説明

線維筋痛症及び関連症状の治療におけるフルピルチン

【課題】本発明は、フルピルチンを投与することにより、線維筋痛症及びその関連症状を治療する方法を指向するものである。
【解決手段】線維筋痛症の患者における筋骨格痛であって、その痛みがアヘン剤または非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)によって軽減されない、上記筋骨格痛を低減させるまたは除去するための、フルピルチンを含む薬剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、線維筋痛症及びその関連症状の医学的治療を指向するものである。特に本発明は、これらの疾患に関連する症状を緩和する手段として、医薬フルピルチン(flupirtine)の投与を指向するものである。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
線維筋痛症は、筋肉、筋膜及び関節の疼痛を特徴とする慢性的な症状である。その他の代表的な症状として、睡眠障害、慢性的疲労及び重症の鬱病がある。線維筋痛症の病因及び病態生理については不明である。しかし、中枢神経系が係わっていることは明らかである。患者は鎮痛剤、抗鬱薬により、また適度の運動、適切な食事療法及びストレス解消法など、補助的な治療を行うことにより、ある程度の軽減を得ることができる。有効な薬物治療法を見つけるために実施された研究について、表1にこれを要約する。
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


【表1−4】


【表1−5】


* 薬剤分類キー:1=抗鬱病薬;2=NSAID;3=筋弛緩剤(非ベンゾジアゼピン);4=ベンゾジアゼピン;5=抗生物質;6=情緒安定剤;7=抗精神病薬;8=コルチコステロイド;9=セロトニン(2又は3)受容体拮抗剤;10=局部投与薬;11=トリガー点注射;12=アセトアミノフェン;13=カフェイン;14=静脈内麻酔薬;15=NMDA(グルタミン酸塩)受容体リガンド;16=その他種々の薬剤
**試験方法:db=二重盲検法
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Johnson, J. Fam. Pract., 44:128-30(1997)
【非特許文献2】Finestone, et al., J.A.M.A., 264:2869-70(1990)
【非特許文献3】Goldenberg, et al., Arthritis Rheumatol., 39:1852-9(1996)
【非特許文献4】Wolfe, et al., Scand. J. Rheumatol., 23:255-9(1994)
【非特許文献5】Cortet, et al., Rev. Rheum. Mal. Osteoartic, 59:497-500(1992)
【非特許文献6】Norregaard, et al., Pain, 61:445-9(1995)
【非特許文献7】Carette, et al., Arthritis Rheum., 37:32-40(1994)
【非特許文献8】Carette, et al., Arthritis Rheum., 29:655-9(1986)
【非特許文献9】Goldenberg, et al., Arthritis Rheum. 29:1371-7(1986)
【非特許文献10】Jaeschke, et al., J. Rheumatol., 18:447-51(1991)
【非特許文献11】Scudds, et al, J. Rheumatol., 16:98-103(1989)
【非特許文献12】Connolly, Del. Med. J., 53:189-91(1981)
【非特許文献13】Hrycaj, et al., J. Rheumatol., 23:1418-23(1996)
【非特許文献14】Samborski, et al., Mater Med. Pol., 28:17-9(1996)
【非特許文献15】Stratz, et al., Z. Rheumatol., 50:21-2(1991)
【非特許文献16】Teasell, Can. Med. Assoc. J., 144:122-3(1991)
【非特許文献17】Tyber, Can. Med. Assoc J., 143:902-4(1990)
【非特許文献18】Cantini, et al., Minerva Med., 85:97-100(1994)
【非特許文献19】Bennett, Arthritis Rheum., 31:1535-42(1988)
