにおいて、水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置からの有機性汚濁物の除去を海水中及び淡水中の両方で可能にし、全体的な動作効率を高め、環境影響を軽減し、動作時間を最小限に抑えることを特徴とする総合海中メンテナンスシステム。
【請求項70】
除去工程、吸引工程及び蓄積濾過工程の3つの工程が同時に起こることを必要とすることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項71】
前記除去工程が、除去ブラシを用いて作用する除去装置によって行われなければならないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項72】
使用される前記ブラシのタイプが、表面の幾何構成、及び除去される前記有機性汚濁物に応じて決まることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項73】
前記除去ブラシの回転方向が、実施可能な有機体の最大除去量に応じて決まり、この回転方向を時計回り及び反時計回りとすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項74】
前記除去ブラシの移動方向が、実施可能な有機体の最大除去量に応じて決まり、したがって、この移動を、垂直、及び/又は水平、及び/又は対角、及び/又は円形、及び/又は放射状、及び/又は実際の3つの空間軸に対して様々な角度のものとすることが可能であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項75】
除去された有機性汚濁物が水中環境に広がるのを防止するために、前記除去工程が、前記吸引工程と同時に動作しなければならないことを特徴とする、請求項1又は3に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項76】
真空清掃工程が、ベンチュリ効果又は流体の閉塞、及び/又はエアリフト効果などの吸引効果によって行われなければならないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項77】
吸引効果の使用が、除去された前記有機性汚濁物を壊さず、前記濾過工程の効率を高め、その結果、環境影響を軽減することを特徴とする、請求項1又は8に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項78】
前記吸引工程において発生した排出物が、前記濾過蓄積工程に排出されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項79】
前記濾過工程が、1つ又は複数のステージを有することができる連続的な同心の篩を用いて行われ、前記篩の機能が、前記水中媒体への粒子の放出を最小限に抑えることであることを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項80】
吸引された流体が、同心の連続的なバスケットとして構成された前記篩に衝突することを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項81】
前記篩が、濾過ステージに適した増減させた配列として構成することが可能な、ある一定のセル間隔又は粒度分布を有することを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項82】
濾過ステージの数が、濾過される前記有機性汚濁物に応じて決まることを特徴とする、請求項1又は10に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項83】
前記濾過工程の完了後、除去された物質がフィルタ自体に蓄積され、水が前記水中媒体内に排出されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項84】
除去された前記有機性汚濁物を、認可された衛生的埋め立て地に捨てること、又は、
コンポスト:農業用肥料、
バイオガス:燃料、
ペレット:養殖、及び/又は牛の飼育、及び/又は他の用途のための飼料、
化粧用途:美容製品の開発、
医療用途:健康製品の開発
などの副産物として再利用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項85】
前記メンテナンスを、調整的なメンテナンスとして適用することが可能である、すなわち、前記水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に付着した大量の有機性汚濁物が存在するときに適用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項86】
前記メンテナンスを、予防的なメンテナンスとして適用することが可能である、すなわち、前記水中の養殖システム、及び/又は構造物、及び/又は船、及び/又は水中の装置に付着した前記有機性汚濁物に対して、あらかじめ決められた期間で、定期的に適用することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【請求項87】
前記メンテナンスの実施に用いられる期間が、除去される前記有機性汚濁物のタイプに基づいて実験的に得られることを特徴とする、請求項1又は18に記載の総合海中メンテナンスシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−18299(P2009−18299A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−124871(P2008−124871)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(508142365)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124871(P2008−124871)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(508142365)
【Fターム(参考)】
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