説明

線材格子フェンスパネル

【課題】線材格子フェンスパネルの提供。
【解決手段】上端が湾曲して下方に2本の縦線材が伸びる複数の湾曲縦線材2が横方向に間隔をおいて配置され、各湾曲縦線材2に渡って、上下に間隔をおいた横線材部分を備えたリング状横線材3が上下方向に間隔をおいて配置されて湾曲縦線材2に接合され、湾曲縦線材2の湾曲部が最上段のリング状横線材3から上方に突出して配置され、かつ最上段には、同じ形状のリング状横線材が各湾曲縦線材2の前後両側に同じ高さ位置に配置されて湾曲縦線材2に接合され、最上段のリング状横線材3の前後両側のリング状横線材の左右方向の両端部は、左右両端部の湾曲縦線材2から左右方向の外側に突出するように配置され、前記リング状横線材3の左右方向の端部に、上下の横線材部分と各上下の横線材部分とを接続する接続部分を有する継手部4を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の庭や公園等に設置される線材格子フェンスに使用される線材格子フェンスパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
フェンスとしては、フェンスパネルと支柱とが、それぞれ別体とされて、フェンスパネルを支柱に固定する形態の支柱別体型のフェンスが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、フェンスパネルの少なくとも一端側に支柱を一体に備えた支柱一体型フェンスパネルも知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。
本発明は、前者の支柱別体型のフェンス又はフェンスパネルに属する。
【0003】
また、線材格子フェンスパネルの上端部を湾曲させて、線材格子フェンスパネルの上端部に、長手方向に連続した胴縁を形成するようにして線材格子フェンスパネルの剛性を高めるようにした形態のフェンス又はフェンスパネルも知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。
また、線材格子フェンスパネルの上端部を湾曲させて胴縁を形成することなく、線材格子フェンスパネル自体の剛性を高めるために、横線材を縦線材の前後から挟みつけるようにした形態のフェンスパネルも知られている(例えば、特許文献6〜8参照)。
本発明は、後者の線材格子フェンスパネルの上端部を湾曲させて胴縁を形成しない形態の線材格子フェンスパネルに属する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭64−36877号公報
【特許文献2】実公平6−38893号公報
【特許文献3】特開平1−2232275号公報
【特許文献4】特公平5−39390号公報
【特許文献5】実公昭62−43093号公報
【特許文献6】実開昭58−19062号公報
【特許文献7】特公平2−58015号公報
【特許文献8】特公平1−37546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
線材格子フェンスパネルの上端部を湾曲させて胴縁を形成する形態、或は縦線材の表裏に横線材を挟み込む形態の前記従来の線材格子フェンスパネルでは、上端部に直線状の部分が形成されるため、小動物(例えば、猫、ハクビシン等)にとって歩行又は走行しやすい通路が形成されるため、小動物にとって歩行しやすい線材格子フェンスパネルとなっている。
【0006】
また、線材格子フェンスパネルの上端部を湾曲して形成した胴縁を備えていると、運搬時において、線材格子フェンスパネルが嵩張るため、運搬効率が低下すると共に、線材格子フェンスパネルが高価になり、経済的でなくなる。
さらに、線材格子フェンスパネルにおける縦線材の上端が突出していると、怪我をする恐れがあるから、怪我をする恐れのない、より安全な線材格子フェンスパネルが望まれる。
【0007】
したがって、小動物にとって歩行しにくい線材格子フェンスパネルで、胴縁を必要としない形態の安価な線材格子フェンスパネルで、怪我をする恐れのない、より安全な線材格子フェンスパネルが望まれる。
【0008】
さらに、線材格子フェンスパネルを、複数の縦線材と間隔をおいた横線材とを組み合わせた筒状支柱に、組み込む場合に、適宜継手金具を選択して用いて固定でき、筒状支柱に対し、その前面あるいは側面さらには、差し込む形態等のいずれかの取り付け形態を選択できる線材格子フェンスパネルであると、線材格子フェンスパネルの筒状支柱に対する取り付け位置の自由度が高まり、敷地内においてデッドスペースを生じることなく敷地境界に確実に線材格子フェンスパネルを配置することができるようになるため、そのような、筒状支柱と線材格子フェンスパネルとを組み合わせた線材格子フェンスが望まれる。
【0009】
また、支柱自体も複数の縦線材と間隔をおいた横線材とを組み合わせた筒状支柱とすると、線材格子フェンスパネルと筒状支柱とが、いずれも線材により形成されていることから、フェンスを安価にでき、しかも景観もよい線材格子フェンスとなる。
【0010】