【非特許文献20】Quimby, et al., J. Rheumatol, Suppl., 19:140-3(1989)
【非特許文献21】Santandrea, et al., J. Int. Med. Res., 21:74-80(1993)
【非特許文献22】Fossluzza, et al., Int. J. Clin. Pharmacol. Res., 12:99-102(1992)
【非特許文献23】Vaeroy, et al., Clin. Rheumatol., 8:245-50(1989)
【非特許文献24】Moldofsky, et al., J. Rheumatol., 23:529-33(1996)
【非特許文献25】Russell, et al., Arthritis Rheum., 34:552-60(1991)
【非特許文献26】Oye,et al., Tidsskr. Nor. Laegeforen, 116:3130-1(1996)
【非特許文献27】Kelly, J. Am. Geriatr. Soc., 14:48-55(1966)
【非特許文献28】Schom, S. Afr. Med. J., 69:301-3(1986)
【非特許文献29】Ferri, et al., Minerva Med., 74:331-6(1983)
【非特許文献30】Balme, et al., Curr. Med. Res. Opin., 7:127-30(1980)
【非特許文献31】Donald, et al., J. Int. Med. Res., 8:382-7(1980)
【非特許文献32】Le Gallez, et al., Curr. Med. Res. Opin., 10:663-7(1988)
【非特許文献33】Yunus, et al., J. Rheumatol., 16:527-32(1989)
【非特許文献34】Settel, Curr. Ther. Res. Clin. Exp., 9:197-9(1967)
【非特許文献35】Mathias, et al., Am. J. Phys. Med. Rehabil., 74:39-44(1995)
【非特許文献36】Hong, et al., Arch. Phys. Med. Rehabil., 77:1161-6(1996)
【非特許文献37】Jayson, Bull. Hosp. Jt. Dis., 55:176-7(1996)
【非特許文献38】Dinerman, et al., Ann. Intern. Med., 117:281-5(1992)
【非特許文献39】Clark, et al., J. Rheumatol., 12:980-3(1985)
【非特許文献40】Pattrick, et al., Br. J. Rheumatol., 32:55-8(1993)
【非特許文献41】Gusso, et al., Minerva Med., 76:567-73(1985)
【非特許文献42】Jacobsen, et al., Scand. J. Rheumatol,. 20:294-302(1991)
【非特許文献43】Drewes, et al., Scand. J. Rheumatol., 20:288-93(1991)
【非特許文献44】Gronblad, et al., Clin. Rheumatol., 12:186-91(1993)
【非特許文献45】Bennett, et al., Int. Clin. Pharmacol. Res., 15:115-9(1995)
【非特許文献46】Puttini, et al., J. Int. Med. Res., 20:182-9(1992)
【非特許文献47】Russell, et al., J. Rheumatol., 22:953-8(1995)
【非特許文献48】Simonson, Lakartidningen, 93:340(1996)
【非特許文献49】Paulson, et al., Mov. Disord., 11:459(1996)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまで幾多の努力が払われてきたにも拘わらず、大部分の線維筋痛症患者の有効な治療方法がまだ無いのが現状である。従って、この症状、及びこれに密接に関連する症状による患者の苦痛を緩和するために、新しい治療方法を設計する必要があることは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要約)