本発明は、小動物にとって歩行しにくい線材格子フェンスパネルで、胴縁を必要としない形態の安価な線材格子フェンスパネルで、怪我をする恐れのない、より安全な線材格子フェンスパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の線材格子フェンスパネルでは、上端が湾曲して下方に2本の縦線材が伸びる複数の湾曲縦線材が横方向に間隔をおいて配置され、各湾曲縦線材に渡って、上下に間隔をおいた横線材部分を備えたリング状横線材が上下方向に間隔をおいて配置されて湾曲縦線材に接合され、湾曲縦線材の湾曲部が最上段のリング状横線材から上方に突出して配置され、かつ最上段には、同じ形状のリング状横線材が各湾曲縦線材の前後両側に同じ高さ位置に配置されて前記湾曲縦線材に接合され、前記最上段の前後両側のリング状横線材の左右方向の両端部は、左右両端部の湾曲縦線材から左右方向の外側に突出するように配置され、少なくとも最上段のリング状横線材の左右方向の端部に、上下の横線材部分と前記各上下の横線材部分とを接続する接続部分を有する継手部を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、第2発明では、第1発明の線材格子フェンスパネルにおいて、上下に間隔をおいて設けられているリング状横線材間、又は、リング状横線材の内側に、リング状横線材の左右方向の長さよりも短い短尺横線材が配置されて湾曲縦線材に接合され、かつ前記短尺横線材の左右両端部は、リング状横線材の左右方向の端部より突出しないように設けられていることを特徴とする。
【0013】
第3発明では、第1発明又は第2発明のフェンスパネルにおいて、リング状横線材の左右方向の端部の継手部は、直線状の上下の横線材部分と、前記各直線状の上下の横線材部分とを接合する縦部分とを備えていることを特徴とする。
【0014】
第4発明では、第1発明〜第3発明のいずれかに記載の線材格子フェンスにおいて、短尺横線材が、湾曲縦線材の下部、又は下部と中間部に、接合されている線材格子フェンスパネルとされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
第1発明によると、上端が湾曲して下方に2本の縦線材が伸びる複数の湾曲縦線材を用いているため、線材格子フェンスパネルにおける上端部は、水平な直線状の連続した部分とはならないで、不連続な部分となっていることから、小動物にとって歩行しにくい線材格子フェンスパネルとすることができる。
しかも、線材格子フェンスパネルにおける上端部には、従来のように、胴縁を必要としない形態の安価な線材格子フェンスパネルとすることができる。
また、最上段の各リング状横線材は、上端部が湾曲した各湾曲縦線材の前後の両面に同じ高さ位置で配置されて接合されていることから、最上段の各リング状横線材と湾曲縦線材における湾曲接続部により接続されている各縦線材との接合とされることから、線材格子フェンスパネル上部の剛性を効率よく高めることができる効果が得られる。
また、最上段の前後両側のリング状横線材の左右方向の両端部は、左右両端部の湾曲縦線材から左右方向の外側に突出するように配置され、前記最上段の前後両側のリング状横線材の左右方向の端部に、上下の横線材部分と前記各上下の横線材部分とを接続する接続部分を有する継手部を備えているので、リング状横線材の左右両端部の継手部を、簡単な継手金物を利用して支柱等に確実に取り付けることができる等の効果が得られる。
また、本発明の線材格子フェンスパネルは、ほぼ面状のパネルであるので、敷地境界に近接して線材格子フェンスパネルを配置した場合には、敷地内におけるデッドスペースを少なくすることができる。
【0016】
第2発明によると、第1発明の線材格子フェンスパネルにおいて、上下に間隔をおいて設けられているリング状横線材間、又は、リング状横線材の内側に、リング状横線材の左右方向の長さよりも短い短尺横線材が配置されて湾曲縦線材に接合され、かつ前記短尺横線材の左右両端部は、リング状横線材の左右方向の端部より突出しないように設けられているので、線材格子フェンスパネルにおける網目を細かくすることができ、小動物の侵入を防止することができ、また、リング状横線材からなる枠内に配置されているため、直接、短尺横線材の端部に衝突して怪我をする恐れがない等の効果が得られる。
【0017】
第3発明によると、第1発明又は第2発明のフェンスパネルにおいて、リング状横線材の左右方向の端部の継手部は、直線状の上下の横線材部分と、前記各直線状の上下の横線材部分とを接合する縦部分とを備えているので、継手部における横線材部分、又は縦部分、或は両方を適宜利用して、継手金物を適宜用いて、支柱側等と接合することができる等の効果が得られる。
【0018】
第4発明によると、第1発明〜第3発明のいずれかに記載の線材格子フェンスにおいて、短尺横線材が、湾曲縦線材の下部、又は下部と中間部に、接合されている線材格子フェンスパネルとされているので、線材格子フェンスパネルの網目を小さくして、小動物の侵入を防止することができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)は本発明の線材格子フェンスを示す正面図、(b)は平面図である。
【図2】(a)は図1に示す線材格子フェンスの側面図、(b)は本発明におけるフェンスに用いられる線材からなる筒状支柱を示す正面図、(c)は(b)の平面図である。
【図3】(a)は本発明のフェンスにおける筒状支柱と線材格子フェンスとの上部の取り付け部を示す正面図で、図6のA部付近を拡大して示す図であり、(b)は(a)の横断平面図である。
【図4】(a)は本発明のフェンスにおける筒状支柱と線材格子フェンスとの下部の取り付け部を示す正面図で、図6のB部付近を拡大して示す図であり、(b)は(a)の横断平面図である。
【図5】(a)は本発明のフェンスにおける筒状支柱と線材格子フェンスとの取り付け部を拡大して示す正面図、(b)は(a)のa−a線断面図である。
【図6】(a)は本発明の一実施形態の線材格子フェンスパネルを用いたフェンスの一例を示す一部切欠き正面図、(b)は平面図である。
【図7】本発明の線材格子フェンスパネルを用いた他の形態のフェンスを示す平面図である。
【図8】図6に示すフェンスにおいて用いる継手金物の一形態を示す斜視図である。
【図9】(a)は本発明の一実施形態の線材格子フェンスパネルを用いたフェンスの他の例を示す一部切欠き正面図、(b)は平面図である。
【図10】(a)は本発明の線材格子フェンスパネルを用いたフェンスにおける筒状支柱と線材格子フェンスとの上部の取り付け部を示す正面図(図9のA部付近を拡大して示す図)で、右側における手前側のリング状横線材の継手部を一部切り欠いて示す図であり、(b)は(a)の一部切り欠き横断平面図、(c)は(a)のa−a線断面図である。
【図11】(a)は本発明の線材格子フェンスパネルを用いたフェンスにおける筒状支柱と線材格子フェンスとの下部の取り付け部を示す正面図(図9のB部付近を拡大して示す図)で、右側における手前側のリング状横線材の継手部を一部切り欠いて示す図であり、(b)は(a)の横断平面図、(c)は(a)のb−b線断面図である。
【図12】(a)は本発明のフェンスの端部側の筒状支柱と線材格子フェンスとの上部の取り付け部を示す正面図で、図10のC部付近を拡大して示す図であり、(b)は(a)の横断平面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【図13】(a)は本発明のフェンスの端部側の筒状支柱と線材格子フェンスとの他の取り付け形態を示す正面図であり、(b)は(a)の横断平面図、(c)は(a)のd−d線断面図である。
【図14】(a)は本発明の線材格子フェンスの端部相互を接合した形態を示す正面図であり、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)のe−e線断面図である。
【図15】本発明の線材格子フェンスを用いたフェンスの他の形態を示す平面図である。
【図16】(a)は本発明の線材格子フェンスを用いたフェンスにおいて用いる係止片の一方を示す斜視図、(b)は係止脚部を有する係止金具を示す斜視図、(c)は線材格子フェンスの端部相互を接合する場合に用いる継手金物を分解して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0021】
まず、図1及び図2(a)を参照して、フェンスに用いる本発明の線材格子フェンスパネル1の一実施形態について説明すると、上端が半円状(図示の場合)又は弧状或はコ字状等に湾曲した湾曲接続部2aを介して、下方に平行に2本の縦線材2bが伸びる複数(図示の場合は多数)の湾曲縦線材2が横方向に間隔をおいて同じ高さで配置され、前記各湾曲縦線材2の片面側(前面側)に渡って、上下に間隔をおいて並行な横線材部分4aを備えたリング状横線材3が上下方向に間隔をおいて複数配置されて前記各湾曲縦線材2に溶接により接合されている。
【0022】
また、少なくとも最上段の前面側のリング状横線材3の背面側には、各湾曲縦線材2を挟んで、後面側のリング状横線材3が前記各湾曲縦線材2に溶接により接合されて、剛性が高められている。
最上段の前後の前記各リング状横線材3は、湾曲縦線材2における上端から下方に離れた位置に設置されていることで、線材格子フェンスパネル1における上端が連続した水平部分を形成することなく、湾曲接続部2aが間隔をおいて形成された不連続状態としていることから、小動物(猫等)が乗る場所をなくし、小動物の歩行及び走行を困難にしている。湾曲縦線材2の上端は、コ字状よりも弧状或は半円状、半円状よりも逆V字状とする方が、小動物(猫等)が乗る場所がなくなる分、好ましいが、図示のように半円状とする方が人にやさしい形状である。
【0023】
図示の形態では、最下段の前面側のリング状横線材3の背面側には、各湾曲縦線材2を挟んで、後面側のリング状横線材3が前記各湾曲縦線材2に溶接により接合されて、剛性が高められ、胴縁を必要としない形態の安価な線材格子フェンスパネル1としている。
前記の各リング状横線材3は、その両側端は、端部側の湾曲縦線材2よりも、横方向に突出するように設けられて継手部4を形成している。
【0024】