フルピルチンは、ヨーロッパで手術、癌、外傷、及び肝臓病に関連する疼痛の治療に使用されてきた鎮痛剤である。フルピルチンは、視床又は脊髄の疼痛経路を含む非アヘン系疼痛経路を通じ、中枢神経系を介して作用するものと考えられる。これまでの一部の研究(全部ではない)において、フルピルチンは疼痛を和らげるのにアヘン剤と同じくらい有効であることが見いだされている。さらに、フルピルチンにはアヘン剤に勝る利点が存在するのは明らかでる。即ち、フルピルチンは常習化することは無く、乱用癖に陥った例は報告されていない。本発明は、フルピルチンが一部の線維筋痛症患者の慢性かつ重度の身体痛を完全に除去できる能力を有するという、予期しない発見に基づくものである。アヘン剤、非ステロイド系抗炎症薬及びプラークニル剤(placquenil)の高用量を投与しても痛みを緩和できない場合でも軽減が可能である。
【0006】
その第一の態様において、本発明は、フルピルチンを含有する医薬品組成物を投与することにより、線維筋痛症患者を治療する方法を指向するものである。フルピルチンの投与量は、線維筋痛症に関連する症状の1つ以上を緩和し、又はこれを完全除去するに充分な量であることが望ましい。これらの症状には、拡散性筋骨格疼痛、疲労、眼障害及び前庭障害、頭痛、感覚異常、食道の運動性障害、睡眠障害、及び重度の鬱病などが含まれる。フルピルチンは、錠剤、カプセル、ゲル、又は局部用製剤など、如何なる剤形でもこれを投与することができ、当該薬剤の遊離塩基形に基づいて計算したその投与量は、1日当たり50−900 mgの範囲内である。一般に、当該投与量が1日当たり600 mgを越えるようなことは望ましくない。最適範囲は、一般的には1日当たり100−400 mgである。フルピルチンは、1日に1回、又は好ましくは1日に何回かに分けてこれを投与することができる。
【0007】
さらに本発明は、フルピルチンを投与することにより、線維筋痛症に関連する疾患又は症状を持つ患者を治療する方法を指向するものである。この場合においても、当該薬剤の遊離塩基形に基づいて計算した投与量は、1日当たり50−900 mg、好ましくは100−400 mgの範囲内にある。当該フルピルチンは、如何なる剤形においても、又如何なる投与経路によってもこれを投与することができる。線維筋痛症に関連するものとして定義される疾患には、結合組織炎、慢性疲労症候群、筋筋膜疼痛症候群、軟組織リューマチ、特発性筋肉痛症候群、慢性広範囲筋骨格痛、筋骨格痛に起因する重症鬱病、身体化障害、身体病的疼痛障害、同時線維筋痛症を伴うライム病、同時線維筋痛症を伴う慢性関節リュウマチ、全身性腱筋障害、好酸球性筋痛症候群、及びスティフマン症候群などを挙げることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(発明の詳細な説明)
線維筋痛症は、リューマチ専門医が診察する最も一般的な症状の一つである。線維筋痛症の診断及び分類に関する厳密な基準は、特に米国リューマチ協会(The American College of Rheumatology)により確立されている。主な臨床的特徴は、筋骨格系の特定領域を触診した場合、全身痛及び広範囲に渡る圧痛があることである。硬直、慢性的な疲労、及び特定睡眠障害も、その他数多くの症状とともに一般的に存在する。当該症状は特発性(一次線維筋痛症)であるか、又は強直性脊椎炎、外傷又は手術(二次線維筋痛症)など他の基礎症状に関連するものであるかのいずれかである。
【0009】
抗侵害受容作用を有するトリアミノピリジン化合物であるフルピルチンは、数年前から、Asta Medica社によりKatadolon(登録商標)の商品名でヨーロッパにおいて市販されている。フルピルチンは癌の疼痛、手術後の痛み、歯痛、リューマチ性変形関節症、及び炎症性慢性関節リューマチ用の鎮痛剤として使用されているが、これ迄は線維筋痛症の治療剤として有用であることは知られていなかった。本発明は、フルピルチンが線維筋痛症の症状緩和に、予測できなかったような効果を示すという発見に基づいて行われたものである。
【0010】
(フルピルチンの化学的な形態)
本発明は、特定の化学形態のフルピルチンに限定されるものではなく、当該薬剤は遊離塩基の形でも、又は医薬品として使用できる酸付加塩の形でも、これを患者に投与することができる。後者の場合においては塩酸塩が一般的に好まれるが、有機酸又は無機酸から誘導された他の塩も使用することができる。このような酸の例として、臭化水素酸、燐酸、硫酸、メタンスルホン酸、亜燐酸、硝酸、過塩素酸、酢酸、酒石酸、乳酸、琥珀酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アコニット酸、サリチル酸、タリン酸、エンボン酸、エナント酸などを挙げることができるが、これら酸の例は以上に限定されるものではない。フルピルチン、2-アミノ-3-カルベトキシアミノ-6-(4-フルオロベンジルアミノ)-ピリジン、及びその生理学的に受入れ可能な塩については、ドイツ特許、第1,795,858号及び第3,133,519号の中で述べられている。