図示の実施形態では、前記の継手部4は、リング状横線材3における上下の横線材部分4a端部による水平な横部分4aと、横部分4aを接続する垂直な縦部分4bとを備えている。
【0025】
突出した継手部4の形態としては、図示のように、コ字状でも、弧状又は半円状でもよいが、縦部分4bを備え、上下の横線材相互を接続してリング状としていればよい。前記の縦部分4bは垂直であるのが、隣り合う線材格子フェンスパネル1の縦部分4b間の間隙が小さくなり、網目が小さくなるから望ましい。
【0026】
各リング状横線材3内には、リング状横線材3の横長さ寸法よりも短い短尺横線材5が、両側端の湾曲縦線材2に渡って配置されて、各湾曲縦線材2に溶接により固定されて、短尺横線材5がリング状横線材3から横長さ方向に突出しないように設けられている。
【0027】
上下に間隔をおいたリング状横線材3間には、各湾曲縦線材2の後面側において、前記短尺横線材5と同様な、短尺横線材5がリング状横線材3から横長さ方向に突出しないように設けられている。
【0028】
前記のリング状横線材3における横線材部分と短尺横線材5とが、上下方向に等間隔をおいて密に配置されていることで、網目を小さくして、小動物の侵入を防止可能にされている。短尺横線材5は、湾曲縦線材2の下部、又は下部と中間部に、接合されている線材格子フェンスパネル1とされていると、網目を小さくして、小動物の侵入を確実に防止することができる。
【0029】
前記各短尺横線材5がリング状横線材3から横長さ方向に突出しないように設けられていることで、短尺横線材5の端部により怪我をしないようにされている。特に、リング状横線材3に同面状に配置された短尺横線材5に接触する前に、リング状横線材3に接触するようになるため、怪我をする恐れが少なく安全性が向上している線材格子フェンスパネル1とされている。
【0030】
また、最上段の各リング状横線材3は、上端部が湾曲した各湾曲縦線材2の前後の両面に同じ高さ位置で配置されて接合されていることから、最上段の各リング状横線材3と湾曲縦線材2における湾曲接続部2aにより接続されている各縦線材との接合となることから、線材格子フェンスパネル上部の剛性を効率よく高めるようにしている。
【0031】
また、最上段の前後2つ(前後1組み)のリング状横線材3、又は最上段のリング状横線材3とそれ以外の下段側の少なくとも前後一組のリング状横線材3との2組のリング状横線材の左右方向の両端部は、左右両端部の湾曲縦線材2から左右方向の外側に突出するように配置され、前記リング状横線材3の左右方向の端部に、上下の横線材部分4aと前記各上下の横線材部分4aとを接続する接続部分を有する継手部を備えているので、上下のリング状横線材3の左右両端部の継手部を、簡単な継手金物を利用して支柱等に確実に取り付けることができる等の効果が得られる。
【0032】
また、本発明の線材格子フェンスパネルは、ほぼ面状のパネルであるので、敷地境界に近接して線材格子フェンスパネルを配置した場合には、敷地内におけるデッドスペースを少なくすることができる。
【0033】
なお、前記の湾曲縦線材2又はリング状横線材3或は短尺横線材5としては、例えば、丸鋼棒が用いられる。
【0034】
次に、図2(b)(c)を参照して、本発明の線材格子フェンスに用いる筒状支柱6について説明する。
【0035】
左右方向及び前後方向に間隔をおいて同じ高さ位置に配置された3本以上(図示の場合は、4本)の柱縦線材7に対して、各柱縦線材7を囲むように、前記各柱縦線材7の上下方向に間隔をおいて、長方形又は矩形環状等の環状柱横線材8を配置し、各柱縦線材7に環状柱横線材8を接合して、筒状鉄筋籠状の筒状支柱6が形成されている。
【0036】
下端側の一つ又は複数の環状柱横線材8及び柱縦線材7の下端部は、基礎9に埋め込み固定され、下端側の一つ又は複数の環状柱横線材8は抜け出し防止用アンカー材として機能する。前記の環状柱横線材8及び柱縦線材7としては、丸鋼棒が用いられる。
上下間の各環状柱横線材8は、線材格子フェンスパネル1側におけるリング状横線材3及び短尺横線材5と高さ位置が異なるように設けられている。
【0037】
最上段の環状柱横線材8とこれに間隔をおいて下側で隣接する下位の環状柱横線材8間の間隔を、リング状横線材3における端部の継手部4又は中間部の上下横線材間の高さ寸法よりも若干大きい寸法とされて、筒状支柱6の各側面(3側面以上の各側面)側における上下の環状柱横線材8間にリング状横線材3の端部の継手部4を配置可能にされている。このようにすることで、筒状支柱6の一つ以上の側面側から挿入配置して、筒状支柱6に対して対称に線材格子フェンスパネル1を配置したり、隣り合う各側面に直角に挿入配置したり、隣り合う線材格子フェンスパネル1の側端の継手部4相互を接近させて配置したりできるようにされている。
【0038】
線材格子フェンスパネル1を筒状支柱6に取り付ける場合には、例えば、線材格子フェンスパネル1の上下部又は中間部におけるリング状横線材3の継手部4の一部を筒状支柱6内に配置した状態で固定することで、確実に筒状支柱6に線材格子フェンスパネル1を固定することができる。また、平面視で、筒状支柱6の中心軸線に対して、線材格子フェンスパネル1の中心軸線を合わせるようにして、線材格子フェンスパネル1を配置することができる。
【0039】
(線材格子フェンスの一形態について)
次に、前記の線材格子フェンスパネル1を線材筒状支柱6に継手金物を用いて取り付けて、フェンスを構築した形態について説明する。
【0040】
図6に示すように、筒状支柱6は、横方向に間隔をおいて配置されて、各筒状支柱6の下端部が、地盤に構築されたコンクリート基礎又は中空部を有するコンクリートブロック積み基礎に充填されるモルタルにより埋め込み固定されて、基礎9に立設固定される。
【0041】
図6における左右方向の中間で、上端部及び下端部をそれぞれ拡大して示す図3及び図4、又は一部を拡大して示す図5に示すように、線材格子フェンスパネル1は、その各リング状横線材3における継手部4が筒状支柱6内に挿入配置される。図示の実施形態では、全てのリング状横線材3における継手部4が筒状支柱6内に挿入配置されている。
【0042】
前記のように、各リング状横線材3における左右両端の継手部4を、隣り合う筒状支柱4内にそれぞれ挿入配置するために、平面視の左右方向で、リング状横線材3における左右方向一方の継手部4の先端から左右方向他方の湾曲縦線材2の端部の縦線材2b外側までの寸法L3(図1参照)が、間隔をおいて隣り合う筒状支柱6における環状柱横線材8間の距離L4(図6参照)より長くされている。
リング状横線材3における継手部4は湾曲縦線材2から側方に突出して接合されているため、線材格子フェンスパネル1における一側部の各継手部4のほぼ全体を一方の筒状支柱6内に挿入配置するように線材格子フェンスパネル1を一方にスライド移動させると、他側部の各継手部4を他方の筒状支柱6の側面に対向するように配置することができ、その状態で、他方の各継手部4を他方の筒状支柱6内に挿入するように、線材格子フェンスパネル1を他方にスライド移動させることで、線材格子フェンスパネル1を、筒状支柱6間に配置することができる。
この場合に、筒状支柱6における環状柱横線材8上に、リング状横線材3における下側の横部分4aを載置した状態でスライド移動することができるため、線材格子フェンスパネル1を容易に筒状支柱6間に配置し、筒状支柱6における環状柱横線材8上に載置することができる。
【0043】
上端部及び下端部又は必要に応じ、中間部に位置するリング状横線材3における継手部4が筒状支柱6に継手金物を用いて取り付けられる。
なお、格子状フェンスパネル1側の各短尺横線材5と、筒状支柱6側の各環状柱横線材8とは、異なる高さ位置となるように設けられている。
図示の形態では、線材格子フェンスパネル1は、上端部及び下端部が継手金物を用いて取り付けられている。
【0044】
図4(b)に示すように、各筒状支柱6の各側面側における縦中心軸線(又は平面視の中心軸線)に対して、湾曲縦線材2の中心軸線が一致又は近接するように、各線材格子フェンスパネル1の継手部4が配置される。
【0045】
また、線材格子フェンスパネル1における最上段の前後(正面側及び背面側)のリング状横線材3の継手部4と、最下段の前後のリング状横線材3の継手部4とが、それぞれ、上部の間隔をおいた上下一対の環状柱横線材8間、及び下部の上下一対の環状柱横線材8間における下側の環状柱横線材8上に載置されるように配置される。
【0046】
そして、各前後のリング状横線材3の側端の各継手部4における上部の横部分4aと、間隔をおいた上下一対の環状柱横線材8における上部の環状柱横線材8とは、継手金物13により接合されている。また、各継手部4における下部の横部分4aと、間隔をおいた上下一対の環状柱横線材8における下部の環状柱横線材8とは、反転配置された継手金物13により接合されている。
【0047】
前記の各継手金物13は、前後のリング状横線材3の継手部4における横部分4aを把持固定する部分を備えている。前記の把持固定する部分は、図示の形態では、継手金物13における溝付き金具10と座金12とボルト17及びナット18とにより形成されている。
【0048】
図8にボルト17・ナット18を省略して分解して示すように、両側部に脚部14を有する断面溝形の溝付き金具10にボルト挿通孔15を設け、溝付き金具10における脚部14とこれらの接続板部分11とにより形成される溝16内に挿入可能な巾寸法とされた座金12を備え、前記接続板部分11のボルト挿通孔15と座金12に挿通されるボルト17及びこれにねじ込まれるナット18を備えることで、前記の把持固定する部分は、形成されている。前記接続板部分11に雌ねじ孔を設けてボルトをねじ込むようにすれば、ナットを省略する形態とすることも可能である。
【0049】
前記の接続板部分11に、環状柱横線材8の線材部分を嵌合係止するため溝19を備えた係止部20が一体に連設されている。
【0050】
環状柱横線材8の線材部分を嵌合係止する係止部20の溝19は、環状柱横線材8の線材の断面半径よりも深い溝深さとするとよく、係止部20の溝側の内側面は先端に向かって溝が浅くなるように傾斜面21とされていることで、溝付き金具10の環状柱横線材8に対する嵌合係止を、傾斜面21を利用して確実にガイドして、配置可能にしている。