【0011】
(投与量)
患者への1日当たり合計フルピルチン投与量は、線維筋痛症、好ましくは筋骨格痛に関連する一つ又は二つ以上の症状を少なくとも軽減し、又は完全除去するに必要な量であることが望ましい。1日当たりの代表的な投与量は一般に100−300 mgの範囲内にあり、1日当たりの投与量は600 mgを越えないことが望ましい。これより高い投与量に耐えられる患者も居り、難治の患者、又はフルピルチンの血清濃度及び半減期を低下させるような薬剤(例えば、カルバマゼチン、フェニトイン、フェノバルビタール及びリファムピンなど、シトクローム P450誘発化合物)との併用投与を受けている患者、並びに紙巻きタバコ喫煙者の場合には、1日当たり1,000 mg以上の投与を考えることもできる。これとは反対に、高齢の患者、腎臓又は肝臓の機能障害患者、及びシトクローム P450系を抑制する薬剤の同時投与を受けている患者は、初期及びメンテナンス投与量を、例えば75 mgに下げて投与することが望ましい。これらの投与量は単なる指針に過ぎず、個々の患者に対して選ばれる実際の投与量は、担当医師により臨床症状に基づいて当分野における周知の方法を使用して決定される。フルピルチンは、その必要量を1回で投与しても、又はこれを数回に分けて投与しても良い。例えば、患者は100 mgのフルピルチンを1日に3回、経口服用することができる。
【0012】
(剤形及び投与経路)
如何なる投与経路及び如何なる剤形も本発明に使用することが可能であり、フルピルチンは単一の有効薬剤として、又は他の治療上有効な薬剤と組合せてこれを患者に投与することができる。経口送達に適した組成物が好ましいが、経口、内服、肺、直腸、鼻腔、膣、舌、経皮、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、皮内、及び皮下経路など、他の投入経路もこれを使用することができる。使用し得る剤形としては、錠剤、ピル、カプセル、粉末、アエロゾル、座薬、皮膚パッチ、非経口薬剤、及び油水懸濁液、溶液、及び乳剤などの経口液体などが挙げられる。徐放剤も使用することができる。全ての剤形は、当技術における標準的な方法を使用してこれを調製することができる〔例えば、レミントンの医薬品科学、第16版、A. Oslo編(ペンシルバニア州イーストン)、 1980を参照のこと)。「種々の送達経路に適した剤形の調製に関する指針」については、米国特許、第4,668,684号、 第5,503,845号、及び第5,284,861号に記載されている。
【0013】
フルピルチンは、医薬品製剤において一般的に使用される如何なる賦形剤及び添加剤、例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、カカオバター、水性又は非水性溶媒、油、パラフィン誘導体、グリコールなどと組み合わせても、これを使用することができる。着色剤及び芳香剤も、当該製剤、特に経口投与用の製剤にこれを添加することができる。水又はエタノール、1,2-プロピレングリコール、ポリグリコール、ジメチルスルホキシド、脂肪族アルコール、トリグリセリド、グリセリンの部分エステルなど生理学的に適合する有機溶媒を使用して、溶液を調製することもできる。従来の手法を使用して、フルピルチンを含有する非経口組成物を調製することができ、それには滅菌生理食塩水、水、1,3-ブタンジオール、エタノール、1,2-プロピレングリコール、ポリグリコールと水の混合物;リンゲル溶液などがある。
【0014】
(投与方法)
一般に、線維筋痛症と診断された患者には、副作用が起きるかどうかを判断するために、最初に比較的少量、例えば1日当たり50 mgのフルピルチンを投与する。患者が他の薬剤の投与を受けているか、又は大量の薬剤投与に耐えられないことを示唆する臨床学的な特徴を有する場合において、このことは特に重要である。フルピルチンは、1日当たり600 mg未満の投与量で使用すれば比較的に安全な薬剤ではあるが、それでも数多くの副作用が報告されている。これら副作用の中には、めまい、眠気、痒み、口の乾き、及びこれらより頻度は低いけれども吐き気、抑鬱感、睡眠障害、及び頭痛などが挙げられる。患者に副作用が認められなかった場合、線維筋痛症の関連症状、特に痛みに関してその満足な緩和状態が達成されるまで、投与量を次第に増やすことができる。フルピルチンは沈溺薬では無いので、長期間、このまま投与を安全に続けることができる。