図示の形態では、前記の溝付き金具10と座金12とボルト・ナット等を備えた継手金物13とされている。環状柱横線材8の線材部分を把持するクランプ部を備えた継手金物としてもよい。
【0051】
図示の実施形態では、前後のリング状横線材3における上部の各横線材部分を把持固定する継手金物は、リング状横線材3の上側に配置されて、筒状支柱6側の上下一対の環状柱横線材8における上側の環状柱横線材8にその上側から嵌合係止され、また、前後のリング状横線材3における下部の各横線材4a部分を把持固定する継手金物13は、リング状横線材3の下側に配置されて、前記筒状支柱6側の上下一対の環状柱横線材8における下側の環状柱横線材8にその下側から嵌合係止されているので、上下の継手金物13により、線材格子フェンスパネル1を筒状支柱6に対して、上下方向及びフェンスパネル長手方向の横方向に拘束した状態で、筒状支柱6に取り付けることができる
【0052】
ここで、図8を参照して、前記の継手金物13についてさらに説明すると、継手金物13における前記の溝付き金具10と係止部20とは、一枚の鋼板が折り曲げ加工されて形成されている。溝付き金具10における脚部14間の寸法は、前後のリング状横線材3における継手部4の外側間の寸法よりも僅かに大きくされ、前後の継手部4間にボルト17を挿通可能にするために、溝付き金具10のほぼ中央部にボルト挿通孔15を備えている。
また、前記の座金12は、矩形状鋼板にボルト挿通孔が設けられた形態とされ、溝付き金具10の内側面に近接するように座金12の側面が配置されることで、座金12の回り止めを図っている。また、座金12により各継手部4の横線材4aによる横部分4aの下側を溝付き金具10に向かって押圧するようにして、横部分4aを把持固定するようにされている。
【0053】
前記実施形態では、筒状支柱6の側面側に、線材格子フェンスパネル1を継手金物13により固定する形態を示したが、本発明において用いる筒状支柱6は、柱縦線材7が、前後方向及び左右方向に間隔をおいて配置されていることから、図7に示すように、筒状筒状支柱6の前面(又は背面)にも、側面側の線材格子フェンスパネル1と同じ高さ位置に、同様な前面(又は背面)の線材格子フェンスパネル1を配置して、継手金物13により、前記と同様に筒状支柱6に取り付けることができる。
【0054】
(線材格子フェンスの他の形態について)
次に、前記の線材格子フェンスパネル1を線材筒状支柱6に他の継手金物33を用いて取り付けて、フェンスを構築した形態について説明する。
図9に示すように、筒状支柱6は、横方向に間隔をおいて配置されて、各筒状支柱6の下端部が、地盤に構築されたコンクリート基礎又は中空部を有するコンクリートブロック積み基礎に充填されるモルタルにより埋め込み固定されて、基礎9に立設固定される。
【0055】
図9における左右方向の中間で、上端部及び下端部をそれぞれ拡大して示す図10及び図11に示すように、線材格子フェンスパネル1は、上端部及び下端部又は必要に応じ、中間部に位置するリング状横線材3における継手部4が筒状支柱6に継手金物を用いて取り付けられる。
【0056】
図示の形態では、線材格子フェンスパネル1は、上端部及び下端部が継手金物33を用いて取り付けられている。
【0057】
各筒状支柱6の前面側における縦中心軸線に対して、左右対称に、各線材格子フェンスパネル1の継手部4が配置される。
かつ、線材格子フェンスパネル1における最上段の後部(背面側)のリング状横線材3の継手部4と、最下段の後部のリング状横線材3の継手部4とが、それぞれ、上部の上下一対の環状柱横線材8間、及び下部の上下一対の環状柱横線材8間における下側の環状柱横線材8上に載置されるように配置される。そして、各後部のリング状横線材3の側端の各継手部4と、上下の環状柱横線材8とを囲むように、係止溝30を有すると共にボルト挿通孔31を有する上下一対の係止片32(図16a参照)を備えた継手金物33における前記係止片32が前記環状柱横線材8及び継手部4に嵌合される。
【0058】
線材格子フェンスパネル1における中段の後部(背面側)のリング状横線材3の継手部4は、それぞれ、中段の上下一対の環状柱横線材8間において(又は上下一対の環状柱横線材8における下側の環状柱横線材8上に載置されて)柱縦線材7に当接配置されている。
【0059】
また、前部側のリング状横線材3の継手部4における縦部分4bを利用して、隣り合うリング状横線材3の縦部分4b相互が離反しないように、ボルト挿通孔14を有する断面コ字状の係止金具35(図16a参照)における各係止脚部36間に各縦部分4bが位置し、各係止脚部36が係止片32側に向くように配置して、上下一対の係止片32のボルト挿通孔31と、係止金具35のボルト挿通孔34とに渡って、継手金物33におけるボルト17の軸部が挿通されると共にナット18がねじ込まれて、左右の線材格子フェンスパネル1における継手部4は筒状支柱6に取り付けられている。また、隣り合う線材格子フェンスパネル1の継手部4を利用して、筒状支柱6の前面側においても、フェンスパネルの網目を形成するようにことができる。
【0060】
前記の係止金具35は、鋼板が折り曲げ形成されて、本体部の両側に各係止脚部36が形成されると共に本体部にボルト挿通孔34が形成されて、断面コ字状の係止金具とされ、係止脚部36の突出長さ寸法は、リング状横線材3の線径と同じか、僅かに小さい寸法とされ、リング状横線材3を係止片35に向かって押圧可能にされていることが望ましい。
【0061】
リング状横線材3が上下2段の線材格子フェンスパネル1では、線材格子フェンスパネル1における最上段のリング状横線材3の継手部4を継手金物により筒支柱6に固定するようにしてもよい。
【0062】
ここで、図16を参照して、前記の上下一対の係止片32についてさらに説明すると、各係止片32は、長方形の鋼板がその中間部で円弧状に折り曲げられて、円弧状接続部39を介して短尺脚部40と長尺脚部41が形成されていると共に各脚部の円弧状接続部39に係止溝30が形成され、また、長尺脚部41の先端側には、ボルト挿通孔を備えている。
【0063】
前記のような係止片32を、図に示すように、上下点対称になるように配置し、かつ上部の係止片32が、各後部のリング状横線材3の側端の各継手部4と、上側の環状柱横線材8とを囲むように配置される。
【0064】
また、下部の係止片32が、各後部のリング状横線材3の側端の各継手部4と、下側の環状柱横線材8とを囲むように配置され、各係止片32の長尺脚部41に渡って、継手部4間においてボルト17を挿通して連結することで、隣り合う線材格子フェンスパネル1と筒状支柱6との前後方向の一体化を図るようにしている。
【0065】
しかも前記実施形態では、筒状支柱6の前面側において、左右方向に隣り合う線材格子フェンスパネル1における前部のリング状横線材3の側部の継手部4の縦部分4bを、その前部側に配置された係止金具35の係止脚部36間に配置することで、さらに係止金具35を前記のボルト17を利用して前後一対の係止片32に取り付けることで、左右方向に隣り合う線材格子フェンスパネル1が左右方向に離反するのを防止し、しかも筒状支柱6との左右方向の一体化を図っている。
【0066】
前記の係止片32の左右方向の巾寸法L1(図10参照)が、筒状支柱6における前面側の左右方向に隣り合う柱縦線材7間の寸法L2よりも若干小さい寸法とされていることで、また、ボルトにより締め付け固定することで、左右の線材格子フェンスパネル1の左右方向のずれをなくしている。
【0067】
前記実施形態の変形形態として、図示を省略するが、各係止片32の前面側に左右方向に間隔をおいて前方に突出する係止脚部を一体に設け、各係止脚部を、左右の線材格子フェンスパネル1の縦部分4bを拘束するように係合させることで、係止金具を省略することも可能である。この場合には、係止脚部を有する各係止片32を、前後の線材格子フェンスパネル1における継手部4間に挿入するようにすればよい。
【0068】
図9及び図12には、線材格子フェンスパネル1におけるリング状横線材3の側端の継手部4と、筒状支柱6との取り付け構造が示されている。ボルト挿通孔31を有する上下一対の係止片32及びボルト・ナットにより固定する構造とされている。
【0069】
端部側では、線材格子フェンスパネル1の一端部の各後部のリング状横線材3の継手部4を筒状支柱6に固定すればよいことから、継手部4の縦部分をボルト17よりも左右方向の外側に位置するように筒状支柱6の前面側に配置し、各後部のリング状横線材3の側端の各継手部4と、上下の環状柱横線材8とを囲むように、係止溝30を有すると共にボルト挿通孔31を有する上下一対の係止片32が環状柱横線材8及び継手部4に嵌合され、各係止片32をボルト17及びこれにねじ込まれるナット18からなる継手金物33により連結一体化することで、線材格子フェンスパネル1を筒状支柱6の前面側に固定している。
【0070】
図13に示すように、線材格子フェンスパネル1におけるリング状横線材3の左右方向の他端側を筒状支柱6の前面に配置できない場合には、湾曲縦線材2における縦線材間のリング状横線材3を、上下一対の係止片32及びボルト17及びナット18による継手金物33により、筒状支柱6に取り付けるようにしてもよい。
【0071】
前記実施形態では、筒状支柱6の前面側に、線材格子フェンスパネル1を継手金物33により固定する形態を示したが、本発明において用いる筒状支柱6は、柱縦線材7が、前後方向及び左右方向に間隔をおいて配置されていることから、図15に示すように、筒状筒状支柱6の側面にも、前面側の線材格子フェンスパネル1と同じ高さ位置に、同様な側面の線材格子フェンスパネル1を配置して、継手金物33により、前記と同様に筒状支柱6に取り付けることができる。この場合、敷地境界線上又はその近傍に線材格子フェンス又は筒状支柱6を配置すると、フェンス設置により、敷地にデッドスペースが生じることはない。
【0072】
図13に示すように、筒状支柱6から格子状フェンスパネル1の端部が張り出す場合に、図14に示すような継手金物53を用いて、隣り合う格子状フェンスパネル1の継手4相互を連結するようにしてもよい。
【0073】