【0015】
フルピルチンの1日当たり投与量を、これを単一の錠剤又はカプセルとして投与することも可能である。しかし一般的には、1日当たりの投与量を2回又は3回以上に分けて投与する方が好ましい。或いは、患者はフルピルチンの必要量を、1日の最大耐量まで単純に摂取することができる。フルピルチンの投与は、個々の患者のニーズに合わせ、抗鬱病薬など他の治療上有効な薬剤の投与と組み合わせて行うことも可能である。
【0016】
(線維筋痛症関連の病気又は症状の治療)
線維筋痛症の治療における使用の他にも、上記と全く同じ方法で、線維筋痛症に関連する多くの病気及び症状の治療にフルピルチンを使用することができる。このような病気及び症状として、結合組織炎、慢性疲労症候群、筋筋膜疼痛症候群、軟組織リューマチ、非関節リューマチ、特発性筋肉痛症候群、慢性広範囲筋骨格痛、筋骨格痛に起因する重症鬱病、身体化障害、身体病的疼痛障害、同時線維筋痛症を伴うライム病、同時線維筋痛症を伴う慢性関節リュウマチ、全身性腱筋障害、好酸球性筋痛症候群、及びスティッフマン症候群などを挙げることができる。
【0017】
(アヘン剤と比較したフルピルチンの利点)
フルピルチンの投与を受けている患者には、アヘン剤を投与されている患者の場合におけるような鎮痛作用に対する耐性はできない。従って、一旦最適投与量が見いだされたら、この量を継続的に増やして行く必要は無い。フルピルチンには沈溺作用は無く、突然その投与を中止しても禁断症状は起こらない。さらに、アヘン剤と比較してフルピルチンの鎮静作用が小さく、アヘン剤と異なり筋弛緩作用を示し、心臓血管の副作用が起こらない。
【0018】
副作用に関してこれらの相違点が存在するにも拘わらず、フルピルチンは線維筋痛症及び関連症状を有する患者に対して、アヘン剤とほぼ同等の鎮痛作用を有し、場合によってはフルピルチンの効果の方が勝っている。このように、フルピルチンは比較できる危険性及び副作用の無いことでも知られている最も有効な抗侵害受容薬の幾つかとほぼ同等又はそれ以上の治療有用性を有している。
【0019】
本明細書に引用した文献は全て、文献の項に完全に掲載した。本発明に関して完全な説明を終えた今、当技術に精通する人達は、症状、パラメーターなどの相当する広い範囲内において、本発明又はその実施態様の精神又は適用範囲に何らの影響を与えること無く、本発明を実施し得ることを理解し得るであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線維筋痛症の患者における筋骨格痛であって、その痛みがアヘン剤または非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)によって軽減されない、上記筋骨格痛を低減させるまたは除去するための、フルピルチンを含む薬剤。
【請求項2】
前記線維筋痛症が特発性線維筋痛症である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項3】
前記線維筋痛症が二次線維筋痛症である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項4】
前記線維筋痛症が強直性脊椎炎に関連する、請求項3に記載の薬剤。
【請求項5】
前記線維筋痛症が外傷に関連する、請求項3に記載の薬剤。
【請求項6】
前記線維筋痛症が手術に関連する、請求項3に記載の薬剤。
【請求項7】
前記フルピルチンが遊離塩基の形状である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項8】
前記フルピルチンが医薬的許容できる塩の形状である、請求項1に記載の薬剤。
【請求項9】
前記フルピルチンが塩酸塩の形状である、請求項8に記載の薬剤。
【請求項10】
前記フルピルチンが錠剤又はカプセルの形状である、請求項1に記載の薬剤。

【公開番号】特開2011−190279(P2011−190279A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138543(P2011−138543)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【分割の表示】特願2000−609051(P2000−609051)の分割
【原出願日】平成12年4月5日(2000.4.5)
【出願人】(501390862)マックリーン ホスピタル コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】