前記の継手金物53は、本体上面側に間隔をおいてボルト挿通孔55を有すると共に幅方向の両側に側板56を有する断面溝形の溝形金具54と、前記側板56間に配置される座金57と、各ボルト挿通孔55に挿通されると共に、前記座金57に挿通されるボルト17及びそのボルトにねじ込まれるナット18を備えている。
【0074】
前記の溝形金具54を、隣り合う線材格子フェンスパネル1における継手部4間に渡って配置すると共に、前後の継手部4を抱き込むように配置すると共に、座金57を側板56間に配置して、ボルト17及びナット18により締め込むことで、継手金物53により、横方向に隣り合う線材格子フェンスパネル1を連結することができる。また、前記の継手金物53により、隣り合う線材格子フェンスパネル1が離反するような動きに対しては、座金57が縦部分4bに係合することで、離反移動が防止される。
【0075】
前記のような線材格子フェンスであると、によると、フェンスパネルが、3本以上の柱縦線材をその上下方向に間隔をおいた多数の環状柱横線材に接合してなる筒状支柱であって左右方向に間隔をおいて設置される前記筒状支柱に当接又は差し込まれるように配置されて、前記フェンスパネルにおける少なくとも最上段のリング状横線材が筒状支柱における環状柱横線材に着脱可能なボルト・ナットを備えた接合金物により取り付けられているので、線材格子フェンスパネルと前記筒状支柱とを備えた簡単な構造で安価な線材格子状のフェンスとすることができ、また、線材格子フェンスパネルを筒状支柱に取り付ける場合に形態の自由度のある線材格子フェンスとすることができる。
【0076】
線材格子フェンスパネル1を用いたフェンスの形態としては、図示以外にも、筒状支柱6の前面又は側面に線材格子フェンスパネル1を配置する形態と、筒状支柱6に差し込むように配置する形態とを、組み合わせた形態としてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 線材格子フェンスパネル
2 湾曲縦線材
2a 湾曲接続部
2b 縦線材
3 リング状横線材
4 継手部
4a 横部分
4b 縦部分
5 短尺横線材
6 筒状支柱
7 柱縦線材
8 環状柱横線材
9 基礎
10 溝付き金具
11 接続板部分
12 座金
13 継手金物
14 脚部
15 ボルト挿通孔
16 溝
17 ボルト
18 ナット
19 溝
20 係止部
21 傾斜面
30 係止溝
31 ボルト挿通孔
32 係止片
33 継手金物
34 ボルト挿通孔
35 係止金具
36 係止脚部
39 円弧状接続部
40 短尺脚部
41 長尺脚部
53 継手金物
54 溝形金具
55 ボルト挿通孔
56 側板
57 座金

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が湾曲して下方に2本の縦線材が伸びる複数の湾曲縦線材が横方向に間隔をおいて配置され、各湾曲縦線材に渡って、上下に間隔をおいた横線材部分を備えたリング状横線材が上下方向に間隔をおいて配置されて湾曲縦線材に接合され、
湾曲縦線材の湾曲部が最上段のリング状横線材から上方に突出して配置され、かつ最上段には、同じ形状のリング状横線材が各湾曲縦線材の前後両側に同じ高さ位置に配置されて前記湾曲縦線材に接合され、
前記最上段の前後両側のリング状横線材の左右方向の両端部は、左右両端部の湾曲縦線材から左右方向の外側に突出するように配置され、前記最上段の前後両側のリング状横線材の左右方向の端部に、上下の横線材部分と前記各上下の横線材部分とを接続する接続部分を有する継手部を備えていることを特徴とする線材格子フェンスパネル。
【請求項2】
上下に間隔をおいて設けられているリング状横線材間、又は、リング状横線材の内側に、リング状横線材の左右方向の長さよりも短い短尺横線材が配置されて湾曲縦線材に接合され、かつ前記短尺横線材の左右両端部は、リング状横線材の左右方向の端部より突出しないように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の線材格子フェンスパネル。
【請求項3】
リング状横線材の左右方向の端部の継手部は、直線状の上下の横線材端部による横部分と、前記各直線状の上下の横線材端部による横部分とを接合する縦部分とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の線材格子フェンスパネル。
【請求項4】
短尺横線材が、湾曲縦線材の下部、又は下部と中間部に、接合されている線材格子フェンスパネルとされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の線材格子フェンスパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−202037(P2012−202037A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64974(P2011−64974)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000006839)日鐵住金建材株式会社 (371)
【出願人】(593211636)株式会社ニッケンフェンスアンドメタル (26)
【Fターム(参考)】